JP2011034497A - 筆跡照合システム、筆跡照合方法及び筆跡照合プログラム - Google Patents

筆跡照合システム、筆跡照合方法及び筆跡照合プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】筆跡により本人を効率的かつ的確に認証するための筆跡照合システム、筆跡照合方法及び筆跡照合プログラムを提供する。
【解決手段】認証サーバ20の制御部21は、筆跡情報を取得し、署名の特徴量を算出する。そして、制御部21は、署名情報の登録処理を実行する。更に、制御部21は、補助文字の筆跡が含まれていると判定した場合、補助文字の特徴量の登録処理を実行する。照合要求を取得した場合、制御部21は、照合対象の特徴量との一致度を算出する。更に、制御部21は、筆記状況に応じて登録された署名の特徴量を取得し、署名の一致度と照合レベルとを比較する。署名の一致度が照合レベルより低い場合、制御部21は、特徴量の揺らぎ量を算出する。特徴量の揺らぎが大きい場合、制御部21は、補助文字照合処理を実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、筆跡により本人を認証するための筆跡照合システム、筆跡照合方法及び筆跡照合プログラムに関する。
本人認証を行なう場合、予め登録されたパスワードを用いるパスワード認証や、指紋等の生体情報を用いる生体認証を利用することがある。しかし、パスワードの場合、流出した場合や盗難された場合には、本人の成りすましが生じ、セキュリティ上の問題が発生することがある。一方、生体認証は、生体情報の読取装置が必要であり、生体情報の登録や照合が面倒である。これに対して、文字を書くこと自体は日常的に行なわれており、筆跡を本人認証のために利用する場合もある。
そして、金融機関の窓口においても、筆跡を用いて金融取引を行なうための技術が検討されている(例えば、特許文献1を参照。)。この文献に記載された技術においては、受付端末のカード読取部において、顧客のカードから本人情報を読み取る。そして、制御部が顧客の暗証情報を顧客情報データベースから取得し、受付端末に入力された暗証情報を照合して本人確認を行なう。顧客本人と確認された場合、制御部が顧客の印影をデータベースから取得し、本人情報と印影を印刷した伝票を発行する。そして、この伝票に顧客が記入した顧客氏名の筆跡と、データベースに登録された筆跡を窓口端末の情報処理部が照合する。そして、一致した場合、出金取引を可能とする。
また、個人の筆跡は時間の経過に対応して変化することに着目して、筆跡の経時変化に対応するための技術が検討されている(例えば、特許文献2を参照。)。この文献に記載された技術においては、入力された署名データと、署名認証辞書に格納されている署名認証に用いる辞書データとを比較認証する。ここで、認証成功と判定された場合、入力された署名データを署名認証辞書に加える。
特開2004−220276号公報(第1頁、図3) 特開2001−338301号公報(第1頁、図4)
筆跡の場合には、生体情報とは異なり、筆記場面や筆記具等の筆記状況の影響を受け易く、筆跡の変化(文字の揺らぎ)が大きくなることがある。このように、文字に揺らぎがある場合、照合対象の筆跡と登録された筆跡情報とが完全に一致する可能性は極めて低い。従って、この一致度合いや揺らぎを考慮して認証を行なう必要がある。
また、認証に用いる筆跡情報の登録においても、できるだけ効率的に登録できることが望ましい。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、筆跡により本人を効率的かつ的確に認証するための筆跡照合システム、筆跡照合方法及び筆跡照合プログラムを提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、利用者識別子、筆跡の特徴量
情報、筆跡の筆記状況情報を含んで構成される利用者情報を記憶した利用者情報記憶手段と、本人を認証する制御手段とを備えた筆跡照合システムであって、前記制御手段が、利用者識別子、筆跡画像、筆記状況情報を含む照合要求を取得する手段と、前記照合要求に含まれる筆跡画像について特徴量を算出する手段と、前記照合要求に含まれる利用者識別子及び筆記状況情報に関連付けられた特徴量を前記利用者情報記憶手段から抽出する手段と、前記算出された特徴量と前記利用者情報記憶手段から抽出された特徴量とを比較し、この比較結果に基づいて認証結果を出力する手段とを備えたことを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の筆跡照合システムにおいて、取引種類に対応させて照合レベルを記録した照合レベル情報記憶手段を更に備えており、前記筆記状況情報には、取引種類を特定する情報が含まれており、前記取引種類に対応して、照合レベル情報記憶手段から照合レベルを決定し、前記比較結果が前記照合レベルを超えている場合には、本人認証を完了したことを示す認証結果を出力することを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の筆跡照合システムにおいて、前記筆記状況情報には、筆記具の種類に関する情報が含まれており、筆記具の種類が共通する利用者情報に記録された筆跡の特徴量を用いて比較を行なうことを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の筆跡照合システムにおいて、前記筆記状況情報には、筆記対象に関する情報が含まれており、筆記対象が共通する利用者情報に記録された筆跡の特徴量を用いて比較を行なうことを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一つに記載の筆跡照合システムにおいて、前記利用者情報記憶手段には、筆記時期毎に利用者情報が記録されており、直近の利用者情報を抽出して、この利用者情報に記録された筆跡の特徴量を用いて比較を行なうことを