JP2010532634A - 通信ネットワーク内でVoIPおよび複数QOSフロー・トラフィックをサポートするための統一された過負荷およびオーバーフロー制御の方法およびシステム - Google Patents

通信ネットワーク内でVoIPおよび複数QOSフロー・トラフィックをサポートするための統一された過負荷およびオーバーフロー制御の方法およびシステム Download PDF

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Abstract

統一された形で基地局処理ユニット過負荷およびバッファ・オーバーフローを制御する方法およびシステムにおいて、基地局の1つまたは複数の処理ユニットが、その処理ユニット(1つまたは複数)が過負荷状態に入ったかどうかを判定するために監視される。そうである場合には、フローごとに、システムは、上流エンティティから処理ユニットに送信される際のデータ・フロー内のデータの量を制御するアドバタイズ・ウィンドウを生成する。アドバタイズ・ウィンドウは、プロセッサ過負荷係数とバッファ・オーバーフロー係数との両方を考慮に入れて生成される。これらの係数を組み込むことによって、アドバタイズ・ウィンドウは、集合的に、システム全体で、プロセッサ過負荷とバッファ・オーバーフローとの両方を制限するように働く。

Description

本発明は、通信に関し、より具体的には、無線通信ネットワーク内でデータ・フローを制御するシステムに関する。
無線ラジオ周波数通信システムは、従来の電話機などの陸線接続されたデバイスにアクセスする必要なしに、人々が長距離にまたがって互いに通信することを可能にする。早期のシステムは、主に音声通信用に構成されたが、技術的改良が、音声と高速パケット・データ転送との両方のための「3G」(第3世代)および類似する無線ネットワークの開発を可能にした。たとえば、CDMAベースの「1x−EVDO」(Evolution Data OptimizedまたはEvolution Data Only)無線通信ネットワークは、今や、米国および他所の多くの部分で実施されているが、音声と非音声データとの両方の高速無線伝送のためのCDMA2000(登録商標)3Gモバイル遠隔通信プロトコル/仕様を使用する。1x−EVDOは、高いデータ・レート、具体的には、高速パケット・データの搬送専用のラジオ・チャネル、たとえば音声データを搬送するラジオ・チャネルとは別々の1.25MHz帯域幅(またはこれより広い)ラジオ・チャネルで、3.1Mビット/sまでの順方向リンク・データ・レートおよび1.8Mビット/sまでの逆方向リンク・レートをサポートする、CDMA2000(登録商標)の実施態様である。
3Gパケット・データ・ネットワーク、たとえば、データ伝送全般にインターネット・プロトコル(「IP」)および音声データ伝送にvoice over IP(「VoIP」)を使用するネットワークでは、データは、複数のアドレッシングされたデータ・パケットに分解される。たとえば、VoIPを用いると、アナログのオーディオ/音声信号が、取り込まれ、デジタル化され、データ・パケットに分解される。次に、音声と非音声との両方のデータ・パケットが、IPベースの通信ネットワークを介して送信され、ルーティングされ、ここで、データ・パケットは、そのデータ・パケットがアドレッシングされたアクセス端末によって受信され、再アセンブルされる。しかし、物理的回路または論理的回路(たとえば、パスウェイ)が、呼ごとに確立される(回路のリソースは呼の持続時間全体の間、その呼専用である)回線交換システムとは異なって、データ・パケットは、異なるときに、順序はずれで、および/または異なるパスウェイに沿って送信される可能性がある。この形で、データ伝送リソースは、より効率的で最適化された形で利用される。
VoIPの使用は、無線通信ネットワークで音声サービスをマルチメディアおよび他のパケット・データ・サービスと統合することを可能にする。これは、多様なアプリケーションを容易にし、全体的なシステム性能を高めることができる。しかし、無線ネットワークは、パケット音声トラフィックに、特定の課題を提示する。一般的に言って、ネットワーク負荷が高まるにつれて、捨てられる呼、低い品質の呼(たとえば、高まったフレーム・エラー・レートから生じる)、長い伝送待ち時間などの高まった尤度があり、これらのすべてが、許容できないレベルのユーザ不満につながる可能性がある。より具体的には、無線ネットワーク内のエア・インターフェース(たとえば、1つまたは複数の固定基地局とさまざまなモバイルのまたは他の無線アクセス端末との間の無線リンク)は、本来、動的であり、各音声ユーザに関連するシステム容量および性能も同様である。したがって、ターゲット・サービス品質(「QOS」)レベルに従ってすべてのアクティブ・ユーザに対応するのに十分な帯域幅が使用可能ではない場合がある。さらに、帯域幅が使用可能である場合であっても、変化するラジオ・エアリンク状態などに起因して、無線アクセス端末への音声または他のデータ・パケットの伝送でターゲットQOSレベルまたは要求QOSレベルを満足することが不可能であるときがありえる。
いくつかの場合に、これらの問題は、ネットワーク電子処理容量の制限の結果として混合され得る。具体的に言うと、無線パケット・データ通信の実行は、多数のデータ・パケットの進行中の電子処理を伴う。このために、ネットワーク・インフラストラクチャの各要素(たとえば、無線ユニット、基地局、RNC、MSCなど)は、通常、1つまたは複数のマイクロプロセッサまたは他の電子処理ユニットを含む。ネットワーク・トラフィック負荷が重いときには、プロセッサ・リソースは、拡大されすぎる場合があり、たとえば、通信チャネルの特定のレッグ/ホップ内に、要求QOSレベルまたはターゲットQOSレベルに従ってデータ負荷に適応するのに十分な処理能力がない場合がある。さらに、ベスト・エフォート・データ転送およびビデオ電話などのVoIPおよび複数のQOSアプリケーションを用いると、大きい振幅レベルの負荷サージおよび浮動をもたらす複雑なバースト性のトラフィック・パターンがある。負荷サージおよび浮動は、複数の処理デバイスを過負荷状態に駆り立てる可能性がある。そのような過負荷状態中には、処理ユニットおよびそれに接続された通信バスが、複雑なおよび/または不規則なプロセッサ過負荷挙動を有する傾向がある。これらの要因は、フロー・ドロップ(flow drop)および捨てられるパケットをもたらし、低い品質の呼および許容できないシステム性能をもたらす可能性がある。
