JP2010284227A - 着用物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】すそ回りから股下にかけた締め付けバランスが良好で着用感が良く、しかも防漏性に優れ、かつ着用外観の良い着用物品及びその製造方法を提供する。
【解決手段】腹側部Fから股下部Cに向かってレッグ開口部Loの周縁に沿って延在し、該股下部Cにおいて曲折して着用物品の幅方向中央Qに向けさらに延びる腹側弾性部材3fと、背側部Rから股下部Cに向かって前記レッグ開口部Loの周縁に沿って延在し、該股下部Cにおいて曲折して着用物品の幅方向中央Qに向けさらに延びる背側弾性部材3rとを有し、前記腹側弾性部材3f及び背側弾性部材3rは前記曲折した領域ないしその近傍で交差し、この交差点6よりも着用物品の幅方向中央Qに向かう領域において、前記両弾性部材3f,3rは互いに隣接して配置されている着用物品10。
【選択図】図1

Description

本発明は着用時にウエスト開口部と一対のレッグ開口部を構成する着用物品に関する。
着用時にウエスト開口部と一対のレッグ開口部とが構成されるパンツ型ないし展開型のおむつ及びおむつカバーがある。これら一般的なおむつ等においては、レッグ弾性部材が一対のレッグ開口部のそれぞれの周縁に沿った形で配されている。これにより、着用者の大腿部を適度に締め付け、おむつのズレや汚物の漏れを防いだ良好な装着状態が実現される。
かかるおむつ等において、特にパンツ型おむつの一対のレッグ開口部周縁に沿って、腹側部から股下部に亘って配された複数本の腹側弾性部材と、背側部から股下部に亘って配された複数本の背側弾性部材とを有するものが開示されている(特許文献1参照)。この腹側及び背側弾性部材は、それぞれ股下部でおむつ幅方向中央に向かって延出する延在部を有し、かつおむつ幅方向中央に達しない位置に端部を有する。このおむつは、その展開かつ伸張状態において、上記股下部における各弾性部材の配置総幅(具体的には3本の糸ゴムが配置された並設幅)Wが、腹側部及び背側部で前記弾性部材がサイドシール位置に到達したところでの配置総幅の合計(W+W)よりも小さくされている。このようにすることで大便後のおむつ替えを衛生的にでき、かつ、はきやすくて着用感がよく、吸収性能や防漏性能に優れ、しかも見栄えのよいパンツ型使い捨ておむつを提供することができる。しかし、上記特許文献1では上述のとおり股下部における各弾性部材の配置総幅Wがサイドシール位置での配置総幅(W+W)との関係で調節されているものの、各弾性部材の重なり方や、離間のし方については特に着目されていない。
特開2003−102779号公報
本発明は、すそ回りから股下にかけた締め付けバランスが良好で着用感が良く、しかも防漏性に優れ、かつ着用外観の良い着用物品及びその製造方法の提供を課題とする。また、上記の良好な着用感が着用者の動きによっても損なわれにくく、しかも複雑な構造や加工を要さず高速での大量生産に好適に対応することができる着用物品及びその製造方法の提供を課題とする。
本発明は、腹側部及び背側部と該両部の間の股下部とを有し、着用状態でウエスト開口部と一対のレッグ開口部とを構成する着用物品において、前記腹側部から股下部に向かって前記レッグ開口部の周縁に沿って延在し、該股下部において曲折して着用物品の幅方向中央に向けさらに延びる腹側弾性部材と、前記背側部から股下部に向かって前記レッグ開口部の周縁に沿って延在し、該股下部において曲折して着用物品の幅方向中央に向けさらに延びる背側弾性部材とを有し、前記腹側弾性部材及び背側弾性部材は前記曲折した領域ないしその近傍で交差し、この交差点よりも着用物品の幅方向中央に向かう領域において、前記両弾性部材は互いに隣接して配置されている着用物品に関する。
