JP2011005126A - ミシンにおける糸通し装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】構造が簡単でミシンのヘッド部全体をコンパクト化することができ、針の近傍位置まで導かれた糸を操作者が片手の指で操作することによって、確実に糸通し作業を行うことができるミシンにおける糸通し装置を提供。
【解決手段】針3の後方から前方に向けて移動し、針孔よりも下方位置で、先端をV字状に形成した案内部で針3の左右のぶれを修正しながら、針3を挟むように位置決めを行う針位置調整部材と針位置調整部材によって位置決めされた針3の針孔に挿通される糸を引っ掛ける鉤部を備えたフック部材と、フック部材と共に移動し、フック部材の側方でフック部材の鉤部よりも下方位置に配設された糸掛け部材と針位置調整部材並びにフック部材及び糸掛け部材を移動させる移動手段とからなる針3の近傍位置まで導かれた糸を針孔に通すためのミシンにおける糸通し装置。
【選択図】図1
【解決手段】針3の後方から前方に向けて移動し、針孔よりも下方位置で、先端をV字状に形成した案内部で針3の左右のぶれを修正しながら、針3を挟むように位置決めを行う針位置調整部材と針位置調整部材によって位置決めされた針3の針孔に挿通される糸を引っ掛ける鉤部を備えたフック部材と、フック部材と共に移動し、フック部材の側方でフック部材の鉤部よりも下方位置に配設された糸掛け部材と針位置調整部材並びにフック部材及び糸掛け部材を移動させる移動手段とからなる針3の近傍位置まで導かれた糸を針孔に通すためのミシンにおける糸通し装置。
【選択図】図1
Description
本発明は、ミシンにおける糸通し装置に関し、特に、上糸(刺繍用ミシンの場合は、色糸。本明細書において、単に「糸」という場合がある。)の糸通し作業を、針の近傍位置まで導かれた糸を操作者が片手の指で操作することによって、簡単かつ確実に行うことができるようにしたミシンにおける糸通し装置に関するものである。
従来、刺繍用ミシンおいて、色糸が切れたり、色糸を交換するときの糸通し作業は、人手を介して行っていた。
ところで、この糸通し作業は、ミシンを停止して行う必要があるため、ミシンの停止時間が長時間に及び、ミシンの稼働率及び生産性が低下するという問題点を有していた。
ところで、この糸通し作業は、ミシンを停止して行う必要があるため、ミシンの停止時間が長時間に及び、ミシンの稼働率及び生産性が低下するという問題点を有していた。
上記従来の刺繍用ミシンの有する問題点に鑑み、本件発明者は、先に、糸通し作業を人手を介さずに自動的に行うことができる刺繍用ミシンにおける糸通し装置を提案した(特許文献1参照)。
この刺繍用ミシンは、糸通し作業を人手を介さずに自動的に行うことができるため、これらの作業に要する時間自体を短縮することができ、ミシンの稼働率及び生産性を向上することができる利点を有するものであった。
しかしながら、この刺繍用ミシンにおける糸通し装置は、部品点数が多く、製造コストが高くなるという問題があった。
この刺繍用ミシンは、糸通し作業を人手を介さずに自動的に行うことができるため、これらの作業に要する時間自体を短縮することができ、ミシンの稼働率及び生産性を向上することができる利点を有するものであった。
しかしながら、この刺繍用ミシンにおける糸通し装置は、部品点数が多く、製造コストが高くなるという問題があった。
本発明は、上記従来の糸通し装置の有する問題点に鑑み、構造が簡単で、部品点数が少なく、ミシンのヘッド部全体をコンパクト化することができるとともに、針の近傍位置まで導かれた糸を操作者が片手の指で操作することによって、確実に糸通し作業を行うことができるミシンにおける糸通し装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のミシンにおける糸通し装置は、針の近傍位置まで導かれた糸を針孔に通すためのミシンにおける糸通し装置において、針の後方から前方に向けて移動することによって、針孔よりも下方位置で、先端をV字状に形成した案内部で、針の左右のぶれを修正しながら、針を挟むように針に当接して、針の位置決めを行う針位置調整部材と、該針位置調整部材の上方を移動するように配設され、針位置調整部材によって位置決めされた針の針孔に挿通される、糸を引っ掛ける鉤部を備えたフック部材と、該フック部材と共に移動し、フック部材の側方で、かつ、フック部材の鉤部よりも下方位置に配設された糸掛け部材と、前記針位置調整部材並びにフック部材及び糸掛け部材を移動させる移動手段とからなることを特徴とする。
