JP2010539179A - オリタバンシンの投与によってクロストリジウム・ディフィシレを抑制する方法 - Google Patents
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Abstract
Description
クロストリジウム・ディフィシレの増殖の抑制
本発明は、インビトロ(in vitro)、インビボ(in vivo)、および/またはエクスビボ(ex vivo)でクロストリジウム・ディフィシレ・バクテリアの増殖を抑制する方法であって、クロストリジウム・ディフィシレ・バクテリアの増殖を抑制するために十分な量のグリコペプチド抗生物質とクロストリジウム・ディフィシレとを接触させることを含む方法に概ね関する。クロストリジウム・ディフィシレは、栄養増殖細胞(vegetative cell)、胞子(spore)、または両方の混合物であってもよい。グリコペプチド抗生物質は、グリコペプチド抗生物質および医薬的に許容し得る担体もしくは希釈剤を含む医薬組成物の形態であってもよい。好ましくは、グリコペプチド抗生物質がオリタバンシン、またはその医薬的に許容し得る塩、水和物、もしくは溶媒和物、あるいはそれらの混合物である。
クロストリジウム・ディフィシレ感染症の処置
本発明は一般に、被検体のクロストリジウム・ディフィシレ感染症を処置する方法であって、クロストリジウム・ディフィシレ感染した被検体に対して、治療上有効な量のグリコペプチド抗生物質を投与することで、該被検体のクロストリジウム・ディフィシレ感染症を処置する方法に関する。好ましくは、クロストリジウム・ディフィシレは、栄養増殖細胞、胞子、または両方の混合物の形態である。好ましくは、グリコペプチド抗生物質は、グリコペプチド抗生物質および医薬的に許容し得る担体もしくは希釈剤を含む医薬組成物の形態で投与される。好ましくは、グリコペプチド抗生物質がオリタバンシン、またはその医薬的に許容し得る塩、水和物、もしくは溶媒和物、あるいはそれらの混合物である。好ましくは、投与は静脈内投与または経口投与である。
クロストリジウム・ディフィシレ感染症の予防
本発明は、被検体のクロストリジウム・ディフィシレ感染症を予防する方法であって、クロストリジウム・ディフィシレ感染の危険性がある被検体にクロストリジウム・ディフィシレ感染症を予防するために十分な量のグリコペプチド抗生物質を投与することを含む方法に概ね関する。好ましくは、グリコペプチド抗生物質は、グリコペプチド抗生物質および医薬的に許容し得る担体もしくは希釈剤を含む医薬組成物の形態で投与される。好ましくは、グリコペプチド抗生物質がオリタバンシン、もしくはその医薬的に許容し得る塩、水和物、またはそれらの溶媒和物、あるいはそれらの混合物である。好ましくは、投与は静脈内投与または経口投与による。
クロストリジウム・ディフィシレ感染症の予防処置
本発明は、被検体のクロストリジウム・ディフィシレ感染症の予防処置を提供する方法であって、クロストリジウム・ディフィシレ感染した被検体に対して、クロストリジウム・ディフィシレ感染症の予防処置を達成するために十分な量のグリコペプチド抗生物質を投与することを含む方法に概ね関する。好ましくは、グリコペプチド抗生物質は、グリコペプチド抗生物質および医薬的に許容し得る担体もしくは希釈剤を含む医薬組成物の形態で投与される。好ましくは、グリコペプチド抗生物質がオリタバンシン、またはその医薬的に許容し得る塩、水和物、もしくはこれらの溶媒和物、あるいはそれらの混合物である。好ましくは、投与は静脈内投与または経口投与による。
CD(強行経口投与によるクロストリジウム・ディフィシレ感染症);Tx(抗生物質の注射);
ORI、オリタバンシン;Vanco、バンコマイシン。
本発明は、一般に、インビトロ(in vitro)、インビボ(in vivo)、および/またはエクスビボ(ex vivo)で細菌のクロストリジウム・ディフィシレ(C. difficile)の増殖を抑制する方法に関し、該方法はクロストリジウム・ディフィシレ・バクテリアの増殖を抑制するために十分な量のグリコペプチド抗生物質とクロストリジウム・ディフィシレとを接触させることを含む。クロストリジウム・ディフィシレは、栄養増殖細胞(vegetative cell)、胞子(spore)、または両方の混合物の形態であってもよい。グリコペプチド抗生物質は、グリコペプチド抗生物質および医薬的に許容し得る担体もしくは希釈剤を含む医薬組成物の形態であってもよい。好ましくは、グリコペプチド抗生物質がオリタバンシン、またはその医薬的に許容し得る塩、水和物、もしくは溶媒和物、あるいはそれらの混合物である。
クロストリジウム・ディフィシレ感染症の処置
本発明は一般に、被検体のクロストリジウム・ディフィシレ感染症を処置する方法であって、クロストリジウム・ディフィシレ感染した被検体に対して、治療上有効な量のグリコペプチド抗生物質を投与することで、該被検体のクロストリジウム・ディフィシレ感染症状を処置する方法に関する。好ましくは、クロストリジウム・ディフィシレは、栄養増殖細胞、胞子、あるいは両方の混合物の形態であってもよい。好ましくは、グリコペプチド抗生物質は、グリコペプチド抗生物質および医薬的に許容し得る担体もしくは希釈剤を含む医薬組成物の形態で投与される。好ましくは、グリコペプチド抗生物質がオリタバンシン、またはその医薬的に許容し得る塩、水和物、もしくは溶媒和物、あるいはそれらの混合物である。好ましくは、投与は静脈内投与または経口投与による。
クロストリジウム・ディフィシレ感染症の予防策
本発明は、一般に、被検体のクロストリジウム・ディフィシレ感染症を予防する方法であって、クロストリジウム・ディフィシレ感染症の危険性がある被検体にクロストリジウム・ディフィシレ感染症を防ぐのに十分な量のグリコペプチド抗生物質を投与することを含む方法に関する。好ましくは、グリコペプチド抗生物質は、グリコペプチド抗生物質および医薬的に許容し得る担体もしくは希釈剤を含む医薬組成物の形態で投与される。好ましくは、グリコペプチド抗生物質がオリタバンシン、またはその医薬的に許容し得る塩、水和物、もしくは溶媒和物、あるいはそれらの混合物である。好ましくは、投与は静脈内投与または経口投与による。
クロストリジウム・ディフィシレ感染症の予防処置
本発明は一般に、被検体のクロストリジウム・ディフィシレ感染症の予防処置を提供する方法であって、クロストリジウム・ディフィシレ感染症の被検体に対して、治療上有効な量のグリコペプチド抗生物質を投与することで、該被検体のクロストリジウム・ディフィシレ感染症を処置する方法に関する。好ましくは、グリコペプチド抗生物質は、グリコペプチド抗生物質および医薬的に許容し得る担体もしくは希釈剤を含む医薬組成物の形態で投与される。好ましくは、グリコペプチド抗生物質がオリタバンシン、またはその医薬的に許容し得る塩、水和物、もしくは溶媒和物、あるいはそれらの混合物である。好ましくは、投与は静脈内投与または経口投与による。
R2は、水素または−Ra−Rb−(Z)x、−Ra−Y−Rb−(Z)x、Rf、−C(O)Rf、もしくは−C(O)−Ra−Y−Rb−(Z)xによって任意に置換された糖類基;
R3は、−ORc、−NRcRc、−O−Ra−Y−Rb−(Z)x、−NRc−Ra−Y−Rb−(Z)x、−NRcRe、または−O−Re;
R4は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、−Ra−Y−Rb−(Z)x、−C(O)Rd、および−Ra−Y−Rb−(Z)x、Rf、もしくは−C(O)−Ra−Y−Rb−(Z)xによって任意に置換された糖類基からなる群から選択されるもの、あるいはR4およびR5は、それらが結合する原子とともに結合し、−NRc−Ra−Y−Rb−(Z)xによって任意に置換された複素環を形成するもの;
R5は、水素、ハロ、−CH(Rc)−NRcRc、−CH(Rc)−NRcRe、−CH(Rc)−NRc−Ra−Y−Rb−(Z)x、−CH(Rc)−Rx、および−CH(Rc)−NRc−Ra−C(O)−Rxからなる群から選択されるもの;
