JP2011021570A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】機関始動時の未燃HCの排出量を低減する。
【解決手段】排気弁41のバルブタイミングを可変に制御可能な可変動弁機構44と、可変動弁機構44を運転状態に応じて制御するバルブタイミング制御手段55とを備え、バルブタイミング制御手段55は、機関始動時に初爆のタイミングでは排気弁開タイミングを燃焼ガスの閉じ込めによる未燃HCの筒内酸化を優先すべく暖機後の通常運転よりも遅角し、その後は燃焼が開始されたことによる残留ガスの増加に応じて排気弁閉タイミングを進角する始動時制御を実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関し、特に、機関始動時における排気性能の向上を図るための制御装置に関する。
機関始動時、特に筒内が冷えた冷間始動時には、筒内壁面への燃料付着量が多くなり、結果として未燃HC排出量が多くなる。この未燃HC排出量を低減するためには、燃料の酸化反応を促進させることが重要である。
そこで、始動時の1サイクル目が終了するまでは排気弁閉タイミングを遅角させておくことで、筒内での酸化時間を確保して未燃HCを低下させ、2サイクル目以降では排気弁閉タイミングを吸気上死点よりも進角させることで、吸気上死点直前に排出される未燃HCを多く含んだ燃焼ガスを燃焼室内に封じ込める制御が特許文献1に開示されている。そして更に、特許文献1では排気管が酸化可能温度になるまでは、吸気弁開タイミングを遅角させる制御も開示されている。
特開2007−113469号公報
ところで、未燃HC排出量を低減するためには、燃料の酸化反応を促進させることが重要である。特許文献1の技術では、始動時の1サイクル後に、吸気上死点直前に排出される未燃HCを多く含んだ燃焼ガスを燃焼室内に封じ込めるために排気弁閉タイミングを吸気上死点よりも進角させている。この場合、排気弁開タイミングも進角することになり、吸気上死点直前に排出される未燃HCを多く含んだ燃焼ガスを燃焼室内に封じ込めることができたとしても、そもそもの燃焼ガスに含まれる未燃HCを十分に低減できず却ってエミッションが悪化する可能性がある。出力性能向上のために排気弁の作動角を大きく設定した内燃機関にあっては、特に、顕著である。一方、燃焼ガスの筒内での酸化時間を優先させるために、特許文献1の制御装置では2サイクル目以降進角させてたところを排気弁開タイミングを1サイクル目同様に遅らせたタイミングに設定し続けることも挙げられる。しかしながら、出力性能向上のために排気弁の作動角を大きく設定した内燃機関にあっては、特に、内部EGRの増大に伴って燃焼安定性が低下し、失火に至らしめるおそれがある。
そこで、本発明では機関始動時における燃焼安定性を確保しつつ、筒内酸化時間を確保する制御装置を提供することを目的とする。
本発明の内燃機関の制御装置は、排気弁のバルブタイミングを可変に制御可能な可変動弁機構と、可変動弁機構を運転状態に応じて制御するバルブタイミング制御手段と、を備える。そして、バルブタイミング制御手段は、機関始動時に初爆のタイミングでは排気弁開タイミングを燃焼ガスの閉じ込めによる未燃HCの筒内酸化を優先すべく暖機後の通常運転よりも遅角し、その後は燃焼が開始されたことによる残留ガスの増加に応じて排気弁閉タイミングを進角する。
本発明によれば、始動時は残留ガスがない状態から燃焼が開始されることに着目し、初爆のタイミングでは、燃焼ガスの筒内での酸化時間を優先させる排気弁開タイミングにすることができる。しかしながら、燃焼が行われることによって残留ガスが増加するので、初爆後は上記のように排気弁開タイミングを遅角にすると燃焼が不安定となってしまうのだが、このとき燃焼が開始されたことによる残留ガスの増加に応じて排気弁閉タイミングを進角するので、未燃HCの筒内酸化の効果を大きく損なうこと無く燃焼安定性を確保した内燃機関の始動時制御を提供できる。
本実施形態を適用するシステムの構成図である。 3パターンのEVOについて、HC排出量と、筒内圧と、筒内温度と、熱発生量の積算量の時間変化を示した図であり、(A)はEVOが下死点、(B)はEVOが下死点前約30°[CA]、(C)はEVOは下死点前約90°[CA]である。 コントローラが実行する、機関始動時のHC排出量低減のための制御ルーチンを説明するためのフローチャートである。 機関始動からの爆発回数と残留ガス率との関係を示すテーブルである。 冷機始動時に本実施形態の制御を実行した場合のタイムチャートである。
