JP2011002178A - ボイラープラント - Google Patents

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Abstract

【課題】処理する余剰蒸気量の変動に容易に対処できるとともにメンテナンスが容易に行えるボイラープラントを提供する。
【解決手段】舶用ボイラー3から蒸気を蒸気タービン5へ供給する主蒸気管15と、主蒸気管15から分岐され、蒸気を減温する分岐減温器25を有する分岐配管21と、を備えるボイラープラント1であって、分岐配管21には、水を供給して蒸気を減温する予備減温器33および蒸気の流量に応じて開閉される流量調整弁37を有する予備配管23と、が備えられ、分岐減温器25および予備減温器33は舶用ボイラー3の外部に配置されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ボイラープラントに関するものである。
ボイラープラント、たとえば、ボイラーの過熱器で発生した過熱蒸気によって蒸気タービン等を作動させるものでは、ボイラーおよび蒸気タービンの負荷変動によってボイラーで発生する過熱蒸気量と、蒸気タービンで必要とする過熱蒸気量と、が一致しないことがある。
ボイラーで発生する過熱蒸気量が多い場合、たとえば、特許文献1に示されるように余剰蒸気は大気に排出される。
しかし、大気に放出するのは無駄となるので、たとえば、主給水ポンプのタービン駆動用、蒸気タービンの抽気を使用しない場合の給水加熱器の加熱用、低圧蒸気発生器の加熱用、蒸気タービンのグランドシール用等の他用途に用いることが行われている。
この他用途に用いる蒸気は、過熱蒸気の高温を求められないので、過熱蒸気の余剰分を分岐してボイラーの蒸気ドラムあるいは水ドラムを通して減温するようにされている。
この場合でも、余剰蒸気が大量になった場合には、大気に排出されている。
特開平7−229602号公報
発電等で用いられる一般的なボイラープラントでは、ボイラーおよび蒸気タービンの運転に変動が少なく、余剰蒸気量も定常的に緩やかに変化するので、対応し易い面がある。
これに対して船舶用のボイラープラントでは、たとえば、この過熱蒸気を利用する主機である蒸気タービンは、船舶の運転状況に合わせて出力を加減している。このため、ボイラーから発生する過熱蒸気の消費量は、船舶の運転状況に合わせて大きく変動する、すなわち、船舶の航行中は蒸気タービンが消費する過熱蒸気量は多くなり、入出港時には、蒸気タービン出力が低くなるため蒸気タービンが消費する過熱蒸気量は少なくなる。このように、船舶の航行中は蒸気の消費量が大きく変動するが、蒸気の消費量の変化速度に比べて、ボイラーから発生する蒸気量の変化速度は遅く、発生蒸気量の変化が遅れた分、余剰蒸気が発生する。消費蒸気量が大きく変化すると、それに伴い余剰蒸気量も大きく変動することになる。したがって、この大きな変動を吸収できる余剰蒸気の処理が求められる。
また、船舶用のボイラーに設備される減温システムは、運転状況の変動が激しいので、常に良好な状態を保つためには頻繁にメンテナンスを行う必要がある。
しかしながら、ボイラーの蒸気ドラムあるいは水ドラムを用いて減温するようにされているものでは、メンテナンスを行うには、ボイラー等を停止し、分解して行う必要があるので、メンテナンスを頻繁に行うことが難しい。
本発明は、上記に鑑み、処理する余剰蒸気量の変動に容易に対処できるとともにメンテナンスが容易に行えるボイラープラントを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかるボイラープラントは、ボイラーから蒸気を利用機器へ供給する主蒸気管と、該主蒸気管から分岐され、前記蒸気を減温する第一減温器を有する分岐管路と、を備えるボイラープラントであって、前記分岐管路には、水を供給して前記蒸気を減温する第二減温器および前記蒸気の流量に応じて開閉される流量調整弁を有する予備管路と、が備えられ、前記第一減温器および前記第二減温器は前記ボイラーの外部に配置されていることを特徴とする。
