JP2011067108A - 園芸用バリカンに用いられる延長ハンドル - Google Patents

園芸用バリカンに用いられる延長ハンドル Download PDF

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Abstract

【課題】 作業面に対して園芸用バリカンを適正な角度で維持し得る延長ハンドルを提供する。
【解決手段】 延長ハンドルは、メインポールと、メインポールの一端に設けられており、園芸用バリカンが取り付けられる取付ユニットと、メインポールの他端に設けられており、ユーザが把持するグリップユニットを備えている。取付ユニットは、メインポールを揺動可能に支持している揺動機構を有している。揺動機構は、取付ユニットに対するメインポールの角度を少なくとも二段階に調整可能であるとともに、各々の角度位置に調整されたメインポールを所定の角度範囲で揺動可能に支持することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、園芸用バリカンに用いられる延長ハンドルに関する。
特許文献1に、園芸用バリカンに用いられる延長ハンドルが開示されている。この延長ハンドルは、メインポールと、ユーザが把持するグリップユニットと、園芸用バリカンが取り付けられる取付ユニットを備えている。グリップユニットはメインポールの一端に設けられており、取付ユニットはメインポールの他端に設けられている。グリップユニットは、ユーザによって操作され、園芸用バリカンを作動させる操作スイッチを有している。
特開2007−15089号公報
上記した従来の延長ハンドルは、例えば手持ち式の園芸用バリカンに使用することができる。ユーザは、延長ハンドルを利用することにより、腰を屈めることなく、地面の芝生を楽な姿勢で刈り込むことができる。
しかしながら、ユーザがグリップユニットを把持し、園芸用バリカンを地面に置いた時に、延長ハンドルの地面に対する角度はユーザの身長に応じて変化する。延長ハンドルの角度が変化すれば、取り付けられた園芸用バリカンの角度も変化し、芝生の刈り込み長さが不均一になってしまう。従って、例えば長身のユーザは、園芸用バリカンを適正な角度に維持するために、腰を屈めたりする必要がある。従来の延長ハンドルは、ユーザの身長によって、使い難いものになってしまう。
また、ユーザが園芸用バリカンを前後に移動させた時も、延長ハンドルの地面に対する角度は変化する。従って、ユーザは、芝生を均一な長さで刈り込むために、延長ハンドルの地面に対する角度を意識しながら、園芸用バリカンを前後に移動させる必要がある。このような作業は比較的に難しく、特に地面に起伏がある場合、従来の延長ハンドルはユーザにとって使い難いものになってしまう。
本発明によって具現化される延長ハンドルは、メインポールと、ユーザが把持するグリップユニットと、園芸用バリカンが取り付けられる取付ユニットを備えている。グリップユニットはメインポールの一端に設けられており、取付ユニットはメインポールの他端に設けられている。取付ユニットは、メインポールを揺動可能に支持している揺動機構を有している。揺動機構は、取付ユニットに対するメインポールの角度を少なくとも二段階に調整可能であるとともに、各々の角度位置に調整されたメインポールを所定の角度範囲で揺動可能に支持することができる。
この延長ハンドルによれば、ユーザは、例えば自身の身長に応じて、取付ユニットに対するメインポールの角度を調整することができる。さらに、ユーザが作業面(例えば地面)に沿って園芸用バリカンを前後させた時には、メインポールに対して取付ユニットが受動的に揺動することで、園芸用バリカンの作業面に対する姿勢は適正に維持される。ユーザは、無理な姿勢を強要されることもなく、難しい作業を要求されることもない。
揺動機構は、ユーザによってロック位置とアンロック位置とのいずれかに操作され、ロック位置ではメインポールの角度調整を禁止し、アンロック位置ではメインポールの角度調整を許容するロックオフ部材を有することが好ましい。
この構成によると、作業面から園芸用バリカンに加えられた力により、メインポールの角度が意図せず変化してしまう、といった問題が防止される。
ロックオフ部材は、揺動機構の回転軸上に設けられていることが好ましい。この構成によると、メインポールに対する取付ユニットの角度が変化しても、ロックオフ部材の位置が移動しないので、ユーザはロックオフ部材を操作しながら取付ユニットの角度を調整しやすい。
取付ユニットは、ロックオフ部材を保持している第1固定部と、第1固定部に揺動機構を介して接続されている第2固定部と、ロックオフボタンを第2固定部に向けて付勢する付勢部材をさらに有することが好ましい。この場合、第1固定部は、ロックオフ部材を前記した所定の角度範囲で相対回転可能に保持していることが好ましい。そして、第2固定部材は、ロック位置にあるロックオフ部材と少なくとも二つの相対回転位置で係合可能であることが好ましい。ここで、第1固定部はメインポールと園芸用バリカンの一方に固定され、第2固定部はメインポールと園芸用バリカンの他方に固定される。
