JP2011018791A - ヒートシンククーラ - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成により、防塵フィルタに付着した塵埃を除去することができるヒートシンククーラを提供する。
【解決手段】発熱体Hで発生した熱が伝達されるヒートシンク本体部11と、ヒートシンク本体部11に設けられた筐体部12と、筐体部12に設けられてヒートシンク本体部11に向けて送風する冷却ファン13とを有し、筐体部12に形成されて外気を取り込む開口部12Aには、平面状の防塵フィルタ14が設けられるとともに、筐体部12には防塵フィルタ14に付着した塵埃を除去する塵埃除去機構20が設けられ、塵埃除去機構20は、冷却ファン13の駆動モータ13Aの駆動軸13Bと同軸に配置され、かつ駆動モータ13Aにより駆動される回転軸21と、回転軸21に固定されて防塵フィルタ14の表面と摺動して防塵フィルタ14に付着した塵埃を掻き取るフィン22とを具備する。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子機器、電気製品を冷却するためのヒートシンククーラに関する。
従来から、電子機器、電気製品の発熱体にはその発熱による高温化を抑えるためにヒートシンククーラが設けられている。このヒートシンククーラ1は、図3及び図4に示すように、熱伝導率の高い金属板2Aが一定の間隔をおいて多数配置されかつその下部が発熱体Hに接するヒートシンク本体部2と、該ヒートシンク本体部2の上部位置に設けられて該ヒートシンク本体部2の金属板2Aに向けて送風することで該金属体2Aに伝達された発熱体Hからの熱を外部に放出する冷却ファン3と、から構成されたものであって、該冷却ファン3は、ヒートシンク本体部2の上部位置に固定された筐体部4内に収納されている。
そして、このように構成されたヒートシンククーラ1では、発熱体Hで発生した熱がヒートシンク本体部2の金属板2Aに伝達された後、冷却ファン3から送られた風によって外部に放出され、その結果、発熱体Hが冷却されることになる。
ところが、このようなファン付きヒートシンク1では、冷却ファン3によりヒートシンク本体部2に風を当てて冷却を行うために、冷却ファン3により取り込まれた空気中の塵埃が、ヒートシンク本体部2の上部に蓄積してしまう。これによりヒートシンク本体部2の金属板2A間に空気が流れなくなり、冷却性能が維持できなくなる、という問題が発生していた。
そして、このような対策としては、冷却ファン3の給気口に防塵フィルタを設けることで、塵埃が入ることを防止するようにした技術が、以下の特許文献1に示されている。
特許文献1に示されるヒートシンクは、冷却ファン付のヒートシンク本体部に、冷却ファンで吸気するエアに含まれる異物を取り除く防塵フィルタが設けられたものである。また、前記防塵フィルタは、前記ヒートシンク本体部に対してネジにより脱着自在とされる固定カバーに設けられる構成であり、前記冷却ファンの稼動により粉塵が多量に付着した場合に、前記固定カバーを一旦取外すことで交換が可能になっている。
しかしながら、このような特許文献1のヒートシンクでは、防塵カバーに塵埃が多量に付着するとヒートシンク本体部の冷却効率が悪くなるため、塵埃が付着する毎に、該防塵カバーを交換するといった面倒な作業が必要となっていた。
そして、このような問題を解決するために、特許文献2に示される技術が提供されている。特許文献2に示される電気掃除機の集塵部には、円筒状に形成されたフィルタ部の外側に清掃具が設けられたものであって、該清掃具のブラシが、該フィルタの外側筒状面と摺動することで、該フィルタの表面に付着した塵埃が掻き落とされるようになっている。
特開2000−151167号公報 特開2002−51949号公報
ところが、特許文献2に示される清掃具では、ブラシが、円筒状に形成されたフィルタの筒状面と摺動することで、該フィルタに付着した塵埃を掻き落すように構成されたものであるので、該ブラシを、前記フィルタの筒状面と摺動させる複雑な機構が必要であった。また、特許文献2の掃除具では、掃除専用の駆動機構を設ける必要があり、このような機構によっても全体構成が複雑化するという問題があった。
