JP2011073049A - シリンダ装置の製造方法および製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インナチューブに作用させるばらつきを抑制して安定した性能の製品を得ることが可能なシリンダ装置の製造装置および製造方法を提供する。
【解決手段】揺動カール加工中、開口端部2aの変位が第1既定量X1に到達した時点の加工荷重FX1を測定し、該測定結果に基づきその後の加工荷重が決定される。加工性が高いベースシェル2については開口端部2aが相対的に小さい加工荷重で揺動カール加工され、加工性が低いベースシェル2については開口端部2aが相対的に大きい加工荷重で揺動カール加工される。これにより、ベースシェル2の開口端部2aの加工性すなわち板厚およびかしめ代に影響されることなく、インナチューブ3に作用させる残留軸力を安定させることができ、その結果、安定した性能の製品を得ることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、シリンダ装置の製造方法および製造装置に関する。
自動車のサスペンション装置に使用される油圧緩衝器(シリンダ装置)のベースシェルの開口端部を揺動カール加工(かしめ加工)する技術については、例えば、特許文献1に開示がある。
特開2008−298213号公報
一般に、油圧緩衝器のベースシェルの開口端部を揺動カール加工(かしめ加工)する場合、加工荷重は、ベースシェルの開口端部の板厚およびかしめ代に基づき決定されるが、ベースシェル内機部品(ベースシェル内に収容される部品)の累積公差に起因してかしめ代にばらつきが生じる。ここで、かしめ代が許容範囲内で最大でかつ板厚も最大の場合、インナチューブに作用する残留軸力(以下、単に残留軸力という)は最小になり、逆の条件では最大になる。ここで、例えば複筒式の一般的なシリンダ装置においては、ベースバルブがインナーチューブによってベースシェルの底部に押付けられて固定されるため、インナーチューブにベースバルブを固定するための残留軸力を付与する必要がある。残留軸力が低すぎる場合、インナーチューブにベースバルブを固定するための残留軸力が不足し、また、残留軸力が高すぎると内機部品を破損するおそれがある。従って、安定した残留軸力をシリンダ装置に与えるためには、かしめ代および板厚の公差の管理を厳しくする必要があり、製造コストが増大する。
本発明は、インナチューブに作用させる残留軸力のばらつきを抑制して安定した性能の製品を得ることが可能なシリンダ装置の製造装置および製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、シリンダ装置の筒形のベースシェルの開口端部をかしめ加工するシリンダ装置の製造方法であって、所定の条件にて途中までかしめ加工を行う仮かしめ工程と、前記途中までかしめたときの前記ベースシェルの開口端部の変位または加工荷重を検出する検出工程と、前記検出工程の検出結果から前記かしめ加工が完了するまでに必要な加工荷重を求めかしめ加工を行うかしめ仕上げ工程とからなる。
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項4に記載の発明は、シリンダ装置の筒形のベースシェルの開口端部をかしめ加工するシリンダ装置の製造装置であって、前記かしめ加工中の加工荷重を制御する加工荷重制御手段を有し、該加工荷重制御手段は、前記ベースシェルの開口端部が既定量変位したことを検出する変位検出手段と、加工荷重を測定する加工荷重測定手段と、前記ベースシェルの開口端部が既定量変位した時点の加工荷重と前記既定量変位後から前記かしめ加工が完了するまでに必要な加工荷重を予め記憶している加工荷重記憶手段とを備え、かしめ加工時には、前記変位検出手段により前記既定量変位に達したときの前記加工荷重を前記加工荷重測定手段により測定し、該測定結果から前記加工荷重記憶手段に記憶されているその後の加工荷重を導きかしめ加工を行うことを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項5に記載の発明は、シリンダ装置の筒形のベースシェルの開口端部をかしめ加工するシリンダ装置の製造装置であって、前記かしめ加工中の加工荷重を制御する加工荷重制御手段を有し、該加工荷重制御手段は、加工荷重を測定する加工荷重測定手段と、前記ベースシェルの開口端部の変位を検出する変位検出手段と、前記ベースシェルの開口端部を規定荷重で加工したときの変位量と前記既定荷重で加工した後から前記かしめ加工が完了するまでに必要な加工荷重を予め記憶している加工荷重記憶手段とを備え、かしめ加工時には、前記既定荷重で加工した後に、前記変位検出手段により変位量を測定し、該測定結果から前記加工荷重記憶手段に記憶されているその後の加工荷重を導きかしめ加工を行うことを特徴とする。
