JP2010501248A - 付着が改善されたポリマーの領域を有する医療デバイス - Google Patents

付着が改善されたポリマーの領域を有する医療デバイス Download PDF

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Abstract

本発明の一局面にしたがって、金属性領域と接触した少なくとも1つのポリマーの領域を含む、移植可能なまたは挿入可能な医療デバイスが提供される。このポリマーの領域は、少なくとも1つの低Tgブロックおよび少なくとも1つの高Tgブロックを含有する少なくとも1つのブロックコポリマーを含む。このポリマーの領域は、1つ以上のハロ−シラン基、アルコキシ−シラン基、エポキシ基、無水物基、フェノキシ基、ヒドロキシル基、アミノ基、スルホナート基およびカルボキシル基から選択される少なくとも1つの付着促進基を含む少なくとも1つのポリマーを含み、この少なくとも1つのポリマーは、ブロックコポリマー、補完的なポリマーまたはそれらの両方に相当し得る。

Description

本発明は概して、医療デバイス、より具体的には移植可能なまたは挿入可能な医療デバイスに関する。
熱可塑性エラストマーは、例えば、そのポリマーを溶解または溶融することによって可逆的な物理的架橋を形成するエラストマー状(可逆的に変形可能な)ポリマーである。エラストマーの低いガラス転移温度(Tg)の中間ブロックと硬く上昇したTgの末端ブロックを有するトリブロックコポリマーが、熱可塑性エラストマーのよく見られる例である。周知の通り、このようなコポリマーは、相分離する傾向があり、エラストマーブロックは凝集してエラストマー相の領域を形成し、硬いブロックは凝集して硬い相の領域を形成する。理論に拘束されたくはないが、それぞれのエラストマーブロックはそれぞれの末端に硬いブロックを有するので、また同じトリブロックコポリマー内の異なる硬いブロックは2つの異なる硬い相の領域を占める能力があるので、2つの硬い相の領域は軟らかいブロックを介して互いに物理的に架橋されることになると考えられている。
このようなトリブロックコポリマーの例は、ポリ(スチレン−b−イソプレン−b−スチレン)(SIS)、ポリ(スチレン−b−ブタジエン−b−ポリスチレン)(SBS)、ポリ(スチレン−b−エチレン/ブチレン−b−スチレン)(SEBS)、およびポリ(スチレン−b−イソブチレン−b−スチレン)(SIBS)である。SIBSを具体的な例として取り上げると、これらのポリマーは薬剤溶出性冠動脈ステントなどの移植可能なまたは挿入可能な薬剤放出医療デバイス中の薬剤放出ポリマーとして役立つことが証明されている。それらの薬剤放出特性に加えて、SIBSコポリマーは、特に血管系内部での優れた生体安定性および生体適合性を有することが示されている。さらに、これらは冠状動脈ステント用途のために、良好な弾性および高い引張強度を含む、優れた力学的性質を有する。これらの力学的性質の結果として、例えば、ステントを拡張したときに、これらのポリマーはクリンプを受け、拡張することができる。
これらおよび他の熱可塑性エラストマーの望ましい性質にも拘らず、これらの材料と隣接する材料(特に、金属性材料)との間の付着を改善することが望ましい状況がある。例えば、良好な付着は、ポリマーコーティングが金属ステントの外側(管腔の外側(abluminal))の表面に配置される場合に望ましくあり得る。図1に見られるように、SIBSを一例として採用して、17mol%のスチレンから24.1mol%のスチレンまでSIBS材料内のスチレンの量を増大させると、SIBSとステンレス鋼との間の付着が劇的に低下する。これらの試験は、ASTM D 903−98引き剥がし粘着力(peel adhesion)方法を使用して、17mol%〜51mol%のスチレンSIBS(サンプルの厚さ0.15〜0.21mm、N=10)を含むフィルム組成物について実行した。
一般的に、熱可塑性エラストマーと金属性材料との間の付着を増大させることが望ましい。
本発明の一態様によれば、金属性領域と接触した少なくとも1つのポリマーの領域を含む、移植可能なまたは挿入可能な医療デバイスが提供される。このポリマーの領域は、少なくとも1つの低Tgブロックおよび少なくとも1つの高Tgブロックを含有する、少なくとも1つのブロックコポリマーを含む。このポリマーの領域は、1つ以上のハロ−シラン基、アルコキシ−シラン基、エポキシ基、無水物基、カルボキシル基、フェノキシ基、ヒドロキシル基、アミノ基およびスルホナート基から選択される少なくとも1つの付着促進基(adhesion promoting group)を含有する少なくとも1つのポリマーを含み、この少なくとも1つのポリマーは、ブロックコポリマー、補完的なポリマーまたはそれらの両方に相当し得る。
本発明の利点は、金属性領域に良好に付着するポリマーの領域を提供し得ることである。
本発明のこれらのおよび他の態様、実施形態および利点は、以下の詳細な説明および特許請求の範囲を精査すれば当業者には直ちに明白となるであろう。
引き剥がし粘着力 対 17mol%〜51mol%のスチレンSIBSを含むSIBSコポリマーフィルムのスチレン含量のプロットである。
発明の詳細な説明
以下の本発明の数ある態様および実施形態の詳細な説明を参照することによって本発明のより完全な理解を得ることができる。以下の本発明の詳細な説明は、例示することを意図されてはいるが、発明を限定しない。
本発明の一態様によれば、金属性領域と接触した少なくとも1つのポリマーの領域を含有する移植可能なまたは挿入可能な医療デバイスが提供される。このポリマーの領域は、少なくとも1つの低Tgブロックおよび少なくとも1つの高Tgブロックを含有する、少なくとも1つのブロックコポリマーを含む。このポリマーの領域は、1つ以上のハロ−シラン基、アルコキシ−シラン基、エポキシ基、無水物基、フェノキシ基、ヒドロキシル基、アミノ基、スルホナート基およびカルボキシル基から選択される少なくとも1つの付着促進基を含有する少なくとも1つのポリマーを含み、この少なくとも1つのポリマーは、ブロックコポリマー、補完的なポリマーまたはそれらの両方に相当し得る。
本発明から恩恵を受けた医療デバイスは幅広く異なって様々な医療デバイスを含み、これらは手順としての使用のためにまたはインプラントとしてのいずれかで対象者に移植されたり挿入されたりする。
医療デバイスの例としては、例えば、カテーテル(例えば、腎臓カテーテルまたは血管カテーテル(例えば、バルーンカテーテルおよび種々の中心静脈カテーテル))、ガイドワイヤ、バルーン、フィルタ(例えば、大静脈フィルタおよび留出保護デバイス(distil protection device)のためのメッシュフィルタ)、ステント(冠状血管ステント、末梢血管ステント、脳、尿道、尿管、胆管、気管、胃腸および食道のステントを含む)、ステントグラフト、血管グラフト、AAAステントおよびAAAグラフトのような腹大動脈瘤(AAA)デバイス、血管アクセスポート、透析ポート、脳動脈瘤充填コイル(Guglilmi detachable coilおよび金属コイルを含む)を含む塞栓形成デバイス、塞栓剤(embolic agent)、中隔欠損閉鎖デバイス(septal defect closure device)、心筋プラグ(myocardial plug)、パッチ、ペースメーカー、ペースメーカーリード用コーティングを含むリードコーティング、除細動リードおよびコイル、左心室補助心臓(left ventricular assist heart)およびポンプを含む心室補助装置、完全な人工心臓、心臓弁および血管弁を含む弁、吻合クリップおよびリング、縫合糸アンカー(suture anchor)、手術部位の組織ステープルおよび結紮クリップ、カニューレ、金属ワイヤー結紮糸、尿道スリング、ヘルニア「メッシュ」、人工靭帯、骨グラフトなどの整形外科用プロテーゼ、骨プレート、関節プロテーゼ、足根関節、膝および手の領域における干渉ネジ(interference screw)のような整形外科用固定デバイス、靭帯付着および半月修復(meniscal repair)のためのタック、骨折固定のためのロッドおよびピン、頭蓋顎顔面修復(craniomaxillofacial repair)のためのネジおよびプレート、ならびに歯科インプラントのような歯科デバイス、蝸牛インプラント、組織バルキングデバイス(tissue bulking device)、ならびに軟骨、骨、皮膚および他のインビボ組織再生のための組織工学足場(tissue engineering scaffold)、生検デバイス、ならびに身体に移植または挿入される任意のコーティングされた金属性基材が挙げられる。
