JP2011018760A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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秀誠 高見
Tetsutaro Kuwahara
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Abstract

【課題】低コストかつ作業効率の高い半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】シリコン基板110の上に回路パターンを形成し、回路パターンが形成されたシリコン基板110の上に層間絶縁膜140を形成する。層間絶縁膜140に対して第1の加速電圧でイオン注入を行い第1イオン層310を形成する。続いて第1の加速電圧より高い第2の加速電圧でイオン注入を行い第2イオン層320を形成する。その後、層間絶縁膜140を、第2イオン層320の波形上端部320Puが表出するまで研磨する。
【選択図】図4

Description

本発明は、半導体装置の製造方法に関し、特に層間絶縁膜にイオン注入をする半導体装置の製造方法に関する。
半導体集積回路の集積度の向上に伴い、回路の3次元的構造がますます複雑化している。そのため、回路パターン上の層間絶縁膜の高平坦度への要求も一層厳しくなってきている。
従来最も一般的に行われてきた平坦化方法は、層間絶縁膜を酸化シリコン膜で形成し、融点以上の熱処理を施し表面張力による流動で平坦化を行う方法(以下、リフローとする。)である。
以下、従来における、ウエハ900の層間絶縁膜の平坦化方法について図7を参照して説明する。まず、LOCOS(Local Oxidation of Silicon)法を使用して、シリコン基板110上に酸化絶縁膜120を形成する。続いてシリコン基板110の上にゲート絶縁膜170を形成し、多結晶シリコン膜を300nm程度堆積し、この多結晶シリコン膜300に、リンを拡散して低抵抗化した後に、前記多結晶シリコン膜300をパターニングしてゲート電極180を形成する。続いて、酸化膜の堆積とそのエッチバックによりサイドウォール160を形成し、その後、ヒ素等のn型不純物をイオン注入して、ソース・ドレイン領域150を形成する。続いて、常圧化学気相成長法(Atmospheric Pressure Chemical Vapor Deposition;APCVD法)により、酸化膜130を100nm程度堆積する。その後、酸化膜130の上に層間絶縁膜140を400nm程度堆積する(図7(a))。
そして、層間絶縁膜140を成膜後は、リフローによる表面の平坦化が予定されるが、リフロー装置の準備等のために直ちに処理を行うことができない場合がある。そのためリフローを行う前に、窒素ガスが充填されたデシケータ中に保管される(図7(b))。これは、大気中の水分が層間絶縁膜140に吸収されることを防止するためである。即ち、層間絶縁膜140が例えばBPSG(Boron-Phosphrous Doped Silicate Glass)膜の場合、大気中の酸素がBPSG膜中のB及びPと反応してBPO等が生成し、このBPO等がBPSG膜の表面に析出する。BPSG膜表面にこのような析出物が存在すると、BPSG膜表面に金属配線を形成した場合に金属配線の短絡が生じるという問題点がある。このような問題点は層間絶縁膜140としてBPSGを用いる場合のみならず、他の層間絶縁膜を用いる場合にも生じうる。そのため、リフロー処理前に時間を要する場合は、窒素雰囲気下で、一時保管される。
その後、24時間以内にデシケータから取り出してリフローすることにより、層間絶縁膜140の表面を平坦化する(図7(c))。
このような従来の層間絶縁膜の形成工程において、層間絶縁膜中の水分に起因するトランジスタ特性の変動を防止することを目的として、以下のような方法が提案されている。
特許文献1には、水分透過抑制層を形成し、前記水分透過抑制層の上に、TEOS−O系の反応ガスを用いてCVD法により層間絶縁膜140を形成する半導体装置の製造方法が記載されている。
特許文献2には、層間絶縁膜であるSOG(Spin On Glass)膜にアルゴンイオンを注入して、SOG膜を改質する半導体装置の製造方法が記載されている。
特許文献3には、層間絶縁膜であるBPSG膜にシリコンイオンを注入して、BPSG膜中の水分量を低下させる半導体装置の製造方法が記載されている。
特開平8− 51156号公報 特開平9−312286号公報 特開平10−209147号公報
