JP2011035684A - 補聴器 - Google Patents

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JP2011035684A
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Kazuki Maruoka
和貴 丸岡
Mamiko Akizuki
麻水子 秋月
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Abstract

【課題】電源「入」操作後の無音状態をなくし、補聴器装用者の聴力に合わせた補聴処理を違和感無く早く開始することができる補聴器を提供する。
【解決手段】周囲音を取り込み入力音信号を取得するための集音部101と、入力音信号をデジタル入力信号に変換するA/D変換部102と、外部メモリ107からプログラム及び設定値を読み込み、デジタル入力信号に対して信号処理を行う補聴処理部103と、補聴処理部103で信号処理した信号をアナログ出力信号に変換するD/A変換部104と、アナログ出力信号、又は、入力音信号を切り替えて、出力音信号として出力する音信号選択部105と、出力音信号を出力するための音出力部106とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、補聴器にの起動技術に関する。
近年の補聴器はデジタル化され、
使用者のニーズにあわせた多機能な補聴処理が可能となっている。このようなデジタル方式の補聴器は、電源が投入されるとCPUが外部メモリに格納されたプログラムを読み込んで実行し、マイクロホンで集音した音にデジタル信号処理を施している(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−70097号公報
上述のごとく、デジタル方式の補聴器は使用者のニーズに合わせた多機能な補聴処理が可能なので、使用者の利便性を向上させることが出来る。
しかしながら、電源を投入してからデジタル信号処理が有効になるまでの起動時間が長く、つまり立ち上がりが遅いという課題があった。例えば、リモコン等により電源を操作できる補聴器においては、補聴器装用者は人混みの中など周囲が騒がしい時には補聴器を耳に装着したままで、電源を「切」にすることがある。しかしこの状態で急に補聴の必要が発生して電源を「入」にしても、デジタル信号処理が有効になるまではスピーカーから音が出力されない無音状態が発生してしまう。
そこで本発明は、電源投入後の立ち上がりを早くすることのできる補聴器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の補聴器は、耳に装着形状となった本体に、
周囲音を取り込み入力音信号に変換する集音部と、この集音部で変換された入力音信号をデジタル入力信号に変換するA/D変換部と、このA/D変換部で変換されたデジタル入力信号に対して前記本体内に設けられた外部メモリに格納されたプログラムに従って補聴処理を施す補聴処理部と、この補聴処理部が出力するデジタル出力信号をアナログ出力信号に変換するD/A変換部と、このD/A変換部で変換されたアナログ出力信号を外部へ出力するための音出力部とを備え、前記D/A変換部と前記音出力部の間に音信号選択部を介在させ、この音信号選択部は前記集音部で変換された入力音信号と前記D/A変換部で変換されたアナログ出力信号のどちらかを選択して前記音出力部へ出力する構成としたとしたことを特徴としたものである。
本発明の補聴器によれば、電源を投入してからデジタル信号処理が有効になるまでの間はデジタル信号処理を施していない音をスピーカーから出力するようにしたことで、電源投入後の立ち上がりを早くすることができ、延いては、補聴器を耳に装着したまま電源を「入」にしても、違和感無く早く開始することができる補聴器を提供できる。
本発明の実施の形態1における補聴器のブロック図 本発明の実施の形態1における補聴処理部の詳細なブロック図 本発明の実施の形態1におけるゲイン制御部の詳細なブロック図 本発明の実施の形態1における音信号選択部の詳細なブロック図 本発明の実施の形態1における補聴処理部の起動を説明するフローチャート 本発明の実施の形態1におけるアナログ増幅部を追加した補聴器のブロック図 本発明の実施の形態2における補聴器のブロック図 本発明の実施の形態2における補聴処理部の詳細なブロック図 本発明の実施の形態2における音信号選択部の詳細なブロック図 本発明の実施の形態2における補聴処理部の起動を説明するフローチャート 本発明の実施の形態2におけるアナログ増幅部を追加した補聴器のブロック図
