JP2010520573A - コンテンツ担持記録媒体をコピープロテクトする装置および方法 - Google Patents

Abstract

記録データは、コンテンツデータと、正当なプレーヤがコンテンツデータをナビゲートできるようにするナビゲーション制御のデータと、を有する。記録データは、コンテンツデータセットと、コンテンツデータセットから区別するのが難しいが、しかし正当なプレーヤによって無視される擬似データセットと、を有する。コンテンツデータは、コンテンツデータセットおよび擬似データセットと関連づけられる。擬似データセットは、コンテンツデータの再生または正確な再生を禁止する制御データと関連づけてもよい。ゴーストビデオタイトルセットなどのゴースト構造は、ビデオタイトルセット情報、ビデオマネージャ情報およびボリューム情報ファイル構造の少なくとも１つにおける情報に、存在しないビデオタイトルセットを参照させるか、または存在するビデオタイトルセットを参照させないことによって、提供してもよい。記録媒体は、ＤＶＤなどの光ディスクまたはその先行物であってもよい。

Description

発明の分野
本発明は、コンテンツの無許可コピーに対して、コンテンツ担持記録媒体をコピープロテクトする装置および方法に関するが、記録媒体は、光ディスク（もしくはその先行物）または他の記録媒体であり、この記録媒体からは、記録媒体によって記憶されたナビゲーションデータを用いて、かかるコピープロテクションを有する記録媒体および記録媒体に記録するコピープロテクトされたデータに対し、非順次的にコンテンツデータをアクセスすることができる。簡略化のために、記録媒体によって記憶されたナビゲーションデータを用いて、非順次的にコンテンツデータにアクセスできる記録媒体は、下記では単に「記録媒体」と呼ばれる。

発明の背景
デジタル記録技術の出現によって、コピー品質の低下がほとんどまたは全くない状態で、光ディスク（例えばＤＶＤ）などの記録媒体によって担持されたデジタルコンテンツのデジタルコピーが可能になった。これによって、権限のない者が、デジタルコンテンツ担持記録媒体の無許可コピーを生成することが容易になる。したがって、コピープロテクション技術が開発された。現在のほとんどのコピープロテクション技術が、コピーを防ぐ一方で優れた再生可能性を維持するために、正当なプレーヤおよび無許可コピー装置または「リッパー」が記録媒体にアクセスする方法における差を利用する。例として、正当なＤＶＤプレーヤは、ＤＶＤが担持するナビゲーションコマンドおよび制御データによって定義された、ＤＶＤ上のナビゲーション経路に従うのに対して、ほとんどの無許可コピー装置またはリッパーは、ファイルごとまたはセクタごとにＤＶＤのコンテンツにアクセスする。したがって、破壊データが正当なプレーヤによって無視されるがしかし無許可コピーの生成に有害な影響を及ぼすように、破壊データ（コピープロセス、コピー品質およびコピーの再生可能性の少なくとも１つに有害な影響を及ぼすデータである）を、ＤＶＤにおけるナビゲーション経路の一部を形成しないデジタルデータの一部に追加することによって、無許可コピー装置によるファイルごとまたはセクタごとの優れた品質または再生可能コピーを生成できなくすることができる。別の可能性として、データは、正当なプレーヤには影響を及ぼさないが、無許可コピー装置または「リッパー」を妨害するような方法で、デジタルデータの一部のデジタルサム値（ＤＳＶ）に影響を及ぼすように変更してもよい。

上記のタイプのコピープロテクションは、セクタごとまたはファイルごとにデータをコピーするリッパーによる、ＤＶＤなどの光ディスクにおけるコンテンツのデジタルコピーを防ぐことが可能である。しかしながら、他のより洗練されたリッパーは、コピーするコンテンツデータを選択するために、光ディスクに含まれるナビゲーション情報を解析できる可能性がある。したがって、例えば、いわゆる「ＩＦＯ解析リッパー」は、利用可能なものの中から、特定のタイトルまたは特定のプログラムチェーンをはぎ取るかまたはユーザにそれらの選択の可能性を与えるために、ＤＶＤに含まれるナビゲーション情報を解析し、「メインタイトル」または「メインプログラムチェーン」（ＰＧＣ）を自動的に選択することができる。

発明の概要
一実施形態は、記録媒体に記録するために、コンテンツデータと、かかる記録媒体を再生するプレーヤがコンテンツデータを通してナビゲートできるようにするための制御データと、を有する記録データを提供するための装置および方法を提供する。記録データは、コンテンツデータセットおよび擬似データセットとして提供されるが、この擬似データセットは、コンテンツデータセットに類似しており、記録データを担持する記録媒体をコピーしようとするコピー装置が、コンテンツデータセットと、擬似データセットとの間を区別するのを困難にする。コンテンツデータセットのコンテンツデータは、コンテンツデータセットおよび擬似データセットの両方に関連づけられる。コンテンツデータセットは、コンテンツデータセットにアクセスするプレーヤがコンテンツデータを正確に再生できるようにする制御データと関連づけてもよく、一方で擬似データセットは、擬似データセットにアクセスするプレーヤが、コンテンツデータを再生することおよびコンテンツデータを正確に再生することの少なくとも１つを禁止する制御データに関連づけてもよく、制御データの一部は、プレーヤが記録媒体を再生する場合に、プレーヤが擬似コンテンツデータセットを無視できるようにする再生制御データであってもよい。ゴーストビデオタイトルセットなどのゴースト構造は、ビデオタイトルセット情報、ビデオマネージャ情報およびボリューム情報ファイル構造の少なくとも１つにおける情報に、記録データに存在しないビデオタイトルセットを参照させること、および記録データに存在するビデオタイトルセットを参照させないことの少なくとも１つによって、提供してもよい。

一実施形態によって、記録媒体に記録される記録データを提供するための装置および方法が、次のように提供される。すなわち、記録データには、ビデオオブジェクトデータセット、ビデオタイトルセット用のビデオタイトルセット情報、ビデオマネージャ情報およびボリューム情報ファイル構造を含むコンテンツデータを有する少なくとも１つのビデオタイトルセットが含まれるように、かつゴーストビデオタイトルセットなどのゴースト構造が、記録データに提供されるが、ビデオタイトルセット情報、ビデオマネージャ情報およびボリューム情報ファイル構造の少なくとも１つにおける情報に、記録データに存在しないビデオタイトルセットを参照させること、および記録データに存在するビデオタイトルセットを参照させないことの少なくとも１つによって提供されるように、装置および方法が提供される。

一実施形態によって、記録媒体に記録される記録データを提供するための装置および方法が提供されるが、この記録媒体では、記録データにおける１つまたは複数のビデオタイトルセットと一致しないビデオタイトルセット情報、ビデオマネージャ情報、およびボリューム情報ファイル構造の少なくとも１つにおける情報をレンダリングすることによって、記録データ（ビデオオブジェクトデータセット、ビデオタイトルセット用のビデオタイトルセット情報、ビデオマネージャ情報およびボリューム情報ファイル構造を含むコンテンツデータを有する少なくとも１つのビデオタイトルセットを含む）にゴーストタイトル、ゴーストビデオタイトルセット、ゴーストＰＧＣ（プログラムチェーン）またはゴーストセルの少なくとも１つが提供される。

本発明はまた、かかる記録データ、記録データ自体、および記録データを担持する記録媒体を提供する方法を提供する。

記録媒体は、ＤＶＤなどの光ディスクもしくはデジタルリニアテープなどのＤＶＤの先行物、ガラスマスタもしくはスタンピングマスタであってもよく、または記録媒体によって記憶されたナビゲーションデータを用いて、非順次的方法でコンテンツデータにアクセスできる記録媒体の任意の他の形態であってもよい。

ここで、添付の図面を参照して、例として本発明の実施形態を説明する。

図面の簡単な説明
ＤＶＤなどのコピープロテクトされた光ディスクを生成するための生成装置の機能ブロック図を示す。 ＤＶＤなどのコピープロテクトされた光ディスクを読み取るための読み取り装置の機能ブロック図を示す。 図１に示すコピー装置を提供するようにプログラム可能な計算装置の機能ブロック図を示す。 図３に示す機能を有する計算装置の例を示す図を示す。 本発明の一実施形態によってプロテクトされたＤＶＤビデオの例におけるナビゲーションおよびプレゼンテーションデータ構造を説明するための図を示す。 本発明の実施形態に従ってプロテクトされたプロテクトＤＶＤビデオの物理データ構造を説明するための図を示す。 ＤＶＤのビデオマネージャ情報（ＶＧＭＩ）テーブルを示す。 ＤＶＤのビデオタイトルセット情報（ＶＴＳＩ）テーブルを示す。 ＤＶＤのビデオタイトルセット情報（ＶＴＳＩ）テーブルを示す。 ＤＶＤのビデオタイトルセット情報（ＶＴＳＩ）テーブルを示す。 ＤＶＤのビデオタイトルセット情報（ＶＴＳＩ）テーブルを示す。 ＤＶＤのＵＤＦ／ＩＳＯファイル構造情報テーブルを示す。 図１に示す装置によって実行される動作を説明するための流れ図を示す。 図１に示すコピープロテクタによって実行されるコピープロテクションプロセスの一例を説明するための流れ図を示す。 図１１のコピープロテクションプロセスによって生成される、コピープロテクトされたＤＶＤ用のディスクレイアウトを示す。 図１に示すコピープロテクタによって実行可能なコピープロテクションプロセスの他の例を説明するための流れ図を示す。 図１に示すコピープロテクタによって実行可能なコピープロテクションプロセスの他の例を説明するための流れ図を示す。 図１に示すコピープロテクタによって実行可能なコピープロテクションプロセスの他の例を説明するための流れ図を示す。 図１５のコピープロテクションプロセスによって生成される、コピープロテクトされたＤＶＤ用のディスクレイアウトの一部を示す。 図１５のコピープロテクションプロセスによって生成される、コピープロテクトされたＤＶＤ用のＵＤＦ／ＩＳＯファイル構造情報の一部を示す。 図１に示すコピープロテクタによって実行可能なコピープロテクションプロセスの他の例を説明するための流れ図を示す。 図１に示すコピープロテクタによって実行可能なコピープロテクションプロセスの他の例を説明するための流れ図を示す。 図１に示すコピープロテクタによって実行可能なコピープロテクションプロセスの他の例を説明するための流れ図を示す。 図１に示すコピープロテクタによって実行可能なコピープロテクションプロセスの他の例を説明するための流れ図を示す。

実施形態の詳細な説明
ここで、図１を参照すると、生成装置１は、ユーザ制御下で、光ディスク、この場合にはデジタル汎用ビデオディスク（ＤＶＤビデオ、本明細書ではＤＶＤと略記される）に記録される記録データを提供するように動作可能なデータプロセッサ２を有するが、この記録データは、コンテンツデータセットに類似した擬似データセットを提供して、記録データを担持する記録媒体をコピーしようと試みるコピー装置が、コンテンツデータセットと擬似データセットとの間を識別するのを困難にすることによって、およびコンテンツデータセットのコンテンツデータを、コンテンツデータセットおよび擬似データセットの両方に関連づけることによって、コピープロテクトされる。一実施形態において、コンテンツデータセットは、コンテンツデータセットにアクセスしているプレーヤが、コンテンツデータを正確に再生できるようにする制御データに関連づけられ、擬似データセットは、擬似データセットにアクセスしているプレーヤが、コンテンツデータを再生することおよびコンテンツデータを正確に再生することの少なくとも１つを阻止する制御データに関連づけられ、かつプレーヤが記録媒体を再生する場合に、プレーヤが擬似コンテンツデータセットを無視できるようにする再生制御データが提供される。

データプロセッサ２は、データプロセッサ２の全体的動作を制御するコントローラ３と、ユーザに情報を提供し、かつユーザから命令を受信するように動作可能なユーザインタフェース４と、ＤＶＤのコンテンツを形成するためにユーザによって選択されたアセット（ビデオデータファイルまたはデータファイルと共に任意の追加音声データファイルおよびロゴ用のグラフィックスデータファイル、メニューなど）を受信するように動作可能なアセット受信機５と、コントローラ３の制御下で、かつユーザインタフェース４を介して受信されたユーザ命令に従って、アセットの任意の必要な符号化を達成して、アセットが確実に、ＤＶＤが準拠することになるＤＶＤ規格によって指定されたフォーマット、例えばビデオデータ用のＭＰＥＧ２になるように動作可能なアセットエンコーダ６と、を有する。

データプロセッサはまた、オーサリング装置７を有するが、このオーサリング装置７によって、ユーザは、ユーザインタフェース４を介して、ビデオフォーマットおよびディスクサイズなど、生成されているＤＶＤのパラメータを指定し、符号化されたアセットをアセットエンコーダ６から取り入れ、アセットを同期させ、チャプタポイントを追加し、メニューを生成するなどして、最終ＤＶＤが、必要なプレゼンテーションデータ（ＤＶＤプレーヤによって視聴者に提供されるオーディオおよびビデオコンテンツデータ）ならびにナビゲーションデータ（一般制御データ、検索制御データ、ユーザインタフェース制御データおよびナビゲーション制御データを含む）を有して、適切なＤＶＤ規格に従って、非順次的に、ＤＶＤコンテンツを通したナビゲーションを確実に可能にする。したがって、オーサリング装置７は、ユーザ制御下で、アセットを多重化し、適切なＤＶＤ規格仕様に従うナビゲーションおよび制御情報を追加し、オーサリングされたデータファイルまたは最終ディスク画像または適切なＤＶＤ仕様データファイルを含むＤＤＰ（ディスク記述プロトコル）ファイルセットをディレクトリに書き込む。また、オーサリング装置７は、一般に、ユーザが、自身の仕事を見直し、チェックできるように、結果としてのＤＶＤをシミュレートすることができる。