したがって、本発明から恩恵を受ける医療デバイスとしては、広範な範囲の身体の管腔(心臓、動脈(例えば、冠状動脈、大腿動脈、大動脈、腸管動脈、頚動脈および脊椎−脳底動脈)および静脈のような循環器系の管腔、尿道(尿道前立腺部を含む)、膀胱、尿管、膣、子宮、精管およびファローピウス管のような泌尿生殖器系の管腔、鼻涙、エウスターキオ管、気管、気管支、鼻道(nasal passage)および洞のような気道の管腔、食道、消化管、十二指腸、小腸、大腸、直腸、胆管系および膵管系のような胃腸管の管腔、リンパ系の管腔、大きな体腔(腹膜腔、胸膜腔、心膜腔)などを含む)へおよび/またはそれを通して挿入するためのデバイスを含む種々の移植可能かつ挿入可能な医療デバイスが挙げられる。
特定の実施形態において、上記のポリマーの領域は、下にある金属性基材全体またはその一部のみを覆うポリマー層の形態である。本明細書で使用する所与の材料の「層」は、その材料の厚さが長さおよび幅の両方と比較して小さい領域である。本明細書で使用する層は平面状である必要はなく、例えば、下層の基材の輪郭に沿う。層は不連続であってもよい(例えば、パターンになっている)。
例えば、上記の医療デバイスは、(a)ステント全体が本発明にしたがうポリマー層で覆われるか、あるいは(b)ステントの内面のみまたはステントの外面のみに、本発明にしたがうポリマー層を提供する(例えば、いくつかの実施形態において、ステントの外面上に抗再狭窄剤(anti−restenotic agent)を放出するポリマー層を提供する一方で、内面を裸のままにすることが望ましい)ステント(例えば、心臓血管ステント)であり得る。状況(b)において付着の喪失は、デバイスからのポリマー層の完全な剥離をもたらすので特に問題となる。
特定の実施形態において、1つ以上の治療剤が、本発明にしたがうポリマーの領域上またはその内部に提供される。
本明細書で使用する「金属性領域」は、例えば、50重量%以下〜75重量%〜90重量%〜95重量%〜97.5重量%〜99重量%以上の金属を含有する領域(例えば、デバイス全体、デバイスの構成要素、デバイスのコーティング層など)である。
金属性領域は、純粋な金属または実質的に純粋な金属(例えば、金、白金、パラジウム、イリジウム、オスミウム、ロジウム、チタン、タンタル、タングステンおよびルテニウムのような生体安定性金属、ならびにマグネシウムおよび鉄のような生体吸収性金属)および金属の合金(鉄およびクロムを含む合金(例えば、白金富化された放射線不透性ステンレス鋼を含むステンレス鋼)、ニッケルおよびチタンを含む合金(例えば、Nitinol)、コバルトおよびクロムを含む合金(コバルト、クロムおよび鉄を含む合金(例えば、elgiloy合金)、ニッケル、コバルトおよびクロムを含む合金(例えば、MP 35N)ならびにコバルト、クロム、タングステンおよびニッケルを含む合金(例えば、L605)、ニッケルおよびクロムを含む合金(例えば、インコネル合金)が挙げられる)ならびにマグネシウム合金および鉄の合金のような生体吸収性の金属の合金(Ce、Ca、Zn、ZrおよびLiの種々の組み合わせを含むそれらの合金を含む)が挙げられる)を含む。
本明細書に使用される場合、「ポリマーの領域」は、例えば、50wt%以下〜75wt%〜90wt%〜95wt%〜97.5wt%〜99wt%以上のポリマーを含む領域である。
本明細書で使用する「ポリマー」は、1つまたは複数の一般にモノマーと呼ばれる構成単位の複数のコピー(例えば、2〜5〜10〜25〜50〜100〜250〜500〜1000以上)を含有する分子である。
ポリマーは、例えば、とりわけ環状、直鎖および分岐鎖立体配置から選択される、いくつかの立体配置を呈することができる。分岐立体配置は、星形立体配置(例えば、3つ以上の鎖が単一の分岐点から放射状に伸びている立体配置)、櫛形立体配置(例えば、主鎖および複数の側鎖を有する立体配置)、樹枝状立体配置(例えば、分枝状および超分岐ポリマーを有する立体配置)などの立体配置を含む。
本明細書で使用する「ホモポリマー」は、単一の構成単位の複数のコピーを含有するポリマーである。「コポリマー」は少なくとも2つの異なる構成単位の複数のコピーを含有するポリマーであり、その例はランダムコポリマー、統計的なコポリマー(statistical copolymer)、グラジエントコポリマー(gradient copolymer)、周期的な(例えば、交互の)コポリマーおよびブロックコポリマーを含む。
本明細書で使用する「ブロックコポリマー」は、例えば、1つのポリマーブロックに別のポリマーブロックには見出されない構成単位(例えば、モノマー)が見出されるという理由で、組成の異なる2つ以上のポリマーブロックを含有するコポリマーである。本明細書で使用する「ポリマーブロック」は、構成単位のグループ分けである(例えば、5〜10〜25〜50〜100〜250〜500〜1000以上の単位)。ブロックは分岐があってもなくてもよい。ブロックは単一の種類の構成単位を有してもよく(本明細書では「ホモポリマーブロック」とも呼ばれる)または複数の種類の構成単位を有してもよく(本明細書では「コポリマーブロック」とも呼ばれる)、それらは、例えば、ランダム、統計的、グラジエント、または周期的な(例えば交互の)分布で存在することができる。
本明細書で使用する「鎖」は直鎖ポリマーまたはその一部分、例えば、直鎖ブロックである。
本明細書で使用する「低Tgポリマーブロック」は、体温未満、より通常には35℃〜20℃〜0℃〜−25℃〜−50℃以下のTgを示すブロックである。逆に、本明細書で使用する高いまたは「高Tgポリマーブロック」は、体温を超える、より通常には40℃〜50℃〜75℃〜100℃以上のTgを示すブロックである。Tgは、示差走査熱量計(DSC)によって測定することができる。