ボイラーで発生される蒸気、たとえば、過熱器を通った過熱蒸気は主蒸気管を通って利用機器、たとえば、蒸気タービンへ供給される。また、たとえば、タンクヒーティングなど船内で必要な蒸気は、主蒸気管から分岐された分岐管路を通って、第一減温器で減温され、必要なところに供給される。主蒸気管を通るボイラーで発生される蒸気として、飽和蒸気を用いるものもある。
ボイラーで発生する蒸気量が、利用機器や船内で必要な蒸気の量より多くなると、余剰蒸気が発生し、予備管路の流量調整弁が開放され、分岐管路を流れる蒸気の一部が予備管路を通るようになる。予備管路を通る蒸気は第二減温器によって減温される。ボイラーで発生する蒸気量が、利用機器や船内で必要な蒸気の量と同じになると、流量調整弁が閉鎖され、蒸気は予備管路を流れなくなる。
このように、予備管路を選択的に開閉することができるので、余剰蒸気量の変動が大きくなってもそれに対応して処理することができる。これにより、たとえば、船舶に搭載されたボイラープラントのように、蒸気を利用する、たとえば、主機である蒸気タービンの出力の加減による蒸気消費量の変化に対し、ボイラーから発生する蒸気量の変化速度が遅く、発生蒸気量の変化が遅れ、余剰蒸気が発生し、消費蒸気量が大きく変化すると、余剰蒸気量も大きく変動する。この場合でも、この余剰蒸気の変動に対応した処理を行うことができる。
また、第一減温器および第二減温器は、ボイラーの外部に配置されているので、接近し易い。したがって、第一減温器および第二減温器を容易にメンテナンスすることができる。
また、本発明にかかるボイラープラントでは、前記第二減温器は、その近傍の配管温度を計測し、配管温度が所定値を超えると水を供給することを特徴とする。
第二減温器は、予備管路の近傍の配管温度を計測し、それが所定温度を超えると水を供給するので、蒸気が導入されて予備管路の配管温度が上昇した場合、蒸気の温度を確実に所定温度以下に減温することができる。
このため、所定温度を調整すると、配管材料の耐用温度を低く設定することができる。これにより、予備管路を耐熱性の比較的低い配管材料で構成することができるので、製造コストを低減できる。
また、本発明にかかるボイラープラントでは、前記第二減温器は、前記予備管路内に水を供給する水シャワー装置と、前記予備管路の外周を覆うように設置され、中空の内部に水を流通させる水冷却筒と、で構成されていることを特徴とする。
第二減温器は、予備管路内で水シャワー装置から水を供給して予備管路を通る蒸気を直接冷却することができる。また、水冷却筒の内部に水を流通させることによって、予備管路を冷却し、予備管路内の蒸気を間接的に冷却することができる。
したがって、予備管路を通る蒸気が多い場合には、水シャワー装置を用いて効率的に減温する。予備管路を通る蒸気が少なく、温度上昇があまり大きくない場合には、水冷却筒の内部に水を流通させて減温する。
なお、この場合、水冷却筒には常時水を流通させておき、予備管路を通る蒸気が多くなると水シャワー装置によって直接水を供給して減温するようにしてもよい。
また、水冷却筒は、内側が高温に、外側が低温になるので、その熱変形を抑制するために半径方向に伸縮できる構造とするのが好適である。
また、本発明にかかるボイラープラントは、前記第二減温器が設置されている部分の前後位置における前記予備管路は、蛇行するように構成されていることを特徴とする。
たとえば、船舶が航行している時で利用機器である蒸気タービンで利用される蒸気が多いため、予備管路に流れる蒸気量が少ない場合には、予備管路内の蒸気が冷えて水となるとともに予備管路は熱収縮する。水になると、体積が大きく減少するので、この水が系外に排出されることも相まって、予備管路の内圧が大きく低下することになる。予備管路の内圧が低下すると、上流側から蒸気が漏れて進入するので、予備管路の温度が上昇し、予備管路は熱収縮する。漏れて進入する蒸気量は多くないので、第二減温器が供給する冷却水は十分に気化されず、予備管路内に留まる。予備管路に水が留まると、予備管路を冷却するので、予備管路は熱収縮することになる。このように、予備管路は、熱による収縮と膨張とによって伸縮を繰り返すことになるので、たとえば、流量調整弁のフランジ部に繰り返し応力が作用して金属疲労によるクラックが発生する可能性がある。