本発明によれば、インナチューブに作用させるばらつきを抑制して安定した性能の製品を得ることが可能なシリンダ装置の製造方法および製造装置を提供することができる。
本実施形態のシリンダ装置の製造装置の加工ヘッドの断面図である。 本実施形態の加工荷重制御手段の概略構成を示すブロック図である。 本実施形態のシリンダ装置の製造方法のフローチャート図である。 加工荷重制御手段による制御を説明するための加工荷重−変位線図であって、破線で示されるのは従来技術の線図である。 加工荷重制御手段による制御の効果を説明するための変位−時間線図であって、破線で示されるのは従来技術の線図である。
本発明の一実施形態を添付した図を参照して説明する。なお、加工対象となるシリンダ装置1は、有底円筒形に形成されたベースシェル2と該ベースシェル2の内側に配置されるインナチューブ3とを含む。図1に、ベースシェル2の開口端部2aを揺動カール加工(かしめ加工)するのに使用される製造装置の加工部の主要部分の断面を示す。製造装置は、フレーム5によって吊持される加工ヘッド6を備える。該加工ヘッド6は、軸心C0上に加圧ロッド7を備える。該加圧ロッド7は、フレーム5に設けられた軸力加圧シリンダ4(図2参照)により加工ヘッド6に対し軸心C0方向(図1における上下方向)へ駆動されることで、加工ヘッド本体8に対して相対移動するように構成される。なお、軸力加圧シリンダ4が発生する加圧力、すなわち、インナチューブ3に作用している軸力は、ロードセル9(図2参照)により監視されている。
加工ヘッド6は、加工ヘッド本体8に収容される回転部材12を有する。該回転部材12は、内周面が加圧ロッド7の外周面に摺動可能に嵌合され、モータベース19に支持された電動モータ17により、減速機構11を介して回転駆動されるように構成される。また、回転部材12は、軸心C0に対して同軸に設けられた上側軸部12aが、軸受列13を介して加工ヘッド本体8に支持される。さらに、回転部材12は、軸心C0に対して所定角度(揺動角度)だけ傾斜された軸心C1を有する下側軸部12bを備え、該下側軸部12bにより、揺動カール型15が取付される揺動ベース16が軸受列14を介して軸心C1の回りに相対回転可能に支持されるように構成される。この構成により、加工ヘッド6は、電動モータ17によって回転部材12が回転駆動されることにより、揺動ベース16に取付けられた揺動カール型15を、軸心C0の回りに自転することなく揺動させることができる。
製造装置は、センタリングシリンダ20(図2参照)の駆動によりシリンダ装置1のベースシェル2の開口端部2aを軸心C0に対して同軸にセンタリングして支持するセンタリング機構を備える。また、製造装置は、フレーム5に設けられて加工荷重を発生させる加工用加圧シリンダ21を有する加圧機構を備える。そして、センタリング機構により軸心C0に対して同軸で支持されたシリンダ装置1のベースシェル2の開口端部2aに加工ヘッド6の揺動カール型15の成形部15aに係合させ、この状態で、加圧機構により加工荷重を付与しつつ、揺動カール型15を揺動させる。すなわち、揺動カール型15を軸心C0の回りに自転させずに、揺動カール型15の成形部15aとベースシェル2の開口端部2aとの接点を軸心C0の回りに移動させながら、揺動カール型15をシリンダ装置1に対して軸心C0方向へ相対移動させることにより、ベースシェル2の開口端部2aが揺動カール加工(かしめ加工)される。なお、ベースシェル2の開口端部2aを揺動カール加工している間、インナチューブ3には、軸力加圧シリンダ4により加圧ロッド7を駆動することで、ロッドガイド18等を介して軸心C0方向の軸力が作用される。
図2に示されるように、本実施形態の製造装置は、揺動カール加工中に加工用加圧シリンダ21による加工荷重を制御する加工荷重制御部10(加工荷重制御手段)を有する。該加工荷重制御部10は、ベースシェル2の開口端部2aが既定量変位したことを例えばパルス計測により検出する変位検出部22(変位検出手段)、ベースシェル2の開口端部2aが既定量変位に到達した時点での加工用加圧シリンダ21が発生する加工荷重をロードセル25により測定する加工荷重測定部23(加工荷重測定手段)、ベースシェル2の開口端部2aが既定量変位した時点の加工荷重と既定量変位後から揺動カール加工が完了するまでに必要な加工荷重を予め求めたマップで表されるデータテーブルに記憶されている加工荷重記憶部24(加工荷重記憶手段)、および後述する判定部26を含む演算処理部27を有する。そして、加工荷重制御部10は、加工荷重記憶部24に記憶されているデータからかしめ加工完了までに必要な加工荷重を導くように構成される。