この場合において、前記針位置調整部材並びにフック部材及び糸掛け部材を移動させる移動手段を、前記針位置調整部材並びにフック部材及び糸掛け部材を針の後方から前方に向けて付勢するばね部材と、該ばね部材の付勢力に抗して、前記針位置調整部材並びにフック部材及び糸掛け部材を針の前方から後方に向けて移動させる駆動手段とから構成することができる。
また、前記針位置調整部材並びにフック部材及び糸掛け部材を針の前方から後方に向けて移動させる駆動手段を、共通の駆動手段から構成することができる。
また、糸掛け部材を、フック部材の一方の側方に配設され、針の近傍位置まで導かれた糸が下側から掛けられる第1糸掛け部材と、第1糸掛け部材とフック部材の間に配設され、第1糸掛け部材に掛けられた糸が上側から掛けられる第2糸掛け部材と、フック部材の他方の側方に配設され、第1糸掛け部材に掛けられた糸が、フック部材の上側を通って、上側から掛けられる第3糸掛け部材とから構成することができる。
本発明のミシンにおける糸通し装置によれば、針の近傍位置まで導かれた糸を針孔に通すためのミシンにおける糸通し装置において、針の後方から前方に向けて移動することによって、針孔よりも下方位置で、先端をV字状に形成した案内部で、針の左右のぶれを修正しながら、針を挟むように針に当接して、針の位置決めを行う針位置調整部材と、前記針位置調整部材の上方を移動するように配設され、該針位置調整部材によって位置決めされた針の針孔に挿通される、糸を引っ掛ける鉤部を備えたフック部材と、フック部材と共に移動し、フック部材の側方で、かつ、フック部材の鉤部よりも下方位置に配設された糸掛け部材と、前記針位置調整部材並びにフック部材及び糸掛け部材を移動させる移動手段とからなることにより、構造が簡単で、部品点数が少なく、ミシンのヘッド部全体をコンパクト化することができるとともに、針の近傍位置まで導かれた糸を操作者が片手の指で操作することによって、確実に糸通し作業を行うことができ、また、それに要する時間自体を短縮することができ、これによって、ミシンの稼働率及び生産性を向上することができる。
また、前記針位置調整部材並びにフック部材及び糸掛け部材を移動させる移動手段を、前記針位置調整部材並びにフック部材及び糸掛け部材を針の後方から前方に向けて付勢するばね部材と、該ばね部材の付勢力に抗して、前記針位置調整部材並びにフック部材及び糸掛け部材を針の前方から後方に向けて移動させる駆動手段とから構成することにより、当該移動手段の構造を著しく簡単にし、部品点数を少なくすることができる。
また、前記針位置調整部材並びにフック部材及び糸掛け部材を針の前方から後方に向けて移動させる駆動手段を、共通の駆動手段から構成することにより、当該駆動手段の構造を著しく簡単にし、部品点数を少なくすることができる。
また、糸掛け部材を、フック部材の一方の側方に配設され、針の近傍位置まで導かれた糸が下側から掛けられる第1糸掛け部材と、第1糸掛け部材とフック部材の間に配設され、第1糸掛け部材に掛けられた糸が上側から掛けられる第2糸掛け部材と、フック部材の他方の側方に配設され、第1糸掛け部材に掛けられた糸が、フック部材の上側を通って、上側から掛けられる第3糸掛け部材とから構成することにより、針の近傍位置まで導かれた糸を、第1糸掛け部材の下側、第2糸掛け部材の上側、フック部材の上側、第3糸掛け部材の上側に順に掛け渡し、当該糸の先端側を下方に導くことによって、糸に適度の張力をかけた状態で、フック部材及び糸掛け部材を針の前方から後方に向けて移動させることによって、糸をフック部材の鉤部に引っ掛けて、確実に糸通し作業を行うことができる。
この場合、糸の張力によってフック部材にかかる負荷、特に、フック部材の曲げ方向にかかる負荷を、第1糸掛け部材、第2糸掛け部材及び第3糸掛け部材によって軽減することができ、フック部材の耐久性を向上することができる。
