JP2011009564A - バックライト - Google Patents
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Abstract
【課題】 映像信号からの点灯制御データに基づき、LEDの点灯制御を行なうことで、ディスプレイのコントラストを好適にすると共に、LEDに印加する電圧を好適に調整することで消費電力を低減するバックライトを提供する。
【解決手段】 本発明のバックライト10は、発光素子23を含む最小点灯発光素子ブロック22が複数実装された光源モジュール20と、最小点灯発光素子ブロック22を所定数並列に接続して区分けした複数の発光領域と、発光領域毎に外部から入力された映像信号に基づいて最小点灯発光素子ブロック22を駆動制御する発光素子駆動制御手段34,35と、を備え、内部基準電圧Vrefと、最小点灯発光素子ブロック22毎のカソード電圧Vcを比較して、同一発光領域内で点灯する全ての最小点灯発光素子ブロック22が点灯可能な最低電圧を可変制御する。
【選択図】図9
【解決手段】 本発明のバックライト10は、発光素子23を含む最小点灯発光素子ブロック22が複数実装された光源モジュール20と、最小点灯発光素子ブロック22を所定数並列に接続して区分けした複数の発光領域と、発光領域毎に外部から入力された映像信号に基づいて最小点灯発光素子ブロック22を駆動制御する発光素子駆動制御手段34,35と、を備え、内部基準電圧Vrefと、最小点灯発光素子ブロック22毎のカソード電圧Vcを比較して、同一発光領域内で点灯する全ての最小点灯発光素子ブロック22が点灯可能な最低電圧を可変制御する。
【選択図】図9
Description
本発明は、液晶表示装置などに好適なバックライトに関し、特に、所定の画像表示領域毎に複数の発光ダイオードを光源として配置したバックライトに関する。
一般に、発光ダイオード(LED)などの発光素子は、点光源として扱うことが可能であり、しかも、冷陰極放電ランプ(CCFL)などに比べて、水銀レスで、省電力、且つ長寿命であり、発光効率が優れており、高電圧電源を必要としないため装置を小型化できるという利点を有する。そこで、近年、液晶表示装置などのバックライトにおいては、CCFLなどに代えて、LEDが光源として積極的に採用される傾向にある。
LED光源装置を用いたバックライトとしては、例えば、同一平面上に所定パターンの領域に複数のLEDを発光面部材に対向させて配置した、所謂直下型方式のバックライトが知られている。このようなバックライトでは、例えば、所定のLED領域毎に制御することにより、発光面上の輝度や色度などを画像表示領域毎に変化させるローカル調光(local dimming)を行うことが可能となる。
例えば、特許文献1には、液晶(LCD)パネルのバックライトを複数の領域に分割して照明光を放射するLEDとし、これら複数の領域に対応する画像信号の輝度分布を算出して領域毎の明るさを決定する輝度分布算出手段の決定に基づいて、LEDの領域毎の照明光を制御すると共に、光変調素子に入力する画像信号の補正制御する画像表示装置のローカル調光技術が開示されている。
なお、例えば、特許文献2には、ドライバICによって、パルス幅変調定電流駆動する直列接続させた複数のLEDのそれぞれにトランジスタを並列に接続して、これら複数のLEDに流れる駆動電流を個別にバイパス可能とすることで、LED個々の明るさのばらつきを検知して補正制御するバックライト光源装置の技術が開示されている。
ところで、LEDは、電流と熱によって点灯に必要な電圧が変化する特性を有している。そのため、印加電圧を固定した状態で、LEDに流す電流を変化させた場合、LEDの駆動効率の悪化を招くという問題がある。
しかしながら、特許文献1に開示される技術は、バックライトの輝度を制御し、それに応じた画像補正を行うため、画質劣化を防止しながら表示輝度範囲を拡大することで画像品質を確保するもので、LEDの駆動効率を向上させて消費電力を低減する具体的な構成について何ら開示も示唆もされていない。
また、特許文献2に開示される技術も、単に、LED個々の明るさのばらつきを制御しているだけで、消費電力を低減させる構成について何ら開示も示唆もなされていない。
そこで、本発明は、映像信号からの点灯制御データに基づき、LEDの点灯制御を行なうことで、ディスプレイのコントラストを好適にすると共に、LEDに印加する電圧を好適に調整することで消費電力を低減するバックライトを提供することを目的としている。
