JP2011017951A - プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置 - Google Patents

プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】十分な電圧設定マージンを確保しつつ安定した書込み放電を発生させる。
【解決手段】サブフィールドを複数用いて1つのフィールドを構成し、走査電極と維持電極とデータ電極とを有する放電セルを複数備えたプラズマディスプレイパネルを駆動するプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、複数のサブフィールドのうちの少なくとも1つの所定のサブフィールドの初期化期間において、それ以前の放電の有無にかかわらず初期化放電が発生する所定の電圧まで上昇する第1の上り傾斜波形電圧を走査電極に印加し、その後、走査電極に第1の下り傾斜波形電圧を印加するとともに維持電極にも第2の下り傾斜波形電圧を印加し、その後、所定の電圧よりも低い電圧まで上昇する第2の上り傾斜波形電圧を走査電極に印加し、その後、走査電極に第3の下り傾斜波形電圧を印加するとともに維持電極にも第4の下り傾斜波形電圧を印加する。
【選択図】図3A

Description

本発明は、交流面放電型のプラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置に関する。
プラズマディスプレイパネル(以下、「パネル」と略記する)は、走査電極と維持電極とデータ電極とを有する放電セルを複数備え、放電セル内でガス放電により発生させた紫外線で赤色、緑色および青色の各色の蛍光体を励起発光させてカラー表示を行っている。
パネルを駆動する方法としてはサブフィールド法、すなわち初期化期間と書込み期間と維持期間とを有するサブフィールドを複数用いて1つのフィールドを構成し、発光させるサブフィールドの組み合わせによって階調表示を行う方法が一般的である。各サブフィールドの初期化期間には初期化動作、書込み期間には書込み動作、維持期間には維持動作を行う。初期化動作は初期化放電を発生し、続く書込み動作に必要な壁電荷を形成する動作である。初期化動作には、直前のサブフィールドの動作にかかわらず初期化放電を発生させる強制初期化動作と、直前のサブフィールドで書込み放電を行った放電セルのみで初期化放電を発生させる選択初期化動作とがある。以下、強制初期化動作を行う初期化期間を強制初期化期間と称し、選択初期化動作を行う初期化期間を選択初期化期間と称する。書込み動作は表示する画像に応じて放電セルで選択的に書込み放電を発生し壁電荷を形成する動作であり、維持動作は表示電極対に交互に維持パルスを印加して維持放電を発生させ、対応する放電セルの蛍光体層を発光させる動作である。
サブフィールド法の中でも最も低い階調である黒を表示する際の輝度を下げ、階調表示に関係しない発光を極力減らしてコントラストを向上させる駆動方法が検討されている。例えば特許文献1には、強制初期化動作を行うサブフィールドを1フィールドに1つとし、他のサブフィールドでは選択初期化動作を行うサブフィールドで構成する駆動方法が開示されている。
また特許文献2には、維持期間の最後において走査電極に上り傾斜波形電圧を印加し、その次の初期化期間において走査電極に下り傾斜波形電圧を印加して選択初期化動作を行う駆動方法が開示されている。
特開2000−242224号公報 特開2008−256774号公報
特許文献2に記載されているように、駆動電圧に傾斜波形電圧を用いるとリンギング等の波形ひずみが抑えられるので、各放電セルの各電極に駆動電圧を精度よく印加することができる。このため、初期化期間の駆動電圧に傾斜波形電圧を用いると、次の書込み期間では安定した書込み放電を発生させることができる。しかしながら、傾斜波形電圧を用いた放電は微弱な放電であり、また選択初期化動作を行うために各電極に印加できる電圧範囲は限られるので、それ以前の放電セルの壁電荷の履歴を完全に消去するだけの放電を発生させることが難しいという課題があった。そのために直前のサブフィールドで書込み放電を行った放電セルと書込み放電を行わなかった放電セルとの駆動条件が異なり、その結果、駆動電圧の電圧設定マージンが狭くなるという課題があった。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、十分な電圧設定マージンを確保しつつ安定した書込み放電を発生させて、表示品質の高い画像を表示することが可能なパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、初期化期間と書込み期間と維持期間とを有するサブフィールドを複数用いて1つのフィールドを構成し、走査電極と維持電極とデータ電極とを有する放電セルを複数備えたパネルを駆動するパネルの駆動方法であって、複数のサブフィールドのうちの少なくとも1つの所定のサブフィールドの初期化期間において、それ以前の放電の有無にかかわらず初期化放電が発生する所定の電圧まで上昇する第1の上り傾斜波形電圧を走査電極に印加し、その後、走査電極に第1の下り傾斜波形電圧を印加するとともに維持電極にも第2の下り傾斜波形電圧を印加し、その後、前記所定の電圧よりも低い電圧まで上昇する第2の上り傾斜波形電圧を走査電極に印加し、その後、走査電極に第3の下り傾斜波形電圧を印加するとともに維持電極にも第4の下り傾斜波形電圧を印加することを特徴とする。この方法により、十分な電圧設定マージンを確保しつつ安定した書込み放電を発生させて、表示品質の高い画像を表示することが可能なパネルの駆動方法を提供することができる。