この構成では、第2固定部材とロックオフ部材との間で、メインポールの角度調整が行われ、第1固定部材とロックオフ部材との間で、取付ユニットの受動的な揺動が行われる。メインポールの角度調整を行う機構と、取付ユニットの受動的な揺動を行う機構が個別に設けられているので、それぞれの機構に適した設計を自由に採用することができる。例えば、メインポールの角度を調整する角度間隔よりも、取付ユニットが受動的に揺動する角度範囲の方が、大きくなるように設計することもできる。
取付ユニットは、園芸用バリカンが使用される作業面に当接する当接部を有することが好ましい。
この構成によると、作業面に沿って園芸用バリカンが移動する時に、作業面の起伏に応じて取付ユニットが受動的に揺動しやすく、園芸用バリカンを適正な姿勢に維持しやすい。
本発明の延長ハンドルによれば、例えばユーザの身長や技量にかかわらず、ユーザは作業面に対して園芸用バリカンを適正な角度に維持することができ、園芸用バリカンを用いた作業を能率よく行うことができる。
実施例の延長ハンドルと園芸用バリカンを示す図。 園芸用バリカンの上面図。 園芸用バリカンの斜視図。 グリップユニットの内部構造を示す図。 取付ユニットを示す斜視図(可動カバーが閉じた状態)。 取付ユニットを示す斜視図(可動カバーが開いた状態)。 可動レバーを示す図。 通常位置にある可動レバーを示す図。 通常位置から移動した可動レバーを示す図。 グリップ挟接部を正面から示す断面図。 園芸用バリカンが固定された取付ユニットを示す図。 図10中のXII−XII線における断面図。 図10中のXIII−XIII線における断面図。 図13と同じ断面において通常位置から移動した可動レバーを示す図。 図10中のXV−XV線における断面図。 揺動機構の内部構造を示す断面図(ロックオフボタンがロック位置)。 揺動機構の内部構造を示す断面図(ロックオフボタンがアンロック位置)。 ロックオフボタンを示す図であり、(a)はロックオフボタンの表側を示し、(b)はロックオフボタンの裏側を示す。 ロックオフボタンのフランジに対向する右ケースの内面を示す図。 ポール固定部の基端の端面に形成されたプラグ部を示す図。 延長ハンドルに外部電源式の園芸用バリカンを取り付けた様子を示す図。 実施例2の延長ハンドルの取付ユニットの内部構造を示す図。 実施例2の可動レバーを示す図であり、(a)は可動レバーの正面図を示し、(b)は可動レバーの側面図を示す。 園芸用バリカンが固定された実施例2の取付ユニットを示す図(可動部材が通常位置にある状態)。 図24中のXXV−XXV線における断面図。 図24の状態から可動部材が移動した状態を示す図。 図26中のXXVII−XXVII線における断面図。 図26の状態から可動部材がさらに移動した状態を示す図。 図28中のXXIX−XXIX線における断面図。 実施例3の取付ユニットの構造を模式的に示す図。 図31の状態からウエーブレバーが変形して移動した状態を示す図。 図32の状態からウエーブレバーがさらに変形して移動した状態を示す図。
最初に、以下に説明する実施例の主要な特徴を列記する。
(特徴1) 延長ハンドルは、手持ち式の園芸用バリカン(芝生バリカンや生垣バリカンなど)に好適に利用することができる。
(特徴2) メインポールは、中空のパイプ材である。メインポールの内部には、グリップユニットから取付ユニットまで伸びるコントロールケーブルが設けられている。コントロールケーブルは、インナーケーブルとアウターケーブルを備えている。インナーケーブルの一端はグリップユニットの操作スイッチに接続されており、インナーケーブルの他端は取付ユニットの可動部材に接続されている。アウターケーブルは、チューブ状の部材であり、その内孔においてインナーケーブルをスライド可能に支持している。
(特徴3) 取付ユニットには、園芸用バリカンのグリップに配置されるグリップ挟接部と、そのグリップからループ状に連なるグリップサポートに固定されるサポート保持部を有している。
(特徴4) 取付ユニットは、園芸用バリカンを貫通する貫通部材を有している。貫通部材は、取付ユニットに対する園芸用バリカンの固定が緩んだ場合でも、取付ユニットから園芸用バリカンが外れにくくすることができる。貫通部材は、園芸用バリカンを貫通し、取付ユニットの園芸用バリカンを挟持する部分を互いに締結する締結具(例えばボルトやネジ)とすることができる。
(特徴5) 取付ユニットの揺動機構は、ロックオフボタンを有している。ユーザは、ロックオフボタンを押すことによって、揺動機構の角度調整を禁止するロックを解除することができる。なお、揺動機構には、ロックオフボタンに限られず、ユーザが引くことによって揺動機構のロックが解除されるロックオフ部材や、ユーザが捻ることによって揺動機構のロックが解除されるロックオフ部材を設けてもよい。
