JP2010503760A - 視覚的に区別できる領域を有するキャンドル - Google Patents

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Abstract

審美的に美しい雰囲気を提供するためのキャンドル。キャンドルは、2つ以上の視覚的に区別できる領域を含んでよい。キャンドルには、香りが付いていてもよい。本発明はまた、キャンドルを保持するための容器に関する。容器はしるしを含んでよい。本発明のキャンドルを製造する方法もまた開示される。

Description

本発明は、2つ以上の視覚的に区別できる領域を含むキャンドル及び視覚的に区別できる領域を有するキャンドルを製造するための方法に関する。
1層を超える層を有するキャンドルは、当該技術分野において既知である。これらの層は、視覚的に区別することができる。しかしながら、これらの視覚的に区別できる層は、典型的には別の層の上に重ねられているため、キャンドルの上からは最外層しか見ることができない。本発明は、2つ以上の視覚的に区別できる領域をキャンドルの上から見ることができる、視覚的に区別できる領域を有するキャンドルに関する。
本発明のこの及び他の特徴、態様、利点、及び変形は、添付の特許請求の範囲と共に本開示を読むことにより当業者には明らかになるであろう。また、かかる特徴、態様、利点、及び変形は特許請求の範囲内に含まれる。
本発明はキャンドルに関する。キャンドルは、2つ以上の視覚的に区別できる領域を含むことができる。キャンドルは香りが付けられてもよい。キャンドル用容器を含んでもよい。容器上にしるしを含んでもよい。必要に応じて、しるしは容器の底部に成形することができる。
本発明のキャンドルを製造するためのプロセスも提供される。該プロセスは、固体内核燃料及びバルク相燃料を提供する工程であって、バルク相燃料が溶融状態で提供される工程を含んでよい。バルク相燃料は、溶融状態で容器に加えられる。固体内核は、バルク相燃料の中央に設置することができる。バルク相燃料は、部分的に固化するまで冷却される。次いで、バルク相燃料及び固体内核が部分的に融解するように、バルク相燃料及び固体内核を加熱することができる。次いで、バルク相燃料及び固体内核が両方固化するように、バルク相燃料及び固体内核を冷却させる。
本発明のキャンドルを製造するための別の好適なプロセスでは、キャンドル用容器は予熱される。固体内核は、予熱された容器内に設置される。固体核を収容する容器の表面は加熱される。典型的には、それは少なくとも約100°F(38℃)に加熱される。バルク相は、溶融状態で容器に加えられる。バルク相燃料は、部分的に固化するまで冷却される。バルク相燃料及び固体内核が部分的に融解するように、バルク相燃料及び固体内核を加熱することができる。
本発明は、添付図面と併せて以下の説明から、より良く理解されると考えられる。
本発明に従って製造されたキャンドルの非限定的な一実施形態の斜視図。 本発明に従って製造されたキャンドルを収容するのに好適な容器の非限定的な一実施形態の斜視図。 図2の容器の正面図。 本発明に従って製造された容器内のキャンドルの非限定的な一実施形態の斜視図。
ここで、本発明の様々な実施形態に関する詳細な参照を行うが、その例が添付図面に示され、図面を通して、同様の参照番号は同様の部分を示している。特に指示がない限り、本明細書中の百分率、割合及び比は全て重量基準である。
特に断りのない限り、分量、百分率、部分、及び比を含む全ての量は、「約」という言葉によって修飾されるものと理解され、量は、有効数字を示すことを意図したものではない。
特に断りのない限り、冠詞「a」、「an」及び「the」は「1つ以上の」を意味する。
本明細書で使用するとき、「含む」は、最終結果に影響を及ぼさない他の工程及び他の成分を含み得ることを意味する。この用語は、「からなる」及び「から本質的になる」という用語を包含する。本発明の組成物及び方法/プロセスは、本明細書に記載される本発明の必須要素及び限定、並びに本明細書に記載されるいかなる追加又は任意の成分、構成成分、工程、若しくは限定を含む、それらからなる、及びそれらから本質的になることができる。
本明細書で使用するとき、「芳香剤」「芳香」及び「香料」は互換的に用いられて、キャンドル燃料源に含まれ、大気中に放出される任意の発香性物質を指す。
本明細書で使用するとき、「しるし」は、画像又は模様を創り出す任意の所望の配列をいう。
本明細書で使用するとき、「相」とは、少なくとも1つの特性が範囲又は領域の間で異なる、1つを超える範囲又は領域を含むキャンドルを指す。「範囲」及び「領域」という用語は、本文書を通して互換的に用いられる。
本明細書で使用するとき、「不透明度」は、物質を通過する光の量の指標を指す。不透明度が高いほど、物質を通過する光の量は少ない。一般に、不透明度は、裏材が黒である物質と裏材が白である同じ物質の反射率測定値から算出される。
不透明度(%)=(Y黒裏材/Y白裏材)×100
式中、YはCIE三刺激値のYである。
本明細書を通じて示されるあらゆる最大数値限定は、より低いあらゆる数値限定を、あたかもそのようなより低い数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように含むと理解されなければならない。本明細書全体を通じて記載される最小数値限定は、それより大きいあらゆる数値限定を、そのような大きい数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように含む。本明細書全体を通じて記載される数値範囲は、そのようなより広い数値範囲内に入るそれよりも狭いあらゆる数値範囲を、そのようなより狭い数値範囲が全て本明細書に明確に記載されているかのように含む。
キャンドル
燃料
本発明のキャンドルは、円柱形キャンドルの形態、好ましくは容器キャンドルの形態であってよい。キャンドルは燃料を含む。好適な燃料源としては、蝋、ゲル及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。好適な蝋としては、石油系蝋(この非限定的な一例はパラフィンである);動物系蝋;ダイズ、ヤシ及びヤマモモ蝋が挙げられるが、これらに限定されない植物又は野菜系蝋;蜜蝋が挙げられるが、これに限定されない昆虫系蝋;並びにこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。本発明のキャンドルで利用される燃料は、一般に約30℃以下の温度で固体である。好適な燃料の非限定的例としては、全てインターナショナル・グループ社(International Group Incorporated)(ペンシルバニア州ウェイン(Wayne))から入手可能なパラフレックス(PARAFFLEX)4635A、パラフレックス4794A、パラフレックス4627及びIGI6095Aのような蝋が挙げられる。

