JP2011047827A - ナノ材料の生体分子に対する酸化能を評価する方法 - Google Patents

ナノ材料の生体分子に対する酸化能を評価する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ナノ材料の生体分子に対する酸化能を高精度で迅速に評価する方法を提供する。
【解決手段】ナノ材料の生体分子に対する酸化能を評価する方法であって、(a)ナノ材料と生体分子とを混合して試料を調製するステップと、(b)ステップ(a)で調製した試料を、暗中放置し、所定の光条件下に曝した後に暗中放置し、試料の発光を測定することを、異なる光条件及び/又は測定条件で行い、複数の発光量を測定するステップと、(c)ステップ(b)で測定された複数の発光量に基づいて評価値を算出するステップと、(d)ステップ(c)で算出した評価値に基づいてナノ材料の生体分子に対する酸化能を評価するステップと、を含む、方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、ナノ材料の生体分子に対する酸化能を評価する方法に関する。
近年、ナノ材料を使った多くの商品が市場に出されており、その安全性が問題となっている。ナノ材料の多くは酸化作用を持つと報告されている(例えば非特許文献1を参照)。また、C60フラーレンが引き起こす細胞毒性は、脂質の過酸化が原因の1つであるとの報告がある(例えば、非特許文献2を参照)。また、脂質が酸化されると微弱な発光が生じることが報告されている(例えば、非特許文献3を参照)。
国際公開第2005/062027号パンフレット
Stern ST and McNeil SE.,Toxicol Sci.,2008,101(1),4−21. Sayes CM,et al.,Biomaterials,2005,26(36),7587−95. 萩原昌司、他、日本食品科学工学会誌、2003、50(7)、303−309.
ナノ材料の安全性が問題とされているにもかかわらず、ナノ材料の安全性を評価する方法は確立されていない。そこで、本発明は、ナノ材料の安全性を評価する方法、より具体的には、ナノ材料の生体分子に対する酸化能を高精度で迅速に評価する方法を提供することを目的とする。
本発明は、ナノ材料の生体分子に対する酸化能を評価する方法であって、(a)ナノ材料と生体分子とを混合して試料を調製するステップと、(b)ステップ(a)で調製した試料を、暗中放置し、所定の光条件下に曝した後に暗中放置し、試料の発光を測定することを、異なる光条件及び/又は測定条件で行い、複数の発光量を測定するステップと、(c)ステップ(b)で測定された複数の発光量に基づいて評価値を算出するステップと、(d)ステップ(c)で算出した評価値に基づいてナノ材料の生体分子に対する酸化能を評価するステップと、を含む方法を提供する。
この方法により、ナノ材料の生体分子に対する酸化能を高精度で迅速に評価することが可能になる。生体分子に対する酸化能が高いナノ材料は、生体に対する毒性が高いと考えられる。
1つの態様において、上記のステップ(b)で測定する発光量は、試料を暗中放置し、試料の発光量を測定する第1の条件下での発光量D及び試料を暗中放置し、光を照射した後に暗中放置し、試料の発光量を測定する第2の条件下での発光量Lであってもよい。
1つの態様において、上記のステップ(b)で測定する発光量は、試料を暗中放置し、所定の波長域の試料の発光量を測定する第1の条件下での発光量D及び試料を暗中放置し、光を照射した後に暗中放置し、第1の条件下と同一の波長域の試料の発光量を測定する第2の条件下での発光量Lであってもよい。
1つの態様において、上記のステップ(b)で測定する発光量は、試料を暗中放置し、光を照射した後に暗中放置し、所定の波長域の試料の発光量を測定する第1の条件下での発光量L及び試料を暗中放置し、光を照射した後に暗中放置し、第1の条件下とは異なる波長域の試料の発光量を測定する第2の条件下での発光量Lであってもよい。
1つの態様において、上記のステップ(b)で測定する発光量は、試料を暗中放置し、所定の波長域の試料の発光量を測定する第1の条件下での発光量D、試料を暗中放置し、光を照射した後に暗中放置し、第1の条件下と同一の波長域の試料の発光量を測定する第2の条件下での発光量L、試料を暗中放置し、第一の条件下とは異なる波長域の試料の発光量を測定する第3の条件下での発光量D及び試料を暗中放置し、光を照射した後に暗中放置し、第3の条件下と同一の波長域の試料の発光量を測定する第4の条件下での発光量Lであってもよい。