本発明のバックライトは、素子基板上に少なくとも1つの発光素子を含む最小点灯発光素子ブロックが複数実装された光源モジュールと、前記光源モジュールを構成する前記最小点灯発光素子ブロックを所定数並列に接続して区分けした複数の発光領域と、前記複数の発光領域毎に外部から入力された映像信号に基づいて前記所定数の最小点灯発光素子ブロックを駆動制御する発光素子駆動制御手段と、を備え、前記発光素子駆動制御手段は、内部基準電圧と、前記発光領域内の前記最小点灯発光素子ブロック毎のカソード電圧とを比較して、同一発光領域内で点灯する全ての前記最小点灯発光素子ブロックが点灯可能な最低電圧を可変制御することを特徴としている。
本発明のバックライトによれば、映像信号からの点灯制御データに基づき、LEDの点灯制御を行なうことで、ディスプレイのコントラストを好適にすると共に、LEDに印加する電圧を好適に調整することで消費電力を低減することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1に示す液晶表示装置1は、例えば、大画面薄型のテレビジョン装置などに好適な表示装置である。この液晶表示装置1は、フロントカバー2と、液晶パネル3と、バックライト10と、バックフレーム6と、を備えて要部が構成されている。
図1に示す液晶表示装置1は、例えば、大画面薄型のテレビジョン装置などに好適な表示装置である。この液晶表示装置1は、フロントカバー2と、液晶パネル3と、バックライト10と、バックフレーム6と、を備えて要部が構成されている。
液晶パネル3は、所定間隔に離間して互いに対向配置されたアレイ基板、及び対向基板と、これら基板間にシール材によって封止された液晶層と、を有した周知の構成である。
バックライト10は、フロントフレーム4と、発光面部材5と、同一平面上に配置された複数(例えば、8枚)の後述する光源モジュール20と、を有して要部が構成されている。フロントフレーム4は、例えば、平面視略矩形形状をなす樹脂成形品の枠体で構成されている。発光面部材5は、光透過拡散板5aを有し、光透過拡散板5a上に、例えば、拡散シート5b、プリズムシート5c、レンズシート5dなどの各種光学シートが重畳配置されて要部が構成されている。
このように構成されたバックライト10は、同一平面上に配置された複数の光源モジュール20と、これら複数の光源モジュール20から所定間隔に隔てて対向するように発光面部材5がフロントフレーム4内に前方寄りに保持され収容される。
これにより、発光面部材5は、光源モジュール20との間に中空導光領域が形成される。そして、発光面部材5は、中空導光領域を経て入射された各光源モジュール20からの放射光を、光透過拡散板5a、及び各光学シート5b〜5dで拡散させた後、発光面から出射する。
なお、発光面部材5の撓みなどを抑制し、中空導光領域における光源モジュール20と発光面部材5とのギャップを適正に維持するため、光源モジュール20上の要所には、図示しない複数のピン部材が植設され、各ピン部材の先端部が発光面部材5に当接されている。
また、光源モジュール20による光の吸収を防止して、各光源モジュール20から放射される光の利用効率を向上するため、ここでは8枚の光源モジュール20上に、例えば、高い反射率を有する白色系の樹脂材料などからなる反射シートが配設されている。
なお、フロントフレーム4は、液晶パネル3をバックライト10の発光領域に対応付けて位置決め保持している。そして、フロントフレーム4は、液晶パネル3を前方から外嵌するフロントカバー(ベゼル)2との間に挟持することによって一体に保持する。
バックフレーム6は、バックライト10の背面に配置され、フロントフレーム4、及びフロントカバー2と嵌合される。このバックフレーム6には、各光源モジュール20と電気的に接続されるLED駆動回路モジュール30が固定され、このLED駆動回路モジュール30を覆うようにシールドカバー40が配設される。
次に、図2〜図4に基づいて、光源モジュール20の構成について以下に詳しく説明する。
各光源モジュール20は、平面視略矩形形状をなす素子基板としてのLED実装基板21を有し、このLED実装基板21上に、発光素子としての発光ダイオード(LED)23が複数個実装されて要部が構成されている。
各光源モジュール20は、平面視略矩形形状をなす素子基板としてのLED実装基板21を有し、このLED実装基板21上に、発光素子としての発光ダイオード(LED)23が複数個実装されて要部が構成されている。