R6は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、−Ra−Y−Rb−(Z)x、−C(O)Rd、および−Ra−Y−Rb−(Z)x、Rf、−C(O)Rf、もしくは−C(O)−Ra−Y−Rb−(Z)xによって任意に置換された糖類基からなる群から選択されるもの;あるいはR5およびR6は、それらが結合する原子とともに結合し、−NRc−Ra−Y−Rb−(Z)xによって任意に置換された複素環を形成するもの;
R7は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、−Ra−Y−Rb−(Z)x、および−C(O)Rdからなる群から選択されるもの;
R8は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアケニル、置換シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、複素環、および−Ra−Y−Rb−(Z)xからなる群から選択されるもの;
R9は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアケニル、置換シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、および複素環からなる群から選択されるもの;
R10は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアケニル、置換シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、および複素環からなる群から選択されるもの、あるいはR8およびR10は結合して−AR1−O−AR2−するもので、AR1およびAR2は、それぞれ独立して、アリーレンまたはヘテロアリーレンであり;
R11は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアケニル、置換シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、および複素環からなる群から選択されるもの、あるいは、R10およびR11は、それらが結合する炭素原子および窒素原子とともに結合し、複素環を形成するもの;
R12は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアケニル、置換シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、複素環、−C(O)Rd、−C(NH)Rd、−C(O)NRcRc、−C(O)ORd、−C(NH)NRcRc、および−Ra−Y−Rb−(Z)xからなる群から選択され、ならびに―C(O)−RbY−Rb−x(Z)、またはR11およびR12は、それらが結合する窒素原子とともに結合し、複素環を形成するもの;
R13は、水素または−OR14からなる群から選択されるもの;
R14は、水素、―C(O)Rd、および糖類基から選択されるもの;
Raは、それぞれ独立して、アルキレン、置換アルキレン、アルケニレン、置換アルケニレン、アルキニレン、および置換アルキニレンからなる群から選択されるもの;
Rbは、それぞれ独立して、共有結合、アリーレン、アルキレン、置換アルキレン、アルケニレン、置換アルケニレン、アルキニレン、および置換アルキニレンからなる群から選択されるもの;
Rcは、それぞれ独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアケニル、置換シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、複素環、および−C(O)Rdからなる群から選択されるもの;
Rdは、それぞれ独立して、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアケニル、置換シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、および複素環からなる群から選択されるもの;
Reは、各々が糖類基;
Rfは、それぞれ独立して、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアケニル、置換シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、および複素環からなる群から選択されるもの;
Rxは、N結合アミノ糖類またはN結合複素環式化合物;
Xは、それぞれ独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素から選択されるもの;
Yは、それぞれ独立して、−CH2−、酸素、硫黄、−S−S−、−NRc、−S(O)、−SO2、−NRcC(O)−、−OSO2−、−OC(O)、−N(Rc)SO2−、−C(O)NRc−、−C(O)O、−SO2NRc−、−SO2O−、−P(O)(ORc)O−、−P(O)(ORc)NRc−、−OP(O)(ORc)O−、−OP(O)(ORc)NRc−、−OC(O)O−、−NRcC(O)O−、−NRcC(O)NRc−、−OC(O)NRc−、−C(O)−、および−N(Rc)SO2NRc−;
Zは、水素、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、複素環、または糖類である。
xは1または2であり、
また
Rは、水素、4−エピ−バンコサミニル、アクチノサミニル、リストサミニル、または式−Ra−R7a(式中、Raは、4−エピ−バンコサミニル、アクチノサミニル、もしくはリストサミニルであり、以下に定義するRaがRaのアミノ基に結合している)の基;
R1は、水素またはマンノース;
R2は、―NH2、―NHCH3、−N(CH3)2、―NHR7bあるいは−N(CH3)R7bであり、式中R7bは以下に定義されるもの;
R3は、−CH2CH(CH3)2、[p−OH,m−Cl]フェニル、p−ラムノシルオキシフェニル、p−(ラムノシルガラクトシルオキシ)−フェニル、[p−ガラクトース−ガラクトース]フェニル、p−(メトキシラムノシルオキシ)フェニル、またはp−メトキシ−ラムノシルオキシフェニル;
R4は、−CH2(CO)NH2、ベンジル、[p−OH]フェニル、または[p−OH、mCl]フェニル;
R5は水素、またはマンノース;
R6は、4−エピ−バンコサミニル、L−アコサミニル、L−リストサミニル、またはL−アクチノサミニル;
R7は、以下に定義されるように、R6のアミノ基に結合しており、および
R7、R7a、およびR7は、それぞれ独立して、水素、(C2−C16)アルケニル、(C2−C12)アルキニル、(C1−C12アルキル)−R8、(C1−C12アルキル)−ハロ、(C2−C6アルケニル)−R8、(C2−C6アルキニル)−R8、(C1−C12アルキル)−O−R8、ただし、R7、R7a、およびR7bがすべて水素となることはなく、またR8は以下の(a)ないし(f)からなる群から選択されるもので、
a)それぞれ独立して、未置換または以下のものからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換された多環アリール:
(i)水酸基、
(ii)ハロ、
(iii)窒素、
(iv)(C1−C6)アルキル、
(v)(C2−C6)アルケニル、
(vi)(C2−C6)アルキニル、
(vii)(C1−C6)アルコキシ、
(viii)ハロ−(C1−C6)アルキル、
(ix)ハロ−(C1−C6)アルコキシ、
(x)カルボ−(C1−C6)アルコキシ、
(xi)カルボベンジルオキシ、
(xii)(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシル、ハロ、またはニトロで置換されたカルボベンジルオキシ、
