JP2011019265A - Ofdm無線通信システムおよび送信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】OFDMA無線通信システムにおいて、システムの実質伝送効率を向上させる。
【解決手段】ガードインターバルを伴うOFDMシンボルで構成される第1の区間と第2の区間が時間軸上に連続して配置し、前記第1の区間のガードインターバル長は、前記第2の区間のガードインターバル長より長くし、前記第1の区間内に、前記第2の区間を制御する制御データが配置する。
【選択図】図1
【解決手段】ガードインターバルを伴うOFDMシンボルで構成される第1の区間と第2の区間が時間軸上に連続して配置し、前記第1の区間のガードインターバル長は、前記第2の区間のガードインターバル長より長くし、前記第1の区間内に、前記第2の区間を制御する制御データが配置する。
【選択図】図1
Description
本発明は、無線通信技術に関し、特に、適応的にGI長を制御するOFDM方式移動体通信技術に関する。
近年、ADSLやFTTHなどの有線ブロードバンドサービスが一般家庭へも急速に浸透してきたのに伴い、文字情報にとどまらず、音声、映像、音楽を利用したいわゆるリッチコンテンツサービスが拡大し、個人の扱う情報量も急増している。移動体通信の分野においても、携帯Webサービスや音楽配信サービスなどの非音声系サービスの利用が拡大傾向にあり、有線と同様に無線においても広帯域通信の要望がますます高まってきている。
このような移動体通信における広帯域化の要求に対して、様々な研究が行なわれている。無線通信方式の中でも、周波数利用効率、耐マルチパス干渉の観点から注目を集めている変調方式が、地上波デジタル放送や無線LANにも利用されているOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)である。OFDMは、高速なデータを分割した複数の低速データを、シンボル周期の逆数の間隔で配された複数のサブキャリアにより並列に伝送することによりマルチパス干渉に関する耐性を向上させた無線通信方式である。
データ速度が高速になるとシンボル長が遅延波の広がりに比べて短い場合には複数のシンボルにわたるシンボル間干渉を引き起こすが、OFDMでは、低伝送速度化によりシンボル長が遅延広がりに比べて相対的に長くすることによりマルチパス干渉を低減できる。さらに、遅延広がりよりも長いGIを伝送シンボル毎に付加することにより、マルチパス干渉を回避しつつ高速なデータ伝送を可能にしている。
また、信号シンボル長サブキャリア間隔を狭くすることにより、サブキャリアの数を増やすことができるとともにシンボル長が長くなり、マルチパス環境下での遅延波の影響を回避するために付加されるGI時間に伴う損失も相対的に小さくなるという利点がある。これらは、テレビ放送等の一方向の通信においては利点となるが、シンボルが長くなった分だけ処理時間が長くなるため、パケット通信や双方向通信などにおいては処理効率が低下することが懸念される。また、サブキャリア間隔が狭くなることにより機器に要求される周波数誤差への要求が厳しくなるため、シンボル長が長くなりすぎることは必ずしも好ましいことではなく、システムのサービスという観点からこれらの値は決定されることとなる。
上述の如く、OFDM変調方式は IEEE802.11aなどの5GHz無線LAN規格に採用されているため、この規格のパラメータを例として示す。サブキャリア間隔が312.5kHz間隔、つまりシンボル長が3.2μsecとなっており、1チャネルあたりに52本のサブキャリアが設定されている。実際には、マルチパスによるシンボル間干渉を軽減するために、シンボルの後ろ800ns分がコピーされ、GIとして、このコピー分がシンボルの先頭に付加されシンボル長が合計4μsecとなっている。ちなみに、マルチパス遅延の大きなホールや倉庫などでは、遅延広がりとして150nsを想定し、その5倍程度の800nsをGI長に設定することにより無線LANの使用環境でもシンボル間干渉を回避することが出来る。
OFDMを用いた通信システムに対しては、GI部分は基本的には損失分であり、大きなサービスエリアを対象としたシステム考えると、損失部分を無視できなくなる。そこで、GI長を適応的に制御するという観点から、以下に示すように、いくつかの提案がなされている(特許文献1から5まで参照)。例えば、特許文献2では、本線系データの遅延広がり量の増減とデータの誤り率とをフィードバックすることにより最適なGI長を保とうとする技術を記載しており、環境や時々刻々変化する遅延広がりを監視し、最適なGI長を使用して効率を高めることができる提案である。その他の下記特許文献においても、同様の発明を用いて遅延広がりを測定しやすい信号フォーマットを用いる提案や、フィードバック情報量を削減する等の提案等がなされている。
802.16aTM、IEEE Standard for Local and metropolitan area networksPart 16: Air Interface for Fixed Broadband Wireless Access Systems-Amendment 2: Medium Access Control Modifications and Additional Physical Layer Specifications for 2-11 GHz 802.16aTM(8.5.2. OFDMA symbol description, symbol parameters and transmitted signal、8.5.2.1 Time domain description。)
上記特許文献1から5までの技術は、通信装置が1対1である場合の通信システムにおける提案である。例えば、特許文献2に記載のデジタル送受信システムでは、放送局から移動中継局へのステータスデータの伝送と、移動中継局から放送局への本線系データ伝送とを行うシステムにおいて、ステータスデータに基づいて遅延量と誤りとの増減に関するデータを移動中継局に伝送し、このデータに基づいて、本線系データにおいてGIを増減させる技術である。
ところで、近年、上記のOFDM変調方式を利用し複数ユーザを周波数多重するOFDM-FDMA(OFDM-Frequency Division Multiplex Access)又はOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiplex Access)と称される技術(以下「OFDMA」と称する。)に関する研究が盛んになってきている。