なお、既定量変位したことを検出する変位検出手段としては、パルス計測により検出する変位検出部22に代えてリミットスイッチを用いてもよい。
次に、図3に示されるフローチャート図に基づき本実施形態の作用を説明する。なお、加工荷重記憶部24(加工荷重記憶手段)には、図4に基づき、ベースシェル2の開口端部2aが既定量(X1)変位した時点の加工荷重(F)と既定量変位後に付与させる加工荷重(F)との対応がマップで表されたデータテーブルが設定されている。図4において、破線は加工荷重がベースシェル2の板厚やかしめ代によらず所定変位X0に達するために加工荷重を単に増やしていくよう制御された従来技術の製造装置における変位と加工荷重との関係を示すものであり、ベースシェル2の開口端部2aの加工性はC>A>Bである。
まず、センタリングシリンダ20(図1には、図示せず)を作動させてセンタリング機構によりシリンダ装置1を軸心C0に対して同軸に位置決めさせて支持する(図3のステップ1)。次に、軸力加圧シリンダ4を作動させて加圧ロッド7を下降させロッドガイド18等を介してインナチューブ3を押圧し、ロードセル9を利用して軸力加圧シリンダ4の加圧力を監視しながら、当該インナチューブ3に軸力を作用させる(図3のステップ2)。次に、揺動カール型15を含む加工ヘッド6を予め設定された位置まで早送りで下降させる(図3のステップ3)。なお、加工ヘッド6が予め設定された位置に到達したことは、変位検出部22で検出してもよく、また、リミットスイッチの検出信号等により知ることもできる。次に、ベースシェル2の開口端部2aが加工荷重よりも小さい初期加圧力で加圧されるように軸力加圧シリンダ4を着座制御する(図3のステップ4)。そして、初期加圧力でバランスした時点で、揺動カール型15の成形部15aがベースシェル2の開口端部2aに着座したと判断し、当該開口端部2aの変位の原点(変位量0の位置)と定める(図3のステップ5)。
次に、図4における加工性がA(中央値)に対応する最終荷重F0(従来技術における最終荷重と同一荷重)になるように、加工用加圧シリンダ21の加圧力を制御する(図3のステップ6)。そして、変位検出部22(変位検出手段)によりベースシェル2の開口端部2aの変位が図4における第1既定量X1(本発明の所定の条件)に到達したことが検出された時点で(図3のステップ7のY)(このステップ6、7が、本発明の仮かしめ工程に該当する。)、この時点で加工荷重測定部23(加工荷重測定手段)により加工荷重FX1が測定され(検出工程)、その加工荷重FX1が、図4におけるF10よりも大きくF11よりも小さいか否かが加工荷重制御部10(加工荷重制御手段)の演算処理部27の判定部26(図2参照)により判定される(図3のステップ8)。なお、図3のステップ7において、変位検出部22から検出信号が出力されていない場合(図3のステップ7のN)、図3のステップ6に戻り、図4における加工性がA(中央値)に対応する最終荷重F0になるように加工用加圧シリンダ21の加圧力が継続して制御される。
図3のステップ8において、判定部26により、ベースシェル2の開口端部2aの変位が図4における第1既定量X1に到達した時点における加工荷重FX1が図4においてF10<FX1<F11であると判定された場合(図3のステップ8のY)、ベースシェル2の開口端部2aの変位が図4における第2既定量X2に到達したか否かが判定され(図3のステップ9)、変位検出部22によりベースシェル2の開口端部2aの変位が図4における第2既定量X2に到達したことが検出された時点で(図3のステップ9のY)、加工荷重が図4における最終加工荷重F0(図4における加工荷重−変位線図A)に設定される(図3のステップ10)。そして、ベースシェル2の開口端部2aの変位が図4における最終既定量X0に到達したか否かが判定され(図3のステップ11)、当該開口端部2aの変位が図4における最終既定量X0に到達した時点で(図3のステップ11のY)、加工を終了する。このステップ8乃至ステップ11が本発明のかしめ仕上げ工程に該当する。
なお、図3のステップ9において、ベースシェル2の開口端部2aの変位が図4における第2既定量X2に到達していないと判定された場合(図3のステップ9のN)、図3のステップ9の処理が繰り返されるように制御される。また、図3のステップ11において、ベースシェル2の開口端部2aの変位が図4における最終既定量X0に到達していないと判定された場合(図3のステップ11のN)、図3のステップ11の処理が繰り返されるように制御される。なお、最終加工荷重に設定されるのがX2であるのは、X1からX2の間で加工を続けながら演算処理部27で処理しているからである。