この場合、糸の張力によってフック部材にかかる負荷、特に、フック部材の曲げ方向にかかる負荷を、第1糸掛け部材、第2糸掛け部材及び第3糸掛け部材によって軽減することができ、フック部材の耐久性を向上することができる。
以下、本発明のミシンにおける糸通し装置の実施の形態を、本発明のミシンにおける糸通し装置を適用した刺繍用ミシンに基づいて説明する。
この刺繍用ミシンは、図1〜図2に示すように、ミシンヘッド1、天秤機構(図示省略)、糸通し機構2、針3を保持する針支持機構(図示省略)等からその主要部が構成されるが、糸通し機構2を除いて、従来から汎用されている刺繍用ミシンと同様の構造のものである。
なお、この実施例の図は、1台の刺繍用ミシンに数頭程度から多い場合には数十頭程度備えられるミシンヘッドのうちの1頭を例示的に示したもので、また、針3も1頭のミシンヘッドに数本から多い場合には十数本程度備えられるもののうち1本を例示的に示したものである(ただし、本発明は、1頭の刺繍用ミシンや縫製用ミシン等を対象から排除するものでない。)。
そして、図示した以外の他のミシンヘッドにも本実施例のものと同様の構成を採用するとともに、各ミシンヘッドを共通の各種の駆動源により同期して駆動することができるようにし、また、必要に応じて、共通の駆動源と各ミシンヘッドとの間にクラッチを介在したり、各ミシンヘッド毎に独立した駆動源を配設することによって、各ミシンヘッドを独立して駆動することができるようにするが、これらの機構は、従来から汎用されている刺繍用ミシンと基本的な相違はない。
また、本実施例において、各種駆動機構の駆動源としては、パルスモータ、ギヤードモータ等の電動モータ、エアーシリンダ、ソレノイド等の駆動源を用いることができるが、その都度記載しないが必要に応じて適宜の駆動源を選択的に用いることができる。
また、各種駆動機構、例えば、糸通し機構2の駆動手段25cを構成する電動モータ25c1は、ミシンヘッド1の後方の空間に配設することが好ましく、これにより、各ミシンヘッドの間隔を等間隔に設置することができる。
なお、この実施例の図は、1台の刺繍用ミシンに数頭程度から多い場合には数十頭程度備えられるミシンヘッドのうちの1頭を例示的に示したもので、また、針3も1頭のミシンヘッドに数本から多い場合には十数本程度備えられるもののうち1本を例示的に示したものである(ただし、本発明は、1頭の刺繍用ミシンや縫製用ミシン等を対象から排除するものでない。)。
そして、図示した以外の他のミシンヘッドにも本実施例のものと同様の構成を採用するとともに、各ミシンヘッドを共通の各種の駆動源により同期して駆動することができるようにし、また、必要に応じて、共通の駆動源と各ミシンヘッドとの間にクラッチを介在したり、各ミシンヘッド毎に独立した駆動源を配設することによって、各ミシンヘッドを独立して駆動することができるようにするが、これらの機構は、従来から汎用されている刺繍用ミシンと基本的な相違はない。
また、本実施例において、各種駆動機構の駆動源としては、パルスモータ、ギヤードモータ等の電動モータ、エアーシリンダ、ソレノイド等の駆動源を用いることができるが、その都度記載しないが必要に応じて適宜の駆動源を選択的に用いることができる。
また、各種駆動機構、例えば、糸通し機構2の駆動手段25cを構成する電動モータ25c1は、ミシンヘッド1の後方の空間に配設することが好ましく、これにより、各ミシンヘッドの間隔を等間隔に設置することができる。
この場合において、刺繍用ミシンにおける糸通し装置の糸通し機構2は、図1〜図5に示すように、針3の近傍位置まで導かれた糸を針孔に通すための糸通し作業を、当該糸を操作者が片手の指で操作することによって行うことができるようにしたもので、針3の後方から前方に向けて移動することによって、針孔よりも下方位置で、先端をV字状に形成した案内部21aで、針3の左右のぶれを修正しながら、針3を挟むように針3に当接して、針3の位置決めを行う針位置調整部材21と、この針位置調整部材21の上方を移動するように配設され、針位置調整部材21によって位置決めされた針3の針孔に挿通される、糸を引っ掛ける鉤部22aを備えたフック部材22と、フック部材22と共に移動し、フック部材22の側方で、かつ、フック部材22の鉤部22aよりも下方位置に配設された糸掛け部材23、24と、針位置調整部材21並びにフック部材22及び糸掛け部材23、24を移動させる移動手段25とから構成するようにしている。
