[0033] 本明細書には、本発明の例示的な実施形態及び応用が記載される。しかし、本発明は、これらの例示的な実施形態及び応用、又は、これらの実施形態及び応用が本明細書中において動作する及び記載される態様に限定されない。さらに、図面は簡略図又は部分図であって、図面中の構成要素の寸法は明確にするために拡大されているか又はそうでなければ比例しているわけではない。また、本明細書中で用語「上に」及び「〜に取り付けられる」を使用する際に、1つの対象物(例えば、材料、層、基板等)は別の対象物の「上に」又は「取り付けられる」ことができ、かかる1つの対象物が別の対象物に直接的に上にある若しくは取り付けられるか、かかる1つの対象物と別の対象物との間に1以上の介在対象物があるか否かに関わらない。また、方向(例えば、上方、下方、上部、底部、側部、上、下、「x」、「y」、「z」等)(これが付与されている場合には)は相対的であり、例としてまた例示及び説明の便宜上付与しているに過ぎず、限定として付与しているものではない。さらに、構成要素の列挙(例えば構成要素a、b、c)を参照する場合、このような参照は、列挙された構成要素のいずれか1つの構成要素それ自体、列挙された構成要素のすべてではないが幾つかの任意の組み合わせ、及び/又は、列挙された構成要素のすべての組み合わせを含むことを意図している。
[0034] 図1〜図6は、本発明の幾つかの実施形態に従って、第1の構造212が第2の構造202に対して、かかる第1の構造212がかかる第2の構造202と位置合わせされるように付勢され及び/又は制約される、例示的な技術を示す。
[0035] 図1は、例示的な第1の構造212及び例示的な第2の構造202の斜視図を示す。図1に示される例示的な構成では、第1の構造212は、第2の構造202と位置合わせされるべき任意の構造、デバイス、装置等であってよい。幾つかの例示的な実施形態では、第1の構造212は、両表面207、209と、複数の付勢/ドッキングフィーチャ214、216、218、220とを有する基板(例えば、半導体材料、セラミック材料、プリント回路基板材料、プラスチック等の材料ブロック)を含んでよい。図1に示される例示的な構成では、フィーチャ214、216、218、220は、基板における切欠き部(cutout)であってよい。しかし、切欠き部は例示に過ぎず、フィーチャ214、216、218、220は、多くの他の形態(例えば、基板への取付具等)を取ってよい。また、4つのフィーチャ214、216、218、220を図1における例示的な構成では示すが、他の構成では、より多い又はより少ない数のフィーチャを用いてよい。
[0036] 第2の構造202は、第1の構造212がそれに対して位置合わせされるべき任意の構造、デバイス、装置等であってよい。例えば、第2の構造202は、複数の位置合わせ特徴204、206、208、210が取り付けられる基板202を含んでよい。図1に示された例示的な構成では、位置合わせフィーチャ204、206、208、210は、第2の構造202の表面203に取り付けられたスタッドであってよい。(表面205は、表面203とは反対側の第2の構造202の表面であってよい。)しかし、スタッドは、位置合わせフィーチャ204、206、208、210の非限定例であって、多くの他の構造、装置等を含んでよい。実際、幾つかの実施形態では、少なくとも一部のドッキング/付勢フィーチャ214、216、218、220が少なくとも一部の位置合わせフィーチャ204、206、208、210にドッキングして、第1の構造212の動作を制約する一方で付勢力が第1の構造212に加えられて、それにより第1の構造212を第2の構造202と位置合わせされた状態で保持するように、少なくとも一部の位置合わせフィーチャ204、206、208、210が少なくとも一部のドッキング/付勢フィーチャ214、216、218、220に対応することで十分である。4つの位置合わせフィーチャ204、206、208、210を図1における例示的な構成では示すが、他の構成では、より多い又はより少ない数のフィーチャを用いてよい。
[0037] 図2〜図6は、第1の構造212が第2の構造202と位置合わせされる位置に第1の構造212が付勢及び/又は制約されることが可能となる例示的な様態を示す。
[0038] (第1の構造212の平面図を示す)図2を参照するに、付勢力(図示せず)を、点258からドッキング/付勢フィーチャのうちの1つのドッキング/付勢フィーチャ218の縁228に対して加えることができ、また、第1の構造212の動作を制約する制約(constraints)を、ドッキング/付勢フィーチャ214の縁224、ドッキング/付勢フィーチャ216の縁226、及び/又はドッキング/付勢フィーチャ230の縁230上の1以上の点に配置しうる。図1〜図6に示される例では、縁224、226、228、230は、仮想円(234、236、238、240)の円弧であってよい。付勢力(図2には示さず)は、縁228が一部である円238の中心点258を、縁230、226がその一部を形成する円240、236の中心点250、256に接続する仮想線241、242に沿って向けられる成分に分解しうる。第1の構造212は、図2に示されたように、それぞれ、仮想線241、242とほぼ平行であり、中心点250、254、256を通過する仮想線244、246に沿って運動学的に制約されうる。第1の構造はさらに、中心点250、256を接続する制約線248に沿って運動学的に制約されうる。すなわち、第1の構造212は、第1の構造212を図2に示された制約線244、246、248に沿って制約することにより2次元面(図2ではx−y面)において運動学的に制約されうる。周知のように、制約線とは(運動学の分野において使用されるように及び本明細書において使用されるように)、それに沿ってある物体が動作できない線であってよく、第1の構造212は制約の配置を分解することによって制約されうる。
[0039] 用語「運動学的に制約される」とは、ある物体をその物体の所与の数の運動自由度において制約する最小数の制約の使用を指すことができる。例えば、標準的な「x、y、z」座標系を参照して、制約されない物体は、6自由度、すなわち、「x」軸に沿った並進、「y」軸に沿った並進、「z」軸に沿った並進、「x」軸周りの回転、「y」軸周りの回転、及び「z」軸周りの回転、で動くことができる。「N」個の自由度数で運動学的に制約される(すなわち、上述した6自由度のうちN個のみにおいて動くことができるように制約される)には、かかる物体は6−N個の制約のみにより制約されうる。したがって、運動自由度なしで運動学的に制約されるには、かかる物体は、6つの制約のみで制約されうる。なお、一平面では、制約されない物体は、3つの運動自由度を有する。例えば、「x,y」面では、制約されない物体は、次の3つの運動自由度、すなわち、「x」軸に沿っての並進、「y」軸に沿っての並進、及び「z」軸周りの回転、を有する。一平面(例えば「x,y」面)において運動学的に制約されるには、かかる物体は、3−N個の制約のみを有しうる。Nは、その面内で物体が有しうる運動の度数である。したがって、一平面において運動自由度なしで運動学的に制約されると、かかる物体は、3つの制約のみで制約されうる。
[0040] 図2に示されるように、制約線244、246、248は、縁230、224、226を、6つの点(又は位置)260、262、264、266、268、270において横断する。これらの6点260、262、264、266、268、270のうち3点において適切に配置される3つの制約(例えば3つの制約のうち2つが同一線上にない)が、2次元面(図2におけるx−y面)における第1の構造212の動作を十分に制約しうる。上記では、2次元面における第1の構造212の動作を制約するために最小数(3)の制約を使用するので、上記は、2次元面における第1の構造212の運動学的制約の1つの非限定例であってよい。図3は、本発明の幾つかの実施形態に従って、6点260、262、264、266、268、270のうち3点を制約として選択する例示的な様態を示す。(上述したように、制約されない物体は、平面において、3つの運動度(例えば「x」軸に沿った並進、「y」軸に沿った並進、及び「z」軸周りの回転)を有し、そのような物体は、その平面において、3つの制約で運動度を持たずに運動学的に制約される。)図3では、第1の構造212は、縁228を2つの部分308、310に分割する仮想線312と共に示す。当然ながら、第1の部分380への力の印加は、第2の部分310に印加される力とは異なるように第1の構造212を動かしうる。