以下に、本発明の補聴器の実施の形態を図面とともに詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における補聴器のブロック図を示す。
図1において、本実施の形態の補聴器は、集音部101と、A/D(Analog to Digital)変換部102と、補聴処理部103と、D/A(Digital to Analog)変換部104と、音信号選択部105と、音出力部106と、外部メモリ107で構成される。
集音部101は、補聴器本体に設けられた音口とこの音口に入ってきた周囲音を集音するマイクロホンで構成される。マイクロホンは集音した音響信号をアナログの電気信号に変換して出力する。本実施の形態では、集音部101には補聴器装用者に指向性を提供するために音口とマイクロホンが2組備えられ、それぞれ入力音信号111aと111bを出力する。
A/D変換部102は集音部101が出力する入力音信号111a、111bをそれぞれデジタルサンプリングし、デジタル入力信号112a、112bとして補聴処理部103へ出力する。
補聴処理部103は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)等で構成される外部メモリ107からプログラム及び設定値113を読み込み、プログラムの手順及び設定値に従いデジタル入力信号112a、112bに対して補聴器装用者の聴力に合わせた信号処理を行い、信号処理したデジタル出力信号114をD/A変換部104に出力する。
D/A変換部104は、補聴処理部103から出力されたデジタル出力信号114をD/A変換してアナログ出力信号115を生成し、生成したアナログ出力信号115を、音信号選択部105に出力する。
音信号選択部105は、集音部101から出力される入力音信号111b、又は、D/A変換部104から出力されるデジタル出力信号115のどちらかを選択し、音出力部106へ出力音信号116として出力する。ここで、音信号選択部105に入力するのは入力音信号111bの代わりに入力音信号111aであっても良い。集音部101が指向性を提供するために2つのマイクロホンを備えている場合には、マイクロホンは補聴器装用者の前方と後方に並んで配置される。補聴器装用者の前方から届く音に注意を向けるようにするためには、前方のマイクロホンでアナログ信号に変換された入力音信号を音信号選択部105に入力するようにすれば良い。
音出力部106は、導音口とスピーカーで構成される。スピーカーは音信号選択部105が出力する出力音信号116を音響信号に変換して出力する。補聴器が耳あな型の場合には、導音口はスピーカーが出力する音響信号を補聴器本体の外へ導くように設けられた孔である。補聴器が耳かけ型の場合には、導音口は補聴器が出力する音を補聴器装用者の耳に導くチューブの中に設けられた導音路と接続する孔である。
次に、図2を用いて、補聴処理部103について詳細に説明する。図2は、補聴処理部103の構成を示すブロック図である。図2に示す通り補聴処理部103は、指向性合成部201と、周波数分析部202と、パワー算出部203と、ゲイン制御部204と、ゲイン調整部205と、周波数合成部206とで構成される。
この補聴処理部103はDSP (Digital Signal Processor)で構成され、このDSPは補聴器の電源部(図示しない)において電源が投入されると起動し、まず外部メモリ107に記憶されたプログラムと設定値を読み出して実行し、指向性合成部201と周波数分析部202とパワー算出部203とゲイン制御部204とゲイン調整部205と周波数合成部206の各ブロックを形成(起動)する。そして、各ブロックを補聴器装用者の補聴特性に合わせて設定し、補聴処理を開始する。
上述のようにDSPは、プログラムの読み出し、実行、パラメータ設定を行った後に補聴処理が正常に開始される。通常、補聴処理が開始されて出力が安定するまでは、異常音を発生させないために、デジタル出力信号114を出力しない待ち時間が発生する。補聴処理が開始されるまでの時間はCPUやメモリアクセスの速度によって決定される。
指向性合成部201は、補聴器装用者に対して特定の方向からの音を拡大する、即ち特定の方向に補聴器の指向性を向けるようにデジタル入力信号112a、112bを加工して合成する。合成された信号は合成信号211として周波数分析部202へ出力される。この指向性合成部201は複数の適応フィルタと加算器で構成され、その演算係数を変更することで任意の向きに指向性を向けることが可能である。また全方向の音が均等に聞こえる無指向とすることも出来る。