本発明の実施形態は、無線ネットワーク内でのデータ・トラフィック制御の、たとえば統一された形で基地局処理ユニット過負荷およびバッファ・オーバーフローを制御する、システムおよび方法に関する。無線ネットワークは、1つまたは複数の基地局および基地局(1つまたは複数)に接続された1つまたは複数の上流ネットワーク・エンティティ、たとえば、無線ネットワーク制御装置(「RNC」)を含む。基地局は、1つまたは複数のマイクロプロセッサまたは他の処理ユニットと、複数のデータ・バッファとを含み、複数のデータ・バッファは、分散したエンド・ユーザ端末、たとえば携帯電話機のセットと無線で通信するために基地局の電子インフラストラクチャの一部として調整された形で働く。RNC(または他の上流ネットワーク・エンティティ)は、基地局とネットワークの上流部分との間のインターフェースとして働く。したがって、RNCが、エンド・ユーザ端末への送信のために指定されたデータ・フローを受け取るときに、データ・フローは、基地局に送信され、基地局では、データ・フローが、バッファで受け取られ、処理ユニット(1つまたは複数)によって処理される(「フロー」は、ソース・アドレス/ポートと宛先アドレス/ポートとの間のデータ・パケットの一意に定義されたストリームであり、パケットは、同一プロトコルに従って生成される)。動作中に、統一されたデータ・トラフィック過負荷/オーバーフロー・システムが、処理ユニット(1つまたは複数)を監視して、処理ユニットが過負荷状態に入ったかどうかを判定する。そうである場合には、フローごと(たとえば、処理ユニットに送信されるデータ・フローごと)に、システムは、RNCまたは他の上流ネットワーク・エンティティから処理ユニットに送信されるデータ・トラフィックの量を制御するアドバタイズ・ウィンドウ(advertise window)を生成する。「アドバタイズ・ウィンドウ」は、データの単位で表されたデータ量を指し、これは、送信器から受信器に送信されるデータの量を制御するために受信器から送信器に送信される。
もう1つの実施形態では、アドバタイズ・ウィンドウ(フローごとに生成される)は、統一されたプロセッサ過負荷およびバッファ・オーバーフロー制御ウィンドウであり、これは、アドバタイズ・ウィンドウが、プロセッサ過負荷係数とバッファ・オーバーフロー係数との両方を考慮に入れて生成されることを意味する。これらの係数を組み込むことによって、アドバタイズ・ウィンドウは、システム全体の基礎で、プロセッサ過負荷とバッファ・オーバーフローとの両方を制限するように集合的に働く。
もう1つの実施形態では、このシステムは、オーバーフロー・ウィンドウおよび過負荷制御ウィンドウを計算する。オーバーフロー・ウィンドウは、処理ユニット・バッファに関連し、たとえば、オーバーフロー・ウィンドウは、受信バッファ内のオーバーフロー状態に関連するものとすることができる。過負荷制御ウィンドウは、処理ユニットが過負荷状態に入った後に、(i)指定された時間期間内に処理ユニットによって受信されたデータの量(たとえば、データは、RNCまたは他の上流エンティティから受信される)、(ii)処理ユニットに関連する指定された時間期間中に発生するものとして登録されたデータ・バーストの数、および(iii)処理ユニットの過負荷の度合に関連する過負荷係数の関数として計算される。統一された制御ウィンドウは、バッファ・オーバーフロー・ウィンドウまたは過負荷制御ウィンドウのうちでより小さい方にセットされ、その後、上流ネットワーク・エンティティに送信される。指定された時間期間は、たとえば、過負荷係数が連続して更新されるときの間の時間期間とすることができる。また、「データ・バースト」は、処理ユニットで受信され、かつ/もしくは処理ユニットから排出されるデータの指定された量および/または指定された量のデータが指定された時間期間中に受信/排出されない場合のタイマの満了など、それに関連する別の係数を意味する。
もう1つの実施形態では、このシステムは、処理ユニットの専有レベルを監視する。過負荷係数は、少なくとも部分的にターゲット専有レベルに対する専有レベルの比較に基づいて生成される。上で注記したように、過負荷係数は、処理ユニットが過負荷ではない状態を含む、処理ユニット過負荷の度合に関連する。過負荷係数は、周期的に更新される。処理ユニットが、過負荷状態に入ったと考えられる(たとえば、実際の専有レベルがターゲット・レベルを超える)場合には、このシステムは、連続する更新の間のインターバルに、フローごとに、処理ユニットを通過するデータの量を追跡する。このシステムは、更新インターバル中に受信されるデータ・バーストの個数をも追跡する。更新インターバルの終りに、更新された過負荷係数が、継続する過負荷状態を示す場合には、過負荷制御ウィンドウが、上で示したように、たとえば累算されたデータ、データ・バースト、および過負荷状態の関数として計算される。バッファ・オーバーフロー・ウィンドウも計算される。後続更新インターバルでは、データ・バーストが発生するものとして登録されるたびに、このシステムは、アドバタイズ・ウィンドウを生成し、RNCまたは他の上流エンティティに送信する。アドバタイズ・ウィンドウは、過負荷制御ウィンドウおよびバッファ・オーバーフロー・ウィンドウの最小値である。したがって、了解されるとおり、オーバーフロー・ウィンドウは、過負荷制御ウィンドウがより小さい(したがって、データ・フローに対してより制限的である)場合を除いて、実質的なデータ輻輳を示す状態を制御している。
もう1つの実施形態では、過負荷係数が、処理ユニットが過負荷状態から出たことを示す場合に、アドバタイズ・ウィンドウは、オーバーフロー・ウィンドウと等しくなるようにセットされる。また、処理ユニットが、まだ過負荷状態である場合には、過負荷制御ウィンドウは、更新インターバル内に発生するものとして登録されたデータ・バーストの個数が前のインターバル内に発生したものとして登録されたデータ・バーストの個数を超える場合に、0にセットされる。
本発明は、添付図面を参照して非限定的な実施形態の次の説明を読むことからよりよく理解される。
本発明の実施形態による、無線通信ネットワークの文脈での統一されたデータ・トラフィック過負荷およびオーバーフロー制御システムを示す概略図である。 本発明の実施形態による、無線通信ネットワークの文脈での統一されたデータ・トラフィック過負荷およびオーバーフロー制御システムを示す概略図である。 動作中の本システムのタイムラインを単純化された形で示す図である。 動作中の本システムの諸態様を示す流れ図である。 動作中の本システムの諸態様を示す流れ図である。
