JP2011001837A - フィルタ部材およびそれを用いたエアクリーナ構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 製造が簡単であり、フィルタ部材2の襞の折り方向と直交する方向に延在するフィルタ部材端縁部FAのダストシール性が良好なエアクリーナ構造及びフィルタ部材を提供する。
【解決手段】 平板状の濾材を襞折りしてなるエアクリーナ用フィルタ部材2を、フィルタ部材表側からみて山折りBM1された襞の両端縁部がフィルタ部材厚み方向に延びる折り縁MVとなるように裏側に向けて折り込まれて、襞折りされた濾材の端部MEがフィルタ部材2の裏面に沿って配置されると共に、フィルタ部材が実質的に枠部を有しないように構成する。一対のエアクリーナケース半割れ体1,3によりフィルタ部材を挟持して、襞折りされた濾材の端部MEをフィルタ部材の厚み方向に押圧した状態で一方の半割れ体3周縁部に設けられたシール面31に密着させたエアクリーナ構造とする。ガイド部材12,13を設けることが好ましい。
【選択図】 図1
【解決手段】 平板状の濾材を襞折りしてなるエアクリーナ用フィルタ部材2を、フィルタ部材表側からみて山折りBM1された襞の両端縁部がフィルタ部材厚み方向に延びる折り縁MVとなるように裏側に向けて折り込まれて、襞折りされた濾材の端部MEがフィルタ部材2の裏面に沿って配置されると共に、フィルタ部材が実質的に枠部を有しないように構成する。一対のエアクリーナケース半割れ体1,3によりフィルタ部材を挟持して、襞折りされた濾材の端部MEをフィルタ部材の厚み方向に押圧した状態で一方の半割れ体3周縁部に設けられたシール面31に密着させたエアクリーナ構造とする。ガイド部材12,13を設けることが好ましい。
【選択図】 図1
Description
本発明は、自動車や発電機などの内燃機関や燃料電池などに供給する空気を濾過するフィルタ部材やエアクリーナの構造に関し、特にエアクリーナのフィルタ部材が襞折りされた濾材で構成されたエアクリーナの構造に関するものである。
内燃機関や燃料電池などに供給する空気を濾過し清浄化するために、これら装置の吸気システムには、通常エアクリーナが設けられている。こうしたエアクリーナにおいては、ダストなどを濾過する清浄効率を高めるほかに大量の空気を清浄化する必要があることから、ろ紙や不織布などの平板状の濾材を襞折り(プリーツ折り)してフィルタ部材を構成するのが一般的である。そして、これらエアクリーナにおけるフィルタ部材では、襞折りされた濾材の周縁部を取り囲むように枠部材を一体に設けて、枠部材とエアクリーナケースとの間をシールして、フィルタ部材周縁部からダストが漏れないようにすることが一般的であった。
例えば、特許文献1には、エアクリーナに使用されるフィルタ部材に関し、襞折りされたろ材を取り囲むように保持枠を備えさせ、保持枠の周囲にパッキンを射出成形により一体に設けたフィルタ部材が開示されている。また、特許文献2には、フィルタ部材に関し、波板状の濾過部と、これを取り囲むつば部とを有し、濾過部とつば部とが連続した同一材料で構成されたフィルタ部材が開示され、このようなフィルタ部材が、波板状に加工された濾材中間体の山部両端側を加圧成形により押しつぶしてつば部を成形することで製造されることが開示されている。
また、特許文献3には、襞折りされた濾材の周縁を取り囲むような枠部材は設けずにフィルタ部材を構成し、一対のエアクリーナケースの間に襞折りされた濾材を直接挟んで固定するエアクリーナ構造が開示され、分割可能なエアクリーナケース内には上記濾材の山部と谷部とにそれぞれ挿入されて濾材の両側端部を挟持する一対のくし歯部が設けられることが開示されている。