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一つに記載の筆跡照合システムにおいて、前記利用者情報記憶手段に記録された特徴量の揺らぎ量を算出し、前記特徴量の揺らぎ量が大きい場合には、利用者情報を追加して特徴量の比較を行なうことを要旨とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一つに記載の筆跡照合システムにおいて、前記利用者情報記憶手段に記録された筆跡の特徴量情報は、主文字の特徴量及び補助文字の特徴量を含んで構成されており、署名による筆跡照合ができなかった場合には、署名以外の補助文字情報を取得し、前記補助文字情報について特徴量を算出する手段と、前記算出された特徴量と、前記利用者情報記憶手段に記憶された補助文字の特徴量とを比較し、この比較結果に基づいて認証結果を出力する手段とを更に備えたことを要旨とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一つに記載の筆跡照合システムにおいて、筆跡の特徴量による筆跡照合ができなかった場合には、筆跡以外の第2の本人認証情報を取得する手段と、前記第2の本人認証情報を用いて照合ができた場合には、前記筆跡の特徴量を前記利用者情報記憶手段に登録する手段とを更に備えたことを要旨とする。
請求項9に記載の発明は、利用者識別子、筆跡の特徴量情報、筆跡の筆記状況情報を含んで構成される利用者情報を記憶した利用者情報記憶手段と、本人を認証する制御手段とを備えた筆跡照合システムを用いて、筆跡を照合するための方法であって、前記制御手段が、利用者識別子、筆跡画像、筆記状況情報を含む照合要求を取得する段階と、前記照合要求に含まれる筆跡画像について特徴量を算出する段階と、前記照合要求に含まれる利用
者識別子及び筆記状況情報に関連付けられた特徴量を前記利用者情報記憶手段から抽出する段階と、前記算出された特徴量と前記利用者情報記憶手段から抽出された特徴量とを比較し、この比較結果に基づいて認証結果を出力する段階とを実行することを要旨とする。
請求項10に記載の発明は、利用者識別子、筆跡の特徴量情報、筆跡の筆記状況情報を含んで構成される利用者情報を記憶した利用者情報記憶手段と、本人を認証する制御手段とを備えた筆跡照合システムを用いて、筆跡を照合するためのプログラムであって、前記制御手段を、利用者識別子、筆跡画像、筆記状況情報を含む照合要求を取得する手段、前記照合要求に含まれる筆跡画像について特徴量を算出する手段、前記照合要求に含まれる利用者識別子及び筆記状況情報に関連付けられた特徴量を前記利用者情報記憶手段から抽出する手段、前記算出された特徴量と前記利用者情報記憶手段から抽出された特徴量とを比較し、この比較結果に基づいて認証結果を出力する手段として機能させることを要旨とする。
(作用)
請求項1、9又は10記載の発明によれば、制御手段が、利用者識別子、筆跡画像、筆記状況情報を含む照合要求を取得する。そして、照合要求に含まれる筆跡画像について特徴量を算出する。また、照合要求に含まれる利用者識別子及び筆記状況情報に関連付けられた特徴量を利用者情報記憶手段から抽出する。そして、算出された特徴量と利用者情報記憶手段から抽出された特徴量とを比較し、この比較結果に基づいて認証結果を出力する。これにより、筆記状況が共通する利用者情報の特徴量を用いて、的確に筆跡照合を行なうことができる。
請求項2に記載の発明によれば、制御手段が、取引種類に対応して、照合レベル情報記憶手段から照合レベルを決定する。そして、比較結果が照合レベルを超えている場合には、本人認証を完了したことを示す認証結果を出力する。これにより、筆跡照合においては、筆跡の特徴量が完全に一致することはないので、状況に応じて効率的かつ的確な照合を行なうことができる。
請求項3に記載の発明によれば、制御手段が、筆記具の種類が共通する利用者情報に記録された筆跡の特徴量を用いて比較を行なう。これにより、利用された筆記具の影響を考慮して筆跡照合を行なうことができる。
請求項4に記載の発明によれば、制御手段が、筆記対象が共通する利用者情報に記録された筆跡の特徴量を用いて比較する。これにより、筆記を行なう対象物や環境の影響を考慮して筆跡照合を行なうことができる。
請求項5に記載の発明によれば、制御手段が、直近の利用者情報を抽出して、この利用者情報に記録された筆跡の特徴量を用いて比較を行なう。筆跡は時間とともに変化する場合があるので、直近の筆跡の特徴量を利用することにより、より的確に本人認証を行なうことができる。
請求項6に記載の発明によれば、制御手段が、利用者情報記憶手段に記録された特徴量の揺らぎ量を算出する。そして、特徴量の揺らぎ量が大きい場合には、利用者情報を追加して特徴量の比較を行なう。人によって筆跡の揺らぎの大きさが異なる。そこで、この揺らぎを考慮して本人認証を行なうことができる。すなわち、揺らぎが大きい場合には、更なる情報を追加して本人認証を行なうことができる。
請求項7に記載の発明によれば、主文字による筆跡照合ができなかった場合には、制御手段が、主文字以外の補助文字情報を取得する。そして、補助文字情報について特徴量を
算出し、算出された特徴量と、利用者情報記憶手段に記憶された補助文字の特徴量とを比較する。そして、この比較結果に基づいて認証結果を出力する。これにより、署名等の主文字とは別に登録された補助文字を用いて、本人認証を補助することができる。
請求項8に記載の発明によれば、筆跡の特徴量による筆跡照合ができなかった場合には、制御手段が、筆跡以外の第2の本人認証情報を取得する。そして、第2の本人認証情報を用いて照合ができた場合には、筆跡の特徴量を利用者情報記憶手段に登録する。これにより、筆跡照合以外の方法で本人認証ができた場合にも、利用者情報を追加登録して、照合に用いる情報量を増やすことができる。
本発明によれば、筆跡により本人を効率的かつ的確に認証することができる。