また本発明のパネルの駆動方法は、前記所定のサブフィールド以外のサブフィールドの初期化期間において、前記所定の電圧よりも低い電圧まで上昇する第3の上り傾斜波形電圧を走査電極に印加し、その後、走査電極に第5の下り傾斜波形電圧を印加し、その後、走査電極に正の矩形状電圧を印加し、その後、走査電極に第6の下り傾斜波形電圧を印加するとともに維持電極にも第7の下り傾斜波形電圧を印加してもよい。
また本発明は、走査電極と維持電極とデータ電極とを有する放電セルを複数備えたパネルと、初期化期間と書込み期間と維持期間とを有するサブフィールドを複数用いて1つのフィールドを構成するとともに駆動電圧を発生してパネルの各電極に印加する駆動回路とを備えたプラズマディスプレイ装置であって、駆動回路は、複数のサブフィールドのうちの少なくとも1つの所定のサブフィールドの初期化期間において、それ以前の放電の有無にかかわらず初期化放電が発生する所定の電圧まで上昇する第1の上り傾斜波形電圧を走査電極に印加し、その後、走査電極に第1の下り傾斜波形電圧を印加するとともに維持電極にも第2の下り傾斜波形電圧を印加し、その後、前記所定の電圧よりも低い電圧まで上昇する第2の上り傾斜波形電圧を走査電極に印加し、その後、走査電極に第3の下り傾斜波形電圧を印加するとともに維持電極にも第4の下り傾斜波形電圧を印加してパネルを駆動することを特徴とする。この構成により、十分な電圧設定マージンを確保しつつ安定した書込み放電を発生させて、表示品質の高い画像を表示することが可能なプラズマディスプレイ装置を提供することができる。
また本発明のプラズマディスプレイ装置の駆動回路は、維持電極に第2の下り傾斜波形電圧および第4の下り傾斜波形電圧を印加するタイミングにおいて、その出力インピーダンスをハイインピーダンスにする構成であってもよい。
本発明によれば、十分な電圧設定マージンを確保しつつ安定した書込み放電を発生させて、表示品質の高い画像を表示することが可能なパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置を提供することが可能となる。
本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置に用いるパネルの分解斜視図である。 同プラズマディスプレイ装置に用いるパネルの電極配列図である。 同プラズマディスプレイ装置の各電極に印加する駆動電圧図である。 同プラズマディスプレイ装置の各電極に印加する駆動電圧図である。 維持パルスのパルス波高値である電圧の設定範囲を示す図である。 書込みパルスのパルス波高値である電圧の設定範囲を示す図である。 本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置の回路ブロック図である。 同プラズマディスプレイ装置の走査電極駆動回路の回路図である。 同プラズマディスプレイ装置の維持電極駆動回路の回路図である。
以下、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置について、図面を用いて説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置に用いるパネル10の分解斜視図である。ガラス製の前面基板21上には、走査電極22と維持電極23とからなる表示電極対24が複数形成されている。そして表示電極対24を覆うように誘電体層25が形成され、その誘電体層25上に保護層26が形成されている。保護層26は、放電を発生しやすくするために、電子放出性能の高い材料である酸化マグネシウムを用いて形成されている。背面基板31上にはデータ電極32が複数形成され、データ電極32を覆うように誘電体層33が形成され、さらにその上に井桁状の隔壁34が形成されている。そして、隔壁34の側面および誘電体層33上には赤色、緑色および青色の各色に発光する蛍光体層35が設けられている。
これら前面基板21と背面基板31とは、微小な放電空間を挟んで表示電極対24とデータ電極32とが交差するように対向配置され、その外周部をガラスフリット等の封着材によって封着されている。そして放電空間には、放電ガスとして、例えばネオンとキセノンとの混合ガスが封入されている。放電空間は隔壁34によって複数の区画に仕切られており、表示電極対24とデータ電極32とが交差する部分に放電セルが形成されている。そしてこれらの放電セルが放電、発光することにより画像が表示される。
なお、パネル10の構造は上述したものに限られるわけではなく、例えばストライプ状の隔壁を備えたものであってもよい。
図2は、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置に用いるパネル10の電極配列図である。パネル10には、行方向に長いn本の走査電極SC1〜SCn(図1の走査電極22)およびn本の維持電極SU1〜SUn(図1の維持電極23)が配列され、列方向に長いm本のデータ電極D1〜Dm(図1のデータ電極32)が配列されている。そして、1対の走査電極SCi(i=1〜n)および維持電極SUiと1つのデータ電極Dj(j=1〜m)とが交差した部分に放電セルが形成され、放電セルは放電空間内にm×n個形成されている。