低Tgポリマーブロックの具体的な例は、以下のものの1つまたは複数を含有するホモポリマーおよびコポリマーブロックを含む(同じもののホモポリマーの公表されているTgを添えて列挙している):(1)以下を含むアルケンモノマー:エチレン、プロピレン(Tg−8〜−13℃)、イソブチレン(Tg−73℃)、1−ブテン(Tg−24℃)、4−メチルペンテン(Tg29℃)、1−オクテン(Tg−63℃)および他のα−オレフィンを含む、ジエン例えば1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、4−ブチル−1,3−ペンタジエン、2,3−ジブチル−1,3−ペンタジエン、2−エチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエン、および3−ブチル−1,3−オクタジエン;(2)以下のものを含むアクリル系モノマー:(a)アルキルアクリレート、例えばメチルアクリレート(Tg10℃)、エチルアクリレート(Tg−24℃)、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート(Tg−11℃、アイソタクチック)、ブチルアクリレート(Tg−54℃)、sec−ブチルアクリレート(Tg−26℃)、イソブチルアクリレート(Tg−24℃)、シクロヘキシルアクリレート(Tg19℃)、2−エチルヘキシルアクリレート(Tg−50℃)、ドデシルアクリレート(Tg−3℃)およびヘキサデシルアクリレート(Tg35℃)など、(b)アリールアルキルアクリレート、例えばベンジルアクリレート(Tg6℃)、(c)アルコキシアルキルアクリレート、例えば2−エトキシエチルアクリレート(Tg−50℃)および2−メトキシエチルアクリレート(Tg−50℃)、(d)ハロアルキルアクリレート、例えば2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート(Tg−10℃)および(e)シアノアルキルアクリレート、例えば2−シアノエチルアクリレート(Tg4℃);(3)以下のものを含むメタクリル系モノマー(a)アルキルメタクリレート、例えばブチルメタクリレート(Tg20℃)、ヘキシルメタクリレート(Tg−5℃)、2−エチルヘキシルメタクリレート(Tg−10℃)、オクチルメタクリレート(Tg−20℃)、ドデシルメタクリレート(Tg−65℃)、ヘキサデシルメタクリレート(Tg15℃)およびオクタデシルメタクリレート(Tg−100℃)および(b)アミノアルキルメタクリレート、例えばジエチルアミノエチルメタクリレート(Tg20℃)および2−tert−ブチル−アミノエチルメタクリレート(Tg33℃);(4)以下のものを含むビニルエーテルモノマー(a)アルキルビニルエーテル、例えば、エチルビニルエーテル(Tg−43℃)、プロピルビニルエーテル(Tg−49℃)、ブチルビニルエーテル(Tg−55℃)、イソブチルビニルエーテル(Tg−19℃)、2−エチルヘキシルビニルエーテル(Tg−66℃)およびドデシルビニルエーテル(Tg−62℃);(5)以下のものを含む環状エーテルモノマー、テトラヒドロフラン(Tg−84℃)、トリメチレンオキシド(Tg−78℃)、エチレンオキシド(Tg−66℃)、プロピレンオキシド(Tg−75℃)、メチルグリシジルエーテル(Tg−62℃)、ブチルグリシジルエーテル(Tg−79℃)、アリルグリシジルエーテル(Tg−78℃)、エピブロモヒドリン(Tg−14℃)、エピクロロヒドリン(Tg−22℃)、1,2−エポキシブタン(Tg−70℃)、1,2−エポキシオクタン(Tg−67℃)および1,2−エポキシデカン(Tg−70℃);(6)(上記のアクリレートおよびメタクリレート以外の)エステルモノマーで以下のものを含む、エチレンマロネート(Tg−29℃)、酢酸ビニル(Tg30℃)、およびプロピオン酸ビニル(Tg10℃);(7)以下のものを含むハロゲン化アルケンモノマー、塩化ビニリデン(Tg−18℃)、フッ化ビニリデン(Tg−40℃)、cis−クロロブタジエン(Tg−20℃)、およびtrans−クロロブタン(Tg−40℃);および(8)以下のものを含むシロキサンモノマー、ジメチルシロキサン(Tg−127℃)、ジエチルシロキサン、メチルエチルシロキサン、メチルフェニルシロキサン(Tg−86℃)、およびジフェニルシロキサン。
高Tgポリマーブロックの具体的な例は、以下のものの1つまたは複数を含有するホモポリマーおよびコポリマーブロックを含む:(1)以下のものを含むビニル芳香族モノマー(a)無置換ビニル芳香族、例えばスチレン(Tg100℃)および2−ビニルナフタレン(Tg151℃)、(b)α−メチルスチレンなどのビニル置換芳香族および(c)以下を含む環置換ビニル芳香族:3−メチルスチレン(Tg97℃)、4−メチルスチレン(Tg97℃)、2,4−ジメチルスチレン(Tg112℃)、2,5−ジメチルスチレン(Tg143℃)、3,5−ジメチルスチレン(Tg104℃)、2,4,6−トリメチルスチレン(Tg162℃)、および4−tert−ブチルスチレン(Tg127℃)などの環アルキル化ビニル芳香族、、環アルコキシ化ビニル芳香族、例えば4−メトキシスチレン(Tg113℃)および4−エトキシスチレン(Tg86℃)、環ハロゲン化ビニル芳香族、例えば2−クロロスチレン(Tg119℃)、3−クロロスチレン(Tg90℃)、4−クロロスチレン(Tg110℃)、2,6−ジクロロスチレン(Tg167℃)、4−ブロモスチレン(Tg118℃)および4−フルオロスチレン(Tg95℃)、および環エステル置換ビニル芳香族、例えば4−アセトキシスチレン(Tg116℃);(2)以下のものを含む他のビニルモノマー(a)ビニルエステル、例えば安息香酸ビニル(Tg71℃)、4−tert−ブチル安息香酸ビニル(Tg101℃)、ビニルシクロヘキサノエート(Tg76℃)、ビニルピバレート(Tg86℃)、トリフルオロ酢酸ビニル(Tg46℃)、ビニルブチラール(Tg49℃)、(b)2−ビニルピリジン(Tg104℃)、4−ビニルピリジン(Tg142℃)およびビニルカルバゾール(Tg227℃)のようなビニルアミン、(c)ビニルハライド、例えば塩化ビニル(Tg81℃)およびフッ化ビニル(Tg40℃)、(d)アルキルビニルエステル、例えばtert−ブチルビニルエーテル(Tg88℃)およびシクロヘキシルビニルエーテル(Tg81℃)ならびに(e)ビニルフェロセン(Tg189℃)のような他のビニル化合物;(3)アセナフタレン(Tg214℃)およびインデン(Tg85℃)を含む他の芳香族モノマー;(4)以下のものを含むメタクリル系モノマー(a)メタクリル酸無水物(Tg159℃)、(b)以下のものを含むメタクリル酸エステル(メタクリレート)(i)アルキルメタクリレート、例えばメチルメタクリレート(Tg105−120℃)、エチルメタクリレート(Tg65℃)、イソプロピルメタクリレート(Tg81℃)、イソブチルメタクリレート(Tg53℃)、t−ブチルメタクリレート(Tg118℃)およびクロロヘキシルメタクリレート(Tg92℃)、(ii)芳香族メタクリレート、例えばフェニルメタクリレート(Tg110℃)および芳香族アルキルメタクリレート、例えばベンジルメタクリレート(Tg54℃)を含む、(iii)ヒドロキシアルキルメタクリレート、例えば2−ヒドロキシエチルメタクリレート(Tg57℃)および2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(Tg76℃)、(iv)イソボルニルメタクリレート(Tg110℃)およびトリメチルシリルメタクリレート(Tg68℃)を含むさらなるメタクリレート、および(c)メタクリロニトリル(Tg120℃)を含む他のメタクリル酸誘導体(5)(a)ある種のアクリル酸エステル、例えばtert−ブチルアクリレート(Tg43−107℃)、ヘキシルアクリレート(Tg57℃)およびイソボルニルアクリレート(Tg94℃)を含むアクリル系モノマー;ならびに(b)アクリロニトリルを含む他のアクリル酸誘導体(Tg125℃)。
本明細書で使用するポリ(ビニル芳香族)ブロックは、ビニル芳香族モノマーの1種以上の複数のコピーを含有するブロックであり、ポリアルケンブロックは、アルケンモノマーの1種以上の複数のコピーを含有するブロックなどである。
ブロックコポリマーの配置は幅広く異なってよく、例えば、とりわけ、2つ以上の高Tgポリマー鎖(「H」と表示する)および1つ以上の低Tgポリマー鎖(「L」と表示する)を含む以下の配置を含み得る:(a)HLH、(HL)、L(HL)およびH(LH)型の交互鎖を有するブロックコポリマーで、mが2以上の正の整数であるもの、(b)X(LH)などの複数の枝を有する(multiarm)コポリマーで、nが2以上の正の整数であり、Xはハブ化学種(例えば、開始剤分子の残基、連結残基など)であるもの、および(c)L鎖骨格および複数のH側鎖を有する櫛形コポリマー。
