JP2011003486A - 点灯制御装置、光源装置、投写型表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】通常用いられるインバーター部に手を加えること無く、フリッカーの発生の抑制をより効率的に行い、放電ランプの発光効率と寿命とを改善可能な放電ランプの点灯制御装置を提供する。
【解決手段】放電ランプ7の点灯を制御する点灯制御装置1であって、外部から供給される直流電流を交流電流に変換するインバーター部4と、インバーター部4に接続され、放電ランプ7に供給するパルス電流を形成する高周波スイッチ部3と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】放電ランプ7の点灯を制御する点灯制御装置1であって、外部から供給される直流電流を交流電流に変換するインバーター部4と、インバーター部4に接続され、放電ランプ7に供給するパルス電流を形成する高周波スイッチ部3と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、点灯制御装置、光源装置および投写型表示装置に関するものである。
従来、プロジェクターは、会議でのプレゼンテーション用や家庭におけるホームシアター用などの映像投写装置として各方面に利用されている。このようなプロジェクターに使用される光源装置としては、例えば、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、及び高圧水銀ランプなどの電極を有する放電ランプが主に用いられている。
放電ランプは、比較的小型で大きな光束を出し発光効率が高いという利点を有する一方で、放電管内部の電極が放電により消耗することによって、ランプ寿命や射出される光のちらつき(フリッカー)などに影響を及ぼしやすいことが知られている。これらの課題は、放電ランプの駆動方式として、PWM駆動(Pulse Width Modulation、パルス駆動)を採用することで軽減されることが知られている(例えば、特許文献1から6参照)。
また、特許文献7では、直流電流を交流電流に転流するインバーター部においてON/OFFの切り替えを行い、放電ランプに印加する高い周波数のパルス波形を形成してPWM駆動する構成が提案されている。
しかしながら、特許文献7の構成においてパルス波形を形成しているインバーター部は、通常、交流電流を形成することを前提としており、高速スイッチングには不向きである。そこで、インバーター部を高速スイッチング可能なトランジスターで構成することも考えられるが、汎用品のインバーターを用いることができないために非効率である上、インバーターとして交流電流を形成した際に、各電流値が相等しくなるように別段の調整が必要となり、構成や製造が煩雑となる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、通常用いられるインバーター部に手を加えること無く、フリッカーの発生の抑制をより効率的に行い、放電ランプの発光効率と寿命とを改善可能な放電ランプの点灯制御装置を提供することを目的とする。また、このような点灯制御装置を備えた光源装置を提供することをあわせて目的とする。さらには、このような光源装置を備えたプロジェクターを提供することをあわせて目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の点灯制御装置は、放電ランプの点灯を制御する点灯制御装置であって、外部から供給される直流電流を交流電流に変換するインバーター部と、前記インバーター部に接続され、前記放電ランプに供給するパルス電流を形成する高周波スイッチ部と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、高周波スイッチ部においてパルス電流を形成することにより、電流がOFFの期間を形成し、低消費電力化が可能となる。電流がOFFの期間には放電ランプの発光量は減少するが、例えばμ秒オーダーでON/OFFを切り替えることにより、発光量の低下を観察者の目に認識させることなく、見た目の明るさをあまり減少させないことができる。したがって、観察者が認識する輝度を維持しながら低消費電力化を実現する放電ランプの点灯制御装置とすることができる。
この構成によれば、高周波スイッチ部においてパルス電流を形成することにより、電流がOFFの期間を形成し、低消費電力化が可能となる。電流がOFFの期間には放電ランプの発光量は減少するが、例えばμ秒オーダーでON/OFFを切り替えることにより、発光量の低下を観察者の目に認識させることなく、見た目の明るさをあまり減少させないことができる。したがって、観察者が認識する輝度を維持しながら低消費電力化を実現する放電ランプの点灯制御装置とすることができる。
