JP2011067774A - 薬液塗布システムおよびその動作方法 - Google Patents

薬液塗布システムおよびその動作方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011067774A
JP2011067774A JP2009221892A JP2009221892A JP2011067774A JP 2011067774 A JP2011067774 A JP 2011067774A JP 2009221892 A JP2009221892 A JP 2009221892A JP 2009221892 A JP2009221892 A JP 2009221892A JP 2011067774 A JP2011067774 A JP 2011067774A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chemical
chemical solution
solution
unit
container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009221892A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichi Masuo
純一 増尾
Hiroaki Nishikubo
宏昭 西窪
Sonoko Kawase
園子 川瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2009221892A priority Critical patent/JP2011067774A/ja
Publication of JP2011067774A publication Critical patent/JP2011067774A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Coating Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】品質の保たれた薬剤を含む薬液を塗布することが可能な技術を提供する。
【解決手段】薬液塗布システム1Aは、薬剤を含む薬液MSを貯留する薬液容器31と、薬液容器31に貯留された薬液MSを冷却する冷却手段34と、塗布対象となる基材シート90に薬液を液滴として吐出する塗布ユニット10と、塗布ユニット10に設けられ、吐出前の薬液を温調する温調部15とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、薬液の塗布技術に関する。
皮膚に貼着して使用される貼付剤には種々の形態が存在するものの、一般には塗布対象となる樹脂シート等の媒体上に薬剤を塗布したものである。従来より、このような貼付剤は、媒体の面上に薬剤を展延塗布(いわゆるベタ塗り)して製造され、その塗布工程にはバーコーターまたはダイコーターなどが用いられている(例えば、特許文献1参照)。より具体的には、帯状の媒体に薬剤を展延塗布し、そこから必要な部分を打ち抜くとともに、不要な部分を除去して個々の貼付剤が製造される(例えば、特許文献2,3参照)。
しかし、このような貼付剤の製造技術では、不要部分に塗布されていた高価な薬剤も除去されることになるため、薬剤の使用効率が悪く、貼付剤の製造コストを低減させることができない。
特開2009−108006号公報 特開2006−223611号公報 特開平3−85160号公報
そこで、媒体への塗布手段として、例えば液滴ジェット方式のように、必要部分に対して塗布液を効率的に塗布可能な手法を採用することができれば、薬剤を効率的に塗布することができ、薬剤の製造コストの低減を図ることが可能になる。
しかし、医薬品業界では、薬剤の塗布に液滴ジェット方式が用いられたことはなく、液滴ジェット方式で薬剤を含む薬液の塗布を行うシステム(「薬液塗布システム」とも称する)はこれまで提案されていなかった。
特に、薬液塗布システムは、医療用の薬剤を含む薬液を塗布するものであることから、当該薬液塗布システムによっては、品質の保たれた薬剤を含む薬液が塗布されることが好ましい。
そこで、本発明は、品質の保たれた薬剤を含む薬液を塗布することが可能な技術を提供することを目的とする。