図1〜5を参照すると、本発明の実施形態は、無線ネットワーク12内のデータ・トラフィック制御の、たとえば、統一された形で基地局処理ユニット過負荷およびバッファ・オーバーフローを制御する、方法およびシステム10に関する。無線ネットワーク12は、1つまたは複数の基地局14a〜14cと基地局(1つまたは複数)14a〜14cに接続された1つまたは複数の上流ネットワーク・エンティティ16、たとえば、モバイル・スイッチング・センタ(mobile switching center)または無線ネットワーク制御装置(「RNC」)18とを含む。基地局14aは、1つまたは複数のマイクロプロセッサまたは他の処理ユニット20と、複数のデータ・バッファ22とを含み、これらは、分散した無線ユニット24a、24b、たとえば携帯電話機のセットと無線通信するための基地局の電子インフラストラクチャの一部として調整された形で働く。RNC 18は、基地局とネットワーク12の上流部分との間のインターフェースとして働く。したがって、RNC 18が、無線ユニット24a、24bへの送信のために指定されたデータ・フロー26を受信するときに、データ・フロー26は、基地局14aに送信され、ここで、処理ユニット(1つまたは複数)による処理のためにバッファ22で受け取られる(上で注記したように、「フロー」は、ソース・アドレス/ポートと宛先アドレス/ポートとの間のデータ・パケット28の一意に定義されたストリームであり、パケットは、同一プロトコルに従って生成される。ストリームを、パケット・ヘッダ内の共通フローIDなどを介して、共通のソースおよび一意の宛先に関して一意に定義することができる)。動作中に、統一されたデータ・トラフィック過負荷/オーバーフロー・システム10は、処理ユニット20を監視して、処理ユニット20が過負荷状態に入ったかどうかを判定する。そうである場合には、フローごと(たとえば、処理ユニットに送信されるデータ・フロー26ごと)に、システム10は、RNC 18から処理ユニット20に送信される際のデータ・フロー26内のデータの量を制御するためのアドバタイズ・ウィンドウ30を生成する。
一般的に言うと、用語「ウィンドウ」は、バイトの量、またはより一般的には、データの単位で表されたデータ量を記述する。「アドバタイズされる」または提供されるウィンドウ30は、データ・フローを制御するために受信ユニットから送信ユニットに送信され、送信ユニットは、アドバタイズ・ウィンドウによって定義される量より多くの保留中の未肯定応答パケットを有することを許容されない。システム10内では、アドバタイズ・ウィンドウ30は、統一されたプロセッサ過負荷およびバッファ・オーバーフロー制御ウィンドウであり、これは、アドバタイズ・ウィンドウが、プロセッサ過負荷係数とバッファ・オーバーフロー係数との両方を考慮に入れて生成されることを意味する。これらの係数を組み込むことによって、データ・フロー26を制御するために生成されるアドバタイズ・ウィンドウ30は、使用ごとのベースのマルチQOSアプリケーションをサポートするために、プロセッサ過負荷とバッファ・オーバーフローとの両方を、システム全体の基礎とフローごととの両方で制限するように働く。
下でより詳細に述べるように、処理ユニット20が過負荷状態32に入るときを判定するプロセスの一部として、システムは、(i)ターゲット・プロセッサ専有レベル36と比較した処理ユニットの専有レベル34を監視し、(ii)1つまたは複数の過負荷係数38を生成する。過負荷係数38は、処理ユニット過負荷の度合に関連する(了解されるとおり、これは、処理ユニットが過負荷ではない条件/状態を含む)。過負荷係数38は、周期的に更新される。処理ユニット20が、過負荷状態に入ったと考えられる場合には、システムは、フローごとに、連続する更新44の間のインターバル42に処理ユニットを通過するデータの量(「累算されたデータ」)40を追跡する。システムは、更新インターバル中に受信されるデータ・バーストの個数46をも追跡する。更新インターバル42の終りに、更新された過負荷係数38が、継続する過負荷状態を示す場合には、過負荷制御ウィンドウ48を計算する。過負荷制御ウィンドウ48は、累算されたデータ40、データ・バーストの個数46、および過負荷係数38の関数として計算される。バッファ・オーバーフロー・ウィンドウ50も計算される。バッファ・オーバーフロー・ウィンドウ50は、処理ユニット・バッファ22のうちの1つに関連し、たとえば、オーバーフロー・ウィンドウ50は、受信バッファ52内のオーバーフロー状態に関連するものとすることができる(バッファ・オーバーフロー・ウィンドウが、進行中の周期的な基礎で計算される場合もある)。後続の更新インターバルでは、データ・バーストが発生するものとして登録されるたびに、システムは、アドバタイズ・ウィンドウ30を生成し、これをRNC 18または他の上流エンティティ16に送信する。送信されるアドバタイズ・ウィンドウ30(たとえば、統一されたプロセッサ過負荷およびバッファ・オーバーフロー制御ウィンドウ)は、過負荷制御ウィンドウおよびバッファ・オーバーフロー・ウィンドウの最小値である。上で注記したように、適用可能な場合には、このプロセスは、フローごとに実行される。
システム10を、ハードウェア・モジュール、ハードウェア/ソフトウェア・モジュール、またはソフトウェア・モジュール53(たとえば、スクリプトまたは他のソフトウェア・プログラム、あるいはソフトウェア・プログラムのスイート)として、独立の形でおよび/または処理ユニットと一体化しておよび/または1つもしくは複数のネットワーク・コンポーネント(たとえば、基地局およびRNC)と共に、本明細書で説明する方法を実行するために実施することができる。
統一されたデータ・トラフィック過負荷/オーバーフロー・システム10は、無線通信ネットワーク12の一部として実施される。そのようなネットワーク12の一例を、図1および2に示す。このネットワークでは、陸地の区域が、複数のセルまたはセクタ(図示せず)に地理的に分割され、このセルまたはセクタは、通常、連続的であり、一緒にネットワークのカバレッジ・エリアを定義する。各セルは、基地局(「BS」)14a〜14cによって取り扱われる。他の可能なコンポーネントの中で、各基地局は、1つまたは複数の処理ユニット20、トランシーバ・システム54(たとえば、固定/静止トランシーバおよびアンテナ)、回線インターフェース・ユニット(「LIU」)56、および1つまたは複数のデジタル信号プロセッサ(「DSP」)58を含むことができる。これらのコンポーネントは、ネットワークのユーザにサービスを提供する分散した無線ユニット24a、24b(たとえば、携帯電話機)のセットとの無線通信を実行するために協調して動作するように構成される。LIU 56は、基地局14a〜14cとRNC 18との間のデータの転送のために、基地局14a〜14cとRNC 18との間の通信インターフェースとして働く。DSP 58と共に、処理ユニット20は、ネットワーク上で実施されている通信プロトコルに従って、必要に応じてデータを処理する。トランシーバ・システム54は、RF信号を受信し、送信する複数のアンテナと、それぞれ順方向リンクおよび逆方向リンクを介する送信および受信のためにラジオ周波数レベルでデータ信号を変調するさまざまな電気サブコンポーネントとを含む。
