JP2011009887A - 画像補正装置及びそのプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、簡素な構成で、元画像を分割して符号化した分割画像をそれぞれ復号して再構成した再構成画像における分割画像間の画質の差を低減する画像補正装置を提供することを目的とする。
【解決手段】画像補正装置10は、分割境界ブロック解析部71と、分割境界周辺動きベクトル処理部72と、処理対象ブロック判定部73と、処理対象ラベル生成部74と、処理単位ブロック生成部81と、参照領域推定部82と、参照ブロック結合度算出部83と、参照ブロック信頼度算出部84と、参照動きベクトル信頼度算出部85と、参照領域信頼度算出部86と、重み係数算出部87と、参照領域画素値推定部88と、処理対象ブロック画素値算出部89とを備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、動画像を構成するフィールド画像又はフレーム画像のうちの1枚の元となる画像が分割されて符号化された分割画像をそれぞれ復号し、これら分割画像を1枚の画像に再構成した再構成画像における分割画像同士の境界である分割境界の周辺の画素の画素値を補正する画像補正装置及びそのプログラムに関する。
近年、デジタル映像の用途が拡大していることから、デジタル映像の普及が今後一層進むものと考えられる。ここで、デジタル映像はデータ量が多いため、伝送効率や蓄積効率の観点から、デジタル映像を圧縮符号化することが必須である。
また、デジタル映像の普及と共に、デジタル映像の高品質化も進んでいる。ここで、高解像度化や高フレームレート化のような高品質化は、デジタル映像のデータ量の増大につながっている。その結果、より大容量のデジタル映像を、より高い効率で符号化することが必要となっている。
従来の符号化器では、高品質化したデジタル映像を符号化するのに、データの処理量や処理内容の点で性能が不十分なことがある。そのような場合、符号化器の処理を分割し、複数の符号化器を用いて、並列に処理を行うことが考えられる。
デジタル映像を符号化する際に、画像を分割して符号化することにより符号化器1台あたりの処理負荷を軽減する方法が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。具体的には、この方法は、デジタル映像の元画像を所定数の分割画像に分割し、複数の符号化器にて、これら分割画像を並列に符号化することで実現できる。そして、映像受信側では、復号器が並列に符号化した分割画像をそれぞれ復号し、再構成器がそれぞれの分割画像から1枚の再構成画像を再構成する。
特開平10−234043号公報 特開2003−348597号公報
しかし、これら従来技術では、各分割画像の符号化が各符号化器で別々に行われ、その結果、各符号化器での符号化処理によって分割画像毎に画質の差が生じる。従って、これら分割画像を再構成した再構成画像では、分割画像毎の画質の差が、分割境界として認識されることになる。
分割された分割画像間の画質の差を低減するためには、例えば、符号化時に符号化器同士でデータのやり取りをすることが考えられる。しかし、この方法では、符号化器の構成が複雑になるという問題がある。また、別の方法としては、分割境界周辺の画像を適応的に符号化することが考えられる。しかし、この別の方法でも、符号化器の構成が複雑になってしまう。
従来の符号化器及び符号化技術との互換性を確保するため、復号時又は復号後に、分割画像間の画質の差を低減する処理を行うことが好ましい。この方法としては、例えば、画面を分割して符号化した映像を復号し、再構成した後に平滑化を行うことが考えられる。しかし、この方法では、分割画像間の画質の差を低減できる一方、再構成画像がぼけるといった再構成画像の画質が低下することがある。
分割画像間で画質に差が生じるのは、分割境界周辺の符号化において、動き補償の精度に差が生じることが大きな要因として挙げられる。例えば、ある分割画面において、分割境界周辺で動き補償を行う場合、参照すべき領域が元画像内にあっても、その領域が分割画像外に出てしまうと参照することができない。その結果、その分割境界周辺における符号化性能が低下することになる。
そこで、本発明は、簡素な構成で、元画像を分割して符号化した分割画像をそれぞれ復号して再構成した再構成画像における分割画像間の画質の差を低減する画像補正装置及びそのプログラムを提供することを目的とする。
前記した課題を解決するため、本願第1発明に係る画像補正装置は、動画に含まれる1枚の元画像を分割して符号化した分割画像をそれぞれ復号して1枚に再構成した再構成画像における、前記分割画像同士の境界である分割境界の周辺の画素の画素値を補正する画像補正装置であって、分割境界周辺動きベクトル処理部と、分割境界ブロック解析部と、処理対象ブロック判定部と、参照領域推定部と、参照領域画素値算出部と、画素値補正部と、を備えることを特徴とする画像補正装置。
かかる構成によれば、画像補正装置は、分割境界周辺動きベクトル処理部によって、分割境界に位置する分割境界ブロック毎に、分割境界の周辺に予め設定された周辺領域に含まれる動きベクトルを時間方向で線形に補正した周辺動きベクトルを生成する。また、画像補正装置は、分割境界ブロック解析部によって、分割境界ブロック毎に、再構成画像を区分した区分領域の何れかを周辺動きベクトルが示す頻度として、ヒストグラムを生成する。そして、画像補正装置は、処理対象ブロック判定部によって、分割境界ブロック毎に、ヒストグラムで周辺動きベクトルが示す頻度が最多となる区分領域を分割境界ブロックの推定参照領域として推定すると共に、推定参照領域が分割境界外に出ているときは分割境界ブロックを処理対象である処理対象ブロックと判定し、推定参照領域が分割境界外に出ていないときは分割境界ブロックを処理対象でないと判定する。
また、画像補正装置は、参照領域推定部によって、処理対象ブロック毎に、処理対象ブロックの周辺に予め設定された参照領域内の参照ブロックに含まれる動きベクトルが示す領域を、処理対象ブロックの動きベクトルが示す動き補償参照領域として推定する。そして、画像補正装置は、参照領域画素値算出部によって、動き補償参照領域の画素の画素値に所定の重み係数を乗じて、参照領域全体が動き補償で参照する動き補償領域における画素の画素値を算出する。さらに、画像補正装置は、画素値補正部によって、処理対象ブロックの画素の画素値を、算出された動き補償領域の画素の画素値に置き換えて補正する。
ここで、動き補償で参照すべき領域(動き補償参照領域)が、分割境界を挟んで隣接する区分領域の何れかに存在する可能性が高い。一般的には、近傍の動きベクトル同士は相関が高く、一方の区分領域の動きベクトルが分割境界外を参照しているときでも、他方の区分領域の動きベクトルが同一の分割画像内を参照していることが多い。このため、分割境界の周辺では、分割境界を挟んだ一方の区分領域では動き補償の精度が低くなり、その分割画像の画質も低下する。一方、他方の区分領域では動き補償の精度が変わらず、その分割画像の画質が維持される。このような現象が、元画像を分割して符号化した分割画像をそれぞれ復号して再構成した際に多く発生するため、分割画像間の画質の差が目立つことになる。
従って、画像補正装置は、分割境界を挟んだ一方の区分領域において動き補償の参照領域(推定参照領域)が分割境界外に出て、他方の区分領域における動き補償の参照領域が分割境界内にある場合、分割境界外に出たと判定される分割境界ブロック(処理対象ブロック)に対して、補正を行う。ここで、分割境界周辺において、動き補償で参照すべき領域が分割境界外に出てしまい、精度良く動き補償ができなかったとする。この場合、画像補正装置は、分割境界の周辺の情報(周辺動きベクトル)を使って、分割境界外に出てしまった参照すべき領域(動き補償参照領域)を推定して、補正を行う。