しかしながら、特許文献1や特許文献2に開示されたような、保持枠やつば部を濾材と一体に設けるには、複雑な構造の専用の射出成形金型や、専用の加圧成形用の金型が必要であり、襞折りされた濾材をそれら金型の所定位置に配置した上で枠材の射出成形やつば部の加圧を行う製造工程は煩雑で複雑なものであった。
また、特許文献3に開示されたエアクリーナ構造においては、くし歯部の間での濾材の挟持やシールが不十分となることがあり、ダスト漏れを生ずるおそれがあった。
したがって、本発明の目的は、製造が簡単であり、襞折りされた濾材周縁部のダストシール性、特にフィルタ部材の襞の折り方向と直交する方向に延在するフィルタ部材端縁部のダストシール性が良好なエアクリーナ構造及びフィルタ部材を提供することにある。
発明者は、鋭意検討の結果、襞折りされた濾材の山折りした襞の両端部をフィルタ部材の表側から裏側に向けて折り込んで、襞折りされた濾材の末端縁がフィルタ部材の裏面に沿って配置されるようなフィルタ部材として、そのようなフィルタ部材を、襞折りされた濾材端縁がエアクリーナケースに設けられたシール面に対しフィルタ部材厚み方向に押圧されて密着するように、一対のエアクリーナケースで挟持してエアクリーナを構成すると、枠部材がないフィルタ部材によっても、襞折りされた濾材周縁部のダストシール性が良好に確保できることを知見し、本発明を完成させた。
本発明は、平板状の濾材を山折りと谷折りを交互に襞折りしてなる長方形状のエアクリーナ用フィルタ部材であって、フィルタ部材は実質的に枠部を有しないフィルタ部材であり、フィルタ部材の襞の折り方向と直交する方向に延在するフィルタ部材の端縁(FA)において、フィルタ部材表側からみて山折りされた襞(BM1)の両端縁部がフィルタ部材厚み方向に延びる折り縁(MV)となるように裏側に向けて折り込まれて、襞折りされた濾材の端部(ME)がフィルタ部材の裏面に沿って配置されたことを特徴とするフィルタ部材である。
ここで、襞の折り方向とは、襞折りされた濾材の折り線が延在する方向を言う。
ここで、襞の折り方向とは、襞折りされた濾材の折り線が延在する方向を言う。
また、本発明は、前記フィルタ部材を用いたエアクリーナ構造であって、空気吸入口と空気流出口を有する中空箱状のエアクリーナケース内に、前記フィルタ部材が設けられて、エアクリーナケースの内部空間が吸入口側と流出口側とにフィルタ部材で仕切られるとともに、エアクリーナケースは吸入口側と流出口側とに2分割された一対の半割れ体により構成されて、半割れ体の間にフィルタ部材を挟持するエアクリーナ構造であり、フィルタ部材の襞の折り方向と直交する方向に延在するフィルタ部材端縁(FA)において、襞折りされた濾材の端部(ME)をフィルタ部材の厚み方向に押圧した状態で一方の半割れ体周縁部に設けられたシール面に密着させたことを特徴とするエアクリーナ構造である(請求項2)。
前記エアクリーナ構造においては、周縁部にシール面が設けられる一方の半割れ体と対を成す他方の半割れ体に、エアクリーナを組み立てた状態でフィルタ部材に当接する第1及び第2のガイド部材を、前記シール面に対向する部分に交互に連設して、第1のガイド部材を、フィルタ部材表側から見て谷折りされた襞(BM2)の部分をシール面に向けて押圧するように形成すると共に、第2のガイド部材を、フィルタ部材の厚み方向に延びる折り縁(MV)に当接させて、その折り縁(MV)がフィルタ部材外側へ変位するのを防止可能な形状に形成することが好ましい(請求項3)。
本発明のフィルタ部材は実質的に枠部を有しないため、その製造工程が簡略化され、簡単に製造できる。
また、本発明のエアクリーナ構造によれば、上記フィルタ部材を使用して、一対のエアクリーナケース半割れ体によりフィルタ部材の端縁部をフィルタ部材厚み方向に挟持して、エアクリーナ構造が構成できる。フィルタ部材には実質的に枠部材がないにもかかわらず、襞折りされた濾材端縁部のダストシールを良好に確保することができる。
