JP2011072300A - 確実に猿や猪を感電させることができる節電型の電気柵用衝撃高圧発生装置 - Google Patents

確実に猿や猪を感電させることができる節電型の電気柵用衝撃高圧発生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】待機衝撃電流として消費される電力の無駄を無くすことができ、確実に猪や猿を感電させることができる電気柵用衝撃高圧発生装置を提供する。
【解決手段】待機中は電気柵の導電部1に直流低電圧を印加して「電気柵の導電部1の対地電圧が急に下がったこと」を検出する回路6と、対地電圧の急減が検出されたらそれを一定時間記憶保持する回路7を設ける。猪や猿2が導電部1に触れて対地電圧の急減が検出されたら、一定時間だけ電気柵の導電部1から対地電圧の急減を検出する回路6を絶縁し、且つその検出信号によって衝撃高圧を発生させるためのトリガー信号を作る回路に用いられているPUT(プログラマブルユニジャンクショントランジスター)のような半導体のスイッチング素子を非導通状態から導通状態に変化させて、対地電圧の急減とほぼ同時に電気柵の導電部1に衝撃高圧を印加する。
【選択図】図1

Description

発明の詳細な説明
本発明は、猪や猿の侵入を防止する電気柵の導電部に猪や猿が接触した時だけ、一定時間電気柵の導電部に衝撃高圧を印加することによって、待機衝撃電流として消費される電力の無駄を無くすことができ、且つ猿や猪が電気柵の導電部に接触したらほぼ同時に導電部に衝撃高圧を印加して、確実に猿や猪を感電させることができる節電型の電気柵用衝撃高圧発生装置に関するものである。
近年山間地域の田畑において猪や猿の侵入による被害が多発しているため、田畑の作物の周囲に電気柵を設置することが行なわれている。電気柵とは田畑の周囲に導電性の電線や網を設置しその導電部に衝撃高圧を印加して、侵入しようとする猿や猪を感電させることによって撃退するものである。
しかしながら上記の電気柵において、一日のうち猿や猪が出没する時間は極めて短いのに、猪や猿はいつ出没するかわからないのでいつも衝撃高圧を印加していなければならない。そのために従来の電気柵ではかなりの無駄な電力を消費していることになる。
更に従来の電気柵においては、人体への安全上の配慮から導電部に印加する高電圧は連続ではなく断続的に印加される。そのために猿などの運動能力に優れた動物は、非通電時のうちに電気柵を乗り越えてしまう恐れがある。
そこで本発明が解決しようとする最初の課題は、待機衝撃電流として消費される電力の無駄を無くすことができる節電型の電気柵用衝撃高圧発生装置を提供することにある。
更に本発明が解決しようとするもう1つの課題は、猿や猪が電気柵の導電部に接触したらほぼ同時に導電部に衝撃高圧を印加して、確実に猪や猿を感電させることができる電気柵用衝撃高圧発生装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために本発明では、まず図1に示すように待機中は電気柵の導電部1に直流低電圧を印加して導電部1の対地電圧を測定しておき、電気柵の導電部1に猪や猿2が接触したことによりその対地電圧が急激に下がることを検出することとした。しかしこの直流低電圧による電流が常時は稼動していない衝撃高圧発生回路3に回り込んで流れると電気柵の導電部1の対地電圧を測定できなくなるので、電流の回り込みを防止するダイオード4を、衝撃高圧出力端子を兼ねる電気柵の導電部1の対地電圧測定端子5と衝撃高圧発生回路3の間に設けた。
次にこの対地電圧急減検出回路6で電気柵の導電部1の対地電圧の急減が検出されたら、それを一定時間記憶保持する回路7を設けた。そして対地電圧急減検出後一定時間だけ高圧真空リレーの切替接点8を切り替えることによって対地電圧急減検出回路6を電気柵の導電部1から絶縁し、且つ対地電圧急減検出回路6への入力電圧がゼロになるようにした。