また、本願第2発明に係る画像補正装置は、処理対象ブロックと参照ブロックとの距離に対して負の相関となる参照ブロック結合度を算出する参照ブロック結合度算出部と、参照ブロックの復号画像と参照ブロックの動き補償参照領域との画素値の差に対して負の相関となる参照ブロック信頼度を算出する参照ブロック信頼度算出部と、参照ブロックに含まれる動きベクトルの大きさに対して負の相関となる参照動きベクトル信頼度を算出する参照動きベクトル信頼度算出部と、処理対象ブロックの復号画像と動き補償参照領域との類似度を示す参照領域信頼度を算出する参照領域信頼度算出部と、参照ブロック結合度、参照ブロック信頼度、参照動きベクトル信頼度及び補償参照領域信頼度の少なくとも一つを用いて、重み係数を算出する重み係数算出部と、をさらに備えることを特徴とする。かかる構成によれば、画像補正装置は、適切な重み係数を算出できる。
また、本願第3発明に係る画像補正装置は、再構成画像の全ブロックを、整数等分可能な最大ブロックサイズに分割する処理単位ブロック生成部をさらに備えることを特徴とする。かかる構成によれば、画像補正装置は、処理対象ブロックのブロックサイズを統一することで、動き補償参照領域の推定処理が容易になる。
また、本願第4発明に係る画像補正装置は、分割境界周辺動きベクトル処理部が、分割境界に隣接する参照不可領域を含まない周辺領域が予め設定され、周辺領域から動きベクトルを解析することを特徴とする。ここで、参照不可領域は、分割境界の周辺において、動き補償の精度が低い領域である。従って、画像補正装置は、参照不可領域を予め設定して、動き補償の精度が低いこの領域を参照しないようする。
前記した課題を解決するため、本願第5発明に係る画像補正プログラムは、動画に含まれる1枚の元画像を分割して符号化した分割画像をそれぞれ復号して1枚に再構成した再構成画像における、分割画像同士の境界である分割境界の周辺の画素の画素値を補正するために、コンピュータを、分割境界周辺動きベクトル処理部、分割境界ブロック解析部、処理対象ブロック判定部、参照領域推定部、参照領域画素値算出部、画素値補正部として機能させる。
かかる構成によれば、画像補正プログラムは、分割境界周辺動きベクトル処理部によって、分割境界に位置する分割境界ブロック毎に、分割境界の周辺に予め設定された周辺領域に含まれる動きベクトルを時間方向で線形に補正した周辺動きベクトルを生成する。また、画像補正プログラムは、分割境界ブロック解析部によって、分割境界ブロック毎に、再構成画像を区分した区分領域の何れかを周辺動きベクトルが示す頻度として、ヒストグラムを生成する。そして、画像補正プログラムは、処理対象ブロック判定部によって、分割境界ブロック毎に、ヒストグラムで周辺動きベクトルが示す頻度が最多となる区分領域を分割境界ブロックの推定参照領域として推定すると共に、推定参照領域が分割境界外に出ているときは分割境界ブロックを処理対象である処理対象ブロックと判定し、推定参照領域が分割境界外に出ていないときは分割境界ブロックを処理対象でないと判定する。
また、画像補正プログラムは、参照領域推定部によって、処理対象ブロック毎に、処理対象ブロックの周辺に予め設定された参照領域内の参照ブロックに含まれる動きベクトルが示す領域を、処理対象ブロックの動きベクトルが示す動き補償参照領域として推定する。そして、画像補正プログラムは、参照領域画素値算出部によって、動き補償参照領域の画素の画素値に所定の重み係数を乗じて、参照領域全体が動き補償で参照する動き補償領域における画素の画素値を算出する。さらに、画像補正プログラムは、画素値補正部によって、処理対象ブロックの画素の画素値を、算出された動き補償領域の画素の画素値に置き換えて補正する。
ここで、動き補償で参照すべき領域(動き補償参照領域)が、分割境界を挟んで隣接する区分領域の何れかに存在する可能性が高い。一般的には、近傍の動きベクトル同士は相関が高く、一方の区分領域の動きベクトルが分割境界外を参照しているときでも、他方の区分領域の動きベクトルが同一の分割画像内を参照していることが多い。このため、分割境界の周辺では、分割境界を挟んだ一方の区分領域では動き補償の精度が低くなり、その分割画像の画質も低下する。一方、他方の区分領域では動き補償の精度が変わらず、その分割画像の画質が維持される。このような現象が、元画像を分割して符号化した分割画像をそれぞれ復号して再構成した際に多く発生するため、分割画像間の画質の差が目立つことになる。
従って、画像補正プログラムは、分割境界を挟んだ一方の区分領域において動き補償の参照領域(推定参照領域)が分割境界外に出て、他方の区分領域における動き補償の参照領域が分割境界内にある場合、分割境界外に出たと判定される分割境界ブロック(処理対象ブロック)に対して、補正を行う。ここで、分割境界周辺において、動き補償で参照すべき領域が分割境界外に出てしまい、精度良く動き補償ができなかったとする。この場合、画像補正プログラムは、分割境界の周辺の情報(周辺動きベクトル)を使って、分割境界外に出てしまった参照すべき領域(動き補償参照領域)を推定して、補正を行う。
本発明によれば、以下のような優れた効果を奏する。
本願第1,5発明によれば、分割境界外に出たと判定される分割境界ブロック(処理対象ブロック)に対して、分割境界の周辺の情報(周辺動きベクトル)を使って、分割境界外に出てしまった参照すべき領域(動き補償参照領域)を推定して補正を行う。これによって、本願第1,5発明によれば、簡素な構成で、元画像を分割して符号化した分割画像をそれぞれ復号して再構成した再構成画像における分割画像間の画質の差を低減でき、分割画像間の差が目立ちにくくなる。
本願第2発明によれば、適切な重み係数を算出できるため、分割画像間の画質の差をより低減できる。
本願第3発明によれば、処理対象ブロックのブロックサイズを統一することで、動き補償参照領域の推定処理が容易になり、演算処理の高速化を図ることができる。
本願第4発明によれば、動き補償の精度が低い参照不可領域を参照しないため、分割画像間の画質の差をより低減できる。
本発明において、分割画像について説明する図である。 本発明において、画像補正装置の全体構成を説明するブロック図である。 本発明において、周辺領域の設定を説明する概念図である。 図1の処理対象決定部及び処理部の構成を示すブロック図である。 本発明において、再構成画像を区分した区分領域を説明する概念図であり、(a)は区分領域の第一例であり、(b)は区分領域の第二例であり、(c)は最小値及び最大値を用いた場合の例である。 本発明において、分割境界ブロックと、区分領域と、分割境界との関係を説明する図である。 本発明において、動きベクトルの時間方向の補正を説明する概念図である。 本発明において、処理対象ブロックの判定を説明する概念図であり、(a)は処理対象ブロックとならない場合であり、(b)は処理対象ブロックとなる場合である。 本発明において、参照領域の設定を説明する概念図である。 本発明において、処理単位ブロックを説明する概念図である。 本発明において、動き補償参照領域の推定を説明する概念図である。 図4の画像補正装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の変形例1に係る画像補正装置の全体構成を説明するブロック図である。 本発明の変形例2に係る画像補正装置の全体構成を説明するブロック図である。
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一の機能を有する手段には同一の符号を付し、説明を省略した。