本発明の実施形態のシステム概略図。 本発明の筆跡管理データ記憶部に記録されたデータの説明図。 本実施形態の処理手順の説明図。 本実施形態の処理手順の説明図。 本実施形態の処理手順の説明図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を、図1〜図5を用いて説明する。本実施形態では、利用者が登録した筆跡を用いて、本人であることを認証する認証サービスを提供する場合を想定する。従来、個々に本人照合が行なわれていた場面に対して、本願発明においては、本人認証が必要な各種場面において広く利用する場合を想定する。本実施形態では、図1に示すように、ネットワークを介して相互に接続されたクライアント端末10及び認証サーバ20を用いる。
このクライアント端末10は、例えば、金融機関や役所の窓口等、本人認証が必要な場所に設置されたコンピュータ端末である。このクライアント端末10には、ディスプレイ等からなる表示手段としての表示部や、キーボード、マウス等からなる入力部が接続されている。更に、クライアント端末10には、紙などの媒体を光学的に読み込み、画像データに変換するスキャナ装置が接続されている。本実施形態では、このスキャナ装置を用いて、利用者本人が書いた署名や文字が含まれる画像データを取得する。そして、クライアント端末10は、スキャナ装置から取得した画像データを含めた登録要求や認証要求を、認証サーバ20に送信する。
この認証サーバ20は、利用者の筆跡情報を管理するコンピュータシステムである。この認証サーバ20は、制御部21、利用者情報記憶手段としての筆跡管理データ記憶部22を備えている。
認証サーバ20の制御部21は、図示しないCPU等の制御手段、RAM及びROM等のメモリを備え、利用者の筆跡情報を登録したり、利用者の筆跡を用いて本人認証を行なったりする。具体的には、後述する処理(筆跡登録段階、筆跡照合段階等の各処理)を行なう。このための筆跡照合プログラムを実行することにより、認証サーバ20の制御部21は、図1に示すように、筆跡登録手段21a及び筆跡照合手段21bとして機能する。
筆跡登録手段21aは、クライアント端末10から利用者の筆跡情報を取得し、筆跡管理データ記憶部22に登録する。
筆跡照合手段21bは、クライアント端末10から利用者の筆跡情報を取得し、筆跡管
理データ記憶部22に記録された筆跡情報を用いて本人認証を行なう。
この筆跡登録手段21aは、特徴量算出手段210、登録要求取得手段211、署名領域特定手段212、補助文字抽出手段213、筆跡情報登録手段214から構成されている。
特徴量算出手段210は、公知の特徴抽出技術を用いて画像に含まれる文字の特徴量を算出する処理を実行する。
登録要求取得手段211は、クライアント端末10から筆跡情報の登録要求を取得する処理を実行する。
署名領域特定手段212は、登録要求に含まれる画像情報の中で、本人の署名領域を特定する処理を実行する。
補助文字抽出手段213は、登録要求に含まれる画像情報の中で、署名以外に本人認証を補助する文字を抽出する処理を実行する。
筆跡情報登録手段214は、利用者の文字(署名や補助文字)の特徴量を、筆跡管理データ記憶部22に登録する処理を実行する。
筆跡照合手段21bは、特徴量算出手段210、照合要求取得手段216、照合対象特定手段217、判定手段218、補助文字照合手段219から構成されている。
照合要求取得手段216は、クライアント端末10から筆跡の照合要求を取得する処理を実行する。この照合要求取得手段216は照合レベル情報記憶手段として機能し、照合目的を特定する識別子に対して照合レベル(認証可能とする一致度)を関連付けた記憶した照合レベルテーブルを保持している。この照合レベルテーブルにおいては、高度な認証を要求される場合には、高い照合レベルが設定されている。
照合対象特定手段217は、照合要求に含まれる画像の中で照合対象の筆跡を特定する処理を実行する。
判定手段218は、筆跡の特徴量の一致度に基づいて、本人かどうかを判定する処理を実行する。更に、判定手段218は、特徴量の揺らぎを判定する場合に署名管理レコード221を抽出するための評価対象期間に関するデータや、揺らぎの大きさを評価するための揺らぎ基準値に関するデータを保持している。
補助文字照合手段219は、署名により本人認証ができない場合には、補助文字を用いて認証を補助する処理を実行する。このため、補助文字照合手段219は、補助文字の特徴量の一致度を評価するため補助文字基準値に関するデータを保持している。
筆跡管理データ記憶部22は、図2に示すように、本人を認証するための筆跡管理データ220を記憶する。この筆跡管理データ220は、クライアント端末10から筆跡を含む画像情報を取得した場合に登録される。本実施形態においては、筆跡管理データ220は、署名管理レコード221及び補助文字管理レコード222を含んで構成される。
署名管理レコード221は、利用者識別子、登録日、署名画像、署名特徴量、筆記具、筆記対象に関するデータを含んで構成される。本実施形態では、筆記具、筆記対象に関するデータが、筆跡の筆記状況情報として用いられる。
利用者識別子データ領域には、署名の筆跡情報が登録された利用者を特定するための識別子に関するデータが記録される。
登録日データ領域には、この利用者の署名が登録された年月日に関するデータが記録さ
れる。この登録日により筆記時期を特定することができる。
署名画像データ領域には、この利用者の主文字(ここでは署名)の画像データが記録される。
署名特徴量データ領域には、この利用者の署名から算出した特徴量に関するデータが記録される。
筆記具データ領域には、この署名が行なわれた時に用いられた筆記具を特定するための識別子に関するデータが記録される。
筆記対象データ領域には、この署名が行なわれた対象物を特定するための識別子に関するデータが記録される。筆記対象には、住民登録申請書、パスポート発行申請書、金融取引申込書等のように、取引種類、筆記場面等の照合目的を特定できる情報を記録する。そして、筆記対象は、対象物を特定するための識別子により、照合レベルに応じてレベル分けされる。