具体的に説明すると、本実施形態において、LED実装基板21は、例えば、高反射率を有する白色のアルミベース基板で構成されている。このLED実装基板21の表面(実装面)側には、例えば、16×12個のLED23が所定ピッチ毎にマトリクス状に配列されている。
さらに、各LED23の静電破壊などを防止するため、LED実装基板21の表面側の要所には、例えば、複数のツェナーダイオード27が所定ピッチ毎にマトリクス状に配列されている。
図2、及び図3に示すように、1つのLED実装基板21上において、各LED23は、例えば、2×2個のLED23を直列接続した最小点灯発光素子ブロックを一群としたLEDストリングス22が8×6組でマトリクス状に配列されている。また、LED実装基板21上には、LEDストリングス22が8組で横(左右)方向に並設された発光領域R1〜R6が縦(上下)方向に6つに区分けされている。
これらLEDストリングス22は、LED駆動回路モジュール30に接続するため、LED実装基板21の裏面側に配設されたコネクタ部28に設けられた図示しない端子部に順次接続されている。
各組のLEDストリングス22は、例えば、LED実装基板21の幅(横)方向に延在する上下6つの帯状の発光領域R1〜R6を形成し、駆動回路(電圧レギュレータ回路)33によって発光領域毎に個別に駆動制御される(図7参照)。
なお、本実施の形態において、上述した各ツェナーダイオード27は、ここでは2×2個のLED23を直列接続した最小点灯ブロックを一組としたLEDストリングス22の2組毎に対応して接続されている。
ここで、本実施形態においては、例えば、図4(a),(b)に示すように、LED実装基板21に対する各コネクタ部28の配置パターンとして、2種類の配置パターン(第1,第2の配置パターン)が設定されている。そして、例えば、8枚の光源モジュール20のうち、4枚の光源モジュール20については、各コネクタ部28が第1の配置パターンでLED実装基板21に実装され、残り4枚の光源モジュール20については、各コネクタ部28が第2の配置パターンでLED実装基板21に実装されている。
図4(a)に示すように、第1の配置パターンは、例えば、LED実装基板21の背面において、右下側の角隅部に偏倚して設定された第1の領域A内にコネクタ部28を配置するものである。
一方、図4(b)に示すように、第2の配置パターンは、例えば、LED実装基板21の背面において、領域Aとは鏡像関係をなす左下側の角隅部に偏倚して設定された第2の領域B内にコネクタ部28を配置するものであり、より具体的には、領域B内において、第1の配置パターンと鏡像関係をなす位置に、コネクタ部28を配置するものである。
この場合において、第1の領域A、及び第2の領域Bは、LED実装基板21をマトリクス状に4分割した何れかの領域内に設定されていることが望ましい。換言すれば、第1,第2の領域A,Bは、マトリクス状に隣接して配置した4枚のLED実装基板21の各中心を結ぶ領域内に設定されていることが望ましい。
なお、以下の説明において、各配置パターンによる光源モジュール20を区別する必要がある場合には、第1の配置パターンによる光源モジュールを第1の光源モジュール20Aと表記し、第2の配置パターンによる光源モジュールを第2の光源モジュール20Bと表記する。
このように構成された各光源モジュール20は、フロントカバー2の後部に連結するバックフレーム6上に配列されることで同一平面上に保持され、フロントフレーム4内に収容されている。具体的には、各光源モジュール20は、バックフレーム6上において、例えば、2行4列のマトリクス状に配列されている。
この場合において、例えば、図6に示すように、マトリクスの1行1列目及び1行3列目には、第1の光源モジュール20Aが配置され、1行2列目、及び1行4列目には第2の光源モジュール20Bが配置される。
また、マトリクスの2行1列目、及び2行3列目には、上下反転された第2の光源モジュール20Bが配置され、2行2列目、及び2行4列目には上下反転された第1の光源モジュール20Aが配置される。
このように配置された光源モジュール20の集合体により、フロントフレーム4内には、例えば、1枚が6つの発光領域(R1〜R6)で構成される光源モジュール20を8枚、2行4列に配置し、都合12行32列のLEDストリングス22にて12行×4列の発光領域R1〜R6が形成される。
また、上述のような2種類の各光源モジュール20A,Bの配置により、各コネクタ部28は、全体として左右2箇所の領域に集約される。これら各コネクタ部28に対応して、バックフレーム6には、複数の開口部6aが設けられており、これら開口部6aを介して各コネクタ部28はバックフレーム6の背面側に露呈される。
