JP2011060902A - 測定装置および方法、並びにプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】受光素子の光感度特性を高精度で、かつ、容易に測定できるようにする。
【解決手段】Z軸ステージ104が、光軸方向(Z軸方向)に光学制御部101を移動させながら、レーザ発生部121により発生されるレーザ光が受光するとき、受光出力測定部28は、受光素子201が発生する出力電圧を測定する。光感度計算部31は、出力電圧に基づいて光感度を計算する。プロット部29は、Z軸方向の移動位置と光感度をプロットする。Z位置決定部33は、光感度が最大で、かつ、平坦な状態の中央位置となるZ位置を焦点位置として決定する。本発明は、受光素子の光感度測定装置に適用することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、測定装置および方法、並びにプログラムに関し、特に、受光素子の光感度特性を高精度で、かつ、容易に測定できるようにした測定装置および方法、並びにプログラムに関する。
受光素子は、光ピックアップシステムなどに用いられ、光信号を電気信号へ変換する半導体集積回路デバイスで、ディスクからの反射した光信号をRF(Radio Frequency)信号、トラッキング信号、または、フォーカスエラー信号などの機能に対応させるため、受光素子内には、多数の受光エリア毎にフォトダイオードとそれに対応した電気回路を備えている。
受光素子は、フォトダイオードに対応付けて設けられている電気回路により、光の照射を受けた時、フォトダイオードに流れる微小電流を電圧に変換して、これを電気信号としている。受光素子の基本特性は、入射される光量パワーに対して、出力電圧がどの程度変化するかにより定義されるものであり、光感度特性と呼ばれている。
受光素子の検査工程に関し、半導体ウェハ状態では従来からの半導体ウェハ検査装置を使用し、光を照射しないで電気的特性(消費電流など直流テスト項目)のみを測定、良否を判定している。
パッケージ品組立後の製品段階では、光源の位置ずれによる測定ミスを回避するため、光源であるレーザ光を比較的大きめのスポットにして、製品内受光エリア全体に照射している。そして、この測定においては、レーザ光を照射した時としない時との出力電圧の差を見る程度の良否判定が一般的な測定方法となっている。したがって、各受光エリアに対して均一な光量パワーを照射することが困難で、精度良く受光素子単位での光感度特性を測定することが困難であった。
そこで、より高い精度で光感度特性を測定するため、半導体ウェハ状態で、レーザ光を絞って小スポットにし、各受光エリアに定量的なレーザ光量パワーで照射して光感度特性を測定する検査方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、3軸(X,Y,Z)自動ステージと画像処理によってレーザスポット位置を制御し、測定する方法により、光感度特性を高精度で測定する方法が提案されている(特許文献2参照)。
特開2006−324588号公報 特公平7−43410号公報
しかしながら、上述した特許文献1における検査方法では、レーザスポット位置の制御方法などの点において、具体的な内容が開示されておらず、光軸に位置ずれが発生した場合の受光量の変動を考慮していないため、精度良く光感度特性を測定することができない恐れがあった。
また、上述した特許文献2における検査方法では、画像処理による位置決めは、高解像度の画像処理装置と、高精度の光学系部材が必要となり、さらに、大がかりな専用の測定システムを構築する必要があるのでコスト高となる恐れがあった。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、特に、汎用の設備を活用して、低コストな測定システム構成とし、3次元的に高精度で、かつ、容易にレーザスポット位置を制御できるようにすると共に、各受光エリアに対し正確に光量パワーを与えることにより、高い精度での光感度特性の測定を実現させ、作業性の改善と測定の信頼性の向上を図るものである。
本発明の一側面の測定装置は、受光素子上のフォトダイオードの光感度特性を測定する測定装置であって、前記受光素子上で直交する2軸により構成される平面上の第1象限乃至第4象限のそれぞれに、前記2軸が直交する原点位置から等間隔に配置され、かつ、相互に前記2軸上で接するように配置された4個の略同一の前記フォトダイオードが受光した光を光電変換して発生する出力電圧を取得する受光出力電圧取得手段と、前記受光素子における前記フォトダイオードが設けられた面に垂直対向にレーザ光を照射するレーザ光照射手段と、非点収差光学原理により、前記レーザ光の光軸上における位置に応じて、前記2軸のそれぞれの方向に対して、2次元的に異なる形状となるレーザスポットを生成する光学手段と、前記レーザスポットを、前記光軸方向、および前記2軸の方向のそれぞれに3次元方向に移動させる移動手段と、前記レーザスポットを前記2軸方向と前記レーザ光の光軸方向に移動させ、前記受光出力電圧取得手段により取得された出力電圧を、前記それぞれの軸毎の移動位置に対応付けて測定する測定手段と、前記光学手段を介して前記レーザ光照射手段によりレーザ光を照射しながら、前記移動手段により前記レーザスポットを前記2軸方向に移動させるとき、前記測定手段により、前記それぞれの軸毎の移動位置に対応付けて測定される、前記出力電圧取得手段により取得された出力電圧に基づいて、前記レーザスポットが前記受光素子の前記原点位置と一致するように前記移動手段を制御する原点位置移動制御手段と、前記レーザ光の光軸方向の移動位置に対応する出力電圧から、前記レーザ光の光軸方向の移動位置に対応する光感度を算出する光感度算出手段と、前記光感度算出手段により算出された前記レーザ光の光軸方向の移動位置に対応する光感度が高い範囲であって、その中央位置となる光軸方向の位置を、前記レーザ光の光軸方向の焦点位置として決定し、前記移動手段を制御して、前記レーザ光の光軸方向に対して前記焦点位置に、前記レーザスポットを移動させる焦点位置決定手段を含む。
前記測定手段により測定された前記2軸の方向、および前記レーザ光の光軸方向のそれぞれの方向の軸毎の移動位置と、対応する前記出力電圧とに基づいて、前記2軸のそれぞれの方向の軸毎の、前記レーザ光の光軸方向の移動位置毎に原点位置近傍の前記移動位置に対する出力電圧の傾きを演算する傾き演算手段と、前記レーザ光の光軸方向の焦点位置であって、前記原点位置移動制御手段により、前記レーザスポットが前記受光素子の前記原点位置と一致するように制御された位置における前記出力電圧と、その位置において前記傾き演算手段により演算された傾きとにより、前記レーザ光の光軸と前記原点位置とのずれ量を算出するずれ量算出手段と、前記移動手段を制御し、前記2軸のそれぞれの方向に対して前記ずれ量だけ前記レーザスポットを移動させ、前記レーザ光の光軸と前記原点位置とを一致させるように補正する2軸方向補正手段とをさらに含ませるようにすることができる。
前記原点位置移動制御手段は、前記2軸方向補正手段により補正された前記受光素子の前記光軸方向、および前記2軸方向の位置を原点位置に対応する位置として記憶させるようにすることができ、前記移動手段には、前記原点位置移動制御手段に記憶された位置に、前記受光素子と異なる他の受光素子を移動させ、前記ずれ量算出手段には、前記移動手段により移動された、他の受光素子の前記出力電圧と、前記傾き演算手段により演算された傾きとにより、前記レーザ光の光軸と前記原点位置とのずれ量を算出させ、前記2軸方向補正手段には、前記移動手段を制御させ、前記2軸のそれぞれの方向に対して前記ずれ量だけ前記レーザスポットを移動させ、前記レーザ光の光軸と、前記他の受光素子の前記原点位置とを一致させるように補正させるようにすることができる。
前記傾き演算手段には、前記測定手段により測定された、4個の前記フォトダイオード毎の前記2軸の方向のそれぞれの方向の軸毎の移動位置と、対応する前記出力電圧とに基づいて生成される正規化された1の正規化出力電圧の原点位置近傍の傾きを演算させるようにすることができる。
前記測定手段により測定された、4個の前記フォトダイオード毎の前記2軸の方向のそれぞれの方向の軸毎の移動位置と、対応する前記出力電圧とに基づいて生成される正規化された1の正規化出力電圧は、前記2軸のいずれか一方により分割された2箇所ずつのフォトダイオードの出力電圧の和を、相互に減算したものを、相互の加算したもので除したものとすることができる。
前記2軸方向のいずれか一方の軸方向より、前記受光素子の同一の直線状の部位における2箇所の座標を測定する座標測定手段と、前記座標測定手段により測定された2箇所の座標を用いて、前記受光素子の直線状の部位と前記2軸のいずれかとから回転ずれ角を算出する回転ずれ角算出手段とをさらに含ませるようにすることができ、前記測定手段には、前記受光出力電圧取得手段により取得された出力電圧を、前記それぞれの軸毎の移動位置に対応付けて測定する際、前記回転ずれ角により移動位置を補正させるようにすることができる。
前記座標測定手段には、前記移動手段を制御して、前記2軸方向のいずれか一方の軸方向より、前記受光素子のフォトダイオードにより形成される同一の直線状のエッジ部における2箇所を通過するようにレーザ光照射手段によりレーザ光を照射しながら移動させるとき、前記測定手段により測定された出力電圧が最高出力の半分になる2箇所の位置の座標を測定させるようにすることができる。
前記光学手段を介して前記レーザ光照射手段によりレーザ光を照射することで、前記受光素子上に投射されるレーザスポットの画像を撮像する撮像手段をさらに含ませるようにすることができ、前記原点位置移動制御手段には、前記撮像手段により撮像されたレーザスポットの画像に基づいて、前記移動手段により前記受光素子を移動させ、前記レーザスポットが前記受光素子の前記原点位置と一致するように前記移動手段を制御させるようにすることができる。
