JP2010507299A - 通信ネットワークにおける接続を制御するための方法およびノード - Google Patents

通信ネットワークにおける接続を制御するための方法およびノード Download PDF

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Abstract

通信ネットワークにおける、加入契約を有する加入者に対して接続(113)の確立または変更を制御するための方法、制御ノードおよびプログラムが公開される。接続(113)は、接続品質に影響を与える可能性のある、複数のサポートされる符号化方式(301、302、303)から選択された符号化方式を用いるように構成されるノード(108、110、112)相互間で確立または変更される。本発明によれば、加入契約に関連付けられた加入者に対する目標品質レベルを示す加入契約品質レベル(127)が決定され(205)、接続を制御するノード(102、106)は、接続(113)に対して用いられる符号化方式を選択する際に、加入契約品質レベル(127)を調べる。
【選択図】なし

Description

本発明は、通信ネットワークにおける接続を制御するための方法およびノードに関し、特に無線接続または有線接続に沿ったペイロード符号化方式の選択を呼単位ベースに制御するための方法およびノードに関する。
通信ネットワークは相互に接続されたノードで構成され、コア・ネットワークとアクセス・ネットワークとに分割することができ、アクセス・ネットワークはユーザ装置へのアクセス、例えば移動体ユーザ装置の無線アクセス・ネットワークへの無線アクセスを提供する。コア・ネットワークはアクセス・ネットワークと、更なるネットワーク、例えば他のコア・ネットワークまたはインターネットとを相互接続する。世界規模の移動体通信システム(UMTS、Universal Mobile Telecommunications System)アーキテクチャでは、アクセス・ネットワークは無線ネットワーク制御装置(RNC、Radio Network Controller)により制御でき、無線ネットワーク制御装置はコア・ネットワークに接続されており、コア・ネットワークへのアクセスを提供する。すなわちアクセス・ノードとしての役割を果たす。全地球移動通信システム(GSM、Global System for Mobile Communications)アーチテクチャでは、アクセス・ネットワークは基地局制御装置(BSC、Base Station Communication)により制御できる。3Gコア・ネットワークは一つ以上の移動交換局(MSC、Mobile Switching Centre)により制御される。これらのMSCは、RNCおよびBSCにおける決定に影響も与える。
接続上での伝送のために、音声(または他のメディア)が一つ以上の符号化/復号方式に従って符号化(そして後で復号)される。符号化/復号方式は本明細書では符号化方式とも呼ばれ、あるいは“コーデック”と表される。最適なコーデックまたはコーデック群を決定することは、コーデック・ネゴシエーションによってなされてもよい。符号化方式は、圧縮モードか非圧縮モードかのどちらかで音声を搬送できる。多くのネットワークでは、様々な符号化方式が使用でき、様々なノードは符号化方式を扱う様々な能力を有することができる。音声トランスコーダは異なる音声符号化方式間でトランスコーディングを行う。すなわち、トランスコーダは一つの方式を音声に復号(線形PCMまたは他の表現)し、その後に当該音声を他の方式により符号化する。しかしながら、トランスコーダはまた、音声の中間的な表現を介さずに、音声を直接に符号化方式間でトランスコードしてもよい。従って、トランスコーダはコーデックを行う装置である。すなわち、トランスコーダは特定の符号化方式を実装する。(実際、トランスコーダは複数の符号化方式を実装でき、呼/セッション制御アプリケーションの要求を受けて呼単位ベースで符号化方式を用いることができる)。タンデム・フリー・オペレーション(TFO、Tandem Free Operation)は、接続の両端における圧縮音声側、すなわちユーザ装置へのインタフェース上で、互換性のある符号化方式を有する二つのトランスコーダの構成である。この場合、トランスコーディング区間を回避でき、圧縮音声の符号化が接続において端から端まで使用される(3GPP TS 28.062を参照)。
帯域外トランスコーダ制御(OoBTC、Out of Transcoder Control)は、音声接続が端から端まで共通の符号化方式で確立されることを可能にする。すなわち、理想的には、同じ音声符号化がアクセス・ネットワーク間の接続全体で使用される。この利点は、原理的には常に歪をもたらすトランスコーディング区間が回避されるため、圧縮音声の維持がコア・ネットワークの帯域幅を節約し、音声品質を最適化する点である(3GPP TS 23.153を参照)。
ベアラ非依存呼制御(BICC、Bearer Independent Call Control)と呼ばれる国際電気通信連合(ITU、International Telecommunication Union)のプロトコルは、帯域外信号手順をサポートしており、帯域外信号手順はネットワーク・ノード間での符号化方式のネゴシエーションを可能にする。非特許文献1では、符号化方式のネゴシエーションは、接続設定のための初期アドレス・メッセージ(IAM、Initial Address Message)内のアプリケーション転送パラメータ(APP、Application Transport Parameter)内に許容符号化方式のリストを含めることによって、接続の発信制御ノードから後続の各ノードに対して行われる。各ノードはリストを調べ、各ノードが特定の符号化タイプをサポートしていない場合に、各ノードはリストから当該符号化タイプを除外する。適合されたリストがIAMとともに伝えられ、BICC信号方式がサポートされる限り、サポートされない符号化タイプはいずれも除外される。着信ノードまたはBICCをサポートする最後のノードのいずれかである最終ノードに達すると、符号化方式タイプが当該最終ノードにより選択される。この選択された符号化方式、および残っている符号化方式であって一般的にはサポートされる符号化方式のリストが、全ての中間ノードを経由して発信ノードに戻される。
BICC符号化方式のネゴシエーション手順では、トランスコーダ区間の数がいくつ許容されるか、および帯域外符号化方式のネゴシエーションをサポートするアクセス・ネットワークがアクセス・ノードとそれ以外のネットワーク部分との間でトランスコーダ・フリー・オペレーション(TrFO、Transcoder Free Operation)を維持するためにトランスコーダを起動できるかどうかを定義するための規定はない。端から端までの接続におけるトランスコーディングの区間数は、音声品質に著しく影響を与える可能性がある。四つ以上のトランスコーディング区間は通常、実質的な音声劣化を引き起こす。実質的な劣化を引き起こす区間数は、符号化アルゴリズム/方式および接続内の更なるエンティティによる音声劣化に依存する。
ノードまたはネットワークにおけるベアラ技術は圧縮音声をサポートしないので、符号化方式のネゴシエーション手順は、付加サービスを可能にするためにトランスコーダが起動される結果となるかもしれない。例えば、非同期転送モード(ATM、Asynchronous Transfer Mode)ネットワークは、圧縮音声でも非圧縮音声でも伝送が可能であり、一方、同期転送モード(STM、Synchronous Transfer Mode)ネットワークは非圧縮音声の符号化を必要とする。これは、ビット・スチールを介して、圧縮音声を伴うTFOを含むことができる(TFOは、STMではあまり必要ではない)。さらに、現在の技術では必ずしもそうと限らないが、ネゴシエーションがトランスコーダの選択を制御する結果となることが望ましいであろう。
多くの場合、接続の区域で符号化方式を変更する必要がある。例えば、ハンドオーバのために異なるアクセス・ネットワーク間で接続が移動することがしばしばある。またこの場合、制御されたトランスコーダの選択が達成されないことが多い。
ITU電気通信標準化部門(ITU−T)提案書BICC Q.1901(ITU、2000年6月)
したがって、本発明の目的は、通信ネットワークにおいて用いられる符号化方式の選択を制御するための改善された方法を提供することである。