データプロセッサ２はまた、ＤＶＤビデオファイルの形態、または画像ファイルとして、またはＤＤＰファイルセットとして既にオーサリングされたＤＶＤビデオコンテンツを受信するファイル受信機９１を有してもよい。

データプロセッサ２にはまた、破壊データを受信するように動作可能な破壊データ受信機９０を含んでもよい。

データプロセッサ２はまた、以下で説明するように、オーサリング装置７またはファイル受信機９１によって提供されるＤＶＤビデオファイル、画像ファイルまたはＤＤＰファイルセットにコピープロテクションを提供するコピープロテクタ８を有する。オーサリングがオーサリング装置７によって実行されることになる場合には、コピープロテクタ８によって提供される機能は、オーサリング装置の一部を形成して、ＤＤＰファイルセットをもたらすオーサリングプロセス中にコピープロテクションを達成できるようにしてもよい。

データプロセッサ２は、コピープロテクトされたファイルを提供するためにマスタ生成装置９に結合されるが、このマスタ生成装置９は、適切なＤＶＤ規格仕様に従って、コピープロテクトされた画像ファイルまたはＤＰＰファイルセットを符号化することを含む従来のマスタリングプロセスを実行して、記録用のチャネルコードデータを生成するように、すなわち、適切なＤＶＤ規格仕様に従って、スクランブリング、インタリービング、エラー補正およびＥＦＭプラス符号化などのプロセスを実行するように構成される。

マスタ生成装置９は、結果としてのマスタファイルを、ローカル記録装置１２およびマスタデータファイルプロバイダ１０の少なくとも１つに提供するように構成されるが、このマスタデータファイルプロバイダ１０は、データファイル、例えばデジタルリニアテープ（ＤＬＴ）ファイルを、レプリケータ１１への供給用に公知の方法で提供する。レプリケータ１１は、必ずしもではないが通常、生成装置の残りの部分から離れて位置し、一般に、ガラスマスタを切断するガラスマスタ生成装置１３と、ガラスマスタからスタンピングマスタを生成するスタンピングマスタ生成装置１４と、スタンピングマスタから最終ＤＶＤディスク１６を生成するディスク生成装置１５と、を有する。任意のローカル記録装置１２は、書き込み可能または書き換え可能にＤＶＤディスクに書き込むかまたは記録して、１つまたは複数の記録されたディスク１７を生成するＤＶＤライタの形態をとる。マスタ生成装置９は、別個の構成要素として示されているが、データプロセッサ２の一部であってもよく、またはその機能は、恐らく、記録装置１２およびマスタデータファイルプロバイダ１０によって提供してもよい。

図２は、図１に示す装置によって生成された、コピープロテクトされたＤＶＤを再生するのに適したプレーヤ２０のブロック図を示す。プレーヤ２０は、専用ＤＶＤプレーヤであってもよく、またはＤＶＤ再生能力を有するパーソナルコンピュータもしくは他のコンピュータとすることが可能である。プレーヤ２０は、記録されたＤＶＤからデータセクタを読み取るように動作可能な読み取りヘッド回路を備えた記録媒体読み取り装置２１、および読み取りヘッド回路によって読み取られたチャネルデータを復号化するように動作可能なデータデコーダ２２を有する。図２には示していないが、従来のように、データデコーダ２２には、クロック信号を抽出するためのクロック抽出器、セクタをデシャッフルするためのデインタリーバまたはデシャッフラ、およびチャネルデータを復号化するためのチャネルデコーダを有する。

プレーヤ２０は、読み取り装置の全体的動作を制御し、かつプレゼンテーションデータを出力プロバイダ２６に供給するプレゼンテーションデータプロバイダ２４を含むコントローラ２３を有するが、この出力プロバイダ２６は、一般に、モニタまたはＴＶディスプレイなどのディスプレイの形態をとっているが、しかしディスプレイへの通信リンクとすることが可能である。コントローラ２３はまた、ユーザ入力プロバイダ２７（例えば、キーボード、ポインティングデバイスおよび／またはリモート制御装置であってもよい）を介して受信されたユーザ入力命令ならびにＤＶＤから読み取られたナビゲーションまたは制御データに従って、記録媒体読み取り装置２１の読み取りヘッド回路によって読み取られるＤＶＤ上の位置を制御するナビゲータ２５を設けている。

図１および２に示す機能構成要素は、単に、提供される機能を示し、これらの機能構成要素が別個の物理エンティティとして必ずしも存在することを意味するように取られるべきでないことが、当然ながら理解されよう。より正確に言えば、機能は、１つまたは複数の物理構成要素によって提供してもよく、後者の場合には、図１または２に示す単一の機能構成要素によって提供される機能は、異なる物理構成要素間に分配してもよい。さらに、機能の様々な態様は、別個の機能として識別できなくてもよい。

図１および２に示す機能構成要素は、必要に応じて、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアまたはそれらの任意の組み合わせによって提供してもよい。

図３は、計算装置３００の機能ブロック図を示すが、この計算装置３００は、例えば、図１に示すデータプロセッサ１、マスタ生成装置９、記録装置１２およびマスタデータファイルプロバイダ１０、ならびに／または図２に示すプレーヤ２０の少なくとも１つを提供するようにプログラム命令によってプログラムしてもよい。

計算装置３００には、１つまたは複数のバス３７によって記憶装置３１に結合された処理装置３０が含まれるが、この記憶装置３１には、取り外し可能媒体ＲＭ３３を受け入れるための取り外し可能媒体ドライブ３２（この場合には、ＤＶＤを受け入れるためのＤＶＤドライブおよび／またはＤＬＴドライブ）、読み取り専用メモリ（ＲＯＭ）３４、ランダムアクセスメモリ（ＲＡＭ）３５、およびハードディスクドライブなどの大容量記憶装置３６が含まれる。

バス３７はまた、処理装置３０を多数の周辺入力／出力装置に結合するが、これらの入力／出力装置は、図１のユーザインタフェース２０ならびに図２の出力プロバイダ２６およびユーザ入力プロバイダ２７、この場合にはキーボード３９、ポインティングデバイス４０およびディスプレイ４１を形成してもよい。周辺機器にはまた、ネットワーク通信を提供する通信装置４３および任意にプリンタ４２を含んでもよい。通信装置４３は、例えば、計算装置３００がネットワークを通じて通信できるようにするためのＭＯＤＥＭ、ネットワークカード等であってもよく、ネットワークは、インターネットであってもよいが、その代わりにまたはそれに加えて、イントラネット、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワークまたは任意の他の適切なネットワーク形態とすることが可能である。

記憶装置および入力／出力装置は、図３に示すものの全てを含む必要はなく、かつ／または追加装置を含み得ることが、当然ながら理解されよう。例えば、フロッピー（登録商標）ディスクドライブおよびデジタルリニアテープ（ＤＬＴ）ドライブなどの１つまたは複数のさらなる取り外し可能媒体ドライブを設けてもよく、マイクロホンおよび拡声器などの他の入力／出力装置を設けてもよい。

図４に図式的に示すように、計算装置は、パーソナルコンピュータまたはサーバ３００ａであってもよいが、このパーソナルコンピュータまたはサーバ３００ａは、処理装置３０および記憶装置３１を含むメインプロセッサユニット５０、ならびに図示のようにキーボード３９、マウス４０およびディスプレイ４１の形態のユーザインタフェース装置を有する。図３は、取り外し可能媒体３３が、取り外し可能媒体ドライブ３２の挿入スロット３２ａから取り出されていることを示す。

計算装置３００または３００ａは、次のルートのいずれか１つまたは複数により提供されるプログラム命令によって、図１に示すコピー装置１を提供するようにプログラムしてもよい。
１．ＲＯＭ３４および／または大容量記憶装置３６に予め記憶されたプログラム命令。
２．キーボード３９および／またはポインティングデバイス４０などの入力装置を用いてユーザによって入力されたプログラム命令。
３．取り外し可能媒体ドライブ３２によって受け入れられた取り外し可能媒体３３からダウンロードされたプログラム命令。
４．通信装置４３を介して信号Ｓとして提供されたプログラム命令。

当然ながら、装置が、異なる物理構成要素を有する場合には、これらは、対応するそれぞれの計算装置のプログラミングによって提供してもよい。

図１に示す装置によって、ＤＶＤ上のどのデータが、ＤＶＤによって担持される１つまたは複数のメインタイトルの部分を実際に形成するかを、ＩＦＯ解析リッパーが識別するのを困難にする情報および／またはデータを、ＤＶＤに記録されるＤＶＤビデオゾーンのサイズを著しく増加させずに担持するＤＶＤを生成すること可能になる。

図１に示す装置１がどのように機能するかについての理解を容易にするために、最初にＤＶＤの構造を論じる必要がある。

ＤＶＤは、多数の基本ストリームがインターリーブされ、かつコンテンツの多数の別個の要素が、ＤＶＤビデオゾーン内で構造化された階層的な方法で構成された複雑で非線形的な構造を有する。ＤＶＤに記憶されたデジタルプレゼンテーションデータへの、およびそのデータを通るナビゲーションは、ＤＶＤビデオゾーンの物理データ構造における異なるレベルに存在し得るナビゲーションデータによって制御される。したがって、ＤＶＤビデオゾーンのプレゼンテーションデータは、単に、ＤＶＤにおけるデータ記録の始めから終わりまで順次的方法で記録データにアクセスするプレーヤ２０によっては、再生することができない。より正確に言えば、プレーヤ２０が取る、コンテンツを通過する１つまたは複数のナビゲーション経路は、プレーヤ２０のナビゲータ２５、ＤＶＤがオーサリングされる方法、およびユーザとの対話に依存する。

ＤＶＤには、物理データ構造、および物理データ構造の上に重なる論理階層の形態をした論理データ構造が含まれる。物理データ構造は、データがＤＶＤ上で組織化される方法を決定するが、データは、ＤＶＤ規格に従って、ＤＶＤ上で、順次的にかつ物理的に隣接してかまたは順次的に記憶される。論理データ構造は、ビデオシーケンスのグループ化、および連続的なビデオブロックの再生順序を決定する。ディスクに記録されるデータは、物理セクタに組織される。各物理セクタは、ＳＹＮＣブロック、ヘッダ、データパックおよびエラー検出コードからなる。チャネル符号化規則が確実に満たされるようにするために、かつディスクにおける欠陥の影響を最小限にするために、これらのセクタのデータは、エラー訂正パリティー符号を追加し、ＤＶＤフォーマットのＥＦＭ＋（８〜１６変調）チャネル符号化方式に従ったチャネル符号化の前に１６セクタのブロック（ＥＣＣブロック）にインターリーブされ、チャネル符号化データは、ピットおよびランドの形態でＤＶＤに記憶される。データを記録する場合には、（ＩＳ０９６６０／ＵＤＦ（ユニバーサルディスクフォーマット）による）ＩＳＯ／ＵＤＦファイルシステム情報が、ディスクに記録されて、ＤＶＤプレーヤが、ディスクの各セクタを連続的に見つけ出し、したがってアクセスできるようにする。単層ＤＶＤに記録される最終データは、リードインセクション、次にプログラムデータセクション、および次にリードアウトセクションからなる。

図５は、説明のための例として、本発明の実施形態によってプロテクトされたＤＶＤビデオのプレゼンテーションおよびナビゲーションデータ構造を説明するための図を示し、一方で図６は、プロテクトされたＤＶＤビデオゾーンの構造を示すための図を示す。

図５に示すように、ナビゲーションデータ構造には、ディスクがＤＶＤプレーヤに最初に挿入された場合に実行される第１のプログラムチェーンである第１の再生プログラムチェーン（ＰＧＣ）１００、ビデオマネージャ（ＶＭＧ）１０１、およびビデオタイトルセット（ＶＴＳ）が含まれる。

ビデオマネージャ１０１は、全ＤＶＤビデオゾーン用の制御情報を提供する。図５に示す例において、ビデオマネージャ１０１は、図示のようにメインメニュー１０５に対応するタイトルメニュープログラムチェーン１０４を有する。しかしながら、ＤＶＤビデオゾーンは、必ずしもタイトルメニューを有する必要はない。

ビデオタイトルセットの数は、特定のＤＶＤ構造に依存する。図５は、３つのビデオタイトルセットを示す。すなわち、著作権警告などの導入データ用の第１のビデオタイトルセットＶＴＳ１ １０２と、ＤＶＤ（そのコンテンツは、フィルム（映画）、音楽ビデオ等であってもよい）のメインコンテンツ用のｘ番目のビデオタイトルセットＶＴＳｘ１０３と、以下で説明するように、あたかもそれがメインタイトルビデオタイトルセットであるかのように、ＩＦＯ解析リッパーに対して現れるように構成されたｘ＋１番目の擬似ビデオタイトルセットＶＴＳｘ１０３ａと、である。