次に、パネル10を駆動するための駆動電圧とその動作について説明する。パネル10は、サブフィールド法、すなわち1フィールドを複数のサブフィールドに分割し、サブフィールド毎に各放電セルの発光・非発光を制御することによって画像を表示する。
それぞれのサブフィールドは、初期化期間、書込み期間、維持期間を有する。初期化期間では、それ以前の放電セルの壁電荷の履歴を消去し、続く書込み放電に必要な壁電荷を各電極上に形成する初期化動作を行う。書込み期間では、発光させるべき放電セルで選択的に書込み放電を発生し、壁電荷を形成する書込み動作を行う。維持期間では、サブフィールド毎にあらかじめ決められた輝度重みに応じた数の維持パルスを表示電極対に交互に印加して、書込み放電を発生した放電セルで維持放電を発生させて発光させる維持動作を行う。なお、発光輝度を低く抑えるために維持期間を省略してもよい。
サブフィールド構成としては、例えば、1フィールドを10のサブフィールド(SF1、SF2、・・・、SF10)に分割し、各サブフィールドはそれぞれ、(1、2、3、6、11、18、30、44、60、80)の輝度重みを持つものとする。そしてSF1は所定のサブフィールドである。すなわちSF1の初期化期間は強制初期化期間である。またSF2〜SF10は所定のサブフィールド以外のサブフィールドである。すなわち、SF2〜SF10の初期化期間は選択初期化期間であるものとする。しかし本発明は上記のサブフィールド数、輝度重み等のサブフィールド構成に限定されるものではない。
図3A、図3Bは、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置の各電極に印加する駆動電圧図である。
SF1の強制初期化期間では、まずデータ電極D1〜Dmに正の電圧Vdを印加し、維持電極SU1〜SUnに電圧0(V)を印加する。そして走査電極SC1〜SCnに、維持電極SU1〜SUnに対する放電開始電圧以下の電圧Vi1から、それ以前の放電の有無にかかわらず初期化放電が発生する所定の電圧Vi2に向かって緩やかに上昇する第1の上り傾斜波形電圧を印加する。すると走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUnとの間、走査電極SC1〜SCnとデータ電極D1〜Dmとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が起こり、走査電極SC1〜SCn上に負の壁電圧が蓄積されるとともにデータ電極D1〜Dm上および維持電極SU1〜SUn上に正の壁電圧が蓄積される。ここで電極上の壁電圧とは、電極を覆う誘電体層上、保護層上、蛍光体層上等に蓄積された壁電荷により生じる電圧を表す。
次にデータ電極D1〜Dmに電圧0(V)を印加し、維持電極SU1〜SUnに電圧Veを印加する。そして走査電極SC1〜SCnに電圧Vi3から電圧Vi4に向かって緩やかに下降する第1の下り傾斜波形電圧を印加するとともに、走査電極SC1〜SCnの電圧が電圧Vi4に到達する前に維持電極SU1〜SUnにも電圧Ve1まで下降する第2の下り傾斜波形電圧を印加する。すると再び微弱な初期化放電が発生し、走査電極SC1〜SCn上、維持電極SU1〜SUn上およびデータ電極D1〜Dm上の壁電圧が弱められる。
次に維持電極SU1〜SUnに電圧0(V)を印加する。そして走査電極SC1〜SCnに、電圧0(V)から、所定の電圧Vi2よりも低い電圧Vr1に向かって緩やかに上昇する第2の上り傾斜波形電圧を印加する。なお本実施の形態においては、電圧Vr1は後述する電圧Vsと同じ電圧に設定されている。すると主に走査電極SC1〜SCnとデータ電極D1〜Dmとの間で微弱な初期化放電が起こり、データ電極D1〜Dm上および維持電極SU1〜SUn上に正の壁電圧が蓄積される。
その後、維持電極SU1〜SUnに電圧Veを印加する。そして走査電極SC1〜SCnに電圧0(V)から電圧Vi4に向かって緩やかに下降する第3の下り傾斜波形電圧を印加するとともに、走査電極SC1〜SCnの電圧が電圧Vi4に到達する前に維持電極SU1〜SUnにも電圧Ve2まで下降する第4の下り傾斜波形電圧を印加する。すると主に走査電極SC1〜SCnとデータ電極D1〜Dmとの間で再び微弱な初期化放電が発生し、データ電極D1〜Dmの壁電圧の過剰な部分が放電され、書込み動作に適した壁電圧に調整される。このようにして、全ての放電セルで初期化放電が発生する強制初期化動作が完了する。
SF1の書込み期間では、データ電極D1〜Dmに電圧0(V)を、維持電極SU1〜SUnには電圧Veを印加し、走査電極SC1〜SCnに電圧Vcを印加する。
次に、1行目の走査電極SC1に電圧Vaの走査パルスを印加するとともに発光すべき放電セルに対応するデータ電極Dkに電圧Vdの書込みパルスを印加する。するとデータ電極Dk上と走査電極SC1上との交差部の電圧差は、外部印加電圧の差(Vd−Va)にデータ電極Dk上の正の壁電圧が加算され放電開始電圧を超える。そしてデータ電極Dkと走査電極SC1との間で放電が発生し、これが走査電極SC1と維持電極SU1との間の放電に伸展して書込み放電が起こる。そして走査電極SC1上に正の壁電圧が蓄積され、維持電極SU1上に負の壁電圧が蓄積され、データ電極Dk上にも負の壁電圧が蓄積される。このようにして、1行目に発光させるべき放電セルで書込み放電を起こして各電極上に壁電圧を蓄積する書込み動作が行われる。一方、書込みパルスを印加しなかったデータ電極Dhと走査電極SC1との交差部の電圧は放電開始電圧を超えないので、書込み放電は発生しない。