一方、先の特許文献1に示されるヒートシンクは、防塵フィルタが固定カバーの内部に収納される構造であるので、仮に、特許文献2に示されるブラシを組み合わせたとしても、筐体となる固定カバーが邪魔になって、構造上、該防塵フィルタと摺動させることが難しく、該防塵フィルタの表面に付着した塵埃をうまく掻き取ることができない、という問題が発生していた。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、簡易な構成により、防塵フィルタに付着した塵埃を除去することができるヒートシンククーラを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明では、発熱体に接するように設けられ該発熱体で発生した熱が伝達されるヒートシンク本体部と、該ヒートシンク本体部に設けられた筐体部と、該筐体部に設けられて前記ヒートシンク本体部に向けて送風する冷却ファンと、を有し、前記筐体部に形成されて外気を取り込む開口部には、塵埃を取り除くための平面状の防塵フィルタが設けられるとともに、前記筐体部には、該防塵フィルタに付着した塵埃を除去する塵埃除去機構が設けられ、前記塵埃除去機構は、前記冷却ファンの駆動モータの駆動軸と同軸に配置されかつ該駆動モータにより駆動される回転軸と、該回転軸に固定されて前記防塵フィルタの表面と摺動して該防塵フィルタに付着した塵埃を掻き取る摺動部材と、を具備することを特徴とする。
本発明によれば、既存の冷却ファンの駆動モータを動力源として駆動し、かつ防塵フィルタを平面状に形成するとともに、該防塵フィルタ上を摺動する摺動部材の回転軸を該冷却ファンの駆動軸と同軸に配置することで、全体の構成が複雑化せず、簡素化、コンパクト化を図ることができる。
本発明に係わるヒートシンククーラを示す斜視図である。 図1を中央で切断した縦断面図である。 従来に係わるヒートシンククーラを示す斜視図である。 図3を中央で切断した縦断面図である。
図1及び図2を参照して本発明の一実施形態について説明する。
本発明に係わるヒートシンククーラ10は、図1及び図2に示すように、熱伝導率の高い金属板11Aが一定の間隔をおいて多数配置されかつその下部が発熱体Hに接するヒートシンク本体部11と、該ヒートシンク本体部11上に設けられてその上端部に開口部12Aを有する筐体部12と、該筐体部12内に設けられて該ヒートシンク本体部11の金属板11Aに向けて送風することで該金属体11Aに伝達された発熱体Hからの熱を外部に放出する冷却ファン13と、前記筐体部12の開口部12Aに設けられて塵埃を取り除くための平面状の防塵フィルタ14と、前記筐体部12に設けられて該防塵フィルタ14に付着した塵埃を除去する塵埃除去機構20と、から構成されている。
また、前記ヒートシンククーラ10は全体として円筒状に形成されており、これにより筐体部12の上端に位置する開口部12A、及び該開口部12Aに設置される防塵フィルタ14も円形に形成されている。
前記冷却ファン13は、図2に示すように、前記筐体部12の図示しない支持部材により該筐体部12の開口部12Aの中央に支持された駆動モータ13Aと、該駆動モータ13Aにより駆動される駆動軸13Bと、該駆動軸13Bに固定された送風羽13Cと、から構成されるものであって、前記駆動軸13Bは、円形に形成された開口部12A、及び防塵フィルタ14の中央部に配置されている。
また、前記塵埃除去機構20は、前記冷却ファン13の駆動軸13Bと同軸に配置され、かつ前記冷却ファン13の駆動モータ13Aにより矢印A方向に駆動される回転軸21と、該回転軸21に固定されて前記防塵フィルタ14の表面と摺動して該防塵フィルタ14に付着した塵埃を掻き取るフィン(摺動部材)22と、から構成されている。
また、前記冷却ファン13の駆動軸13Bと回転軸21との間には、前記駆動モータ13Aの回転速度を減速して、前記塵埃除去機構20の回転軸21に伝達する減速機23が設けられている。
前記フィン22は、図1に示されるように、前記回転軸21から半径方向外方に向けて前記防塵フィルタ14の面上で湾曲するように円弧状に形成されたものであって、前記回転軸21を中心として矢印A方向に回転した場合、該湾曲した円弧面の凸状面側(符号22Aで示す)を前側として駆動される。そして、このようなフィン22の円弧面の移動によって、該円弧面の凸状面側22Aで塵埃が掻き取られるとともに、該円弧面に沿うように塵埃が防塵フィルタ14の外側に向けて送られ、これによって防塵フィルタ14上に塵埃が残留することが防止される。
また、前記フィン22は、円形に形成された防塵フィルタ14の中央を回転中心として設けられており、回転により、全体として円形に形成された防塵フィルタ14の全領域を摺動するようにその長さが設定されている。
そして、以上のように構成されたヒートシンククーラ10では、冷却ファン13の駆動モータ13Aを駆動した場合に、ヒートシンク本体部11の金属板11Aに伝達された発熱体Hの熱が、冷却ファン13で送られた風によって外部に強制的に放出され、その結果、発熱体Hの冷却が促進されることになる。
また、冷却ファン13が駆動された場合には、開口部12Aを通じて外気が取り込まれることになるが、このとき、該開口部12Aに設置された防塵フィルタ14にて、外気中に含まれる塵埃が捕集されて、該塵埃がヒートシンク本体部11に付着することが防止される。
