JP2010524729A - 眼科レンズ用鋳型表面エネルギー差 - Google Patents

眼科レンズ用鋳型表面エネルギー差 Download PDF

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Abstract

本発明では、鋳型部分の表面エネルギーを(30mN/m未満まで)下げる添加剤と混合された熱可塑性樹脂から作られる改善された鋳型部分を開示する。鋳型部分は、たとえば眼科レンズ用鋳型の連続、インライン、又はバッチ処理などの製造プロセスで用いることができる。

Description

開示の内容
〔技術分野〕
本発明では、鋳型と、鋳型を用いて形成される眼科レンズと、それらの間の表面エネルギー差とについて説明する。
〔背景技術〕
コンタクト・レンズを用いて、視力を向上させられることが知られている。長年、種々のコンタクト・レンズが市販されている。コンタクト・レンズの初期のデザインは、硬質材料から作られていた。これらのレンズは、用途によっては現在でも用いられているが、快適さが不十分であること、又は酸素に対する透過性が比較的低いことから、すべての患者に適しているわけではない。その分野における後の開発によって、ヒドロゲルに基づくソフト・コンタクト・レンズが生まれた。
ヒドロゲル・コンタクト・レンズは好評であり、硬質材料から作られたコンタクト・レンズよりも着用が快適であることが多い。ヒドロゲルから作られた展性のあるソフト・コンタクト・レンズは、多部分鋳型内でレンズを形成することによって製造することができ、多部分鋳型では、組み合わされた部分によって、所望する最終レンズと一致するトポグラフィが形成される。
眼科レンズは多くの場合に、注型成型によって作られ、注型成型では、モノマー材料を、対向する鋳型部分の光学面間に画定される空洞内に堆積させる。ヒドロゲルを有用な物品(たとえば眼科レンズ)に作るために用いる多部分鋳型は、たとえば、眼科レンズの後側湾曲部に対応する凸部部分を伴う第1の鋳型部分と、眼科レンズの前側湾曲部に対応する凹部部分を伴う第2の鋳型部分とを備えることができる。このような鋳型部分を用いてレンズを調製するために、未硬化のヒドロゲル・レンズ配合物を、前側湾曲部鋳型部分と後側湾曲部鋳型部分との間に配置する。鋳型部分を組み合わせて、所望するレンズ・パラメーターに従ってレンズ配合物を成型する。従来、形成されたレンズの周囲へのレンズ・エッジの形成は、鋳型部分内に形成されたエッジを圧縮してレンズ配合物に貫通させ、レンズ配合物に切り込みを入れてレンズ部分と余分なリング部分とにすることによって、行なっていた。レンズ配合物をその後に、たとえば熱及び光に暴露することによって硬化することで、レンズを形成する。
硬化の後に鋳型部分を分離し、レンズは鋳型部分の一方に付着したままである。レンズ及び余分なポリマー・リングを分離して、余分なポリマー・リングを廃棄しなければならない。鋳型分離の間に、レンズ損傷が生じる場合がある。損傷としては、たとえば以下のものを挙げることができる。エッジ欠け及び引裂き、孔、レンズ表層剥離又は引っ張り、レンズの間違った鋳型部分への付着、光学的ひずみ、及び表面跡。更に、形成されたレンズを、脱型した後に、レンズが付着する鋳型部分から取り外すことは、しばしば難しくて時間がかかることである。
〔発明の概要〕
〔発明が解決しようとする課題〕
したがって、脱型及びレンズ取り外しを容易にする鋳型材料とレンズ材料との相関関係を得ることが望ましい。
〔課題を解決するための手段〕
したがって、本発明には、眼科レンズの形成において有用な改善された鋳型及びプロセスが含まれる。鋳型材料は、鋳型材料の表面張力を下げ、一方又は両方の鋳型部分とそれらの間に形成されるレンズとの間の差を増加させる1種以上の添加剤とともに用いることができる。本発明によれば、レンズ形成用混合物を、2つ以上の鋳型部分によって形成される所望の形状の空洞内で硬化させる。鋳型部分の少なくとも一方は、眼科レンズを形成するために用いる鋳型と形成される眼科レンズとの間で表面エネルギーに差があるような材料から成型する。
実施形態には、重合性のレンズ形成用混合物を空洞及び鋳型部分内に堆積することができて、重合性組成物を重合開始放射線に暴露することができるように、少なくとも一方の鋳型部分が重合開始放射線に対して透明であることを含むことができる。
また実施形態には、未硬化のレンズ配合物を、表面張力が30mN/m未満である鋳型部分の表面上に分配することによって、眼科レンズを製造する方法を含むことができる。レンズには、たとえば、シリコーンヒドロゲル配合物又はヒドロゲル配合物を含むことができる。具体例としては、以下のものから形成されるレンズを挙げることができる。アクアフィルコンA、バラフィルコンA、及びロトラフィルコンA、エタフィルコンA、ゲンフィルコンA、レネフィルコンA、ポリマーコン及びガリフィルコンA、及びセノフィルコンA。