また、フィルタ部材端縁部でフィルタ部材に当接あるいは押圧する一連のガイド部材を設けた場合には(請求項3)、襞折りされた濾材端縁とシール面の密着がさらに良好に維持され、当該フィルタ部材端縁部のダストシール性をより良好に確保することができるという効果が得られる。
以下、図面を参照しながら、本発明のエアクリーナ構造の実施形態について説明する。以下の説明では、自動車用内燃機関の吸気システムに使用されるエアクリーナを例とした実施形態について説明する。図1は本発明のエアクリーナ構造の実施形態の構成を示す模式図である。中空箱状のエアクリーナケースを2分割するような形状とされて、それぞれ空気吸入口11と空気流出口32が設けられたエアクリーナケース半割れ体1、3によって、フィルタ部材2をフィルタ部材の厚み方向に挟んで保持し、エアクリーナが構成されている。フィルタ部材2は平板状の濾材が襞折り(プリーツ折り)されて所定の厚みの略直方体状の形状とされたフィルタ部材であり、エアクリーナケース半割れ体1、3に挟持されて使用される。図1にはフィルタ部材2とエアクリーナケース半割れ体1、3の組み立て前の状態を示し、組み立てた状態の断面図を図5、図6に示す。
図1及び図5、図6から明らかなように、エアクリーナケースの内部空間は、フィルタ部材2によって、上流側(空気吸入口側)の空間と下流側(空気流出口側)の空間とに仕切られており、空気吸入口11からケース内に流入した空気はフィルタ部材2を通過して濾過されて、空気流出口32からケースの外部に流れていく。本実施形態に係るエアクリーナは、空気吸入口11に接続される上流側ダクト部材や、空気流出口32に接続される下流側ダクト部材と共に、内燃機関に空気を供給するための吸気システムの一連の吸気経路の一部に使用されて、空気中のダストを除去して清浄な空気を内燃機関に供給するために用いられる。
本発明のエアクリーナ構造に使用されるフィルタ部材2についてより詳細に説明する。フィルタ部材の表面側と裏面側の形状を図2に示すように、フィルタ部材2は、平板状の濾材を交互に山折りBM1、谷折りBM2して襞折りして形成された、略直方体状(即ち、襞折りの折り幅に相当する厚みを有する長方形状)のフィルタ部材である。また、フィルタ部材2には、特許文献1に開示された枠部材や特許文献2に開示されたつば部のような枠部材が、実質的に存在しない。
そして、フィルタ部材2は、フィルタ部材の襞の折り方向と直交する方向に延在するフィルタ部材2の両端縁(以下、「フィルタ部材端縁A」と略称する)FAにおいて、フィルタ部材表側からみて山折りされた襞BM1の両端縁部が裏側に向けて折り込まれて、襞折りされた濾材の端部(以下、「濾材端縁A」と略称する)MEがフィルタ部材2の裏面に沿って配置されるように、襞折りされている。ここで、濾材の折り方向とは、襞折り(プリーツ折り)の折り線が延在する方向のことである。即ち、フィルタ部材2はフィルタ部材端縁Aにおいて三角形状に折り込まれて、濾材折り方向に直交する方向から見て台形状とされている。
また、フィルタ部材の襞の折り方向に延在するフィルタ部材2の両端縁(以下、「フィルタ部材端縁B」と略称する)FBにおいては、濾材がフィルタ部材裏面に沿って所定幅で延びるように設けられて、延長部MXとされている。
フィルタ部材2を構成する濾材は平板状の不織布やろ紙などが使用でき、必要に応じてオイルなどを含浸させてもよい。濾材は適度なコシがある濾材であることが好ましい。また、フィルタ部材2は濾材を襞折りするだけで構成されるので、濾材が伸縮性に富むものである必要はない。