[0041] 点258から第1の部分308に力(図示せず)が印加される例をまず参照するに、第1の構造212は、第1の構造212が中心点250について回転するように構成されているが中心点254、256に対して固定されていない場合、中心点250について(図3のページに対して)反時計回りに回転しうる(302)。第1の構造212は、第1の構造212が中心点254について回転するように構成されているが中心点250、256に対して固定されていない場合、中心点254について(図3のページに対して)時計回りに回転し(304)、また、第1の構造212が中心点256について回転するように構成されているが中心点250、254に対して固定されていない場合、中心点256について(図3のページに対して)時計回りに回転しうる(306)。
[0042] 図3に示されるように、制約点266における縁224に対して向けられ、かつ、制約線246に沿って方向付けられる制約324が、回転302を停止しうる。同様に、制約点260における縁230に対して向けられ、かつ、制約線248に沿って方向付けられる制約320、及び、制約点264における縁224に対して向けられ且つ制約線246に沿って方向付けられる制約322が、それぞれ、回転304及び回転306を停止しうる。制約320、322、324は、したがって、2次元面(図3におけるx−y面)における第1の構造212の動作を十分に制約しうる。3つの制約点260、264、266は、2次元面における第1の構造212の動作を十分に制約しうる制約320、322、324の配置のための、制約点260、262、264、266、268、270のうちの唯一の3点の組み合わせではない。むしろ、これらの3つの制約320、322、324は、制約点260、262、264、266、268、270のうちの他の3点の組み合わせにおいて配置されて第1の構造212を十分に制約しうる。例えば、制約320、322、324は、或いは、制約点260、262、268に配置されてよい。別の非限定例として、制約320、322、324は、或いは制約点264、268、270に配置されてよい。さらに、力(図3には図示せず)が点258から縁228の第2の部分310に印加される場合、第1の構造112は、図3に示されるように、中心点250について反時計回りに回転し(302)、また、中心点256について時計回りに回転しうる(306)が、中心点254について反時計回りに回転しうる(これは図3に示される回転304と反対である)。縁228の第2の部分310に付勢力を印加することにより、3つの制約320、322、324のための位置として、制約点260、262、264、266、268、270から選択される3つの制約点のグループに影響を及ぼすことができる。
[0043] 図3に示される非限定例を用いて説明を続けると、図3に示されるように3つの制約320、322、324が選択される。図4は、本発明の幾つかの実施形態に従って、点258から縁228に印加される付勢力(図4には示さず)を位置付けるためのキープアウトゾーン414、416、418の例示的な決定を示す。図4に示されるように、1対の仮想線402、404が、制約点260(上述したように、第1の構造212と第2の構造202との間で制約320が加えられる点であってよい)を横断でき、仮想線402、404のそれぞれは、制約線248(制約点260に対応する制約線248)から角度θ(シータ)分の角度が付けられうる。同様に、1対の仮想線406、408が、制約点264(上述したように、第1の構造212と第2の構造202との間で制約322が加えられる点であってよい)を横断でき、仮想線406、408のそれぞれは、制約線244(制約点264に対応する制約線244)から角度β(ベータ)分の角度が付けられ、また、1対の仮想線410、412が、制約点266(上述したように、第1の構造212と第2の構造202との間で制約t324が加えられる点であってよい)を横断でき、仮想線410、412のそれぞれは、制約線246(制約点266に対応する制約線246)から角度α(アルファ)分の角度が付けられうる。キープアウトゾーン414、416、418は、これらの仮想線402、404、406、408、410、412のうち任意の4線の部分によって囲まれる領域であってよい。つまり、キープアウト領域414、416、418は、仮想線対402/404、406/408、410/412のうちの2つの対が相互に交差する領域に対応してよい。角度シータθ、ベータβ、及びアルファαは摩擦角であってよく、これは、対応する制約点260、264、266における制約の位置320、322、324(図3参照)において互いに接触する材料間の摩擦係数の逆タンジェント(アークタンジェント、すなわち、tan−1)であってよい。例えば、シータθは、制約320(図3に示されるように、制約点260における制約320であってよい)を形成するために互いに接触する第1の構造212及び第2の構造202の材料間の摩擦係数の逆タンジェントであってよい。同様に、ベータβは、制約322(図3に示されるように、制約点264における制約322であってよい)を形成するために互いに接触する第1の構造212及び第2の構造202の材料間の摩擦係数の逆タンジェントであってよく、また、アルファαは、制約324(図3に示されるように、制約点266における制約324であってよい)を形成するために互いに接触する第1の構造212及び第2の構造202の材料間の摩擦係数の逆タンジェントであってよい。
[0044] 図5に示されるように、付勢力Fを、点258から縁228に、キープアウトゾーン414、416、418のいずれも横断しない方向に印加してよい。非限定例が図5に示されるが、図5は、それぞれ、点258を起点とする仮想線452、454を示す。図から分かるように、各仮想線452、454は、キープアウトゾーン414、416の一方の外側点又は縁を通り過ぎることができる。したがって、図5に示される例では、付勢力Fは、仮想線452、454の間のどこでも指し、かつ、キープアウトゾーン414、416、418を横断しないように方向付けられうる。図5にはさらに、仮想線456、458を示し、これらも点258を起点とし、キープアウトゾーン416、418の外側点又は縁を通り過ぎる。他の例では、付勢力Fは、或いは、仮想線456、458の間又は同様の線の間のどこでも指すように方向付けられうる。しかし、図4に示される例では、制約320、322、324(図3参照)は、付勢力F(図4参照)は縁228の第1の部分308に印加されるという前提に基づいて選択できる。この理由から、図5に示される非限定例では、付勢力Fは、仮想線456、458ではなく仮想線452、454の間の方向に方向付けられてよく、これは、第1の構造212が所定の位置にある一方で制約320、322、324によって制約されるように、制約320、322、324に対して第1の構造212を押し付ける回転バイアスを、付勢力Fが第1の構造212に確実に与えうる。
[0045] 図6Aは、第1の構造212及び第2の構造202の平面図を示す。図6Aに示される非限定例では、図5の付勢力Fは、第2の構造202の位置合わせフィーチャ208と第1の構造212のフィーチャ218の縁228との間で圧縮されるバネ472によって実施されてよい。バネ472は、図5に示される方向に、結果として生じる付勢力Fを与えるべく方向付けられてよい(例えば仮想線452、454の間に向けられ、したがって、キープアウトゾーン414、416、418が避けられる)。図6Aに示される例では、制約320、322、324(図3参照)は、第1の構造212から延在し、第2の構造202の位置合わせフィーチャ204、210(図1に示されるように、第2の構造202から延在するスタッドであってよい)に接触するように配置されるバンプ又は突起474、476、478として実施されてよい。突起464、476、478は、第1の構造212と一体に形成されても又は第1の構造212に取り付けられてもよい。或いは、突起474、476、478のうち1以上の突起が、第2の構造202の位置合わせフィーチャ204、210と一体に形成されても又は取り付けられていてもよい。さらに、突起474、476、478は、図6Aでは、ほぼ三角形状を有するように示すが、他の形状、サイズ等の突起も用いてもよい。例えば、突起474、476、478は、第2の構造202の1以上の位置合わせフィーチャ204、206、208、210に接触する、図6Aに示されるように先が細くなった接触領域ではなく丸みのある接触領域を含んでもよい。