基地局14a〜14cと無線ユニット24a、24bとの間で無線通信を行うためのさまざまな方法が存在する。1つのそのような方法が、上で述べたさまざまな標準規格の下で米国内で幅広く実施されているCDMA(符号分割多元接続)スペクトル拡散多重化方式である。CDMAベースのネットワークでは、無線ユニットから基地局への送信は、逆方向リンク60aを介し、この逆方向リンク60aは、第1の指定された周波数を中心とする1.25MHz(またはこれより広い)周波数帯域幅である。一般に、各無線ユニットは、常に全帯域幅を割り振られ、個々の無線ユニットからの信号は、符号化方式を使用して互いから区別される。基地局から無線ユニットへの送信は、順方向リンク60bを介し、この順方向リンク60bは、第2の指定された周波数を中心とする、類似する1.25MHz(またはこれより広い)周波数帯域幅である。順方向リンクおよび逆方向リンクは、それぞれ、複数のトラフィック・チャネルおよびシグナリング・チャネルまたは制御チャネルを含むことができ、前者は、主にデータを搬送するためのものであり、後者は、主に、CDMA通信を実施するのに必要な制御信号、同期化信号、および他の信号を搬送するためのものである。したがって、CDMA通信の場合に、処理ユニット20を、他の機能の中でも、エアリンクを介して受信されたスペクトル拡散信号を分離し、復号し、エアリンクを介する送信のために信号を組み合わせ、符号化するように構成することができる。
そして基地局14a〜14cが、「バックホール」通信パスウェイ62を介してRNC 18に接続される。たとえば、バックホール62は、コンセントレータ・ルータ(concentrator router)64および大容量マルチプレクサ(「MUX」)66を含むことができ、ここで、RNC 18で受信されたデータは、コンセントレータ・ルータ64に転送され、その後、大容量回線を介して、基地局14a〜14cへの転送のためにMUX 66に転送される。RNC 18は、ネットワーク12の無線/ラジオ端と、公衆交換電話網(「PSTN」)68およびインターネット70などのさまざまな内部ネットワークおよび外部ネットワークとの間のインターフェースとして働く。RNC 18は、無線ユニット24a、24bとの間で呼または他のデータ転送を確立するのに必要なシグナリング機能を実行するトラフィック処理ユニット(「TP」)72を含む。インターネット70または他所との間の高速データ伝送(たとえば、ウェブ・ブラウジング、リアル・タイム・ファイル転送、または大きいデータ・ファイルのダウンロードを容易にするため)について、ネットワーク12は、インターネット・プロトコルを使用することができ、ここで、データは、複数のアドレッシングされたデータ・パケット28に分解される。ネットワーク12とインターネット70などの他のネットワークとの間でパケット・データ28を転送するのに使用するために、無線ネットワーク12は、無線ユニットから発するかこれで終端するパケット・データをルーティングするパケット・データ・サービング・ノード(packet data serving node、「PDSN」)74と、認証、許可、および課金(authentication,authorization,and accounting)モジュール(「AAA」)76と、1つまたは複数のファイヤウォール78と、VoIP伝送をPSTN 68を介する転送に適するフォーマット(たとえば、アナログ音声信号)におよびその逆に変換するVoIPメディア・ゲートウェイ80とを含むことができる。ネットワーク12は、ネットワークの異なる要素の間、たとえば、RNC 18とAAAモジュール76または他のサービス・センタとの間の内部陸線通信用のコアIPネットワーク部分82をも含むことができる。
基地局14a〜14cは、上ではそれぞれが1つの処理ユニット20を有するものとして説明されたが、より一般的には、それぞれが、基地局の容量に応じて、複数の処理ユニットを含む。呼または他の通信が新たに開始されるときに、処理ユニットの1つが、その呼を処理するために一時的に割り当てられる。呼が打ち切られるときに、処理ユニットは、解放され、別の呼を処理するために割り当てることが可能になる。さらに、図2に示されているように、各処理ユニット20は、1つまたは複数の処理サブユニット84、86ならびにRAMなどの一時メモリ88を含むことができる。この例では、第1処理サブユニット84(「BAP」)は、LIU 56(これ自体を処理サブユニットと考えることができる)との処理インターフェースとして働き、第2処理サブユニット86(「BMP」)は、DSP 58および一時メモリ88との処理インターフェースとして機能する(そのような構成は、たとえば、Lucent Technologies(登録商標)社/Qualcomm(登録商標)社のシングルボード1x−EVモデムに見られる)。本発明によれば、プロセッサ専有レベルを、処理ユニット20全体に関しておよび/または各処理サブユニット84、86に関して監視することができる。例示のために、統一されたデータ・トラフィック過負荷/オーバーフロー・システム10および関連する方法を、図2に示されたものなどのプロセッサ・サブユニットのうちの特定の1つ(または複数)に関するプロセッサ過負荷の監視に関してさらに説明する。しかし、この方法を、異なる構成を有する処理ユニットに適用することができる。さらに、本明細書で他の形で指定されない限り、用語「処理ユニット」は、一般に、より大きい処理ユニットの処理サブコンポーネントであれそれ自体が1つまたは複数の処理サブコンポーネントを有するユニットであれ、シグナリングおよびデータ処理機能性を有するすべての電子モジュールを指す。
上で注記したように、システム10は、フローごとに、統一された形でバッファ・オーバーフローおよびプロセッサ過負荷を制御するために、バッファ・オーバーフローの考慮を組み込まれる。たとえば、図2に示されているように、データ・フロー26ごとに、3つのバッファすなわち、受信バッファ52、遅延ACKバッファ90、および再送信バッファ92が、データ・フロー26に一意に割り振られる(図を単純にするために、バッファ22およびデータ・フロー26は、図2では集合で示されている)。通常、各バッファ、および特に受信バッファ52は、それ自体のオーバーフロー制御を有する。たとえば、RNC TP 72と受信バッファ52との間のデータ・フローのオーバーフロー制御は、単純なウィンドウ制御とすることができる。ここで、受信バッファ52から排出されるすべての「x」バイトについて(たとえば、バイトは、受信バッファからBAP 84などの下流エンティティに送信される)(ただし、「x」は、指定された数)、BAP 84は、「x」バイトのオーバーフロー・アドバタイズ・ウィンドウ50をRNC TP 72に送信する。「x」バイトが指定された「y」ミリ秒以内に排出されない場合には、オーバーフロー・アドバタイズ・ウィンドウ50は、

