JP2010502935A - ナノ細孔粒子分析器およびその準備と使用の方法 - Google Patents

ナノ細孔粒子分析器およびその準備と使用の方法 Download PDF

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Abstract

ナノ細孔膜デバイスの調製、特徴付けおよび用途を提供する。ナノ細孔デバイスは、ガラス、溶融シリカ、セラミック、または水晶から調製された薄膜を備え、約2nm乃至約500nmの範囲の1つ以上のナノ細孔を含む。ナノ細孔は、鋭利にした金属ワイヤを使用したテンプレート法によって調製され、細孔の開口部のサイズは、電気フィードバック回路によって加工中に制御することができる。ナノ細孔デバイスは、400nm未満の半径のナノ粒子の計数および分析に特に有用である。

Description

(関連出願の引用)
本願は、米国特許出願第11/743,536号(2007年5月2日出願)の優先権を主張し、そして米国仮特許出願第60/919,660号(2007年3月23日出願)および米国仮特許出願第60/797,850号(2006年5月5日出願)の米国特許法119条(e)項の利益を主張するものであり、各出願の全体は、参考として本明細書に援用される。
(連邦政府支援の研究開発に関する記述)
本発明は、防衛推進研究プロジェクト機関(the Defense Advance Research Projects Agency)よって与えられた補助金番号FA9550−06−C−0060の下に、政府支援によってなされた。本発明は、また、国立科学基金によって与えられた補助金CHE−0616505の下に、政府支援によってなされた。米国政府には、本発明に対する特定の権利がある。
(発明の技術分野)
本発明は、ナノテクノロジの分野に関する。具体的には、本発明は、粒子を計数および分析するためのガラスナノ細孔デバイスに関する。
抵抗パルス計数(または「エレクトロゾーン検出」)に基づいた粒子計数は、粒子分析の基本的な方法であり、市販のCoulter Counterの基準となっている。1970年代、DeBlois他は、ナノメートルサイズの粒子(半径45nm)の検出において、プラスチック膜内にエッチングしたサブミクロンの円筒状細孔を初めて使用したことを報告した(非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3)。近年、Crookのグループは、個別の多壁カーボンナノチューブ(最大で半径65nm)を含む、SiまたはPDMS担持のエポキシ膜を適用し、異なるサイズおよび表面電荷を有する粒子を同時に分析したことを報告した(非特許文献4、非特許文献5、非特許文献6、非特許文献7、非特許文献8、非特許文献9)。Sohnのグループは、ナノ粒子(半径43nmの小ささ、最大0.16pM)および生体分子の計数、および生体学的相互作用における石英基板/PDMSでの微細加工ナノ細孔/チャネルの良好な用途を示した(非特許文献10、非特許文献11、非特許文献12、非特許文献13)。動的光散乱法(非特許文献14)、およびフィールドフローフラクショネーション(FFF)法(非特許文献15)のような他の手法は、ナノ粒子の分析において成功裏に適用された。単一タンパク質イオンチャネル(例、α−ヘモリシン)は、単一分子検出のための検知要素としても利用された(非特許文献16、非特許文献17、非特許文献18、非特許文献19、非特許文献20、非特許文献21)。
DeBlois,R.W.and Bean,C.P. Rev.Sci.Instrum.1970,41,909−916 DeBlois,R.W.and Wesley,R.K.A.J.Virol.1977,23,227−233 DeBlois,R.W.and Bean,C.P.Wesley,R.K.A.J.Colloid Interface Sci.1977,61,323−335 Sun,L.and Crooks,R.M.J. Am.Chem.Soc.2000,122,12340−12345 Ito,T.,Sun,L.and Crooks,R.M. Anal.Chem.2003,75,2399−2406 Ito,T.,Sun,L.Bevan and M.A.;Crooks,R.M.Langmuir.2004,20,6940−6945 Ito,T.,Sun,L.and Crooks,R.M. Chem.Comm.2003,1482−1483 Henriquez,R.R.,Ito,T.,Sun,L.and Crooks,R.M. Analyst.2004,129,478−482 Ito,T.,Sun,L.Henriquez,R.R.and Crooks,R.M. Acc.Chem.Res.2004,937−945 Saleh,O.A.and Sohn,L.L.Rev.Sci.Instrum.2001,72,4449―4451 Saleh,O.A.and Sohn,L.L.Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.2003,100,820−824 Saleh,O.A.and Sohn,L.L.Rev.Sci.Instrum.2002,73,4396−4398 Saleh,O.A.and Sohn,L.L.Nano Lett.2003,3,37−38 Russel,W.B.,Saville,D.A.and Schowalter,W.R.Colloidal Dispersions,Cambridge University Press,New York,1898 Giddings,J.C.Unified Separation Science.John Wiley&Sons,Inc.1991 Bezrukov,S.M.and Kasianowicz,J.J.Eur.Biophys.J.1997,26,471−476 Kasianowicz,J.J.,Brandin,E.,Branton,D.and Deamer,D.W.Proc.Natl.Acad.Sci.USA 1996,93,13770−13773 Meller,A.,Nivon,L.,Brandin,E.,Golovchenko,J.and Branton,D.Proc.Natl.Acad.Sci.USA 2000,97,1079−1084 Deamer,D.W.and Branton,D.Acc.Chem.Res.2002,35,817−825 Bayley,H.and Cremer,P.S.Nature 2001,413,226−230 Howorka,S.,Cheley,S.and Bayley,H.Nature Biotech.2001,19,636−639