本発明によれば、第二減温器が設置されている部分の前後位置における予備管路は、蛇行するように構成されているので、蛇行する部分の曲部が、前記収縮および膨張による予備管路の伸縮を吸収することができる。したがって、予備管路の伸縮が、特に弱い部分、たとえば、配管のフランジ部に伝達されることを抑制できるので、この部分に金属疲労が発生することを抑制することができる。これにより、たとえば、フランジ部等に亀裂が生じて故障となる不具合を抑制することができる。
また、本発明にかかるボイラープラントでは、前記第二減温器は、前記予備管路の中途に前記蒸気の流れ方向に介装され、両側端より中央部の内径が小さいくびれ部が形成されたノズル状をした管部と、該管部の前記くびれ部に開口し、水を貯留するタンクに接続された水導入管と、該タンクに水を供給するポンプと、を備えていることを特徴とする。
このように、第二減温器には、両側端より中央部の内径が小さいくびれ部が形成されたノズル状をした管部が予備管路の中途に蒸気の流れ方向に介装されているので、蒸気が管部を通過すると、くびれ部で加速される。蒸気が加速されると、圧力が下がるので、タンク内の水が吸い上げられ、蒸気に混同され、蒸気の温度を減温できる。
通過する蒸気の量が少ない場合には、圧力の低下が少なくなるので、水の吸い上げが不十分となる。この場合には、必要に応じポンプを用いて水を管部に流し込むようにして蒸気の温度を減温する。
なお、蒸気の温度が均一になるようにする意味で、水導入管の開口部はくびれ部の周方向に所定間隔を空けて複数備えるようにするのが好適である。
本発明によれば、蒸気を減温する第一減温器を有する分岐管路に、水を供給して蒸気を減温する第二減温器および前記蒸気の流量に応じて開閉される流量調整弁を有する予備管路を備えているので、余剰の蒸気量の変動が大きくなってもそれに対応して処理することができる。
また、第一減温器および第二減温器は、ボイラーの外部に配置されているので、第一減温器および第二減温器を容易にメンテナンスすることができる。
本発明の第一実施形態のボイラープラントの関連部分の概略構成を示すブロック図である。 図1のA部を拡大して示すブロック図である。 本発明の第二実施形態の予備配管部分における図2と同様な部分を示すブロック図である。 本発明の第三実施形態の予備配管部分における図2と同様な部分を示すブロック図である。 本発明の第四実施形態の予備配管部分における図2と同様な部分を示すブロック図である。 図5のX−X断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[第一実施形態]
以下、本発明を船舶用のボイラープラント1に適用した第一実施形態について、図1および図2を参照して説明する。
図1は、ボイラープラント1の関連部分の概略構成を示すブロック図である。図2は、図1のA部を拡大して示すブロック図である。
ボイラープラント1には、舶用ボイラー(ボイラー)3と、図示しない主機を駆動する蒸気タービン(利用機器)5とが備えられている。
舶用ボイラー3は、たとえば、自然循環式水管ボイラーが用いられている。
舶用ボイラー3には、略箱形形状をした本体7と、蒸気ドラム9と、水ドラム11と、蒸気ドラム9および水ドラム11とを連通する蒸発管群13と、蒸気ドラム9から蒸気タービン5へ過熱蒸気(蒸気)を供給する主蒸気管15と、が備えられている。
主蒸気管15は、過熱器17を通っており、蒸気ドラム9で発生した飽和蒸気が過熱器17を通る際、過熱されて、たとえば、6MPa、515℃の過熱蒸気とされる。
この主蒸気管15は、図示していないが、たとえば、主発電機を駆動する蒸気タービン(利用機器)にも過熱蒸気を供給するようにされている。
主蒸気管15の中途に減温器19が備えられている。
減温器19には、主蒸気管15から分岐された分岐配管(分岐管路)21と、分岐配管21から分岐された予備配管(予備管路)23とが備えられている。
