JP2010536715A - Nesfatin−1特異的抗体およびその用途、ならびにNesfatin特異的抗体およびその用途 - Google Patents
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Abstract
Nesfatin-1と抗原抗体反応するが、Nesfatinおよび/またはNucB1とは実質的に抗原抗体反応しない抗体、ならびにNesfatinと抗原抗体反応するが、NucB1とは実質的に抗原抗体反応しない抗体。
Description
本発明は、本発明により初めて見出された新規Nesfatin-1特異的抗体およびその用途、ならびに新規Nesfatin特異的抗体およびその用途に関する。
肥満とは、体重(特に白色脂肪組織)が過剰にある状態であり、一般的にBody Mass Index(BMI)が≧25kg/m2であることによって分類され、また体脂肪率では成人男性で25%以上・成人女性で30%以上であることでも分類される。高脂肪食を中心とした食生活や運動不足は現代において、肥満に分類される人の割合は増加の傾向にある。2000年の厚生労働省による国民栄養調査の結果では、男性においてはこの10年および20年での比較で肥満に分類される人は確実に増えており、40歳から69歳においては約30%の人が肥満に分類される。また女性においても60歳から69歳における約30%が肥満に分類される。
本発明が解決しようとする課題は、Nesfatin-1と抗原抗体反応するが、Nesfatin(Nucleobindin 2(NucB2))もしくはNucB1とは実質的に抗原抗体反応しない抗体、または、Nesfatin-1と抗原抗体反応するが、NesfatinおよびNucB1とは実質的に抗原抗体反応しない抗体を提供することである。さらには、その抗体を用いる、Nesfatin-1の免疫学的検出方法および検出キットを提供することである。
(1)Nesfatin-1と抗原抗体反応するが、Nesfatinとは実質的に抗原抗体反応しない抗体(抗体No.4998、NAP40−2、NAF7)。
(2)以下のアミノ酸配列を有するペプチドを免疫原として用いることにより得られる、(1)記載の抗体(抗体No.4998)。
NSF1-C18:-Gly-Cys-Ser-Lys-Glu-Leu-Asp-Leu-Val-Ser-His-His-Val-Arg-Thr-Lys-Leu -Asp-Glu-Leu
(3)Nesfatin-1と抗原抗体反応するが、NucB1とは実質的に抗原抗体反応しない抗体(抗体No.4994、5223、6151、6152、NAP40−2、NAE1、NAE3、NAF11)。
(4)受領番号FERM ABP−10881、FERM ABP−10882、FERM ABP−10883、またはFERM ABP−10884として寄託されているハイブリドーマにより産生される、(3)記載のモノクローナル抗体(抗体No.NAE1、NAF7、NAF11、NAP40−2、)。
(5)Nesfatin-1と抗原抗体反応するが、NesfatinおよびNucB1とは実質的に抗原抗体反応しない抗体。
(6)受領番号FERM ABP−10882、またはFERM ABP−10884として寄託されているハイブリドーマにより産生される、(5)記載のモノクローナル抗体(抗体No.NAF7、NAP40−2)。
(7)Nesfatinと抗原抗体反応するが、Nesfatin-1およびNucB1とは実質的に抗原抗体反応しない抗体(4994、NAD15)。
(8)受領番号FERM ABP−10881、FERM ABP−10882、FERM ABP−10883、またはFERM ABP−10884として寄託されているハイブリドーマ。
(9)検体を、(1)〜(6)のいずれかに記載の抗体に接触させる工程、
検体と抗原抗体反応した抗体を検出する工程を含む、Nesfatin-1の免疫学的検出方法。
(10)検体を、(7)記載の抗体に接触させる工程、
検体と抗原抗体反応した抗体を検出する工程を含む、Nesfatinの免疫学的検出方法。
(11)検体中のNesfatin-1の免疫学的検出方法であって、
(1)〜(6)記載の抗体のうちから選択された2種類の抗体を用いる、免疫学的検出方法。
(12)検体を、固相に固定された一次抗体に接触させる工程、
一次抗体が結合した検体に、標識された二次抗体を接触させる工程、ついで
検体と抗原抗体反応した二次抗体を検出する工程を含み、
一次抗体または二次抗体のうち一方が、(1)、(2)、(5)または(6)のいずれかに記載の抗体であって、
一次抗体または二次抗体のうち他方が、(3)、(4)、(5)または(6)のいずれかに記載の抗体である、(11)記載の免疫学的検出方法。
(13)一次抗体が、(1)または(2)記載の抗体(抗体No.4998)であって、
二次抗体が、受領番号FERM ABP−10881、またはFERM ABP−10883として寄託されているハイブリドーマにより産生される抗体(抗体No.NAE1、または抗体No.NAF11)である、(12)記載の免疫学的検出方法。
(14)一次抗体が、受領番号FERM ABP−10884、またはFERM ABP−10882として寄託されているハイブリドーマにより産生される抗体(抗体No.NAP40−2、または抗体No.NAF7)であって、
二次抗体が、(1)または(2)記載の抗体(抗体No.4998)である、(12)記載の免疫学的検出方法。
(15)Nesfatin-1の濃度が30pM未満である検体と、Nesfatin-1の濃度が0pMである対照検体とを弁別可能である感度を有する、(11)〜(14)のいずれかに記載の記載の免疫学的検出方法。
(16)検体中のNesfatinの免疫学的検出方法であって、
検体を、固相に固定された一次抗体に接触させる工程、
一次抗体が結合した検体に、標識された二次抗体を接触させる工程、ついで
検体と抗原抗体反応した二次抗体を検出する工程を含み、
一次抗体または二次抗体のうち一方が、(7)記載の抗体であって、
一次抗体または二次抗体の他方が、Nesfatinと抗原抗体反応するが、NucB1とは実質的に抗原抗体反応しない抗体である、Nesfatinの免疫学的検出方法。
(17)Nesfatinの濃度が30pM未満である検体と、Nesfatinの濃度が0pMである対照検体とを弁別可能である感度を有する、(16)記載の免疫学的検出方法。
(18)一次抗体が、(7)記載の抗体(抗体No.4994、NAD15)であり、
二次抗体が、受領番号FERM ABP−10881、またはFERM ABP−10883として寄託されているハイブリドーマにより産生される抗体(抗体No.NAE1、NAF11)である(16)または(17)記載の免疫学的検出方法。
(19)(12)〜(15)のいずれかに記載の検出方法に用いられるNesfatin-1の検出キットであって、
一次抗体が固定された固相、および標識された二次抗体を含み、
一次抗体または二次抗体のうち一方が、(1)、(2)、(5)または(6)のいずれかに記載の抗体であって、
一次抗体または二次抗体の他方が、(3)、(4)、(5)または(6)のいずれかに記載の抗体である、Nesfatin-1の検出キット。
(20)(16)〜(18)のいずれかに記載の検出方法に用いられるNesfatinの検出キットであって、
一次抗体が固定された固相、および標識された二次抗体を含み、
一次抗体または二次抗体のうち一方が、(7)記載の抗体であって、
一次抗体または二次抗体の他方が、Nesfatinと抗原抗体反応するが、NucB1とは実質的に抗原抗体反応しない抗体である、Nesfatinの検出キット。
(21)検体に、標識されたNesfatin-1標準物質を混和する工程、
標識化Nesfatin-1標準物質が混和された検体に、(1)〜(6)のいずれかに記載の抗体を接触させる工程、
抗体と抗原抗体反応した標識化Nesfatin-1標準物質を検出する工程を含む、Nesfatin-1の免疫学的検出方法。
(22)抗体が、(5)または(6)記載の抗体である、(21)記載の免疫学的検出方法。
(23)検体に、標識されたNesfatin標準物質を混和する工程、
標識化Nesfatin標準物質が混和された検体に、Nesfatinと抗原抗体反応するが、NucB1とは実質的に抗原抗体反応しない抗体を接触させる工程、