このようなフィルタ部材の襞折り加工は、図3に示すような折り癖を濾材にプレス加工などによってつけた後に、濾材をプリーツ折りするようにすれば、簡単に行うことができる。ここで、図3には、襞2つ分の折筋を示しており、図2や図4に示した折り縁と同じ符号をつけてその対応関係を示している。図3では、実線で示した部分が山折り部、破線で示した部分が谷折り部となり、濾材の両側端部が前記濾材端縁A(ME)となり、両側の三角形部分がフィルタ部材の裏側に向けて折り込まれる部分である。
フィルタ部材端部A(FA)における濾材の折り込み構造をより詳細に説明すれば、図4に示したように、濾材は山折りBM1と谷折りBM2とが交互に設けられた襞折り構造に折られて、さらに、山折りBM1の端部が、フィルタ部材の表側から裏側に向けて谷折りとなるように折り込まれて、濾材端縁A(ME)がフィルタ部材2の裏面に沿って略一致するようにされている。そして、折り込まれた部分では、山折りBM1の端から濾材端縁A(ME)に向けて、折り縁C(MV)がフィルタ部材の厚み方向に延在するようになっている。また、山折りBM1の端から谷折りBM2の端の間には、山折り状の折り縁Q(MS)が斜めに延在している。
本発明のエアクリーナ構造においてフィルタ部材がエアクリーナケースに固定される形態について詳細に説明する。図5は図1の実施形態のエアクリーナ構造の濾材の折り方向から見たエアクリーナの断面構造を示す図であり、図6は濾材の折り方向と直交する方向から見たエアクリーナの断面構造を示す図である。本実施形態においては、フィルタ部材2の裏面側がエアクリーナケース半割れ体3の側となるようにエアクリーナが構成されている。
エアクリーナケース半割れ体3の開口部周縁には、フィルタ部材2の周縁部と密着してダストシールをするためのシール面31が、周縁部全周にわたって形成されている。そして、シール面31には、ダストシール性を向上させるために、軟質発泡ウレタンスポンジからなるシール材34が一体に貼付されている。
他方のエアクリーナケース半割れ体1の開口部周縁には、フィルタ部材端縁A(FA)を前記シール面31に向けて押圧するためのガイド部材12、13がくし歯状に設けられている。また、フィルタ部材端縁B(FB)の濾材の延長部MXを前記シール面に向けて押圧する保持部15が設けられている。したがって、エアクリーナケース半割れ体1の開口部周縁に設けられた保持部15やガイド部材12,13によって、フィルタ部材2の周縁部が、エアクリーナケース半割れ体3のシール面31及びシール材34に向けて押圧されて、フィルタ部材2の周縁のダストシールがなされる。
また、エアクリーナケース半割れ体1、3を互いに閉じ合わせて、フィルタ部材周縁部の押圧状態を維持できるように、クリップやねじ部材などの公知の取り付け部材(図示せず)がエアクリーナケース1、3に取り付けられる。
本実施形態における、くし歯状のガイド部材12,13とフィルタ部材2の関係についてさらに詳述する。図7は、くし歯状に設けられた複数のガイド部材12、13とフィルタ部材2のみを取り出した模式図であり、上側の図はフィルタ部材の側面から濾材の襞折り方向に沿って見た図で、下側の図はフィルタ部材の表側から見た図である。
くし歯状のガイド部材12、13は、図1にも示されるように、フィルタ部材端縁A(FA)に対向する部分に設けられたガイド部材であり、フィルタ部材の谷折り部BM2の端部に当接するガイド部材12とフィルタ部材の折り縁C(MV)に当接するガイド部材13とが図10に示すように交互に連続して並んでくし歯状に設けられている。
フィルタ部材の襞の谷折り部BM2に対応する位置に立設される平板状のガイド部材12は、図8に示すように、フィルタ部材の襞と襞の間に入り込んで、その先端部が谷折り部BM2に当接して、谷折り部BM2ひいてはフィルタ部材端縁A(FA)を、図示しないシール面(34)に向けて(図8では下側に向けて)押圧する。図8において太線で示した部分が、ガイド部材12が谷折り部BM2を押圧する部分である。そして、襞折りされた濾材の端部すなわち濾材端縁A(ME)がシール面やシール材に密着して、フィルタ部材端縁A(FA)部分がダストシールされる。