本発明の一側面の測定方法は、受光素子上のフォトダイオードの光感度特性を測定する測定装置の測定方法であって、前記受光素子上で直交する2軸により構成される平面上の第1象限乃至第4象限のそれぞれに、前記2軸が直交する原点位置から等間隔に配置され、かつ、相互に前記2軸上で接するように配置された4個の略同一の前記フォトダイオードが受光した光を光電変換して発生する出力電圧を取得する受光出力電圧取得ステップと、前記受光素子における前記フォトダイオードが設けられた面に垂直対向にレーザ光を照射するレーザ光照射ステップと、非点収差光学原理により、前記レーザ光の光軸上における位置に応じて、前記2軸のそれぞれの方向に対して、2次元的に異なる形状となるレーザスポットを生成する光学ステップと、前記レーザスポットを、前記光軸方向、および前記2軸の方向のそれぞれに3次元方向に移動させる移動ステップと、前記レーザスポットを前記2軸方向と前記レーザ光の光軸方向に移動させ、前記受光出力電圧取得ステップの処理により取得された出力電圧を、前記それぞれの軸毎の移動位置に対応付けて測定する測定ステップと、前記光学ステップの処理と前記レーザ光照射ステップの処理とによりレーザ光を照射しながら、前記移動ステップの処理により前記レーザスポットを前記2軸方向に移動させるとき、前記測定ステップの処理により、前記それぞれの軸毎の移動位置に対応付けて測定される、前記出力電圧取得ステップの処理により取得された出力電圧に基づいて、前記レーザスポットが前記受光素子の前記原点位置と一致するように前記移動ステップの処理を制御する原点位置移動制御ステップと、前記レーザ光の光軸方向の移動位置に対応する出力電圧から、前記レーザ光の光軸方向の移動位置に対応する光感度を算出する光感度算出ステップと、前記光感度算出ステップの処理により算出された前記レーザ光の光軸方向の移動位置に対応する光感度が高い範囲であって、その中央位置となる光軸方向の位置を、前記レーザ光の光軸方向の焦点位置として決定し、前記移動手段を制御して、前記レーザ光の光軸方向に対して前記焦点位置に、前記レーザスポットを移動させる焦点位置決定手段とを含む。
本発明の一側面のプログラムは、受光素子上のフォトダイオードの光感度特性を測定する測定装置を制御するコンピュータに、前記受光素子上で直交する2軸により構成される平面上の第1象限乃至第4象限のそれぞれに、前記2軸が直交する原点位置から等間隔に配置され、かつ、相互に前記2軸上で接するように配置された4個の略同一の前記フォトダイオードが受光した光を光電変換して発生する出力電圧を取得する受光出力電圧取得ステップと、前記受光素子における前記フォトダイオードが設けられた面に垂直対向にレーザ光を照射するレーザ光照射ステップと、非点収差光学原理により、前記レーザ光の光軸上における位置に応じて、前記2軸のそれぞれの方向に対して、2次元的に異なる形状となるレーザスポットを生成する光学ステップと、前記レーザスポットを、前記光軸方向、および前記2軸の方向のそれぞれに3次元方向に移動させる移動ステップと、前記レーザスポットを前記2軸方向と前記レーザ光の光軸方向に移動させ、前記受光出力電圧取得ステップの処理により取得された出力電圧を、前記それぞれの軸毎の移動位置に対応付けて測定する測定ステップと、前記光学ステップの処理と前記レーザ光照射ステップの処理とによりレーザ光を照射しながら、前記移動ステップの処理により前記レーザスポットを前記2軸方向に移動させるとき、前記測定ステップの処理により、前記それぞれの軸毎の移動位置に対応付けて測定される、前記出力電圧取得ステップの処理により取得された出力電圧に基づいて、前記レーザスポットが前記受光素子の前記原点位置と一致するように前記移動ステップの処理を制御する原点位置移動制御ステップと、前記レーザ光の光軸方向の移動位置に対応する出力電圧から、前記レーザ光の光軸方向の移動位置に対応する光感度を算出する光感度算出ステップと、前記光感度算出ステップの処理により算出された前記レーザ光の光軸方向の移動位置に対応する光感度が高い範囲であって、その中央位置となる光軸方向の位置を、前記レーザ光の光軸方向の焦点位置として決定し、前記移動手段を制御して、前記レーザ光の光軸方向に対して前記焦点位置に、前記レーザスポットを移動させる焦点位置決定手段とをを含む処理を実行させる。
本発明の一側面においては、受光素子上で直交する2軸により構成される平面上の第1象限乃至第4象限のそれぞれに、前記2軸が直交する原点位置から等間隔に配置され、かつ、相互に前記2軸上で接するように配置された4個の略同一の前記フォトダイオードが受光した光を光電変換して発生する出力電圧が取得され、前記受光素子における前記フォトダイオードが設けられた面に垂直対向にレーザ光が照射され、非点収差光学原理により、前記レーザ光の光軸上における位置に応じて、前記2軸のそれぞれの方向に対して、2次元的に異なる形状となるレーザスポットが生成され、前記レーザスポットが、前記光軸方向、および前記2軸の方向のそれぞれに3次元方向に移動され、前記レーザスポットが前記2軸方向と前記レーザ光の光軸方向に移動され、取得された出力電圧が、前記それぞれの軸毎の移動位置に対応付けて測定され、レーザ光が照射されながら、前記レーザスポットが前記2軸方向に移動されるとき、前記それぞれの軸毎の移動位置に対応付けて測定される、取得された出力電圧に基づいて、前記レーザスポットが前記受光素子の前記原点位置と一致するように制御され、前記レーザ光の光軸方向の移動位置に対応する出力電圧から、前記レーザ光の光軸方向の移動位置に対応する光感度が算出され、算出された前記レーザ光の光軸方向の移動位置に対応する光感度が高い範囲であって、その中央位置となる光軸方向の位置が、前記レーザ光の光軸方向の焦点位置として決定されて、前記レーザ光の光軸方向に対して前記焦点位置に、前記レーザスポットが移動される。
本発明の測定装置は、独立した装置であっても良いし、測定処理を行うブロックであっても良い。
本発明の一側面によれば、受光素子の光感度特性を高精度で、かつ、容易に測定することが可能となる。
本発明を適用した測定システムの構成例を示す図である。 図1の測定システムの構成例を示す図である。 受光素子の構成例を説明する図である。 受光素子におけるフォトダイオードの構成例を説明する図である。 測定処理を説明するフローチャートである。 位置調整処理を説明するフローチャートである。 画像に基づいたレーザスポット位置の設定例を説明する図である。 画像に基づいたレーザスポット位置の設定例を説明する図である。 非点収差光学系部品を介してレーザ光をフォトダイオードに照射したときの移動量とフォトダイオードによる出力電圧の関係を説明する図である。 非点収差光学系を説明する図である。 レーザスポットの移動方向を説明する図である。 レーザスポットの移動量に対するフォトダイオードの出力電圧の関係を説明する図である。 レーザスポットの移動量に対する正規化されたフォトダイオードの出力電圧との関係を説明する図である。 レーザスポットの移動量に対する正規化されたフォトダイオードの傾きの求め方を説明する図である。 レーザスポットの受光部Aへの照射を説明する図である。 光感度、並びにX軸方向およびY軸方向の傾きのZ軸方向の移動量に対する関係を説明する図である。 Z軸方向の移動量とレーザスポット形状との関係を説明する図である。 Z軸方向の移動量とレーザスポット径との関係を説明する図である。 原点位置とレーザスポット位置とのずれ量を説明する図である。 回転角度の補正方法を説明する図である。 その他の回転角度の補正方法と、光感度測定を説明する図である。 汎用のパーソナルコンピュータの構成例を説明する図である。
[測定システムの構成例]
図1は、本発明を適用した一実施の形態の構成例である受光素子の光感度特性を測定する測定システムである。
図1の測定システムは、測定制御部11、汎用プローバ12、および光学ブロック13より構成されており、被測定デバイス(Device Under Test:DUT)である受光素子の電気的な動作を確認すると共に、受光素子の光感度特性を測定する。
測定制御部11は、汎用プローバ12に固定される被測定デバイス(Device Under Test:DUT)である受光素子の電気的な動作状態を確認する直流テストを実施する。さらに、測定制御部11は、光学ブロック13を制御して、受光素子にレーザ光を照射させ、受光素子がレーザ光を受光する時に発生する出力電圧を測定し、測定結果に基づいて受光素子の光感度特性を求める。
測定制御部11は、制御部20、入力部21、照明制御部22、ステージ制御部23、画像取得部24、画像位置制御部25、レーザ制御部26、座標取得部27、受光出力測定部28、プロット部29、および傾き計算部30を備えている。さらに、測定制御部11は、光感度計算部31、XY位置決定部32、Z位置決定部33、角度補正部34、ずれ測定部35、ずれ判定部36、ずれ調整部37、直流テスト部38、ディスプレイ39、および台座40を備えている。
制御部20は、測定制御部11の動作の全体を制御しており、入力部21より供給された情報に基づいて、各種の処理を実行させ、実行処理結果をLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro-Luminescence)などのディスプレイ39に表示させる。入力部21は、キーボード、ボタン、またはマウスなどからなる操作入力機能を備えており、操作内容に応じた操作信号を発生する。照明制御部22は、光学ブロック13内の照明128のオンまたはオフを制御する。ステージ制御部23は、光学ブロック13における光源制御部101を移動させるX軸ステージ102、Y軸ステージ103、およびZ軸ステージ104の動作を制御して、光源制御部101より発せられるレーザ光の照射位置を制御する。画像取得部24は、撮像部130のレンズ141を制御して、撮像素子142により撮像される画像の焦点を調整し、撮像素子142により撮像された受光素子201の画像を取得する。画像位置制御部25は、画像取得部24により取得された画像により、ステージ制御部23を制御して、光源制御部101により発生されるレーザ光のレーザスポットが、画像上の受光素子201の中央付近の所定位置となるように設定させる。以降、この画像上の受光素子201の中央付近の所定位置が画像上の原点位置とされ、X,Y方向の移動量の基準となる。すなわち、X軸方向、およびY軸方向の移動量は、原点位置からの移動量であり、原点位置に対して移動量を加減算することにより、受光素子201上の実際の移動位置が特定される。
レーザ制御部26は、光学ブロック13における光源制御部101の動作を制御して、レーザ光を発生させる。座標取得部27は、原点位置に対応付けて、ステージ制御部23の3次元の(XYZ軸方向のそれぞれの)移動量や、画像上の位置の座標を求める。尚、以降においては、X軸、およびY軸からなるXY平面は、水平面を構成し、Z軸は垂直方向であるものとし、各座標は、これらの軸の交点位置を原点位置として求められる直交座標系を構成するものとする。また、以降において、座標の情報については、その他の構成が取得する例について説明するものとするが、いずれの構成において取得される座標情報についても、座標取得部27を介して取得しているものとする。ただし、座標取得の処理に際しては、座標取得部27が必ず介在するため、その説明については、適宜省略するものとする。受光出力測定部28は、受光素子201にレーザ光が照射されることにより発生される出力電圧を、受光素子201上の受光部単位で測定する。プロット部29は、受光出力測定部28により測定された出力電圧とX軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向の移動量との関係をプロットし、プロットデータを生成する。傾き計算部30は、X軸方向、およびY軸方向のプロットデータに基づいて、受光出力測定部28により測定された出力電圧と移動量との関係を示す直線の原点付近の傾きを求める。尚、以降において、この出力電圧とX軸方向の移動量との関係を示す直線の原点付近の傾きをX傾きと称し、出力電圧とY軸方向の移動量との関係を示す直線の原点付近の傾きをY傾きと称するものとする。