各ビデオタイトルセットは、通常、言語フォルダおよび１つまたは複数のタイトルフォルダを有する。言語フォルダは、言語、カット、アスペクト比（ワイドスクリーンか否か）などの様々なオプションをユーザが選択できるようにするために、表示されるメニューをユーザに提供するための１つまたは複数のメニュープログラムチェーン（ＰＧＣ）に関連づけられ、一方でタイトルフォルダは、少なくとも１つのタイトルプログラムチェーン（タイトルは、２^１５−１までのプログラムチェーンを含んでもよい）に関連づけられる。簡略化のために、図５は、タイトルフォルダだけを示す。図示の例において、第１のビデオタイトルセットＶＴＳ１ １０２は、著作権警告用の単一タイトルフォルダ１０６（タイトル１（ＴＴＮ１））を有し、一方でｘ番目のビデオタイトルセットＶＴＳｘ１０３は、単一タイトルフォルダ１０７（タイトルｘ（ＴＴＮｘ））を有し、ｘ＋１番目のスプーフビデオタイトルセットＶＴＳｘ＋１は、単一タイトルフォルダ１０８（タイトルｘ＋１（ＴＴＮｘ＋１））を有する。

各タイトルフォルダ１０６、１０７および１０８は、少なくとも１つのプログラムチェーン（ＰＧＣ）を有する。タイトルにおける第１のプログラムチェーンは、エントリプログラムチェーン（「エントリＰＧＣ」）として知られている。図５に示すように、各タイトルフォルダは、単一プログラムチェーン１１０、１１１および１１２を有する。したがって、プログラムチェーン１１０、１１１および１１２は、エントリＰＧＣを形成する。

各プログラムチェーンには、プログラムチェーンの構成要素へのアクセスを制御しかつ０〜９９のプログラム（ＰＧ）を含むナビゲーションデータを含むプログラムチェーン情報（ＰＧＣＩ）が含まれる。プログラムチェーンには、プログラムを含まず、ＰＧＣＩだけを含んでもよい。かかるプログラムチェーンは、ダミープログラムチェーンとして知られている。例えば、第１の再生プログラムチェーンは、ダミープログラムチェーンである。プログラムチェーンは、プログラムチェーンがプレーヤによってアクセスされる順序を定義するために使用できるプリコマンドおよびポストコマンドを有する。図５に示す例において、第１の再生ＰＧＣ１００のプリコマンド２４０は、プレーヤに、タイトル１（ＴＴＮ１）タイトルフォルダ１０６にジャンプさせ、次に、第１のビデオタイトルセット１０２のエントリプログラムチェーン１１０の著作権警告を再生させる。エントリプログラムチェーン１１０は、ポストコマンド２４２を有するが、このポストコマンド２４２は、プレーヤに、ビデオマネージャのタイトルメニューエントリプログラムチェーン１０４にジャンプさせ、かつこの例では再生ボタン２４３および他のメニューオプション２４４を有するメインメニューを表示させる。リンクテールＰＧＣコマンド２４５は、プレーヤのユーザによる再生ボタン２４３の選択に応じて、プレーヤに、メインメニューを終了させ、次に、タイトルメニューエントリプログラムチェーン１０４のポストコマンド２４６を実行させて、タイトルｘ（この例では、メインタイトルを構成する）を再生させるために提供される。タイトルｘのエントリプログラムチェーン１１０は、タイトルを再生した後で、プレーヤにメインメニューに戻らせるポストコマンド２４９を有する。

実例として、図５は、単一プログラム（ＰＧ１）１１３を有するプログラムチェーン１１０、ｎプログラム（ＰＧ１〜ＰＧｎ）１１４_１〜１１４_ｎを有するプログラムチェーン１１１、およびｎプログラム（ＰＧ１〜ＰＧｎ）１１５ｉ〜ｌｌ５_ｎを有するプログラムチェーン１１２を示す。

各プログラムは、プレゼンテーションデータ構造における対応する１つまたは複数の物理セルにマッピングする１つの論理セルまたは論理セルのシーケンスを有する。図５の例において、各プログラム１１３、１１４ｊ〜１１４_ｎおよび１１５ｉ〜１１５_ｎは、単一論理セル１１３ａ、１１４ａｉ〜１１４ａ_ｎ、および１１５ａｉ〜１１５ａ_ｎを有する。図示の例において、論理セル１１３ａは、単一物理セル１１３ｂにマッピングする。論理セル１１４ａｊ〜１１４ａ_ｎおよび１１５ａｉ〜１１５ａ_ｎ用の論理セル対物理セルマッピングは、図５には示されていないが、図６を参照してさらに後述する。

図６は、図５に示す構造などの構造を、ＤＶＤボリューム２００にどのようにレイアウト可能かを示す。ＤＶＤボリュームレイアウト２００は、リードイン２０１、それに続くＩＳＯ／ＵＤＦファイルシステム情報２０２、ＤＶＤビデオゾーン２０３、恐らく１つまたは複数の他のゾーン２０４、および最後にリードアウト２０５を有する。ＤＶＤビデオゾーンは、ビデオマネージャ（ＶＭＧ）２０６を有するが、このビデオマネージャ（ＶＭＧ）２０６は、ＶＩＤＥＯ＿ＴＳ．ＩＦＯとして識別される単一ファイルにおける全ＤＶＤビデオゾーン用のナビゲーションデータを含むビデオマネージャ情報（ＶＭＧＩ）２０７と、ＶＩＤＥＯＪＴＳ．ＶＯＢとして識別される単一ファイルとして提供されるビデオマネージャメニュービデオオブジェクトセット（ＶＭＧ ＭＥＮＵ ＶＯＢＳ）２０８と、単一ファイルＶＩＤＥＯＪＴＳ．ＢＵＰにおけるビデオマネージャ情報のバックアップファイル（ＶＭＧＩ ＢＵＰ）２０９と、からなる。ビデオマネージャメニュービデオオブジェクトセット２０８には、通常、タイトルメニューおよび任意の他の非ダミーメニュープログラムチェーン用のプレゼンテーションデータが含まれる。

各ビデオタイトルセット（ＶＴＳ）は、ビデオタイトルセット情報（ＶＴＳＩ）からなるが、このビデオタイトルセット情報（ＶＴＳＩ）には、単一ファイルＶＴＳ＿＃＃＿Ｏ．ＩＦＯ（ここで＃＃は、ビデオタイトルセット数を表わす０１と９９との間の２桁の数字を表わす）におけるビデオタイトルのタイトルおよびメニューのプレゼンテーションを制御するナビゲーションデータと、単一ファイルＶＴＳ＿＃＃＿Ｏ．ＶＯＢにおけるビデオタイトルセット内の全てのタイプのメニュー用のコンテンツを典型的に含む任意のビデオタイトルセットメニュービデオオブジェクト（ＶＴＳ ＭＥＮＵ ＶＯＢＳ）用のメニュービデオオブジェクト（図５に示す例におけるように、ビデオタイトルセット内にはメニューがなくてもよく、その結果ＶＴＳ ＭＥＮＵ ＶＯＢＳがなくてもよい）と、ＶＴＳ＿＃＃＿＠．ＶＯＢ（ここで＠は、１と９との間の１桁の数である）として識別される１つまたは複数のファイルにおけるビデオタイトル用のビデオタイトルオブジェクトセット（ＶＴＳＴＴ ＶＯＢＳ）と、ＶＴＳ＿＃＃＿Ｏ．ＢＵＰとして識別される単一ファイルにおけるビデオタイトルセット情報のバックアップ（ＶＴＳＩ ＢＵＰ）と、が含まれる。

通常、ディスクボリュームは、ビデオタイトルセットが、順次配列されるように、かつ各ビデオタイトルセット（ＶＴＳ）に対して、ビデオタイトルセット情報（ＶＴＳＩ）に、任意のメニュービデオオブジェクトセット（ＶＴＳ ＭＥＮＵ ＶＯＢＳ）が続き、次に、ビデオタイトル用のビデオオブジェクトセット（ＶＴＳＴＴ ＶＯＢＳ）が続き、最後に、ビデオタイトルセット情報のバックアップ（ＶＴＳＩ ＢＵＰ）が続くように構成される。この従来的な配列は、ビデオタイトルセットＶＴＳＩ１０２用に図６で示すが、このビデオタイトルセットＶＴＳＩ１０２では、ビデオタイトルセット情報（ＶＴＳＩ１）２１０に、任意のメニュービデオオブジェクトセット（ＶＴＳ１ ＭＥＮＵ ＶＯＢＳ）２１１が続き、次に、ビデオタイトル用のビデオタイトルオブジェクトセット（ＶＴＳＴＴ１ ＶＯＢＳ）２１２が続き、最後に、ビデオタイトルセット情報のバックアップ（ＶＴＳＩ１ ＢＵＰ）２１３が続く。

各ビデオオブジェクトセット（ＶＯＢＳ）は、物理セルのシーケンスからなる。図において明確にするために、図６は、ビデオタイトルセット１（ＶＴＳＩ）１０２のタイトルビデオオブジェクトセット２１２のためだけに物理セルセット（ＣＥＬＬ１／１〜ＣＥＬＬ１／ｎ）の一部を示す。各物理セルは、（多数の連続フレームである）約０．４〜１秒の再生時間をそれぞれ表す１つまたは複数のビデオオブジェクトユニット（ＶＯＢＵ）からなる。簡略化のために、図６において、ただ１つの物理セル２３０およびその物理セル２３０の１つのビデオオブジェクトユニット（ＶＯＢＵ）２３１の構造が示されている。

図６に示すように、各ビデオオブジェクトユニットは、ナビゲーションパック（ＮＶ＿ＰＣＫ）２３２と、それに続く整数のビデオ（Ｖ）、オーディオ（Ａ）およびサブピクチャ（Ｓ）パック２３３、２３４および２３５とからなる。ＤＶＤにおいて、各パックは、ディスクにおけるユーザデータの一セクタ（２０４８バイト）を占める。各ビデオパック２３３は、パックを識別するパックヘッダ２３６と、それに続く、パック内のパケットを識別するパケットヘッダ２３７と、次に、ＤＶＤフォーマット、すなわちＭＰＥＧ２フォーマットに従うビデオデータ２３８とからなる。同様に、各オーディオパックは、パックを識別するパックヘッダ２３９と、それに続く、パック内のパケットを識別するパケットヘッダ２４０と、ＤＶＤ用に適した任意のフォーマット、例えばＭＰＥＧ、ＤＴＳ、ＤＤ、ＬＰＣＭ、ＡＣ３にしてもよいオーディオデータ２４１とからなる。

各ナビゲーションパック（ＮＶ＿ＰＣＫ）２３２は、パックを識別するパックヘッダ２４２と、それに続く、システムヘッダ２４３ならびに２つのナビゲーションデータパケット２４４および２４５とからなる。２つのパケットの第１のパケット２４４には、制御メニュー表示およびプログラムプレゼンテーションをリアルタイムで制御するためのプレゼンテーション制御情報（ＰＣＩ）が含まれ、第２のパケット２４５には、順方向／逆方向走査およびシームレス分岐を制御するためのデータ検索情報（ＤＳＩ）が含まれる。ＤＶＤプレーヤには、可変速度およびシームレス再生を可能にするトラックバッファが含まれる。したがって、読み取りヘッドによる読み取りと、オーディオおよびビデオデータの復号化および再生との間には時間遅延がある。したがって、リアルタイム制御情報は、ＰＣＩおよびＤＳＩパケット間で分配され、かつＰＣＩおよびＤＳＩパケット内に記憶され、プレーヤは、対応する物理セルがトラックバッファを通過する前後に、この情報をチェックおよび利用する。したがって、ナビゲーションパック２３２は、ＤＶＤプレーヤのナビゲーションエンジンまたはナビゲータ２５によって用いられて、再生、トリック再生モードおよび検索動作が、確実にうまくかつタイムリーに実行されるようにする。

したがって、ＤＶＤビデオゾーンには、アクセスおよび対話型再生を制御するナビゲーションデータが含まれること、およびナビゲーションデータが、ＤＶＤビデオゾーン内の様々なレベルに存在することが上記から理解されよう。ナビゲーションデータには、制御コマンド（例えば、フォーマット、言語、オーディオ選択、サブピクチャ選択、親管理、表示モードおよび表示態様用の）と、ナビゲーションコマンド（例えば、一般システムパラメータ、システムパラメータ、ナビゲーションタイマおよびメニューボタン用の）と、検索およびユーザインタフェースコマンド（例えば、特定のメニューの選択を可能にするＰＧＣＩ検索、またはタイトル、タイトル（チャプタ）の一部の選択を可能にするプレゼンテーションデータ検索などのための）と、が含まれる。