また、補助文字管理レコード222は、利用者識別子、登録日、補助文字画像、補助文字種別、補助文字特徴量、筆記具、筆記対象に関するデータを含んで構成される。
利用者識別子データ領域には、補助文字の筆跡情報が登録された利用者を特定するための識別子に関するデータが記録される。
登録日データ領域には、この利用者の補助文字が登録された年月日に関するデータが記録される。
補助文字画像データ領域には、この利用者の補助文字の画像データが記録される。
補助文字種別データ領域には、登録された文字の種類に関するデータが記録される。本実施形態においては、補助文字として1桁の数字を用いる。
補助文字特徴量データ領域には、この利用者が書いた補助文字(数字)の特徴量に関するデータが記録される。
筆記具データ領域には、この補助文字が記載された時に用いられた筆記具を特定するための識別子に関するデータが記録される。
筆記対象データ領域には、この補助文字が記載された対象物を特定するための識別子に関するデータが記録される。
上記のように構成されたシステムを用いて、筆跡により本人認証を行なう処理手順を、図3〜図5に従って説明する。ここでは、筆跡登録処理(図3)、筆跡照合処理(図4)、補助文字照合処理(図5)の順番に説明する。
(筆跡登録処理)
まず、筆跡登録処理について、図3を用いて説明する。この処理では、筆跡情報を取得した後で、署名登録処理(ステップS1−2〜S1−4)と補助文字登録処理(ステップS1−5〜S1−8)とが行なわれる。
ここでは、認証サーバ20の制御部21は、筆跡情報の取得処理を実行する(ステップS1−1)。本サービスを利用する場合には、予め本人の筆跡情報を認証サーバ20に登録しておく。具体的には、クライアント端末10に接続されたスキャナ装置により、本人の署名を含む画像データを生成する。そして、クライアント端末10は、スキャナ装置から画像データを取得する。この場合、クライアント端末10を用いて、スキャナ装置から取得した画像において署名が表示された領域を指定する。
次に、クライアント端末10は、認証サーバ20に対して、登録要求を送信する。この登録要求には、スキャナ装置から取得した画像データとともに、利用者識別子、筆記状況に関するデータを含める。ここで、利用者識別子は筆跡情報の登録対象者を特定するための識別子である。筆記状況には、署名が行なわれたときに用いられた筆記具を特定するための筆記具情報や、署名が行なわれた対象物を特定するための筆記対象情報を含める。更に、この登録要求には、画像において署名が表示された領域を指定した署名領域指定情報を含める。そして、認証サーバ20の制御部21の登録要求取得手段211が、クライアント端末10から登録要求を取得する。
次に、認証サーバ20の制御部21は、署名画像の抽出処理を実行する(ステップS1−2)。具体的には、制御部21の署名領域特定手段212は、署名領域指定情報を用いて、画像の中から署名画像のトリミングを行なう。
次に、認証サーバ20の制御部21は、署名の特徴量の算出処理を実行する(ステップS1−3)。具体的には、制御部21の署名領域特定手段212は、特定した領域の画像データを特徴量算出手段210に提供する。この場合、特徴量算出手段210は、署名画像に含まれる筆跡の特徴量を算出する。そして、特徴量算出手段210は、算出した特徴量を筆跡情報登録手段214に供給する。
次に、認証サーバ20の制御部21は、署名情報の登録処理を実行する(ステップS1−4)。具体的には、制御部21の筆跡情報登録手段214は、特徴量算出手段210から特徴量を取得する。そして、筆跡情報登録手段214は、取得した署名画像、特徴量を含めた署名管理レコード221を生成し、筆跡管理データ記憶部22に登録する。この場合、筆跡情報登録手段214は、システムタイマから取得した現在日付(登録日)や、筆記具情報、筆記対象情報を署名管理レコード221に記録する。
次に、認証サーバ20の制御部21は、補助文字の筆記画像の検索処理を実行する(ステップS1−5)。具体的には、制御部21の補助文字抽出手段213は、登録要求に含まれる画像データの中で、補助文字を検索する。具体的には、署名領域以外の領域において記載された文字の中で補助文字の対象文字が含まれるかどうかを判定する。本実施形態においては、補助文字として数字を検索する。
次に、認証サーバ20の制御部21は、補助文字の筆跡が含まれているかどうかについての判定処理を実行する(ステップS1−6)。具体的には、制御部21の補助文字抽出手段213は、署名領域以外の表示された文字について文字認識処理を行なう。そして、補助文字抽出手段213は、認識結果に数字が含まれている場合には、補助文字の筆跡があると判定する。
補助文字の筆跡が含まれていないと判定した場合(ステップS1−6において「NO」の場合)、認証サーバ20の制御部21は、筆跡登録処理を終了する。
一方、補助文字の筆跡が含まれていると判定した場合(ステップS1−6において「YES」の場合)、認証サーバ20の制御部21は、補助文字の特徴量の算出処理を実行する(ステップS1−7)。具体的には、制御部21の補助文字抽出手段213は、補助文字が記載された領域を特定し、特徴量算出手段210に提供する。
次に、認証サーバ20の制御部21は、補助文字情報の登録処理を実行する(ステップS1−8)。具体的には、制御部21の筆跡情報登録手段214は、特徴量算出手段210において算出された特徴量を取得する。そして、筆跡情報登録手段214は、取得した補助文字画像、特徴量を含めた補助文字管理レコード222を生成し、筆跡管理データ記憶部22に登録する。この場合、筆跡情報登録手段214は、補助文字抽出手段213か
ら補助文字の種別を取得する。筆跡情報登録手段214は、システムタイマから取得した現在日付(登録日)や、補助文字種別、筆記具情報、筆記対象情報を補助文字管理レコード222に記録する。
(筆跡照合処理)
次に、筆跡照合処理について、図4を用いて説明する。