次に、2行目の走査電極SC2に走査パルスを印加するとともに、発光すべき放電セルに対応するデータ電極Dkに書込みパルスを印加する。するとデータ電極Dkと走査電極SC2との間および維持電極SU2と走査電極SC2との間で書込み放電が起こり、走査電極SC2上に正の壁電圧が蓄積され、維持電極SU2上に負の壁電圧が蓄積され、データ電極Dk上にも負の壁電圧が蓄積される。このようにして、2行目に発光させるべき放電セルで書込み放電を起こして各電極上に壁電圧を蓄積する書込み動作が行われる。一方、書込みパルスを印加しなかったデータ電極Dhと走査電極SC2との交差部の電圧は放電開始電圧を超えないので、書込み放電は発生しない。
以下、n行目の走査電極SCnに至るまで同様の書込み動作を行い、続く維持放電に必要な壁電荷を形成する。
SF1の維持期間では、維持電極SU1〜SUnに電圧0(V)を印加するとともに走査電極SC1〜SCnに電圧Vsの維持パルスを印加する。すると書込み放電を起こした放電セルでは、走査電極SCi上と維持電極SUi上との電圧差が電圧Vsに走査電極SCi上の壁電圧と維持電極SUi上の壁電圧との差を加算したものとなり走査電極SCiと維持電極SUiとの間の放電開始電圧を超える。そして、走査電極SCiと維持電極SUiとの間に維持放電が起こり、このとき発生した紫外線により蛍光体層35が発光する。そして走査電極SCi上に負の壁電圧が蓄積され、維持電極SUi上に正の壁電圧が蓄積される。さらにデータ電極Dk上にも正の壁電圧が蓄積される。一方、書込み放電が起きなかった放電セルでは維持放電は発生せず、初期化動作の終了時における壁電圧が保たれる。
続いて、走査電極SC1〜SCnに電圧0(V)を印加するとともに維持電極SU1〜SUnに電圧Vsの維持パルスを印加する。すると、維持放電を起こした放電セルでは再び維持放電が起こり、蛍光体層35が発光する。そして維持電極SUi上に負の壁電圧が蓄積され走査電極SCi上に正の壁電圧が蓄積される。
以降同様に、走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUnとに交互に輝度重みに応じた数の維持パルスを印加し、書込み放電を起こした放電セルで維持放電を継続して発生させる。
続くSF2の選択初期化期間では、維持電極SU1〜SUnに電圧0(V)を印加するとともに走査電極SC1〜SCnには、電圧0(V)から、所定の電圧Vi2よりも低い電圧Vr2まで緩やかに上昇する第3の上り傾斜波形電圧を印加する。なお本実施の形態においては電圧Vr2も電圧Vsと同じ電圧に設定されている。すると維持放電を行った放電セル(維持期間が省略されている場合は書込み放電を行った放電セル)では走査電極SCiを陽極とし維持電極SUiを陰極とする1回目の微弱な消去放電が発生する。そして走査電極SCi上および維持電極SUi上の壁電圧が弱められる。
次に、維持電極SU1〜SUnに電圧0(V)を印加したまま、走査電極SC1〜SCnには電圧0(V)から電圧Vi4に向かって緩やかに下降する第5の下り傾斜波形電圧を印加する。すると微弱な消去放電を発生した放電セルで再び微弱な放電が発生する。なお電圧Vi4は、走査パルスの電圧Vaと等しいか電圧Vaよりわずかに高い電圧に設定されている。
その後、走査電極SC1〜SCnに正の電圧Vrの矩形状電圧を時間Teの間印加する。すると微弱な消去放電を発生した放電セルで3回目の放電が発生する。そしてこのときの放電は、走査電極に電圧Vr2まで上昇する傾斜波形電圧を印加して放電を発生させた後、走査電極を陰極とし維持電極を陽極とする放電を発生させることなく、再び走査電極に電圧Vr2を印加して発生させる放電であるので弱い放電となる。
さらにその後、維持電極SU1〜SUnに電圧Veを印加し、走査電極SC1〜SCnには電圧0(V)から電圧Vi4に向かって緩やかに下降する第6の下り傾斜波形電圧を印加するとともに、走査電極SC1〜SCnの電圧が電圧Vi4に到達する前に維持電極SU1〜SUnにも電圧Ve3まで下降する第7の下り傾斜波形電圧を印加する。すると放電を発生した放電セルで4回目の放電が発生する。さらに走査電極を陰極とし維持電極を陽極とする放電も発生する。そしてこの微弱放電により走査電極SCi上、維持電極SUi上の壁電圧、およびデータ電極Dk上の壁電圧の過剰な部分が放電され、書込み動作に適した壁電圧に調整される。このようにして選択初期化動作が完了する。
続くSF2の書込み期間の動作はSF1の書込み期間の動作と同じであり、SF2の維持期間の動作は、維持パルス数を除きSF1の維持期間の動作と同じである。またSF3〜SF10における動作は、維持パルス数を除きSF2の動作と同様である。