光感度計算部31は、受光出力測定部28により測定された出力電圧と、光学ブロック13により発生されるレーザ光の光量パワーに基づいて、光感度を計算する。XY位置決定部32は、XY平面上における画像上の原点位置に対して、測定結果から得られる真の原点位置とのずれ量をX傾き、およびY傾きに基づいて求め、XY平面上の真の原点位置を決定する。尚、画像上の原点位置と、XY平面上の真の原点位置との関係については、詳細を後述する。
Z位置決定部33は、光感度、X傾き、およびY傾きのZ軸方向の移動量との関係からZ軸方向の原点位置を決定する。角度補正部34は、X軸方向、またはY軸方向のいずれか一方に移動しながら、受光素子201のいずれかのエッジ上の2点の座標を測定する。そして、角度補正部34は、2点の座標から受光素子201の、設定されたXY平面上の座標系に対しての回転方向のずれを回転補正角θとして求め、以降の座標を用いた処理において、座標位置の情報を回転補正角θだけ補正して処理する。
ずれ測定部35は、真の原点位置が決定された後、順次新たな受光素子201の受光感度測定を開始するに当り、上述したX傾き、およびY傾きを利用して、今現在のレーザスポット位置と、真の原点位置とのずれを測定する。ずれ判定部36は、ずれ測定部35により測定されたずれの大きさが許容範囲であるか否かを判定する。ずれ調整部37は、ずれの大きさが許容範囲を超えている場合、ステージ制御部23を制御して、ずれを補正する。直流テスト部38は、受光素子201に対してレーザ光などの光を照射することなく、プローブ針53を介して直流電流を供給して、直流電流のオン、またはオフにより電気的な動作をテストする。
汎用プローバ12は、制御部50、ウェハチャック51、半導体ウェハ52、プローブ針53、プローブカード54、パフォーマンスボード55、および台座56より構成されている。制御部50は、汎用プローバ12の全体の動作を制御している。ウェハチャック51は、被検査対象デバイスである受光素子201が複数に設けられている半導体ウェハ52を固定する台であり、X軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向に加えて、Z軸方向を回転軸とする回転方向θに移動させることができ、受光素子201とプローブ針53とを精度よく接触(接続)させることができる。プローブ針53は、プローブガード54により台座56に固定されている。プローブ針53は、受光素子201のフォトダイオードに付随して設けられている端子に電気的に脱着できる構成となっている。このため、被検査対象となった受光素子201がセットされると、プローブ針53が、電気的に接続され、受光素子201にレーザ光等が受光されると発生する出力電圧が測定されたり、または、直流電力を供給することにより、電気的な動作テストが実施される。さらに、測定が終了すると、受光素子201より接続が解除され、ウェハチャック51が半導体ウェハ52を移動させることにより、新たな受光素子201に接続される。台座56は、光学ブロック13を載置するための台である。図2で示されるように、台座56には、ピン56a,56bが設けられており、光学ブロック13を持ち上げるための取手部111−1,111−2の下部に略同径に設けられた穴部に挿通することで、光学ブロック13と汎用プローバ12と固定する。尚、光学ブロック13は、測定処理が行われない状態やメンテナンス時には、図2の光学ブロック13’で示されるように、測定制御部11の上部に設けられた台座40に載置できる構成となっている。測定制御部11には台車が設けられており、光学ブロック13を載置させた状態で移動することができる。
光学ブロック13の外周部は、光源制御部101の筐体を囲い込むような防御フェンスで構成されており、さらに、全体を遮光カバー14により覆い隠すことができる構成となっている。光学ブロック13は、光源制御部101、X軸ステージ102、Y軸ステージ103、Z軸ステージ104、およびベース部105より構成されている。光学制御部101は、各種のレンズ、およびミラー等からなりレーザ光を発生して汎用プローバ12内の被測定対象デバイスである受光素子201に照射する。X軸ステージ102、Y軸ステージ103、およびZ軸ステージ104は、それぞれX軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向に光学ブロック13内で光源制御部101を移動させ、レーザ光の照射位置を調整する。ベース部105は、光学ブロック13全体の台座となるものであり、レーザ光を透過させる穴部(図示せず)が設けられている。また、ベース部105には、取手111−1,111−2が設けられており、これを持ち上げることで汎用プローバ12より着脱可能である。
光源制御部101は、全体が筐体で構成されており、その内部にレーザ発生部121、コリメートレンズ122、ビームスプリッタ123、レーザ光量モニタ124、集光レンズ125、および非点収差光学系部品126を備えている。さらに、光源制御部101は、ハーフミラー127、照明128、ハーフミラー129、および撮像部130を備えている。レーザ発生部121は、所定の光量パワーを維持するようにレーザ光を発生し、コリメートレンズ122に照射する。レーザ光の波長は、例えば405,655,780nmなどが一般的なものである。ただし、本実施例においては、レーザ光が用いられているが、レーザ発生部121で使用するレーザの波長は検査する受光素子201の仕様にあわせるものであり、受光素子201の仕様によっては、他の光源でもよいものである。
コリメートレンズ122は、レーザ発生部121から照射された光を平行光に偏向する。ビームスプリッタ123は、コリメートレンズ122により平行光にされた光を分光して、レーザ光量モニタ124、および集光レンズ125に反射および透過させる。レーザ光量モニタ124は、受光した光の光量をモニタし、レーザ発生部121に供給する。レーザ発生部121は、このモニタ結果に基づいて光量パワーを調整してレーザ光を発生する。
集光レンズ125は、平行光を集光して非点収差光学系部品126に照射する。非点収差光学系部品126は、例えば、シリンドリカルレンズなどであり、集光レンズ125により集光された光を光学的にX軸方向、およびY軸方向に対して異なる焦点位置となるように調整してハーフミラー127に照射させる。尚、非点収差光学系部品126は、シリンドリカルレンズ以外であっても、光学的な特性が同様のものであればよいものであり、シリンドリカルレンズに限ったものではない。ハーフミラー127は、非点収差光学系部品126からの光を透過させる。また、ハーフミラー127は、照明128が発光しているとき、ハーフミラー129により反射されてくる照明128の光を受光素子201に向けて反射すると共に、受光素子201からの光をハーフミラー129に向けて反射させる。ハーフミラー129は、照明128の光をハーフミラー127方向に反射すると共に、ハーフミラー127からの光を撮像部130に向けて透過させる。撮像部130は、レンズ141を制御して、フォーカスを調整し、ハーフミラー127,129を介して供給されてくる受光素子201上の画像を、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)やCCD(Charge Coupled Devices)などからなる撮像素子142により撮像して、撮像した画像を出力する。
[受光素子の構成]
次に、図3を参照して、受光素子201の構成について説明する。図3は、受光素子201の上面図である。
受光素子201は、受光部A乃至Fにより構成されている。受光部A乃至Fは、いずれも略正方形であり、さらに、受光部A乃至Fのうち、受光部A乃至Dは、受光部E,Fに比べて1/4程度の大きさである。また、受光部A乃至Dは、水平垂直に2行2列に配置されている。受光部A乃至Dは、いずれも略同一の大きさであって、略正方形の形状である。さらに、受光部A乃至Dのサイズは、例えば、1辺の大きさLが50μm程度であるが、一般的には、それ以上の大きさである。したがって、受光部A乃至Dが隙間なく配置されていることが前提であるので、受光部A乃至Dの集合体により構成される正方形のサイズおよび形状は、受光部E,Fと同一形状で、かつ、同一サイズである。図3においては、受光素子201上に左から受光部E、受光部A乃至Dの集合体部分、および受光部Fが配置されていることが示されている。尚、図3における、受光部A乃至Dの集合体部分については、それぞれが直交するように隣接し、水平方向の境界線をX軸とし、垂直方向の境界線をY軸としたときのXY平面において、第1象限乃至第4象限のそれぞれに受光部C,B,A,Dの順に配置されている。
受光部A乃至Fは、それぞれフォトダイオードと電子回路により構成されており、光が受光されるとフォトダイオードにより発生される微弱電流に基づいて出力電圧が発生される。受光部A乃至Dの回路構成は、例えば、図4で示されるような構成である。受光部A乃至Dは、それぞれ略同一のフォトダイオードD1乃至D4、抵抗R1乃至R4、および演算増幅器C1乃至C4を備えている。すなわち、フォトダイオードD1乃至D4は、それぞれアノードが接地され、カソードが、それぞれ抵抗R1乃至R4の一方の端部、および演算増幅器C1乃至C4の負入力端子に接続されている。抵抗R1乃至R4は、それぞれ、一方の端部がフォトダイオードD1乃至D4のカソード、および演算増幅器C1乃至C4の負入力端子に接続され、他方の端部が、演算増幅器C1乃至C4の出力端子、および出力端子Va乃至Vdに接続されている。演算増幅器C1乃至C4は、それぞれ負入力端子に抵抗R1乃至R4の一方の端部、およびフォトダイオードD1乃至D4のカソードが接続され、それぞれ正入力端子が接地され、それぞれ出力端子が抵抗R1乃至R4の他方の端部、および出力端子Va乃至Vdに接続されている。そして、この出力端子Va乃至Vdが、プローブ針53などに接続される構成となっている。図示しないが、受光部E,Fについても同様の構成となる。
[測定処理について]
次に、図5のフローチャートを参照して、図1の測定システムによる受光素子201の光感度特性測定処理について説明する。
ステップS1において、測定制御部11の直流テスト部38は、汎用プローバ12に対して、未処理のDUT(Device Under Test)である受光素子201をプローブ針53に接続させるように指令する。この指令により、汎用プローバ12の制御部50は、ウェハチャック51を動作させ半導体ウェハ52の位置をX,Y,Z軸方向、およびθ方向に移動させて、測定対象となる受光素子201の電極部分(上述した出力端子Va乃至Vdなど)をプローブ針53に接続させる。