本発明に係る薬液塗布システムは、薬剤を含む薬液を貯留する薬液容器と、前記薬液容器に貯留された前記薬液を冷却する冷却手段と、塗布対象となる媒体に前記薬液を液滴として吐出する塗布ユニットと、前記塗布ユニットに設けられ、吐出前の前記薬液を温調する温調手段とを備える。
また、本発明に係る薬液塗布システムの一態様では、薬液塗布システムは、前記冷却手段によって冷却された前記薬液を前記塗布ユニットへ供給する前に、当該薬液を加温する加温手段をさらに備える。
また、本発明に係る薬液塗布システムの一態様では、薬液塗布システムは、前記薬液容器を収納可能な筐体と、前記薬液容器に貯留された前記薬液に脱気処理を施す脱気手段とをさらに備える。
また、本発明に係る薬液塗布システムの一態様では、前記脱気処理は、前記塗布ユニットへの薬液の供給前に実行される。
また、本発明に係る薬液塗布システムの一態様では、前記脱気処理は、前記冷却手段によって前記薬液容器に貯留された前記薬液が冷却される前に実行される。
また、本発明に係る薬液塗布システムの一態様では、前記薬液容器における容器内壁は、曲面状の底面と筒状の側面とで構成される。
また、本発明に係る薬液塗布システムの一態様では、前記薬液容器は、交換可能な形式である。
また、本発明に係る薬液塗布システムの動作方法は、a)薬液容器に貯留された、薬剤を含む薬液を冷却する工程と、b)前記a)工程で冷却された薬液を温調する工程と、c)前記b)工程で温調された薬液を塗布対象となる媒体に液滴として吐出する工程とを備える。
本発明によれば、品質の保たれた薬剤を含む薬液を塗布することが可能になる。
第1実施形態に係る薬液塗布システムの全体構成を示す図である。 第1実施形態に係る薬液塗布システムの機能ブロックを示す図である。 第2実施形態に係る薬液塗布システムの全体構成を示す図である。 第3実施形態に係る薬液塗布システムの全体構成を示す図である。 脱気処理の工程を示すフローチャートである。 第4実施形態に係る薬液塗布システムの全体構成を示す図である。 第5実施形態に係る薬液塗布システムの全体構成を示す図である。 薬液の貯留に用いられるパウチを示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
<1.第1実施形態>
[1−1.構成概要]
図1は、薬液塗布システム1Aの全体構成を示す図である。
図1に示されるように、薬液塗布システム1Aは、帯状の支持体92を水平方向に沿って搬送する搬送機構20と、支持体92上に貼設された基材シート90に薬剤を含む薬液を吹き付けて塗布する塗布ユニット10と、塗布ユニット10に供給する薬液を収納する薬液収納部30と、基材シート90に塗布した薬液を乾燥させる乾燥ユニット50とを備えている。また、薬液塗布システム1Aは、装置に設けられた上記の各構成要素を制御する全体制御部40を備えている。以下、上記各構成要素について詳述する。
搬送機構20は、長尺の帯状の支持体92が巻回された送りローラ21を備える。搬送機構20は、図示を省略するテンションローラおよび補助ローラをも備えており、搬送機構20は、送りローラ21から送り出された支持体92を水平方向に沿って搬送する。支持体92は、塗布ユニット10に基材シート90を順次搬送供給する役割を担うものであり、ネル生地、織布、メリヤス、不織布、樹脂フィルムなどで形成することができる。支持体92の幅は例えば60mmである。送りローラ21に巻回された支持体92の片面全面には、予め粘着剤が積層されている。すなわち、搬送機構20は、粘着剤の層が既に形成された支持体92を送りローラ21から送り出し、粘着剤層が上側を向くように支持体92を搬送する。
また、薬液塗布システム1Aは、送りローラ21の近傍にシート供給機構(不図示)を備えている。当該シート供給機構は、送りローラ21から送り出された支持体92に円板形状の基材シート90を供給する。薬剤を保持する基材シート90は、薬剤に対する不透過性を有する樹脂材料(例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PP(ポリプロピレン)、またはPE(ポリエチレン))にて形成される。
塗布ユニット10は、搬送機構20によって搬送される基材シート90に薬剤を含む薬液を塗布する機能部であり、機械的に固定して内包された塗布ヘッド11を備えている。
