JP2010279689A - 圧縮気体を使った人工筋肉 - Google Patents
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Abstract
【課題】人工筋肉の実用化には、よく縮み、強い力が取り出せれば小型化が可能になり、介護、リハビリ用補助器具として違和感無く使う事が出来る。しかし従来の空気圧人工筋肉は収縮率が低くまた被せる繊維は外周を大きく膨らますと、糸の絡み目が糸ズレして網目が広がり弱い部分が出来るので、そこに圧力が集中し中のチューブが爆裂して耐圧に問題がある。
【解決手段】網目繊維(組紐レース)とその内側のチューブからなり、繊維の構造には丈夫で結び目が小さくて糸ズレしない組紐レースを使い、その組紐レースをチューブの外周に被せて膨張体を作り、膨張体の外周より小さい内径の組紐レースを収縮体として膨張体の外周に被せると、膨張体はゴムチューブと違い、縮みながら外側の収縮体を押し広げ30%を超える収縮率が実現出来る。
【選択図】図1
【解決手段】網目繊維(組紐レース)とその内側のチューブからなり、繊維の構造には丈夫で結び目が小さくて糸ズレしない組紐レースを使い、その組紐レースをチューブの外周に被せて膨張体を作り、膨張体の外周より小さい内径の組紐レースを収縮体として膨張体の外周に被せると、膨張体はゴムチューブと違い、縮みながら外側の収縮体を押し広げ30%を超える収縮率が実現出来る。
【選択図】図1
Description
本発明は、ゴムチューブに圧縮気体を流入させて収縮させる人工筋肉に関するものである。
本発明の人工筋肉は、ゴムチューブの外周を繊維で覆ったチューブ内部に圧縮気体を流入させるとその圧力でチューブ径は大きくなり、長さは短くなることが特徴である。一方、外周を繊維で覆っていないゴムチューブ内に圧縮気体を加えてチューブ径を2倍にすると、長さも4倍以上に伸び、収縮することはない。その為にチューブの外周を被覆した繊維の力で収縮させようとしてもゴムチューブの軸方向へ伸びようとする力とのバランスからゴム材質を種々変化させ、圧縮気体の圧力を変えても収縮率は25%が限界であった。
空気圧を使った人工筋肉 出典:フリー百科事典「ウイキペディア」McKibben(マッキベン)型人工筋肉は1961年、Joseph Mckibbenによって開発された。ゴムチューブの外周をナイロン繊維で覆った形状で、圧縮空気を内部に加えることで収縮する、ことが記載されている。
本発明は,筋肉としての収縮率を高め、収縮力が強く、しかも耐圧、耐久性のある人工筋肉を提供することを目的とする。
本発明は筋肉としての収縮率、すなわち人工筋肉の内部に圧縮気体を流入させて収縮する率を上げるために、ゴムチューブの表面に繊維を被せるだけではなく、物理的強度があり、結束部が小さな組紐レースを二重に重ねて覆い、外側の組紐レースは内側の組紐レースよりも内径を小さくしたものである。そして、圧縮気体を流入させると内側の組紐レースは外側の組紐レースを押し広げて人工筋肉は大きく収縮する。さらにチューブを紙風船のように折りたたみ、チューブ断面を星型にすれば材料はゴム以外の合成樹脂も使え、耐圧、耐久性共に向上できるものである。
本発明はマッキベン型の収縮率は25%が限界であるのに対し、収縮率が30%を超えた小型の人工筋肉が可能となる。
図1は、本発明の人工筋肉であり、これはゴムチューブ(A)と組紐レース(B)を一体成型した膨張体と、組紐レースB(黒色)の外側を覆うように取り付けた組紐レースC(白色)の収縮体からなっている。膨張体(AB)に圧縮気体を流入させる(加える)と外周を膨張させながら長さを収縮させる。外側の組紐レース(白色)Cは内側から押し広げられるから更にその長さを収縮することが出来のである。人工筋肉のサイズは使用目的により太細長短自由に作れる。B,Cの組紐レースの外周の網目の数は16目で同じであるが網目の一辺の寸法はBが10に対してCを8の比率の寸法とすると、Bの外周とCの外周の比率は10対8となる。この人工筋肉の左右には力を取り出す金具Eを付け、片方の金具には圧縮気体を出し入れするエアーカプラも取り付ける。組紐レースは伸び難いポリエステル糸を使い、450デニールの太さの糸64本で交点を小さく絡めて組み、16個の網目をつくる。強度は合糸する糸の太さで決まる。