(xiii)式−S(O)n’−R9の基、式中、n’は0〜2およびR9は(C1−C6)アルキル、フェニル、または(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシル、ハロ、またはニトロで置換されたフェニル、および
(xiv)式−C(O)N(R10)2の基、式中、各々のR10はそれぞれ独立して、水素、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシ、フェニル、または(C1−C6)ア−ルキル、(C1−C6)−アルコキシ、ハロ、もしくは窒素で置換されたフェニル;(b)それぞれ独立して、未置換または以下のものからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換された多環アリール:
(i)ハロ、
(ii)(C1−C6)アルキル、
(iii)(C1−C6)アルコキシ、
(iv)(C1−C6)アルキル、
(v)ハロ−(C1−C6)アルコキシ、
(vi)フェニル基、
(vii)チオフェニル、
(viii)ハロ、(C−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C1−C6)アルコキシ、または窒素によって置換されたフェニル、
(ix)カルボ−(C1−C6)アルコキシ、
(x)カルボベンジルオキシ、
(xi)(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、ハロ、または窒素で置換されたカルボベンジルオキシ、
(xii)上に定義された式−S(O)n’−R9の基、
(xiii)上に定義された式−C(O)N(R10)2の基、
および
(xiv)チエニル;
(c)以下の式の基:
A1は、−OC(A2)2−C(A2)2−O−、−O−C(A2)2−O−、−C(A2)2−O−、または−C(A2)2−C(A2)2−C(A2)2−C(A2)2−、および
各A2置換基は、それぞれ独立して、水素、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、および(C4−C10)シクロアルキルから選択されるもの:
(d)以下の式の基:
pは1ないし5;およびR11は、それぞれ独立して以下の群から選択されるもの:
(i)水素、
(ii)ニトロ、
(iii)水酸基、
(iv)ハロ、
(v)(C1−C8)アルキル、
(vi)(C1−C8)アルコキシ、
(vii)(C9−C12)アルキル、
(viii)(C2−C9)アルキニル、
(ix)(C9−C12)アルコキシ、
(x)(C1−C3)アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ(C1−C3)アルコキシ、または(C1−C4)アルキルチオによって置換された(C1−C3)アルコキシ、
(xi)(C2−C5)アルケニルオキシ、
(xii)(C2−C13)アルキルオキシ、
(xiii)ハロ−(C1−C6)アルキル、
(xiv)ハロ−(C1−C6)アルコキシ、
(xv)(C2−C6)アルキルチオ、
(xvi)(C2−C10)アルアノイルオキシ、
(xvii)カルボキシ−(C2−C4)アルケニル、
(xviii)(C1−C3)アルキルスルホニルオキシ、
(xix)カルボキシ−(C1−C3)アルキル、
(xx)N−[ジ(C1−C3)−アルキルアミノ−(C1−C3)アルコキシ、
(xxi)シアノ−(C1−C6)アルコキシ、および
(xxii)ジフェニル−(C1−C6)アルキル、
ただし
R11が(C1−C8)アルキル、(C1−C8)アルコキシ、またはハロである場合、pは2以上でなければならず、または
R7が(C1−C3アルキル)−R8である場合、R11は水素、(C1−C8)アルキル、(C1−C8)アルコキシ、またはハロでないもの;
(e)以下の式の基:
R12は、それぞれ独立して、以下のものからなる群から選択されるもの:
(i)ハロ、
(ii)ニトロ、
(iii)(C1−C6)アルキル、
(iv)(C1−C6)アルコキシ、
(v)ハロ−(C1−C6)アルキル、
(vi)ハロ−(C1−C6)アルコキシ、
(vii)ヒドロキシ、および
(vii)(C1−C6)チオアルキル、rは1〜5であり;
ただし
qとrとの合計は5以下であること;
Zは次のものからなる基から選ばれる:
(i)単結合、
(ii)未置換またはヒドロキシ、(C1−C6)アルキル、または(C1−C6)アルコキシによって置換された二価の(C1−C6)アルキル、
(iii)二価の(C2−C6)アルケニル、
(iv)二価の(C2−C6)アルキニル、および
(v)式−(C(R14)2)s−R15−または−R15−(C(R14)2)s−の基、式中、sは0〜6;式中、各R14置換基は、それぞれ独立して、水素、(C1−C6)−アルキル、または(C4−C10)シクロアルキル;
また、R15は、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−SO2−O−、−C(O)−、−OC(O)−、−C(O)O−、−NH−、−N(C1−C6アルキル)−、および−C(O)NH−、−NHC(O)−、N=Nから選択されるもの;
R13は、それぞれ独立して、以下のものからなる群から選択されるもの:
(i)(C4−C10)複素環、
(ii)ヘテロアリール、
(iii)未置換または(C1−C6)アルキルによって置換された(C4−C10)シクロアルキル、および
(iv)未置換または1ないし5の置換基によって置換されたフェニルであり、該置換基は、それぞれ独立して、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、(C1−C10)アルコキシ、ハロ−(C1−C3)アルコキシ、ハロ−(C1−C3)アルキル、(C1−C3)アルコキシフェニル、フェニル、フェニル−(C1−C3)アルキル、(C1−C6)アルコキシフェニル、フェニル−(C2−C3)アルキニル、および(C1−C6)アルキルフェニルから選択されるもの;
(f)それぞれ独立して、未置換または以下のものからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換される(C4−C10)シクロアルキル:
(i)(C1−C6)アルキル、
(ii)(C1−C6)アルコキシル、
(iii)(C2−C6)アルケニル、
(iv)(C2−C6)アルキニル、
(v)(C4−C10)シクロアルキル、
(vi)フェニル、
(vii)フェニルチオ、
(viii)ニトロ、ハロ、(C1−C6)アルカノイルオキシ、またはカルボシクロアルコキシによって置換されたフェニル、および
(ix)式−Z−R13(式中、ZおよびR13は上に定義される通り)によって表される基;ならびに
(g)以下の式の基:
(i)結合、
(ii)−O−、
(iii)−S(O)t−(式中tは0〜2)、
(iv)−C(R17)2−、式中、各R17置換基は、それぞれ独立して、水素、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)ヒドロキシ、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシから選択されるもの、または両R17置換基がともに0、
(v)−N(R18)2−、式中、各R18置換基は、それぞれ独立して、水素;(C1−C6)アルキル;(C2−C6)アルケニル;(C2−C6)アルキニル;(C4−C10)シクロアルキル;フェニル基;ニトロ、ハロ、(C1−C6)アルカノイルオキシによって置換されたフェニル基;または両R18置換基はともに(C4−C10)シクロアルキル;
R16は、上に定義したR12またはR13;
およびuは0〜4である。