一方、図3のステップ8において、判定部26により、ベースシェル2の開口端部2aの変位が図4における第1既定量X1に到達した時点における加工荷重FX1が図4においてF10<FX1<F11でないと判定された場合(図3のステップ8のN)、判定部26により、ベースシェル2の開口端部2aの変位が図4における第1既定量X1に到達した時点における加工荷重FX1が図4における既定加工荷重F10以下であるか否かが判定される(図3のステップ12)。そして、判定部26により、ベースシェル2の開口端部2aの変位が図4における第1既定量X1に到達した時点における加工荷重FX1が図4における既定加工荷重F10以下である(FX1≦F10)と判定された場合(図3のステップ12のY)、ベースシェル2の開口端部2aの変位が図4における第2既定量X2に到達したか否かが判定される(図3のステップ13)。
そして、変位検出部22によりベースシェル2の開口端部2aの変位が図4における第2既定量X2に到達したことが検出された時点で(図3のステップ13のY)、加工荷重が図4における最終加工荷重F4(図4における加工荷重−変位線図C1)に設定される(図3のステップ14)。そして、ベースシェル2の開口端部2aの変位が図4における最終既定量X0に到達したか否かが判定され(図3のステップ11)、当該開口端部2aの変位が図4における最終既定量X0に到達した時点で(図3のステップ11のY)、加工を終了する。なお、図3のステップ13において、ベースシェル2の開口端部2aの変位が図4における第2既定量X2に到達していないと判定された場合(図3のステップ13のN)、図3のステップ13の処理が繰り返されるように制御される。
他方、図3のステップ12において、判定部26により、ベースシェル2の開口端部2aの変位が図4における第1既定量X1に到達した時点における加工荷重FX1が図4における既定加工荷重F10よりも大きい(FX1>F10)と判定された場合(図3のステップ12のN)、判定部26により、ベースシェル2の開口端部2aの変位が図4における第1既定量X1に到達した時点における加工荷重FX1が図4における既定加工荷重F11以上であるか否かが判定される(図3のステップ15)。そして、判定部26により、ベースシェル2の開口端部2aの変位が図4における第1既定量X1に到達した時点における加工荷重FX1が図4における既定加工荷重F11以上である(FX1≧F11)と判定された場合(図3のステップ15のY)、ベースシェル2の開口端部2aの変位が図4における第2既定量X2に到達したか否かが判定される(図3のステップ16)。
そして、変位検出部22によりベースシェル2の開口端部2aの変位が図4における第2既定量X2に到達したことが検出された時点で(図3のステップ16のY)、加工荷重が図4における最終加工荷重F3(図4における加工荷重−変位線図B1)に設定される(図3のステップ17)。次に、ベースシェル2の開口端部2aの変位が図4における最終既定量X0に到達したか否かが判定され(図3のステップ11)、当該開口端部2aの変位が図4における最終既定量X0に到達した時点で(図3のステップ11のY)、加工を終了する。
なお、図3のステップ15において、判定部26により、ベースシェル2の開口端部2aの変位が図4における第1既定量X1に到達した時点における加工荷重FX1が図4における既定加工荷重F11よりも小さい(FX1<F11)と判定された場合(図3のステップ15のN)、図3におけるステップ8の処理に戻される。また、図3のステップ16において、ベースシェル2の開口端部2aの変位が図4における第2既定量X2に到達していないと判定された場合(図3のステップ16のN)、図3のステップ16の処理が繰り返されるように制御される。
この実施形態では以下の効果を奏する。
本実施形態によれば、シリンダ装置1のベースシェル2の開口端部2aの揺動カール加工中、開口端部2aの変位が第1既定量X1に到達した時点の加工荷重FX1を測定し、該測定結果に基づきその後の加工荷重(最終加工荷重C1、A、B1)が決定される。そして、加工性が高いベースシェル2については開口端部2aが相対的に小さい加工荷重で揺動カール加工され、加工性が低いベースシェル2については開口端部2aが相対的に大きい加工荷重で揺動カール加工されるので、ベースシェル2の開口端部2aの加工性、すなわち板厚およびかしめ代に影響されることなく、インナチューブ3に作用させる残留軸力をベースシェル2の開口端部2aの公差が中央値である場合の残留軸力で安定させることができる。また、図5に示されるように、従来技術においては加工時間に大きなばらつき(TC〜TB)が生じていたが、これを解消することができる(TC2〜TB2)。