本発明のいくつかの実施形態による鋳型組立品を例示する図。 鋳型部分を形成するために本発明のいくつかの実施形態を実施する間に実行することができる代表的なステップのフローチャートを例示。 眼科レンズを形成するために本発明のいくつかの実施形態を実施する間に実行することができる代表的なステップのフローチャートを例示。 熱可塑性樹脂及び熱可塑性樹脂の化合物から作られる鋳型の表面エネルギー品質を表示する代表的なデータを伴うチャートを例示。 異なる鋳型部分材料に関係するときのレンズ取り外し時間データを伴うチャートを例示。
本発明には、眼科レンズを作るための鋳型及び方法が含まれる。本発明のいくつかの実施形態によれば、眼科レンズの製造において用いる多部分鋳型の少なくとも1つの部分を、鋳型材料の表面エネルギーを下げる添加剤と混合された熱可塑性樹脂(以下、「TPR」と言う)から射出成型する。
本発明によれば、鋳型部分材料及びモノマーとして、モノマー又は硬化されたレンズとFC鋳型との間の表面エネルギー差を増加させるものを選択することによって、水性水和の間のシリコーンヒドロゲルの容易なレンズ取り外しが促進される。一般的に、表面エネルギー差又は「デルタ」は、モノマー又は硬化されたレンズの表面エネルギー−鋳型部分の表面エネルギーと定義することができる。したがって、好ましい実施形態には、前側湾曲部鋳型部分とレンズとの間のデルタの表面エネルギーが0を超えることが含まれる。
付着のメカニズムは一般的に、接触している2つの表面に関係する表面エネルギー関連パラメーターの結果である。本発明によれば、表面エネルギーが低い(たとえば30mN/m以下などの)鋳型材料を前側湾曲部(FC)として用いることによって、硬化されたレンズとFC鋳型との間の付着力又は付着エネルギーが下がり、したがって水性水和の間に、より簡単でより速いシリコーンヒドロゲル・レンズの取り外しが促進される。
表面エネルギーが低いFC鋳型(≦30)を用いることに加えて、モノマー表面エネルギーを増加させることも、硬化されたレンズとFC鋳型との間の付着力又は付着エネルギーを下げるはずである。このことも、水和(水性水和を含む)の間にFC鋳型からより簡単でより速いレンズ取り外しができるという利益を得るはずである。表面エネルギーがより低い(≦30mN/m)FC鋳型材料を得ることは、PPを選択性の添加剤(たとえばシロキサンMB50−001及びトリルウェット(Trilwet)A)と混合することによって成功することができる。
本発明のいくつかの実施形態においては、TPRと添加剤とのブレンドが含まれる眼科レンズ用鋳型によって、未コーティングの眼科レンズ用鋳型の鋳型表面エネルギーが約30mN/m以下になる。したがって本発明の方法には、眼科レンズを、未コーティングの表面エネルギーが約30mN/m以下である1又は複数の鋳型部分を有する鋳型から作ることが含まれる。
眼科レンズを形成するために用いる鋳型部分の一方又は両方を、鋳型部分の表面エネルギーを30mN/m未満まで下げる添加剤又は他のメカニズムを伴うTPRから射出成型する。射出成型装置は通常、金属(たとえば、真ちゅう、ステンレス鋼もしくはニッケル、又はいくつかのそれらの組み合わせなど)から機械加工されている精密工具を備える。通常、工具は所望の形状で作られ、精密表面品質を実現するために機械加工又は研磨されている。精密表面であることによって、そこから射出成型される鋳型部分の品質が高まる。
いくつかの好ましい実施形態においては、鋳型部分を、表面エネルギーが30mN/m未満の使い捨ての注型をもたらす添加剤を伴う熱可塑性ポリオレフィンから作って、硬化されたレンズとレンズを作るために用いる鋳型部分との間の付着力を下げ、したがって眼科レンズの製造に貢献するものである。表面エネルギーを30mN/m未満にする添加剤を伴う熱可塑性ポリオレフィン材料が含まれる鋳型を用いる優位性としては、脱型によってもたらされるレンズ欠陥(たとえば孔、欠け、及び引裂き)の数が小さくなること、更にレンズが形成される鋳型部分からの取り外しが改善されることが挙げられる。
レンズ
本明細書で使用するとき、「レンズ」は、眼内又は眼上にある任意の眼用装置を指す。これらの装置は光学補正をもたらすことができるか、又は美容用であっても良い。たとえば、用語のレンズは以下のものを指すことができる。コンタクト・レンズ、眼内レンズ、オーバーレイ・レンズ、眼用挿入物、光学挿入物、又は他の同様の、視力が補正もしくは変更される装置か、又は視力を妨げることなく目の生理機能が美容的に拡張される(たとえば、虹彩色)装置。
本明細書で使用するとき、用語「レンズ形成用混合物」は、反応(又は硬化)して眼科レンズを形成することができる材料の混合物を指す。このような混合物には、重合性成分(モノマー)、添加剤(たとえばUV遮断剤及びティント)、光重合開始剤又は触媒、及び他の、眼科レンズ(たとえばコンタクト又は眼内レンズ)において希望される場合がある添加剤を含むことができる。
いくつかの実施形態においては、好ましいレンズ・タイプには、シリコーンエラストマー又はヒドロゲルから作られるレンズを含むことができ、シリコーンエラストマー又はヒドロゲルは、たとえばシリコーンヒドロゲル、フルオロヒドロゲルなどであり、シリコーン/親水性マクロマー、シリコーン・ベースのモノマー、重合開始剤、及び添加剤を含むものが挙げられる。非限定的な例として、いくつかの好ましいレンズ・タイプとしては、エタフィルコンA、ゲニフィルコンA、レネフィルコンA、ポリマーコン、アクアフィルコンA、バラフィルコンA、ロトラフィルコンA、ガリフィルコンA、セノフィルコンA、シリコーンヒドロゲルを挙げることもできる。
