しかしながら、この様にリーチライン数を複数にして、リーチ図柄の態様を多く用いたために、リーチライン数やリーチラインの位置、各ラインの停止図柄、及び仮停止図柄、などの遊技図柄の変動状態を全て遊技提供手段である主基板(主制御基板などと呼ばれる。)で決定し、それをコード化して、遊技図柄提供手段である特別図柄制御基板に送信する必要が出てきた。しかも、この様なリーチライン数の増大に伴って、細部のデザインやキャラクタの動きなどの表示演出が多様化され、主基板による制御内容がこと細かく、繊細になって、主基板で実行されるプログラムが複雑化し、かつ膨大な量になってきた。
このため、主基板の遊技プログラムの開発に多大な手間と時間とが費やされると共に、完成後に、遊技機の試験を試験機関で受けるための書類の作成コストと時間も開発期間の長期化を招く大きな要因になってきた。
この結果、遊技機の開発期間の延伸、試験申請の遅延、試験期間の長期化、及び販売計画の策定の困難化などを招き、新台の開発コストを著しく増加させる虞がある。
そこで、本発明は、上記の問題点を解決して、遊技機の開発期間の短縮、試験申請書類の作成の簡素化、試験期間の短期化を達成して、新台の開発コストを低下することを目的とする。又、遊技機の図柄の表現に誤った動作が起きないようにして、遊技機の信頼性を向上することを目的とする。
上記課題を解決するための手段として、請求項1の発明の遊技機は、遊技の抽選結果を表現するために、図柄の変動をスタートさせ、所定の変動過程を経て、図柄の変動を終了させるまでの遊技図柄の変動状態を決定して、その決定した遊技図柄の変動状態を指令する遊技提供手段と、上記遊技提供手段からの遊技図柄の変動状態の指令を入力して、該指令に基づく変動状態の遊技図柄を提供する遊技図柄提供手段とを備えた遊技機であって、上記遊技提供手段が出力する指令は、上記遊技の抽選結果の表現で、当たりの可能性が高い変動過程を表現する場合用の高当り変動過程用指令を有し、上記遊技図柄提供手段は、上記高当り変動過程用指令を入力した場合に、図柄の変動過程を抽選によって決定する変動過程抽選手段と、上記変動過程抽選手段の抽選結果に基づいて、図柄の変動をスタートさせ、該抽選結果に対応する変動過程を経て、図柄の変動を終了させる高当たり変動過程提供手段とを備えることを要旨とする。
これにより、遊技提供手段が遊技の抽選結果を表現するために、図柄の変動をスタートさせ、所定の変動過程を経て、図柄の変動を終了させるまでの遊技図柄の変動状態を決定して、その決定した遊技図柄の変動状態を指令する。この遊技図柄の変動状態の指令に、遊技の抽選結果の表現で、当たりの可能性が高い変動過程を表現する場合用の高当り変動過程用指令が含まれる。
例えば、高当り変動過程用指令としては、リーチの発生を指令するもの、スーパーリーチ、ロングリーチ、プレミアムリーチなどを発生させる指令のもの、或いは大当りを予感させる図柄の変動を発生させる指令のものがある。
この様に遊技提供手段から出力された指令は、遊技図柄提供手段によって入力され、この指令に基づく変動状態の遊技図柄を提供する。
この場合に、入力した指令に、高当り変動過程用指令がある場合には、変動過程抽選手段が図柄の変動過程を抽選によって決定し、高当たり変動過程提供手段が、その抽選結果に基づいて、スタートした図柄を、その抽選結果に対応する変動過程を経させて、その後、変動を終了させる。
この結果、例えば、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、ロングリーチ、プレミアムリーチや大当りを予感させる図柄の変動などのリーチライン数を複数にして、リーチ図柄の態様を多く用いるものや、リーチライン数やリーチラインの位置、各ラインの停止図柄、及び仮停止図柄などを細かく繊細に決める遊技図柄の変動状態を、遊技提供手段で作ることなく、全て遊技図柄提供手段によって決め、その決めた図柄を表現することが可能になる。つまり、複雑なプログラムは、全て実質的に射幸性や遊技性に影響を与えず、図柄を表示するだけの遊技図柄提供手段が備えることになり、試験機関による書類の作成や準備に大きな影響を及ぼさなくなる。
従って、遊技提供手段によって実行される遊技プログラムは、従来のシングルラインの単純な遊技機とほぼ同様となり、遊技の複雑化による開発期間の延伸がなくなり、試験申請書類の作成の遅延もなくなり、試験期間の長期化もなくなり、新台の開発コストを著しく増加させる虞が解消して、開発期間の短縮、試験申請書類の作成の簡素化、試験期間の短期化を達成して、新台の開発コストを低下させることが出来るという極めて優れた効果を奏する。
請求項2の発明の遊技機は、上記当たりの可能性が高い変動過程を表現する場合に、複数の図柄が揃うことで当りが表現されるまで、後1つとなったリーチ図柄を変動過程で表現することを特徴とする請求項1に記載の遊技機を要旨とする。
これにより、遊技提供手段が遊技の抽選結果を表現するために、図柄の変動をスタートさせ、所定の変動過程を経て、図柄の変動を終了させるまでの遊技図柄の変動状態を決定して、その決定した遊技図柄の変動状態を指令する。この遊技図柄の変動状態の指令に、遊技の抽選結果の表現で、リーチ図柄を表現する場合用の高当り変動過程用指令が含まれる。
例えば、高当り変動過程用指令としては、リーチの発生を指令するもの、スーパーリーチ、ロングリーチ、プレミアムリーチなどを発生させる指令のもの、或いは大当りを予感させる図柄の変動を発生させる指令のものがある。
この様に遊技提供手段から出力された指令は、遊技図柄提供手段によって入力され、この指令に基づく変動状態の遊技図柄を提供する。
この場合に、入力した指令に、リーチ図柄用の高当り変動過程用指令がある場合には、変動過程抽選手段が図柄の変動過程を抽選によって決定し、高当たり変動過程提供手段が、その抽選結果に基づいて、スタートした図柄を、その抽選結果に対応するリーチ図柄を経させて、その後、変動を終了させる。
この結果、例えば、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、ロングリーチ、プレミアムリーチや大当りを予感させるリーチ図柄の変動などのリーチライン数を複数にして、リーチ図柄の態様を多く用いるものや、リーチライン数やリーチラインの位置、各ラインの停止図柄、及び仮停止図柄などを細かく繊細に決める遊技図柄の変動状態を、遊技提供手段で作ることなく、全て遊技図柄提供手段によって決め、その決めた図柄を表現することが可能になる。つまり、複雑なプログラムは、全て実質的に射幸性や遊技性に影響を与えず、図柄を表示するだけの遊技図柄提供手段が備えることになり、試験機関による書類の作成や準備に大きな影響を及ぼさなくなる。
従って、遊技提供手段によって実行される遊技プログラムは、従来のシングルラインの単純な遊技機とほぼ同様となり、遊技の複雑化による開発期間の延伸がなくなり、試験申請書類の作成の遅延もなくなり、試験期間の長期化もなくなり、新台の開発コストを著しく増加させる虞が解消して、開発期間の短縮、試験申請書類の作成の簡素化、試験期間の短期化を達成して、新台の開発コストを低下させることが出来るという極めて優れた効果を奏する。
請求項3の発明の遊技機は、上記高当たり変動過程提供手段は、変動過程抽選手段の抽選結果に基づいて、図柄の変動をスタートさせ、該抽選結果に対応するリーチ図柄の変動過程を経て、図柄の変動を終了させることを特徴とする請求項2に記載の遊技機を要旨とする。
これにより、遊技提供手段が遊技の抽選結果を表現するために、図柄の変動をスタートさせ、所定の変動過程を経て、図柄の変動を終了させるまでの遊技図柄の変動状態を決定して、その決定した遊技図柄の変動状態を指令する。この遊技図柄の変動状態の指令に、遊技の抽選結果の表現で、リーチ図柄を表現する場合用の高当り変動過程用指令が含まれる。
例えば、高当り変動過程用指令としては、リーチの発生を指令するもの、スーパーリーチ、ロングリーチ、プレミアムリーチなどを発生させる指令のもの、或いは大当りを予感させる図柄の変動を発生させる指令のものがある。
この様に遊技提供手段から出力された指令は、遊技図柄提供手段によって入力され、この指令に基づく変動状態の遊技図柄を提供する。
この場合に、入力した指令に、リーチ図柄用の高当り変動過程用指令がある場合には、変動過程抽選手段が図柄の変動過程を抽選によって決定し、高当たり変動過程提供手段が、その抽選結果に基づいて、スタートした図柄を、その抽選結果に対応するリーチ図柄を経させて、その後、変動を終了させる。
この結果、例えば、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、ロングリーチ、プレミアムリーチや大当りを予感させるリーチ図柄の変動などのリーチライン数を複数にして、リーチ図柄の態様を多く用いるものや、リーチライン数やリーチラインの位置、各ラインの停止図柄、及び仮停止図柄などを細かく繊細に決める遊技図柄の変動状態を、遊技提供手段で作ることなく、全て遊技図柄提供手段によって決め、その決めた図柄を表現することが可能になる。つまり、複雑なプログラムは、全て実質的に射幸性や遊技性に影響を与えず、図柄を表示するだけの遊技図柄提供手段が備えることになり、試験機関による書類の作成や準備に大きな影響を及ぼさなくなる。
従って、遊技提供手段によって実行される遊技プログラムは、従来のシングルラインの単純な遊技機とほぼ同様となり、遊技の複雑化による開発期間の延伸がなくなり、試験申請書類の作成の遅延もなくなり、試験期間の長期化もなくなり、新台の開発コストを著しく増加させる虞が解消して、開発期間の短縮、試験申請書類の作成の簡素化、試験期間の短期化を達成して、新台の開発コストを低下させることが出来るという極めて優れた効果を奏する。
請求項4の発明の遊技機は、上記高当たり変動過程提供手段が表現するリーチ図柄は、変動過程抽選手段の抽選結果に基づいて、1つ、又は複数のリーチラインを有したリーチ図柄を提供する変動過程を経て、図柄の変動を終了させることを特徴とする請求項3に記載の遊技機を要旨とする。
これにより、請求項3と同様に、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、ロングリーチ、プレミアムリーチや大当りを予感させるリーチ図柄の変動などのリーチライン数を複数にして、リーチ図柄の態様を多く用いるものや、リーチライン数やリーチラインの位置、各ラインの停止図柄、及び仮停止図柄などを細かく繊細に決める遊技図柄の変動状態を、遊技提供手段で作ることなく、全て遊技図柄提供手段によって決め、その決めた図柄を表現することが可能になる。つまり、複雑なプログラムは、全て実質的に射幸性や遊技性に影響を与えず、図柄を表示するだけの遊技図柄提供手段が備えることになり、試験機関による書類の作成や準備に大きな影響を及ぼさなくなる。