[0046] 突起474、476、478のうち1以上の突起が位置合わせフィーチャ210、204に接触する点(又は領域)が、制約点260、264、266に対応しうる。図6Bに示されるように、第2の構造202上のフィーチャ211(例えば第2のフィーチャ)が、第2の基板202の上面203上の制約点260、264、266に対して、所望の精度で、位置決めされてよく、また、図6Cに示されるように、第1の構造212上の対応するフィーチャ215(例えば第1のフィーチャ)は、第1の構造212の底面209上の制約点260、264、266に対して位置決めされてよい。(なお、図6Bは第2の基板202の平面図を示すが、図6Cは第1の基板212の底面図を示すことに留意されたい。)図6D(図6Aの側面図を示す)に示されるように、(例えばバネ472によって生成される)力Fが第1の構造212を制約320、322、324に付勢する(例えば、図6Aに示されるように、突起474、476、478を第2の構造202上の位置合わせフィーチャ210、204に対して付勢する)間に、第1の構造212の底面209上の各フィーチャ215は、第2の構造202の上面203上の対応するフィーチャ211と位置合わせされうる。なお、フィーチャ211は第1の平面内にあってよく、フィーチャ215は第1の平面に対してほぼ平行である第2の平面内にあってよいことに留意されたい。
[0047] フィーチャ211及びフィーチャ215は、互いに位置合わせされるべき任意のタイプのフィーチャであってよい。例えば、フィーチャ211は、電気的接点、端子、接続等の第1のセットを含んでよい。フィーチャ215は、電気的接点、端子、接続等の第1のセットと位置合わせされて接続される、電気的接点、端子、接続等の第2のセットを含んでよい。
[0048] 幾つかの実施形態では、突起474、476、478のうち1以上の突起のサイズ又は長さは、独立して調節可能である。例えば、幾つかの実施形態では、特定の用途又は使用に対応するために、突起474、476、478はいくらか大きめに作ることができ、また、突起474、476、478のうち1以上の突起の一部をそのサイズ又は長さを低減するために除去してよい。例えば、1以上の突起474、476、478を機械加工する又はそうでなければトリミングすることによって突起474、476、478から材料を除去しうる。或いは、突起474、476、478のうち1以上の突起に材料を追加して、各突起474、476、478を長くする又はそのサイズを増加しうる。さらに別の例として、突起474、476、478のうち1以上の突起と1以上の位置合わせフィーチャ204、210との間にそれぞれ物体(例えば詰め物(shim))を置くことによって突起474、476、478のうち1以上の突起の実効長を増加しうる。
[0049] 図7は、本発明の幾つかの実施形態に従って、突起(例えば突起474、476、478のようなもの)のうち1以上の突起の実効長を変更できる別の例を示す。図7は、図示されるように、キャビティ492及びロック機構490(例えばネジ)を含むことができる変更が加えられた第1の構造212’の部分断面図を示す。図7に示される変更が加えられた第1の構造212’の部分図は、図1〜図6における縁224とほぼ同様であってよい縁224’を含む。図示されるように、(図6Aの突起476とほぼ同様であり、突起476と同じ場所にほぼ位置付けられてよい)突起476’は、キャビティ492内に延在してよい。ロック機構490がロック位置にある(例えば突起476’に対して締められる)間、突起476’は、定位置にしっかりと保持されてほぼ不動であってよい。ロック機構490が非ロック位置にある(例えば緩められて、突起476’に対して堅く押されていない)間、突起476’は、矢印496によって示すように自由に前後に摺動可能である。このようにすると、縁224’から延在する突起476’の長さが特定の用途に対して調節可能となる。図6Aに示される突起474、476、478のうち1以上の突起の実効長は、例えば、突起476’のように調節可能であってよい。
[0050] 突起474、476、478のうち1以上の突起が調節可能であるか否かに関係なく、このような突起は、或いは、第2の構造202の位置合わせフィーチャ204、206、208、210のうち1以上のフィーチャの一部であっても又はそれらに取り付けられていてもよい。例えば、突起474は、或いは、位置合わせフィーチャ210から縁230に向かって延在してよく(例えば、接触端は、位置合わせフィーチャ210から外側に延在する)、第1の構造212の縁230は、バネ472の付勢力によって突起474と接触するように付勢されてよい。突起476、478も同様に、位置合わせフィーチャ204から延在してよく、また、第1の構造21の縁224は、突起476、478と接触するように付勢されてよい。
[0051] 一般的に、当然ながら、第1の構造212は、適切に方向付けられた付勢力(例えば図5における力F)を第1の構造212に印加しかつ制約(例えば図3における制約320、322、324)を具体的に位置付けることにより、第2の構造202に対して所望の位置に位置決めされうる。例えば、第2の構造202上の位置合わせフィーチャ204、206、208、210のうち1以上の位置合わせフィーチャの位置、形状、サイズ等、及び、突起474、476、478のうち1以上の突起の位置、形状、サイズ等は、バネ472の付勢力が突起474、476、478のうち1以上の突起を位置合わせフィーチャ204、210に押し付ける間に、第1の構造212が第2の構造202に対して所定の位置(又は位置合わせ)にあるように決定及び位置付けられてよい。
[0052] 図1〜図7に示されるプロセス及び装置は例示的に過ぎず、多くの変形が可能である。例えば、図5に、第1の構造212を押す力として示される付勢力Fは、第1の構造212を引っ張る力によって置き換えられても又は増大されてもよい。例えば、図5に示される付勢力Fは、縁224を引っ張る力(図示せず)によって置き換えられても又は増大されてもよい。このような引張力は、縁224と位置合わせフィーチャ204(図6)との間で張力下にあるバネ(例えばバネ472のようなバネ)によって縁224に印加されてよい。図1〜図7のプロセス及び装置の変更の別の例として、付勢力Fは、第1の構造212の縁224、226、228、230のうち1以上の縁に印加される複数の力のベクトルの和を表しうる。図1〜図7に示される構成の変更の別の例として、付勢力F(又はそのような力が複数ある場合に付勢力Fはベクトルの和を表す)は、縁224、226、228、230以外の第1の構造212のフィーチャに印加されてよい。更に別の非限定の変更では、第1の構造212を、位置合わせフィーチャ204、206、208、210以外の第2の構造202上のフィーチャに位置合わせすることを含む。他の例示的な変更は、付勢力Fを、縁226、230、232の別の縁に印加することと、制約320、322、324及び制約点260、264、266を、図3に示される位置(例えば、図3における点262、268、270)以外の縁226、228、230、232のうち1以上の縁上の位置に位置付けることを含む。さらに、バネ以外の機構を用いて付勢力Fを発生させてよい。任意の機構を用いて付勢力Fを発生させてよい。
[0053] 図1〜図7に示し上述したような例示的な位置合わせ技術のための可能性ある応用が多くある。1つのそのような用途は、半導体ダイといった電子デバイスを試験するためのシステムにおいて使用できるプローブカードアセンブリ内でのコンポーネントの位置合わせでありうる。図8〜図19は、本発明の幾つかの実施形態による幾つかの例を示す。図8は、非限定的な例示的な試験システム100を示し、図9〜図13は、図8の試験システム100の非限定的な例示的なプローブカードアセンブリを示す。図14〜図19は、本発明の幾つかの実施形態によるプローブカードアセンブリ1のインターポーザの例示的な位置合わせを示す。