ステップS2において、直流テスト部38は、直流テストを実施し、プローブ針53より直流電流を印加して測定対象となる受光素子201が電気的に適切に動作するか否かをテストする。
ステップS3において、直流テスト部38は、直流テストの結果に基づいて、電気的に適切に動作するものであるか否かを判定し、電気的に適切に動作しない、すなわち、電気的に何らかの不具合が発生していると判定された場合、処理は、ステップS1に戻る。すなわち、ステップS3において、受光素子201に電気的な不具合が発生している場合、以降の光感度特性を適切に測定することが不可能であるので、新たな未処理の受光素子201の処理に移るため、処理は、ステップS1に戻ることになる。
ステップS3において、受光素子201に電気的な不具合がなく、光感度特性が測定できると判定された場合、処理が、ステップS4に進み、位置調整処理が実行されて、受光素子201が光学ブロック13に対して適切な位置に設定される。
[位置調整処理について]
ここで、図6のフローチャートを参照して、受光素子201の光学ブロック13に対する位置調整処理について説明する。
ステップS31において、照明制御部22は、照明128を発光させ、ハーフミラー129,127を介して受光素子201に照射する。この結果、受光素子201の像が、ハーフミラー127により反射され、ハーフミラー129を透過して、撮像部130により撮像可能な状態となる。撮像部130は、レンズ141の焦点を調整し、受光素子201の像を撮像素子142により撮像させて、撮像した画像データを測定制御部11に供給する。
ステップS32において、画像取得部24は、撮像部130により供給されてくる画像データを取得し、画像位置制御部25に供給する。画像位置制御部25は、供給された受光素子201の画像データに基づいて、受光素子201の位置を把握し、画像上の情報に基づいて、ステージ制御部23を制御して、光源制御部101を適切な位置に移動させる。より具体的には、ステージ制御部23は、X軸ステージ102、およびY軸ステージ103を動作させ、画像上の受光素子201における受光部A乃至Dの集合部分の中心位置にレーザ光のレーザスポットが位置するように位置を制御させる。そして、照明制御部22は、照明128を消灯させる。
ステップS33において、レーザ制御部26は、光学制御部101に対して、レーザ発生部121よりレーザ光を発生させる。この処理により、レーザ発生部121によりレーザ光が発生され、コリメートレンズ122、ビームスプリッタ123、集光レンズ125、非点収差光学系部品126、およびハーフミラー127を介してレーザ光が受光素子201に照射される。この間、レーザ光量モニタ124は、ビームスプリッタ123により分光されたレーザ光の光量をモニタしており、レーザ発生部121は、レーザ光量モニタ124のモニタ結果に基づいて、光量を一定に保ってレーザ光を発生する。
ステップS34において、画像位置制御部25は、画像取得部24より供給された受光素子201の画像データに基づいて、例えば、図7の画像F1で示されるように、レーザ光のレーザスポットの位置を目標位置に設定する。すなわち、図7の画像F1においては、十字マークの交点位置が、略円状のレーザスポットの中心位置であることが示されている。
ステップS35において、レーザ制御部26は、一旦、レーザ光を消灯させる。さらに、画像位置制御部25は、ステージ制御部23を制御して、レーザスポットの中心位置を受光素子201の目標位置に移動させる。より具体的には、画像位置制御部25は、図7の画像F2で示されるように、目標位置である十字マークの交点位置と、受光部A乃至Dの集合部分の中心位置とが一致するようにステージ制御部23を制御する。ステージ制御部23は、光学ブロック13のX軸ステージ102、およびY軸ステージ103を制御して、図7の画像F2の点線の矢印で示されるように、レーザスポットを受光部A乃至Dの集合体の中心位置に移動させ、図7の画像F3のように一致させる。図7の画像F3で示されるように、受光部A乃至Dの集合体の中心位置と十字マークの交点位置とが一致した場合、画像位置制御部25は、点線で囲まれる範囲の画像を、受光部A乃至Fの配置からなるテンプレートとして記憶する。
尚、以降において、受光素子201の光感度測定を実施するにあたり、受光部A乃至Dの集合体の中心位置に所定の光量パワーになるようレーザ光が照射され、受光部A乃至Dのそれぞれの出力電圧を測定することで、一連の処理が実行されることになる。この場合、受光部A乃至Dの集合体の中心位置に均等にレーザ光が照射されるため、各出力電圧は同じ値を示すはずである。しかしながら、実際には、色収差による位置ずれや、光学系の解像度、および性能不足に起因して、異なる値となってしまう。
より詳細には、第1の色収差による位置ずれは、レーザ光と照明光との波長が同じでなく、光学系に使用されるガラスが、各波長により屈折率が異なる特性を有することにより、結像位置のずれが発生することに起因する。
また、第2に光学系の解像度、および性能不足は、光学系の解像度不足やレンズ間の反射による干渉などにより、不鮮明で、かつ、大きく見えてしまうことがあるからである。高解像度で高性能な光学系を使用することで改善することは可能ではあるが、高解像度で高性能な光学系は非常に高価で経済性が悪い。さらに、重量も増すため、軽量化ができずパフォーマンスボード55の強度を向上させなければ、光学ブロック13を載置すること自体が困難となる。
例えば、図8の画像F11で示されるように、画像上のレーザスポットLSは、受光部A乃至Dの集合体の略中心位置に見える。しかしながら、画像F11上においては、レーザスポットLSは、不鮮明で大きめに写されている。このため、この画像F11に基づいて中心位置を設定すると、点線の十字マークで示される実際のレーザスポットの位置は、受光部A乃至Dの集合体の中心位置とは異なる位置に設定されてしまうことがある。図8の画像F12の例においては、画像F11に基づいて中心位置を設定した結果、受光部Aの略中心位置に、レーザスポットLSの中心位置が設定されている。
このように、画像に基づいた情報だけでは精度良くレーザスポットの位置を受光素子201の受光部A乃至Dの集合体の中心位置に設定できない。そこで、ステップS36以降の処理においては、レーザスポットを移動させながら、それに応じた受光部A乃至Dの各出力電圧の変化から設定位置を補正する処理を実行する。尚、画像により設定された原点位置については、上述してきたように、画像上の原点位置と称するものとし、真の原点位置(実際にレーザスポットの位置として設定されるべき位置)と称するものとする。
ここで、図6のフローチャートの説明に戻る。
ステップS36において、Z位置決定部33は、真の原点位置を決定するにあたり、Z軸位置の移動量をカウントするためのカウンタZを初期化し、位置Zminに設定する。ところで、光学ブロック13には、非点収差光学系部品126が設けられているが、この非点収差光学系部品126により集光レンズ125以降の光は、X軸方向、およびY軸方向に対して異なる焦点位置となるように調整される。そこで、この位置Z1は、例えば、X軸方向、または、Y軸方向の焦点距離のいずれかのうち、距離の短い焦点距離よりも小さい位置が位置Zminとして設定されることが望ましい。尚、X軸方向、または、Y軸方向の焦点距離のいずれかのうち、距離の長い焦点距離よりも大きい位置が、位置Zmaxであることが望ましい。
ステップS37において、XY位置決定部32は、真の原点位置を決定するに当り、X軸方向、およびY軸方向の移動量をカウントするためのカウンタX,Yを画像上の初期値に設定する。
ステップS38において、Z位置決定部33は、ステージ制御部23を制御して、Z軸ステージ104を動作させて、カウンタZに対応する位置Zに設定させる
ステップS39において、XY位置決定部32は、カウンタXを制御しながらX軸ステージ102を制御して、レーザスポットをY軸に沿って位置Xmin乃至Xmaxの範囲を連続的に移動させる。このとき、受光出力測定部28は、レーザスポットの位置に対応付けて、プローブ針53に出力される受光素子201の各受光部A乃至Dの出力電圧を測定する。尚、測定後、XY位置決定部32は、カウンタXを制御しながらX軸ステージ102を制御して、レーザスポットが画像上の原点位置に戻るように位置を制御する。
ステップS40において、XY位置決定部32は、カウンタYを制御しながらY軸ステージ103を制御して、レーザスポットをX軸に沿って位置Ymin乃至Ymaxの範囲を連続的に移動させる。このとき、受光出力測定部28は、レーザスポットの位置に対応付けて、プローブ針53に出力される受光素子201の各受光部A乃至Dの出力電圧を測定する。尚、測定後、XY位置決定部32は、カウンタXを制御しながらX軸ステージ102を制御して、レーザスポットが画像上の原点位置に戻るように位置を制御する。
[非点収差光学系におけるレーザスポット径について]
ここで、ステップS38乃至S40の処理について、より詳細に説明する。すなわち、非点収差光学系部品126がシリンドリカルレンズである場合、集光レンズ125および非点収差光学系部品126は、非点収差光学系部品126により図9で示されるような特性を持つ状態に設定される。
図9の上面図F21で示されるように、Z軸を図9の紙面に対して垂直方向にとり、レーザスポットLSを光源から見た平面上に、X軸方向、およびY軸方向を設定する。そして、側面図F22で示されるように、シリンドリカルレンズである非点収差光学系部品126を、Y軸方向の位置の変移に伴って、集光レンズ125からの距離が変わるように曲面部分を構成するように設定する。同時に、側面図F23で示されるように、シリンドリカルレンズである非点収差光学系部品126を、X軸方向の位置の変移に関わらず、集光レンズ125からの距離が一定となるように面を構成するように設定する。
このように設定し、Y軸方向から見たX軸方向のレーザスポットの径の変化を観察すると、以下のように観察されることになる。すなわち、側面図F22で示されるように、焦点位置となるZ軸方向の位置Z1(短い焦点距離Z1)において、レーザスポット形状は、上面図F24の最上段で示されるように、X軸方向に短く、Y軸方向に縦長の長楕円形状となる。このため、X軸方向における焦点が形成される。ただし、図9においては、完全に1点に収束してはいない。
このとき、X軸方向からY軸方向のレーザスポットの径の変化を見ると、側面図F23で示されるように、Z軸方向の位置Z1において、レーザスポット形状は、上面図F24の最下段で示されるように、Y軸方向に短く、X軸方向に縦長の長楕円形状となる。
一方、側面図F23で示されるように、焦点位置となるZ軸方向の位置Z2(長い焦点距離Z2(=Z1+2α))において、Y軸方向から見ると、X軸方向のレーザスポットの径の変化は、以下のように観察されることになる。すなわち、レーザスポット形状は、側面図F24の最下段で示されるように、Y軸方向に短くなり、X軸方向に縦長の長楕円形状となる。このため、Y軸方向における焦点が形成される。ただし、図9においては、完全に1点に収束していない。