一方、冷却ファン13の駆動によって、その駆動軸13Bに接続される塵埃除去機構20の回転軸21とともにフィン22が矢印A方向に回転する。これにより防塵フィルタ14上の塵埃がフィン22により掻き取られ、該塵埃が防塵フィルタ14上に付着することが防止される。このとき、塵埃は、フィン22の前側(矢印A側)に位置する円弧面の凸状面側22Aで掻き取られた後、該円弧面に沿うように防塵フィルタ14の外側に向けて順次送られ、その結果、防塵フィルタ14上に残留することが防止されることになる。
以上詳細に説明したように本実施例に示すヒートシンククーラ10によれば、平面状に形成された防塵フィルタ14の表面と摺動して該防塵フィルタ14に付着した塵埃を掻き取るフィン22を設け、さらに、該フィン22を、冷却ファン13の駆動モータ13Aの駆動軸13Bと同軸に配置しかつ該駆動モータ13Aにより駆動される回転軸21により回転させるようにした。すなわち、既存の冷却ファン13の駆動モータ13Aを動力源として駆動し、かつ防塵フィルタ14を平面状に形成するとともに、該防塵フィルタ14上を摺動するフィン22の回転軸21を、該冷却ファン13の駆動軸13Bと同軸に配置することで、全体の構成が複雑化せず、簡素化、コンパクト化を図ることが可能となる。
また、上記ヒートシンククーラ10では、冷却ファン13の駆動モータ13Aと連動して、塵埃除去機構20のフィン22が駆動されるので、冷却ファン13が高速回転して塵埃が防塵フィルタ14に多量に付着するような場合であっても、冷却ファン13の駆動モータ13Aと連動してフィン22が、より早い速度で回転することで、防塵フィルタ14への塵埃の付着を有効に抑えることができる。
また、本実施例に示すヒートシンククーラ10によれば、塵埃を掻き取るフィン22を、回転軸21から半径方向外方に向けて防塵フィルタ14の面上で湾曲するように円弧状に形成し、該湾曲した円弧面の凸状面側22Aを前側としてフィン22を駆動するようにしたので、該円弧面に沿って塵埃が防塵フィルタ14の外側に送られ、これによってフィン22によって掻き取られた塵埃が防塵フィルタ14上に残留することなく、該防塵フィルタ14の防塵能力を常に維持することができる。
また、本実施例に示すヒートシンククーラ10によれば、フィン22の回転領域に合わせて防塵フィルタ14を円形に形成したので、該フィン22によって防塵フィルタ14の全領域に亘って塵埃を掻き取ることができ、この点においても該防塵フィルタ14の防塵能力を常に維持することができる。
なお、本実施例では、フィン22を円弧状にしたが、これは必須構成ではなく、径方向に沿う直線状に形成しても良い。また、前記減速機23は、常に一定の減速比に設定しても良いし、段階的に減速比が切り替えられるように、調整可能に構成しても良い。また、減速機23を備えずに、フィン22が冷却ファン13と同角速度で回転するようにしても良い。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
10 ヒートシンククーラ
11 ヒートシンク本体部
12 筐体部
12A 開口部
13 冷却ファン
13A 駆動モータ
13B 駆動軸
14 防塵フィルタ
20 塵埃除去機構
21 回転軸
22 フィン(摺動部材)
22A 円弧面の凸状面側

Claims (3)

  1. 発熱体に接するように設けられ該発熱体で発生した熱が伝達されるヒートシンク本体部と、該ヒートシンク本体部に設けられた筐体部と、該筐体部に設けられて前記ヒートシンク本体部に向けて送風する冷却ファンと、を有し、
    前記筐体部に形成されて外気を取り込む開口部には、塵埃を取り除くための平面状の防塵フィルタが設けられるとともに、前記筐体部には、該防塵フィルタに付着した塵埃を除去する塵埃除去機構が設けられ、
    前記塵埃除去機構は、前記冷却ファンの駆動モータの駆動軸と同軸に配置されかつ該駆動モータにより駆動される回転軸と、該回転軸に固定されて前記防塵フィルタの表面と摺動して該防塵フィルタに付着した塵埃を掻き取る摺動部材と、を具備することを特徴とするヒートシンククーラ。
  2. 前記摺動部材は、前記回転軸から半径方向外方に向けて前記防塵フィルタの面上で湾曲するように円弧状に形成され、該湾曲した円弧面の凸状面側を前側として駆動されることを特徴とする請求項1記載のヒートシンククーラ。
  3. 前記防塵フィルタは、前記摺動部材の回転領域に合わせて円形に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のヒートシンククーラ。
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