従って、遊技提供手段によって実行される遊技プログラムは、従来のシングルラインの単純な遊技機とほぼ同様となり、遊技の複雑化による開発期間の延伸がなくなり、試験申請書類の作成の遅延もなくなり、試験期間の長期化もなくなり、新台の開発コストを著しく増加させる虞が解消して、開発期間の短縮、試験申請書類の作成の簡素化、試験期間の短期化を達成して、新台の開発コストを低下させることが出来るという極めて優れた効果を奏する。
請求項5の発明の遊技機は、上記高当たり変動過程提供手段は、変動過程抽選手段の抽選結果に基づいて、リーチラインの数を選択することを特徴とする請求項3、又は請求項4に記載の遊技機を要旨とする。
これにより、遊技図柄提供手段によって、リーチラインの数を選択することが出来、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、ロングリーチ、プレミアムリーチや大当りを予感させるリーチ図柄の変動などのリーチライン数を所望の数にして、リーチ図柄の態様を多く用いるものや、リーチライン数やリーチラインの位置、各ラインの停止図柄、及び仮停止図柄などを細かく繊細に決める遊技図柄の変動状態を、遊技提供手段で作ることなく、全て遊技図柄提供手段によって決め、その決めた図柄を表現することが可能になる。つまり、複雑なプログラムは、全て実質的に射幸性や遊技性に影響を与えず、図柄を表示するだけの遊技図柄提供手段が備えることになり、試験機関による書類の作成や準備に大きな影響を及ぼさなくなる。
従って、遊技提供手段によって実行される遊技プログラムは、従来のシングルラインの単純な遊技機とほぼ同様となり、遊技の複雑化による開発期間の延伸がなくなり、試験申請書類の作成の遅延もなくなり、試験期間の長期化もなくなり、新台の開発コストを著しく増加させる虞が解消して、開発期間の短縮、試験申請書類の作成の簡素化、試験期間の短期化を達成して、新台の開発コストを低下させることが出来るという極めて優れた効果を奏する。
請求項6の発明の遊技機は、上記高当たり変動過程提供手段は、変動過程抽選手段の抽選結果に基づいて、リーチラインの位置を選択することを特徴とする請求項3ないし請求項5の何れかに記載の遊技機を要旨とする。
これにより、遊技図柄提供手段によって、リーチラインの位置を選択することが出来、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、ロングリーチ、プレミアムリーチや大当りを予感させるリーチ図柄の変動などのリーチライン数を所望の数にして、リーチ図柄の態様を多く用いるものや、リーチライン数やリーチラインの位置、各ラインの停止図柄、及び仮停止図柄などを細かく繊細に決める遊技図柄の変動状態を、遊技提供手段で作ることなく、全て遊技図柄提供手段によって決め、その決めた図柄を表現することが可能になる。つまり、複雑なプログラムは、全て実質的に射幸性や遊技性に影響を与えず、図柄を表示するだけの遊技図柄提供手段が備えることになり、試験機関による書類の作成や準備に大きな影響を及ぼさなくなる。
従って、遊技提供手段によって実行される遊技プログラムは、従来のシングルラインの単純な遊技機とほぼ同様となり、遊技の複雑化による開発期間の延伸がなくなり、試験申請書類の作成の遅延もなくなり、試験期間の長期化もなくなり、新台の開発コストを著しく増加させる虞が解消して、開発期間の短縮、試験申請書類の作成の簡素化、試験期間の短期化を達成して、新台の開発コストを低下させることが出来るという極めて優れた効果を奏する。
請求項7の発明の遊技機は、上記高当たり変動過程提供手段は、変動過程抽選手段の抽選結果に基づいて、リーチラインの仮停止位置を選択することを特徴とする請求項3ないし請求項6の何れかに記載の遊技機を要旨とする。
これにより、遊技図柄提供手段によって、リーチラインの仮停止位置を選択することが出来、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、ロングリーチ、プレミアムリーチや大当りを予感させるリーチ図柄の変動などのリーチライン数を所望の数にして、リーチ図柄の態様を多く用いるものや、リーチライン数やリーチラインの位置、各ラインの停止図柄、及び仮停止図柄などを細かく繊細に決める遊技図柄の変動状態を、遊技提供手段で作ることなく、全て遊技図柄提供手段によって決め、その決めた図柄を表現することが可能になる。つまり、複雑なプログラムは、全て実質的に射幸性や遊技性に影響を与えず、図柄を表示するだけの遊技図柄提供手段が備えることになり、試験機関による書類の作成や準備に大きな影響を及ぼさなくなる。
従って、遊技提供手段によって実行される遊技プログラムは、従来のシングルラインの単純な遊技機とほぼ同様となり、遊技の複雑化による開発期間の延伸がなくなり、試験申請書類の作成の遅延もなくなり、試験期間の長期化もなくなり、新台の開発コストを著しく増加させる虞が解消して、開発期間の短縮、試験申請書類の作成の簡素化、試験期間の短期化を達成して、新台の開発コストを低下させることが出来るという極めて優れた効果を奏する。
請求項8の発明の遊技機は、上記遊技提供手段は、図柄の変動を終了させる時点の停止図柄を所定抽選数の中から抽選によって選択した値に対応する停止図柄に決定する停止図柄抽選手段と、上記遊技の抽選結果に基づいて、上記所定抽選数を変更する図柄抽選数変更手段とを備えることを特徴とする請求項1ないし請求項7の何れかに記載の遊技機を要旨とする。
これにより、遊技提供手段に備えられている停止図柄抽選手段が図柄の変動を終了させる時点の停止図柄を所定抽選数の中から抽選によって選択した値に対応する停止図柄に決定するが、この抽選数を図柄抽選数変更手段が遊技の抽選結果に基づいて、変更する。
例えば、遊技の抽選結果が当りの場合には、抽選数を「10」にし、遊技の抽選結果が外れの場合には、抽選数を「11」にするといったことを遊技提供手段が行う。従って、遊技の抽選結果によって、停止図柄として指令される数値の種類の範囲を変更することが出来る。
従って、当りの場合の停止図柄に影響を与えることなく、外れの場合の停止図柄の選択範囲を極めて多くすることが可能になり、演出効果だけを考慮した図柄を停止図柄として採用することが可能になる。
この結果、遊技図柄提供手段によって、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、ロングリーチ、プレミアムリーチや大当りを予感させるリーチ図柄の変動などのリーチライン数を所望の数にして、リーチ図柄の態様を多く用いるものや、リーチライン数やリーチラインの位置、各ラインの停止図柄、及び仮停止図柄などを細かく繊細に決める遊技図柄の変動状態を、遊技提供手段で作ることなく、全て遊技図柄提供手段によって決め、その決めた図柄を表現することが可能になる。
従って、遊技提供手段によって実行される遊技プログラムは、従来のシングルラインの単純な遊技機とほぼ同様であっても、遊技図柄の演出効果を最大限に発揮した遊技機が作成でき、しかも開発期間の短縮、試験申請書類の作成の簡素化、試験期間の短期化を達成して、新台の開発コストを低下させることが出来るという極めて優れた効果を奏する。
請求項9の発明の遊技機は、上記図柄抽選数変更手段は、遊技の抽選結果が当りである場合より、遊技の抽選結果が当たり以外の場合の方を所定抽選数を増加することを特徴とする請求項8に記載の遊技機を要旨とする。
これにより、遊技提供手段に備えられている停止図柄抽選手段が図柄の変動を終了させる時点の停止図柄を所定抽選数の中から抽選によって選択した値に対応する停止図柄に決定するが、この抽選数を図柄抽選数変更手段が遊技の抽選結果に基づいて、遊技の抽選結果が当りである場合より、遊技の抽選結果が当たり以外の場合の方を所定抽選数を増加させる。
例えば、遊技の抽選結果が当りの場合には、抽選数を「10」にし、遊技の抽選結果が外れの場合には、抽選数を「11」にするといったことを遊技提供手段が行う。従って、遊技の抽選結果が当りより当たり以外の方の停止図柄の種類が増加される。
従って、当りの場合の停止図柄に影響を与えることなく、外れの場合の停止図柄の選択範囲を極めて多くすることが可能になり、演出効果だけを考慮した図柄を停止図柄として採用することが可能になる。
この結果、遊技図柄提供手段によって、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、ロングリーチ、プレミアムリーチや大当りを予感させるリーチ図柄の変動などのリーチライン数を所望の数にして、リーチ図柄の態様を多く用いるものや、リーチライン数やリーチラインの位置、各ラインの停止図柄、及び仮停止図柄などを細かく繊細に決める遊技図柄の変動状態を、遊技提供手段で作ることなく、全て遊技図柄提供手段によって決め、その決めた図柄を表現することが可能になる。
従って、遊技提供手段によって実行される遊技プログラムは、従来のシングルラインの単純な遊技機とほぼ同様であっても、遊技図柄の演出効果を最大限に発揮した遊技機が作成でき、しかも開発期間の短縮、試験申請書類の作成の簡素化、試験期間の短期化を達成して、新台の開発コストを低下させることが出来るという極めて優れた効果を奏する。
請求項10の発明の遊技機は、上記増加させられる所定抽選数に対応する停止図柄は、遊技の抽選結果が当りである場合に選択される停止図柄とは相異する形態を有することを特徴とする請求項9に記載の遊技機を要旨とする。
これにより、遊技提供手段に備えられている停止図柄抽選手段が図柄の変動を終了させる時点の停止図柄を所定抽選数の中から抽選によって選択した値に対応する停止図柄に決定するが、この抽選数を図柄抽選数変更手段が遊技の抽選結果に基づいて、遊技の抽選結果が当りである場合より、遊技の抽選結果が当たり以外の場合の方を所定抽選数を増加させられ、その増加した抽選数に対応する停止図柄は、当りの場合に用いられる停止図柄とは相異させられる。
例えば、遊技の抽選結果が当りの場合には、抽選数を「10」にし、遊技の抽選結果が外れの場合には、抽選数を「11」にするといったことを遊技提供手段が行う。又、外れの場合の抽選数が「11」に対応する図柄は、当りの停止図柄と相異すれば、どの様な形態のものでも採用することが可能になる。例えば、無地の図柄とか、単なるキャラクターや図柄、マークとかを選択することが可能になる。又、意味のない図柄をランダムに選択することも可能になる。
従って、当りの場合の停止図柄に影響を与えることなく、外れの場合の停止図柄の選択範囲を極めて多くすることが可能になり、演出効果だけを考慮した図柄を停止図柄として採用することが可能になる。