また、バックフレーム6の背面には、集約された各コネクタ群に対応する左右一対のLED駆動回路モジュール30が配置されている。
例えば、図5に示すように、これらLED駆動回路モジュール30は、上下方向に長尺な矩形の回路基板31を有する。そして、これら回路基板31は、バックフレーム6の背面側において、制御対象となる(電気的に接続される)全ての光源モジュール20に対して少なくとも一部が重畳する位置に配置される。より具体的には、例えば、図6に示すように、各回路基板31は、その左右縁部が、制御対象となる各光源モジュール20上の各コネクタ部28に沿って延在するよう配置される。
また、回路基板31の左右縁辺部には、各光源モジュール20上の各コネクタ部28に対応するコネクタ部32が配設されている。具体的には、回路基板31の左右縁辺部には、例えば、各2個のコネクタ部32が、各光源モジュール20上のコネクタ部28にそれぞれ近接して配設されている。そして、これら回路基板31上の各コネクタ部32と各光源モジュール20上のコネクタ部28とは、フレキシブルフラットケーブル39を介して電気的に接続されている。
また、回路基板31上には、各コネクタ部32に対応する複数(例えば、コネクタ部32毎に夫々6個)の駆動回路(電圧レギュレータ回路)33が実装されている。これら駆動回路33は、回路基板31の上縁辺部(図5においては左側縁辺)に配設されたコネクタ部38を通じて、駆動信号生成回路部42、及び映像回路部41に接続される(図8参照)。これらの各駆動回路33は、発光素子駆動手段であるLEDドライバIC34、電圧制御手段であるDC/DCコンバータIC35などを有して構成されている(図7参照)。
なお、映像回路部41は、周囲の明るさ、映像信号の内容などに基づいて、光源モジュール20の発光領域R1〜R6の中のLEDストリングス22毎に求める輝度を決定する。そして、映像回路部41は、決定した輝度に応じた映像信号(調光信号)を駆動信号生成回路部42、及びLEDドライバIC34に出力する。
駆動信号生成回路部42は、映像回路部41が決定した輝度に基づく映像信号(調光信号)から、各発光領域R1〜R6に対応する、例えば、10ビットのデジタル信号を生成して(表1参照)、各ドライバIC34に出力する。そして、それぞれのLEDドライバIC34は、入力された10ビットデジタル信号に基づいて、ここでは1024通りの明るさレベル(輝度)から1つを選択して、各LEDストリングス22を点灯駆動するためのLED点灯周波数信号であるPWM信号を生成する。換言すると、各LEDドライバIC34は、駆動信号生成回路部42から入力された発光領域R1〜R6毎の明るさレベルを10ビットデジタル信号に変換したデジタル信号に基づいて、発光領域R1〜R6毎にLEDストリングス22の点灯周期内でLEDストリングス22に電流を流す時間比(PWM−On−Duty)信号を生成し、発光領域R1〜R6毎の各LEDストリングス22に対してPWM化したLED点灯電流を印加する。これにより、発光領域R1〜R6毎の各LEDストリングス22は、1024通りの明るさレベルに点灯駆動制御される。
また、各ドライバIC34は、図8に示すように、LED最低電圧検出回路部であるカソード電圧フィードバック機能部36、及び定電流回路部37を備えている。
なお、各ドライバIC34、及び各カソード電圧フィードバック機能部36には、周知の回路が組まれ、D/A変換回路、FET、コンパレータ、センス抵抗など(何れも不図示)の電子部品が実装されている。
定電流回路部37は、映像回路部41からの映像信号(調光信号)に含まれる電流設定データと外部電流設定抵抗によりLED23のピーク電流を決定している。
また、それぞれのLEDドライバIC34は、各光源モジュール20上の8つのLEDストリングス22毎(発光領域R1〜R6毎)に印加する電圧を求めるための所定の基準電圧(Vref)が内部に設定されている。そして、それぞれのLEDドライバIC34は、映像回路部41からの映像信号(調光信号)に含まれるLED点灯制御データに基づいた出力電圧を決定する電圧設定信号を、対となるDC/DCコンバータIC35の出力設定端子に出力して、各DC/DCコンバータIC35により、LEDストリングス22毎(発光領域R1〜R6毎)に印加する出力電圧を調整させて変圧制御する。