同時に対地電圧急減検出後一定時間だけ衝撃高圧発生回路3に組み込んだリレーのa接点9を閉じることによって、衝撃高圧を発生させるためのトリガー信号を作る回路に用いられているPUT(プログラマブル ユニジャンクション トランジスター)のような半導体のスイッチング素子を非導通状態から導通状態に変化させて、(通常はスイッチ36が閉じているので)対地電圧の急減とほぼ同時に電気柵の導電部1に衝撃高圧を印加するようにした。そしてリレーのa接点9が閉じている間は、電気柵の導電部1に断続的に衝撃高圧を印加し続けるようにした。
電気柵の導電部1に衝撃高圧が印加されている間は、電気柵の導電部1から対地電圧急減検出回路6を絶縁しなければならないので、衝撃高圧出力端子を兼ねる電気柵の導電部1の対地電圧測定端子5と対地電圧急減検出回路6の間に高圧真空リレーの切替接点8を設けた。高圧真空リレーとは、リレーの接点を真空バルブの中に収納して、接点間に衝撃高圧が印加されても真空により接点間の絶縁を保持できるリレーである。
このような構成とすることにより、猪や猿2が電気柵の導電部1に接触しない時は衝撃高圧発生回路3を作動させず、猪や猿2が電気柵の導電部1に接触して電気柵の導電部1の対地電圧の急減が検出された時だけ、一定時間衝撃高圧発生回路3を作動させることができるので衝撃高圧発生回路3の消費する電力は著しく減少する。また猪や猿2が電気柵の導電部1に接触して電気柵の導電部1の対地電圧の急減が検出されたら、ほぼ同時に電気柵の導電部1に衝撃高圧が印加されるので、猪や猿2を確実に感電させることができる。
以下に図面に示す実施例に基づき本発明の実施の形態を説明する。
図2は対地電圧急減検出回路6を微分アンプ21と比較器22を用いて、また保持回路7をフリップフロップ23とオンディレイタイマー24を用いて構成した場合の回路図である。なお図2では衝撃高圧発生回路3は省略して書いてあり、その詳細は図3に書いている。DC−DCコンバーター25は、微分アンプ21と比較器22にマイナス電圧を供給するためのものである。
アンプ26の「−」入力端子には抵抗27とコンデンサー28を介して電気柵の導電部1の対地電圧が印加されているので、この対地電圧が急減すれば微分アンプ21の作用によりアンプ26にプラスの出力電圧が、この対地電圧が急増すればアンプ26にマイナスの出力電圧が発生する。そして対地電圧の変化速度が大きいほど、大きな出力電圧が発生する。微分アンプ21は原理的にはアンプ26とコンデンサー28と抵抗29があれば良いが、高周波での利得を抑えて安定に動作させるために抵抗27とコンデンサー30が必要である。
比較器22の「+」入力端子には微分アンプ21の出力電圧が、また「−」入力端子には可変抵抗31で設定された電圧が印加されているので、微分アンプ21の出力電圧が可変抵抗31で設定された電圧より大きい時は比較器22の出力にプラスの電圧が、微分アンプ21の出力電圧が可変抵抗31で設定された電圧より小さい時は比較器22の出力にマイナスの電圧が発生する。
フリップフロップ23は記憶素子であって、入力端子Rに電圧が無い時に入力端子Sにプラスの電圧を加えると出力端子にプラスの電圧が現れて、その後に入力端子Sの電圧が無くなっても出力端子の電圧は維持される。次に入力端子Sに電圧が無い時に入力端子Rにプラスの電圧を加えると出力端子の電圧はゼロになる。
図のようにフリップフロップ23の出力端子と入力端子Rをオンディレイタイマー24を介して接続すれば、保持回路を形成することができる。すなわち比較器22のプラスの出力電圧が短時間だけ発生してフリップフロップ23の入力端子Sに印加された時にフリップフロップ23の出力電圧は現れて保持され、その出力電圧がオンディレイタイマー24の設定時間後にフリップフロップ23の入力端子Rに印加されるまでフリップフロップ23の出力電圧は保持される。したがってフリップフロップ23の出力端子に接続されたトランジスター32は、比較器22のプラスの出力電圧が短時間だけ発生しても、オンディレイタイマー24の設定時間の間だけ導通してリレー(R1)33とオフディレイタイマー(T)37が動作する。