[本発明の分割画像]
図1を参照して、本発明の分割画像について説明する。通常、1台の符号化器(不図示)で1枚の画像全体を符号化する。ここで、図1に示すように、データの処理量や処理内容の観点から、動画に含まれる1枚の元画像を分割画像1〜4にそれぞれ4分割する。そして、分割画像1〜4は、4台の符号化器(不図示)で別々にMPEG(Moving Picture Experts Group)−2、MPEG−4、H.264/AVC(Advanced Video Coding)等の任意の方式で符号化される。ここでは、各符号化器は、分割画像1〜4を符号化した符号化ストリーム1〜4を、画像補正装置10(図2参照)にそれぞれ出力する。なお、図1では、再構成画像において、分割境界に対応する箇所を太線で図示した。
ここで、図1に示すように、元画像は、垂直方向及び水平方向に直線で分割されたものとする。また、元画像は、符号化時に動き補償が行われるものとする。具体的には、元画像は、動き補償で1枚の画像を参照するPピクチャや、動き補償で2枚の画像を参照するBピクチャとして符号化される。従って、Iピクチャのように動き補償が行われない画像は、本発明の対象とならない。
[画像補正装置の全体構成]
以下、図2を参照して、本発明の本実施形態に係る画像補正装置10の全体構成について、説明する。図2に示すように、画像補正装置10は、符号化ストリームバッファ20と、復号部31〜34と、画像再構成部40と、再構成画像バッファ50と、分割境界処理部60と、分割境界処理画像バッファ90とを備える。
符号化ストリームバッファ20は、入力された符号化ストリーム1〜4(図1参照)を蓄積するバッファメモリである。符号化ストリームバッファ20に蓄積された符号化ストリーム1〜4は、例えば、その後の処理で不要となったとき、又は、符号化ストリームバッファ20に蓄積可能な符号化ストリームの容量の限度を越えたとき、符号化ストリームバッファ20から消去される。
復号部31〜34は、符号化ストリームバッファ20を参照し、それぞれに対応した符号化ストリーム1〜4を復号するものである。ここでは、復号部31が符号化ストリーム1を復号し、復号部32が符号化ストリーム2を復号する。また、復号部33が符号化ストリーム3を復号し、復号部34が符号化ストリーム4を復号する。そして、復号部31〜34は、符号化ストリーム1〜4から復号した分割画像1〜4の列を、画像再構成部40に出力する。ここで、復号部31〜34は、符号化ストリーム1〜4を符号化したときの符号化方式に対応した方式で符号化ストリーム1〜4を復号する。また、復号部31〜34は、符号化ストリーム1〜4の符号化方式に合わせて復号方式を変更可能にすることで、符号化方式に依存せずに画質向上処理を行うことができる。なお、復号部31〜34の数は、元画面を分割した分割画像数に等しい(例えば、4個)。
画像再構成部40は、復号部31〜34から入力された分割画像1〜4を結合して、元画像と同じサイズの1枚の再構成画像に再構成するものである。そして、画像再構成部40は、再構成した再構成画像を再構成画像バッファ50に出力する。
このとき、画像再構成部40は、分割画像1〜4が元画面のどの部分に対応するかを示す再構成情報が予め設定されていても良い。また、画像再構成部40は、符号化ストリーム1〜4のヘッダに格納された再構成情報を参照しても良い。そして、画像再構成部40は、再構成情報を参照し、図1の例では、分割画像1を左上、分割画像2を右上、分割画像3を左下、及び、分割画像4を右下に位置するように結合して、1枚の再構成画像に再構成する。
再構成画像バッファ50は、画像再構成部40から入力された再構成画像を蓄積するバッファメモリである。ここで、再構成画像バッファ50に蓄積された再構成画像は、その後の処理で不要となったとき、又は、再構成画像バッファに蓄積可能な再構成画像の容量の限度を越えたとき、再構成画像バッファ50から消去する。
分割境界処理部60は、再構成画像バッファ50を参照し、再構成画像バッファ50に蓄積された再構成画像において、分割画像同士の境界である分割境界の周辺を補正(画質向上処理)するものである。図2に示すように、分割境界処理部60は、処理対象決定部70と、処理部80とを備える。
処理対象決定部70は、再構成画像バッファ50を参照し、再構成画像の分割境界のうち、補正(画質向上処理)の対象となる領域(処理対象ブロック)を決定するものである。
処理部80は、処理対象決定部70が決定した領域(処理対象ブロック)に対し、補正(画質向上処理)を行うものである。そして、処理部80は、この補正を行った分割境界処理画像を、分割境界処理画像バッファ90に出力する。なお、処理対象決定部70及び処理部80の詳細は、後記する。
分割境界処理画像バッファ90は、処理部80から入力された分割境界処理画像を蓄積するバッファメモリである。また、分割境界処理画像バッファ90に蓄積されている分割境界処理画像は、映像として表示される順番に、分割境界処理画像バッファ90から出力される。分割境界処理画像バッファ90に蓄積されている分割境界処理画像は、映像として出力しても分割境界処理画像バッファ90から消去されない。例えば、この分割境界処理画像は、その後の処理で不要となったとき、又は、分割境界処理画像バッファ90に蓄積可能な分割境界処理画像の容量の限度を越えたとき、分割境界処理画像バッファ90から消去される。
(第一実施形態)
[周辺領域の設定]
画像補正装置10では、分割境界処理部60において処理をする前に、分割境界の周辺に位置する周辺領域RiBを設定する必要がある。以下、図3を参照し、本発明の第一実施形態において、周辺領域RiBの設定例を説明する。なお、図3では、分割境界を太線で示し、分割境界ブロックiを黒塗り四角形で示し、周辺領域RiBを点のハッチングで示し、参照不可領域を斜線のハッチングで示した。
図3の分割境界は、再構成画像を再構成したときの分割画像同士の境界線であり、例えば、図1の分割画像1と分割画像2との境界線に対応する。
分割境界ブロックiは、再構成画像の分割境界に隣接するブロックである。
このブロックは、符号化時にイントラ(画面内)予測又はインター(画面間)予測を行ったときのブロック(例えば、16×16のブロック、8×8のブロック)である。
周辺領域RiBは、再構成画像の分割境界の周辺において、任意のブロックで構成される領域である。この周辺領域RiBは、例えば、この分割境界ブロックiを中心として、予め設定しておく。
周辺ブロックjは、再構成画像の周辺領域RiB内の各ブロックである。
参照不可領域は、再構成画像の分割境界に隣接し、動き補償の精度が高くないと予想される領域である。この参照不可領域は、分割境界ブロックi毎に、予め設定しておく。なお、この参照不可領域は、後記する分割境界処理部60が参照しない領域である。
例えば、図3の例では、周辺領域RiBは、分割境界ブロックiを中心とし、参照不可領域を除いた分割境界の周囲に位置する正方形状の15ブロックである。なお、周辺領域RiBと参照不可領域の設定方法は、図3に制限されず任意である。ここで、周辺領域RiBは、長方形状、三角形状等の任意形状で、かつ、任意のブロック数の領域としても良い。ただし、周辺領域RiBは、参照不可領域に含まれない領域(ブロック)を有する必要がある。
[処理対象決定部の構成]
以下、図4を参照し、本発明の第一実施形態に係る画像補正装置10における、処理対象決定部70の構成について説明する(適宜図3参照)。図4に示すように、処理対象決定部70は、分割境界ブロック解析部71と、分割境界周辺動きベクトル処理部72と、処理対象ブロック判定部73と、処理対象ラベル生成部74とを備える。