市販の機器(例えば、Beckman Coulter社のMULTISIZERTM 3 COULTER COUNTER(登録商標))は、半径200nm以上の粒子を検出することが可能である。しかし、基礎研究および応用研究の分野におけるより小さなナノ粒子(例、100nm未満)についての用途では、粒度および粒子濃度を簡単かつ正確に検出できるようにする新しい分析手法が必要である。
ナノ細孔デバイスであって、厚さと、第1の側部と、第2の側部とを有する膜であって、第1の側部が第2の側部に対向している、膜と、膜の厚さを超えて膜を通って延在するナノ細孔とを備える、ナノ細孔デバイスが提供される。一般的に、ナノ細孔を含む膜は、2つの区画に分割され、この2つの区画は、一般的に電解質溶液を収容する。該デバイスは、膜の第1の側部と第2の側部との間に電界を印加するための手段と、ナノ細孔を通る電流フローまたは膜の第1の側部と第2の側部との間の抵抗を監視するための手段と、観測された電流または抵抗を処理して、有用な出力を生成するための手段とをさらに含む。ナノ細孔デバイスの種々の実施形態は、例えばデータ収集および分析のための補助要素を提供する、より大きなデバイス構造に組み込むことができる。
特定の実施形態では、膜は、ガラス、Si、SiO、Si、水晶、アルミナ、窒化物、金属、ポリマー、または他の好適な材料で作製することができる。膜は、純物質または複合物のものとするか、または必要に応じて、材料の表面を改質するコーティングを含むものとすることができる。膜の厚さは、一般的に、膜の最小寸法である。膜の厚さは、一般的に、約10μm乃至数百μmの範囲である。
該デバイスは、チャンバをさらに備えることができ、膜は、該チャンバの、例えば底部または側壁のような、一体の部分である。特定の実施形態では、単一のナノ細孔は、ガラス毛細管の底部側に位置するガラス薄膜内に加工される。
膜は、2つ以上のナノ細孔またはナノ細孔のアレイを含むように構成することができる。個々のナノ細孔は、個々のチャンバ内に収容することができ、このような個々のチャンバは、好適な支持構造体上にアレイ形態で配列することができる。
種々の実施形態では、ナノ細孔は、第1の開口部と第2の開口部とを有する。第1の開口部は膜の第1の側部に開口し、第2の開口部は膜の第2の側部に開口する。2つの開口部は、異なるサイズまたは形状のものとすることができる。第1の開口部は、第2の開口部よりも小さいことが好ましい。特に、ナノ細孔は、およそ円錐台形状のものであり、第1の開口部は、第2の開口部よりも小さい。ナノ細孔の第1の開口部の半径は、約2nm乃至約500nm以上の範囲であることが好ましい。第2の開口部の半径は、約5μm乃至25μmとすることができる。ナノ細孔は、膜を通って延在し、膜の第1の側部と第2の側部とを接続するので、膜の厚さが膜全体において均一である場合、一般的に、ナノ細孔の厚さは、ナノ細孔の長さまたは深さとなる。ナノ細孔の長さは、ナノ細孔の第1の開口部の半径の20倍であることが好ましい。ナノ細孔の長さは、約20μm乃至約75μmの範囲とすることができる。ナノ細孔の位置は、膜上のあらゆる所定の位置とすることができる。
「電界を印加するための手段」は、一般的に、膜の第1の側部上に配置された第1の電極と、膜の第2の側部上に配置された第2の電極とを備える。第1および第2の電極は、例えばAg/AgClのような、あらゆる好適な材料で作製することができる。第1および第2の電極は、通常、膜の反対側に配置される。しかし、第1および第2の電極の配置は、膜の第1および第2の側部に対して相対的であると理解されたい。例えば、膜の第2の側部がチャンバで囲まれ、膜の第1の側部がそのチャンバの外側にある場合、第1の電極はチャンバの外側に配置されるが、第2の電極はチャンバの内側に配置される。
さらに、本願明細書では、ナノ細孔デバイスを形成する方法であって、厚さと、第1の側部と、第2の側部とを有する膜を提供するステップであって、膜は、膜の厚さを超えて膜を通って延在するナノ細孔を有する、ステップと、膜の第1の側部に配置された第1の電極と、膜の第2の側部に配置された第2の電極とを提供するステップと、ナノ細孔を通る電流フローまたは膜の第1の側部と第2の側部との間の抵抗を監視するための手段を提供するステップと、観測された電流および抵抗を処理して有用な出力を生成する、処理手段を提供するステップとを含む、方法が提供される。
特定の実施形態では、本発明は、ナノ細孔粒子分析器を提供する。ナノ細孔粒子分析器は、膜がチャンバの一体の部分であるチャンバと、膜の厚さを超えて膜を通って延在するナノ細孔と、チャンバの外側に配置された第1の電極と、チャンバの内側に配置された第2の電極と、第1の電極と第2の電極との間に電界を印加するための手段と、ナノ細孔を通る電流フローまたは膜の第1の側部と第2の側部との間の抵抗を監視するための手段と、観測された電流および抵抗を処理して、有用な出力を生成するための処理手段とを備える。特に、チャンバは、チャンバの底部壁としてのガラス膜を備えたガラスチャンバとすることができる。