ここでは、認証サーバ20の制御部21は、照合要求の取得処理を実行する(ステップS2−1)。本サービスを利用して本人認証を行なう場合には、クライアント端末10に接続されたスキャナ装置を用いて、認証対象の筆跡を含む画像データを生成する。そして、クライアント端末10は、スキャナ装置から画像データを取得する。この場合、クライアント端末10を用いて、スキャナ装置から取得した画像において署名が表示された領域を指定する。
次に、クライアント端末10は、認証サーバ20に対して、照合要求を送信する。この照合要求には、スキャナ装置から取得した画像データとともに、利用者識別子、筆記状況に関するデータを含める。更に、この登録要求には、画像において署名が表示された領域を指定した署名領域指定情報を含める。そして、認証サーバ20の制御部21の照合要求取得手段216が、クライアント端末10から照合要求を取得する。
次に、認証サーバ20の制御部21は、照合目的に応じた照合レベルの特定処理を実行する(ステップS2−2)。具体的には、制御部21の照合要求取得手段216が、照合レベルテーブルから、照合要求に含まれる筆記対象(照合目的)に対応する照合レベルを取得する。
次に、認証サーバ20の制御部21は、画像において照合対象の抽出処理を実行する(ステップS2−3)。具体的には、制御部21の照合対象特定手段217は、署名領域指定情報を用いて、画像の中から署名画像のトリミングを行なう。
次に、認証サーバ20の制御部21は、照合対象の特徴量の算出処理を実行する(ステップS2−4)。具体的には、制御部21の照合対象特定手段217は、特定した領域の画像データを特徴量算出手段210に提供する。この場合、特徴量算出手段210は、署名画像に含まれる筆跡の特徴量を算出する。そして、特徴量算出手段210は、算出した特徴量を判定手段218に供給する。
次に、認証サーバ20の制御部21は、登録された署名の特徴量の取得処理を実行する(ステップS2−5)。具体的には、制御部21の判定手段218は、筆跡管理データ記憶部22から、利用者識別子が記録された署名管理レコード221を抽出する。そして、判定手段218は、筆記状況(筆記具、筆記対象の照合レベル)が共通する署名管理レコード221を抽出する。更に、判定手段218は、抽出した署名管理レコード221において直近の登録日が記録されたレコードを特定し、このレコードに記録された特徴量を取得する。
次に、認証サーバ20の制御部21は、署名の一致度が照合レベルより高いかどうかについての判定処理を実行する(ステップS2−6)。具体的には、制御部21の判定手段218は、特徴量算出手段210から取得した特徴量と、署名管理レコード221に記録された特徴量とを比較することにより、一致度を算出する。そして、判定手段218は、照合レベルテーブルから取得した照合レベルと、算出した一致度とを比較することにより、署名の一致度を判定する。
署名の一致度が照合レベルより高い場合(ステップS2−6において「YES」の場合
)、認証サーバ20の制御部21は、筆跡情報の追加登録処理を実行する(ステップS2−7)。具体的には、制御部21の判定手段218は、取得した特徴量を筆跡情報登録手段214に供給する。この場合、筆跡情報登録手段214は、新たな署名管理レコード221を生成し、筆跡管理データ記憶部22に登録する。更に、前述した補助文字登録処理を実行して、新たな補助文字管理レコード222を生成し、筆跡管理データ記憶部22に登録する。
そして、認証サーバ20の制御部21は、照合完了結果の送信処理を実行する(ステップS2−8)。具体的には、制御部21の判定手段218は、本人認証ができたことを示すメッセージを含めた通知をクライアント端末10に送信する。
一方、署名の一致度が照合レベルより低い場合(ステップS2−6において「NO」の場合)、認証サーバ20の制御部21は、登録された所定期間の署名の特徴量の取得処理を実行する(ステップS2−9)。具体的には、制御部21の判定手段218は、筆記状況(筆記具、筆記対象の照合レベル)が共通する署名管理レコード221であって、予め定められた評価対象期間のレコードを抽出する。そして、判定手段218は、抽出した各署名管理レコード221に記録された特徴量を取得する。
次に、認証サーバ20の制御部21は、特徴量の揺らぎ量の算出処理を実行する(ステップS2−10)。具体的には、制御部21の判定手段218は、抽出した特徴量の揺らぎを表わす統計値(本実施形態においては、標準偏差)を算出する。
次に、認証サーバ20の制御部21は、揺らぎが大きいかどうかについての判定処理を実行する(ステップS2−11)。具体的には、制御部21の判定手段218は、算出した標準偏差と揺らぎ基準値とを比較することにより、揺らぎの大きさを判定する。
標準偏差が基準値より大きく、揺らぎが大きいと判定した場合(ステップS2−11において「YES」の場合)、認証サーバ20の制御部21は、後述する補助文字照合処理を実行する(ステップS2−12)。
一方、標準偏差が基準値より小さく、揺らぎが小さいと判定した場合(ステップS2−11において「NO」の場合)、認証サーバ20の制御部21は、不一致結果の送信処理を実行する(ステップS2−13)。具体的には、制御部21の判定手段218は、本人認証ができなかったことを示すメッセージを含めた通知をクライアント端末10に送信する。
(補助文字照合処理)
まず、署名により本人認証ができなかった場合に行なわれる補助文字照合について、図5を用いて説明する。
ここでは、認証サーバ20の制御部21は、補助文字画像の取得処理を実行する(ステップS3−1)。具体的には、制御部21の補助文字照合手段219が、筆跡管理データ記憶部22から、この利用者識別子が記録された補助文字管理レコード222を抽出する。ここでは、筆記状況(筆記具、筆記対象の照合レベル)が共通する補助文字管理レコード222を抽出する。そして、補助文字管理レコード222に記録された補助文字種別を特定する。