塗布ヘッド11は、薬剤を含む薬液を微滴化して液滴を生成し、その液滴を搬送機構20によって搬送される基材シート90の上面に吹き付ける。具体的には、塗布ヘッド11は、支持体92の全幅と同等またはそれ以上の幅を有し、搬送方向TDに垂直な方向(支持体92の幅方向)に沿って、所定ピッチで配列された複数のノズル(不図示)を有している。全体制御部40(詳細には、後述の塗布動作制御部45)は、各ノズルに印加する電圧を制御して、各ノズルからの液滴の吐出を制御する。塗布ヘッド11としては、例えば特開2009−23334号公報に開示されるものを採用することができる。なお、支持体92の幅方向におけるノズルの配列ピッチは、塗布精度の向上の観点からは、小さい方が好ましい。なお、塗布ヘッド11には、上記のような、液滴ジェット方式によって薬液を吐出する液滴ジェットヘッド(例えば、駆動方式が積層ピエゾドロップオンデマンド方式のインクジェットヘッド)を用いることができるが、液滴を吐出する方式はこれに限定されない。
上記の構成により、塗布ヘッド11は、全体制御部40からの制御に応じて、搬送機構20によって搬送される基材シート90に薬液を液滴として吐出し、所定の塗布パターンを形成する。
また、塗布ユニット10には温調部15が付設されている。温調部15は、塗布ユニット10に設けられた塗布ヘッド11を加熱または冷却して薬液の温調を行う機能を有している。
具体的には、温調部15としては、所定温度の温調水を導入する温調配管またはヒータが採用される。薬液の粘度および表面張力は、薬液の温度にも依存する。そこで、温調部15は薬液の温調を行うことによって薬液の粘度および表面張力が液滴ジェット方式のノズルから吐出可能な適正範囲内に収まるように調整するのである。なお、温調部15は、塗布ヘッド11内に内蔵してもよい。
また、薬液の温度が変わると薬液の粘度および表面張力が変化してノズルの先端付近に形成される薬液のメニスカス量が変化する。そうすると、吐出される液滴の量が変化することになるため、塗布ユニット10に温調部15を設けて塗布ヘッド11内の薬液の温度を一定(例えば30℃)に保つようにしている。その結果、薬液の粘度および表面張力も一定となり、吐出される液滴の量も一定にすることができる。
薬液収納部30には、塗布ユニット10に供給される薬液MSが収納されている。薬液収納部30は、薬液MSを貯留する薬液容器(薬液タンク)31と、当該薬液容器31を収納する筐体32と、筐体32を覆う断熱部材33と、筐体32内を冷却する冷却手段34とを備えている。
薬液容器31は、薬液MSを貯留する貯留部310と、水平面に配置可能な形状を有する底部320とを有している。
貯留部310は、開口した上面311と、所定の曲率を有する曲面として形成された底面(内底面)312と、円筒形状の内壁面313とで構成されている。端的に言えば、薬液容器31の容器内壁は、曲面状の底面と、筒状の側面とで構成されている。このような形状の貯留部310を有する薬液容器31を用いることによれば、貯留する薬液MSの回収が容易になるとともに、薬液使用後に行われる薬液容器31内の洗浄が容易になる。
また、貯留部310には、その内壁面に沿ってフロートFRが嵌め込まれる。フロートFRは、軽量のプラスチック部材で形成され、薬液MSと空気等の外気との接触を遮断する。このように、薬液面にフロートFRを設けることによれば、外気の薬液MSへの溶解を防ぐことが可能になる。
また、薬液容器31は、供給配管35を介して塗布ユニット10の塗布ヘッド11と連通接続されている。薬液容器31に貯留された薬液MSは、当該供給配管35を介して塗布ヘッド11に供給される。
ここで、薬液MSとは薬剤を含む液体である。薬剤の具体的な種類は特に限定されないが、人体が皮膚を通して吸収し得るもの、すなわち経皮吸収可能な薬剤が好ましい。そのような薬剤としては、例えば、インドメタシン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、ビロキシカム、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール、l-メントール、dl-カンフル、ノニル酸ワリニリルアシド、カプサイシン等の鎮痛消炎剤が挙げられる。また、ニトログリセリン、ニフェジピン、イソソルバイドナイトレート等の冠血管拡張剤、または、プロカテロール、ツロブテロール等の喘息薬を薬剤として使用してもよい。さらに、上記の他にも薬剤としては、全身性麻酔薬、催眠・鎮静薬、抗てんかん薬、鎮暈薬、精神神経用薬、骨格筋弛緩薬、自律神経用薬、鎮痙薬、抗パーキンソン薬、抗ヒスタミン薬、強心薬、不整脈用薬、利尿薬、血圧降下薬、血管収縮薬、末梢血管拡張薬、動脈硬化用薬、循環器用薬、呼吸促進薬、鎮咳去痰薬、ホルモン薬、化膿性疾患用外用薬、鎮痛・鎮痒・収斂・消炎用薬、寄生性皮膚疾患用薬、止血用薬、痛風治療用薬、糖尿病用薬、抗悪性腫瘍用薬、抗生物質、化学療法薬、麻薬、抗うつ用薬、禁煙補助薬(ニコチン)等を使用することができる。