SF10の維持期間の終了後、次のフィールドのSF1の初期化期間が始まるまでの期間(図3Bに休止期間と表記した期間)では、本実施の形態においては、維持電極SU1〜SUnに電圧0(V)を印加し、走査電極SC1〜SCnに電圧0(V)から電圧Vr2に向かって緩やかに上昇する第3の上り傾斜波形電圧を印加する。その後、維持電極SU1〜SUnに電圧Vsを印加し、走査電極SC1〜SCnに電圧0(V)から電圧Vi4に向かって緩やかに下降する第4の下り傾斜波形電圧を印加する。その後、維持電極SU1〜SUnに電圧Veを印加し、走査電極SC1〜SCnに電圧0(V)を印加している。さらに次のフィールドのSF1の初期化期間の直前にデータ電極D1〜Dmに電圧Vdのパルス列を印加している。これらは、消去時間の長さが変動しても安定した放電制御を行うためのものである。
なお、本実施の形態においては、電圧Vi1は150(V)、電圧Vi2は400(V)、電圧Vi3は200(V)、電圧Vi4は−180(V)、電圧Vcは−55(V)、電圧Vaは−200(V)、電圧Vsは200(V)、電圧Vr1は200(V)、電圧Vr2は200(V)、電圧Veは150(V)、電圧Ve1は120(V)、電圧Ve2は100(V)、電圧Ve3は130(V)、電圧Vdは60(V)である。また時間Teは50μsである。しかしこれらの電圧値は上述した値に限定されるものではなく、パネルの放電特性やプラズマディスプレイ装置の仕様にもとづき最適に設定することが望ましい。
このように本実施の形態においては、強制初期化期間において、維持電極SU1〜SUnに電圧0(V)を印加するとともにそれ以前の放電の有無にかかわらず初期化放電が発生する所定の電圧Vi2まで上昇する第1の上り傾斜波形電圧を走査電極SC1〜SCnに印加し、その後、走査電極SC1〜SCnに第1の下り傾斜波形電圧を印加するとともに維持電極SU1〜SUnにも第2の下り傾斜波形電圧を印加し、その後、所定の電圧Vi2よりも低い電圧Vr1まで上昇する第2の上り傾斜波形電圧を走査電極SC1〜SCnに印加し、その後、走査電極SC1〜SCnに第3の下り傾斜波形電圧を印加するとともに維持電極SU1〜SUnにも第4の下り傾斜波形電圧を印加する。
また、選択初期化期間において、所定の電圧Vi2よりも低い電圧Vr2まで上昇する第3の上り傾斜波形電圧を走査電極SC1〜SCnに印加し、その後、走査電極SC1〜SCnに第5の下り傾斜波形電圧を印加し、その後、走査電極SC1〜SCnに正の矩形状電圧を印加し、その後、走査電極SC1〜SCnに第6の下り傾斜波形電圧を印加するとともに維持電極SU1〜SUnにも第7の下り傾斜波形電圧を印加している。さらにこれらの放電を弱い放電とし、それにともなう発光を抑えるために、維持電極SU1〜SUnに電圧0(V)を印加するとともに走査電極SC1〜SCnに傾斜が10(V/μs)である第3の上り傾斜波形電圧を印加し、その後、走査電極SC1〜SCnに傾斜が−1.5(V/μs)である第5の下り傾斜波形電圧を印加し、その後、走査電極SC1〜SCnに立上り時間が1(μs)以下の正の矩形状電圧を印加し、その後、維持電極SU1〜SUnに電圧Veを印加するとともに走査電極SC1〜SCnに傾斜が−1.5(V/μs)である第6の下り傾斜波形電圧を印加している。
このように、強い放電を発生させなくても、微弱な放電を複数回繰り返し発生させることによって各電極上に十分な壁電圧を蓄積することができ、続く書込み放電を安定して発生させることができる。
なお、第1の上り傾斜波形電圧〜第3の上り傾斜波形電圧のそれぞれを、以下、単に「上り傾斜波形電圧」と略称し、第1の下り傾斜波形電圧〜第7の下り傾斜波形電圧のそれぞれを、以下、単に「下り傾斜波形電圧」と略称する。
図4A、図4Bは、特許文献2に記載されている従来の駆動方法による電圧設定マージンと、本実施の形態における駆動方法による電圧設定マージンとを測定した実験結果であり、図4Aは、維持パルスのパルス波高値である電圧Vsの設定範囲を、図4Bは、書込みパルスのパルス波高値である電圧Vdの設定範囲をそれぞれ示している。
図4Aに示すように、従来の駆動方法による電圧Vsの設定範囲は電圧170(V)〜電圧183(V)であった。これに対し、SF2〜SF10の選択初期化期間において上述した駆動方法を用いて選択初期化動作を改善することにより、電圧Vsの設定範囲を電圧170(V)〜電圧210(V)まで広げることができた。さらに上述した駆動方法を用いて強制初期化動作を改善することにより、本実施の形態における駆動方法による電圧Vsの設定範囲を電圧170(V)〜電圧218(V)まで広げることができた。このように本実施の形態における駆動方法によれば、従来の駆動方法に比較して、電圧Vsの電圧設定マージンが大幅に広がっていることがわかる。
また、図4Bに示すように、従来の駆動方法による電圧Vdの設定範囲の下限は電圧58(V)であった。これに対し、SF2〜SF10の選択初期化期間において上述した駆動方法を用いて選択初期化動作を改善することにより、電圧Vdの設定範囲の下限を電圧53(V)まで広げることができた。さらに上述した駆動方法を用いて強制初期化動作を改善することにより、本実施の形態における駆動方法における電圧Vdの設定範囲の下限を電圧47(V)まで広げることができた。このように本実施の形態における駆動方法によれば、従来の駆動方法に比較して、電圧Vdの電圧設定マージンも広がっていることがわかる。なお、データ電極駆動回路の耐圧の上限電圧に電圧Vdを設定しても、本実施の形態における駆動方法および従来の駆動方法いずれも正常に動作した。