抗体と抗原抗体反応した標識化Nesfatin標準物質を検出する工程を含む、Nesfatinの免疫学的検出方法。
(24)抗体が、(7)記載の抗体である、(23)記載の免疫学的検出方法。
(25)(21)または(22)記載の検出方法に用いられるNesfatin-1の検出キットであって、
標識化されたNesfatin-1標準物質、およびNesfatin-1と抗原抗体反応する抗体を含み、
該抗体が、(1)〜(6)のいずれかに記載の抗体である、Nesfatin-1の検出キット。
(26)(23)または(24)記載の検出方法に用いられるNesfatinの検出キットであって、
標識化されたNesfatin標準物質、およびNesfatinと抗原抗体反応する抗体を含み、
該抗体が、(7)記載の抗体である、Nesfatinの検出キット。
(27)(1)〜(7)のいずれかに記載の抗体を含有する食欲亢進および/または体重増加亢進のための医薬組成物。
また、本発明により、Nesfatinと抗原抗体反応するが、NucB1とは実質的に抗原抗体反応しない抗体、さらには、その抗体を用いる、Nesfatinの免疫学的検出方法および検出キットを提供することができる。
本発明は、Nesfatin-1と抗原抗体反応するが、Nesfatin(Nucleobindin 2(NucB2))もしくはNucB1とは実質的に抗原抗体反応しない抗体、またはNesfatin-1と抗原抗体反応するが、NesfatinおよびNucB1とは実質的に抗原抗体反応しない抗体に関する。
NSF1-C18:-Gly-Cys-Ser-Lys-Glu-Leu-Asp-Leu-Val-Ser-His-His-Val-Arg-Thr-Lys-Leu -Asp-Glu-Leu(配列番号1)
前述の「Nesfatin-1と抗原抗体反応するが、NesfatinもしくはNucB1とは実質的に抗原抗体反応しない抗体、またはNesfatin-1と抗原抗体反応するが、NesfatinおよびNucB1とは実質的に抗原抗体反応しない抗体」を用いることによって、Nesfatin-1を特異的に検出しうる免疫学的検出方法を構築できる。例えば、該Nesfatin-1の免疫学的検出方法は、(I)検体を、該Nesfatin-1と抗原抗体反応するが、Nesfatinおよび/またはNucB1とは実質的に抗原抗体反応しない抗体に接触させる工程、(II)検体と抗原抗体反応した抗体を検出する工程を含む。なお、抗原抗体反応を利用した免疫学的検出方法は、当技術分野において周知であり、本発明において、従来のいずれの方法をも採用することができる。
本発明は、前述のNesfatin-1の免疫学的検出方法に用いられるキットにも関する。例えば上記のサンドイッチ法による測定方法におけるキットには、前述の一次抗体が固定された固相、および前述の二次抗体が標識されたものが含まれる。二次抗体の標識に使用される試薬は、当技術分野において周知であり、例えば、ビオチン、蛍光物質、発光物質、酵素(パーオキシダーゼ、ホスファターゼ、グルコシターゼ、ルシフェラーゼ等)が挙げられる。ここで、酵素で標識した二次抗体を用いる場合には、酵素による反応で発色、発光、蛍光を発するような酵素の基質もキットに含まれることがある。
その他のキットの様態としては、前述のFRET法やBRET法などの測定方法に用いられるキットが挙げられ、該キットには蛍光物質または発光タンパク質で標識化された第一の抗体と、該蛍光物質または発光物質の発する特定の波長の光エネルギーを吸収しうる蛍光物質で標識化された第二の抗体が含まれる。また、本発明のFRET法またはBRET法によるNesfatin-1の免疫学的検出方法に用いられるキットには、さらに、前記抗体の、Nesfatin-1との量依存的な結合力を示す標準検量曲線を作成するための標準ペプチドを含んでいても良い。このような標準ポリペプチドとして、Nesfatin-1を使用することができる。
本発明は、Nesfatinと抗原抗体反応するが、NucB1とは実質的に抗原抗体反応しない抗体に関する。「NucB1とは実質的に抗原抗体反応しない」とは、NesfatinおよびNucB1をほぼ同じ分子数を固相に固定して、そこに各抗体を抗原抗体反応させたときの結合量が、Nesfatinを固定化した固相への結合量に対して、NucB1を固定化した固相への結合量が1/5未満の値であるものをいう。
前述の「Nesfatinと抗原抗体反応するが、NucB1とは実質的に抗原抗体反応しない抗体」、または「Nesfatinと抗原抗体反応するが、Nesfatin-1およびNucB1とは実質的に抗原抗体反応しない抗体」を用いることによって、Nesfatinを特異的に検出しうる免疫学的検出方法を構築できる。例えば、該Nesfatinの免疫学的検出方法は、(I)検体を、Nesfatinと抗原抗体反応するが、NucB1とは実質的に抗原抗体反応しない本発明の抗体に接触させる工程、(II)検体と抗原抗体反応した抗体を検出する工程を含む。なお、抗原抗体反応を利用した免疫学的検出方法は、当技術分野において周知であり、本発明において、従来のいずれの方法をも採用することができる。
本発明は、前述のNesfatinの免疫学的検出方法に用いられるキットにも関する。例えば上記のサンドイッチ法による測定方法におけるキットには、前述の一次抗体が固定された固相、および前述の二次抗体が標識されたものが含まれる。また、本発明のNesfatinの免疫学的検出方法に用いられるキットは、<Nesfatin-1の免疫学的検出方法に用いられるキット>と同様、さらに標準ペプチドや、酵素の基質等を含んでいても良く、同様にして使用することができる。
前述の本発明の抗体は、製薬学的に許容される担体および/または希釈剤とともに、医薬組成物とすることができる。該医薬組成物は、摂食や体重増加が抑制されていることが問題となる疾患や症状に対して使用することができる。摂食や体重増加が抑制されていることが問題となる疾患や症状としては、たとえば拒食症、機能性胃腸症(Functional dyspepsia)、または癌、炎症性疾患、下垂体・甲状腺・副腎などの機能低下、手術後もしくは過度のストレスなどによる摂食抑制および/もしくは体重増加抑制状態などがあげられる。この医薬組成物は種々の剤形に成形して、経口的または非経口的に投与することができる。非経口投与としては、例えば、静脈、皮下、筋肉、経皮、または直腸内への投与が挙げられる。
<組換え体によるリコンビナントNESFATIN-1の製造>
NESFATIN-1をより大量に調製するため、組換え体を用いてリコンビナントNESFATIN-1を製造した。具体的には、ヒトNESFATIN-1をコードする遺伝子を取得し、そのN末端にGST(グルタチオン−S−トランスフェラーゼ)とヒスチジンタグの遺伝子を結合し、翻訳後のタンパク質においてヒスチジンタグのアミノ酸配列とヒトNESFATIN-1のアミノ酸配列の間にトロンビンによる切断部位(-Leu-Val-Pro-Arg-Gly-Ser-)が介在する形となるように、発現ベクターを構築した。詳細は以下のとおりである。
Forward Primer (hNucB2-F0191):
5’- GGAGATAAAAATTATTTACCTGCCTGAACA -3’(配列番号20)
Reverse Primer (hNucB2-R1549):
5’- AAATATTTATTGAGCAGAGAAAAGGGAAGG -3(配列番号21)
Forward Primer (hNucB2-F292[Sac2-Thr]):
5’-GGTTCCGCGGGTCTGGTTCCGCGTGGTTCTGTGCCTATTGATATAGACAAGACAAAAGT-3’
(配列番号22)
Reverse Primer (hNucB2-R514[NotI]):
5’- GGTTGCGGCCGCTTACAGTTCATCAAGTTTTGTCCTCAC -3’(配列番号23)
<組換え体によるリコンビナントNESFATIN関連タンパクの製造>
NESFATINおよびNESFATIN関連タンパク質(NESFATIN-N27K、NESFATIN-C21K)を大量に調製するため、組換え体を用いてリコンビナントNESFATIN、NESFATIN関連タンパク質を製造した。具体的には、ヒトNESFATINをコードする遺伝子を取得し、そのN末端にGST(グルタチオン−S−トランスフェラーゼ)とヒスチジンタグの遺伝子を結合し、翻訳後のタンパク質においてヒスチジンタグのアミノ酸配列とヒトNESFATINのアミノ酸配列の間にトロンビンによる切断部位(-Leu-Val-Pro-Arg-Gly-Ser-)が介在する形となるように、発現ベクターを構築した。詳細は以下のとおりである。