[0054] 図8は、本発明の幾つかの実施形態による例示的な試験システム100の簡易化された側面概略図である。図示されるように、試験システム100は、テスタ102、複数の通信チャネル104、プローブカードアセンブリ1、及び、試験される電子デバイス(「DUT」)110を支持しかつ動作させるためのチャック(又はステージ)112を含んでよい。4つのDUTを示すが、より多い又はより少ない数のDUTを試験することができる。また、図8では、DUT110は、半導体ウェーハ108の半導体ダイとして示すが、DUT110は、或いは、他のタイプの電子デバイスであってよい。DUT110の例としては、次に限定されないが、(図8に示されるように)個別化されていない半導体ウェーハ108の1以上のダイ、ウェーハから個別化された1以上の半導体ダイ(パッケージ化されていてもいなくともよい)、キャリア又は他の保持デバイス上に配置された個別化された半導体ダイ(パッケージ化されていてもいなくてもよい)のアレイ、1以上のマルチダイエレクトロニクスモジュール、1以上のプリント回路基板、又は任意の他のタイプの1以上の電子デバイスを含む任意のタイプの試験されるべき電子デバイスが挙げられる。なお、用語「DUT」は、本明細書において使用する際は、上述したような電子デバイスのいずれか又は複数を指すことに留意されたい。
[0055] テスタ102は、DUT110の試験を制御するように構成された1以上のコンピュータ及び/又は他の電子要素を含んでよい。通信チャネル104は、テスタ102とプローブカードアセンブリ1との間に電気通信を与えることができる。通信チャネル104は、その上を電子、光学、又は他のタイプの信号が通信可能となる任意の媒体を含んでよい。非限定例としては、同軸ケーブル、光ファイバリンク、ワイヤレス送信器/受信器、ドライバ、受信器等、又はこれらの任意の組み合わせが挙げられる。1つの通信チャネル104が、試験される1つのDUT110の各入力及び出力のために設けられてよい。DUT110を試験するための電力信号、接地信号、及び入力信号が、テスタ102からDUT110に通信チャネル104のうちの幾つかの通信チャネル及びプローブカードアセンブリ1を経由して供給され、DUT110によって発生される応答信号が、テスタ102にプローブカードアセンブリ1及び他の通信チャネル104を経由して供給されうる。
[0056] プローブカードアセンブリ1は、配線基板2を含んでよく、チャネル104への個々の接続を有する電気コネクタ11が、配線基板2の上面3上に配置してよい。プローブカードアセンブリ1はさらに、導電性プローブ4を含んでよく、これらのプローブは、DUT110の入力及び/又は出力端子に押し付けられ、それにより電気的に接続するように構成される。プローブカードアセンブリ1は、電気コネクタ11から配線基板2の下面5、したがって、配線基板2の下面5と接触する1以上のプローブヘッドアセンブリ9a、9b(図8には2つ示し、図9及び図10には4つ示すが、2又は4より多い又は少ない数のプローブヘッドアセンブリを用いてよい)への導電経路(図示せず)を含んでよい。電気コネクタ11と配線基板2の下面5、したがって、プローブヘッドアセンブリ9a、9bとの間の導電路(図示せず)は、配線基板2上及び/又は内の導電性のトレース、ビア、及び/又は端子を含んでよい。以下により詳細に説明するように、幾つかのプローブ4は、各プローブヘッドアセンブリ9a及び/又は9bに取り付けられてよく、各プローブヘッドアセンブリ9a、9bは、配線基板2の導電経路(図示せず)と、プローブヘッドアセンブリ9a、9b上のプローブ4との間に電気的経路を提供することができる。プローブカードアセンブリ1は、したがって、電気コネクタ104(したがって、個々のチャネル104)と、各プローブ4との間に電気的経路(図示せず)を提供することができる。プローブカードアセンブリ1は、したがって、通信チャネル104とDUT110の入力及び/又は出力端子との間に電気的インターフェイスを提供することができる。
[0057] プローブ4は、ニードルプローブ、バックリングビームプローブ、バンププローブ、又はバネプローブを含むがこれらの限定されない任意のタイプの導電性プローブであってよい。プローブ4は、弾性を有し、導電性の構造であってよい。好適なプローブ4の非限定例としては、米国特許第5,476,211号、米国特許第5,917,707号、及び米国特許第6,336,269号に記載されるように、弾性材料によって被覆される心線から形成される複合構造が挙げられる。プローブ4は、或いは、米国特許第5,994,152号、米国特許第6,033,935号、米国特許第6,255,126号、米国特許出願公開第2の001/0044225号、及び米国特許出願公開第2の001/0012739号に開示されるようなバネ要素といったリソグラフィによって形成された構造であってもよい。プローブ4の他の非限定例としては、米国特許第6,827,584号、米国特許第6,640,432号、及び米国特許公開第2の001/0012739号に記載されるようなものが挙げられる。ポゴピン、バックリングビームプローブ(例えばコブラプローブ)、及び他のタイプのプローブを用いてもよい。また、プローブタイプに関係なく、プローブチップは、角錐形、角錐台形、ブレード形、バンプ形、又は任意の他の好適な形状であってよい。好適なプローブチップの様々な形状及びサイズの非限定例は、米国特許第6,441,315号に記載される。
[0058] 試験システム100は、DUT110を次の通りに試験できる。図8に示されるように、DUT110は可動のチャック112上に配置されてよく、また、プローブカードアセンブリ1は、チャック112がその中に配置されるハウジング又は他の装置(図示せず)に関連付けられるマウント構造114に取り付けられてよい(例えばボルトで留められる、クランプされる等)。図8に示されるように、チャック112は、DUT110の端子をプローブ4と接触させるように動作させることができる。或いは又はさらには、プローブカードアセンブリ1を動作させてDUT110の端子とプローブ4を接触させてもよい。テスタ102は、試験信号のパターンを生成することができ、この試験信号のパターンは、チャネル104及びプローブカードアセンブリ1を介してDUT110に供給されうる。試験信号に応答してDUT110によって生成される応答信号は、プローブカードアセンブリ1及びチャネル104を介して、テスタ102に供給されうる。テスタ102は、応答信号を評価して、応答信号が期待通りであって、したがって、DUT110が試験に通過したか否かを判断する。(本明細書で使用する際、用語「試験信号」はDUTに入力される信号及び/又はDUTによって生成される応答信号を指しうる。)
[0059] 次に、図8〜図10を参照して、例示的なプローブカードアセンブリ1を説明する。図8は、プローブカードアセンブリ1の側面図を含み、図9は、プローブカードアセンブリ1の底面の斜視図を示す。図10は、プローブカードアセンブリ1の幾つかのコンポーネントの分解図を示す。上述したように、また、図8〜図10に示されるように、プローブカードアセンブリ1は、上面3及び下面5を有する配線基板2と、補剛板7(図9では不可視)と、複数の独立したプローブヘッドアセンブリ9a、9b、9c、9dと、プローブヘッドアセンブリ9a、9b、9c、9dを補剛板7及び配線基板2に取り付けるための取付け機構106とを含んでよい。
[0060] 配線基板2は、電気コネクタ11(図9では不可視)を支持しかつ電気コネクタ11への又はからの電気経路(図示せず)を提供するのに好適な任意の基板を含んでよい。例えば、配線基板2は、プリント回路基板を含んでよい。電気コネクタ11は、チャネル104との電気的接続に好適な任意の電気コネクタを含んでよい。例えば、電気コネクタは、ポゴピンパッド、ゼロ挿入力(ZIF)コネクタ等を含んでよい。
[0061] 補剛板7は、例えば、周囲温度、温度勾配、機械負荷等における変化によって引き起こされる、DUT110の試験時の動作、反り、曲げ等に対する抵抗を支援するように構成されてよい。補剛板7は任意の剛性構造を含んでよい。例えば補剛板7は金属板を含んでよい。
[0062] 図8〜図10に示されるように、プローブヘッドアセンブリ9a、9b、9c、9dは、各プローブヘッド9a、9b、9c、9dのプローブ4が、多数のDUT110を同時に接触するためにプローブ4からなる大きいアレイ9を形成するように位置決めされてよい。アレイ9におけるプローブ4のパターンは、規則的又は反復するパターンでなくともよい。通常、アレイ9におけるプローブ4のパターンは、DUT110の端子のパターンに対応してよい。さらに、図9及び図10には、4つのプローブヘッドアセンブリ9a、9b、9c、9dを示すが、より多い又はより少ない数のプローブヘッドアセンブリを用いてよい。
