JP2011052333A - 母乳パッドおよび授乳用ブラジャー - Google Patents
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Abstract
【課題】 吸水、保水性に優れると共に、形崩れせず保形性に富み、バストをしっかり支持して従来の母乳パッドでは達成できないバストラインを美しく見せることができ、装着感の良い外観優美な母乳パッドおよび授乳用ブラジャーを提供する。
【解決手段】 中心部から周縁部にかけて次第に薄くなる断面椀形状の母乳パッド1である。表生地2の内面側に撥水加工を施した軟質ポリウレタンフォーム3と、吸収材5と、吸水拡散性裏生地6を積層する。
【選択図】図2
【解決手段】 中心部から周縁部にかけて次第に薄くなる断面椀形状の母乳パッド1である。表生地2の内面側に撥水加工を施した軟質ポリウレタンフォーム3と、吸収材5と、吸水拡散性裏生地6を積層する。
【選択図】図2
Description
本発明は、授乳期における母乳の溢出を吸収するパッドおよびそのパッドを装着した授乳用ブラジャーに関するものである。
母乳によって乳児を育児している時、乳児に母乳を与えるとき以外にでも、一定期間は自然に母乳が溢出して下着や衣服を汚すことがある。そのため、ブラジャー等の下着と乳房との間に防水紙の表地と不織布の裏地との間に綿などの吸収層を介在した円形の吸水パッドを入れて溢出する母乳を吸収しているが、吸収力が不十分であると共に、乳房の丸みより平面的で、乳頭の凸凹部位に合うあたりについても、平面であるから、乳房にぴったりとフィットせず隙間が生じその隙間から母乳が漏れて着衣を汚すという欠点があった。
このような欠点を解消するものとして、椀形状に立体成形して乳房にぴったりとフィットするようにした母乳パッドが種々提案されている。例えば、防水加工を施したラミネート紙の表紙と、ティッシュペーパーと、吸水ポリマーシートと、ティッシュペーパーと、ラップ綿と、不織布とを積層して周縁部を溶着し、全体を椀形状に賦型したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記特許文献1の母乳パッドは、吸水ポリマーシートが母乳を吸収し始
めると膨潤軟化して椀形状の形が崩れる。その形崩れを防止するためには、ラミネート紙や吸水ポリマーシートなどを厚くしてその剛性を高めて容易に変形しないようにしなければいけない。そのようにすると母乳パッドが徒に硬くなって着用感が悪くなる。また、保形性も悪くなってバストラインを美しくみせることができないといった問題点があった。
めると膨潤軟化して椀形状の形が崩れる。その形崩れを防止するためには、ラミネート紙や吸水ポリマーシートなどを厚くしてその剛性を高めて容易に変形しないようにしなければいけない。そのようにすると母乳パッドが徒に硬くなって着用感が悪くなる。また、保形性も悪くなってバストラインを美しくみせることができないといった問題点があった。
本発明は、上記のような問題点を解決することを課題として開発されたもので、吸水、保水性に優れると共に、形崩れせず保形性に富み、バストをしっかり支持して従来の母乳パッドでは達成できないバストラインを美しく見せることができ、装着感の良い外観優美な母乳パッドおよび授乳用ブラジャーを提供することを目的とするものである。
上記の課題を解決し、その目的を達成する手段として、本発明は、中心部から周縁部にかけて次第に薄くなる断面椀形状の母乳パッドであって、表生地の内面側に撥水加工を施した軟質ポリウレタンフォームと、吸収材と、吸水拡散性裏生地を積層したことを特徴とする母乳パッドを開発し、採用した。
また、上記のように構成した母乳パッドにおいて、前記軟質ポリウレタンフォームは、複数層から構成されており重合面に撥水膜が施されていることを特徴とする母乳パッド、および前記吸収材は、ポリエステルとレーヨンの混合綿であり、複数層から構成されていることを特徴とする母乳パッドを開発し、採用した。
また、本発明は、前記に記載の母乳パッドがカップ部に内装されていることを特徴とする授乳用ブラジャーを開発し、採用した。
請求項1の母乳パッドによれば、溢出する母乳は吸水拡散性裏生地により速やかに吸水されると同時に、拡散されて吸収材に吸水されて保水される。吸収材から滲出が進み軟質ポリウレタンフォームまで滲出しても、軟質ポリウレタンフォームには撥水加工が施されているので表生地には浸透しなく着衣を汚すことがない。