特定の実施形態において、18mol%を超えるビニル芳香族モノマー(例えば、18mol%〜20mol%〜22mol%〜25mol%〜30mol%〜35mol%以上のビニル芳香族モノマー)を含む、SIBSのようなポリ(ビニル芳香族−b−アルケン−b−ビニル芳香族)コポリマーが使用される。
上述の通り、本発明の医療デバイスは、金属性領域上に配置された少なくとも1つのポリマーの領域を含む。このポリマーの領域は、少なくとも1つの低Tgブロックおよび少なくとも1つの高Tgブロックを含有する少なくとも1つのブロックコポリマーを含む。
上記のポリマーの領域は、1つ以上のハロ−シラン基、アルコキシ−シラン基、エポキシ基、無水物基、フェノキシ基、ヒドロキシル基、アミノ基、スルホナート基およびカルボキシル基から選択される少なくとも1つの付着促進基を含有する少なくとも1つのポリマーを含み、この少なくとも1つのポリマーは、ブロックコポリマー、補完的なポリマーまたはそれらの両方に相当し得る。これらの基を有するポリマーの利点は、このようなポリマーおよび下にある金属性領域を含むポリマーの領域の間の付着が、例えば、ポリマーと金属性領域との間の共有結合の形成を介して、ポリマーと金属性領域との間の水素結合の形成などによって改善され得ることである。
したがって、いくつかの実施形態において、1つ以上のハロ−シラン基、アルコキシ−シラン基、エポキシ基、無水物基、フェノキシ基、ヒドロキシル基、アミノ基、スルホナート基およびカルボキシル基から選択される少なくとも1つの付着促進基を有するブロックコポリマーが提供される。他の実施形態において、ブロックコポリマーは、1つ以上のハロ−シラン基、アルコキシ−シラン基、エポキシ基、無水物基、フェノキシ基、ヒドロキシル基、アミノ基、スルホナート基およびカルボキシル基から選択される少なくとも1つの付着促進基を有する補完的なポリマーとブレンドされる。これらのブロックコポリマーおよび/または補完的なポリマーは、これらの重合の間またはこれらの重合に続いてのいずれかでこのような基とともに提供される。このような基は、ポリマーの1つ以上の鎖の末端、これらのポリマーの骨格内部、またはそれらの両方に提供され得る。
上記のブロックコポリマーおよび/または補完的なポリマーが、1つ以上のハロ−シラン基もしくはアルコキシ−シラン基(例えば、1つ以上の−SiY3−n基(ここで、Rは、1〜10個の炭素原子を有するアルキル基および6〜10個の炭素原子を有するアリール基から独立して選択され、Yは、独立してハロゲンまたは-OR’であり、ここで、R’は、1〜10個の炭素原子を有するアルキル基から独立して選択され、nは1、2または3である)を含む実施形態において、ポリマー内のハロ−シラン基またはアルコキシ−シラン基がヒドロキシ−シラン基へ加水分解され、(a)金属性表面に一般的に見出される、ヒドロキシ−シラン基とヒドロキシル(-OH)基との間の縮合反応が続き、それによりM-O-Si-連結(ここでMは金属性表面の金属原子を表す)を形成するか、および/または(b)隣接するヒドロキシ−シラン基の間での縮合反応が続き、それにより-Si-O-Si-結合を形成する反応が水への曝露時に進行し得る。これらの過程は、例えば、加熱、蒸気オートクレーブによってか、適切な触媒の使用を介して進行され得る。
金属性表面における金属酸化物およびヒドロキシル基の形成は、例えば、プラズマ処理によって促進され得る。この点に関して、例えば、S.Tangら、“Enhancement of adhesion strength between two AISI 316 L stainless steel plates through atmospheric pressure plasma treatment,” Surface & Coatings Technology 200 (2006) 5220〜5228を参照のこと。
各ポリマーが、加水分解に利用可能な1つのY基を含む場合、上記のポリマーは、例えば、金属性表面またはY基を含む別のポリマー分子に結合し得る。各ポリマーが2つ以上のY基を含む場合、ポリマーは、例えば、金属性表面、そのポリマー自体、Y基を含む別のポリマーまたはこれらの組み合わせに結合し得る。
シラン含有ポリマーが市販されていない場合、これらは、種々の公知の技術を使用して形成され得る。例えば、不飽和基および加水分解可能な基の組み合わせを有するシラン化合物は、例えば、フリーラジカルを生成する条件(例えば、適切な過酸化物触媒または電離放射線の存在下)下でポリアルケン(例えば、エチレンおよび/またはブチレンを含むポリマー)にグラフトされ得る。具体的な例として、ビニルトリメトキシシランがポリエチレンに、グラフト化剤としてジクミルパーオキシドを使用してグラフトされている。
本発明による類似の方法を使用して、例えば、エチレン、プロピレンまたは両方を含有するポリマーブロックを有するブロックコポリマーは、1つまたは複数の不飽和部位および1つまたは複数の加水分解可能なシラン基を有する種で反応することができる。このようなシランの具体的な例は、とりわけ、式HC=CH−(CH−Si−(OR)の種を含み、nは、例えば、0〜20にわたる整数であり、Rは1〜10個の炭素原子を有するアルキル基から選択される。このようなブロックコポリマーの具体的な例としては、ポリアルケンブロックコポリマー(例えば、エチレン、プロピレンまたはそれらの両方などを含有する高Tg末端ブロックおよび低Tg中央ブロックを含むトリブロックコポリマー)が挙げられる。この型のブロックコポリマーの市販されているものの例としては、例えば、Kraton Polymers、Houston TX、USA製のKRATON Gシリーズポリマー、特にSEBS、ポリ(スチレン−b−エチレン/ブチレン−b−スチレン)トリブロックコポリマー(例えば、KRATON G 1650、1651、1652、1654、1657など)が挙げられる。
不飽和酸無水物を、エチレンまたはプロピレンを含有するものを含めたポリマー鎖にグラフトすることも知られている。例えば、マレイン酸無水物を有機過酸化物の存在下でポリアルケン鎖にグラフトすることが知られている。ポリアルケン鎖のマレイン酸処理(maleation)は、例えば、他の処理よりも、とりわけ溶液中でまたは溶融相中で(例えば、反応押出しなどによって)実施することができる。類似の方法を使用して、エチレン、プロピレンまたはそれらの両方を含有しているブロックコポリマーをマレイン酸処理することができる。この種のブロックコポリマーは市販されている。例えば、マレイン酸処理されたSEBSは、Kraton Polymers からKraton FGシリーズのポリマーとして入手可能である(例えば、FG1901またはFG1924X)。
官能基を含むポリマーと反応し得る種々の官能基で上記の金属性表面を官能化することも可能である。ヒドロキシル、カルボキシレート、アミノおよび無水物官能性シランは、Gelest,Inc.,Morrisville,PA,USAから利用可能である。Gelestカタログにしたがって、1:5〜1:10の比でカップリング剤とビス(トリエトキシシリル)エタンとのように、官能化されたシラン(カップリング剤)はジポーダル(dipodal)材料と組み合わせられ得る。ジポーダル物質は、金属基材への結合に影響を与える(結合を増大させる)。