待機中に電気柵の導電部1に直流低電圧を印加している時電気柵の導電部1と大地13の間には、草が繁って電気柵の導電部1に接触すること等による僅かな電流しか流れないので、電気柵の導電部1の対地電圧は変化しない。この時対地電圧測定のための直流低電圧による電流は、ダイオード4により阻止され稼動していない衝撃高圧発生回路3に回り込んで流れないので、電気柵の導電部1の対地電圧は正常に測定される。
次に電気柵の導電部1に猪や猿2が接触すると、猪や猿2の体を通して電気柵の導電部1と大地13の間に新たな電流が流れるので、抵抗35による電圧降下が増加して電気柵の導電部1の対地電圧は急激に低下する。すると微分アンプ21の出力にプラスの電圧が発生し、この値が可変抵抗31で設定された電圧より大きければ、比較器22の出力にプラスの電圧が発生する。この電圧が発生する時間が短時間であってもフリップフロップ23とオンディレイタイマー24から構成される保持回路によってオンディレイタイマー24の設定時間の間だけ記憶保持されるので、リレー(R1)33とオフディレイタイマー(T)37がその設定時間の間だけ動作する。
オフディレイタイマー(T)37が動作すると同タイマーのa接点38が閉じて高圧真空リレー(VR)39が動作し、同リレーの切替接点8が切り替わる。その結果微分アンプ21は電気柵の導電部1から絶縁され、且つ微分アンプ21への入力電圧はゼロになる。
リレー(R1)33が動作すると同リレーのa接点40が閉じる。その後高圧真空リレー(VR)39と並列に接続されたリレー(R2)42が動作して、同リレーのa接点44が閉じるとリレー(R3)41が動作する。すると衝撃高圧発生回路3に組み込んだ同リレーのa接点9が閉じて、衝撃高圧を発生させるためのトリガー信号を作る回路に用いられているPUT(プログラマブル ユニジャンクション トランジスター)を非導通状態から導通状態に変化させて、(通常はスイッチ36が閉じているので)衝撃高圧発生回路3は直ちに衝撃高圧を発生して電気柵の導電部1に印加する。この時高圧真空リレー(VR)39の切替接点8が切り替わって、微分アンプ21は電気柵の導電部1から絶縁されているので、衝撃高圧が微分アンプ21に印加されてこれを破壊してしまうことはない。
衝撃高圧発生回路3を起動するリレー(R3)41は、高圧真空リレー(VR)39と並列に接続されたリレー(R2)42が動作して同リレーのa接点44が閉じないと動作しない。そのため必ず高圧真空リレー(VR)39の切替接点8が切り替わって、微分アンプ21が電気柵の導電部1から絶縁されてから電気柵の導電部1に衝撃高圧が印加される。万一高圧真空リレー(VR)39の切替接点8が切り替わらなかった場合でも、高圧真空リレー(VR)39の切替接点8と並列に接続されているリレー(R2)42のa接点43が衝撃高圧を大地13に導き微分アンプ21に衝撃高圧が印加されるのを防ぐ。
図3の衝撃高圧発生回路を使って、猪や猿2が電気柵の導電部1に接触してリレー(R3)41のa接点9が閉じると直ちに衝撃高圧が印加されることを説明する。回路の中央にあるのはDC−DCコンバーターで、直流12Vから直流200Vを作り出す装置であるが内部回路は省略している。このDC−DCコンバーターより左にある回路が、衝撃高圧を発生させるトリガー信号を作る回路であり、DC−DCコンバーターより右にある回路が実際に衝撃高圧を発生させる回路である。なお通常はスイッチ36は閉じている。
トリガー信号を作る回路の中にあるPUT(プログラマブル ユニジャンクション トランジスター)は、端子Gに電圧が無い時つまりリレー(R3)41のa接点9が開いている時、又は端子Aの電圧が端子Gの電圧より低い時に端子A−K間が非導通になり、端子Aの電圧が端子Gの電圧より高い時に端子A−K間が導通になる半導体のスイッチング素子である。待機状態ではリレー(R3)41のa接点9が開いているのでPUTは非導通であり、コンデンサーC1はほぼ電池10の電圧12Vまで充電されている。