周波数分析部202は、時系列に入力される合成信号211を、時間領域の信号から周波数領域の信号に変換して、複数の周波数帯域に分割して周波数信号群212として出力する。この方法としては、フーリエ変換した結果を分割する方法、またはサブバンド分割方法が用いられる。分割は、補聴器が扱う周波数の上限から下限の間を複数に分けることで行われ、例えば、10チャンネル(または10バンド)対応の補聴器であれば、補聴器が扱う周波数領域が10分割される。そして、それぞれの周波数帯域毎に周波数信号を出力する。周波数分析部202はこの10個の周波数信号を周波数信号群212として出力する。
パワー算出部 203は、周波数分析部202から出力される周波数信号群212の各帯域の周波数帯域それぞれについてパワー値を計算する。ここでパワー値とは周波数分析部202に入力された信号の電力であり、集音部101に入力される音響信号の音圧レベルと相関を有する。即ち、音圧レベルが小さければパワー値は小さく、音圧レベルが大きければパワー値は大きくなる。計算された各周波数帯域のパワー値はパワー値群213としてゲイン制御部204へと出力される。
ゲイン制御部204は、パワー算出部203から出力されたパワー値群213に基づいて、各帯域の周波数信号に対するゲインを決定する。決定されたゲインはまとめられゲイン制御信号群214としてゲイン調整部205に出力される。ゲイン制御部204の詳細については後述する。
ゲイン調整部205は、周波数分析部202から出力された周波数帯域ごとの周波数信号群212に、ゲイン制御部204から出力されたゲイン制御信号群214を乗算して周波数信号のゲイン調整を行う。ゲイン調整が施された周波数信号は調整済周波数信号群215として、周波数合成部206に出力される。
周波数合成部206は、分割された調整済周波数信号群215を合わせて周波数領域の信号から時間領域の信号に変換する。周波数合成は、周波数分析がフーリエ変換の場合は逆フーリエ変換で、サブバンド分割の場合はサブバンド合成によって行われる。そして、周波数合成された信号はデジタル出力信号114として出力される。
さらに図3を用いて、ゲイン制御部204について詳細に説明する。図3は、ゲイン制御部204の構成を示すブロック図である。ゲイン制御部204は、聴覚補償処理部301と、付加価値処理部302と、トータルゲイン決定部303で構成される。
聴覚補償処理部301では、パワー値群213に基づいて各帯域の周波数信号に対するゲインを決定する。ゲインの決定には、ゲインテーブルが用いられる。聴覚のダイナミックレンジは補聴器装用者によって異なり、入力される音響信号の音圧レベルに対して、その補聴器装用者に応じた非線形なゲイン調整が必要となる。そこで、予めオージオグラム等で求めた補聴器装用者に必要なゲイン特性を入力音圧レベル即ちパワー値毎に定めたゲインテーブルを作成する。聴覚補償処理部401は全ての周波数帯域についてこのゲインテーブルを備え、パワー値群213が入力されるとゲインテーブルを参照して対応するゲインを決定する。そしてこれらは聴覚補償ゲイン群311としてトータルゲイン決定部303へと出力される。
付加価値処理部302では、聴覚補償処理以外の快適性を高める付加価値処理用のゲインを求め、付加価値ゲイン群312としてトータルゲイン決定部303に出力する。具体的には、使用環境下や装用状態の変化に自動的に適応するための、ハウリング抑圧や、雑音抑圧、また、風雑音抑圧処理などを行い、ハウリングや雑音が起こっている周波数の音を抑えるようなゲイン値を算出する。これらは、パワー算出部203が出力する各周波数帯域のパワー値の時間変化を監視することで判別可能である。例えば、特定の周波数帯域のみパワー値が大きい状態が数秒間連続している場合にはハウリングが発生していると判定して、ハウリング抑圧のためのゲイン値を算出する。
トータルゲイン決定部303は、聴覚補償処理部301から出力される聴覚補償ゲイン群311と付加価値処理部302からから出力される付加価値ゲイン群312を、周波数帯域毎に乗算し、複数のゲイン値をまとめてゲイン制御信号群214を出力する。後述する起動処理の途中において、聴覚補償処理部301のみが起動している間は、聴覚補償ゲイン群311のみを制御信号群214として出力する。
次に、音信号選択部105について詳細に説明する。図4は音信号選択部105のブロック構成を示したもので、音信号選択部105はスイッチ401とスイッチ制御部402で構成される。本実施の形態においては、スイッチ制御部402はタイマーである。このタイマーは補聴器に電源が投入されるとカウントを開始し、所定の時間が経過したら切替制御信号411を有効にする。