本発明においては、前記放電ランプを始動させるためのイグナイター部を有することが望ましい。
この構成によれば、放電ランプの始動時に放電ランプでの絶縁破壊を補助し、点灯を良好に行うことができる。
この構成によれば、放電ランプの始動時に放電ランプでの絶縁破壊を補助し、点灯を良好に行うことができる。
本発明においては、前記イグナイター部がLC回路で構成されていることが望ましい。
この構成によれば、高周波スイッチ部において形成されるパルス電流の周波数を、LC回路の共振周波数と整合させ重畳させることにより、LC回路の見かけのインダクタンスを上昇させ、放電ランプに高電圧を印加することができる。そのため、装置構成を簡略化することができる。
この構成によれば、高周波スイッチ部において形成されるパルス電流の周波数を、LC回路の共振周波数と整合させ重畳させることにより、LC回路の見かけのインダクタンスを上昇させ、放電ランプに高電圧を印加することができる。そのため、装置構成を簡略化することができる。
本発明においては、前記高周波スイッチ部は、トランジスターであることが望ましい。
この構成によれば、好適に高周波スイッチを行うことが可能となる。
この構成によれば、好適に高周波スイッチを行うことが可能となる。
本発明においては、前記高周波スイッチ部は、1KHz以上10MHz以下の周波数のパルス電流を形成することが望ましい。
一般的な放電ランプが発光している場合、放電管内では水銀やナトリウムなどの封入物の熱電子放出により熱プラズマが生じており、通電を停止すると熱プラズマは冷えて立ち消えしてしまう。しかし、この構成の周波数で電流のON/OFFの切り替えを行うと、電流が外部から供給されない時間が短いため、熱プラズマの熱によりプラズマ状態を維持することができ、熱プラズマが立ち消えするまでに電流を再度供給することが可能となる。そのため、電流供給により熱プラズマを維持させることが可能となり、良好にパルス発光が可能となる。
一般的な放電ランプが発光している場合、放電管内では水銀やナトリウムなどの封入物の熱電子放出により熱プラズマが生じており、通電を停止すると熱プラズマは冷えて立ち消えしてしまう。しかし、この構成の周波数で電流のON/OFFの切り替えを行うと、電流が外部から供給されない時間が短いため、熱プラズマの熱によりプラズマ状態を維持することができ、熱プラズマが立ち消えするまでに電流を再度供給することが可能となる。そのため、電流供給により熱プラズマを維持させることが可能となり、良好にパルス発光が可能となる。
本発明の光源装置は、放電ランプと上述の点灯制御装置とを備えることを特徴とする。
この構成によれば、パルス波形を制御することで、低消費電力で高輝度の発光が実現できる光源装置を提供することができる。
この構成によれば、パルス波形を制御することで、低消費電力で高輝度の発光が実現できる光源装置を提供することができる。
本発明の投写型表示装置は、上述の光源装置を備えることを特徴とする。
この構成によれば、低消費電力で高輝度の画像形成が可能な投写型表示装置を提供することができる。また、フリッカーの発生を抑制することができるため、良好な画像表示が可能となる。
この構成によれば、低消費電力で高輝度の画像形成が可能な投写型表示装置を提供することができる。また、フリッカーの発生を抑制することができるため、良好な画像表示が可能となる。
以下、図1〜図6を参照しながら、本発明の実施形態に係る点灯制御装置1および点灯制御装置1を備える光源装置10について説明する。なお、以下の全ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の寸法の比率などは適宜異ならせてある。
図1は、本実施形態に係る点灯制御装置1、および点灯制御装置1を備える光源装置10の構成図である。点灯制御装置1は、電源8から供給される電力を放電ランプ7の電極に供給し、放電ランプ7の点灯を制御するものである。
点灯制御装置1は、電源8から供給される電圧を降下させる電力制御部2と、電力制御部2を介して供給される直流電流をパルス電流に形成する高周波スイッチ部3と、高周波スイッチ部3がソース側に接続され、直流電流を交流電流に変換するインバーター部4と、インバーター部4の出力側に接続されるイグナイター部5と、これらを制御する制御部6と、を有している。
電力制御部2は、降圧型のチョッパー回路であり、直列接続されるスイッチ素子21、コイル22、これらの素子から分岐して接続されるダイオード23、コンデンサー24を備えている。電力制御部2は、スイッチング素子21がON/OFFされることによりデューティー比が制御され、電源8から略300V〜400Vで入力する入力電圧を所望の電圧に降下させる。