ここで猪や猿2が電気柵の導電部1に接触してリレー(R3)41のa接点9が閉じると、端子Gの電圧は電池10の電圧を抵抗R2と抵抗R3で分圧される電圧になるので、端子Gの電圧は端子Aの電圧より低くなり端子A−K間が導通になって、コンデンサーC1に蓄えられた電荷はPUTとコンデンサーC2を通じてサイリスターSCRの端子Gに流れ込む。
サイリスターSCRは半導体のスイッチング素子で、端子Gと端子Kの間に電流を流すと端子A−K間が非導通から導通に変わる。その後端子G−K間の電流が無くなっても端子A−K間は導通状態を維持し、端子A−K間の電流が一定値以下になると端子A−K間が導通から非導通に変わる。トリガー信号を作る回路のPUTが導通すると、コンデンサーC1に蓄えられた電荷はPUTとコンデンサーC2を通じてサイリスターSCRの端子Gに流れるので、サイリスターSCRの端子A−K間は導通して、直流200Vで充電されていたコンデンサーC0の電荷は、昇圧トランスTRの1次巻線とサイリスターSCRを通じで放電する。その時に昇圧トランスTRの2次巻線に6,000〜7,000Vの衝撃高圧が発生する。その後コンデンサーC0の電荷が放電されてサイリスターSCRを流れる電流が少なくなると、サイリスターSCRの端子A−K間は非導通となり、再びコンデンサーC0の充電が行なわれる。
コンデンサーC1の電荷はPUT→コンデンサーC2→サイリスターSCR及びPUT→抵抗R4の経路で放電するが、PUTは一旦導通すると導通状態を維持し、A−K間を通過する電流が一定値以下になって初めて非導通になる。そして再びコンデンサーC1の充電が行なわれてPUTの端子Aの電圧は上昇を始める。そしてPUTの端子Aの電圧が端子Gの電圧より高くなると、PUTは導通して再び衝撃高圧が発生する。このようにしてリレー(R3)41のa接点9が閉じている間は、抵抗R1,R2,R3とコンデンサーC1の値で決まる一定の周期で衝撃高圧を発生する。
対地電圧急減検出後オンディレイタイマー24で設定された時間が経過すると、リレー(R3)41は復帰して同リレーのa接点9が開くので、その時PUTが非導通であればその状態を維持し、PUTが導通状態であればコンデンサーC1の電荷の放電が進み、A−K間の電流が一定値以下になった後に非導通となって衝撃高圧発生回路3は停止する。
説明は図2に戻る。対地電圧急減検出後オンディレイタイマー24で設定された時間が経過すると、更にオフディレイタイマー(T)37の設定時間(1秒程度)の後に同タイマーのa接点38が開いて、高圧真空リレー(VR)39の切替接点8は復帰するので、微分アンプ21への入力電圧はゼロから電気柵の導電部1の対地電圧に変わり、再び電気柵の導電部1の対地電圧を測定する状態に戻る。このようにオフディレイタイマー(T)37を使って、高圧真空リレー(VR)39の切替接点8の復帰をリレー(R3)41の復帰より更に1秒程度遅らせるのは、[0028]で述べたようにリレー(R3)41のa接点9が開いてもたまたまその時に衝撃高圧発生中であれば直ちに衝撃高圧発生回路3は停止しないからである。
可変抵抗31により設定される電圧は、微分アンプ21の出力電圧が電気柵の導電部1に猪や猿2が接触したことによるものかの判断基準になり、設定された電圧が小さいほど検出の感度が高くなる。猪や猿2が電気柵の導電部1に接触した場合と草が電気柵の導電部1に接触した場合とでは、猪や猿2と草がそれぞれ持つ電気抵抗値、猪や猿2と草が電気柵の導電部1に接触する圧力や面積がそれぞれ異なるので、電気柵の導電部1の対地電圧が低下する状況が異なる。猪や猿2が接触した場合より草が接触した場合の方が電気柵の導電部1の対地電圧の低下速度は緩やかなので、可変抵抗31を適切に調整すれば電気柵の導電部1に猪や猿2が接触した場合だけ衝撃高圧発生装置3を稼動させることができる。実際に人が裸足で大地13に立って電気柵の導電部1に手で触れた時、微分アンプ21がそれを検出してリレー(R1)33に並列に接続された表示灯34が点灯し、電気柵の導電部1に触れていない時は表示灯34が消灯するように可変抵抗31の調整を行う。なおこの調整を行う時は、衝撃高圧発生回路3のスイッチ36を切っておかないと、電気柵の導電部1に衝撃高圧が印加されて危険である。