鋳型
次に図1を参照すると、眼科レンズ用の代表的な鋳型のダイアグラムが例示される。本明細書で使用するとき、用語「鋳型」及び「鋳型組立品」は、レンズ形成用混合物を分配することができる空洞105を有する形態100を指す。この分配は、レンズ形成用混合物(例示せず)の反応又は硬化の際に所望の形状の眼科レンズが製造されるように行なうことができる。本発明の鋳型及び鋳型組立品100は、複数の「鋳型部分」又は「鋳型片」101〜102から構成される。鋳型部分101〜102を組み合わせて、空洞105を鋳型部分101〜102間に形成し、その中にレンズを形成することができるようにすることができる。このような鋳型部分101〜102の組み合わせは、一時的であることが好ましい。レンズが形成されたら、レンズを取り出すために鋳型部分101〜102を再び分離することができる。
少なくとも1つの鋳型部分101〜102は、その表面103〜104の少なくとも一部がレンズ形成用混合物と接触していて、レンズ形成用混合物の反応又は硬化の際に、表面103〜104が所望の形状及び形態を表面が接触しているレンズ部分にもたらすようになっている。少なくとも1つの他の鋳型部分101〜102について同じことが言える。
こうして、たとえば、好ましい実施形態においては、鋳型組立品100を、2つの部分101〜102、すなわち雌型の凹部片(前側片)102と雄型の凸部片(後側片)101(それらの間に空洞が形成されている)から形成する。凹部表面104のレンズ形成用混合物と接触する部分は、鋳型組立品100内に作製すべき眼科レンズの前側湾曲部の湾曲を有するとともに、十分に滑らかであり、凹部表面104と接触しているレンズ形成用混合物の重合によって形成される眼科レンズの表面が光学的に許容できるものとなるように形成されている。
いくつかの実施形態においては、前側鋳型片102はまた、円形の周辺エッジ108と一体でこれを囲む環状フランジを備えることができ、このフランジから、軸線に垂直でフランジ(図示せず)から延びる平面内で延びている。
後側鋳型片101は、中央に湾曲状の区分を有し、この区分には、凹部表面106、凸面103、及び円形の周辺エッジ107が伴っている。凸面103のレンズ形成用混合物と接触している部分は、鋳型組立品100内に作製すべき眼科レンズの後側湾曲部の湾曲を有するとともに、十分に滑らかであり、後側表面103と接触しているレンズ形成用混合物の反応又は硬化によって形成される眼科レンズの表面が光学的に許容できるものとなるように形成されている。したがって、前側鋳型半片102の内部凹部表面104によって眼科レンズの外面が規定される一方で、ベース鋳型半片101の外部凸面103によって眼科レンズの内面が規定される。
いくつかの好ましい実施形態においては、鋳型100は、前述したように2つの鋳型部分101〜102を備えることができる。鋳型100の前側湾曲部部分102及び後側湾曲部部分101の一方又は両方には、表面エネルギーが30mN/m未満の熱可塑性ポリオレフィン化合物が含まれている。
ブレンドされた鋳型材料樹脂を、たとえば、異なる混合方法を用いて得ることができる。方法としては、手作業のブレンディング、シングル・スクリュー混合、ツイン・スクリュー及び/又は複数スクリュー混合が挙げられる。
鋳型材料の好ましい実施形態には、ポリオレフィン、環状オレフィン、及び環状オレフィンコポリマーが含まれ、いくつかの実施形態においてはポリオレフィン及びCOCが含まれる。好ましい鋳型材料と混合しても良い添加剤としては、以下のものが挙げられる。
a)実験式R2SiO(ここでRは有機基)を有するある種類の有機ケイ素化合物を含むシロキサン
b)非イオン性の界面活性剤(たとえばアルキルエトキシレート及びグリセロールモノステアレート)
c)モノマーN−ビニルピロリドン(たとえばポリビニルピロリドン)から作られるポリマー
シロキサンには、[SiO(CH32n(ジメチルシロキサン)及び[SiO(C652n(ジフェニルシロキサン)(ここでnは通常>4)を含むことができる。シロキサンオルガオシリコン化合物には、有機及び無機化合物の両方を含むことができる。有機側鎖によって疎水性特性を与えることができ、−Si−O−Si−O−骨格鎖は無機である。
グリセロールモノステアレートには、HLBが3.6〜4.2で化学式がCH3(CH2)16COOCH2CHOHCH2OHの親油性の非イオン性の界面活性剤を含むことができる。
ポリビニルピロリドンには、化学式が(C69NO)xの非イオン性粉末を含むことができる。
ポリオレフィン、環状オレフィン、及び環状オレフィンコポリマーのうちの1つ以上で主に構成される鋳型材料の表面エネルギーを下げる添加剤の具体例としては、以下のものが挙げられる。
1.シリキソネ(登録商標)MB50−001(ダウ・コーニング(Dow Corning))
2.トリルウェットA(登録商標)(トリリウム・スペシャリティーズ(Trillium Specialties)LLC)
3.グリセロールモノステアレート(GMS)(スパーテック社(SparTech,Inc.))