処置は、本発明の医薬組成物またはグリコペプチド抗生物質が投与されていない被検体と比較して約1%ないし約100%で、改善、阻害、縮小、減少、または抑制することを意味する。好ましくは、改善、阻害、縮小、減少、または抑制することは、本発明の医薬組成物またはグリコペプチド抗生物質が投与されていない被検体と比較して、約100%、99%、98%、97%、96%、95%、90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%、5%、または1%の改善、阻害、縮小、減少、または抑制がなされることである。
実施例
実施例1
これらの研究では、クロストリジウム・ディフィシレ胞子に対する、メトロニダゾール(MET)、バンコマイシン(VAN)、およびオリタバンシン(ORI)の活性を3通りの実験的方法、すなわち螺旋勾配評価項目分析、寒天をベースとする培養、および位相差顕微鏡法を用いて評価した。
クロストリジウム・ディフィシレ胞子調製
クロストリジウム・ディフィシレPCRリボタイプ001、106および027を、コロンビア(Columbia)血液寒天培地上に接種を播種し、嫌気的条件下(30℃)で10日間培養した。増殖成長したものを滅菌食塩水に回収し、等量の100%エタノールで1時間にわたりアルコールショック処理した。アルコールショック済みの胞子懸濁液をボルテックスにより混合し、室温で5分間超音波処理した。クロストリジウム・ディフィシレ・位相差で明るい(phase bright)(発芽しなかった)胞子を、50%(v/v燐酸塩緩衝食塩水中)ウログラフイン(Urografin)370(シェーリング(Schering)、ドイツ))に積層して密度勾配遠心分離(4000rpm、15分)をおこなうことで、位相差で暗い(phase dark)(発芽した)胞子および細胞残屑から分離した。密度勾配遠心分離ステップを2回おこなった。精製された胞子のペレットを滅菌食塩水に再懸濁した(1枚のコロンビア血液寒天培地プレートあたり1mL回収)。位相差で明るい(phase bright)胞子、位相差で暗い(phase dark)胞子、および栄養増殖細胞の割合を、位相差顕微鏡法(100倍拡大)を用いて記録した。
螺旋勾配評価項目分析
抗菌剤原液を、脱イオン水(メトロニダゾール、バンコマイシン)±0.002%ポリソルベート−80(オリタバンシン)で調製した。スパイラルプレーター(WASP2、ドン・ホイットリー・サイエンティフィック(Don Whitley Scientific)、英国)を用いて、事前に乾燥(37℃、20分)させたブラジール(Brazier)の寒天(pH7)の表面に、抗生物質の対数勾配を適用した。表面に適用された抗菌剤を有する寒天を室温で1時間放置し、抗菌剤を寒天に吸着させた。クロストリジウム・ディフィシレの栄養増殖培養および胞子(〜107cfu/mL)を、滅菌綿球を用いて寒天表面(図1)に播種し、嫌気的条件下(37℃、24時間)で培養した。D値を測定(mmで)し、MIC(Paton, J. H. 1990. Int J Exp Clin ChemotheR9, 31-38)に変換した。
寒天培養
クロストリジウム・ディフィシレ胞子(〜300cfu)の標準接種材料を、3重に1分間および30分間にわたってメトロニダゾール(9.3mg/L)、バンコマイシン(350mg/L)、またはオリタバンシン(350mg/L)にさらした。抗菌剤・胞子溶液を混合し、滅菌脱イオン水で希釈し(サブMICに)酢酸セルロースフィルター(CAF、0.45μm)上で濾過し、洗浄した。CAFを、ブラジール寒天(pH7)+5mg/Lリゾチーム上に移し、その後嫌気的条件下(38℃、48時間)で培養し、クロストリジウム・ディフィシレ胞子率(対照群と比較)を測定した。オリタバンシンによる処理の後、クロストリジウム・ディフィシレ胞子の再生はみられなかった(図3)。クロストリジウム・ディフィシレ胞子およびCAFへのオリタバンシンの結合は、確認できなかった(データ示さず)。
位相差顕微鏡法
クロストリジウム・ディフィシレPCRリボタイプ027胞子(〜107cfu/mL)の標準接種材料を、0.1、1、または10mg/L0.1、1あるいは10mg/Lのメトロニダゾール、バンコマイシン、またはオリタバンシンを取り込んだブラジールのブロス培地(pH7)30mlに懸濁した。クロストリジウム・ディフィシレ胞子もまた、10mg/Lの抗菌剤で2時間処理し、滅菌PBSで3回洗浄し、ブラジールのブロス培地(pH7)に再懸濁して培養した。試料を、2、4、6、24、32および48時間で取り出した。スライドを位相差顕微鏡法下で観察し、位相差で明るい(phase bright)胞子、位相差で暗い(phase dark)胞子、および栄養増殖細胞の割合を記録した(図4)。
コメント
栄養増殖クロストリジウム・ディフィシレと胞子とに対するオリタバンシンMICの差の大きさをマークして再現可能であった(MICの測定を6回おこなった)。そのような現象が以前に報告されたとは考えられない。インビボ(in vitro)で、このことは、オリタバンシン濃度がクロストリジウム・ディフィシレ胞子伸長に対して準抑制的になる前に、腸ミクロフロラ(クロストリジウム・ディフィシレに対して抑制性である)のより大きな回復を潜在的に可能にすることでCDIに対する既存の抗菌療法に優る利点をオリタバンシンに与えることができた。
実施例2
遺伝子型で区別可能なクロストリジウム・ディフィシレ株に対するオリタバンシン(ORI)の活性をメトロニダゾール(MET)およびバンコマイシン(VAN)のものと比較した追加の研究を、寒天取り込みおよびブロス微少希釈方法を用いて、実施した。
材料および方法
菌株
33の遺伝子型で区別可能な(PCRリボタイピングによって)分離株をリーズ一般診療所(Leeds General Infirmary)(Leeds, UK)の株ライブラリーから選択した。伝染性クロストリジウム・ディフィシレPCRリボタイプ001、106および027の代表的な分離物は、パネルに含まれていた。黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)ATCC29213、エンテロコッカス−フェカーリス(Enterococcus faecalis)ATCC29212およびバクテロイデスフラジリス(Bacteroides fragilis)ATCC25285の対照分離株を、全てのMIC測定に含ませることで、手順の精度を保証した。
MIC測定
寒天とり込みMICをフリーマン(Freeman)とウィルコックス(Wilcox)の方法(J Antimicrob Chemother 2001; 47: 244-6)に基づいて決定した。すなわち、細菌を、嫌気性のキャビネット(Don Whitley Scientific, Shipley)に置かれたシェドラー(Schaedler)嫌気性ブロス(Oxoid, Basingstoke,UK)で、37℃、24時間、培養した。メトロニダゾールおよびバンコマイシン(Sigma-Aldrich Co., Poole, UK)の原液を脱イオン水に調製した。オリタバンシンを0.002%P80に調製した。抗菌剤溶液をすべて、0.22μmシリンジフィルターによる濾過によって滅菌した。オリタバンシンの濾過は1280mg/Lでおこなった。なぜなら、より低い濃度での濾過は飽和可能な結合に起因する薬物の著しい比例的損失をもたらすからである。抗菌物質(0.03−16mg/L)の倍加希釈を取り込むウイルキンソンチャルグレン寒天培地(Oxoid)を、0.002%P80の存在または非存在および2%溶解馬血液(EE & OLabs, Bonneybridge, UK)の存在または非存在で、調製した。全ての培地および希釈剤を嫌気性のキャビネット内で一晩、前還元した。細菌培養を滅菌食塩水で希釈し、マルチポイントイノキュレーターを用いて寒天取り込み寒天プレートの表面上に播種した(〜104cfu)。寒天とり込みプレートを、48時間、嫌気的条件下で培養した。MIC終点を、明白な増殖(かすかに見られる増殖または単一のコロニーを無視して)が見られない抗菌剤の最低濃度として読み取った。
結果
