JP2010509987A - 心筋虚血の治療装置 - Google Patents

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Abstract

虚血状態になりやすいと識別された心筋領域の受けるストレスを早期興奮ペーシングと共に変化させる心筋虚血の治療方法及び装置が記載される。減負荷モードでは、ペーシングを脆弱領域の近くに施してストレス及び脆弱領域の代謝需要を減少させる。負荷モードでは、ペーシングを脆弱領域から見て遠くの領域に施して状態調節効果を生じさせる。

Description

本発明は、心リズム管理装置、例えばペースメーカ及び他の植込み型装置に関する。
〔関連出願の説明〕
本願は、2006年11月17日に出願された米国特許出願第11/561,049号明細書の優先権主張出願であり、この米国特許出願を参照により引用し、その記載内容を本明細書の一部とする。
心筋虚血は、心筋層(即ち、心筋)の一領域への血液供給が非常に損なわれてこの領域に酸化代謝のための適度の酸素が供給されない病態を意味している。虚血は、灌流が減少しない低酸素症とは異なり、代謝副産物除去の減少が伴う。心臓は、血液によって送られた酸素による物質の酸化から殆どのエネルギーを発生させる好気性(有気性)器官である。心臓は、ほんの僅かな酸素不足を生じる場合があり、従って、血液供給の分断に対しては極めて敏感である。心筋虚血は、心筋酸素需要(デマンド)の増大、心筋酸素供給の減少又はこれら両方の結果として、酸素供給と酸素需要のアンバランスが存在する場合に生じる。心筋虚血により、多くの患者は、狭心症と呼ばれる胸部の疼痛又は不快感を経験する。狭心症は、より重篤な状況、例えば心臓発作又は心臓不整脈を招く場合のある不十分な心筋灌流の有用な警告としての役目を果たす。
冠動脈疾患(CAD)は、血液を心筋層に供給する冠動脈がアテローム硬化プラークの堆積により硬化状態になると共に狭窄状態になった場合に起こる。アテローム硬化プラークは、動脈の壁内の炎症反応サイトであり、リピド及び結合組織包によって包囲された炎症細胞を含むコアで構成されている。心筋梗塞(MI)又は心臓発作は、冠動脈内のアテローム硬化プラークが破裂し、それによりプラークのトロンボン形成度が高いリピドコアを血液にさらすことにより動脈内に血液の凝固(血栓症)が生じた場合に起こる。冠動脈血流量に対する完全な又はほぼ完全な閉塞は、心臓組織の相当広い領域を損傷させ、通常、効果的なポンピング(心ポンプ機能)を阻止する異常な心リズムに起因する突然死を引き起こす場合がある。
CADに起因する冠動脈閉塞が存在すると、例えば身体労作又は情緒窮迫により引き起こされる心筋酸素要件の増大により、酸素供給及び酸素需要に一時的なアンバランスが生じる場合がある。かかる需要虚血が労作性狭心症又は慢性安定狭心症と呼ばれる状態を引き起こす場合がある。他の状況では、供給虚血と呼ばれる場合のある血流の突然の減少に起因してアンバランスが急性的に生じる場合がある。急性血流分断は、不安定狭心症と呼ばれる状態を引き起こす冠血管痙攣に次いで生じる場合がある。上述したように、急性血流分断は、MIを生じさせる冠動脈血栓症にも起因して生じる場合がある。心筋虚血は、酸素需要の増大と供給減少の両方に起因して生じる場合が多い。
例示のペーシング装置の物理的構成を示す図である。 例示の装置のコンポーネントを示す図である。 例示の装置の電子回路のブロック図である。 通常モードと脆弱領域減負荷及び負荷モードとの間で切り換わる例示のアルゴリズムを示す図である。 早期興奮ペーシングを送り出す際にAV遅延間隔を動的に変化させる例示のアルゴリズムを示す図である。
心筋虚血は、通常、心筋灌流を増大させるか心筋酸素需要を減少させるかのいずれかを行うよう作用する薬剤で治療される。外科的血管再生(血行再建)手技も又、血液供給を増大させるために実施される場合がある。本明細書では、例えば植込み型心臓用装置により送り出されて1本又は2本以上の冠動脈の血管拡張及び/又は血管収縮を生じさせることができる電気刺激を採用した心筋虚血を治療するための別のインターベンションが開示される。
[ペーシング療法の機械的効果]
心室が特定のペーシングサイトのところに配置された電極を介して送られたペーシングパルスによって収縮するよう刺激された場合、興奮は、心筋層を介する伝導によりペーシングサイトから広がる。これは、AV結節から心室への興奮の広がりがプルキンエ線維で構成された心臓の固有伝導系を利用し、それにより心室心筋層全体の迅速且つ同期興奮が可能になる通常の生理学的状況とは異なっている。他方、ペーシングパルスに起因して生じる興奮は、興奮がペーシングサイトから心筋層の残部に伝えられる速度がゆっくりとしているために比較的非同期(不同時性)の収縮を生じさせる。かくして、ペーシングサイトからより遠くに位置する心筋層の領域は、固有の収縮と比較して、ペーシングサイトの近くの領域よりも後で興奮状態になる。上述したように、この結果、心筋壁ストレスの再分布が生じる。