この結果、遊技図柄提供手段によって、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、ロングリーチ、プレミアムリーチや大当りを予感させるリーチ図柄の変動などのリーチライン数を所望の数にして、リーチ図柄の態様を多く用いるものや、リーチライン数やリーチラインの位置、各ラインの停止図柄、及び仮停止図柄などを細かく繊細に決める遊技図柄の変動状態を、遊技提供手段で作ることなく、全て遊技図柄提供手段によって決め、その決めた図柄を表現することが可能になる。
従って、遊技提供手段によって実行される遊技プログラムは、従来のシングルラインの単純な遊技機とほぼ同様であっても、遊技図柄の演出効果を最大限に発揮した遊技機が作成でき、しかも開発期間の短縮、試験申請書類の作成の簡素化、試験期間の短期化を達成して、新台の開発コストを低下させることが出来るという極めて優れた効果を奏する。
請求項11の発明の遊技機は、上記遊技提供手段が出力する指令は、停止図柄の指令と、変動過程の指令とを有し、上記遊技図柄提供手段は、上記遊技提供手段から入力した停止図柄の指令と、上記遊技提供手段から入力した変動過程の指令とを対比する入力指令対比手段と、上記対比した結果、相異する場合には、上記入力した停止図柄に変更の要があると判断して、該停止図柄を変更する停止図柄変更手段とを備えることを特徴とする請求項1ないし請求項10の何れかに記載の遊技機を要旨とする。
これにより、遊技提供手段は、遊技の抽選結果を表現するために、停止図柄の指令と、変動過程の指令とを出力する。例えば、変動過程の指令として、抽選結果が外れの場合、或いは当たりの場合用の指令を出力し、次いで停止図柄を指令する。ここで出力される停止図柄は、抽選によって決定した停止図柄をそのまま出力する。
又、これらの指令を入力する遊技図柄提供手段は、入力指令対比手段が停止図柄の指令と、変動過程の指令とを対比し、その対比結果が相異する場合には、停止図柄変更手段がその入力した停止図柄に変更の要があると判断して、この停止図柄を変更する。例えば、変動過程の指令が外れ用の場合に、停止図柄が当りになる図柄の場合には、停止図柄の一部、又は全てを他のものに入れ替えて、誤って当たり図柄が表現されないようにする。
尚、これは遊技提供手段から出力される変動過程用の指令が、当り専用と、外れ専用に分けられている設計諸元であり、一方停止図柄用の指令は、プログラム資源やコンピュータの資源の消費を最小限に抑えるために、遊技の結果を考慮することなく決定され出力されることに基づく。
この結果、遊技図柄提供手段によって、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、ロングリーチ、プレミアムリーチや大当りを予感させるリーチ図柄の変動などのリーチライン数を所望の数にして、リーチ図柄の態様を多く用いるものや、リーチライン数やリーチラインの位置、各ラインの停止図柄、及び仮停止図柄などを細かく繊細に決める遊技図柄の変動状態を、遊技提供手段で作ることなく、全て遊技図柄提供手段によって決め、その決めた図柄を表現することが可能になると共に、この様に外れの場合に、多彩な表現が行われる遊技が、誤って、当りの図柄で終了してしまうことを防止することが可能になる。
従って、遊技提供手段によって実行される遊技プログラムは、従来のシングルラインの単純な遊技機とほぼ同様であっても、遊技図柄の演出効果を最大限に発揮し、かつ誤った図柄の表示も行わない遊技機が作成でき、しかも開発期間の短縮、試験申請書類の作成の簡素化、試験期間の短期化を達成して、新台の開発コストを低下させることが出来るという極めて優れた効果を奏する。
請求項12の発明の遊技機は、上記入力指令対比手段が相異すると判断した場合に、上記停止図柄変更手段は、上記入力した変動過程が抽選結果の当たり以外の表現に用いられるものである場合には、上記停止図柄を抽選結果が当たり以外の表現に用いられる停止図柄に変更することを特徴とする請求項11に記載の遊技機を要旨とする。
これにより、遊技提供手段は、遊技の抽選結果を表現するために、停止図柄の指令と、変動過程の指令とを出力する。例えば、変動過程の指令として、抽選結果が外れの場合、或いは当たりの場合用の指令を出力し、次いで停止図柄を指令する。ここで出力される停止図柄は、抽選によって決定した停止図柄をそのまま出力する。
又、これらの指令を入力する遊技図柄提供手段は、入力指令対比手段が停止図柄の指令と、変動過程の指令とを対比し、その対比結果が相異する場合には、停止図柄変更手段がその入力した停止図柄に変更の要があると判断して、この停止図柄を当り以外の表現に用いられる図柄に変更する。例えば、変動過程の指令が外れ用の場合に、停止図柄が当りになる図柄の場合には、停止図柄の一部を他のものに入れ替えて、或いは全てを当たり以外の図柄を表現するものに入れ替えて、誤って当たり図柄が表現されないようにする。
この結果、遊技図柄提供手段によって、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、ロングリーチ、プレミアムリーチや大当りを予感させるリーチ図柄の変動などのリーチライン数を所望の数にして、リーチ図柄の態様を多く用いるものや、リーチライン数やリーチラインの位置、各ラインの停止図柄、及び仮停止図柄などを細かく繊細に決める遊技図柄の変動状態を、遊技提供手段で作ることなく、全て遊技図柄提供手段によって決め、その決めた図柄を表現することが可能になると共に、この様に外れの場合に、多彩な表現が行われる遊技が、誤って、当りの図柄で終了してしまうことを防止することが可能になる。
従って、遊技提供手段によって実行される遊技プログラムは、従来のシングルラインの単純な遊技機とほぼ同様であっても、遊技図柄の演出効果を最大限に発揮し、かつ誤った図柄の表示も行わない遊技機が作成でき、しかも開発期間の短縮、試験申請書類の作成の簡素化、試験期間の短期化を達成して、新台の開発コストを低下させることが出来るという極めて優れた効果を奏する。
請求項13の発明の遊技機は、上記停止図柄の変更は、図柄が高速変動中の期間内に行われることを特徴とする請求項11、又は請求項12に記載の遊技機を要旨とする。
これにより、図柄が停止してしまってから、外れの図柄に入れ替えられるという不正な動作が防止される。
この結果、遊技機が不正な動作をしなくなり、遊技者が遊技結果に疑いを抱くことがなくなって、信頼性が向上されると言う効果を奏する。
次に発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明が適用された遊技機1の正面図、図2は、遊技機1の配線系統のブロック図、図3は、遊技機1の遊技制御装置3と表示制御装置5と信号系統のブロック図、図4は、遊技制御装置3から送信され、表示制御装置5が受信するコントロール信号と、伝送データの説明図、図5は、伝送データの内容の説明図である。
遊技機1は、図1に示すように、図示しない遊技島に固定される外枠7と、この外枠7に取り付けられた内枠9とから構成されており、内枠9には、遊技者にパチンコ遊技を提供する遊技盤11と、遊技盤11上に遊技球13を発射するためのハンドル15と、遊技盤11によるパチンコ遊技の結果得られた賞品である遊技球13を受ける上受け皿17と、下受け皿19とが設けられている。
遊技盤11は、パチンコ遊技の進行状態に応じて興趣のある図柄を表示する特別図柄表示部21や、特別図柄の表示待ちの数を表示する特別図柄保留ランプ23を備えた特別図柄表示ユニット24と、始動口25と、大入賞口27と、普通図柄表示部29と、普通図柄保留ランプ31とを備え、始動口25に遊技球13が入賞することによって、特別図柄表示部21が特別図柄の表示を開始して、特別図柄が所定の図柄(第1種特別電動役物が作動することとなる図柄の組合せ)になると第1種特別電動役物が作動して、大入賞口27を開閉する大当り遊技を提供する。
この様な特別図柄の表示や、大当り遊技の提供を行うために、遊技機1は、図2に示すように配線が接続された遊技制御装置3(主基板や主制御基板といわれることもある。)や表示制御装置5(副制御基板やサブ基板、或いは図柄制御基板といわれることもある。)を備えている。
又、遊技制御装置3は、以下に示す各部に接続され、パチンコ遊技を提供するために、情報の入出力を行う。ここでは、遊技制御装置3は、音響を提供する音響機能部33と、照明を提供する照明機能部35と、遊技球13の発射や払い出しに関する処理を提供する賞球機能部37と、役物の作動に関する機能を提供する役物作動機能部39と、表示を行う表示機能部41と、遊技球13を検出する遊技球検出機能部43と、外部に情報を出力する本体用外部端子板45と、各部に電源を供給する電源基板47とに接続されている。遊技球検出機能部43は、第1種始動口スイッチ49と、セーフ球スイッチ51とから構成されている。第1種始動口スイッチ49は、始動口25に入賞した遊技球13を検出して、始動口検出信号を出力する。
表示機能部41は、詳細な説明は後述するが表示制御装置5と、特別図柄表示装置53と、普通図柄表示装置55とから構成されている。特別図柄表示装置53は、特別図柄表示部21と、特別図柄保留ランプ23とを備えている。普通図柄表示装置55は、普通図柄表示部29と、普通図柄保留ランプ31とを備えている。
なお、表示機能部41以外の各機能部の構成は、図2に示す通りであり、詳細な説明は省略する。
遊技制御装置3と表示制御装置5との間は、図3に示すように、接続されており、遊技制御装置3は、メインCPU57と、出力ポート59、61と、出力バッファ63、65とを備えており、表示制御装置5は、入力バッファ67、69と、サブCPU71とを備えている。メインCPU57と、出力ポート59、61との間は、メインCPUバス73で接続されており、出力ポート59と出力バッファ63との間は、パラレル出力ポートバス75で接続され、メインCPU57から出力バッファ63を経由して、伝送データ(ZDT0〜ZDT7)が表示制御装置5に出力される。表示制御装置5は、伝送データ(ZDT0〜ZDT7)を入力バッファ67で入力して、サブCPU71に入力ポート77を介して入力する。
メインCPU57に接続された出力ポート61からは、コントロール信号(ZSTR)が出力バッファ65を介して、表示制御装置5に出力される。表示制御装置5は、コントロール信号(ZSTR)を入力バッファ69で入力して、サブCPU71のINT79に入力する。
以上に示したように、遊技制御装置3から伝送データ(ZDT0〜ZDT7)とコントロール信号(ZSTR)とが出力され、表示制御装置5に入力される。
このコントロール信号(ZSTR)は、図4に示すように、通常は低レベルで、出力時は高レベルになる1ビット信号である。