このような薬剤が溶媒中に溶解されて薬液とされている。溶媒としては、薬剤の性質に応じて、水、または、アルコールを用いることができる。薬液容器31に貯留されている薬液は、塗布ヘッド11が薬液を吐出したときにノズル内に生じる毛管現象によって各ノズルに送給される。薬液の送給過程では、供給配管35を流れる薬液から異物が異物除去フィルターによって取り除かれる。なお、薬液には、基材シート90への密着性を高めるバインダー、および/または、添加剤がさらに含まれていてもよい。また、薬液には、薬液の粘度および表面張力を調整するために薬剤の溶媒が添加されてもよい。また、薬液には、薬液の乾燥を防ぐために保湿剤が添加されてもよい。
薬液収納部30の説明に戻って(図1参照)、薬液容器31を収納する筐体32には、冷却手段34が付設されている。冷却手段34は、金属等の伝熱部材で構成された筐体32を冷却し、筐体内部に収納された薬液容器31を冷却する。冷却手段34による冷却処理が施されると、薬液容器31に貯留された薬液MSの温度は低下する。また、筐体32の周囲を断熱部材33で覆うことによって、筐体32には保冷機能が与えられている。
このような筐体32に収納された薬液MSは、上記冷却処理により、低温(例えば、0℃〜10℃)状態に保たれることになる。なお、冷却手段34としては、例えば、ペルチェ素子等の熱電素子を採用することができる。また、冷却処理の実行制御は、筐体内部の温度情報を全体制御部40に入力して全体制御部40において行ってもよい。或いは、冷却手段34が、筐体内部の温度情報を取得し、当該温度情報に基づいて冷却処理を実行してもよい。
また、薬液収納部30は、薬液容器31から供給配管35を介して塗布ユニット10の塗布ヘッド11に負圧を付与する負圧ポンプ(不図示)を備えていてもよい。ノズルに供給された薬液は、そのままでは自重でノズルの先端付近に液滴ジェット方式に適したメニスカスを形成できない可能性がある。そこで、負圧ポンプによって吐出方向とは逆向きの負圧を薬液に与えることによれば、薬液を若干ノズル内に引き戻して適正なメニスカスを形成することができる。
乾燥ユニット50は、塗布ユニット10よりも基材シート90の搬送方向TDの下流側に設けられている。乾燥ユニット50は、基材シート90に塗布された薬液を乾燥させる。乾燥ユニット50としては、基材シート90の表面に常温のドライエアーまたは加熱したドライエアー(温風)を送風するものなど公知の種々の乾燥装置を用いることができる。また、乾燥ユニット50としては、単なる熱風(特段の除湿を行っていない)を供給する熱風乾燥炉または遠赤外線ヒータを用いた乾燥炉を用いてもよい。
また、図1に示すように、塗布ユニット10よりも基材シート90の搬送方向上流側には位置検出センサ70が設けられている。位置検出センサ70は、塗布ヘッド11から薬液の液滴を吹き付ける前に、支持体92上における基材シート90の位置を検出する。位置検出センサ70によって検出された基材シート90の位置情報に基づいて、その基材シート90に正確に薬液の液滴が吹き付けられるように全体制御部40が塗布ヘッド11の薬液吐出位置を制御する。位置検出センサ70としては、反射式若しくは透過式の光学式センサ、超音波センサなどの各種センサを用いることができる。また、位置検出センサ70に代えて撮像カメラを設け、その撮像カメラによって支持体92上面を撮像して得られた画像データを処理することによって基材シート90の位置を検出するようにしてもよい。
以上が、薬液塗布システム1Aの主たる構成要素である。なお、薬液塗布システム1Aは、上記の構成以外にも説明を省略する種々の機構を備えている。例えば、乾燥ユニット50よりもさらに下流側には、薬液が塗布された基材シート90に剥離ライナーを貼り合わせる機構および支持体92を裁断する機構が設けられている。