また、本発明は上記パンツ型着用物品を製造するための製造方法であって、外装材反を送り出す工程、該外装材反に2条の長尺弾性素材を互いに周期的に交差させながら配置する工程、前記2条の弾性部材の交差点間の少なくとも2か所で該2条の弾性部材を1つの接着領域が跨ぐよう前記両弾性部材を前記外装材反の少なくとも一方に接着させる工程、前記2か所の接着領域間で前記2条の弾性部材をそれぞれ切断し、前記交差点から切断された側の端部にかけて前記2条の弾性部材が隣接するように固定させ、おむつにおいてレッグホールとなる開口部分を形成させる着用物品の製造方法を提供するものである。
本発明の着用物品は、すそ回りから股下にかけ締め付けバランスが良好でその部分の圧力が適度に分散され着用感が良い。さらに股下において弾性部材の引張力が適度に働きその部分の過度のたるみや縮みを起こさず高い防漏性とともに吸収体を内部に配したときにはその安定した吸収保持性に優れ、かつ着くずれをしにくい着用外観の良い着用物品を複雑な構造や加工を要さず高速で安価に大量に生産することができる。
本発明における一実施形態(実施形態1)としてのパンツ型使い捨ておむつを概ね着用状態として腹側のやや着用者左側上方からみて模式的に示した一部切欠斜視図である。 図1に示すパンツ型おむつの展開かつ伸張状態を肌面側から示す一部切欠平面図である。 図2に示すパンツ型おむつの股下部の弾性部材の配設状態をさらに模式化して示す部分拡大平面図である。 本発明における別の実施形態(実施形態2)としての弾性部材の配設状態を模式化示す部分拡大平面図である。 本実施形態1のパンツ型使い捨ておむつを幼児が着用したときの状態として歩行方向前方から見た斜視図である。 本発明の製造方法の一実施態様を模式的に斜視図により示した工程説明図である。 図6に示した実施態様における吸収体の配設工程において接着剤塗布領域の一例を示す平面図である。 図6に示した製造方法に係る実施態様において長尺弾性素材が配置された直後の状態を示す部分拡大平面図である。 図6に示した製造方法に係る実施態様において長尺弾性素材が引張され隣接した状態を示す部分拡大平面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態である幼児用のパンツ型使い捨ておむつについて詳細に説明する。
図1は、本発明における第1の実施形態としてのパンツ型の使い捨ておむつ10を概ね着用状態の形状として腹側のやや着用者左側上方からみて模式的に示した一部切欠斜視図である。図2は図1に示すパンツ型おむつの展開かつ伸張状態を肌面側から示す一部切欠平面図であり、図2中円の部分は拡大されている。本実施形態1のおむつは、ウエスト開口部Woと一対のレッグ開口部Loとを有し、おむつの左右両側の側縁部にウエスト開口部Woからレッグ開口部Loにかけて着用者の背丈方向に延びて接合されるサイドシール部7を有する。そして、おむつの外形をなす外装材1の肌当接面側には液体等を吸収保持する吸収体2を備える。吸収体2の形状については長手方向への長方形であったり、砂時計状であったりその他形状でも構わないが、本実施形態においては長方形の物として示している。また、該吸収体の左右両側外方に外装材が着用者側に起立する立体ギャザー(図示せず。)を設けてもよい。
サイドシール部で展開したおむつは外装材1が砂時計形状とされて、吸収体2を中央に覆うようにして配置されている。吸収体2の長手方向の前後両側縁の外方には、延在するフロントフラップ部Ff及びリアフラップ部Frが配され、吸収体2の幅方向の左右両側縁の外方にも延在する側縁部が広がっている。本実施形態1において外装材1は、肌面側の液不透過性の多孔質層11と非肌面側の外層不織布12とからなり、上記多孔質層11と外層不織布12との間には、弾性部材が組み込まれている。具体的には、ウエスト開口部Woの近傍の縁部のウエスト弾性部材8a及びこれより股下側に位置する胴回り弾性部材8bが外装材1の内部に組み込まれて配設されている。これらの組立て状態で環状になる弾性部材により、おむつ10は着用者の胴回りを適度に締め付け良好なフィット性を示す。また、レッグ開口部Loの縁部近傍にはレッグ弾性部材3が配設され、着用者の足の付け根回りをバランス良く適度に締め付けて良好な装着性とこの部分からの液等の漏れ防止性とを発揮する。このレッグ弾性部材3の詳細な機能及び特徴は後で詳しく述べる。