(特徴6) 取付ユニットは、ロックオフボタンを保持するとともに、メインポールが固定されているポール固定部を有している。ポール固定部には、ロックオフ部材に向けて伸びるプラグ部が形成されており、そのプラグ部はロックオフボタンに形成されたソケット穴に挿入されている。プラグ部とソケット穴は、正方形の断面形状を有しており、その断面形状は真円でない。また、プラグ部とソケット穴の間には、クリアランス(隙間)が設けられている。それにより、ポール固定部とロックオフボタンは、所定の角度範囲で相対回転することができる。ここで、プラグ部とソケット穴の断面形状は正方形に限られず、他の種類の多角形、楕円形、長円形であってもよい。また、本実施例とは逆に、ロックオフボタンにプラグ部を形成し、ポール固定部にソケット穴を形成してもよい。
(特徴7) 取付ユニットは、ポール固定部に揺動機構を介して接続されているとともに、園芸用バリカンが固定される工具固定部を有している。工具固定部には、ポール固定部の回転方向に複数の係合溝が配設されており、揺動機構の角度に応じて、ロックオフボタンに形成されたリブがいずれかの係合溝に選択的に係合する。それにより、揺動機構は、取付ユニットに対するメインポールの角度を、複数段階に調整することができる。ここで、工具固定部に形成する係合溝は、他の形状を有する凹部に変更することができ、ロックオフボタンに形成するリブも、他の形状を有する凸部に変更することができる。また、本実施例とは逆に、ロックオフボタンに複数の凹部を形成し、ポール固定部に少なくとも一つの凸部(凹部に係合可能なもの)を形成してもよい。
実施例1の延長ハンドル10と、延長ハンドル10を利用可能な園芸用バリカン200について、図面を参照しながら説明する。園芸用バリカン200は、手持ち式の動力工具の一種であり、主に芝生の刈り込みに用いられる。延長ハンドル10は、園芸用バリカン200に着脱可能である。ユーザは、延長ハンドル10を利用することで、立ったままで地面2の芝生4を刈り込んだり、手の届かない位置の芝生4や生垣を刈り込んだりすることができる。また、園芸用バリカン200は、生垣の刈り込みにも使用することができる。ユーザは、延長ハンドル10を用いることにより、園芸用バリカン200によって生垣の手の届かない範囲を刈り込むことも可能となる。
最初に、図2、図3を参照して、園芸用バリカン200について説明する。園芸用バリカン200は、電池パック230を電源とする電動工具である。園芸用バリカン200は、バリカン本体206と、バリカン本体206の前方に位置する一対のシャーブレード202を備えている。一対のシャーブレード202は、バリカン本体206の底面206aに着脱可能に取り付けられている。一対のシャーブレード202は、バリカン本体206に内蔵されたモータ(図示省略)によって駆動される。
バリカン本体206には、ユーザが把持するためのグリップ208が設けられている。グリップ208は、バリカン本体206から後方に伸びている。グリップ208の後端208aには、電池パック230が挿入されている。
グリップ208には、トリガスイッチ214と、ロックオフスイッチ212が設けられている。トリガスイッチ214は、園芸用バリカン200を駆動する駆動スイッチである。ユーザは、トリガスイッチ214を引くことによって、園芸用バリカン200を駆動することができる。ロックオフスイッチ212は、トリガスイッチ214の誤操作を防止するスイッチである。通常、ロックオフスイッチ212はロック位置にあり、トリガスイッチ214の移動を禁止する。ユーザがロックオフスイッチ212を押すと、ロックオフスイッチ212はアンロック位置へ移動し、トリガスイッチ214の移動が許容される。即ち、ロックオフスイッチ212を押さなければ、トリガスイッチ214を操作できないように構成されている。ユーザは、ロックオフスイッチ212を押しながら、トリガスイッチ214を引くことによって、園芸用バリカン200を作動させる。
バリカン本体206には、グリップ208を支持するグリップサポート210が設けられている。グリップサポート210は、グリップ208の下方に位置している。グリップサポート210は、バリカン本体206から後方に伸び、上方にカーブして、グリップ208の後端208aに繋がっている。即ち、グリップ208とグリップサポート210は、バリカン本体206からループ状に伸びている。グリップサポート210は、グリップ208の強度を高めるとともに、グリップ208を把持するユーザの指先を保護することもできる。
グリップ208には、凹部209が形成されている。また、グリップサポート210には、貫通孔211が形成されている。詳しくは後述するが、凹部209及び貫通孔211は、園芸用バリカン200が延長ハンドル10に取り付けた時に、延長ハンドル10と係合する。凹部209及び貫通孔211により、園芸用バリカン200が延長ハンドル10の誤った位置に取り付けられることが防止される。