分岐配管21には、水を噴霧するシャワー装置27を有する分岐減温器(第一減温器)25が備えられている。
分岐配管21は、舶用ボイラー3の本体7の外側に配置されているので、分岐減温器25は、舶用ボイラー3の本体7の外側に配置されている。
分岐配管21は、主蒸気管15を通る過熱蒸気の一部が常時通過するように構成されている。分岐配管21は、分岐減温器25によって減温された減温蒸気を、たとえば、船舶におけるタンクヒーティングなどの雑用途部29に送る。なお、分岐配管21は、減温蒸気を主給水ポンプのタービン駆動用に用いる場合もある。
予備配管23には、入口弁31と、水を噴霧するシャワー装置35を有する予備減温器(第二減温器)33と、流量を調整する流量調整弁37と、水を噴霧するシャワー装置39を有する復水減温器41と、が備えられている。
シャワー装置の給水ラインには給水流量調整弁45が備えられている。給水流量調整弁45は、予備減温器33の下流側近傍に設置され予備配管23の配管温度を計測する温度計47の検出温度によって開閉および開度が調整されるように構成されている。
予備減温器33は、たとえば、515℃の過熱蒸気を減温して330℃の減温蒸気とするようにされている。
温度計47が、たとえば、330℃を超える配管温度を検出すると、減温蒸気が減温不十分な状態で供給されていると判定し、給水流量調整弁45を開放し、シャワー装置35から水を噴霧するようにされている。
予備減温器33は、予備配管23における上下方向に延在する部分に設置されている。予備配管23の下方には、ドレン溜め49が形成されている。ドレン溜め49には、ドレン抜管51が取り付けられている。
流量調整弁37は、分岐配管21に流入する過熱蒸気の流量に応じて開閉および開度が調整されるように構成されている。分岐配管21に流入する過熱蒸気の流量は、たとえば、ボイラーで発生する過熱蒸気量と蒸気タービン5の負荷との差で判定する等適宜手段で判定される。
復水減温器41は、たとえば、330℃の減温蒸気をさらに減温し、150℃の減温蒸気とする。この減温蒸気は復水器43に供給され、舶用ボイラー3の給水に用いられるので、給水のロスを少なくすることができる。
予備配管23は、舶用ボイラー3の本体7の外側に配置されているので、予備減温器33および復水減温器41は、舶用ボイラー3の本体7の外側に配置されている。
このように、分岐配管21および予備配管23は舶用ボイラー3の本体7の外側に配置されている、すなわち、分岐減温器25、予備減温器33および復水減温器41は舶用ボイラー3の本体7の外側に配置されているので、接近するのが容易である。したがって、これらのメンテナンスを容易に行うことができる。
以上説明した本実施形態にかかるボイラープラント1の動作について説明する。
舶用ボイラー3の蒸気ドラム9で発生される飽和蒸気は、主蒸気管15を通って過熱器17に導入される。過熱器17に導入された飽和蒸気は、さらに過熱され、たとえば、515℃の過熱蒸気とされる。
この過熱蒸気は主蒸気管15を通って蒸気タービン5へ供給され、蒸気タービン5を駆動し、主機を作動する。
このとき、舶用ボイラー3は、即応性、耐久性、経済性の観点から急激な出力変動をさせずに常時一定出力の運転を行っている。
一方、主機、すなわち、蒸気タービン5は船舶の運転状況に合わせて出力が変動する。すなわち、たとえば、船舶の航行中は蒸気タービン5の出力は高くなり、入出港時には、蒸気タービン5の出力は低くなる。
これに対応して、蒸気タービン5が必要とする過熱蒸気量は大きく変動する。
舶用ボイラー3では、蒸気タービン5の最大要求量よりも多くの過熱蒸気を発生するようにされており、蒸気タービン5に供給されない過熱蒸気(余剰蒸気)は主蒸気管15から分岐された分岐配管21を通って、分岐減温器25で減温され、たとえば、船舶におけるタンクヒーティングなどの雑用途部29に用いられる。なお、分岐配管21は、減温蒸気を主給水ポンプのタービン駆動用に用いる場合もある。
たとえば、船舶の入出港時のように蒸気タービン5で必要とする過熱蒸気が少なくなると、分岐配管21に導入される過熱蒸気(余剰蒸気)量が増加することになる。