無水物は、ヒドロキシル基(金属性表面上に形成されるものを含む)と反応することが公知である。無水物単位(表面のヒドロキシルの原子との反応の後に残る、残余の無水物単位を含む)もまた、水分の存在下で開環をうけ、それによってカルボン酸基を生成することが公知である。これらの基は、例えば、金属性表面へ配位錯体形成(coordination complexation)によって相互作用し得るか、または、これらは、例えば、エステル型の結合(例えば、M−O−CO−C結合)を形成する(必要とされる場合、HClのような触媒または別の適切な触媒が使用され得る)ヒドロキシル官能化表面(例えば、カルボキシレート官能化シランとの反応によって形成されるもの)と反応し得るか、またはこれらは、例えば、金属性表面において酸素原子およびヒドロキシル基との水素結合を形成し、その上、この機構を介して付着を増大させる。
他の実施形態において、ジエンをパーオキシ酸と反応させ、金属性表面においてヒドロキシル基との水素結合を形成し得るか、または酸、アミンおよび/または無水物と反応し共有結合を形成し得るエポキシ基を形成させる。この関連において、酸、アミンおよび/または無水物は、一般的にエポキシ樹脂を架橋するために使用される。所望であれば、ジエンは、Ericksonの米国特許第5491193号に記載されている通り、エポキシ基の形成に先立って部分的に水素化させることができる。例えば、Erickson特許では、ポリマーは水素化されて、ポリマー1グラム当たりに約0.1〜約5ミリ当量残っている残余の脂肪族二重結合を有する部分的に水素化されたポリマーを生成する。部分的に水素化されたポリマーは、パーオキシ酸と接触させてエポキシ化されたポリマーを形成させ、このポリマーは1グラム当たりに0.1〜約5ミリ当量の間のエポキシドを有する。
本発明の他の実施形態は、反応性種の組込みを重合過程と併せて含む。例えば、ブロックコポリマーは、重合過程の間または重合過程の後のいずれかで、反応性基を1つ以上の鎖の末端、1つ以上の鎖の内部、またはこれらの組み合わせに提供することによってより反応性にされ得る。
これに関しては、とりわけイソブチレン、ブタジエン、イソプレン、メチルブテン、および2−メチルペンテンなどのアルケンまたはとりわけスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレンおよびインデンなどのビニル芳香族モノマーを含む、不飽和モノマーのカチオン重合が周知である。通常のカチオン重合過程では、適当な不飽和モノマーを、カチオン重合触媒、開始剤、および任意選択の(プロトン性の不純物による開始を防ぐための)ルイス塩基の存在下で、一般的に、非プロトン性溶媒中の乾燥条件下で低温において重合させる。この方法で形成されたポリマーは、リビングカチオン(living cation)ポリマーである(例えば、ポリマー鎖がある一定の長さに達したときにまたは触媒が使い尽くされたときに停止するのではなく、ポリマー鎖が通常モノマーの供給が途絶えるまで開始位置から成長し続けるポリマー)。カチオン重合触媒は、例えば、ルイス酸(例えば、とりわけBClまたはTiCl)でよい。開始剤は、例えば、アルキルハライドまたは(ハロアルキル)−アリール化合物、例えば、とりわけ2−クロロ−2,4,4−トリメチルペンタンなどの単官能性開始剤、1,3−ジ(1−クロロ−1−メチルエチル)−5−(t−ブチル)ベンゼンなどの二官能性開始剤、または1,3,5−トリ(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼンなどの三官能性開始剤であってもよい。ルイス塩基は、とりわけ2,6−ジtert−ブチル−ピリジン(DTBP)またはルチジンなどのピリジンおよびその誘導体を含む。
具体的な例において、イソブチレンなどのカチオン重合性アルケンは、二官能性開始剤(例えば、とりわけ1,3−ジ(1−クロロ−1−メチルエチル)−5−(t−ブチル)ベンゼン)の存在下で重合させることができ、2つのポリアルケン鎖末端から続くスチレンなどのカチオン重合性ビニル芳香族モノマーの重合が続き、それによってポリ(ビニル芳香族−b−アルケン−b−ビニル芳香族)トリブロックコポリマーが形成される(開始剤残渣の存在は、それがコポリマーのささいな成分であるので通常ブロックコポリマー用語中では無視される)。
SIBSなどのポリ(ビニル芳香族−b−アルケン−b−ビニル芳香族)コポリマーをより反応性にするために、少量のジエン、例えば、イソプレンまたはブタジエンを、カチオン重合過程の間に加え(例えば、イソブチレンと混合するか、あるいはイソブチレンの前および/またはイソブチレンに続いて加える)、それによってポリイソブチレンブロックの内部またはその末端に不飽和を有するSIBSをもたらすことができる。次に、このようなポリマーは、例えば、上記のような技術を使用して改変され得る。例えば、ポリマーは、化学反応を受け、上記のポリマー骨格内に付着促進基(例えば、アルコキシシラン基、無水物基、エポキシ基など)を生成し得る。
本発明の特定の実施形態において、反応性官能基(例えば、ヒドロキシル基)は、保護基を使用してポリマーに組み入れられる。例えば、ポリ(ヒドロキシスチレン−b−イソブチレン−b−ヒドロキシスチレン)ポリマーは、以前に保護基を使用して合成されている。L.Siposら、“Controlled Delivery of Paclitaxel from Stent Coatings Using Poly(hydroxystyrene−b−isobutylene−b−hydroxystyrene) and Its Acetylated Derivative,” Biomacromolecules 2005,6,2570−2582を参照のこと。上記の金属性表面は、カルボキシレートまたは無水物官能化シランを反応させることによって官能化され得る。このヒドロキシル基は、それ自体で表面上の金属酸化物およびヒドロキシル基と配位する。
参考として本明細書に援用されるそれぞれFaustらの米国特許第5981895号、米国特許第6051657号および米国特許第6194597号は、2つを互いにカップリングさせて水分硬化性の両末端反応性(telechelic)の系を形成させることができるシリル官能性リビングカチオンポリマーを調製する方法を記載している。この方法は、重合過程のために官能性開始剤を利用し、続いて鎖末端同士を二官能性結合剤を使用してカップリングして水分硬化性ポリマーを形成させる。より詳細には、記載されている方法は、ルイス酸の存在下で、少なくとも1つのカチオン重合性モノマーを通常のカチオン性重合開始基(例えば、ハロゲン、アルコキシ、アシルオキシまたはヒドロキシ基)およびシラン基(例えば、−SiX3−n、Rは1〜10個の炭素原子を有するアルキル基または6〜10個の炭素原子を有するアリール基から選択され、Xはハロゲンであり、nは1、2または3である)、例えばとりわけ
を含む官能性開始剤と反応させることを含む。得られたリビングポリマーは、次いで適当なカップリング剤、例えば、とりわけ少なくとも2つのフラン環を有する分子
を使用して、カップリングさせる。
一実施形態によれば、本発明における使用のためのコポリマーは、例えば、第1のカチオン重合性高Tgモノマー(例えば、スチレンなどのビニル芳香族モノマー)のシリル官能性開始剤からの重合に続く第2の低Tgモノマー(例えば、イソブチレンなどのアルケン)の重合によって調製することができる。得られたシリル官能化ジブロックコポリマーは、次いで適当なカップリング剤、例えばとりわけ上記したものなどの少なくとも2つのフラン環を有する分子でそれ自体に連結され得る。得られたHLHトリブロックコポリマー(この用語は上に注記した通り開始剤およびカップリング基の残余の存在を無視している)は、次いでアルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなど)と反応させ、それによってケイ素原子上のハロゲン基がアルコールに対応するアルコキシ官能基によって置換される。得られたアルコキシシリル官能性ポリマーは、次いで非溶媒(non−solvent)を用いる沈殿などの従来の手段によって反応溶液から単離され得る。