キャンドルはまた1つ以上の芯を含む。広範な種類の芯がこの目的に好適である。好適な芯のシリーズの1つは、ウィックンクリップ社(Wick n' Clip Incorporated)(ニュージャージー州ウッドリッジ(Woodridge))から入手可能なスーペリア(SUPERIOR)600シリーズである。芯は、所望により、芯を補強し、それによりキャンドルの製造プロセス中に所望の位置に芯を容易に配置できるように、蝋でコーティングすることができる。蝋による芯のコーティングはまた、芯内に存在する可能性のある空洞域を埋め、それにより芯がより均一に燃えるのを補助する。この目的に好適な蝋の非限定的な一例は、キャンドルウィック社(Candlewic Company)(ペンシルバニア州ドイルズタウン(Doylestown))から入手可能な、高品質高融点芯コーティング用蝋(Superior High Melt Point Wick Coating Wax)である。
キャンドル相
キャンドルは1つを超える相を含んでよい。例えば、非限定的な一例では、キャンドルのある領域は1種の芳香剤を含んでよく、一方別の領域は異なる芳香剤を含んでもよく又は芳香剤を含まなくてもよい。別の非限定的な例では、キャンドルのある領域が、同じ又は異なる特性を有する燃料を含有することが望ましい場合がある。同様に、1つを超える領域から構成されるキャンドルでは、各領域は同じ特性を有する又は他の領域とは異なる特性を有する1種以上の燃料から構成されてよい。例えば、非限定的な一例では、キャンドルの第1領域が芯を取り囲み、第2領域(第1領域とは視覚的に区別できる)が第1領域を取り囲み、場合によっては、第1領域の燃料が、第2領域の燃料より相対的に硬いことが望ましい場合がある。例えば、第1領域の燃料は、25℃で約5〜約50の針入度(ASTM D1321に従って測定したとき)を有することができ、一方第2領域の燃料は、25℃で約75〜約250の針入度を有することができる。あるいは、両方の領域の燃料が、同様の又は等しい針入度を有してよい。別の非限定的な例では、キャンドルは1つの領域で、同じ又は異なる融点を有する1種以上の燃料を含んでよい。同様に、1つを超える領域からなるキャンドルは、各領域に1種以上の燃料を含んでよく、領域内の燃料の融点は同じであっても異なってもよく、更に又はあるいは燃料の融点は各異なる領域間で異なってよい。必要に応じて、これらの領域は互いに視覚的に区別することができる。別の非限定的な例では、キャンドルのある領域は、別の領域と異なる色であってよい。更なる非限定的な実施形態では、キャンドルのある領域は、別の領域の不透明度と異なる不透明度を有してよい。別の非限定的な例では、キャンドルのある領域は、キャンドルの別の領域と異なる光沢を有してよい。更なる非限定的な実施形態では、キャンドルのある領域は、別の領域と異なる密度を有してよい。更に別の非限定的な例では、芯を含む相の離型特性が強化された燃料(非限定的な一例はパラフレックス4794Aである)を使用することが望ましい場合があり、一方芯を含まない相には、接着特性の強化された燃料(非限定的な一例はパラフレックス4627である)を利用することが望ましい場合がある。更なる非限定的な例では、芳香剤を有する芯を含む相を含むキャンドルを利用するとき、芯を含む相を含む蝋の凝固点が、芯を含まない相を含む蝋と等しい又はそれより低いことが望ましい場合がある。芯を含む相に芳香剤を含有するキャンドルの場合、理論に束縛されるものではないが、芯を含む相では芯を含まない相を含む蝋より凝固点が低い蝋を使用することにより、芯を含む相は芯を含まない相より溶融蝋の形成速度がより速くなる傾向があり、それにより溶融蝋プールから周囲環境への芳香剤の分散速度を上昇させられると考えられる。このように、この例では、キャンドルの芯を含む相が、(ASTM D−938により測定したとき)芯を含まない相を含む蝋より、凝固点が約10℃、又は約5℃、又は約3℃低い蝋からなることが望ましい場合がある。あるいは、芯を含む相を含む蝋が、芯を含まない相を含む蝋より高い凝固点を有することが望ましい場合がある例が存在する可能性がある。
キャンドルは、キャンドルの最上部で少なくとも2つの視覚的に区別できる領域を見ることができる、2つ以上の視覚的に区別できる領域を含んでよい。視覚的に区別できる領域は、各領域の形状、各領域で用いられる燃料の種類、各領域の色、各領域の不透明度、各領域の光沢又はこれらの組み合わせに基づいて、互いに視覚的に区別することができる。好ましくは、燃料の色は少なくとも2つの視覚的に区別できる領域間で異なる。図1を参照して、本発明のキャンドル10の非限定的な実施形態を示す。キャンドル10は、内部20と外部30からなる。外部30はまた、「バルク相」と呼ばれる場合もある。内部20は、核50と芯40を含んでよいが、本発明の目的のために留意すべきは、芯40は内部20の中央付近に位置することが望ましいが、内部20又は外部30のどこに位置してもよいことである。更に、必要に応じて1つを超える芯を用いてもよい。
空気清浄組成物
キャンドルはまた、芳香剤のような空気清浄組成物を含んでもよい。芳香剤は、ほとんどの場合約25℃で液体である場合が多い。アルデヒド、ケトン及びエステルが挙げられる広範な種類の物質が芳香剤用途に既知であるが、これらに限定されない。より一般的には、天然に存在する植物及び動物油並びに種々の化学成分の複雑な混合物を含む浸出物が、芳香剤としての使用に既知である。本明細書の芳香剤は、組成が比較的単純であってもよく、又は天然及び合成化学成分の高度に精製された複雑な混合物を含んでもよく、全て任意の望ましい香気を提供するように選択される。芳香剤の非限定的な例としては、バニラのようなフレーバ型芳香剤、並びにビャクダン、シベット及びパチョリ油のような外来材料を含有する木性/土壌性基材が挙げられる。香料は、例えばバラ抽出物、スミレ抽出物、ライラック等の、軽い花の香りのものであってよい。芳香剤はまた、例えばライム、レモン及びオレンジ等の望ましい果実の香気を提供するように配合することができる。更に、必要に応じて、典型的には皮膚に直接塗布される、いわゆる「デザイナーフレグランス(designer fragrances)」を使用してもよいことが予想される。同様に、芳香剤は、リラックスした又は爽快な気分をもたらすような、アロマテラピー効果のために選択することができる。このように、気持ちのよい又は別の点で望ましい香気を発散する任意の物質を、本発明の組成物及び物品中で香料活性物質として用いることができる。
一実施形態では、香料の少なくとも約25重量%、又は少なくとも約50重量%、又は少なくとも約75重量%は、分子量約130amu(原子質量単位)〜約250amuの芳香族及び脂肪族エステル;分子量約90amu〜約240amuの脂肪族及び芳香族アルコール;分子量約150amu〜約260amuの脂肪族ケトン;分子量約150amu〜約270amuの芳香族ケトン;分子量約130amu〜約290amuの芳香族及び脂肪族ラクトン;分子量約140amu〜約200amuの脂肪族アルデヒド;分子量約90amu〜約230amuの芳香族アルデヒド;分子量約150amu〜約270amuの脂肪族及び芳香族エーテル;並びに分子量約180amu〜約320amuの、アルデヒドとアミンとの縮合生成物からなる群より選択される芳香剤物質から構成され、本質的にはニトロムスク及びハロゲン化芳香物質を含まない。