余剰蒸気量が多くなると、流量調整弁37が開放され、分岐配管21を流れる過熱蒸気の一部が予備配管23を通るようにされる。
過熱蒸気が予備配管23を通ると、予備配管23の温度が上昇する。温度計47が、たとえば、配管温度として330℃を検出すると、給水流量調整弁45は開放され、シャワー装置35が水を噴霧する。噴霧された水は、過熱蒸気と混同し、過熱蒸気の温度を低下させる。
このように、予備減温器33は、温度計47によって近傍の配管温度を計測し、それが所定温度を超えると水を供給するので、過熱蒸気が導入されて予備配管23の配管温度が上昇した場合、確実に過熱蒸気の温度を減温することができる。
このため、予備配管23を耐熱性の高い配管材料で構成することが不要となるので、経済的な構成とすることができる。
本実施形態では、配管温度は330℃としているが、配管温度は、これに限らず必要に応じて適宜温度に設定することができる。
予備減温器33内で過熱蒸気が水によって冷却される際に、水蒸気から水への還元により体積が約1/1000に減るため、予備減温器33内は負圧になる。入出港時のように過熱蒸気が予備配管23内に十分に流入している場合には、水還元による圧力低下があっても次々に流入する過熱蒸気により予備減温器33内の圧力は正圧に保たれる。
予備減温器33で減温された減温蒸気は、復水減温器41によってさらに、たとえば、150℃まで減温され、復水器43に供給され、舶用ボイラー3の給水ラインに戻される。
一方、船舶が航行中のように蒸気タービン5で必要とする過熱蒸気が多くなると、分岐配管21に導入される過熱蒸気(余剰蒸気)量が通常状態となり、予備配管23への過熱蒸気の供給がほとんど無くなる。
予備配管23への過熱蒸気の流入がない場合、水還元による予備減温器33内の負圧化により上流側から過熱蒸気を吸引する、即ち、上流から漏れてくる漏れ蒸気が発生する。
この漏れ蒸気によって予備減温器33の温度が上昇し、水が噴出することがある。一方、漏れ蒸気の流入量が少ないため水が気化されずドレン溜め49に水が溜まる。このドレンはドレン抜管51から外部に排出される。
このように、予備配管23を選択的に開閉することができるので、余剰の過熱蒸気量の変動が大きくなってもそれに対応して処理することができる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について、図3を用いて説明する。
本実施形態では、第一実施形態と基本的構成は同様であり、予備減温器33の構成が異なっている。よって、本実施形態においては、この相違点について説明し、その他の部分については重複した説明を省略する。
なお、第一実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図3は、図2と同様な部分を示すブロック図である。
本実施形態における予備減温器33は、予備配管23内に水を供給する水シャワー装置35と、予備配管23の外周を覆うように設置され、中空の内部に水を流通させる水冷却筒53と、で構成されている。
水冷却筒53は、略円筒形状をし、予備配管23に接触する内壁55と、内壁55から半径方向に間隔を空けて配置された略円筒形状をした外壁57と、内壁55および外壁57の両端部を封止する端部壁59とで構成されている。
端部壁59は、半径方向に伸縮するようにジャバラ構造とされている。
内壁55、外壁57および端部壁59とで、内部空間61が形成されている。内部空間61には、シャワー装置35へ水を供給するラインから分岐した水供給ライン63が接続されている。水供給ライン63は、給水流量調整弁45よりも上流側から分岐され、常時少量の水を供給している。
水供給ライン63から供給された水は、内部空間61を循環した後、外部に排出される。
なお、水供給ライン63は、必要に応じて水を供給するようにしてもよい。
このように構成された本実施形態にかかる予備配管23における動作について説明する。