電気柵の導電部1の対地電圧を測定している待機の期間は、対地電圧急減検出回路6を構成する微分アンプ21と比較器22、及び保持回路7を構成するフリップフロップ23とオンディレイタイマー24、待機中の衝撃高圧発生回路3等に通電しておかなければならないが、これらの回路の消費電力は極めて小さく稼動中の衝撃電圧発生回路3の消費電力に比べて無視できる。
図4は猪や猿2が電気柵の導電部1に接触した時の微分アンプ21への入力電圧、その時の微分アンプ21の出力電圧、比較器22の出力電圧、フリップフロップ23の出力電圧、衝撃高圧等のタイムチャートである。
図5は対地電圧急減検出回路6と保持回路7を、シーケンサー51のロジックシーケンスを使って構成した場合の回路図である。なおシーケンサー51のロジックシーケンスは、図6のフローチャートを使って説明する。
シーケンサー51には、電気柵の導電部1の対地電圧と基準電圧設定器53の2つの信号が取り込まれる。
電気柵の導電部1の対地電圧は、アナログデジタル変換器52でデジタル値に変換されてシーケンサー51に取り込まれる。基準電圧設定器53は、電気柵の導電部1の対地電圧の減少値が、猪や猿2が電気柵の導電部1に接触したことによるものか判断する基準となる電圧を設定するもので、デジタル値として取り込まれる。
シーケンサー51から1つの信号すなわち図6のフローチャートに述べるメモリーMが出力されて、リレー(R1)33とオフディレイタイマー(T)37を動作させる。
シーケンサー51のロジックシーケンスは、図6のフローチャートのように構成される。このシーケンスでは、それぞれシーケンサー51に内蔵されている2つのタイマーを使用する。すなわち0.5秒毎に電気柵の導電部1の対地電圧を測定するためのインターバルタイマーと、衝撃高圧発生回路3が稼動する時間を規定する高圧印加タイマーである。
まずシーケンサー51の電源が投入されてシーケンスがスタートしたら以下の初期処理を行う。すなわちメモリーMをリセットし、次に電気柵の導電部1の対地電圧の前回値Aをリセットする。そして0.5秒のインターバルタイマーをスタートさせる。
次に0.5秒のインターバルタイマーがカウントアップしていたら、インターバルタイマーを再スタートさせ、電気柵の導電部1の対地電圧Bと設定された基準電圧Cを読込む。そして前回の対地電圧Aつまり0.5秒前の対地電圧と今回の対地電圧Bの差が、設定された基準電圧Cより大きいか比較する。もし A−B>C が成立すれば、猪や猿2が電気柵の導電部1に接触したことによる対地電圧の減少と判断されるので、高圧印加タイマーをスタートさせ且つメモリーMをセットする。次に高圧印加タイマーがカウントアップしていたら、高圧印加タイマーをリセットしメモリーMもリセットする。その後今回の対地電圧Bの値を前回の対地電圧Aの値に上書きし最後にメモリーMの状態を出力する。したがって0.5秒毎に電気柵の導電部1の対地電圧が測定されて、電気柵の導電部1の対地電圧の0.5秒間の減少 A−B が設定された基準電圧Cより大きい場合、リレー(R1)33とオフディレイタイマー(T)37が高圧印加タイマーの設定時間の間だけ動作する。
説明は図5に戻る。待機中に電気柵の導電部1に直流低電圧を印加している時、電気柵の導電部1と大地13の間には、草が繁って電気柵の導電部1に接触すること等による僅かな電流しか流れないので、電気柵の導電部1の対地電圧は変化しない。この時対地電圧測定のための直流低電圧による電流は、ダイオード4により阻止され稼動していない衝撃高圧発生回路3に回り込んで流れないので、電気柵の導電部1の対地電圧は正常に測定される。
次に電気柵の導電部1に猪や猿2が接触すると、猪や猿2の体を通して電気柵の導電部1と大地13の間に新たな電流が流れて、抵抗35による電圧降下が増加して電気柵の導電部1の対地電圧は急激に低下する。電気柵の導電部1の対地電圧が急減して、前回の対地電圧Aつまり0.5秒前の対地電圧と今回の対地電圧Bの差が設定された基準電圧Cより大きくなれば、リレー(R1)33とオフディレイタイマー(T)37はシーケンサー内部にある高圧印加タイマーの設定時間の間だけ動作する。