4.PVPK−90(インターナショナル・スペシャルティ・プロダクツ(International Specialty Products))
また好ましい実施形態には、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、及び変性ポリオレフィンのうちの1又は複数のポリオレフィンを含むことができる。
添加剤と混合することができる熱可塑性物質には、たとえば、ポリプロピレン、ポリスチレン、及び脂環式ポリマーのうちの1又は複数を含むことができる。
いくつかの実施形態においては、熱可塑性樹脂には、少なくとも1種の飽和炭素環を内部に有する化合物を指す脂環式ポリマーを含むことができる。飽和炭素環は、水素、C1〜10アルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、C1〜10アルコキシカルボニル、C1〜10アルコキシ、シアノ、アミド、イミド、シリル、及び置換されたC1〜10アルキルからなる群の1又は複数の要素と置換しても良い。ここで置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル、C1〜10アルコキシカルボニル、C1〜10アルコキシ、シアノ、アミド、イミド、及びシリルからなる群の1又は複数の要素から選択される。脂環式ポリマーの例としては以下のものが挙げられる(しかしこれらに限定されない)。重合性シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、ビスシクロブタン、ビスシクロペンタン、ビスシクロヘキサン、ビスシクロヘプタン、ビスシクロオクタン、及びノルボルナン。少なくとも2種の脂環式ポリマーを、開環メタセシスによって重合した後に水素化することが好ましい。コポリマーは高価であるため、好ましくは、これらのコポリマーから作られた鋳型を、典型的な1回の代わりに複数回用いて、レンズを調製しても良い。本発明の好ましい鋳型に対しては、それらを2回以上用いてレンズを作製しても良い。
より詳細には、飽和炭素環を含む脂環式ポリマーの例としては以下の構造が挙げられる(しかしこれらに限定されない)。
Figure 2010524729
ここで、R1〜6は、水素、C1〜10アルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、C1〜10アルコキシカルボニル、C1〜10アルコキシ、シアノ、アミド、イミド、シリル、及び置換されたC1〜10アルキルからなる群の1又は複数の要素から独立に選択される。ここで置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル、C1〜10アルコキシカルボニル、C1〜10アルコキシ、シアノ、アミド、イミド、及びシリルからなる群の1又は複数の要素から選択される。更にR1〜6の2種以上を一緒に選択して、不飽和結合、炭素環、1もしくは複数の不飽和結合を含む炭素環、又は芳香環を形成しても良い。好ましいR1〜6は、C1〜10アルキル及び置換されたC1〜10アルキルからなる群から選択される。ここで、置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル、C1〜10アルコキシカルボニル、C1〜10アルコキシ、シアノ、アミド、イミド、及びシリルからなる群から選択される。
脂環式コポリマーは、少なくとも2種の異なる脂環式ポリマーからなる。好ましい脂環式コポリマーには、以下のものからなる群から選択される2種又は3種の異なる脂環式ポリマーが含まれる。
Figure 2010524729
特に好ましい脂環式コポリマーには、2種の異なる脂環式モノマーが含まれる。脂環式ポリマーの飽和炭素環の一般構造は式
Figure 2010524729
であり、R1〜R4はC1〜10アルキルである。
通常、脂環式コポリマーの表面エネルギーは、25℃において30〜45ダイン/cmである。好ましい脂環式コポリマーは、2種の異なる脂環式ポリマーを含み、ゼオン・ケミカルズ(Zeon Chemicals)L.Pによって.商品名ゼオノール(ZEONOR)で販売される。ゼオノールには、複数の異なる等級がある。種々の等級には、105℃〜160℃の範囲のガラス転移温度があっても良い。特に好ましい材料は、ゼオノール1060Rである。この材料は、製造業者であるゼオン・ケミカルズL.Pによれば、メルトフローレート(「MFR」)の範囲が11.0グラム/10分〜18.0グラム/10分(JISK6719(230℃)で試験時)であり、比重(H2O=1)が1.01であり、ガラス転移温度が105℃である。