OFDMAは、周波数帯域の広い通信帯域を用いて各端末装置にとって伝搬状態の良い一部の帯域を選択し割り与えることにより、基地局装置が複数の端末装置と同時に通信を行うことができ、その際においても帯域全体として良好な通信品質を確保し、実質的な伝送効率を高めるアクセスを行うことができる方式である。このOFDMAの採用はIEEE802.16で規格化検討が始まっており、当該規格との最終的な整合が予想されているWiBro(ワイブロ)と呼ばれるサービスが韓国において導入される動きにある。しかし伝搬環境の異なる複数端末との通話であるため、IEEE802.16においては、以下の非特許文献1に示すように、基地局毎にGI長を決定する方法がある。この方法は、複数の値からGI長を選択できる。
また、前述の如く、ユーザ周波数多重方式であるOFDMAでは、複数端末が同時にアクセス可能であることを前提とするため、従来の方法では、GI長はサービスエリア内において存在確率の低い場合がおおいにもかかわらず、予測される最大遅延広がりに対して設定しなければならない。従って、システム全体の実行伝送速度が低下してしまうという問題がある。特に、最大セルサイズが大きいセルラーシステムでは、システムの運用効率の低下が顕著となる。
一般に、OFDMAなどのマルチセルシステム内でのセルサイズは一様ではなく、その環境によって様々なセルサイズが混在することとなるが、基地局が同期したシステムでは小さいセルも大きいセルの最大遅延広がりにより管理されるため、高いトラフィックが予想される小さいセルでは著しい効率低下につながる可能性が高い。上記各先行文献に記載された技術も、OFDMAに適用すると、遅延広がりの異なるサービスエリア内において移動しながらに散在する複数ユーザ(移動端末)が同時にアクセスするため、遅延広がりの大きな端末が支配的となり、システムの運用効率の十分な向上が必ずしも望めないという問題がある。
本発明の目的は、OFDM方式を利用し複数の移動端末と同時に通信を行う無線通信システム、特に、OFDM変調方式を利用し複数ユーザを周波数多重するOFDMA無線通信システムにおいて、システムの実質伝送効率を向上させることである。また、様々なセルサイズが混在するマルチセルシステムにおいてもシステムの実質伝送効率を向上させることである。また、基地局間が同期している場合にも、柔軟に対応可能なシステムを提供することである。
直交周波数分割多重(以下、OFDM)方式を利用し、かつ、周波数軸を1つ以上のサブキャリアからなる周波数チャネルで、時間軸を1つ以上のOFDMシンボルからなる時間スロットで分割した通信フレームにおいて、前記周波数チャネルと前記時間スロットから特定されるブロック単位で各端末局に通信路を割り当てるいわゆる直交周波数分割多重アクセス(以下、OFDMA)を採用したシステムに関するものである。
OFDM変調方式を利用し複数ユーザを周波数多重するOFDMAは、周波数帯域の広い通信帯域を用いて各端末装置にとって伝搬状態の良い一部の周波数帯域を選択し割り与えることにより、基地局装置が複数の端末装置と同時に通信を行うことができ、その際においても周波数帯域全体として良好な通信品質を確保し、実質的な伝送効率を高めるアクセスを行うことができる。
本発明は、さらに、端末毎に遅延広がりが異なることから、遅延広がりが大きい端末が支配的にならないようにしシステム全体としての実質的な伝送効率を向上させるために、各端末の遅延広がり量に基づいて適した時間スロット内において各端末に対して周波数チャネルを割り当てることを特徴とする。また、エリア内における端末の分布に基づいて、GI長の異なる時間スロットを柔軟に設定することにより、エリア内における端末の移動があった場合でも、常に適切な設定が可能になる。
本発明の一観点によれば、ガードインターバルを伴うOFDMシンボルで構成される第1の区間と第2の区間が時間軸上に連続し、前記第1の区間のガードインターバル長は、前記第2の区間のガードインターバル長より長く、前記第1の区間内に、前記第2の区間を制御する制御データが配置されていることを特徴とするOFDMA通信システムが提供される。
また、前記第2の区間に、ユーザデータを配置することを特徴とする。
また、前記第2の区間に、ユーザデータを配置することを特徴とする。
本発明の他の観点によれば、時間軸上に連続している、ガードインターバルを伴うOFDMシンボルで構成される第1の区間と第2の区間の、前記第1の区間のガードインターバル長を、前記第2の区間のガードインターバル長より長くするGI付加部と、前記第1の区間内に、前記第2の区間を制御する制御データを配置する制御部とを備えたOFDMA通信システムの送信装置が提供される。
また、前記制御部が、第2の区間にユーザデータを配置することを特徴とする。
また、前記制御部が、第2の区間にユーザデータを配置することを特徴とする。
本発明によれば、OFDMA無線通信システムにおいて、システムの実質伝送効率を向上させることができる。また、様々なセルサイズが混在するマルチセルシステムにおいてもシステムの実質伝送効率を向上させることができる。
本明細書において、通信スロットとは、ユーザ割り当ての最小単位であり、1以上のサブキャリア、1以上のシンボルで構成される。通信フレームとは、ユーザ割り当て処理範囲であって、複数の時間スロットで構成される。時間軸上に連続したシンボルの集合である時間スロットをさらに時間軸上において集合させたものである。時間スロットは、同一持続期間のGIを付加したシンボルが連続する集合であり、時間スロットの連続する集合からなる通信フレームを使用して1つの基地局と複数端末局との間で無線通信を行う。時間スロットは複数の規定値のいずれか一つのGI長が個々に設定され、1時間スロットと1サブキャリアまたは連続するサブキャリアの組である周波数チャネルとによって通信スロットが規定される。通信フレーム上において、通信スロット単位で複数の通信相手に通信路が割り当てられる(図2参照)。
OFDM変調方式を利用し複数ユーザを周波数多重するOFDM-FDMA(OFDM-Frequency Division Multiplex Access)又はOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiplex Access)と称される技術(以下「OFDMA」と称する。)は、無線通信システム直交周波数分割多重(OFDM)方式を利用するシステムであって、周波数軸と時間軸とにより画定される通信フレームにおいて、周波数軸を1つ以上のサブキャリアからなる周波数チャネルにより分割し、時間軸を1つ以上のOFDMシンボルからなる時間スロットで分割する。周波数チャネルと時間スロットとにより特定されるブロック単位で、各端末局に通信路を割り当てるいわゆる直交周波数分割多重アクセスを採用したシステムである。