予備減温器33は、上述の第一実施形態と同様に予備配管23内で水シャワー装置35から水を供給して予備配管23を通る過熱蒸気を直接冷却することができる。
そして、水冷却筒53の内部空間61に水供給ライン63から供給される水を流通させることによって、予備配管23を冷却し、予備配管23内の過熱蒸気を間接的に冷却することができる。
水冷却筒53の内部空間61には水供給ライン63から供給される水が常に流通しているので、水冷却筒53は常時予備配管23を冷却している。そして、予備配管23内を通る過熱蒸気が多い場合には、水シャワー装置35を用いて効率的に減温する。
また、水冷却筒53は、予備配管23に接触する内壁55が高温に、それと接触しない外壁57が低温となるので、熱変形が発生する。端部壁59が半径方向に伸縮できるので、この熱変形を吸収し、抑制することができる。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態について、図4を用いて説明する。
本実施形態では、第一実施形態と基本的構成は同様であり、予備配管23および予備減温器33の構成が異なっている。よって、本実施形態においては、この相違点について説明し、その他の部分については重複した説明を省略する。
なお、第一実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図4は、図2と同様な部分を示すブロック図である。
予備配管23には、入口弁31と流量調整弁37との間に、上方に立上った後略水平となり、次いで、下方に垂れ下がった後略水平になり、それから上方に立ち上がる蛇行部65が形成されている。
シャワー装置35は、2番目の略水平部における予備配管23の上部位置に設置され、予備配管23内に下方に向けて水を噴射するようにされている。
ドレン溜め49は、予備配管23のシャワー装置35に対向する予備配管23の部分に形成されている。
このように構成された本実施形態にかかるボイラープラント1の動作については、基本的に第一実施形態と同様であるので、ここでは重複した説明を省略する。
船舶が航行している時のように蒸気タービン5で利用される過熱蒸気が多いため、予備配管23に流れる過熱蒸気量が少ない場合には、予備配管23内の蒸気が冷えて水となるとともに予備配管23は冷やされて熱収縮する。
このとき、過熱蒸気が冷やされて水になると、体積が大きく減少するので、この水がドレン抜管51から系外に排出されることも相まって、予備配管23の内圧が大きく低下することになる。予備配管23の内圧が低下すると、圧力差によって上流側から過熱蒸気が漏れて進入するので、予備配管23はこの過熱蒸気によって加熱される。これにより、予備配管23の温度が上昇するので、予備配管23は熱収縮する。
漏れて進入する過熱蒸気量は多くないので、予備減温器33が供給する冷却水は十分に気化されず、予備配管23内に留まる。予備配管23に水が留まると、予備配管23を冷却するので、予備配管23は熱収縮することになる。このように、予備配管23は、熱による収縮と膨張とによって伸縮を繰り返すことになる。
本実施形態では、予備減温器33が設置されている部分の前後位置における予備配管23に蛇行部65が形成されているので、蛇行部65の曲部が収縮および膨張による予備配管23の伸縮を吸収することができる。したがって、予備配管23の伸縮が、特に弱い部分、たとえば、入口弁31および流量調整弁37を取付けるためのフランジ部に伝達されることを抑制できるので、この部分に金属疲労が発生することを抑制することができる。これにより、フランジ部等に金属疲労が発生することを抑制することができるので、フランジ部等に亀裂が生じて故障となる不具合を抑制することができる。
[第四実施形態]
次に、本発明の第四実施形態について、図5および図6を用いて説明する。
本実施形態では、第一実施形態と基本的構成は同様であり、予備減温器33の構成が異なっている。よって、本実施形態においては、この相違点について説明し、その他の部分については重複した説明を省略する。