分割境界ブロック解析部71は、分割境界ブロックi毎に、再構成画像を区分した区分領域の何れかを周辺動きベクトルMVjBが示す頻度として、ヒストグラムを生成するものである。ここで、分割境界ブロック解析部71は、再構成画像バッファ50を参照し、後記する分割境界周辺動きベクトル処理部72から入力された周辺動きベクトルMVjBを使って、再構成画像の周辺領域RiB内の全ての分割境界ブロックiを1個ずつ解析する。
具体的には、分割境界ブロック解析部71は、分割境界ブロックi毎に、周辺動きベクトルMVjBのそれぞれが、区分領域の何れかを示す頻度をヒストグラムとして生成する。例えば、分割境界ブロック解析部71は、NMVjB個の周辺動きベクトルMVjBが入力された場合、NMVjB個の周辺動きベクトルMVjBが、区分領域の何れかを示す頻度をヒストグラムとして生成し、これを処理対象ブロック判定部73に出力する。
周辺動きベクトルMVjBは、水平方向(x軸方向)の大きさ成分と、垂直方向(y軸方向)の大きさ成分とを有する2次元ベクトルである。そこで、分割境界ブロック解析部71は、分割境界ブロックiの中心座標を原点(0,0)として再構成画像を区分領域に区分し、各区分領域を示す周辺動きベクトルMVjBの頻度(個数)となるヒストグラムを生成する。例えば、区分領域は、再構成画像を、任意方向の第1軸線と、この第1軸に直交する第2軸線と、第1軸線と第2軸線との交点(図8の中心座標)が中心で互いに異なる半径を有する2以上の円とで区分される領域である。より具体的には、図5(a)に示すように、分割境界ブロック解析部71は、水平方向(x軸方向)と垂直方向(y軸方向)との4方向で原点からの距離に応じて3×4=12個、さらに、動きのない領域が1個、合計13個の区分領域に区分しても良い。このとき、区分領域は、各分割境界ブロックiに対する相対位置を示すものであり、分割境界ブロックiの中心座標(原点(0,0))を基準に区分される。また、例えば、図5(b)に示すように、分割境界ブロック解析部71は、原点から時計周りに、45°,135°,225°,315°との4方向で原点からの距離に応じて3×4=12個、さらに、動きのない領域が1個、合計13個の区分領域に分割しても良い。なお、区分領域の区分方法は、図5に限定されず、任意である。
ここで、後の処理を考慮し、周辺動きベクトルMVjBの範囲を定めることにする。例えば、周辺動きベクトルMVjBの大きさについて、x軸方向とy軸方向とに最小値と最大値を定め、最小値よりも小さい値に対しては最小値を、最大値よりも大きい値に対しては最大値を適用する。つまり、周辺動きベクトルMVjBの大きさは、図5(c)に示すように、x軸方向の最小値の破線と、x軸方向の最大値の破線と、y軸方向の最小値の破線と、y軸方向の最大値の破線とに囲まれた範囲とする。
ここで、図6を参照し、分割境界ブロックiと、区分領域と、分割境界との関係を補足する。前記したように、分割境界ブロックiは、分割境界に隣接する。また、区分領域は、分割境界ブロックiの中心座標(原点(0,0))を基準に区分される。これら条件を満たすのであれば、区分領域は、任意に区分可能である。例えば、区分領域は、図6(a)に示すように、分割境界ブロックi内に収まるように区分されても良い。また、区分領域は、図6(b)に示すように、分割境界ブロックiから外れるように区分されても良い。なお、図6では、説明のために、分割境界ブロックiをハッチングで図示した。
分割境界周辺動きベクトル処理部72は、分割境界に位置する分割境界ブロックi毎に、分割境界の周辺に予め設定された周辺領域RiBに含まれる動きベクトルを時間方向で線形に補正した周辺動きベクトルMVjbを生成するものである。ここで、分割境界周辺動きベクトル処理部72は、分割境界ブロック解析部71に出力する周辺動きベクトルMVjBを求める。このとき、分割境界周辺動きベクトル処理部72は、動き補償の精度が低い参照不可領域を参照しないことが好ましい。これによって、分割境界周辺動きベクトル処理部72は、分割画像間の画質の差をより低減できる。
周辺動きベクトルMVjBは、分割境界ブロックiの周辺領域RiBにある周辺ブロックjの動きベクトルを、時間方向で線形に補正したベクトルである。ここで、例えば、分割境界ブロック解析部71が、1個の分割境界ブロックiを解析したとする。このとき、解析した分割境界ブロックiに対して、1個の周辺領域RiBが定まる。この周辺領域RiBから、NMVjB個の周辺動きベクトルMVjBが得られる。従って、分割境界周辺動きベクトル処理部72は、解析した分割境界ブロックiについて、NMVjB個の周辺動きベクトルMVjBを、分割境界ブロック解析部71に出力する。
ここで、分割境界周辺動きベクトル処理部72は、周辺ブロックjの動きベクトルを、符号化ストリームバッファ20に蓄積されている符号化ストリーム1〜4を復号して得ることができる。ただし、分割境界周辺動きベクトル処理部72は、符号化時に動き補償が行われなかった周辺ブロックjから動きベクトルを得ることができない。このように、周辺ブロックjから動きベクトルを得ることができない場合は、分割境界周辺動きベクトル処理部72は、この周辺ブロックjに対する周辺動きベクトルMVjBを0として、分割境界ブロック解析部71に出力する。
動き補償を行う際、異なる時刻の参照画像を参照することがある。このため、得られた周辺ブロックjの動きベクトルの中に、異なる時刻の参照画像に対する2次元座標を表すものを含むことがある。そこで、分割境界周辺動きベクトル処理部72は、得られた周辺ブロックjの動きベクトルに対し、時間方向の補正を行い、同一時刻の参照画像に対する2次元座標となるようにする。ここで合わせる補正時刻は、現在処理している分割境界ブロックiが動き補償で参照している時刻とする。例えば、図7に示すように、現在処理している分割境界ブロックi(時刻=tの現画像上のブロック)が、時刻=t+1の再構成画像上のブロックを動き補償で参照しているとする。このとき、補正時刻は時刻=t+1となる。復号した周辺ブロックjの動きベクトルが、時刻=t+1以外の時刻(例えば時刻=t+2)の再構成画像上のブロックを動き補償で参照している場合、分割境界周辺動きベクトル処理部72は、復号した動きベクトルを、補正時刻の画像と同時刻(時刻=t+1の再構成画像)を指すように補正する。なお、図7では、各再構成画像の分割境界の図示を省略した。
この場合、分割境界周辺動きベクトル処理部72は、MV´=MV/Δt及びMV´=MV/Δtという演算を行い、復号した動きベクトルを補正する。なお、図7において、(MV,MV)は復号した周辺ブロックの動きベクトルの2次元成分を表す。また、(MV´, MV´)は、(MV,MV)を補正した周辺動きベクトルMVjBの2次元成分を表す。また、Δtは、現画像と動き補償の参照画像とのフレーム間隔を、現画像と補正時刻の画像とのフレーム間隔で除算した値である(図7の例では、Δt=2)。このように、分割境界周辺動きベクトル処理部72は、各周辺動きベクトルMVjBが、同一時刻の画像を参照するように時間方向の補正をする。これによって、画像補正装置10は、正確性の高い周辺動きベクトルMVjBを求めることを可能とする。
ここで、分割境界ブロックiで動き補償が行われていない場合、分割境界周辺動きベクトル処理部72は、周辺領域RiB内の各周辺ブロックjが動き補償で参照する画像のうち、最も多く参照される画像の時刻に合わせる。また、これに該当する画像が複数あるとき、分割境界周辺動きベクトル処理部72は、該当する画像のなかで、時間方向において、現画像に最も近い画像の時刻を補正時刻とする。