本発明のキャンドルで、芳香を持続させることが既知である芳香剤を利用することが望ましい場合がある。かかる芳香剤は、その沸点(「B.P.」)及びClogP値により特徴付けることができる。1996年3月19日にベーコン(Bacon)らに発行された米国特許第5,500,138号に開示されているように、香料成分のような活性物質のClogPは、活性物質の「計算」オクタノール/水分別係数に対する基準であり、香料成分の疎水性の測定値として機能する。活性物質のClogPは、「疎水性フラグメント定数(The Hydrophobic Fragmental Constant)」、R.F.レッカー(Rekker)、エルゼビア(Elsevier)、オックスフォード(Oxford)、又はChem.Rev、第71巻5号、1971年、C.ハンシュ(Hansch)及びA.I.レオ(Leo)に引用された方法に従って、又はデイライト・ケミカル・インフォメーション・システムズ社(Daylight Chemical Information Systems, Incorporated)のClogPプログラムを用いることにより、算出することができる。かかるプログラムはまた、ポモナ(Pomona)92データベースで入手可能であるとき、実験logP値も列挙する。「logP計算値」(ClogP)は、ハンシュ(Hansch)及びレオ(Leo)のフラグメント手法により求められる(「総合医薬品化学(Comprehensive Medicinal Chemistry)」、第4巻、C.ハンシュ(C.Hansch)、P.G.サメンス(P.G.Sammens)、J.B.テイラー(Taylor)及びC.A.ラムスデン(Ramsden)編、295頁、ペルガモンプレス社(Pergamon Press)、1990年刊のA.レオ(Leo)執筆部分参照のこと)。フラグメント手法は、各化合物の化学構造に基づいており、原子の数及び種類、原子の結合性、並びに化学結合を考慮に入れている。
持続性芳香剤は、典型的には、760mmHgの正常、標準圧で測定したとき、約240℃以上又は約250℃以上の沸点を有し、約2.7以上、約2.9以上又は約3.0以上のClogPを有する。
必要に応じて、本発明のキャンドルはまた、悪臭制御成分を含んでよく、これは使用するとき真の悪臭除去効果を実現することができる。本発明で用いるのに好適な悪臭制御成分は、2005年6月9日にウー(Woo)ら名義で公開された米国特許出願公開第2005/0124512号に開示されている。使用するとき、悪臭制御成分は、キャンドルの1つ以上の領域に添加することができる。真の悪臭除去効果は、感覚的にかつ分析的に(例えばガスクロマトグラフにより)測定できる悪臭低下として定義される。したがって、キャンドルが真の悪臭除去効果を実現する場合、それは単に臭いを隠す又はマスクするために芳香剤を使用することによる機能ではない。実際、必要に応じて、悪臭制御成分は、任意の芳香剤とは独立に添加することができ、芳香剤組成物と一緒に配合されることができ、又は任意の芳香剤の代わりに添加することができる。したがって、本発明のキャンドルは、臭いをマスクすることにより部分的に又は全体的に恐らく機能できることが考えられる。キャンドルが悪臭拮抗剤を備える場合、キャンドルは悪臭中和又は感覚修正のような数種の悪臭制御機構の1つ以上を利用することができる。
悪臭中和
悪臭中和に関しては、蒸気相技術を介して達成することができる。蒸気相技術は、化学反応又は中和を介して空気中の悪臭を軽減する悪臭拮抗剤として定義される。悪臭拮抗剤はキャンドルを変色させないことが望ましい。
蒸気相技術を利用する組成物の一実施形態では、組成物は、1種以上の脂肪族アルデヒド及び/又は1種以上のエノン(不飽和二重結合を有するケトン)を含む。香料を使用するとき、これらの蒸気相技術が所望の香料特性に事実上負の影響を与えないことも望ましい場合がある。ある悪臭技術は発香性であり、芳香剤の全体的な特性に負の影響を与える。この場合、香料/悪臭拮抗剤プレミックスは、この技術で用いられる香料の原材料が悪臭拮抗剤の悪臭を中和するよう選択されるように、形成される。この悪臭中和プレミックスは、次いで、親芳香剤の特性に影響を及ぼすことなく、親香料に添加することができる。これは、蒸気相技術が、幅広い芳香剤の種類と共に広く用いられることを可能にする。更に、主に直鎖脂肪族主鎖を含む蒸気相技術の種類は、複数の二重結合及びベンゼン環を含有するある種のアルデヒドを利用する製品と違い、布地又はキャンドルを変色させない。
蒸気相技術を利用する悪臭拮抗剤は、芳香剤組成物に任意の好適な量で存在することができる。ある実施形態では、悪臭拮抗剤は、香料組成物の約1重量%以上かつ約50重量%未満の量で存在することができる。他の実施形態では、悪臭拮抗剤は、香料組成物の約3重量%以上かつ約30重量%未満の量で存在することができる。他の実施形態では、悪臭拮抗剤は、香料組成物の約5重量%以上かつ約15重量%未満の量で存在することができる。
好適な脂肪族アルデヒドの例は、R−COH(式中、Rは、飽和C7〜C22直鎖及び/又は2つ以下の二重結合を有する分岐鎖である)である。脂肪族アルデヒドの更なる例は、リラール、メチルジヒドロジャスモネート、リグストラール、メロナール、オクチルアルデヒド、シトラール、サイマール、ノニルアルデヒド、ボージュナール(bourgeonal)、P.T.ブシナール(Bucinal)、デシルアルデヒド、ラウリン酸アルデヒド、及びこれらの混合物である。好適なエノンの例は、イオノンα、イオノンβ、イオノンγメチル及びこれらの混合物である。悪臭拮抗剤は、1種以上の脂肪族アルデヒド、1種以上のエノン、又は任意のこれらの組み合わせを含んでよい。蒸気相悪臭拮抗剤を含む香料製剤の非限定的な数例を、以下の表I〜Vに示す。
悪臭拮抗剤を含む芳香剤組成物の例
Figure 2010503760
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上記の多くの例では、組成物はイオノンと反応性アルデヒドとの混合物を含む。アルデヒドはアミン臭(魚及びタバコ臭のような)と反応する。当業者は、当該技術分野において既知である、本発明に好適な更なる悪臭制御成分が存在することを理解するであろう。非限定的な例としては、特定の芳香族不飽和カルボン酸エステル及び特定の脂肪族α不飽和ジカルボン酸エステル、特定のシクロアルキル三級アルコール、並びに2003年1月9日にマギー(McGee)らの名義で公開された米国特許出願公開第2003/0008787号に開示されているようなα及びβ不飽和モノカルボン酸の特定のエステルが挙げられる。更に、好適な悪臭制御としては、2004年12月9日にマギーら名義で公開された米国特許出願公開第2004/0248762号及び同第2006/0034789号に開示されているものが挙げられる(しかし、これらに限定されない)。