図７は、例えば、タイトルセットの数および属性、タイトル検索ポインタテーブル（ＴＴ＿ＳＰＲＴ）２０７ａにおけるタイトルへのポインタ、親管理情報テーブル（ＰＴＬ＿ＭＡＩＴ）２０７ｂ、ビデオタイトルセット属性テーブル（ＶＴＳ＿ＡＴＲＴ）２０７ｃにおけるタイトルメニュー（ＶＭＧＭ）ビデオストリーム、オーディオストリームおよびサブピクチャの属性などのナビゲーションデータを含むビデオマネージャ情報（ＶＧＭＩ）２０７の構造を示す。タイトル検索ポインタテーブル（ＴＴ＿ＳＰＲＴ）２０７ａは、各タイトル（例示的なタイトル＃１、＃２．．＃ｎが示されている）用のタイトル検索ポインタテーブル情報２０７ａａおよびタイトル検索ポインタ２０７ａ１、２０７ａ２．．．２０７ａｎを有する。

図８ａは、例えば、タイトル検索ポインタテーブルのビデオタイトルセット部（ＶＴＳ＿ＰＴＴ＿ＳＲＰＴ）２１０ａにおけるチャプタへのポインタ、ビデオタイトルセットプログラムチェーン情報テーブル（ＶＴＳＪＰＧＣＩＴ）２１０ｂにおけるプログラムチェーンへのポインタ、ビデオタイトルセットタイムマップテーブル（ＶＴＳＪＴＭＡＰＴ）２１０ｃにおけるタイムマップ、ビデオタイトルセットセルアドレステーブル（ＶＴＳ＿Ｃ＿ＡＤＴ）２１０ｄなどのナビゲーションデータを含むビデオタイトルセットのビデオタイトルセット情報（ＶＴＳＩ）２１０における構造を示す。タイトル検索ポインタテーブルのビデオタイトルセット部（ＶＴＳ＿ＰＴＴ＿ＳＲＰＴ）２１０ａが図８ｂに示され、ビデオタイトルセットセルアドレステーブル（ＶＴＳ＿Ｃ＿ＡＤＴ）２１０ｄが図８ｃに示されている。図８ｄは、ＶＴＳプログラムチェーン情報（ＶＴＳ＿ＰＧＣＩ）を含むビデオタイトルセットプログラムチェーン情報テーブル（ＶＴＳ＿ＰＧＣＩＴ）２１０ｂを示すが、このＶＴＳプログラムチェーン情報（ＶＴＳ＿ＰＧＣＩ）は、セル再生情報テーブル（Ｃ＿ＰＢＩＴ）２１０ｅおよびセル位置情報テーブル（ＣＪＰＯＳＩＴ）２１０ｆを含むプログラムチェーン情報に関連づけられる。

プログラムチェーンにおいて、プログラムチェーン情報（ＰＧＣＩ）には、例えば、チェーン内のプログラムの数、禁止されたユーザ動作、プログラムチェーン間のリンク、再生モード、チェーンのプログラムのいずれかにアクセスする前に実行されるプリコマンド、セルコマンド、およびチェーンのプログラムにアクセスした後に実行されるポストコマンドなどのナビゲーションデータが含まれる。

ビデオオブジェクトユニットにおいて、プレゼンテーション制御情報（ＰＣＩ）には、例えば、禁止されたユーザ動作、ボタン情報、非シームレス角度ジャンプポインタおよびプレゼンテーションタイムなどのナビゲーションデータが含まれ、一方でデータ検索情報（ＤＳＩ）には、例えば、プレゼンテーションタイム、オーディオギャップ長さ、順方向および逆方向走査用のＶＯＢＵポインタ、オーディオへのビデオ同期ポインタおよびサブピクチャパック基準ピクチャポインタ、次のインターリーブされたユニットへのリンク、ならびにシームレス角度ジャンプポインタなどのナビゲーションデータが含まれる。

プログラムチェーンにおいて、ナビゲーションコマンドは、上記のように、プログラムチェーンの任意のセルを読み取る前に実行されるプリコマンドとして、および／またはプログラムチェーンのセルを読み取った後に実行されるポストコマンドとして含むことができる。プログラムチェーンナビゲーションコマンドの例には、コマンド番号へ行く「ｇｏ ｔｏ」命令と、プログラムチェーン番号、タイトル番号の一部、セル番号などへの「ｌｉｎｋ ｔｏ」命令と、ＤＶＤ再生の現在の領域または状態から移動する「ジャンプ」命令と、ＳＰＲＭおよびＧＰＲＭ設定および操作命令ならびに「比較」命令が含まれ、その結果、条件付き動作が可能になる、例えば、ある比較が真かまたはあるＳＰＲＭもしくはＧＰＲＭパラメータがある値に設定される場合に、「ｇｏ ｔｏ」または「ジャンプ」命令が実行可能になる。

図９は、ＵＤＦ／ＩＳＯファイル構造情報を示す。図９に示すように、ＵＤＦ／ＩＳＯファイル構造情報２０２は、ＤＶＤにおける各ファイル用の論理セクタ番号（ＬＳＮ）を提供して、ＤＶＤプレーヤ２０がディスクにおけるファイルを見つけ出せるようにする。

これまでの図５および６に関連する説明は、本発明の実施形態に従ってプロテクトされたＤＶＤビデオにおけるＤＶＤフォーマットの単純化された概要である。ＤＶＤフォーマットおよび記録プロセスのより詳細な説明については、公に利用可能なＤＶＤ規格を参照されたい。

上述のように、通常、ディスクボリュームは、ビデオタイトルセットが順次配列されるように、かつ各ビデオタイトルセット（ＶＴＳ）に対して、ビデオタイトルセット情報（ＶＴＳＩ）に、任意のメニュービデオオブジェクトセット（ＶＴＳ ＭＥＮＵ ＶＯＢＳ）が続き、次に、ビデオタイトル用のタイトルビデオオブジェクトセット（ＶＴＳＴＴ ＶＯＢＳ）が続き、最後に、ビデオタイトルセット情報のバックアップ（ＶＴＳＩ ＢＵＰ）が続くように構成される。しかしながら、本発明の実施形態によれば、ビデオタイトルセットの全てをシーケンスに配列する代わりに、コピープロテクタ８は、（例えば、ユーザインタフェース４を介したユーザ命令下でか、またはプリプログラミングもしくは別の装置から受信された命令に従って）擬似またはスプーフビデオタイトルセット（図５および６に示すようなｘ＋１^１ビデオタイトルセットＶＴＳｘ＋１ １０３）を、その擬似ビデオタイトルを別のビデオタイトルセット（図５におけるｘ^１ビデオタイトルセット）とインターリーブすることによって、ＤＶＤゾーンに取り込み、図６に示すように、ｘ番目のビデオタイトルセットＶＴＳｘ１０３用のビデオタイトルセット情報（ＶＴＳＩｘ）２２０に、ｘ＋１番目のビデオタイトルセットＶＴＳｘ＋１ １０３ａ用のビデオタイトルセット情報（ＶＴＳＩｘ＋１）２２１が続くように構成される。

ｘ＋１番目のビデオタイトルセットＶＴＳｘ＋１ １０３ａ用のビデオタイトルセット情報（ＶＴＳＩｘ＋１）２２１には、Ｘ番目およびｘ＋１^＊のビデオタイトルセットＶＴＳｘ１０３およびＶＴＳｘ＋１ １０３ａ用の任意のメニュービデオオブジェクトセットが続くが、この任意のメニュービデオオブジェクトセットは、図示のように、ビデオタイトルセットＶＴＳｘ１０３およびＶＴＳｘ＋１ １０３ａによって共有される単一ビデオオブジェクトセットファイル（ＶＴＳＭｘ、ｘ＋１ ＶＯＢＳ））２２２として提供してもよく、または２つの別個の連続ファイルとして提供してもよい。

任意のメニュービデオオブジェクトセットファイル（ＶＴＳＭｘ、ｘ＋１ ＶＯＢＳ）２２２（またはメニューオブジェクトセットがない場合には、ｘ＋１番目のビデオタイトルセットＶＴＳｘ＋１ １０３ａ用のビデオタイトルセット情報（ＶＴＳＩｘ＋１）２２１）には、タイトルビデオオブジェクトセット（ＶＴＳＴＴｘ、ｘ＋１ ＶＯＢＳ）２２３が続くが、このタイトルビデオオブジェクトセット（ＶＴＳＴＴｘ、ｘ＋１ ＶＯＢＳ）２２３は、図示のように、ビデオタイトルセットＶＴＳｘ１０３およびＶＴＳｘ＋１ １０３ａによって共有される単一ファイル（ＶＴＳＴＴｘ、ｘ＋１ ＶＯＢＳ））２２３として提供してもよく、または２つの別個の連続ファイルとして提供してもよい。

共有ビデオタイトルオブジェクトセット（ＶＴＳＴＴｘ、ｘ＋１ ＶＯＢＳ）２２３には、ビデオタイトルセットＶＴＳｘ１０３用のビデオタイトルセット情報のバックアップ（ＶＴＳＩｘ ＢＵＰ）２２４が続き、次に、ビデオタイトルセットＶＴＳｘ＋１ １０３ａ用のビデオタイトルセット情報のバックアップ（ＶＴＳＩｘ＋１ ＢＵＰ）２２５が続く。

したがって、ＶＴＳｘおよびＶＴＳｘ＋１用のメニュービデオオブジェクトセットＶＴＳＭＪＶＯＢＳ（一つある場合には）は、共有してもよく、かつ例えば、ＶＴＳＩｘおよびＶＴＳＩｘ＋１の両方によって参照されるただ１つの物理ＶＴＳＭ＿ＶＯＢＳがあってもよいが、しかしこのＶＴＳＭ＿ＶＯＢＳの１つの物理的な存在は、２つのファイルＶＴＳ＿Ｘ＿Ｏ．ＶＯＢおよびＶＴＳ＿ｘ＋１＿Ｏ．ＶＯＢとして、ＵＤＦ／ＩＳＯファイルシステム情報によって２度参照される場合がある。ＶＴＳｘおよびＶＴＳｘ＋１用のタイトルビデオオブジェクトセットＶＴＳＴＴ＿ＶＯＢＳは、同様に共有してもよいが、２つ以上のＶＯＢファイルＶＴＳ＿ＸＸ＿ｉ．ＶＯＢ（すなわちｉ＝１、．．．ｎ）を含んでもよい。

当然ながら、この構成は、物理および論理セル間のマッピングに影響を及ぼす。したがって、図５に示す例を取ると、２つのビデオタイトルセットが、ビデオタイトルオブジェクトセット（ＶＴＳＴＴｘ、ｘ＋１ ＶＯＢＳ）２２３を共有するという事実は、論理セル１ｌ４ａｉ〜１１４ａ_ｎは、図５に示すように、論理セル１１５ａｊ〜１１５ａ_ｎと同じ物理セルセットである物理セルセットＣｅｌｌ１／１〜Ｃｅｌｌ１／ｍにマッピングしてもよいということを意味する。簡略化のために、実際の論理セル対物理セルマッピングは、論理セル１１４ａｊ〜１１４ａ_ｎおよび１１５ａｊ〜１１５ａ_ｎに対しては図５に示していない。図５が、単に例であること、およびこの例において、論理セル１１４ａｉ〜１１４ａ_ｎが、論理セル１１５ａｉ〜１１５ａ_ｎと同じ物理セルセットにマッピングするという条件で、異なる構成が可能であることが、当然ながら理解されよう。

擬似ＶＴＳｘ＋１内の論理セル１１５ａｊ〜１１５ａ_ｎは、おくらか不正確な方法でＶＴＳＴＴ＿ＶＯＢＳを参照する可能性がある。例えば、それらは、主要な特徴を含む物理セルを不規則な順序で参照する可能性があり、またはそれらは、物理セルのサブセットだけを、恐らく何度も参照する可能性がある。

無許可コピーを禁止するためか、または少なくとも無許可コピーを再生することを困難にするかもしくは非常に低品質にするために、コピー装置が、ＤＶＤをファイルごとかまたはセクタごとにコピーする場合には、１つまたは複数の物理セルは、図５に示すように、無許可コピーの生成および／または再生可能性に有害な影響を及ぼす破壊データを含む破壊領域（「ＳＵＢ」）１００４を提供する。かかる破壊セルは、ＤＶＤのナビゲーション経路の一部を形成せず、したがって、ＤＶＤを再生する正当なプレーヤの能力に影響しない。かかる破壊セルは、論理セルのいずれによってもポイントしなくてもよく、または擬似もしくはスプーフビデオタイトルセットＶＴＳｘ＋１の論理セルだけがポイントしてもよく、またはメインタイトルにおけるいくつかの論理セルによってポイントするが、しかしある適切なプリセルコマンドもしくはポストセルコマンドによって再生中にスキップしてもよい。例として、かかる破壊データは、そのエリアを読み取ろうと試みるドライブの読み取り能力を破壊してもよい。利用可能な破壊データの例が、例えば、国際公開第０２／１１１３６号パンフレット、国際公開第００／７４０５３号パンフレット、国際公開第０１／６１６９５号パンフレットおよび国際公開第０１／６１６９６号パンフレットに説明されており、これらの国際公開のそれぞれにおける内容全体を、参照により本明細書に援用する。別の可能性は、訂正不可能なエラーをＥＦＭ＋ビットストリームに注入するか、またはどんなコピーＤＶＤも再生不可能にしようとして、ナビゲーション経路の一部を形成しないガラスマスタ（ひいては結果としてのＤＶＤ）のエリアを故意に損傷することであってもよい。これらの技術は、個別にかまたは任意の組み合わせで用いてもよい。