他の鋳型材料として、30mN/m未満の表面エネルギーをもたらす1又は複数の添加剤と組み合わせても良く、また眼科レンズ用鋳型を形成するために用いても良い材料には、たとえば、ジーグラ・ナッタ(Zieglar-Natta)ポリプロピレン樹脂(しばしばznPPと言われる)が含まれる。代表的なジーグラ・ナッタポリプロピレン樹脂は、名前PP9544MEDで入手可能である。PP9544MEDは、FDA規則21CFR(c)3.2により清浄成型に対する透明化ランダムコポリマーであり、エクソンモービル・ケミカル・カンパニ(ExxonMobile Chemical Company)により入手可能である。PP9544MEDは、エチレン基を有するランダムコポリマー(znPP)である(以下、9544MED)。他の代表的なジーグラ・ナッタポリプロピレン樹脂としては、アトフィーナ・ポリプロピレン(Atofina Polypropylene)3761及びアトフィーナ・ポリプロピレン3620WZが挙げられる。
更にまた、いくつかの実施形態においては、本発明の鋳型には、ポリマー、たとえばポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、主鎖に脂環式部分を含む変性ポリオレフィン、及び環状ポリオレフィン(たとえば、アトフィーナ社のゼオノール及びEOD00−11など)が含まれていても良い。たとえば、脂環式コポリマーとポリプロピレンとのブレンド(核生成を伴うメタロセン触媒プロセス、たとえばアトフィーナ(ATOFINA)EOD00−11(登録商標))を用いても良い。脂環式コポリマー対ポリプロピレンの比率(重量パーセント)は、それぞれ約99:1〜約20:80の範囲である。このブレンドを、鋳型半片の一方又は両方の上で用いることができる。このブレンドを後側湾曲部上で用いて前側湾曲部は脂環式コポリマーからなることが好ましい。
本発明により鋳型100を作るいくつかの好ましい方法では、既知の技術に従って射出成型を用いるが、実施形態には、他の技術によって作られる鋳型を含むこともできる。他の技術としては、たとえば旋盤法、ダイヤモンド切削、又はレーザー切断が挙げられる。
通常、レンズを、両方の鋳型部分101〜102の少なくとも1つの表面上に形成する。しかし必要に応じて、レンズの一方の表面を鋳型部分101〜102から形成しても良く、他方のレンズ表面を旋盤法又は他の方法を用いて形成することができる。
本明細書で使用するとき、「レンズ形成表面」は、レンズを成型するために用いる表面103〜104を意味する。いくつかの実施形態においては、任意のこのような表面103〜104は、光学品質表面仕上げを備えることができる。光学品質表面仕上げとは、表面が十分に滑らかで、成型表面に接触しているレンズ形成材料の重合によって作られるレンズ表面が光学的に許容可能であるように形成されていることを示す。更に、いくつかの実施形態においては、レンズ形成表面103〜104は、レンズ表面に所望の光学特性を付与するのに必要な幾何学形状を有することができる。所望の光学特性としては、限定することなく、球面、非球面、及び円筒屈折力、波面収差補正、角膜トポグラフィ補正などに加えて、それらの任意の組み合わせが挙げられる。
方法
以下の方法ステップは、本発明のいくつかの態様により実施しても良いプロセスの例として与えられる。本方法のステップが示される順番は限定を意図するものではなく、他の順番を用いて本発明を実施しても良いことを理解されるべきである。加えて、本発明を実施するためにすべてのステップを必要とするわけではなく、また本発明の種々の実施形態には付加的なステップを含んでも良い。
次に図2を参照して、フローチャートによって、本発明を実施するために用いても良い代表的なステップを例示する。201において、TPEと、TPEの表面エネルギーを下げるための添加剤と、を含む樹脂を可塑化して、射出成型プロセスで用いるように調製する。射出成型技術は良く知られており、調製には通常、樹脂ペレットを融点を超えて加熱することが伴う。
202において、可塑化された樹脂を、眼科レンズ用鋳型部分101〜102の形成に適した方法で成型された射出成型鋳型内に注入する。203において、射出成型鋳型は通常、包んだ状態で配置されて、適切な時間にわたって状態を保持する。この時間は、たとえば、用いる樹脂と鋳型部分の形状及びサイズとに依存する可能性がある。204において、形成された鋳型部分101〜102を冷まし、205において、鋳型部分101〜102を、射出成型鋳型から取り出すこともできるし、そうでなければ取り外すこともできる。