当業者はまた、キャンドルの蝋への分散を補助するために、好適な量の溶媒を芳香剤組成物に添加できることを理解するであろう。好適な溶媒の非限定的な例としては、ミリスチン酸イソプロピル及び安息香酸ベンジルが挙げられる。
感覚修正
別の悪臭制御機構は、感覚修正である。臭気の感覚認知を修正するには、少なくとも2つの方法が存在する。1つ目(慣れ)は、臭気に曝露された人が臭気より香料のにおいを多く嗅ぐように、香料を使用して臭気をマスクすることである。他の方法(嗅覚消失)は、人の悪臭に対する感受性を低下させることである。イオノンは、卵に起因する硫黄臭、タマネギ、ニンニク等のような特定の望ましくない臭気の存在に対する人の嗅覚系の感受性を低下させることができる組成物である。
キャンドル組成物は、1種以上の悪臭制御機構及び上記成分(例えば、蒸気相技術及び臭気遮断剤(感覚修正剤))を使用することができる。空気清浄組成物は、任意の好適な方法で作製することができる。香料成分及び任意の悪臭拮抗成分は全て、単純に共に混合することができる。ある実施形態では、芳香剤と悪臭制御成分との混合物をいくらかの好適なキャリアに添加することが望ましい場合がある。用いることができる任意の好適なキャリアとしては、蝋が挙げられるが、これに限定されない。
芳香剤成分及び任意の悪臭拮抗成分は、空気清浄組成物の好適な任意の割合を占めてよい。残部はキャリア及び任意の任意成分からなってよい。任意成分としては、結晶変性剤、紫外線阻害剤、染料、防腐剤及び他の品質管理物品が挙げられるが、これらに限定されない。ある実施形態では、香料成分及び悪臭拮抗成分は、空気清浄組成物の約0.1重量%〜約50重量%又はこの範囲内の任意の他の範囲を占める。別の実施形態では、かかる狭い範囲の非限定的な一例は、空気清浄組成物の約0.5重量%〜約10重量%である。他の実施形態では、1種以上のアルデヒド及び/又は1種以上のイオノンは、前記組成物の約25重量%以下を占める。典型的には、空気清浄組成物は、蝋の約1重量%〜約15重量%を占める。典型的には、悪臭拮抗剤は、空気清浄組成物の約1重量%〜約40重量%を占める。
添加剤
本発明のキャンドルの調製で使用される燃料源は、所望により、蝋結晶変性剤、安定化添加剤、着色剤、及び更なる揮発性活性添加剤が挙げられるが、これらに限定されない更なる添加剤と共に配合することができる。理論に制限されるものではないが、蝋から芳香剤がにじみ出るのを防ぐように、蝋結晶変性剤を用いて芳香剤の蝋への結合を補助することができる。それらを用いて、蝋の融点、硬度、縮み、光沢及び不透明度の制御を補助することもできる。使用するとき、蝋結晶変性剤は、典型的には、蝋の約0.5重量%〜約10重量%、又は蝋の約1重量%〜約5重量%の濃度で蝋に添加される。用いることができる蝋結晶変性剤の非限定的な例としては、アストライト(ASTORLITE)C(インターナショナル・グループ(International Group)(ペンシルバニア州ウェイン)から入手可能);約150°F(66℃)〜約170°F(77℃)の範囲の融点を有する微結晶蝋;αオレフィンポリマー及びコポリマーのような高分岐鎖オレフィンポリマー(この非限定的な例は、ベーカー・ヒューズ(Baker Hughes)(テキサス州シュガーランド(Sugarland))から入手可能なビーバー(VYBAR)103及びビーバー260である);並びにC14〜C20脂肪酸が挙げられる。
理論に束縛されるものではないが、安定化添加剤を用いてキャンドルの成分を安定化させることができる。使用するとき、安定化添加剤は、典型的には、蝋の約0.01重量%〜約0.5重量%の濃度で添加される。例えば、UV(「紫外線安定剤」)を添加して、紫外線劣化からの着色剤の保護を補助することが望ましい場合がある。好適な紫外線安定剤の非限定的な例は、レネープ・インダストリーズ社(Lenape Industries Incorporated)(ニュージャージー州ヒルズボロ(Hillsborough))から入手可能なレンソーブ(LENSORB)LS54−11及びレンソーブC−135である。
好適な着色剤の非限定的な例としては、フレンチ・カラー・アンド・ケミカル社(French Color and Chemical Company)(ニュージャージー州エングルウッド(Englewood))から入手可能な青色液体染料#D−878及び全てアリゾナ州テンピ(Tempe)のピラム・プロダクツ(Pylam Products)から入手可能なピラ−ワックス(PYLA-WAX)ニューブラックC−696、ピラ−ワックスブリリアントブルーC−653、ピラ−ワックスカナリアイエロー(CANANRY YELLOW)C−302A及びピラ−ワックスブリリアントレッドC−463が挙げられる。使用するとき、これらの着色剤は、典型的には、蝋の約0.00001重量%〜約1重量%の濃度で溶融蝋に添加される。
他の任意添加成分
本発明はまた、他の任意成分を含んでもよく、この非限定的な例は、芯クリップとも呼ばれる芯支持材(図示せず)である。芯支持材を用いて、キャンドルの製造中、芯を固定し、キャンドルの製造中及びキャンドルの使用中、芯を直立に保持することができる。更に、芯支持材を用いて、炎が芯支持材の襟部に達するときキャンドルの炎が自己消火されるように、自己消火機能を付与することができる。好適な芯支持材の非限定的な一例は、ウィックンクリップ社(ニュージャージー州ウッドリッジ)から部品番号TPB−20−Longとして入手可能である。
本発明はまた、所望により、ユーザにキャンドルの状態を伝えるシグナルを含んでもよい。例えば、プロセスが開始及び/又は終了したときを示すシグナルであり得る。使用することができるシグナルの非限定的な例としては、色、音及び/又は嗅覚シグナルが挙げられる。
容器
本発明のキャンドルはまた、容器を含んでもよい。容器は、キャンドルを保持するのに好適な任意の容器であってよい。容器は、約100℃を超える融点を有するポリマー(ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート及びポリメチルメタクリレートが挙げられるが、これらに限定されない)が挙げられるが、これに限定されない任意の数の異なる材料、好ましくはガラス、金属、セラミック又はこれらの組み合わせから構成することができる。キャンドルの容器は、いかなる大きさ又は形状のものであってもよい。
本発明のキャンドルの容器は、製造中に固体燃料核の位置決めを容易にするような大きさ及び形状であってよい。例えば、キャンドルの芯は、キャンドルの容器の中央に位置して、均一な燃焼を促進し、容器の過熱を防ぐことが望ましい場合がある。固体燃料核が芯を含む好ましい実施形態では、核を容器の中央に配置することが望ましい。一実施形態では、容器の壁は、所望の位置に固体核を導くように傾斜している。