そして、本製造方法を複筒式の一般的なシリンダ装置に適用した場合、許容可能な残留軸力のばらつきを維持する場合には、ベースシェル2の開口端部2aの板厚およびかしめ代の公差に幅をもたせることができることから、製造コストを削減することができ、また、当該公差を維持する場合には、インナチューブ3に作用させる残留軸力のばらつきを小さくすることができることから、品質を大幅に向上させることができる。複筒式のシリンダ装置に残留軸力が必要であることを示した技術の一例として、特開2002−81483がある。
また、上記実施の形態では、ベースシェルの開口端部を規定が変位したときの加工荷重を検出し、その加工荷重の測定値から加工最終荷重を求め仕上げ加工を行う例を示したが、これに限らず、変形例として最初に規定の加工荷重で仮かしめを行ないそのときの変位を測定し、その測定値から加工最終荷重を求め仕上げ加工をおこなってもよい。
この変形例の場合、加工装置は上記実施の形態の装置を用いることが可能であり、図3のステップ6の加工荷重を最終加工荷重F0より小さい規定値とし、ステップ7で変位が停止したかを確認し、その後のステップで、予め記憶してる規定荷重による変位と仕上げに必要な加工荷重のマップから仕上げ加工荷重を決定し、かしめ加圧を実行し、ステップ11にて変位がX0になった時点でかしめを完了する。
なお、規定荷重で行う場合は、かしめ荷重とかしめ変位の関係が線形に近い特性であれば実施可能であるが、そうでない場合は、設定が難しい点で、上記実施の形態に対しては劣る。
なお、実施形態は上記に限定されるものではなく、例えば次のように構成してもよい。
本実施形態では、インナチューブ3に作用させる軸力および加工荷重を発生させる動力源として軸力加圧シリンダ4および加工用加圧シリンダ21(ともに油圧シリンダ)を使用したが、これらの代わりにボールねじとサーボモータとによる駆動機構とすることもできる。
1 シリンダ装置、2 ベースシェル、2a 開口端部、22 変位検出部(変位検出手段)、23 加工荷重測定部(加工荷重測定手段)、24 加工荷重記憶部(加工荷重記憶手段)

Claims (5)

  1. シリンダ装置の筒形のベースシェルの開口端部をかしめ加工するシリンダ装置の製造方法であって、
    所定の条件にて途中までかしめ加工を行う仮かしめ工程と、
    前記途中までかしめたときの前記ベースシェルの開口端部の変位または加工荷重を検出する検出工程と、
    前記検出工程の検出結果から前記かしめ加工が完了するまでに必要な加工荷重を求めかしめ加工を行うかしめ仕上げ工程とからなるシリンダ装置の製造方法。
  2. 前記所定条件が前記ベースシェルの開口端部の既定量の変位であることを特徴とする請求項1に記載のシリンダ装置の製造方法。
  3. 前記所定条件が既定の加工荷重であることを特徴とする請求項2に記載のシリンダ装置の製造方法。
  4. シリンダ装置の筒形のベースシェルの開口端部をかしめ加工するシリンダ装置の製造装置であって、
    前記かしめ加工中の加工荷重を制御する加工荷重制御手段を有し、
    該加工荷重制御手段は、前記ベースシェルの開口端部が既定量変位したことを検出する変位検出手段と、加工荷重を測定する加工荷重測定手段と、前記ベースシェルの開口端部が既定量変位した時点の加工荷重と前記既定量変位後から前記かしめ加工が完了するまでに必要な加工荷重を予め記憶している加工荷重記憶手段とを備え、かしめ加工時には、前記変位検出手段により前記既定量変位に達したときの前記加工荷重を前記加工荷重測定手段により測定し、該測定結果から前記加工荷重記憶手段に記憶されているその後の加工荷重を導きかしめ加工を行うことを特徴とするシリンダ装置の製造装置。
  5. シリンダ装置の筒形のベースシェルの開口端部をかしめ加工するシリンダ装置の製造装置であって、前記かしめ加工中の加工荷重を制御する加工荷重制御手段を有し、該加工荷重制御手段は、加工荷重を測定する加工荷重測定手段と、前記ベースシェルの開口端部の変位を検出する変位検出手段と、前記ベースシェルの開口端部を規定荷重で加工したときの変位量と前記既定荷重で加工した後から前記かしめ加工が完了するまでに必要な加工荷重を予め記憶している加工荷重記憶手段とを備え、
    かしめ加工時には、前記既定荷重で加工した後に、前記変位検出手段により変位量を測定し、該測定結果から前記加工荷重記憶手段に記憶されているその後の加工荷重を導きかしめ加工を行うことを特徴とするシリンダ装置の製造装置。
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