上述した従来の半導体装置の製造方法においては、リフロー処理をする前に、製造途中の半導体装置を窒素雰囲気中に保管することで、窒素等の保管コストが発生していた。また、リフロー処理をする前に、リフロー装置の準備ができているかについて担当者と適宜連絡をとる必要があり、そのため半導体装置のスムーズな生産が困難であった。更には、リフロー装置が長期間故障した場合は、製造途中の半導体装置を窒素雰囲気中に保管しても、層間絶縁膜に水分がある程度浸透することは避けられず、製造途中の半導体装置を破棄することもあった。このような層間絶縁膜に水分が吸湿することによる層間絶縁膜表面の析出物の発生は、リフロー処理前のみならず、半導体装置の製造工程の他の段階でも生じうる。
このように、低コストかつ作業効率が高い半導体装置の製造方法は、未だ開発されておらず、その実現が望まれている。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、窒素雰囲気中にて保管するのではなく、大気中に製造工程途中の半導体装置を載置して製造コストを低下させ、かつ、リフロー処理の準備を簡略化することで作業効率を向上させた半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、シリコン基板の上に回路パターンを形成する第1工程と、前記回路パターン上を含めて前記シリコン基板の上に層間絶縁膜を形成する第2工程と、前記層間絶縁膜に対して第1の加速電圧でイオン注入を行い、深さ方向の濃度分布のピーク位置と前記シリコン基板との間の距離が前記シリコン基板の表面上の位置で変動する第1イオン層を形成する第3工程と、前記層間絶縁膜に対して前記第1の加速電圧よりも高い第2の加速電圧でイオン注入を行い、深さ方向の濃度分布のピーク位置と前記シリコン基板との間の距離が前記シリコン基板の表面上の位置で変動する第2イオン層を形成する第4工程と、前記第2イオン層の深さ方向の濃度分布のピーク位置の一部が出現するまで前記層間絶縁膜を平坦化研磨する第5工程とを有することを特徴とする。
また、前記第1イオン層及び前記第2イオン層の深さ方向の濃度分布のピーク位置は、夫々、同一位相の波形であり、前記第2イオン層の波形上端部は、前記第1イオン層の波形下端部よりも、前記層間絶縁膜の表面側に位置することが好ましい。
また、前記第3工程において、前記第1の加速電圧は20keV以上120keV以下であると共に、ドーズ量は3×1015atoms/cm以上1×1017atoms/cm以下であり、前記第4工程において、前記第1の加速電圧は30keV以上180keV以下であると共に、ドーズ量は3×1015atoms/cm以上1×1017atoms/cm以下であることが好ましい。
また、前記第2の加速電圧と前記第1の加速電圧との差は、10keV以上60keV以下であることが好ましい。
また、前記第4工程と前記第5工程との間に、層間絶縁膜を熱処理する工程を有することが好ましい。
本発明によれば、製造工程途中の半導体装置を大気中に載置しても、層間絶縁膜に大気中の水分が吸湿されにくく、そのため、リフロー処理をする前に製造途中の半導体装置を窒素雰囲気中に保管することは不要となり、保管工程を省略して製造コストを低下させることができる。しかも、リフロー処理の準備に長時間を要しても大気中に長時間放置することができ、作業効率を向上させることができる。
(a),(b),(c)は本発明の実施形態の半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図であり、(a)はシリコン基板の上に回路パターンを形成する第1工程、(b)は層間絶縁膜を成膜する第2工程、(c)は層間絶縁膜に第1の加速電圧でアルゴンイオンを注入する第3工程を示すものである。 イオン層を拡大して説明するものである。 (a),(b),(c)は本発明の実施形態の半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図であり、(a)は層間絶縁膜に第2の加速電圧でイオン注入する第4工程、(b)は製造工程中の半導体装置を大気中に載置する工程、(c)はリフロー処理する工程を示すものである。 (a),(b)は本発明の実施形態の半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図であり、(a)は層間絶縁膜の表面を化学機械研磨する第5工程、(b)は層間絶縁膜にアルゴンイオンを1回注入した後に化学機械研磨をする工程を説明するものである。 (a),(b)は参考例としてアルゴンイオンを2回注入した半導体装置の製造方法を示す断面図であり、(a)は2つのイオン層間の距離が離間している状態を示す断面図であり、(b)は化学機械研磨した状態を示す断面図である。 (a)はドーズ量1×1015atoms/cmでの異物析出結果であり、(b)はドーズ量3×1015atoms/cmでの異物析出結果であり、(c)はドーズ量5×1015atoms/cmでの異物析出結果である。 (a),(b),(c)は従来の半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図であり、(a)は層間絶縁膜を成膜する工程、(b)は窒素雰囲気中で保管する工程、(c)はリフロー処理工程を示すものである。