次に図3を参照して、本発明のいくつかの実施形態には、眼科レンズを作る方法であって、以下のステップを含むか、以下のステップから実質的になるか、又は以下のステップからなる方法が含まれる。301において、TPEの表面エネルギーを下げるための添加剤と混合されたTPRを含むか、実質的にこれらの材料からなるか、又はこれらの材料からなる1又は複数の鋳型部分101〜102を形成する。302において、未硬化のレンズ配合物を1又は複数の鋳型部分101〜102上に分配し、303において、レンズ配合物を好適な条件の下で硬化する。付加的なステップに、たとえば、硬化されたレンズを、それが鋳型部分101〜102から取り外されるまで水和させることと、レンズから激しい眼部不快作用物を抽出することとを含むことができる。
本明細書で使用するとき、用語「未硬化である」は、レンズを作るためにレンズ配合物を最終的に硬化させる前のレンズ配合物の物理的状態を指す。いくつかの実施形態においては、レンズ配合物には、一度だけ硬化されるモノマーの混合物を含むことができる。他の実施形態には、部分的に硬化されたレンズ配合物であって、モノマー、部分的に硬化されたモノマー、マクロマー、及び他の成分を含むレンズ配合物を含むことができる。
本明細書で使用するとき、語句「好適な条件の下で硬化させる」とは、レンズ配合物を硬化させる任意の好適な方法、たとえば光、熱、及び硬化されたレンズをもたらすための適切な触媒を用いることを指す。光には、具体例によっては、紫外線光を含むことができる。硬化させることは、レンズ形成用混合物を、レンズ形成用混合物を重合させるのに十分な化学放射にわずかでも暴露することを含むことができる。
比較の鋳型品質
次に図4を参照すると、TPRと、TPEから形成される鋳型の表面エネルギーを下げるための添加剤と、を含む化合物から作られるいくつかの鋳型を含む鋳型材料の表面エネルギー特徴を例示するグラフ400が提供される。チャート400に付随するデータは、本明細書に表1として含まれる。
Figure 2010524729
グラフ400に例示するように、ポリプロピレン403−408及びゼオノール1060R409−412を含む鋳型材料を、添加剤MB50−001403−411又はトリルウェットA412と混合した。例示するように、添加剤には、鋳型部分の表面エネルギー401を下げる効果があった。最も低い鋳型の表面エネルギーは、試験に用いる方法(オーウェンズ・ウェント(Owens-wendt)又はジスマン(Zisman))に応じて、ポリプロピレンPP9544と2.5%〜5%のMB50−001との化合物からもたらされた。
次に図5を参照して、グラフ500は、鋳型表面エネルギーが下がった材料によってどのように、表面エネルギーが下がった鋳型部分からレンズを取り外すことの改善が促進されるかを例示する。表面エネルギーが下がったことで、FC鋳型部分からレンズを取り外す時間が速くなった。特に、比較的低い表面エネルギー24.74mN/m(ジスマン方法)を有する、5%MB50−001を有するポリプロピレン503は、平均取り外し時間が90℃において37秒、70℃において65秒であった。チャートに例示するように、表面エネルギーが比較的より高い鋳型部分材料(たとえばゼオノール1060R)は、表面エネルギーが43.39mN/mであり、その中に形成される眼科レンズを取り外すのに著しくより長い時間を必要とした。ゼオノール1060R鋳型部分内に形成された眼科レンズは、取り外すのに90℃において79秒、70℃において170秒を必要とした。
Figure 2010524729
結論
本発明は、前述したように、及び以下の請求項によって更に規定されるように、鋳型部分の表面エネルギーのデルタを増加させる添加剤と混合された熱可塑性樹脂から作られた鋳型部分101〜102と、その中に形成された眼科レンズとを提供する。
〔実施態様〕
(1)眼科レンズを成型する改善された方法であって、レンズ形成用混合物を、2つ以上の鋳型部分によって形成される所望の形状の空洞内で硬化させる、方法において、
前記改善は、少なくとも1つの鋳型部分の表面エネルギーを30mN/m未満まで下げる添加剤と混合された熱可塑性樹脂を含む当該少なくとも1つの鋳型部分によって形成される空洞内で、前記レンズ形成用混合物を硬化させること、を含む、方法。
(2) 実施態様1に記載の方法において、
第1の鋳型部分が凹部表面を備え、第2の鋳型部分が凸面を備え、少なくとも前記第2の鋳型部分が、前記第2の鋳型部分の表面エネルギーを30mN/m未満まで下げる添加剤と混合された熱可塑性樹脂を含む、方法。
(3) 実施態様1に記載の方法において、
第1の鋳型部分が凹部表面を備え、第2の鋳型部分が凸面を備え、前記第1の鋳型部分及び前記第2の鋳型部分の両方が、両方の鋳型部分の表面エネルギーを30mN/m未満まで下げる添加剤と混合された熱可塑性樹脂を含む、方法。
(4) 実施態様1に記載の方法において、