そして、本実施例においては、針位置調整部材21並びにフック部材22及び糸掛け部材23、24を移動させる移動手段25を、針位置調整部材21並びにフック部材22及び糸掛け部材23、24を針3の後方から前方に向けて付勢するばね部材25a、25bと、ばね部材25a、25bの付勢力に抗して、針位置調整部材21並びにフック部材22及び糸掛け部材23、24を針3の前方から後方に向けて移動させる駆動手段25cとから構成し、さらに、この駆動手段25cが、共通の1つの駆動手段25cから構成するようにしている。
これにより、移動手段25の構造を著しく簡単にし、部品点数を少なくすることができるようにしている。
これにより、移動手段25の構造を著しく簡単にし、部品点数を少なくすることができるようにしている。
より具体的には、針位置調整部材21を先端に配設し、揺動軸20を中心として揺動可能とした支持レバー21bと、ミシンヘッド1の固定側11との間にばね部材25aを配設することによって、針位置調整部材21を針3の後方から前方に向けて付勢するようにし、同様に、フック部材22及び糸掛け部材23、24を先端に配設し、揺動軸20を中心として揺動可能とした支持レバー22bと、ミシンヘッド1の固定側11との間にばね部材25bを配設することによって、フック部材22及び糸掛け部材23、24を針3の後方から前方に向けて付勢するようにしている。
ここで、支持レバー21b及び支持レバー22bは、ねじ等の調節機構を配設したミシンヘッド1の固定側に配設したストッパ片25dによって、前方側の揺動範囲が規制されるようにしている。
ここで、支持レバー21b及び支持レバー22bは、ねじ等の調節機構を配設したミシンヘッド1の固定側に配設したストッパ片25dによって、前方側の揺動範囲が規制されるようにしている。
一方、支持レバー22bは、駆動手段25cを構成する電動モータ25c1の駆動軸25c2の回転力をレバー部材25c3を介して伝動することによって、フック部材22及び糸掛け部材23、24を針3の前方から後方に向けて移動させるようにしている。
そして、ねじ等の調節機構からなる支持レバー22bに配設した当接片25eが支持レバー21bに当接することによって、支持レバー21bが、支持レバー22bに従動することによって、針位置調整部材21を針3の前方から後方に向けて移動させるようにしている。
ここで、駆動手段25cを構成する電動モータ25c1の駆動軸25c2の回転角度を検出することによって、フック部材22及び糸掛け部材23、24の位置制御を行う、具体的には、電動モータ25c1の駆動を制御する、位置制御機構25fを配設するようにしている。
そして、ねじ等の調節機構からなる支持レバー22bに配設した当接片25eが支持レバー21bに当接することによって、支持レバー21bが、支持レバー22bに従動することによって、針位置調整部材21を針3の前方から後方に向けて移動させるようにしている。
ここで、駆動手段25cを構成する電動モータ25c1の駆動軸25c2の回転角度を検出することによって、フック部材22及び糸掛け部材23、24の位置制御を行う、具体的には、電動モータ25c1の駆動を制御する、位置制御機構25fを配設するようにしている。
なお、本実施例においては、駆動手段25cによって、フック部材22及び糸掛け部材23、24を針3の後方から前方に向けて移動させることができるため、フック部材22及び糸掛け部材23、24を針3の後方から前方に向けて付勢するために配設しているばね部材25bを省略することもできる。
また、本実施例においては、支持レバー21bを支持レバー22bに従動させるようにすることによって、駆動手段25cを構成する電動モータを1台の電動モータ25c1で構成するようにしているが、支持レバー21b及び支持レバー22bの駆動手段を個別の電動モータで構成することもできる。
針位置調整部材21は、図6に示すように、厚さ1〜2mm程度の金属製の板材を打ち抜き、曲げ加工したものからなり、先端にV字状に形成した案内部21aを備え、この案内部21aで、針3の左右のぶれを修正しながら、針3を挟むように針3に当接して、針3の位置決めを行うことができるようにしている。