このとき、X軸方向からY軸方向のレーザスポットの径の変化を見ると、側面図F22で示されるように、Z軸方向の位置Z2(=Z1+2α)において、レーザスポット形状は、上面図F24の最上段で示されるように、X軸方向に短く、Y軸方向に縦長の長楕円形状となる。
さらに、側面図F22で示されるように、焦点位置となるZ軸方向の位置(Z1+α)、すなわち、位置Z1,Z2の略中間位置において、Y軸方向からX軸方向のレーザスポットの径の変化を見ると、以下のように観察されることになる。すなわち、レーザスポット形状は、上面図F24の中段で示されるように、Y軸方向、および、X軸方向が略同一の略真円形状となる。
また、X軸方向からY軸方向のレーザスポットの径の変化を見ても、側面図F22で示されるように、Z軸方向の位置Z1,Z2の略中間位置において、レーザスポット形状は、上面図F24の中段で示されるように、Y軸方向、および、X軸方向が略同一の略真円形状となる。
以上のことから、ステップS38乃至S40においては、Z軸方向の位置に対応してレーザスポット径を変化させながらレーザ光が、画像上の原点位置を含むX軸上、およびY軸上を移動しながら照射されたときの受光素子201の出力電圧が、移動量に対応付けて測定されることになる。
尚、図9において、X軸方向、およびY軸方向に対して完全にレーザ光が1点に集まらないのは、回折限界の作用やレンズの収差などによるものである。
また、ここでは、値αは、X軸方向、または、Y軸方向の焦点距離のいずれかのうち、短い焦点距離Z1と長い焦点距離Z2との距離の1/2であるものとする。したがって、焦点距離が最も短い距離Z1に対して、最も遠い距離Z2は、距離(Z1+2α)となり、その中間である距離は、距離(Z1+α)となる。
[レーザスポット径の異なるレーザ光が受光素子に照射されるときの出力電圧について]
次に、レーザスポット径の異なるレーザ光が受光素子201の受光部に照射される場合の出力電圧について説明する。
例えば、レーザスポット径がφ1,φ2(φ1<φ2)の2種類のレーザ光が受光素子201に照射されたままの状態で、レーザスポットが受光部Aを跨ぐように移動すると、移動量と出力電圧との関係は図10で示されるようなものとなる。
すなわち、例えば、図10の左部で示されるように、レーザスポットSp1(径=φ1)が受光部Aを横切って通過するように移動していくとき、レーザスポットSp1が受光部Aに含まれるまでは、出力電圧はゼロである。そして、レーザスポットSp1が一部でも受光部Aに含まれる状態になると含まれる面積の増大に伴って受光量が徐々に増え始め、それに伴って出力電圧も増大する。さらに、レーザスポットSp1が移動し続け、受光部Aに完全に包含される移動量φ1まで移動すると、それ以降は受光量が一定の状態となるため、出力電圧が最大の状態が保たれる。さらに、レーザスポットSp1が移動し続け、受光部Aから徐々に外れる状態になると、受光量が減少し始めるため、それに伴って出力電圧も減少し、やがて受光部Aから全て外れたところでゼロとなる。
また、図10の右部で示されるように、レーザスポットSp2(径=φ2)が受光部Aを跨ぐように移動していくとき、レーザスポットSp2が受光部Aに含まれるまでは、出力電圧はゼロである。そして、レーザスポットSp2が一部でも受光部Aに含まれる状態になると含まれる面積の増大に伴って受光量が徐々に増え始め、それに伴って出力電圧も増大する。さらに、レーザスポットSp2が移動し続け、受光部Aに完全に包含される移動量φ2まで移動すると、受光量が一定の状態となるため、出力電圧が最大の状態が保たれる。さらに、レーザスポットSp2が移動し続け、受光部Aから徐々に外れる状態になると、受光量が減少し始めるため、それに伴って出力電圧も減少し、やがて受光部Aから全て外れたところでゼロとなる。
この結果、レーザスポットSp1は、レーザスポットSp2よりも径が小さいため、受光部A内に完全に収まっている時間が長く、出力電圧が一定の状態となっている時間が長い。このため、出力電圧が増大、または、減少している時間が短く、その変化が急峻である。これに対して、レーザスポットSp2は、レーザスポットSp1よりも径が大きいため、受光部A内に収まっている時間が短く、出力電圧が一定の状態となっている時間が短い。このため、出力電圧が増大、または、減少している時間が長く、その変化が緩やかである。
ところで、ステップS38乃至S40において、レーザスポットは、図11で示されるように、X軸方向にレーザスポットSpxがX軸上を、Y軸方向にレーザスポットSpyがY軸上を、それぞれ移動するときの受光部A乃至Fの出力電圧が測定される。したがって、画像上の原点位置が正確に求められていれば、X軸方向にレーザスポットSpxがX軸上を移動するとき、受光部A,Dの出力電圧の和と、受光部B,Cの出力電圧の和とは、同一となる。また、同様に、Y軸方向にレーザスポットSpyがY軸上を移動するとき、受光部A,Bの出力電圧の和と、受光部C,Dの出力電圧の和とは、同一となる。尚、図11においては、Y軸方向に短く、X軸方向に横長のレーザスポット形状について示されているが、Z軸の位置に応じて、このレーザスポット形状は、異なるものである。
しかしながら、上述したように、画像上の原点位置は、真の原点位置に対してずれが生じていることが多い。このため、X軸方向にレーザスポットSpxがX軸上を移動するとき、受光部A,Dの出力電圧の和と、受光部B,Cの出力電圧の和とは、同一とならない場合が多く。また、同様に、Y軸方向にレーザスポットSpyがY軸上を移動するとき、受光部A,Bの出力電圧の和と、受光部C,Dの出力電圧の和とは、同一とならない場合が多い。
そこで、以降の処理においては、このX軸方向にレーザスポットSpxがX軸上を移動するときの、受光部A,Dの出力電圧の和と、受光部B,Cの出力電圧の和との関係を用いることにより、Y軸方向のずれ量を求める。また、同様に、Y軸方向にレーザスポットSpyがY軸上を移動するときの、受光部A,Bの出力電圧の和と、受光部C,Dの出力電圧の和との関係を用いることにより、X軸方向のずれ量を求める。
より詳細には、Z軸方向の位置毎に求められた、受光部A,Bの出力電圧の和と、受光部C,Dの出力電圧の和とは、Z軸方向に位置Z1から位置(Z1+2α)に変化させた場合、図12の上部で示されるような関係となる。すなわち、Z軸方向の位置、すなわち、焦点距離が遠くなるに従ってレーザスポット径が大きくなるため、一定となる時間が短くなり、出力電圧の変化が緩やかになる。
これに対して、Z軸方向の位置毎に求められた、受光部A,Dの出力電圧の和と、受光部B,Cの出力電圧の和とは、Z軸方向に位置Z1から位置(Z1+2α)に変化させた場合、図12の下部で示されるような関係となる。すなわち、Z軸方向の位置、すなわち、焦点距離が遠くなるに従ってレーザスポット径が小さくなるため、一定となる時間が長くなり、出力電圧の変化が急峻になる。尚、図12の上部においては、左側の波形が、受光部A,Bの出力電圧の和であり、右側の波形が、受光部C,Dの出力電圧の和である。また、図12の下部においては、左側の波形が、受光部A,Dの出力電圧の和であり、右側の波形が、受光部B,Cの出力電圧の和である。
このように、Z軸方向の位置(Z1+α)を境界として、受光部A,Bの出力電圧の和、および、受光部C,Dの出力電圧の和の関係と、受光部A,Dの出力電圧の和、および、受光部B,Cの出力電圧の和の関係とが逆転していることが示されている。また、受光部A,Bの波形と、受光部C,Dの波形との交点の傾き、および、受光部A,Dの波形と、受光部B,Cの波形との交点の傾きは、Z軸方向の位置により変化している。従って、この波形の傾きを用いることにより、Z軸方向の位置、すなわち、焦点位置を調整することができる。
ここで、図6のフローチャートに戻る。
ステップS41において、傾き計算部30は、X軸方向、およびY軸方向に対して、移動量と出力電圧との関係から、出力電圧の正規化出力値から、2つの波形の交点付近の傾きを計算する。より具体的には、例えば、レーザスポットがY軸方向に移動する場合、受光素子201の受光部A,Bの出力電圧の和の波形と、受光部C,Dの出力電圧の和の波形との2つの波形の交点付近の正規化出力値の傾きは、以下のように求められる。
すなわち、受光部A,Bの出力電圧の和の波形と、受光部C,Dの出力電圧の和の波形との2つの波形は、図13の最上段で示される波形となる。このとき、受光部A乃至Dの境界には不感帯などが存在せず、後述する光感度が一定である場合、それらを加算した波形、すなわち、受光部A乃至Dの出力電圧の和の関数P(=(A+B)+(C+D))は、図13の上から2段目で示される波形となる。尚、この図13の上から2段目の波形を以降においては、単に加算波形と称する。
また、逆に、受光部C,Dの出力電圧の和から、受光部A,Bの出力電圧の和を減算した関数Q(=−(A+B)+(C+D))は、図13の上から3段目の波形となる。尚、この図13の上から3段目の波形を以降においては、単に減算波形と称する。
そこで、傾き計算部30は、この関数Qを関数Pで除することにより、図13の最上段の2つの波形の交点付近の傾きを、図13の最下段で示されるような1つの正規化出力値Sを計算する。
ところで、受光部A乃至Dの各出力電圧に光感度係数を乗じることで各受光部A乃至Dが照射されたレーザ光の光量パワーが求められる。図13の最下段の正規化関数Sは、受光部A乃至Dの出力電圧により求められた式とされているが、各出力電圧に光感度係数を乗じれば、光量パワーからなる式として適用できる。しかしながら、各出力電圧に光感度係数を乗じても、正規化出力値Sにおいては光感度係数が相殺されて、結局、同一の関数が形成される。従って、正規化出力値Sは、受光部A乃至Dの受光する光量パワーにより求められる関係が示されているとも言える。
さらに、傾き計算部30は、画像上の原点位置付近で測定された、移動量と、受光部A乃至Dの出力電圧とから、2点の位置を求めて、2点間の位置関係から原点位置付近の傾きを求める。例えば、移動量として画像上の原点位置に対して、図14の最上段で示される+5μmの位置における正規化出力値Sの値Sx1と、図14の中段で示される−5μmの位置における正規化出力値Sの値Sx2とから、X軸方向の傾きSxを計算する。すなわち、図14の最下段で示されるように、傾き計算部30は、値Sx1,Sx2の関係から、傾きSxを(Sx2−Sx1)/(5μm−(−5μm))として計算する。
また、同様に、傾き計算部30は、Y軸方向の傾きSyを、移動量として画像上の原点位置に対して、+5μmの位置における正規化出力値Sの値Sy1と、図14の中段で示される−5μmの位置における関数Sの値Sy2とから、X軸方向の傾きSyを計算する。すなわち、傾き計算部30は、値Sy1,Sy2の関係から、傾きSyを(Sy2−Sy1)/(5μm−(−5μm))として計算する。