筋肉線維が収縮する前の筋肉線維に加わる張力の度合いは、前負荷と呼ばれ、筋肉線維が収縮しているときに筋肉線維に加わる張力の度合いは、後負荷と呼ばれる。前負荷を増大させることにより、筋肉線維が引き伸ばされると共に収縮中、その最大張力及び短縮速度が増大する。心臓に関し、特定の心筋領域の前負荷は、拡張終期圧及び隣り合う領域によって及ぼされる力に起因した拡張周期の心筋壁ストレスである。心筋領域の後負荷は、心臓がポンプ送りしなければならない対象としての圧力負荷に起因した収縮期中の心筋壁ストレスである。心筋領域が他の領域に対して遅く収縮すると、これら他の領域の収縮は、後で収縮する領域を引き伸ばし、その前負荷を増大させ、かくして、この領域により生じる収縮力が増大する。これとは逆に、他の領域に対して早く収縮する心筋領域の受ける前負荷は減少し、発生させる接触力は小さい。心室内の圧力は、血液が大動脈及び肺動脈内にポンプ作用で送り出されているときに拡張期値から収縮期値まで迅速に上昇するので、収縮期中に早く収縮する心室の部分は、後で収縮する心室の部分よりも低い後負荷に抗して収縮する。心室領域へのペーシングパルスの送り出しにより、その領域は、心室の他の部分よりも早く収縮する。したがって、ペーシングされた領域は、前負荷の減少と後負荷の減少の両方を受け、それにより、収縮期収縮中、他の領域に対してペーシングされた領域の受ける機械的ストレスが減少する。他方、ペーシングされた領域から見て遠くに位置する領域は、増大した機械的ストレスを受けることになる。
[心筋虚血を治療するための早期興奮ペーシング]
心筋層によって消費される酸素の総量のほんの僅かな一部を除いた全ては、収縮期中の能動的筋肉収縮の目的のためであり、特定の心筋領域の酸素需要は、収縮期壁ストレスの増大につれて増大する。かくして、特定の心筋領域が他の領域に対して早く収縮するようにすることにより、その代謝需要が減少すると共に存在する場合のある虚血の度合いが減少する。早期収縮及び虚血状態になりやすい心筋領域へのストレスの減少を生じさせるため、脆弱領域内又はこの周りの1つ又は2つ以上のサイトを心室の残部に対して早期興奮させ、脆弱領域を機械的に減負荷する仕方でかかるサイトに電気刺激ペーシングパルスを送り出すのが良い。脆弱領域を減負荷する早期興奮ペーシング療法を実施するのに、心室を脆弱領域の近くの単一のサイトのところでペーシングし又はこのように脆弱領域の近くの多数の心室サイトのところでペーシングするのが良い。後者の場合、ペーシングパルスをマルチサイトに同時に又は規定されたパルス出力順序で送り出すのが良い。シングルサイト又はマルチサイトのペーシングを例えば抑制需要モード又はトリガモードのような除脈ペーシングアルゴリズムに従って実施するのが良い。
上述したように、植込み型心臓用装置は、脆弱領域に近接した早期興奮ペーシングサイトのところに配置される1つ又は2つ以上のペーシング電極を備えるのが良い。この場合、この装置は、プログラムされたペーシングモードに従って早期興奮ペーシングパルスを脆弱領域に脆弱領域減負荷モードで動作するようプログラムされているのが良い。早期興奮ペーシングは、脆弱領域に加わるストレスを緩和し、その領域の代謝需要を減少させることによって、存在する場合のある虚血を減少させる。この場合、この装置は、脆弱領域減負荷モードで連続的に又は間欠的に動作するようプログラムされるのが良い。後者の場合、装置は、脆弱領域減負荷モードが終了すると、通常モードに戻るのが良く、通常モードは、任意形式のペーシング(例えば、除脈又は心臓再同期ペーシング)を有してもよく、或いはペーシングを全く有さなくても良い。この場合、装置は、次の1つ又は2つ以上の開始条件(入口条件)、例えば、1)狭心症が起きたときに患者が操作することができる患者操作式スイッチの作動、2)モードを開始させるためのテレメトリ指令の受け取り及び/又は3)心筋虚血の存在と相関関係のある被感知変数に従って装置により心筋虚血の存在が検出されたことに従って、通常モードから脆弱領域減負荷モードに切り替わることができる。心筋虚血を反映する被感知変数の例としては、感知された心臓電気的活動度及び/又は需要虚血のある患者では、労作レベルに関連した変数、例えば心拍数、毎分換気量及び活動レベルに由来する特徴が挙げられる。また、脆弱領域減負荷モードは、終了条件(出口条件)と称される1つ又は2つ以上の指定されたイベント又は条件の検出時に終了するようになっている場合がある。かかる終了条件としては、例えば、心筋虚血の存在の非検出、経過時間、患者操作式スイッチの作動及び/又はモードを終了させるテレメトリ指令の受け取りが挙げられる。
早期興奮ペーシングによりペーシングされた領域の他の領域に対する早期の収縮を生じさせるため、AV結節から伝えられた固有興奮によってこれら他の領域を興奮させてはならない。脆弱領域減負荷モードが早期興奮ペーシングを動脈追跡又はAV順次ペーシングモードで送り出す場合、AV遅延間隔は、患者の固有のAV間隔と比較して、脱分極があらかじめ興奮させたサイトを越えて広がり、固有の興奮からの干渉を受けないで心筋層の残部を興奮させるのに十分短いものであるように選択されるべきである。患者の固有AV間隔に対してAV遅延間隔が短ければ短いほど、ペーシングされたサイトはそれだけ一層あらかじめ興奮する。一実施形態では、装置は、ストレスを減少させる早期興奮が必要な場合にこれを提供するため、例えば上述した心筋虚血の存在に相関させた感知変数に従って脆弱領域減負荷モードでAV遅延間隔を動的に短くするよう構成されている。例えば、AV遅延間隔を測定した心拍数又は労作レベルに従って短くすることができる。AV遅延間隔をこのように短くすることによっても、心拍数の増加につれて生じる患者の固有AV間隔の生理学的短縮が補償される。