この場合、刺繍用ミシンに使用される針3は太さや形状が多岐に亘るが、この針位置調整部材21によって針3の位置決めを行うことにより、少なくとも、サイズ9U〜15の針に対応することができる。
また、針位置調整部材21は、支持レバー21bにねじ等の調節機構(図示省略)を介して左右及び上下方向の位置を調節可能となるように取り付けることにより、針3の位置決めを高精度に行うことができるようにしている。
この場合、刺繍用ミシンに使用される針3は太さや形状が多岐に亘るが、この針位置調整部材21によって針3の位置決めを行うことにより、少なくとも、サイズ9U〜15の針に対応することができる。
また、針位置調整部材21は、支持レバー21bにねじ等の調節機構(図示省略)を介して左右及び上下方向の位置を調節可能となるように取り付けることにより、針3の位置決めを高精度に行うことができるようにしている。
また、フック部材22は、図7に示すように、厚さ0.1〜0.2mm程度、好ましくは、厚さ0.15〜0.2mm程度の金属製の板材を打ち抜き加工したものからなり、先端に糸を引っ掛ける鉤部22aを備え、この鉤部22aで、糸を引っ掛けて、糸通しを行うことができるようにしている。
この場合、フック部材22は、糸掛け部材23、24と共に、支持レバー22bにねじ等の調節機構22d、22eを介して左右及び上下方向の位置を調節可能となるように取り付けることにより、フック部材22の鉤部22aを、針位置調整部材21によって位置決めされた針3の針孔に正確に挿通することができるようにしている。
この場合、フック部材22は、糸掛け部材23、24と共に、支持レバー22bにねじ等の調節機構22d、22eを介して左右及び上下方向の位置を調節可能となるように取り付けることにより、フック部材22の鉤部22aを、針位置調整部材21によって位置決めされた針3の針孔に正確に挿通することができるようにしている。
また、本実施例においては、フック部材22を、糸掛け部材23、24と共に、支持レバー22bの先端部に着脱可能に取り付けた取付部材22cに配設するようにしている。
これにより、フック部材22が、例えば、損傷した場合等の交換作業を、取付部材22cを支持レバー22bの先端部から取り外して行うことができる。
これにより、フック部材22が、例えば、損傷した場合等の交換作業を、取付部材22cを支持レバー22bの先端部から取り外して行うことができる。
また、糸掛け部材23、24は、フック部材22の一方の側方(本実施例においては、正面視して左側)に配設され、針3の近傍位置まで導かれた糸が下側から掛けられる第1糸掛け部材23と、第1糸掛け部材23とフック部材22の間に配設され、第1糸掛け部材23に掛けられた糸が上側から掛けられる第2糸掛け部材24Aと、フック部材22の他方の側方(本実施例においては、正面視して右側)に配設され、第2糸掛け部材24Aに掛けられた糸が、フック部材22の上側を通って、上側から掛けられる第3糸掛け部材24Bとから構成するようにしている。
この場合、第2糸掛け部材24A及び第3糸掛け部材24Bの上面の高さ位置が、フック部材22の上面の高さ位置と同じか、若干高い位置で、かつ、フック部材22の鉤部22aよりも低い位置となるように、第2糸掛け部材24A及び第3糸掛け部材24Bを取り付けるようにする。
この場合、第2糸掛け部材24A及び第3糸掛け部材24Bの上面の高さ位置が、フック部材22の上面の高さ位置と同じか、若干高い位置で、かつ、フック部材22の鉤部22aよりも低い位置となるように、第2糸掛け部材24A及び第3糸掛け部材24Bを取り付けるようにする。
ここで、第1糸掛け部材23は、図8に示すように、直径1〜2mm程度の金属製の線材を曲げ加工したものからなり、その途中を上側に向けて折り曲げることによって、糸の位置決めを行う折曲部23aを備えるようにする。
また、第2糸掛け部材24A及び第3糸掛け部材24Bからなる糸掛け部材24は、図9に示すように、それぞれ厚さ0.2〜1mm程度、好ましくは、厚さ0.5mm程度の金属製の板材、例えば、板ばね材を打ち抜き加工したものからなる。