また、分割境界周辺動きベクトル処理部72は、周辺領域RiB内の周辺ブロックjで、動きベクトルが得られないブロック、すなわち、全ての周辺動きベクトルMVjBが0のブロックに対しては、補正を行わない。なお、動き補償の方法によっては、1の周辺ブロックjが複数の動きベクトルを持つことがある。この場合、周辺ブロックjの持つ全ての動きベクトルに対応する周辺動きベクトルMVjBを求め、それらを分割境界ブロック解析部71に出力する。
処理対象ブロック判定部73は、分割境界ブロックi毎に、分割境界ブロック解析部71から入力されたヒストグラムで周辺動きベクトルMVjBが示す頻度が最多となる区分領域を分割境界ブロックiの推定参照領域として推定するものである。ここで、分割境界ブロック解析部71で生成されたヒストグラムは、推定参照領域の分布を表している。また、ヒストグラムの各区間は、各区分領域に対応している。そこで、処理対象ブロック判定部73は、分割境界ブロックiの推定参照領域を、ヒストグラムにおける最高頻度の区間に対応する区分領域内にあると推定する。最高頻度の区間が複数あるときは、処理対象ブロック判定部73は、該当する区分領域の中からランダムで選択又は最初に推定された区分領域を選択する等、任意の方法で1個の区分領域を選択する。以上のように、処理対象ブロック判定部73は、各分割境界ブロックiに対して、推定参照領域があると推定される区分領域がひとつ定まる。この区分領域は、各分割境界ブロックに対する相対位置を表している。そこで、分割境界ブロックの中心座標を基準にして、再構成画像上での区分領域の位置を求める。
また、処理対象ブロック判定部73は、この推定参照領域が分割境界外に出ているときは分割境界ブロックiを処理対象である処理対象ブロックi(図9参照)と判定し、推定参照領域が分割境界外に出ていないときは分割境界ブロックiを処理対象でないと判定する。この場合、処理対象ブロック判定部73は、分割境界ブロックi毎に、1個のヒストグラムが生成されているので、それぞれに対応するヒストグラムに基づいて、全ての分割境界ブロックiが処理対象であるか否かを判定する。具体的には、処理対象ブロック判定部73は、図8(a)に示すように、推定参照領域が分割境界外に出ていないときは、処理対象でないと判定する。一方、処理対象ブロック判定部73は、図8(b)に示すように、推定参照領域が分割境界外に出ているときは、処理対象であると判定する。そして、処理対象ブロック判定部73は、分割境界ブロックi毎に、その分割境界ブロックiが処理対象であるか否かを示す判定結果を、処理対象ラベル生成部74に出力する。なお、処理対象ブロック判定部73は、区分領域と分割境界が接しているときに、処理対象ブロックiであるか否かを任意に判定しても良い。
処理対象ラベル生成部74は、処理対象ブロック判定部73から入力された判定結果に基づいて、全ての処理対象ブロックiに対して、各処理対象ブロックiを一意に識別可能な情報を処理対象ラベルとして生成する。また、処理対象ラベル生成部74は、生成した処理対象ラベルを、処理部80に出力する。
[参照領域の設定]
画像補正装置10では、処理部80において処理をする前に、処理対象ブロックiに対して参照領域RiPを設定する必要がある。以下、図9を参照し、本発明の第一実施形態において、参照領域RiPの設定例を説明する。なお、図9では、分割境界を太線で示し、処理対象ブロックiを黒塗り四角形で示し、参照領域RiPを点のハッチングで示した。
図9の分割境界は、図3と同様のものである。
処理対象ブロックiは、処理の対象となるブロックであり、具体的には、処理対象ラベルが付与されているか否かによって判定できるブロックである。
参照領域RiPは、再構成画像の分割境界の周辺において、任意のブロックで構成される領域である。この参照領域RiPは、処理対象ブロックiの周囲に予め設定された領域である。
参照ブロックjは、再構成画像の参照領域RiP内の各ブロックである。
図9の例では、参照領域RiPは、処理対象ブロックiを中心とした、5×5ブロックの正方形状の24ブロックである。また、図9に示すように、参照領域RiPは、分割境界を跨いで設定しても良い。なお、参照領域RiPの設定方法は、図9に制限されず任意である。例えば、周辺領域RiBは、長方形状、三角形状等の任意形状で、かつ、任意のブロック数の領域としても良い。
[処理対象決定部の構成]
以下、図4に戻り、本発明の第一実施形態に係る画像補正装置10における、処理部80の構成について説明する。図4に示すように、処理部80は、処理単位ブロック生成部81と、参照領域推定部82と、参照ブロック結合度算出部83と、参照ブロック信頼度算出部84と、参照動きベクトル信頼度算出部85と、参照領域信頼度算出部86と、重み係数算出部87と、参照領域画素値推定部88と、処理対象ブロック画素値算出部89とを備える。
処理単位ブロック生成部81は、再構成画像バッファ50を参照し、再構成画像の全ブロックを、所定サイズの処理単位ブロックに分割するものである。ここで、処理単位ブロック生成部81は、この再構成画像内を符号化したときのブロックを、全て整数等分できる最大ブロックサイズとする。例えば、図10では、再構成画像は、4×4のブロックと、4×8のブロックと、8×4のブロックと、8×8のブロックと、8×16のブロックと、16×8のブロックとが用いられている。この場合、処理単位ブロック生成部81は、全てのブロックを整数等分できる4×4画素というサイズを、処理単位ブロックのサイズとする。
ここで、処理単位ブロック生成部81は、分割前のブロックが動きベクトルを持つときは、処理単位ブロックに分割したブロックも同じ動きベクトルを持つこととする。また、処理単位ブロック生成部81は、分割前のブロックが複数の動きベクトルを持つときは、処理単位ブロックに分割したブロックも同数の動きベクトルを持つこととする。さらに、処理単位ブロック生成部81は、処理単位ブロックに分割したブロックにおいて、動きベクトルを持たない場合、大きさが0の動きベクトルとして処理を行う。
そして、処理部80の各手段は、再構成画像のブロックを一定サイズの処理単位ブロックとして処理する。このように、処理単位ブロック生成部81が、ブロックのサイズを統一することで、動き補償参照領域の推定処理が容易になり、演算処理の高速化を図ることができる。
なお、処理単位ブロック生成部81は、処理対象ラベル生成部74からの処理対象ラベルを、参照領域推定部82と、参照ブロック結合度算出部83と、参照ブロック信頼度算出部84と、参照動きベクトル信頼度算出部85と、参照領域信頼度算出部86とに出力する。
参照領域推定部82は、処理対象ブロックi毎に、参照領域RiP内の参照ブロックjに含まれる動きベクトルが示す領域を、処理対象ブロックiの動きベクトルが示す動き補償参照領域Eij(図11参照)として推定するものである。例えば、参照領域推定部82は、処理対象ブロックiに対する参照ブロックjが8個の場合、8個の動き補償参照領域Eijを推定する。そして、この動き補償参照領域Eijを、参照ブロック信頼度算出部84と、参照領域信頼度算出部86と、参照領域画素値推定部88とに出力する。
なお、参照領域推定部82は、処理対象ラベル生成部74からの処理対象ラベルに基づいて、再構成画像の分割境界ブロックiが処理対象ブロックiであるか否かを判定する。そして、参照領域推定部82は、処理対象ブロックiの各情報(例えば、動きベクトル、画素値)については、符号化ストリームバッファ20を参照し、処理対象ブロックiに対応する符号化ストリーム1〜4を復号して得ることができる。この点、以下も同様である。