したがって、通信ネットワークにおける、加入契約を有する加入者に対する接続の確立又は変更を制御するための方法が提供され、この接続は、接続品質に影響を与える可能性のある複数のサポートされる符号化方式の中から選択された符号化方式を用いるように構成されたノード間で、確立又は変更される。提供される方法は、前記加入契約に関連付けられた前記加入者に対する目標品質レベルを示す加入契約品質レベルが決定され、前記接続を制御するノードは、前記接続のために用いられる符号化方式を選択する際に、前記加入契約品質レベルを調べることが注目される。
提供される方法の更なる態様によれば、確立または変更される前記接続に許容される劣化を示す許容劣化値の範囲が前記加入契約品質レベルに関連付けられる。前記接続に対して対応する符号化方式を用いることに関連付けられた予測される累積劣化を示す予測累積劣化値がサポートされる符号化方式の少なくとも一つに対して決定され、前記接続を制御する前記ノードは、前記予測される累積劣化値を示す前記値が許容劣化値の範囲内にあるように、用いられる符号化方式を選択する。
これは、加入契約品質レベルを提供するための厳密な方法である。
提供される方法のさらに別の態様によれば、前記接続は複数の接続区間を含み、符号化方式の連結に関する複数の候補パスが、一つ以上の先行する区間を通じて現在の区間に至る。前記接続を制御する前記ノードは、前記複数の候補パスのうちの特定の候補パスについての前記一つ以上の先行する区間の符号化方式のいずれかを用いることに関連付けられた予測される劣化を示す劣化値指標を受信し、前記接続を制御する前記ノードは、前記特定の候補パスについての前記現在の区間の符号化方式を用いることに関連付けられた累積劣化を決定する際に、前記受信した劣化値指標を使用する。
このことにより、予測累積劣化を決定するための労力が限定され、関連した計算が容易に扱えるようになる。
提供される方法の別の態様によれば、前記受信した劣化値指標は第1の劣化値指標であり、前記特定の候補パスは前記現在の符号化区間に後続する一つ以上の更なる接続区間を備える。前記特定の候補パスの前記後続の区間の符号化方式のいずれかを用いることに関連付けられた予測劣化を示す更なる劣化値指標が、前記制御ノードで受信され、前記制御ノードは、現在の区間で符号化方式を用いることに関連した候補パスの累積劣化を決定する際に、前記第1の劣化値指標と前記更なる劣化値指標とを使用する。
この方法は、所定の候補パスに依存せずに符号化方式を自由に選択できるようにする。
提供される方法の更なる態様によれば、前記サポートされる符号化方式の前記少なくとも一つを用いることに関連付けられたネットワーク資源の予測資源使用量が決定され、前記接続を制御する前記ノードは、前記関連付けられた予測資源使用量が最小化されるように、前記用いられる符号化方式を選択する。
このことにより、ネットワーク資源の使用量が、加入契約品質レベルの範囲内で最適化できる。
一例として、ネットワーク資源の予測資源使用量は、用いられる符号化方式に従って確立された、または確立される接続での伝送に必要な伝送帯域幅である。
別の例として、接続は複数の接続区間を備えており、用いられる符号化方式は、第1の接続区間に対しては用いられる第1の符号化方式であり、第2の接続区間に対しては第2の符号化方式が用いられ、前記ネットワーク資源の前記予測資源使用量は、前記第1および第2の符号化方式の間で可能性のあるトランスコーディングについての予測処理電力消費量である。
提供される方法の別の態様によれば、ネットワーク資源の前記予測資源使用量が最小化されるべきであることを示す表示が前記接続を制御するネットワーク・ノードで受信される。この提供される態様によれば、前記接続制御ノードは、前記表示を調べ、前記資源使用量を最小化することを決定する。
一つの例によれば、前記加入契約品質レベルは加入者データ記録に関連付けられる。
別の例によれば、前記加入契約品質レベルは加入者の識別情報から引き出される。
前記加入契約品質レベルは発呼加入者の前記品質レベルであることができる。
提供される方法の一つの態様によれば、前記接続のために用いられる可能性があり、前記接続を制御するノード間で送信されるサポートされる符号化方式のリストが作成される際に、前記加入契約品質レベルは調べられてもよい。
この方法は、容易に実装できる。
更なる態様によれば、前記接続を制御する前記ノードは、前記用いられる符号化方式を選択する際に、発呼加入者の前記加入契約品質レベルと被呼加入者の前記加入契約品質レベルとを調べる。
このことにより、両方の通信相手が符号化方式の選択を左右することができる。
提供される方法のなお更なる態様によれば、確立又は変更される前記接続の第1の伝送方向に対して第1の符号化方式が用いられ、確立又は変更される前記接続の第2の伝送方向に対して第2の符号化方式が用いられ、前記第2の伝送方向は前記第1の伝送方向と異なる。発呼加入者の前記加入契約品質レベルは前記第1の符号化方式が選択される際に調べられ、被呼加入者の前記加入契約品質レベルは前記第2の符号化方式が選択される際に調べられる。
このことにより、各加入者は自身が加入契約している伝送品質に従ってデータを受信する。
さらに、本発明の教示に従って、通信ネットワークにおける、加入契約を有する加入者に対する接続の確立又は変更を制御するためのネットワーク・ノードが提供される。前記接続は、接続品質に影響を与える可能性のある複数のサポートされる符号化方式の中から選択された符号化方式を用いるように構成されたノード間で、確立又は変更される。提供されるネットワーク・ノードは、前記加入契約に関連付けられた前記加入者に対する目標品質レベルを示す加入契約品質レベルが決定する品質レベル決定ユニットと、前記接続のために用いられる符号化方式を選択する決定において、前記加入契約品質レベルを調べる処理ユニットとを備えることが注目される。
提供される方法の好適な態様は、提供されるネットワーク・ノードに関して等しく適用できる。
さらに、本発明の教示によれば、ネットワーク・ノードに読み込み可能なデータ媒体上のプログラムが提供され、前記プログラムが前記ネットワーク・ノード上で実行される場合に、前記ネットワーク・ノードに、通信ネットワークにおける、加入契約を有する加入者に対する接続の確立又は変更を制御するステップであって、前記接続は、接続品質に影響を与える可能性のある複数のサポートされる符号化方式の中から選択された符号化方式を用いるように構成されたノード間で、確立又は変更されるステップと、前記加入契約に関連付けられた前記加入者に対する目標品質レベルを示す加入契約品質レベルを決定するステップと、前記複数のサポートされる符号化方式から前記接続のために用いられる符号化方式を選択する決定において、前記加入契約品質レベルを調べるステップとを実行するように命令する。
提供される方法の好適な態様は、提供されるプログラムに関して等しく適用できる。
本発明の教示に従って適用できるネットワークのネットワーク・アーキテクチャを描いたブロック図の一例である。 図1の電気通信システムに関連する候補パスを説明するブロック図の一例である。 例示的なメディア・ゲートウェイ対の内部要素について、図2の候補パスを説明するブロック図の一例である。 TAI要素、高圧縮経路指示、およびTAI閾値を含むコーデック・リスト・メッセージを交換する例示的なメディア・ゲートウェイを説明するブロック図の一例である。 図4の例示的な情報要素を説明するブロック図の一例である。 本発明の教示に従ったコーデック選択手順を描いたフローチャート図である。 本発明の教示に従ったコーデック選択手順の一態様を描いたフローチャート図の一例である。
以下で、実施形態および図面を用いて、本発明をより詳細に説明する。同一の引用符号は同一の構成要素を示す。
以下の明細書では、限定ではなく説明のために、本発明の完全な理解を提供するように、具体的な詳細を説明する。当業者には、本発明がこれらの具体的な詳細から逸脱する他の実施形態で実施されてもよいことは明らかであろう。特に、以下の明細書で説明する機能は、個別のハードウェア回路を用いて、プログラム化されたマイクロプロセッサまたは汎用コンピュータとともに機能するソフトウェアを用いて、特定用途向け集積回路(ASIC、application specific integrated circuit)を用いて、および/または一つ以上のデジタル信号プロセッサ(DSP、digital signal processor)を用いて実装されてもよい。