オリタバンシン活性の評価を、寒天とり込みおよびブロス大量希釈法の両方を用いて、33の遺伝子型で区別可能なクロストリジウム・ディフィシレ分離株に対して、おこなった。この研究で用いられるクロストリジウム・ディフィシレ株のパネルは、PCRリボタイプ027の代表的な分離株、すなわち欧州、カナダ、および米国のCDIの最近の流行病に関連した株を含んでいた(Kuijper et al., Curr Opin Infect Dis 2007; 20: 376-83)。遺伝子型によって別個のクロストリジウム・ディフィシレのMICを表1に示す。
実施例3−クロストリジウム・ディフィシレ胞子の生存度に対する抗生物質処理の相対的な影響
異なる実験的方法を用いることによって、オリタバンシンは、CDIに対する既存の治療用抗菌剤よりも大きな程度で、休眠中のクロストリジウム・ディフィシレ胞子から栄養増殖細胞への遷移を中断させることが明らかにされた。
実施例3A
対照(脱イオン水+/−Tween−80)および試験(抗菌剤含有)溶液1mLに対して、クロストリジウム・ディフィシレ胞子(3株、すなわちPCRリボタイプ001、106、および027)10μLを播種した。胞子懸濁液(時間=1分あるいは30分)を濾過胚状体に移し、適当な容量の希釈剤(滅菌脱イオン水+/−Tween−80)を添加して、上記した希釈比を達成した。試料を酢酸セルロースフィルターで濾過し、適当な希釈剤50mLで洗った。フィルターを、5mg/Lリゾチームおよび2%溶解馬血液を含むプラジールCCEY寒天に、無菌で移した。この手順を二重反復して終えた。培地を嫌気的条件下で37℃、48時間培養し、クロストリジウム・ディフィシレのコロニー数を記録した。
実施例3B
希釈剤の添加に先立ってあるいはその添加の過程で、酢酸セルロースフィルターにグリコペプチド抗菌剤が結合する可能性があるかを評価するために、実験手順を修正した。
実施例3C
対照は、実験2Bに続くバンコマイシンおよびオリタバンシン用に追加した。
a) 栄養増殖クロストリジウム・ディフィシレ(PCRリボタイプ001の一晩培養物)、
b)クロストリジウム・ディフィシレ胞子、(PCRリボタイプ001)、または
c) ¥黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)NCTC6571(Oxford株(一晩培養物)を播種した。増殖/非増殖を嫌気的条件下での培養後に記録した。
実施例3D
上記の実験(酢酸セルロースフィルター中の薬物の存在に加えて)からオリタバンシンに処理されたクロストリジウム・ディフィシレ胞子を回復することの失敗を説明可能なこととして、オリタバンシンがクロストリジウム・ディフィシレ胞子に結合し、直接、胞子を破損することができると思われること、また胞子発芽および(または)伸長を抑制することが考えられることである。抗菌の胞子の結合を評価するために単純な実験をおこなった。
(1)クロストリジウム・ディフィシレ胞子、(PCRリボタイプ001、対照)、および
(2)350mg/Lのオリタバンシン(希釈剤:Tween−80 H2O)に懸濁されたクロストリジウム・ディフィシレ胞子。
実施例4−オリタバンシン対ヒト腸モデルにおけるクリンダマイシン誘導クロストリジウム・ディフィシレPCRリボタイプ027感染症に対する処置としてのオリタバンシンとバンコマイシンとの比較
インビトロ(in vitro)ヒト腸モデルを用いて、伝染性クロストリジウム・ディフィシレPCRリボタイプ027によって引き起こされたクリンドマイシン誘導CDIの処置に関して、オリタバンシンの有効性とバンコマイシンの有効性とを比較した。
材料および方法
クロストリジウム・ディフィシレ株
クロストリジウム・ディフィシレPCRリボタイプ027の単一分離株を検討した。この分離株は、2005年にメイン・メディカル・センター(Maine Medical Centre (Portland, USA))でCDIの蔓延中に回収された臨床株であった。この株は、ロブオーエン(Rob Owens)博士のご厚意により提供されたものであり、嫌気性生物レファレンス研究所(Anaerobe Reference Laboratory (Cardiff, Wales, UK))においてジョンブラジール(Jon Brazier)博士によりリボタイピングされた。
3段階ケモスタットヒト腸モデル
腸モデルは、近位結腸の低pH、炭水化物過剰条件下と、遠位結腸の炭水化物結合、非酸性条件下とで、腸のミクロフロラに関する研究を可能にするように設計されたものである(Macfarlane et al., Microb Ecol 1998; 35: 180-7)。腸モデル容器内の微生物学的および物理化学的測定は、頓死犠牲体の腸の内容物に対して検討されている(Macfarlane et al., Microb Ecol 1998; 35: 180-7)。各腸モデルは、3つの発酵容器からなり、該発酵溶液は、制御された速度(D=0.015h−1)で増殖培養液が最上部で供給される堰カスケード方式で接続されている。容器に無酸素窒素をスパージして嫌気生活を確実にし、ウオータージャケットシステム(37℃)を介して加熱し、さらに0.5MHCl/NaOHを送達する発酵槽制御ユニット(Biosolo 3, Brighton Systems, UK)を用いて特定のpHに保った。容器(280mL)をpH5.5および高基質有効性で操作することで近位腸内に条件を反映させ、一方容器2および3(300mL)を低基質有効性、pH6.2および6.8で各々操作することで遠位腸内に条件を反映させた。腸モデルは糞便の泥漿〜10%(w/v)により準備し、微生物母集団に対して14日、平衡させさた。
腸モデルの調製
5人の健常初老歩ランティア(>65歳)から糞便試料を回収し、ただちに嫌気状態で研究所に運んだ(GasPak, Oxoid, Basingstoke, UK)。便がクロストリジウム・ディフィシレ培養陰性であることを、以前に報告されたように、5mg/Lライソザイム(Sigma-Aldrich,UK)を取り込んだブラジール(Brazier)CCY上で、を確認した(Sigma-Aldrich, UK) as reported previously (Baines et al., J Antimicrob Chemother 2005; 55: 974-82; Freeman et al., J Antimicrob Chemother 2003; 52: 96-102)。クロストリジウム・ディフィシレ陰性糞便をプールし、滅菌前還元リン酸緩衝食塩水中に粗濾過したスラリー(〜10%w/v)を調製した。腸モデルの容器を約3分の2の容量に充填し、細胞増殖培養液ポンプを起動した。
腸ミクロフロラおよびクロストリジウム・ディフィシレの列挙
固有の腸微生物相の培養可能な主成分とクロストリジウム・ディフィシレとを、既に報告されたように、選択的および非選択的寒天上で生菌計数(〜log10cfu/mL)によって、計数した(Freeman et al., J Antimicrob Chemother 2005; 56: 717-25)。計数した細菌群は、全通性嫌気性菌、条件的嫌気ラクトース発酵菌、全嫌気性菌、ビフィズス菌、バクテロイデスフラジリス(Bacteroides fragilis)群、全クロストリジウム属、乳酸桿菌、腸球菌、全クロストリジウム・ディフィシレ、およびクロストリジウム・ディフィシレ胞子である。クロストリジウム・ディフィシレ細胞毒素生産量を、以前に記述されるベロ細胞毒性分析を用いて定量した(Freeman et al., J Antimicrob Chemother 2003; 52: 96-102)。細胞毒素タイターをlog10の相対的単位(RU)で表した。クロストリジウム・ディフィシレ総菌数、胞子数、および細胞毒素タイターのみを腸モデルの容器1で計数した。
腸モデル実験計画法