Forward Primer (hNucB2-F292[Sac2-Thr]):
5’-GGTTCCGCGGGTCTGGTTCCGCGTGGTTCTGTGCCTATTGATATAGACAAGACAAAAGT-3’(配列番号22)
Reverse Primer (hNucB2-R1461[NotI]):
5’- GGTTGCGGCCGCGACTTTAAATGTGTGGCTCAAACTTC -3’(配列番号24)
<組換え体によるリコンビナントNucB1-N77の製造>
NucB2と高いホモロジーを有するNucB1のNesfatin-1に相当する部分(NucB1-N77)を大量に調製するため、組換え体を用いてリコンビナントヒトNucB1-N77を製造した。マウスおよびラットのリコンビナントNucB1-N77も同様にして調製した。具体的には、ヒトNucB1-N77をコードする遺伝子を取得し、そのN末端にGST(グルタチオン−S−トランスフェラーゼ)とヒスチジンタグの遺伝子を結合し、翻訳後のタンパク質においてヒスチジンタグのアミノ酸配列とヒトNucB1-N77のアミノ酸配列の間にトロンビンによる切断部位(-Leu-Val-Pro-Arg-Gly-Ser-)が介在する形となるように、発現ベクターを構築した。詳細は以下のとおりである。
Forward Primer (hNucB1-F061):
5’- TGCTGCTGCTGCTCCTGCTT-3’(配列番号25)
Reverse Primer (hNucB1-R1376[NotI]):
5’- GGTTGCGGCCGCTCACAGATGCTGGGGCACCTCAACCTCA-3’(配列番号26)
Forward Primer (hNucB1-F096[Sac2Thr]):
5’- GGTTCCGCGGGTCTGGTTCCGCGTGGTTCTGTCCCCCTGGAGCGAGGGGCGCCCAAC -3’
(配列番号27)
Reverse Primer (hNucB1-R303[NotI]):
5’- GGTTGCGGCCGCTCAGAGCTCATCCAGCTTGGTGCGGAC-3’(配列番号28)
<組換え体によるリコンビナントNucB1の製造>
NucB2と高いホモロジーを有するNucB1を大量に調製するため、組換え体を用いてリコンビナントヒトNucB1を製造した。ラットおよびマウスのリコンビナントNucB1も同様にして調製した。具体的には、ヒトNucB1をコードする遺伝子を取得し、そのN末端にGST(グルタチオン−S−トランスフェラーゼ)とヒスチジンタグの遺伝子を結合し、翻訳後のタンパク質においてヒスチジンタグのアミノ酸配列とヒトNucB1のアミノ酸配列の間にトロンビンによる切断部位(-Leu-Val-Pro-Arg-Gly-Ser-)が介在する形となるように、発現ベクターを構築した。詳細は以下のとおりである。
Forward Primer (hNucB1-F096[Sac2Thr]):
5’-GGTTCCGCGGGTCTGGTTCCGCGTGGTTCTGTCCCCCTGGAGCGAGGGGCGCCCAAC -3’
(配列番号27)
Reverse Primer (hNucB1-R1376[NotI]):
5’- GGTTGCGGCCGCTCACAGATGCTGGGGCACCTCAACCTCA-3’(配列番号26)
<NESFATIN部分ペプチドに対するウサギポリクローナル抗体の作製>
(1)抗体の作製
NESFATINに対する抗体の作製のために、抗原として、ヒトNESFATINポリペプチドのアミノ酸配列(配列番号9)のN末端およびC末端、ならびにヒトNESFATIN-1のC末端および内部アミノ酸配列部分の4種の合成ペプチド(配列番号1〜4:株式会社SIGMA genosysで合成)を用いた(以下、該ペプチドを総称してNAPペプチドとする)。
Nesfatin-1 C末端ペプチド(NSF1-C18):N末-GCSKELDLVSHHVRTKLDEL-C末(配列番号1)
Nesfatin-1 Middleペプチド(NSF1-M15):N末-PDTGLYYDEYLKQVIC-C末(配列番号2)
Nesfatin C末端ペプチド(NSF-C18):N末-GCQGIPPSGPAGELKFEPHI-C末(配列番号3)
Nesfatin N末端ペプチド(NSF-N19):N末-VPIDIDKTKVQNIHPVESAC-C末(配列番号4)
取得した抗血清あるいは抗原アフィニティー精製抗体を用いて、抗原ELISAにより、各抗体の、ヒトNesfatin-1 (human NSF1)、ヒトNesfatin (human NSF full)、ヒトNucB1-N77、ヒトNucB1、ラットNesfatin-1(rat NSF1)、ラットNesfatin (rat NSF full)、ラットNucB1-N77、ラットNucB1 (rat NucB1 full)に対する反応性評価を行った。
◎(Excellent):OD405nmが2.4以上
○(Good) :OD405nmが1.0以上2.4未満
△(Fair) :OD405nmが0.4以上1.0未満
×(Poor) :OD405nmが0.4未満
◎(Excellent):OD405nmが1.5以上
○(Good) :OD405nmが1.0以上1.5未満
△(Fair) :OD405nmが0.2以上1.0未満
×(Poor) :OD405nmが0.2未満
組換えNesfatin-1またはNesfatinを使用して取得した抗Nesfatinポリクローナル抗体の、ヒトおよびラットの組換えNesfatin-1またはNesfatinに対する反応性を確認した。各組換えタンパク質水溶液をSDS-ポリアクリルアミド電気泳動(SDS-PAGE)用の5%のβ-mercaptoethanolを含むLaemmliサンプルバッファー(BIO-RAD社 Cat. No.161-0737)と等量混合してサンプル調製し、5pmole/laneでポリアクリルアミドゲル(BIO-RAD社 レディーゲル10〜20% Cat. No.161-J390V)でTris-glycine/SDSバッファー(25mM Tris、192mM glycine、0.1% SDS、pH8.3)を用いて100Vで1時間電気泳動し、ニトロセルロース膜に転写した。この膜を3%ゼラチン/TBSで室温で1時間ブロッキングし、TBS−0.05%Tweenで3回、TBSで1回洗浄した。その後、抗Nesfatinポリクローナル抗体1μg/mlを含む1%ゼラチン/TBS溶液中、室温で終夜反応させた。翌日、TBS−0.05%Tweenで3回、TBSで1回洗浄し、約1μg/mlの濃度で1%ゼラチン/TBS溶液に希釈した抗ウサギIgGヤギポリクローナル抗体パーオキシダーゼコンジュゲート(Cappel社 Cat. No.674371)を室温1時間反応させた。次にTBS−0.05%Tweenで3回、TBSで2回洗浄し、HRP発色キット(BIO-RAD社 Cat. No.170-64631)で5分間、室温にて発色させてバンドを検出した。その結果、組換えNesfatinまたはNesfatin-1に対する反応性を確認した。
<組換えNESFATIN、またはNesfatin-1に対するウサギポリクローナル抗体の作製>
(1)抗組換えNESFATIN抗体の取得
実施例1、2で調製した組換えNesfatin、Nesfatin-1、およびNesfatin-C21K(各40μg/1回)をフロインドのコンプリートアジュバント(BACTO社製、1:1)とともに、2週間毎にそれぞれ2羽の家兎に皮内投与した(抗原組換えタンパク質領域を図1に図示する)。皮内投与を4回行った後、全採血をして抗血清を得た。この血清から常法に従い、プロテインAセファロース4Bカラム(Pharmacia社製)にてIgGを精製し、精製されたウサギIgGは、1mgの組換えNesfatinまたはNesfatin-1を用いてSulfoLink kit(PIERCE社 Cat. No.44895)により作製した組換えNesfatinあるいはNesfatin-1固定化カラムを用いて、該キット添付のプロトコールに従ってアフィニティー精製した。このようにして抗Nesfatinポリクローナル抗体(anti-Nesfatin PAb)、抗Nesfatin-1ポリクローナル抗体(anti-Nesfatin-1 PAb)を得た。具体的には免疫原としてrNSF1、rNSF full、rNSF C21Kを使用することによって、それぞれ、抗体No.6151および6152、抗体No.6153および6154、抗体No.6155および6156が作製された。