以下本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態を適用するエンジンの概略構成図である。
エンジン100は、シリンダブロック10と、シリンダブロック10の上側に配置されるシリンダヘッド20とを備える。シリンダブロック10には、ピストン11を収装するシリンダ12が形成される。そして、ピストン11の冠面と、シリンダ12の壁面と、シリンダヘッド20の下面とによって燃焼室13を形成する。この燃焼室13で混合気が燃焼すると、ピストン11は燃焼による燃焼圧力を受けてシリンダ12を往復動する。
また、シリンダヘッド20には、燃焼室13に混合気を流す吸気通路30と、燃焼室13からの排気を流す排気通路40とが形成される。
吸気通路30には、吸気弁31が設けられる。吸気弁31は、吸気側カムシャフト32に一体形成されるカム33によって駆動され、ピストン11の上下動に応じて吸気通路30を開閉する。また、吸気通路30にはスロットルバルブ35が設けられる。スロットルバルブ35は、コントローラ55からの信号に基づいて開閉し、吸気通路30の流路断面積を調整する。
排気通路40には、排気弁41が設けられる。排気弁41は、排気側カムシャフト42に一体形成されるカム43によって駆動され、ピストン11の上下動に応じて排気通路40を開閉する。この排気弁41の開閉タイミング(バルブタイミング)は、可変動弁機構44により進角または遅角することが可能であり、進角量または遅角量は、後述するコントローラ55により運転状態に応じて決定される。
可変動弁機構44は、電磁力により駆動されて作動角一定のまま位相を変化させる、いわゆる電磁式のものを用いる。電磁式であれば、機関始動後ただちに位相を変化させることができるからである。
なお、排気通路40には、排気を外部に流す図示しない排気通路が接続しており、この排気通路に設置されたEGR装置が排気通路を流れる排気の一部を吸気系に再循環させる。
上記した吸気通路30と排気通路40との間であって、シリンダヘッド20の燃焼室中心部には、燃焼室13に臨むように燃料噴射弁34及び点火プラグ51が設置されている。
点火プラグ51は、点火制御装置50によって、コントローラ55からの信号に基づいて点火タイミング等を制御される。
コントローラ55はCPU、ROM、RAM及びI/Oインタフェースを有する。このコントローラ55には、機関回転速度、吸入空気量、スロットル開度など、エンジン運転状態を検出する各種センサの出力が入力される。機関回転速度はクランク角センサ71により検出する。吸入空気量は図示しないエアフローメータにより検出する。スロットル開度はスロットルポジションセンサ72により検出する。
コントローラ55は、これら各種センサの出力に基づいて、燃料噴射量、燃料噴射タイミング、点火タイミング、排気弁のバルブタイミング、その他の内燃機関1の運転に関する諸制御を行う。例えば、燃料噴射量は、原則としてエアフローメータで検出した吸入空気量に対して理論空燃比となるように決定する。また、検出したスロットル開度の変化量を算出することで、運転者の加速要求や道路状況の変化、例えば平坦路から登坂路への変化等といった運転状態の変化を迅速に察知し、点火タイミングやバルブタイミングを運転状態に応じて変化させるよう制御する。
次に、排気弁開タイミング(EVO:Exhaust Valve Open)の遅角による、未燃HCの筒内酸化について説明する。なお、ここでいう筒内酸化とは、火花点火による燃焼が終了した後に、未燃HCが筒内に残存している酸素により酸化されることをいう。
図2は、3パターンのEVOについて、炭化水素(HC)排出量と、筒内圧と、筒内温度と、熱発生量の積算量の時間変化を示したものである。図2(A)はEVOが下死点、図2(B)はEVOが下死点前33°[CA]、図2(C)はEVOは下死点前85°[CA]である。つまり、EVOの遅い順に、図2(A)、図2(B)、図2(C)となる。一方、排気弁閉タイミング(EVC:Exhaust Valve Close)は、いずれのパターンも上死点近傍であり、吸気弁31と排気弁41がいずれも開状態となるバルブオーバーラップ期間はない。なお、いずれのパターンも、点火タイミングは同じものとする。