前記鋳型部分の少なくとも一方が重合開始放射線に対して透明であり、前記空洞が眼科レンズの形状及びサイズを備え、
前記方法は、
重合性組成物を含むレンズ形成用混合物を前記空洞内に堆積する工程と、
前記鋳型部分及び前記重合性組成物を重合開始放射線に暴露する工程と、を更に含む、方法。
(5) 実施態様3に記載の方法において、
前記第1及び第2の鋳型部分の表面エネルギーが、オーウェンズ・ウェント方法及びジスマン方法のうちの1又は複数を用いて決定される、方法。
(6) 実施態様1に記載の方法において、
前記添加剤が、HLBが3.6〜4.2で化学式がCH3(CH2)16COOCH2CHOHCH2OHの1又は複数の親油性の非イオン性の界面活性剤を含む、方法。
(7) 実施態様1に記載の方法において、
前記添加剤が、実験式R2SiOを有する1又は複数の有機ケイ素化合物を含む、方法。
(8) 眼科レンズを形成するための鋳型組立品において、
眼科レンズを形成するのに適した形状及びサイズの空洞を形成するように互いに対して配置された第1の鋳型部分及び第2の鋳型部分であって、前記第1の鋳型部分及び前記第2の鋳型部分の少なくとも一方はレンズ形成表面を備える、第1の鋳型部分及び第2の鋳型部分、を備え、
前記第1の鋳型部分及び前記第2の鋳型部分の少なくとも一方が、熱可塑性エラストマーと混合された熱可塑性樹脂を含む、鋳型組立品。
(9) 実施態様8に記載の鋳型において、
前記熱可塑性エラストマーが、スチレンブロックコポリマーを含む、鋳型。
(10) 実施態様9に記載の鋳型において、
前記熱可塑性エラストマーが、スチレンエチレンブチレン、スチレンエチレンプロピレン、及びスチレン−エチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロックコポリマーを含む群の1又は複数を含む、鋳型。
(11) 実施態様8に記載の鋳型において、
熱可塑性エラストマーと混合された熱可塑性樹脂を含む前記第1の鋳型部分及び前記第2の鋳型部分の前記少なくとも一方が、約5%重量〜75%重量の熱可塑性エラストマーを含む、鋳型。
(12) 実施態様8に記載の鋳型において、
熱可塑性エラストマーと混合された熱可塑性樹脂を含む前記第1の鋳型部分及び前記第2の鋳型部分の前記少なくとも一方が、約10%重量〜50%重量の熱可塑性エラストマーを含む、鋳型。
(13) 実施態様8に記載の鋳型において、
前記熱可塑性樹脂が、脂環式ポリマーを含む、鋳型。
(14) 実施態様8に記載の鋳型において、
前記熱可塑性樹脂が、21g/10分未満のメルトフローレートを有するポリオレフィンを含み、熱可塑性エラストマーと混合された前記熱可塑性樹脂が、約21g/10分を超えるメルトフローレートを有する、鋳型。
(15) 眼科レンズにおいて、
未硬化のレンズ配合物を、熱可塑性エラストマーと混合された熱可塑性樹脂を含む樹脂から形成された鋳型部分の表面上に分配する工程と、
前記レンズ配合物を、前記未硬化のレンズ配合物に適した化学線条件の下で硬化させる工程と、を含む方法によって製造される、眼科レンズ。
(16) 実施態様15に記載の眼科レンズにおいて、
前記未硬化のレンズ配合物が、シリコーンヒドロゲル配合物を含む、眼科レンズ。
(17) 実施態様15に記載のレンズにおいて、
前記未硬化のレンズ配合物が、ヒドロゲル配合物を含む、レンズ。
(18) 実施態様15に記載のレンズにおいて、
前記未硬化のレンズ配合物が、アクアフィルコンA、バラフィルコンA、及びロトラフィルコンAのうちの少なくとも1つを含む、レンズ。
(19) 実施態様15に記載のレンズにおいて、
前記未硬化のレンズ配合物が、エタフィルコンA、ゲンフィルコンA、レネフィルコンA、ポリマーコン及びガリフィルコンA、並びにセノフィルコンAのうちの少なくとも1つを含む、レンズ。
(20) 実施態様11に記載のレンズにおいて、
前記未硬化のレンズ配合物が、セノフィルコンAを含む、レンズ。

Claims (20)

  1. 眼科レンズを成型する改善された方法であって、レンズ形成用混合物を、2つ以上の鋳型部分によって形成される所望の形状の空洞内で硬化させる、方法において、
    前記改善は、少なくとも1つの鋳型部分の表面エネルギーを30mN/m未満まで下げる添加剤と混合された熱可塑性樹脂を含む当該少なくとも1つの鋳型部分によって形成される空洞内で、前記レンズ形成用混合物を硬化させること、を含む、方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、
    第1の鋳型部分が凹部表面を備え、第2の鋳型部分が凸面を備え、少なくとも前記第2の鋳型部分が、前記第2の鋳型部分の表面エネルギーを30mN/m未満まで下げる添加剤と混合された熱可塑性樹脂を含む、方法。