まず、参照領域推定部82は、参照ブロックjの動きベクトルを、符号化ストリームバッファ20に蓄積されている符号化ストリーム1〜4を復号して得る。このとき、処理対象ブロックiの動きベクトルが、参照ブロックjの動きベクトルに等しいと仮定する。そして、図11に示すように、参照領域推定部82は、処理対象ブロックiにおいて、仮定した処理対象ブロックiの動きベクトルが示す領域を、動き補償参照領域Eijとして推定する。ここで、参照領域推定部82は、参照ブロックjの動きベクトルが複数の場合、各動きベクトルに対して動き補償参照領域を求め、その平均値を動き補償参照領域Eijとして推定する。また、参照ブロックjが動きベクトルを持たない場合、動き補償参照領域Eijは、推定しない。なお、参照領域推定部82は、動き補償参照領域Eijで、再構成画像外に出る領域は扱わない。
参照ブロック結合度算出部83は、処理対象ブロックiと参照ブロックjとの距離に対して負の相関となる参照ブロック結合度aijを算出するものである。ここで、参照ブロック結合度算出部83は、例えば、下記式(1)又は式(2)を用いて、参照ブロック結合度aijを算出する。そして、参照ブロック結合度算出部83は、算出した参照ブロック結合度aijを重み係数算出部87に出力する。なお、式(1)及び式(2)では、aijが参照ブロック結合度であり、xが処理対象ブロックiのx軸方向の中心座標であり、yが処理対象ブロックiのy軸方向の中心座標であり、xが参照ブロックjのx軸方向の中心座標であり、yが参照ブロックjのy軸方向の中心座標であり、absは絶対値を算出する関数である。
Figure 2011009887
Figure 2011009887
参照ブロック信頼度算出部84は、図11に示すように、参照ブロックjの復号画像XjPと、参照ブロックjの動き補償参照領域Ejjとの画素値の差に対して負の相関となる参照ブロック信頼度bを算出するものである。このとき、参照ブロック信頼度算出部84は、符号化ストリームバッファ20を参照し、符号化ストリーム1〜4を復号して参照ブロックjの各情報(例えば、動きベクトル、画素値)を得ることができる。この点、以下も同様である。ここで、参照ブロック信頼度bは、例えば、式(3)で表すことができる。なお、式(3)では、bが参照ブロック信頼度であり、XjPが参照ブロックの復号画像であり、Ejjが参照ブロックの動き補償参照領域である。
Figure 2011009887
このとき、参照ブロック信頼度算出部84は、1の参照ブロックjに対し、複数の動き補償参照領域Ejjがあるときは、各動き補償参照領域Ejjを平均しても良く、任意の方法で何れかの複数の動き補償参照領域Ejjを選択しても良い。
ここで、参照ブロックjの復号画像XjPと動き補償参照領域Ejjとの画素値の差は、例えば、下記式(4)〜式(7)で表すことができる。つまり、参照ブロック信頼度算出部84は、下記式(4)〜式(7)の何れかを用いて、参照ブロック信頼度bを算出すれば良い。そして、参照ブロック信頼度算出部84は、算出した参照ブロック信頼度bを重み係数算出部87に出力する。
なお、式(4)は、輝度信号の差の絶対値の総和であり、式(5)は、輝度信号の差の2乗の平方根の総和である。また、式(6)は、輝度信号の差の絶対値と色差信号の差の絶対値の加重総和であり、式(7)は、輝度信号の差の2乗と色差信号の差の2乗との加重和の平方根の総和である。
Figure 2011009887
Figure 2011009887
Figure 2011009887
Figure 2011009887
なお、式(4)〜式(7)では、YXjP(p)がブロック領域Bjp内の画素pの輝度信号Yを示し、CbXjP(p)がブロック領域Bjp内の画素pの色差信号Cbを示し、CrXjP(p)がブロック領域Bjp内の画素pの色差信号Crを示す。ここで、ブロック領域Bjpとは、参照ブロックj内の画素の集合である。
また、式(4)〜式(7)では、YEjj(p)が動き補償参照領域Ejj内の画素pの輝度信号Yを示し、CbEjj(p)が動き補償参照領域Ejj内の画素pの色差信号Cbを示し、CrEjj(p)が動き補償参照領域Ejj内の画素pの色差信号Crを示し、α,α,β,βは所定の係数を示す。
参照動きベクトル信頼度算出部85は、参照ブロックjに含まれる動きベクトルの大きさに対して負の相関となる参照動きベクトル信頼度cを算出するものである。このとき、処理対象ブロックiの動きベクトルが、参照ブロックjの動きベクトルに等しいと仮定する。従って、参照動きベクトル信頼度算出部85は、仮定した各参照ブロックjの動きベクトルMVjpを、例えば、下記式(8)又は式(9)で算出する。そして、参照動きベクトル信頼度算出部85は、算出した参照動きベクトル信頼度cを重み係数算出部87に出力する。
Figure 2011009887
Figure 2011009887
なお、式(8)及び式(9)では、xMVjpは参照ブロックjの動きベクトルMVjpのx軸方向の成分を示し、yMVjpは参照ブロックjの動きベクトルMVjpのy軸方向の成分を示し、tMVjpは動き補償で参照画像の表示順序で何画像(フレーム間隔)異なるかを示し、αは任意の係数を示す。
参照領域信頼度算出部86は、処理対象ブロックiの復号画像XiPと動き補償参照領域Eijとの類似度を示す参照領域信頼度dijを算出するものである。処理対象ブロックiの復号画像XiPは、符号化ストリームを復号することで得られる。ここで、参照領域信頼度dijは、復号画像XiPと、動き補償参照領域Eijとの差分に対して、負の相関を有し、例えば、式(10)で表すことができる。なお、式(10)では、dijが参照領域信頼度であり、XiPが処理対象ブロックiの復号画像であり、Eijが動き補償参照領域である。
Figure 2011009887
ここで、処理対象ブロックiの復号画像XiPと動き補償参照領域Eijとの画素値の差は、例えば、下記式(11)〜式(14)で表すことができる。つまり、参照領域信頼度算出部86は、下記式(11)〜式(14)の何れかを用いて、参照領域信頼度dijを算出すれば良い。そして、参照領域信頼度算出部86は、算出した参照領域信頼度dijを重み係数算出部87に出力する。
なお、式(11)は、輝度信号の差の絶対値の総和であり、式(12)は、輝度信号の差の2乗の平方根の総和である。また、式(13)は、輝度信号の差の絶対値と色差信号の差の絶対値の加重総和であり、式(14)は、輝度信号の差の2乗と色差信号の差の2乗との加重和の平方根の総和である。
Figure 2011009887
Figure 2011009887
Figure 2011009887
Figure 2011009887
なお、式(11)〜式(14)では、YXiP(p)がブロック領域Bip内の画素pの輝度信号Yを示し、CbXiP(p)がブロック領域Bip内の画素pの色差信号Cbを示し、CrXiP(p)がブロック領域Bip内の画素pの色差信号Crを示す。
重み係数算出部87は、参照ブロック結合度算出部83からの参照ブロック結合度aij、参照ブロック信頼度算出部84からの参照ブロック信頼度b、参照動きベクトル信頼度算出部85からの参照動きベクトル信頼度c、及び、参照領域信頼度算出部86からの参照領域信頼度dijを用いて、重み係数を算出するものである。
ここで、重み係数wijは、参照ブロックjから推定された動き補償参照領域Eijの各情報(例えば、画素値)を統合するのに用いられる。例えば、重み係数算出部87は、重み係数wijを、下記式(15)を用いて算出する。
Figure 2011009887
なお、重み係数算出部87は、重み係数wijを算出するときに、参照ブロック結合度aij、参照ブロック信頼度b、参照動きベクトル信頼度c及び参照領域信頼度dijの全てを用いる必要はない。例えば、重み係数算出部87は、参照ブロック信頼度bを用いない場合、下記式(16)を用いて、重み係数wijを算出する。