HC排出量の変化の特徴は、排気弁41の開弁直後のHC排出量のピーク(1stピークという)と、排気弁41の閉弁直後の第2のピーク(2ndピークという)を有することにある。1stピークは、排気弁41の開弁時に排気弁41近傍のHCが排出されることで生じ、2ndピークは、ピストン11が上昇することによって、ピストン11周りのHCが排出されることで生じる。なお、図2(A)〜(C)では、1stピークはEVOの後で、2ndピークはEVCの後となっているが、これはEVO直後及びEVC直前に排出されたガスが測定位置に到達するまでの時間だけ遅れているためである。
筒内圧は、ピストン11の上昇に伴って上昇し、火花点火されて燃焼が始まるとさらに上昇する。その後、燃焼圧は上昇するが、ピストン11が下降して燃焼室が増大するため、筒内圧は下降に転じる。
熱発生量は、燃焼開始とともに増大し、これに伴って筒内温度も上昇する。そして、排気弁41が開くと、筒内の高温のガスが排気通路40へ流出するため、筒内温度は低下し、また、熱の発生も終了する。
この特性は、図2(A)〜(C)のいずれのパターンでも同じである。しかし、各パターンでEVOが異なるので、図2(A)〜(C)に示すように、EVOが遅いほど熱発生が終了するまでの時間が長くなる。つまり、EVOが遅いほど、筒内温度が高い状態に保持される時間が長くなる。
筒内温度が高い状態に保持される時間が長ければ、筒内で未燃HCが酸化する時間が長くなるので、HC排出量は低減される。このため、EVOが遅いほど、1stピーク及び2ndピークが小さくなっている。
なお、バルブオーバーラップ期間を設けると、EVCの前に吸気弁31が開弁し、これにより排気通路40にある排ガスが筒内に吸い戻される。このため、高温の排気によって筒内が温度上昇し、筒内壁面への燃料付着が低減するので、2ndピークをさらに低減できる。
以上説明した排気バルブタイミングの遅角、つまりEVO遅角によるHC低減効果は、冷機始動時の初爆から機関回転速度上昇時(各気筒にとって最初の燃焼を経験する期間、1サイクル)に特に有効である。エンジン100を始動する際には、排気通路40や筒内に残留ガスがないので、バルブオーバーラップ期間が存在しても残留ガスによる燃焼安定性の低下が生じず、大幅なEVO遅角が可能ある。しかしながら、エンジン100が燃焼を繰り返していくことで残留ガスが増加するので、EVO遅角量の大きさによっては燃焼安定性を確保できなくなるおそれがある。
そこで、本実施形態では、次のような制御を実行する。
図3は、コントローラ55が実行する、機関始動時のHC排出量低減のための制御ルーチンを説明するためのフローチャートである。本制御ルーチンは、始動時は残留ガスがない状態から燃焼が開始されることに着目し、エンジン始動の際の初爆のタイミングでは燃焼ガス閉じ込めのためにEVO遅角量を大きく設定し、初爆を行った気筒の次に燃焼行程を迎える気筒の燃焼からは、残留ガス率に応じて初爆時のEVOから徐々に進角させるものである。
ステップS100では、機関始動指令の有無を判定する。例えば、イグニッションスイッチがONになったか否かで判定することができる。
機関始動指令がない場合はそのまま処理を終了し、機関始動指令がある場合はステップS110に進む。
ステップS110では、冷機始動か否かを判定する。例えば、冷却水温に閾値を設け、閾値以下の場合には冷機始動であると判定する。冷機始動でないと判定した場合は、そのまま処理を終了し、冷機始動であると判定した場合は、ステップS120に進む。
ステップS120では、予め設定してある冷機始動用のバルブタイミングとなるように、可変動弁機構44を駆動する。ここでは、通常運転時よりも遅角させ、例えばEVOが下死点近傍になるよう遅角させる。なお、冷機始動用の排気バルブタイミングは、冷却水温に応じて変化するものではなく、冷却水温が閾値以下の場合にはすべて同じ値とする。なお、冷却水温に応じて、水温が低いほどEVOの遅角量を大きく設定しても良い。
ステップS130では、冷機始動用の排気バルブタイミングに変換できたか否かを判定し、変換できている場合はステップS140へ進み、変換できていない場合は変換できるまで待つ。なお、電磁式の可変動弁機構44の場合には、本ステップは必ずしも必要ではない。冷機始動であると判定してから冷機始動時用のバルブタイミングに変換するまでに要する時間が短いので、通常の始動時制御で燃料噴射及び点火を開始するタイミングまでには、変換が終了するからである。