[0063] 図8に最もよく示されるように、取付け機構106が、プローブヘッドアセンブリ9a、9b、9c、9dを補剛板7に取り付けることができる。取付け機構106は、プローブヘッドアセンブリ9a、9b、9c、9dのプローブ基板8に取り付けられることができる複数のスタッド14を含んでよい。スタッド14にはネジ山が付けられ、各プローブ基板8(図8及び図10参照)から上方向に延在でき、補剛板7における穴202及び配線基板2の穴204(図1及び図3参照)を通り補剛板7から延在するネジ留め具と係合してよい。取付け機構は、例えば差動ネジアセンブリを含んでよい。
[0064] 取付け機構106は、プローブヘッドアセンブリ9a、9b、9c、9dを補剛板7に取り付けること以外の機能も行いうる。例えば、取付け機構106は、プローブ4が取り付けられるプローブ基板8の表面の向きを選択的に調節するように構成されてよい。例えば、取付け機構106は、プローブ基板8上の様々な位置に押力又はけん引力を選択的に印加し、それにより、補剛板7(及び/又は配線基板2)に対してプローブ基板8の位置(例えば向き)を選択的に変更する、又は、プローブ4が取り付けられるプローブ基板8の表面の形状さえも変更するように構成されてよい。このような取付け機構の例は、米国特許第6,509,751号に開示される。当然ながら、インターポーザ10が、プローブ基板8の向きが上述したように変更されても配線基板2とプローブ基板8との間に対応する電気的接続を提供することができる。
[0065] 他の機構(図示せず)を設けてプローブヘッドアセンブリ9a、9b、9c、9dを取り付ける又は調節してもよい。例えば、プローブヘッドアセンブリ9a、9b、9c、9dのそれぞれの、したがって、プローブヘッドアセンブリ9a、9b、9c、9dのそれぞれのプローブ4の位置を個別に調節する機構(図示せず)が設けられてよい。このような機構の非限定例は、米国特許出願番号第1の1/165,833号に開示される。
[0066] プローブヘッドアセンブリ9a、9b、9c、9dのそれぞれはプローブ基板8を含んでよく、また、図9に最もよく示されるように、プローブ4は、各プローブ基板8の下面に取り付けられてよい。各プローブ基板8上にあるプローブ4は、プローブ群6にまとめられてよい。図9では、各プローブ群6は四角によって表され、個々のプローブ4は図示していない。各プローブ群6は、例えばDUT110のうちの1つのDUTに接触するためのパターンに配置された多数のプローブ4を含んでよい。1つの群におけるプローブ4の数及びパターンは、したがって、各DUT110の入力及び/又は出力端子の数に依存しうる。幾つかの例では、1つのプローブ群6が60〜80個以上のプローブ4を含んでよい。他の例では、1つのプローブ群6がより少ない又はより多い数のプローブ4を含んでよい。DUT110は通常互いに同一であるので、プローブ群16も互いに同一でありうる。
[0067] 図11は、1つのプローブヘッドアセンブリ9aの平面斜視図を示す。プローブヘッドアセンブリ9b、9c、9dは、プローブヘッドアセンブリ9aと概して同じか類似でありうる。プローブヘッドアセンブリ9a、9b、9c、9dは、容易に交換可能なモジュールであってよい。したがって、プローブカードアセンブリ1の寿命の間に、プローブヘッドアセンブリ9a、9b、9c、9dのうちの1以上のプローブカードアセンブリが取り外されて新しいプローブヘッドアセンブリと交換されることができる。例えば、このことは、破損した、損傷を受けた又は機能不良のプローブカードアセンブリを交換するために行われてよい。別の例では、このことはプローブ4を新しいパターンに配置するために行われてよい。
[0068] 当然ながら、プローブヘッドアセンブリ9aは、幾つかのプローブ4(図11では不可視)が取り付けられたプローブ基板8を含んでよい。プローブヘッドアセンブリ9aはさらに、配線基板2とプローブ基板8との間に電気的な接続を与えるように構成された複数のインターポーザ10を含んでよい。図11には4つのインターポーザ10を示すが、より多い又はより少ない数のインターポーザ10を用いてもよい。
[0069] 図12は、1つのインターポーザ10の平面斜視分解図と、図11のプローブヘッドアセンブリ9aの配線基板2及びプローブ基板8の部分図を示し、図13は、図12の配線基板2、インターポーザ10、及びプローブ基板8の側面図であって、インターポーザ10の配線基板2とプローブ基板8との例示的な相互接続を示す。図11〜図13に示されるように、各インターポーザ10(順応する(compliant)相互接続の非限定例であってよい)は、インターポーザ基板502(例えば、セラミック、半導体、プリント回路基板等の材料)を含んでよく、このインターポーザ基板502は、基板502の片面から延在する第1の複数の細長い弾性電気的接点504と、基板502のもう片面から延在する第2の複数の細長い弾性電気的接点506を有する。これらの電気的接点504、506は、バネ状のプローブであってよく、また、例えば、プローブ4に関して上述した例示的な構造のいずれかのようであってもよい。基板502は、幾つかの接点504を幾つかの接点506に電気的に接続する、基板502内の電気経路(図示せず)を含んでよい。このような電気経路(図示せず)は、基板502上及び/又は内の導電性の端子、ビア、及び/又はトレース(図示せず)を含んでよい。或いは、細長い弾性電気的接点504及び/又は506が基板502の中を延在してもよい。
[0070] 図12及び図13に示されるように、接点504は配線基板2の下面5上の導電性の端子608(図13参照)と位置合わせされてよく、接点506はプローブ基板8上の導電性の端子508と位置合わせされてよい。インターポーザ10は、したがって、配線基板2上の幾つかの端子608と、プローブ基板8上の幾つかの端子508との間に弾性又は対応する電気的接続を与えることができる。上述したように、配線基板2は電気コネクタ11(図8参照)と端子608との間の電気経路(図示せず)を含んでよく、プローブ基板8は端子508とプローブ4との間の電気経路(図示せず)を含んでよい。プローブヘッドアセンブリ9aの各インターポーザ10は、図12及び図13に示されるインターポーザ10のようであってよく、各インターポーザ10は、図12及び図13に示されるように、配線基板2上の端子608をプローブ基板8上の端子508に電気的に接続することができる。
[0071] プローブ基板8は、プローブ4を支持するための任意の好適な構造を含んでよく、また、1以上の副層(sub-layers)及び/又は基板を含んでよい。例えば、プローブ基板8は、端子508とプローブ4との間に上述した電気経路(図示せず)を含むセラミック基板を含んでよい。幾つかの実施形態では、プローブ基板8は、端子508が第1のピッチで互いから間隔が空けられて配置され、プローブ4が第1のピッチより小さくてよい第2のピッチで互いから間隔が空けられて配置されるスペーストランスフォーマとして構成されてもよい。
[0072] 図12及び図13に概略的に示されるように、配線基板2の下面5上の端子608と、プローブ基板8上の端子508との間に電気的接続を確立しそれを維持するために、インターポーザ10は、インターポーザ接点504が配線基板端子608と位置合わせされ、インターポーザ接点506がプローブ基板端子508と位置合わせされるのに十分な精度で位置付けられるべきである。さらに、インターポーザ接点504の配線基板端子608との、及び、インターポーザ接点506のプローブ基板端子508との上述した位置合わせを(例えば、プローブカードアセンブリ1の搬送、調節、及び使用の間)維持して、配線基板2の下面5上の端子608とプローブ基板8上の端子508との間の電気的接続を維持すべきである。