本実施形態においては外装材1の肌面側に吸収体2が配設されている。該吸収体2は、積繊されたパルプ繊維や吸収性ポリマー等で構成された吸収コア(図示せず)が、液透過性の繊維シートにつつまれてなる。この吸収体2を外装材1に取り付ける方法は特に限定されないが、例えば面状、線状、スパイラル状にホットメルト接着剤を塗布して接着することができる。
本実施形態のパンツおむつにおいては、組み立てられたときレッグ弾性部材3がレッグ開口部Lの周縁に沿って閉じた環状になるように配置されており、腹側部Fから股下部Cに亘って配された3本の腹側弾性部材3fと、背側部Rから股下部Cに亘って配された3本の背側弾性部材3rとで構成されている。この腹側及び背側弾性部材3f,3rは、両者が交差する交差点6ないしその近傍で緩やかな弧を描いて曲折し、幅方向中央、具体的にはおむつを幅方向に2等分する中央線Qに向かって延出し延在部3eをなしている(図2参照)。この延在部3eにおいて各弾性部材は、おむつ幅方向中央に達しない位置において端部(端部基線3t参照)をなすようにされている。このようにして延在部3eは弾性部材端部基線3tと交差点基線3sとの間に形成され、この部分で腹側弾性部材3fと背側弾性部材3rとが隣接した状態とされている。
本実施形態についてより詳細に説明する。おむつ10の展開状態においてみると(図2参照)、腹側弾性部材3fは腹側部から股下部に延びる長尺の糸ゴム3f、3f、3fからなり、他方背側弾性部材3rは背側部から股下部に延びる長尺の糸ゴム3r、3r、3rからなる。上記腹側及び背側弾性部材のそれぞれの交差点6は腹側フラップ部Ff側からみて第1交差点61,第2交差点62,第3交差点63からなり、該交差点6から幅方向中央へ向かう延在部3eで腹側弾性部材3fと背側弾性部材3rとはそれぞれ対応する弾性部材(糸ゴム)3f/3r、3f/3r、3f/3rにおいて隣接して配置されている。ここで交差点6は吸収体2の端縁2tより、おむつ幅方向中央側にある。この領域で弾性部材が重ならずに近く隣接して配置される。このようにすることによりおむつのすそ回りが当たる足の付け根においてバランス良く弾性伸縮力が配分され、特に小またq(図5)における引張力が集中しすぎず適度に分散され好ましい。
本発明において弾性部材の隣接とは、展開状態の着用物品の平面視(図2参照)において弾性部材どうしが重ならずに互いに側部で接触した状態をいい(ただし図面においては理解の便宜を考慮しやや離間させて示している。)、製造上の不可避的なずれ等による微小な重なりや離間があってもよい。隣接状態の弾性部材において許容される離間の程度は特に限定されないが、例えば弾性伸縮作用において並設された弾性部材が一体的に働く範囲内に配置されていることが好ましく、1本の弾性部材を幅方向に2等分する中央線を想定するとこの中央間の距離d(図3,図4参照)として0〜5mmとすることが好ましく、0〜3mmとすることがより好ましい。1本の弾性部材の幅(太さ)も特に限定されないが、本実施形態において各弾性部材(3f,3r,3f,3r,3f,3r)の幅(太さ)を0.1〜0.6mmとすることが好ましく、0.2〜0.4mmとすることがより好ましい。この1本の弾性部材の幅(太さ)と上記許容隣接間隔dとの関係としていえば、許容隣接間隔dを各弾性部材の幅の0〜50倍とすることが好ましく、0〜15倍とすることがより好ましい。
図3は図2に示すパンツ型おむつの股下部の弾性部材の配設状態をさらに模式化して弾性部材3を主体に実線で示す部分拡大平面図であり、吸収体は省略して図示してある。上記のように隣接して配置された両弾性部材3f、3rは接着領域5(5a,5b)で固着されており、図3には図面右側の片側のみを示したがこれは左右両側のレッグ開口部側において同様である。本実施形態において股下中央の接着領域5aは交差点6よりもおむつ幅方向中央Q側にある。ここで重要なことは、その接着領域5(5a)よりレッグ開口部L側の弾性部材の交差点6ないしその周辺には接着剤を付与せず、両弾性部材が非接着状態とされていることである。