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態について具体的に説明する。図1(a)は、本実施形態の半導体装置の製造方法において、シリコン基板の上に回路パターンを形成する第1工程を示す断面図である。図1(b)は、層間絶縁膜を成形する第2工程を示す断面図であり、図7(a)に示す従来の工程と同様である。図1(c)は、層間絶縁膜に第1の加速電圧でイオン注入する第3工程を示す断面図である。図2は、イオン層を拡大して説明するものである。図3(a)は、層間絶縁膜に第2の加速電圧でイオン注入する第4工程を示す断面図である。図3(b)は、製造工程中の半導体装置を大気中に載置する工程を示す断面図である。図3(c)は、リフロー処理する工程を示す断面図である。図4(a)は、層間絶縁膜の表面を化学機械研磨する第5工程を示す断面図である。図4(b)は、層間絶縁膜にアルゴンイオンを1回注入した後に化学機械研磨する工程を示す断面図である。
図1(a)に示すように、シリコン基板110上に酸化絶縁膜120を形成し、続いてシリコン基板110の上に回路パターンとしてのゲート絶縁膜170及びゲート電極180を形成する。続いてサイドウォール160を形成し、その後ソース・ドレイン領域150を形成する(第1工程)。
続いて図1(b)に示すように、APCVD法により、酸化膜130を50nm堆積し、その後、酸化膜130の上に層間絶縁膜140を200nm堆積する(第2工程)。
層間絶縁膜140は、特に限定されるものではないが、例えばBPSG(Boron-Phosphrous Doped Silicate Glass)膜である。層間絶縁膜140のP濃度及びB濃度は、例えばP濃度が8質量%であり、B濃度も8質量%である。なお、層間絶縁膜140としては、上記BPSG以外に、PSG(Phosphou Silicate Glass)、BSG(Boro Silicate Glass)、又はAsSG(Arseno Silicate Glass)等も対象となる。
層間絶縁膜140は、TEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)−O系の反応ガスを用いてAPCVD法により成膜される。オゾン濃度は例えば90〜120g/リットルであり、これは反応ガスであるTEOSの4〜5倍である。
次に、図1(c)に示すように、アルゴンイオンが層間絶縁膜140に第1の加速電圧で注入される(第3工程)。層間絶縁膜140に注入されるイオンとしては、水素イオン、シリコンイオン、ヒ素イオン、種々の不活性ガスイオン等が考えられるが、アルゴイオンを使用することが望ましい。
第1の加速電圧は、20keV以上120keV以下が好ましい。第1の加速電圧が20keVよりも小さいと、層間絶縁膜140への浸透の程度が弱くなるため、ドーズ量を過剰に設定しなければならないからである。一方、第1の加速電圧が120keVよりも大きいと、イオン注入による層間絶縁膜140に生じるダメージが看過できないからである。本実施形態では、第1の加速電圧は20keVである。
また、ドーズ量は3×1015atoms/cm以上が好ましい。ドーズ量が3×1015atoms/cmよりも小さいと層間絶縁膜140に注入させたとしても、大気中の水分の吸収を防止する効果が弱くなるおそれがある。なお、ドーズ量の上限は特に設定されるものではないが、コスト面を考慮すると、1×1017atoms/cmを上限とすることが好ましい。本実施形態では、ドーズ量は3×1015atoms/cmである。
層間絶縁膜140の上表面から注入されるアルゴンイオンは、所定距離進入した後停止して第1イオン層310を形成する。
第1イオン層310は、図2で拡大して示すように、深さ方向に所定の濃度分布を有する。注入されたイオンの深さ方向の濃度分布のピーク位置はPにて示す。そして、図1(c)では第1イオン層310は、注入されたイオンの深さ方向の濃度分布のピーク位置Pにて記載されている。