バリカン本体206には、チップガード224とガイドフレーム222が設けられている。なお、図3では、ガイドフレーム222が取り外されている。チップガード224は、一対のシャーブレード202の上方に位置している。チップガード224は、切断された芝や枝葉が、ユーザに向って飛来することを防止する。ユーザが地面2の芝生4を刈り込む際に、ガイドフレーム222が地面2や壁に当接することによって、園芸用バリカン200の位置や姿勢が安定する。
次に、延長ハンドル10について説明する。図1に示すように、延長ハンドル10は、メインポール12と、メインポール12の一端12aに設けられているグリップユニット20と、メインポール12の他端12bに設けられている取付ユニット40を備えている。グリップユニット20は、ユーザによって把持される。取付ユニット40は、園芸用バリカン200に固定される。ユーザは、グリップユニット20を把持し、メインポール12の他端12bに固定された園芸用バリカン200を地面2に沿って移動させることにより、地面2の芝生4を刈り込むことができる。
メインポール12は、中空のパイプ材である。メインポール12の内部には、コントロールケーブル30が配設されている。コントロールケーブル30は、グリップユニット20から取付ユニット40まで伸びている。
図4は、グリップユニット20の内部構造を示している。図1、図4に示すように、グリップユニット20は、ユーザによって把持されるグリップ22を有している。グリップ22には、ユーザによって操作される操作スイッチ24が設けられている。操作スイッチ24は、トリガタイプのスイッチであり、支持ピン26を中心にして揺動可能に支持されている。後述するように、ユーザが操作スイッチ24を通常位置から引くと、取付ユニット40に取り付けられた園芸用バリカン200が作動し、ユーザが操作スイッチ24を通常位置へ戻すと、園芸用バリカン200が停止する。
ここで、グリップユニット20には、操作スイッチ24の誤操作を防止する安全装置を設けてもよい。本実施例では、園芸用バリカン200と同様に、ロックオフボタン28が設けられている。ロックオフボタン28は、ユーザによってロック位置とアンロック位置とのいずれかに操作され、ロック位置ではメインスイッチの操作を禁止又は無効とし、アンロック位置では操作スイッチ24の操作を許容又は有効とする。
図4に示すように、コントロールケーブル30は、アウターケーブル32とインナーケーブル34を備えている。
アウターケーブル32は、チューブ状の部材であり、その内孔をインナーケーブル34が通過している。アウターケーブル32は、グリップユニット20に固定されている。
インナーケーブル34は、金属線の線材である。インナーケーブル34は、アウターケーブル32によって、スライド可能に支持されている。インナーケーブル34の一端34aは、操作スイッチ24に接続されている。それにより、ユーザが操作スイッチ24に加えた操作が、インナーケーブル34を介して取付ユニット40へ伝達される。
図1に示すように、取付ユニット40は、園芸用バリカン200が固定可能となっている。取付ユニット40は、メインポール12を揺動可能に支持している揺動機構70を有している。揺動機構70は、取付ユニット40に対するメインポール12の角度を、角度C1の範囲内で多段階に調整することができる。また、揺動機構70は、各々の角度位置に調整されたメインポール12を、角度C3の範囲で揺動可能に支持することができる。揺動機構70には、ロックオフボタン80が設けられている。通常、ロックオフボタン80はロック位置にあって、メインポール12の角度調整が禁止されている。ユーザがロックオフボタン80を押すと、ロックオフボタン80はアンロック位置へ移動し、メインポール12の角度調整が可能となる。揺動機構70の構造については、後段において詳細に説明する。
図5、図6は、取付ユニット40を示している。図5、図6に示すように、取付ユニット40は、ポール固定部42と、ポール固定部42に揺動機構70を介して接続されている工具固定部44を備えている。ポール固定部42は、揺動機構70により、工具固定部44に対して揺動することができる。ポール固定部42が工具固定部44に対して揺動することで、メインポール12が取付ユニット40に固定された園芸用バリカン200対して揺動する。
工具固定部44は、左ケース45と右ケース46を備えている。左ケース45と右ケース46は、複数のねじによって締結されている。右ケース46は、可動カバー48を備えている。可動カバー48は、ヒンジ47によって揺動可能に支持されており、左ケース45に当接する閉鎖位置(図5の状態)と、左ケース45から離間した開放位置(図6の状態)との間で、移動可能となっている。可動カバー48は、閉鎖位置において、固定ボルト68により左ケース45に締結される。左ケース45と可動カバー48には、固定ボルト68が通過する貫通孔62、64がそれぞれ形成されている。