ここで、図1から図7までを参照して、本発明の例示的な実施形態を説明する。最初に、図1を参照して、本発明が実装される通信システム100が説明される。通信システム100は、無線/有線システムの組み合わせであってもよい。通信システム100は一組のノード102−112を含み、ノード102−112を通して、移動体電話間で実施される個々の音声電話会話のような通信接続に関連する信号が送られる。個々のノードは、電気通信装置の個々の部分、例えばサーバ、コンピュータ・プロセッサ、および同類のもの、またはそのような要素からなるシステムを表す。図1の例では、ノードは、一組のMSCサーバすなわち制御ノード102、制御ノード104、制御ノード106を含み、これらの制御ノードを通じて制御信号が送られ、そして一組のMGW(Media Gateway、メディア・ゲートウェイ)すなわちペイロード・ノード108、ペイロード・ノード110、ペイロード・ノード112を含み、これらのペイロード・ノードを通じて、音声接続のような接続113に対応する実際のペイロード・データが送られる。さらに、ノードはMSCサーバ102に関連付けられたVLR(Visitor Location Register、在圏ロケーション・レジスタ)103およびMSCサーバ106に関連付けられたVLR(在圏ロケーション・レジスタ)107を含む。VLR103は、HLR(Home Location Register、ホーム・ロケーション・レジスタ)105に接続可能であり、VLR107はHLR(ホーム・ロケーション・レジスタ)109に接続可能である。
例示的な接続は四つの部分301、302、303、および304を含む。ノードは区間(stage)内に配置されるように示されている。特に、発信区間115、中間区間117、および着信区間119が説明されている。発信区間115のノード102、ノード103、ノード105、ノード108は、接続の始点となるユーザ装置(明確には図示されていない)に関連付けられる。HLR105は、接続の始点となるユーザ装置を用いる加入者(本明細書では発信加入者と呼ぶ)のホーム・ネットワークのHLRである。このような状況において、VLR103は発信加入者に関連付けられた加入契約情報を保存しており、この加入契約情報はHLR105から、例えばインサート加入者データMAP動作により事前にダウンロードされている。本発明によれば、発信加入者に対する当該加入契約情報は、発信加入者に対する目標品質レベルを示す加入契約品質レベルを含む。
示される例では、各区間は一つの制御ノードと一つのペイロード・ノードとを含む。しかしながら、階層の一部は複数の制御ノードまたはペイロード・ノードを含んでもよいし、制御ノードの一部は複数の区間のペイロード・ノードを制御してもよいことが理解されよう。従って、各区間の範囲は幾分はっきりしない。区間という用語は、本明細書では主として簡単のために、接続の発信部分、(存在する場合には)中間部分、および着信部分を区別するのに用いる。(図では、O−MSCはTSCノードおよびGMSCノードの役割を果たすこともでき、一方、I−MSCはTSCノードだけになり得、T−MSCもTSCとなり得ることに留意されたい。)
発信ユーザ装置に応じて、発信ノードとユーザ装置との間でやり取りされる信号は、例えばUTRANシステムからはIu経由で、GERANシステムからはA経由で、PSTNシステムからはTDM経由で、NGNシステムからはIP経由で、またはIMSシステムからはIP経由で受信されてもよい。UTRANはUTMS地上無線アクセス・ネットワークを表す。IuはUTRANインタフェースに対する略語である。GERANはGSM/EDGE無線アクセス・ネットワークを表し、EDGEは“GSM拡張版向けの高速データレート(enhanced data rates for GSM evolution)”を指す。“A”はMSC/MGWとGERANの基地局サブシステム(BSS、base station subsystem)との間のGERANアーキテクチャにおけるインタフェースを指す。PSTNは公衆交換電話網であり、TDMは時分割多重化を指す。IMSはIPマルチメディア・サブシステムであり、NGNは次世代ネットワークを指す。
着信ノード(106、107、109、112)は接続を受ける着信ユーザ装置に関連付けられる。HLR109は接続を終端するユーザ装置を用いる加入者(本明細書では、着信加入者と呼ぶ)のホーム・ネットワークのHLRである。このような状況において、VLR107は着信加入者に関連付けられた加入契約情報を保存し、加入契約情報はHLR109から、例えばインサート加入者データMAP操作により事前にダウンロードされている。本発明によれば、着信加入者に対する当該加入契約情報は、着信加入者に対する目標品質レベルを示す加入契約品質レベルを含む。発信加入者および着信加入者の双方が同じホーム・ネットワークに属している場合、HLR105およびHLR109は恐らく同一であろうし、HLR105とHLR109との区別は単に論理的なものとなる。同様に、着信ユーザ装置に応じて、着信ノードと着信装置との間でやり取りされる信号は、UTRANシステムからはIu経由で、GERANシステムからはA経由で、PSTNシステムからはTDM経由で、またはNGNシステムからはIMS経由で受信されてもよい。中間ノード(104、110)は発信ノードと着信ノードとの間で必要となるかもしれない任意の付加的なノードを表す。
接続を確立し、処理し、最終的には終結するために、様々なメッセージがMSCサーバ間で伝送される。例示的なメッセージは、確立メッセージ、変更メッセージ、および変更メッセージまたは確立メッセージの確認に関連する確認応答メッセージを含む。例示的なメッセージ123は図1内に示されており、MSCサーバ104からMSCサーバ106に中継される。電話会話のための音声を中継するために、一つ以上のトランスコーダ(114、116、118)が様々なMGW内に提供される。図1ではMGWあたり唯一つのトランスコーダが描かれているけれども、実際には各MGWは数多くのトランスコードをサポートしてもよい。その上、図示されていないけれども、発信ユーザ装置または着信ユーザ装置も、一つ以上のコーデックを含んでもよい。
トランスコーダは、例えば例示的な接続113のような特定の接続に関連付けられてもよい限られたビット速度内で伝送を可能とするために、必要に応じて、一つ以上のコーデックを用いて音声を圧縮し、伸長する。音声は一つの区間のトランスコーダにより圧縮され、その後に別の区間のトランスコーダにより伸長される。これらは両方のトランスコーダが使用できる特定のコーデックに従って行われる。従って、コーデック自体は、本質的にトランスコーダ間の接続を表す。(このことは、図2でより明確に説明しており、以下で論じる。)例示的なコーデックは、GSM_HR、GSM_EFR、およびAMRを含む。コーデックが使用される度に、音声の符号化およびその後の復号の行為が音声品質を低下(degrade)または劣化(impair)する傾向がある。コーデックが異なれば、音声品質を劣化または低下する量は異なる可能性がある。
例えばメッセージ123のような制御メッセージに含まれる情報には、接続パスに沿った個別のノード内で利用可能なコーデックに関連する情報がある。特に、好適には、メッセージは“サポート・コーデック”のリスト、すなわち様々なMGWのトランスコーダ間で実行されることができ、任意の特定の接続の間に起動または停止されてもよい符号化/復号方式のリストを含む。サポート・コーデックのリスト内に含まれる情報を用いて、MSCサーバは接続113に沿ってコーデックを選択して使用する。サポート・コーデックのリストを提供することに加えて、メッセージ123は、好適には、サポート・コーデックにつき一つの劣化値を有する情報要素をも含み、個々の劣化値は、サポート・コーデックに関連付けられた候補接続パス121に沿った予測累積劣化を示す。さらに、以下でより詳細に説明するように、メッセージ123は、好適には、発信加入者の加入契約目標品質レベルを示す情報要素を含む。その上、メッセージ123は、好適には、所要帯域幅が接続の少なくとも一つの接続区間に対して最小化されるべきであり、且つ帯域幅最小化要件が加入契約目標品質レベル要件より優先されるということを示す表示を含む。
メッセージ123の情報要素は、以下で非常に詳しく説明されるだろう。しかしながら、まず、“候補接続パス”を図2および図3を参照して説明する。図2は、図1の三つの区間のMGW間で用いてもよい例示的なコーデックを説明する。各MGWは様々なコーデックを実装できるトランスコーダ(図3)を有しており、コーデックは互いに異なり、他の区間のコーデックともまた異なってもよい。図2の例では、発信ユーザ装置(不図示)および発信区間は、双方ともコーデック11からコーデック15までをサポートでき、そのため接続部分301はコーデック11からコーデック15までのうちの一つを用いて実装される。発信区間および中間区間は、双方ともコーデック1からコーデック5までをサポートでき、そのため接続部分302はまた、コーデック1からコーデック5までのうちの一つを用いて実装される。中間区間および着信区間は、双方ともコーデック6からコーデック10までをサポートでき、そのため接続部分303は、コーデック6からコーデック10までのうちの一つを用いて実装される。