OFDMAは、周波数帯域の広い通信帯域を用いて各端末局装置にとって伝搬状態の良い一部の帯域を選択して割り与えることにより、基地局装置が複数の端末装置と同時に通信を行うことができ、その際においても帯域全体として良好な通信品質を確保し、実質的な伝送効率を高めるアクセスを行うことができる方式である。
以下、本発明の実施の形態による無線通信技術について、OFDMAを例として、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施の形態によるOFDMA無線通信技術の概要を示す図である。図1(A)は、本実施の形態による無線通信技術を用いたサービスエリアの概要であり、図1(B)は、通信フレーム構造及び複数のGI長を持つシンボルの構成例を示す図である。図1(A)に示すように、OFDMA無線通信システムAのサービスエリア1の中央又はその近傍に基地局装置3が設けられており、サービスエリア1の全域にわたって、複数の通信相手である端末局装置5が点在している様子が模式的に示されている。サービスエリア1は、基地局装置3からみて一番外側のドーナツ状の第1の領域Aと、真ん中のドーナツ状の第2の領域Bと、最も内側の円形の領域Cとの3つの領域に分割されている。図1(A)に示すそれぞれの領域A〜領域Cまでを画定し分割する仮想線は、例えば、基地局装置3を中心とする同心円である。
図1は、本発明の第1実施の形態によるOFDMA無線通信技術の概要を示す図である。図1(A)は、本実施の形態による無線通信技術を用いたサービスエリアの概要であり、図1(B)は、通信フレーム構造及び複数のGI長を持つシンボルの構成例を示す図である。図1(A)に示すように、OFDMA無線通信システムAのサービスエリア1の中央又はその近傍に基地局装置3が設けられており、サービスエリア1の全域にわたって、複数の通信相手である端末局装置5が点在している様子が模式的に示されている。サービスエリア1は、基地局装置3からみて一番外側のドーナツ状の第1の領域Aと、真ん中のドーナツ状の第2の領域Bと、最も内側の円形の領域Cとの3つの領域に分割されている。図1(A)に示すそれぞれの領域A〜領域Cまでを画定し分割する仮想線は、例えば、基地局装置3を中心とする同心円である。
図1(B)は、本発明の第1の実施の形態によるOFDMA無線通信技術における通信フレームの構成例を示す図である。図1(B)に示す通信フレームは、時間軸上に共通スロットと個別スロットとを有しており、個別スロットをさらに細かく見ると、Sgl11と、Sgr15と、Sgs17と、の長さの異なる通信スロットを有している。通信スロット内のシンボルの数が同一であるものとし、通信スロットを構成する有効シンボル11b、15b、17bに付加されたGI長11a、15a、17aがそれぞれ異なっていることを表わす。
通信スロットSgs17には、基地局3から最も近い領域である領域Cに存在する端末局が使用するスロットとして適した長さを有するGI長Gs17aが設定されている。通信スロットSgr15には、領域Bに存在する端末が使用するスロットとして適したGI長Gr15aが設定されているが、領域Cの端末に通信路を割り当てることも可能である。さらに、通信スロットSgl11には領域Aに存在する端末装置が使用するのに適したGI長Gl11aが設定されているが、これらのGIを領域Bと領域Cとに存在する端末装置に対して通信路を割り当てることも可能である。
符号Sglが付されているスロット中において、斜線が施されている時間スロットは、全ての通信端末装置が受信するものであり、図1においては「共通スロット」と称する。一方、特定の通信相手に割り当てることができる時間スロットは「個別スロット」と称する。この共通スロットには、各通信端末装置が自身への割り当て通信スロットや当該スロットの構成情報が収められており、全端末装置が受信できることが必要であるため、長いGIを使うのが一般的である。従って、簡単のために、他のSgl通信スロット11と同一のGI長が同数のシンボル数使用されているものとしてSgl(11a)で表している。但し、共通スロットで伝送する容量、すなわちシンボル数が、システムに依存して決定されることから、本来は他のSgl11と長さが一致することの方が稀である。尚、通信フレームの通信スロットの数、周波数方向への周波数チャネル数などは、図に示したものに限定されるものではない。
図1(B)の下方には、3種類の異なる長さのGI11a、15a、17aGIが付加された有効シンボル11b、15b、17bからなるOFDMシンボルの構成例が示されている。ただし、有効シンボル11b、15b、17bの長さは等しくなっている。もちろん、GIについても3種類のみに限られるものではなく、セルのサイズや使用する周波数帯などの環境によってGIの数が決定される。
図2は、本実施の形態による無線通信技術を説明するために用いられる用語である、「通信フレーム」、「時間スロット」、「通信スロット」、「OFDMシンボル」、「GI」、「周波数チャネル」、「サブキャリア」などと、その関係を説明するための模式図である。最上段には、時間的に連続する複数の通信フレーム21aからdからなる通信フレーム21が示されている。本実施の形態による無線通信システムでは、基本的にこの各通信フレーム21a〜21dのそれぞれの単位で複数端末装置への通信路割り当てのスケジューリングを行なうことを前提としている。但し、リアルタイム性、正確度など、データによっては、その性質の関係上、複数個の通信フレームを考慮して通信路を割り当てる方が好ましい場合がある。通信フレームは、時間軸と周波数軸とにより画定される。時間軸上のある時間帯における周波数軸上に延在するスロットが時間スロットであり、周波数軸上のある周波数帯における時間軸上に延在するチャネルが周波数チャネルである。時間スロットと周波数チャネルとが交差する領域において時間軸と周波数軸とにより画定される1つの通信スロット27が画定される。通信スロット27のある時間帯と周波数帯とにより画定される最小単位がOFDMシンボル31である。
すなわち、図2における上から2段目の図は、1つの通信フレーム内の構成を示す図であり、周波数チャネル25と、時間軸上の1つの時間スロット23とが交差するエリアとして規定される通信スロット27(例えば、通信フレーム内においてハッチを施したエリア)単位で、通信相手への通信路割り当てのスケジューリングを行う。