  3. 請求項1に記載の方法において、
    第1の鋳型部分が凹部表面を備え、第2の鋳型部分が凸面を備え、前記第1の鋳型部分及び前記第2の鋳型部分の両方が、両方の鋳型部分の表面エネルギーを30mN/m未満まで下げる添加剤と混合された熱可塑性樹脂を含む、方法。
  4. 請求項1に記載の方法において、
    前記鋳型部分の少なくとも一方が重合開始放射線に対して透明であり、前記空洞が眼科レンズの形状及びサイズを備え、
    前記方法は、
    重合性組成物を含むレンズ形成用混合物を前記空洞内に堆積する工程と、
    前記鋳型部分及び前記重合性組成物を重合開始放射線に暴露する工程と、を更に含む、方法。
  5. 請求項3に記載の方法において、
    前記第1及び第2の鋳型部分の表面エネルギーが、オーウェンズ・ウェント方法及びジスマン方法のうちの1又は複数を用いて決定される、方法。
  6. 請求項1に記載の方法において、
    前記添加剤が、HLBが3.6〜4.2で化学式がCH3(CH2)16COOCH2CHOHCH2OHの1又は複数の親油性の非イオン性の界面活性剤を含む、方法。
  7. 請求項1に記載の方法において、
    前記添加剤が、実験式R2SiOを有する1又は複数の有機ケイ素化合物を含む、方法。
  8. 眼科レンズを形成するための鋳型組立品において、
    眼科レンズを形成するのに適した形状及びサイズの空洞を形成するように互いに対して配置された第1の鋳型部分及び第2の鋳型部分であって、前記第1の鋳型部分及び前記第2の鋳型部分の少なくとも一方はレンズ形成表面を備える、第1の鋳型部分及び第2の鋳型部分、を備え、
    前記第1の鋳型部分及び前記第2の鋳型部分の少なくとも一方が、熱可塑性エラストマーと混合された熱可塑性樹脂を含む、鋳型組立品。
  9. 請求項8に記載の鋳型において、
    前記熱可塑性エラストマーが、スチレンブロックコポリマーを含む、鋳型。
  10. 請求項9に記載の鋳型において、
    前記熱可塑性エラストマーが、スチレンエチレンブチレン、スチレンエチレンプロピレン、及びスチレン−エチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロックコポリマーを含む群の1又は複数を含む、鋳型。
  11. 請求項8に記載の鋳型において、
    熱可塑性エラストマーと混合された熱可塑性樹脂を含む前記第1の鋳型部分及び前記第2の鋳型部分の前記少なくとも一方が、約5%重量〜75%重量の熱可塑性エラストマーを含む、鋳型。
  12. 請求項8に記載の鋳型において、
    熱可塑性エラストマーと混合された熱可塑性樹脂を含む前記第1の鋳型部分及び前記第2の鋳型部分の前記少なくとも一方が、約10%重量〜50%重量の熱可塑性エラストマーを含む、鋳型。
  13. 請求項8に記載の鋳型において、
    前記熱可塑性樹脂が、脂環式ポリマーを含む、鋳型。
  14. 請求項8に記載の鋳型において、
    前記熱可塑性樹脂が、21g/10分未満のメルトフローレートを有するポリオレフィンを含み、熱可塑性エラストマーと混合された前記熱可塑性樹脂が、約21g/10分を超えるメルトフローレートを有する、鋳型。
  15. 眼科レンズにおいて、
    未硬化のレンズ配合物を、熱可塑性エラストマーと混合された熱可塑性樹脂を含む樹脂から形成された鋳型部分の表面上に分配する工程と、
    前記レンズ配合物を、前記未硬化のレンズ配合物に適した化学線条件の下で硬化させる工程と、を含む方法によって製造される、眼科レンズ。
  16. 請求項15に記載の眼科レンズにおいて、
    前記未硬化のレンズ配合物が、シリコーンヒドロゲル配合物を含む、眼科レンズ。
  17. 請求項15に記載のレンズにおいて、
    前記未硬化のレンズ配合物が、ヒドロゲル配合物を含む、レンズ。
  18. 請求項15に記載のレンズにおいて、
    前記未硬化のレンズ配合物が、アクアフィルコンA、バラフィルコンA、及びロトラフィルコンAのうちの少なくとも1つを含む、レンズ。
  19. 請求項15に記載のレンズにおいて、
    前記未硬化のレンズ配合物が、エタフィルコンA、ゲンフィルコンA、レネフィルコンA、ポリマーコン及びガリフィルコンA、並びにセノフィルコンAのうちの少なくとも1つを含む、レンズ。
  20. 請求項11に記載のレンズにおいて、
    前記未硬化のレンズ配合物が、セノフィルコンAを含む、レンズ。
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