ナノ細孔は、第1の開口部と第2の開口部とを有する。ナノ細孔は、円錐形状のものであり、第1の開口部が第2の開口部よりも小さいことが好ましい。第1の開口部はチャンバの外側に面し、第2の開口部はチャンバの内側に面する。ナノ細孔の第1の開口部は、約2nm乃至約500nmの範囲であることが好ましい。チャンバは、適切な電解質溶液(例、KCl、NaCl、リン酸緩衝食塩水(「PBS」)、その他のあらゆる好適な塩溶液)を含むことができ、第2の開口部は電解質溶液内に潜没され、第2の電極の適切な部分は電解質溶液に浸漬される。
さらに、本願明細書では、本願明細書に開示されたようなナノ細孔粒子分析器を使用した、粒子の計数および分析方法が提供される。該方法は、分析すべき粒子を含有する試料溶液を提供するステップと、ナノ細孔の第1の開口部が試料に浸漬され、第1の電極の適切な部分が試料に浸漬されるように、ナノ細孔粒子分析器と接触させるステップと、試料溶液からの粒子を駆動してナノ細孔を通過させるように、ナノ細孔分析器の第1の電極と第2の電極との間に適切な電圧を印加するステップと、ナノ細孔の電気抵抗および/または導電率の過渡的変化を監視するステップと、該過渡的変化を分析して、粒子の濃度、粒度、形状、および/または電荷を得るステップとを含む。直流または交流電圧は、印加手段を介して電界を印加することができる。標準的な直流電圧は、約10乃至約500mVの範囲である。標準的な交流電圧は、約2乃至約25mVrmsの範囲である。本方法を使用して、細胞、細菌、ウイルス、ポリマー粒子、イオン、および分子を含む、種々の粒子を分析することができるが、これらに限定するものではない。該粒子分析器によって、約2nm乃至約500nmの粒子を測定することができる。
(発明を実行するためのモード)
図1は、ガラス薄膜内の円錐形のナノ細孔の断面図である。図1において、通常100で示されるナノ細孔デバイスは、ガラス毛細管110と、ナノ細孔120とを備える。ガラス膜130は、ガラス毛細管110の一体部分である。ガラス膜130は、第1の側部140と、第2の側部150とを有する。ナノ細孔120は、ガラス膜130を通って延在し、したがって、ガラス膜130の第1の側部と第2の側部とを接続するチャネルを形成する。ナノ細孔120は、ガラス膜130の第1の側部に面する第1の開口部160と、ガラス膜130の第2の側部に面する第2の開口部170とを有する。第1の開口部160は、第2の開口部170よりも小さい。一般的に、第1の開口部160は、2nm乃至500nmの範囲であり、第2の開口部は、5μm乃至25μmの範囲である。ガラス膜130の厚さは、ここではナノ細孔120の長さも同様に、最大20乃至75μmである。
ナノ細孔は、種々の好適な形状で作製することができるが、円錐形のナノ細孔が好ましい。円錐形の細孔は、2つの利点を伴う。1つは、円筒形の細孔と比較して、円錐形の細孔によって、抵抗を細孔オリフィスに局所化する能力を犠牲にすることなく、より高いイオン伝導性を達成できることである(Li,N.;Yu,S.;Harrell,C.C.;Martin,C.R.Anal.Chem.2004,76,2025)。もう1つは、円錐形の細孔内の定常状態の分子束(すなわち、イオン伝導性)は、小さい方の開口部のオリフィス半径の20倍を超える長さを有する細孔の場合、細孔の深さに依存しない(Zhang,B.,Zhang,Y.and White,H.S.Anal.Chem.2004,76,6229;Zhang,B.,Zhang,Y.and White,H.S.Anal.Chem.2006,78,477;Zhang,Y.,Zhang,B.and White,H.S.J.Phys.Chem.B 2006,110,1768)。この特徴は、再現可能な性質を呈するナノ細孔の加工において、潜在的に非常に重要である。
図2は、ナノ細孔粒子分析器の概略図である。ガラスのナノ細孔デバイス510は、ガラスチャンバ560と、電極540と、電極550とを備える。ガラス膜580は、ガラスチャンバ560の一体的な部分である。ナノ細孔570は、ガラス膜580内に含まれる。チャンバ560は、電解質溶液590を収容する。デバイス510は、試料520内に配置され、粒子検体530を収容する。ナノ細孔570は、円錐形であり、ナノ細孔の小さい方の開口部が試料520と接触する。ナノ細孔部570の小さい方の開口部は、2nm乃至500nmの範囲である。電極540は、ガラスチャンバ560の内側に配置され、電極540の適切な部分は、溶液590に浸漬される。電極550は、試料520内に配置され、電極550の適切な部分は、溶液520に浸漬される。電圧は、電極540と電極550との間に印加され、ナノ細孔570を通ってイオン電流を流す。ナノ細孔570を通過する粒子は、ナノ細孔570の電気抵抗または導電率の過渡的変化を測定することによって、容易に検出することができる。粒子がナノ細孔を通過するときに、短く一時的な電流の減少が観測される。これらの抵抗パルスの周波数は、粒子濃度と比例し、一方で、パルスの大きさおよび形状は、ナノ粒子の形状およびサイズを提供する。パルスの形状および持続期間を用いて、粒子の形状、サイズ、および/または電荷を測定することができる。パルスの周波数は、粒子濃度を表示し得る。この方法を用いて、粒子濃度、形状、サイズ、および電荷を測定することができる。
ナノ細孔粒子分析器は、5乃至100nmの範囲の粒子の分析に対して理想的であるが、5nmより小さな粒子、または100nmより大きな粒子の測定にも使用することができる。これに限定されないが、細胞、細菌、ウイルス、ポリマー粒子、イオン、分子、およびナノ粒子を含む、種々の粒子が、小分子、ペプチド、または巨大分子薬の調製および送達に使用される。ナノ細孔粒子分析器は、環境水の分析に使用すること、および国土安全保障および軍事用途におけるセンサとして使用することもできる。本発明の活用は、ナノ粒子に基づく新技術の爆発的な成長によって、また、環境モニタリングにおける新しい規制によって推進されよう。