次に、補助文字照合手段219は、クライアント端末10に対して、特定した補助文字種別の筆記を要求するメッセージを送信する。この場合、認証対象者から補助文字を書いた媒体を取得し、クライアント端末10に接続されたスキャナ装置により、筆跡を含む画
像データを生成する。クライアント端末10は、スキャナ装置から画像データを取得し、認証サーバ20に対して送信する。そして、認証サーバ20の制御部21の補助文字照合手段219は、クライアント端末10から補助文字が表示された画像データを取得する。
次に、認証サーバ20の制御部21は、補助文字画像から特徴量の算出処理を実行する(ステップS3−2)。具体的には、制御部21の補助文字照合手段219は、クライアント端末10から取得した画像データを特徴量算出手段210に供給する。この場合、特徴量算出手段210は、取得した画像に含まれる筆記文字の特徴量を算出する。そして、特徴量算出手段210は、算出した特徴量を補助文字照合手段219に供給する。
次に、認証サーバ20の制御部21は、登録された補助文字の特徴量の取得処理を実行する(ステップS3−3)。具体的には、制御部21の補助文字照合手段219は、補助文字種別を特定したときに用いた補助文字管理レコード222に記録された特徴量を取得する。
次に、認証サーバ20の制御部21は、補助文字の一致度が補助文字基準値以上かどうかについての判定処理を実行する(ステップS3−4)。具体的には、制御部21の補助文字照合手段219は、補助文字管理レコード222に記録された特徴量と、特徴量算出手段210から取得した特徴量とを比較することにより、補助文字の一致度を判定する。
補助文字の一致度が補助文字基準値以上の場合(ステップS3−4において「YES」の場合)、認証サーバ20の制御部21は、補助文字の一致度を考慮した筆跡一致度の算出処理を実行する(ステップS3−5)。具体的には、制御部21の補助文字照合手段219は、補助文字の一致度を判定手段218に供給する。この場合、判定手段218は、補助文字の一致度に加重値を乗算し、署名の一致度に加算することにより、筆跡一致度を算出する。
そして、認証サーバ20の制御部21は、筆跡一致度が照合レベルより高いかどうかについての判定処理を実行する(ステップS3−6)。具体的には、制御部21の判定手段218は、照合レベルテーブルから取得した照合レベルと、補助文字の一致度を考慮した筆跡一致度とを比較することにより、筆跡一致度を判定する。
筆跡一致度が照合レベルより高くなった場合(ステップS3−6において「YES」の場合)、認証サーバ20の制御部21は、筆跡情報の追加登録処理を実行する(ステップS3−7)。具体的には、制御部21の判定手段218は、取得した特徴量を筆跡情報登録手段214に供給する。この場合、筆跡情報登録手段214は、新たな署名管理レコード221を生成し、筆跡管理データ記憶部22に登録する。更に、前述した補助文字登録処理を実行して、新たな補助文字管理レコード222を生成し、筆跡管理データ記憶部22に登録する。
そして、認証サーバ20の制御部21は、照合完了結果の送信処理を実行する(ステップS3−8)。具体的には、制御部21の判定手段218は、本人認証ができたことを示すメッセージを含めた通知をクライアント端末10に送信する。
一方、補助文字の一致度が補助文字基準値より低い場合(ステップS3−4において「NO」の場合)や、筆跡一致度が照合レベルより低い場合(ステップS3−6において「NO」の場合)、認証サーバ20の制御部21は、不一致結果の送信処理を実行する(ステップS3−9)。具体的には、制御部21の判定手段218は、本人認証ができなかったことを示すメッセージを含めた通知をクライアント端末10に送信する。
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1) 本実施形態においては、認証サーバ20の制御部21は、筆跡情報の取得処理を実行する(ステップS1−1)。そして、認証サーバ20の制御部21は、署名画像の抽出処理(ステップS1−2)、署名の特徴量の算出処理(ステップS1−3)、署名情報の登録処理(ステップS1−4)を実行する。これにより、利用者の筆跡情報を利用して、本人認証を行なうための署名情報を登録することができる。
更に、認証サーバ20の制御部21は、補助文字の筆記画像の検索処理を実行する(ステップS1−5)。そして、補助文字の筆跡が含まれていると判定した場合(ステップS1−6において「YES」の場合)、認証サーバ20の制御部21は、補助文字の特徴量の算出処理(ステップS1−7)、補助文字情報の登録処理を実行する(ステップS1−8)。これにより、署名による本人認証を補助するための筆跡情報を登録することができる。
(2) 本実施形態においては、認証サーバ20の制御部21は、照合目的に応じた照合レベルの特定処理を実行する(ステップS2−2)。そして、認証サーバ20の制御部21は、画像において照合対象の抽出処理(ステップS2−3)、照合対象の特徴量の算出処理(ステップS2−4)、登録された署名の特徴量の取得処理(ステップS2−5)を実行する。そして、認証サーバ20の制御部21は、署名の一致度が照合レベルより高いかどうかについての判定処理を実行する(ステップS2−6)。これにより、利用者の署名を用いて、本人認証を行なうことができる。特に、照合目的に応じた照合レベルを用いるため、状況に応じて認証のレベルを変えることができる。
(3) 本実施形態においては、認証サーバ20の制御部21は、登録された署名の特徴量の取得処理を実行する(ステップS2−5)。ここでは、制御部21の判定手段218は、筆跡管理データ記憶部22から、利用者識別子が記録された署名管理レコード221であって、筆記状況(筆記具、筆記対象の照合レベル)が共通する署名管理レコード221を抽出する。筆跡は、利用された筆記具や筆記対象によって影響を受ける場合があり、このような筆記状況を考慮して、適切な特徴量を用いて照合を行なうことができる。