ステップS42において、傾き計算部30は、計算された傾きSx,Syを、Z軸方向の位置、すなわち、カウンタZと対応付けて記憶する。
ステップS43において、Z位置決定部33は、ステージ制御部23を制御して、X軸ステージ102、およびY軸ステージ103を制御して、レーザスポットが受光部Aの中心位置となるように制御させる。すなわち、図15で示されるようにレーザスポットSが受光部Aの中心位置となるように制御される。このとき、光感度計算部31は、受光出力測定部28により測定されている受光部Aの出力電圧から光感度((出力電圧−オフセット電圧)/レーザ光量パワー)を計算し、Z軸方向の位置、すなわち、カウンタZに対応付けて記憶する。ここで、オフセット電圧とは、無光状態における受光部Aの出力電圧である。また、レーザ光量パワーは、レーザ制御部26により制御されるものであり、既知の値であるので、レーザ制御部26より読み出される。尚、これは、後述するレーザスポット形状に対応した光感度を測定するための処理であるので、いずれかの受光部A乃至Dのいずれかに照射されればよいものであり、受光部A以外であってもよいものである。
ステップS44において、Z位置決定部33は、カウンタZがZ=Zmaxであるか否かを判定する。例えば、ステップS44において、カウンタZが、Zmaxではない場合、ステップS45において、Z位置決定部33は、カウンタZに所定値bを加算し、処理は、ステップS37に戻る。
ステップS44において、カウンタZがZmaxになるまで、ステップS37乃至S45の処理が繰り返される。そして、ステップS44において、カウンタZがZmaxとなった場合、処理は、ステップS46に進む。
ステップS46において、プロット部29は、カウンタZに対応付けて記憶されている傾き、および光感度とを読み出し、それらをカウンタZ、すなわち、Z軸方向の位置に対応付けて、例えば、図16で示されるような波形としてプロットする。図16においては、横軸をZ軸方向の移動量としており、右の縦軸が、光感度を、左の縦軸が傾きの大きさをそれぞれ示している。また、図16において、中心付近にピークが存在する波形が光感度の波形であり、右側にピークが存在する波形がY軸方向の傾きSyz(傾きSyと同じ)であり、左側にピークが存在する波形がX軸方向の傾きSxzである。
すなわち、光感度については、図17で示さように、Z軸方向の位置に応じて、Z1またはZ1+2αなどの原点位置よりも離れた位置では、レーザスポット形状が形状Sp1またはSp3などに変化する。この結果、レーザスポットの全てが、受光部A内に収まらない状態となり、光量パワーの一部が受光部Aで受光できない状態となるため、ロスが生じて光感度が低下する。逆に、Z軸方向の位置が、原点付近であって、レーザスポット形状Sp2の場合、受光部A内に収まるため、光量パワーをロスすることなく受光でき、光感度が最高の状態となる。
従って、光感度が最大となる平坦部付近の位置であって、その中央値となるZ軸方向の位置が、焦点位置として最適である。尚、この光感度が最大となる平坦部付近であれば、レーザスポットが、受光部Aの中心付近に存在することになるので、装置の温度変化や振動などによるレーザスポットのずれにより測定精度の低下の影響を小さくすることができる。
また、このとき、レーザスポット径は、図18で示されるように、焦点位置から離れると、三角形の相似の関係より、焦点位置からの距離に比例して大きくなる。より詳細には、例えば、図18の左部で示されるように、焦点位置から図中下方向をZ軸方向としたときの距離を位置Zとすると、X軸方向のレーザスポット径φxは、(Z−Z1)と比例関係となる。このため、例えば、焦点位置からの距離が(Z1+α)で、レーザスポット径φ1である場合、焦点位置からの距離が(Z1+2α)のとき、レーザスポット径は、φ2(=2×φ1)となる。一方、X傾きSxzは、(Z−Z1)と逆比例関係となるため、図16の傾きSxzで示されるように、焦点位置から離れると小さくなる。
同様に、例えば、図18の右部で示されるように、焦点位置から図中上方向をZ軸方向としたときの距離を位置Zとすると、Y軸方向のレーザスポット径φyは、((Z1+2α)−Z)と比例関係となる。このため、例えば、焦点位置からの距離が(Z1+α)で、レーザスポット径φ1である場合、焦点位置からの距離がZ1のとき、レーザスポット径は、φ2(=2×φ1)となる。一方、Y傾きSyzは、((Z1+2α)−Z)と逆比例関係となるため、図16の傾きSyzで示されるように、焦点位置から離れると小さくなる。
そこで、ステップS47において、Z位置決定部33は、プロット結果から、光感度が最高となり、かつ、平坦部の略中心位置となるZ軸位置を、焦点位置となるZ軸の位置として決定する。より具体的には、Z位置決定部33は、図16のプロット結果における光感度の最大値であって、かつ、平坦部分の中心付近における最適なZ軸方向の位置を割り出し、現在のZ軸方向の位置との差を求めて、補正量を求める。さらに、Z位置決定部33は、求められたZ軸方向の補正量に基づいて、ステージ制御部23を制御して、Z軸ステージ104により、Z軸方向の位置を補正する。このとき、XY位置決定部32は、設定されたZ軸方向の位置に対応するX軸方向の傾きSx、およびY軸方向の傾きSyを記憶する。
尚、図16で示される光感度、X軸方向の傾きSxz、およびY軸方向の傾きSyzの分布は、一例に過ぎず、他の分布となることもあり得る。しかしながら、どのような分布であっても、光感度が最大であって、平坦部が形成されるZ軸方向の位置が最適な焦点位置となる。
ステップS48において、Z位置決定部33は、決定したZ軸の位置が傾きSx,Xyに対して適切な関係にあるか否かを判定する。すなわち、上述したように、非点収差光学系であるので、X軸方向の焦点距離と、Y軸方向の焦点距離とは異なる。このため、Z軸位置におけるX軸方向の傾きSxと傾き関数Sxzのピークとの位置関係、およびY軸方向の傾きSyと傾き関数Syzのピークとの位置関係がそれぞれ逆の位置関係となっているか否かが判定される。さらに光感度のピークとなるZ軸方向の位置が、傾き関数Sxzのピーク、および、傾き関数Syzのピークの間の位置となるか否かにより適切な値であるか否かが判定される。
ステップS48において、適切ではないと判定された場合、ステップS49において、Z軸方向のカウンタZの最小値ZminおよびZmaxをそれぞれ変更し、処理は、ステップS37に戻る。すなわち、求められたZ軸位置、X軸方向の焦点距離、およびY軸方向の焦点距離とが適切でないということは、Z軸位置の検索範囲内に、適切な焦点距離が存在しないことになる。そこで、Z軸方向の検索範囲であるカウンタZの最小値Zminおよび最大値Zmaxを変更して検索範囲そのものを変更して、ステップS37以降の処理を繰り返す。
一方、ステップS48において、適切であると判定された場合、ステップS50において、XY位置決定部32は、ステージ制御部23を制御して、光源制御部101を移動させ、レーザスポット位置が画像上の原点位置となるように設定する。そして、レーザ制御部26は、光源制御部101を制御して、レーザ発生部121により発生されるレーザ光を、画像上の原点位置で、受光素子201に照射する。このとき、受光出力測定部28は、受光素子201の受光部A乃至Dの出力電圧を測定する。
ステップS51において、XY位置決定部32は、受光出力測定部28の測定結果から、X軸方向およびY軸方向について、上述した正規化出力値を、S1およびS2として求める。ここで、正規化出力値S1,S2は、それぞれ以下の式(1),式(2)として求められる。
S1=((C+D)−(A+B))/((A+B)+(C+D))
・・・(1)
S2=((B+C)−(A+D))/((B+C)+(A+D))
・・・(2)
ここで、A乃至Dは、受光部A乃至Dの出力電圧である。
さらに、XY位置決定部32は、この正規化出力値S1,S2と、上述した傾きSx,Syとから画像上の原点位置と、真の原点位置とのX軸方向、およびY軸方向のずれ量を求める。例えば、図19の上部で示されるように、X軸とY軸との交点位置を画像上の原点位置であるものとし、実際のレーザスポットSpの中心位置である真の原点位置とのずれ量は、それぞれX軸方向に距離X1、およびY軸方向にY1として表現することができる。
ところで、X傾きSxは、図19の左下部で示されるように、X軸方向の原点付近における移動量に対する、正規化出力値S1の変化量を示すものである。このため、図19の右下部における、図19の左下部の拡大図で示されるように、原点位置付近の関係から、X傾きSxは、S1/X1で示すことができる。同様に、Y傾きSyは、S2/Y1で示すことができる。
そこで、XY位置決定部32は、このような関係から、画像上の原点位置と、真の原点位置とのX軸方向、およびY軸方向ずれ量を、それぞれ以下の式(3),式(4)により計算して求める。
X1=S1/Sx
・・・(3)
Y1=S2/Sy
・・・(4)
そして、XY位置決定部32は、ステージ制御部23を制御して、求められたずれ量X1,Y1により、光学ブロック13の位置を補正する。
ステップS52において、XY位置決定部32は、補正後のX軸方向、およびY軸方向の位置を真の原点位置として記憶する。また、このとき、Z位置決定部33は、補正後のZ軸方向の位置を真の原点位置(焦点位置)として記憶する。
ステップS53において、角度補正部34は、例えば、図20で示されるように、画像取得部24で取得される画像により、ステージ制御部23を制御して、X軸またはY軸方向にのみ移動させながら、受光素子201のエッジ部Eg1,Eg2の座標位置を求める。より具体的には、原点位置が特定しているので、画像取得部24によりエッジ部Eg1,Eg2のいずれかが、画像の中央位置となったときの、ステージ制御部23によるX軸ステージ102、およびY軸ステージ103のそれぞれの移動量が座標として求められる。尚、この座標は、移動量に基づいて、座標取得部27により求められる。
ステップS54において、角度補正部34は、受光素子201上の同一エッジ上の2点のエッジ部の座標から、図20で示されるような回転角度θを回転補正量として求める。
すなわち、図20で示されるように、受光素子201の同一エッジEg1(Xeg1,Yeg1),Eg2(Xeg2,Yeg2)の座標位置を、X軸方向、またはY軸方向のいずれか一方のみを移動させて求める。この結果、図20で示されるように、本来の座標系に対して、角度θ方向に回転していた場合、角度補正部34は、回転角度θ(=arctan((Xeg1−Xeg2)/(Yeg1−Yeg2))を回転補正量として求める。角度補正部34は、求められた回転補正量を用いて、以降の処理において求められる全ての座標等を回転補正量を用いて補正する。
尚、以降においては、回転補正量は、ゼロであるものとして、すなわち、回転のずれは発生していないものとして説明を進めるものとするが、実際には、各座標は、角度補正部34により、回転補正量に基づいて補正されたものが扱われている。