また、請求項2の母乳パッドによれば、軟質ポリウレタンフォームまで湿潤したとしても、型崩れすることがなく、形態保持性が保たれ着用感がよくなると共に、乳房がパッド内に収まり、被覆されることにより、母乳パッドであってもバストのボリュームアップを図ることができ、バストシルエットを美しくみせることができる。
さらに、請求項3の母乳パッドによれば、ポリエステルと吸収の良いレーヨンの混合綿を用いているから、程よい速さで吸水して保水でき、また複数層設けてあるから、弾力性があり、乳頭部分が吸水拡散性裏生地を介して当接すれば自然のくぼみができ、馴染み当りが柔らかくなる。
また、請求項4のブラジャーによれば、ブラジャーを着用すれば、溢出する母乳を確実に吸収することができると共に、従来の母乳パッドの装着では達成できなかったバストアップやバストラインを美しく見せることができる。
以下に、本発明の第1実施の形態を添付図面に基づいて説明すれば、この母乳パッド1は、ポリエステル繊維の表生地2と、予め撥水処理の施された撥水膜4を付着する2層の軟質ポリウレタンフォーム3,3と、ポリエステルとレーヨンの混合綿からなる3層の吸収材5と、ポリアミド繊維の吸収拡散性裏生地6を順に積層して中心部から周縁部にかけて次第に薄くなるように加熱加圧し乳房に適合するように断面椀形状に形成してある。
上記の表生地2は、ポリエステル繊維を編んだり、織ったりした薄手で柔らかいものが好ましい。ポリエステル繊維は、伸縮性に富み、融点が高く熱セット性および寸法安定性に優れていることから、その内面に配される軟質ポリウレタンフォーム3との熱接着が良好になり、シワなどが生じることなく外観が美麗になる。また、経時変化で軟質ポリウレタンフォーム3が黄変したとしても、隠すことができ悪影響を及ぼすことがない。
上記の表生地2の内面に配される2枚の軟質ポリウレタンフォーム3,3は、予め重合面となる両面もしくは片面にポリウレタン樹脂を塗着したり、含浸させたりして撥水膜4を付着してあり、母乳が表生地2に滲出するのを阻止していると共に、型崩れやヘタリがなくなり保形性に富み装着感がよくなる。
上記の軟質ポリウレタンフォーム3,3の内面側に配される3層の吸収材5は、ポリエステル綿20%と吸収の良いレーヨン綿80%との混合綿を用いるのが好ましく、嵩高性があって内面から外面へと徐々に湿潤し、充分な吸水性と保水性を有する。特に3層重合することによって、弾力性に富み乳頭の当たりがソフトになり装着感がよくなる。
上記の肌側と接する吸水拡散性裏生地6は、ポリアミド繊維で編まれたり、織られたりして肌当たりを良くした生地であり、母乳を吸湿してもべったりとしない装着感に優れるものである。
上記のように構成した母乳パッド1の外観形状は、図1に示すように、上辺を弧状辺1aとし、左側辺を傾斜辺1b、脇上辺を湾曲辺1c、右側辺1dを傾斜辺、下辺を弧状辺1eとした変形五角形状としてカップ形状に合う形状としたが、必ずしもこの形状に限定されるものではなく、例えば、上辺の弧状辺を下辺まで伸ばして左側辺をなくして変形四角とすることもあり、また円形であってもよいのは勿論のことである。
このように構成した本発明の第1実施の形態による使用状態を作用効果と共に説明すると、母乳パッド1をブラジャー等の下着と肌との間に当てると、乳頭に当たる吸水拡散性裏生地6によって、母乳を速やかに吸収すると共に拡散して吸収材5に吸水される。吸収材5が3層になっているから、充分な吸水、保水力があり、かつ、弾力性に優れていることから、乳頭が当接すれば自然の窪みができる。
また、吸収材5は、20%のポリエステル綿と、吸収の良い80%のレーヨン綿との混合綿であるから、程よく吸水、保水することができる。さらに2枚重ねられた軟質ポリウレタンフォーム3,3には、ポリウレタン樹脂の撥水膜4が付着されており、同じ樹脂であるから、相溶性がよくて付着力が強く洗濯などにおいても剥離することがなく、長期間にわたって付着していることから、いつまでも撥水効果および形態保形性が良好となり、バストにぴったりとフィットして装着感がよい。
つぎに、図6に示すのは本発明の第2実施の形態を示すもので、前記第1実施の形態と異なるのは、表生地2の内面に配した2枚の軟質ポリウレタンフォーム3,3を1枚としたものであり、他の点は前記第1実施の形態と全く同様であることから、その説明は省略すると共に、同一部分には同一符号を付してある。