これにより、針3の近傍位置まで導かれた糸を、第1糸掛け部材23の下側(糸の位置決めを行う折曲部23a)、第2糸掛け部材24Aの上側、フック部材22の上側、第3糸掛け部材24Bの上側に順に掛け渡し、当該糸の先端側を下方に導くことによって、糸に適度の張力をかけた状態で、フック部材22及び糸掛け部材23、24を針3の前方から後方に向けて移動させることによって、糸をフック部材22の鉤部22aに引っ掛けて、確実に糸通し作業を行うことができる。
この場合、糸の張力によってフック部材22にかかる負荷、特に、フック部材22の曲げ方向にかかる負荷を、第1糸掛け部材23、第2糸掛け部材24A及び第3糸掛け部材24Bによって軽減することができ、フック部材22の耐久性を向上することができる。
この場合、糸の張力によってフック部材22にかかる負荷、特に、フック部材22の曲げ方向にかかる負荷を、第1糸掛け部材23、第2糸掛け部材24A及び第3糸掛け部材24Bによって軽減することができ、フック部材22の耐久性を向上することができる。
ところで、針位置調整部材21並びにフック部材22及び糸掛け部材23、24を、針3の後方から前方に向けて移動する際に、これらの部材が、布押さえ4と干渉する場合には、図10に示すように、布押さえ4にこれらの部材を挿通できる透孔4aを形成するようにしたり、図11に示すように、布押さえ4をこれらの部材から回避できる形状に形成するようにする。
なお、本実施例においては、糸掛け部材23、24を、第1糸掛け部材23、第2糸掛け部材24A及び第3糸掛け部材24Bによって構成したが、例えば、第2糸掛け部材24A及び第3糸掛け部材24Bのいずれか一方又は両方を省略することもできる。
次に、本実施例の刺繍用ミシンにおける糸通し装置の操作手順を、例えば、刺繍を行っている途中で糸が切れた場合について説明する。
まず、刺繍を行っている状態では、図3に示すように、針位置調整部材21並びにフック部材22及び糸掛け部材23、24は、針3の後方の待機位置に位置している。
次に、刺繍を行っている途中で糸が切れた場合には、糸が切れたミシンヘッド1が表示装置(図示省略)に表示されるとともに、糸が切れたミシンヘッド1を含む同一駆動系統の刺繍用ミシンが自動的に停止する。
なお、同一駆動系統の刺繍用ミシンの頭数は、例えば、1〜10頭程度の任意の頭数に設定することができる。
これに合わせて、自動的に(又はボタンスイッチ(又はフットスイッチ)(図示省略)を操作することにより)動作スイッチが入り、駆動手段25cを構成する電動モータ25c1が駆動して、図4に示すように、針位置調整部材21並びにフック部材22及び糸掛け部材23、24を、針3の後方の待機位置から前方に向けて移動させ、まず、針位置調整部材21の先端をV字状に形成した案内部21aを、針孔よりも下方位置で、針3の左右のぶれを修正しながら、針3を挟むように針3に当接させて、針3の位置決めを行うようにする。
この場合、フック部材22及び糸掛け部材23、24は、駆動手段25c(及びばね部材25bの付勢力)によって移動し、一方、針位置調整部材21は、駆動手段25cを駆動することによって、間接的な移動の規制が解除され、ばね部材25aの付勢力によって移動するようにされている。
なお、同一駆動系統の刺繍用ミシンの頭数は、例えば、1〜10頭程度の任意の頭数に設定することができる。
これに合わせて、自動的に(又はボタンスイッチ(又はフットスイッチ)(図示省略)を操作することにより)動作スイッチが入り、駆動手段25cを構成する電動モータ25c1が駆動して、図4に示すように、針位置調整部材21並びにフック部材22及び糸掛け部材23、24を、針3の後方の待機位置から前方に向けて移動させ、まず、針位置調整部材21の先端をV字状に形成した案内部21aを、針孔よりも下方位置で、針3の左右のぶれを修正しながら、針3を挟むように針3に当接させて、針3の位置決めを行うようにする。
この場合、フック部材22及び糸掛け部材23、24は、駆動手段25c(及びばね部材25bの付勢力)によって移動し、一方、針位置調整部材21は、駆動手段25cを駆動することによって、間接的な移動の規制が解除され、ばね部材25aの付勢力によって移動するようにされている。