高周波スイッチ部3は、高速スイッチングが可能なトランジスターであり、ON/OFFされることにより、電力制御部2を介して供給される直流電流からパルス電流を形成する。
インバーター部4は、直流電流を交流電流に変換する機能を有しており、トランジスター41〜44を備えたブリッジ回路として構成されている。このブリッジ回路には、電力制御部2を介して整流された直流電流が入力され、トランジスター41,42とトランジスター43,44とのON/OFFを交互に切り替えることで、トランジスター41,42を含む経路と、トランジスター43,44を含む経路とに交互に電流が流れ、これにより、接続されたイグナイター部5に交流電流が供給されるようになる。
イグナイター部5は、放電ランプ7の始動時に、高電圧のイグニッションパルスを放電ランプ7に印加して点灯を促す機能を有している。イグナイター部5としては、通常知られる構成のものを用いることができる。本実施形態のイグナイター部5は、コイル51とコンデンサー52とが直列接続されたLC回路により構成されている。放電ランプ7は、コンデンサー52と並列に接続される。イグナイター部5としては、他にも通常知られる構成のものを用いることができる。
制御部6は、例えばマイクロプロセッサー等から構成され、電力制御部2、高周波スイッチ部3、インバーター部4にそれぞれ必要な駆動信号を供給する。制御部6は、これらのON/OFF状態を制御することにより、点灯制御装置1の駆動を制御し、放電ランプ7の点灯を制御する。
放電ランプ7は、例えば高圧水銀灯、高圧ナトリウム灯やメタルハライド灯などの高圧放電灯を用いた反射型の光源である。放電ランプ7は、放電管71が反射鏡72の中央部に耐熱セメントを介して固着されており、不図示の放電管71の電極はイグナイター部5の出力側に接続されている。
放電ランプ7の始動時には、高周波スイッチ部3に放電ランプ始動用の周波数のパルス信号が供給され、高周波スイッチ部3では当該パルス信号に基づいて高周波のパルス電流を形成する。この時、該周波数は、イグナイター部5の入力部においてイグナイター部5を構成するLC回路と、点灯していないランプと、を組み合わせた回路において、比較的反射の少ない周波数付近に設定することが好ましい。このような高周波パルス電流がイグナイター部5に印加されることにより、イグナイター部5ではコイル51とコンデンサー52の接続部で電圧が上昇し、放電ランプ7に高い電圧を印加する。このため、放電管71の内部では絶縁が容易に破られてグロー放電を生じ、封入されている水銀やナトリウム、メタルハライドなどの原子が外部から供給される電子により励起され熱プラズマを生成する。更に熱電子放出が開始され放電管71としてはアーク放電に移行することで発光する。
また、放電ランプ7が点灯すると、高周波スイッチ部3は、イグナイター部5のLC回路と点灯した放電ランプ7との合成インピーダンスにインピーダンス整合した周波数付近となるパルス電流を形成する。これにより、インバーター部4の出力電圧がそのまま放電ランプ7に印加されて点灯状態を継続する。
本実施形態の点灯制御装置1および光源装置10は、以上のような構成となっている。
本実施形態の点灯制御装置1および光源装置10は、以上のような構成となっている。
次に、上述した点灯制御装置1の動作を説明する。図2は、本実施形態に係る駆動電流の電流波形を示す図である。図2(a)は、図1の高周波スイッチ部3で形成されるパルス電流の波形、(b)は、インバーター部4で形成される交流電流の波形、(c)は、図2(a)(b)の波形を重畳させることにより形成される、放電ランプ7の駆動電流の波形を示す。以下、図1で示した符号を用いて各構成を示しながら説明を行う。
まず電力制御部2は、電源8から供給される直流電圧をチョッパー処理により降下させ、出力電流を高周波スイッチ部3に供給する。
次いで、高周波スイッチ部3では、制御部6から供給されるパルス信号に基づいてON/OFFの切り替えを行い、直流電流をパルス電流とする(図2(a))。ここでは、形成されるパルス電流のパルス幅をW1、周期をT1、周波数をf1として示す。形成されるパルス電流はインバーター部4に供給される。
次いで、インバーター部4では、制御部6からの駆動制御により、所定の周波数でトランジスター41,42とトランジスター43,44とが180度の位相差を有して交互にON/OFF制御される。これにより、供給された直流電流が交流電流に変換される(図2(b))。ここでは、形成される交流電流のパルス幅をW2、周期をT2、周波数をf2として示す。図に示すように、周波数f1と周波数f2とは、f1>f2の関係を有している。