このようなポリマーは、金属性表面においてヒドロキシル基と、それら自体と、または他のポリマー(この他のポリマーは、1つ以上のアルコキシシリル基を含む)と反応され得、そしてそれらは、必要に応じて反応を促進させる触媒、溶媒および治療剤などのような追加の作用物質を含み得る。
別の具体的な例として、二官能性開始剤が使用され得、低Tgモノマーの重合が高Tgモノマーの重合の前に進行する。次に、シリル官能性ビニル芳香族モノマー(例えば、Faustらへの米国特許第6,469,115号(参考として本明細書に援用される)に記載されるのもののうちの1つ)が添加され、それによって鎖の末端にシリル−ビニル−芳香族基を含むSIBSブロックコポリマーを生成する。シリル官能性ビニル芳香族モノマーの例としては、例えば、
が挙げられ、式中のR”は、独立に1〜10個の炭素原子を有するアルキル基または6〜10個の炭素原子を有するアリール基から選択され、R’’’は2〜6個の炭素原子を有する二価の非芳香族炭化水素基であり、Xはハロゲン基であり、nは独立に1,2または3であり、上式の化合物は、例えば2−ジクロロメチルシリル−エチル−スチレン(DSiSt)である。
このようなポリマーは、アルコールと反応され得、単離され得、そして金属性表面においてヒドロキシル基と反応され得(および/またはそれ自体もしくは他のシリル基含有ポリマーと反応され得)、そしてこのポリマーは、必要に応じて、反応を促進させる触媒、溶媒および治療剤などの追加の作用物質を含み得る。
これらの基は、それら自体で金属性表面上の金属酸化物およびヒドロキシル基と配位し得る。アミンは、無水物と反応してアミドを形成し得る。フェノキシド(phenoxide)は、無水物およびアルキルハライドと反応し得、エーテルを形成し得る(しかし、塩基性触媒が代表的に必要とされる)。
本発明の特定の実施形態において、相互貫入ポリマーネットワーク(IPN)または半IPNが作製され、ここで、1つ以上のハロ−シラン基、アルコキシ−シラン基、エポキシ基、無水物基、フェノキシ基、ヒドロキシル基、アミノ基、スルホナート基およびカルボキシル基から選択される少なくとも1つの付着促進基を含有する補完的なポリマーが、(a)少なくとも1つの低Tgブロックおよび(b)少なくとも1つの高Tgブロックを含有するブロックコポリマーの存在下で表面に付着される。理論に拘束されることを望まないが、この補完的なポリマーを金属性領域に付着させた際に、ブロックコポリマーもまた鎖の絡み合いまたは別の機構を介して付着されることが考えられる。
補完的なポリマーの例としては、金属性表面と共有結合的に反応するものおよび/または水素結合のような他の機構を介して金属性表面に付着するものが挙げられる。このようなポリマーの具体的な例としては、ブロックコポリマーのモノマー単位と一致するかまたはそれに類似するモノマー単位を含有するホモポリマーおよびコポリマーが挙げられる。例えば、ポリアルケン−ポリ(ビニル芳香族)ブロックコポリマーが使用され、補完的なポリマーの具体的な例としては、とりわけ、アルケン単位、例えば、エチレン単位およびプロピレン単位のようなオレフィン単位、あるいはイソプレン単位および/またはブタジエン単位のようなジエン単位を含有するホモポリマーおよびコポリマーが挙げられる。上記のように、このようなポリマーは、化学反応を受け得、ポリマー骨格に沿って付着促進基(例えば、アルコキシシラン基、無水物基、エポキシ基、カルボキシル基、フェノキシ基、ヒドロキシル基、アミノ基、スルホナート基など)を生成し得る。さらなる具体的な例としては、官能性開始剤、官能性モノマーおよび/または官能性エンドキャップ(end−cap)(例えば、とりわけ、シリル官能性開始剤、モノマーおよび/またはエンドキャップ)を使用して形成されたポリマーならびにその保護された形態が挙げられる。これらの具体的な例に関するさらなる情報は先に議論され、例示されたブロックコポリマー以外のホモポリマーおよびコポリマーに適用可能である。
例えば、補完的なポリマー、例えば、ポリエチレン、ポリブチレン、ポリイソブチレン、ポリスチレンのようなホモポリマーまたはこれらのコポリマーが提供され得、これらは、金属性表面に見出される化学種(例えば、金属酸化物および金属水酸化物)に付着する基(例えば、アルコキシシラン基、エポキシ基、無水物基、カルボキシル基、フェノキシ基、ヒドロキシル基、アミノ基、スルホナート基など)を含有する。補完的なポリマーは、(a)反応性の低Tg中央ブロックおよび高Tg末端ブロックを有するトリブロックコポリマー(例えば、SEBSコポリマー)または(b)非反応性の低Tg中央ブロックおよび高Tg末端ブロックを有するトリブロックコポリマー(例えば、SIBSコポリマー)の存在下で、このような金属性表面に付着され得る。上記のように、反応は、必要に応じて触媒の存在下で進行し得る。
上記のように、特定の実施形態において、1つ以上の治療剤が、本発明によるポリマーの領域の上またはその内部に提供される。「治療剤」、「薬剤」、「薬剤活性剤」、「薬剤活性物質」などの関連する用語は本明細書では交換可能に使用することができる。
本発明に関連する使用のための例となる治療剤は以下のものを含む:(a)抗血栓剤、例えばヘパリン、ヘパリン誘導体、ウロキナーゼ、およびPPack(デキストロフェニルアラニンプロリンアルギニンクロロメチルケトン)など;(b)抗炎症剤、例えばデキサメタゾン、プレドニゾロン、コルチコステロン、ブデゾニド、エストロゲン、スルファサラジンおよびメサラミンなど;(c)抗新生物剤/抗増殖剤/分裂阻害剤、例えばパクリタクセル、5−フルオロウラシル、シスプラチン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、エポチロン、エンドスタチン、アンジオスタチン、アンジオペプチン、平滑筋細胞増殖阻止能力があるモノクローナル抗体、およびチミジンキナーゼ阻害剤など;(d)麻酔剤、例えばリドカイン、ブピバカインおよびロピバカインなど;(e)抗凝固剤、例えばD−Phe−Pro−Argクロロメチルケトン、RGDペプチド含有化合物、ヘパリン、ヒルジン、抗トロンビン化合物、血小板受容体拮抗薬、抗トロンビン抗体、抗血小板受容体抗体、アスピリン、プロスタグランジン阻害剤、血小板阻害剤およびダニ抗血小板ペプチドなど;(f)血管細胞増殖促進因子、例えば増殖因子、転写活性化因子、および翻訳促進因子など;(g)血管細胞増殖阻害剤、例えば増殖因子阻害剤、増殖因子受容体拮抗薬、転写抑制剤、翻訳抑制剤、複製阻害剤、阻害抗体、成長因子に対する抗体、増殖因子および細胞毒素から成る二官能性分子など;(h)プロテインキナーゼおよびチロシンキナーゼ阻害剤(例えば、チルホスチン、ゲニステイン、キノキサリン);(i)プロスタサイクリン類似体;(j)コレステロール低下剤;(k)アンジオポエチン;(l)抗菌剤(トリクロサン、セファロスポリン、アミノグリコシドおよびニトロフラントインなど;(m)細胞毒性薬、細胞分裂阻害剤および細胞増殖影響因子;(n)血管拡張剤;(o)内因性血管作用機序に干渉する薬剤;(p)白血球動員の阻害剤、例えばモノクローナル抗体など;(q)サイトカイン;(r)ホルモン;(s)ゲルダナマイシンを含むHSP 90タンパク質(すなわち、熱ショックタンパク質、これは分子シャペロンまたはハウスキーピングタンパク質であり、細胞の増殖および生存に関与する他のクライアントタンパク質/シグナル変換タンパク質の安定性および機能に必要とされる)阻害剤、(t)α受容体拮抗薬(ドキサゾシン、タムスロシンなど)およびβ受容体作動薬(ドブタミン、サルメテロールなど)、β受容体拮抗薬(アテノロール、メタプロロール、ブトキサミンなど)、アンジオテンシン−II受容体拮抗薬(ロサルタン、バルサルタン、イルベサルタン、カンデサルタンおよびテルミサルタンなど)、および鎮痙薬(塩化オキシブチニン、フラボキサート、トルテロジン、硫酸ヒヨスチアミン、ジクロミンなど)、(u)bARKct阻害剤、(v)ホスホランバン阻害剤、(w)Serca 2 遺伝子/タンパク質、(x)アミノキノリン(aminoquizoline)を含む免疫応答修飾剤、例えば、レジキモドおよびイミキモドなどのイミダゾキノリン、および(y)ヒトアポリポタンパク質(例えば、AI、AII、AIII、AIV、AVなど)。