取得した抗原アフィニティー精製抗体を用いて、抗原ELISAにより、各抗体の、ヒトNesfatin-1 (human NSF1)、ヒトNesfatin (human NSF full)、ヒトNucB1-N77、ヒトNucB1 (human NucB1-full)、ラットNesfatin-1(rat NSF1)、ラットNesfatin (rat NSF full)、ラットNucB1-N77、ラットNucB1 (rat NucB1-full)に対する反応性評価を、実施例5(2)と同様にして行った。抗原アフィニティー精製抗体は、3%ウシ血清アルブミン(BSA)を含むPBSで、抗体濃度を1μg/mLから2倍ずつ段階希釈して希釈系列を作製して、反応性を評価した。
◎(Excellent):OD405nmが2.0以上
○(Good) :OD405nmが1.0以上2.0未満
△(Fair) :OD405nmが0.15以上1.0未満
×(Poor) :OD405nmが0.15未満
組換えNesfatin-1またはNesfatinを使用して取得した抗Nesfatinポリクローナル抗体の反応性を、実施例5(3)と同様にして確認した。使用する抗体を実施例6(1)で取得した抗体を使用する以外は、実施例5(3)と同様にして行った。その結果、組換えNesfatinまたはNesfatin-1に対する反応性を確認した。
<Nesfatinに対するウサギポリクローナル抗体を使用したNesfatin測定系の作製>
(1)Nesfatin測定系の構築
(A)ビオチン化抗体の作製
実施例6で得られた抗原アフィニティー精製抗組換えヒトNesfatin-1ウサギポリクローナル抗体(抗体No.4994、6151、6152、6153)(IgG)のビオチン化を、以下のように行った。1〜3mg/mlのIgG溶液(PBS溶液)に対し200倍のモル当量のビオチン化試薬を加え、室温で1時間反応した。ビオチン化試薬はSulfo−NHS−LC−Biotin(PIERCE社製#21335:分子量556)をジメチルホルムアミドで50mMに溶解して使用した。その後、終濃度10mMになるようにモノエタノールアミン、(pH8.0)を加え、さらに室温で1時間反応した。この反応液を、SephadxG−25ゲル濾過カラムにアプライし、PBS(−)で流出させてビオチン化IgGを回収した。さらに、終濃度1%のBSAと終濃度0.1%のNaN3を加えて保存した。
96ウェルプレート(MaxiSorp:Nunc社)に、実施例5で作製した抗体(抗原アフィニティー精製抗Nesfatin C末端ペプチドウサギポリクローナル抗体(抗体No.4994))を2μg/ml含有するPBS溶液を50μlずつ各ウェルに加え、4℃の温度で一晩インキュベートした。これをTBS−0.05%Tween20で洗浄し、3%牛血清アルブミン(BSA)のPBS溶液を250μl各ウェルに加え、37℃で1時間インキュベートして抗体No.4994が固定化された抗体固定化プレートを得た。
実施例7(1)(B)で調製した抗NesfatinIgG(抗体No.4994)固定化プレートと、実施例7(1)(A)で作製したビオチン化抗体を使用する測定系を検討した。
上記実施例7(1)(B)で調製した抗NESFATINIgG固定化プレートに、精製した組換えヒトNesfatin(F−NAP)(標準物質)を0〜2nM(=0〜100pg/mL)の範囲で含有する3%BSA含有10mM PBS(pH7.2)溶液(検体希釈液)50μLを加え室温で1時間インキュベートし、TBS−0.05%Tween20で3回洗浄後、上記実施例7(1)(A)で作製したビオチン化IgGを2μg/ml含有する3%BSA含有PBS(pH7.2)溶液を50μl添加し、室温で1時間インキュベートした。次にTBS−0.05%Tween20で洗浄した後、50μl/ウェルでストレプトアビジン標識ペルオキシダーゼ(BioSource社製、#SNN1004)を1万倍希釈した3%BSA含有10mM PBS(pH7.2)溶液を加え、室温で1時間インキュベートした。その後TBS−0.05%Tween20で洗浄し、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン塩酸塩、0.02%H2O2 2.5mMを含有する0.1M リン酸/クエン酸緩衝液(pH4.3)(Bio-Rad 社、TMB Peroxidase EIA Substrate Kit)50μlずつ各ウェルに加え、室温で5分間反応させた後、反応停止剤として1M 硫酸水溶液を50μlずつ加えて酵素反応を停止させた。次いで、分光光度計を用いて450nmの波長におけるこの溶液の吸収強度を測定し、これを標準物質濃度0〜2nM(=0〜100pg/mL)に対応してブロットした。結果を図2に示す。
実施例7(1)(B)で調製した抗NesfatinIgG(抗体No.4994)固定化プレートと、実施例7(1)(A)で作製したビオチン化抗体(抗体No.6151、6152)を使用して、ラットまたはマウスNesfatinとの交差反応性を検討した。
検体として、精製した組換えヒトNesfatin(F−NAP)(標準物質)、組換えラットNesfatin、またはマウスNesfatinは、0〜2nM(=0〜100pg/mL)の範囲で含有する3%BSA含有10mM PBS(pH7.2)溶液の検体希釈系列を作製し使用した。ビオチン化抗体は、ビオチン化抗体を2μg/ml含有する3%BSA含有10mM PBS(pH7.2)溶液として使用した。それ以外は、実施例7(1)(C)と同様にして行った。各種Nesfatin濃度0〜2nM(=0〜100pg/mL)の検体について、分光光度計を用いて450nmの波長におけるこの溶液の吸収強度を測定し、これをブロットした。結果を図3および図4に示す。
その結果、固定化に使用する抗体:抗体NO.4994;検出に使用するビオチン化抗体:抗体No.6152の組合せにおいて種差が少なく、感度良く各種Nesfatinを測定できることがわかった。一方、固定化に使用する抗体:抗体No.4994、検出に使用するビオチン化抗体:抗体No.6151の組合せはヒトに対する反応性が高く、ヒトNesfatin測定に適していることがわかった。
<Nesfatin-1に対するウサギポリクローナル抗体を使用したNesfatin-1測定系の作製>
(1)Nesfatin-1測定系の構築−1
(A)ビオチン化抗体の作製
実施例5または6で得られた抗原アフィニティー精製抗Nesfatin-1ポリクローナル抗体(抗体No.4998、抗体No.6151、または抗体No.6152)(IgG)ののビオチン化を、実施例7(1)(A)と同様にして行った。
実施例6で作製した抗体(抗原アフィニティー精製抗Nesfatin-1 C末端ペプチドウサギポリクローナル抗体(抗体No.6151または抗体No.6152))を使用して、実施例7(1)(B)と同様にして、抗体No.6151または抗体No.6152が固定化された抗体固定化プレートを作製した。
上記実施例8(1)(B)で調製した抗Nesfatin-1 IgG(抗体No.6151または抗体No.6152)固定化プレートと、上記実施例8(1)(A)で作製したビオチン化IgG(抗体No.6151または抗体No.6152)を使用する測定系を検討した。
この結果から、抗体No.6151はラットNesfatin-1に対する交差反応性が低く、抗体No.6152はラットNesfatin-1に対する交差反応性が高いことがわかった。また、これにより固相抗体としては抗体No.6152が適していることがわかった。
実施例8(1)(C)の結果から、上記実施例8(1)(B)で調製した抗Nesfatin-1 IgG(抗体No.6152)固定化プレートと、上記実施例8(1)(A)で作製したビオチン化IgG(抗体No.6151または抗体No.6152)を使用して、ヒトNucB1-N77との交差反応性を検討した。