上記のナノ材料は、炭素系ナノ材料であることが好ましい。より具体的には、ナノ材料は、フラーレン又はその誘導体、カーボンナノチューブ又はその誘導体及び多環芳香族炭化水素からなる群から選択される化合物であることが好ましい。本発明の方法により、これらのナノ材料の生体分子に対する酸化能を評価することができる。
上記の生体分子は、脂質、核酸及びタンパク質からなる群から選択される化合物であることが好ましい。
本発明により、未だに確立されていない、ナノ材料の安全性を評価する方法、より具体的には、ナノ材料の生体分子に対する酸化能を高精度で迅速に評価する方法が提供される。
(a)及び(b)は、本発明の態様を説明する図である。 (a)及び(b)は、本発明の態様を説明する図である。 (a)及び(b)は、本発明の態様を説明する図である。 (a)〜(c)は、本発明の態様を説明する図である。 比較例の結果を示すグラフである。 実施例1の結果を示すグラフである。 実施例2の結果を示すグラフである。 実施例3の結果を示すグラフである。 実施例4の結果を示すグラフである。(a)〜(h)は、それぞれ、フィルター無し、398nm、447nm、498.5nm、538.5nm、577.5nm、628nm及び680.5nmのバンドパスフィルターを用いた結果を示す。 実施例4の結果を示すグラフである。
本発明において、用語「ナノ材料」とは、nmサイズの物質をいい、生体分子に対する酸化能の評価の対象となる、既知及び未知の様々な物質を包含する。ナノ材料は、例えば、フラーレン及びその誘導体、カーボンナノチューブ及びその誘導体、多環芳香族炭化水素(polyaromatic hydrocarbon、PAH)などの炭素系のナノ材料であることが好ましいが、これらに限定されない。ナノ材料は、単一種であっても、複数種の混合物であってもよい。ナノ材料は炭素系のナノ材料であっても無機物質であってもよく、これらの混合物であってもよい。
本発明において、用語「フラーレン」は、炭素原子60個からなる切頂二十面体(サッカーボール状)構造のC60フラーレンや、炭素数が70、74、76、78などの高次フラーレン、並びに中空の骨格内にスカンジウム、ランタン、セリウム、チタンなどの金属原子を包み込んだ内包フラーレンを含む。
また、フラーレン誘導体とは、フラーレンを基本骨格として、これに部分的な化学構造の変化を加えて得られる化合物をいう。具体的には、フラーレン骨格に水素原子、水酸基、アミノ基、ハロゲン基、有機基などが単数又は複数付加した化合物や、カリックスアレーンやシクロデキストリンなどのホスト分子とフラーレン分子とからなる包括体などが例示でき、より具体的には、水酸化フラーレンや水素化フラーレンなどが例示できる。なお、「有機基」とは、直鎖構造、分岐構造、環構造のいずれを有していてもよい炭化水素基をいい、水酸基、アミノ基、ハロゲン基などの置換基を有していてもよい。
本発明において、用語「カーボンナノチューブ」はシングルウォールカーボンナノチューブ、マルチウォールカーボンナノチューブ、カーボンナノホーンなどを包含する。
また、カーボンナノチューブ誘導体とは、カーボンナノチューブに部分的な化学構造の変化を加えて得られる化合物をいう。具体的には、カーボンナノチューブに水素原子、水酸基、アミノ基、ハロゲン基、有機基などが単数又は複数付加した化合物などが例示できる。
本発明において、用語「生体分子」とは、脂質、核酸及びタンパク質などに例示される生体を構成する分子を意味し、天然分子であっても人工的に合成された分子であってもよい。本発明において、生体分子は脂質であることが好ましい。脂質としては、フォスファチジルコリン、フォスファチジルセリン、フォスファチジルエタノールアミンなどのリン脂質に例示されるレシチン、パルミチンなどの飽和脂肪酸、オレイン酸などのn−9系脂肪酸、リノール酸などのn−6系脂肪酸及びリノレン酸などのn−3系脂肪酸などの不飽和脂肪酸、ドコサヘキサエン酸やエイコサペンタエン酸などの多価不飽和脂肪酸などが用いられる。
本発明は、ナノ材料の生体分子に対する酸化能を評価する方法を提供する。
本発明において、「所定の光条件」とは、0秒間、すなわち、光照射なしの条件を含む。