数多くの可能な接続パスが、発信区間から着信区間までのコーデックを通して定義されてもよい。これらは破線(phantom line)で示される。複数の中間区間があると、可能なパスがかなり多数存在しうる。好適には、発信ユーザ装置および着信ユーザ装置も、複数のコーデックをサポートし、それ故、発信ユーザ装置から着信ユーザ装置までの接続パスは、一層多数の可能な接続パスを有しうる。理想的には、全てのMGWは、代替できるコーデックの同じリストをサポートし、発信端末および/または着信端末に応じて、端から端までの間でMSCが一つのコーデックを選択できるようにする。
特定の区間のトランスコーダによりサポートされる任意の所与のコーデックに対して、当該区間に至る可能なパスのうちの一つは、例えば当該区間に至るパスに沿った予測累積接続劣化に基づいて、好適または最適と考えられる。このような状況において、この好適または最適なパスは、“候補パス”と呼ばれる。なぜならば、一連の区間の全体を通じた最終の接続パスに対する一つの実現可能な候補(すなわち図1の接続113)を表すからである。だから、このような状況において、必ずしも全ての可能なパスが“候補パス”と考えられるわけではない。むしろ、各区間の各サポート・コーデックに対して、唯一つの候補パスが、当該区間に至る全ての可能なパスの中から選択される。各区間で、当該区間の各サポート・コーデックに対して、それぞれの劣化値が図1のメッセージ123内に保持されている。劣化値は、少なくとも、当該区間に至る候補パスに沿った全体の劣化を表す。特定の候補パスは、様々なMGW内で適用されるコーデックの組み合わせにより規定される。
一つの例示的な候補パスが、図2で強調表示されている。さらに具体的には、パス121が、着信区間119によりサポートされるコーデック125に対する“候補パス”を表している。パス121に沿った劣化を表す劣化値が、メッセージ123内に記憶されている。図の中では強調表示されていないけれども、着信区間の他のサポート・コーデックの各々はまた、それぞれに関連付けられた唯一つの候補パスを有する。従って、この簡略化した例では、着信区間が五つの異なるコーデックをサポートするので、五つの候補パスがある。それぞれの劣化値は、同様にそれらの候補パスに対してメッセージ123内に保持されている。最終的に、着信区間に至るこれらの候補パスのうちの一つが最終の接続パスとして選択される。本発明の教示に従って、様々な劣化値に基づいてパスに対して計算された全体の劣化が許容劣化値の範囲内にあるように、最終のパスが選ばれる。有利には、許容劣化値の当該範囲は、発信加入者または着信加入者のいずれかの加入契約に関連付けられる。これに替えて、接続に必要な帯域幅が最小化されるべきであり、且つ所要帯域幅を最小化することが加入契約目標品質レベルより優先されるということを示す表示が検出された場合に、有利には、許容劣化値はなおも、上限として、接続に対する最大許容劣化を示す閾値を有する。実際には、許容劣化値の閾値は、加入契約劣化値範囲の最大値より厳しくはないであろう。しかしながら、当該許容劣化閾値も加入契約に従って決定できる。これに替えて、劣化閾値はまた、ネットワーク100を運用する事業者により規定されることもできよう。
一旦最終のパスが選択されると、当該特定のパスに沿った様々なコーデックが、その後に音声信号を処理するために使用される。
図3は、ペイロード・データがMGWを通してどのように送られるかを説明する。各MGWは一つ以上のトランスコーダを含む。図3で、発信MGW108のトランスコーダ114が示されており、中間MGW110のトランスコーダ116が示されている。トランスコーダ114は、コーデック11からコーデック15まで、およびコーデック1からコーデック5までを実装でき、そのため、コーデック11からコーデック15まで、およびコーデック1からコーデック5までが、図中に説明されている。しかしながら、コーデックはトランスコーダ内の装置の要素を表すのでなく、トランスコーダによりサポートされる符号化方式を表すことが理解されよう。トランスコーダ116は、コーデック1からコーデック5まで、およびコーデック6からコーデック10までをサポートできる。図に示すように、MGW間での伝送は、トランスコーダの同様のコーデック部分の間で生じる。すなわち、トランスコーダ114はコーデック5経由で音声を符号化し、その後にトランスコーダ116がコーデック5を用いて音声を復号する。MGW内でのペイロードの内部伝送は、線305経由で説明されており、例えば線形PCM経由で実装されてもよい。例えば、トランスコーダ114のコーデック11の復号器により復号された音声は、MGW110への後続の伝送のために、PCM経由でトランスコーダ114のコーデック5の符号器に内部的に伝送できよう。しかしながら、内部信号の経路選択は同様のコーデック間である必要はない。コーデック選択手順の重要な側面の一つは、パス内の各MSCノードが自身のリソースに関する限定された“局所的な”観点および候補コーデック(パス)の着信リストしか有しないが、しかし全体の手順は、特定のコーデックに対して最適なものを必ず見出すであろうという点である。パス内の各ノードは、最適性を害することなく、そして後続の区間のリソースを知ることなく、ある時点で、直後のノードへの情報フローを最小限に抑えるために事前選択を行う。
大まかな概念によれば、中間ノードは直前のノードから、n個のサポート・コーデックのリストを、各候補に対するn個の関連する累積劣化とともに受け取る。当該中間ノードは、自身のm個のコーデック全てと、これらのコーデックが選択されてパスに挿入された場合にもたらすであろうm個の関連する劣化とを分かっている。従って、中間ノードは、n×m個の組み合わせの全て、およびこれらのn×m個の累積劣化の全てを計算できる。それから、送出するリストを管理できる大きさに抑えるために、中間ノードは、これらの候補からk個を選び、これらをさらに直後のノードに、k個の関連する累積劣化とともに送らなければならない。図3の例では、kはnに等しいが、一般に、候補のリストはここでは着信リストにあるものよりも大きくなってもよい。
MGWでのコーデックの組み合わせによる候補パスの定義の例として、強調表示された候補パスが、発信MGWでのコーデック11とコーデック5との組み合わせ、中間MGWでのコーデック5とコーデック10との組み合わせ、そして図示されていないが、着信MGWでの更なる組み合わせにより定義される。候補パスに対する特定のMGWでのコーデックの組み合わせは、対応する制御MSCサーバにおいて呼設定時に決定され、制御MSCサーバ内に記憶される。例えば、発信MSCサーバ102は、強調表示された候補パスが、制御対象の発信MGW108でのコーデック11とコーデック5との組み合わせを備えることを記憶する。
では次に図4および図5を参照して、情報要素120は、メッセージ123に含まれ、MSCサーバ102とMSCサーバ104との間で中継される。ここで、情報要素120は、サポート・コーデックのリスト122、発信加入者に対する目標品質レベルを示す加入契約品質レベル指標127のほか、サポート・コーデック122に至るまでの個々の候補パスであって当該サポート・コーデック122を含む個々の候補パスに関連付けられた劣化値126をリストにした総累積劣化(TAI、total accumulated impairment)データ要素124も含む。さらに、情報要素120は、最大許容劣化を示すTAI閾値128、および接続の少なくとも一つの接続区間に対して所要帯域幅が最小化されるべきであるかどうかを示す高圧縮経路指示129を含む。TAI閾値128は通信ネットワーク100の事業者により規定されてもよく、または加入契約に従って決定されてもよい。所与の区間の特定の各サポート・コーデック(または接続品質に影響を与えるかもしれない他の要素)に対する(TAI)データ要素124に関して、個々のTAI値は、当該特定の区間の当該特定のコーデックに至るまでの候補パスであって当該特定のコーデックを含む候補パスに関連付けられた総予測劣化を表すTAI要素内に保存される。従って、TAI要素は、リストにされたサポート・コーデックの各々に対する累積劣化を含む。すなわち、TAI要素はサポートされる符号化方式のリストに関連しているのであって、特定のトランスコーダ・デバイスのリストに関連しているのではない。図2の例に対して、発信区間から中間区間に送られるメッセージ123は、その結果、発信区間によりサポートされる五つのコーデックのリストのほか、発信区間によりサポートされる五つのコーデックの各々に対する指標値も含む。各指標値は、サポートされる着目コーデックに至るまでの候補パスであって当該着目コーデックを含む候補パスに沿った予測累積劣化を表す。メッセージが中間区間により受信された後に、中間区間はその後に、中間区間によりサポートされるコーデックを反映するように指標値を変更するだろう。好適には、指標124は制御ノード(102から106まで)間でのみ送られ、一方、接続113自身はペイロード・ノード(108から112まで)間に確立される。有利には、加入契約目標品質レベル127が許容TAI値の範囲に対応する。このようにして、加入契約品質レベルに対応する許容TAI値の範囲外となる対応TAI値に関連している、サポート・コーデックのリスト内のコーデックを取り除くことによって、サポート・コーデックのリストを事前選択できよう。その上、本発明の一つの特定の実施形態によれば、有利には、制御ノード(102から106まで)が、許容TAI値の範囲内に関連TAI値を有する一つ以上のコーデックを、必要に応じて、サポート・コーデックのリストに加える。