左ケース45と可動カバー48の間には、グリップ挟接部52とサポート保持部60が設けられている。グリップ挟接部52は、園芸用バリカン200のグリップ208を挟接することができ、サポート保持部60は、園芸用バリカン200のグリップサポート210を保持することができる。工具固定部44は、グリップ挟接部52とサポート保持部60により、園芸用バリカン200のグリップ208とグリップサポート210の二箇所で、工具固定部44をしっかりと保持することができる。前記した固定ボルト68は、サポート保持部60を通過する位置に設けられている。
グリップ挟接部52には、係合突部54と可動レバー58が設けられている。可動レバー58は、左ケース45と内プレート56によって挟持されており、スライド可能に支持されている。係合突部54は、内プレート56に形成されている。グリップ挟接部52が園芸用バリカン200のグリップ208に挟接した時に、係合突部54は園芸用バリカン200のグリップ208に形成された凹部209に係合し、可動レバー58は園芸用バリカン200のトリガスイッチ214に対向する。
図7に示すように、可動レバー58はL字形状を有しており、その下部58aは可動レバー58のスライド方向に対して直交する方向に伸びている。可動レバー58の下部58aには、園芸用バリカン200のトリガスイッチ214に当接する当接リブ58bが設けられている。当接リブ58bの頂部は曲面となっている。
図8、図9に示すように、可動レバー58には、コントロールケーブル30のインナーケーブル34の他端34bが接続されている。即ち、可動レバー58は、コントロールケーブル30を介して、グリップユニット20の操作スイッチ24に接続されている。それにより、可動レバー58はグリップユニット20の操作スイッチ24に連動する。通常時、可動レバー58は、コイルばね59によって下方に付勢されており、下方に移動した通常位置に維持されている(図8の状態)。この状態から、ユーザがグリップユニット20の操作スイッチ24を引くと、可動レバー58は上方に移動する(図9の状態)。そして、ユーザが操作スイッチ24を戻すと、可動レバー58は通常位置へ戻る。
図10に示すように、可動カバー48には、ロックオフ突部49が設けられている。ロックオフ突部49は、グリップ挟接部52内に位置している。ロックオフ突部49は、可動カバー48が閉じられた時に、園芸用バリカン200のロックオフスイッチ212に当接する位置に設けられている。なお、図10では、可動カバー48が開放されており、ロックオフスイッチ212がロック位置に位置している。ロックオフスイッチ212とトリガスイッチ214には、互いに当接する当接部213、215がそれぞれ形成されている。ロックオフスイッチ212がロック位置にある時、当接部213、215は互いに対向する。この場合、ユーザがトリガスイッチ214を引いても、当接部213、215が互いに当接することによって、トリガスイッチ214の移動が禁止される。
図11、図12に示すように、取付ユニット40に園芸用バリカン200が固定された状態で、グリップ挟接部52では、ロックオフ突部49がロックオフスイッチ212を押し込み、ロックオフスイッチ212がアンロック位置に維持される。このとき、ロックオフスイッチ212の当接部213は、トリガスイッチ214の当接部215に対向しない。即ち、園芸用バリカン200が取付ユニット40に固定されると、園芸用バリカン200のロックオフスイッチ212によるトリガスイッチ214のロックは自動的に解除される。
図11、図13に示すように、取付ユニット40に園芸用バリカン200が固定された状態で、グリップ挟接部52では、可動レバー58の当接リブ58bは、園芸用バリカン200のトリガスイッチ214に対向する。そして、図14に示すように、ユーザがグリップユニット20の操作スイッチ24を操作すると、可動レバー58の下部58aはトリガスイッチ214に向けて移動する。先に説明したように、ロックオフスイッチ212はアンロック位置に維持されているので、可動レバー58の当接リブ58bはトリガスイッチ214を押し上げることができる。トリガスイッチ214が操作されることにより、園芸用バリカン200は作動する。
上記のように、本実施例の延長ハンドル10では、ユーザがグリップユニット20の操作スイッチ24を操作すると、取付ユニット40の可動レバー58によって、園芸用バリカン200のトリガスイッチ214が操作される。この延長ハンドル10によれば、グリップユニット20の操作スイッチ24によって、電池パック式の園芸用バリカン200を作動させたり停止させたりすることができる。また、延長ハンドル10は、電池パック式の園芸用バリカン200に限られず、エンジン駆動式の園芸用バリカンや、他の種類の動力工具にも利用することができる。また、外部電源式の園芸用バリカン300にも、同様に使用することができる(図21参照)。