心筋虚血の治療における早期興奮ペーシングの別の用途は、脆弱領域から見て遠くに位置するサイトのところでのペーシングにより脆弱領域に意図的にストレスを加えることである。上述したように、かかるペーシングにより、脆弱領域の収縮を他の領域に対して収縮期中に遅延させることにより脆弱領域への機械的ストレスを増大させる。脆弱領域に間欠的にストレスを加えることにより、需要虚血のある患者の体内の領域における心筋虚血のレベルが低くなり、それにより血管新生が促進されると共に場合によっては脆弱領域をあらかじめ状態調節して脆弱領域が次の虚血の出来事の影響に良好に耐えるようにする。したがって、装置は、通常モード又は脆弱領域減負荷モードから、早期興奮ペーシングを脆弱領域から見て遠くに位置するサイトに送り出す脆弱領域負荷モードに間欠的に切り換わるよう構成されているのが良い。かかる早期興奮ペーシングを早期興奮を容易にするよう上述したように短くした又は動的に短くしたAV遅延間隔で送り出すのが良い。脆弱領域負荷モードへの間欠的切り換えは、1つ又は2つ以上の開始条件及び1つ又は2つ以上の終了条件に従って制御されるのが良く、この場合、かかる開始及び終了条件は、経過時間、心拍数、加速度計によって測定された活動レベル及び毎分換気量を含む場合がある。脆弱領域負荷モードは、低レベル心筋虚血を生じさせるよう設計されているので、脆弱領域負荷モードは、患者が休息時にあり、代謝需要の増大か血液供給の減少かのいずれかの理由で虚血の出現を呈していないときにのみ用いることが望ましい。例えば、脆弱領域負荷モードに入る開始条件は、測定心拍数及び/又は労作レベルが或る指定された閾値を下回っていることであるのが良く、脆弱領域負荷モードを終了させる終了条件は、測定された心拍数及び/又は労作レベルが、或る指定された閾値を上回っていることであるのが良い。追加の開始及び終了条件は、脆弱領域負荷モードが、1日の或る特定の時点でのみ採用されると共に/或いは持続時間が制限されるよう規定されたスケジュールに基づく経過時間であるのが良い。
[例示の植込み型装置]
図1は、早期興奮療法並びに場合によっては他形式のペーシング療法を脆弱領域に送り出す植込み型心臓用装置100を示している。植込み型ペーシンク装置は、代表的には、リードがこの装置を心腔内に配置されていて、感知及び/又はペーシングのために用いられる電極に接続するよう心臓内に静脈内的に通された状態で患者の胸部内に皮下的に又は筋下的に配置される。電極は、種々の手段によって心外膜上に位置決めされても良い。プログラム可能な電子コントローラが、経過時間及び/又は感知された電気的活動度(即ち、ペーシングパルスの結果としてではない固有の心拍動)に応答して、ペーシングパルスを出力させる。装置は、1つ又は2つ以上の感知チャネルにより固有心臓電気的活動度を感知し、感知チャネルの各々は、電極のうちの1つ又は2つ以上を収容している。固有心拍動が存在していない場合に心筋組織を興奮させるため、或る特定の閾値よりも高いエネルギーを持つペーシングパルスを、1つ又は2つ以上のペーシングチャネルを通って1つ又は2つ以上のペーシングサイトに送り出し、これらペーシングチャネルの各々は、電極のうちの1つ又は2つ以上を収容している。図1は、2本のリード200,300を備えた例示の装置を示しており、各リードは、電極201,202及び電極301〜304をそれぞれ備えた多極(即ち、多電極型)リードである。電極201,202は、右心室及び/又は中隔領域を興奮させ又は感知するために右心室内に配置され、電極301〜304は、左心室を興奮させ又は感知するために冠静脈洞内に配置される。脆弱領域VRが左心室の心尖領域に位置している場合、脆弱領域減負荷モジュールで早期興奮ペーシングを、電極303,304を介して双極ペーシング形態で送り出して脆弱領域を減負荷する。かかる早期興奮ペーシングは、例えば、左心室が右心室の前にペーシングされるようなオフセットをもって左心室のみペーシング又は両心室ペーシングとして送り出すのが良い。これとは逆に、脆弱領域負荷モードでは、早期興奮ペーシングを、電極201,202を介して右心室のみペーシングモードで又は電極301,302を介して右心室のみ又は両心室ペーシングモードで送り出して脆弱領域から見て遠くに位置する心筋領域を早期興奮させるのが良い。他の実施形態は、互いに異なる心筋サイトを興奮させるために、単極リード及び/又は多極リードの形態で任意の数の電極を用いることができる。以下に説明するように、装置及びリードをいったん植え込むと、装置のペーシング及び/又は感知チャネルは、特定の心筋サイトを選択的にペーシングし又は感知するために多数の電極のうちの選択されたものを備えるよう構成されるのが良い。
図2は、植込み型装置100のコンポーネントを詳細に示すと共に例示のモニタ/プログラミングシステムを示している。植込み型装置100は、患者の胸部内に皮下又は筋下的に配置される気密封止ハウジング130を有している。ハウジング130は、導電性金属、例えばチタンで作られるのが良く、このハウジングは、電気刺激を送り出し又は単極構成で感知する電極としての役目を果たすことができる。絶縁材料で作られるのが良いヘッダ140が、リード200,300を受け入れるためにハウジング130に取り付けられており、これらリードは、この場合、パルス発生回路及び/又は感知回路に電気的に接続されるのが良い。ハウジング130内には、本明細書において説明する装置に機能性を与える電子回路132が収容されており、かかる電子回路132は、電源、感知回路、パルス発生回路、装置の動作を制御するプログラム可能電子コントローラ及び外部プログラマ又は遠隔モニタ装置190と通信できるテレメトリトランシーバを有するのが良い。