軟質ポリウレタンフォーム3が1層になったとしても、ポリウレタン樹脂の撥水膜4が表生地2の裏面に付着されているから、吸水された母乳は表生地1に達することなく阻止されて着衣を汚すことがなくなり、かつ全体の厚みが薄くなり、より一層装着感が良好になる。
図3,4に示すのは本発明の母乳パッド1をブラジャーカップ部13に装着した場合の例を示している。すなわち、前合わせ式の授乳用ブラジャー11は、前ボタン12によってカップ部13が開閉自在となっており、その左右カップ部13,13の内面に裏布14,14を取り付けると共に、該裏布14,14の中心部に開口部15,15を設け、この開口部14,14から母乳パッド1,1を入れてカップ部13,13の内面と裏布14,1との間に内蔵してある。
このように構成された授乳用ブラジャー11を着用すると、母乳パッド1,1が裏布14,14の開口部15,15を介して現れており、乳頭が母乳パッド1の吸水拡散性裏生地6に当接すると、吸水拡散されて吸収材5に吸水、保水される。浸透が進んで軟質ポリウレタンフォーム3に達するが、軟質ポリウレタンフォーム3には撥水膜4が付着されており、それ以上の滲出が阻止され表生地2への滲出がなくなって着衣を汚すことがない。また、保形性に優れていることから、母乳パッドであっても、バストのボリュームアップを図ることができ、バストシルエットが美しくなる。
以上、本発明の主要な実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、発明の目的を達成でき、且つ発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の設計変更が可能であり、それらも全て本発明の範囲内に包含されるものである。
本発明は、母乳の吸水パッドおよびその吸水パッドが装着される授乳用ブラジャーとして有益に利用することができる。
1 母乳パッド
2 表生地
3 軟質ポリウレタンフォーム
4 撥水膜
5 吸収材
6 吸水拡散性裏生地
11授乳用ブラジャー
13カップ部
2 表生地
3 軟質ポリウレタンフォーム
4 撥水膜
5 吸収材
6 吸水拡散性裏生地
11授乳用ブラジャー
13カップ部
Claims (4)
- 中心部から周縁部にかけて次第に薄くなる断面椀形状の母乳パッドであって、表生地の内面側に撥水加工を施した軟質ポリウレタンフォームと、吸収材と、吸水拡散性裏生地を積層したことを特徴とする母乳パッド。
- 前記軟質ポリウレタンフォームは、複数層から構成されており、重合面に撥水膜が付着されていることを特徴とする請求項1に記載の母乳パッド。
- 前記吸収材は、ポリエステルとレーヨンの混合綿であり、複数層から構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の母乳パッド。
- 前記請求項1乃至請求項3に記載の母乳パッドがカップ部に内装されていることを特徴とする授乳用ブラジャー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009200076A JP2011052333A (ja) | 2009-08-31 | 2009-08-31 | 母乳パッドおよび授乳用ブラジャー |
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JP2009200076A JP2011052333A (ja) | 2009-08-31 | 2009-08-31 | 母乳パッドおよび授乳用ブラジャー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family
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Family Applications (1)
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- 2009-08-31 JP JP2009200076A patent/JP2011052333A/ja active Pending
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