また、エッジ座標の求め方については、上述した画像取得部24を制御して求める方法でもよいが、その他の方法でもよく、例えば、受光素子201の受光部E,Fにレーザ光を照射させて、受光部E,Fの出力電圧が最大値の半分となる座標にしてもよい。すなわち、例えば、図21で示されるように、光学ブロック13より照射されるレーザ光のレーザスポットSp11,Sp12は、図中の上方に移動しながら出力電圧が測定されると、それぞれ受光部E,Fから外れるとき、図21の左部の波形で示されるように、移動量に応じて出力電圧が低下する。そして、レーザスポットSp11,Sp12の中心位置が、受光部E,Fのエッジ上に差し掛かると、受光部E,Fに照射されるレーザスポットSp11,Sp12が半分の面積となるため、出力電圧が半分となる。したがって、出力電圧が半分の状態となる場合、レーザスポットSp11,Sp12は、それぞれ中心位置がEg11,Eg12上の位置となるので、このときの座標を利用することで回転角度θを回転補正量として測定することができる。
ここで、図5のフローチャートの説明に戻る。
ステップS4において、位置調整処理が終了すると、ステップS5において、ステージ制御部23は、未処理のレーザスポット位置に移動する。すなわち、レーザスポット位置は、例えば、図21の黒丸で示されるように、受光素子201の受光部A乃至Dの集合体における中心位置(原点位置)、および受光部E,Fのそれぞれの中心位置である。
ステップS6において、レーザ制御部26は、光源制御部101を制御して、レーザ発生部121よりレーザ光を発生させ、設定されたレーザスポット位置にレーザ光を照射する。
ステップS7において、受光出力測定部28は、受光部A乃至Dの集合体(それぞれの出力電圧の合計)、受光部E、またはFの出力電圧を測定する。さらに、光感度計算部31は、上述したように、出力電圧より暗時の出力電圧を減算した後、レーザ光量パワーで除することにより、光感度を計算し、記憶する。
ステップS8において、ステージ制御部23は、未処理のレーザスポットが存在するか否かを判定する。すなわち、図21の黒丸で示されるように、レーザスポットは、受光部A乃至Dの集合体の中心位置、および受光部E,Fの中心位置であり、さらに、矢印で示されるように、レーザスポット位置は、A乃至Dの中心位置、受光部E,Fの順序で移動する。すなわち、ステップS5乃至S7の処理が、A乃至Dの中心位置、受光部E,Fの順序で合計3回繰り返されると、ステップS8において、未処理のレーザスポットは存在しないと判定され、処理は、ステップS9に進む。
ステップS9において、ステージ制御部23は、X軸ステージ102、およびY軸ステージ103を制御して、レーザスポットを原点位置、すなわち、A乃至Dの中心位置に移動させる。ステップS1乃至S9までの処理により、半導体ウェハ52上の最初の受光素子201の光感度測定が終了する。
そして、ステップS10において、直流テスト部38は、汎用プローバ12に対して、2番目以降の未処理のDUT(Device Under Test)である受光素子201をプローブ針53に接続させるように指令する。この指令に応じて、汎用プローバ12の制御部50は、ウェハチャック51に設置されている半導体ウェハ52の位置をX,Y,Z軸方向、およびθ方向に動作させて、測定対象となる次の受光素子201の電極部分をプローブ針53に接続させる。
尚、ステップS11,S12の処理はステップS2,S3と同様であるので、その説明は省略する。
ステップS12において、直流テストが問題ない場合、ステップS13において、ずれ測定部35は、ステージ制御部23を制御して、光学ブロック13を移動させ、レーザスポット位置が原点位置となるように設定する。そして、ずれ測定部35は、レーザ制御部26を制御して、光源制御部101のレーザ発生部121よりレーザ光を、原点位置で、受光素子201に照射する。このとき、受光出力測定部28は、受光素子201の受光部A乃至Dの出力電圧を測定する。そして、この測定結果に基づいて、ずれ測定部35は、上述した式(3),式(4)を用いて計算したずれ量X1,Y1を求めた方法と同様の手法により、実際の受光素子201の、X軸方向、およびY軸方向のずれ量をそれぞれdx,dyとして計算する。
ステップS14において、ずれ判定部36は、計算されたずれ量dx,dyが所定値よりも小さいか否かを判定する。ステップS14において、所定量よりも小さくなく、大きなずれが生じていた場合、ステップS15において、ずれ量調整部37は、求められたずれ量を調整するようにステージ制御部23を制御して、光学ブロック13の位置を調整し、処理は、ステップS13に戻る。すなわち、新たな受光素子201が設置されると、ずれ量が求められ、ステップS14において、所定値よりも小さくなるまで、ステップS13乃至S15の処理が繰り返されて、ずれ量が調整される。
そして、ステップS14において、ずれ量dx,dyが所定値よりも小さく、調整が不要であると判定された場合、処理は、ステップS16に進む。尚、ステップS16乃至S20の処理は、ステップS5乃至S9の処理と同様であるので、その説明は省略する。
すなわち、ステップS20により次の受光素子201について光感度測定が終了すると、ステップS21において、直流テスト部38は、未処理の受光素子201が存在するか否かを判定する。すなわち、半導体ウェハ52上において、未処理の受光素子201が存在する場合、処理は、ステップS10に戻る。
また、ステップS12において、半導体ウェハ52上の全ての受光素子201について、光感度が測定され、未処理の受光素子201が存在しない場合、処理は終了する。
尚、以上においては、測定制御部 11において位置調整処理、直流テスト、および光感度特性測定処理を実施する例について説明してきた。しかしながら、例えば、汎用のLSI(Large Scale Integration)テスタにより既存の直流テストおよび光感度特性測定処理を実施し、測定制御部 11においては、位置調整処理のみを実施するようにしてもよい。このようにすることで、既存の設備を有効活用して、さらに、高精度で光感度特性を測定することが可能となる。また、位置調整処理のみを実施する装置(例えば、測定制御部 11)を、既存のLSIテスタに付加するだけで良いため、導入に係るコストを低減することが可能となる。
以上の処理により、XYZ軸方向の3次元空間的にレーザスポット位置を調整することが可能となり、非検査対象となるデバイスに対して的確にレーザ光を照射することが可能となるので、受光素子の光感度特性を、容易で、かつ、正確に測定することが可能となる。
また、最初の受光素子201についてのみ、真の原点位置を求めるようにすれば、以降においては、以降の受光素子201については、最初の真の原点位置を求める際に、既に、求められたX傾き、およびY傾きを利用してずれ量を調整するだけでよくなる。すなわち、2回目以降の受光素子201については、真の原点位置、並びに、X傾きおよびY傾きは求められているので、それらを使って、真の原点位置からのずれ量を求め、ずれ量に応じて位置を補正するだけで、適切な位置に設定することができる。このため、2回目以降の受光素子201については、高速で、かつ、高精度に位置を光感度特性を測定することが可能となる。
結果として、高価な高解像度画像処理装置や、高価で、かつ、重量増を招く光学機器を使用することなく、半導体ウェハ52上の全ての受光素子201に対して、高い精度で、かつ、容易に光感度特性を測定することが可能となる。
ところで、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
図22は、汎用のパーソナルコンピュータの構成例を示している。このパーソナルコンピュータは、CPU(Central Processing Unit)1001を内蔵している。CPU1001にはバス1004を介して、入出力インタフェース1005が接続されている。バス1004には、ROM(Read Only Memory)1002およびRAM(Random Access Memory)1003が接続されている。
入出力インタフェース1005には、ユーザが操作コマンドを入力するキーボード、マウスなどの入力デバイスよりなる入力部1006、処理操作画面や処理結果の画像を表示デバイスに出力する出力部1007、プログラムや各種データを格納するハードディスクドライブなどよりなる記憶部1008、LAN(Local Area Network)アダプタなどよりなり、インターネットに代表されるネットワークを介した通信処理を実行する通信部1009が接続されている。また、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini Disc)を含む)、もしくは半導体メモリなどのリムーバブルメディア1011に対してデータを読み書きするドライブ1010が接続されている。
CPU1001は、ROM1002に記憶されているプログラム、または磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリ等のリムーバブルメディア1011から読み出されて記憶部1008にインストールされ、記憶部1008からRAM1003にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM1003にはまた、CPU1001が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
尚、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理は、もちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理を含むものである。
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
11 測定制御部, 12 汎用プローバ, 13 光学ブロック, 14 遮光カバー, 20 制御部, 21 入力部, 22 照明制御部, 23 ステージ制御部, 24 画像取得部, 25 画像位置制御部, 26 レーザ制御部, 27 座標取得部, 28 受光出力測定部, 29 プロット部, 30 傾き計算部, 31 光感度計算部, 32 XY位置決定部, 33 Z位置決定部, 34 角度補正部, 35 ずれ測定部, 36 ずれ判定部, 37 ずれ調整部, 38 直流テスト部, 50 制御部, 51 ウェハチャック, 52 半導体ウェハ, 53 プローブ針, 54 プローブカード, 55 パフォーマンスボード, 101 光源制御部, 102 X軸ステージ, 103 Y軸ステージ, 104 Z軸ステージ, 105 ベース部, 121 レーザ発生部, 122 コリメートレンズ, 123 ビームスプリッタ, 124 レーザ光量モニタ, 125 集光レンズ, 126 非点収差光学系部品, 127 ハーフミラー, 128 照明, 129 ハーフミラー, 130 撮像部, 141 レンズ, 142 撮像素子, 201 受光素子