これにより交差点付近で両弾性部材3f、3rが外装材1とは独立して伸縮自在となり拘束されずに着用者の動きに合わせて追従する。他方、延在部3eでは外装材にしっかりと接着されているため、嵩高く厚みのある吸収体2の影響で着用時に膨出しがちなこの部分の変形に対しておむつ幅方向外方に適度に引張する。この実施形態により得られる利点については図5に基づき後でさらに詳述する。なお、本実施形態においては、接着領域5bの部分において弾性部材3f,3rが外装材に接着されておりレッグ開口部周縁における安定した配設形態が維持されている。このことは図4においても同様であり、さらに接着領域5a及び5bの配置における詳細についてはその製造方法の一実施態様として図7に基づき後述する。
本実施形態において延在部3eの長さ(交差点基線3sから端部基線3tまでの距離)は特に限定されないが20〜80mmとすることが好ましく、30〜50mmとすることがより好ましい。また腹側弾性部材3fと背側弾性部材3rとが隣接して配置される許容離間距離dについては先に述べたとおりである。弾性部材間の離間距離(部材中央間の距離)d(図3)、d、d(図4)は3〜10mmであることが好ましく、5〜8mmであることがより好ましい。左右の弾性部材の端部基線3t間で弾性部材の配されていない弾性部材非配設部13の幅dは10〜70mmであることが好ましく、20〜60mmであることがより好ましい。また本実施形態のおむつは、腹側弾性部材3f及び背側弾性部材3rが交差しておむつの幅方向の中央に向け延びる延在部3eが股下直下より腹側の小またq(概ね男子の性器のある部分の周辺)に寄せられている(図5参照)。腹側部F側への延在部3eの偏移の程度は、特に限定されないが通常の幼児用のおむつを考慮するなら、10〜50mm程度偏移させることが好ましい。股下での弾性部材が隣接して配置される複数の弾性部材の配置総幅d(図3)、d(図4)を好適に調整することもまた好ましく、幼児用のおむつを考慮すると該総幅d、dを10〜50mm程度にすることが実際的である。
次に、本発明の第2実施形態として、図3に示した領域に対応して弾性部材の配設状態の変形例を模式的に示した図4を参照して説明する。第2実施形態のおむつは、図4に示すように、股下部に、腹側弾性部材3fと背側弾性部材3rとが曲折しながら交差した交差点6を左右に1つずつ有する。さらに両弾性部材3f及び3rはこの交差点をすぎおむつ幅方向中央にむけ延び延在部3eをなしている。本実施形態においては、左右それぞれの延在部3eに、さらに交差点のない状態で幅方向中央部に緩やかに弧を描いて曲折して延びる腹側弾性部材3f,3fおよび背側弾性部材3r,3rが並行して配されている。
なお、本発明においては、図3及び図4に示した実施形態以外にも、弾性部材の本数、材質、交差点の数や位置等を任意に変更することもできる。
図5は第1実施形態のパンツ型おむつを幼児が着用したときの状態として歩行方向前方から見た斜視図である。弾性部材3が交差点をすぎた中央に向かって隣接する延在部3eが位置するおむつの小またqは、パンツ型おむつにおいて排尿部に近く防漏性について重要な機能を果たす部位である。また、自立して歩行を始めた幼児の、歩くときの着くずれや見ために大きな影響を与える部分でもある。
本実施形態において、小またqでは、幅方向中央へ向かう隣接する弾性部材3が延在部3eにおいて外層材1に固着され、一方、幅方向中央では弾性部材が配設されていない(非配設部13)。このようにして、股下でのバランスの良い弾性伸縮力が実現され、良好なフィット性が得られる。さらに、延在部3eにおいて並列する腹側弾性部材3fと背側弾性部材3rとが隣接した状態であり、これらが重なったり離間したりしたのでは実現されない、腹側及び背側からはたらく伸縮力ないし引張力が適度に分散され、肌にやさしく着用感に優れた履き心地を実現する。また、延在部3eにおいてよりレッグ開口部Lo側の弾性部材の交差点6周辺は非接着状態にされている。このことにより着用時に幼児が歩き回ったりして動きがあったときにも延在部にかかる偏った収縮力が伝播しにくく、着くずれを防ぐ。その結果、この部分を不用意に膨出させたりせず、小またに対応する周縁q近傍で外見上看者に向け凹となった、特に歩行姿勢でスッキリとした外観が維持される。