図4を参照すると、容器100の内底部130上の任意の第1高さにおける最小断面直径は、容器100の内底部130からの任意の第2高さにおける最大断面直径より、約10%〜約400%短いことが望ましい。断面直径は、容器を置く表面に平行な断面にある線上で測定したときの、容器の内壁間の距離として定義され、断面の重心と交差する。
容器の所与の断面上の断面直径は、テレスコーピングボアゲージ(telescoping bore gauge)及びキャリパー一式の使用により測定することができる。好適なテレスコーピングボアゲージの一式は、ミツトヨU.S.A(Mitutoyo U.S.A.)(イリノイ州オーロラ(Aurora))から部品番号155−905として入手可能である。テレスコーピングボアゲージを用いて、容器の内法をリモートキャリパーに移行させる。容器を平らな水平面上に置く。容器を置く平らな水平面に対して「T」の最上部を平行に維持し、テレスコーピングボアゲージのハンドルを測定される断面の重心と同軸に維持しながら、「T」側を所望の深さに下げて適切な範囲のテレスコーピングゲージを容器に挿入する。容器の内壁に接触するまで、バネ仕掛けの頭部を広げる。次いで、ゲージのハンドル上のクランプをひねることにより、バネ仕掛けの頭部をロックする。次いで、ゲージの頭部を圧迫しないように、ゲージを容器から注意深く取り出す。次いで、ミツトヨU.S.A製の部品番号500−150のような好適なキャリパーを使用して、テレスコーピングボアゲージの頭部間の距離を測定する。その深さにおける最大及び最小内壁距離を見つけるまで、同じ深さの異なる向きで測定を反復する。図2〜4を参照すると、この測定を、容器100の内底部130の深さで開始し、容器100の内上部140に達するまで内底部130の深さから約10mmずつ上に上げながら繰り返す。容器の内部を測定するための代替法では、容器の所与の断面の壁間距離は、まず容器を平らな水平面に設置し、次いで容器にキャンドルの蝋、例えばしっくいのような好適な成型材料を充填し、材料を硬化させることにより、測定される。次いで、成型材料を容器から取り出し、所望の垂直面に沿って切断する。次いで、定規又はキャリパーのような適切な測定装置を用いて、壁間距離を測定する。
所望により、本発明のキャンドルの容器は、一旦平坦な領域に置かれると、核が、少なくとも一部が平らな区域を出ることなく、任意の方向に約10mm超移動することができないように設計された、実質的に平らな区域を含む空洞を含んでよい。平らな区域は、内部空洞壁が水平に対して約5°以下の傾斜を有する区域として定義される。
所望により、本発明のキャンドルの容器は、キャンドルの固体核の位置決めのために襟部を含んでよい。襟部の非限定的な一例は、芯がキャンドルの中央にあり、また固体核が移動するのを防ぐように固体核が位置するよう、固体核よりわずかに大きな直径を有する容器の底部に取り付けられた環であり得る。
容器はしるしを含んでよい。しるしは、印刷、成型、彫刻、塗装又はこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない任意の数の方法で容器に適用することができる。しるしは、審美的デザインの形態であってよい。しるしは、製品及び/又は製品のブランドを識別するために用いることができる1つ以上の署名要素のような記号又はアイコンであってよい。図2〜4を参照すると、非限定的な一実施形態では、容器100はしるし110を含むことができる。非限定的な一実施形態(図示せず)では、しるし110は、容器100及び/又は容器キャンドル300の美観を向上させるように、しるし110の反射がこれらの1つ以上の表面上で見えるように、容器100の1つ以上の表面に反射することができる。好適な容器の1つは、リビー・ガラスウェア(Libbey Glassware)(オハイオ州トレド(Toledo))からオールドファッションド(OLD FASHIONED)番号128 SCC063533として入手可能である。
キット
本発明のキャンドル及び容器は、容器キャンドルの形態でキットとして提供することができる。容器キャンドル300の非限定的な一実施形態を図4に示す。容器キャンドル300は、パッケージから容器キャンドル300を取り出す必要なく、使用前に容器キャンドル300の少なくとも一部をユーザが見ることができる、触ることができる及び/又は臭いを嗅ぐことができるように、窓部又は開口部を有する箱又はカートンのようなパッケージ(図示せず)に入れて提供され得る。必要に応じて、パッケージは、パッケージ内に収容された製品及び/又は製品のブランドを識別するために用いることができる1つ以上の署名要素のような記号又はアイコンを含んでよい。非限定的な一例では、パッケージは、1つの署名要素の形状の開口部を含んでよい。別の非限定的な例では、パッケージは、本発明のキャンドル及び/若しくは容器を使用することの効果を記載するアイコン、絵、図並びに/又は説明書などの、視覚信号を含んでよい。
自己教育型商品
本発明はまた、1)本発明のキャンドル、及び2)ユーザにキャンドルの利用方法を指示する使用説明一式を含む商品も包含する。
一実施形態では、商品はキャンドルを含み、キャンドルは使用説明一式を伴って容器内に存在し、使用説明はユーザにキャンドルの利用法に従うよう指示する。説明は活字、絵、記号/アイコン等、並びにこれらの組み合わせの形態であってよい。一実施形態では、かかる使用説明は、ユーザに、1)外側パッケージを容器キャンドルから注意深く外し、2)容器キャンドルを可燃性のものから離れた平らな耐熱性表面上に置き、3)注意深くキャンドルの芯に火をつけるよう指示する。
本明細書では、かかる使用説明を指すとき「伴って」とは、キャンドルのユーザに一式の使用説明を伝えるように、使用説明がキャンドル及び/若しくは容器上に直接印刷されている;容器キャンドルのパッケージ上に直接印刷されている;キャンドル及び/若しくは容器に付着したラベル上に印刷されている;容器キャンドル用パッケージに付着したラベル上に印刷されている;あるいはパンフレット、印刷広告、電子広告、放送若しくはインターネット広告及び/又は他の媒体が挙げられるが、これらに限定されない様々な方法で提示されることを意味する。
製造方法
本発明のキャンドルの効率的な製造方法もまた、本明細書で開示される。製造中の正常変動のために、キャンドルの内部/核が美しい外観を有する、又は、外部/バルク相が核領域を完全には被覆せず隠さない、1つを超える領域から構成されるキャンドルを作製することは困難であり得る。1つを超える領域及び/又は1つを超える相から構成されるキャンドルは、外部/バルク相の溶融燃料の充填水準より上に垂直に延在する内部/核領域を提供して、バルク相溶融燃料を少なくとも部分的に固化させ、次いで所望によりキャンドルの表面を部分的に再融解させることにより作製することができることがわかっている。相は、少なくともいくらかの液化した燃料が存在する場合、部分的に融解していると考えられる。