外部プログラマは、装置100と無線通信し、かかる外部プログラマにより、臨床医は、データを受け取り、コントローラのプログラミングを変えることができる。遠隔モニタ装置も又、テレメトリ法を介して装置100と通信し、患者管理サーバ196と通信するネットワーク195(例えば、インターネット接続)に更にインタフェース可能であり、かかる患者管理サーバにより、臨床従事者は、遠隔の場所にいて、遠隔モニタ装置から情報を受け取ったり指令を出したりすることができる。コントローラは、特定の条件が検出されると(例えば、測定パラメータが指定された限界値を超え又はこれを下回ると)、装置が警告メッセージを遠隔モニタ装置に送ると共に患者管理サーバに送って臨床従事者に警報を出すようプログラムされているのが良い。
回路132のブロック図が、図3に示されている。バッテリ22が、回路に電力を供給する。コントローラ10は、プログラムされた命令及び/又は回路形態に従って、装置の全体的動作を制御する。コントローラは、マイクロプロセッサを利用したコントローラとして具体化されるのが良く、かかるコントローラは、マイクロプロセッサ及びデータとプログラムを記憶するメモリを有し、専用ハードウエアコンポーネント、例えばASIC(例えば、有限状態機械)を備えた状態で具体化され、又はこれらの組み合わせとして具体化される。コントローラは、経過時間及びスケジュールイベントを測定するために用いられるタイマを具体化するタイミング回路、例えば外部クロックを更に有する。本明細書で用いる「コントローラのプログラミング」という表現は、マイクロプロセッサによって実行されるコード又は特定の機能を実行するハードウエアコンポーネントの特定の構成を意味している。感知回路30及びパルス発生回路20が、コントローラにインタフェースされており、かかる回路30,20により、コントローラは、感知信号を解釈し、刺激パルスの送り出しを制御する。感知回路30は、感知電極から心房及び/又は心室電位図信号を受け取り、この感知回路は、感知増幅器、感知増幅器からの感知信号入力をディジタル化するアナログ‐ディジタル変換器及び感知増幅器の利得及び閾値を調節するために書き込み可能なレジスタを有している。パルス発生回路20は、血管作用刺激又はペーシングのために配置された電極に刺激パルスを送り出し、このパルス発生回路は、容量型ディスチャージパルス発生器、パルス発生器を制御するレジスタ及び刺激パラメータ、例えばパルスエネルギー(例えば、パルス振幅及び幅)を調節するレジスタを有する。この装置は、ペーシングパルスによる心筋組織の捕捉(即ち、伝搬している活動電位の開始)を保証するため、ペーシングパルスエネルギーの調節を可能にする。虚血領域の近くの心筋サイトは、通常のサイトよりも興奮性が低い場合があり、捕捉を達成するためにペーシングエネルギーの増大を必要とする場合がある。早期興奮虚血領域のためのペーシングパルスエネルギーは、適当なペーシングパルスエネルギーを決定するための電気生理学的試験に従って遠隔計測インタフェースを介して装置をプログラムすることによって調節でき又は例えば2006年6月29日に出願された米国特許出願第11/427,517号明細書に記載されている自動捕捉機能により自動的に調節できる。パルス発生回路は、抗頻脈性不整脈の検出時に、ショック電極を介して細動除去/心臓除細動ショックを送り出すショックパルス発生器を更に有するのが良い。テレメトリトランシーバ80が、コントローラにインタフェースされており、かかるテレメトリトランシーバにより、コントローラは、外部プログラマ及び/又は遠隔モニタユニットと通信することができる。磁気作動式又は接触作動式スイッチ24も又患者が或る特定の状態又はイベントを信号により植込み型装置に送ることができるようコントローラにインタフェースされた状態で示されている。
ペーシングチャネルは、電極に接続されたパルス発生器で構成され、感知チャネルは、電極に接続されたセンス増幅器で構成されている。電極401〜40Nが図示されており、この場合、Nは、或る整数である。電極は、互いに同一又は異なるリード上に位置するのが良く、かかる電極は、MOSスイッチマトリックス70に電気的に接続されている。スイッチマトリックス70は、コントローラにより制御され、このスイッチマトリックスは、感知又はペーシングチャネルをそれぞれ構成するために、センス増幅器の入力又はパルス発生器の出力に選択された電極を切り替えるために用いられる。装置は、感知又はペーシングチャネル及びベクトルを形成するよう恣意的に組み合わせ可能な任意の数のパルス発生器、増幅器及び電極を備えるのが良い。スイッチマトリックス70により、利用可能な植込み電極のうちの選択されたものを単極構成か双極構成かのいずれかで感知及び/又はペーシングチャネル内に組み込むことができる。双極感知又はペーシング構成は、電位の感知又は2つの密に間隔を置いた電極相互間のペーシングパルスの出力を意味し、この場合、2つの電極(例えば、双極リードのリング及び先端電極又は多極リードの2つの選択された電極)は、通常、同一のリード上に位置する。単極感知又はペーシング構成は、感知された電位又は電極により出力されたペーシングパルスを導電性装置ハウジング又は別の遠くに位置する電極に対して参照する場合である。