Claims (10)

  1. 受光素子上のフォトダイオードの光感度特性を測定する測定装置であって、
    前記受光素子上で直交する2軸により構成される平面上の第1象限乃至第4象限のそれぞれに、前記2軸が直交する原点位置から等間隔に配置され、かつ、相互に前記2軸上で接するように配置された4個の略同一の前記フォトダイオードが受光した光を光電変換して発生する出力電圧を取得する受光出力電圧取得手段と、
    前記受光素子における前記フォトダイオードが設けられた面に垂直対向にレーザ光を照射するレーザ光照射手段と、
    非点収差光学原理により、前記レーザ光の光軸上における位置に応じて、前記2軸のそれぞれの方向に対して、2次元的に異なる形状となるレーザスポットを生成する光学手段と、
    前記レーザスポットを、前記光軸方向、および前記2軸の方向のそれぞれに3次元方向に移動させる移動手段と、
    前記レーザスポットを前記2軸方向と前記レーザ光の光軸方向に移動させ、前記受光出力電圧取得手段により取得された出力電圧を、前記それぞれの軸毎の移動位置に対応付けて測定する測定手段と、
    前記光学手段を介して前記レーザ光照射手段によりレーザ光を照射しながら、前記移動手段により前記レーザスポットを前記2軸方向に移動させるとき、前記測定手段により、前記それぞれの軸毎の移動位置に対応付けて測定される、前記出力電圧取得手段により取得された出力電圧に基づいて、前記レーザスポットが前記受光素子の前記原点位置と一致するように前記移動手段を制御する原点位置移動制御手段と、
    前記レーザ光の光軸方向の移動位置に対応する出力電圧から、前記レーザ光の光軸方向の移動位置に対応する光感度を算出する光感度算出手段と、
    前記光感度算出手段により算出された前記レーザ光の光軸方向の移動位置に対応する光感度が高い範囲であって、その中央位置となる光軸方向の位置を、前記レーザ光の光軸方向の焦点位置として決定し、前記移動手段を制御して、前記レーザ光の光軸方向に対して前記焦点位置に、前記レーザスポットを移動させる焦点位置決定手段と
    を含む測定装置。
  2. 前記測定手段により測定された前記2軸の方向、および前記レーザ光の光軸方向のそれぞれの方向の軸毎の移動位置と、対応する前記出力電圧とに基づいて、前記2軸のそれぞれの方向の軸毎の、前記レーザ光の光軸方向の移動位置毎に原点位置近傍の前記移動位置に対する出力電圧の傾きを演算する傾き演算手段と、
    前記レーザ光の光軸方向の焦点位置であって、前記原点位置移動制御手段により、前記レーザスポットが前記受光素子の前記原点位置と一致するように制御された位置における前記出力電圧と、その位置において前記傾き演算手段により演算された傾きとにより、前記レーザ光の光軸と前記原点位置とのずれ量を算出するずれ量算出手段と、
    前記移動手段を制御し、前記2軸のそれぞれの方向に対して前記ずれ量だけ前記レーザスポットを移動させ、前記レーザ光の光軸と前記原点位置とを一致させるように補正する2軸方向補正手段と
    請求項1に記載の測定装置。
  3. 前記原点位置移動制御手段は、前記2軸方向補正手段により補正された前記受光素子の前記光軸方向、および前記2軸方向の位置を原点位置に対応する位置として記憶し、
    前記移動手段は、前記原点位置移動制御手段に記憶された位置に、前記受光素子と異なる他の受光素子を移動させ、
    前記ずれ量算出手段は、前記移動手段により移動された、他の受光素子の前記出力電圧と、前記傾き演算手段により演算された傾きとにより、前記レーザ光の光軸と前記原点位置とのずれ量を算出し、
    前記2軸方向補正手段は、前記移動手段を制御し、前記2軸のそれぞれの方向に対して前記ずれ量だけ前記レーザスポットを移動させ、前記レーザ光の光軸と、前記他の受光素子の前記原点位置とを一致させるように補正する
    請求項2に記載の測定装置。
  4. 前記傾き演算手段は、前記測定手段により測定された、4個の前記フォトダイオード毎の前記2軸の方向のそれぞれの方向の軸毎の移動位置と、対応する前記出力電圧とに基づいて生成される正規化された1の正規化出力電圧の原点位置近傍の傾きを演算する
    請求項2に記載の測定装置。
  5. 前記測定手段により測定された、4個の前記フォトダイオード毎の前記2軸の方向のそれぞれの方向の軸毎の移動位置と、対応する前記出力電圧とに基づいて生成される正規化された1の正規化出力電圧は、前記2軸のいずれか一方により分割された2箇所ずつのフォトダイオードの出力電圧の和を、相互に減算したものを、相互の加算したもので除したものである
    請求項4に記載の測定装置。
  6. 前記2軸方向のいずれか一方の軸方向より、前記受光素子の同一の直線状の部位における2箇所の座標を測定する座標測定手段と、
    前記座標測定手段により測定された2箇所の座標を用いて、前記受光素子の直線状の部位と前記2軸のいずれかとから回転ずれ角を算出する回転ずれ角算出手段とをさらに含み、
    前記測定手段は、前記受光出力電圧取得手段により取得された出力電圧を、前記それぞれの軸毎の移動位置に対応付けて測定する際、前記回転ずれ角により移動位置を補正する
    請求項1に記載の測定装置。
  7. 前記座標測定手段は、前記移動手段を制御して、前記2軸方向のいずれか一方の軸方向より、前記受光素子のフォトダイオードにより形成される同一の直線状のエッジ部における2箇所を通過するようにレーザ光照射手段によりレーザ光を照射しながら移動させるとき、前記測定手段により測定された出力電圧が最高出力の半分になる2箇所の位置の座標を測定する
    請求項6に記載の測定装置。
  8. 前記光学手段を介して前記レーザ光照射手段によりレーザ光を照射することで、前記受光素子上に投射されるレーザスポットの画像を撮像する撮像手段をさらに含み、
    前記原点位置移動制御手段は、前記撮像手段により撮像されたレーザスポットの画像に基づいて、前記移動手段により前記受光素子を移動させ、前記レーザスポットが前記受光素子の前記原点位置と一致するように前記移動手段を制御する
    請求項1に記載の測定装置。
  9. 受光素子上のフォトダイオードの光感度特性を測定する測定装置の測定方法であって、
    前記受光素子上で直交する2軸により構成される平面上の第1象限乃至第4象限のそれぞれに、前記2軸が直交する原点位置から等間隔に配置され、かつ、相互に前記2軸上で接するように配置された4個の略同一の前記フォトダイオードが受光した光を光電変換して発生する出力電圧を取得する受光出力電圧取得ステップと、
    前記受光素子における前記フォトダイオードが設けられた面に垂直対向にレーザ光を照射するレーザ光照射ステップと、
    非点収差光学原理により、前記レーザ光の光軸上における位置に応じて、前記2軸のそれぞれの方向に対して、2次元的に異なる形状となるレーザスポットを生成する光学ステップと、
    前記レーザスポットを、前記光軸方向、および前記2軸の方向のそれぞれに3次元方向に移動させる移動ステップと、
    前記レーザスポットを前記2軸方向と前記レーザ光の光軸方向に移動させ、前記受光出力電圧取得ステップの処理により取得された出力電圧を、前記それぞれの軸毎の移動位置に対応付けて測定する測定ステップと、
    前記光学ステップの処理と前記レーザ光照射ステップの処理とによりレーザ光を照射しながら、前記移動ステップの処理により前記レーザスポットを前記2軸方向に移動させるとき、前記測定ステップの処理により、前記それぞれの軸毎の移動位置に対応付けて測定される、前記出力電圧取得ステップの処理により取得された出力電圧に基づいて、前記レーザスポットが前記受光素子の前記原点位置と一致するように前記移動ステップの処理を制御する原点位置移動制御ステップと、
    前記レーザ光の光軸方向の移動位置に対応する出力電圧から、前記レーザ光の光軸方向の移動位置に対応する光感度を算出する光感度算出ステップと、
    前記光感度算出ステップの処理により算出された前記レーザ光の光軸方向の移動位置に対応する光感度が高い範囲であって、その中央位置となる光軸方向の位置を、前記レーザ光の光軸方向の焦点位置として決定し、前記移動ステップの処理を制御して、前記レーザ光の光軸方向に対して前記焦点位置に、前記レーザスポットを移動させる焦点位置決定ステップと
    を含む測定方法。
  10. 受光素子上のフォトダイオードの光感度特性を測定する測定装置を制御するコンピュータに、
    前記受光素子上で直交する2軸により構成される平面上の第1象限乃至第4象限のそれぞれに、前記2軸が直交する原点位置から等間隔に配置され、かつ、相互に前記2軸上で接するように配置された4個の略同一の前記フォトダイオードが受光した光を光電変換して発生する出力電圧を取得する受光出力電圧取得ステップと、
    前記受光素子における前記フォトダイオードが設けられた面に垂直対向にレーザ光を照射するレーザ光照射ステップと、
    非点収差光学原理により、前記レーザ光の光軸上における位置に応じて、前記2軸のそれぞれの方向に対して、2次元的に異なる形状となるレーザスポットを生成する光学ステップと、
    前記レーザスポットを、前記光軸方向、および前記2軸の方向のそれぞれに3次元方向に移動させる移動ステップと、
    前記レーザスポットを前記2軸方向と前記レーザ光の光軸方向に移動させ、前記受光出力電圧取得ステップの処理により取得された出力電圧を、前記それぞれの軸毎の移動位置に対応付けて測定する測定ステップと、
    前記光学ステップの処理と前記レーザ光照射ステップの処理とによりレーザ光を照射しながら、前記移動ステップの処理により前記レーザスポットを前記2軸方向に移動させるとき、前記測定ステップの処理により、前記それぞれの軸毎の移動位置に対応付けて測定される、前記出力電圧取得ステップの処理により取得された出力電圧に基づいて、前記レーザスポットが前記受光素子の前記原点位置と一致するように前記移動ステップの処理を制御する原点位置移動制御ステップと、
    前記レーザ光の光軸方向の移動位置に対応する出力電圧から、前記レーザ光の光軸方向の移動位置に対応する光感度を算出する光感度算出ステップと、
    前記光感度算出ステップの処理により算出された前記レーザ光の光軸方向の移動位置に対応する光感度が高い範囲であって、その中央位置となる光軸方向の位置を、前記レーザ光の光軸方向の焦点位置として決定し、前記移動ステップの処理を制御して、前記レーザ光の光軸方向に対して前記焦点位置に、前記レーザスポットを移動させる焦点位置決定ステップと
    を含む処理を実行させるプログラム。
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