ステップS140では、燃料噴射及び点火を開始する。
ステップS150では、燃焼安定性を確保できる排気バルブタイミングの遅角側限界値(燃焼安定限界の排気バルブタイミング)を求める。まず、初爆からの爆発回数をカウントし、爆発回数に応じた残留ガス率を算出する。ここでは、図4に示すような、機関始動からの爆発回数と残留ガス率との関係を示すテーブルを予め作成してコントローラ55に格納しておき、検出した爆発回数でこれを検索する。図4は、縦軸が残留ガス率(%)、横軸が各気筒の爆発回数であり、爆発開始とともに残留ガス率が増大し、4回目以降は飽和してほぼ一定値となっている。
なお、ここでいう「初爆」とは全気筒中の最初の爆発である。「爆発回数」は、初爆を1回として、いずれかの気筒で爆発が起きる毎にカウントする。例えば、点火順序が#1気筒−#3気筒−#4気筒−#2気筒である4気筒内燃機関において、初爆が#1気筒であった場合には、初爆の後の#3気筒の爆発が2回目、その後の#4気筒の爆発が3回目となり、以下同様に点火順序に従って爆発が行われる度に爆発回数が増加していく。この爆発回数は、点火制御装置50が点火信号を発信した回数を読み込むことで検知できる。
そして、残留ガス率と燃焼安定限界の排気バルブタイミングとの関係を予め適合等により求めておき、ここで求めた残留ガス率に基づいて燃焼安定限界の排気バルブタイミングを求める。なお、可変動弁機構44は作動角一定のまま位相を変化させるものなので、排気バルブタイミングについては、EVOまたはEVCの一方を用いれば演算できる。
ステップS160では、ステップS150で求めたEVCを目標値としてバルブタイミングを変換する。
ステップS170では、実際のEVCが目標とするバルブタイミングになるまで待ってからステップS180に進む。
ステップS180では、エンジン100の運転状態が安定状態になったか否かを判定する。安定状態とは、機関回転速度の上昇が終了してアイドル回転速度に維持されている状態をいう。例えば、機関回転速度の変化率を算出し、これに基づいて判定することができる。判定の結果、安定状態となっていれば処理を終了する。安定状態でなければ、つまり機関回転速度が上昇中ならば、ステップS150へ戻って上記制御を繰り返す。
なお、上記制御では、残留ガス率を算出し、残留ガス率の増加に応じて排気バルブタイミングを制御しているが、結果的に残留ガスの増加に応じた排気バルブタイミングに制御できるのであれば、これに限られるわけではない。例えば、爆発回数から燃焼安定限界のEVCを直接算出するようにしてもよい。
図5は、冷機始動時に上記制御を実行した場合のタイムチャートである。上から順に、機関回転速度、残留ガス、吸気バルブタイミング、排気バルブタイミング、バルブオーバーラップ量について示している。なお、吸気側は可変動弁機構を備えないので、吸気バルブタイミングは固定である。
t0で機関始動すると、クランキングが開始される。そして、冷機始動なので排気バルブタイミングが遅角開始し、これに伴いバルブオーバーラップ量が増大する。この間は、始動時に排気通路40には残留ガスがなく、燃料噴射及び点火を行っていないため、残留ガス率はゼロである。
排気バルブタイミングが目標値に到達し、これを検知したら点火を開始する。これによりt1で初爆が得られ、完爆状態となるまで機関回転速度が上昇し続ける。t1以降も、残留ガス率はゼロの状態がt2まで続く。これは、各気筒で燃焼が開始されても、爆発回数が少ないうちは、他の気筒の排気が排気通路40のブランチを介して還流してくることがないからである。
t2で残留ガス率が上昇してきたら、排気バルブタイミングを初期値に戻す。つまり進角させる。これによりバルブオーバーラップ量は減少する。そして、t3で機関回転速度が一定となったら、処理を終了する。
つまり、冷機始動時において、残留ガス率がゼロの間は排気バルブタイミングを遅角させ、残留ガス率の増大にともなって徐々に排気バルブタイミングを進角側に戻すものである。残留ガス率がゼロの状態での排気バルブタイミングは、例えばEVOが下死点近傍となるように設定する。
これにより、残留ガス率が少ないために燃焼安定性が高い状態では、EVOが下死点近傍まで遅角し、残留ガス率が増大してきても、燃焼安定性を確保できる範囲でEVOが遅角する。このように未燃HCの筒内酸化時間を稼ぐことができるので、未燃HCの排出量を低減することができる。