さらに、それぞれのLEDドライバIC34は、表1に示した、駆動信号生成回路部42から入力された明るさレベルに対応した10ビットデジタル信号に基づいて、発光領域R1〜R6毎のLED23にPWM化したLED点灯電流を印加する。そして、それぞれのLEDドライバIC34は、各LEDストリングス22の点灯時間(On−Duty)をPWM信号化して、PWMデューティ駆動する。
また、それぞれのLEDドライバIC34は、各LEDストリングス22から帰還するカソード電圧(Vc)をカソード電圧フィードバック機能部36が演算して、各LEDストリングス22が映像信号(調光信号)に基づいた設定輝度に応じて点灯する最も効率の良い出力電圧を選択設定して、対となっているDC/DCコンバータIC35を駆動制御する。また、各DC/DCコンバータIC35は、電源投入時において、電源電圧(Vin)が入力されて、予め設定された、それぞれのLEDドライバIC34内に設定されている基準電圧(Vref)に変圧した出力電圧(Vout)を各LEDストリングス22に印加する。
また、LEDドライバIC34、及びDC/DCコンバータIC35は、本実施の形態における発光素子駆動制御手段を構成している。なお、DC/DCコンバータIC35は、LEDドライバIC34内に組み込まれていても良い。
このようにして、本実施形態のバックライト10は、映像回路部41の映像信号(調光信号)に基づいて、例えば、上下方向に16分割、左右(幅)方向に4分割された帯状の発光領域R1〜R6毎に、各LEDストリングス22の輝度制御(明るさレベル制御)を行うことが可能となっている。
また、本実施の形態のバックライト10は、2行4列で配列させた8つの光源モジュール20において、それぞれの光源モジュール20上で8組のLEDストリングス22によって区分けされた6つの発光領域R1〜R6が他の光源モジュール20と上下方向における同一行(同一水平方向)に位置する帯状の領域(発光領域R1〜R6)の輝度(明るさレベル)が略同一となるように制御される。
すなわち、本実施の形態のバックライト10は、図7に示したように、1つの光源モジュール20の6つの発光領域R1〜R6の輝度を個別に制御するLEDドライバIC34、及びDC/DCコンバータIC35からなる駆動回路33が組み込まれている。そのため、バックライト10は、8つの光源モジュール20を備えており、6つの発光領域R1〜R6が48領域に区分けされ、これに合わせて駆動回路33が48個配設されている。
例えば、家庭環境用のテレビジョン装置においては、表示画面の上下方向に対して中央部に位置するバックライト10の発光領域(Rn)の輝度を最も高くし、上下方向の画面両端部に向けてバックライト10の発光領域(R{n±α})の輝度を段階的に低く制御することで、適切な調光設定とすることができる。そのため、2行4列で配置された8つの光源モジュール20は、垂直方向に異なる発光輝度が設定され、水平方向が一致する発光領域(Rn)の発光輝度が同一となるように制御される。
なお、例えば、医療用などの特殊モニタにおいては、表示画面の全体の明るさの均一性が要求され、全て(8つ)の光源モジュール20における発光領域R1〜R6の発光輝度が均一となるように制御を行なうようにしても良い。
次に、以上のように構成されたバックライト10において、映像回路部41から映像信号(調光信号)、及び駆動信号生成回路部42から入力された明るさレベルに対応した10ビットデジタル信号に基づいて、各光源モジュール20の発光領域R1〜R6毎に制御するLEDドライバIC34の制御例について、図9、及び図10のフローチャートを用いて、以下に詳しく説明する。
先ず、液晶表示装置1の電源が投入されると、発光領域Rn毎に接続されたDC/DCコンバータIC35が電源電圧(Vin)をLEDドライバIC34内部に設定されている基準電圧(Vref)に応じた出力電圧(Vout)に変圧して、各LEDストリングス22に印加する。
そして、LEDドライバIC34は、例えば、図9に示すように、映像回路部41から入力される映像信号(調光信号)に含まれるLED点灯制御データである画像データ信号が入力されたか否かを判定する(ステップS1)。なお、ステップS1の判定は、画像データ信号が入力されるまで繰り返し実行される。
また、LEDドライバIC34は、画像データ信号が入力されると、入力された画像データ信号に基づき、定電流回路部37によって各LEDストリングス22に流れるピーク電流を設定して、定電流制御する(ステップS2)。