(4) 本実施形態においては、署名の一致度が照合レベルより低い場合(ステップS2−6において「NO」の場合)、認証サーバ20の制御部21は、登録された所定期間の署名の特徴量を取得する(ステップS2−9)。そして、認証サーバ20の制御部21は、揺らぎが大きいかどうかについての判定処理を実行する(ステップS2−11)。揺らぎが小さいと判定した場合(ステップS2−11において「NO」の場合)、認証サーバ20の制御部21は、不一致結果の送信処理を実行する(ステップS2−13)。筆記文字が揺らぎ量は利用者によって異なる。そこで、揺らぎが小さい人の場合において、登録された特徴量と異なる場合には、不一致とすることにより、より的確な本人認証を行なうことができる。
(5) 本実施形態においては、揺らぎが大きいと判定した場合(ステップS2−11において「YES」の場合)、認証サーバ20の制御部21は、補助文字照合処理を実行する(ステップS2−12)。ここでは、認証サーバ20の制御部21は、補助文字画像の取得処理(ステップS3−1)、補助文字画像から特徴量の算出処理(ステップS3−2)、登録された補助文字の特徴量の取得処理(ステップS3−3)を実行する。そして、認証サーバ20の制御部21は、補助文字の一致度を考慮した筆跡一致度の算出処理を実行する(ステップS3−5)。これにより、筆記毎に揺らぎがある場合には、署名以外の文字を用いて本人認証を補助することができる。
(6) 本実施形態においては、認証サーバ20の制御部21は、筆跡情報の追加登録
処理を実行する(ステップS2−7,S3−7)。これにより、照合を行なう度に、筆記情報を更新することができる。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 上記実施形態では、クライアント端末10を用いて、スキャナ装置から取得した画像において署名が表示された領域を指定する。そして、認証サーバ20の制御部21は、署名画像の抽出処理を実行する(ステップS1−2)。具体的には、制御部21の署名領域特定手段212は、署名領域指定情報を用いて署名画像のトリミングを行なう。これに代えて、筆跡登録を行なう場合には、登録要求に含める画像のフォーマットを定めておいてもよい。そして、このフォーマットにおいて、署名が表示されている領域を指定しておく。そして、制御部21は、フォーマット上において指定された署名領域を特定する。これにより、効率的に筆跡登録を行なうことができる。
・ 上記実施形態では、補助文字として数字を用いたが、補助文字はこれに限定されるものではない。例えば、「永」の字を登録してもよい。そして、筆跡照合処理において、補助文字として「永」の字の筆跡を取得する。この「永」の字には、書に必要な技法8種(点、横画、縦画、はね、右上がりの横画、左はらい、短い左はらい、右はらい)がすべて含まれている(永字八法)。従って、筆跡の特徴を効率的に判定することができる。
また、「永」の字の各パート(技法8種)と、クライアント端末10から取得した照合要求に含まれる文字の各パートの一致度を利用して認証をするようにしてもよい。この場合、認証サーバ20の制御部21は、登録された文字と照合対象の文字とにおいて、技法8種が含まれるパートを特定する。そして、制御部21は、両文字の各パートの特徴量を用いて一致度を算出する。これにより、照合対象の文字と登録された文字とが異なる場合であっても、部分的に一致度を判定することができる。
・ 上記実施形態では、署名により本人認証ができなかった場合には、認証サーバ20の制御部21は、補助文字画像の取得処理を実行する(ステップS3−1)。ここでは、補助文字照合手段219は、クライアント端末10に対して、特定した補助文字種別の筆記を要求するメッセージを送信する。これに代えて、認証サーバ20の制御部21が、クライアント端末10から既に取得した画像データから補助文字の筆記画像を検索するようにしてもよい。ここで、画像データに補助文字の筆跡が含まれていると判定した場合、認証サーバ20の制御部21は、補助文字の特徴量を算出する。そして、この補助文字の種別が登録された補助文字管理レコード222を検索し、このレコードに記録された特徴量を用いて照合を行なう。これにより、クライアント端末10から新たに筆記情報を取得することなく、効率的に本人認証を行なうことができる。
・ 上記実施形態では、認証サーバ20の制御部21は、補助文字画像の取得処理を実行する(ステップS3−1)。ここで、筆記状況が共通する複数の補助文字管理レコード222を抽出した場合には、認証サーバ20の制御部21は、ランダムに補助文字種別を特定するようにしてもよい。
また、補助文字管理レコード222に、認証に用いた補助文字の利用履歴(利用日時)を記録しておき、前回利用した補助文字とは異なる補助文字を照合に用いるようにしてもよい。この場合には、認証サーバ20の制御部21は、利用履歴に直近の日時が記録された他の補助文字を特定して、照合処理に用いる。
また、照合に用いる補助文字は一文字に限定されるものではなく、複数の補助文字種別を用いてもよい。この場合には、認証サーバ20の制御部21は、補助文字種別毎に一致度を算出する。そして、制御部21は、これらの一致度の統計値(平均値や最小値)を算
出することにより、補助文字一致度を算出する。
・ 上記実施形態では、署名により本人認証ができなかった場合には、認証サーバ20の制御部21は、補助文字画像の取得処理を実行する(ステップS3−1)。これに代えて、筆跡照合以外の認証方法を用いて、本人認証を行なうようにしてもよい。例えば、筆跡(第1の本人認証情報)による認証ができなかった場合には、パスワードや生体情報(第2の本人認証情報)を用いて、更なる認証処理を実行する。そして、第2の本人認証情報を用いて本人認証ができた場合には、取得した筆跡(第1の本人認証情報)を筆跡管理データ記憶部22に追加記録する。これにより、他の方法で認証された結果を用いて、照合に用いる情報量を増やすことができる。