本発明を、以下の具体例を用いてさらに説明する。
(ナノ細孔膜の加工) ナノ細孔膜は、以下の手順によって調製することができる。(1)原子的に鋭い先端を有するテンプレート(好ましくは信号伝達要素)を調製する。(2)テンプレートの先端を基板で封止する。(3)テンプレートの先端を露出させるために、基板を研磨する。(4)テンプレートの露出部分をエッチングして、基板内にナノ細孔を生成する。(5)基板からテンプレートを除去して、基板内にナノ細孔を残す。ガラスナノ細孔のいくつかの加工方法は、Zhang,Anal.Chem.,2004,Zhang,Anal.Chem.,2006;Zhang,JPC,2006,Wang,JACS 2006,R.J.White et al.,Langmuir,22,10777(2006)に開示されている。以下にて、ガラスナノ細孔膜を加工する一実施例を提供する。
長さ1cm、直径25μmのPtワイヤ(Alfa−Aesar、99.95%)が、Ag導電性エポキシ(DuPont)を使用して、Wロッドに電気的に接触させられる。金属ワイヤの端部を、電気化学的にエッチングして原子的に鋭い先端とし、次いで、20乃至70μmの先端部を、H炎を使用して、ソーダ石灰ガラス(Dagan Corp.、SB16、外径1.65mm、内径0.75mm、軟化点=700℃)内に封入する。ガラス毛細管を、端部から最大10mm離して、Pt先端部によって炎の中間部を使用して融解する。次いで、先端部を挿入して、物理的に接触させずに融解した端部に接近させる。ガラスを、炎の下方部分を使用して再び加熱する。ガラス毛細管の融解部分に明るい平面を見ることができ、次いで、それを用いてPt先端部の封止を判断する。平面ガラス面へのPt先端部の挿入は、小さな斑点の出現として、容易に認識することができる。次いで、電極を、直ちに炎から遠ざけて、室温で冷却する。次いで、電極を、ナノメートルサイズのPtディスクが露出するまで研磨する。ガラスナノ細孔を作製するために、Ptは、交流電圧(最大3V)を用いて、CaCl溶液内で電気化学的にエッチングする。
円錐形ガラスのナノ細孔の形状寸法は、小さい方の開口部の半径a、大きい方の開口部の半径r、半円錐角θ、および細孔の長さLのパラメータのうちのいずれか3つ乃至4つを使用して完全に記述することができる。
小さい方の細孔の開口部のサイズは、2つの方法によって決定することができる。該サイズは、以下の式を用いて、Ptがエッチングで除去される前の、レドックス種の定常状態限界電流によって測定することができる。
Figure 2010502935
式中、nは、分子あたりの移送された電子の数であり、Fは、ファラデー定数であり、DおよびCは、それぞれレドックス分子の拡散係数およびバルク濃度である。また、該サイズは、以下の式を用いて、Ptの除去時にジオメトリが変化しないものと仮定して、円錐形の細孔の電気抵抗Rから計算することができる。
Figure 2010502935
式中、κは、KCl溶液の伝導率(0.5MのKClに対して最大5.5S/m)である。角度θは、光学顕微鏡を使用して測定することができ、NaCNでエッチングした場合は、通常7乃至12°である。
一例として、図3(A)は、0.1MのKClを含有する10mMのRu(NHClにおける、半径62nmのPtディスクのボルタンメトリ応答を示す図である。Ptの半径は、式1を用いて、定常状態の限界電流から算出される。図3(B)は、10mMの緩衝液(pH=7.4)および0.1%のTriton X−100を含有するKCl溶液における、同じ電極から作製したガラスのナノ細孔膜のi−V応答を示す図である。i−V応答は、0.5MのKClでは直線的であるが、0.1MのKClを含有する溶液では非直線的である。電流整流効果は、円錐形の細孔の非対称性、およびガラス壁上の表面電荷に起因するものと考えられる。直流抵抗は、−8°と測定された半円錐角に基づいて、細孔の半径が61nmとなるように、0.5MのKClにおいて−7.5MΩであると測定されるが、式1を用いた電気化学的測定による値と十分に一致している。
図2は、ガラスナノ細孔膜を使用してナノ粒子を検出するための実験的な構成を示す図である。一個の円錐形の細孔を含むガラス毛細管は、pH7.4で、10mMのPBSで緩衝された0.1MのKClを含有するセル内に配置される。自社製のマイクロピペットを使用して、同じ溶液をガラス毛細管に同じレベルまで注入して、静液圧勾配を回避する。2つのAg/AgCl電極を各溶液内に配置して、膜全体にわたって電流を流す。
CHEM−CLAMP(CORNERSTONE シリーズ)電流電圧計(Voltammeter−Amperometer)または他の適切な電気機器を使用して、ガラス毛細管の内側と外側との間に異なる電圧を印加して、得られた電流を測定する。データは、National Instruments PCI−6251 Multifunction I/O&Ni−DAQカード(National Instruments)を使用してデジタル化し、LabVIEW6.0(National Instruments)と記された社内の仮想機器を使用して、100kHzのサンプリング周波数で記録した。3極Bessel低域フィルタを10KHzのカットオフ周波数で適用した。電圧は、毛細管の外側の電極と内側の電極との間に形成される。