又、伝送データ(ZDT0〜ZDT7)は、8ビットのパラレルデータで送信されるものであって、図4に示すように、詳細を後述する1コマンドが2バイトのMODEデータと、ACTIONデータとで構成されている。
この伝送データ(ZDT0〜ZDT7)は、特別図柄表示装置53の特別図柄表示部21によって表示される特別図柄の変動開始から確定までの間に、5個のコマンドが送信される様に規定されている。この5個のコマンドは、図5の(A)、(B)に示すように、まず1)の変動パターン指定コマンドが送信され、次に2)の上特別図柄指定コマンドが送信され、以後順に3)の中特別図柄指定コマンド、4)の下特別図柄指定コマンド、5)の全図柄停止指定コマンドが送信される。
5個のコマンドは、図5にあるように、始めの上記1)のコマンドが送信されてから、時間T1経過までに上記2)のコマンドが送信され、上記2)のコマンドが送信されてから時間T2経過までに上記3)のコマンドが送信され、上記3)のコマンドが送信されてから時間T3経過までに上記4)のコマンドが送信され、上記1)のコマンドが送信されてから時間T経過までに上記5)のコマンドが送信されるように構成されている。
図6は、1)の変動パターン指定コマンドの説明図、図7は、2)の上特別図柄指定コマンドの説明図、図8は、3)の中特別図柄指定コマンドの説明図、図9は、4)の下特別図柄指定コマンドの説明図、図10は、5)の全図柄停止指定コマンドの説明図である。
始めに送信される上記1)の変動パターン指定コマンドは、図6に示すように、変動パターン特1指定コマンド81〜変動パターン特94指定コマンド83の94種類が用意されている。なお、図6では、一部省略してある。
上記2)の上特別図柄指定コマンドは、図7に示すように、上図柄0指定コマンド87〜上図柄10指定コマンド89の11種類が用意されている。
上記3)の中特別図柄指定コマンドは、図8に示すように、中図柄0指定コマンド91〜中図柄10指定コマンド93の11種類が用意されている。
上記4)の下特別図柄指定コマンドは、図9に示すように、下図柄0指定コマンド95〜下図柄10指定コマンド97の11種類が用意されている。
上記5)の全図柄停止指定コマンドは、図10に示すように、全図柄停止指定コマンド99の1種類が用意されている。
図11は、遊技制御装置3で実行される遊技制御処理ルーチンのフローチャートである。遊技制御処理の詳細な説明は省略するが概略を以下に示す。
この遊技制御処理は、遊技機1に電源が供給されると起動され、まず作業領域は正常かを判断する(S100)。ここでは、電源投入直後は、正常ではないと判断され、次にRAMの初期化設定処理が行われる(S110)。RAMの初期化設定処理後は、後述するS210〜S230の処理を次に図11の遊技制御処理のS100が起動されるまで、繰り返す。
又、電源投入直後でなければ、作業領域は正常であると判断され(S100)、次に図柄、ランプ、音声、情報、払出、ソレノイドのデータの出力を行う出力処理が行われる(S120)。
以後、入力ポートから入力されたデータのチェックを行う入力処理(S130)、入賞球に基づく賞品球データの作成を行う払出処理(S140)、SW断線・短絡エラーの検出及びその解除を行うエラー検出及び、解除処理(S150)を行う。
S150にて、エラー中であることが検出された場合には(S160)、後述するS200の外部情報作成処理に移行する。以後S210〜S230を次に図11の遊技制御処理のS100が起動されるまで、繰り返す。
次いで、エラー中でなければ(S160)、普通図柄の変動、停止及び普通電動役物開放の制御を行う普通図柄/普通電動役物処理(S170)、詳細を後述する特別図柄/第1種特別電動役物処理(S180)、特別図柄記憶LEDデータ、普通図柄記憶LEDデータ、ランプデータ、音声データの作成を行うランプ・LED・音声データ作成処理(S190)、変動回数情報、大当り情報、高確率状態情報を作成する外部情報作成処理(S200)を実行する。上記S100〜S200の処理は、所定時間毎に実行される。
又、S200の処理に続いて、記憶領域に格納すべき特別図柄データを更新する特別図柄データ更新処理(S210)、特図変動パターン選択用カウンタの値に基づいて、変動パターン選択用乱数の更新を行う特別図柄制御用各乱数更新処理(S220)、大当り判定用乱数として用いる特図大当り判定用カウンタの初期値を更新する大当り判定用乱数初期値更新処理(S230)を繰り返し実行する。
図12は、図11のS180の詳細を示す特別図柄/第1種特別電動役物処理ルーチンのフローチャートである。
詳細の説明は省略するが、特別図柄/第1種特別電動役物処理では、まず遊技制御装置3から指定した変動パターンなどの所要時間を設定し、カウントする特別図柄動作タイマ減算処理(S300)、大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数の作成、特別図柄データ、変動パターン選択用乱数、大当り判定用乱数の初期値を更新する特別図柄用各乱数作成処理(S310)、4(ms)毎に特別図柄データを基に外れ図柄を作成する特別図柄作成処理(S320)、保留球数4以上のとき、処理を終了する処理、保留球数4未満のとき、保留球を加算し、大当り判定用乱数、大当り判定用乱数の初期値を更新する第1種始動口入賞処理(S330)、後述する特別図柄変動制御処理(S340)、大入賞口入賞数、特別図柄動作タイマなどより第1種特別電動役物を制御する第1種特別電動役物制御処理(S350)が行われる。
図13は、上記S340の詳細を示す特別図柄変動制御処理ルーチンのフローチャートである。
まず、大当り判定用乱数バッファの値を取り出し特別図柄の大当りの判定を行う大当り判定処理(S400)、この大当り判定処理で大当りと判定された場合に、特図大当り図柄用カウンタの値が設定されている大当り図柄乱数バッファの値を取り出し、後述するように、特別図柄大当り時の停止図柄を決定する処理、又は外れと判定された場合に、停止図柄を選択し決定する処理を行う特別図柄選択処理(S410)、後述するように変動パターンを決定する変動パターン作成処理(S420)を行う。
この変動パターン作成処理では、予め用意されている図6に示したような特別図柄の変動パターン特1ないし特94の94種類の中ら、以下に示すような振り分け処理によって、1つの変動パターンを決定する。
つまり、変動パターンを決定するために、1)リミッタ機能による振り分け、2)変動時間短縮判定による振り分け、3)特定の変動パターンの選択有無判定による振り分け、4)大当り判定による振り分け、5)停止図柄の組合せ判定による振り分け、6)特図変動パターン選択用カウンタによる振り分けを行う。
1)のリミッタ機能による振り分けでは、特別図柄の抽選確率が高確率時における条件装置の連続作動回数が所定回数(ここでは255回)に達した場合に、条件装置の作動終了後、作動を開始するリミッタ機能が、リミッタ機能未作動時であるか、或いはリミッタ機能作動時であるかによる判断、及び処理の移行先の指定が行われる。このリミッタ機能が作動すると、詳細は後述するが、特定図柄の組合せが、特定図柄以外(以下、非特定図柄という。)の組合せに、置き換えられる処理が行われ、特別図柄の抽選確率が高確率で、条件装置が連続して作動する回数が制限される。尚、この非特定図柄が表示されたことによる条件装置の作動を開始した時点で、リミッタ機能は作動を終了する。つまり、リミッタ機能未作動時であるとの判定が行われる。
2)の変動時間短縮判定による振り分けは、特別図柄表示装置53の状態(低確率時、高確率時、又は変動時間短縮機能作動時)で異なる。又、特別図柄表示装置53の状態が、高確率時、及び変動時間短縮機能作動時の場合は、変動時間短縮機能が作動する。
a.特別図柄表示装置53の状態が低確率時の場合は、特別図柄変動開始時の作動保留球数が2個以上の場合に、変動時間短縮と判定される。
b.特別図柄表示装置53の状態が高確率時、又は変動時間短縮機能作動時の場合は、特別図柄変動開始時の作動保留球数に拘わりなく、変動時間短縮と判定される。
3)の特定の変動パターンの選択有無判定による振り分けは、予兆回数バッファの値が「0」以外の場合に、特定の変動パターンの選択有りと判定される。
ここで参照される予兆回数バッファは、ここでは次のように値が設定される。以下に、図14の特別図柄の状態のタイミングチャートに基づいて、特定の変動パターンを選択するか否かの判定方法を説明する。
遊技球13が第1種始動口スイッチ49を通過した時点の特図大当り判定用カウンタが「7、又は397」(大当りになる値)で、かつ第1予兆判定用カウンタ(0〜170)が「11、13、15、17、又は19」(数十分の1程度の確率)の場合、或いは第2予兆判定用カウンタ(0〜170)が「7」(百数十分の1程度の確率)の場合に予兆回数バッファに、その時点の第1種始動口スイッチ49の作動保留数を設定する。つまり、予兆回数バッファに、その時点の第1種始動口スイッチ49の作動保留数が設定される場合は、十分の1〜数十分の1の確率(後述するように、作動保留数が多いほど予兆の発生する確率が高くなる。)で大当りになる。又、この第2予兆判定用カウンタによる予兆は、数十分の1〜百数十分の1の確率で発生する。尚、予兆回数バッファに、その時点の第1種始動口スイッチ49の作動保留数を設定することとなる第1予兆判定用カウンタの値の数を減少させて、大当りの場合に、予兆が発生し難くしたり、反対に第1予兆判定用カウンタの値の数を増加させて、大当りの場合に、予兆が多く発生する様にしても良い。これは設計事項である。又、大当りの有無に拘わらず予兆を発生させる第2予兆判定用カウンタの数を複数に増加させて外れの場合の予兆を増加させたり、反対に第2予兆判定用カウンタのカウント範囲を0〜170より増加させて、予兆の発生を少なくしても良い。これも設計事項である。
この様に予兆回数バッファに設定をおこなうと、特定の変動パターンの選択有無の判定は、図14に示す様になる。つまり、第1種始動口スイッチ49に遊技球13が通過1から通過6にかけて、通過すると、先ず通過1の時点t1で、特別図柄が変動を開始する。この通過1では、予兆回数バッファの設定がなかったとする。この状態では、まだ予兆回数バッファが「0」のままであり、特定の変動パターンの選択有無の判定は、選択なしとされる。
時点t1から特別図柄が変動をしている間に、通過2ないし通過4があり、全て、予兆回数バッファの設定がなかったとすると(チャート1を参照。)、この状態では、まだ予兆回数バッファが「0」のままであり、特定の変動パターンの選択有無の判定は、選択なしとされる(チャート2を参照。)。