さらにこの作用は横漏れの防止性にも効果を奏する。レッグ開口部における小またqは、内股の大きなじん帯があり動きに伴って大きな起伏を生じ、幼時がハイハイしたり歩いたりすると、特に横漏れの原因につながりやすい部分である。これに対し、本実施形態によれば、前述のとおり股下部分において2条の弾性部材は、交差点6周辺が非接着状態とされたことにより、これらが外装材とは独立して伸縮自在である。そのためこの部分での変形追従性がきわめて高く、すそ回りと幼児の肌面とに過度の隙間があかず効果的に漏れを抑制することができる。
さらにまた、本実施形態のおむつよれば、上記の優れた機能を達成するに当たり、おむつの複雑な構造変更や特別な部材の追加の必要がなく、高速かつ大量に生産する際の製造適性に優れる。
外装材の材料は、この種の物品に一般的に用いられるものを好適に使用することができる。外装不織布としては、例えばエアースルー不織布、ヒートロール不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布等の各種製法による不織布、織布、編布、樹脂フィルム等が挙げられ、これらを積層一体化させてなるシート材等を用いることができる。多孔質シートは通気性であるが液不透過性のシート材からなることが好ましい。必要に応じて水蒸気の透過性のものであってもよい。具体的には、十分な水蒸気透過性を得るために、炭酸カルシウム等のフィラーからなる微粉を分散させたポリエチレン等の合成樹脂製のフィルムを延伸し、微細な孔をあけた多孔質フィルムを用いることが好ましい。多孔質シートは1枚であっても複数のシートを組み合わせたものであってもよい。
弾性部材の材料としては、吸収性物品に用いられる通常の弾性材料を用いることができ、例えば素材としては、スチレン−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、天然ゴム、EVA、伸縮性ポリオレフィン、ポリウレタン等を挙げることができ、形態としては、断面が矩形、正方形、円形、多角形状等の糸状ないし紐状(平ゴム等)のもの、或いはマルチフィラメントタイプの糸状のもの等を用いることができる。
上記各実施形態においては本発明の着用物品としてパンツ型おむつを例に示したが、吸収性本体を別体として肌面側に配置して用いられるパンツ型おむつカバーであることも好ましい。ここで吸収性本体は、排泄される尿等を吸収するものであれば特に限定されないが、例えば尿とりパッド等の吸収パッドが挙げられる。吸収パッドは、例えば、液透過性の表面シート、液不透過性の防漏シート、及び両シート間に介在された液保持性の吸収体を具備し、平面視矩形状の縦長形状に形成されたものが挙げられる。そして、吸収パッドの長手方向の両側には、左右一対の立体ガードが形成されていることが好ましく、各立体ガードは、吸収パッドの長手方向の両側に、立体ガード弾性部材を有する立体ガード形成用のシート材を配設して形成されていることが好ましい。このような吸収パッドの長手方向を着用者の背側から腹側に股間を介してわたすようにして、該パッドの液透過シート側を着用者の肌に当接するよう配置する。おむつカバーは、この吸収パッドを覆うようにして着用することが好ましい。
本発明のパンツ型着用物品は上述のようなパンツ型のおむつやおむつカバーのほか、生理用ショーツ、ショーツ型ナプキンなど、パンツ型の構造を有する着用物品一般を含む概念である。このパンツ型着用物品は、乳幼児用のものであっても、成人用のものであってもよい。