CIDの治療介入を評価するための腸モデルの使用は、以前に説明されている(Freeman et al., J Antimicrob Chemother 2007; 60: 83-91; Freeman et al., J Antimicrob Chemother 2005; 56: 717-25)。すなわち、糞便スラリーを有する各腸モデルの播種につづいて、さらなる介入を13日間(期間A)実施しなかった。期間Aの過程で、細菌母集団を2日ごとに計数した。次に(14日目)、各腸モデルの容器1に対して、〜107cfuクロストリジウム・ディフィシレPCRリボタイプ027胞子からなる一接種材料(Freeman et al., J Antimicrob Chemother 2003; 52: 96-102)を接種し、さらなる介入は7日間(期間Bおこなわなかった)。この時点から進んで、バクテリアの母集団を毎日で計数した。クロストリジウム・ディフィシレPCRリボタイプ027胞子からなる別の一接種材料を、各々の腸モデル(21日目)に容器1に植え付け、さらに33.9mg/Lクリンダマイシン(Pfizer, USA)を1日4回7日間(期間C)にわたって加えた。この点滴投与計画は、腸モデル内のクリンダマイシンレベルを、600mg単回服用量のインビボ(in vivo)で観察されるレベルにほぼ等しかった(Brown et al., Ann Intern Med 1976; 84: 168-70)。クリンダマイシン滴下の停止に続いて、高レベル細胞毒素生産(≧4RU)が少なくとも2日連続して観察されるまで、それ以上の介入をおこなわなかった(期間D)。バンコマイシン(単一実験、125mg/Lを一日4回)、およびオリタバンシン(単一実験、125mg/Lを一日2回)の滴下を、各実験において39日目に開始し、7日間(期間E)にわたった。バンコマイシン(Sigma-Aldrich)は蒸留水の中で調製された。また、オリタバンシン(Targanta治療法、ケンブリッジ、アメリカ)は、0.002%(蒸留水中のv/v)のポリソルベート−80(Sigma-Aldrich)および両方の抗菌剤溶液の中で調製された、腸モデルの中への滴下に先立って濾過(0.22μm)によって殺菌された。バンコマイシン(Sigma-Aldrich)を蒸留水に調製し、オリタバンシン(Targanta Therapeutics, Cambridge, USA)を0.002%(v/v蒸留水中)ポリソルベート−80(Sigma-Aldrich)に調製し、さらに両方の抗菌剤溶液を腸モデルに滴下する前に滅菌濾過(0.22μm)した。バンコマイシン滴下投与計画は、ヒトでの治療の標準的過程の後のインビボ(in vivo)で観察された抗生物質濃度を反映する抗生物質濃度を達成することを目標とした(Young et al., Gastroenterology 1985; 89: 1038-45)。オリタバンシン用の抗菌の滴下投与計画は、緩衝培地中での薬物の溶解限度を考慮に入れた。治療上の抗菌滴下を停止した後に、さらに15日間(期間F)にわたって細菌母集団および細胞毒素タイターを追跡した。
活性抗生物質濃度の生物検定
クリンダマイシンの濃度は、本研究では測定されなかった。バンコマイシンおよびオリタバンシンの濃度を、インハウス・ラージプレート生物検定を用いて、測定した。すなわち、各腸モデルの全ての容器から得た試料(1mL)を遠心(16,000g)し、生物検定に先だって−20℃に保存した。1Mパラアミノ安息香酸が添加された100mLのマラー−ヒントン(Muller-Hinton)寒天(Oxoid,UK)をオートクレーブで滅菌し、50℃まで冷やし、指標生物である黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)ATCC29213を1mL(0.5Mのマクファーランド標準の濁度に等し濁度で)接種した。溶けた寒天を、245mm2ペトリ皿(Fisher Scientific, Loughborough,UK)に滅菌状態で移して設定した。阻止帯径を、蒸留水または滅菌pH調整済(5.5、6.2、6.8)腸モデル液体で希釈した希釈したキャリブレーターによる違いについて、評価した。異なる希釈剤での阻止帯径に明らかな差がないことから、0.002%ポリソルベート−80含有の脱イオン水を全てのオリタパンシン・キャリブレーターに用いた。バンコマイシンキャリブレーターを、滅菌脱イオン水に調製した。腸モデルからの試料を濾過滅菌(0.22μm)した。No.5コルクボーラーを用いて寒天から25ウェル(9mm直径)を取り除いた。バンコマイシンキャリブレーター(1〜512mg/L)、オリタバンシンキャリブレーター(1〜128mg/L)、または腸モデル由来の試料の各々2倍希釈の20mLを、三重反復で各ウェルに無作為に割り当てた。低濃度での濾過によって飽和可能な表面結合に起因する薬物の著しい比例的な損失をもたらすことから、オリタバンシンを1280mg/Lで濾過した。寒天プレートを5時間にわたって冷蔵(4℃)することで、抗菌拡散を可能にする一方で細菌の増殖を最小限にした。その後、生物検定プレートを好気的条件下で、37℃で48時間培養した。阻止帯径の測定を、0.01mmまで正確なカリパスを用いて行った。また、検定線は抗菌剤のlog2濃度に対して2乗された直径をプロットすることで得た。未知の抗菌の濃度を各プレートの検定線から読み取り、逆log2関数を用いて、有効濃度へ変換した。平均抗菌濃度(mg/L)を3つの複製から平均化した。オリタバンシンおよびバンコマイシンの生物検定に対する検出限界は、各々2および8mg/Lであった。
結果
容器2と容器3との間における固有の腸細菌およびクロストリジウム・ディフィシレPCRリボタイプ027の生菌数の実験間のばらつきは、かなり低い。したがって、容器3で得られる結果だけを示す。腸モデルの容器2と容器3との間での観察結果の有意義な違いは、必要に応じて強調される。オリタバンシン(図8a)実験とバンコマイシン(図8b)実験の両方で、固有の腸ミクロフロラの生菌数は期間A全体を通じて安定であった。クロストリジウム・ディフィシレPCRリボタイプ027胞子(14日目、期間B)の滴下によって、実質的に一方の実験における腸ミクロフロラの任意の計数された構成成分の生菌数が影響されることはなかった。
腸ミクロフロラに対するクリンダマイシン処理の影響
クリンダマイシン(期間C)の滴下は、ビフィズス菌(〜6log10cfu/mL)の個体数の著しい誘発した。それは、両方の実験(図8aおよびb)の期間Cの終わりまでに検出限界以下(〜2log10cfu/mL)であった。バクテロイデス(Bacteroides)および乳酸菌(Lactobacilli)の生菌数は、両方の実験において、〜1ないし2log10cfu/mLまで減少し、一方腸球菌の生菌数は〜2log10cfu/mLまで上昇した。クリンダマイシン滴下(期間D)の停止の後で、ビフィズス菌(bifidobacterial)母集団は、オリタバンシンおよびバンコマイシンの滴下前に検出限界を下回っていた。固有の腸部生物相の他の全ての構成成分は、それらの定常(期間A)濃度まで回復、または該濃度を上回った。
腸ミクロフロラに対するオリタバンシンおよびバンコマイシン滴下の影響
オリタバンシン(期間E)の滴下後、固有の腸ミクロフロラ上の小さな有害作用を計数した。バクテロイデスおよび腸内球菌の母集団はオリタバンシン滴下によって悪影響を及ぼされた数少ない細胞群であり、それぞれ〜1および2log10cful/mLまで減少した(図8a)。バンコマイシン滴下に続くバクテロイデスおよび腸内球菌の母集団の下落は、それぞれ〜6および1log10cfu/mLであった(図8b)。ビフィジス菌母集団は、両方の実験において、期間Eの間は検出限界以下のままであった。オリタバンシン滴下(期間F)の停止に続いて、すべての細菌母集団が定常状態(期間A)濃度に回復したが、例外としてビフィズス菌は検出限界以下のままであった(図8a)。バンコマイシン滴下の停止に続いて、すべての固有の腸細菌母集団は定常状態(期間A)濃度に回復したが、例外として、ビフィズス菌は〜2log10cfu/mLより低かった(図8b)。クロストリジウム・ディフィシレはいずれの実験でも定常状態(期間A)中に回復されなかった。クリンダマイシン滴下(期間B)がない状態で、クロストリジウム・ディフィシレPCRリボタイプ027は、両方の実験(図9aおよびb)において腸モデル(容器1および2のデータは不図示)のすべての容器で、胞子のままであった。容器3ではクロストリジウム・ディフィシレ数が〜1log10cfu/mLまで減少し、両方の実験において期間Bの間は類似の速度であり、さらに細胞毒の発生は検出されなかった。