スイッチ401は、補聴器の電源が投入されると入力音信号111bを選択するように初期化される。そして切替制御信号411が一旦有効になると、アナログ出力信号115を選択するように切り替わる。その後は補聴器の電源が遮断されるまでアナログ出力信号115を選択して出力音信号116として出力する。
即ち音信号選択部105は、補聴器の電源が投入されると、まず入力音信号111bを選択し、所定の時間が経過した後はアナログ出力信号115を選択して出力音信号116として出力する。ここで所定の時間として、前述した補聴処理部103を構成するDSPが起動してからプログラムを読み出して補聴処理を開始するまでの待ち時間を設定する。
すると、補聴処理部103において補聴器装用者の補聴特性に合わせた補聴処理が有効になるまでは、集音部101が集音した音響信号が音出力部106から出力されるように出来て、電源を投入した時点から補聴器装用者に音を提供することが出来る。なお、所定の時間として聴覚補償処理部301とトータルゲイン決定部303が起動するまでの時間を設定すれば、より早く補聴処理を施した音を出力することが出来る。
ここで、補聴処理部103の起動処理について、図5を用いて説明する。図5は起動処理の手順を示したフローチャートである。補聴処理部103の起動にあたっては、補聴処理部103の構成要素を3つのグループに分ける。指向性合成部201と周波数分析部202とゲイン調整部205と周波数合成部206が第1のグループに属し、パワー算出部203が第2のグループに属し、ゲイン制御部204を構成する聴覚補償処理部301と付加価値処理部302とトータルゲイン決定部303が第3のグループに属する。
ステップS101において補聴器の電源が投入されると、DSPはまず外部メモリ107から第1のグループのプログラム及び設定値を読み込む(ステップS102)。次に、読み込んだ第1のグループを起動(ステップS103)しつつ、外部メモリ107から第2のグループのプログラム及び設定値を読み込む(ステップS104)。そして、読み込んだ第2のグループを起動(ステップS105)しつつ、外部メモリ107から第3のグループのプログラム及び設定値を読み込む(ステップS106)。
ステップS107では、第3のグループのうち聴覚補償処理部301とトータルゲイン決定部303の起動を行う。そして聴覚補償処理部301とトータルゲイン決定部303の起動が完了すると、周波数合成部206は補聴処理されたデジタル出力信号114の出力を開始する(ステップS108)。それと並行して、付加価値処理部302を起動する(ステップ109)。最後に付加価値処理部302が起動した後に、トータルゲイン決定部303は付加価値処理部302の出力を反映したゲイン制御を開始する(S110)。
音信号選択部105においては、スイッチ制御部402を構成するタイマーに基づいてスイッチ401を入力音信号111bの選択からアナログ出力信号115の選択に切り替えるタイミングを、周波数合成部206が補聴処理されたデジタル出力信号114の出力を開始するステップS108にあわせれば良い。このようにすれば、より早く補聴処理を施した音を補聴器装用者に提供することが出来る。
以上のように、本実施の形態1においては、音信号選択部105を設け、補聴器の電源を投入してからDSPで補聴処理が開始されるまでは集音した音響信号をそのまま出力するようにしたため、電源投入後の立ち上がりを早くすることが出来る。
なお、図6に示すように集音部101と音信号選択部105の間にアナログ増幅部108を介在させるようにしても良い。アナログ増幅部108は、集音部101から出力された入力音信号111bを所定の倍率で増幅し、アナログ増幅信号117として音信号選択部105に出力する。
例えばアナログ増幅部108は、オペアンプを用いた増幅回路で構成される。この増幅回路は入力音信号111bの全ての周波数成分を一律に増幅する。この時の増幅率は、補聴器装用者の個々の聴力にあわせて予め設定しておけばよい。ここで、増幅回路の回路定数を変更することにより、増幅率を調整出来るようにしても良い。この場合、回路定数は、補聴器のフィッティングを行う際にフィッティング装置を用いて調整したり、補聴器本体に配置したボリュームを用いて調整したり出来るようにする。
また、実施の形態1の構成に、さらに、デジタル入力信号112a、112bに対して信号処理を行う補聴処理以外の拡張処理を行う拡張処理部を追加してもよい。拡張処理部で行う拡張処理は、例えば、補聴器の動作状態等のログを残すためのデータロギング、電池残量が少なくなった場合警告を発生させるための電池電圧検出、フィッティング装置等でEEPROMに外部からデータをダウンロードしたり、外部にデータを出力したりするための通信処理、ボリューム調節処理、検査音を発生させたり、セルフチェック等を行うメンテナンス用の処理がある。