さらに、その下の図では、前述の通信スロット27の内容を示している。通信スロット27も周波数軸と時間軸とにより画定されており、1つの通信スロット27が複数のサブキャリア29により構成されている。尚、周波数チャネル25は、複数のシンボルが連続する1つのサブキャリアで定義してもよいし、複数まとめて定義してもよい。最下段の図が、有効シンボル区間にGIが付加されたOFDMシンボル31を示す図である。OFDMシンボル31は、GI長31aと有効シンボル31bとから構成され、GI長31aは複数の値を取りうる。以下の説明においては、上から2段目の通信フレーム21の図面を中心に使用するため、各通信スロット27内のGI長の差を、文字又はハッチング等により示す。
図3は、本実施の形態による無線通信システムにおける簡単なモデル例を示す図であり、図3では、サービスエリア1内に基地局3と、基地局3との距離が異なる3つの端末局5(5−1、5−2、5−3)とが存在し、これらの間の遅延広がりの関係が示されている。これらの3つの端末局5−1、5−2、5−3は、図1(A)に示した各領域A〜Cまでをそれぞれ代表する端末局として示している。dxminは最短時間での到来波を、dxmaxは最大遅延時間をもつ反射波の伝播距離を示す。基地局3と端末局(1)5−1との間の到来波と反射波の伝播距離とは、それぞれ例えばd1minとd1maxのように示されている。
図4と5は、一般的な技術と本実施の形態による技術とで、通信フレームの割り当てがどのようになるかを、図3に示した無線通信システムをモデルとして、端末局(1)5−1、(2)5−2、(3)5−3を参照しつつ示す。
図4は、OFDMA方式において、複数の通信相手にほぼ無作為に通信路を割り当てている様子を示す図である。以下においても、適宜、図1から3までを参照して説明を行う。端末局(2)5−2は、サービスエリア1における周辺に位置しているため、その遅延広がりは大きい。端末局(1)5−1は、サービスエリア1の中央に設けられた基地局3の近くに存在しており、その遅延の広がりは小さい。図4に示すように、SL1からSL10までの時間スロットのうちSL3〜8までの時間スロットが端末局2に割り当てられている。従って、当該時間スロットSL3〜8は、端末局(2)5−2の遅延広がりを吸収できるだけのGI長を有している必要がある。さらに、端末局(1)5−1、端末局(3)5−3に対しても、個別にスロットが割り当てられる。最初の時間スロットSL1には、共通スロットが周波数チャネルCH1からCH10までに割り当てられている。時間スロットSL1の時間軸上の大きい方向に個別スロットSL2からSL10までに個別スロットが設けられている。
図4は、OFDMA方式において、複数の通信相手にほぼ無作為に通信路を割り当てている様子を示す図である。以下においても、適宜、図1から3までを参照して説明を行う。端末局(2)5−2は、サービスエリア1における周辺に位置しているため、その遅延広がりは大きい。端末局(1)5−1は、サービスエリア1の中央に設けられた基地局3の近くに存在しており、その遅延の広がりは小さい。図4に示すように、SL1からSL10までの時間スロットのうちSL3〜8までの時間スロットが端末局2に割り当てられている。従って、当該時間スロットSL3〜8は、端末局(2)5−2の遅延広がりを吸収できるだけのGI長を有している必要がある。さらに、端末局(1)5−1、端末局(3)5−3に対しても、個別にスロットが割り当てられる。最初の時間スロットSL1には、共通スロットが周波数チャネルCH1からCH10までに割り当てられている。時間スロットSL1の時間軸上の大きい方向に個別スロットSL2からSL10までに個別スロットが設けられている。
実際には、端末局(1)5−1〜(3)5−3まで以外にも多数の端末局が存在し、遅延広がりが大きい端末局が端末局2と同一のハッチングを施したように割り当てられると(図4において、大きな遅延広がりの端末に割り当てられた通信スロット)、例えば、通信フレーム全体で最大遅延広がりを吸収する必要が生じるため、端末(1)5−1が割り当てられた通信スロットでは余分なGI長を使用することになる。このように、通信フレーム内の個別スロットを端末局の遅延広がりと無関係に割り当てると、システム全体の伝送効率が低下してしまうため、効率という観点からは好ましくない。
そこで、発明者は、各端末局の遅延広がり量を考慮して端末局を分類し、分類された端末局毎に、規定された時間スロット内で各端末局に対して周波数チャネルを割り当てることを考えた。また、エリア内における端末局の分布に関連させて、受信遅延広がりの異なる端末を、適切なGI長を有する時間スロット内に割り当てることを考えた。
図5に、本実施の形態による無線通信技術において、複数の通信相手が通信路を割り与えられている様子が示されている。図5に示すように、本実施の形態による無線通信技術では、通信スロットSL1〜3(総称してSL−1)は、比較的短い遅延広がり用の短いGI長が付加されたOFDMシンボル(梨地により表される)により構成され、通信スロットSL4〜6(総称してSL−2)は、平均的な遅延広がり用のGI長が付加されたOFDMシンボル(白地により表される)により構成され、SL7〜9(総称してSL−3)は、GI長が増加したOFDMシンボルにより構成されている。各通信スロットに適した遅延広がりの端末局をそれぞれ割り当てることによって、通信フレームを同じシンボル数で構成した場合に、通信フレーム長を短縮することができるという利点がある。
図6は、一般的な無線通信技術に対して、予測最大遅延広がりから求めたGI長を適用した通信フレームに対して、本実施の形態による無線通信技術、すなわち、遅延広がり量に基づいて端末局を分類し、時間スロット内で各端末局に対して遅延広がり量が適切になる方向に周波数チャネルを割り当てる技術を適用することにより、通信フレーム長が短縮されている状態を示す図である。遅延広がり量に基づく時間スロットと周波数チャネルの割り当てを考慮していない上部の図では、時間軸と周波数軸とに関して、共通スロットと個別スロットとに対して、通信スロットSgl11が均等に配置されている。