クロストリジウム・ディフィシレに対するクリンダマイシン処理の影響
クロストリジウム・ディフィシレはオリタバンシンおよびバンコマイシン実験(図9aおよびb)の両方におけるクリンダマイシン滴下(期間C)中、胞子として残った。さらに、細胞毒素生産はこの期間に検出されなかった。クリンダマイシン滴下(期間D)の停止に続いて、クロストリジウム・ディフィシレは胞子として残った。このことは、オリタバンシン実験(図9a)中のクリンダマイシン滴下の停止後5日間の検出限界にあった。バンコマイシン実験中の同様の期間では、クロストリジウム・ディフィシレ胞子数は期間Dの最初の2日の間減少し、その後、クロストリジウム・ディフィシレ胞子数が〜1log10cfu/mL増加した(図9b)。クロストリジウム・ディフィシレ胞子の発芽は、オリタバンシンおよびバンコマイシンの実験中、クリンダマイシン滴下の停止の6および7日後にそれぞれ検出された。栄養増殖クロストリジウム・ディフィシレ番号は両方の実験において、〜6log10cfu/mLのピーク生菌数まで急激に増加した。細胞毒素生産は、両方の実験において、35日目に検出され、両実験で最大タイターが5RUに達した。治療抗菌物質の滴下を、両方の実験において39日目に開始した。クロストリジウム・ディフィシレ胞子発芽、増殖および高レベル細胞毒素生産は、期間D(データ不図示)中にオリタバンシン実験またはバンコマイシン実験のいずれにおいても腸モデルの容器1では観察されなかった。
クロストリジウム・ディフィシレに対するオリタバンシン滴下の影響
オリタバシンの滴下が開始された場合、クロストリジウム・ディフィシレの総数は胞子数(6log10cfu/mL)よりも多い〜2log10cfu/mLであった(期間E、図9a)。オリタバンシン滴下の2日目で、クロストリジウム・ディフィシレ総数と胞子数の両方が〜2log10cfu/mLまで減少し、1日後の検出限界(〜1.22log10cful/mL)以下であり、期間Eの残りまでそのままであった。細胞毒素タイターはオリタバンシン滴下(期間E)中に3RUまで減少した。オリタバンシン濃度は、血管1、2、および3で128、109、および52mg/Lで、それぞれピークに達した。すなわち、バンコマイシン腸モデルにおいて達成された濃度よりも8倍低かった。腸モデルからの培養試料において明らかにされたオリタバンシンの濃度が、濃度が<1280mg/Lであったことから濾過後の潜在的損失により、実際以下に表示さる可能性がある。
検定線R2値はすべて>0.95であった。
クロストリジウム・ディフィシレに対するバンコマイシン滴下の影響
クロストリジウム・ディフィシレバンコマイシンの総計数は、バンコマイシン滴下の1日後に、〜1.5log10cfu/mLまで減少した(時期E、図9b)。クロストリジウム・ディフィシレ胞子計数はバンコマイシン滴下に影響されなかった。また、クロストリジウム・ディフィシレは、期間Eの残りまで主に胞子のままであった。細胞毒素タイターはバンコマイシン滴下中に3RUまで減少した。バンコマイシン濃度は、腸モデルの容器1、2、および3で、それぞれ957、800、および423mg/Lでピークに達した。検定線R2値はすべて>0.99であった。
オリタバンシン滴下の停止後の現象
クロストリジウム・ディフィシレは、実験(期間F(図9a))の残りで、検出限界で散発的に分離された。オリタバンシン持ち込みを最小化する目的で活性炭(20〜40g/L)処理することに加えて、培養試料の遠心分離よび洗浄はクロストリジウム・ディフィシレの回復を増強することはなかった(データ不図示)。細胞毒素タイターは傾き続け、10日以内に検出限界以下となった。オリタバンシン濃度はオリタバンシン滴下の停止の11日後に検出限界以下となった。
バンコマイシン滴下の停止後の現象
クロストリジウム・ディフィシレは、容器2(データ示さず)および3でのバンコマイシン滴下の停止の後に、それぞれ12および13日まで、胞子として残存した(期間F、図9b)。その後、発芽、増殖、および高レベル細胞毒素生産が再び起こるのが観察された。クロストリジウム・ディフィシレの総計数は〜6log10cfu/mLであり、また細胞毒素タイターは実験の終了までに5RUであった。
実施例5−CDIのハムスターモデルでのオリタバンシン静脈内投与の有効性の評価
方法
菌株
全ての実験で、クロストリジウム・ディフィシレATCC43255を用いた。
この株は、もともとは腹部の創傷から分離されたもので、毒素A+/B+およびバイナリ毒素陰性である。クロストリジウム・ディフィシレ胞子を、胞子形成を促進するために、7日間、37℃で、血液寒天培地プレート上でクロストリジウム・ディフィシレ細胞を酸素欠如状態で培養することにより、感染用に調製した。クロストリジウム・ディフィシレのコロニーを、燐酸塩緩衝食塩水(PBS)中で再懸濁し、1時間にわたって等量の100%エタノールと混合した。胞子を遠心分離機にかけ、PBSで再懸濁し、等分化し、さらに−20℃で冷凍した。ハムスターに経口接種するために、胞子をPBSで希釈した。
クロストリジウム・ディフィシレ感染症(CDI)のハムスターモデル
研究はすべて、動物管理使用委員会(Institutional Animal Care and Use Committee)の承認を得たプロトコルに従って、行われた。オスのシリアンゴールデンハムスター(65〜80g:Harlan, Indianapolis, IN)を感染1日前(−1日目)に、クリンダマイシン(100mg/kg)の皮下投与1回分の量で前処置した。その1日後(0日目)、105のクロストリジウム・ディフィシレ胞子を動物に経口経管栄養によって経口感染させた。
抗生治療
感染後1日目に監視し、ビヒクル、バンコマイシン(50mg/kg)、または10%ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリン(HPCD)(50mg/kg)に処方したオリタバンシンのいずれかを、ハムスター(n=10/群)に対して静脈内(舌下)投与した。オリタバンシンの合計1、2、または3回分の服用量を1日目、3日目、および5日目に、各々注射した。比較群では、ハムスターに対して、1日目、3日目、および4日目に投与した合計3回分の投与量を投与した。実験終了点まで疾患の何らかの兆候について動物の観察を行い、生存を記録した。
結果
−1日目にクリンダマイシンでプライミングすることで、ハムスター(n=10/群)でCDIを誘導し、その後、24時間後(0日目)にクロストリジウム・ディフィシレで感染させた。感染したハムスターは1日目に最初の服用を受け、最高5日間にわたって2日ごとに処置を繰り返した;処置していない群を対照として用いた。
実施例6−CDIのハムスターモデルにおけるオリタバンシンの経口投与の有効性の評価
方法
菌株
クロストリジウム・ディフィシレ(CD)ATCC43255をすべての実験で用いた。CDレ胞子を、胞子形成を促進するために、7日間、37℃で、血液寒天培地プレート上でCD細胞を酸素欠如状態で培養することにより、感染用に調製した。CDのコロニーを、燐酸塩緩衝食塩水(PBS)中で再懸濁し、1時間にわたって等量の100%エタノールと混合した。胞子を遠心分離機にかけ、PBSで再懸濁し、等分化し、さらに−20℃で冷凍した。ハムスターに経口接種するために、胞子をPBSで希釈した。
CD感染症(CDI)のハムスターモデル