この時拡張処理部の起動は、補聴処理を早く開始させるために、補聴処理部103の全ての処理が起動したあとに起動を開始させて、補聴処理が開始された後に有効になるようにする。
(実施の形態2)
図7は、本発明の実施の形態2の補聴器のブロック図を示す。
図7に示す補聴器は、集音部101と、A/D(Analog to Digital)変換部102と、補聴処理部703と、D/A(Digital to Analog)変換部104と、音信号選択部705と、音出力部106と、外部メモリ107で構成される。
図1に示す実施の形態1で説明したのと同じ構成のものについては同じ符号を付し、説明を省略する。図1に示す実施の形態1の補聴器の構成と異なるところは、補聴処理部703から出力される切替制御信号711に応じて、音信号選択部705で、入力音信号111bの選択からアナログ出力信号115の選択に切り替えて、出力音信号116として出力するようにした点である。このように、補聴処理部703から切替制御信号711を出力することで、補聴処理が開始されるタイミングにあわせて、精度良く、出力音声信号116を切り替えることができる。
次に、図8を用いて、補聴処理部703について詳細に説明する。図8は、補聴処理部703のブロック構成を示したもので、指向性合成部201と、周波数分析部202と、パワー算出部203と、ゲイン制御部204と、ゲイン調整部805と、周波数合成部206で構成される。図2に示す実施の形態1で説明したのと同じ構成のものについては同じ符号を付し、説明を省略する。
ゲイン調整部805は、図2に示すゲイン調整部205と同様に、周波数分析部202から出力された周波数帯域ごとの周波数信号群212に、ゲイン制御部204から出力されたゲイン制御信号群214を乗算して周波数信号のゲイン調整を行い、ゲイン調整が施された周波数信号を調整済周波数信号群215として、周波数合成部206に出力する。さらに、ゲイン調整部805では、補聴器装用者に合わせたゲイン調整が施された音信号を出力することが可能となったタイミングで、切替制御信号711を有効にする。この、切替制御信号711を有効にするタイミングは、例えば、周波数信号群212にゲイン制御信号群214を乗算し調整済周波数信号群215として出力した回数をカウントし、所定回数を超えたタイミングとすることができる。所定回数は、補聴処理部703の各ブロックが正常動作するまでの回数を設定する。または、ゲイン制御部204からのゲイン制御信号群214が入力されたことを検知したタイミングとすることもできる。
次に、図9を用いて、音信号選択部705について詳細に説明する。図9は、音信号選択部705のブロック構成を示したもので、スイッチ401で構成される。
スイッチ401は、補聴器の電源が投入されると入力音信号111bを選択するように初期化される。そして切替制御信号711が一旦有効になると、アナログ出力信号115を選択するように切り替わる。その後は補聴器の電源が遮断されるまでアナログ出力信号115を選択して出力音信号116として出力する。
即ち音信号選択部105は、補聴器の電源が投入されると、まず入力音信号111bを選択し、補聴処理部703からの切替制御信号711が有効になった後はアナログ出力信号115を選択して出力音信号116として出力する。
これにより、補聴処理部703において補聴器装用者の補聴特性に合わせた補聴処理が有効になるまでは、集音部101が集音した音響信号が音出力部106から出力されるように出来て、電源を投入した時点から補聴器装用者に音を提供することが出来る。
ここで、補聴処理部703の起動処理について、図10を用いて説明する。図10は起動処理の手順を示したフローチャートである。補聴処理部703の起動にあたっては、補聴処理部703の構成要素を実施の形態1と同様に3つのグループに分ける。指向性合成部201と周波数分析部202とゲイン調整部705と周波数合成部206が第1のグループに属し、パワー算出部203が第2のグループに属し、ゲイン制御部204を構成する聴覚補償処理部301と付加価値処理部302とトータルゲイン決定部303が第3のグループに属する。
ステップS201において補聴器の電源が投入されると、DSPはまず外部メモリ107から第1のグループのプログラム及び設定値を読み込む(ステップS202)。次に、読み込んだ第1のグループを起動(ステップS203)しつつ、外部メモリ107から第2のグループのプログラム及び設定値を読み込む(ステップS204)。そして、読み込んだ第2のグループを起動(ステップS205)しつつ、外部メモリ107から第3のグループのプログラム及び設定値を読み込む(ステップS206)。