この結果から、固相抗体No.6152、検出抗体ビオチン化抗体No.6152または抗体No.6151を使用した系は、いずれもNucB1-N77に対しての交差反応性は観察されなかったが、Nesfatinに若干交差反応性を示し、Nesfatin-1特異的測定系としては使用できないことが判明した。
(A)ビオチン化抗体の作製
実施例7(1)(A)と同様にして、抗原アフィニティー精製抗Nesfatin-1ポリクローナル抗体(抗体No.6151、または抗体No.6152)(IgG)のビオチン化を行った。
実施例5で作製した抗体(抗原アフィニティー精製抗Nesfatin-1 C末端ペプチドウサギポリクローナル抗体(抗体No.4998))を使用して、実施例7(1)(B)と同様にして、抗体No.4998が固定化された抗体固定化プレートを作製した。
上記実施例8(2)(B)で調製した抗Nesfatin-1 IgG(抗体No.4998)固定化プレートと、上記実施例8(2)(A)で作製したビオチン化IgG(抗体No.6151または抗体No.6152)を使用する測定系を検討した。
検体として、精製した組換えヒトNesfatin-1(標準物質)、または組換えヒトNucB1-N77を0〜10nMの範囲で含有する3%BSA含有10mM PBS(pH7.2)溶液の検体希釈系列、あるいは組換えヒトNesfatinを0〜100nMの範囲で含有する3%BSA含有10mM PBS(pH7.2)溶液の検体希釈系列を作製し使用した。ビオチン化抗体は、ビオチン化IgGを2μg/ml含有する3%BSA含有PBS(pH7.2)溶液賭して使用した。それ以外は、実施例7(1)(C)と同様にして行った。各濃度0〜100nMの検体について、450nmの波長におけるこの溶液の吸収強度を測定し、ブロットした。結果を図8に示す。
この結果から、固相抗体No.4998、検出抗体ビオチン化抗体No.6151または抗体No.6152を使用した系は、NucB1-N77やNesfatinに対する交差反応性はほとんど無く、Nesfatin-1特異的測定系となりうることが示された。
これまでの検討で、抗体No.6152はラットに対する交差反応性が高かったため、抗Nesfatin-1IgG(抗体No.4998)固定化プレートと、ビオチン化抗体(抗体No.6152)を使用して、ラットNesfatin-1、およびマウスNesfatin-1に対する交差反応性を検討した。
<NESFATIN-1に対するマウスモノクローナル抗体作製>
(1)組換えNesfatinによるマウスの免疫
実施例1、2で調製した組換えhuman Nesfatin-1、組換えhuman Nesfatin、Nesfatin−N27K、またはNesfatin−C21Kを10〜20μg/回/headでフロインドのコンプリートアジュバント(BACTO社製、1:1)とともに、2週間毎にBalb/cマウス(7週齢、オス)に腹腔内投与した。これを4回行った後、5回目は細胞融合の3日前に組換えhuman Nesfatin-1、組換えhuman Nesfatin、Nesfatin−N27K、またはNesfatin−C21KのPBS溶液を50μg/headで静脈内投与した。
細胞融合の直前にマウスを殺し、脾細胞をPBS中でホモジナイズし、残渣をナイロンメッシュで濾過後、PBSで遠心洗浄を1回行った。この脾細胞とマウスミエローマ(P3X63Ag8U.1)とを常法(Kohler, Milstein; Nature, 256, 495−497 (1975))に従って細胞融合した。
2週間後に組換えhuman Nesfatin-1または組換えhuman Nesfatinをコートしたプレートによるスクリーニングを行った。組換えhuman Nesfatin-1または組換えhuman NesfatinのPBS溶液(1μg/ml)を、96ウェルプレート(Falcon社、PVC製)に各ウェル当り50μlづつ分注し、4℃で一晩放置した。洗浄後、3%BSA/PBSを各ウェル当り200μl加えて37℃で1時間ブロッキングした。再度洗浄後、各ウェル当り50μlの培養上清を加え、室温で1時間放置し、0.05%Tween/PBSで3回洗浄した。
このように選択したハイブリドーマについて、限界希釈法によるクローニングを2回行い、株化した。具体的にはマウス腹腔浸出細胞をHT培地中106個/mlの割合に調製したものを各ウェルに分注し、これにウェル当り0.5個の割合でHT培地に懸濁したハイブリドーマ細胞を播き込んだ。5%CO2インキュベーター内で、37℃で2週間培養し、その培養上清について上記ELISA法でスクリーニングし、単一コロニーをピックアップすることで株化を行った。
<NESFATIN-1に対するマウスモノクローナル抗体の反応性評価>
ハイブリドーマ産生抗体の各種抗原(ヒトNesfatin-1、ヒトNesfatin、ヒトNucB1-N77、ラットNesfatin-1、またはラットNesfatin)に対する反応性を評価するため、実施例1、2、3または4で作製された組換えGST融合タンパク質をプレートに固定して反応性を抗原ELISA法にて評価した。
◎(Excellent):OD405nmが0.3以上
○(Good) :OD405nmが0.06以上〜0.3未満
×(Poor) :OD405nmが0.06未満
<Nesfatin-1に対するマウスモノクローナル抗体を使用したNesfatin-1測定系の作製>
(1)Nesfatin-1測定系の構成
(A)ビオチン化抗体の作製
実施例5または6で得られた抗Nesfatin、Nesfatin-1ウサギポリクローナル抗体(抗体No.4998、抗体No.5036、抗体No.5037、抗体No.6151、抗体No.6152)のIgGのビオチン化を、実施例7(1)(A)と同様にして行った。
実施例10で得られた抗体(抗組換えヒトNesfatin-1マウスモノクローナル抗体(NAP40-2, NAP37, NAP39))を使用して、実施例7(1)(B)と同様にして、NAP40-2、NAP37、またはNAP39が固定化された抗体固定化プレートを得た。
上記実施例11(1)(B)で調製した抗組換えヒトNesfatin-1マウスモノクローナル抗体(NAP40-2, NAP37, NAP39)固定化プレートと、上記実施例11(1)(A)で作製したビオチン化IgG(ビオチン化抗体No.6151、ビオチン化抗体No.6152)を使用する測定系を検討した。
検体として、精製した組換えヒトNesfatin-1(標準物質)を0−10nMの範囲で含有する3%BSA含有10mM PBS(pH7.2)溶液の検体希釈系列を作製し使用した。ビオチン化IgGを2μg/mL含有する3%BSA含有10mM PBS(pH7.2)溶液として使用した。それ以外は、実施例7(1)(C)と同様にして行った。各濃度0−10nMの検体について、450nmの波長におけるこの溶液の吸収強度を測定し、ブロットした。結果を図10および11に示す。
その結果、NAP40-2固定プレートが最も感度良くヒトNesfatin-1を測定できることがわかった。NAP40-2については、独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センターに寄託した(受領番号FERM ABP−10884 受領日 2007年7月27日)。
上記実施例11(1)(B)で調製した抗組換えヒトNesfatin-1マウスモノクローナル抗体(NAP40-2)固定化プレートと、実施例11(1)(A)で作製したビオチン化IgG(ビオチン化抗体No.6151、ビオチン化抗体No.6152、ビオチン化抗体No.4998、ビオチン化抗体No.5036、またはビオチン化抗体No.5037)を使用する測定系を検討した。
検体として、精製した組換えヒトNesfatin-1(標準物質)を0〜10nMの範囲で含有する3%BSA含有10mM PBS(pH7.2)溶液の検体希釈系列を作製し使用した。ビオチン化IgGは、ビオチン化IgGを2μg/mL含有する3%BSA含有10mM PBS(pH7.2)溶液として使用した。それ以外は、実施例7(1)(C)と同様にして行った。各濃度0〜10nMの検体について、450nmの波長におけるこの溶液の吸収強度を測定し、ブロットした。結果を図12および図13に示す。