そして、LEDドライバIC34は、駆動信号生成回路部42から10ビットデジタル信号が入力されているか否かを判定し(ステップS3)、入力された10ビットデジタル信号に基づいて、LEDストリングス22毎にPWMデューティ駆動する(ステップS4)。なお、ステップS3の判定は、駆動信号生成回路部42から10ビットデジタル信号が入力されるまで繰り返し実行される。
次に、LEDドライバIC34は、カソード電圧フィードバック機能部36がn番目のLEDストリングス22に帰還するカソード電圧(Vcn)を演算する(ステップS5)。そして、LEDドライバIC34は、演算したカソード電圧(Vcn)と内部の基準電圧(Vref)とを比較する。
この比較制御において、先ず、LEDドライバIC34のカソード電圧フィードバック機能部36は、検出したカソード電圧(Vcn)が基準電圧(Vref)未満(Vcn<Vref)であるか否かを判定する(ステップS6)。ここで、カソード電圧(Vcn)が基準電圧(Vref)以上(Vcn≧Vref)であった場合、次いでカソード電圧フィードバック機能部36は、検出したカソード電圧(Vcn)が基準電圧(Vref)よりも超過(Vcn>Vref)しているか否かを判定する(ステップS7)。
一方、ステップS6において、カソード電圧(Vcn)が基準電圧(Vref)未満(Vcn<Vref)であった場合、カソード電圧フィードバック機能部36は、カソード電圧(Vcn)に基づいて、基準電圧(Vref)を所定に昇圧(up)する出力電圧(Vupout)を設定する(ステップS8)。そして、LEDドライバIC34は、設定された出力電圧(Vupout)の電圧制御信号をDC/DCコンバータIC35に出力し(ステップS10)、ステップS11に移行する。
また、ステップS6において、カソード電圧(Vcn)が基準電圧(Vref)より超過(Vcn>Vref)している場合、カソード電圧フィードバック機能部36は、カソード電圧(Vcn)に基づいて、基準電圧(Vref)を所定に降圧(down)する出力電圧(Vdwnout)を設定する(ステップS9)。そして、LEDドライバIC34は、設定された出力電圧(Vdwnout)の電圧制御信号をDC/DCコンバータIC35に出力し(ステップS10)、ステップS11に移行する。
これにより、DC/DCコンバータIC35は、入力された電圧制御信号に基づいて、入力されている電源電圧(Vin)をLEDドライバIC34内部の基準電圧(Vref)から所定の昇圧、または降圧の出力電圧(Vout)に変圧調整して、各LEDストリングス22に印加する。
一方、LEDドライバIC34は、ステップS6において、カソード電圧(Vcn)が基準電圧(Vref)未満(Vcn>Vref)であって、且つステップS7において、カソード電圧(Vcn)が基準電圧(Vref)超過(Vcn>Vref)でない、つまり、カソード電圧(Vcn)が基準電圧(Vref)と同一(Vcn=Vref)であると判定した場合、DC/DCコンバータIC35が出力する基準電圧(Vref)を維持し、ステップS11に移行する。
なお、ステップS11において、LEDドライバIC34は、カソード電圧フィードバック機能部36によって、全て、つまり8つのLEDストリングス22のカソード電圧(Vc1〜8)を内部の基準電圧(Vref)と比較したか否かを判定する。
このステップS11においてLEDドライバIC34は、カソード電圧フィードバック機能部36によって、全てのLEDストリングス22のカソード電圧(Vc1〜8)を基準電圧(Vref)と比較するまで、ステップS5〜ステップS10のルーチンを繰り返し実行する。
そして、LEDドライバIC34は、全てのLEDストリングス22のカソード電圧(Vc1〜8)を内部の基準電圧(Vref)と比較した後、再度、ステップS1に移行する。
以上に説明した、図9のフローチャートに基づいたLEDドライバIC34が実行する制御例では、8つのLEDストリングス22のカソード電圧(Vc)を順次、内部の基準電圧(Vref)と比較している。つまり、LEDドライバIC34は、DC/DCコンバータIC35に対して、LEDストリングス22毎の印加電圧を、各LEDストリングス22のカソード電圧(Vc)に応じて、降圧、または昇圧した出力電圧(Vout)となるよう調整する制御、または内部基準電圧(Vref)を維持する制御を実行している。
なお、LEDドライバIC34が実行する他の制御例として、例えば、図10のフローチャートに示すように、LEDドライバIC34は、8つのLEDストリングス22のカソード電圧(Vc)を演算して、その中から、最低カソード電圧(Vcmin)を基準にして、DC/DCコンバータIC35に対して、降圧、または昇圧の出力電圧(Vout)に基準電圧(Vref)を変圧する制御、または基準電圧(Vref)を維持する制御を実行しても良い。