そして、さらに駆動手段25cを構成する電動モータ25c1を駆動し続けると、図5に示すように、針3に当接した針位置調整部材21は停止する(ストッパ片25dによって停止位置を調節することができる。)が、フック部材22及び糸掛け部材23、24は、針3の前方に向けて針位置調整部材21の上方をさらに移動し、フック部材22の鉤部22aを、針位置調整部材21によって位置決めされた針3の針孔に挿通するようにするとともに、フック部材22の側方で、かつ、フック部材22の鉤部22aよりも下方位置に糸掛け部材23、24を位置させるようにする。
この場合、フック部材22及び糸掛け部材23、24は、駆動手段25c(及びばね部材25bの付勢力)によって所定位置まで移動し、位置制御機構25fによって駆動手段25cを構成する電動モータ25c1の駆動が停止されることにより、所定位置で停止する(ストッパ片25dによって停止位置を調節することができる。)ようにされている。
この場合、フック部材22及び糸掛け部材23、24は、駆動手段25c(及びばね部材25bの付勢力)によって所定位置まで移動し、位置制御機構25fによって駆動手段25cを構成する電動モータ25c1の駆動が停止されることにより、所定位置で停止する(ストッパ片25dによって停止位置を調節することができる。)ようにされている。
この状態で、針3の近傍位置まで導かれた糸の先端部を、操作者が片手の指で保持して、第1糸掛け部材23の外側(フック部材22の反対側)から下側(糸の位置決めを行う折曲部23a)、さらに、第1糸掛け部材23と第2糸掛け部材24Aの間を下から上に通して、第2糸掛け部材24Aの上側、フック部材22の上側、第3糸掛け部材24Bの上側に順に掛け渡し、当該糸の先端側を下方に導くことによって、糸に適度の張力をかけた状態で、ボタンスイッチ(又はフットスイッチ)(図示省略)を操作することにより、駆動手段25cを構成する電動モータ25c1を駆動して、フック部材22及び糸掛け部材23、24を、針3の前方から後方(図3に示す針3の後方の待機位置)に向けて移動させることによって、糸をフック部材22の鉤部22aに引っ掛けて糸通し作業を行うことができる。
この場合、糸の張力によってフック部材22にかかる負荷、特に、フック部材22の曲げ方向にかかる負荷を、第1糸掛け部材23、第2糸掛け部材24A及び第3糸掛け部材24Bによって軽減することができ、フック部材22の耐久性を向上することができる。
なお、針位置調整部材21は、支持レバー22bに配設した当接片25eが支持レバー21bに当接することによって途中から従動して、針3の前方から後方(図3に示す針3の後方の待機位置)に向けて移動させることができる。
この場合、糸の張力によってフック部材22にかかる負荷、特に、フック部材22の曲げ方向にかかる負荷を、第1糸掛け部材23、第2糸掛け部材24A及び第3糸掛け部材24Bによって軽減することができ、フック部材22の耐久性を向上することができる。
なお、針位置調整部材21は、支持レバー22bに配設した当接片25eが支持レバー21bに当接することによって途中から従動して、針3の前方から後方(図3に示す針3の後方の待機位置)に向けて移動させることができる。
このように、この刺繍用ミシンは、構造が簡単で、部品点数が少なく、刺繍用ミシンのヘッド部全体をコンパクト化することができるとともに、針の近傍位置まで導かれた糸を操作者が片手の指で操作することによって、確実に糸通し作業を行うことができ、また、それに要する時間自体を短縮することができ、これによって、刺繍用ミシンの稼働率及び生産性を向上することができる。
以上、本発明のミシンにおける糸通し装置について、その実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
本発明のミシンにおける糸通し装置は、構造が簡単で、部品点数が少なく、ミシンのヘッド部全体をコンパクト化することができるとともに、針の近傍位置まで導かれた糸を操作者が片手の指で操作することによって、確実に糸通し作業を行うことができることから、多頭のミシンヘッドを備えた刺繍用ミシンの用途に好適に用いることができるほか、1頭の刺繍用ミシンや縫製用ミシンにも適用でき、さらに、新しく製造するミシンに加え、既存のミシンを改造することによっても適用することができる。
1 ミシンヘッド
2 糸通し機構
21 針位置調整部材