リレー(R1)33とオフディレイタイマー(T)37が動作した後、シーケンサー51やアナログデジタル変換器52が電気柵の導電部1から高圧真空リレー(VR)39の切替接点8により絶縁され、電気柵の導電部1に衝撃高圧が印加された後高圧印加タイマーの設定時間が経過して、衝撃高圧発生回路3が停止して再び電気柵の導電部1の対地電圧を測定する状態に戻る過程は[0020]〜[0029]で述べたことと同じである。
基準電圧設定器53により設定される電圧は、電気柵の導電部1の対地電圧の減少値が電気柵の導電部1に猪や猿2が接触したことによるものかの判断基準になり、設定された電圧が小さいほど検出の感度が高くなる。猪や猿2が電気柵の導電部1に接触した場合と草が電気柵の導電部1に接触した場合とでは、猪や猿2と草がそれぞれ持つ電気抵抗値、猪や猿2と草が電気柵の導電部1に接触する圧力や面積がそれぞれ異なるので、電気柵の導電部1の対地電圧が低下する状況が異なる。猪や猿2が接触した場合より草が接触した場合の方が電気柵の導電部1の対地電圧の低下速度は緩やかなので、基準電圧設定器53を適切に調整すれば電気柵の導電部1に猪や猿2が接触した場合だけ衝撃高圧発生装置3を稼動させることができる。実際に人が裸足で大地13に立って電気柵の導電部1に手で触れた時、シーケンサー51のロジックシーケンスがそれを検出してリレー(R1)33に並列に接続された表示灯34が点灯し、電気柵の導電部1に触れていない時は表示灯34が消灯するように基準電圧設定器53の調整を行う。なおこの調整を行う時は、衝撃高圧発生回路3のスイッチ36を切っておかないと、電気柵の導電部1に衝撃高圧が印加されて危険である。
電気柵の導電部1の対地電圧を測定している待機の期間は、アナログデジタル変換器52やシーケンサー51、待機中の衝撃高圧発生回路3等に通電しておかなければならないが、これらの消費電力は極めて小さく稼動中の衝撃電圧発生回路3の消費電力に比べて無視できる。
発明の効果
本発明によれば、猪や猿2が電気柵の導電部1に接触しない時は衝撃高圧発生回路3は作動せず、猪や猿2が電気柵の導電部1に接触した時のみ一定時間衝撃高圧発生回路3が作動するので、待機衝撃電流として消費される電力の無駄を無くすことができる。これにより衝撃電流を発生させるために使用される電池10の消耗が著しく少なくなり、電池10の持続時間を著しく延ばすことができる。
また猪や猿2が電気柵の導電部1に接触したら、ほぼ同時に電気柵の導電部1に衝撃高圧を印加できるので、確実に猪や猿2を感電させることができる。人体への安全上の配慮から電気柵の導電部1に印加する高電圧は連続ではなく断続的に印加され、その周期は1〜2秒である。したがって従来の猿用の電気柵では猿が電気柵に1〜2秒留まっていなければ、猿を感電させることができない。そのために猿用の電気柵の高さは2m以上ある。高さが2m以上ある電気柵を設置するには脚立などの用具が必要であり、高齢化した農村で自力でこのような電気柵を設置するのは困難になりつつある。本発明の衝撃高圧発生装置を用いた猿用の電気柵では、猿が電気柵の導電部1に接触したとほぼ同時に導電部1に衝撃高圧を印加できるので、猿が電気柵に1〜2秒留まっている必要が無い。そのために電気柵の高さを低くできるので、電気柵の設置費用を安くでき且つ設置作業が容易となり、高齢化した農村でも自力で設置できるようになることが期待される。
節電型の電気柵用衝撃高圧発生装置の概念図である。 対地電圧急減検出回路6を微分アンプ22と比較器23を用いて、また保持回路7をフリップフロップ23とオンディレイタイマー24を用いて構成した場合の電気柵用衝撃高圧発生装置の回路図である。 衝撃高圧発生回路3の回路図である。 猪や猿2が電気柵の導電部1に接触した時の微分アンプ21への入力電圧、その時の微分アンプ21の出力電圧、比較器22の出力電圧、フリップフロップ23の出力電圧、衝撃高圧のタイムチャートである。 対地電圧急減検出回路6と保持回路7を、シーケンサー51のロジックシーケンスを使って構成した場合の電気柵用衝撃高圧発生装置の回路図である。 対地電圧急減検出回路6と保持回路7を、シーケンサー51のロジックシーケンスを使って構成した場合のロジックシーケンスのフローチャートである。