本発明の1つの態様を図1(a)に示す。まず、ナノ材料を生体分子と混合して試料を調製する。試料の溶媒としてはナノ材料及び生体材料を溶解、分散あるいは懸濁できるものであれば特に限定されないが、トルエン、ジメチルホルムアミド(DMF)、2−プロパノール、クロロホルム、メタノール、エタノール、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、メチルセロソルブ及び水などが好ましく用いられる。溶媒は単一の物質であっても2種以上の混合物であってもよい。より好ましくは、2−プロパノール、トルエン、DMF、クロロホルム及びメタノールを、それぞれ容量比0〜50:25〜55:15〜35:1〜5:1〜5で混合した溶媒が用いられる。試料中のナノ材料の濃度は0.01〜2mMであることが好ましく、生体分子の濃度は1mM〜4Mであることが好ましい。
試料を調製した後、暗中放置する。これは、試料の光環境の違いによる差を低減させる目的で実施する。暗中放置する時間は5秒〜24時間であることが好ましく、1〜30分であることがより好ましい。このような時間、暗中放置すれば、試料の光環境の違いによる差を低減することができる。続いて、試料から放出される発光(遅延発光)を測定し、発光量Dを測定する。遅延発光とは、光照射により生じる発光の一種であり、遅延蛍光とも呼ばれる。通常の蛍光がマイクロ秒からピコ秒という非常に短い時間で減衰するのに対し、遅延発光は数秒〜数十秒にわたってゆっくりと減衰する。
試料からの発光は、光電子増倍管、超高感度カメラ、フォトダイオードなどを用いて測定することができるが、光電子増倍管を用いることが高感度である点で好ましい。
試料からの発光の測定時間は、0.1秒〜30分であることが好ましく、5〜30秒であることがより好ましく、例えば25秒間測定するとよい。より正確な測定を行うために、測定の間、試料をマグネティックスターラーなどで攪拌して、試料溶液から析出物が生じた場合、試料分散液、あるいは、試料懸濁液の懸濁状態を維持することが好ましい。
続いて、試料を暗中放置する。この態様においては、試料に光が照射されていないため、この暗中放置は実施しなくてもよい。次に、試料を光条件に曝す。光条件は、特に限定されないが、例えば、白色LEDによる、光量子束密度2000μmol/m/秒の光を1〜60秒間、例えば、5秒間照射する条件であってよい。あるいは、特定の波長域の光を照射してもよい。特定の波長域の光を測定するには、例えばバンドパスフィルターを用いることができる。
続いて、試料を暗中放置する。これは、試料の容器に由来する自家蛍光などの、試料以外から生じる発光を低減させる目的で実施する。暗中放置する時間は0.1〜10秒であることが好ましく、1〜5秒であることがより好ましい。10秒を超えると、試料から放出される発光が減衰してしまう場合があり、0.1秒未満であると、試料以外から生じる発光が十分に低減されない場合がある。
次に、試料から放出される発光を測定し、発光量Lを測定する。ここで、発光の測定条件は上記の発光量Dの測定条件と同一であることが好ましい。
次に、測定された発光量D及びLに基づいて評価値を算出する。この場合の評価値(以下、場合により評価値Rという。)は次式(1)により算出されることが好ましいがこれに限定されない。
(評価値R)=発光量L/発光量D…(1)
1つの態様において、本発明の方法は図1(b)に示すように実施されてもよい。すなわち、調製した試料を2つに分け、その一方で発光量Dの測定を行い、もう一方で発光量Lの測定を行ってもよい。これにより、ナノ材料の生体分子に対する酸化能を評価するのに要する時間を短縮することができる。
本発明の別の態様を図2(a)に示す。試料を調製した後、暗中放置する。続いて、試料から放出される発光を測定し、発光量Dを測定する。ここで、試料からの発光を分光し、第1の波長域の発光のみを測定する。分光には例えばバンドパスフィルターが好ましく用いられる。
ここで、第1の波長域は、538.5〜680.5nmであることが好ましい。実施例に示すように、このような波長域の発光量に基づいて評価値を算出することにより、従来法による評価とよく一致する、ナノ材料の生体分子に対する酸化能の評価を行うことができる。
続いて、試料を暗中放置する。この態様においては、試料に光が照射されていないため、この暗中放置は実施しなくてもよい。
次に、試料を光条件に曝し、続いて、暗中放置する。次に、試料から放出される発光を測定し、発光量Lを測定する。ここで、試料からの発光を分光し、上記、発光量Dを測定した時と同一の第1の波長域の発光のみを測定する。
次に、測定された発光量D及びLに基づいて評価値を算出する。この場合の評価値は、次式(1)により算出することが好ましいがこれに限定されない。特定の波長域の発光量を測定することにより、評価値の精度を高めることができる。
(評価値R)=発光量L/発光量D…(1)