オーバーフロー・アドバタイズ・ウィンドウ
=(受信バッファ・サイズ)−(バッファ・バックログ)

というサイズで、RNC TP 72に送信される。言い換えると、この場合のオーバーフロー・アドバタイズ・ウィンドウ50は、受信バッファ52内に残っているスペースと等しい。了解されるとおり、オーバーフロー・ウィンドウ50は、指定された「x」バイトが排出されるとき、または「x」バイトが指定された「y」ミリ秒の時間期間内に排出されない場合にその指定された「y」ミリ秒に(最後のオーバーフロー・ウィンドウが計算されたときから)、周期的に(潜在的に不規則に)計算される。システム10では、オーバーフロー・ウィンドウ50(たとえば、下で述べる「W_que」を参照されたい)が、統一されたアドバタイズ・ウィンドウ30(たとえば、下で述べるウィンドウ「W」を参照されたい)を生成するためにプロセスの一部として継続的に計算されるが、統一されたアドバタイズ・ウィンドウ30が、オーバーフロー・ウィンドウ50に取って代わることに留意されたい。言い換えると、オーバーフロー・ウィンドウは、下で述べる、統一されたアドバタイズ・ウィンドウの値が計算されたオーバーフロー・ウィンドウと等しくセットされる場合を除いて、RNCにまたは他の形で送信はされない。
プロセッサ専有が集計トラフィックに依存するので、バッファ・オーバーフロー制御は、一般に、フローごとに実行されるが、プロセッサ過負荷制御は、当該のプロセッサを通過する集計データ・トラフィックの制御に関する。したがって、システム10は、激しいネットワーク・トラフィックの時間中(たとえば、処理ユニットが過負荷になる場合)に、ネットワーク・マイクロプロセッサまたは他の電子処理ユニット20によって処理されるデータの量を監視し、制御可能に減らし、これによって、データ消失、データ遅延などの出来事を減らす。処理ユニット過負荷は、(i)ユニット20全体について、またはサブユニット56、84、86のうちの1つまたは複数について、および(ii)順方向リンク(「FL」)60bと逆方向リンク(「RL」)60aとの両方についてエアリンクごとに、監視することができる。
ネットワーク12が、各リンクごとの個別に割り当てられる処理ユニットおよび/またはサブユニット内で差別化QOSレベル(differentiated QOS level)を利用する場合には、BE(ベスト・エフォート)フロー、AF(assured forwarding)フロー、およびEF(expedited forwarding)フローを含む複数のデータ・フローが存在する。EFフロー、AFフロー、およびBEフローは、IETFの「DiffServ」標準規格によって定義されるものなどの標準的な形で、スケジューリング方式およびキューイング方式のセットに従って実施される。指定されたEFフローは、たとえばポイントツーポイント接続または「仮想専用回線(virtual leased line)」に似た、ネットワーク12を介する低消失、短待ち時間、低ジッタ、保証された帯域幅、およびエンドツーエンドのサービスを提供する。指定されたAFフローは、最小レート保証および低消失レートを有する。BEフローは、通常はシステム監視または保証されたレートを伴わずに、ネットワークのベスト・エフォートで送信される。ベアラ・トラフィック・パケット(たとえば、ネットワーク・シグナリング・データではなくユーザ・データを搬送するパケット)について、これらを、厳密な遅延要件を有しないすべてのアプリケーション用のBEフロー、厳密な遅延制約を有するアプリケーション(たとえば、最小の遅延で処理され、配送される必要があるVoIPパケット)用のEFフロー、およびより厳密でない遅延制約を有するアプリケーション、たとえば保証された帯域幅割振りに関するVT用のAFフローとして単純化することができる。BEフローは、厳密な遅延制約を有しないので、システム10は、まずBEフローを制御する。EFフローおよびAFフローは、BEフローの制御がプロセッサ負荷を所望のレベルまで下げるのに不十分である場合に限って影響を受ける。
このシステムで使用される過負荷制御パラメータおよび監視パラメータは、次のとおりである。

AF : 受入分数(Acceptance fraction)
PO : プロセッサ専有(測定された/実際の)
POBE_FL、POBE_RL : リンクあたりのBEフローのPO
POEF : EFフローのPO

システム10では、処理ユニット(たとえば、BAP 84、BMP 86、およびLIU 56)のそれぞれのプロセッサ専有レベル(PO)34が、処理ユニットが過負荷に入るときを判定し、1つまたは複数の過負荷係数38によって過負荷の度合を定量化するために、継続的に測定され/監視される。
処理ユニット、たとえばBAP 84ごとに、処理ユニットのPOレベル34が、図4のステップ120で周期的に測定される。これは、処理ユニットのレポート機能、サブルーチン、またはユーティリティ・プログラムを開始することによって、あるいは処理ユニットによって処理されるデータ・パケットの個数に基づく直接計算によって、行うことができる。ステップ122で、ターゲットPO 34(「POTarget」)を選択する(ターゲットPOは、セットされる値または事前に確立された値とすることができる)。これは、たとえば70%〜90%の範囲を有し、85%のデフォルト値を有する変換パラメータである。ステップ124で、受入分数「AF」を、次に従って計算する。

PO=POTarget/PO
f=AFt−1・fPO
AF=max[min(f,1),fmin

ここで、AFt=0=1であり、fminは、AFの最小値を表す定数値、たとえば0.02である。AFは、T秒おきに更新され、Tは、たとえば1〜10秒の範囲内の、1秒のデフォルト値を有する調整可能パラメータである。したがって、

t=1で
f=POTarget/PO
AF=max[min(POTarget/PO,1),0.02]
IF PO≦POTarget,THEN AF=1
ELSE PO>POTarget, THEN 0.02≦AF<1

である。了解されるとおり、測定されたPOレベル34がターゲットPO 36を超えない場合には、受入係数AFは、1のままになる。測定されたPOレベル34がターゲットPO 36を超える場合には、受入係数AFは、fminと1との間の値になる。したがって、受入係数AFは、BEフローおよびおそらくはEF/AFフローを制御可能に減らす際に使用される、測定されたPO 34がターゲットPO 36を超える範囲の尺度として働く。
ステップ126で、次のように、リンクあたりのBEフローPOレベルを計算する、すなわち、順方向リンクおよび逆方向リンク上のBEフローに起因するプロセッサ専有のパーセンテージを計算する。