図3に示す装置は、電極の配置場所に応じて、心房又は心室感知/ペーシングチャネルか血管作用刺激チャネルかのいずれかであるのが良い多数の感知及び/又はペーシングチャネルを備えた状態で構成されるのが良い。したがって、この装置は、ストレス減少/増大並びに従来型ペーシングの目的でシングルサイト又はマルチサイト心室早期興奮ペーシングを送り出すことができる。スイッチマトリックスによって、早期興奮ペーシングを送り出すために用いられるペーシングチャネル中に組み込まれるべき適当に配置される電極を選択することにより、ストレス減少又は増大目的で特定の心筋サイトを早期興奮させることができる。ペーシング及び感知チャネルの構成は、テレメトリインタフェースを介して通信する外部プログラマにより且つ種々の動作モードへの切り替え又はこれら種々の動作モードからの切り替え時に装置によって自動的に実施可能である。
早期興奮ペーシングをシングルサイトペーシングとして、プログラムされた両心室オフセット間隔によって定められるように心室のうちの一方を他方に対して早期興奮させる両心室ペーシングとして送り出すことができ、或いは、マルチサイト心室ペーシングとして送り出すことができる。早期興奮ペーシングを多くのサイトに送り出す場合、これらサイトを同時に又はこれらサイトが単一の心拍動中にペーシングされるべき順序及びタイミングを特定する特定のパルス出力シーケンスに従ってペーシングするのが良い。心房又は心室感知チャネル内の電位図信号が特定の閾値を超えている場合、コントローラは、それぞれ心房又は心室センス(sense )を検出し、ペーシングアルゴリズムは、ペーシングを同期させ又はこれを抑制するために用いられる場合がある。コントローラは、プログラムされたモードが感知されたイベント及び時間間隔の終了に応答してペーシングパルスをどれほど出力するかを定める多くのプログラムされたモードで装置を動作させることができる。脆弱領域の近くの又はこれから遠くに位置する1つ又は2つ以上の心室サイトの早期興奮ペーシングを除脈ペーシングモードと関連して送り出すのが良く、これは、或る特定の最小心拍数を強いるペーシングアルゴリズムを意味しており、かかる早期興奮ペーシングは、他の目的(例えば、除脈の治療)のために心房又は心室に送り出されるペーシングパルスを含む場合があり又は含まない場合がある。抑制需要除脈ペーシングモードは、感知された固有活動度に従ってペーシングを制御する補充収縮間隔を利用する。抑制需要心室ペーシングモードでは、心室を規定された補充収縮間隔の終了後にのみ心臓周期中にペーシングし、かかる規定された補充収縮間隔の間、心腔による固有心拍動は感知されない。例えば、心室補充収縮間隔を各心室センス又はペース(pace)で再開されるよう心室イベント相互間で定めることができ、低レート間隔(LRI)と呼ばれる。この補充収縮間隔の逆数は、ペースメーカにより、心室が拍動することができる最小レートであり、低レート限度(LRL)と呼ばれる場合がある。また、補充収縮間隔が測定された労作レベルに従って、例えば、加速度計26又は毎分換気量センサ25により変更されるレート適応ペーシングモードでペースを送り出すことができる。心房追跡及びAV順次ペーシングモードでは、別の心室補充収縮間隔は、心房イベントと心室イベントとの間で定められ、房室間隔又はAV間隔と呼ばれている。房室間隔は、心房センス又はペースによって同期され、心室センス又はペースによって止められる。心室センスが房室間隔の終了前に生じなかった場合、房室間隔の終了時に心室ペースを送り出す。早期興奮ペーシングを患者の固有AV間隔に対して短いAV間隔(例えば、固有間隔の30〜80%)で送り出すことにより、脱分極が早期興奮サイトを越えて広がり、固有興奮からの干渉無く、心筋層の残部を興奮させることができるようにすることにより早期興奮が容易になる。
植込み型装置は、2006年6月29日に出願された米国特許出願第11/427,517号明細書に記載されている自動捕捉、自動閾値及び再構成機能を更に有するのが良く、これら機能は、脆弱領域への早期興奮ペーシングの送り出しに特に有用である。というのは、脆弱領域の興奮性特性は、経時的に変化する場合があるからである。かくして、装置は、早期興奮ペーシングパルスによる捕捉を維持するために、早期興奮ペーシングパルスエネルギー及び/又は早期興奮ペーシングサイトを自動的に調節するよう構成されているのが良い。ペーシングパルスが捕捉を達成したか否かを判定するため、捕捉確認試験を実施し、かかる捕捉確認試験では、早期興奮ペーシングパルスに対して誘発された応答を検出する。誘発応答感知チャネルは、ペーシングパルスを送り出すために用いられたのと同一の電極であっても良く、或いは、ペーシングサイトの近くに配置された別の電極であっても良い適当な電極を選択するためにスイッチマトリックスを用いて構成される。ペーシングパネルによる捕捉の確認では、ペースに続く誘発応答電位図信号を所定の閾値と比較し、これは、コントローラ又は他の専用回路によって実施可能である。誘発応答電位図信号が閾値を超えている場合、捕捉が生じたものと推定される。捕捉失敗の検出時又は最小ペーシングエネルギーを定めるため、最小ペーシング閾値を求める装置によって自動閾値手順を実施するのが良い。この場合、それに応じて、ペーシングパルスエネルギーは、適当な安全マージンを持った状態で定められた最小ペーシング閾値にマッチするよう調節される。捕捉が可能である1つを発見するまでペーシングサイトの変更を必然的に伴う自動ペーシング電極再構成を捕捉が行われなかったことの検出時及び自動捕捉機能が特定のペーシングサイトに関するペーシングパルスエネルギーを装置によってサポートされた利用可能なペーシングパルス振幅及び幅を用いて捕捉を再び実施するのに適当なレベルまで調節することができない場合に行うのが良い。ペーシング電極再構成アルゴリズムも又、定期的に又は指令時に行うのが良い。かかる再構成は、再構成アルゴリズムが早期興奮ペーシングについて最も適したペーシング場所を選択するようにするために臨床試験によって定められた好ましい使用順序で電極を一覧表示している利用可能なペーシング電極のあらかじめプログラムされた指示リストに従って実施されるのが良い。