層間絶縁膜140の表面141は、シリコン基板110の表面上に形成した回路パターンの影響を受けて変動し、ある程度のなだらかな凹凸を有する略波形状となる。そして、注入されたアルゴンイオンの深さ方向の濃度分布のピーク位置Pとシリコン基板110との間の距離も、層間絶縁膜140のなだらかな凹凸を反映して変動して略波形状となる。層間絶縁膜140の表面141が平坦な場合は、ピーク位置Pとシリコン基板110との間の距離は平坦となる。
注入されるアルゴンイオンは、層間絶縁膜140の表層近傍に位置することが望ましい。即ち、第1イオン層310は、層間絶縁膜140の表面近くに形成することが望ましい。アルゴンイオンの場合、加速電圧が20keV程度ならば、層間絶縁膜140の上表面から10nm進入する。なお、図1(c)では、第1イオン層310は層間絶縁膜140の半ば程度に記載されているが、これは理解の容易さのためである。
続いて、図3(a)に示すように、層間絶縁膜140に第2の加速電圧でアルゴンイオンを注入する(第4工程)。第4工程で注入するイオンは、第3工程で注入するイオンと同一でもよいし、異なるイオンでもよい。本実施形態では、第3工程で注入するイオンと同一のアルゴンイオンを注入する。
第4工程でイオン注入をするための第2の加速電圧は、第1の加速電圧より高い。そのため、第2イオン層320は第1イオン層310よりも深く形成される。図3(a)では第2イオン層320も、注入されたイオンの深さ方向の濃度分布のピーク位置Pにて記載されている。
第2イオン層320は、第1イオン層310と同一位相の波形である。即ち、第2イオン層320の波形上端部320Puと、第1イオン層310の波形上端部310Puとは、シリコン基板110に対して鉛直の直線L1上に位置する。また、第2イオン層320の波形下端部320Pdと、第1イオン層310の波形下端部310Pdとは、シリコン基板110に対して鉛直の直線L2上に位置する。
また、第2イオン層320の波形上端部320Puは、第1イオン層310の波形下端部310Pdよりも、層間絶縁膜140の表面側に位置することが好ましい。この理由については後述する。
第1イオン層310の層間絶縁膜140の表面からの深さD1は、特に限定されるものではないが、層間絶縁膜140の厚みが200nmの場合、例えば10nm〜60nmとすることができる。また、第2イオン層320の層間絶縁膜140表面からの深さD2は、特に限定されるものではないが、層間絶縁膜140の厚みが200nmの場合、例えば15nm〜90nmとすることができる。なお、第1イオン層310の深さD1とは、図2に示すように、層間絶縁膜140の表面141から第1イオン層310の深さ方向の濃度分布のピーク位置Pまでの距離である。また、第2イオン層320の深さD2も、同様に、層間絶縁膜140の表面141から第2イオン層320の深さ方向の濃度分布のピーク位置Pまでの距離である。
第2の加速電圧は、30keV以上180keV以下が好ましい。本実施形態では、第2の加速電圧は40keVである。第2イオン層320を形成時のドーズ量は3×1015atoms/cm以上が好ましい。ドーズ量の上限は特に設定されないが、コスト面を考慮すると、1×1017atoms/cmを上限とすることが好ましい。本実施形態では、第4工程におけるドーズ量は3×1015atoms/cmである。
第2の加速電圧と第1の加速電圧との差は、第1イオン層310形成時及び第2イオン層320形成時のドーズ量を同一とする場合、例えば10keV以上60keV以下とすることが好ましい。
なお、異なる深さのイオン層を形成する手法としては、加速エネルギーを調整する手法以外にも、イオン注入の角度傾斜を調整することもできる。さらに、加速エネルギー及びイオン注入の角度傾斜の双方を調整することもできる。
その後は、層間絶縁膜140の表面を平坦化するためにリフロー処理が予定されるが、仮にリフロー装置の準備ができていなかったとしても、本実施形態では図3(b)に示すように、製造工程途中の半導体装置を大気中に載置することができる。
続いて、図3(c)に示すように、リフロー処理がなされて層間絶縁膜140の表面がより平坦化される。リフロー処理の条件は、例えば常圧で900℃〜1100℃程度で30分間熱処理を行う。900℃よりもリフロー温度が低いと層間絶縁膜140の平坦化の程度が満足できないおそれがあるからであり、一方、1100℃よりもリフロー温度が高いとリフロー工程時に膜表面にB及びPが析出するおそれがあるからである。なお、リフロー処理は、注入したアルゴンイオンを活性化させる意義もある。