POBE_FL=NPBE_FL・POBEPK_FL
POBE_RL=NPBE_RL・POBEPK_RL

ここで、NPBE_FLおよびNPBE_RLは、それぞれ最後のT秒にプロセッサを通過したFLおよびRLのBEパケットの平均個数であり、Tは、受入係数AFを計算するのに使用されるものと同一の調整可能パラメータである。POBEPK_FLは、1つのBE FLパケットの事前に較正された平均POであり、POBEPK_RLは、1つのBE RLパケットの事前に較正された平均POであり、この両方を、当該の処理ユニットの実験室テストを介して入手することができる。平均値は、このプロセスで使用できる統計方法の1つのタイプにすぎず、事実上すべての統計的および適応フィルタリング方法を、実際の値と推定された値との間の差の最小化に関する所望の精度を達成するために適用することができる。
ステップ128で、減らすべきパーセンテージPOを表す値「Δ」を計算する。Δは、

Δ=(1−AF)・PO

として計算される。了解されるとおり、AF=1(測定されたPOがターゲットPOを超えないことを意味する)の場合には、Δ=0であり、これは、POを減らさないことを意味する。AFが、fmin(たとえば、0.02)というその最小値に近づくにつれて、Δは、(1−fmin)・PO、たとえば0.98・PO(すなわち、POの98%を減らさなければならない)という最大値まで増加する。
ステップ130で、ΔがPOBE以下であるかどうかを判定し、ここで、POBEは、BEフローに起因するプロセッサ専有レベルであり、POBE=POBE_FL+POBE_RLである(言い換えると、BEフローに起因するプロセッサ専有は、順方向リンクおよび逆方向リンクのBEフローに起因する総プロセッサ専有と等しい)。そうである場合には、ステップ132で、次のように、リンクごとにBEフローのΔ値(たとえば、パーセンテージ削減)を計算する。

IF 0<Δ≦POBE
THEN
ΔBE_FL=α・Δ・(POBE_FL/POBE
ΔBE_RL=Δ−ΔBE_FL

ここで、「α」は、たとえば1から1.5までの範囲内の、1のデフォルト値を有する調整可能パラメータである。その後、ステップ134で、次のように、各リンクのBEフローについて削減比「R」を計算する。

BE_FL=ΔBE_FL/POBE_FL
BE_RL=ΔBE_RL/POBE_RL

さらに、EFフローは、BEフローの削減が過負荷状態を矯正するのに十分であるとき(たとえば、0<Δ≦POBEの場合)には影響を受けないので、次の値を、EFフローに関して割り当てる。

ΔEF=0
EF=0
戻ってステップ130を参照すると、Δ>POBEの場合(たとえば、減らすべきPOのパーセンテージが、BEフローに起因するプロセッサ専有のパーセンテージより大きい場合)には、ステップ136で、次のように、EFフローについて「Δ」値および削減比を判定する。

ELSE Δ>POBE
ΔBE_FL=POBE_FL
ΔBE_RL=POBE_RL
BE_FL=1
BE_RL=1
ΔEF=Δ−ΔBE_FL−ΔBE_RL
EF=ΔEF/(PO−POBE_FL−POBE_RL)
場合に応じて、ステップ134またはステップ136のいずれかの後に、当該の処理ユニット/サブユニットごとに、上の式に従って計算されたEFフローおよびBEフローの削減比「R」のセット(RBE_FL、RBE_RL、およびREF)がある。これらのパラメータは、上で述べた他のパラメータに加えて、プロセッサ専有レベルを制御可能に下げ、統一されたアドバタイズ・ウィンドウ30を生成するのに使用される。第1に、システム10では、新しい呼の許可が、Δ値に基づいて制御され、このΔ値は、上で注記したように、削減すべきパーセンテージPOを表す。受入分数AFが1未満である(ターゲットPO 36を超える測定されたPO 34を表す)場合には、Δ>0である。したがって、図5を参照すると、ステップ140で、BMPサブユニット86および/またはBAPサブユニット84についてΔ>0であるかどうかを判定する。そうである場合には、ステップ142で、RNC 18に、処理ユニット20による処理のための新たに開始される呼/通信の許可を一時的に停止するように指示する。それと同時に、過負荷フラグを「1」にセットする(過負荷状態を示す)。そうでない場合には、ステップ144で、過負荷フラグが「1」にセットされているかどうかを判定する。そうである場合には、ステップ146で、測定されたPOが値PONEW未満であるかどうかを判定し、PONEWは、(1〜10%)POTargetからPOTargetまでの範囲内の、POTargetというデフォルト値を有する、指定された調整可能パラメータ26である。そうである場合(たとえば、測定されたPOレベルがターゲットPOまたは別の指定されたPO未満になったと判定される場合)には、ステップ148で、RNC 22に、新しい呼/通信を許可するように指示し、過負荷フラグを「0」にセットする。このプロセスは、次のタイム・インターバルTに図4のステップ120で継続されるまで、ステップ150で終了する。
統一されたオーバーフローおよび過負荷制御について、監視される処理ユニット(1つまたは複数)が初めて過負荷状態32(図3を参照されたい)に入り、新しいR>0過負荷係数38が生成され/受け取られるときに、処理ユニットが過負荷から出るまで、システムは、「R」(削減比/過負荷係数)の更新インターバル42内に処理ユニットによって処理されるデータの量40および受信されるか更新インターバル42内に発生するものとして他の形で登録されたデータ・バーストの個数46を累算する。過負荷制御ウィンドウ48は、(Rの更新インターバル内に受信された総バイト数)/(Rの最後の更新インターバルにわたるバーストの個数)×(1−過負荷制御からの削減比「R」)として更新される(前述は、バイトの単位までPO削減比Rを変更し、これによって過負荷制御ウィンドウをやはりバイトの単位のオーバーフロー・ウィンドウに整列させる方法を提供する)。過負荷制御ウィンドウ48は、現在の更新インターバル内のバーストの個数が前の個数を超える場合に、0にセットされる。したがって、過負荷制御ウィンドウをRの更新インターバル42内で送信できる回数は、実質的に、Rの最後の更新インバータルに受信されたバーストの個数46によって上限を課せられる(具体的に言うと、下で示すように、現在の更新インターバル内のバーストの個数が最後の更新インターバル内のバーストの個数を超え、R>0である場合に、過負荷制御ウィンドウは0にセットされる)。RNC TP 72に送信されるアドバタイズ・ウィンドウ30は、過負荷制御ウィンドウおよび受信バッファ・オーバーフロー・ウィンドウ50(上で説明したように周期的に計算される)の最小値である。
統一されたアドバタイズ・ウィンドウ30を生成するプロセスを、本発明の一実施形態について、これからより詳細に説明する。次のパラメータが、システム内で使用される。