具体的には、図10に示すように、LEDドライバIC34は、ステップS1〜ステップS5まで、図9を用いて説明した同一のルーチンを実行した後、全て、ここでは8つのLEDストリングス22のカソード電圧(Vc1〜8)を演算したか否かの判定をする(ステップS21)。なお、ステップS21の判定は、8つのLEDストリングス22のカソード電圧(Vc1〜8)を演算するまで繰り返し実行される。
そして、LEDドライバIC34は、8つのLEDストリングス22中の最低カソード電圧(Vcmin)と内部の基準電圧(Vref)とを比較する。
この比較制御において、先ず、LEDドライバIC34のカソード電圧フィードバック機能部36は、検出した最低カソード電圧(Vcmin)が基準電圧(Vref)未満(Vcmin<Vref)であるか否かを判定する(ステップS22)。ここで、カソード電圧フィードバック機能部36は、最低カソード電圧(Vcmin)が基準電圧(Vref)以上(Vcmin≧Vref)であった場合、次に最低カソード電圧(Vcmin)が基準電圧(Vref)超過(Vcmin>Vref)であるか否かを判定する(ステップS23)。
また、ステップS22において、最低カソード電圧(Vcmin)が基準電圧(Vref)未満(Vcmin<Vref)であった場合、カソード電圧フィードバック機能部36は、最低カソード電圧(Vcmin)に基づいて、基準電圧(Vref)を所定に昇圧(up)する出力電圧(Vupout)を設定する(ステップS25)。そして、LEDドライバIC34は、設定された出力電圧(Vupout)の電圧制御信号をDC/DCコンバータIC35に出力し(ステップS26)、ステップS1に再度移行する。
また、ステップS23において、最低カソード電圧(Vcmin)が基準電圧(Vref)よりも超過(Vcmin>Vref)している場合、カソード電圧フィードバック機能部36は、最低カソード電圧(Vcmin)に基づいて、基準電圧(Vref)を所定に降圧(down)する出力電圧(Vdwnout)を設定する(ステップS24)。そして、LEDドライバIC34は、設定された出力電圧(Vdwnout)の電圧制御信号をDC/DCコンバータIC35に出力し(ステップS26)、ステップS1に再度移行する。
これにより、DC/DCコンバータIC35は、入力された電圧制御信号に基づいて、入力されている電源電圧(Vin)をLEDドライバIC34内部の基準電圧(Vref)から所定の昇圧、または降圧の出力電圧(Vout)に変圧調整して、各LEDストリングス22に印加する。
一方、LEDドライバIC34は、ステップS22において、カソード電圧(Vcn)が基準電圧(Vref)未満(Vcn>Vref)であって、且つステップS23において、最低カソード電圧(Vcmin)が基準電圧(Vref)超過(Vcmin>Vref)していない、すなわち、カソード電圧(Vcmin)が基準電圧(Vref)と同一(Vcmin=Vref)と判定した場合、DC/DCコンバータIC35が出力する基準電圧(Vref)を維持し、再度ステップS1に移行する。
ここで、図11、及び図12に示す波形に基づいて、LEDストリングス22に流れる電流ピーク値(A)、及びPWMデューティON時間{on(t)}とDC/DCコンバータIC35から印加される印加電圧(Vout)の関係について、以下に説明する。
例えば、図11に示すように、LEDストリングス22は、画像データ信号から要求された輝度に基づいて、必要なPWMデューティON時間が50%で電流ピーク値が40mAのときに、DC/DCコンバータIC35から印加される必要な電圧が37Vとする。
また、例えば、図12に示すように、LEDストリングス22は、画像データ信号から要求された輝度に基づいて、必要なPWMデューティONが50%で電流ピーク値が30mAのときに、DC/DCコンバータIC35から印加される必要な電圧が33Vとする。
このように、各LEDストリングス22は、画像データ信号から要求された輝度に基づいて、同一のPWMデューティON{on(t)}で電流ピーク値(A)が異なると、夫々の電流ピーク値(A)に応じて印加される必要な電圧(V)も異なる。換言すると、LEDストリングス22は、同一のPWMデューティON{on(t)}において、必要な電流ピーク値(A)が小さいほど、必要な電圧(V)も小さくなる。