そして、高周波スイッチ部3で形成されるパルス電流の波形と、インバーター部4で形成される交流波形と、の位相位置を同期させて重畳することにより、放電ランプ7に供給される交流のパルス電流が形成される(図2(c))。
放電ランプ7に対してこのようなパルス電流を供給することにより、放電ランプ7においては、周期T1とパルス幅W1との値に応じて電流供給が無くなる。すると、放電ランプ7では以下のような現象が生じる。
まず、一般的な放電ランプが発光している場合、熱プラズマにより熱電子放出が生じており、アーク放電による放電路が形成されている。外部から供給される電流(電子)は、この放電路を介して放電管内に封入されている水銀やナトリウムなどの封入物の原子を励起することにより光を放出している。通電を停止すると、熱プラズマは冷えて立ち消える。
しかし、このような放電ランプ7においては、瞬間的に電流が外部から供給されなくても、熱プラズマの熱によりプラズマ状態が維持されることが知られており、その時間は放電ランプの構造や、封入する物質の種類、封入圧力などに依存する。例えば、放電管71内で対向する電極間の距離が2mm以下であって、この放電管71に0.16mg/mm3以上の水銀と、希ガスと、10−6μmol/mm3〜10−2μmol/mm3の範囲でハロゲンを封入した放電ランプの場合、直前のプラズマの温度にもよるが、供給する電流を停止しても、数10μ秒間はプラズマ状態を継続することができる。
したがって、周期T1中のOFF時間(T1−W1)を10μ秒〜50μ秒程度に設定しても、放電管71内のプラズマは立ち消えることなくプラズマ状態を継続するため、電流を再度供給することでプラズマを維持させることが可能である。また、周期T1に対するパルス幅W1の割合を、周波数f1のパルス波のデューティー比とすると、高周波スイッチ部3で形成する周波数f1のパルス波形のデューティー比が50%の場合、プラズマが立ち消えることがない周波数f1は、20KHzから100KHz程度となる。一般的な放電ランプを考慮すると、周波数f1は1KHz以上10MHz以下の周波数であれば好適にパルス駆動を行うことができる。尚、これ以上の周波数の設定は電磁波漏洩の課題が生じてくるため、他の電子機器への影響を考慮すると好ましくない。
通常用いられるインバーター部4のトランジスターは、モーター制御でも使用できる安価で入手が容易な汎用トランジスターを用いることが多いため、高周波帯での動作は困難を伴う。また、インバーター部4を高周波駆動可能なトランジスターで構成することとすると、高コストとなる上に、交流電流を形成した際に各電流値が相等しくなければならず、単に高速スイッチングのトランジスターを4個用意するだけではなく、複雑な調整を行う必要がある。
対して、高周波スイッチ部3を高速スイッチが可能なFET等を用いることにより、容易に上述のような周波数f1でのスイッチングが可能となる。
このようなパルス電流を用いて放電ランプ7を発光させることで、投入電流(時間当たりの平均電流)に対する発光の効率が向上し、低消費電力化が可能となる。もちろん、電流がOFFの期間には発光量は減少するが、その期間がμ秒オーダーである場合、発光量の減少によるちらつき等は観察者の目では殆ど認識することができない上、観察者にとっては明るい瞬間の輝度の方が印象として残る。そのため、見た目の明るさはあまり減少しない。したがって、観察者が認識する輝度を維持しながら低消費電力化が可能な光源装置10とすることができる。
また、プラズマ状態を継続したまま放電電流のON/OFFを繰り返すため、全体としては電流のOFF期間があることにより、常時導通(アーク放電)状態に比べ、放電ランプ7を構成する放電電極に加わるアーク放電の衝撃を低下させることができ、放電ランプ7の電極寿命を長くすることができる。
図3から6は、本実施形態に係るパルス電流の電流波形についての他の例を示す図である。
図3は、転流前又は/及び転流後の所定時間で、放電ランプに供給する電力を減少させる電流波形である。図3(a)に示す波形では、交流電流の周期T2のうち、転流前後の一部分を高周波のパルス電流で駆動させている。また、図3(b)に示す波形では、交流波形の全部を高周波のパルス電流で駆動させつつ、転流前後の一部分とパルス幅W2の中央付近とで、パルス電流のデューティー比を変化させ、パルス電流の疎密を変化させて駆動させている。このとき、電流のOFF期間はプラズマが立ち消える時間を超えないようにパルス電流の周波数とデューティー比を設定する。