ステップS207では、第3のグループのうち聴覚補償処理部301とトータルゲイン決定部303の起動を行う。そして聴覚補償処理部301とトータルゲイン決定部303の起動が完了すると、周波数合成部206は補聴処理されたデジタル出力信号114の出力を開始する(ステップS208)。そして、切替制御信号711を有効にする(ステップ209)。また、それと並行して、付加価値処理部302を起動する(ステップ210)。最後に付加価値処理部302が起動した後に、トータルゲイン決定部303は付加価値処理部302の出力を反映したゲイン制御を開始する(S211)。
以上のように、本実施の形態2においては、音信号選択部705を設け、補聴器の電源を投入してからDSPで補聴処理が開始されるまでは集音した音響信号をそのまま出力し、補聴処理部703からの切替制御信号711に応じて、補聴処理を施した音響信号を出力するようにしたため、電源投入後の立ち上がりを早くし、精度良く補聴処理が開始されたタイミングで補聴特性に合わせた音響信号に切り替えることが出来る。
なお、図11に示すように、図6に示す実施の形態1の構成と同様に、集音部101と音信号選択部705の間にアナログ増幅部108を介在させるようにしても良い。アナログ増幅部108は、集音部101から出力された入力音信号111bを所定の倍率で増幅し、アナログ増幅信号117として音信号選択部705に出力する。
また、実施の形態2の構成に、さらに、実施の形態1と同様な、デジタル入力信号112a、112bに対して信号処理を行う補聴処理以外の拡張処理を行う拡張処理部を追加してもよい。この時拡張処理部の起動は、補聴処理を早く開始させるために、補聴処理部703の全ての処理が起動したあとに起動を開始させて、補聴処理が開始された後に有効になるようにする。
本発明にかかる補聴器は、電源を「入」にした後の無音状態をなくし、補聴器装用者の聴力に合わせた補聴処理を早く開始することができるという効果を有し、特に、補聴器を耳に装着したままリモコン等で電源操作が行える補聴器に有用である。
101 集音部
102 A/D変換部
103 補聴処理部
104 D/A変換部
105 音信号選択部
106 音出力部
107 外部メモリ
108 アナログ増幅部
111a 入力音声信号
111b 入力音声信号
112a デジタル入力信号
112b デジタル入力信号
113 プログラム及び設定値
114 デジタル出力信号
115 アナログ出力信号
116 出力音信号
117 アナログ増幅信号
201 指向性合成部
202 周波数分析部
203 パワー算出部
204 ゲイン制御部
205 ゲイン調整部
206 周波数合成部
211 合成信号
212 周波数信号群
213 パワー値群
214 ゲイン制御信号群
215 調整済周波数信号群
301 聴覚補償処理部
302 付加価値処理部
303 トータルゲイン決定部
311 聴覚補償ゲイン群
312 付加価値ゲイン群
401 スイッチ
402 スイッチ制御部
411 切替制御信号
703 補聴処理部
705 音信号選択部
711 切替制御信号
805 ゲイン調整部

Claims (12)

  1. 耳に装着形状となった本体に、
    周囲音を取り込み入力音信号に変換する集音部と、
    この集音部で変換された入力音信号をデジタル入力信号に変換するA/D変換部と、
    このA/D変換部で変換されたデジタル入力信号に対して前記本体内に設けられた外部メモリに格納されたプログラムに従って補聴処理を施す補聴処理部と、
    この補聴処理部が出力するデジタル出力信号をアナログ出力信号に変換するD/A変換部と、
    このD/A変換部で変換されたアナログ出力信号を外部へ出力するための音出力部とを備え、
    前記D/A変換部と前記音出力部の間に音信号選択部を介在させ、
    この音信号選択部は前記集音部で変換された入力音信号と前記D/A変換部で変換されたアナログ出力信号のどちらかを選択して前記音出力部へ出力する構成とした補聴器。
  2. 前記音信号選択部はタイマーを備え、
    前記本体の電源を投入した時から所定の時間が経過するまでは前記集音部が出力する入力音信号を選択し、
    前記所定の時間が経過した後は前記D/A変換部が出力するアナログ出力信号を選択する請求項1記載の補聴器。
  3. 前記タイマーが有する所定の時間は、前記補聴処理部が正常動作を開始するまでの待ち時間であることを特徴とする請求項2記載の補聴器。