図11、図15に示すように、取付ユニット40に園芸用バリカン200が固定された状態で、サポート保持部60では、固定ボルト68とナット66により、左ケース45と可動カバー48が互いに締め付けられている。固定ボルト68は、可動カバー48の貫通孔64と、グリップサポート210の貫通孔211と、左ケース45の貫通孔62を通過している。固定ボルト68は、園芸用バリカン200のグリップサポート210を貫通することにより、固定ボルト68が緩んだ場合でも、取付ユニット40から園芸用バリカン200が外れにくくすることができる。なお、取付ユニット40には、固定ボルト68に限られず、園芸用バリカン200を貫通する他の貫通部材を設けてもよい。
図1、図5、図6に示すように、取付ユニット40には、地面2に当接する接地面50が形成されている。接地面50は、取付ユニット40の下端に形成されており、円弧状に湾曲している。接地面50が地面2に当接することにより、園芸用バリカン200の地面2に対する姿勢は安定する。また、ユーザは、園芸用バリカン200を地面2に沿って移動させやすい。ここで、取付ユニット40には、接地面50に限られず、地面2を走行する車輪を設けることもできる。
次に、取付ユニット40の揺動機構70について説明する。図16、図17示すように、ポール固定部42には、円筒状の基端部72が形成されている。基端部72の中心軸は、揺動機構70の中心軸に一致している。ポール固定部42の基端部72は、工具固定部44の左ケース45及び右ケース46によって挟持されており、回転可能に支持されている。
ポール固定部42は、基端部72の一方の端面72aにおいて、ロックオフボタン80を保持している。当該基端部72の端面72aには、ロックオフボタン80を取り囲むリム74と、ロックオフボタン80に向けて突出するプラグ部76が形成されている。リム74は端面72aの周囲に形成されており、プラグ部76は端面72aの中心に形成されている。即ち、プラグ部76は、揺動機構70の中心軸と同軸に形成されている。
ポール固定部42は、リム74とプラグ部76により、ロックオフボタン80を保持している。ここで、ロックオフボタン80の裏面には、プラグ部76を受入れるソケット穴84が形成されている。ソケット穴84は、ロックオフボタン80の中心に設けられている。リム74とロックオフボタン80との間、及び、プラグ部76とロックオフボタン80のソケット穴84との間には、それぞれクリアランスが設けられている。
ポール固定部42とロックオフボタン80との間には、コイルばね90が設けられている。コイルばね90は、ロックオフボタン80を、工具固定部44の右ケース46に向けて付勢している。図16に示すように、通常、ロックオフボタン80は、工具固定部44の右ケース46に当接しており、メインポール12の角度調整を禁止するロック位置に位置する。ここで、ロックオフボタン80には、工具固定部44の右ケース46に当接するフランジ86が設けられている。一方、図17に示すように、ユーザがロックオフボタン80を押すと、ロックオフボタン80は工具固定部44の右ケース46から離間し、メインポール12の角度調整を許容するアンロック位置に移動する。
図18(a)に示すように、ロックオフボタン80のフランジ86には、複数のリブ88が設けられている。各々のリブ88は、揺動機構の中心軸に対して径方向に伸びており、一定の角度間隔C2で等間隔に配列されている。一方、図19に示すように、工具固定部44の右ケース46では、ロックオフボタン80のフランジ86が当接する範囲に、複数の溝92が形成されている。各々の溝92は、揺動機構70の中心軸に対して径方向に伸びており、一定の角度間隔C2で等間隔に配列されている。ロックオフボタン80がロック位置にあり、ロックオフボタン80が工具固定部44に当接しているとき(図16の状態)、ロックオフボタン80のリブ88と工具固定部44の溝92は互いに係合する。それにより、工具固定部44はロックオフボタン80に対して相対回転が禁止される。そして、ユーザがロックオフボタン80を押し、ロックオフボタン80がアンロック位置へ移動すると(図17の状態)、リブ88と溝92との係合は解除され、工具固定部44はロックオフボタン80に対して相対回転が許容される。リブ88と溝92は、角度C2の間隔で形成されている。従って、揺動機構70では、ポール固定部42と工具固定部44の角度を、角度C2の間隔で調整することができる。即ち、延長ハンドル10は、園芸用バリカン200に対するメインポール12の角度を、角度C2の間隔で調整することができる。
図18(b)に示すように、ロックオフボタン80のソケット穴84は、略正方形の断面形状を有している。また、図20に示すように、ポール固定部42に形成されたプラグ部76も、略正方形の断面形状を有している。先にも説明したように、ポール固定部42プラグ部76とロックオフボタン80のソケット穴84との間には、クリアランスが設けられている。それにより、ロックオフボタン80は、ポール固定部42に対して角度C3の範囲で回転可能に支持されている。この構成により、揺動機構70は、角度調整後のメインポール12を、角度C3の範囲で揺動可能に支持することができる(図1参照)。ここで、ソケット穴84とプラグ部76の断面形状は正方形に限定されず、他の種類の多角形、楕円形、長円形(スロット形状)であってもよい。