研究はすべて、動物管理使用委員会(Institutional Animal Care and Use Committee)の承認を得たプロトコルに従って、行われた。オスのシリアンゴールデンハムスター(65〜80g:Harlan, Indianapolis, IN)を感染1日前(−1日目)に、クリンダマイシン(CL)(100mg/kg)の皮下投与1回分の量で前処置した。その1日後(0日目)、105のCD胞子を動物に経口経管栄養によって経口感染させた。
抗生治療
(1)感染後(PI)1日目に監視し、ビヒクル、バンコマイシン(VA)(50mg/kg/日)、または10%ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリン(HPCD)(10、50、または100mg/kg/日)に処方したオリタバンシンのいずれかを、5日間経管栄養によって、ハムスター(n=10/群)に投与した。
実験終了点(20日目)まで疾患の何らかの兆候について動物の観察を行い、生存を記録した。
盲腸含有物中のCDの検出
CD細胞および毒素の検出は、実験および臨床の終了点で動物の盲腸の含有物中で検出された。CD毒素(毒素Aおよび毒素B)の存在を、製造元によって記述されたようにしてCD TOX A/B IITMキット(Techlab)を用いることによって、検出した。毒素Aの検出限界は≧0.8ng/mL、毒素Bの検出限界は≧2.5ng/mLであった。生細胞(TC)(栄養増殖および胞子形態)の合計は、2%オキシラーゼ(Oxyrase Inc.)含有PBSで10倍まで、連続的に盲腸の含有物を連続的に希釈することで、計数した。盲腸の含有量希釈を卵黄なしにブラジールCCEYライソザイム寒天(Lab160)上にプレーティングした。CD胞子を、等量の純エタノールで盲腸試料を処置することによって、計数した。検出限界(LOD)は、TCおよび胞子に関して、各々1.47および1.77log10CFU/g盲腸含有物であった。
統計分析
データの分析を、グラフパッド・プリズム(バージョン5.00)(GraphPad Prism(version 5.00))を用いて、カプラン−マイアー(Kaplan-Meier)および対数ランク・ウィルコクソン(Wilcoxon)検定生存率分析によって、おこなった。統計的有意差を示すために、p値を0.05(p<0.05)未満とした。
結果
CL単独で処置した後に図11Aのグラフに示すように、ハムスターの50%のみが20日目まで生存し、全ての死亡は静脈投与後(PI)6日目と8日目との間に生じた。CD胞子にCLプライムド・ハムスターを暴露することで、静脈投与後(PI)4日目で生存率が0%であった。
* * * *
この出願の発明を一般的および特定の実施形態の両方で上記に説明した。本発明は、好ましい実施形態として考えられるものを上記したが、当業者に知られている種々の代案は総括的な開示内で選択することができる。本発明は、請求の範囲に記述したことを除いて、限定されるものではない。
Claims (17)
- クロストリジウム・ディフィシレの増殖を抑制する方法であって、クロストリジウム・ディフィシレと該クロストリジウム・ディフィシレの増殖を抑制するために十分な量のグリコペプチド抗生物質とを接触させ、それによってクロストリジウム・ディフィシレの増殖を抑制することを含む、方法。
- クロストリジウム・ディフィシレ胞子の伸長を抑制する方法であって、クロストリジウム・ディフィシレ胞子と該クロストリジウム・ディフィシレ胞子の伸長を抑制するために十分な量のグリコペプチド抗生物質とを接触させ、それによってクロストリジウム・ディフィシレ胞子の伸長を抑制することを含む、方法。
- クロストリジウム・ディフィシレの栄養増殖型の増殖を抑制する方法であって、クロストリジウム・ディフィシレの栄養増殖型と該クロストリジウム・ディフィシレの栄養増殖型の増殖を抑制するために十分な量のグリコペプチド抗生物質とを接触させ、それによってクロストリジウム・ディフィシレの栄養増殖型の増殖を抑制することを含む、方法。
- クロストリジウム・ディフィシレの胞子形成を抑制する方法であって、クロストリジウム・ディフィシレの栄養増殖型と該クロストリジウム・ディフィシレの胞子形成を抑制するために十分な量のグリコペプチド抗生物質とを接触させ、それによってクロストリジウム・ディフィシレの胞子形成を抑制することを含む、方法。
- 被検体のクロストリジウム・ディフィシレ感染症を処置する方法であって、クロストリジウム・ディフィシレ感染した被検体に対して、治療上有効な量のグリコペプチド抗生物質を投与することで、該被検体のクロストリジウム・ディフィシレ感染症を処置する、方法。
- 被検体のクロストリジウム・ディフィシレ感染症を処置する方法であって、クロストリジウム・ディフィシレ感染した被検体に対して治療上有効な量のグリコペプチド抗生物質を投与することを含み、前記処置によってクロストリジウム・ディフィシレ胞子の伸長を抑制し、それによって被検体のクロストリジウム・ディフィシレ感染症を処置する、方法。
- 被検体のクロストリジウム・ディフィシレ感染症を処置する方法であって、クロストリジウム・ディフィシレ感染した被検体に対して、治療上有効な量のグリコペプチド抗生物質を投与することを含み、前記処置によってクロストリジウム・ディフィシレの栄養増殖型の増殖を抑制し、それによって被検体のクロストリジウム・ディフィシレ感染症を処置する、方法。
- 被検体のクロストリジウム・ディフィシレ感染症を処置する方法であって、クロストリジウム・ディフィシレ感染した被検体に対して、治療上有効な量のグリコペプチド抗生物質を投与することを含み、前記処置によってクロストリジウム・ディフィシレの胞子形成を抑制し、それによって被検体のクロストリジウム・ディフィシレ感染症を処置する、方法。
- 被検体のクロストリジウム・ディフィシレ感染症を予防する方法であって、クロストリジウム・ディフィシレ感染症の危険性がある被検体にクロストリジウム・ディフィシレ感染症を防ぐために十分な量のグリコペプチド抗生物質を投与し、それによって被検体のクロストリジウム・ディフィシレ感染症を予防することを含む、方法。
- 被検体のクロストリジウム・ディフィシレ感染症の予防処置を提供する方法であって、クロストリジウム・ディフィシレ感染した被検体に対して、クロストリジウム・ディフィシレ感染症の予防処置を達成するために十分な量のグリコペプチド抗生物質を投与し、それによって被検体のクロストリジウム・ディフィシレ感染症の予防措置を提供することを含む、方法。
- 請求項1、5、9、または10のいずれか一項に記載の方法であって、クロストリジウム・ディフィシレがクロストリジウム・ディフィシレの栄養増殖型、クロストリジウム・ディフィシレ胞子、またはそれら両方の混合物である、方法。
- 請求項5ないし10のいずれか一項に記載の方法であって、前記投与が静脈内投与または経口投与による、方法。
- 請求項1ないし12のいずれか一項に記載の方法であって、前記グリコペプチド抗生物質が式Iにより定義される化合物、またはその医薬的に許容し得る塩、水和物、もしくは溶媒和物、あるいはそれらの混合物である、方法。
- 請求項1ないし13のいずれか一項に記載の方法であって、前記グリコペプチド抗生物質が式IIにより定義される化合物、またはその医薬的に許容し得る塩、水和物、もしくは溶媒和物、あるいはそれらの混合物である、方法
- 請求項1ないし14のいずれか一項に記載の方法であって、前記グリコペプチド抗生物質がオリタバンシン、またはその医薬的に許容し得る塩、水和物、もしくは溶媒和物、あるいはそれらの混合物である、方法。
- 請求項1ないし15のいずれか一項に記載の方法であって、前記グリコペプチド抗生物質がグリコペプチド抗生物質および医薬的に許容し得る担体もしくは希釈剤を含む医薬組成物の形態である、方法。
- 請求項1ないし16のいずれか一項に記載の方法であって、前記クロストリジウム・ディフィシレをインビトロ(in vitro)、インビボ(in vivo)、またはエクスビボ(ex vivo)で接触させる、方法。
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