[心筋虚血の検出]
心筋層の一領域への血液供給が損なわれた場合、酸素及び他の栄養素の供給は、心筋細胞の代謝プロセスがこれらの通常の分極状態を維持できるには不十分になる場合がある。したがって、心臓の虚血領域は、心臓周期の少なくとも一部分の間、異常に脱分極状態になり、それにより、電流が心臓の虚血領域と普通に分極された領域相互間で流れ、これは損傷電流と呼ばれる。損傷電流は、永続的に脱分極状態になっている梗塞部により又は心臓周期の全体又は一部分中に異常に脱分極状態のままである虚血領域によって生じる場合がある。虚血及び梗塞は、脱分極の大きさ及び脱分極が心筋層中を移動する速度に影響を及ぼす場合がある。これら影響の全ての結果として、表面心電図か心臓内電位図かのいずれかによって反映される心臓興奮によって生じる電位に異常な変化が生じる。したがって、装置は、心臓電気的活動度に関連づけられた1つ又は2つ以上の被感知変数から心筋虚血の存在を検出するよう構成されているのが良い。
装置は、固有の心拍動又はペーシングされた心拍動中に集められた電位図の形態学的分析から心臓虚血を検出するよう構成されているのが良く、後者の心拍動は、誘発反応と呼ばれる場合がある。上述したように、損傷電流の結果として、心臓内電位図により測定された電位の異常な変化が生じる。心室の異常な脱分極は、心臓周期全体にわたって続く場合、心室心筋層の残部が脱分極した場合にのみゼロ電位が測定され、これは、電位図のQRS群の終端からT波との間の時間に相当しており、ST(エスティー)波と呼ばれている。電位図のT波によりはっきりと示される心室の脱分極後、測定電位は、損傷電流の影響を受け、虚血又は梗塞領域の存在場所に応じて、ST波に対してプラスに又はマイナスにシフトされるようになる。しかしながら、伝統的には、異常な損傷電流が電位図又は心電図により検出されたときにシフトされると見なされるのが、ST波である。心臓周期全体にわたっては続かない虚血領域により生じる損傷電流は、ST波の一部をシフトするに過ぎない場合があり、その結果、ST波の異常な勾配が生じる。また、虚血が心室領域に長時間の脱分極を生じさせる場合にも損傷電流が生じる場合があり、その結果、再分極波の方向が変化したときに異常なT波が生じる。装置が虚血を表わす電位図中の変化を感知するため、記録された電位図を分析し、これを基準電位図と比較し、基準電位図は、記録電位図全体か電位図を表わす特定の基準値かのいずれかであるのが良い。或る特定の患者が電位図において常時損傷電流を示す場合があるので(例えば、CADに起因して又は電極植込みの結果として)、コントローラは、基準電位図と比較して、記録された電位図中の損傷電流の増大を探すことによって虚血を感知するようプログラムされているのが良く、基準電位図は、損傷電流を示している場合があり又はこれを示していない場合がある。記録された電位図中の損傷電流の増大を探す一手法は、ST波振幅及び/又は勾配を基準電位図の振幅及び勾配と比較することである。例えばST波の開始及び終了を識別するために第1及び第2導関数を用いる分析のために種々のディジタル信号処理技術を用いることができる。損傷電流を探す別の手法では、例えば、記録電位図と基準電位図を相互相関させてこれらの類似度を見極める。この場合、電位図は、信号を基準電位図に相互相関する整合フィルタ中に電位図信号を通すことにより電位図を暗黙的に記録する場合がある。また、ST波を積分しても良く、その結果、積分値を基準値と比較して損傷電流の増大が存在しているかどうかを判定する。
上述したように、他の被感知変数も又、特に労作性狭心症のある患者では心筋虚血の存在を表わしている場合がある。したがって、装置は、心臓電気的活動度に基づく上述の技術に加えて又はこれに代えて、被感知変数、例えば心拍数、活動レベル、局所心臓運動、局所組織インピーダンス及び毎分換気量から或る程度の蓋然性を持って心筋虚血の存在を感知するようプログラムされているのが良い。検出方式に特異性を追加するため、例えば、装置は、損傷電流が感知され、患者の心拍数及び/又は労作レベル(活動レベル又は毎分換気量によって測定される)が指定された閾値よりも高い場合にのみ心筋虚血を検出するようプログラムされるのが良い。
[例示の具体化例]
上述したような早期興奮療法を虚血になりやすい心筋領域に施すため、この領域を解剖学的に突き止めて1つ又は2つ以上のペーシング電極をこの近くに配置することができるようにしなければならない。虚血野を多くの手段によって突き止めることができ、かかる手段としては、超音波イメージング、PETスキャン、タリウムスキャン及びMRI灌流スキャンが挙げられる。ストレス試験を実施して需要虚血のある患者に心筋虚血を誘発するのが良い。虚血領域又は虚血になっている領域として識別された心筋領域は、早期興奮ペーシング療法を機械的に負荷し又は減負荷することができる脆弱領域であると見なされる。電極の植え込み及び適切な配置後、次に、装置は、早期興奮ペーシングを特定のペーシングモードに従って識別された脆弱領域の近くの且つ(或いは)これから見て遠くに位置する1つ又は2つ以上のサイトに送り出すよう適当な感知及びペーシングチャネルを備えるようプログラムされるのが良い。