つまり、LEDドライバIC34内に設定された基準電圧(Vref)を、例えば、37Vに固定した場合、PWMデューティON時間が50%で電流ピーク値が40mAのときは、最適な電圧がLEDストリングス22に印加されている状態であるが、電流ピーク値が30mAのときでは4V(=37V−33V)の電圧が無駄となってしまう。
そのため、上述した図9、及び図10のフローチャートに基づいたルーチンにより、LEDドライバIC34は、画像データ信号から要求された輝度に基づいて、所定のPWMデューティON{on(t)}、及び所定の電流ピーク値(A)で夫々点灯制御する8つのLEDストリングス22のうちの最低のカソード電圧(Vc)に合わせて、最低限必要な出力電圧(Vout)をDC/DCコンバータIC35が8つのLEDストリングス22に印加するように制御を実行する。
なお、1つの光源モジュール20に配設される6つのLEDドライバIC34は、夫々が対応する発光領域R1〜R6毎に制御している。
例えば、家庭環境用のテレビジョン装置においては、上述したように、バックライト10の8つの光源モジュール20の垂直方向に異なる発光輝度が設定され、水平方向が一致する発光領域(Rn)の発光輝度が同一となるように制御される。これにより、本実施の形態のバックライト10は、ディスプレイのコントラストを好適にすることができる。
また、本実施の形態のバックライト10は、LEDドライバIC34によって発光領域R1〜R6毎に配設された8つのLEDストリングス22のON/OFF点灯時間となるPWMデューティON{on(t)}、及び電流ピーク値(A)に応じて、各LEDストリングス22が最低限必要なDC/DCコンバータIC35からの出力電圧(Vout)を制御することで、無駄なく電圧を好適に調整することで消費電力を低減することができる。
なお、以上に説明した光源モジュール20は、LEDストリングス22が左右(横)方向に8つ配設され、上下(縦)方向に6つの発光領域R1〜R6を備えた構成を説明したが、これに限定されることなく、例えば、図13に示すように、発光領域R1〜R6を横2列縦3行(2×3組)のマトリックス状とした配列としても良い。この構成とした場合、1つの発光領域Rnには、例えば、横4列縦2行(4×2組)のマトリックス状の配列とした計8つのLEDストリングス22を配列させている。
また、以上に記載した本実施の形態の発明は、上述した構成に限定することなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で、光源モジュール20、LEDストリングス22、LED23、発光領域Rnなどの配列、及び数について種々の変更が可能である。
1…液晶表示装置、10…バックライト、20、20A、20B…光源モジュール、21…実装基板、22…LEDストリングス、30…駆動回路モジュール、33…駆動回路、34…LEDドライバIC、36…カソード電圧フィードバック機能部、37…定電流回路部、41…映像回路部、42…駆動信号生成回路部、R1〜R6…発光領域
Claims (4)
- 素子基板上に少なくとも1つの発光素子を含む最小点灯発光素子ブロックが複数実装された光源モジュールと、
前記光源モジュールを構成する前記最小点灯発光素子ブロックを所定数並列に接続して区分けした複数の発光領域と、
前記複数の発光領域毎に外部から入力された映像信号に基づいて前記所定数の最小点灯発光素子ブロックを駆動制御する発光素子駆動制御手段と、
を備え、
前記発光素子駆動制御手段は、内部基準電圧と、前記発光領域内の前記最小点灯発光素子ブロック毎のカソード電圧とを比較して、同一発光領域内で点灯する全ての前記最小点灯発光素子ブロックが点灯可能な最低電圧を可変制御することを特徴とするバックライト。 - 前記発光素子駆動制御手段は、1つの前記発光領域を駆動制御する発光素子駆動手段、及び電源電圧を変圧する電圧制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のバックライト。
- 前記発光素子駆動手段は、前記最小点灯発光素子ブロック毎に電流ピーク値、及び点灯時間を調整して、前記同一発光領域の輝度が略同一になるように調光制御することを特徴とする請求項2に記載のバックライト。
- 前記電圧制御手段は、前記発光素子駆動手段から入力された電圧設定信号に基づき、前記所定数の最小点灯発光素子ブロックに印加する電圧を可変することを特徴とする請求項2、または請求項3に記載のバックライト。
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