1つの態様において、本発明の方法は図2(b)に示すように実施されてもよい。すなわち、調製した試料を2つに分け、その一方で発光量Dの測定を行い、もう一方で発光量Lの測定を行ってもよい。
本発明の更に別の態様を図3(a)に示す。試料を調製した後、暗中放置する。続いて、試料を光条件に曝し、暗中放置する。次に、試料から放出される発光を測定し、発光量Lを測定する。ここで、試料からの発光を分光し、第1の波長域の発光のみを測定する。
次に、試料を暗中放置する。続いて、試料を光条件に曝し、暗中放置する。次に、試料から放出される発光を測定し、発光量Lを測定する。ここで、試料からの発光を分光し、上記、発光量Lを測定した時とは異なる第2の波長域の発光のみを測定する。
ここで、第1の波長域は、中心波長498.5nm、半値幅5nmであることが好ましく、第2の波長域は、中心波長538.5nm、半値幅5nmであることが好ましい。実施例に示すように、このような波長域の発光量に基づいて評価値を算出することにより、従来法による評価とよく一致する、ナノ材料の生体分子に対する酸化能の評価を行うことができる。
次に、測定された発光量L及びLに基づいて評価値を算出する。この場合の評価値は、次式(2)により算出することが好ましいがこれに限定されない。特定の波長域の発光量を測定することにより、評価値の精度を更に高めることができる。
(評価値R)=発光量L/発光量L…(2)
1つの態様において、本発明の方法は図3(b)に示すように実施されてもよい。すなわち、調製した試料を2つに分け、その一方で発光量Lの測定を行い、もう一方で発光量Lの測定を行ってもよい。図3(a)に示す態様では、Lの測定前に照射した光により試料が変化し、Lの測定に影響を及ぼす場合があるため、図3(b)に示すように試料を2つに分けて発光量を測定することがより好ましい場合がある。
本発明の更に別の態様を図4(a)に示す。試料を調製した後、暗中放置する。続いて、試料から放出される発光を測定し、発光量Dを測定する。ここで、試料からの発光を分光し、第1の波長域の発光のみを測定する。
続いて、試料を暗中放置する。この態様においては、試料に光が照射されていないため、この暗中放置は実施しなくてもよい。続いて、試料を光条件に曝し、暗中放置する。次に、試料から放出される発光を測定し、発光量Lを測定する。ここで、試料からの発光を分光し、発光量Dを測定した時と同じ、第1の波長域の発光のみを測定する。
次に、試料を暗中放置する。続いて、試料から放出される発光を測定し、発光量Dを測定する。ここで、試料からの発光を分光し、上記の発光量D及びLを測定した時とは異なる、第2の波長域の発光のみを測定する。
続いて、試料を光条件に曝し、暗中放置する。次に、試料から放出される発光を測定し、発光量Lを測定する。ここで、試料からの発光を分光し、上記、発光量Dを測定した時と同じ、第2の波長域の発光のみを測定する。
ここで、第1の波長域は、中心波長498.5nm、半値幅5nmであることが好ましく、第2の波長域は、中心波長538.5nm、半値幅5nmであることが好ましい。実施例に示すように、このような波長域の発光量に基づいて評価値を算出することにより、従来法による評価とよく一致する、ナノ材料の生体分子に対する酸化能の評価を行うことができる。
次に、測定された発光量D、L、D及びLに基づいて評価値を算出する。この場合の評価値は、次式(3)により算出することが好ましいがこれに限定されない。このような評価値を用いることにより、評価値の精度を更に高めることができる。
(評価値R)=(発光量L−発光量D)/(発光量L−発光量D)…(3)
1つの態様において、本発明の方法は図4(b)に示すように実施されてもよい。すなわち、発光量D及びDの測定を先に行い、続いて発光量L及びLの測定を行ってもよい。図4(a)に示す態様では、Lの測定前に照射した光により試料が変化し、Dの測定に影響を及ぼす場合があるが、発光量D及びDの測定を先に行うことにより、この影響を低減することができる場合がある。
1つの態様において、本発明の方法は図4(c)に示すように実施されてもよい。すなわち、調製した試料を2つに分け、その一方で発光量D及びLの測定を行い、もう一方で発光量D及びLの測定を行ってもよい。図4(a)及び(b)に示す態様では、Lの測定前に照射した光により試料が変化し、D及びLの測定に影響を及ぼす場合があるため、図4(c)に示すように試料を2つに分けて発光量を測定することがより好ましい場合がある。
以下、本発明の実施例を示して、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲での種々の変更が可能である。