これに対して、本提案を真ん中の図の状態1以下に示す。従来技術に周波数チャネルを複数示しているが、各通信スロット、各シンボルの持続時間は周波数方向には従来技術でも本提案においても同一なので1つの周波数チャネルのみを用いて示している。状態1に示すように個別スロットとしてSgl11よりもGI長が短い(Gl11a>Gr15a)通信スロット15を配置することにより、或いは、状態2に示すように、Sgl11と、Sgr15よりもSgr17よりもGI長が短い(Gr15a>Gs17a)通信スロット17を配置することにより、或いは、状態3に示すように、Sgl11と、Sgr15と、Sgs17との割合をさらに調整してSgr15よりもGI長が短い(Gr5a>Gs17a)通信スロットSgs17の割合を多くする方向に配置することにより、状態1、2、3を端末の遅延広がり量の分布により変動させることができる。従って、白抜きの矢印Tで示すように通信フレーム長を確実に短縮できる。また、例えば一番長いGI長Gl11aが通信フレーム全体を支配しないようにすることができるため、GI長の配置に関する自由度が増すという利点がある。
尚、サイズの小さいセルの場合では、GI長の小さなスロットを多く有する状態1を使用する割合を多くし、逆にサイズの大きなセルではGI長の大きなスロットを多く有する状態3を使用する割合を多くするようにしても良い。
図7は、本発明の第1の実施の形態による無線通信システムにおける通信フレーム、通信スロット11,15、17、シンボル11c,15c、17cを示す図である。図7に示すように、同一長のシンボル周期11b、15b、17bに異なる長さのGI11a、15a、17aが付加されることにより、異なる長さのOFDMシンボル11c、15c、17cが構成される。各長さのOFDMシンボルを同数のマトリックス上に配することで異なる長さの通信スロット11、15、17を構成し、周波数方向には同一のGI長を有する通信スロットを配することで通信フレームが構成されるという関係が理解しやすいように示されているが、基本的には、図6に示した考え方と同様の考え方で構成されている。すなわち、異なるGI長ごとに時間スロットが構成され、この時間スロットによって通信フレームが形成される。端末での遅延広がりと通信フレーム内のOFDMシンボルのGI長とから各端末を分類し、各端末の分類に対応するGI長を有する時間スロット内で周波数特性などを考慮し最適な通信スロットを当該端末に割り当てる。このように、遅延広がり毎に端末をグループ化し、これに基づいて通信フレーム内のGI長を図7に示すように形成することが可能である。さらに、遅延広がり毎にグループ化された結果に基づいて、通信フレーム内のGI長を変更して新たな通信フレームを形成することも可能である。
また、複数の端末を遅延広がりにより分類した後に、各分類内の総データ量により通信フレーム内のGI長の異なるスロットの数を決定し、分類されたグループ毎に端末に周波数チャネルを割り当てることも可能である。すなわち、受信遅延広がりによる分類の結果に基づいて、時間スロット構成を適応的に変更する。以下に、このような例について図8を参照しつつ説明する。
図8は、ある基地局と通信中の複数端末が存在するときに、本発明の第1の実施形態により各通信端末に通信路を割り与える様子を示したものである。(A)から(D)までは、時間的な流れを説明するための図で、nとmを用いて時間的な流れを示しており各通信フレームの間隔は等間隔になっているが、特に等間隔に限定されるものではない。まず、図8(A)のみを用いて説明を始める。図面左側は端末での受信遅延広がりに基づいて全端末を分類した結果を示している。受信遅延広がりがGs17aよりも短ければGr−S21へ、Gs17aよりも長くGr15aよりも短ければGr−R23へ、Gr15aよりも長ければGr−L25へと各々の端末を分類する。ここで、基地局設置時にGl11aを超える遅延広がりは存在しないようにGl11aの値は設計されている。分類ごとの端末数、端末の要求する伝送帯域、あるいは端末の受信状態などを勘案した量をこの図の縦軸方向のみで示している図である。
続いて、図8(A)の右側図面は通信フレームであり前述の端末の分類に基づいて、通信フレーム内の時間スロットを構成するOFDMシンボルのGI長を設定する様子を示している。Gl11aが必要なGr−L25に分類された端末に対し2列分の時間スロット25aを確保しこのGI長をGl11aとする。次に、時間スロット25aと同数つまり2列分の時間スロット21aのGI長をGs17aに設定し、残り3列の時間スロット23aのGI長はGr15aに設定することによりこの通信フレームのフォーマットが決定される。Gr15aがGs17aよりも長い分とGl11aがGr15aより長い分とが等しくなるように設定されているのでGs17aとGl11aを有する時間スロットの数を同一に保つことで、通信フレームの長さは常に一定に保つことが出来る。
最後に、各分類に対応した時間スロット内で端末ごとに受信状態が良好な周波数チャネルなどを割り当てることにより各端末の通信スロットが決定されることを特徴とする。Gr−L25に分類された端末は時間スロット25aに割り当てなければシンボル間干渉により誤りが増加するが、Gr−R23へ分類された端末は時間スロット23aでも25aへでも割り当てることが可能である。同様にGr−S21に分類された端末は全ての時間スロットに割り当てることが可能となる。つまり分類はあくまでも優先権であり、割り当ての自由度が大きく損なわれることはない。
図8(B)から図8(D)までは、図8(A)からの時間経過後に端末の移動などにより、分類結果が時々刻々と変化した一例を示すものであり、図8(B)から図8(D)においても、図8(A)同様の処理を行った結果を示している。
図8(B)に示すように、端末分類結果においてはGI長Gr−R23、Gr−L25のみでGr−Sが存在しない場合であっても、その右図に示すように、Gr−Sに対応するGI長を有する通信スロット21aを通信フレーム#n+mに配置しても良い。
図8(C)に示すように、端末分類結果においてはGI長Gr−S21、Gr−R23のみでGr−L25が存在しない場合に、その右図に示すように、Gr−Rに対応するGI長を有する通信スロット23aのみを通信フレーム#n+2mに配置するようにしても良い。
図8(D)に示すように、端末分類結果に基づき、GI長Gr−S21、Gr−R23、Gr−L25のそれぞれが存在する場合において、その右図に示すように、分類結果とは異なる割合で対応するGI長を有する通信スロット21a、23a、25aをそれぞれ通信フレーム#n+3mに配置することも可能である。上記、全ての場合において、通信スロットの配置を調整することができるという利点がある。
尚、遅延広がりにより分類された端末の分布状態に基づいて、フレーム構成を柔軟に行うこともできる。すなわち、図8(A)から(D)までにも示されているように、端末の分類の結果(端末の分布の様子)に基づいてGIの種々の組み合わせにより通信フレームの構成を柔軟に変更・構成することが可能である。