その結果、ビオチン化抗体No.4998が最も感度良くヒトNesfatin-1を測定できることがわかった。
上記実施例11(1)で検出感度の最も良かった測定系(抗組換えヒトNesfatin-1マウスモノクローナル抗体(NAP40-2)固定化プレートと、ビオチン化抗体No.4998を使用する系)を使用して、ラットNesfatin-1との交差反応性を検討した。
検体として、精製した組換えヒトNesfatin-1(標準物質)、組換えラットNesfatin-1(標準物質)を0〜100nMの範囲で含有する3%BSA含有10mM PBS(pH7.2)溶液の検体希釈系列を作製し使用した。ビオチン化IgGは、ビオチン化IgGを2μg/mL含有する3%BSA含有10mM PBS(pH7.2)溶液として使用した。それ以外は、実施例7(1)(C)と同様にして行った。各濃度0〜100nMの検体について、450nmの波長におけるこの溶液の吸収強度を測定し、ブロットした。結果を図14に示す。
上記実施例11(1)でNesfatin-1の検出感度の最も良かった測定系(抗組換えヒトNesfatin-1マウスモノクローナル抗体(NAP40-2)固定化プレートと、ビオチン化抗体No.4998を使用する系)を使用して、Nesfatin(Full分子)との交差反応性を検討した。
結果から、NAP40−2抗体固定およびビオチン化抗体No.4998を用いる系では、ラット、マウスのNesfatinに対する反応性は検出されず、ラット、マウスNesfatin-1特異的に測定できることがわかった。また、ヒトNesfatinに対しては、25nMで若干反応性が観察されるものの1000倍近い感度でヒトNesfatin-1を検出できるので、それ以下の比でNesfatin-1とNesfatinが存在するなら問題にならないと判断された。
<NESFATIN部分ペプチドに対するマウスモノクローナル抗体作製>
(1)Nesfatin部分ペプチドによるマウスの免疫
実施例5で作製したNesfatin部分ペプチド(配列番号1〜4)を10〜20μg/回/headをフロインドのコンプリートアジュバント(BACTO社製、1:1)とともに、2週間毎にBalb/cマウス(7週齢、オス)に腹腔内投与した。これを4回行った後、5回目は細胞融合の3日前に組換えhuman Nesfatin-1あるいは組換えhuman Nesfatin溶液50μgを静脈内投与した。
実施例11(1)で免疫されたマウスの脾細胞を用いて、実施例9(2)と同様にしてハイブリドーマを作製した。
得られたハイブリドーマに対して、実施例9(2)と同様のスクリーニングを行った。なお、3%BSA/PBSで2000倍に希釈したヤギ抗マウスIgG−アルカリホスファターゼコンジュゲートの代わりに、3%BSAおよび0.2%スキムミルクを含むPBSで2000倍に希釈したヤギ抗マウスIgG−アルカリホスファターゼコンジュゲート(Tago社)を使用した。結果を表9に示す。表中、D、E、FおよびGは、それぞれ、D:NesfatinのC末端ペプチド(NSF-C18)、E:NesfatinのN末端ペプチド(NSF-N19)、F:Nesfatin-1のC末端ペプチド(NSF1-C18)、またはG:Nesfatin-1の中央部分のペプチド(NSF1-M15)による免疫マウスより得られたハイブリドーマのクローンを表す。また、表中の数値は、405nmにおける吸光度を表す。
実施例9(4)と同様にして、選択したハイブリドーマについてクローニングを行った。
以上の操作で得られた抗Nesfatin-1抗体を産生するハイブリドーマ20クローンのうち、11クローンを大量培養し、培養上清を回収した。培養上清中の抗体をプロテインGカラムで常法により精製した。
<NESFATIN部分ペプチドに対するマウスモノクローナル抗体の反応性評価>
(1)抗原ELISAによる抗体の反応性評価
実施例12により取得した精製IgGを用いて、抗原ELISAによる各抗体の反応性評価を実施例5(2)と同様にして行った。そのほか、反応性評価対象として、96ウェルELISAプレート(MaxiSorp:Nunc社)にPBS(pH7)で1μg/mlに希釈したGST融合組換えヒトNesfatin-1、ヒトNesfatin、ヒトNucB1-N77、ラットNesfatin、またはラットNesfatin-1が固定されたものを使用する以外は、実施例5(2)と同様にして行った。結果を表10および表11に示す。表中の数値は、405nmにおける吸光度を表す。なお、表中表されるクローンは、例えば、NAE−3を例にあげると、NAE−3は、表9におけるE:NesfatinのN末端ペプチド(NSF-N19)による免疫マウスより得られたハイブリドーマのクローン番号3と同一のものを表す。
<NESFATIN部分ペプチドに対するマウスモノクローナル抗体(NAE1)を使用したNesfatin-1測定系の作製>
(1)測定系の構築
(A)ビオチン化抗体の作製
実施例12で得られた抗Nesfatin-1C末端ペプチドマウスモノクローナル抗体(NAE1、NAE3)(IgG)のビオチン化を、実施例7(1)(A)と同様にして行った。
実施例5で作製した抗体(抗原アフィニティー精製抗Nesfatin-1 C末端ペプチドウサギポリクローナル抗体(抗体No.4998))を使用して、実施例7(1)(B)と同様にして、抗体No.4998が固定化された抗体固定化プレートを作製した。
上記実施例14(1)(B)で調製した抗Nesfatin-1C末端ペプチドPAb(抗体No.4998)固定化プレートと、上記実施例14(1)(A)で作製したビオチン化IgG(ビオチン化NAE1)を使用する測定系を検討した。
検体として、精製した組換えヒトNesfatin-1(標準物質)を0−200pMの範囲で含有する3%BSA含有10mM PBS(pH7.2)溶液の検体希釈系列を作製し使用した。ビオチン化抗体は、ビオチン化抗体を2μg/ml含有する3%BSA含有10mM PBS(pH7.2)溶液として使用した。それ以外は、実施例7(1)(C)と同様にして行った。各濃度0〜200pMの検体について、450nmの波長におけるこの溶液の吸収強度を測定し、ブロットした。結果を図16に示す。
上記実施例14(1)(B)で調製した抗Nesfatin-1C末端ペプチドPAb(抗体No.4998)固定化プレートと、上記実施例14(1)(A)で作製したビオチン化IgG(ビオチン化NAE1、ビオチン化NAE3)を使用して、ラットNesfatin-1との交差反応性を検討した。
その結果、ビオチン化NAE1、およびビオチン化NAE3は共に、ヒトNesfatin-1のみを検出し、ラットNesfatin-1には交差反応性を示さないことがわかった。
上記実施例14(1)(B)で調製した抗Nesfatin-1C末端ペプチドPAb(抗体No.4998)固定化プレートと、上記実施例14(1)(A)で作製したビオチン化IgG(ビオチン化NAE1)を使用して、NucB1-N77との交差反応性を検討した。
その結果、本測定系はヒトNesfatin-1のみを検出し、ヒトNucB1-N77には交差反応性を示さないことがわかった。
上記実施例14(1)(B)で調製した抗Nesfatin-1C末端ペプチドPAb(抗体No.4998)固定化プレートと、上記実施例14(1)(A)で作製したビオチン化IgG(ビオチン化NAE1)を使用して、精製した組換えヒトNesfatinとの交差反応性を検討した。
その結果、本測定系はヒトNesfatin-1のみを検出し、ヒトNesfatinには交差反応性を示さないことがわかった。
<NESFATIN部分ペプチドに対するマウスモノクローナル抗体(NAE1)を使用したNesfatin測定系の作製>
(1)測定系の構築
(A)ビオチン化抗体の作製
実施例12で得られた抗Nesfatin-1C末ペプチドマウスモノクローナル抗体(NAE1, NAE3, NAD15)(IgG)のビオチン化を、実施例7(1)(A)と同様にして行った。
抗体(抗原ペプチドアフィニティー精製 抗Nesfatin C末端ペプチドPAb;抗体No.4994、または抗Nesfatin-1C末ペプチドマウスモノクローナル抗体(NAD15))を使用して、実施例7(1)(B)と同様にして、抗体No.4994またはNAD15が固定化された抗体固定化プレートを作製した。
抗体No.4994固定プレートと、ビオチン化NAE1, NAE3, NAD15を使用して、ヒトNesfatinに対する反応性を検討した。