これらのパルス電流を用いても、上述の図2で示したのと同様に、高周波で駆動した部分では消費電力が低下する。即ち、駆動電流の半周期単位で、転流前後部分の電力を低下させることができる。
図4は、転流前の所定時間に、放電ランプに供給する電力を増加させる電流波形である。
図4(a)に示す波形では、交流波形の全部を高周波のパルス電流で駆動させつつ、周波数f1を一定とし、高周波スイッチ部3により形成する電流パルスのデューティー比(W1/T1)を周波数f2の半周期ごとに繰り返し上昇させる制御を行い、放電ランプ7を駆動させている。これにより、駆動電流が転流する前の所定の時間の電流値は相対的に高くなり、放電ランプ7に供給される電力が、駆動電流が転流する前の所定の時間のみ増加することとなる。このとき、電流のOFF期間はプラズマが立ち消える時間を超えないようにパルス電流の周波数f1とデューティー比を設定する。
図4(b)に示す波形では、交流波形の全部を高周波のパルス電流で駆動させつつ、高周波スイッチ部3により形成する電流パルスのデューティー比(W1/T1)を一定とし、周波数f1を低周波から高周波に向けて上昇掃引させることにより、駆動電流が転流する前の所定の時間において、相対的に高い周波数のパルス電流で駆動させている。これにより、駆動電流が転流する前の所定の時間の電流値は相対的に高くなり、放電ランプ7に供給される電力が、駆動電流が転流する前の所定の時間のみ増加することとなる。このとき、電流のOFF期間はプラズマが立ち消える時間を超えないようにパルス電流の周波数f1とデューティー比を設定する。
図4(c)(d)に示す波形では、図4(a)(b)のそれぞれの条件に加えて、更に交流電流の周波数f2の半周期において電流値を上昇制御させたパルス電流で駆動させている。
このような波形の電流で放電ランプ7を駆動させることにより、駆動電流の転流前の所定時間において、放電ランプ7に供給される電力が増加する。そのため、転流後の電力を低下させることができるとともに、放電ランプ7に発生するプラズマ状態が安定し、フリッカーの発生を抑制することができる。
図5は、転流前および転流後の所定時間に、放電ランプに供給する電力を増加させる電流波形である。図に示す波形では、交流電流の周期T2のうち、転流前後の一部分を除くパルス幅W2の中間の所定時間においてパルス電流で駆動させ、放電ランプ7に供給する電力を増加させている。このとき、プラズマが立ち消える時間を超えないように電流のOFF期間を設定するのは同様である。
このような波形の電流で放電ランプ7を駆動させることにより、駆動電流の転流前及び/または転流後の所定時間において、放電ランプ7に供給される電力が増加する。そのため、転流前後部分の電力を増加させることができるとともに、放電ランプ7に発生するプラズマ状態が安定し、フリッカーの発生を抑制することができる。
図6は、駆動電流の交流波形と非同期に、放電ランプに供給する電力を増加させる電流波形である。図に示す波形では、駆動電流の周期T2の半周期単位で交流波形と非同期に、高周波スイッチ部3を周期T1、パルス幅W1の高周波で駆動することにより、電流値が相対的に高くなる位置が、半周期単位で移動する。即ち、放電ランプ7に供給されるランプ電力が、駆動電流の半周期単位で異なるタイミングで増加することとなる。このとき、プラズマが立ち消える時間を超えないように電流のOFF期間を設定するのは同様である。
このような波形の電流で放電ランプ7を駆動させることにより、フリッカーの発生を抑制することができると共に、交流波形と非同期に電力が増加しているので、明るさの均一性が向上する。
以上のような構成の点灯制御装置1によれば、高周波スイッチ部3においてパルス電流を形成することにより、μ秒オーダーでON/OFFを切り替え、発光量の低下を観察者の目に認識させることなく、見た目の明るさをあまり減少させないことができる。したがって、観察者が認識する輝度を維持しながら低消費電力化を実現する放電ランプ7の点灯制御装置1とすることができる。
また、以上のような構成の光源装置10によれば、パルス波形を制御することで、低消費電力で高輝度の発光が実現できる光源装置10とすることができる。
なお、本実施形態においては、高周波スイッチ部3がインバーター部4の入力側に接続されていることとしたが、高周波スイッチ部3がインバーター部4の出力側に接続される構成とすることもできる。
[画像表示装置]
図7は、本発明に係る投写型表示装置の概略構成図である。
本実施形態のプロジェクター(投写型表示装置)100は、赤色光、緑色光、青色光をそれぞれ射出する赤色光源装置10R,緑色光源装置10G、青色光源装置10Bを備えており、これら光源装置が上記実施形態の光源装置10である。
図7は、本発明に係る投写型表示装置の概略構成図である。