一例として、上述のガラスナノ細孔膜を用いて、負に帯電した半径45nmのポリスチレン(PS)粒子(最大42,000個の−COOH基を含む)を検出する。図4(A)は、ポリスチレン粒子を添加する前の、0.1%のTriton X−100を含有する、pH7.4で緩衝された0.1MのKClにおける、Vapp=−300mVでのガラスナノ細孔のi−t線図である。定電流(最大16.6nA)が観察されている。図4(B)は、PS粒子(2.4×10/ml)の存在下での、同じKCl溶液における同じガラスナノ細孔の電流−時間応答を示すグラフである。ガラスナノ細孔を通る個々のナノ粒子の移動に対応する電流パルスが観測されている。典型的な拡大した電流パルスを差し込み図に示す。対照実験として、図4(C)は、正電圧を印加したとき(Vapp=+300mV、他の実験条件は図3(B)と同じ)のi−tの記録を示すグラフである。負に帯電した粒子が細孔オリフィスからはね返されたため、いかなる信号も観測されていない。非対称のナノ細孔(図3(B))の整流効果により、電流の大きさ(最大34.8nA)は、図4(B)のものよりもはるかに大きい。
円筒形の細孔を使用して得られた典型的な方形波電流パルスとは異なり、ガラスナノ細孔を使用した電流パルスは、ガラスナノ細孔が円錐形であるために、擬似三角形の波形を有する。以前に報告されているように(Zhang,B.;Zhang,Y.;White,H.S.Anal.Chem.2004,76,6229−6238.Zhang,B.;Zhang,Y.;White,H.S.Anal.Chem.2006,78,477−483)、円錐形のナノ細孔の内側の質量移動抵抗は、小さな細孔オリフィスに集中する。したがって、ナノ粒子が細孔オリフィスの直近にあるときの抵抗変化(増加)が最も大きい。該粒子が細孔オリフィスを通過したときに、電流が最も減少すると予想される。対照的に、粒子が円筒形の細孔の長さに沿って移動するときの細孔の抵抗の変化は、ほぼ一定となる(DeBlois,R.W.;Bean,C.P.Rev.Sci.Instrum.1970,41,909−916)。したがって、粒子が移動するときの電流の減少は一定のままであり、i−t応答における方形波パルスに対応する。
円錐形の細孔における平均パルス幅は、この条件で最大80μsであり(バイアス電圧300mV、粒子半径45nm)、同じ条件で円筒形のナノ細孔システムを使用して測定されたパルス幅よりも1〜2桁小さい。このことは、パルス信号の解像度を大幅に高めるので、検出限界を下げることができる。パルス幅をより短くする一因となりうる2つの理由がある。1つは、上述のように、円錐形の細孔を使用するときには、「検出ゾーン」の長さが大幅に短くなることである。換言すれば、「検出ゾーン」も、(円筒形の形状の場合のように、細孔の全長にわたっているのではなく)小さなオリフィスに集中するからである。もう1つは、円錐形の細孔の場合、「検出ゾーン」を通過する粒子の速度が、同じ直径かつ同じ長さの円筒形の細孔の場合よりも速くなり得るからである。数値的シミュレーションでは、円錐形の細孔(「検出ゾーン」において)の場合、ナノ細孔膜全体の電圧降下は、細孔オリフィス付近に集中し、電界が、細孔の内側の他の領域よりもはるかに高い。円筒形の細孔の場合、電圧降下は、はるかに広い「検出ゾーン」に分布する。したがって、電界も、円錐形の細孔の場合よりも小さい。電気泳動速度は、この電界に比例し、
Figure 2010502935
ここで、qは、単一粒子上の電荷であり、Eは、局所電界であり、fは、単一粒子の摩擦係数であって、流体を通じた抵抗力の大きさを反映する基本パラメータであり、Nernst−Einsteinの式
Figure 2010502935
によって表すことができ、そして、Vは、粒子の速度である。円錐形の細孔の電気泳動速度は、(同じ直径および長さの)円筒形の細孔の速度よりも速い。
移動速度と粒子濃度との間には一次従属性が見られる。図5(A)乃至5(D)は、異なる濃度の負に帯電した半径45nmのPS粒子を含有する、pH=7.4で緩衝された0.1MのKClおよび10mMのPBSにおける、半径62nmのガラスナノ細孔膜のi−tの記録を示すグラフである。図5(E)は、粒子濃度の関数として、移動速度の対数プロットである。傾斜は0.99であり、計数率と粒子濃度との間の良好な一次従属性を示している。最大10分で0.41pMという低い濃度の粒子が検出された(最大22個を検出)。この方法によって、より低い粒子濃度を検出することができる。
図6は、半径62nmのガラスナノ細孔を使用した、負に帯電した半径45nmのPSナノ粒子を計数するために印加した電圧の関数として、移動速度を示すグラフである。得られた移動速度は、印加電圧が200mV未満の場合には印加電圧に比例し、より高い電圧が印加された場合は横ばいになる。下記のシミュレーションに示されるように、移動速度は印加電圧に比例する。こうした矛盾の理由は、ガラスナノ細孔の表面電荷および非対称性にあると考えられる。図3(B)に示されるように、i−V応答は整流化される(非線形)。大きい方の細孔の開口部から小さい方の開口部に正電圧を印加(図6に示される検出実験と同じ条件)したときには、電流は、細孔の中での電気二重層における対イオンの再分布によって横ばいになる。イオン電流は、細孔を通るイオン種の流束に比例するので、イオン種の流束も整流化される。
(半径30nmのポリスチレンナノ粒子の検出) 半径30nmの正に帯電したPS粒子は、半径64nmのガラスナノ細孔を使用して検出される。図7(A)は、10mMの緩衝液(pH=7.4)および0.1%のtriton X−100を含有する0.5MのKCl溶液における、ガラスナノ細孔膜のi−V応答を示すグラフである。直流抵抗により、細孔の半径を64nmとする。図3(B)は、半径30nmの正に帯電したPS粒子の存在下(8×1011/ml)で、0.1%のTriton X−100を含有する、pH=7.4で緩衝された0.5mMのKClにおける、+300mVでのガラスナノ細孔のi−t記録を示すグラフである。
印加電圧は、−300mVから+300mVへ切り替え、その後−300mVに切り替えて、粒子の移動方向に対する電流パルス形状の依存関係を観測する。図8に示されるように、始め、−300mVのときには、正に帯電した粒子が細孔オリフィスから引き寄せられる。抵抗パルスは、観測されない。+300mVを印加すると、細孔内へ電気泳動的に駆動された粒子に対応して、下向きの電流パルスが観測される。+300mVの後に−300mVを印加すると、ガラス毛細管の内側からバルク溶液中に電気泳動的に駆動された粒子に対応して、上向きの電流パルスが観測される。