図1の例に戻ると、最初に、発信加入者の加入契約目標品質レベル127が発信MSC102で決定される。そのために、MSC102は、VLR103に保存され、且つ発信加入者のHLR105から事前にダウンロードしていた発信加入者の加入者データ記録にアクセスしてもよい。その上、MSC102は、発信加入者に対する最大許容接続劣化を示すTAI閾値を決定するために、発信加入者の加入者データ記録にアクセスしてもよい。これに替えて、MSC102は、発信加入者のIMSIを加入契約目標品質レベルに写像するためにIMSI番号系列解析を行ってもよい。さらに、最初に、発信区間115のMSC102により、発信区間115がサポートするコーデック、および発信端末からMGW108までのパス301について発信区間115が有する知識の全てに基づいて、メッセージ123のTAI要素が生成される。加入契約目標品質レベル127および好適にはTAI閾値128は、その後に、TAI要素とともに中間区間のMSC104に送られる。中間区間のMSC104は、その後に、受信したTAI値を記憶し、中間区間のMGW110がサポートするコーデックに基づいて、TAI値を更新する。個々の劣化値は、変更されないままにしておいてもよいし、または付加的な予測劣化のために増加されてもよい。発信MSC102は、発信MGW108と中間MGW110との間の接続区間302が“高圧縮経路”として、すなわち設定された接続が加入契約目標品質レベルに適合するという要件よりも伝送帯域幅を最小化する要件が優先する接続の部分として示されているかどうかを調べる。通信ネットワーク100の事業者は、自身の通信ネットワーク100内で接続の特定の一部を“高圧縮経路”であるように構成することにより、当該接続の特定の一部に関する帯域幅リソースの使用率を改善させることができる。このことは、帯域幅リソースが乏しい場合に、例えば接続の一部が衛星リンクを備えている場合に、特に有利である。調べた結果が肯定的な応答である場合に、伝送帯域が最小化されるべきである少なくとも一部を、設定されるべき接続が備えることを示す高圧縮経路指示129が、メッセージ123に含められる。
発信加入者の加入契約品質レベル指標127、TAI要素124、そして好適にはTAI閾値の評価値および高圧縮経路指示129が、その後に、着信区間119のMSC106に送られ、着信区間はさらに、着信区間のMGW112がサポートするコーデック、およびMGW112から着信端末に至るパス304について着信区間が有しているかもしれない知識の全てに基づいて、TAI値を更新する。発信加入者の加入契約品質レベルに加えて、有利には、MSC106は、着信ユーザ装置を用いる加入者、本明細書で言うところの着信加入者の加入契約品質レベルを決定する。そのために、上述した、発信加入者の加入契約品質レベルに関連して用いた方法と同様な方法が用いられてもよい。すなわち、MSC106はVLR107に保存されている加入者データ記録にアクセスしてもよく、加入者データ記録は、事前に着信加入者のHLR109からダウンロードされている。これに替えて、MSC106は、着信加入者のIMSIを加入契約目標品質レベルに写像するためにIMSI番号系列解析を行ってもよい。TAI要素内の情報および発信加入者の加入契約目標品質レベルと着信加入者の加入契約目標品質レベルとのうちの少なくとも一つに基づいて、着信MSC106は、全体の接続に対する劣化が発信加入者または着信加入者の加入契約品質レベルに対応する劣化値の範囲内になるように、パスの区間303および区間304で使用するためのコーデックの組み合わせを選択する。その点について、事業者は、コーデックの組み合わせを選択するために発信加入者または着信加入者の加入契約品質レベルを考慮するかどうかを規定するサービス定義を提供してもよい。しかしながら、代替として、コーデックの選択は、以下で説明する例示的な実施形態により例示するように、発信加入者の加入契約品質レベルおよび着信加入者の加入契約品質レベルの両方により左右されてもよい。以下で説明する例示的な実施形態の状況において、加入契約品質レベル‘低’、‘通常’、‘高’が、説明のために用いられるが、限定するものと理解されるべきではない。
第1の実施形態によれば、発信MSC102は、その時点では発信加入者の加入契約品質レベルを考慮しないでサポート・コーデックのリストを作成する。発信加入者の加入契約接続品質レベルが‘低品質’であったとしても、発信者加入契約に関連付けられた‘通常’または‘高’の接続品質に対応する全累積劣化に関連付けられたコーデックも、サポート・コーデックのリストに含められる。発信加入者の加入契約目標品質レベルの指標が、上述のようにメッセージ‘123’に含められる。着信MSC106は受信した加入契約品質レベルの指標を調べ、接続のための許容劣化値の関連する範囲を決定する。MSC106は、その後に、接続に対する予測劣化値が許容劣化値の決定された範囲内にあるように、コーデックを選択する。この実施形態では、着信MSC106は採用されるコーデックを選択する自由を有し、サポート・コーデックのリストに反映されている事前選択により制限されない。このようにして、選択可能なサポート・コーデックが無いことにより、呼接続がPCMに後退しなければならないという状況が回避されてもよい。
更なる実施形態によれば、発信MSC102はサポート・コーデックのリストを作成するのに先立って、発信加入者の加入契約品質レベルを調べる。その際、発信MSC102が、発信加入者の加入契約品質レベルに関連付けられた許容劣化値の範囲内に劣化値を有する予測接続品質に関連しているコーデックだけを考慮する。すなわち、‘低’接続品質の加入契約を有する加入者に対して、当該低品質に従って限定されたサポート・コーデックのリストが作成される。用いられるコーデックを着信MSC106が選択する際に、事前選択されたサポート・コーデックのリスト内のコーデックに選択が限定される。これにより、加入契約品質レベルの指標がメッセージ123で伝送されなくても、または着信MSC106がメッセージ123で受信された加入契約品質レベルの指標を認識するように構成されていなくても、接続品質レベルを制御できる。別の実施形態によれば、発信加入者の加入契約目標品質レベルと着信加入者の加入契約目標品質レベルとの双方が、コーデック選択処理で考慮される。そのために、発信MSC102は、発信加入者の加入契約に対応する範囲に等しいかまたは優れる予測劣化を有するサポート・コーデックのリストを作成するために、発信加入者の加入契約品質レベルを考慮する。用いられるコーデックの後続の選択では、着信MSC106は、着信加入者の加入契約に対応する範囲に等しいかまたは優れる予測劣化を有するコーデックの同様な内部リストを作成する。着信MSC106は、その後に、サポート・コーデックのリストと内部リストとをまとめて、サポート・コーデックのリストと内部リストの双方に備えられているコーデックを併合したリストを得て、併合したリスト内で接続のために用いられるコーデックを選択する。
同様な方法で、発信MSC102は、発信加入者の加入契約に対応する範囲に等しいかまたは劣る予測劣化を有する、サポート・コーデックのリストを作成することができるだろうし、着信MSC106は、着信加入者の加入契約に対応する範囲に等しいかまたは劣る予測劣化を有するコーデックの内部リストを作成することができるだろう。