(比較例)
(従来法によるナノ材料の生体分子に対する酸化能の評価)
従来法である、ジエチルチオバルビツール酸(DETBA)法により、ナノ材料の脂質に対する酸化能を評価した。
ナノ材料として、フラーレン(C60、バックミンスターフラーレン、99.9%、Stram Chemical Inc.、米国)、水酸化フラーレン(C60(OH)、n=約10、nano spectra D100、フロンティアカーボン株式会社)、及び水素化フラーレン(C60、n=約30、nano spectra A100、フロンティアカーボン株式会社)を用いた。生体分子としてレシチン(卵由来、東京化成工業株式会社)を用いた。
ナノ材料及びレシチンを、2−プロパノール、トルエン、DMF、クロロホルム、メタノール又はそれらから選ばれる混合溶媒を用いて溶解し、最終的な容量比が2−プロパノール:トルエン:DMF:クロロホルム:メタノール=27:18:12:2:1の混合溶媒中、ナノ材料0.2mM及びレシチン0.5(w/v)%になるように調製し、試料10mLを作製した。
100mM リン酸緩衝液(pH 3.0)に、ジエチルチオバルビツール酸(DETBA)、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT、和光純薬工業株式会社)及びドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を、10mM DETBA、1mM BHT、及び1.4%SDSとなるように溶解して、DETBA溶液を調製した。
24℃にて3時間暗中放置した試料、及び24℃にて蛍光灯による200μmol/m/秒の光を照射する光条件下に3時間放置した試料各100μLに、DETBA溶液を900μLずつ添加し、95℃で15分間過熱した。冷却後、各試料に酢酸エチルを1mLずつ添加し、室温にて10000 rpmで10分間遠心分離し、酢酸エチル層を分離した。酢酸エチル層中のDETBAと過酸化脂質の反応物(DETBA反応物質)の濃度をHPLC法により測定した。具体的には、各試料の酢酸エチル層の532nmの吸収スペクトルを測定した。
図5に結果を示す。図では、各試料中の過酸化脂質の濃度を、主要な脂質過酸化分解生成物の一つであるマロンジアルデヒド(MDA)に換算した値で示す。C60、C60(OH)及びC60は、光照射によりレシチンを基質として脂質過酸化物を生成し、その生成量は、C60 > C60(OH) > C60であった。一方、暗中放置した試料では、脂質過酸化物量にほとんど変化が見られなかった。
(実施例1)
(ナノ材料の生体分子に対する酸化能の評価)
比較例と同様に、ナノ材料として、フラーレン(C60)、水酸化フラーレン(C60(OH))、及び水素化フラーレン(C60)を用いた。生体分子としてレシチンを用いた。
ナノ材料及びレシチンを、2−プロパノール、トルエン、DMF、クロロホルム、メタノール又はそれらから選ばれる混合溶媒を用いて溶解し、最終的な容量比が2−プロパノール:トルエン:DMF:クロロホルム:メタノール=27:18:12:2:1の混合溶媒中、ナノ材料0.2mM及びレシチン0.5(w/v)%になるように調製し、試料10mLを作製した。試料溶液から析出物が生じた場合でも懸濁状態を維持するため、計測の間、試料をマグネティックスターラーで撹拌した。
(発光量Dの測定)
試料を20分間暗中放置した後、0秒間(光照射なし)の光条件を実施した。続いて5秒間暗中放置した。次に、光電子増倍管(バイアルカリタイプ・R7518HA、浜松ホトニクス株式会社)を用いて試料の発光(遅延発光)を測定した。具体的には、波長350nm〜800nmの発光を100ミリ秒間隔で25秒間計測した。光の測定値の総和を発光量Dとして記録した。
(発光量Lの測定)
発光量Dの測定に引き続いて、発光量Lの測定を行った。試料を20分間暗中放置した後、白色LEDによる2000μmol/m/秒の光を5秒間照射する光条件下に放置した。次に5秒間暗中放置した。続いて、発光量Dの測定と同様に試料の発光を測定した。波長350nm〜800nmの発光を100ミリ秒間隔で25秒間計測し、光の測定値の総和を発光量Lとして記録した。
(評価値Rの算出)
上記の発光量D及び発光量Lを使用し、下記式(1)により評価値Rを算出した。
(評価値R)=発光量L/発光量D…(1)