[1−2.機能構成]
次に、薬液塗布システム1Aの機能構成について説明する。図2は、薬液塗布システム1Aの機能ブロックを示す図である。
図2に示されるように、薬液塗布システム1Aの全体制御部40は、マイクロコンピュータとして構成され、主にCPU41、ROM42、およびRAM43を備えている。全体制御部40は、ROM42内に格納されたプログラムを読み出し、当該プログラムをCPU41で実行することによって、各種機能を実現する。
具体的には、全体制御部40は、上述のプログラムの実行によって、塗布動作制御部45と液温制御部46とを機能的に実現する。
塗布動作制御部45は、所望の塗布パターンを規定する塗布データと、位置検出センサ70によって検出される基材シート90の位置情報とに基づいて、塗布ヘッド11を制御し、塗布動作を実行させる機能を有している。
液温制御部46は、塗布ユニット10に設けられた温調部15によって行われる温調動作を制御する。具体的には、液温制御部46は、塗布ユニット10に供給された薬液の温度に関する温度情報を取得し、当該温度情報に基づいて温調部15を制御し、薬液の温度を吐出に適した温度に調整する。特に、本実施形態の液温制御部46では、薬液収納部30の冷却手段34によって冷却された薬液に対する加温制御が行われることになる。
また、全体制御部40は、液晶ディスプレイ等で構成される表示装置51への表示動作を制御する。当該表示動作によって、表示装置51には、処理結果、メッセージ等の種々の情報が表示される。
また、全体制御部40は、キーボード、マウス等の入力装置52を介してコマンド、パラメータ等の入力を受け付ける。装置の操作者(使用者)は、表示装置51に表示された内容を確認しつつ入力装置52から入力操作を行うことができる。なお、表示装置51と入力装置52とは、一体化してタッチパネルとして構成してもよい。
またさらに、全体制御部40は、DVD、CDなどの記録媒体RMから記録内容を読み取る読取装置53を制御することによって、処理プログラム、動作パラメータ等を取得することができる。
以上のような構成を有する薬液塗布システム1Aでは、薬液容器31に貯留された薬液が冷却手段34によって冷却される。塗布動作実行の際には、冷却された薬液は供給配管35を介して塗布ユニット10に供給される。塗布ユニット10に供給された薬液は、塗布動作実行前に温調部15によって吐出に適した温度に調整される。そして、塗布の際、塗布ユニット10のノズルから、温調された薬液が液滴として基材シート90に吐出される。
当該薬液塗布システム1Aによれば、薬液使用前は、薬液を低温状態に保つことができるので、薬液に含まれる薬剤の経時変化による品質低下を防止することが可能になる。またさらに、薬液を低温状態に保つことによれば、薬液中の雑菌の繁殖を防止することが可能になるので、薬液寿命の長期化を図ることができるとともに、薬液塗布システム1A内の洗浄頻度を低減させることができる。すなわち、薬液を低温状態で貯留する薬液塗布システム1Aによれば、品質の保たれた薬剤を含む薬液を基材シート90に塗布することが可能になる。
また、薬液塗布システム1Aでは、薬液を薬液容器31ごとに容易に交換可能な形式(カートリッジ形式)が採用されている。これによれば、薬液が薬液容器31内に長期間残存する可能性を低減させることができ、薬液に含まれる薬剤の品質低下を防ぐことが可能になる。
<2.第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態に係る薬液塗布システム1Bは、塗布ユニット10に供給される薬液を温める加温部を有している点が上記第1実施形態に係る薬液塗布システム1Aと異なる。第2実施形態に係る薬液塗布システム1Bは、加温部を有している点以外は、上記薬液塗布システム1Aとほぼ同様の構成および機能を有しており、共通する部分については同じ符号を付して説明を省略する。図3は、第2実施形態に係る薬液塗布システム1Bの全体構成を示す図である。
図3に示されるように、薬液塗布システム1Bは、供給配管35において、塗布ユニット10に供給される薬液を温める加温部(「第2温調部」とも称する)25を有している。加温部25としては、例えば、所定温度の温調水を導入する温調配管またはヒータが採用される。