なお更なる実施形態によれば、発信加入者と着信加入者とに対して異なる接続品質レベルが提供される。着信MSC106は、その後に、メッセージ123で受信された発信加入者の加入契約品質レベルを調べ、それに応じて発信加入者に向かう伝送のためのコーデックを選択する。着信MSC106はまた、上述したように、着信加入者に向かう伝送のためのコーデックを選択するために、着信加入者の加入契約品質レベルを調べる。有利には、発信ユーザ装置および着信ユーザ装置が同じマルチレート音声コーデックタイプの異なる構成を用いる。発信ユーザ装置から着信ユーザ装置に向かう伝送のための、および着信ユーザ装置から発信ユーザ装置に向かう伝送のための異なる音声品質レベルは、レート制御によって達成できる。制御ノード102から制御ノード106までは、その後に、異なるレート制御コマンドを異なる伝送方向に用いるように、MGW114からMGW118までを作動させる。
さらに別の実施形態によれば、異なる加入者クラスが定義される。加入者クラスは、発信加入者および着信加入者が異なる目標品質レベルに加入契約済みである場合に、加入者クラスは上述の方法のいずれがコーデックを選択するのに適用されることになるかを規定する。そうして、特定の加入者に対する加入者クラスの表示はまた、加入者データ記録に含められる。
MSC106は、MSC104から受信したサポート・コーデック・リスト(Supported Codec List)内のコーデックのリストからパス303のためのコーデックを選択しなければならないことに留意されたい。MSC106は、着信端末から受信したリストからパス304のためのコーデックを選択しなければならない。理想的には、パス303およびパス304のためのこれらのコーデックは同一であり、トランスコーディングは必要でない。その後に、MSC106は、選択されたコーデックと代替のコーデック・リストと関連するTAI要素とを様々な区間のMSC104、MSC102を通じて後方に中継する。その結果、これらのMSCが候補パスのそれまでに記憶されたコーデックの組み合わせを調べ、その後に、パスの区間302および区間301で使用するためのコーデックを選択し、起動することができる。このようにして、この実施形態によれば、最終の接続区間のために選択されたコーデックは選択された候補接続パスを決定し、これにより中間接続区間でのコーデックの選択を決定する。
しかしながら、代替として、中間接続区間または発信接続区間のために選択されるコーデックを決定するために、端から端までの劣化の計算が中間接続区間または発信接続区間で行われることもできる。発信MSCサーバ102、中間MSC104のほか、着信MSC106も示している図4について述べる。情報要素120を備えるメッセージ123が、呼設定時に、呼の順方向に、発信MSCサーバ102から中間MSCサーバ104に伝送される。情報要素120によって、選択可能なサポート・コーデックおよび関連するTAI値が中間MSC104で受信され、そこに記憶される。その後、呼設定時に、上述の情報要素120と同様の形式である情報要素130を備えるメッセージ133が、着信MSCサーバ106から中間MSCサーバ104に呼の逆方向に伝送される。情報要素130は、後続の接続区間のために選択されたコーデックを含んだ後続の接続区間で利用可能なコーデックのリストのほか、後続の接続区間のために選択されたコーデックに関連付けられたTAI値を含んだ利用可能なコーデックに関連付けられたTAI値も備える。その後に、中間MSCサーバ104は、MSCサーバ104により制御される特定の接続区間で選択可能なコーデックの候補に対して、それまでに受信し、そして記憶しているTAI値を考慮し、特定の接続区間に対するコーデックの候補を選択することに起因する可能性のある端から端までのTAI値を計算するために、これらのTAI値と後続の接続区間のために選択されたコーデックの受信したTAI値とを組み合わせる。その後に、TAI値の許容範囲内にあるか、または少なくとも最大許容TAI閾値に適合する計算された端から端までのTAI値を有するコーデックの候補が選択されてもよい。好適な実施形態によれば、接続区間のうちの少なくとも一つの区間が接続に当てられる伝送帯域幅を最小化する必要があるかどうかを示す高圧縮経路指示が、TAI要素130内に備えられる。TAI要素130が調べられ、高圧縮経路を用いる指示がある場合に、伝送帯域幅を最小化するという要件が、設定される接続が加入契約目標品質レベルに従うという要件より優先されるという決定がなされる。その後に、場合によってはあまり厳密ではない最大許容TAI閾値が適用される。その後に、特定の接続区間で選択されたコーデックは、逆方向にある次の伝送区間で同様なTAI値の計算およびコーデックの選択を可能にするために、計算された関連するTAI値と一緒に逆方向に送られてもよい。
データ要素124内に含まれる情報は、候補パスに沿ったコーデック列の動作による累積劣化の表示を提供することに限定されるのではなく、同様に候補パスに関連して生じる無線劣化による劣化、または音響的劣化、またはデジタル信号処理、例えば雑音低減、エコー除去、レベル補償、および同様のものによる劣化を付加的に(または選択的に)反映できる。雑音低減、エコー除去、およびレベル補償のような信号品質改善処理技術の場合、累積劣化はまた、低減するかもしれない。
好適には、新たなTAI要素124、加入契約品質レベル表示127、TAI閾値128、および高圧縮経路指示129は、メッセージのサポート・コーデックの(既存の)リスト内に、あたかもリスト内に存在する単なる別のサポート・コーデックにすぎないかのように、挿入される。したがって、TAI要素または別の新たに導入された表示を認識し、有効に使うように構成されていないようなMSCはいずれも、TAI要素または他の表示を、あたかも単に非サポート・コーデックにすぎないかのように、単純に削除するだろう。TAI要素、加入契約品質レベル表示127、TAI閾値128、または高圧縮経路指示129を認識し、有効に利用するように構成されているMSCは、TAI要素の更新と、用いられるコーデック列の決定、すなわち、特定のMSCが制御する接続の当該部分から、いずれのコーデックが起動または停止されるべきかの決定との少なくとも何れかをするのに用いるために、要素からデータを抽出するであろう。このように、TAI要素、加入契約品質レベル表示、TAI閾値、および高圧縮経路指示は下位互換性がある。すなわち、TAI要素、加入契約品質レベル表示、TAI閾値、または高圧縮経路指示を認識し、有効に利用するようには特に構成されていない既存のネットワーク構成要素のいずれとも互換性がある。TAI要素を認識し、有効に利用するように構成されたMSCは、“外部的”選択または“内部的”選択のいずれかによりコーデックを選択できることに留意されたい。外部的選択によって、MSCは単に着信リンクに対してサポート・コーデックのリストからコーデックを選択するということを意味する。内部的選択では、MSCは、更新されたTAI値を有する新しいTAIリストを生成する自身の能力に基づいて、付加的な、異なる可能性のあるコーデックを選択し、その後に、新しいTAIリストは発信リンクで他のMSCに転送される。
図6は、着信MSCに具体的に着目したTAI要素の使用を要約する。簡潔に、ステップ200から始めて、例えば特定の携帯電話呼のような所与の個々の接続に対して、着信MSCは、好適には呼を発信した加入者の加入契約品質レベルを組み込んでいるサポート・コーデックのリストを受信する。サポート・コーデックのリストはさらに、これらのコーデック候補により表された、候補パスに対する個々の劣化値をリストにしたTAI要素を組み込んでいる。その後に、第1のステップで、サポートされない任意のコーデックがリスト(最新のもので、図示されていない)から取り除かれる。すなわち、着信MSCが制御する接続の特定の部分によりサポートされないコーデックに関連した任意のコーデックがリストから移される。これは、従来からある他の技術に従う。サポートされていないコーデック候補と一緒に、これらのTAI値も除去される。ステップ204で、個々の劣化値は、着信区間(着信MGW)のコーデックおよび端末への着信パスに起因する付加的な劣化を反映するために更新され、その後に、残っているサポート・コーデックのリスト内からコーデック列を決定するために解析される。注記として、着信MSCは、着信リンクに対するコーデックを選択する権限を有しており、発信リンクに対する一つ以上のコーデックを提供できる。ステップ205で、着信MSCは、発信加入者に関連付けられ、且つサポート・コーデックのリストとともにそれまでに受信された加入契約品質レベルか、着信加入者に関連付けられた加入契約品質レベルかのいずれかを調べる。着信加入者の加入契約品質レベルは、上述したように、IMSI番号解析により決定されてもよいし、または着信加入者の加入者記録から取り出されてもよい。その後に、着信MSCは、関連する劣化値の範囲、すなわち調べた加入契約品質レベルに対応する許容劣化値の範囲を決定する。