例示の植込み型ペーシング装置は、互いに異なるペーシングサイトに配置できる第1及び第2の電極を備えた1本又は2本以上のリードを備えている。例示の電極配置では、第1の電極は、虚血になりやすい心室領域の近くに配置され、第1の電極からのペーシングパルスが固有の心拍動と比較して収縮期中に脆弱領域を減負荷するようになっており、第2の電極は、脆弱領域から見て遠くに位置する心室領域の近くに配置され、第2の電極からのペーシングパルスが固有の心拍動と比較して収縮期中に脆弱領域を負荷するようになっている。装置は、ペーシングパルスを第1の電極を備えたペーシングチャネル中に送り出す脆弱領域減負荷モードで動作し、ペーシングパルスを第2の電極を備えたペーシングチャネル中に送り出す脆弱領域負荷モードで間欠的に動作するよう構成されているのが良い。
また、装置は、心筋虚血の発生に相関させることができる変数を感知する1つ又は2つ以上のセンサを備え、感知された変数に従って心筋虚血の存在又は不存在を感知するようプログラムされる。種々の実施形態では、センサは、電位図を記録し、心拍数を測定する心臓感知チャネル、活動レベル又は局所心臓運動を測定する加速度計、虚血中に生じる組織インピーダンスの局所変化に敏感なインピーダンスセンサ及び/又は毎分換気量センサであるのが良い。この場合、装置は、規定されたスケジュールに従って脆弱領域負荷モードに間欠的に切り替わるが、被感知変数が心筋虚血を指示している場合にのみ脆弱領域負荷モードに切り替わるよう構成される。例えば、装置は、患者の労作レベル(例えば、心拍数、活動レベル及び/又は毎分換気量が反映している)を感知することができ、脆弱領域負荷モードに間欠的に切り替わるが、被感知変数が指定範囲内に存在する場合にのみ脆弱領域負荷モードに間欠的に切り替わるよう構成されているのが良い。
装置は又、脆弱領域減負荷モード又は脆弱領域負荷モードで動作していないときに通常モードで動作するよう構成されているのが良く、通常モードは、ペーシング療法を送り出す場合があり又は送り出さない場合がある。一実施形態では、例えば、装置は、第1及び第2の電極の配置場所から離れた心室領域の近くに配置されるようになった第3の電極を備え、コントローラは、ペーシングパルスを第3の電極を備えたペーシングチャネル中に送り出す通常モードで動作するようプログラムされている。この場合、コントローラは、感知された変数が心筋虚血の存在を指示している場合にはいつでも脆弱領域減負荷モードに切り換わり、感知された変数が心筋虚血の不存在を指示している場合にはいつでも脆弱領域負荷モード又は通常モードで間欠的に動作するようプログラムされている。装置は又、感知された変数が心筋虚血の存在を指示している場合には通常モードから脆弱領域減負荷モードに切り換わるよう構成されているのが良い。図4は、通常モードと脆弱領域減負荷又は脆弱領域負荷モードとの間で切り替わるようコントローラによって実行される例示のアルゴリズムを示している。ステップA1では、装置は、通常モードで動作し、かかる通常モードでは、或る種のペーシング療法(例えば、除脈又は再同期化ペーシング)を送り出すこと又はペーシングを全く送り出さないことを必然的に伴う場合がある。ステップA2において、装置は、虚血が存在しているかどうかをチェックする。心筋虚血が検出された場合、装置は、虚血が存在する限り、ステップA3において脆弱領域減負荷モードで動作する。心筋虚血が存在していない場合、ステップA4において、装置は、脆弱領域負荷モードに切り替わる時期であるかどうかを確認する。もしそうであれば、装置は、ステップA5において、測定された労作レベルが、患者が休息状態にあることを指示する指定された値を下回っているかどうかを判定する。患者が休息状態にある場合、装置は、ステップA6において脆弱領域負荷モードで動作し、ステップA7において決定される指定された持続時間が経過するまでそのモードのままである。
房室同期性を提供するため、装置は、心房追跡又は指定されたAV遅延間隔を有するAV順次ペーシングモードに従ってペーシングパルスを脆弱領域減負荷及び/又は脆弱領域負荷モードで送り出すよう構成されているのが良い。減負荷モードか負荷モードかのいずれにおいても早期興奮を容易にするため、AV遅延間隔は、心室の固有興奮が早期興奮ペーシングからの興奮を邪魔しないように、測定された固有AV間隔よりも短く設定されるべきである。例えば、AV遅延間隔は、測定された固有AV間隔の50〜80%になるように設定されるのが良い。一実施形態では、装置は、患者の固有AV間隔を測定し、測定値に従ってAV遅延間隔を自動的に設定するよう構成されている。