図５が、非常に単純化された例であること、ＤＶＤが、より多くのビデオタイトルセットを含んでもよいこと、ならびにビデオタイトルセットが、図５に示すよりもずっと多くのタイトル、プログラムチェーン、プログラムおよびセルを含んでもよいことが、当然ながら理解されよう。また、論理セルおよび物理セル間のマッピングは、１対１である必要はなく、物理セルは、論理セルとは異なって順序づけてもよい。

ここで、図１に示すデータプロセッサ２が動作する方法を、図１０および１１に示す流れ図を用いて説明する。

したがって、ユーザインタフェース４を介してユーザが、データプロセッサに２に、ＤＶＤビデオゾーンを生成するように命令すると、コントローラ３は、最初に、例えばユーザ入力に基づいてＳ０において、アセットを符号化すべきかどうかどうか、または処理すべきファイルは、ファイル受信機９１によって受信された画像ファイルもしくはＤＤＰファイルセットかどうかを、決定する。アセットを符号化すべき場合には、コントローラ３は、一般に、図１０のＳ１において、そのときにアセット受信機５によって受信された必要なアセットを提供するように、ユーザインタフェース４を介してユーザに促す。次に、コントローラ３は、アセットが正しいデータフォーマット（例えばビデオ用のＭＰＥＧ２）にあることをチェックするように、かつ正しいデータフォーマットでない場合には、アセットエンコーダ６を作動し、Ｓ２において必要な符号化を達成することをコントローラ３に命令するように、ユーザインタフェース４を介してユーザに促してもよい。次に、コントローラ３は、図１０のＳ３において、ユーザインタフェース４を介してユーザ命令下で、オーサリング装置７を制御してオーサリングプロセスを実行するが、このオーサリングプロセスにおいて、ユーザは、ユーザ定義チャプタおよびメニューならびにコンテンツデータを通るユーザ定義ナビゲーション経路を用いて、ユーザが望む方法でアセットを組み立て、オーサリング装置７は、ユーザが選択および構成したアセットを多重化し、ユーザ命令に従ってナビゲーションおよび制御データを追加し、画像ファイル、またはＶＯＢ、ＩＦＯ、ＢＵＰファイルを含むＶＩＤＥＯ＿ＴＳディレクトリをコピープロテクタ８に提供して、画像ファイルまたはＤＤＰファイルセットを生成する。

Ｓ０における答えがｎｏである場合には、Ｓ１ａにおいて、コントローラ３は、受信された画像ファイルまたはＤＰＰファイルセットがコピープロテクタ８に供給されるようにする。

Ｓ４において、コピープロテクタ８は、画像ファイル／ＤＤＰファイルセットにコピープロテクションを追加する。Ｓ５において、コピープロテクタは、修正された画像ファイルまたはＤＤＰファイルセットをマスタ生成装置９に出力する。Ｓ５ａにおいて、マスタ生成装置９は、適切なＤＶＤ規格仕様に従って、コピープロテクトされた画像ファイルまたはＤＰＰファイルセットを符号化して記録用チャネルコードデータを生成すること、すなわち、適切なＤＶＤ規格仕様に従ってスクランブリング、インタリービング、エラー訂正およびＥＦＭプラス符号化などのプロセスを実行することの通常のプロセスを含む従来のマスタリングプロセスを実行する。

マスタ生成装置によって生成されたマスタファイルは、Ｓ６においてローカル記録装置１２に提供してもよいが、このローカル記録装置１２は、書き込み可能なＤＶＤディスクに画像ファイルを記録し、かつ物理セクタアドレスタグを光ディスク上の実際のセクタに追加する。その代わりにまたはそれに加えて、出力された修正ＤＤＰファイルセットは、Ｓ７においてマスタデータファイルプロバイダ１０に提供してもよいが、このマスタデータファイルプロバイダ１０は、遠隔に位置している可能性があるレプリケータ１１に提供するために、修正ＤＤＰファイルセットを含むデジタルリニアテープを生成する。Ｓ８ａにおいて、レプリケータは、画像ファイルと、ガラスマスタにおける実際のセクタに論理セクタ番号をマッピングする物理セクタアドレスタグと、を担持するガラスマスタを生成する。次に、Ｓ８ｂにおいて、このガラスマスタを用いてスタンピングマスタを生成し、このスタンピングマスタから、図１０のＳ９において最終ＤＶＤディスクを生成する。

破壊データは、そのタイプに依存して、アセットの符号化の前にＳ６０においてか、またはコピープロテクションプロセスの前にＳ７０においてか、またはコピープロテクションプロセスの一部としてＳ４において追加してもよい。別の可能性として、破壊データは、例えば、記録装置１２による最終記録プロセス中にか、またはガラスマスタの生成中に、ディスクの１つまたは複数のセクタを故意にかつ物理的に損傷することによって提供してもよい。

ここで、この例においてコピープロテクタ８によって実行される動作を、図１１を参照して説明する。

Ｓ１０において、ユーザは、オリジナルコンテンツにおけるどのビデオタイトルセットＶＴＳを擬似ビデオタイトルセットＶＴＳと重ねるかを決定する。あるいは、コピープロテクタ８は、オリジナルコンテンツの一部の解析に基づいてか、またはプリプログラム命令もしくは別の装置から受信された命令に従って、どのビデオタイトルセットＶＴＳを擬似ビデオタイトルセットＶＴＳと重ねるかを決定してもよい。

Ｓ１１において、コピープロテクタ８は、擬似ｘ＋１番目ビデオタイトルセットＶＴＳｘ＋１ １０３ａ用のビデオタイトルセット情報ファイルおよびそのバックアップを生成する。擬似ビデオタイトルセット情報ファイルおよびバックアップは、選択されたＶＴＳ用のビデオタイトルセット情報ファイルおよびそのバックアップのコピーを生成し、次に、コピーの一部分を修正して、擬似ビデオタイトルセット情報ファイルおよびそのバックアップを生成するようにすることによって、生成してもよい。例として、コピープロテクタ８は、擬似ビデオタイトルセットＶＴＳｘ＋１ １０３ａ用のビデオタイトルセット情報をユーザが定義できるようにするインタフェースをユーザに提供してもよい。例えば、コピープロテクタ８は、擬似ビデオタイトルセットＶＴＳｘ＋１ １０３ａ用のＶＴＳＩテーブル（およびそのバックアップ）を生成するための情報をユーザが入力できるようにするか、または擬似ビデオタイトルセットＶＴＳｘ＋１ １０３ａ用のＶＴＳＩテーブル（およびそのバックアップ）を生成するための基礎として、ビデオタイトルセットＶＴＳｘ１０３（もしくは１つ以上がある場合には、他のビデオタイトルセットの１つ）用のＶＴＳＩテーブル（およびそのバックアップ）をユーザが用いることができるようにするインタフェースをユーザに提供してもよい。

Ｓ１２において、擬似ビデオタイトルセット情報ファイルおよびそのバックアップは、画像ファイル、またはＶＯＢ、ＩＦＯ、ＢＵＰファイルを含むＶＩＤＥＯＪＴＳディレクトリに追加される。

Ｓ１３において、上記のように、破壊データをＶＴＳＴＴＪＶＯＢＳ２２３に追加して、セクタごとかまたはファイルごとのコピー装置によるコピーの生成を禁止してもよい。この破壊データは、擬似ＶＴＳの内のタイトルによって参照可能だが、オリジナルＶＴＳによっては参照され得ない。

次に、Ｓ１４において、コピープロテクタ８は、恐らくはユーザからの命令下で、擬似ＶＴＳ用ならびにＶＭＧＩおよびオリジナルＶＴＳＩ用のビデオマネージャ情報およびビデオタイトルセット情報を更新して、ビデオタイトルセットＶＴＳｘ１０３用の論理セルポインタが、ＶＴＳＴＴ ＶＯＢセットにおける正確な物理セルをポイントし、かつ擬似ビデオタイトルセットＶＴＳｘ１０３ａ用の論理セルポインタが、ＶＴＳＴＴＪＶＯＢセットにおける物理セルをポイントするようにする。次に、破壊データが存在する場合には、擬似ビデオタイトルセットＶＴＳｘ＋１ １０３ａ用の１つまたは複数の論理セルポインタは、その破壊データをポイントする。擬似ビデオタイトルセットＶＴＳｘ＋１ １０３ａ用の他の論理セルポインタは、一般に、ｘ番目のビデオタイトルセットＶＴＳｘ１０３の論理セルポインタと同じ物理セルをポイントするが、しかし誤ったまたは不規則なもしくはランダムな順序でポイントし、その結果、擬似ビデオタイトルセットＶＴＳｘ＋１ １０３ａに関連するコンテンツは見るに堪えない。

Ｓ１５において、ＵＤＦ／ＩＳＯファイル構造情報は、修正される。図９は、上記の重複技術でプロテクトされたＤＶＤビデオ用のＵＤＦ／ＩＳＯファイル構造に記憶された情報の要約を示す。

図９から分かるように、ここで、ＵＤＦ／ＩＳＯファイル構造情報は、各ビデオタイトルセット用の２つのビデオオブジェクトセット（すなわち、ビデオタイトルセットＶＴＳ（ｘ）用のＶＴＳ（ｘ）＿０．ＶＯＢ、ＶＴＳ（ｘ）＿１．ＶＯＢ等、およびビデオタイトルセットＶＴＳ（ｘ＋１）用のＶＴＳ（ｘ＋１）＿０．ＶＯＢ、ＶＴＳ（ｘ＋１）＿１．ＶＯＢ等）を示す２つのビデオタイトルセットＶＴＳ（ｘ）およびＶＴＳ（ｘ＋１）の存在を示して、ＶＴＳ（ｘ）＿０．ＶＯＢおよびＶＴＳ（ｘ＋１）＿１．ＶＯＢが、同じ論理セクタ番号（図示のように「ｄ」）になるように、かつＶＴＳ（ｘ）１．ＶＯＢおよびＶＴＳ（ｘ＋１）＿１．ＶＯＢが、同様に、同じ論理セクタ番号（図示のように「ｅ」）になるようにする等である。図１２は、論理セクタ番号（ＬＳＮ）が追加されたディスクレイアウトの対応する部分を示す。

コピープロテクタ８は、正当なプレーヤが擬似ビデオタイトルセットＶＴＳｘ＋１ １０３ａに決して遭遇しないように、ＤＶＤビデオゾーンのナビゲーションコマンドが確実に更新されるようにする。しかしながら、安全対策として、コピープロテクタ８は、擬似ビデオタイトルセットＶＴＳｘ＋１ １０３ａ内における第１のタイトルのエントリＰＧＣに、ＤＶＤを通る正確なナビゲーション経路に正当なプレーヤを逆に向け直すプリコマンド２４７を持たせてもよい。

次に、修正画像ファイルまたは修正ＤＰＰファイルセットは、図１０のＳ６〜Ｓ９を参照して上記したように、記録またはマスタリングされて、コピープロテクトされたディスクを生成する。

かかるコピープロテクトされたディスクをコピーしようと試みるＩＦＯ解析リッパーなどのナビゲーション情報解析コピー装置は、ＩＦＯファイルを解析する場合には、ＵＤＦ／ＩＳＯファイル構造情報、ビデオマネージャ情報およびビデオタイトルセット情報から、ＤＶＤビデオゾーンが２つのビデオタイトルセットＶＴＳｘおよびＶＴＳｘ＋１を含むと判定し、かつ２つのビデオオブジェクトセット（ＶＴＳＴｘ、ｘ＋１ ＶＯＢＳ）２２２および２２３が同様のサイズであると理解することになる。したがって、リッパーは、だまされて、コピーすべきタイトルであるとして擬似タイトルを選択する可能性がある。このコピープロテクションは、ディスク上でＤＶＤビデオゾーン用にかなりの追加記憶スペースを提供する必要なく達成される。なぜなら、ビデオタイトルオブジェクトセット（ＶＴＳＴＴｘ、ｘ＋１ ＶＯＢＳ）２２３は、ｘ番目のビデオタイトルセットおよび擬似ｘ＋１番目ビデオタイトルセットによって共有されるからである。上記のように、擬似ビデオタイトルセットＶＴＳｘ＋１が、破壊データをポイントする論理セルを有する場合には、コピーＤＶＤのコピープロセス、再生可能性およびコピー品質の少なくとも１つが、また、リッパーが擬似ｘ＋１番目ビデオタイトルセットを選択する場合には常に悪影響を及ぼされる。当然ながら、破壊データの存在は、万一ファイルごとのリッパーがＤＶＤをコピーしようとすれば、コピープロセス、再生可能性およびコピー品質の少なくとも１つに悪影響を及ぼすことになろう。