図6に結果を示す。C60、C60(OH)及びC60は、レシチンを基質として光照射により遅延発光を放出し、その放出量は、C60 > C60(OH) > C60であった。この結果は、従来法による脂質過酸化物の生成量の測定結果とよく一致した。また、従来法よりもはるかに簡便、迅速にナノ材料の生体分子に対する酸化能を評価することができた。
(実施例2)
(ナノ材料の生体分子に対する酸化能の評価)
実施例1と同様に、ナノ材料として、フラーレン(C60)、水酸化フラーレン(C60(OH))、及び水素化フラーレン(C60)を用いた。生体分子としてレシチンを用いた。
ナノ材料及びレシチンを、2−プロパノール、トルエン、DMF、クロロホルム、メタノール又はそれらから選ばれる混合溶媒を用いて溶解し、最終的な容量比が2−プロパノール:トルエン:DMF:クロロホルム:メタノール=27:18:12:2:1の混合溶媒中、ナノ材料0.2mM及びレシチン0.5(w/v)%になるように調製し、試料10mLを作製した。試料溶液から析出物が生じた場合でも懸濁状態を維持するため、計測の間、試料をマグネティックスターラーで撹拌した。
(発光量Lの測定)
試料を20分間暗中放置した後、白色LEDによる2000μmol/m/秒の光を5秒間照射する光条件下に放置した。次に5秒間暗中放置した。続いて、光電子増倍管を用いて試料の発光(遅延発光)を測定した。具体的には、中心波長538.5nm、半値幅5nmの発光を100ミリ秒間隔で25秒間計測した。光の測定値の総和を発光量Lとして記録した。
(発光量Lの測定)
発光量Lの測定に引き続いて、発光量Lの測定を行った。試料を20分間暗中放置した後、白色LEDによる2000μmol/m/秒の光を照射する光条件下に5秒間放置した。次に5秒間暗中放置した。続いて、発光量Lの測定と同様に試料の発光を測定した。中心波長498.5nm、半値幅5nmの発光を100ミリ秒間隔で25秒間計測した。光の測定値の総和を発光量Lとして記録した。
(評価値Rの算出)
上記の発光量L及び発光量Lを使用し、下記式(2)により評価値Rを算出した。
(評価値R)=発光量L/発光量L…(2)
図7に結果を示す。C60、C60(OH)及びC60は、レシチンを基質として光照射により遅延発光を放出し、その放出量は、C60 > C60(OH) > C60であった。この結果は、従来法による脂質過酸化物の生成量の測定結果とよく一致した。
(実施例3)
(ナノ材料の生体分子に対する酸化能の評価)
実施例1と同様に、ナノ材料として、フラーレン(C60)、水酸化フラーレン(C60(OH))、及び水素化フラーレン(C60)を用いた。生体分子としてレシチンを用いた。
ナノ材料及びレシチンを、2−プロパノール、トルエン、DMF、クロロホルム、メタノール又はそれらから選ばれる混合溶媒を用いて溶解し、最終的な容量比が2−プロパノール:トルエン:DMF:クロロホルム:メタノール=27:18:12:2:1の混合溶媒中、ナノ材料0.2mM及びレシチン0.5(w/v)%になるように調製し、試料10mLを作製した。試料溶液から析出物が生じた場合でも懸濁状態を維持するため、計測の間、試料をマグネティックスターラーで撹拌した。
(発光量Dの測定)
試料を20分間暗中放置した後、0秒間(光照射なし)の光条件を実施した。次に5秒間暗中放置した。続いて、光電子増倍管を用いて試料の発光(遅延発光)を測定した。具体的には、中心波長538.5nm、半値幅5nmの発光を100ミリ秒間隔で25秒間計測した。光の測定値の総和を発光量Dとして記録した。
(発光量Dの測定)
発光量Dの測定に引き続いて、発光量Dの測定を行った。試料を20分間暗中放置した後、0秒間(光照射なし)の光条件を実施した。次に5秒間暗中放置した。続いて、光電子増倍管を用いて試料の発光(遅延発光)を測定した。具体的には、中心波長498.5nm、半値幅5nmの発光を100ミリ秒間隔で25秒間計測した。光の測定値の総和を発光量Dとして記録した。
(発光量Lの測定)
発光量Dの測定に引き続いて、発光量Lの測定を行った。試料を20分間暗中放置した後、白色LEDによる2000μmol/m/秒の光を5秒間照射する光条件下に放置した。次に5秒間暗中放置した。続いて、光電子増倍管を用いて試料の発光(遅延発光)を測定した。具体的には、中心波長538.5nm、半値幅5nmの発光を100ミリ秒間隔で25秒間計測した。光の測定値の総和を発光量Lとして記録した。
(発光量Lの測定)
発光量Lの測定に引き続いて、発光量Lの測定を行った。試料を20分間暗中放置した後、白色LEDによる2000μmol/m/秒の光を5秒間照射する光条件下に放置した。次に5秒間暗中放置した。続いて、光電子増倍管を用いて試料の発光(遅延発光)を測定した。具体的には、中心波長498.5nm、半値幅5nmの発光を100ミリ秒間隔で25秒間計測した。光の測定値の総和を発光量Lとして記録した。