上記のように、本実施例の延長ハンドル10では、揺動機構70により、取付ユニット40に対するメインポール12の角度を、角度間隔C2で段階的に調整することができる。それにより、ユーザは地面2までの距離(即ち、自身の身長)に応じて、取付ユニット40に対するメインポール12の角度を調整することができる。従って、ユーザは、腰を屈めることなく、楽な姿勢で地面2の芝生4を刈り込むことができる。また、角度調整後のメインポール12は、揺動機構70により、角度C3の範囲で揺動可能に支持されている。それにより、ユーザが園芸用バリカン200を地面2に沿って移動させた時に、メインポール12に対する取付ユニット40の角度が受動的に変化し、園芸用バリカン200が地面2に対して適正な角度に維持される。地面2に起伏がある場合でも、芝生4を均一な長さに刈り込むことができる。
揺動機構70では、取付ユニット40に対してメインポール12の角度を調整する機構(複数のリブ88と複数の溝92)が、工具固定部44とロックオフボタン80との間に設けられており、取付ユニット40を受動的に揺動させる機構(プラグ部76とソケット穴84)が、ポール固定部42とロックオフボタン80との間に設けられている。これらの機構が個別に設けられているので、それぞれの機構に適した設計を自由に採用することができる。例えば、メインポール12の角度を調整可能する角度間隔よりも、角度調整後の取付ユニット40を揺動可能に支持する角度範囲の方が、大きくなるように設計することもできる。
実施例2の延長ハンドルについて説明する。実施例2の延長ハンドルは、実施例1の延長ハンドル10において、主に可動レバー58の形状を変更したものである。図22に示すように、実施例2の延長ハンドルでは、可動レバー58にロックオフ操作部160が付加されている。また、ロックオフ操作部160の付加に伴い、左ケース45の形状を一部変更している。
図22、図23に示すように、ロックオフ操作部160は、可動レバー58に一体に形成されている。ロックオフ操作部160には、可動レバー58のスライド方向に沿って、傾斜面160aと平行面160bが形成されている。傾斜面160aは、可動レバー58のスライド方向に対して傾いており、平行面160bは、可動レバー58のスライド方向に対して平行になっている。なお、ロックオフ操作部160の付加に伴い、可動カバー48ではロックオフ突部49が除去されている。
図24、図25に示すように、取付ユニット40に園芸用バリカン200が固定された状態で、グリップ挟接部52では、ロックオフ操作部160がロックオフスイッチ212の下方に位置する。また、可動レバー58の当接リブ58bは、園芸用バリカン200のトリガスイッチ214に対向する。
図26、図27に示すように、ユーザがグリップユニット20の操作スイッチ24を操作すると、可動レバー58は上方に移動する。即ち、ロックオフ操作部160はロックオフスイッチ212に向けて移動し、当接リブ58bはトリガスイッチ214に向けて移動する。先ず、ロックオフ操作部160の傾斜面160aがロックオフスイッチ212を押し込み、ロックオフスイッチ212がアンロック位置へと移動する。この段階で、可動レバー58の当接リブ58bは、トリガスイッチ214に当接していない。
図28、図29に示すように、ユーザがグリップユニット20の操作スイッチ24をさらに操作すると、可動レバー58はさらに上方に移動する。このとき、ロックオフスイッチ212は、ロックオフ操作部160の平行面160bに当接しており、アンロック位置に維持される。即ち、トリガスイッチ214のロックは解除されている。当接リブ58bは、トリガスイッチ214に当接し、トリガスイッチ214を押し上げる。トリガスイッチ214が操作されることにより、園芸用バリカン200は作動する。
本実施例の構成によると、ユーザがグリップユニット20の操作スイッチ24を操作した時のみ、園芸用バリカン200のロックオフスイッチ212が操作される。そのことから、トリガスイッチ214の誤操作や園芸用バリカン200の誤作動を防止することができる。
実施例3の延長ハンドルについて説明する。実施例3の延長ハンドルは、実施例2の延長ハンドル10において、主に可動レバー58の形態を変更したものである。図30に示すように、実施例3の延長ハンドルでは、可動レバー58に代えて、ウエーブレバー170が採用されている。ウエーブレバー170は、金属材料又は樹脂材料で形成されており、波状部分172と直線部分174を備えている。波状部分172は、弾性変形しやすいように波状に成形されている。直線部分174は波状部分172から略直角に伸びている。波状部分172は、ロックオフスイッチ212に対向しており、直線部分174はトリガスイッチ214に対向している。ウエーブレバー170の一端170aは取付ユニット40に固定されており、ウエーブレバー170の他端170bはインナーケーブル34の他端34bに接続されている。ウエーブレバー170の一端170aは、園芸用バリカン200を固定する際に、取付ユニット40から取り外すことができる。