Queue: BE FL受信キュー(たとえば)

Acc_bytes: POレポート・インターバル42内にBAP 84によってRNC TP 72から受信された累算されたバイト40

N_FCI:POレポート・インターバル内のFCIトリガのカウンタ、たとえばバーストの個数46。FCIトリガは、指定された量のデータが排出される(たとえば、4Kバイト)ときまたは指定された量のデータが指定された時間期間(FCIタイマ)内に排出されない場合のいずれかに、システム・ハードウェア/ソフトウェアによって生成される割込みである。

W_que: バッファ・オーバーフロー制御用の既存ウィンドウ50

W_oc: 過負荷制御ウィンドウ

W: 統一されたアドバタイズ・ウィンドウ30、たとえばRNC TP 72に送信されるウィンドウ

Drained−bytes:
Drained_bytes=4K(調整可能パラメータ)(FCIが4K排出によってトリガされる場合)
Drained_bytes=2Kバイト×グローバルFCI満了時間(調整可能、現在は500ms)(FCIがグローバルFCIタイマによってトリガされる場合)

R: PO削減比=max(R_LIU,R_BAP,R_BMP)(「R_xxx」は、処理サブユニット「xxx」のPO削減比)
上で述べたように、システムは、処理ユニットが過負荷状態42に入るときを判定するために、当該の処理ユニット(1つまたは複数)を監視する。このプロセスの一部として、過負荷係数(たとえば、「R」)38が、周期的に生成される。具体的に言うと、PO削減比「R」は、上で説明した形で、たとえばBAP、LIU、および/またはBMPなど、当該の処理ユニット/サブユニットごとに継続的に計算される。これらの値の最大値が、下のプロセスの過負荷係数「R」として使用され(すなわち、R=max(R_LIU,R_BAP,R_BMP))、すべての処理サブユニットの最大削減比を使用することは、すべての処理サブユニットの過負荷を打ち消すことが認められている。連続する更新の間のインターバルは、図3では「更新インターバル」42として図示されている。オーバーフロー・ウィンドウ50も、上で述べたように周期的に計算される。処理ユニットが過負荷から出るまで、プロセッサ過負荷に初めて入るとき(図3の32で)または新しい過負荷係数(たとえば、R>0、R=max(R_LIU,R_BAP,R_BMP))が受け取られ/生成される(図3の44で)ときに、


W_que_old=W_que // 「W_que_old」は、現在のオーバー
// フロー制御ウィンドウ(W_que)にセッ
// トされる。

IF 過負荷に初めて入る // 図3の32参照。

Acc_bytes=0 // プロセッサ専有(PO)レポート・インター
// バル内にプロセッサによって受信された累算
// されたバイトのカウントをリセットする。

N_FCI=0 // バースト・カウンタをリセットする。

W_oc=4k // Rが使用可能でないときには、過負荷制御ウ
// ィンドウ(W_oc)をデフォルト値にセッ
// トする。


ELSE if R>0 // Rのレポートは、過負荷に入った後の1つの
// レポート・インターバルを開始する。次のス
// テップは、新しいRが受け取られるたびに発
// 生する。

Acc_bytes=Acc_bytes+W_que_old−W_que

W_oc=Acc_bytes/(N_FCI・(1−R))// W_ocを計算。

Acc_bytes=0 // 累算されたバイトのカウントをリセットする
// 。

N_FCI_old=N_FCI // 現在のレポート・インターバル中に、「N_
// FCI_old」は、前のレポート期間のバ
// ーストのカウントを表す。ここでは、新しい
// インターバルの始めに、前のインターバルの
// バースト・カウント(N_FCI)をN_F
// CI_oldに移動する。

上に示されているように、図3の44で、R>0が受け取られる(R=max(R_LIU,R_BAP,R_BMP)である)たびに、過負荷制御ウィンドウ48が、W_oc=Acc_bytes/(N_FCI・(1−R))として更新される。したがって、了解されるとおり、W_ocは、累算されたバイト40、データ・バーストの個数46、および過負荷係数38、たとえば「R」の関数である。W_ocが計算された後に、累算されたデータ・カウント40およびバーストの個数46は、新しいインターバル42に入っているので、リセットされる。
FCIトリガ46が受け取られるたびに(または、システムが、他の形で、発生したものとしてバーストを登録するたびに)、次のステップが実行される。

Acc_Bytes=Acc_Bytes+Drained_Bytes
// 処理ユニットから排出されたデータの量を累
// 算する。

N_FCI=N_FCI+1 // バースト・カウンタを増分する。

IF (R>0)

IF N_FCI>N_FCI_old
W_oc=0 // Rの現在の更新インターバル内のバーストの
// 個数(N_FCI)が前の数(N_FCI_
// old)を超える場合には、過負荷制御ウィ
// ンドウ(W_oc)を0にセットする。図3
// のステップ200参照。

ELSE
W_oc=W_oc // N_FCI<N_FCI_oldの場合には
// 、W_ocに対する変更はない。


W=min(W_oc,W_que)
// RNCに送信される統一されたアドバタイズ
// ・ウィンドウ30は、すべての過負荷制御ウ
// ィンドウ(W_oc)および受信バッファ・
// オーバーフロー・ウィンドウ(W_que)
// の最小値である。図3のステップ202参照
// 。

ELSE // ここでは、R=0である。
W=W_que // R=0の場合に、RNCに送信されるウィン
// ドウ30は、受信バッファ・オーバーフロー
// ・ウィンドウ(W_que)である。