本発明に従って1つを超える相を有するキャンドルを製造する方法の非限定的な一例は、固体内部又はキャンドルの芯を含む核を作製する第1工程を含む。外部/バルク相を形成する溶融燃料を、次いで、好適な大きさの容器内に注ぐ。芯を含む固体核を、次いで、溶融バルク相を含む容器に差し込む。非限定的な一実施形態では、固体核の密度が、固体核が溶融相内で浮かないように相を合わせる時点で、溶融バルク相の密度と等しい又はそれより高いことが好ましい。一実施形態では、溶融バルク相は、温度約80℃の、その温度にて約0.70g/cm3〜約0.95g/cm3又は約0.75g/cm3〜約0.90g/cm3の密度を有するパラフィン蝋から構成される。所与の温度における溶融液体蝋の密度は、ASTM D1298−99(ASTMインターナショナル(ペンシルバニア州ウエストコンショホッケン(West Conshohocken)から入手可能)に記載されている比重計の使用により測定される。この実施形態では、固体燃料核は、溶融バルク相への挿入時点で、温度約23℃の、その温度にて約0.8g/cm3〜約1g/cm3又は約0.85g/cm3〜約0.95g/cm3の密度を有するパラフィン蝋である。固体燃料核の密度は、ASTM法D792−00に記載されている方法に従って測定される。
溶融蝋の量は、固体核及び溶融バルク相が組み合わされるとき、バルク相が固体核の最上部から約7mm以下又は固体核の最上部から約13mm以下で上昇するように選択され、バルク相の高さと固体核の最上部との差は、バルク相の最高点から測定される。次いで、キャンドルを、溶融バルク相が少なくとも部分的に固化するまで冷却させる。本発明の一実施形態では、キャンドルの最上部に、次いで、核及びバルク相の両方を部分的に融解させるのに十分な熱をかける。ある好ましい方法では、好ましくはバルク相の上面から少なくとも約20mmの深さ、より好ましくはバルク相全体が、加熱前に固化する。好ましくは、融解の量は、溶融燃料が核領域の最上部を完全には被覆しないよう、制御される。例えば、ある好ましい方法では、核及び/又はバルク相の上面から1mm〜約20mmの深さが液化し得る。この工程は、核相の上面の欠陥、核相とバルク相との間の鋭角、及び冷却中の蝋収縮による変形のような、キャンドル表面の欠陥を平滑化するのに役立つ。任意の代替実施形態では、固体核は、溶融バルク相を容器内に注ぐ前に容器に差し込むことができる。
固体核は、冷却圧縮、押出成形、又は好ましくは溶融蝋を好適な型に注ぐことのような、任意の既知のプロセスにより作製することができる。固体核は、円形、楕円形、三角形、星型、花模様等が挙げられるが、これらに限定されない任意の断面形状のものであってよい。それはまた、キャンドルが燃焼するとき異なる形状が現れるように、変化する断面形状を有してもよい。
非限定的な一実施形態では、固体核は、93重量%のパラフレックス4635A及び2重量%のアストライトCの混合物を約75℃に加熱することにより融解させ、次いで約5重量%の芳香剤を添加することにより作製される。約57gの溶融混合物を、次いで、直径約37mm、深さ約76mmの円筒形型内に入れる。必要に応じて、型は、所望により、小さな先細部を含んでよい。これを実現する非限定的な一方法は、型の最上部から底部にかけて、直径を2mm減少させることである。所望により、任意の既知の離型剤を利用して、核を型から取り出すのを補助することができる。燃料が固化するのに十分冷えた後、それを型から取り出す。次いで、核の中央に直径約0.125インチ(3.175mm)の穴をあける。穴を通して芯を差し込む。本目的のための1つの好適な芯は、ウィックンクリップ社(ニュージャージー州ウッドリッジ)からスーペリア600として入手可能である。芯は、所望により、芯の一端に圧着される芯支持材を含んでよい。好適な芯支持材は、ウィックンクリップ社から部品番号TPB−20−Longとして入手可能である。
本発明のキャンドルを製造する別の非限定的な方法では、キャンドルを保持する容器は、固体核又は溶融蝋の添加前に予熱される。通常、容器を、固体核の挿入前に、対流熱又は放射熱により約100°F(38℃)〜約160°F(71℃)の温度に加熱してよい。この範囲は、気泡、くぼみ及び/又は渦巻のようなキャンドル表面の凸凹を防ぐのを補助するのに効果的であることが見出されている。所望により、必要に応じて、固体核相に含まれた芯は、次いで、任意の好適な糊を用いて容器に糊付けすることができる。この目的のために好適な1つの糊は、アドヒーシブズ・スペシャリスツ(Adhesives Specialists)(ペンシルバニア州アレンタウン(Allentown))から入手可能なHM2164Lである。芯及び芯クリップの容器への糊付けは、キャンドルの燃焼中、芯が移動するのを防ぐという利点を有する。所望により、必要に応じて、容器に固体核を挿入した後でありかつ溶融バルク相を注ぐ前に、容器を更に加熱してよい。容器の最終表面温度は、約100°F(38℃)〜約160°F(71℃)であってよい。この2段階加熱法は、溶融バルク相を注ぐ前に、低減された固体核融解で所望の最終容器温度に達するという利点を有する。あるいは、容器は、固体燃料核の挿入後にのみ、予熱してよい。典型的には、固体核が溶融バルク相の前に容器に添加される場合、溶融バルク相を注ぐとき、固体核相上に直接溶融蝋が注がれるのを防ぐように注ぐ。溶融バルク相は、注いだ後の溶融相の表面が固体核相の上面から約13mm以下又は約7mm以下であるように、注ぎ得る。1つを超える相/領域から構成される得られたキャンドルを、約1時間冷却させる。次いで、キャンドルの最上部に、所望により、必要に応じて、核とバルク相の両方を部分的に融解させるのに十分な放射熱をかけてよい。バルク相からの溶融燃料が固体核相の最上部を完全には被覆しないよう、融解量を制御することが、一般には望ましい。得られたキャンドルは、視覚的に区別できる領域を含み、この非限定的な例を図1及び4に示す。
本発明に関する非限定的な実施例を以下に開示する。
(実施例1)
約80℃に加熱して、パラフレックス4635Aのような市販のパラフィン蝋を融解させることにより、第1燃料及び芳香剤混合物を調製することができる。所望により、アストライトCのような構造変性剤を約2重量%で添加してよい。また所望により、レネープ・インダストリーズ社から入手可能なレンソーブC−135(紫外線阻害剤)及びレンソーブLS−5411(紫外線阻害剤)のような紫外線安定剤を、それぞれ約0.05重量%で添加してよい。