Figure 2011009887
つまり、重み係数算出部87は、参照ブロック結合度aij、参照ブロック信頼度b、参照動きベクトル信頼度c及び参照領域信頼度dijのうちの2以上を利用する場合、それら値を乗算した値を重み係数wijとする。また、重み係数算出部87は、参照ブロック結合度aij、参照ブロック信頼度b、参照動きベクトル信頼度c及び参照領域信頼度dijのうち何れか1個のみを利用する場合、その値を重み係数wijとする。さらに、重み係数算出部87は、参照ブロック結合度aij、参照ブロック信頼度b、参照動きベクトル信頼度c及び参照領域信頼度dijの全てを利用しない場合、重み係数wijを1とする。そして、重み係数算出部87は、算出した重み係数wijを参照領域画素値推定部88に出力する。なお、重み係数wijが請求項に記載の重み係数に相当する。このように適切な重み係数wijを算出するため、重み係数算出部87は、分割画像間の画質の差をより低減できる。
参照領域画素値推定部88は、動き補償参照領域Eijの画素の画素値に重み係数算出部87を乗じて、参照領域RiP全体が動き補償で参照する動き補償領域E 内の画素の画素値を算出するものである。具体的には、参照領域画素値推定部88は、動き補償参照領域Eijの各情報を、重み係数wijを用いて統合し、処理対象ブロックiと同じサイズの動き補償領域E を求める。そして、参照領域画素値推定部88は、下記式(17)を用いて、動き補償領域E の各画素の画素値を算出する。その後、参照領域画素値推定部88は、動き補償領域E の各画素の画素値E (p)を処理対象ブロック画素値算出部89に出力する。なお、下記式(17)では、Eij(p)は動き補償参照領域Eijの画素pの画素値を示し、E (p)は動き補償領域E の画素pの画素値を示す。なお、参照領域画素値推定部88が、請求項に記載の参照領域画素値算出部に相当する。
Figure 2011009887
処理対象ブロック画素値算出部89は、処理対象ブロックiの画素の画素値X iPを、動き補償領域E の画素pの画素値E (p)に置き換えて補正するものである。ここで、処理対象ブロック画素値算出部89は、下記式(18)を用いて、この再構成画像の画素値XiPを画素値X iPに補正(更新)する。なお、式(18)では、XiPは更新前の再構成画像の画素pの画素値を示し、X iPは補正後の再構成画像の画素pの画素値を示し、E (p)は動き補償領域E の画素pの画素値を示し、kは任意の結合係数(0≦k≦1)を示す。
Figure 2011009887
ここで、処理対象ブロック画素値算出部89は、再構成画像に含まれる全ての処理対象ブロックiに対して、画素値XiPを画素値X iPに補正する処理を行う。そして、処理対象ブロック画素値算出部89は、補正した再構成画像(分割境界処理画像)を出力する。このとき、処理対象ブロック画素値算出部89は、1の再構成画像に分割境界が複数あるときは、各分割境界をそれぞれ処理し、その結果を平均等によって統合して最終的な分割境界処理画像とする。また処理対象ブロック画素値算出部89は、任意の順序で分割境界を処理し、前の分割境界の処理の結果を用いて、後の分割境界処理を行っても良い。なお、処理対象ブロック画素値算出部89が、請求項に記載の画素値補正部に相当する。
[画像補正装置の動作]
以下、図12を参照して、図4の画像補正装置10の動作について、説明する(適宜図4参照)。まず、画像補正装置10は、分割境界周辺動きベクトル処理部72によって、周辺動きベクトルMVjbを生成する(ステップS1)。また、画像補正装置10は、分割境界ブロック解析部71によって、再構成画像を区分した区分領域の何れかを周辺動きベクトルMVjBが示す頻度として、ヒストグラムを生成する(ステップS2)。
ステップS2の処理に続いて、画像補正装置10は、処理対象ブロック判定部73によって、各分割境界ブロックiが処理対象となる処理対象ブロックiであるか判定する(ステップS3)。そして、画像補正装置10は、処理対象ラベル生成部74によって、各処理対象ブロックiを一意に識別可能な情報を処理対象ラベルとして生成する(ステップS4)。
ステップS4の処理に続いて、画像補正装置10は、処理単位ブロック生成部81によって、再構成画像の全ブロックを、所定サイズの処理単位ブロックに分割する(ステップS5)。また、参照領域推定部82によって、動き補償参照領域Eijを推定する(ステップS6)。
ステップS6の処理に続いて、画像補正装置10は、参照ブロック結合度算出部83によって、参照ブロック結合度aijを算出する(ステップS7)。また、画像補正装置10は、参照ブロック信頼度算出部84によって、参照ブロック信頼度bを算出する(ステップS8)。そして、画像補正装置10は、参照動きベクトル信頼度算出部85によって、参照動きベクトル信頼度cを算出する(ステップS9)。さらに、画像補正装置10は、参照領域信頼度算出部86によって、参照領域信頼度dijを算出する(ステップS10)。なお、ステップS7〜ステップS10は、その順番が図12に制限されず、これらを入れ替えても良い。
ステップS10の処理に続いて、画像補正装置10は、重み係数算出部87によって、参照ブロック結合度aij、参照ブロック信頼度b、参照動きベクトル信頼度c及び参照領域信頼度dijの少なくとも一つを用いて、重み係数wijを算出する(ステップS11)。なお、参照ブロック結合度aij等の全てを利用しない場合、画像補正装置10は、重み係数算出部87によって、重み係数wijを1としても良い。
ステップS11の処理に続いて、画像補正装置10は、参照領域画素値推定部88によって、動き補償参照領域Eijの画素の画素値に重み係数wijを乗じて、動き補償領域E 内の画素の画素値を算出する(ステップS12)。また、画像補正装置10は、処理対象ブロック画素値算出部89によって、処理対象ブロックiの画素の画素値X iPを、動き補償領域E の画素pの画素値E (p)に置き換えて補正する(ステップS13)。
以上のように、本発明の第一実施形態に係る画像補正装置10によれば、分割境界外に出たと判定される推定参照領域(処理対象ブロック)に対して、分割境界の周辺の情報(周辺動きベクトル)を使って、分割境界外に出てしまった参照すべき領域(動き補償参照領域)を推定して補正を行う。これによって、本発明の第一実施形態に係る画像補正装置10によれば、簡素な構成で、1枚の元画像を分割して符号化した分割画像をそれぞれ復号して1枚に再構成した再構成画像における分割画像間の画質の差を低減でき、分割画像間の差が目立ちにくくなる。さらに、本発明の第一実施形態に係る画像補正装置10によれば、分割画像1〜4を1枚に再構成した再構成画像を補正するため、符号化方式及び復号方式に依存せず、汎用性が高い。
なお、本発明の第一実施形態では、1枚の元画像を分割画像1〜4に分割した例で説明したが、元画像を分割する数は特に制限されない。例えば、本発明の第一実施形態に係る画像補正装置10は、元画像を縦に4分割、かつ、横に4分割(分割画像1〜16)し、この分割画像1〜16を再構成した再構成画像の補正を行っても良い。
なお、本発明の第一実施形態に係る画像補正装置10は、補正した再構成画像(分割境界処理画像)の画質をさらに向上させるため、この画像に平滑化等の画像処理を施す手段(不図示)を処理対象ブロック画素値算出部89の後に備えても良い。
なお、本発明の第一実施形態では、本発明に係る画像補正装置を独立した装置として説明したが、これに限定されない。つまり、本発明では、一般的なコンピュータのCPU、ハードディスク等のハードウェア資源を、前記した各手段として協調動作させるプログラムによって実現することもできる。このプログラムは、通信回線を介して配布しても良く、CD−ROMやフラッシュメモリ等の記録媒体に書き込んで配布しても良い。