(評価値Rの算出)
上記の発光量D、L、D及びLを使用し、下記式(6)により評価値Rを算出した。
(評価値R)=(発光量L−発光量D)/(発光量L−発光量D)…(3)
図8に結果を示す。C60、C60(OH)及びC60は、レシチンを基質として光照射により遅延発光を放出し、その放出量は、C60 > C60(OH) > C60であった。この結果は、従来法による脂質過酸化物の生成量の測定結果とよく一致した。
(実施例4)
(遅延発光の分光解析)
実施例1と同様に、ナノ材料として、フラーレン(C60)、水酸化フラーレン(C60(OH))、及び水素化フラーレン(C60)を用いた。生体分子としてレシチンを用いた。
ナノ材料及びレシチンを、2−プロパノール、トルエン、DMF、クロロホルム、メタノール又はそれらから選ばれる混合溶媒を用いて溶解し、最終的な容量比が2−プロパノール:トルエン:DMF:クロロホルム:メタノール=27:18:12:2:1の混合溶媒中、ナノ材料0.2mM及びレシチン0.5(w/v)%になるように調製し、試料10mLを作製した。試料溶液から析出物が生じた場合でも懸濁状態を維持するため、計測の間、試料をマグネティックスターラーで撹拌した。
光電子増倍管を用いた試料の発光(遅延発光)の測定において、試料の発光の全量(フィルター無し)、波長398、447、498.5、538.5、577.5、628、及び680.5nmのバンドパスフィルターを透過した光を測定した。各バンドパスフィルター透過光の測定値は、バンドパスフィルターの光の透過率及び光電子増倍管の分光感度を考慮して補正した。
(発光量Dの測定)
試料を20分間暗中放置した後、0秒間(光照射なし)の光条件を実施した。次に5秒間暗中放置した。続いて、光電子増倍管を用いて試料の発光(遅延発光)を測定した。具体的には、フィルター無しの状態で試料の発光を100ミリ秒間隔で25秒間計測した。光の測定値の総和を発光量Dとして記録した。
(発光量Lの測定)
発光量Dの測定に引き続いて、発光量Lの測定を行った。試料を20分間暗中放置した後、白色LEDによる2000μmol/m/秒の光を5秒間照射する光条件下に放置した。次に5秒間暗中放置した。続いて、光電子増倍管を用いて試料の発光(遅延発光)を測定した。具体的には、フィルター無しの状態で試料の発光を100ミリ秒間隔で25秒間計測した。光の測定値の総和を発光量Lとして記録した。
(発光量D398の測定)
試料を20分間暗中放置した後、0秒間(光照射なし)の光条件を実施した。次に5秒間暗中放置した。続いて、光電子増倍管を用いて試料の発光(遅延発光)を測定した。具体的には、波長398nmのバンドパスフィルターを透過した試料の発光を100ミリ秒間隔で25秒間計測した。光の測定値の総和を発光量D398として記録した。ここで、D398は、波長398nmのバンドパスフィルターを用いて測定した発光量Dを表す。
(発光量L398の測定)
発光量D398の測定に引き続いて、発光量L398の測定を行った。試料を20分間暗中放置した後、白色LEDによる2000μmol/m/秒の光を5秒間照射する光条件下に放置した。次に5秒間暗中放置した。続いて、光電子増倍管を用いて試料の発光(遅延発光)を測定した。具体的には、波長398nmのバンドパスフィルターを透過した試料の発光を100ミリ秒間隔で25秒間計測した。光の測定値の総和を発光量L398として記録した。ここで、L398は、波長398nmのバンドパスフィルターを用いて測定した発光量Lを表す。
(発光量D447、D498.5、D538.5、D577.5、D628及びD680.5、並びに発光量L447、L498.5、L538.5、L577.5、L628及びL680.5の測定)
バンドパスフィルターを波長447、498.5、538.5、577.5、628、及び680.5nmのものに変更した以外は、発光量D398及びL398の測定と同様にして、それぞれ発光量D447、D498.5、D538.5、D577.5、D628及びD680.5、並びに発光量L447、L498.5、L538.5、L577.5、L628及びL680.5を測定した。
(評価値Rの算出)
上記の各発光量D及びLを使用し、下記式(1)により評価値Rを算出した。
(評価値R)=発光量L/発光量D…(1)