必ずしも上記で列挙したものを除かない数多くの治療剤が血管治療法のための候補として、例えば、再狭窄を標的とする薬剤として、確認されてきた。このような薬剤は本発明の実施のために有用であり、以下のものの1つまたは複数を含む:(a)ジルチアゼムおよびクレンチアゼム(clentiazem)などのベンゾチアザピン、ニフェジピン、アムロジピンおよびニカルダピンなどのジヒドロピリジンならびにベラパビムなどのフェニルアルキルアミンを含むCaチャンネル遮断剤、(b)ケタンセリンおよびナフチドロフリルなどの5−HT拮抗薬、ならびにフルオキセチンなどの5−HT取り込み抑制剤を含むセロトニン経路調節剤、(c)シロスタゾールおよびジピリダモールなどのホスホジエステラーゼ阻害剤、フォルスコリンなどのアデニレート/グアニレートシクラーゼ刺激剤ならびにアデノシン類似体を含む環状ヌクレオチド経路の作用物質、(d)プラゾシンおよびブナゾシンなどのα−拮抗薬、プロプラノロールなどのβ−拮抗薬、ラベタロールおよびカルベジオールなどのα/β−拮抗薬を含むカテコールアミン調節剤、(e)エンドテリン受容体拮抗薬、(f)ニトログリセリン、二硝酸イソソルビドおよび亜硝酸アミルなどの有機硝酸塩/亜硝酸塩、ニトロプルシドナトリウムなどの無機ニトロソ化合物、モルシドミン(molsidomine)およびリンシドミン(linsidomine)などのシドノニミン(sydnonimine)、ジアゼニウムジオレート(diazenium diolate)およびアルカンジアミンのNO付加物などのノノエート(nonoate)を含む一酸化窒素供与体/放出性分子、低分子量化合物(例えば、カプトプリルのS−ニトロソ誘導体、グルタチオンおよびN−アセチルペニシラミン)および高分子量化合物(例えば、タンパク質、ぺプチド、オリゴサッカリド、ポリサッカリド、合成ポリマー/オリゴマーおよび天然ポリマー/オリゴマーのS−ニトロソ誘導体)を含むS−ニトロソ化合物ならびにC−ニトロソ化合物、O−ニトロソ化合物、N−ニトロソ化合物およびL−アルギニン、(g)ACE阻害剤、例えばシラザプリル、フォシノプリルおよびエナラプリルなど、(h)ATII受容体拮抗薬、例えばサララシンおよびロサルチンなど、(i)血小板接着抑制剤、例えばアルブミンおよびポリエチレンオキシドなど、(j)例えばシロスタゾール、アスピリンおよびチエノピリジン(チクロピジン、クロピドグレル)を含む血小板凝集抑制剤、ならびにGP IIb/IIIa阻害剤、例えばアブシキシマム、エピチフィバチドおよびチロフィバンなど、(k)ヘパリノイド、例えばヘパリン、低分子量ヘパリン、硫酸デキストランおよびβ−シクロデキストリンテトラデカサルフェート、トロンビン阻害剤、例えばヒルジン、ヒルログ、PPACK(D−phe−L−プロピル−L−arg−クロロメチルケトン)およびアルガトロバンなど、Fxa阻害剤、例えばアンチスタチンおよびTAP(ダニ抗凝固性ペプチド)など、ビタミンK阻害剤、例えばワルファリンなど、ならびに活性化タンパク質Cを含む凝固経路調節剤、(l)シクロオキシゲナーゼ経路阻害剤、例えばアスピリン、イブプロフェン、フルルビプロフェン、インドメタシン、およびスルフィンピラゾンなど、(m)天然および合成コルチコステロイド、例えばデキサメタゾン、プレドニゾロン、メトプレドニゾロンおよびヒドロコルチゾンなど、(n)リポキシゲナーゼ経路阻害剤、例えばノルジヒドログアイレチン酸およびカフェイン酸など、(o)ロイコトリエン受容体拮抗薬、(p)E−およびP−セレクチンの拮抗薬、(q)VCAM−1およびICAM−1相互作用の阻害剤、(r)例えばPGE1およびPGI2などのプロスタグランジンなどを含むプロスタグランジンおよびその類似体ならびにプロスタサイクリン類似体、例えばシプロステン(ciprostene)、エポプロステノール、カルバサイクリン、イロプロスト(iloprost)およびベラプロスト(beraprost)、(s)ビスホスホネートを含む、マクロファージ活性化予防因子(preventer)、(t)HMG−CoAレダクターゼ阻害剤、例えばロバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、シンバスタチン、およびセリバスタチンなど、(u)魚油およびオメガ3脂肪酸、(v)フリーラジカルスカベンジャー/酸化防止剤、例えばプロブコール、ビタミンCおよびE、エブセレン、trans−レチノイン酸およびSOD模倣物など、(w)FGF経路の作用物質、例えばbFGF抗体およびキメラ融合タンパク質など、PDGF受容体拮抗薬、例えばトラピジルなどを含む様々な増殖因子に影響を及ぼす剤、ソマトスタチン類似体、例えばアンジオペプチンおよびオクレオチドなどを含むIGF経路の作用物質、TGF−β経路の作用物質(例えばポリアニオン性の作用物質(ヘパリン、フコイジン)、デコリン、およびTGF−β抗体など)、EGF経路の作用物質(例えばEGF抗体、受容体拮抗薬およびキメラ融合タンパク質など)、TNF−α経路の作用物質(例えばサリドマイドおよびその類似体など)、トロンボキサンA2(TXA2)経路調節剤、例えばスロトロバン(sulotroban)、バピプロスト(vapiprost)、ダゾキシベン(dazoxiben)およびリドグレル(ridogrel)など、ならびにプロテインチロシンキナーゼ阻害剤、例えばチルホスチン(tyrphostin)、ゲニステイン(genistein)およびキノキサリン誘導体など、(x)MMP経路阻害剤、例えばマリマスタト(marimastat)、イロマスタト(ilomastat)およびメタスタト(metastat)など、(y)細胞運動性抑制剤、例えばサイトカラシンBなど、(z)代謝拮抗薬、例えばプリン類似体(例えば、6−メルカプトプリンまたはクラドリビン、これは塩素化プリンヌクレオシド類似体である)、ピリミジン類似体(例えば、シタラビンおよび5−フルオロウラシル)およびメトトレキサート、ナイトロジェンマスタード、アルキルスルホネート、エチレンイミン、抗生物質(例えば、ダウノルビシン、ドキソルビシン)、ニトロソ尿素、シスプラチン、微小管動態に影響を及ぼす作用物質(例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン、コルヒチン、Epo D、パシタクセルおよびエポチロン)、カスパーゼ活性化剤、プロテアソーム阻害剤、血管形成抑制剤(例えば、エンドスタチン、アンジオスタチンおよびスクアラミン)、ラパマイシン(シロリムス(sirolimus))およびその類似体(例えば、エベロリムス(everolimus)、タクリロリムス(tacrolimus)、ゾタロリムス(zotarolimus)など)、セリバスタチン、フラボピリドールおよびスラミンなどを含む抗増殖剤/抗新生物剤(aa)マトリックス堆積(deposition)/組織化(organization)経路抑制剤、例えばハロフジノン(halofuginone)または他のキナゾリノン誘導体およびトラニラスト(tranilast)など、(bb)内皮化促進剤、例えばVEGFおよびRGDペプチド、ならびに(cc)血液レオロジー調節剤、例えばペントキシフィリンなど。
本発明の実施に有用な多くの追加の治療剤がまた、NeoRx Corporationに譲渡された米国特許第5,733,925号に開示される。この全体の開示は、参考として本明細書に援用される。