図9は、図8に由来する2つの典型的な電流パルスを示す図である。図9(A)は、バルク溶液からガラス毛細管内へのナノ粒子の移動に対応する電流パルスを示すグラフである。粒子がバルク溶液から細孔オリフィスへ移動したときには、電流がより急激に減少するのに対して、該粒子が細孔オリフィスからガラス毛細管へ移動したときには、ベースライン電流まで緩やかに増加する。図9(B)は、電気泳動的にバルク溶液内へ駆動されるナノ粒子に対応する電流パルスを示すグラフである。電流は、始めに、ガラス毛細管から細孔オリフィスへ電気泳動的に駆動された粒子に対応して、最小値まで緩やかに減少する。電流は、オリフィスからバルク溶液へ駆動された粒子に対応して、ベースライン電流まで急速に増加する。ベースライン電流の絶対値は、細孔壁の整流効果により異なる。2つの電流のパルス形状の軌跡は、(逆向きであること以外は)互いにほとんど同じように見える。結果は、電流パルスの形状が、円錐形の細孔の内側/近傍の位置の関数として、質量移動抵抗を実際に反映することを示している。
(ガラスナノ細孔を使用した、ナノ粒子検出の有限要素シミュレーション) 比較実験のために、粒子の検出率および電流パルスの形状を、有限要素シミュレーションを用いてシミュレートする。有限要素シミュレーションは、ナノ細孔膜を使用した実験結果の検証を提供し、特に、測定した移動時間および計数率が、既知の物理的理論と一致していることを実証する。
電気化学セルおよびガラスナノ細孔膜の形状寸法を図10に示す。ナノ細孔膜は、軸対称の円筒座標系を使用してシミュレートされる。原点(z=0、r=0)は、小さい方のオリフィスの中心に対応する。ガラス膜は、図10の影付きの領域であり、厚さが20μmである。この値は、円錐形のナノ細孔が、一定の抵抗を示すのに十分な大きさである(細孔オリフィスの半径よりも最大で320倍大きい)。実験の半無限の境界条件を近似するために、境界は、ガラス膜の表面からz方向に60μm離れて、また、円錐形の細孔の中心からr方向に100μm離れたところに配置される。
赤色の線で示された境界は、絶縁境界に設定される(流束=0)。黒い破線は、軸対称の境界線である。緑の破線は、細孔を通じて全粒子束を集積化するための内部境界線である。第1の電極は、ガラス毛細管の外側に(小さい方の細孔の開口部に面して)配置され、第2の電極は、ガラス毛細管の内側に(大きい方の細孔の開口部に面して)配置される。モデルは、細孔壁上の表面電荷を考慮しない。したがって、電気二重層の効果は、シミュレーションでは考慮しない。
シミュレーションで使用する流束の式は、Nernst−Planckの式である。簡潔にするため、システム内には、K、Cl、およびPS球体しかないものと仮定する。拡散係数は、Kに対して1.8×10−9/sに、Clに対して2.0×10−9/sに設定した。拡散係数は、Stokesの法則に基づいて、半径45nmの球体に対して4.5×10−12/s、半径30nmの球体に対して7.33×10−12/sとなるように計算した。半径45nmの球体上の負の表面電荷の数(最大1500個)は、表面官能基の総数、および脱プロトン化した−COOHの分数(最大3乃至4%)を用いて推定される。半径30nmの粒子上の正の表面電荷(最大50個)は、印加電圧の関数として、移送流束の有限要素シミュレーションによって推定される。
細孔を通る粒子束の計算では、粒子は、点電荷とみなされる。なお、図11に示されるように、粒子は、有限半径を有するので、細孔の中心の距離r−rの範囲内にある粒子だけが、細孔を通って移動することができる。したがって、図4に記載された実験の場合、シミュレーション時の細孔の有効半径が17nmとなるように設定される。
別個のシミュレーションでは、電流パルスの形状の測定は、細孔から最大10μm離れたところから始めて、小さなステップ(ステップサイズは、細孔オリフィスから粒子までの距離に基づいて、50nmおよび100nm)で、球体(半径30nm)を細孔の中心に沿って手動で移動させることによって行われる。KClの濃度(0.5M)および印加電圧(300mV)は、シミュレーション全体にわたって一定に保持される。各位置において、電流は、粒子の存在下でシミュレートされる。図12は、電気化学セル内のシミュレートした電界の分布を示す図である。次いで、ナノ粒子表面の電界を用いて、式3によって電気泳動速度を計算する。
次いで、算出した電気泳動速度を用いて、次の隣接する位置までの時間間隔を計算する。
Figure 2010502935
式中、lは各ステップにおける距離であり、tは計算時間である。各位置の電流は、電流パルス信号を発生するまでの時間の関数としてプロットされる。
図13は、印加電圧の関数として、シミュレートした検出速度を示すグラフである。シミュレートした検出速度は、印加電圧および粒子電荷に比例する。これらの結果は、帯電したPSナノ粒子の移動は、電気泳動力によって駆動されることを示唆している(シミュレートした拡散速度は、最大100mVの電圧の存在下でシミュレートした移送速度よりも最大で4桁低い。したがって、拡散は無視することができる)。しかし、シミュレートした移送速度は、同じ条件で記録された検出速度(図6)よりも最大で4倍大きい。この矛盾の1つの可能な理由は、PS球体と細孔壁との間の相互作用が、シミュレーションでは考慮されていないことである。これらの相互作用は、負に帯電した粒子と、ナノ粒子の移送速度を低下させ得る負に帯電したガラス壁との間のクーロン相互作用を含む。該シミュレーションは、電気二重層の過剰な電荷を補償しない。上述のように、イオン電荷は、外部電圧の下で再分配され、ナノ粒子を含む荷電種の流束を減少させる。