次に、上述した本発明のパンツ型着用物品の好ましい製造方法について説明する。図6は本発明の製造方法の一実施態様(実施態様1)を模式的に斜視図により示した行程説明図である。図7〜9は図6の製造中間物を拡大して示した平面図である。本実施態様においては、長尺弾性素材73を腹側弾性素材73aと背側弾性素材73bとに分かれた状態で送り、位置決め機79を通した後(工程P)、外層不織布反(第2外装材反)72と多孔質層反(第1外装材反)71とからなる外装材反70の間に組み込んでいく(工程P)。このとき、位置決め機79を方向mに往復動作させ、2条の長尺弾性素材を周期的に蛇行させて2層の外装材反70の間に配置する。一対の位置決め機79は上記往復動作によっても互いに接触しない位置に設置されている。上記蛇行させる周期は製造する着用物品の種類や寸法によって調節すればよいが、通常のパンツ型おむつにおいては、1つのおむつにおいて両長尺弾性素材が略股下部Cで2回交差するように蛇行させる(図7では1つのおむつを画成する範囲を境界補助線間S−Sで示している。)。配置された長尺弾性素材73は多孔質層反71及び外層不織布反72の一方又は両方にあらかじめ塗布した接着剤により接着固定される。なお、図6においては腹側弾性素材73aと背側弾性素材73bとをそれぞれ1本の線として示しているが、省略して図示したものであり、本実施態様においてはそれぞれ3本の長尺弾性素材であり(図7参照)、前記第1実施形態のおむつを製造する例として示している。
上記のあらかじめ接着剤を塗付した領域を、多孔質層反71側の塗付領域を例に示すと、図7に示したように第1接着領域5bと第2接着領域5aとからなる。第1接着領域5bはおむつの前身項及び後身項の広範な領域を占めており、多孔質層反(第1外装材反)71と外層不織布反(第2外装材反)72との面接着を担い、おむつとしたときに一体となった外装材1としておむつの外形をなす。また、図6には図示していないが、長尺弾性素材73と同様に2層の多孔質層反71及び外層不織布反72の間に組み込まれる別の長尺弾性素材の接着に用いられる。この別の長尺弾性素材がおむつにしたときにウエスト弾性部材8a及び胴回り弾性部材8bとなる(図2参照)。第2接着領域5aは、2条の長尺弾性素材73(73a、73b)の両方を跨ぐように配置され、該弾性素材の一部を接着して固定する役割を果たす。このとき、第2接着領域は、蛇行して配置された長尺弾性素材73a、73bの2つの交差点6,6間に2か所ずつ設けられている。この第2接着領域5aにより接着固定された部分が、おむつに組み立てたときに交差点からおむつ幅方中央に向かう延在部3eとなる(図2参照)。ただし、第2接着領域5aは、延在部3eにおいて、2条の弾性部材の隣接形態が得られれば、さらに接着領域を分割して3か所以上に設けてもよい。なお、本実施形態において第2接着領域は吸収体2によって平面視において覆われる位置に配置されている(図7中の吸収体配設予定位置2a参照)。
次に、上述した第2接着領域5aで2つの長尺弾性素材が近づいていき隣接するときの状態を説明する。図8は工程Pにおいて長尺弾性素材73a、73bが配置された直後の状態を示す部分拡大平面図である。この状態において長尺弾性素材73のテンションが作用する前の交差点66は完成品よりも第2接着領域5aからみておむつ幅方向外側、つまりレッグ開口予定Lh’部にあり(間隔S参照)、第2接着領域5aにおいて腹側弾性素材73aと背側弾性素材73bとが隣接せず離間している。その後にレッグ長尺弾性部材にかけられたテンション(引張力)Teにより各長尺弾性素材が徐々に近づいていき隣接配置となる。この隣接状態を示したものが図9であり、長尺弾性素材73の交差点6は引張前の交差点66から幅方向中央に移動する(間隔S参照)。上記の工程Pの後に前記交差点6,6間で、腹側長尺弾性部材73aと背側長尺弾性部材73bとを切断することにより(工程P)、切断端部は縮み弾性部材端部3tをなす(図3参照)。特に本実施態様においては、隣接した2本の弾性部材を一度に切断することができ高い製造効率を実現することができ好ましい。他方第2接着領域5aにはおむつ幅方向に延びて両弾性素材が隣接した延在部3eが形成されることなる。
上記工程Pで弾性素材を切断した後に、工程Pにおいて吸収体2を取り付ける。吸収体2が配置される部分で胴回りギャザーをなす弾性素材の収縮力を生じさせないよう、吸収体を取り付ける前に該弾性素材を予め切断しておいてもよい。その後、工程pにおいて吸収体2,2の間の多孔質層反71及び外層不織布反72が共に所定の形状Lh’で刳り貫かれ、おむつにおいてレッグホールとなる開口部分Lhが形成される(図6、図7参照)。