1 電気柵の導電部、2 猪や猿、3 衝撃高圧発生回路、4 ダイオード、5 衝撃高圧出力端子を兼ねる電気柵の導電部の対地電圧測定端子、6 対地電圧急減検出回路、7 保持回路、8 高圧真空リレーの切替接点、9 リレーのa接点、10 電池、13 大地、21 微分アンプ、22 比較器、23 フリップフロップ、24 オンディレイタイマー、25 DC−DCコンバーター、26 アンプ、27 抵抗、28 コンデンサー、29 抵抗、30 コンデンサー、31 可変抵抗、32 トランジスター、33 リレー、34 表示灯、35 抵抗、36 スイッチ、37 オフディレイタイマー、38 オフディレイタイマーのa接点、39 高圧真空リレー、40 リレーのa接点、41 リレー、42 リレー、43 リレーのa接点、44 リレーのa接点、51 シーケンサー、52 アナログデジタル変換器、53 基準電圧設定器

Claims (3)

  1. 田畑の周囲に導電性の電線や網を設置しその導電部に衝撃高圧を印加して、侵入しようとする猿や猪を感電させることによって撃退する電気柵において、以下の手段を備えたことを特徴とする節電型の電気柵用衝撃高圧発生装置
    (イ) 待機中は電気柵の導電部に直流低電圧を印加しておいて、猪や猿が電気柵の導電 部に接触して「電気柵の導電部の対地電圧が急に下がったこと」(以後「対地電圧 の急減」と略記する。)を検出する手段
    (ロ) 対地電圧の急減が検出されたらそれを一定時間記憶保持する手段
    (ハ) 記憶保持している期間は電気柵の導電部から対地電圧の急減を検出する手段を絶 縁して、且つ衝撃高圧を発生させるためのトリガー信号を作る回路に用いられてい るPUT(プログラマブル ユニジャンクション トランジスター)のような半導 体のスイッチング素子を、対地電圧の急減を検出した信号によって非導通状態から 導通状態に変化させることにより、検出とほぼ同時に電気柵の導電部に衝撃高圧を 印加して、記憶保持している期間は衝撃高圧を断続的に印加し続けるように制御す る手段
    (ニ) 電気柵の導電部の対地電圧を測定するための直流低電圧の電流が稼動していない 衝撃高圧発生回路に回り込んで流れないように、衝撃高圧出力端子を兼ねる対地電 圧測定端子と衝撃高圧発生回路の間に設けたダイオード
    (ホ) 衝撃高圧発生回路から電気柵の導電部に衝撃高圧を印加中に、電気柵の導電部か ら対地電圧の急減を検出する手段を絶縁するために、衝撃高圧出力端子を兼ねる対 地電圧測定端子と対地電圧の急減を検出する手段の間に設けた高圧真空リレーの接 点
  2. 対地電圧の急減を検出する手段に、微分アンプと比較器を用いた請求項1の節電型の電気柵用衝撃高圧発生装置
  3. 対地電圧の急減を検出する手段に、一定時間毎に電気柵の導電部の対地電圧を測定して、前回の測定値との差を計算して基準値と比較するロジックシーケンスを用いた請求項1の節電型の電気柵用衝撃高圧発生装置
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CN106297175A (zh) * 2016-08-12 2017-01-04 成都菜鸟网络技术有限公司 电力机房的环境监控装置
CN106332863A (zh) * 2016-08-12 2017-01-18 成都菜鸟网络技术有限公司 便于环境维护的电力机房监控系统
JP2018096839A (ja) * 2016-12-13 2018-06-21 Necプラットフォームズ株式会社 高圧電源装置および通知方法

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