また、これらは、所要伝送容量と各通信相手の受信品質により設定可能となる伝送速度とにより構成されていても良い。通信フレーム長(図8(A)から図8(D)までのそれぞれの右側の図の横軸の長さ)をいずれの時間においても一定に保つことにより、例えば、同期がとられている同期システムへの導入も容易となる。
図9は、本発明の第2の実施の形態による無線通信システムであって、長さの異なるGI長を有するOFDMシンボルと、それにより構成される一定長の時間スロット内のシンボル数と、の関係の一例を示す図である。従って、時間スロットを一定に保ちさえすれば、シンボル数はこの図に示されているものに限るものではない。
図9に示すように、本実施の形態による無線通信システムにおいては、例えば、tg=1/8×tsで表されるGI41aと有効シンボル43aとを有するOFDMシンボルS1と、tg=1/4×tsで表されるGI41bと有効シンボル43bとを有するOFDMシンボルS2と、tg=1/2×tsで表されるGI41cと有効シンボル43cとを有するOFDMシンボルS3と、を備えている場合を想定する。ここで、右図のように、20のOFDMシンボルS3を有する時間スロット45aと、18のOFDMシンボルS2を有する時間スロット45bと、15のOFDMシンボルS3を有する時間スロット45cと、が、22.5tsの同一期間を有することを示している。なお、時間スロットの継続期間比較のために3状態を並べて表しているだけで、同一時間スロット内に存在することはない。
上記それぞれの構成においては、各通信スロットのシンボル数が異なるものの、シンボル数はGI長に依存するので、各端末局は割り当てられた通信スロットのGI長を知ることにより通信スロット内のシンボル数も必然的に知ることができる。従って、追加で通知すべき余分な情報が発生しない。一方で、時間スロットがいずれのGI長に対しても一定であることから、GI長を自由に選択することが可能となる上に、各時間スロットまでを全基地局間で同期させて動作することが可能となる。
この構成の時間スロットを使用した例を図10に示す。図10は、本発明の第2の実施形態による無線通信システムにおける通信フレーム、通信スロット、OFDMシンボルを示す図である。Gs41aと有効シンボル43aとからなるOFDMシンボルと、Gr41bと有効シンボル43bとからなるOFDMシンボルと、Gl41cと有効シンボル43cとからなるOFDMシンボルと、により、それぞれ、長さ22.5×tsの通信スロット20−1、20−2、20−3とが構成できる。これらの通信スロット20−1、20−2、20−3は各時間スロット内で同一のGI長を有する通信スロットが設定され通信フレームが形成される。
図11は、本実施の形態による無線通信システムにより運用したときの通信フレーム構成の遷移を示す一例であり、図8と対応している。図8と同様に、各端末での受信遅延広がりを確認し、Gs41aより短い、Gr41bより短くGs41aより長い、Gr41bより長いという条件により、通信中の全端末をGr−s21、Gr−R23、Gr−L25に分類した結果が左側の端末分類結果と示された図面である。分類ごとの端末数、端末の要求する伝送帯域、あるいは端末の受信状態などを勘案した量をこの図の縦軸方向のみで示している図である。
その分類の結果から、図11(A)に示すようにGr−s21、Gr−R23、Gr−L25に対応した時間スロット21a、23a、25aによる通信フレームが図右側のように構成される。各々の時間スロットが通信フレーム内に不規則に配置されているのは、独立に設定可能であることを示すものであり、同一のGI長を有する時間スロットを連続的に配置してもよい。図11(B)ではGr−S21に分類される端末が存在しない状況であり、通信フレームにも時間スロット21aを配していない。同様に、図11(C)では、Gr−L25へ分類された端末が存在しないときである。図11(D)での分類は3つであるがGr−L25が他に比べて多い状態である。このときでも通信フレーム構成を柔軟に対応可能である様子を示している。
このように、本実施の形態による無線通信システムにおいては、通信スロット長がどの端末においても同じになるように、GI長の異なるOFDMシンボルにより同じ期間を有する時間スロットが構成される。
これにより、本実施の形態による無線通信システムにおいては、端末の分類結果に基づいて通信フレームを構成する際に、各通信フレームの時間を一定にするように調整するため、同期システムにも適用することが可能である。
図12は、3セル繰り返しのセル配置を示す図であり、一般的に知られるように符号A、B、Cで示した各セル間の与干渉回避のみを考慮すれば、セルA、B、Cを図12のように同一のもの同士が隣接しないように配置することにより、面的な無線通信システムの展開を容易にするものである。
図13は、図12に示す3セル繰り返し形態への対応を可能にしたものであって、本発明の第1の実施形態による無線通信システムを3セル繰り返し形態に適用した例を示す図である。A−1からC−3で示した帯は通信フレームであり、長さの異なるGs17a、Gr15a、Gl11aを持つOFDMシンボルの集合である時間スロットSgs17、Sgr15、Sgl11aおよび11bで構成される。ここで、Sgl11aは全端末が割り当て情報などの制御情報を確認するものであり、Sgl11bはSgs17、Sgr15と同様に個別の端末に割り当てられるデータ通信用の時間スロットである。Sgl11aは複数の端末が受信環境に関わらず復調できる必要がある制御情報を伝送する時間スロットであるため、伝送容量を減らしても干渉やフェージングに強い低い変調レートを使用しているのに対し、個別の端末に割り当てられる時間スロットに対しては端末に最適化し効率よく伝送したいとの要望がある。
データ通信用の時間スロットのうち最も長いGIであるGl11aで構成されたSgl11bは各基地局A、B、Cの高出力期間と示された区間にのみ配されることを特徴とする。遅延広がりが大きい端末はセル周辺に存在する可能性が高く、基地局との距離があることから比較的大きな送信電力を必要とする。従って、信号の送受信のタイミングが隣接する他の基地局の送受信タイミングと重なると、互いに信号の干渉が発生し、誤りが急増する可能性が高い。従って、図に示すように基地局Aでは通信フレームの後半側で、基地局Bでは前半側で、基地局Cでは中程においてSgl11bが使用し互いの時間が重ならないように設定することで干渉を回避しつつ効率的に通信を行うことが可能となる。