当該加温部25による加温処理は、上記温調部15と同様、全体制御部40によって制御可能としてもよく、或いは加温部25において薬液の温度に基づいて制御可能としてもよい。
以上のように、薬液塗布システム1Bは、供給配管35において加温部25を有し、塗布ユニット10への薬液供給前に、薬液収納部30で冷却された薬液を予熱する。これによれば、塗布ユニット10内の温調部15の負担が軽減されるとともに、塗布に適した温度の薬液をスムーズにノズルに提供することが可能になる。
<3.第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態に係る薬液塗布システム1Cでは、薬液収納部30に脱気手段が設けられている点が上記第1実施形態に係る薬液塗布システム1Aと異なる。第3実施形態に係る薬液塗布システム1Cは、薬液収納部30に脱気手段が設けられている点以外は、上記薬液塗布システム1Aとほぼ同様の構成および機能を有しており、共通する部分については同じ符号を付して説明を省略する。図4は、第3実施形態に係る薬液塗布システム1Cの全体構成を示す図である。図5は、脱気処理の工程を示すフローチャートである。
図4に示されるように、薬液塗布システム1Cでは、真空ポンプ等で構成された脱気処理部61が薬液収納部30に連接されている。また、薬液MSを収納する筐体32が、圧力容器として設計されている。このような構成を有する薬液収納部30は、脱気手段60として機能する。
当該脱気手段60を有する薬液塗布システム1Cは、筐体32内を脱気状態とし、薬液中に溶け込んでいる溶存気体を除去する脱気処理を、薬液容器31に貯留された薬液に施すことができる。
脱気処理は、例えば図5に示されるような工程を経て実行される。具体的には、ステップSP11において、筐体32に薬液が収納される。ステップSP12では、供給配管35に設けられたバルブ351(例えば、電磁弁)が閉じられる。そして、ステップSP13において、脱気処理が実行される。
脱気処理実行後は、バルブ351が開放され、塗布ユニット10への薬液の供給が可能になる。なお、薬液中の溶存気体の除去は、低温の薬液に対して行う場合よりも高温の薬液に対して行う方が効果的であるため、脱気処理は、冷却手段34による冷却処理を開始する前に、換言すれば薬液が冷却される前に実行されることが好ましい。
以上のように、薬液塗布システム1Cでは、薬液収納部30に脱気機能が付与されている。これによれば、薬液塗布システム1Cにおいて、塗布ユニット10への薬液の供給前に薬液の脱気処理を実現することができ、塗布ユニット10のノズルにおいて液滴の不吐出が発生する可能性を低減させることが可能になる。
<4.第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態について説明する。第4実施形態に係る薬液塗布システム1Dでは、供給配管35と塗布ユニット10とにおける薬液の流路を洗浄可能な構造を有している点が上記第1実施形態に係る薬液塗布システム1Aと異なる。第4実施形態に係る薬液塗布システム1Dは、上記薬液の流路を洗浄可能な構造を有している点以外は、上記薬液塗布システム1Aとほぼ同様の構成および機能を有しており、共通する部分については同じ符号を付して説明を省略する。図6は、第4実施形態に係る薬液塗布システム1Dの全体構成を示す図である。
図6に示されるように、薬液塗布システム1Dは、洗浄手段80として、洗浄液CLを貯留する洗浄液容器81と、洗浄液CLを洗浄液容器81から吸引するポンプ82と、ポンプ82によって吸引された洗浄液CLを供給配管35に導く洗浄配管83とを有している。
供給配管35、塗布ユニット10内のノズル等の薬液の流路(「薬液流路」とも称する)を洗浄する際には、切換バルブ352が切り替えられて、洗浄液CLを供給配管35に導入可能とされる。そして、洗浄液CLが上記薬液の流路に流される。
薬液塗布システム1Dは、医療用の薬液を塗布するものであることから、常に衛生的な状態に保つことが重要となる。このため、上述のような洗浄手段80を薬液塗布システム1Dに設けることによれば、洗浄液CLを薬液の流路に直接流して薬液の流路を洗浄することができるので、薬液塗布システム1Dを衛生的な状態に保つことが可能になる。