図14は、プローブヘッドアセンブリ9aのインターポーザ10を、配線基板2とプローブヘッドアセンブリ9aのプローブ基板8と位置合わせするための図1〜7に示した技術に似た技術の例示的な使用を示す。プローブヘッドアセンブリ9b、9c、9dのインターポーザ10は同様に位置合わせされてよい。当然ながら、図示される技術は、セルフヘルプ型(self-help)の技術であってよい。以下の例では、インターポーザ10は、図1〜図7の第1の構造212の非限定例であってよく、スタッド14は、図1〜図7の位置合わせフィーチャ204、206、208、210の非限定例であってよい。スタッド14は、プローブ基板8に取り付けられ、配線基板2内の穴204を通り延在し(図8及び図10、並びにこれらの図面に関して上述した記載を参照)、また、したがって、配線基板2に対して穴204によって決められる位置に位置付けられうるが、インターポーザ10は、図1〜図7に示される技術といった技術を用いて配線基板2とプローブ基板8の両方に位置合わせされることができる。したがって、配線基板2及びプローブ基板8は共に、図1〜図7の第2の構造202の非限定例であってよい。
[0074] 図14に示されるように、各インターポーザ10は、「x,y」面に概して配置されてよい。図14では「x,y」面はそのページの面内にあり、「z」軸はその紙面から出るように延在する。付勢機構702が、付勢力Fを各インターポーザ10に印加しうる。1つの付勢力Fが各インターポーザ10に印加されているように示すが、或いは、2以上の付勢力を各インターポーザ10に印加してもよい。各インターポーザ10に印加される付勢力Fは、インターポーザ10を動作させて、インターポーザ10を、インターポーザの接点504が配線基板の下面5上の端子608と位置合わせされ、かつ、インターポーザ10の接点506がプローブ基板8上の端子508と位置合わせされるような位置に保持しうる。図14に示されるように、複数の制約704が各インターポーザ10に対して設けられ、これらの制約704は、上述したように、インターポーザ10の接点506、508が配線基板端子608及びプローブ基板端子508と位置合わせされる位置にあるインターポーザ10の付勢力Fによって誘発された動作を止めるように構成されかつ位置決めされてよい。これらの制約704は、(1)インターポーザ10にかかる付勢力Fがインターポーザ10を制約740に対して動かすと、制約704は、インターポーザ10が「x」又は「y」方向に動くことや「z」軸周りに回転することを阻止することによってインターポーザ10を定位置に保持し、また、(2)インターポーザ10が定位置にある際に、インターポーザ10の接点504が配線基板2の下面5上の端子608と位置合わせされ、インターポーザ10の接点506がプローブ基板8上の端子508と位置合わせされるように構成されかつ位置決めされてよい。幾つかの実施形態では、インターポーザ10に印加される付勢力Fの大きさは、プローブ基板8及び配線基板2に対するインターポーザ10の動作に対向する摩擦力をちょうど打ち勝つように選択されてよい。
[0075] 上述したように、スタッド14は、図1〜図7の位置合わせフィーチャ204、206、208、210の非限定例であってよい。図14に示されるように、各インターポーザ10は、第1の構造212の非限定例であってよく、また、図1〜図7におけるドッキング/付勢フィーチャ214、216、218、220と同じか又はほぼ同様のドッキング/付勢フィーチャ15を含んでよい。例えば、ドッキング/付勢フィーチャ15は、図1〜図7の縁224、226、228、230と同じか又はほぼ同様であってよい縁17を有する、図14に示されるような切欠き部を含んでよい。図14における付勢機構702によって生成される力Fは図5における力Fと同じであるか又は同様であってよく、また、制約704は図1〜図7における制約320、322、324と同じであるか又は同様であってよい。例えば、付勢機構704は図6Aのバネ472のようなバネであってよく、また、制約704は図6Aの突起474、476、478のうちの1以上の突起といった突起を含んでよい。さらに、図14における力Fの印加点又は領域及び方向は、図5の力Fと同じか又はほぼ同様であってよく、また、図5の力Fと同じか又は同様の方法で決定又は選択されてよい。制約704の位置及び向きも、図3における制約320、322、324と同じか又は同様の方法で決定又は選択されてよい。
[0076] しかしながら、図14に示される各インターポーザ10用の付勢機構702及び制約704の配置、向き、数は、例示に過ぎず、付勢機構702及び制約704の他の配置、向き、及び数を、各インターポーザ10に用いてよい。幾つかの実施形態では、最小数(例えば3)の制約704を用いて、「x」及び「y」軸に沿っての各インターポーザ1002の動作及び「z」軸周りの回転を妨げることができる。一般に、3つの制約が通常平面における物体(例えばインターポーザ)の動作を妨げるのに十分である。幾つかの実施形態では、1つのインターポーザ10あたりに3つの制約704が、インターポーザ10を、上述したように配線基板2とプローブ基板8との適切な位置合わせに対応する位置に保持するには十分である。他の実施形態では、1つのインターポーザ10あたりに4つ以上の制約704を用いてもよい。
[0077] 多くの他の変形が可能である。例えば、多数の付勢機構702を各インターポーザ10に対して設けてもよい。例えば、多数のバネ(図14には図示せず)を、インターポーザ10と、図14に示されるスタッド14のうちの多数のスタッドとの間に配置してもよく、それにより、インターポーザ10に作用する複数の付勢力Fが生成されうる。別の例として、1以上の制約704がクラッチされてもよい。例えば、1以上の制約704は、複数のスタッド14のうちの1つのスタッドに対する制約(図示せず)とクラッチ(図示せず)とを可動に係合するように構成された、インターポーザ上のドッキングフィーチャ(図示せず)を含んでよい。クラッチ(図示せず)は、ドッキングフィーチャ(図示せず)と対応する制約(図示せず)が接触している間でも互いに対して動くことが可能であるように選択的に構成されてよい。クラッチ(図示せず)はさらに、ドッキングフィーチャ(図示せず)と対応する制約(図示せず)の動作を止めるように選択的に構成されてよい。
[0078] 図15は、弾性特性を有するバンド1102がインターポーザ10の周りに配置されて、力Fが各インターポーザ10に加えられてインターポーザ10を中心スタッド14に向けて付勢する別の例示的な変形を示す。バンド1102は、したがって、図14の付勢機構702の例示的な実施であってよい。制約704を各インターポーザ10上に配置してインターポーザ10の動作を制限しうる。制約704の位置及び向きは、図1〜図6に示される技術を用いて決定又は選択されてよく、また、制約704は(本明細書において記載される(例えば図7に示されるような)任意の変形を含む突起474、476、478の1以上の突起のような)突起として実施されてよい。
[0079] 図16は、さらに別の変形を示す。図16は、配線基板2、インターポーザ10、及びプローブ基板8の部分側面図を示し、インターポーザ10の接点504、506は、インターポーザ10に付勢力Fを与えるように構成される。図示されるように、各接点504のチップ端1304(例えば配線基板2の端子608に物理的に接触する端部)は、接点504の取付け端1302(例えばインターポーザ基板502に取り付けられた端)からオフセットにされてよい。例えば、このオフセットは、図16に示されるように距離S1分であってよい。図示されるように、各接点506のチップ端1308(例えばプローブ基板8の端子508に物理的に接触する端部)は、接点506の取付け端1306(例えばインターポーザ基板502に取り付けられた端部)からオフセットにされうる。例えば、このオフセットは、図16に示されるように距離S2分であってよく、この距離S2は距離S1と同じであっても異なってもよい。
[0080] オフセット距離S1及びS2によって、接点504、506は、配線基板2とプローブ基板8との間で圧縮されると横力F’を生成することができる。接点504、506は、例えば締結機構106(図8参照)によって配線基板2とプローブ基板8との間で圧縮されうる。例えば、上述したように、締結機構106はプローブ基板8を補剛板7に取り付けるように構成されうるので、締結機構106はプローブ基板8を補剛板7に向けて引っ張ることができ、それにより、インターポーザ10をプローブ基板8と配線基板2との間で圧縮することができる。横力F’は、配線基板2及びプローブ基板8に対する縦力(図示せず)の追加であってよい。幾つかの実施形態では、横力F’はインターポーザ10に印加される付勢力Fと同じか又はほぼ同じ方向に方向付けられてよい。