続いて、ステップ206で、着信MSCは、接続に対する全体の累積劣化が、決定された許容劣化値の範囲内にあるように、着信接続区間および発信接続区間に対するコーデックを選択する。
ステップ207で、着信MSCは、当該特定の接続に対して決定された最適なコーデック列に従って、通信リンクからのこれらの二つコーデックを起動または停止する。この際、着信MSCは、MGWを制御して、着信MSCが接続の当該特定の部分に最適であると決定されたコーデックを通じて接続をルーティングするように、一つ以上の関連するMGWに制御信号を送る。
ステップ208で、着信区間のMSCは、TAI要素と着信MSCの着信接続区間のために選択されたコーデックとを先行する区間のMSCに中継して、これらのMSCが当該選択されたコーデックに対応する候補接続パスを遡って調べられるようにし、且つこれらのMSCに自身のコーデックを選択することも可能とし、これらのMSCに関連したMGWに、選択された候補接続パスに従って選択されたコーデックを起動または停止するように指令することも可能とする。
最後に、ステップ210で、発信MSCが接続を起動する。例えば符号化された音声データのような接続のためのデータは選択されたコーデック列を通じて送られる。図1の例は、着信区間に焦点を合わせて、MSCの動作に絞った概観を提供する簡略化された例であることに留意されたい。実際に、各区間のMSCは各TAI要素にアクセスし、場合によっては各TAI要素を変更する。
好適には、本発明のTAI指標はまた、音声パスに沿った不必要なトランスコーディングにより引き起こされる音声品質劣化を回避することを目指す3GPPにおける技術であるTFO(3GPP TS 28.062を参照)およびTrFO(3GPP TS 23.153を参照)に関連して実装される。双方の技術は、コーデックタイプ候補のリストをやり取りして、音声パスのいずれのサブリンクにいずれのコーデックタイプを用いるかの決定がなされることができるようにする。さらなる情報が3GPP TR 23.977(BARS)に見出されてもよい。“コーデックのネゴシエーション”は、“帯域内信号方式”(TFOに対して、TS 28.062を参照)により、またはOoBTC(3GPP TS 23.153を参照)により、または“SDP”(SIPを参照、(インターネット技術特別委員会)IETF標準)を伴う“SIP”(再びIETF標準を参照)により、およびIMS(“IP マルチメディア・サブシステム”)と呼ばれるSIPの3GPP改良型により、実現できる。しかしながら、本発明の原理は、同様に他の技術に関連して利用される可能性がある。簡単のために、TAI要素の例は主に、本明細書ではOoBTCとともに使用するために提供される。
TAIに挿入される値は、ITU−TのEモデルを用いて最初に導出されてもよい。特に、Eモデル(G.107およびG.128を参照)および他の出典(3GPP TR 26.975を参照)は、内在的な(intrinsic)TAI値(Eモデルにおいて“IE値”とも呼ばれる劣化要素)を指定する、または導出できるようにする。“内在的”は、“何らの伝送誤りがなく”という意味である。標準的なEモデルで規定される“劣化要素”(Ie)はまた、場合によっては、全体の決定に、ある“ドリフト”を与えるように変更されてもよい。呼設定時に、発信呼制御ノード(例えば、携帯電話発信呼でのBICNにおけるMSCサーバ)は、この呼に対する代替として提供されるコーデックタイプのリスト(すなわち、サポート・コーデック・リスト)を生成する。これについてはTS 23.153を参照されたい。これは、その他の点では従来と同じである。その上、しかし、新たなTAI IE(IEは情報要素)が“ダミーのコーデックタイプ”エントリとして、サポート・コーデック・リストに付加される。このTAI IEは、サポート・コーデック・リスト内のコーデックタイプIEの各エントリに対して、(本明細書では、tai1、tai2、・・・と呼ぶ)一つの新たな整数パラメータを保持する。さらに、本発明の教示に従って、“加入契約品質レベル”がサポート・コーデック・リスト内に新たなパラメータとして、“ダミーのコーデックタイプ”エントリに含められる。一つの例では、この新たなパラメータは、値が0(加入契約なし)、1(高品質の加入契約)、2(通常品質の加入契約)、および3(低品質の加入契約)のうちの一つを備える。
ここで、本発明の教示に従ったコーデック選択手順400のフローチャートを描いている図7について説明する。描かれているコーデック選択手順400は、情報要素130および情報要素120で受信される情報のような情報を用いて、中間MSCサーバ104のような制御ノードにより使用されることができる。さらに正確には、描かれているコーデック選択手順は、後続の接続部分の選択されたコーデックと、現在の接続部分で使用可能なコーデックのリストと、後続の接続部分で利用できるコーデック・リストのコーデックを使用することに関連する後続の接続部分に対する対応するTAI値のリストと、確立される接続の最大許容劣化を示すTAI閾値とに基づいて、現在の接続部分に対するコーデックを選択することに専念している。有利には、選択されたコーデックと、利用可能なコーデックに関連付けられたTAI値と、TAI閾値とは全て、図5に描かれている情報要素120の様式と同様の様式の情報要素130で受信される。
さらに、コーデック選択手順400は、直前の接続部分に対してサポートされる、サポート・コーデックのリスト、および先行する接続部分に対する関連するTAI値に基づいており、TAI値は、現在の接続部分でサポート・コーデックのリストのコーデックを使用することに関連付けられた候補接続パスの全体の累積劣化を表現している。有利には、サポート・コーデックのリストおよび関連するTAI値は双方とも、情報要素120とともに受信され、受信ステップに応答して制御ノードに記憶されている。制御ノードは、高圧縮経路指示にアクセスできる。高圧縮経路指示は、有利には、情報要素130とともに受信されていて、設定される接続が最適化された帯域幅の利用を必要とする任意の接続区間を備えているかどうかを、すなわち帯域幅の利用が加入契約接続品質よりも優先されなければならないことを示す。この照合はステップ402で行われる。答えがnoであり、高圧縮経路指示が存在しない場合に、処理ステップ404が行われ、後続の接続区間の選択されたコーデックに関連付けられたものとして事前に記憶済みである候補パスのコーデックが選択される。ステップ402での照合の結果がyesである場合に、選択されたコーデックに関連付けられて記憶されているコーデックよりも高圧縮を提供するコーデックが選択されることを目指す。そのために、ステップ406で、現在の接続部分で利用可能なコーデックの中に今よりも高い圧縮を提供するコーデックが存在するかどうかに関して、当該利用可能なコーデックが調べられる。照合の結果がyesであり、今よりも高い圧縮を有するコーデックが存在する場合に、今よりも次に高い圧縮を有するコーデックが事前選択され、ステップ408で、事前選択されたコーデックを適用する場合にTAI閾値を超過する可能性があるかどうかについて調べられる。このために、後続の接続区間の選択されたコーデックに対して受信されたTAI値と、事前選択されたコーデックに対して受信されたTAI値との組み合わせに基づいて端から端までの予測劣化が計算される。続いて、事前選択されたコーデックを用いることがTAI閾値を超過する可能性があるかどうかを決定するために、計算された端から端までの劣化がTAI閾値と比較される。その結果がnoである場合に、手順は、引き続き、再度ステップ406を適用して、今よりも次に高い圧縮を有するコーデックを事前選択する。事前選択されたコーデックがTAI閾値を超過するまでこの手順が続く。その後に、ステップ410で、直前のコーデック、すなわちTAI閾値に適合する最後のコーデックが現在の接続部分に対して適用されるコーデックとして選択される。これは、TAI閾値になおも適合する最も高い圧縮を有するコーデックである。
照合ステップ406の結果が否定的であり、それまでに記憶されているコーデックより高い圧縮を提供するコーデックが利用できるコーデックのリスト内に見出すことができない場合に、手順は照合ステップ412を続け、後続の接続部分のために選択されたコーデックが、受信したサポート・コーデック・リスト内で利用できるかどうかを調べる。答えがyesである場合に、後続の接続区間で選択されたコーデックがまた、ステップ414で現在の接続区間のために選択される。照合ステップ412の結果が否定的である場合に、処理ステップ416が行われ、後続の接続区間の選択されたコーデックおよび各候補パスに関連しているものとして、それまでに記憶済みであるコーデックが選択される。