リフロー処理を行うことにより層間絶縁膜140の表面は、リフロー処理前に比較して平坦化されている。もっとも、さらに平坦化するために、図4(a)に示すように研磨処理を行う(第5工程)。研磨処理は、化学機械研磨(chemical mechanical polishing:CMP)処理を行う。研磨粒子は例えばコロイダルシリカである。CMP用研磨液は、例えばアルキルアミドアミン型界面活性剤、アルキルジメチルベンジルアンモニウム型界面活性剤等を使用できる。
CMPは、第2イオン層320の深さ方向の濃度分布のピーク位置の一部が出現するまで層間絶縁膜を140平坦化研磨する。即ち、CMPは、第2イオン層320の波形上端部320Puが層間絶縁膜140の表面に表出するまで研磨される。CMP処理を行うことにより、層間絶縁膜140は薄くかつ更に平坦化され、半導体装置の微細化の要請に資する。
その後は、層間絶縁膜140の上に多結晶シリコン膜等のカバー膜が形成されて半導体装置が完成される。
上述の製造方法によれば、層間絶縁膜140中に第1イオン層310及び第2の深さのイオン層320が形成されており、これらのイオン層が、大気中の水分が層間絶縁膜140に吸湿されることを防止する。そのため、リフロー処理を行う前において、仮にリフロー装置の準備ができていなかったとしても、図3(b)に示すように製造工程途中の半導体装置を大気中に載置することができ、窒素ガス雰囲気中の保管等を省略して製造コストを低下させることができる。
更に、上述の製造方法によれば、第2イオン層320の深さ方向の濃度分布のピーク位置の一部が出現するまで層間絶縁膜を140平坦化研磨するから、層間絶縁膜140を薄く且つ一層平坦化し、更に研磨工程後においても、層間絶縁膜140に水分が吸収されにくい。即ち、矢印A1、A2、A5、及びA6で示される水分は、第1イオン層310にて吸収が防止され、矢印A3及びA4で示される水分は、第2イオン層320にて吸収が防止される。これにより、矢印A1〜A6のいずれで示される水分であっても、層間絶縁膜140の表面付近で吸収が防止される。
仮に図4(b)で示すように、イオン層300が一層である場合は、矢印A1、A2、A5、及びA6で示される水分が層間絶縁膜140の表面付近より少量浸透する可能性がある。このように、本実施形態の製造方法によれば、研磨工程後においても、製造工程途中の半導体装置を大気中に載置しても、層間絶縁膜140の表面に析出物が発生しにくい。
仮に図5(a)で示すように、第2イオン層320の波形上端部320Puを、第1イオン層310の波形下端部310Pdよりも、回路パターン側に位置させるように、第2イオン層320を形成すると、その後の研磨工程で、第2イオン層320の波形上端部320Puを層間絶縁膜140の表面に表出するまで研磨した場合、図5(b)に示すように、第1イオン層310は全て研磨により消失する。そのため、図3(a)で示したように、第2イオン層320の波形上端部Puを、第1イオン層310の波形下端部Pdよりも、層間絶縁膜140の表面側に位置させるように第2イオン層320を形成することが好ましい。
なお、上述の実施形態では、まず第3工程を行って層間絶縁膜140へ浅くアルゴンイオンを注入して第1イオン層310を形成し、次に第4工程を行って層間絶縁膜140へ深くアルゴンイオンを注入して第2イオン層320を形成したが、このような実施形態に限定されることはなく、第2イオン層320を形成し、次に第1イオン層310を形成することも可能である。
まず、イオン層を1層形成する場合の異物析出状態を調べた。積層装置内の異なる3位置にウエハを積載し、各ウエハのシリコン基板110上に酸化絶縁膜120を形成し、続いてゲート絶縁膜170を形成した。そして多結晶シリコンを200nm堆積してリン拡散を行って低抵抗化した後にパターニングしてゲート電極180を形成した。続いて、酸化膜の堆積とそのエッチバックによりサイドウォール160を形成し、その後、ヒ素等のn型不純物をイオン注入して、ソース・ドレイン領域150を形成した。続いてAPCVD法により、酸化膜130を100nm程度堆積した。その後、酸化膜130の上に、TEOS−O系の反応ガスを用いてAPCVD法により、BPSG膜である層間絶縁膜140を200nm程度堆積した。P濃度は5質量%であり、B濃度は5質量%であった。オゾン濃度は100g/リットルであった。続いて、加速電圧30keVでアルゴンイオンを層間絶縁膜140に注入して第1のイオン層310を形成した。イオン注入において、ドーズ量は、実験例1が1×1015atoms/cmであり、実験例2が3×1015atoms/cmであり、実験例3が5×1015atoms/cmであった。