なお、第一実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図5は、図2と同様な部分を示すブロック図である。図6は、図5のX−X断面図である。
本実施形態における予備減温器33には、予備配管23の中途に過熱蒸気の流れ方向に介装され、流れ方向の両側端より中央部の内径が小さいくびれ部69が形成されたノズル状をしたエダクタ(管部)67と、水を貯留するタンク71と、くびれ部69に開口部73を有し、他端がタンク71に接続された水導入管75と、タンク71に水を供給するポンプ77と、が備えられている。
水導入管75の開口部73はくびれ部69の周方向に所定間隔を空けて複数備えられている。
このように、予備減温器33には、両側端より中央部の内径が小さいくびれ部69が形成されたノズル状をしたエダクタ67が予備配管23の中途に過熱蒸気の流れ方向に介装されているので、入出港時のように十分な量の過熱蒸気がエダクタ67を通過すると、くびれ部69で加速される。
過熱蒸気が加速されると、圧力が下がるので、タンク71内の水が吸い上げられ、過熱蒸気に混同され、過熱蒸気の温度を減温できる。
このとき、開口部73は、くびれ部69の周方向に所定間隔を空けて複数備えられているので、水が周方向に略均一に供給できる。これにより、周方向に略均一な温度となる蒸気を得ることができる。
また、通常航行時等で、予備配管23を通過する過熱蒸気の量が少ない場合には、エダクタ67における圧力の低下が少なくなるので、水の吸い上げが不十分となる。この場合には、必要に応じポンプ77を用いて水をくびれ部69に流し込むようにして過熱蒸気の温度を減温する。
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
たとえば、船舶に搭載するボイラープラント1に適用しているが、これに限定されるものではなく、たとえば、陸上で用いられるボイラープラントに適用するようにしてもよい。
1 ボイラープラント
3 舶用ボイラー
5 蒸気タービン
15 主蒸気管
21 分岐配管
23 予備配管
25 分岐減温器
33 予備減温器
35 水シャワー装置
37 流量調整弁
53 水冷却筒
67 エダクタ
69 くびれ部
71 タンク
75 水導入管
77 ポンプ

Claims (5)

  1. ボイラーから蒸気を利用機器へ供給する主蒸気管と、該主蒸気管から分岐され、前記蒸気を減温する第一減温器を有する分岐管路と、を備えるボイラープラントであって、
    前記分岐管路には、水を供給して前記蒸気を減温する第二減温器および前記蒸気の流量に応じて開閉される流量調整弁を有する予備管路と、が備えられ、
    前記第一減温器および前記第二減温器は前記ボイラーの外部に配置されていることを特徴とするボイラープラント。
  2. 前記第二減温器は、その近傍の配管温度を計測し、配管温度が所定値を超えると水を供給することを特徴とする請求項1に記載のボイラープラント。
  3. 前記第二減温器は、前記予備管路内に水を供給する水シャワー装置と、前記予備管路の外周を覆うように設置され、中空の内部に水を流通させる水冷却筒と、で構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のボイラープラント。
  4. 前記第二減温器が設置されている部分の前後位置における前記予備管路は、蛇行するように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のボイラープラント。
  5. 前記第二減温器は、前記予備管路の中途に前記蒸気の流れ方向に介装され、両側端より中央部の内径が小さいくびれ部が形成されたノズル状をした管部と、該管部の前記くびれ部に開口し、水を貯留するタンクに接続された水導入管と、該タンクに水を供給するポンプと、を備えていることを特徴とする請求項1に記載のボイラープラント。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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