Wを送信する // 統一されたアドバタイズ・ウィンドウWをR
// NCに送信する。ステップ204。
了解されるとおり、統一されたアドバタイズ・ウィンドウWのW_ocとW_queとの間には、1対1関連付けがある。過負荷状態が周期的に更新されるときに、W_queが、FCI割込み/トリガによって生成される。過負荷制御およびオーバーフロー制御を整列させるために、過負荷制御ウィンドウW_ocが、Wについて、W_queごとに(たとえば、FCIごとに)判定される。W_queごとに、W_ocの値は、0またはW_oc=Acc_bytes/(N_FCI・(1−R))のいずれかである。具体的に言うと、後者は、各R更新時に1回計算され(R>0と仮定して)、W_queとの比較に「N_FCI_old」回使用される。したがって、現在の更新インターバルでは、R>0の場合に、(i)最初の「N_FCI_old」回のFCIトリガについて、W_ocの値は、更新インターバルの始めに計算されたものと同一のままであり、(ii)後続のFCIトリガについて(たとえば、N_FCI>N_FCI_oldの場合)、W_ocには0にセットされる。
上で注記したように、システム10を、ハードウェア・モジュール、ハードウェア/ソフトウェア・モジュール、スクリプトもしくは他のソフトウェア・プログラム、またはソフトウェア・プログラム53のスイートとして実施することができる。システム10を、おそらくはレポートおよび制御の目的でネットワーク12の異なる部分で動作する1つまたは複数の分散サブルーチンまたはユーティリティ・プログラムを含めて、集中化することができる。その代わりに、システム10を、ネットワークに分散させ、たとえば各処理ユニットまたはサブユニットで複数反復で実施することができる。どちらの場合でも、システムは、本明細書で説明した方法を実行するために処理ユニットおよび/または1つもしくは複数のネットワーク・コンポーネント(たとえば、基地局およびRNC)と一体化される。
本明細書に含まれる発明の趣旨および範囲から逸脱せずに、通信ネットワーク内でVoIPおよび複数QOSフロー・トラフィックをサポートするために、統一された過負荷およびオーバーフロー制御の上で説明した方法およびシステムにおいてある種の変更を行うことができるので、上の説明または添付図面に示された主題のすべてが、単に、本明細書の発明的概念を示す例と解釈されなければならず、本発明を限定するものと解釈されてはならないことが意図されている。

Claims (10)

  1. 無線ネットワーク内のデータ・トラフィック制御の方法であって、
    基地局処理ユニットが過負荷状態に入ったかどうかを判定するステップと、そうであるときには、
    フローごとに、上流ネットワーク・エンティティから前記処理ユニットに送信されるデータ・トラフィックの量を制御するアドバタイズ・ウィンドウを生成するステップとを含む、方法。
  2. 前記アドバタイズ・ウィンドウが、統一されたプロセッサ過負荷およびバッファ・オーバーフロー制御ウィンドウである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記統一された制御ウィンドウが、(i)過負荷係数のレポート間隔である指定された時間期間内に前記処理ユニットによって受信されるデータの量、(ii)前記処理ユニットに関連して前記指定された時間期間中に発生するものとして登録されるデータ・バーストの個数、及び(iii)前記処理ユニットの過負荷の度合に関する過負荷係数、の関数である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記処理ユニットの周期的に測定されるプロセッサ専有レベル(PO)をターゲットPOと比較するステップと、
    前記測定されるPOおよび前記ターゲットPOの関数として、前記比較に基づいて前記過負荷係数を計算するステップとをさらに含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記処理ユニットのバッファに関するオーバーフロー・ウィンドウを計算するステップと、
    (i)過負荷係数のレポート・インターバルである指定された時間期間内に前記処理ユニットによって受信されるデータの量、(ii)前記処理ユニットに関連して前記指定された時間期間中に発生するものとして登録されるデータ・バーストの個数、及び(iii)前記処理ユニットの過負荷の度合に関する過負荷係数、の関数として過負荷制御ウィンドウを計算するステップとをさらに含み、前記統一された制御ウィンドウが、前記バッファ・オーバーフロー・ウィンドウおよび前記過負荷制御ウィンドウのいずれか小さい方の選択された1つを含む、請求項2に記載の方法。
  6. 前記処理ユニットの周期的に測定されるプロセッサ専有レベル(PO)をターゲットPOと比較するステップと、
    前記測定されるPOおよび前記ターゲットPOの関数として、前記比較に基づいて前記過負荷係数を計算するステップとをさらに含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記処理ユニットに関連して指定された時間期間中に発生するものとして登録されるデータ・バーストの個数が、前の指定された時間期間内に発生したものとして登録されたデータ・バーストの個数を超えるときには、前記アドバタイズ・ウィンドウに0値を割り当てるステップと、
    データ・バーストが前記指定された時間期間中に発生したものとして登録されるたびに、前記上流ネットワーク・エンティティに前記アドバタイズ・ウィンドウを送信するステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  8. 無線ネットワーク内でデータ・トラフィックを制御する方法であって、
    基地局処理ユニットの過負荷の度合に関する過負荷係数を生成するステップと、
    前記過負荷係数に基づいて、上流ネットワーク・エンティティから前記処理ユニットに送信される複数のデータ・フローそれぞれについて、前記データ・フローを制御するアドバタイズ・ウィンドウを生成するステップとを含む、方法。
  9. 前記処理ユニットのバッファに関するオーバーフロー・ウィンドウを計算するステップと、
    (i)指定された時間期間内に前記処理ユニットによって受信されるデータの量、(ii)前記指定された時間期間中に発生するものとして登録されるデータ・バーストの個数、及び(iii)前記過負荷係数、の関数として過負荷制御ウィンドウを計算するステップと、
    データ・バーストが前記指定された時間期間中に発生したものとして登録されるたびに、前記上流ネットワーク・エンティティに前記アドバタイズ・ウィンドウを送信するステップとをさらに含み、前記アドバタイズ・ウィンドウが、前記バッファ・オーバーフロー・ウィンドウおよび前記過負荷制御ウィンドウのいずれか小さい方の選択された1つを含む、請求項8に記載の方法。
  10. 無線通信ネットワークにおける統一されたバッファ・オーバーフローおよびプロセッサ過負荷の制御の方法であって、
    基地局処理ユニットの負荷状態を監視するステップと、
    前記処理ユニットが過負荷状態に入った後に、上流ネットワーク・エンティティから前記処理ユニットに送信される複数のデータ・フローのそれぞれについて、前記データ・フローを制御するアドバタイズ・ウィンドウを前記上流ネットワーク・エンティティに送信するステップとを含み、
    前記アドバタイズ・ウィンドウが、バッファ・オーバーフロー・ウィンドウおよび過負荷制御ウィンドウのいずれか小さい方の選択された1つを含み、前記オーバーフロー・ウィンドウが前記処理ユニットのバッファのオーバーフロー状態に関連し、前記過負荷制御ウィンドウが、(i)指定された時間期間内に前記処理ユニットによって受信されるデータの量、(ii)前記処理ユニットに関連して前記指定された時間期間中に発生するものとして登録されるデータ・バーストの個数、及び(iii)前記処理ユニットの前記過負荷状態、の関数として計算される、方法。
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