図14は、+0.3Vにおいて半径64nmのガラスナノ細孔膜を通る半径30nmの粒子の移動に対する、シミュレートした電流パルス(13a)、および実験で記録した典型的な電流パルス(13b)を示すグラフである。シミュレートした電流パルスは、三角形であり、記録された波形とほとんど同じである。しかし、シミュレートした電流パルスは、記録したパルス(最大200μs、Δi/imax=1.2%)と比較すると、パルス幅が短く(最大100μs)、パルスサイズが大きい(Δi/imax=2%)。相互作用および二重層は、シミュレーションには考慮されていないので、シミュレートした粒子の移送速度は、実際の移送速度よりも速く、より短いパルス幅が反映される。i−tの軌跡における低下が少ない理由は、シミュレーションでは、ナノ粒子およびガラス細孔壁上の表面電荷が考慮されていることである。これらの表面電荷は、粒子が細孔オリフィスを通って移動するときに、過剰な対イオンをもたらし、細孔内の電解質濃度を増加させる。
(粒子検出の統計) ガラスナノ細孔膜を通ったPSナノ粒子の移動は、ポアソン分布に従うことが分かる。
Figure 2010502935
式中、λは、平均移動速度(粒子/s)であり、Δtは、計数の時間間隔であり、kは、その時間間隔中に移動した粒子の数であり、Pは、その時間間隔中にk個の粒子を移動させる確率である。図15(A)は、半径30nmのPS粒子を使用した、10msの時間間隔中に粒子の移動が観測される確率である。図15(B)は、図5(A)のデータに由来する半径45nmのPS粒子を使用した、100msの時間間隔中に粒子の移動が観測される確率である(統計では、各サイズの粒子のうちの1000乃至1500のパルスが計数される)。実験と理論との良好な一致は、粒子の移動が確率論的であることを示し、ポアソン分布に従うことを示している。
単一の円錐形のナノ細孔を有するガラス膜を加工して、ポリスチレンのナノ粒子の検出に適用した。このガラス膜のナノ細孔の円錐形は、円筒形のナノ細孔を収容した他の従来の膜と比較して、パルス幅が短く、信号解像度が良好であるといった利点を有する。さらに、ガラス膜は、加工が容易で携帯が容易である。基本的には、機械的な力によって生じる圧力駆動の流れを用いて、上記の項に記載されたものと類似した分析のために、膜全体で中性粒子を含む粒子を駆動することができる。
サブpM乃至nMという低濃度の粒子を使用すると、一次従属性が、PSナノ粒子の検出速度と濃度との間に見出される。低濃度の粒子は、計数時間を長くすることで検出することができる。ナノ粒子の移動は、円錐形のガラスナノ細孔膜を通じたランダムなプロセスであり、ポアソン分布に従う。
本発明を特定の実施形態で説明したが、本発明は、本開示の精神と範囲内でさらに改良することができる。したがって、本出願は、その一般的原則を用いて、本発明のあらゆる変形、用途、または改作に適用されることを意図したものである。さらに、本出願は、本発明が関係し、添付の特許請求の範囲の制限内に該当する、当技術における既知または通例の実行範囲内に当てはまるような、本発明の開示からのそのような逸脱をも対象とすることを意図したものである。
本願明細書で述べられる参考文献は、もっぱら本出願の出願日よりも前に開示されたものが提供される。本願明細書中のいずれも、本発明が先願発明によって当該の開示に先行することに対する権利が与えられないという許可として解釈されない。
図1は、薄いガラス膜内の円錐形ナノ細孔の概略側断面図である。 図2Aおよび2Bは、ナノ細孔粒子分析器の概略図である。 図3は、(A)10mMのRu(NHClおよび0.1MのKClを含有するHO中における、半径62nmのPtディスク電極のボルタンメトリ応答、(B)0.5MのKClおよび0.1MのKClにおける対応するナノ細孔膜(Pt除去)のi−V応答を示す。 図4は、半径45nmの負に帯電したポリスチレン粒子の検出を示す図である。図4(A)は、Vapp=−0.3Vにおける、10mMのPBS緩衝液を伴う0.1MのKCl(pH=7.4)における、半径62nmのガラスナノ細孔の電流−時間の記録である。図4(B)は、Vapp=−0.3Vにおける、2.4×10/mlの粒子の存在下での、(A)と同じガラスナノ細孔の電流−時間の記録である。そして、図4(C)はVapp=+0.3Vにおける、2.4×10/mlの粒子の存在下での、同じガラスナノ細孔の電流−時間の記録である。 図5は、異なる濃度((A)2.4×1011/ml、(B)2.4×1010/ml、(C)2.4×10/ml、(D)2.4×10/ml)について、半径45nmの粒子の存在下での10mMのPBS緩衝液を伴う0.1MのKCl(pH=7.4)における、半径62nmのガラスナノ細孔の電流−時間の記録である。図5(E)は粒子濃度の関数としての速度の対数プロットである。 図6は、印加電圧の関数としての半径45nmの粒子の移送速度を示すグラフである。 図7は、半径30nmの正に帯電したポリスチレン粒子の検出を示すグラフである。図7(A)は、Vapp=0.2Vにおける、10mMのPBS緩衝液を伴う0.5MのKCl(pH=7.4)における、半径64nmのガラスナノ細孔のi−Vの記録である。図7(B)は、Vapp=0.3Vにおける、8×1011/mlの粒子の存在下での、図7(A)と同じガラスナノ細孔の電流−時間の記録である。 図8(A)は、8×1011/mlの粒子の存在下での、10mMのPBS緩衝液を伴う0.5MのKCl(pH=7.4)における、半径64nmのガラスナノ細孔のi−tの記録である。電圧は、最初に−0.3Vを印加し、次いで、最大2秒間+0.3Vに変更し、その後に−0.3Vに戻す。図8(B)、(C)および(D)は、(A)と同じプロットであるが、(B)は最初の部分のみ、(D)は中間のみ、(C)は最後の部分のみを示す。 図9(A)は、バルク溶液からガラス毛細管内へ移動する粒子に対応する、図8(C)の標準的なパルスを示す図であり、イラストは、粒子の運動方向を示す。