このように、本発明の実施の形態におけるパネルの駆動方法によれば、従来のパネルの駆動方法に比較して、電圧Vsおよび電圧Vdの電圧設定マージンを広げることができることを確認した。
次に、パネル10を駆動するための駆動回路について説明する。図5は、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置40の回路ブロック図である。プラズマディスプレイ装置40は、パネル10とその駆動回路とを備え、駆動回路は、画像信号処理回路41、データ電極駆動回路42、走査電極駆動回路43、維持電極駆動回路44、タイミング発生回路45および各回路ブロックに必要な電源を供給する電源回路(図示せず)を備えている。
画像信号処理回路41は、入力された画像信号をサブフィールド毎の発光・非発光を示す画像データに変換する。データ電極駆動回路42はサブフィールド毎の画像データを各データ電極D1〜Dmに対応する書込みパルスに変換し各データ電極D1〜Dmに印加する。タイミング発生回路45は垂直同期信号および水平同期信号をもとにして各回路ブロックの動作を制御する各種のタイミング信号を発生し、それぞれの回路ブロックへ供給する。走査電極駆動回路43は、タイミング信号にもとづいて上述した駆動電圧を発生し各走査電極SC1〜SCnのそれぞれに印加する。維持電極駆動回路44は、タイミング信号にもとづいて上述した駆動電圧を発生し維持電極SU1〜SUnに印加する。
図6は、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置40の走査電極駆動回路43の回路図である。走査電極駆動回路43は、維持パルス発生回路50と、傾斜波形電圧発生回路60と、走査パルス発生回路70とを備えている。
維持パルス発生回路50は、電力回収回路51と、スイッチング素子Q55と、スイッチング素子Q56と、スイッチング素子Q59とを有し、走査電極SC1〜SCnに印加する維持パルスを発生する。電力回収回路51は走査電極SC1〜SCnを駆動するときの電力を回収して再利用する。スイッチング素子Q55は走査電極SC1〜SCnを電圧Vsにクランプし、スイッチング素子Q56は走査電極SC1〜SCnを電圧0(V)にクランプする。スイッチング素子Q59は分離スイッチであり、走査電極駆動回路43を構成するスイッチング素子の寄生ダイオード等を介して電流が逆流するのを防止するために設けられている。
走査パルス発生回路70は、スイッチング素子Q71H1〜Q71Hn、Q71L1〜Q71Ln、スイッチング素子Q72を有する。そして電圧Vaの電源、および走査パルス発生回路70の基準電位(図6に示した節点Aの電位)に重畳された電圧(Vc−Va)の電源E71をもとにして走査パルスを発生し、走査電極SC1〜SCnのそれぞれに、図3A、図3Bに示したタイミングで走査パルスを順次印加する。なお、走査パルス発生回路70は、維持動作時には維持パルス発生回路50の出力電圧をそのまま出力する。すなわち、節点Aの電圧を走査電極SC1〜SCnへ出力する。
傾斜波形電圧発生回路60は、ミラー積分回路61、62、63を備え、図3A、図3Bに示した傾斜波形電圧を発生させる。ミラー積分回路61は、トランジスタQ61とコンデンサC61と抵抗R61とを有し、入力端子IN61に一定の電圧を印加することにより、電圧Vi2に向かって緩やかに上昇する上り傾斜波形電圧を発生する。ミラー積分回路62は、トランジスタQ62とコンデンサC62と抵抗R62と逆流防止用のダイオードD62とを有し、入力端子IN62に一定の電圧を印加することにより、電圧Vr1に向かって緩やかに上昇する上り傾斜波形電圧を発生する。ミラー積分回路63は、トランジスタQ63とコンデンサC63と抵抗R63とを有し、入力端子IN63に一定の電圧を印加することにより、電圧Vi4に向かって緩やかに低下する下り傾斜波形電圧を発生する。なおスイッチング素子Q69も分離スイッチであり、走査電極駆動回路43を構成するスイッチング素子の寄生ダイオード等を介して電流が逆流するのを防止するために設けられている。
なお、これらのスイッチング素子およびトランジスタは、MOSFETやIGBT等の一般に知られた素子を用いて構成することができる。またこれらのスイッチング素子およびトランジスタは、タイミング発生回路45で発生したそれぞれのスイッチング素子およびトランジスタに対応するタイミング信号により制御される。
図7は、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置40の維持電極駆動回路44の回路図である。維持電極駆動回路44は、維持パルス発生回路80と、一定電圧発生回路85とを備えている。
維持パルス発生回路80は、電力回収回路81と、スイッチング素子Q83と、スイッチング素子Q84とを有し、維持電極SU1〜SUnに印加する維持パルスを発生する。電力回収回路81は維持電極SU1〜SUnを駆動するときの電力を回収して再利用する。スイッチング素子Q83は維持電極SU1〜SUnを電圧Vsにクランプし、スイッチング素子Q84は維持電極SU1〜SUnを電圧0(V)にクランプする。
一定電圧発生回路85は、スイッチング素子Q86、Q87を有し、維持電極SU1〜SUnに電圧Veを印加する。