なお、構成はこの例に限るものではない。
なお、構成はこの例に限るものではない。
従って、本実施の形態による無線通信システムにおいては、基地局とその基地局に属する移動局との通信が、他の基地局からの干渉を受けることを防止することが可能であり、3セル繰り返し構成への対応が容易になる。
図14は、図12に示す3セル繰り返し形態への対応を可能にしたものであって、本発明の第2の実施形態による無線通信システムを3セル繰り返し形態に適用した例を示す図である。図13と同様に、A−1からC−3までは通信フレームであり、長さの異なるGs41a、Gr41b、Gl41cを持つOFDMシンボルの集合である時間スロットSgs、Sgr、Sglで構成される。図13同様にデータ通信用の時間スロットのうち最も長いGIであるGl41cで構成されたSglは各基地局A、B、Cの高出力期間と示された区間にのみ配されることを特徴とする。この場合も時間スロットを揃えているという第2の実施の形態による無線通信システムの特徴を有している他は、上記図13に示す構成と同様である。従って、図14に示す無線通信システムにおいても、図13の第1の実施形態と同様に、第2実施の形態による無線通信システムを使用して3セル繰り返しのスケジューリングを実現することができる。
次に、本発明の実施の形態による基地局装置の構成について説明する。図15は本実施の形態による基地局装置の概略ブロック図である。図15に示すように、本実施の形態による基地局装置は、複数の通信相手からの受信信号はアンテナAT1から無線部101を介して、OFDM受信信号が、OFDM受信部103で復調され、ネットワークインターフェース部105を介してネットワークへと送出されるとともに、各端末局から通知された遅延広がり、周波数チャネル、サブキャリア毎の受信特性など、各端末の受信状況を示す情報を抽出しスケジューリング部107に転送する。
ネットワークインターフェース部105は、ネットワークから取得した各通信相手へのデータをデータバッファ部111に蓄積するとともに、データバッファ部111へ転送したデータ量やデータの品質条件等の情報をスケジューリング部107に通知する。スケジューリング部107は、前述の遅延広がりの情報を基に複数の規定長のGIに対応した分類条件により各通信相手を分類する。次に分類された各グループで必要となる伝送帯域を、データバッファ部111でのデータの蓄積状況や要求品質を基に算出し、その結果から各グループが必要とする通信フレーム内の時間スロットを決定する。最終的に決定された時間スロットに各グループに属する通信相手の通信路を前述の受信品質情報を基に割り当てるスケジューリングを行い制御部113に通知する。制御部113は、スケジューリング情報や通信相手が遅延広がり測定や伝播路推定等を行う際に利用する既知のパイロット信号などと、前述スケジューリングされた順序に従いデータバッファ部111から取り出した通信相手へのデータをシリアルデータ化しシリアル/パラレル(S/P)変換部115へと出力する。
その後、サブキャリア変調部117では、スケジューリング部107で決定された変調が制御部113からの通知に従ってサブキャリアごとに施され、逆フーリエ変換部119、パラレル/シリアル(P/S)変換部121、サブキャリア変調部117、逆フーリエ変換部119,P/S変換部121を介してGI付加部123へと順次転送される。GI付加部123も制御部113からのスケジューリング情報に従って、各時間スロットに対応したGI長を付加するように動作し、生成されたOFDM送信信号は無線部101、アンテナAT1を介して通信相手へと送出される。無線部101は、図示しないが、周波数を変換する周波数変換部、電力を増幅する電力増幅部などを有している。
図16は、本発明の実施の形態による端末局装置の概略構成例を示す機能ブロック図である。図16に示すように、本実施の形態による端末局装置においては、図15に示す基地局装置からの信号がアンテナAT2から受信された信号が無線部201からOFDM受信信号として出力される。OFDM受信信号内の共通スロット(図5)内には、通信スロットをどの時間に割り当てるかに関する通信スロット割り当て情報と、GI長情報と、が含まれており、これらの情報に基づいて、通信フレーム内の共通スロット以外のスロットである個別スロット内の割り当て通信スロットの復調が行なわれる。復調された信号は、GI除去部203で割り当てられた長さのGIを除去し、シリアル/パラレル変換を行うS/P変換部205、伝搬路の推定を行う伝搬路推定部207、フーリエ変換を行うフーリエ変換部211、信号の復調を行うサブキャリア復調部213、パラレル/シリアル変換を行うP/S変換部215を介して、ユーザインタフェース部241に転送される。基地局装置3(図1)からの既知のパイロット信号との相関をとることにより、伝搬路推定部(遅延広がり量の検出機能も有する)207において得られた遅延広がりの測定結果(伝搬路情報)は制御部217に送られる。
ユーザインターフェース部241から入力された情報(送信データ)は、遅延広がりの測定結果などの制御情報とともにマルチプレックス部221において合成され、シリアル/パラレル変換を行うS/P変換部223、変調を行うサブキャリア変調部225、逆フーリエ変換を行う逆フーリエ変換部227、パラレル/シリアル変換を行うP/S変換部231、GIを付加するGI付加部233によりOFDM送信信号として無線部201を介してアンテナAT2から基地局に送出される。このとき、端末局5(図1)の送信信号も下り受信信号と同一のGI長を使用することもある。その際は、基地局装置の場合と同様に、制御部がGI長を随時変更することになる。
次に、第1の実施の形態と第2の実施の形態による無線通信技術における通信フレームの割り当て処理の流れについて説明を行う。図17は、通信相手に通信フレームの通信路を割り当てる処理の流れを示すフローチャート図である。右側には、フローチャート内の記号の説明を付しており、これを参照しながら説明を行う。図17に示すように、本実施の形態による無線通信技術における通信路の割り当てにおいて、ステップS1において処理を開始し、ステップS2において、まず、i=1とするとともに、端末分類用のカウンターNL、NS、NRと通信相手を分類するグループごとの総所要伝送帯域BL、BS、BRを0とし、端末局のグループLG、SG、RGを空にする初期化処理を行なう。ステップS3において、通信相手の遅延広がり情報Tds(1)を読み出し、ステップS4において、端末局の遅延広がりTds(i)に対して判定を行う(最小はi=1)。この判定において、遅延広がりTds(1)>tgr(Rグループの遅延広がりの最大値)であるときは(Yes)、ステップS5においてNLをカウントアップし(NL=NL+1)、Tds>tgrの端末局のグループLGに当該通信相手であるi番目の端末局MT(i)を登録し、ステップS6においてBL=BL+MTB(i)を行う。MTB(i)はその通信フレームでのi番目端末の所要伝送帯域、または所要帯域と受信品質から導かれた所要シンボル量である。