図9Bは、ガラス製毛細管から、ガラスナノ細孔を通ってバルク溶液内へ移動する粒子に対応する、図8(D)の標準的なパルスを示す図であり、イラストは、粒子の運動方向を示す。 図10は、シミュレーションで使用したナノ細孔膜および電気化学セルの形状寸法を示す図である(比例尺に図示せず)。 図11は、ガラスナノ細孔膜と、細孔内のナノ粒子との相対的サイズを示す概略図である。点線の円は、ナノ粒子がr−rの半径を有する細孔を通って移動することができる領域を示す。 図12は、Vapp=300mVにおける、ナノ粒子の非存在下での、電気化学セル内のシミュレートされた電界の分布を示す図である。 図13は、印加電圧および粒子電荷の関数として計算した粒子移送速度を示すグラフである。 図14(A)は、シミュレートした電流パルスを示す図であり、図14(B)は図8の実験で記録された標準的な電流パルスを示す図である。 図15は、ナノ粒子の検出がポアソン分布に従うことを示すグラフであって、(A)は、10msの計数間隔における正に帯電した半径30nmの粒子の移送を示す図であり、(B)は、100msの計数間隔における負に帯電した半径45nmの粒子の移送を示す図である。

Claims (12)

  1. ナノ細孔デバイスであって、
    厚さと、第1の側部と、第2の側部とを有する膜であって、該第1の側部が該第2の側部に対向している、膜と、
    該膜を通って延在し、したがって該膜の該第1の側部および該第2の側部を接続する少なくとも1つのチャネルを形成するナノ細孔であって、該ナノ細孔は、該膜の該第1の側部へ開口する第1の開口部と、該膜の該第2の側部へ開口する第2の開口部とを有し、該ナノ細孔の該第1の開口部の半径は、約2nm乃至約500nmの範囲である、ナノ細孔と
    を備え、
    該膜の該第1の側部と該第2の側部との間に電界を印加する手段と、
    該ナノ細孔を通る電流フローおよび/または該膜の該第1の側部と該第2の側部との間の抵抗を監視する手段と、
    観測された電流および/または抵抗を処理して、有用な出力を生成する手段と
    を含む、ナノ細孔デバイス。
  2. 前記膜は、ガラス、溶融シリカ、水晶、ケイ酸塩、およびそれらの組み合わせから成る群から選択された材料で構成される、請求項1に記載のナノ細孔デバイス。
  3. 前記ナノ細孔は、円錐形であり、該ナノ細孔の前記第1の開口部は、該ナノ細孔の前記第2の開口部よりも小さい、請求項2に記載のナノ細孔デバイス。
  4. 前記電界を印加する手段は、第1の電極と第2の電極とを備える、請求項3に記載のナノ細孔デバイス。
  5. 前記第1の電極は、前記膜の前記第1の側部上に配置され、前記第2の電極は、該膜の前記第2の側部に配置される、請求項4に記載のナノ細孔デバイス。
  6. 前記第1および/または第2の電極は、Ag/AgCl電極である、請求項5に記載のナノ細孔デバイス。
  7. 前記膜の厚さは、約20μm乃至75μmの範囲である、請求項6に記載のナノ細孔デバイス。
  8. チャンバであって、前記膜は、該チャンバの一体の部分であり、前記ナノ細孔の前記第1の開口部は、該チャンバの外側に面し、該ナノ細孔の前記第2の開口部は、該チャンバの内側に面する、チャンバと、
    該チャンバ内に含まれる電解質溶液であって、該ナノ細孔の該第2の開口部は、該溶液内に浸漬される、電解質溶液と、
    該チャンバの外側に配置された第1の電極と、
    該チャンバの内側に配置された第2の電極であって、該第2の電極の少なくとも一部は、該電解質溶液に浸漬されている、第2の電極と
    をさらに備える、請求項3に記載のナノ細孔デバイス。
  9. ナノ細孔デバイスを形成する方法であって、該方法は、
    厚さと、第1の側部と、第2の側部とを有する膜を提供することであって、該第1の側部は該第2の側部の反対側にある、ことと、
    該膜の厚さを超えて該膜を通って延在し、したがって該膜の該第1の側部と該第2の側部とを接続する少なくとも1つのチャネルを形成している少なくとも1つのナノ細孔を提供することであって、該ナノ細孔は、該膜の第1の側部へ開口する第1の開口部と、該膜の第2の側部へ開口する第2の開口部とを有し、さらに、該ナノ細孔の該第1の開口部は、約2nm乃至約500nmの範囲である、ことと、
    該膜の該第1の側部と該第2の側部との間に電界を印加する手段を提供することと、
    該ナノ細孔を通る電流フローまたは該膜の該第1の側部と該第2の側部との間の抵抗を監視する手段を提供することと、
    観測された電流および/または抵抗を処理する手段を提供することと
    を含む、方法。
  10. 粒子を計数および分析する方法であって、該方法は、
    分析すべき粒子を含有する試料溶液を提供することと、
    請求項8に記載の前記ナノ細孔デバイスを該試料溶液と接触させることにより、前記ナノ細孔の前記第1の開口部が該試料溶液に浸漬され、かつ、前記第1の電極の適切な部分が該試料溶液に浸漬される、ことと、
    該第1の電極と前記第2の電極との間に適切な電圧を印加することにより、該試料溶液からの該粒子を駆動して該ナノ細孔を通過させる、ことと、
    該ナノ細孔の電気抵抗および/または導電率の過渡的変化を監視することと、
    該過渡的変化を分析して、該粒子の濃度、粒度、形状、および/または電荷を得ることと
    を含む、方法。
  11. 前記粒子は、細胞、細菌、ウイルス、ポリマー粒子、イオン、分子、およびそれらの混合物から成る群から選択される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記粒子は、約2nm乃至500nmの範囲である、請求項11に記載の方法。
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