第1燃料混合物は、アルミニウムで作製された円筒形型内に注いでよい。組み立てられた型穴の直径は約1と7/16インチ(3.68cm)、深さは少なくとも約2と1/4インチ(5.72cm)であってよい。約50gの溶融した第1燃料混合物を、約21℃にて約2時間空気中で冷却し固化させる。約5gの溶融した第1燃料混合物を、次いで、型の「一番上まで(top-off)」添加する。更に12時間冷却した後、固体核を型から取り出す。固体核の密度は0.9g/cm3である。1/8”(3.18mm)ドリル用ビットを利用して穴をあけることにより、固体核の中央に穴を作製する。WI−625(ウィックンクリップ社(ニュージャージー州ウッドリッジ)から入手可能)のような芯を、ウィックンクリップ社製「20mm Long 6mm Neck」部品番号TPB−20−Longのような芯支持材に圧着して、芯組立品を作製する。次いで、固体燃料核の穴を通して芯組立品を挿入する。
約80℃にパラフレックス4635Aのような市販のパラフィン蝋を加熱して、蝋を融解させることにより、第2燃料混合物を調製することができる。着色剤フレンチブルー(FRENCH BLUE)D−878(フレンチ・カラー・アンド・ケミカル社(French Color and Chemical Company)から入手可能)及びピラム・ニューブラック(PYLAM NEW BLACK)C−696(ピラム・プロダクツ(Pylam Products)から入手可能)を、それぞれ0.001重量%及び0.0006重量%で添加する。アストライトCを約5重量%で添加する。紫外線安定剤レンソーブC−135及びレンソーブLS−5411(レネープ・インダストリーズ社から入手可能)をそれぞれ約0.05重量%で添加する。得られた溶融蝋混合物の密度は、約0.85g/cc3である。約3.5オンス(103.5mL)の第2溶融燃料混合物を、「オールドファッションド(OLD FASHIONED)番号128」SCC063533(リビー・ガラスウェア(オハイオ州トレド)から入手可能)のような好適な容器内に注ぐ。次いで、核が容器の底面に位置するまで、芯クリップを含む核の端部を溶融燃料混合物に押すことにより、固体燃料核を容器に挿入する。溶融した第2燃料混合物は、固体燃料核の最上部から約0.5cmである。1つを超える相を含む得られたキャンドルを、21℃にて約3時間冷却させる。次いで、キャンドルの表面に、キャンドル表面の約0.5cmが融解するまで、ヒートガンで熱をかける。次いで、使用前に、キャンドルを少なくとも24時間21℃の空気中で冷却させる。
(実施例2)
約80℃に加熱して、パラフレックス4794(インターナショナル・グループ社(ペンシルバニア州ウェイン)から入手可能)のような市販のパラフィン蝋を融解させることにより、第1燃料及び芳香剤混合物を調製することができる。所望により、レネープ・インダストリーズ社から入手可能なレンソーブC−135(紫外線阻害剤)及びレンソーブLS−5411(紫外線阻害剤)のような紫外線安定剤を、それぞれ約0.05重量%で添加してよい。
第1燃料混合物を、アルミニウムで作製された円筒形型内に注ぐ。組み立てられた型穴の直径は約1と7/16インチ(3.68cm)、深さは少なくとも約2と1/4インチ(5.72cm)である。約50gの溶融した第1燃料混合物を、約21℃にて約2時間空気中で冷却し固化させる。約5gの溶融した第1燃料混合物を、次いで、型の「一番上まで(top-off)」添加する。更に12時間冷却した後、固体核を型から取り出す。固体核の密度は0.9g/cm3である。1/8”(3.18mm)ドリル用ビットを利用して穴をあけることにより、固体核の中央に穴を作製する。WI−625(ウィックンクリップ社(ニュージャージー州ウッドリッジ)から入手可能)のような芯を、「20mm Long 6mm Neck」(部品番号TPB−20−Long、ウィックンクリップ社(ニュージャージー州ウッドリッジ))のような芯支持材に圧着して、芯組立品を作製してよい。次いで、固体燃料核の穴を通して芯組立品を挿入する。
約80℃に加熱して、パラフレックス4627(インターナショナル・グループ社(ペンシルバニア州ウェイン)から入手可能)のような市販のパラフィン蝋を融解させることにより、第2燃料混合物を調製することができる。着色剤フレンチブルー(FRENCH BLUE)D−878(フレンチ・カラー・アンド・ケミカル社から入手可能)及びピラム・ニューブラック(PYLAM NEW BLACK)C−696(ピラム・プロダクツから入手可能)を、それぞれ0.001重量%及び0.0006重量%で添加する。レンソーブC−135及びレンソーブLS−5411(レネープ・インダストリーズ社から入手可能)のような紫外線安定剤をそれぞれ約0.05重量%で添加する。得られた溶融蝋混合物の密度は、約0.85g/cm3である。
「オールドファッションド(OLD FASHIONED)番号128」SCC063533(リビー・ガラスウェア(オハイオ州トレド)から入手可能)のような好適な容器を約60℃に予熱し、次いで約3.5オンス(103.5mL)の第2溶融燃料混合物をすぐに容器内に注ぐ。次いで、核が容器の底面に位置するまで、芯クリップを含む核の端部を溶融燃料混合物に押すことにより、固体燃料核を容器に挿入する。溶融した第2燃料混合物は、固体燃料核の最上部から約0.5cmである。1つを超える相から構成される得られたキャンドルを、21℃の空気中にて約3時間冷却させる。次いで、キャンドルの表面に、キャンドル表面の約0.5cmが融解するまで、ヒートガンで熱をかける。次いで、使用前に、キャンドルを少なくとも24時間21℃の空気中で冷却させる。
(実施例3)
約80℃に加熱して、パラフレックス4794(インターナショナル・グループ社(ペンシルバニア州ウェイン)から入手可能)のような市販のパラフィン蝋を融解させることにより、第1燃料及び芳香剤混合物を調製することができる。所望により、レネープ・インダストリーズ社から入手可能なレンソーブC−135(紫外線阻害剤)及びレンソーブLS−5411(紫外線阻害剤)のような紫外線安定剤を、それぞれ約0.05重量%で添加してよい。
第1燃料混合物を、アルミニウムで作製された円筒形型内に注ぐ。組み立てられた型穴の直径は約1と7/16インチ(3.68cm)、深さは少なくとも約2と1/4インチ(5.72cm)である。約50gの溶融した第1燃料混合物を、約21℃にて約2時間空気中で冷却し固化させる。約5gの溶融した第1燃料混合物を、次いで、型の「一番上まで(top-off)」添加する。更に12時間冷却した後、固体核を型から取り出す。固体核の密度は0.9g/cm3である。1/8”(3.18mm)ドリル用ビットを利用して穴をあけることにより、固体核の中央に穴を作製する。WI−625(ウィックンクリップ社(ニュージャージー州ウッドリッジ)から入手可能)のような芯を、「20mm Long 6mm Neck」(部品番号TPB−20−Long、ウィックンクリップ社(ニュージャージー州ウッドリッジ)から入手可能)のような芯支持材に圧着して、芯組立品を作製する。次いで、固体燃料核の穴を通して芯組立品を挿入する。