ステップS4における判定において、遅延広がりtds(i)>tgrを満足しないときは(No)、次のステップS7において、端末の遅延広がりTds(i)<tgsであるか否かを判定する。ステップS7において、Tds(i)<tgsであれば(Yes)、ステップS8に進み、ステップS8においてNSをカウントアップし(NS=NS+1)、Tds<tgsの端末局のグループSGに当該通信相手であるi番目の端末局MT(i)を登録し、ステップS9においてBS=BS+MTB(i)を行う。尚、MTB(i)はその通信フレームでのi番目端末の所要伝送帯域、または所要帯域と受信品質から導かれた所要シンボル量である(以下同様)。
ステップS4における判定において、遅延広がりtds(i)>tgrを満足しないときは(No)、次のステップS7において、端末の遅延広がりTds(i)<tgsであるか否かを判定する。ステップS7において、Tds(i)<tgsであれば(Yes)、ステップS8に進み、ステップS8においてNSをカウントアップし(NS=NS+1)、Tds<tgsの端末局のグループSGに当該通信相手であるi番目の端末局MT(i)を登録し、ステップS9においてBS=BS+MTB(i)を行う。尚、MTB(i)はその通信フレームでのi番目端末の所要伝送帯域、または所要帯域と受信品質から導かれた所要シンボル量である(以下同様)。
ステップS7において、Tds(i)<tgsでなければ(No)、ステップS10に進み、ステップS10においてNRをカウントアップし(NR=NR+1)、Tds>tgsの端末局のグループRGに当該通信相手であるi番目の端末局MT(i)を登録し、ステップS11においてBR=BR+MTB(i)を行う。
ステップS6、S9、S11から、ステップS12において、iが通信相手の総数NTと等しくなるまで(i=NT)、iに1を加え(ステップS13(i=i+1)、ステップS3に戻り、端末の遅延広がりTds(i)の読み出しからのステップを順次繰り返す。ステップS12において、i=NTになったところで、ステップS14に進み、BL、BS、BLの割合に基づいて、各グループに割り当てる時間スロットを決定する。ステップS15において、グループ毎に分配された時間スロットにおいて各通信相手の受信品質情報を基に通信路の割り当てを行い、スケジューリングを終了する。以上の処理により、通信相手に対して遅延広がりに基づいて通信フレームの通信路を割り当てることができる。
端末局が移動することを考慮すると、端末毎の遅延広がり量は、時間に応じて変化するのが一般的である。従って、通信路の割り当て処理は、定期的に又は必要に応じて(システムの運用上問題が生じた場合などに)適宜行うのが好ましい。これにより、移動又はその他の要因によって時々刻々変化する各端末の遅延広がり量の変化を捉え、無線通信システムにとって実質的な伝送容量が適切になるように、端末における通信路の割り当てを変更することができる。尚、ここまで異なるGI長が3つの場合について説明してきたが、GI長の種類は3種類以外であっても良い。
以上に説明したように、本発明の実施の形態による無線通信技術によれば、各端末局の遅延広がり量に基づいて端末を分類し、分類毎に規定時間スロット内で各端末に周波数チャネルを割り当てるため、遅延広がりの異なる端末を備えた無線通信システムにおいて、各端末に対して周波数チャネルを簡単な処理で精度良く割り当てることができる。特に、端末毎に遅延広がりが異なるシステムに複数のOFDMシンボルからなるタイムスロットと複数のサブキャリアからなる時間チャネルによって規定されるOFDMAにおいても、周波数チャネルの割り当てが簡単にできる。また、移動局(端末)を含む無線通信システムのように、端末局の分布が逐次変更されるシステムにおいても、端末の分布により柔軟にGI長の異なる時間スロットを設定することができ、GI長の設定が簡単になるという利点がある。さらに、遅延広がりに基づく端末の割り当てを、定期的に又は必要に応じて行うことにより、無線通信システムにとって実質的な伝送容量を適正になるように調整することができる。
本発明は、無線通信システムに利用可能である。
AT1,AT2‥アンテナ、1…サービスエリア、3…基地局装置、5…端末局装置、11、15、17…通信スロット、11a、15a、17a…GI長、11b、15b、17b…有効シンボル、21…通信フレーム、23…時間スロット、25…周波数チャネル、27…通信スロット、31…OFDMシンボル、103‥OFDM受信部、105‥ネットワークインターフェース部、107‥スケジューリング部、111‥データバッファ部、113‥制御部、115‥シリアル/パラレル(S/P)変換部、161‥無線部、201…無線部、203…GI除去部、205…S/P変換部、207…伝搬路推定部、211…フーリエ変換部、213…サブキャリア復調部、215…P/S変換部、217…制御部、221…マルチプレクス部、223…S/P変換部、225…サブキャリア変調部、逆フーリエ変換部、231…P/S変換部、233…CI付加部、241…ユーザインターフェイス部。
Claims (4)
- ガードインターバルを伴うOFDMシンボルで構成される第1の区間と第2の区間が時間軸上に連続し、
前記第1の区間のガードインターバル長は、前記第2の区間のガードインターバル長より長く、
前記第1の区間内に、前記第2の区間を制御する制御データが配置されていることを特徴とするOFDMA通信システム。 - 前記第2の区間に、ユーザデータを配置することを特徴とする請求項1記載のOFDMA通信システム。
- 時間軸上に連続している、ガードインターバルを伴うOFDMシンボルで構成される第1の区間と第2の区間の、前記第1の区間のガードインターバル長を、前記第2の区間のガードインターバル長より長くするGI付加部と、
前記第1の区間内に、前記第2の区間を制御する制御データを配置する制御部とを備えたOFDMA通信システムの送信装置。 - 前記制御部が、第2の区間にユーザデータを配置することを特徴とする請求項3記載の送信装置。
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