当該部分の密着性やダストシール性を高めるために、エアクリーナケース半割れ体3のシール面31には、本実施形態のように軟質発泡樹脂スポンジシートを貼り付けることが好ましい。また、フィルタ部材の襞折りされた濾材端縁A(ME)に軟質のエラストマーからなるシール材を一体化したりすることも好ましい実施形態である。なお、これらシール材は本発明の必須の要素ではなく、特にダストシール性を高めたい場合にのみこのようなシール材を設ければよい。
また、フィルタ部材の折り縁C(MV)に対応する位置に立設される平板状のガイド部材13は、図9に示すように、濾材が折り込まれた部分に入り込んで、そのケース内側の側縁部131がフィルタ部材の折り縁C(MV)に当接するようにされる。図9において太線で示した部分が、ガイド部材13が折り縁C(MV)に当接する部分である。
エアクリーナケース半割れ体1、3は、熱可塑性合成樹脂の射出成形やブロー成形などの公知の製造方法によって製造することができる。また、エアクリーナケース半割れ体1,3は全体を一度に一体成形する必要はなく、ケース半割れ体をさらに2分割あるいは3分割して別個に成形してからそれらを振動溶着や熱盤溶着などの接合技術によって接合一体化させてエアクリーナケース半割れ体1、3を製造するようにしてもよいほか、ガイド部材12,13なども別個に製造してからエアクリーナケース半割れ体1に一体に組み付けるようにしてもよい。また、これら部材を構成する材質は合成樹脂に限定されず、必要に応じて、鉄やアルミニウムなどの金属材料を使用することもできる。
本発明の作用効果について説明する。
本発明のエアクリーナ構造においては、フィルタ部材2は、平板状の濾材を所定の幅と長さの長方形状に裁断・襞折りしてするだけで構成でき、フィルタ部材2は実質的に枠部を有しない構成とされている。したがって、従来のフィルタ部材のように襞折りされた濾材に枠部材を射出成形によって一体成形したり、濾材の一部を圧縮加工して枠部(つば部)を形成したりするような、複雑な製造工程が必要なくなり、フィルタ部材の製造を簡単にすることができる。
本発明のエアクリーナ構造においては、フィルタ部材2は、平板状の濾材を所定の幅と長さの長方形状に裁断・襞折りしてするだけで構成でき、フィルタ部材2は実質的に枠部を有しない構成とされている。したがって、従来のフィルタ部材のように襞折りされた濾材に枠部材を射出成形によって一体成形したり、濾材の一部を圧縮加工して枠部(つば部)を形成したりするような、複雑な製造工程が必要なくなり、フィルタ部材の製造を簡単にすることができる。
また、フィルタ部材の襞の折方向と直交する方向に延在するフィルタ部材端縁A(FA)において、襞折りされた濾材の端部がフィルタ部材裏側に向けて折り込まれて、濾材端部A(ME)がフィルタ部材裏面に沿うようにされて、濾材端部A(ME)がフィルタ部材厚み方向に押圧された状態でエアクリーナケース半割れ体3のシール面31に密着するようにされているので、当該フィルタ部材端縁A(FA)において、枠部材がなくても濾材端部A(ME)をシール面31に確実に密着させてダストシールの信頼性を高めることができる。枠部材がない場合には、一般に、濾材端部とエアクリーナケースの間のダストシールが十分にできないと考えられていたが、本発明においてはフィルタ部材端縁A(FA)で濾材の襞折り部を折り込んで、フィルタ厚み方向に延びる折り縁C(MV)を設けているので、この部分がフィルタ厚み方向にしっかりして、その部分をフィルタ部材の厚み方向に押圧することによって、濾材端部A(ME)とシール面31を十分に密着させることができ、ダストシールの信頼性が高められるのである。