21a 案内部
22 フック部材
22a 鉤部
23 第1糸掛け部材(糸掛け部材)
23a 折曲部
24 糸掛け部材
24A 第2糸掛け部材(糸掛け部材)
24B 第3糸掛け部材(糸掛け部材)
25 移動手段
25a ばね部材
25b ばね部材
25c 駆動手段
25c1 電動モータ
3 針
4 布押さえ
2 糸通し機構
21 針位置調整部材
21a 案内部
22 フック部材
22a 鉤部
23 第1糸掛け部材(糸掛け部材)
23a 折曲部
24 糸掛け部材
24A 第2糸掛け部材(糸掛け部材)
24B 第3糸掛け部材(糸掛け部材)
25 移動手段
25a ばね部材
25b ばね部材
25c 駆動手段
25c1 電動モータ
3 針
4 布押さえ
Claims (4)
- 針の近傍位置まで導かれた糸を針孔に通すためのミシンにおける糸通し装置において、
針の後方から前方に向けて移動することによって、針孔よりも下方位置で、先端をV字状に形成した案内部で、針の左右のぶれを修正しながら、針を挟むように針に当接して、針の位置決めを行う針位置調整部材と、
該針位置調整部材の上方を移動するように配設され、針位置調整部材によって位置決めされた針の針孔に挿通される、糸を引っ掛ける鉤部を備えたフック部材と、
該フック部材と共に移動し、フック部材の側方で、かつ、フック部材の鉤部よりも下方位置に配設された糸掛け部材と、
前記針位置調整部材並びにフック部材及び糸掛け部材を移動させる移動手段と、
からなることを特徴とするミシンにおける糸通し装置。 - 前記針位置調整部材並びにフック部材及び糸掛け部材を移動させる移動手段が、
前記針位置調整部材並びにフック部材及び糸掛け部材を針の後方から前方に向けて付勢するばね部材と、
該ばね部材の付勢力に抗して、前記針位置調整部材並びにフック部材及び糸掛け部材を針の前方から後方に向けて移動させる駆動手段と、
からなることを特徴とする請求項1記載のミシンにおける糸通し装置。 - 前記針位置調整部材並びにフック部材及び糸掛け部材を針の前方から後方に向けて移動させる駆動手段が、共通の駆動手段からなることを特徴とする請求項2記載のミシンにおける糸通し装置。
- 糸掛け部材が、
フック部材の一方の側方に配設され、針の近傍位置まで導かれた糸が下側から掛けられる第1糸掛け部材と、
第1糸掛け部材とフック部材の間に配設され、第1糸掛け部材に掛けられた糸が上側から掛けられる第2糸掛け部材と、
フック部材の他方の側方に配設され、第1糸掛け部材に掛けられた糸が、フック部材の上側を通って、上側から掛けられる第3糸掛け部材と、
からなることを特徴とする請求項1、2又は3記載のミシンにおける糸通し装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009153354A JP2011005126A (ja) | 2009-06-29 | 2009-06-29 | ミシンにおける糸通し装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009153354A JP2011005126A (ja) | 2009-06-29 | 2009-06-29 | ミシンにおける糸通し装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011005126A true JP2011005126A (ja) | 2011-01-13 |
Family
ID=43562510
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009153354A Pending JP2011005126A (ja) | 2009-06-29 | 2009-06-29 | ミシンにおける糸通し装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011005126A (ja) |
-
2009
- 2009-06-29 JP JP2009153354A patent/JP2011005126A/ja active Pending
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