次いで、通過5があり、予兆回数バッファの設定があったとすると、時点t2に示すように、予兆回数バッファに「4」が設定され(チャート1を参照。)、特定の変動パターンの選択有無の判定は、選択ありとされる(チャート2を参照。)。次の通過6では、予兆回数バッファの設定がないとする(チャート2)。この後、時点t1から開始した特別図柄の変動が終了すると、時点t3から通過2による特別図柄の変動が開始する。この通過2による特別図柄の変動からは、予兆回数バッファの値が「4」からの特定の変動パターンの選択が行われており(チャート4参照。)、この予兆回数バッファの値が通過6による特別図柄の変動開始の時点t4で「0」になるまで(チャート3参照。)、特別図柄の変動が特定の変動パターンになる。つまり、通過2、通過3、通過4、通過5、通過6による特別図柄の変動が特定の変動パターン(大当りの可能性が高いことを思わせる変動パターン)になる。従って、遊技者は、経験則で、特定の変動パターンが連続する場合には、極めて高い確率で大当りになることを予測できることを知っており、これにより大当りの期待を増大させる。
以上に示したように、大当りになることが判定された時点で、その時の第1種始動口スイッチ49の作動保留数の値だけ、遡って、特別図柄遊技を特定の変動パターンにすることにより、特定の変動パターンが連続すると、極めて高い確率で大当りになるという経験則を遊技者に与えることが出来、遊技機1の遊技性を向上することが出来る。
4)の大当り判定による振り分けは、第1種特別電動役物が作動することとなる図柄の組合せと、第1種特別電動役物が作動することとなる図柄の組合せ以外の振り分けを行う。
5)の停止図柄の組合せ判定による振り分けは、第1種特別電動役物が作動することとなる図柄の組合せと、第1種特別電動役物が作動することとなる図柄の組合せ以外で異なる。
a 第1種特別電動役物が作動することとなる図柄の組合せでは、特定図柄と、変動時間短縮図柄で振り分けを行う。
b 第1種特別電動役物が作動することとなる図柄の組合せ以外では、上、中特別図柄が卵で、且つ下特別図柄が卵以外となる図柄の組合せ、上特別図柄が卵で且つ中、下特別図柄が卵以外となる図柄の組合せ、上特別図柄と下特別図柄が相異の場合で、上、下特別図柄が卵以外で且つ中特別図柄が卵となる図柄の組合せ、上特別図柄と下特別図柄が相異で、上、中、下特別図柄が卵以外となる図柄の組合せ、上特別図柄が卵以外で且つ中、下特別図柄が卵となる図柄の組合せ、上、中特別図柄が卵以外で且つ下特別図柄が卵となる図柄の組合せ、上、中、下特別図柄が卵となる図柄の組合せ、上、下特別図柄が卵で且つ中特別図柄が卵以外となる図柄の組合せ、上特別図柄=下特別図柄の場合で、下特別図柄が卵以外で且つ中特別図柄が卵となる図柄の組合せ、上特別図柄=下特別図柄と中特別図柄が相異する場合で上、中、下特別図柄が卵以外となる図柄の組合せによる振り分けを行う。
6)の特図変動パターン選択用カウンタによる振り分けは、特図変動パターン選択用カウンタ(例えば0ないし250の251種)により、変動パターンを選択する。この場合の選択は、リミッタ機能による振り分け、及び変動時間短縮判定による振り分けにより、相異する。
a リミッタ機能未作動時(図では単に未作動時とのみ記す。以後の説明も同様である。)の低確率時で、特別図柄変動開始時の作動保留数が2個未満の場合は、特定の変動パターンを選択するか否かの判定による振り分け、及び大当り判定による振り分けにより異なる。
(a)図15に示すように、特定の変動パターンを選択するか否かの判定なしの時で(振り分け1、単にf1と記す。以後同様。)、第1種特別電動役物が作動することとなる図柄の組合せの場合は(f2)、停止図柄の組合せ判定による振り分けと特図変動パターン選択用カウンタにより変動パターンを選択する処理を行う。
停止図柄の組合せ判定による振り分けでは、変動時間短縮図柄であるか(f3)、或いは特定図柄であるか(f4)の振り分けを行い、その後、特図変動パターン選択用カウンタにより変動パターンを選択する。特図変動パターン選択用カウンタによる変動パターンの選択では、次のような選択が行われる(一例を示す。)。
変動時間短縮図柄の場合は(f3)、特図変動パターン選択用カウンタの値が、「0〜5」は、変動パターン特42を選択し、以下省略して書くと、「6〜9」が特43、「10〜13」が特44、「14〜31」が特52、「32〜49」が特53、「50〜79」が特56、「80〜99」が特58、「100〜119」が特59、「120〜127」が特60、「128〜130」が特61、「131〜172」が特66、「173〜189」が特68、「190〜212」が特69、「213〜221」が特70、「222〜230」が特71、「231〜239」が特72、「240〜243」が特73、「244」が特81、「245」が特83、「246」が特85、「247」が特87、「248」が特89、「249」が特90、「250」が特93を選択する。つまり、特図変動パターン選択用カウンタの値に基づいて、変動パターンが選択される。
従って、図15に示すように、変動時間短縮図柄の場合は(f3)、変動パターン特42、43・・(中略、以下同様に記す。)・・90、93の中から予め設定した所定の抽選確率で求める処理を行う(f5)。
又、特定図柄の場合は(f4)、変動パターン特42、43、44・・・・89、90、93の中から抽選で選択する(f6)。
尚、f5の抽選と、f6の抽選とは、所定の設計思想に基づいて、適切に所定の変動パターンが選択される。ここでは、具体的な図示は省略する。
(b)特定の変動パターンを選択するか否かの判定ありの時で、第1種特別電動役物が作動することとなる図柄の組合せの場合は、停止図柄の組合せ判定による振り分けと特図変動パターン選択用カウンタにより変動パターンを選択する。
ここでの停止図柄の組合せ判定による振り分けでは、図16に示すように、変動時間短縮図柄であるか(f13)、或いは特定図柄であるか(f14)の振り分けを行い、その後、特図変動パターン選択用カウンタにより変動パターンを選択する。
変動時間短縮図柄の場合は(f13)、特図変動パターン選択用カウンタの値に基づいて、変動パターン特81、83、85、87、89、90、93の中から抽選によって選択する(f15)。
又、特定図柄の場合は(f14)、変動パターン特81、83、85、87、89、90、93の中から抽選で選択する(f16)。ここでは、f15と、f16の抽選処理は、抽選確率や選択される変動パターンは、同じ内容である。
(c)特定の変動パターンを選択するか否かの判定なしの時で、第1種特別電動役物が作動することとなる図柄の組合せ以外の場合は、停止図柄の組合せ判定による振り分けと特図変動パターン選択用カウンタにより変動パターンを選択する。
ここでの停止図柄の組合せ判定による振り分けと、特図変動パターン選択用カウンタにより変動パターンの選択では、図17に示すように、上、中特別図柄が卵で、且つ下特別図柄が卵以外となる図柄の組合せの場合は(f21)、変動パターン特1、25の中から抽選し(f31)、上特別図柄が卵で且つ中、下特別図柄が卵以外となる図柄の組合せの場合は(f22)、変動パターン特1、25の中から抽選し(f32)、上特別図柄と下特別図柄が相異の場合で、上、下特別図柄が卵以外で且つ中特別図柄が卵となる図柄の組合せの場合は(f23)、変動パターン特1、25の中から抽選し(f33)、上特別図柄と下特別図柄が相異で、上、中、下特別図柄が卵以外となる図柄の組合せの場合は(f24)、変動パターン特1、25の中から抽選し(f34)、上特別図柄が卵以外で且つ中、下特別図柄が卵となる図柄の組合せの場合は(f25)、変動パターン特1、25の中から抽選し(f35)、上、中特別図柄が卵以外で且つ下特別図柄が卵となる図柄の組合せの場合は(f26)、変動パターン特1、25の中から抽選し(f36)、上、中、下特別図柄が卵となる図柄の組合せの場合は(f27)、変動パターン特1、4、5、6、25、30の中から抽選し(f37)、上、下特別図柄が卵で且つ中特別図柄が卵以外となる図柄の組合せの場合は(f28)、変動パターン特1、4、5、6、10・・・・・38、40の中から抽選し(f38)、上特別図柄=下特別図柄の場合で、下特別図柄が卵以外で且つ中特別図柄が卵となる図柄の組合せの場合は(f29)、変動パターン特4、5、6、10・・・・・・34、36の中から抽選し(f39)、上特別図柄=下特別図柄と中特別図柄が相異する場合で上、中、下特別図柄が卵以外となる図柄の組合せの場合は(f30)、変動パターン特4、5、6、30の中から抽選により変動パターンを選択する。
(d)特定の変動パターンを選択するか否かの判定ありの時で、第1種特別電動役物が作動することとなる図柄の組合せ以外の場合は、停止図柄の組合せ判定による振り分けと特図変動パターン選択用カウンタにより変動パターンを選択する。
ここでの停止図柄の組合せに判定による振り分け(f51〜f60)と、特図変動パターン選択用カウンタにより変動パターンの選択は(f61〜f70)、図18に示すように行われる(各振り分け内容の記載は、図示にある通りであり、詳細な内容の説明は以後記載を省略する。)。
b リミッタ機能未作動時の低確率時で、特別図柄変動開始時の作動保留数が2個以上の場合は、特定の変動パターンを選択するか否かの判定による振り分け、及び大当り判定による振り分けにより異なる。
(a)特定の変動パターンを選択するか否かの判定なしの時で、第1種特別電動役物が作動することとなる図柄の組合せの場合は、停止図柄の組合せ判定による振り分けと特図変動パターン選択用カウンタにより変動パターンを選択する。
ここでの停止図柄の組合せに判定による振り分け(f41、f42)と、特図変動パターン選択用カウンタにより変動パターンの選択は(f43、f44)、図19に示すように行われる。
(b)特定の変動パターンを選択するか否かの判定ありの時で、第1種特別電動役物が作動することとなる図柄の組合せの場合は、停止図柄の組合せ判定による振り分けと特図変動パターン選択用カウンタにより変動パターンを選択する。
ここでの停止図柄の組合せに判定による振り分け(f71、f72)と、特図変動パターン選択用カウンタにより変動パターンの選択は(f73、f74)、図20に示すように行われる。
(c)特定の変動パターンを選択するか否かの判定なしの時で、第1種特別電動役物が作動することとなる図柄の組合せ以外の場合は、停止図柄の組合せ判定による振り分けと特図変動パターン選択用カウンタにより変動パターンを選択する。
ここでの停止図柄の組合せに判定による振り分け(f81〜f90)と、特図変動パターン選択用カウンタにより変動パターンの選択は(f91〜f100)、図21に示すように行われる。