装置は又、患者の固有AV間隔の変化を補償するようAV遅延間隔を動的に調節すると共に/或いは脆弱領域減負荷及び/又は負荷モードで送り出された早期興奮量を調節するよう構成されているのが良い。この実施形態では、装置は、心筋虚血及び/又は患者の労作レベル、例えば心拍数、活動レベル及び/又は毎分換気量を反映した被感知変数に従ってAV遅延間隔を調節するよう構成されているのが良い。図5は、脆弱領域減負荷又は負荷モードで早期興奮ペーシングを送り出しながら、コントローラによって実行可能な例示のアルゴリズムを示している。ステップB1では、装置は、指定されたAV遅延間隔で早期興奮ペーシングを送り出す。ステップB2では、装置は、患者の労作レベルの測定値を得るが、この測定値は、瞬時測定値であっても良く、平均測定値であっても良い。ステップB3では、AV遅延間隔を実行可能な労作レベル測定値の関数として、例えばルックアップテーブルとしてコンピュータ計算する。通常の状況下では、AV遅延間隔は、測定労作レベルが増大すると減少し、又この逆の関係が成り立つ。ステップB4では、AV遅延間隔は、コンピュータ計算された値に設定され、そしてステップB1に戻って新たなAV遅延間隔で早期興奮ペーシングを続行する。
別の実施形態では、患者は、装置を脆弱領域負荷モードに、心筋虚血の症状を呈したときに脆弱領域減負荷モードに且つ(或いは)通常モードに切り替える手段を備える。かかる手段は、例えば、装置コントローラにインタフェースされた患者操作式スイッチ、例えば磁気作動式又は接触作動式スイッチであるのが良い。患者は、選択されたモードに切り替わる指令を出すために、テレメトリ法により、例えば遠隔モニタから装置に通信する手段を更に備えるのが良い。
本発明を上述の特定の実施形態と関連して説明した。理解されるべきこととして、これら実施形態は、有利であると考えられる任意の仕方で互いに組み合わせ可能である。また、多くの置換例、変形例及び改造例が、当業者には明らかであろう。かかる他の置換例、変形例及び改造例は、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内に属するものである。

Claims (10)

  1. 心臓用装置であって、
    電子回路を収納する植込み型ハウジングと、
    患者の心筋虚血の発生に相関させることができる変数を感知するセンサと、
    虚血に対して脆弱な心室領域の近くに配置されるようになった第1の電極と、
    前記脆弱領域から見て遠くの心室領域の近くに配置されるようになった第2の電極と、
    ペーシングパルスを出力するパルス発生器と、
    ペーシングパルスを、プログラムされたペーシングモードに従ってペーシングチャネル中に送り込むようプログラムされたコントローラとを有し、
    前記コントローラは、感知された前記変数に従って心筋虚血の存否を検出するようプログラムされており、
    前記コントローラは、前記第1の電極を備えたペーシングチャネル中にペーシングパルスを送り込む脆弱領域減負荷モード又は前記第2の電極を備えたペーシングチャネル中にペーシングパルスを送り込む脆弱領域負荷モードで動作するようプログラムされており、
    前記コントローラは、感知された前記変数が心筋虚血の存在を指示している場合、前記脆弱領域減負荷モードで動作し、感知された前記変数が心筋虚血の不存在を指示している場合、前記脆弱領域負荷モードで動作するようプログラムされている、装置。
  2. 前記センサは、心臓電気的活動度を感知する心臓感知チャネルであり、感知された前記変数は、電位図であり、前記コントローラは、損傷電流が前記電位図中に発見された場合、心筋虚血の存在を検出するようプログラムされている、請求項1記載の装置。
  3. 前記センサは、心臓電気的活動度を感知する心臓感知チャネルであり、感知された前記変数は、心拍数である、請求項1記載の装置。
  4. 前記センサは、患者の活動レベルを測定する加速度計である、請求項1記載の装置。
  5. 前記センサは、毎分換気量センサである、請求項1記載の装置。
  6. 前記コントローラは、
    感知された前記変数が心筋虚血の存在を指示している場合にはいつでも前記脆弱領域減負荷モードに切り換わり、
    感知された前記変数が心筋虚血の不存在を指示している場合にはいつでも前記脆弱領域負荷モードに切り換わるようプログラムされている、請求項1〜5のうちいずれか一に記載の装置。
  7. 前記コントローラは、感知された前記変数が心筋虚血の不存在を指示している場合、前記脆弱領域負荷モードに間欠的に切り換わるようプログラムされている、請求項1〜5のうちいずれか一に記載の装置。
  8. 前記第1の電極及び前記第2の電極の配置場所から離れた心室領域の近くに配置されるようになった第3の電極を更に有し、
    前記コントローラは、前記第3の電極を備えたペーシングチャネル中にペーシングパルスを送り込む通常モードで動作するようプログラムされており、
    前記コントローラは、
    感知された前記変数が心筋虚血の存在を指示している場合にはいつでも前記脆弱領域減負荷モードに切り換わり、
    感知された前記変数が心筋虚血の不存在を指示している場合にはいつでも前記脆弱領域負荷モードか前記通常モードかのいずれかで間欠的に動作するようプログラムされている、請求項1〜5のうちいずれか一に記載の装置。
  9. 前記コントローラは、規定されたスケジュールに従って前記脆弱領域負荷モードで動作するようプログラムされており、前記脆弱領域負荷モードでの動作は、感知された前記変数が心筋虚血の不存在を指示している場合にのみ許容される、請求項1〜5のうちいずれか一に記載の装置。
  10. 患者により作動されるスイッチを更に有し、前記コントローラは、前記患者作動式スイッチが作動された場合、前記脆弱領域減負荷モードに切り換わるようプログラムされている、請求項1〜9のうちいずれか一に記載の装置。
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