なお、これらのスイッチング素子も、MOSFETやIGBT等の一般に知られた素子を用いて構成することができる。またこれらのスイッチング素子も、タイミング発生回路45で発生したそれぞれのスイッチング素子に対応するタイミング信号により制御される。
まず、図6に示した走査電極駆動回路43および図7に示した維持電極駆動回路44を用いて、SF1の初期化期間において走査電極SC1〜SCnおよび維持電極SU1〜SUnに印加する駆動電圧を発生する方法について説明する。なお電圧Vi1、電圧Vi3および電圧Vr1は電圧Vsと同じ電圧に設定されているものとする。
維持電極SU1〜SUnに電圧0(V)を印加するには、スイッチング素子Q84をオンにする。走査電極SC1〜SCnに電圧Vi1から電圧Vi2まで緩やかに上昇する上り傾斜波形電圧を印加するには、まずスイッチング素子Q71L1〜Q71Ln、スイッチング素子Q55、Q59、Q69をオンにし、走査電極SC1〜SCnに電圧Vi1を印加する。その後、スイッチング素子Q55、Q59をオフとし、入力端子IN61に電圧を印加してミラー積分回路61を動作させる。
その後、維持電極SU1〜SUnに電圧Veを印加するには、スイッチング素子Q84をオフにし、スイッチング素子Q86、Q87をオンにする。走査電極SC1〜SCnに電圧Vi3から電圧Vi4に向かって緩やかに下降する下り傾斜波形電圧を印加するには、まずミラー積分回路61のトランジスタQ62をオフにし、スイッチング素子Q55、Q59、Q69をオンにし、走査電極SC1〜SCnに電圧Vi3を印加する。そしてスイッチング素子Q56、Q69をオフにし、入力端子IN63に電圧を印加してミラー積分回路63を動作させる。このとき走査電極SC1〜SCnの電圧が電圧Vi4に到達する前に維持電極駆動回路44のスイッチング素子Q86、Q87をオフにして、維持電極SU1〜SUnをハイインピーダンス状態とする。すると走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUnとの間の電極間容量を介して走査電極SC1〜SCnに印加された下り傾斜波形電圧が容量分割されて維持電極SU1〜SUnにも印加される。その結果、維持電極SU1〜SUnにも電圧Ve1まで緩やかに下降する下り傾斜波形電圧が印加される。
維持電極SU1〜SUnに電圧0(V)を印加するには、スイッチング素子Q84をオンにする。走査電極SC1〜SCnに電圧Vr1まで緩やかに上昇する上り傾斜波形電圧を印加するには、ミラー積分回路63のトランジスタQ63をオフ、スイッチング素子Q69をオンにし、入力端子IN62に電圧を印加してミラー積分回路62を動作させる。
さらにその後、維持電極SU1〜SUnに電圧Veを印加するには、スイッチング素子Q84をオフにし、スイッチング素子Q86、Q87をオンにする。走査電極SC1〜SCnに電圧0(V)から電圧Vi4に向かって緩やかに下降する下り傾斜波形電圧を印加するには、ミラー積分回路62のトランジスタQ62をオフにし、スイッチング素子Q56をオンにして、走査電極SC1〜SCnに電圧0(V)を印加する。そしてスイッチング素子Q56、Q69をオフにし、入力端子IN63に電圧を印加してミラー積分回路63を動作させる。このとき走査電極SC1〜SCnの電圧が電圧Vi4に到達する前に維持電極駆動回路44のスイッチング素子Q86、Q87をオフにして、維持電極SU1〜SUnをハイインピーダンス状態とする。すると走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUnとの間の電極間容量を介して走査電極SC1〜SCnに印加された下り傾斜波形電圧が容量分割されて維持電極SU1〜SUnにも印加される。その結果、維持電極SU1〜SUnにも電圧Ve2まで緩やかに下降する下り傾斜波形電圧が印加される。
次に、図6に示した走査電極駆動回路43および図7に示した維持電極駆動回路44を用いて、SF2の初期化期間において走査電極SC1〜SCnおよび維持電極SU1〜SUnに印加する駆動電圧を発生する方法について説明する。なおここでも電圧Vr2は電圧Vsと同じ電圧に設定されているものとする。
維持電極SU1〜SUnに電圧0(V)を印加するには、スイッチング素子Q84をオンにする。走査電極SC1〜SCnに電圧Vr2まで緩やかに上昇する上り傾斜波形電圧を印加するには、スイッチング素子Q71L1〜Q71Ln、スイッチング素子Q69をオンにし、入力端子IN62に電圧を印加してミラー積分回路62を動作させる。
次に、走査電極SC1〜SCnに電圧0(V)から電圧Vi4に向かって緩やかに下降する下り傾斜波形電圧を印加するには、ミラー積分回路62のトランジスタQ62をオフにし、スイッチング素子Q56をオンにして、走査電極SC1〜SCnに電圧0(V)を印加する。そしてスイッチング素子Q56、Q69をオフにし、入力端子IN63に電圧を印加してミラー積分回路63を動作させる。
その後、走査電極SC1〜SCnに電圧Vr2の矩形状電圧を印加するには、ミラー積分回路63のトランジスタQ63をオフにし、スイッチング素子Q69、Q59、Q55をオンにする。