なお、図2に示すように、画像補正装置10が符号化ストリームバッファ20等を備えることとして説明したが、これに限定されない。以下、画像補正装置10の構成を変更したものを、変形例1,2として説明する。
[変形例1]
図13に示すように、本発明の変形例1に係る画像補正装置10Bは、図2の画像補正装置10と比べ、復号部31〜34を備えない点が大きく相違する。この場合、画像補正装置10Bは、符号化ストリームの他に、復号器(不図示)で復号された分割画像1〜4が入力される必要がある。そして、画像補正装置10Bは、画像再構成部40が、入力された分割画像1〜4を再構成画像に再構成する。
[変形例2]
図14に示すように、本発明の変形例2に係る画像補正装置10Cは、図2の画像補正装置10と比べ、復号部31〜34と画像再構成部40とを備えない点が大きく相違する。この場合、画像補正装置10Cは、符号化ストリームの他に、分割画像1〜4から再構成された再構成画像が入力される必要がある。そして、画像補正装置10Cは、再構成画像バッファ50が、入力された再構成画像を蓄積する
以上のような構成としても、本発明の変形例1,2に係る画像補正装置10B,10Cは、本発明の第一実施形態に係る画像補正装置10と同様に、簡素な構成で、1枚の元画像を分割して符号化した分割画像をそれぞれ復号して1枚に再構成した再構成画像における分割画像間の画質の差を低減でき、分割画像間の差が目立ちにくくなる。なお、以上の変形例1,2に係る画像補正装置10B,10Cでは、各手段が図1と同様のものであるため、その説明を省略する。
10,10B,10C 画像補正装置
20 符号化ストリームバッファ
31〜34 復号部
40 画像再構成部
50 再構成画像バッファ
60 分割境界処理部
70 処理対象決定部
71 分割境界ブロック解析部
72 分割境界周辺動きベクトル処理部
73 処理対象ブロック判定部
74 処理対象ラベル生成部
80 処理部
81 処理単位ブロック生成部
82 参照領域推定部
83 参照ブロック結合度算出部
84 参照ブロック信頼度算出部
85 参照動きベクトル信頼度算出部
86 参照領域信頼度算出部
87 重み係数算出部
88 参照領域画素値推定部(参照領域画素値算出部)
89 処理対象ブロック画素値算出部(画素値補正部)
90 分割境界処理画像バッファ

Claims (5)

  1. 動画に含まれる1枚の元画像を分割して符号化した分割画像をそれぞれ復号して1枚に再構成した再構成画像における、前記分割画像同士の境界である分割境界の周辺の画素の画素値を補正する画像補正装置であって、
    前記分割境界に位置する分割境界ブロック毎に、前記分割境界の周辺に予め設定された周辺領域に含まれる動きベクトルを時間方向で線形に補正した周辺動きベクトルを生成する分割境界周辺動きベクトル処理部と、
    前記分割境界ブロック毎に、前記再構成画像を区分した区分領域の何れかを前記周辺動きベクトルが示す頻度として、ヒストグラムを生成する分割境界ブロック解析部と、
    前記分割境界ブロック毎に、前記ヒストグラムで前記周辺動きベクトルが示す頻度が最多となる前記区分領域を前記分割境界ブロックの推定参照領域として推定すると共に、前記推定参照領域が前記分割境界外に出ているときは当該分割境界ブロックを処理対象である処理対象ブロックと判定し、前記推定参照領域が前記分割境界外に出ていないときは当該分割境界ブロックを処理対象でないと判定する処理対象ブロック判定部と、
    前記処理対象ブロック毎に、当該処理対象ブロックの周辺に予め設定された参照領域内の参照ブロックに含まれる動きベクトルが示す領域を、当該処理対象ブロックの動きベクトルが示す動き補償参照領域として推定する参照領域推定部と、
    前記動き補償参照領域の画素の画素値に所定の重み係数を乗じて、前記参照領域全体が動き補償で参照する動き補償領域における画素の画素値を算出する参照領域画素値算出部と、
    前記処理対象ブロックの画素の画素値を、算出された前記動き補償領域の画素の画素値に置き換えて補正する画素値補正部と、
    を備えることを特徴とする画像補正装置。
  2. 前記処理対象ブロックと前記参照ブロックとの距離に対して負の相関となる参照ブロック結合度を算出する参照ブロック結合度算出部と、
    前記参照ブロックの復号画像と前記参照ブロックの動き補償参照領域との画素値の差に対して負の相関となる参照ブロック信頼度を算出する参照ブロック信頼度算出部と、
    前記参照ブロックに含まれる動きベクトルの大きさに対して負の相関となる参照動きベクトル信頼度を算出する参照動きベクトル信頼度算出部と、
    前記処理対象ブロックの復号画像と前記動き補償参照領域との類似度を示す参照領域信頼度を算出する参照領域信頼度算出部と、
    前記参照ブロック結合度、前記参照ブロック信頼度、前記参照動きベクトル信頼度及び前記補償参照領域信頼度の少なくとも一つを用いて、前記重み係数を算出する重み係数算出部と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の画像補正装置。
  3. 前記再構成画像の全ブロックを、整数等分可能な最大ブロックサイズに分割する処理単位ブロック生成部をさらに備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像補正装置。
  4. 前記分割境界周辺動きベクトル処理部は、前記分割境界に隣接する参照不可領域を含まない前記周辺領域が予め設定され、当該周辺領域から前記動きベクトルを解析することを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の画像補正装置。
  5. 動画に含まれる1枚の元画像を分割して符号化した分割画像をそれぞれ復号して1枚に再構成した再構成画像における、前記分割画像同士の境界である分割境界の周辺の画素の画素値を補正するために、コンピュータを、
    前記分割境界に位置する分割境界ブロック毎に、前記分割境界の周辺に予め設定された周辺領域に含まれる動きベクトルを時間方向で線形に補正した周辺動きベクトルを生成する分割境界周辺動きベクトル処理部、
    前記分割境界ブロック毎に、前記再構成画像を区分した区分領域の何れかを前記周辺動きベクトルが示す頻度として、ヒストグラムを生成する分割境界ブロック解析部、
    前記分割境界ブロック毎に、前記ヒストグラムで前記周辺動きベクトルが示す頻度が最多となる前記区分領域を前記分割境界ブロックの推定参照領域として推定すると共に、前記推定参照領域が前記分割境界外に出ているときは当該分割境界ブロックを処理対象である処理対象ブロックと判定し、前記推定参照領域が前記分割境界外に出ていないときは当該分割境界ブロックを処理対象でないと判定する処理対象ブロック判定部、
    前記処理対象ブロック毎に、当該処理対象ブロックの周辺に予め設定された参照領域内の参照ブロックに含まれる動きベクトルが示す領域を、当該処理対象ブロックの動きベクトルが示す動き補償参照領域として推定する参照領域推定部、
    前記動き補償参照領域の画素の画素値に所定の重み係数を乗じて、前記参照領域全体が動き補償で参照する動き補償領域における画素の画素値を算出する参照領域画素値算出部、
    前記処理対象ブロックの画素の画素値を、算出された前記動き補償領域の画素の画素値に置き換えて補正する画素値補正部、
    として機能させるための画像補正プログラム。
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