図31に示すように、ユーザがグリップユニット20の操作スイッチ24を操作すると、ウエーブレバー170は変形する。ウエーブレバー170の波状部分172はロックオフスイッチ212を押し込み、ロックオフスイッチ212がアンロック位置へと移動する。この段階で、ウエーブレバー170の直線部分174は、トリガスイッチ214に当接しない。
図32に示すように、ユーザがグリップユニット20の操作スイッチ24をさらに操作すると、ウエーブレバー170はさらに変形する。このとき、ロックオフスイッチ212は、ウエーブレバー170の波状部分172により、アンロック位置に維持される。即ち、トリガスイッチ214のロックは解除されている。ウエーブレバー170の直線部分174は、トリガスイッチ214に当接し、トリガスイッチ214を押し上げる。トリガスイッチ214が操作されることにより、園芸用バリカン200は作動する。
本実施例の構成によると、ユーザがグリップユニット20の操作スイッチ24を操作した時のみ、園芸用バリカン200のロックオフスイッチ212が操作される。そのことから、トリガスイッチ214の誤操作や園芸用バリカン200の誤作動を防止することができる。さらに、可動レバー58を採用した場合と比較して、ウエーブレバー170を採用することにより、ウエーブレバー170を支持する取付ユニット40の構成を簡単にすることができる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組合せに限定されるものではない。本明細書または図面に例示した技術は複数の目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:延長ハンドル
12:メインポール
20:グリップユニット
24:操作スイッチ
30:コントロールケーブル
40:取付ユニット
42:ポール固定部
44:工具固定部
49:ロックオフ突部
50:接地面
52:グリップ挟接部
58:可動レバー
60:サポート保持部
70:揺動機構
72a:端面
80:ロックオフボタン
200、300:園芸用バリカン

Claims (6)

  1. 園芸用バリカンに用いられる延長ハンドルであって、
    メインポールと、
    メインポールの一端に設けられているとともに、ユーザによって把持されるグリップユニットと、
    メインポールの他端に設けられているとともに、園芸用バリカンが取り付けられる取付ユニットを備え、
    取付ユニットは、メインポールを揺動可能に支持している揺動機構を有し、
    揺動機構は、取付ユニットに対するメインポールの角度を少なくとも二段階に調整可能であるとともに、各々の角度位置に調整されたメインポールを所定の角度範囲で揺動可能に支持することを特徴とする延長ハンドル。
  2. 揺動機構は、ユーザによってロック位置とアンロック位置とのいずれかに操作され、ロック位置ではメインポールの角度調整を禁止し、アンロック位置ではメインポールの角度調整を許容するロックオフ部材を有することを特徴とする請求項1に記載の延長ハンドル。
  3. 前記ロックオフボタンは、揺動機構の中心軸上に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の延長ハンドル。
  4. 取付ユニットは、ロックオフ部材を保持するとともにメインポールと園芸用バリカンの一方が固定される第1固定部と、第1固定部に揺動機構を介して接続されているとともにメインポールと園芸用バリカンの他方が固定される第2固定部と、ロックオフボタンを第2固定部に向けて付勢する付勢部材をさらに有し、
    第1固定部は、ロック位置にあるロックオフ部材を前記所定の角度範囲で回転可能に保持し、
    第2固定部は、ロック位置にあるロックオフ部材と少なくとも二つの相対回転位置で係合可能である、
    ことを特徴とする請求項は3に記載の延長ハンドル。
  5. 取付ユニットは、園芸用バリカンが使用される作業面に当接する当接部を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の延長ハンドル。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の延長ハンドルと、
    延長ハンドルの取付ユニットに固定可能な園芸用バリカンと、
    を備える園芸用バリカンセット。
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