さらにその後、維持電極SU1〜SUnに電圧Veを印加するには、スイッチング素子Q84をオフにし、スイッチング素子Q86、Q87をオンにする。走査電極SC1〜SCnに電圧0(V)から電圧Vi4に向かって緩やかに下降する下り傾斜波形電圧を印加するには、ミラー積分回路62のトランジスタQ62をオフにし、スイッチング素子Q56をオンにして、走査電極SC1〜SCnに電圧0(V)を印加する。そしてスイッチング素子Q56、Q69をオフにし、入力端子IN63に電圧を印加してミラー積分回路63を動作させる。このとき走査電極SC1〜SCnの電圧が電圧Vi4に到達する前に維持電極駆動回路44のスイッチング素子Q86、Q87をオフにして、維持電極SU1〜SUnをハイインピーダンス状態とする。すると走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUnとの間の電極間容量を介して走査電極SC1〜SCnに印加された下り傾斜波形電圧が容量分割されて維持電極SU1〜SUnにも印加される。その結果、維持電極SU1〜SUnにも電圧Ve3まで緩やかに下降する下り傾斜波形電圧が印加される。
このようにして、図3A、図3Bに示したパネルの駆動電圧を発生させることができる。しかし図5〜図7に示した駆動回路は一例であって、本発明がこれらの駆動回路の回路構成に限定されるものではない。
なお、本実施の形態において示した具体的な数値等は単に一例を示したに過ぎず、パネルの特性やプラズマディスプレイ装置の仕様等にあわせて最適に設定することが望ましい。
本発明は、十分な電圧設定マージンを確保しつつ安定した書込み放電を発生させて、表示品質の高い画像を表示することができるので、パネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置として有用である。
10 パネル
22 走査電極
23 維持電極
24 表示電極対
32 データ電極
40 プラズマディスプレイ装置
41 画像信号処理回路
42 データ電極駆動回路
43 走査電極駆動回路
44 維持電極駆動回路
45 タイミング発生回路
50,80 維持パルス発生回路
51,81 電力回収回路
60 傾斜波形電圧発生回路
61,62,63 ミラー積分回路
70 走査パルス発生回路
85 一定電圧発生回路

Claims (4)

  1. 初期化期間と書込み期間と維持期間とを有するサブフィールドを複数用いて1つのフィールドを構成し、走査電極と維持電極とデータ電極とを有する放電セルを複数備えたプラズマディスプレイパネルを駆動するプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、
    前記複数のサブフィールドのうちの少なくとも1つの所定のサブフィールドの初期化期間において、それ以前の放電の有無にかかわらず初期化放電が発生する所定の電圧まで上昇する第1の上り傾斜波形電圧を前記走査電極に印加し、その後、前記走査電極に第1の下り傾斜波形電圧を印加するとともに前記維持電極にも第2の下り傾斜波形電圧を印加し、その後、前記所定の電圧よりも低い電圧まで上昇する第2の上り傾斜波形電圧を前記走査電極に印加し、その後、前記走査電極に第3の下り傾斜波形電圧を印加するとともに前記維持電極にも第4の下り傾斜波形電圧を印加することを特徴とするプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  2. 前記所定のサブフィールド以外のサブフィールドの初期化期間において、前記所定の電圧よりも低い電圧まで上昇する第3の上り傾斜波形電圧を前記走査電極に印加し、その後、前記走査電極に第5の下り傾斜波形電圧を印加し、その後、前記走査電極に正の矩形状電圧を印加し、その後、前記走査電極に第6の下り傾斜波形電圧を印加するとともに前記維持電極にも第7の下り傾斜波形電圧を印加することを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  3. 走査電極と維持電極とデータ電極とを有する放電セルを複数備えたプラズマディスプレイパネルと、初期化期間と書込み期間と維持期間とを有するサブフィールドを複数用いて1つのフィールドを構成するとともに駆動電圧を発生して前記プラズマディスプレイパネルの各電極に印加する駆動回路とを備えたプラズマディスプレイ装置であって、
    前記駆動回路は、
    前記複数のサブフィールドのうちの少なくとも1つの所定のサブフィールドの初期化期間において、それ以前の放電の有無にかかわらず初期化放電が発生する所定の電圧まで上昇する第1の上り傾斜波形電圧を前記走査電極に印加し、その後、前記走査電極に第1の下り傾斜波形電圧を印加するとともに前記維持電極にも第2の下り傾斜波形電圧を印加し、その後、前記所定の電圧よりも低い電圧まで上昇する第2の上り傾斜波形電圧を前記走査電極に印加し、その後、前記走査電極に第3の下り傾斜波形電圧を印加するとともに前記維持電極にも第4の下り傾斜波形電圧を印加して前記プラズマディスプレイパネルを駆動することを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  4. 前記駆動回路は、前記維持電極に前記第2の下り傾斜波形電圧および前記第4の下り傾斜波形電圧を印加するタイミングにおいて、その出力インピーダンスをハイインピーダンスにすることを特徴とする請求項3に記載のプラズマディスプレイ装置。
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