その後、6日間(144時間)の間、放置して異物測定器で吸湿された水分子の個数を測定した。測定は、積層装置内の前記3個のウエハの夫々にて行った。異物測定器は、KLA-Tencor Corporation社製のsurfscan(登録商標)SP1を用いた。結果を表1に示す。表1のポジション欄の位置1、位置2、位置3は前述の積層装置内の3位置に積層されたウエハを示す。このように、積層装置の3位置で測定したのは、積層処理位置の相異により検出現象に違いがないかを確認するためである。実験例1では、48時間経過後以降、層間絶縁膜140から析出する異物の個数が増大していた。これはB及びPは吸湿しやすい性質を有し、B及びPが吸湿することで結晶化して細かい粒状異物となって層間絶縁膜140から析出するためである。一方、実験例2及び実験例3では、48時間経過後においても層間絶縁膜140に吸湿される異物は検出されなかった(異物個数20個以下であった)。
Figure 2011018760
次に、イオン層を2層形成する場合の異物析出状態を調べた。第1のイオン層310を形成するまでは、上述の場合と共通であり、その後、加速電圧60keVでアルゴンイオンを層間絶縁膜140に注入して第2のイオン層320を形成した。第1及び第2のイオン注入において、ドーズ量は、ともに、実験例4が1×1015atoms/cmであり、実験例5が3×1015atoms/cmであり、実験例6が5×1015atoms/cmであった。
その後、6日間(144時間)の間、放置して異物測定器で吸湿された水分子の個数を測定した。異物測定器は、KLA-Tencor Corporation社製のsurfscan(登録商標)SP1を用いた。測定箇所は層間絶縁膜140の再上層部分(表面部分)であった。実験例4の結果を図6(a)に示し、実験例5の結果を図6(b)に示し、実験例6の結果を図6(c)に示す。実験例4では、72時間経過後以降、層間絶縁膜140から析出する異物の個数が増大していた。一方、実験例5及び実験例6では、144時間経過後においても層間絶縁膜140に吸湿される異物の個数は検出されなかった(異物個数20個以下であった)。
110:シリコン基板,120:酸化絶縁膜,130:酸化膜,140:層間絶縁膜,150:ソース・ドレイン領域,160:サイドウォール,170:ゲート絶縁膜,180:ゲート電極,310:第1イオン層,320:第2イオン層,900:ウエハ

Claims (5)

  1. シリコン基板の上に回路パターンを形成する第1工程と、前記回路パターン上を含めて前記シリコン基板の上に層間絶縁膜を形成する第2工程と、前記層間絶縁膜に対して第1の加速電圧でイオン注入を行い、深さ方向の濃度分布のピーク位置と前記シリコン基板との間の距離が前記シリコン基板の表面上の位置で変動する第1イオン層を形成する第3工程と、前記層間絶縁膜に対して前記第1の加速電圧よりも高い第2の加速電圧でイオン注入を行い、深さ方向の濃度分布のピーク位置と前記シリコン基板との間の距離が前記シリコン基板の表面上の位置で変動する第2イオン層を形成する第4工程と、前記第2イオン層の深さ方向の濃度分布のピーク位置の一部が出現するまで前記層間絶縁膜を平坦化研磨する第5工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記第1イオン層及び前記第2イオン層の深さ方向の濃度分布のピーク位置は、夫々、同一位相の波形であり、前記第2イオン層の波形上端部は、前記第1イオン層の波形下端部よりも、前記層間絶縁膜の表面側に位置することを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記第3工程において、前記第1の加速電圧は20keV以上120keV以下であると共に、ドーズ量は3×1015atoms/cm以上1×1017atoms/cm以下であり、前記第4工程において、前記第1の加速電圧は30keV以上180keV以下であると共に、ドーズ量は3×1015atoms/cm以上1×1017atoms/cm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記第2の加速電圧と前記第1の加速電圧との差は、10keV以上60keV以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記第4工程と前記第5工程との間に、層間絶縁膜を熱処理する工程を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
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