(d)特定の変動パターンを選択するか否かの判定ありの時で、第1種特別電動役物が作動することとなる図柄の組合せ以外の場合は、停止図柄の組合せ判定による振り分けと特図変動パターン選択用カウンタにより変動パターンを選択する。
ここでの停止図柄の組合せに判定による振り分け(f101〜f110)と、特図変動パターン選択用カウンタにより変動パターンの選択は(f111〜f120)、図22に示すように行われる。
c リミッタ機能未作動時の高確率時で、変動時間短縮機能作動時の場合は、特定の変動パターンを選択するか否かの判定による振り分け、及び大当り判定による振り分けにより異なる。
(a)特定の変動パターンを選択するか否かの判定なしの時で、第1種特別電動役物が作動することとなる図柄の組合せの場合は、停止図柄の組合せ判定による振り分けと特図変動パターン選択用カウンタにより変動パターンを選択する。
ここでの停止図柄の組合せに判定による振り分け(f121、f122)と、特図変動パターン選択用カウンタにより変動パターンの選択は(f123、f124)、図23に示すように行われる。
(b)特定の変動パターンを選択するか否かの判定ありの時で、第1種特別電動役物が作動することとなる図柄の組合せの場合は、停止図柄の組合せ判定による振り分けと特図変動パターン選択用カウンタにより変動パターンを選択する。
ここでの停止図柄の組合せに判定による振り分け(f131、f132)と、特図変動パターン選択用カウンタにより変動パターンの選択は(f133、f134)、図24に示すように行われる。
(c)特定の変動パターンを選択するか否かの判定なしの時で、第1種特別電動役物が作動することとなる図柄の組合せ以外の場合は、停止図柄の組合せ判定による振り分けと特図変動パターン選択用カウンタにより変動パターンを選択する。
ここでの停止図柄の組合せに判定による振り分け(f141〜f150)と、特図変動パターン選択用カウンタにより変動パターンの選択は(f151〜f160)、図25に示すように行われる。
(d)特定の変動パターンを選択するか否かの判定ありの時で、第1種特別電動役物が作動することとなる図柄の組合せ以外の場合は、停止図柄の組合せ判定による振り分けと特図変動パターン選択用カウンタにより変動パターンを選択する(図示を省略する。)。
b リミッタ機能作動時の場合は、特図変動パターン選択用カウンタに拘わらず、変動パターン特3を選択する。
上述したように変動パターンの選択が行われると、選択された変動パターンに対応する図5の1)の変動パターン指定コマンドを示すコードが既述したように、遊技制御装置3から表示制御装置5に出力される。これにより、表示制御装置5は、入力した1)の変動パターン指定コマンドに対応する変動パターンの図柄を特別図柄表示部21によって表現する。
この表現を行う元となる変動パターンと、停止図柄とを表示制御装置5単独で、決定する処理を図34の変動パターンの決定・停止図柄の決定処理ルーチンのフローチャートに基づいて、次に説明する。この変動パターンの決定・停止図柄の決定処理は、表示制御装置5が図5に説明した1)〜5)のコマンドに基づいて、遊技図柄を特別図柄表示装置53に表示する場合に、その処理過程で実行される。
この変動パターンの決定・停止図柄の決定処理では、表示制御装置5が、1)の変動パターン指定コマンドとして、第1種特別電動役物が作動することとなる図柄の組合せ以外用、つまり外れ用で、且つリーチ図柄用の、変動パターン特32〜41(リーチラインが1本用の変動パターン)を入力したかを判断し(S1000)、外れ用で、且つリーチ図柄用の場合には、つぎにリーチライン数の増加の抽選(0〜5)を実行する(S1100)。ここでは、リーチライン数の増加を0〜5本の範囲で、抽選を行う。各リーチライン数の増加の確率は、0本が50パーセント、1本〜5本が各10パーセントとする。これにより、はずれの場合のリーチ本数は、少な目に設定される。
次いで、リーチライン数の増加があったか、つまりリーチライン数の増加が、1〜5本かを判断し(S1200)、リーチライン数の増加があった場合には、次に、増加後のリーチライン数用の変動パターンを抽選し、その変動パターン用の各停止図柄を抽選し、それらの抽選結果を設定する処理を行う(S1300)。例えば、増加数が2本の場合には、リーチ本数が「3」用の変動パターン(図示を省略する。)を抽選によって選択し、その3本のリーチラインの停止図柄を抽選によって選択する。従って、遊技制御装置3からは、1本のリーチライン分の変動パターンと、停止図柄が送られてくるが、これに基づいて、新たな3本のリーチラインを有する変動パターンの遊技図柄が表現される。従って、仮に、遊技制御装置3からリーチの場合の変動パターンが1個だけ送られてくる仕様であっても、表示制御装置5の機能だけで、ほぼ無限のリーチパターンの遊技図柄の表現が可能になる。
S1300で、リーチパターンや停止図柄を抽選で求めた後は、次に停止図柄が誤って大当り図柄になっているかを判断し(S1400)、大当り図柄が表現される場合には、次にその大当りの発生図柄を外れ図柄に入れ替える処理を行って(S1500)、本変動パターンの決定・停止図柄の決定処理を一旦終了する。又、誤って、大当りになっていなければ、S1300の処理で設定した変動パターンや停止図柄を変更することなく、そのまま変動パターンの決定・停止図柄の決定処理を一旦終了する。
この大当りの最終チェックにより、遊技制御装置3が外れの処理を行っているのに、表示される図柄が誤って、大当りの図柄を表現してしまう事態の発生を防止することが出来る。又、この処理を入れることにより、S1300による停止図柄の抽選処理で、全てのラインを大当りの発生がないことを確認しながら作る必要がなくなり、機械的に前後の図柄にしたりするなどの処理が可能になって、停止図柄の作成時間の短縮やプログラムの短縮を図ることが可能になる。従って、表示制御装置5が要求する演算性能をこの分だけ低く抑えることが出来、遊技機1の製造コストの低減を図ることが可能になる。
一方、S1200で増加がないと判断された場合には、入力した変動パターンと、停止図柄をそのまま用いる設定を行う(S1600)。これにより、リーチライン数が1本の場合は、遊技制御装置3からの指令通りの外れ図柄の表現が行われる。尚、リーチラインが1本の場合も変動パターンを抽選によって新たに選択するようにしても良い。
次に、表示制御装置5が、1)の変動パターン指定コマンドとして、第1種特別電動役物が作動することとなる図柄の組合せ用、つまり大当り用のコードを送信してきた場合を説明する。
この大当り用は、変動パターン特42〜94(リーチラインが1本用の変動パターン)を入力したかの判断で(S1700)、変動パターン特42〜94であるとされた場合に実行される処理で、先ずリーチライン数の増加の抽選(0〜5)を実行する(S1800)。ここでは、リーチライン数の増加を0〜5本の範囲で、抽選を行う。各リーチライン数の増加の確率は、0本、1本が各10パーセント、2本〜3本が各、15パーセント、4本、5本が各25パーセントとする。これにより、大当りの場合のリーチ本数は、多め目に設定される。従って、リーチの本数で、大凡の当たり外れの予想が可能になり、遊技者にその予想が当たった場合の楽しみの提供が可能になる。
次いで、リーチライン数の増加があったか、つまりリーチライン数の増加が、1〜5本かを判断し(S1900)、リーチライン数の増加があった場合には、次に、増加後のリーチライン数用の変動パターンと、入力した変動パターンのリーチラインの位置(例えば、一番上のラインにするとか、下のラインにするとか、これにより、最終的に大当りになるラインが決定される。)を抽選し、その変動パターン用の各停止図柄(入力した変動パターンのリーチライン以外の停止図柄、基本的には外れになる図柄)を抽選し、それらの抽選結果を設定する処理を行う(S2000)。例えば、増加数が2本の場合には、リーチ本数が「3」用の変動パターン(図示を省略する。)を抽選によって選択し、その3本のリーチラインの停止図柄を抽選によって選択する。従って、遊技制御装置3からは、1本のリーチライン分の変動パターンと、停止図柄が送られてくるが、これに基づいて、このリーチラインの位置の停止図柄が決定されるとともに、新たな3本のリーチラインを有する変動パターンの遊技図柄が表現される。従って、仮に、遊技制御装置3からリーチの場合の変動パターンが1個だけ送られてくる仕様であっても、表示制御装置5の機能だけで、ほぼ無限のリーチパターンの遊技図柄の表現が可能になる。
一方、S1900で増加がないと判断された場合には、入力した変動パターンと、停止図柄をそのまま用いる設定を行う(S1600)。これにより、リーチライン数が1本の場合は、遊技制御装置3からの指令通りの大当り図柄の表現が行われる。尚、リーチラインが1本の場合も変動パターンを抽選によって新たに選択するようにしても良い。
以上に説明したように、複数のリーチライン数を有するリーチ図柄の表現が行われた場合や始めてみるリーチ図柄の表現が行われた場合には、ほぼ大当りに移行すると遊技者に思わせることが可能になる。
又、この場合に複数ラインのリーチ図柄の表現は、cpuの規格や記憶容量やデータ容量の制限がなく、或いは殆どない表示制御装置5によって独自に実行されるため、実質的に殆ど無限に近い種類のリーチ図柄の表現を実行することが可能になる。従って、遊技者は、複数のリーチに発展した場合には、毎回、新鮮なリーチパターンの表現や、図柄による新たなストーリ展開を見ることが可能になり、極めて遊技性の高い遊技機の提供が可能になる。
次に、図5に示した2)上特別図柄指定、3)中特別図柄指定、4)下特別図柄指定を行うために停止図柄の作成、つまり上特別停止図柄、中特別停止図柄、下特別停止図柄を決定する処理を説明する。
停止図柄は、特図大当り判定用カウンタに基づいて、第1種特別電動役物が作動することとなる図柄の組合せ(大当り)を表示する場合と、第1種特別電動役物が作動することとなる図柄の組合せ以外(外れ)を表示する場合によって異なる。
(ア)第1種特別電動役物が作動することとなる図柄の組合せを表示する場合は、停止図柄は特図大当り図柄用カウンタにより作成され、リミッタ機能作動時の場合は、停止図柄に変動時間短縮図柄を表示するためリミッタ機能未作動時の場合異なる。
a リミッタ機能未作動時の場合は、特図大当り図柄用カウンタにより、図26に示す停止図柄aテーブル101に基づいて、停止図柄を作成する。例えば、上特別停止図柄用の特図大当り図柄用カウンタが「0」の場合103は、上特別停止図柄として、「雲化け猫」図柄105を作成する。
b リミッタ機能作動時の場合は、特図大当り図柄用カウンタにより、図示を省略する停止図柄bテーブルに基づいて、停止図柄を作成する。