上述したように、横力F’は、図面に示される力Fのうち任意の力の代わりであってもよい。例えば、オフセット距離S1及び/又はS2を有する接点504、506は、図14に示される付勢機構702又は図6Aにおけるバネ472に取って代わってもよい。或いは、図16に示されるインターポーザ10にかかる横力F’は、図面に示される力Fのうち任意の力の追加であってよい。その場合、例えば、図14又は図15における各インターポーザ10にかかる総力は、インターポーザ10に作用する付勢機構702によって生成された力Fと、その接点504、506のオフセット距離S1及び/又はS2によってインターポーザ10自体によって生成された横力F’とのベクトル和でありうる。上述したように、幾つかの実施形態では、付勢力F’の大きさは、プローブ基板8及び配線基板2に対するインターポーザ10の動作に対向する摩擦力をちょうど打ち勝つだけの大きさとなるように選択されてよい。
図17A及び図17B(配線基板2、インターポーザ10、及びプローブ基板8の部分側面図を示す)は、インターポーザ10の接点590が、インターポーザにかかる付勢力F’’を与えるように構成されうる別の例示的な構成を示す。接点504、506に取って代わってよい接点590は、インターポーザ基板502内に埋め込まれるか又はインターポーザ基板502内に固定される本体部596を含んでよく、また、接点590はさらに、配線基板2の端子608とプローブ基板8の端子508との間で係合し且つ圧縮される接点部592を含んでよい。図17Aは非圧縮状態にある接点590を示し、図17Bは圧縮状態にある接点592を示す。図示されるように、各接点590の接点部592は、本体部596からオフセットS3であってよく、各接点590のアーム594は角度θが付けられてよい。接点部592のオフセットS3及び/又は角度θが付けられたアームによって、各接点590は、接点590が圧縮される際にインターポーザ基板502に横力を与えうる。このような横力の和は、図17Bに示されるようにインターポーザ基板502にかかる横力F’’であってよい。
[0083] 図16で概略的に上述したが、接点590は、例えば、締結機構106(図8参照)によって、配線基板2とプローブ基板8との間で圧縮されてよい。例えば、上述したように、締結機構106はプローブ基板8を補剛板7に取り付けるように構成されうるので、締結機構106はプローブ基板8を補剛板7に向けて引っ張ることができ、それによりインターポーザ10をプローブ基板8と配線基板2との間で圧縮することができる。横力F’’は、配線基板2及びプローブ基板8に対する縦力(図示せず)の追加であってよい。幾つかの実施形態では、横力F’’はインターポーザ10に印加される付勢力Fと同じか又はほぼ同じ方向に方向付けられてよい。
[0084] 上述した力F’と同様に、横力F’’は、図面に示された力Fのどの力に取って代わってもよい。例えば、接点590は、図4における付勢機構702又は図5におけるバネ472に取って代わってもよい。或いは、横力F’’は、図面に示された力Fのいずれか力の追加であってよい。その場合、例えば、各インターポーザ10にかかる総力は、インターポーザ10に作用する付勢機構702によって生成された力Fと、接点590の圧縮によってインターポーザ10自体によって生成された横力F’’のベクトル和でありうる。ここでも、幾つかの実施形態では、付勢力Fの大きさは、プローブ基板8及び配線基板2に対するインターポーザ10の動きに対向する摩擦力にちょうど打ち勝つだけの大きさとなるように選択されてよい。
[0085] 図18は、本発明の幾つかの実施形態によるプローブカードアセンブリを作成する例示的なプロセスを示す。図18のプロセスは、図8〜図17Bに示されたプローブカードアセンブリのようなプローブカードアセンブリの作成に限定されないが、図18のプロセスは、本明細書では、図15〜図17Bに示された変形を含む、図8〜図14に示されたプローブカードアセンブリ1の作成に関して記述する。図18に示されるように、ステップ1402では、プローブカードアセンブリ1のコンポーネントが提供されてよい。例えば、ステップ1402では、配線基板2、補剛板7、プローブ基板8、インターポーザ10、及びスタッド14が提供されてよい。ステップ1404では、ステップ1402にて提供されたコンポーネントが部分的に組み立てられてよい。ステップ1406ではインターポーザ10をプローブ基板8上に配置し、ステップ1408では付勢力が予め加えられる。例えば、インターポーザ10は、図10に概略的に示されるようにプローブ基板8上に配置されてよい。(図11も参照。)インターポーザ10には、図14に示されるような付勢力Fといった付勢力が予め加えられてよい。上述したように、付勢力Fは、インターポーザ10を制約704に押し付け、インターポーザ10のそれぞれを、上述したように、接点504、506が、それぞれ、配線基板2の端子608とプローブ基板8の端子508と位置合わせされるように位置決める。本明細書において記載した付勢力Fを与えるどの技術を用いてよい。ステップ1410では、プローブカードアセンブリは、例えば、図8及び図9に概略的に示されるように完全に組み立てられてよく、取付け機構106が締められうる。この取付け機構106は、プローブ基板8を配線基板2に対して締めて、図8及び図13に概略的に示されるように、インターポーザ10のそれぞれをプローブ基板8と配線基板2との間で圧縮する。上述したように、付勢力Fはインターポーザ10を制約704に押し続けるべきであり、このことは、上述したように、インターポーザ10を配線基板2及びプローブ基板8と適切に位置合わせした状態に維持する。インターポーザ10は、図16、又は、図17A及び図17Bに示されるように構成されてよく、その場合、追加の横力F’又はF’’はインターポーザ10を制約704にさらに押し付けることができる。しかし、インターポーザ10は、必ずしも図16、図17A、及び図17Bに示されるように構成されなくともよい。任意選択的に、幾つかの実施形態では、取付け機構106が締められると、すべての又は一部の付勢力(例えば、力F、力F’、及び/又は力’’)が取り除かれうる。取付け機構106は、一旦締められると、付勢力なしで又は全付勢力より少ない力で、インターポーザ10をプローブ基板8及び配線基板2に対して適切な位置に保持することができる。
[0087] ステップ1412では、インターポーザ10を介した配線基板2とプローブ基板8の間の電気的な接続性が試験されうる。ステップ1412では、インターポーザ10のうちの1以上のインターポーザと配線基板2か又はプローブ基板8との間に全く電気的接続性がないか又は電気的接続性が弱い(例えば過度に低い)ことが検出される場合、プローブヘッドアセンブリ9a、9b、9c、9dのうちの影響を受けている1つ以上のプローブヘッドアセンブリに関連付けられた取付け機構106のうちの選択された幾つかの取付け機構を十分に緩めて、低導電性のインターポーザ10は1以上の付勢力Fによって自然の位置に戻される。上述したように、1以上の付勢力Fによるインターポーザ10の自然な位置は、接点504、506を、それぞれ、配線基板2上の端子608及びプローブ基板8上の端子508に位置合わせさせうる。これらの取付け機構106は再び締められ、上述したように、取付け機構106が締められたことによりまた締められた後、付勢力Fがインターポーザ10を配線基板2及びプローブ基板8と適切な位置合わせされた状態に維持されうる。
[0087] 上述したように、接点504、506は図16に示されたオフセットS1及びS2と共に構成されてよく、又は、接点590は図17A及び図17Bに示すように構成されてよく、接点504、506は図16に示されるように横力F’を与えることができ、又は、接点590は図17A及び図17Bに示されるように横力F’’を与えることができる。上述したように、このような横力F’又はF’’は、インターポーザ10に印加される付勢力F(例えば図14及び図15参照)の追加となり、したがって増強となるように構成されてよい。或いは、上述したように、インターポーザ10に付勢力Fを印加する必要がなく(その場合、図18のステップ1408は省略されるか又は図18のプロセスに含まれなくてよい)、横力F’又はF’’は、各インターポーザ10を対応する制約740内に付勢しうる。