本発明の医療デバイスと併せて幅広い範囲の治療剤負荷を使用することができ、治療上有効な量は当業者によって簡単に決定され得る。通常の負荷は、例えば、ポリマーの領域の1重量%以下〜2重量%〜5重量%〜10重量%〜25重量%以上にわたる。
持続放出プロフィールを有する医療デバイスは、本発明のある種の実施形態において有益である。「持続放出プロフィール」によって意味されるのは、治療剤の有効量が医療デバイスから患者の組織または生理学的環境へ延長された時間に、例えば何日間か、何週間かまたは何カ月間にさえ、わたって放出される放出プロフィールである。
本発明によるポリマーの領域を形成するためには、数多くの技法が利用可能である。
例えば、ポリマーの領域が熱可塑性の特徴を有する1つまたは複数のポリマーから形成される場合は、様々な標準的熱可塑性加工技法を使用してポリマーの領域を形成することができる。これらの技法を使用して、例えば、(a)まずポリマーおよび触媒、治療剤などの任意の補完的な作用物質を含有する溶融物と金属表面と接触させ、(b)続いて溶融物を冷却することによって、ポリマーの領域を形成することができる。
熱可塑性加工技法以外の、溶媒に基づく技法を含む、他の加工技法も本発明のポリマーの領域を形成するために使用することができる。これらの技法を使用して、ポリマーの領域を、(a)まずポリマーおよび触媒、治療剤などの任意の補完的な作用物質を含有する溶液または分散液を提供すること、ならびに(b)続いて溶媒を除去すること、によって形成することができる。最終的に選択される溶媒は、1つまたは複数の溶媒種を含有し、一般に乾燥速度、界面張力などの他の要因に加えて、ポリマーの領域を形成するポリマー(および多くの実施形態では治療剤および、有る場合は、補完的な剤も)を溶解させる能力に基づいて選択される。
本発明の一部の実施形態では、溶液(溶媒に基づく加工を使用する場合)またはポリマー溶融物(熱可塑性加工を使用する場合)を含有するポリマーを、基材に塗布してポリマーの領域を形成する。例えば、基材は移植可能なまたは挿入可能な医療デバイスの全体または部分に相当し、それにポリマーコーティングを塗布することができる。塗布技術としては、とりわけ、スピンコーティング技法、ウェブコーティング(web coating)技法、スプレー技法、浸漬技法、空気懸濁を含む力学的懸濁によるコーティングを含む技法、インクジェット技法、静電気技法、およびこれらの方法の組合せが挙げられる。
反応は、例えば、このような加工の間またはそれに続いてエネルギー(例えば熱など)、化学種(例えば、水分)、または反応をもたらす任意の他の作用因子への曝露によって)誘発することができる。
本明細書では、様々な実施形態を具体的に例示しかつ記載しており、本発明の変更形態および変形形態が上記の教示によって取り上げられており、かつ本発明の趣旨および意図される範囲を逸脱することなく付帯の特許請求の範囲の範囲内である。

Claims (21)

  1. 金属性領域と接触したポリマーの領域を含む、医療デバイスであって、該ポリマーの領域は、低Tgブロックと高Tgブロックと、ハロ−シラン基、アルコキシ−シラン基、エポキシ基、無水物基、フェノキシ基、ヒドロキシル基、アミノ基、スルホナート基、カルボキシル基、およびこれらの組み合わせから選択される付着促進基を含むポリマーとを含有するブロックコポリマーを含み、該付着促進基を含む該ポリマーは、該ブロックコポリマー、該ポリマーの領域内の任意の追加のポリマーまたはそれらの両方であり、該付着促進基を含む該ポリマーは、該付着促進基を介して該金属性領域に共有結合し、該医療デバイスは、移植可能なまたは挿入可能な医療デバイスである、医療デバイス。
  2. 複数のポリマーの領域を含む、請求項1に記載の医療デバイス。
  3. 前記ブロックコポリマーが1つの低Tg中央ブロックおよび複数の高Tg末端ブロックを含む複数の枝を有するブロックコポリマーである、請求項1に記載の医療デバイス。
  4. 前記低Tg中央ブロックが、ポリオレフィンブロック、ポリアクリレートブロックおよびポリシロキサンブロックから選択され、前記高Tg末端ブロックが、ポリ(ビニル芳香族)ブロックおよびポリメタクリレートブロックから選択される、請求項3に記載の医療デバイス。
  5. 前記低Tg中央ブロックがポリアルケンブロックであり、前記高Tg末端ブロックがポリ(ビニル芳香族)ブロックである、請求項3に記載の医療デバイス。
  6. 前記ポリアルケンブロックが、エチレン、ブチレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン、およびこれらの組合せから選択されるモノマーを含む、請求項5に記載の医療デバイス。
  7. 前記ポリビニル芳香族ブロックが、スチレン、アルキル置換スチレンおよびこれらの組合せから選択される芳香族モノマーを含む、請求項5に記載の医療デバイス。
  8. 前記付着促進基を含む前記ポリマーが、前記ブロックコポリマーである、請求項1に記載の医療デバイス。
  9. 前記付着促進基が、エポキシ基、フェノキシ基、ヒドロキシル基、およびそれらの組み合わせから選択される、請求項8に記載の医療デバイス。
  10. 前記付着促進基が、無水物基、カルボキシル基、アミノ基、およびそれらの組み合わせから選択される、請求項8に記載の医療デバイス。
  11. 前記付着促進基が、ハロ−シラン基、アルコキシ−シラン基およびそれらの組み合わせから選択される、請求項8に記載の医療デバイス。
  12. 前記ポリマーの領域が、さらに前記追加のポリマーを含む、請求項1に記載の医療デバイス。
  13. 前記ブロックコポリマーが、ポリオレフィンブロック、ポリアクリレートブロックおよびポリシロキサンブロックから選択される低Tg中央ブロックとポリ(ビニル芳香族)ブロックおよびポリメタクリレートブロックから選択される高Tg末端ブロックとを含む複数の枝を有するブロックコポリマーであり、前記追加のポリマーが、低Tgポリオレフィンブロック、低Tgポリアクリレートブロック、低Tgポリシロキサンブロック、高Tgポリ(ビニル芳香族)ブロックまたは高Tgポリメタクリレートブロックを含む、請求項12に記載の医療デバイス。
  14. 前記追加のポリマーが、エポキシ基、フェノキシ基、ヒドロキシル基およびこれらの組み合わせから選択される付着促進基を含む、請求項12に記載の医療デバイス。
  15. 前記追加のポリマーが、無水物基、カルボキシル基、アミノ基およびこれらの組み合わせから選択される付着促進基を含む、請求項12に記載の医療デバイス。
  16. 前記追加のポリマーが、ハロ−シラン基、アルコキシ−シラン基およびこれらの組み合わせから選択される付着促進基を含む、請求項12に記載の医療デバイス。
  17. 前記ポリマーの領域が、前記金属性領域を部分的にのみ覆う層の形態である、請求項1に記載の医療デバイス。
  18. 前記ポリマーの領域内に治療剤が提供される、請求項1に記載の医療デバイス。
  19. 前記治療剤が、抗増殖剤、血管細胞増殖促進剤、抗菌剤、鎮痛剤、免疫抑制剤、抗炎症剤、抗痙攣剤、α遮断剤、カルシウムチャンネル遮断剤、β作動薬、抗新生物剤(neoplastic agent)、細胞増殖抑制剤、およびこれらの組合せから選択される、請求項18に記載の医療デバイス。
  20. ステントである、請求項1に記載の医療デバイス。
  21. 前記ブロックコポリマーが、20mol%以上のビニル芳香族モノマーを含むポリ(ビニル芳香族−b−アルケン−b−ビニル芳香族)コポリマーである、請求項1に記載の医療デバイス。
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