検体として、精製した組換えNesfatin(標準物質)を0〜1nMの範囲で含有する3%BSA含有10mM PBS(pH7.2)溶液の検体希釈系列を作製し使用した。ビオチン化IgGは、ビオチン化IgGを2μg/ml含有する3%BSA含有PBS(pH7.2)溶液として使用した。それ以外は、実施例7(1)(C)と同様にして行った。各濃度0−1nMの検体について、450nmの波長におけるこの溶液の吸収強度を測定し、ブロットした。結果を図20に示す。
抗体NAD15(ヒトNesfatin C末端ペプチドに対するマウスモノクローナル抗体)固定プレートと、ビオチン化NAE1, NAE3を使用して、組換えヒトNesfatinまたは組換えラットNesfatinとの交差反応性を検討した。
この結果から、NAE1, NAE3共にラットNesfatinに対する反応性が無いことが示された。
実施例15(1)より、抗体No.4994固定プレートと、ビオチン化NAE1(検出抗体)を使用する測定系がヒトNesfatinを最も高感度に検出しうることが示されたため、この測定系に関して、ヒトNucB1との交差反応性を検討した。
この結果からNucB1に対する交差反応性は全く認められなかった。このことから本測定系はNesfatin特異的な測定系であると考えられる。
<NESFATIN部分ペプチドに対するマウスモノクローナル抗体(NAF11)を使用したNesfatin-1測定系の作製>
(1)測定系の構築
(A)ビオチン化抗体の作製
実施例12で得られたマウスモノクローナル抗体のうち、ヒトとラットのNesfatin-1に反応し、ヒトNucB1との交差反応性が認められなかった抗Nesfatin-1C末ペプチドマウスモノクローナル抗体(NAF11)を用いて、そのIgGのビオチン化を実施例7(1)(A)と同様にして行った。
抗体(抗原ペプチドアフィニティー精製 抗Nesfatin-1C末端ペプチドPAb(抗体No.4998))を使用して、実施例7(1)(B)と同様にして、抗体No.4998が固定化された抗体固定化プレートを作製した。
上記実施例16(1)(B)で調製した抗Nesfatin-1C末端ペプチドPAb(抗体No.4998)固定化プレートと、上記実施例16(1)(A)で作製したビオチン化IgG(NAF11)を使用する測定系を検討した。
検体として、精製した組換えNesfatin-1(標準物質)を0〜1nMの範囲で含有する3%BSA含有10mM PBS(pH7.2)溶液の検体希釈系列を作製し使用した。ビオチン化IgGは、ビオチン化IgGを2μg/ml含有する3%BSA含有PBS(pH7.2)溶液として使用した。それ以外は、実施例7(1)(C)と同様にして行った。各濃度0〜1nMの検体について、450nmの波長におけるこの溶液の吸収強度を測定し、これをブロットした。結果を図23に示す。
<NESFATIN部分ペプチドに対するマウスモノクローナル抗体(NAF11)を使用したNesfatin測定系の作製>
(1)測定系の構築
(A)ビオチン化抗体の作製
実施例12で得られたマウスモノクローナル抗体のうち、ヒトとラットのNesfatin-1に反応し、ヒトNucB1との交差反応性が認められなかった抗Nesfatin-1C末ペプチドマウスモノクローナル抗体(NAF11)を用いて、IgGのビオチン化を、実施例7(1)(A)と同様にして行った。
抗体(抗原ペプチドアフィニティー精製 抗Nesfatin C末端ペプチドPAb;抗体No.4994)を使用して、実施例7(1)(B)と同様にして、抗体No.4994が固定化された抗体固定化プレートを作製した。
上記実施例17(B)で調製した抗Nesfatin -1C末端ペプチドPAb(抗体No.4994)固定化プレートと、ビオチン化抗体(抗体NAF11)を使用して、ヒト、マウス、ラットに対する交差反応性を検討した。
また、本発明により、Nesfatinと抗原抗体反応するが、NucB1とは実質的に抗原抗体反応しない抗体、さらには、その抗体を用いる、Nesfatinの免疫学的検出方法および検出キットを提供することができる。
(1)配列番号1 NSF1−C18のアミノ酸配列
(2)配列番号2 NSF1−M15のアミノ酸配列
(3)配列番号3 NSF−C18のアミノ酸配列
(4)配列番号4 NSF−N19のアミノ酸配列
(5)配列番号5 ヒト由来Nesfatin-1のアミノ酸配列
(6)配列番号6 マウス由来Nesfatin-1のアミノ酸配列
(7)配列番号7 ラット由来Nesfatin-1のアミノ酸配列
(8)配列番号8 ヒト由来NESFATINのアミノ酸配列
(9)配列番号9 ヒト由来NESFATIN(Mature)のアミノ酸配列
(10)配列番号10 マウス由来NESFATINのアミノ酸配列
(11)配列番号11 マウス由来NESFATIN(Mature)のアミノ酸配列
(12)配列番号12 ラット由来NESFATINのアミノ酸配列
(13)配列番号13 ラット由来NESFATIN(Mature)のアミノ酸配列
(14)配列番号14 ヒト由来NucB1(Mature)のアミノ酸配列
(15)配列番号15 マウス由来NucB1(Mature)のアミノ酸配列
(16)配列番号16 ラット由来NucB1(Mature)のアミノ酸配列
(17)配列番号17 ヒト由来NucB1−N77のアミノ酸配列
(18)配列番号18 マウス由来NucB1−N77のアミノ酸配列
(19)配列番号19 ラット由来NucB1−N77のアミノ酸配列
(20)配列番号20 Human NESFATIN & Human NESFATIN-1 1st PCR Primer hNucB2-F0191
(21)配列番号21 Human NESFATIN & Human NESFATIN-1 1st PCR Primer hNucB2-R1549
(22)配列番号22 Human NESFATIN & Human NESFATIN-1 2nd PCR Primer hNucB2-F292
(23)配列番号23 Human NESFATIN-1 2nd PCR Primer hNucB2-R514
(24)配列番号24 Human NESFATIN 2nd PCR Primer hNucB2 R1461
(25)配列番号25 Human NucB1 & Human NucB1-N77 1st PCR Primer hNucB1-F061
(26)配列番号26 Human NucB1 & Human NucB1-N77 1st PCR Primer hNucB1-R1376
(27)配列番号27 Human NucB1 & Human NucB1-N77 2nd PCR Primer hNucB1-F096
(28)配列番号28 Human NucB1-N77 2nd PCR Primer hNucB1-R303
(29)配列番号29 トロンビン認識部位
(30)配列番号30 mouse NESFATIN & mouse NESFATIN-1 1st PCR Primer mNucB2-F337
(31)配列番号31 mouse NESFATIN & mouse NESFATIN-1 1st PCR Primer mNucB2-R1613
(32)配列番号32 mouse NESFATIN & mouse NESFATIN-1 2nd PCR Primer mNucB2-F360
(33)配列番号33 mouse NESFATIN-1 2nd PCR Primer mNucB2-R582
(34)配列番号34 mouse NESFATIN 2nd & 3rd PCR Primer mNucB2-R1527
(35)配列番号35 mouse NESFATIN 3rd PCR Primer His-Thr-For
(36)配列番号36 mouse NucB1 & mouse NucB1-N77 1st PCR Primer mNucB1-F009
(37)配列番号37 mouse NucB1 & mouse NucB1-N77 1st PCR Primer mNucB1-R1406
(38)配列番号38 mouse NucB1 & mouse NucB1-N77 2nd PCR Primer mNucB1-F094
(39)配列番号39 mouse NucB1-N77 2nd PCR Primer mNucB1-R301