本実施形態においては、外層不織布反72の一部が多孔質層反71の縁よりもおむつ幅方向(CD方向)で延出するようにしており、この延出部分を、該多孔質シート71側へ折り込む加工が施される(工程p)。次に、外装材反70(多孔質層反71及び外層不織布反72)が左右両側から立ち上げられ、両者が対面するように折り畳まれている(工程p)。この2つ折りにされ対面した外装材反70の吸収体2,2のほぼ中間位置を強く接合する(工程p)。この接合は例えばヒートシールにより行うことができ、これによりおむつとしたときのサイドシール部7が形成される(図1参照)。その後、境界補助線Sの部分で切断して(工程p)、ウエスト開口部Woと一対のレッグ開口部Loを有する第1実施形態のパンツ型使い捨ておむつ10が得られる。
本発明のパンツ型着用物品の製造方法のほか、2条の長尺弾性素材を周期的に蛇行させて1層の外装材反の上に配置するものであってもよい。(図示せず)
1 外装材
2 吸収体
3 レッグ弾性部材
3e 延在部
3s 交差点基線
3t 端部基線
5 接着剤付与領域
6 交差点
7 サイドシール部
8 胴回り弾性部材
10 パンツ型おむつ
11 多孔質層
12 外層不織布
13 弾性部材非配設部
70 外装材反
71 第1外層材反(多孔質層反)
72 第2外層材反(外層不織布反)
73 長尺弾性素材

Claims (8)

  1. 腹側部及び背側部と該両部の間の股下部とを有し、着用状態でウエスト開口部と一対のレッグ開口部とを構成する着用物品において、前記腹側部から股下部に向かって前記レッグ開口部の周縁に沿って延在し、該股下部において曲折して着用物品の幅方向中央に向けさらに延びる腹側弾性部材と、前記背側部から股下部に向かって前記レッグ開口部の周縁に沿って延在し、該股下部において曲折して着用物品の幅方向中央に向けさらに延びる背側弾性部材とを有し、前記腹側弾性部材及び背側弾性部材は前記曲折した領域ないしその近傍で交差し、この交差点よりも着用物品の幅方向中央に向かう領域において、前記両弾性部材は互いに隣接して配置されている着用物品。
  2. 前記腹側弾性部材及び背側弾性部材は前記着用物品の股下部の幅方向中央に達しない位置に端部を有する請求項1に記載の着用物品。
  3. 前記腹側弾性部材及び背側弾性部材は、その交差点よりも着用物品の幅方向中央に向かう領域の少なくとも一部で着用物品の外形をなす外装材に接着され、一方、前記交差点及びその周辺では非接着状態とされた請求項1又は2に記載の着用物品。
  4. 前記腹側弾性部材及び背側弾性部材がそれぞれ前記着用物品の左右両側に配設されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の着用物品。
  5. 前記腹側弾性部材及び背側弾性部材が、それぞれ複数本の長尺弾性部材が並設されて構成された請求項1〜4のいずれか1項に記載の着用物品。
  6. 外装材反を送り出す工程、該外装材反に2条の長尺弾性素材を互いに周期的に交差させながら配置する工程、前記2条の弾性部材の交差点間の少なくとも2か所で該2条の弾性部材を1つの接着領域が跨ぐよう前記両弾性部材を前記外装材反に接着させる工程、前記2か所の接着領域間で前記2条の弾性部材をそれぞれ切断し、前記交差点から切断された側の端部にかけて前記2条の弾性部材が隣接するように固定させ、おむつにおいてレッグホールとなる開口部分を形成させる着用物品の製造方法。
  7. 前記外装材反を2層のものとして送り出し、前記2条の長尺弾性素材を前記2層の外装材反の間に配置する請求項6に記載の着用物品の製造方法。
  8. 前記2条の長尺弾性素材については、その交差点及びその周辺を前記外装材反に対して非接着状態にする請求項6又は7に記載の着用物品の製造方法。
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