ＶＭＧＩおよびＶＴＳＩテーブルならびにＵＤＦ／ＩＳＯファイル構造情報は、結果としてのＤＶＤビデオ構造が、ＤＶＤビデオフィールドにおいて用いられるＤＶＤビデオ検証ツールによってやはり検証されるように、結果としてのＤＶＤビデオ構造内の全てのレベルにおける全てのポインタが一貫しているように更新してもよい。別の可能性として、ＵＤＦ／ＩＳＯファイル構造情報は、擬似ＶＴＳのＶＯＢファイル用のサイズおよび／または開始セクタアドレスが、オリジナルＶＴＳのサイズおよび／または開始セクタアドレスとそれぞれ同一ではないように構成してもよい。

これまでに説明したように、単一擬似ビデオタイトルセットがＤＶＤビデオゾーンに含まれる。しかしながら、２つ以上であってもよい。例えば、ただ１つだけが正当なビデオタイトルセットである状態で、３つ以上のビデオタイトルセットをインターリーブして、ｎのインターリーブされたビデオタイトルセットがある場合に、ＤＶＤビデオゾーンの対応する部分が、ｎＶＴＳＩ、ｎビデオタイトルセットに共有されるｎメニューＶＯＢファイル（存在するならば）、インターリーブされたビデオタイトルセットによって共有されるｎＶＯＢファイル、およびｎＢＵＰファイルを順に担持するようにしてもよい。別の可能性または追加として、ＤＶＤが多数のビデオタイトルセットを含む場合には、２セット以上のインターリーブされたビデオタイトルセットがあってもよい。

上記のように、ナビゲーション構造におけるポインタの全ては正確であるが、しかしＵＤＦ／ＩＳＯファイル構造情報におけるポインタの一部は、ディスクの同じ部分をポイントする。ＩＦＯ解析リッパーを失敗させるさらなる方法として、コピープロテクタはまた、図１０のＳ４において、結果としてのＤＶＤディスクに、１つまたは複数のゴーストビデオタイトルセットを持たせてもよい。ゴーストビデオタイトルセットは、あるレベルでディスク情報において参照されるが、しかし実際にはディスク上に存在しないビデオタイトルセットである「存在しないゴーストビデオタイトルセット」か、または存在するが（図５および６に示す例において、ＶＴＳｘ＋１ビデオタイトルセットはゴーストビデオタイトルセットであってもよい）、しかしディスク情報において、参照されないか、正しく参照されないか、もしくは完全には参照されない「隠されたゴーストビデオタイトルセット」であってもよい。

図１３〜１５は、コピープロテクタ８がかかるゴーストビデオタイトルセットを提供し得る様々な異なる方法を例示する流れ図を示す。

第１の例において、図１０のＳ４におけるコピープロテクションプロセスでは、図１３のＳ２０で示すように、コピープロテクタ８は、ユーザインタフェース４を介して受信された命令に従ってＵＤＦ／ＩＳＯファイル情報構造２０２（図９）を修正して、ＵＤＦ／ＩＳＯファイル情報構造が、ディスクにファイルが存在しないビデオタイトルセットである、存在しないゴーストビデオタイトルセットへの参照を含むようにする。したがって、コピープロテクタ８は、存在しないゴーストビデオタイトルセットＶＴＳ＿ｘｘ＿Ｏ．ＩＦＯへの参照を、ＵＤＦ／ＩＳＯファイル情報構造２０２に追加する。コピープロテクタ８は、ディスクに存在しない位置を表わすか、ＩＦＯファイルに対応しない位置を表わすか、または異なるＶＴＳ用のＩＦＯファイル（もしくはその一部）に対応する論理セクタ番号を備えたＵＤＦ／ＩＳＯファイル情報構造２０２における存在しないゴーストビデオタイトルを参照してもよい。コピープロテクタ８は、対応する存在しないビデオオブジェクトＶＯＢセットおよび対応するバックアップＢＵＰへの参照を追加してもしなくてもよいが、ＵＤＦ／ＩＳＯファイル情報構造においてコピープロテクタ８によって割り当てられる対応する論理セクタ番号は、再び、ディスク上に存在しない位置であるか、またはその種のファイルに対応しない位置である。コピープロテクタ８は、ビデオマネージャ情報２０７（図７を参照）内のタイトル検索ポインタテーブル（ＴＴ＿ＳＲＰＴ）２０７ａにおけるゴーストビデオタイトルセットを参照してもしなくてもよい。

第２の例において、図１０のＳ４におけるコピープロテクションプロセスでは、図１４のＳ２１で示すように、コピープロテクタ８は、ビデオマネージャ情報２０７（図７を参照）内のタイトル検索ポインタテーブル（ＴＴ＿ＳＲＰＴ）２０７ａを修正し、ＵＤＦ／ＩＳＯファイル構造情報２０２（図９）にリストされない、存在しないＶＴＳｘｘファイル内のタイトルへの参照を、タイトル検索ポインタテーブル（ＴＴ＿ＳＲＰＴ）２０７ａに追加することによって、存在しないゴーストビデオタイトルセットを参照する。

第３の例において、図１０のＳ４におけるコピープロテクションプロセスでは、図１５に示すように、コピープロテクタ８は、最初に、隠されたゴーストビデオタイトルを形成することになるビデオタイトルセットをＳ２２で、ユーザインタフェース４を介してユーザに、かかるビデオタイトルセットを識別するように促し、もしそれが存在しない場合には、ユーザに、オーサリングプロセスを繰り返してこのような隠されたゴーストビデオタイトルセットを組み込むことを要求することによって識別する。次に、Ｓ２３において、コピープロテクタ８は、選択されたビデオタイトルセットへの参照を削除または破損して、ＵＤＦ／ＩＳＯファイル情報構造２０２が、隠されたゴーストビデオタイトルセットＶＴＳ４に言及しないか、またはその隠されたゴーストビデオタイトルセット用の存在しない論理セクタ番号を参照するようにすることによって、ＵＤＦ／ＩＳＯファイル情報構造２０２を修正する。

図１６は、ディスクレイアウトの一部を示し、一方で図１７は、図１５を参照して説明したコピープロテクションが組み込まれた、ＤＶＤ用のＵＤＦ／ＩＳＯファイル情報構造２０２’の対応する部分を示す。図１６から分かるように、ディスクレイアウトには、ゴーストビデオタイトルセットＶＴＳ４ ３０４が含まれる。ゴーストビデオタイトルセットＶＴＳ４用のＶＴＳファイルＶＴＳ＿ｘｘ＿^＊．＊は、ＩＦＯファイル内のナビゲーション情報によって、正確にかつ一貫して参照され、ゴーストビデオタイトルセットＶＴＳ４は、ビデオマネージャ情報２０２（図７を参照）内のタイトル検索ポインタテーブル（ＴＴ＿ＳＲＰＴ）２０７ａにリストされる。しかしながら、図１７から分かるように、隠されたゴーストビデオタイトルセットＶＴＳ４への参照は、ＵＤＦ／ＩＳＯファイル構造２０２’から削除された。

別の例において、図１０のＳ４におけるコピープロテクションプロセスでは、図１８に示すように、コピープロテクタ８は、最初に、ゴーストビデオタイトルを形成することになるビデオタイトルセットをＳ２４で、かかるビデオタイトルセットを識別するようにユーザに促し、もしそれが存在しない場合には、かかるゴーストビデオタイトルセットを組み込むオーサリングプロセスを繰り返すようにユーザに要求することによって識別する。別の可能性として、ゴーストビデオタイトルセットは、関連するテーブルをそれに対応して修正することによって、すなわち、ＤＶＤプロジェクトを再オーサリングする必要なしに追加してもよい。次に、Ｓ２５において、コピープロテクタ８は、ビデオタイトルセット情報（図８を参照）のタイトル検索ポインタテーブル部ＶＴＳ ＪＰＴＴ＿ＳＰＲＴにおけるゴーストビデオタイトルセット用のタイトルユニットエントリを削除または破損して、タイトル検索ポインタテーブル部が、ゴーストビデオタイトルセットＶＴＳ４に言及しないか、または不正確な参照を提供するようにする。したがって、この例において、ＶＴＳｘｘ内のゴーストビデオタイトルセットは、ＴＴ＿ＳＲＰＴにリストされ、関連するＶＴＳ＿ｘｘ＿^＊．＊ファイルは、ＵＤＦ／ＩＳＯファイル構造情報に正確にリストされて、ディスクに正確に記憶される。しかしながら、タイトル検索ポインタテーブル（ＶＴＳ＿ＰＴＴ＿ＳＲＰＴ）のＶＴＳ部内の、このタイトル用のタイトルユニットエントリは、存在しないか、または不正確であるかもしくは破損されており、例えば、それは、存在しないＰＧＣＮｚを参照する可能性がある。

図１３〜１８によって示す例において、コピープロテクタ８は、ディスクに存在するビデオタイトルセット数に関連するディスク情報（ＵＤＦ／ＩＳＯファイル構造、ＶＴＳＩおよびＶＧＭＩの少なくとも１つにおける情報）と、ビデオタイトルセットの実際に記録された数との間に不一致をもたらすことによって、ゴーストビデオタイトルセットを提供する。かかるゴーストビデオタイトルセットは、ＩＦＯ解析リッパーが、かかるコピープロテクトされたＤＶＤのコンテンツを決定しようとする場合に、そのリッパーに失敗させ、かつ／またはディスクエラーを報告させるほど十分にそのリッパーを混乱させ得る。

かかるゴーストビデオタイトルセットを、上述の擬似タイトルセットに追加してもよい。別の可能性として、ゴーストビデオタイトルセットが、（物理ファイルが存在する）隠されたゴーストビデオタイトルセットである場合には、擬似タイトルセットは、ゴーストビデオタイトルセットであってもよい。また、コピープロテクタ８は、（例えば、ユーザインタフェース４を介したユーザ命令下で、または既存の命令もしくは別の装置から受信された命令に従って）２つ以上のゴーストビデオタイトルセットを提供してもよい。２つ以上のゴーストビデオタイトルセットがある場合には、これらは、隠されたゴーストビデオタイトルセットおよび存在しないゴーストビデオタイトルセットの両方を含んでもよい。

上記の例のいくつかにおいて、ゴーストビデオタイトルセットは、物理データとしてＤＶＤに存在するが、しかし隠されている。これらの場合において、ゴーストビデオタイトルセットは、実際にはメインビデオタイトルセットであってもよい。かかる状況において、ＤＶＤ内に組み込まれたナビゲーションコマンドは、正当なプレーヤをそのゴーストビデオタイトルセットに導くことになろう。この場合には、例えば、メインＶＴＳ用のいくつかまたは全てのファイルは、ＵＤＦ／ＩＳＯファイルシステム情報にリストしなくてもよいが、しかしそれらのコンテンツは、正当なプレーヤがそれらにアクセスできるように、ボリュームに記憶して、ＩＦＯテーブルによって正確に参照されてもよい。

上記のように、ゴーストビデオタイトルセットが提供される。別の可能性または追加として、ゴーストタイトルは、ＶＭＧＩ内のＴＴ＿ＳＲＰＴ（図７における２０７ａ）、ならびに／またはあるＶＴＳ用のＶＴＳＩ内のＶＴＳ＿ＰＧＣＩＴ（図８ａおよび８ｄにおける２１０ｂ）と、ＶＴＳ＿ＰＴＴ＿ＳＲＰＴ（図８ａおよび８ｂにおける２１０ａ）およびＶＴＳＪＴＭＡＰＴ（図８ａにおける２１０ｃ）などの恐らく他のテーブルとを修正して、タイトルが存在しない場合に、それが存在するように示すか、または逆の場合も同様にして提供してもよい。ゴーストタイトルが、物理データとしてＤＶＤに存在するが、しかし隠されている場合に、そのゴーストタイトルは、実際にはメインタイトルであってもよく、かかる状況において、ＤＶＤ内に組み込まれたナビゲーションコマンドは、正当なプレーヤをそのゴーストタイトルに導くことになろう。この例において、このタイトルは、ＴＴ＿ＳＲＰＴにリストしなくてもよい。しかしながら、それは、ＶＴＳ＿ＰＧＣＩを自身のために存在させ、正当なプレーヤは、ｌｉｎｋＰＧＣＮコマンドなどの適切なコマンドを用いて、別のタイトルからそれにアクセスするように命令されてもよい。

その代わりにまたはそれに加えて、コピープロテクタは、例えば、ゴーストプログラムチェーンまたはセルを提供してもよい。

可能な例を示すために、図５は、点線／想像線で、ゴーストビデオタイトル１０７ｙ（ＴＩＴＬＥｙ（ＴＴＮｙ））、ポストコマンド２４９ｙを有するゴーストエントリプログラムチェーン１１１ｙ、ゴーストプログラムＰＧ１ １１４ｙ、およびゴーストセル１Ｈａｙを示す。