この停止図柄bテーブルは、特図大当り図柄用カウンタの値が「0」、「1」の場合は、図26の停止図柄aテーブル101の特図大当り図柄用カウンタの値が「0」の場合103と同様の図柄105であり、特図大当り図柄用カウンタの値が「2」、「3」の場合は、停止図柄aテーブル101の特図大当り図柄用カウンタの値が「2」の場合と同様であり、特図大当り図柄用カウンタの値が「4」、「5」の場合は、停止図柄aテーブル101の特図大当り図柄用カウンタの値が「4」の場合と同様であり、特図大当り図柄用カウンタの値が「6」、「7」の場合は、停止図柄aテーブル101の特図大当り図柄用カウンタの値が「6」の場合と同様であり、特図大当り図柄用カウンタの値が「8」、「9」の場合は、停止図柄aテーブル101の特図大当り図柄用カウンタの値が「8」の場合と同様である。
(イ) 第1種特別電動役物が作動することとなる図柄の組合せ以外を表示する場合は、停止図柄の設定に上、中、下特図バッファの値を使用する。
ここで設定される停止図柄は、図27に示す上停止図柄テーブル111、中停止図柄テーブル113、下停止図柄テーブル115のように、上、中、下特図カウンタの値が「0」の場合は、「雲化け猫」態様の図柄、上、中、下特図カウンタの値が「1」の場合は、「ドラキュラ化け猫」態様の図柄、上、中、下特図カウンタの値が「2」の場合は、「南瓜化け猫」態様の図柄、上、中、下特図カウンタの値が「3」の場合は、「狼化け猫」態様の図柄、上、中、下特図カウンタの値が「4」の場合は、「覆面化け猫」態様の図柄、上、中、下特図カウンタの値が「5」の場合は、「雌化け猫」態様の図柄、上、中、下特図カウンタの値が「6」の場合は、「ドクロ化け猫」態様の図柄、上、中、下特図カウンタの値が「7」の場合は、「フランケン化け猫」態様の図柄、上、中、下特図カウンタの値が「8」の場合は、「岩化け猫」態様の図柄、上、中、下特図カウンタの値が「9」の場合は、「ミイラ化け猫」態様の図柄、上、中、下特図カウンタの値が「10」の場合は、「卵」態様の図柄である。
この上、中、下特図バッファは、数msec毎に更新される上特図、中特図、下特図カウンタの値に基づいて、更新されるものであって、上特図、中特図、下特図カウンタの値が対応する図27の上停止図柄テーブル111、中停止図柄テーブル113、下停止図柄テーブル115に示す停止図柄が、図28に示すように、上、中特別図柄が卵で、且つ下特別図柄が卵以外となる図柄の組合せの場合121は、上特図、中特図、下特図カウンタの値が上特図バッファ1、中特図バッファ1、下特図バッファ1にそれぞれ設定され、上特別図柄が卵で且つ中、下特別図柄が卵以外となる図柄の組合せの場合122は、上特図、中特図、下特図カウンタの値が上特図バッファ2、中特図バッファ2、下特図バッファ2にそれぞれ設定され、上特別図柄と下特別図柄が相異の場合で、上、下特別図柄が卵以外で且つ中特別図柄が卵となる図柄の組合せの場合123は、上特図、中特図、下特図カウンタの値が上特図バッファ3、中特図バッファ3、下特図バッファ3にそれぞれ設定され、上特別図柄と下特別図柄が相異で、上、中、下特別図柄が卵以外となる図柄の組合せの場合124は、上特図、中特図、下特図カウンタの値が上特図バッファ4、中特図バッファ4、下特図バッファ4にそれぞれ設定され、上特別図柄が卵以外で且つ中、下特別図柄が卵となる図柄の組合せの場合125は、上特図、中特図、下特図カウンタの値が上特図バッファ5、中特図バッファ5、下特図バッファ5にそれぞれ設定され、上、中特別図柄が卵以外で且つ下特別図柄が卵となる図柄の組合せの場合126は、上特図、中特図、下特図カウンタの値が上特図バッファ6、中特図バッファ6、下特図バッファ6にそれぞれ設定され、上、中、下特別図柄が卵となる図柄の組合せの場合127は、上特図、中特図、下特図カウンタの値が上特図バッファ7、中特図バッファ7、下特図バッファ7にそれぞれ設定され、上、下特別図柄が卵で且つ中特別図柄が卵以外となる図柄の組合せの場合128は、上特図、中特図、下特図カウンタの値が上特図バッファ8、中特図バッファ8、下特図バッファ8にそれぞれ設定され、上特別図柄=下特別図柄の場合で、下特別図柄が卵以外で且つ中特別図柄が卵となる図柄の組合せの場合129は、上特図、中特図、下特図カウンタの値が上特図バッファ9、中特図バッファ9、下特図バッファ9にそれぞれ設定され、上特別図柄=下特別図柄と中特別図柄が相異する場合で上、中、下特別図柄が卵以外となる図柄の組合せの場合130は、上特図、中特図、下特図カウンタの値が上特図バッファ10、中特図バッファ10、下特図バッファ10にそれぞれ設定される。
a 停止図柄の作成は、図29に示す様に、特図停止図柄選択用カウンタの値141に基づいて、特図停止図柄選択用カウンタの値が「0〜9」の場合には、上特図バッファ1、中特図バッファ1、下特図バッファ1に設定されている値を上特図停止図柄、中特図停止図柄、下特図停止図柄に決定し、特図停止図柄選択用カウンタの値が「10〜19」の場合には、上特図バッファ2、中特図バッファ2、下特図バッファ2に設定されている値を上特図停止図柄、中特図停止図柄、下特図停止図柄に決定し、特図停止図柄選択用カウンタの値が「20〜28」の場合には、上特図バッファ3、中特図バッファ3、下特図バッファ3に設定されている値を上特図停止図柄、中特図停止図柄、下特図停止図柄に決定し、特図停止図柄選択用カウンタの値が「29〜36」の場合には、上特図バッファ4、中特図バッファ4、下特図バッファ4に設定されている値を上特図停止図柄、中特図停止図柄、下特図停止図柄に決定し、特図停止図柄選択用カウンタの値が「37〜46」の場合には、上特図バッファ5、中特図バッファ5、下特図バッファ5に設定されている値を上特図停止図柄、中特図停止図柄、下特図停止図柄に決定し、特図停止図柄選択用カウンタの値が「47〜56」の場合には、上特図バッファ6、中特図バッファ6、下特図バッファ6に設定されている値を上特図停止図柄、中特図停止図柄、下特図停止図柄に決定し、特図停止図柄選択用カウンタの値が「57〜66」の場合には、上特図バッファ7、中特図バッファ7、下特図バッファ7に設定されている値を上特図停止図柄、中特図停止図柄、下特図停止図柄に決定し、特図停止図柄選択用カウンタの値が「67〜76」の場合には、上特図バッファ8、中特図バッファ8、下特図バッファ8に設定されている値を上特図停止図柄、中特図停止図柄、下特図停止図柄に決定し、特図停止図柄選択用カウンタの値が「77」の場合には、上特図バッファ9、中特図バッファ9、下特図バッファ9に設定されている値を上特図停止図柄、中特図停止図柄、下特図停止図柄に決定し、特図停止図柄選択用カウンタの値が「78」の場合には、上特図バッファ10、中特図バッファ10、下特図バッファ10に設定されている値を上特図停止図柄、中特図停止図柄、下特図停止図柄に決定する処理を行う。
以上の処理で決定された上特図停止図柄、中特図停止図柄、下特図停止図柄が図5に示した2)の上特別図柄指定コマンドとして出力され、3)の中特別図柄指定コマンドとして出力され、4)の下特別図柄指定コマンドとして出力される。
従って、第1種特別電動役物が作動することがない場合の停止図柄は、第1種特別電動役物が作動する場合の停止図柄に用いられることのない卵を上特図停止図柄、中特図停止図柄、又は下特図停止図柄に利用することになる。
この結果、比較的規格の制限や使用上の制限が多い大当たり時の停止図柄に縛られることなく、外れの場合専用の停止図柄を用いて、図柄の表現範囲を広くすることが可能になる。つまり、ほぼ無限に図柄の表現の種類を増加させることが出来、遊技者に常に新鮮な遊技画像や遊技パターン、或いは遊技ストーリを提供することが可能になると言う極めて優れた効果を奏する。
以上に説明したリーチの場合にリーチライン数やその時の停止図柄種類や停止させる位置などを表示制御装置5による抽選で決定することと、外れの場合の停止図柄を大当りの場合の停止図柄数より多くすることを可能にした構成とが複合されることで、リーチにならない場合の図柄の表現の範囲の拡大と、リーチになった場合の図柄の表現の拡大とを揃って実現することが出来、リーチのない場合と、リーチになった場合との何れの場合をも遊技図柄の表現範囲を広げることが出来るという極めて優れた効果を奏する。しかも、両方とも表現範囲を広げることが出来ることで、リーチの発生比率を極端に少なくしたり、或いは多くしたりする必要がなくリーチの発生比率のバランスの取れた遊技機1の提供が可能になる。
次に特別図柄表示部21を備える特別図柄表示ユニット24の構造を図面に基づいて説明する。
図30は、特別図柄表示ユニット24の正面図、図31は、特別図柄表示ユニット24の外観図、図32は、特別図柄表示ユニット24の遊技球案内構造2001の説明図、図33は、特別図柄表示ユニット24における遊技球13の流れの説明図である。
特別図柄表示ユニット24は、液晶表示板で構成された特別図柄表示部21や、発光素子で構成された特別図柄の表示待ちの数を表示する特別図柄保留ランプ23を所定の位置に載置する本体部材2003を有し、この本体部材2003が図1に示すように、遊技盤11のほぼ中央にビス止めされている。
この様に遊技盤11のほぼ中央に取り付けられる本体部材2003は、特別図柄表示部21の上方に位置するマスコット飾り2005と、特別図柄表示部21の下方に位置する遊技球案内構造2001とを備えている。このマスコット飾り2005は、特別図柄表示部21の上方に位置して、この特別図柄表示部21に表示される図柄の補強を行って、遊技機1が提供する遊技の興趣や遊技性の向上を図るものである。又、本体部材2003には、特別図柄表示部21の両サイドに沿って、遊技球通路2009が2箇所構成されており、特別図柄表示部21の上方に位置するマスコット飾り2005の近傍に、この遊技球通路2009の入口2007が2箇所設けられ、特別図柄表示部21の下方に、遊技球通路2009の出口2011が2箇所設けられている。
又、特別図柄表示部21の下方に沿って、遊技球案内路2013が構成され、遊技球案内路2013の中央に、遊技球案内構造2001が構成されている。
これにより、遊技盤11に発射された遊技球13は、図33に示すように、マスコット飾り2005の近傍の入口2007に入ると、矢印yaに示すように、遊技球通路2009を落下して、出口2011から遊技球案内路2013上に矢印yb方向や矢印yc方向に放出される。