(40)配列番号40 mouse NucB1 2nd PCR Primer mNucB1-R1360
(41)配列番号41 rat NESFATIN & rat NESFATIN-1 1st PCR Primer rNucB2-F204
(42)配列番号42 rat NESFATIN & rat NESFATIN-1 1st PCR Primer rNucB2-R1540
(43)配列番号43 rat NESFATIN & rat NESFATIN-1 2nd PCR Primer ratNucB2-F286
(44)配列番号44 rat NESFATIN-1 2nd PCR Primer ratNucB2-R507
(45)配列番号45 rat NESFATIN 2nd & 3rd PCR Primer ratNucB2-R1531
(46)配列番号46 rat NucB1 & rat NucB1-N77 1st PCR Primer ratNucB1-F001
(47)配列番号47 rat NucB1 & rat NucB1-N77 1st PCR Primer ratNucB1-R1402
(48)配列番号48 rat NucB1 & rat NucB1-N77 2nd PCR Primer rNucB1-F078
(49)配列番号49 rat NucB1-N77 2nd PCR Primer rNucB1-R285
(50)配列番号50 rat NucB1 2nd PCR Primer rNucB1-R1357
Claims (27)
- Nesfatin-1と抗原抗体反応するが、Nesfatinとは実質的に抗原抗体反応しない抗体。
- 以下のアミノ酸配列を有するペプチドを免疫原として用いることにより得られる、請求項1記載の抗体。
NSF1-C18:-Gly-Cys-Ser-Lys-Glu-Leu-Asp-Leu-Val-Ser-His-His-Val-Arg-Thr-Lys-Leu -Asp-Glu-Leu - Nesfatin-1と抗原抗体反応するが、NucB1とは実質的に抗原抗体反応しない抗体。
- 受領番号FERM ABP−10881、FERM ABP−10882、FERM ABP−10883、またはFERM ABP−10884として寄託されているハイブリドーマにより産生される、請求項3記載のモノクローナル抗体。
- Nesfatin-1と抗原抗体反応するが、NesfatinおよびNucB1とは実質的に抗原抗体反応しない抗体。
- 受領番号FERM ABP−10882、またはFERM ABP−10884として寄託されているハイブリドーマにより産生される、請求項5記載のモノクローナル抗体。
- Nesfatinと抗原抗体反応するが、Nesfatin-1およびNucB1とは実質的に抗原抗体反応しない抗体。
- 受領番号FERM ABP−10881、FERM ABP−10882、FERM ABP−10883、またはFERM ABP−10884として寄託されているハイブリドーマ。
- 検体を、請求項1〜6のいずれかに記載の抗体に接触させる工程、
検体と抗原抗体反応した抗体を検出する工程を含む、Nesfatin-1の免疫学的検出方法。 - 検体を、請求項7記載の抗体に接触させる工程、
検体と抗原抗体反応した抗体を検出する工程を含む、Nesfatinの免疫学的検出方法。 - 検体中のNesfatin-1の免疫学的検出方法であって、
請求項1〜6記載の抗体のうちから選択された2種類の抗体を用いる、免疫学的検出方法。 - 検体を、固相に固定された一次抗体に接触させる工程、
一次抗体が結合した検体に、標識された二次抗体を接触させる工程、ついで
検体と抗原抗体反応した二次抗体を検出する工程を含み、
一次抗体または二次抗体のうち一方が、請求項1、2、5または6のいずれかに記載の抗体であって、
一次抗体または二次抗体のうち他方が、請求項3、4、5または6のいずれかに記載の抗体である、請求項11記載の免疫学的検出方法。 - 一次抗体が、請求項1または2記載の抗体であって、
二次抗体が、受領番号FERM ABP−10881、またはFERM ABP−10883として寄託されているハイブリドーマにより産生される抗体である、請求項12記載の免疫学的検出方法。 - 一次抗体が、受領番号FERM ABP−10884、またはFERM ABP−10882として寄託されているハイブリドーマにより産生される抗体であって、
二次抗体が、請求項1または2記載の抗体である、請求項12記載の免疫学的検出方法。 - Nesfatin-1の濃度が30pM未満である検体と、Nesfatin-1の濃度が0pMである対照検体とを弁別可能である感度を有する、請求項11〜14のいずれかに記載の記載の免疫学的検出方法。
- 検体中のNesfatinの免疫学的検出方法であって、
検体を、固相に固定された一次抗体に接触させる工程、
一次抗体が結合した検体に、標識された二次抗体を接触させる工程、ついで
検体と抗原抗体反応した二次抗体を検出する工程を含み、
一次抗体または二次抗体のうち一方が、請求項7記載の抗体であって、
一次抗体または二次抗体の他方が、Nesfatinと抗原抗体反応するが、NucB1とは実質的に抗原抗体反応しない抗体である、Nesfatinの免疫学的検出方法。 - Nesfatinの濃度が30pM未満である検体と、Nesfatinの濃度が0pMである対照検体とを弁別可能である感度を有する、請求項16記載の免疫学的検出方法。
- 一次抗体が、請求項7記載の抗体であり、
二次抗体が、受領番号FERM ABP−10881、またはFERM ABP−10883として寄託されているハイブリドーマにより産生される抗体である請求項16または17記載の免疫学的検出方法。 - 請求項12〜15のいずれかに記載の検出方法に用いられるNesfatin-1の検出キットであって、
一次抗体が固定された固相、および標識された二次抗体を含み、
一次抗体または二次抗体のうち一方が、請求項1、2、5または6のいずれかに記載の抗体であって、
一次抗体または二次抗体の他方が、請求項3、4、5または6のいずれかに記載の抗体である、Nesfatin-1の検出キット。 - 請求項16〜18のいずれかに記載の検出方法に用いられるNesfatinの検出キットであって、
一次抗体が固定された固相、および標識された二次抗体を含み、
一次抗体または二次抗体のうち一方が、請求項7記載の抗体であって、
一次抗体または二次抗体の他方が、Nesfatinと抗原抗体反応するが、NucB1とは実質的に抗原抗体反応しない抗体である、Nesfatinの検出キット。 - 検体に、標識されたNesfatin-1標準物質を混和する工程、
標識化Nesfatin-1標準物質が混和された検体に、請求項1〜6のいずれかに記載の抗体を接触させる工程、
抗体と抗原抗体反応した標識化Nesfatin-1標準物質を検出する工程を含む、Nesfatin-1の免疫学的検出方法。 - 抗体が、請求項5または6記載の抗体である、請求項21記載の免疫学的検出方法。
- 検体に、標識されたNesfatin標準物質を混和する工程、
標識化Nesfatin標準物質が混和された検体に、Nesfatinと抗原抗体反応するが、NucB1とは実質的に抗原抗体反応しない抗体を接触させる工程、
抗体と抗原抗体反応した標識化Nesfatin標準物質を検出する工程を含む、Nesfatinの免疫学的検出方法。 - 抗体が、請求項7記載の抗体である、請求項23記載の免疫学的検出方法。
- 請求項21または22記載の検出方法に用いられるNesfatin-1の検出キットであって、
標識化されたNesfatin-1標準物質、およびNesfatin-1と抗原抗体反応する抗体を含み、
該抗体が、請求項1〜6のいずれかに記載の抗体である、Nesfatin-1の検出キット。 - 請求項23または24記載の検出方法に用いられるNesfatinの検出キットであって、
標識化されたNesfatin標準物質、およびNesfatinと抗原抗体反応する抗体を含み、
該抗体が、請求項7記載の抗体である、Nesfatinの検出キット。 - 請求項1〜7のいずれかに記載の抗体を含有する食欲亢進および/または体重増加亢進のための医薬組成物。
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