Claims (18)

  1. 通信ネットワークにおける、加入契約を有する加入者に対する接続(113)の確立又は変更を制御するための方法であって、
    前記接続(113)は、接続品質に影響を与える可能性のある複数のサポートされる符号化方式(301;302;303)の中から選択された符号化方式を用いるように構成されたノード(108;110;112)間で、確立又は変更され、
    前記加入契約に関連付けられた前記加入者に対する目標品質レベル(127)を示す加入契約品質レベルが決定され(205)、
    前記接続を制御するノード(102;106)は、前記接続(113)のために用いられる符号化方式を選択する際に、前記加入契約品質レベル(127)を調べることを特徴とする方法。
  2. 確立または変更される前記接続に許容される劣化を示す許容劣化値の範囲が前記加入契約品質レベル(127)に関連付けられ、
    前記接続に対して対応する符号化方式を用いることに関連付けられた予測される累積劣化(126)を示す予測累積劣化値がサポートされる符号化方式(301;302;303)の少なくとも一つに対して決定され、
    前記接続を制御する前記ノード(102;106)は、前記予測される累積劣化(126)を示す前記値が許容劣化値の範囲内にあるように、用いられる符号化方式を選択する
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記接続は複数の接続区間(115;117;119)を含み、符号化方式(301;302;303)の連結に関する複数の候補パスが、一つ以上の先行する区間(115)を通じて現在の区間(117)に至り、
    前記接続を制御する前記ノードは、前記複数の候補パスのうちの特定の候補パスについての前記一つ以上の先行する区間(115)の符号化方式のいずれかを用いることに関連付けられた予測される劣化を示す劣化値指標(126)を受信し、
    前記接続を制御する前記ノードは、前記特定の候補パスについての前記現在の区間(117)の符号化方式を用いることに関連付けられた累積劣化を決定する際に、前記受信した劣化値指標(126)を使用する
    ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記受信した劣化値指標(126)は第1の劣化値指標(126)であり、前記特定の候補パスは前記現在の符号化区間(117)に後続する一つ以上の更なる接続区間(119)を備え、
    前記特定の候補パスの前記後続の区間(119)の符号化方式のいずれかを用いることに関連付けられた予測劣化を示す更なる劣化値指標が、前記接続(104)を制御する前記ノードで受信され、
    前記接続を制御する前記ノードは、現在の区間(117)で符号化方式を用いることに関連した候補パス(121)の累積劣化を決定する際に、前記第1の劣化値指標と前記更なる劣化値指標とを使用する
    ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 前記サポートされる符号化方式(301;302;303)の前記少なくとも一つを用いることに関連付けられたネットワーク資源の予測資源使用量が決定され、
    前記接続を制御する前記ノード(102;104;106)は、前記関連付けられた予測資源使用量が最小化されるように、前記用いられる符号化方式を選択する
    ことを特徴とする請求項2乃至4の何れか1項に記載の方法。
  6. 前記ネットワーク資源の前記予測資源使用量は伝送帯域幅であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記ネットワーク資源の前記予測資源使用量は、前記選択された符号化方式と更なる符号化方式との間で可能性のあるトランスコーディングについての予測処理電力消費量であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  8. ネットワーク資源の前記予測資源使用量が最小化されるべきであることを示す表示(129)が前記接続を制御する前記ノード(102;106)で受信され、
    前記接続を制御する前記ノードは、前記表示を調べ、前記資源使用量を最小化することを決定する
    ことを特徴とする請求項5乃至7の何れか1項に記載の方法。
  9. 前記加入契約品質レベルは加入者データ記録に関連付けられることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の方法。
  10. 前記加入契約品質レベルは加入者の識別情報から引き出されることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載の方法。
  11. 前記加入契約品質レベルは発呼加入者の前記品質レベルであることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の方法。
  12. 前記接続のために用いられる可能性があり、前記接続を制御するノード間で送信されるサポートされる符号化方式のリスト(120)が作成される際に、前記加入契約品質レベルは調べられることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の方法。
  13. 前記接続を制御する前記ノードは、前記用いられる符号化方式を選択する際に、発呼加入者の前記加入契約品質レベル(127)と被呼加入者の前記加入契約品質レベルとを調べることを特徴とする請求項1乃至12の何れか1項に記載の方法。
  14. 確立又は変更される前記接続の第1の伝送方向に対して第1の符号化方式が用いられ、確立又は変更される前記接続の第2の伝送方向に対して第2の符号化方式が用いられ、前記第2の伝送方向は前記第1の伝送方向と異なり、
    発呼加入者の前記加入契約品質レベルは前記第1の符号化方式が選択される際に調べられ、被呼加入者の前記加入契約品質レベルは前記第2の符号化方式が選択される際に調べられる
    ことを特徴とする請求項1乃至12の何れか1項に記載の方法。
  15. 通信ネットワークにおける、加入契約を有する加入者に対する接続(113)の確立又は変更を制御するためのネットワーク・ノード(102;106)であって、
    前記接続(113)は、接続品質に影響を与える可能性のある複数のサポートされる符号化方式の中から選択された符号化方式を用いるように構成されたノード(108;110;112)間で、確立又は変更され、
    前記加入契約に関連付けられた前記加入者に対する目標品質レベル(127)を示す加入契約品質レベルが決定する(205)品質レベル決定ユニットと、
    前記接続(113)のために用いられる符号化方式を選択する決定において、前記加入契約品質レベル(127)を調べる(206)処理ユニットと
    を備えることを特徴とするネットワーク・ノード(102;106)。
  16. 請求項1乃至14の何れか1項に記載の方法を実行するように構成された請求項15に記載のネットワーク・ノード。
  17. ネットワーク・ノード(102;106)に読み込み可能なデータ媒体上のプログラムであって、前記プログラムが前記ネットワーク・ノード上で実行される場合に、前記ネットワーク・ノードに、
    通信ネットワークにおける、加入契約を有する加入者に対する接続(113)の確立又は変更を制御するステップであって、前記接続は、接続品質に影響を与える可能性のある複数のサポートされる符号化方式の中から選択された符号化方式を用いるように構成されたノード(108;110;112)間で、確立又は変更されるステップと、
    前記加入契約に関連付けられた前記加入者に対する目標品質レベル(127)を示す加入契約品質レベルを決定するステップと(205)、
    前記複数のサポートされる符号化方式から前記接続(113)のために用いられる符号化方式を選択する決定において、前記加入契約品質レベル(127)を調べるステップと
    を実行するように命令すること特徴とするプログラム。
  18. 請求項1乃至14の何れか1項に記載の方法を実行する請求項17に記載のプログラム。
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