さらに、上記実施形態に示したように、周縁部にシール面31が設けられる一方のエアクリーナケース半割れ体3と対を成す他方のエアクリーナケース半割れ体1のシール面に対向する部分に、エアクリーナを組み立てた状態でフィルタ部材2に当接する第1及び第2のガイド部材12、13を交互に連設して、第1のガイド部材12を、フィルタ部材表側から見て谷折りされた襞の部分BM2をシール面31に向けて押圧するようにすると共に、第2のガイド部材13を、フィルタ部材表側からみて山折りされた折り縁BM1から襞折りされた濾材端部A(ME)に向けてフィルタ部材の厚み方向に伸びる折り縁C(MV)に当接させてその折り縁C(MV)がフィルタ部材外側へ変位するのを防止するようにすれば、襞折りされた濾材端部A(ME)がガイド部材12、13によって間接的に支持されて、濾材端部A(ME)のジグザグ形状がたるみなく維持されて、シール面31やシール材34との間にたるみによる隙間を生ずることが未然に防止される。従って、このようなガイド部材を設けることにより、負圧などの作用や経年変化などによるダストシール性の劣化を未然に防止し、長期間にわたってダストシールの信頼性を高めることができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の改変をして実施することができる。以下に本発明の他の実施形態について説明するが、以下の説明においては、上記実施形態と異なる部分を中心に説明し、同様である部分についてはその説明を省略する。
図11には、ガイド部材の変形例を示す。ガイド部材は図10のような平板状のガイド部材12,13が交互に連設された形態に限定されるものではなく、図11に示すように、いずれか一方のガイド部材を三角錐状に形成したものであってもよい。図11には、フィルタ部材の谷折り部BM2を押圧するためのガイド部材14を三角錐状に形成して平板状のガイド部材13と交互に連設した例を示す。ガイド部材は、上述したように、フィルタ部材の谷折り部BM2を押圧でき、あるいは、折り縁C(MV)のフィルタ部材外側への変位を阻止できるような形状であれば、棒状、ピン状、中空、中実など、種々の形状が採用できる。
また、上記実施形態の説明では、エアクリーナケース半割れ体1にガイド部材12,13を連接して、フィルタ部材端縁A(FA)部分を挟持してダストシールする実施形態について説明したが、フィルタ部材を押圧挟持する方法は上記実施形態で示したようなガイド部材を利用する形態には限定されず、例えば、図12及び図13に示すような形態とすることもできる。図12及び図13は本発明のエアクリーナ構造の第2実施形態を示し、図12が濾材の折り方向を含む断面での断面図であり、図13が濾材の折り方向から見た断面図である。本実施形態のように、濾材がフィルタ部材裏側に向けて折り込まれて斜めになった部分の折り縁Q(MS)に当接するように一方のエアクリーナケース半割れ体4の開口縁部43を形成して、開口縁部43によって、フィルタ部材端縁A(FA)の部分をフィルタ部材厚み方向に押圧して、当該部分で濾材端縁A(ME)が、他方のエアクリーナケース半割れ体3に設けられたシール面31に押圧されて密着され、ダストシールされるように構成しても良い。
なお、本発明のエアクリーナ構造では、フィルタ部材の裏側がフィルタ部材下流側となるように、即ち、吸気システムのクリーンサイド側となるように構成することが好ましいが、本発明は、これに限定されず、フィルタ部材の裏側がフィルタ部材上流側となるように、即ち、吸気システムのダストサイド側となるように構成することも可能である。その場合は、一対のエアクリーナケース半割れ体の接合部にダストシール性を備えさせることが好ましい。