なお、本実施形態の可変動弁機構44は、作動角一定のまま位相を変化させるものであるが、これに限られるわけではない。例えば、位相及びリフト量を可変制御し得るものであっても適用できる。この場合、燃焼安定限界の排気バルブタイミングについては、EVO及びEVCを別々に設定する必要がある。
また、可変動弁機構44は電力により駆動されるが、油圧により駆動するものであってもよい。ただし、油圧式の場合には、機関始動から油圧が上昇するまでに時間を要するので、本実施形態の冷機始動時用のバルブタイミングを初期設定とする等の対策が必要となる。さらに、本実施形態では、排気側にのみ可変動弁機構44を設けたが、吸気側にも設けるようにしてもよい。
以上により本実施形態では、次のような効果が得られる。
(1)機関始動時に初爆のタイミングではEVOを下死点近傍とし、その後は残留ガス率の増加に応じてEVCを上死点近傍かつ遅角側で制御するので、筒内酸化時間を稼いで未燃HC排出量を低減しつつ、内部EGRが過剰に多くなることを防止できる。
(2)残留ガスの増加に応じてEVCを進角させる場合に、燃焼安定性を確保できる範囲で進角させるので、未燃HC排出量の低減と燃焼安定性を両立することができる。
(3)EVOを遅角するとバルブオーバーラップ期間が増大するので、吸気弁31が開いたときの筒内への排気の再吸い込みにより、筒内温度を上昇させて筒内壁面への燃料付着量を低減できる。
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載の技術的思想の範囲内で様々な変更を成し得ることは言うまでもない。
10 シリンダブロック
11 ピストン
12 シリンダ
13 燃焼室
20 シリンダヘッド
30 吸気通路
31 吸気弁
32 吸気側カムシャフト
33 カム
35 スロットルバルブ
40 排気通路
41 排気弁
42 排気側カムシャフト
43 カム
50 点火制御装置
51 点火プラグ
52 点火コイル
53 バッテリ
54 パワートランジスタ
55 コントローラ
56 接地電極
57 中心電極
58 負極
59 ダイオード
60 アノード
61 1次コイル
62 2次コイル
63 コレクタ
64 カソード
65 正極
66 エミッタ
67 ベース
71 クランク角センサ
72 スロットルポジションセンサ
100 エンジン

Claims (5)

  1. 排気弁のバルブタイミングを可変に制御可能な可変動弁機構と、
    前記可変動弁機構を運転状態に応じて制御するバルブタイミング制御手段とを備えた内燃機関の制御装置において、
    前記バルブタイミング制御手段は、機関始動時に初爆のタイミングでは前記排気弁開タイミングを燃焼ガスの閉じ込めによる未燃HCの筒内酸化を優先すべく暖機後の通常運転よりも遅角し、その後は燃焼が開始されたことによる残留ガスの増加に応じて前記排気弁閉タイミングを進角する始動時制御を実行することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記バルブタイミング制御手段は、排気弁閉タイミングを残留ガスの増加に応じて上死点方向に進角させる場合に、燃焼安定性を確保できる範囲で進角させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記可変動弁機構は、前記排気弁開タイミングを遅角すると前記排気弁閉タイミングも遅角してバルブオーバーラップ期間が増大するように作動することを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 冷機始動か否かを判定する冷機始動判定手段を備え、
    冷機始動であると判定した場合に、前記バルブタイミング制御手段が前記始動時制御を実行することを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記バルブタイミング制御手段は、前記残留ガスの増加を初爆からの爆発回数に基づいて推定することを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の内燃機関の制御装置。
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