任意のゴーストビデオタイトル１０７ｙは、それがビデオタイトルセットＶＴＳｘ内にあると図５に示されているように、ビデオタイトルセットのいずれかの内にあってもよい。鎖点線２０００によって示すように、ゴーストビデオタイトル１０７ｙは、プログラムチェーン１１１などの実際のプログラムチェーンに関連づけてもよく、または点線２００１によって示すように、プログラムチェーン１１１ｙなどのゴーストプログラムチェーンに関連づけてもよい。ゴーストプログラムチェーン１１１ｙなどの任意のゴーストプログラムチェーンは、点線２００１によって示すようなゴーストタイトルに関連づけるか、または一点鎖線２００２によって示すような実際のタイトル（ＴＩＴＬＥｘ（ＴＴＮｘなど）に関連づけてもよい。ゴーストプログラム１１４ｙなどの任意のゴーストプログラムは、点線２００３によって示すように、ゴーストプログラムチェーン１１１ｙなどのゴーストプログラムチェーンに関連づけるか、または二点短鎖線２００４によって示すように、プログラムチェーン１１１などの実際のプログラムチェーンに関連づけてもよい。同様に、ゴーストセル１Ｍａｙなどの任意のゴーストセルは、点線２００５によって示すように、ゴーストプログラム１１４ｙなどのゴーストプログラムに関連づけるか、または長短点線２００６によって示すように、プログラム１１４_ｎなどの実際のプログラムに関連づけてもよい。

図１９〜２１は、ゴーストビデオタイトルセットをディスクに提供するのではなく、コピープロテクタが、ゴーストタイトルまたはプログラムチェーンもしくはセルをディスクに提供可能な様々な方法を例示する流れ図を示す。

図１９によって示す例において、図１０のＳ４におけるコピープロテクションプロセスでは、コピープロテクタ８は、Ｓ２６において、存在しないプログラムチェーンを参照するためにＶＴＳＩにおけるタイトル検索ポインタテーブルＶＴＳ＿ＰＴＴ＿ＳＲＰＴのビデオタイトルセット部を修正し、かつ対応するＶＴＳ＿ＰＧＣＩ検索ポインタ（ＶＴＳ＿ＰＧＣＩ＿ＳＲＰ）に、ディスクに存在しないかまたはＶＴＳ＿ＰＧＣＩエントリでない位置をポイントさせることによって、存在しないゴーストプログラムチェーンをＤＶＤに提供する。

図２０によって示された例において、コピープロテクタ８は、Ｓ２７において、最初に、要求されたプログラムチェーンを識別するようにユーザに促して、隠されたゴーストプログラムチェーンを形成することになるプログラムチェーンを識別し、もしそれが存在しない場合には、プログラムチェーンを組み込むオーサリングプロセスを繰り返して、隠されたゴーストプログラムチェーンを提供するようにユーザに要求することによって、隠されたゴーストプログラムチェーンを提供する。次に、Ｓ２８において、コピープロテクタ８は、そのプログラムチェーン用のＶＴＳ＿ＰＧＣＩ検索ポインタ（ＶＴＳＪＰＧＣＩＪＳＲＰ）を削除または破損して、それが、ＤＶＤに存在しないかまたはＶＴＳ＿ＰＧＣＩエントリでない位置をポイントし、その結果、プログラムチェーンを隠すようにする。

図２１によって示す例において、コピープロテクタ８は、Ｓ２９において、ＶＴＳＩのビデオタイトルセットプログラムチェーン情報テーブル（ＶＴＳ＿ＰＧＣＩＴ）におけるセル再生情報テーブル（Ｃ＿ＰＢＩＴ）およびセル位置情報テーブル（Ｃ＿ＰＯＳＩＴ）の少なくとも１つを修正して、ＶＴＳＩのビデオタイトルセットセルアドレステーブル（ＶＴＳ＿Ｃ＿ＡＤＴ）にリストされていない１つまたは複数の物理セルを参照するようにすることによって、存在しないゴースト物理セルを提供する。別の可能性として、コピープロテクタ８は、隠されたゴースト物理セルを形成することになる存在する物理セルを識別するようにユーザに要求してもよく、かつコピープロテクタは、セル再生情報テーブル（Ｃ＿ＰＢＩＴ）およびセル位置情報テーブル（Ｃ＿ＰＯＳＩＴ）の少なくとも１つを修正して、それが、ＶＴＳＩのビデオタイトルセットセルアドレステーブル（ＶＴＳ＿Ｃ＿ＡＤＴ）と一致しないようにしてもよい。

かかるゴーストプログラムチェーンまたはセルは、図１１および１２を参照して上記した擬似ビデオタイトルセットにあってもなくてもよい。また、コピープロテクタは、ユーザ命令下で、２つ以上のゴーストプログラムチェーンまたはセルを提供してもよい。２つ以上のゴーストプログラムチェーンまたはセルがある場合には、これらには、隠されたゴーストプログラムチェーンまたはセルおよび存在しないゴーストプログラムチェーンまたはセルを含んでもよい。

図１９〜２１は、ＩＦＯ解析リッパーが、かかるコピープロテクトされたＤＶＤのコンテンツを決定しようとする場合に、そのリッパーにディスクエラーを報告させるほど十分にそのリッパーを混乱させ得るゴーストプログラムチェーンまたはゴースト物理セルをＤＶＤに提供する方法を説明する。

図１３〜２１を参照して上記したコピープロテクション手順は、個々のコピープロテクション手順として説明した。しかしながら、コピープロテクタ８は、これらの手順を組み合わせてもよい。例えば、コピープロテクタ８は、図１３〜１８を参照して上記した手順のいずれか１つを、図１９もしくは２０を参照して説明した手順および／または図２１を参照して説明した手順と組み合わせてもよい。同様に、コピープロテクタ８は、図１９または２０を参照して説明した手順を、図２１を参照して説明した手順と組み合わせてもよい。さらに、図１３〜１８を参照して説明したコピープロテクション手順のいずれかは、図１１および１２を参照して上記したコピープロテクション手順なしに実行してもよい。

図１に示すように、生成装置１は、オーサリング機能（アセット受信機５、アセットエンコーダ６およびオーサリング装置７）ならびにファイル受信機９１の両方を有する。必要に応じて、この装置には、これらのうちのただ１つだけ、すなわちオーサリング機能またはファイル受信機９１のどちらかを含んでもよい。

上記の実施形態において、記録媒体は、ガラスマスタまたはスタンピングマスタなどのＤＶＤまたは先行物である。記録媒体は、光ディスクまたは先行物の別の形態であってもよい。当然ながら、本発明は、例えば、磁気または光磁気記録ディスクなどのデジタル記録媒体の他の形態に適用可能であることが理解されよう。さらに、上記のように、記録媒体は、中心軸を中心にディスクをスピンまたは回転させることによって読み取られるディスクである。しかしながら、また、読み取り／書き込みヘッドに対して回転されるのではなく、このヘッドを通過する経路に沿って搬送されるデジタルリニアテープの形態におけるデジタル記録媒体に本発明を適用することが可能である。

Claims (32)