<5.第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態について説明する。第5実施形態に係る薬液塗布システム1Eは、上記各実施形態に係る薬液塗布システム1A〜1Dの特徴部を組み合わせた構成を有している。なお、第5実施形態に係る薬液塗布システム1Eは、上記各実施形態に係る薬液塗布システム1A〜1Dの構成および機能を組み合わせたものであり、共通する部分については同じ符号を付して説明を適宜省略する。図7は、第5実施形態に係る薬液塗布システム1Eの全体構成を示す図である。
図7に示されるように、薬液塗布システム1Eは、第1実施形態に係る薬液塗布システム1Aに対して、塗布ユニット10への薬液供給前に薬液を予熱する加温部25と、塗布動作開始前に薬液収納部30に収納された薬液に脱気処理を行う脱気手段60と、塗布動作終了後に薬液の流路を洗浄可能な洗浄手段80とをさらに備えた構成を有している。
なお、薬液塗布システムにおいては、供給配管35の経路途中に脱気フィルターを設けて、当該脱気フィルターで脱気処理を行う構成も考えられるが、脱気フィルターは微細な構造を有しているため、完全な洗浄を行いにくく、衛生的な状態を保つことが困難になる。この点、本実施形態の薬液塗布システム1Eでは、脱気フィルターを用いることなく、脱気処理を薬液収納部30において行うことができるので、脱気フィルターを供給配管35に設ける場合よりも、衛生的な状態を容易に保つことが可能になる。
<6.変形例>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は、上記に説明した内容に限定されるものではない。
例えば、上記各実施形態では、薬液の貯留に薬液容器31を用いていたが、これに限定されない。図8は、薬液の貯留に用いられるパウチを示す図である。具体的には、薬液容器31の代わりに、図8に示されるようなパウチ(小型の袋)38を用いてもよい。
当該パウチ38は、容易に交換可能な形式であることから、薬液の貯留にパウチ38を採用した場合でも、薬液が薬液容器31内に長期間残存する可能性を低減させることができ、薬液に含まれる薬剤の品質低下を防止することが可能になる。
1A,1B,1C,1D,1E 薬液塗布システム
10 塗布ユニット
11 塗布ヘッド
15 温調部
25 加温部
30 薬液収納部
31 薬液タンク
32 筐体
34 冷却手段
35 供給配管
40 全体制御部
45 塗布動作制御部
46 液温制御部
60 脱気手段
80 洗浄手段
90 基材シート

Claims (8)

  1. 薬剤を含む薬液を貯留する薬液容器と、
    前記薬液容器に貯留された前記薬液を冷却する冷却手段と、
    塗布対象となる媒体に前記薬液を液滴として吐出する塗布ユニットと、
    前記塗布ユニットに設けられ、吐出前の前記薬液を温調する温調手段と、
    を備える薬液塗布システム。
  2. 前記冷却手段によって冷却された前記薬液を前記塗布ユニットへ供給する前に、当該薬液を加温する加温手段、
    をさらに備える請求項1に記載の薬液塗布システム。
  3. 前記薬液容器を収納可能な筐体と、
    前記薬液容器に貯留された前記薬液に脱気処理を施す脱気手段と、
    をさらに備える請求項1または請求項2に記載の薬液塗布システム。
  4. 前記脱気処理は、前記塗布ユニットへの薬液の供給前に実行される請求項3に記載の薬液塗布システム。
  5. 前記脱気処理は、前記冷却手段によって前記薬液容器に貯留された前記薬液が冷却される前に実行される請求項3または請求項4に記載の薬液塗布システム。
  6. 前記薬液容器における容器内壁は、曲面状の底面と筒状の側面とで構成される請求項1から請求項5のいずれかに記載の薬液塗布システム。
  7. 前記薬液容器は、交換可能な形式である請求項1から請求項6のいずれかに記載の薬液塗布システム。
  8. a)薬液容器に貯留された、薬剤を含む薬液を冷却する工程と、
    b)前記a)工程で冷却された薬液を温調する工程と、
    c)前記b)工程で温調された薬液を塗布対象となる媒体に液滴として吐出する工程と、
    を備える薬液塗布システムの動作方法。