図2は本発明の人工筋肉のチューブの耐圧、耐久性を高めるため、ゴム系合成樹脂を使い、チューブの断面を星型に押し出し成型するものである。ゴムチューブは、膨張さすと反発力が生じるが、星型にすると伸びが少なく反発力が小さくなる。外周の伸び率を大きくするには図2の6つの折り目より、数多くの折り目のある構造とすればよい。
図3は本発明の人工筋肉の収縮率を更に大きくするため、膨張体(AB)の長さを短くして複数個、間隔を空けて径6ミリのウレタンチューブで繋ぎ、収縮体(C)の内部に入れる。間隔を空けるのは膨張体(AB)の軸方向への膨張を逃がして、収縮体Cをより縮み易くする為のものである。この時B(黒色)の組紐レースとC(白色)の組紐レースの間で摩擦が生じるが、結び目の大きな網を使わずに交点が小さな組紐レースを使うのである。
この人工筋肉を介護、リハビリに使用するには、目的に合わせて人工筋肉を製作する。例えばリハビリの為に手の指の動きを訓練する時は、細くて小さな人工筋肉を作るのに適する、請求項1の人工筋肉であり、上腕部の補助筋肉には短くても収縮率が高く収縮力のある請求項3の人工筋肉が適合している。また被介護者を抱き上げ車椅子への乗降や入浴の手助けには、天井を支点として支えるため、上下動が大きく安全確保が必要であるから、請求項2の耐圧、耐久性があり長尺物が作り易い人工筋肉が適している。
図4は、組紐レースの構造図で左図は圧縮気体を加えない横長の状態で、右図は圧縮気体を加え径方向に膨張した状態である。組紐レースの交点は図のようにしっかり絡むだけで横菱形から縦菱形に変化してもズレ無く結び目が小さくて抵抗が少ないので丈夫である。
筋肉に近いソフトな構造で強力な力が取り出せ、気体の圧力に応じてバネのように伸縮する。従ってウインチのように位置がロックしないので上下動に余裕のある力で取り出せ、人に優しい補助筋肉となる。また構造が簡単で粉塵や水中など悪環境の場所でも使える。
A チューブ(圧縮気体室)
B 組紐レース(黒色)
C 組紐レース(白色)収縮体
D 圧縮気体の出入り口、エアーカプラの取り付け場所
E 力を取り出す金具
B 組紐レース(黒色)
C 組紐レース(白色)収縮体
D 圧縮気体の出入り口、エアーカプラの取り付け場所
E 力を取り出す金具
Claims (3)
- 膨張体と収縮体とで構成している二重構造の人工筋肉であり、膨張体はゴムチューブに組紐レースを被せて一体成型させ、収縮体は膨張体に使われている組紐レースの外周長よりも短い長さの外周長の組紐レースであって、これを膨張体に被せて二重構造とし、それぞれの外周長の寸法比率はおよそ10対8であり、使用する組紐レースは網目の結び目(交点)が小さいものとする。
- 膨張体のチューブは、ゴム系合成樹脂で断面形状を星型に押し出し成型し、その外周を組紐レースで覆い、膨張、収縮は星型の折り目を伸縮させる構造で請求項1記載の人口筋肉である。
- 短い膨張体を相互に間隔を空けて複数個列状態に並べ、これらを収縮体である組紐レースの中に納め、圧縮気体を流入させるウレタンチューブを複数個の膨張体のそれぞれに繋ぎ、エアーカプラを取り付け、収縮体の両端に力を取り出す金具をつける。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2010117776A JP2010279689A (ja) | 2009-05-07 | 2010-05-06 | 圧縮気体を使った人工筋肉 |
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JP2010117776A JP2010279689A (ja) | 2009-05-07 | 2010-05-06 | 圧縮気体を使った人工筋肉 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Family
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Family Applications (1)
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Country Status (1)
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2010
- 2010-05-06 JP JP2010117776A patent/JP2010279689A/ja active Pending
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