1. 記録媒体に記録される記録データを提供するための装置であって、
   前記記録データが、コンテンツデータと、かかる記録媒体を再生するプレーヤが前記コンテンツデータを通してナビゲートできるようにするための制御データとを含み、
   前記装置が、データプロセッサを含み、
   前記データプロセッサは、
   それぞれの制御データに関連づけられたコンテンツデータセットおよび擬似データセットを含む記録データを提供するように動作可能であり、かつ
   前記擬似データセットに、前記コンテンツデータセットにおける前記コンテンツデータの少なくとも一部を共有させるように動作可能である、装置。
2. 前記データプロセッサが、
   前記コンテンツデータセットにアクセスするプレーヤが前記コンテンツデータを正確に再生できるようにする制御データに、前記コンテンツデータセットを関連づけるように動作可能であり、
   前記コンテンツデータを再生することおよび前記コンテンツデータを正確に再生することの少なくとも１つを前記擬似データセットにアクセスするプレーヤに対して禁止する制御データに、前記擬似データセットを関連づけるように動作可能であり、かつ
   プレーヤが前記記録媒体を再生する場合に、前記プレーヤに前記擬似コンテンツデータセットを無視させる再生制御データを提供するように動作可能である、請求項１に記載の装置。
3. 前記コンテンツデータセットおよび前記擬似データセットがインターリーブされること、
   前記コンテンツデータセット用および前記擬似データセット用の前記制御データが、前記コンテンツデータの前に提供されること、
   前記コンテンツデータセットおよび前記擬似データセットが、コンテンツデータファイルを共有すること、
   前記擬似データセットが、前記コンテンツデータセットと同じ前記コンテンツデータの少なくとも大部分を有すること、
   バックアップ制御データが、前記コンテンツデータセット用および前記擬似データセット用に提供され、かつ、前記コンテンツデータセット用および前記擬似データセット用の前記バックアップ制御データが、前記コンテンツデータの後に提供されること、
   の少なくとも１つがなされるように、前記データプロセッサが、前記記録データを提供するように動作可能である、請求項１に記載の装置。
4. 前記コンテンツデータセットが、ビデオオブジェクトデータセットを含むコンテンツデータを有するビデオタイトルセットを含み、
   前記ビデオタイトルセット用および前記擬似データセット用の制御データが、それぞれ、ビデオタイトルセット情報を含み、
   前記データプロセッサが、
   前記ビデオタイトルセット用の共有ビデオオブジェクトデータセットを提供すること、
   前記コンテンツデータセットおよび前記擬似コンテンツデータセットが、それぞれのビデオタイトルセットとしてリストされ、前記ビデオオブジェクトデータセットが、前記ビデオタイトルセットのそれぞれに対してリストされるボリューム情報ファイル構造を提供すること、
   前記コンテンツデータセット用および前記擬似データセット用のバックアップビデオタイトルセット情報を提供し、前記記録データを構成して、前記コンテンツデータセット用および前記擬似データセット用の前記ビデオタイトルセット情報が両方とも、共有ビデオオブジェクトデータファイルに先行し、前記コンテンツデータセット用および前記擬似データセット用の前記バックアップビデオタイトルセット情報が、前記共有ビデオオブジェクトデータファイルの後に提供されること、
   の少なくとも１つがなされるように動作可能である、請求項１に記載の装置。
5. 前記コンテンツデータセットおよび擬似データセットが、ビデオタイトルセットおよび擬似ビデオタイトルセットをそれぞれ含み、
   前記ビデオタイトルセット用および前記擬似ビデオタイトルセット用の前記制御データが、それぞれ、ビデオタイトルセット情報を含み、
   前記データプロセッサが、
   前記擬似ビデオタイトルセットの論理セルに、不正確なまたはランダムな順序で前記コンテンツデータの物理セルをポイントさせること、
   前記コンテンツデータに、破壊データを含む物理セルを含ませ、かつ前記ビデオタイトルセットではなく前記擬似ビデオタイトルセットの論理セルに、破壊データを含む物理セルをポイントさせること、
   の少なくとも１つを実行させるように動作可能である、請求項１に記載の装置。
6. 前記コンテンツデータセットが、ビデオオブジェクトデータセットを含むコンテンツデータを有するビデオタイトルセットを含み、
   前記データプロセッサが、前記ビデオタイトルセット用および前記擬似データセット用のビデオタイトルセット情報、ビデオマネージャ情報ならびにボリューム情報ファイル構造として前記制御データを提供するように動作可能であり、
   前記データプロセッサが、不一致を引き起こすことによってゴーストファイルを提供するように動作可能であり、
   前記不一致が、前記制御データにおける不一致および前記制御データと前記コンテンツデータとの間の不一致の少なくとも１つを含む、請求項１に記載の装置。
7. 前記データプロセッサが、前記記録データにおける前記ビデオタイトルセットと一致しない、前記ビデオタイトルセット情報、ビデオマネージャ情報および前記ボリューム情報ファイル構造の少なくとも１つにおける情報をレンダリングすることによって、ゴーストビデオタイトルセットを提供するように動作可能である、請求項６に記載の装置。
8. 前記データプロセッサが、
   前記ボリューム情報ファイル構造、および前記ビデオマネージャ情報のタイトル検索ポインタテーブルの少なくとも１つに、存在しないビデオタイトルセットへの参照を追加すること、
   前記ボリューム情報ファイル構造、および前記ビデオマネージャ情報のタイトル検索ポインタテーブルの少なくとも１つから、存在するビデオタイトルセットへの参照を削除すること、
   前記ビデオタイトルセット情報のタイトル検索ポインタテーブルのビデオタイトルセット部から、存在するビデオタイトルセットへの参照を削除すること、
   の少なくとも１つによって、ゴーストビデオタイトルセットを提供するように動作可能である、請求項６に記載の装置。
9. 前記データプロセッサが、
   前記ボリューム情報ファイル構造、および前記ビデオマネージャ情報のタイトル検索ポインタテーブルの少なくとも１つに、存在しないビデオタイトルセットへの参照を追加することによるゴーストビデオタイトルセットと、
   前記ボリューム情報ファイル構造、および前記ビデオマネージャ情報のタイトル検索ポインタテーブルの少なくとも１つから、存在するビデオタイトルセットへの参照を削除することによるゴーストビデオタイトルセットと、
   前記ビデオタイトルセット情報のタイトル検索ポインタテーブルのビデオタイトルセット部から、存在するビデオタイトルセットへの参照を削除することによるゴーストビデオタイトルセットと、
   前記ビデオタイトルセットプログラムチェーン情報テーブルにおける存在しないプログラムチェーンを参照することによるゴーストプログラムチェーンと、
   前記ビデオタイトルセットプログラムチェーン情報テーブルから、存在するプログラムチェーンへの参照を削除することによるゴーストプログラムチェーンと、
   セル再生位置情報テーブルおよびセル位置情報テーブルの少なくとも１つと一致しない、前記記録データの物理セルをレンダリングすることによるゴースト物理セルと、
   の少なくとも１つを提供するように動作可能である、請求項６に記載の装置。
10. 記録媒体に記録される記録データを提供するための装置であって、データプロセッサを含み、
    前記データプロセッサは、
    ビデオオブジェクトデータセット、ビデオタイトルセット用のビデオタイトルセット情報、ビデオマネージャ情報、およびボリューム情報ファイル構造を含むコンテンツデータを有する少なくとも１つのビデオタイトルセットを含む記録データを提供するように動作可能であり、かつ
    前記記録データにおける前記１つまたは複数のビデオタイトルセットと一致しない前記ビデオタイトルセット情報、ビデオマネージャ情報、および前記ボリューム情報ファイル構造の少なくとも１つにおける情報をレンダリングすることによって、ゴーストビデオタイトルセットを提供するように動作可能である、データプロセッサを含む装置。
11. 前記データプロセッサが、
    前記ボリューム情報ファイル構造、および前記ビデオマネージャ情報のタイトル検索ポインタテーブルの少なくとも１つに、存在しないビデオタイトルセットへの参照を追加すること、
    前記ボリューム情報ファイル構造、および前記ビデオマネージャ情報のタイトル検索ポインタテーブルの少なくとも１つから、存在するビデオタイトルセットへの参照を削除すること、
    前記ビデオタイトルセット情報のタイトル検索ポインタテーブルのビデオタイトルセット部から、存在するビデオタイトルセットへの参照を削除すること、
    の少なくとも１つによって、ゴーストビデオタイトルセットを提供するように動作可能である、請求項１０に記載の装置。
12. 前記データプロセッサがまた、
    ビデオタイトルセットにおけるゴーストタイトルと、
    前記ビデオタイトルセットプログラムチェーン情報テーブルにおける存在しないプログラムチェーンを参照することによるゴーストプログラムチェーンと、
    前記ビデオタイトルセットプログラムチェーン情報テーブルから、存在するプログラムチェーンへの参照を削除することによるゴーストプログラムチェーンと、
    セル再生位置情報テーブルおよびセル位置情報テーブルの少なくとも１つと一致しない、前記記録データの物理セルをレンダリングすることによるゴースト物理セルと、
    の少なくとも１つを提供するように動作可能である、請求項１１に記載の装置。
13. 記録媒体に記録される記録データを提供する方法であって、前記記録データが、コンテンツデータと、かかる記録媒体を再生するプレーヤが前記コンテンツデータを通してナビゲートできるようにするための制御データとを含み、前記方法が、
    制御データをそれぞれ有するコンテンツデータセットおよび擬似データセットを含む記録データを提供することと、
    前記コンテンツデータセットにおける前記コンテンツデータの少なくとも一部を、前記コンテンツデータセットと同様に前記擬似データセットに関連づけて、前記コンテンツデータの前記少なくとも一部が、前記擬似データセット用のコンテンツデータの役割を果たすようにすることと、
    前記コンテンツデータセットにアクセスするプレーヤが前記コンテンツデータを正確に再生できるようにする前記制御データに、前記コンテンツデータセットを関連づけることと、
    前記コンテンツデータを再生することおよび前記コンテンツデータを正確に再生することの少なくとも１つを前記擬似データセットにアクセスするプレーヤに対して禁止する制御データに、前記擬似データセットを関連づけることと、
    プレーヤが前記記録媒体を再生する場合に、前記プレーヤに、前記擬似コンテンツデータセットを無視させる再生制御データを提供することと、
    を含む方法。
14. 前記コンテンツデータセットおよび前記擬似データセットがインターリーブされ、
    前記コンテンツデータセットおよび前記擬似データセットが、コンテンツデータファイルを共有し、
    前記擬似データセット用の前記コンテンツデータの少なくとも大部分が、前記コンテンツデータセットによって提供され、
    前記コンテンツデータセット用および前記擬似データセット用の前記制御データが、前記コンテンツデータの前に提供され、
    バックアップ制御データが、前記コンテンツデータセット用および前記擬似データセットに提供され、前記コンテンツデータセット用および前記擬似データセット用の前記制御データが、前記コンテンツデータの前に提供され、前記コンテンツデータセット用および前記擬似データセット用の前記バックアップ制御データが、前記コンテンツデータの後に提供される、請求項１３に記載の方法。
15. 前記コンテンツデータセットが、ビデオオブジェクトデータセットを含むコンテンツデータを有するビデオタイトルセットを含み、前記ビデオタイトルセット用および前記擬似データセット用の制御データが、それぞれ、ビデオタイトルセット情報を含み、前記方法が、
    前記コンテンツデータセットおよび前記擬似コンテンツデータセットが、それぞれのビデオタイトルセットとしてリストされ、かつ前記ビデオオブジェクトデータセットが、前記ビデオタイトルセットのそれぞれに対してリストされるボリューム情報ファイル構造を提供すること、
    前記ビデオオブジェクトデータセットの少なくとも一部を、前記ビデオタイトルセットおよび前記擬似データセットによって共有させることと、
    前記コンテンツデータセット用および前記擬似データセット用のバックアップビデオタイトルセット情報を提供すること、
    前記記録データを構成して、前記コンテンツデータセット用および前記擬似データセット用のビデオタイトルセット情報が、両方とも、前記コンテンツデータセットおよび前記擬似コンテンツデータセットによって共有されるビデオオブジェクトデータファイルに先行するように、かつ前記コンテンツデータセット用および前記擬似データセット用のバックアップビデオタイトルセット情報が、前記コンテンツデータの後に提供されるようにすること、
    の少なくとも１つを含む、請求項１３に記載の方法。
16. 前記コンテンツデータセットおよび擬似データセットが、ビデオタイトルセットおよび擬似ビデオタイトルセットをそれぞれ含み、前記ビデオタイトルセット用および前記擬似ビデオタイトルセット用の前記制御データが、それぞれ、ビデオタイトルセット情報を含み、前記方法が、
    前記擬似ビデオタイトルセットの論理セルに、前記コンテンツデータの物理セルを不正確なまたはランダムな順序でポイントさせること、
    前記コンテンツデータに、破壊データを含む物理セルを含ませ、かつ前記ビデオタイトルセットではなく前記擬似ビデオタイトルセットの論理セルに、破壊データを含む物理セルをポイントさせること、
    の少なくとも１つをさらに含む、請求項１３に記載の装置。
17. 前記コンテンツデータセットが、ビデオオブジェクトデータセットを含むコンテンツデータを有するビデオタイトルセットを含み、
    前記制御データが、前記ビデオタイトルセット用および前記擬似データセット用のビデオタイトルセット情報、ビデオマネージャ情報およびボリューム情報ファイル構造として提供され、
    前記方法が、不一致を引き起こすことによってゴーストファイルを提供することをさらに含み、
    前記不一致が、前記制御データにおける不一致および前記制御データと前記コンテンツデータとの間の不一致の少なくとも１つを含む、請求項１３に記載の方法。
18. 前記ゴーストビデオタイトルセットが、前記記録データにおける前記ビデオタイトルセットと一致しない前記ビデオタイトルセット情報、ビデオマネージャ情報、および前記ボリューム情報ファイル構造の少なくとも１つにおける情報をレンダリングすることによって提供される、請求項１７に記載の方法。
19. ゴーストビデオタイトルセットが、
    前記ボリューム情報ファイル構造、および前記ビデオマネージャ情報のタイトル検索ポインタテーブルの少なくとも１つに、存在しないビデオタイトルセットへの参照を追加すること、
    前記ボリューム情報ファイル構造、および前記ビデオマネージャ情報のタイトル検索ポインタテーブルの少なくとも１つから、存在するビデオタイトルセットへの参照を削除すること、
    前記ビデオタイトルセット情報のタイトル検索ポインタテーブルのビデオタイトルセット部から、存在するビデオタイトルセットへの参照を削除すること、
    の少なくとも１つによって提供される、請求項１７に記載の方法。
20. 前記方法が、
    前記ボリューム情報ファイル構造、および前記ビデオマネージャ情報のタイトル検索ポインタテーブルの少なくとも１つに、存在しないビデオタイトルセットへの参照を追加することによるゴーストビデオタイトルセットと、
    前記ボリューム情報ファイル構造、および前記ビデオマネージャ情報のタイトル検索ポインタテーブルの少なくとも１つから、存在するビデオタイトルセットへの参照を削除することによるゴーストビデオタイトルセットと、
    前記ビデオタイトルセット情報のタイトル検索ポインタテーブルのビデオタイトルセット部から、存在するビデオタイトルセットへの参照を削除することによるゴーストビデオタイトルセットと、
    前記ビデオタイトルセットプログラムチェーン情報テーブルにおける存在しないプログラムチェーンを参照することによるゴーストプログラムチェーンと、
    前記ビデオタイトルセットプログラムチェーン情報テーブルから、存在するプログラムチェーンへの参照を削除することによるゴーストプログラムチェーンと、
    セル再生位置情報テーブルおよびセル位置情報テーブルの少なくとも１つと一致しない、前記記録データの物理セルをレンダリングすることによるゴースト物理セルと、
    の少なくとも１つを提供することを含む、請求項１７に記載の方法。
21. 記録媒体に記録される記録データを提供する方法であって、
    ビデオオブジェクトデータセットを含むコンテンツデータを有する少なくとも１つのビデオタイトルセット、前記ビデオタイトルセット用のビデオタイトルセット情報、ビデオマネージャ情報およびボリューム情報ファイル構造を含む記録データを提供することと、
    前記記録データにおける前記１つまたは複数のビデオタイトルセットと一致しない前記ビデオタイトルセット情報、ビデオマネージャ情報、および前記ボリューム情報ファイル構造の少なくとも１つにおける情報をレンダリングすることによってゴーストビデオタイトルセットを提供することと、を含む方法。
22. 前記ゴーストビデオタイトルセットが、
    前記ボリューム情報ファイル構造、および前記ビデオマネージャ情報のタイトル検索ポインタテーブルの少なくとも１つに、存在しないビデオタイトルセットへの参照を追加すること、
    前記ボリューム情報ファイル構造、および前記ビデオマネージャ情報のタイトル検索ポインタテーブルの少なくとも１つから、存在するビデオタイトルセットへの参照を削除すること、
    前記ビデオタイトルセット情報のタイトル検索ポインタテーブルのビデオタイトルセット部から、存在するビデオタイトルセットへの参照を削除すること、
    の少なくとも１つによって提供される、請求項２１に記載の方法。
23. ビデオタイトルセットにおけるゴーストタイトルと、
    前記ビデオタイトルセットプログラムチェーン情報テーブルにおける存在しないプログラムチェーンを参照することによるゴーストプログラムチェーンと、
    前記ビデオタイトルセットプログラムチェーン情報テーブルから、存在するプログラムチェーンへの参照を削除することによるゴーストプログラムチェーンと、
    セル再生位置情報テーブルおよびセル位置情報テーブルの少なくとも１つと一致しない、前記記録データの物理セルをレンダリングすることによるゴースト物理セルと、
    の少なくとも１つを提供することをさらに含む、請求項２１に記載の方法。
24. 前記記録データを含む前記記録データファイルを提供することをさらに含む、請求項１３に記載の方法。
25. 前記記録データを持つマスタを生成することをさらに含む、請求項１３に記載の方法。
26. 前記記録データファイルを用いて、光ディスク、例えばＤＶＤなどの少なくとも１つの記録された媒体を生成することをさらに含む、請求項２４に記載の方法。
27. マスタを用いて、光ディスク、例えばＤＶＤなどの少なくとも１つの記録された媒体を生成することをさらに含む、請求項２５に記載の方法。
28. 前記記録データを、書き込み可能または書き換え可能光ディスクディスク、例えばＤＶＤに書き込むことをさらに含む、請求項１３に記載の方法。
29. 請求項１３に記載の方法によって生成された、ＤＶＤまたはその先行物などの記録された媒体。
30. 請求項２１に記載の方法によって生成された、ＤＶＤまたはその先行物などの記録された媒体。
31. コンテンツデータを有するコンテンツデータセット、および前記コンテンツデータセットにおける前記コンテンツデータの少なくとも一部を共有する擬似データセットを含む記録データをプロセッサに提供させるプログラム命令を記憶するコンピュータ可読記憶媒体。
32. ビデオタイトルセット情報、ビデオマネージャ情報およびボリューム情報ファイル構造の少なくとも１つに、記録データに存在しないビデオタイトルセットを参照させることおよび前記記録データに存在するビデオタイトルセットを参照させないことの少なくとも１つによって、少なくとも１つのビデオタイトルセットに加えて少なくとも１つのゴーストビデオタイトルセットを含む記録データをプロセッサに提供させるプログラム命令を記憶するコンピュータ可読記憶媒体。

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