[0088] 図19は、本発明の幾つかの実施形態に従って、プローブカードアセンブリ1のようなプローブカードアセンブリを用いてDUTを試験する例示的なプロセスを示す。図19のプロセスは次に限定されないが、図19のプロセスは、本明細書では、図8の試験システム100におけるプローブカードアセンブリ1の使用に関して記載する。
[0089] ステップ1502では、プローブカードアセンブリ1を図8に示されるようにマウント構造114上に取り付けてよい。上述したように、マウント構造114は、チャック112がその中に位置付けられるハウジングの一部であってよい。ステップ1504では、チャック112は、DUT110を動かしてDUT110のうちの幾つかのDUTの端子を、プローブカードアセンブリ1のプローブ4と位置合わせすることができ、また、チャック112は、DUT110を動かして、それによりDUT110のうちの幾つかのDUTの端子をプローブ4に押し付けてプローブ4と電気的に接触させることができる。ステップ1506では、テスタ102は、上述したように、試験信号を、チャネル104及びプローブカードアセンブリ1を介してDUT110の端子に出力することによってDUT110を試験しうる。テスタ102は、プローブカードアセンブリ1及びチャネル104を介して、試験信号に応答してDUT110によって生成された応答信号を受信しうる。テスタ102は、上述したように応答信号を評価しうる。
[0090] ステップ1506における試験中に、配線基板2及びプローブ基板8に対するインターポーザ10の相対位置が変化することがある。例えば、試験中のプローブカードアセンブリ1周りの周囲温度における変化によって、プローブカードアセンブリ1の幾つかのコンポーネントがプローブカードアセンブリ1の他のコンポーネントよりも膨張又は収縮することがある。このことは、プローブカードアセンブリ1の幾つかのコンポーネントは異なる熱膨張係数を有することに起因しうる。例えば、配線基板2は、ある特定の状況下では、インターポーザ10及び/又はプローブ基板8より速く膨張しうる。配線基板2及びプローブ基板8に対するインターポーザ10の位置の変化の別の例として、このような変化は、ステップ1506における試験中にプローブカードアセンブリ1に加えられる機械的な負荷に起因しうる。付勢力F及び/又は横力F’又はF’’は、ステップ1506における試験中に異なる率でプローブカードアセンブリ1のコンポーネントが膨張しても、ステップ1506における試験中に配線基板2上の端子608及びプローブ基板8上の端子508に対してインターポーザ接点504、506が適切に位置合わせされた状態に維持することができ、そうでなければ、ステップ1506における試験中に動いてしまう。さらには、必要に応じて(例えば、ステップ1506における試験中に、インターポーザ10のうち1以上のインターポーザと配線基板2又はプローブ基板8との間の導電性が失われるか又は低くなりすぎる場合)、図18のステップ1414を、プローブカードアセンブリ1がマウント構造114に取り付けられた状態のままプローブカードアセンブリ1に対して行うことができる。
[0091] 当然ながら、付勢機構702(図14〜図19参照)によりインターポーザ10に印加される付勢力F及び/又はオフセット接点504、506又は接点590(図16、図17A、及び図17B参照)を有するインターポーザ10によって生成される横力F’又はF’’及び制約702は、インターポーザ10を、配線基板2及びプローブ基板8に対して自動的に適切に位置合わせされ且つインターポーザ10をそのような位置合わせ状態に保持するように動かすように設計されうる。したがって、付勢機構702及び制約704は、セルフヘルプ型のシステムを形成することができる。
[0092] 図1〜図7に示された技術を含む上述したセルフヘルプ型システムは、インターポーザ10を配線基板2及びプローブ基板8に対して位置合わせすることに限定されない。例えば、図1〜図7に示され且つ図8〜図17Bに例示された技術は、或いは又は追加的に、プローブ基板8を配線基板2及び/又は補剛板7に対して自動的に位置合わせするように用いてよい。同様に、図1〜図7に示され且つ図8〜図17Bに例示された技術は、或いは又は追加的に、配線基板2を補剛板7に対して自動的に位置合わせするように用いてよい。
[0093] 図1〜図7に示され且つ図8〜17Bに例示された技術は、プローブカードアセンブリ1のようなプローブカードアセンブリ以外のデバイス及び装置においても用いてよい。例えば、このような技術は、DUTの試験に用いられる他のタイプのコンタクタデバイスにおいてインターポーザ及び/又はプローブ基板を自動的に位置合わせするために用いてよい。別の例として、このような技術は、基板又は構造を別の基板又は構造と位置合わせするために、他のタイプの電子デバイス又は非電子デバイスにおいて用いられてよい。したがって、インターポーザ10、プローブ基板8、及び配線基板2は、図1〜図7に示され且つ図8〜図17Bに例示された技術を用いて互いに位置合わせされうる構造又はコンポーネントの例に過ぎない。インターポーザ10、プローブ基板8、及び配線基板2は、したがって、本明細書において開示されたセルフヘルプ技術を用いて位置合わせされる第1の、第2の、及び第3のコンポーネントの例でありうる。
[0094] 図20〜図22は、本発明の幾つかの実施形態に従って、図20のステップ1506におけるDUT110の試験中に用いてよいプローブカードアセンブリ1の追加のフィーチャを示す。図20は、配線基板2の平面図を示す。図示されるように、配線基板2は、複数の運動学的な制約C4、C5、及びC6を有してよい。3つの制約C4、C5、及びC6を示すがより多い又はより少ない数の制約を用いてよい。制約C4及びC5は、例えば、図20に示された配線基板2の面によって定義される2次元面における2つの進行方向に配線基板2を制約する。例えば、制約C4、C5は、「x」及び「y」方向に配線基板2の動作を制約することができる。例えば、配線基板2の中心点に又はその付近に取り付けられた単一のネジ又はボルトが、制約C4、C5を提供することができる。第3の制約C6はさらに、配線基板2を「z」軸周りに回転することを制約するように構成されうる。
上述したように、プローブカードアセンブリ1は、配線基板2上に取り付けられた、補剛板7といった補剛板(図20には図示せず)を含んでよい。補剛板7は、配線基板2に追加の剛性を与えうる。この追加の剛性は、物理的な力又は温度変化の結果、配線基板2に生じうる曲げの量を低減することができる。配線基板2における曲げの外部量は、例えば、幾つかのコンポーネントの導電性を損なうか又は失わせてしまうことがある。
[0096] 配線基板2は、図21及び図22に示されたピン54といた保持ピンによって部分的に保持されてよい。このピンは、補剛板7に対する配線基板2の半径方向の膨張又は収縮を可能にする。ピン54はさらに、例えば、回転の制約C6を与える。補剛板7及び配線基板2は、バイメタル応答をもたらしうる異なる熱膨張係数を有する異なる材料から構成されてよい。これらの熱特性によって、これらのコンポーネントのうちの一方が熱条件における変化時にもう一方のコンポーネントより膨張及び収縮する傾向がもたらされる。
[0097] 図21及び図22に最もよく観察できる、図20のスロット50内のピン54、及び制約C4、C5、及びC6は、配線基板2の半径方向の膨張又は収縮が、2次元面「x,y」における配線基板2の固定相対位置を保持しつつ対応されうるように構成されてよい。制約及び半径方向の膨張のための手段を与えるべく、スロット52といった代替の又は追加のスロットが配線基板2に同様に含まれてよい。
[0098] 図21は、配線基板2が半径方向の収縮状態Cにある際のスロット50及びピン54の関係を示す。スロット50の形状によって、ピン54に対する配線基板2の動作が可能にされる一方で回転の制約C6が依然として維持される(例えば、「z」軸周りの回転が阻止される)。半径方向の収縮Cは、配線基板2が、例えば、室温以下の温度で保管又は動作される場合に生じうる。図22は、配線基板2は半径方向の膨張状態Eにあること以外は、図21に示された図と同様の図である。半径方向の膨張Eは、配線基板2が、図21に示されるように配線基板2が半径方向の収縮状態Cとなる温度より大きい温度で保管又は動作される場合に生じうる。
[0099] 本発明の具体的な実施形態及び用途を本明細書において説明したが、本発明を、これらの例示的な実施形態及び用途又は本明細書においてこれらの例示的な実施形態及び用途が動作する様態に限定することを意図していない。