約80℃に加熱して、IGI6095A(インターナショナル・グループ社(ペンシルバニア州ウェイン)から入手可能)のような市販のパラフィン蝋を融解させることにより、第2燃料混合物を調製することができる。着色剤フレンチブルー(FRENCH BLUE)D−878(フレンチ・カラー・アンド・ケミカル社から入手可能)及びピラム・ニューブラック(PYLAM NEW BLACK)C−696(ピラム・プロダクツから入手可能)を、それぞれ0.001重量%及び0.0006重量%で添加する。紫外線安定剤レンソーブC−135及びレンソーブLS−5411(レネープ・インダストリーズ社から入手可能)をそれぞれ約0.05重量%で添加する。得られた溶融蝋混合物の密度は、約0.85g/cm3である。「オールドファッションド(OLD FASHIONED)番号128」SCC063533(リビー・ガラスウェア(オハイオ州トレド)から入手可能)のような好適な容器を約60℃に予熱し、次いで約3.5オンス(103.5mL)の第2溶融燃料混合物をすぐに前記容器内に注ぐ。次いで、核が容器の底面に位置するまで、芯クリップを含む核の端部を溶融燃料混合物に押すことにより、固体燃料核を容器に挿入する。溶融した第2燃料混合物は、固体燃料核の最上部から約0.5cmである。1つを超える相から構成される得られたキャンドルを、約3時間21℃の空気中にて冷却させる。次いで、キャンドルの表面に、キャンドル表面の約0.5cmが融解するまで、ヒートガンで熱をかける。次いで、燃焼前に、キャンドルを少なくとも24時間21℃の空気中で冷却させる。
(実施例4)
表Iに示した芳香剤を、第1蝋及び第2蝋の両方に5重量%で添加することを除き、上記実施例1、2又は3のように、1つを超える相を有するキャンドルを調製することができる。あるいは、芳香剤は第1蝋のみ又は第2蝋のみに添加してもよい。
(実施例5)
表Iに示した芳香剤を、第1蝋に10重量%で添加することを除き、上記実施例1、2又は3のように、1つを超える相を有するキャンドルを調製することができる。
本発明の特定の諸実施形態を図示し、記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることは当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるかような全ての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で取り扱うものとする。引用される文献は、全て関連部分において本明細書に参照により組み込まれる。いかなる文献の引用も、それが本発明に関する先行技術であることを承認するものとして解釈されるべきでない。

Claims (12)

  1. a)2つの領域からなるキャンドルであって、前記2つの領域のそれぞれが互いに視覚的に区別でき、前記視覚的に区別できる領域の両方を前記キャンドルの上部から見ることができることを特徴とするキャンドルと、
    b)前記キャンドルを保持するための容器であって、前記容器の底部に成形されたしるしを含む容器と、を含む、容器キャンドル。
  2. 前記容器が、上部及び底部並びに内部及び外部を更に含み、前記容器の内底部上の任意の第1高さにおける断面直径が、前記容器の前記内底部からの任意の第2に高い高さにおける最大断面直径より10%〜400%短い、請求項1に記載の容器キャンドル。
  3. 前記容器が、上部及び底部並びに内部及び外部を更に含み、前記容器の前記内部の前記底部が中心化要素を含み、好ましくは、前記中心化要素が襟部であり、好ましくは、前記キャンドルの前記内部の前記底部が前記キャンドルを保持するための突出部を含む、請求項1又は2に記載の容器キャンドル。
  4. 前記容器がしるしを更に含み、前記しるしの前記反射を前記容器の1つ以上の表面で見ることができる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の容器キャンドル。
  5. 前記キャンドルの前記2つの領域のうち1つが核からなり、前記2つの領域のうち1つがバルク相からなり、好ましくは、前記バルク相の高さが前記核の高さより低く、好ましくは、前記バルク相が前記核の外面上にある、請求項1〜4のいずれか一項に記載の容器キャンドル。
  6. 前記キャンドルが空気清浄組成物を更に含み、前記空気清浄組成物が悪臭中和成分を含み、好ましくは前記悪臭中和成分が蒸気相技術、感覚修正又はこれらの組み合わせを利用し、より好ましくは前記空気清浄組成物が1重量%〜25重量%のアルデヒド、イオノン又はこれらの組み合わせを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の容器キャンドル。
  7. a)固体内核燃料を提供する工程と、
    b)溶融状態のバルク相燃料を提供する工程と、
    c)前記溶融状態の前記バルク相を容器内に設置する工程と、
    d)前記固体内核燃料を前記バルク相燃料の中央に設置する工程と、
    e)少なくとも部分的に固化するまで前記バルク相を冷却する工程と、
    f)前記バルク相燃料及び前記固体内核燃料が部分的に融解するように前記バルク相燃料及び前記固体内核燃料を加熱する工程と、を含む、1つを超える相を含む容器キャンドルを製造するための方法。
  8. 溶融状態の前記バルク相燃料の密度が、前記固体内核燃料の前記密度以下である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記固体内核が空気清浄組成物を更に含み、好ましくは前記空気清浄組成物が悪臭中和成分を含む、請求項7又は8に記載の方法。
  10. 前記容器が前記容器の底部に成形されたしるしを更に含み、前記しるしの反射を前記容器の少なくとも1つの表面で見ることができる、請求項7〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 固体内核燃料を提供する工程の前に、前記容器を好ましくは100°F(38℃)〜160°F(71℃)の表面温度に予熱し、前記固体内核燃料を前記容器内に設置し、好ましくは溶融状態の前記バルク相燃料を提供する工程の前に前記容器の表面温度が少なくとも100°F(38℃)の温度に達するまで前記容器を加熱し、前記バルク相燃料を部分的に固化するまで冷却する前記工程後に前記バルク相燃料及び前記固体内核を部分的に融解するように前記バルク相燃料及び前記固体内核燃料を加熱する工程を更に含み、好ましくは前記バルク相燃料が前記固体内核燃料の上部と接触しない、請求項7〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記固体内核が芯を更に含み、前記固体内核燃料を前記容器に設置する前記工程が、前記固体核を前記容器に糊付けする工程を更に含む、請求項7〜11のいずれか一項に記載の方法。
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