  4. 前記補聴処理部は、前記音信号選択部の音声信号の選択を切り替えるための切替制御信号を補聴処理の開始にあわせて出力する機能をさらに備え、
    前記本体の電源を投入した時から補聴処理部が正常動作を開始するまでは前記集音部が出力する入力音信号を選択し、
    前記補聴処理部が正常動作を開始した後は前記D/A変換部が出力するアナログ出力信号を選択することを特徴とする請求項1記載の補聴器。
  5. 前記入力音信号を増幅するアナログ増幅部をさらに備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の補聴器。
  6. 前記アナログ増幅部で、前記入力音信号を増幅する増幅率は、補聴器装用者の個々の聴力にあわせて設定しておくことを特徴とする請求項5記載の補聴器。
  7. 前記補聴処理部は、
    特定の方向に補聴器の指向性を向けるように前記デジタル入力信号を合成した合成信号を出力する指向性合成部と、
    前記合成信号を時間領域の信号から周波数領域の信号に変換して周波数帯域ごとの周波数信号を周波数信号群として出力する周波数分析部と、
    前記周波数信号群の各帯域の周波数帯域それぞれについてパワー値を計算し、パワー値群として出力するパワー算出部と、
    前記パワー値群に基づいて、周波数帯域ごとのゲインを算出し、ゲイン制御信号群を出力するゲイン制御部と、
    前記周波数分析部から出力された周波数帯域ごとの周波数信号群に、前記ゲイン制御部から出力されたゲイン制御信号群を乗算して周波数信号のゲイン調整を行い、調整済周波数信号群として出力するゲイン調整部と、
    前記ゲイン調整部から出力された調整済周波数信号群を、周波数領域の信号から時間領域の信号に変換する周波数合成部と、
    を有し、
    前記指向性合成部と前記周波数分析部と前記周波数合成部と前記ゲイン調整部を第1のグループ、前記パワー算出部を第2のグループ、前記ゲイン制御部を第3のグループとし、
    第1のグループ、第2のグループ、第3のグループの順番で優先順位をつけ、順次起動させることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の補聴器。
  8. 前記ゲイン制御部は、
    入力音信号を補聴器装用者の個々の聴力にあわせて増幅させるゲインを算出する聴覚補償処理部と、
    前記聴覚補償処理以外の快適性を高める付加価値処理用のゲインを算出する付加価値処理部と、
    前記聴覚補償処理部及び付加価値処理部で求めた複数のゲインから、前記ゲイン調整部で用いるゲイン制御信号群を算出するトータルゲイン算出部、
    からなり、
    前記聴覚補償処理部とトータルゲイン算出部、次に、付加価値処理部の順番で優先順位をつけ、順次起動させることを特徴とする請求項7記載の補聴器。
  9. 前記補聴処理部は、ゲイン調整部が、周波数信号群にゲイン制御信号群を乗算し調整済周波数信号群として出力した回数をカウントし、所定回数を超えたタイミングで前記音信号選択部に切替制御信号を出力することを特徴とする請求項4に記載の補聴器。
  10. 前記補聴処理部は、ゲイン調整部が、ゲイン制御信号群を入力されたことを検知したタイミングで、前記音信号選択部に切替制御信号を出力することを特徴とする請求項4に記載の補聴器。
  11. 前記デジタル入力信号に対して信号処理を行いデジタル出力信号を生成する補聴処理以外の、データロギング、電池電圧検出、外部装置との通信処理、ボリューム調節処理、メンテナンス用の処理、のいずれか1つ以上を含む拡張処理を行う拡張処理部をさらに備え、
    この拡張処理部は、前記補聴処理部の起動よりも後で起動させることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の補聴器。
  12. 前記補聴処理部及び拡張処理部は、各処理を起動させながら、次に優先順位の高い処理で用いるプログラム及び設定値を外部メモリから読み込み、プログラム及び設定値の読み込みが完了した時点で、読み込んだ新しい処理を起動することを特徴とする、請求項1から11のいずれか1項に記載の補聴器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015139084A (ja) * 2014-01-22 2015-07-30 日東電工株式会社 聴覚補完システム、聴覚補完装置及び聴覚補完方法

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