本実施形態のプロジェクター(投写型表示装置)100は、赤色光、緑色光、青色光をそれぞれ射出する赤色光源装置10R,緑色光源装置10G、青色光源装置10Bを備えており、これら光源装置が上記実施形態の光源装置10である。
プロジェクター100は、光源装置10R,10G,10Bから射出された各色光をそれぞれ変調する透過型の液晶ライトバルブ104R,104G,104Bと、液晶ライトバルブ104R,104G,104Bから射出された光を合成して投写レンズ107に導くクロスダイクロイックプリズム106と、液晶ライトバルブ104R,104G,104Bによって形成された像を拡大してスクリーン110に投写する投写レンズ107と、を備えている。
さらに、プロジェクター100は、光源装置10R,10G,10Bから射出された光の照度分布を均一化させるための均一化光学系102R,102G,102Bを備えており、照度分布が均一化された光によって液晶ライトバルブ104R,104G,104Bを照明している。本実施形態では、均一化光学系102R,102G、102Bは、例えばホログラム102aとフィールドレンズ102bによって構成されている。
各液晶ライトバルブ104R,104G,104Bによって変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム106に入射する。このプリズムは4つの直角プリズムを貼り合わせて形成され、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に配置されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成され、カラー画像を表す光が形成される。そして、合成された光は投写光学系である投写レンズ107によりスクリーン110上に投写され、拡大された画像が表示される。
本実施形態のプロジェクター100においては、赤色光源装置10R,緑色光源装置10G,青色光源装置10Bとして上記実施形態の光源装置10が用いられているので、フリッカーの発生が抑制され、且つ低消費電力で光輝度な画像表意が可能なプロジェクターを実現することができる。
なお、色光合成手段として、クロスダイクロイックプリズムを用いることとしたが、これに限るものではない。色光合成手段としては、例えば、ダイクロイックミラーをクロス配置とし色光を合成するもの、ダイクロイックミラーを平行に配置し色光を合成するものを用いることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施の形態例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
1…点灯制御装置、3…高周波スイッチ部、4…インバーター部、5…イグナイター部、7…放電ランプ、10…光源装置、100…プロジェクター(投写型表示装置)、
Claims (7)
- 放電ランプの点灯を制御する点灯制御装置であって、
外部から供給される直流電流を交流電流に変換するインバーター部と、
前記インバーター部に接続され、前記放電ランプに供給するパルス電流を形成する高周波スイッチ部と、を備えることを特徴とする点灯制御装置。 - 前記放電ランプを始動させるためのイグナイター部を有することを特徴とする請求項1に記載の点灯制御装置。
- 前記イグナイター部がLC回路で構成されていることを特徴とする請求項2に記載の点灯制御装置。
- 前記高周波スイッチ部は、トランジスターであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の点灯制御装置。
- 前記高周波スイッチ部は、1KHz以上10MHz以下の周波数のパルス電流を形成することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の点灯制御装置。
- 請求項1から5のいずれか1項に記載の点灯制御装置を備えることを特徴とする光源装置。
- 請求項6に記載の光源装置を備えることを特徴とする投写型表示装置。
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JP (1) | JP2011003486A (ja) |
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2009
- 2009-06-22 JP JP2009147336A patent/JP2011003486A/ja not_active Withdrawn
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