JP2009221892A 2009-09-28 2009-09-28 薬液塗布システムおよびその動作方法 Pending JP2011067774A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009221892A JP2011067774A (ja) 2009-09-28 2009-09-28 薬液塗布システムおよびその動作方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009221892A JP2011067774A (ja) 2009-09-28 2009-09-28 薬液塗布システムおよびその動作方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011067774A true JP2011067774A (ja) 2011-04-07

Family

ID=44013604

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009221892A Pending JP2011067774A (ja) 2009-09-28 2009-09-28 薬液塗布システムおよびその動作方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011067774A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014052519A (ja) * 2012-09-07 2014-03-20 Fujikura Ltd 樹脂塗布装置及びそれを用いた光ファイバケーブルの製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014052519A (ja) * 2012-09-07 2014-03-20 Fujikura Ltd 樹脂塗布装置及びそれを用いた光ファイバケーブルの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20040045010A (ko) 도포 장치, 도포 장치 충전용 키트 및 생활성 조성물 투여방법
US8128606B2 (en) Ophthalmic apparatus and method for administering agents to the eye
EP1682211B1 (en) Transdermal drug delivery system
EP1317939B1 (en) Applicator for dispending bioactive compositions
WO2006023316A1 (en) Pharmaceutical compositions delivery system and methods
JP6607343B2 (ja) 印刷装置、および薄膜印刷体の製造方法
WO2007080970A1 (ja) 発熱組成物成形体包装体の製造装置及び発熱組成物成形体包装体
JP5394869B2 (ja) 液滴塗布装置および液滴塗布方法
JP2011067774A (ja) 薬液塗布システムおよびその動作方法
JP5583366B2 (ja) 貼付剤の製造方法
JP2020200120A (ja) 画像記録装置
JP2008048924A (ja) 錠剤コーティング装置及び錠剤コーティング方法
RU2401135C1 (ru) Эжекционное устройство для лекарственного препарата
JP2011172686A (ja) 薬液塗布装置および薬液塗布方法
JP2014108368A (ja) 薬液塗布装置、薬液塗布ユニット、および薬液塗布方法
JP2011067726A (ja) 薬液塗布装置および薬液塗布方法
JP2012170889A (ja) 薬液塗布方法および薬液塗布装置
JP2013202551A (ja) 薬液吐出装置、およびそのメンテナンス方法
JP2011067733A (ja) 液滴塗布装置および液滴塗布方法
JP2013176714A (ja) 液滴吐出装置および液滴の吐出状態の検出方法
JP4498191B2 (ja) 液滴吐出装置
JP5770980B2 (ja) 熱転写リボンの残存情報漏洩防止機構付き熱転写プリンタおよび熱転写リボンの残存情報漏洩防止方法
JP2002127248A (ja) ラミネート装置及び記録装置
JP2013173699A (ja) 経皮吸収製剤の製造方法および経皮吸収製剤製造装置
JP2010029249A (ja) 貼り薬製造装置