・ 上記実施形態では、ネットワークを介して相互に接続されたクライアント端末10及び認証サーバ20を用いる。このシステムは、サーバ・クライアント方式に限定されるものではない。例えば、クライアント端末10に、筆跡管理データ記憶部22を設け、制御部21の各手段をクライアント端末10において機能させる。これにより、スタンドアローンの形態で筆跡照合処理を行なうことができる。
10…クライアント端末、20…認証サーバ、21…制御部、21a…筆跡登録手段、21b…筆跡照合手段、210…特徴量算出手段、211…登録要求取得手段、212…署名領域特定手段、213…補助文字抽出手段、214…筆跡情報登録手段、216…照合要求取得手段、217…照合対象特定手段、218…判定手段、219…補助文字照合手段、22…筆跡管理データ記憶部、221…署名管理レコード、222…補助文字管理レコード。

Claims (10)

  1. 利用者識別子、筆跡の特徴量情報、筆跡の筆記状況情報を含んで構成される利用者情報を記憶した利用者情報記憶手段と、
    本人を認証する制御手段とを備えた筆跡照合システムであって、
    前記制御手段が、
    利用者識別子、筆跡画像、筆記状況情報を含む照合要求を取得する手段と、
    前記照合要求に含まれる筆跡画像について特徴量を算出する手段と、
    前記照合要求に含まれる利用者識別子及び筆記状況情報に関連付けられた特徴量を前記利用者情報記憶手段から抽出する手段と、
    前記算出された特徴量と前記利用者情報記憶手段から抽出された特徴量とを比較し、この比較結果に基づいて認証結果を出力する手段と
    を備えたことを特徴とする筆跡照合システム。
  2. 取引種類に対応させて照合レベルを記録した照合レベル情報記憶手段を更に備えており、
    前記筆記状況情報には、取引種類を特定する情報が含まれており、
    前記取引種類に対応して、照合レベル情報記憶手段から照合レベルを決定し、
    前記比較結果が前記照合レベルを超えている場合には、本人認証を完了したことを示す認証結果を出力することを特徴とする請求項1に記載の筆跡照合システム。
  3. 前記筆記状況情報には、筆記具の種類に関する情報が含まれており、
    筆記具の種類が共通する利用者情報に記録された筆跡の特徴量を用いて比較を行なうことを特徴とする請求項1又は2に記載の筆跡照合システム。
  4. 前記筆記状況情報には、筆記対象に関する情報が含まれており、
    筆記対象が共通する利用者情報に記録された筆跡の特徴量を用いて比較を行なうことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の筆跡照合システム。
  5. 前記利用者情報記憶手段には、筆記時期毎に利用者情報が記録されており、
    直近の利用者情報を抽出して、この利用者情報に記録された筆跡の特徴量を用いて比較を行なうことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の筆跡照合システム。
  6. 前記利用者情報記憶手段に記録された特徴量の揺らぎ量を算出し、
    前記特徴量の揺らぎ量が大きい場合には、利用者情報を追加して特徴量の比較を行なうことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の筆跡照合システム。
  7. 前記利用者情報記憶手段に記録された筆跡の特徴量情報は、主文字の特徴量及び補助文字の特徴量を含んで構成されており、
    主文字による筆跡照合ができなかった場合には、主文字以外の補助文字情報を取得し、
    前記補助文字情報について特徴量を算出する手段と、
    前記算出された特徴量と、前記利用者情報記憶手段に記憶された補助文字の特徴量とを比較し、この比較結果に基づいて認証結果を出力する手段と
    を更に備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の筆跡照合システム。
  8. 筆跡の特徴量による筆跡照合ができなかった場合には、筆跡以外の第2の本人認証情報を取得する手段と、
    前記第2の本人認証情報を用いて照合ができた場合には、前記筆跡の特徴量を前記利用者情報記憶手段に登録する手段とを更に備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の筆跡照合システム。
  9. 利用者識別子、筆跡の特徴量情報、筆跡の筆記状況情報を含んで構成される利用者情報を記憶した利用者情報記憶手段と、
    本人を認証する制御手段とを備えた筆跡照合システムを用いて、筆跡を照合するための方法であって、
    前記制御手段が、
    利用者識別子、筆跡画像、筆記状況情報を含む照合要求を取得する段階と、
    前記照合要求に含まれる筆跡画像について特徴量を算出する段階と、
    前記照合要求に含まれる利用者識別子及び筆記状況情報に関連付けられた特徴量を前記利用者情報記憶手段から抽出する段階と、
    前記算出された特徴量と前記利用者情報記憶手段から抽出された特徴量とを比較し、この比較結果に基づいて認証結果を出力する段階と
    を実行することを特徴とする筆跡照合方法。
  10. 利用者識別子、筆跡の特徴量情報、筆跡の筆記状況情報を含んで構成される利用者情報を記憶した利用者情報記憶手段と、
    本人を認証する制御手段とを備えた筆跡照合システムを用いて、筆跡を照合するためのプログラムであって、
    前記制御手段を、
    利用者識別子、筆跡画像、筆記状況情報を含む照合要求を取得する手段、
    前記照合要求に含まれる筆跡画像について特徴量を算出する手段、
    前記照合要求に含まれる利用者識別子及び筆記状況情報に関連付けられた特徴量を前記利用者情報記憶手段から抽出する手段、
    前記算出された特徴量と前記利用者情報記憶手段から抽出された特徴量とを比較し、この比較結果に基づいて認証結果を出力する手段
    として機能させることを特徴とする筆跡照合プログラム。
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