表1及び図9に各測定波長における評価値Rの結果を示す。波長538.5〜680.5nmのバンドパスフィルターを用いた場合の評価値Rにおいて、C60、C60(OH)及びC60が、レシチンを基質として光照射により放出した遅延発光の放出量は、C60 > C60(OH) > C60であった。この結果は、従来法による脂質過酸化物の生成量の測定結果とよく一致した。一方、フィルター無し並びに波長398〜498.5nm及び730nmのバンドパスフィルターを用いた場合の評価値Rの結果では、試料の遅延発光の放出量がC60 > C60(OH) > C60とはならず、従来法による脂質過酸化物の生成量の測定結果とは一致しなかった。
Figure 2011047827
図10に、上記の測定結果に基づいて、各測定波長における発光量Lから発光量Dを差し引いた値(L−D)をプロットしたグラフを示す。上述したように、各バンドパスフィルター透過光の測定値は、バンドパスフィルターの光の透過率及び光電子増倍管の分光感度を考慮して補正されている。その結果、各試料の発光は、498.5nm付近と538.5nm付近にピークを持つ2つの発光成分を含むことが明らかとなった。これらの発光成分は、それぞれ、ナノ材料が生体分子(レシチン)を酸化する際の発光、及びナノ材料が脂質過酸化物を還元する際の発光であると考えられる。
本発明により、未だに確立されていない、ナノ材料の安全性を評価する方法、より具体的には、ナノ材料の生体分子に対する酸化能を高精度で迅速に評価する方法が提供される。

Claims (8)

  1. ナノ材料の生体分子に対する酸化能を評価する方法であって、
    (a)ナノ材料と生体分子とを混合して試料を調製するステップと、
    (b)ステップ(a)で調製した試料を、暗中放置し、所定の光条件下に曝した後に暗中放置し、試料の発光を測定することを、異なる光条件及び/又は測定条件で行い、複数の発光量を測定するステップと、
    (c)ステップ(b)で測定された複数の発光量に基づいて評価値を算出するステップと、
    (d)ステップ(c)で算出した評価値に基づいてナノ材料の生体分子に対する酸化能を評価するステップと、
    を含む、方法。
  2. ステップ(b)で測定する発光量は、
    試料を暗中放置し、試料の発光量を測定する第1の条件下での発光量D及び
    試料を暗中放置し、光を照射した後に暗中放置し、試料の発光量を測定する第2の条件下での発光量L
    である、請求項1記載の方法。
  3. ステップ(b)で測定する発光量は、
    試料を暗中放置し、所定の波長域の試料の発光量を測定する第1の条件下での発光量D及び
    試料を暗中放置し、光を照射した後に暗中放置し、第1の条件下と同一の波長域の試料の発光量を測定する第2の条件下での発光量L
    である、請求項1記載の方法。
  4. ステップ(b)で測定する発光量は、
    試料を暗中放置し、光を照射した後に暗中放置し、所定の波長域の試料の発光量を測定する第1の条件下での発光量L及び
    試料を暗中放置し、光を照射した後に暗中放置し、第1の条件下とは異なる波長域の試料の発光量を測定する第2の条件下での発光量L
    である、請求項1記載の方法。
  5. ステップ(b)で測定する発光量は、
    試料を暗中放置し、所定の波長域の試料の発光量を測定する第1の条件下での発光量D
    試料を暗中放置し、光を照射した後に暗中放置し、第1の条件下と同一の波長域の試料の発光量を測定する第2の条件下での発光量L
    試料を暗中放置し、第一の条件下とは異なる波長域の試料の発光量を測定する第3の条件下での発光量D及び
    試料を暗中放置し、光を照射した後に暗中放置し、第3の条件下と同一の波長域の試料の発光量を測定する第4の条件下での発光量L
    である、請求項1記載の方法。
  6. ナノ材料は炭素系ナノ材料である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. ナノ材料はフラーレン又はその誘導体、カーボンナノチューブ又はその誘導体及び多環芳香族炭化水素からなる群から選択される化合物である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  8. 生体分子は脂質、核酸及びタンパク質からなる群から選択される化合物である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
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