この様に矢印yb、又はyc方向に放出された遊技球13が転がる遊技球案内路2013は、両出口2011間に構成されており、真ん中に遊技球案内構造2001が構成されている。又、遊技球案内路2013は、両出口2011から真ん中2015方向に下り勾配で構成され、遊技球案内路2013を4分の1程進んだ位置2017が最下部となり、この位置2017から真ん中2015方向に再び上り勾配になる形状を有している。ここで、両出口2011の位置が最も高く、真ん中2015が両出口2011より少し低くされている。これにより、出口2011から図33に示すように、矢印yc方向に放出された遊技球13は、遊技球案内路2013上を反対側の出口2011に向かって転がって行き、放出速度が所定値以上の場合には、真ん中2015を越して、反対側の出口2011に達する。ここで、反対側の出口2011に達した遊技球13は、出口2011の勾配を上っていって、その後反転して、再び、真ん中2015に向かって転がり落ちる。この様に、遊技球案内路2013上を揺動する遊技球13は、段々に速度が落ちてきて、遊技球案内路2013上の中央に形成された遊技球案内構造2001の切欠傾斜部2021、或いは最下部の位置2017に2箇所形成された切欠傾斜部2023によって進行方向が変更され、切欠傾斜部2021、又は2023の傾斜方向、即ち特別図柄表示部21から離れる方向に、誘導される。又、出口2011から矢印yb方向である切欠傾斜部2023に向かって放出された遊技球13も切欠傾斜部2023によって特別図柄表示部21から離れる方向に、誘導される。
この様に出口2011から真ん中2015方向に転がり落ちる遊技球13は、遊技球案内路2013の最下部の位置2017に構成された切欠傾斜部2023に誘導され、図33に示すように、矢印yd、ye、yf方向に流れる可能性が高くなる。この様に矢印yf方向に流れると、その先に、始動口25が位置し、遊技球13は、始動口25の近傍に高い確率で誘導されることになる。
又、真ん中2015の切欠傾斜部2021によって、特別図柄表示部21から離れる方向に誘導される遊技球13は、この切欠傾斜部2021の傾斜を更に急角度にするとともに、U字溝状に形成した遊技球案内構造2001のU字傾斜部2025に入り、U字傾斜部2025の傾斜方向に誘導される。
このU字傾斜部2025の傾斜方向には、遊技球案内構造2001の誘導路2029が構成されている。この誘導路2029は、U字傾斜部2025の溝幅2035とほぼ同じ程度の間隔で、かつU字傾斜部2025の傾斜方向に沿って配設され、しかもU字傾斜部2025を転がり落ちてきた遊技球13がそのまま案内される構造と位置を有するガード板2031、2033と、この両ガード板2031、2033の内側に、挟まれる位置で、且つ両ガード板2031、2033に沿って配設された案内部材2041、2043とから構成されている。
これにより、図32に示すように、切欠傾斜部2021から矢印yg方向に転がり、U字傾斜部2025に入った遊技球13は、U字傾斜部2025の傾斜方向に矢印yh方向に転がり落ちで、誘導路2029に入る。この場合に、遊技球13の進行方向が両ガード板2031、2033の何れかの方向にずれている場合には、図32に示すように、遊技球13がガード板2031、2033に当たって、反対側方向に跳ね返される。
この様に、遊技球13がガード板2031、2033に当たって、跳ね返されると、その後、遊技球13は、両案内部材2041、2043上に乗り、そのまま、両案内部材2041、2043上に乗ったままで、ぶれることなく矢印yi方向に転がり落ちていくことになる。つまり、両案内部材2041、2043が遊技球13のレールの働きをして、遊技球13を横方向にぶれることなく、真っ直ぐに下方向に案内する。
この様に矢印yi方向に転がり落ちていくと、図33に示すように、遊技球13は、真っ直ぐに始動口25に向かっていくことになり、両案内部材2041、2043上に乗った遊技球13は、高い確率で、始動口25に入ることになる。
この結果、特別図柄表示ユニット24は、出口2011から遊技球案内路2013に放出されると、遊技球13は、始動口25に向かって誘導されるか、或いは、高い確率で始動口25に入るかの何れかになる可能性が高い構造を有し、始動口25のスタート回数を高くすることが可能な構造を有する。従って、スタート回数やベースの調整可能範囲が広くなり、遊技場の営業形態に適応する能力が高く、遊技場の望む機能を備えた遊技機1の提供が可能になるという極めて優れた効果を奏する。
以上に説明した遊技機1は、表示制御装置5が入力したコマンドに、リーチの変動パターンがある場合には、表示制御手段5が抽選によってリーチライン数や変動パターン、リーチラインの位置、リーチラインの仮停止位置、及び停止図柄の態様や位置を決定し、特別図柄表示装置53に表示する。
この結果、例えば、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、ロングリーチ、プレミアムリーチや大当りを予感させる図柄の変動などのリーチライン数を複数にして、リーチ図柄の態様を多く用いるものや、リーチライン数やリーチラインの位置、各ラインの停止図柄、及び仮停止図柄などを細かく繊細に決める遊技図柄の変動状態を、遊技制御手段3で作ることなく、全て表示制御装置5によって決め、その決めた図柄を表現することが可能になる。つまり、複雑なプログラムは、全て実質的に射幸性や遊技性に影響を与えず、図柄を表示するだけの表示制御手段5が備えることになり、試験機関による書類の作成や準備に大きな影響を及ぼさなくなる。
従って、遊技提供装置3によって実行される遊技プログラムは、従来のシングルラインの単純な遊技機とほぼ同様となり、遊技の複雑化による開発期間の延伸がなくなり、試験申請書類の作成の遅延もなくなり、試験期間の長期化もなくなり、新台の開発コストを著しく増加させる虞が解消して、開発期間の短縮、試験申請書類の作成の簡素化、試験期間の短期化を達成して、新台の開発コストを低下させることが出来るという極めて優れた効果を奏する。
又、外れの場合の停止図柄の数を大当りの場合の停止図柄の数より多くすることが出来るため、当りの場合の停止図柄に影響を与えることなく、外れの場合の停止図柄の選択範囲を極めて多くすることが可能になり、演出効果だけを考慮した図柄を停止図柄として採用することが可能になる。
その上、表示制御装置5にて、入力した変動パターンに基づいて、変動パターンと相異する大当りの表現が行われないように監視し、誤って大当りと表示される停止図柄が選択された場合には、外れの図柄と入れ替えるようにしているため、表示制御装置5によって、複数のリーチラインの停止図柄を作成する処理の簡素化を図ることが可能になり、プログラムの開発コストの低減と、装置仕様として要求される性能の低減とを図ることが出来、低コスト化が可能になる。又、遊技制御装置3と、表示制御装置5の動作とが相異することを防止することが出来、遊技機1の信頼性を向上することが可能になる。
しかも、表示制御装置5によって、変動パターンを決定したり、停止図柄を決定する構成を採用し、且つ誤った表示が行われないように監視し、誤っていればその図柄を訂正する機能を有することで、遊技機1の内部や外部から電磁波ノイズや静電気ノイズが表示制御装置5や遊技制御装置3に加えられ、表示制御装置5に入力したコマンドが消失したり、改変されたとしても、遊技図柄が遊技結果の表示に影響を与えない程度に表示される可能性が高くなる。例えば、4)の下特別図柄指定コマンドが消失したり、改変されたとしても、表示制御装置5は、大当りの場合には、大当り図柄を表示して、大当り遊技の図柄の表示を開始するし、或いは外れの場合でも誤って大当り図柄を表示してしまうことが防止される。
又、5)の全図柄停止指定コマンドが消失したとしても、次のコマンドの入力をこの5)の全図柄停止指定コマンドの入力と擬制することで、遊技図柄の表示が殆ど影響を受けることなく完了されるようにすることが可能である。
従って、耐ノイズ性能が向上されると言う極めて優れた効果を奏する。
尚、本発明は、実施例として示したパチンコ遊技機や第1種特別電動役物を備える遊技機に限定されるものでなく、他の種別に分類される遊技機やスロット機などの遊技機にも適用することが可能である。
又、図14に基づいて説明した大当りの予兆として行う特定の変動パターンを連続させる処理では、当たりそうな雰囲気の遊技図柄を作動保留球数分だけ連続させる動作を行うが、この場合に、特定の変動パターンを、通常の横スクロールから縦スクロールに変更しても良い。又、通常とは、明らかに相異するスクロールの態様に、スクロールの方法を変更しても良い。
この様に特定の変動パターンの場合だけ、スクロールの方法を変更することで、遊技者が1回目の特定の変動パターンだけで大当りの可能性が高いことを予感でき、その大当りの予感を特定の変動パターンの連続する回数分だけ享受することが出来る。つまり、遊技性がより向上するという極めて優れた効果を奏する。
尚、このスクロール方向を変更する場合には、これ専用の特定の変動パターン用コードを用い、その態様を表示制御装置5によって抽選で選択するようにしても良い。
次に特許請求の範囲の構成と、発明の実施の形態との対応を説明する。
請求項1の遊技提供手段は、遊技制御装置3、遊技図柄提供手段は、表示制御装置5、遊技機は、遊技機1、遊技提供手段が出力する指令は、変動パターン指定コマンド、高当り変動過程用指令は、リーチの変動パターン用の変動パターン特32〜特94、変動過程抽選手段は、図34のS1300、S2000、高当たり変動過程提供手段は、S1300、S2000の結果に基づいて、遊技図柄を提供する表示制御装置5の機能が対応する。
請求項2は、請求項1と同様である。
請求項3は、請求項1と同様である。
請求項4は、請求項1と同様である。
請求項5は、請求項1と同様である。
請求項6は、請求項1と同様である。
請求項7は、請求項1と同様である。
請求項8の停止図柄抽選手段は、図26に基づく説明の特図大当り図柄用カウンタの値に基づいて、上、中、下特別停止図柄を決定すること、および図27〜図29に基づく説明の上、中、下特図停止図柄の決定方法が対応する。
図柄抽選数変更手段は、大当りの場合は、図26に基づく説明の特図大当り図柄用カウンタの値に基づいて、上、中、下特別停止図柄を決定する方法を選択し、外れの場合は、図27〜図29に基づく説明の上、中、下特図停止図柄の決定方法を選択することが対応する。
請求項9は、図26の停止図柄の数より、図27の停止図柄の数の方が多いテーブルを利用することが対応する。
請求項10は、図26のテーブルにはない図27の停止図柄の「卵」があることが対応する。
請求項11の入力指令対比手段は、図34のS1400の処理が対応し、停止図柄変更手段は、S1500の処理が対応する。
請求項12は、請求項1と同様である。
請求項13は、変動パターンを入力したときに実行される図34の変動パターンの決定・停止図柄の決定処理でS1400と、S1500が実行されることが対応する。