本発明のエアクリーナ構造は、自動車用内燃機関の吸気システムに限定されず、発電機用内燃機関に空気を供給するためのエアクリーナ装置や吸気システム、あるいは、燃料電池に空気を供給するためのエアクリーナ装置などにも使用できる。
本発明のエアクリーナ構造は、内燃機関や燃料電池などに清浄な空気を供給するための吸気経路に設けられるエアクリーナ装置として使用することができ、産業上の利用価値が高い。
1 エアクリーナケース半割れ体
11 空気吸入口
12 第1のガイド部材
13 第2のガイド部材
3 エアクリーナケース半割れ体
31 シール面
32 空気流出口
34 シール材
2 フィルタ部材
FA フィルタ部材端縁A
ME 濾材端縁A
MV 折り縁C
BM2 谷折り部
11 空気吸入口
12 第1のガイド部材
13 第2のガイド部材
3 エアクリーナケース半割れ体
31 シール面
32 空気流出口
34 シール材
2 フィルタ部材
FA フィルタ部材端縁A
ME 濾材端縁A
MV 折り縁C
BM2 谷折り部
Claims (3)
- 平板状の濾材を山折りと谷折りを交互に襞折りしてなる長方形状のエアクリーナ用フィルタ部材であって、
フィルタ部材は実質的に枠部を有しないフィルタ部材であり、
フィルタ部材の襞の折り方向と直交する方向に延在するフィルタ部材の端縁(FA)において、フィルタ部材表側からみて山折りされた襞(BM1)の両端縁部がフィルタ部材厚み方向に延びる折り縁(MV)となるように裏側に向けて折り込まれて、襞折りされた濾材の端部(ME)がフィルタ部材の裏面に沿って配置されたことを特徴とするフィルタ部材。 - 空気吸入口と空気流出口を有する中空箱状のエアクリーナケース内に、請求項1に記載のフィルタ部材が設けられて、エアクリーナケースの内部空間が吸入口側と流出口側とにフィルタ部材で仕切られるとともに、
エアクリーナケースは吸入口側と流出口側とに2分割された一対の半割れ体により構成されて、半割れ体の間にフィルタ部材を挟持するエアクリーナ構造であって
フィルタ部材の襞の折り方向と直交する方向に延在するフィルタ部材端縁(FA)において、襞折りされた濾材の端部(ME)をフィルタ部材の厚み方向に押圧した状態で一方の半割れ体周縁部に設けられたシール面に密着させたことを特徴とするエアクリーナ構造。 - 周縁部にシール面が設けられる一方の半割れ体と対を成す他方の半割れ体に、エアクリーナを組み立てた状態でフィルタ部材に当接する第1及び第2のガイド部材を、前記シール面に対向する部分に交互に連設して、
第1のガイド部材を、フィルタ部材表側から見て谷折りされた襞(BM2)の部分をシール面に向けて押圧するように形成すると共に、
第2のガイド部材を、フィルタ部材の厚み方向に延びる折り縁(MV)に当接させて、その折り縁(MV)がフィルタ部材外側へ変位するのを防止可能な形状に形成したことを特徴とする請求項2に記載のエアクリーナ構造。
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CN109653911A (zh) * | 2018-10-24 | 2019-04-19 | 蚌埠市风驰滤清器有限公司 | 一种用于发动机空气滤清器的可伸缩式弹性外框 |
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- 2009-06-16 JP JP2009143730A patent/JP2011001837A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109653911A (zh) * | 2018-10-24 | 2019-04-19 | 蚌埠市风驰滤清器有限公司 | 一种用于发动机空气滤清器的可伸缩式弹性外框 |
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