JP2010267435A - Led放熱装置およびled照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造を簡素として安価に製造でき、一方、高い冷却効率でLEDを冷却することができるLED放熱装置およびLED照明装置を提供する。
【解決手段】複数の作動液通路21が幅方向に並列して形成され、両端がキャップ40,50で封止され、キャップ40,50の内部に形成される空間45,55で作動液通路21が連通された扁平管20の両端部に、放熱フィン30を接合する。扁平管20の、放熱フィン30の間のLED搭載領域20Aの扁平面20aに複数のLED70のボディ部71を取り付け、扁平管20の長手方向あるいは幅方向が直立する状態で使用する。
【選択図】図1

Description

本発明は、多数のLED(Light Emitting Diode)を用いる場合に好適なLED放熱装置と、LED照明装置に関する。LEDは、道路照明、トンネル内照明、舞台照明などの高照度照明に用いられるものが挙げられる。
LEDは、省エネルギーが図れる光源として、室内灯、液晶表示装置のバックライト、自動車のヘッドランプ、あるいはその他の各種分野等で広く使用されている。LEDは赤外線をほとんど放出しないが、それだけ素子自体に蓄熱され、ジャンクション温度が高くなり、自身が破壊するおそれがある。このため、多くの場合、何らかの放熱手段が講じられている。出力が極めて小さい場合には、単にアルミニウム板等からなる伝熱板にLEDを搭載して放熱させている。出力がやや高くなると、櫛状のアルミニウム押出材からなるヒートシンクや、アルミダイカスト品からなる放熱部材が使用される。
出力がより高くなると、使用箇所での放熱が不十分となるため、ヒートパイプにより発熱源から離れた位置まで熱を輸送し、ヒートパイプ端部に配した放熱フィンにより大気中に放熱するといった手段が採られる。さらに放熱能力を向上させる手段として、フィン部を冷却ファンで強制空冷する場合がある(特許文献1)。ヒートパイプとしては、銅製丸パイプに作動液として水を充填封入したタイプが使用されることが多いが、通常、LEDの底部は平面であるから、取り付け易さの面で平板状のヒートパイプが使用される(特許文献2〜4)。
特開2005−276646号公報 特開2009−64661号公報 特開2006−210537号公報 特開平8−69254号公報
ヒートパイプを使用した場合は、LEDで発生した熱が放熱フィンまで輸送はされるが、丸パイプの場合には、LEDからの熱がベース板に伝わり、ベース板に接している丸パイプ表面から吸収された熱がパイプ内部の作動液に伝わる。このときの伝熱モードは平面から丸パイプ円周への伝熱であり、パイプの断面積が同一の時の周囲長が伝熱面積に対応し、伝熱効率が悪いという問題があった。また、作動液から板状の放熱フィンヘの伝熱も円周から平面への伝熱となるので、この過程での伝熱効率もよくない。
そこで、LEDの底面からの熱を平板状のヒートパイプの扁平面に直接密着させる手段は、伝熱効率を高めるという点では顕著な効果がある。しかしながら、従来の平板状ヒートパイプは構造が複雑であり、高価になるという問題があった。例えば、特許文献2ではCelsia Technologies 杜の平板状ヒートパイプ:NANOSPREADER を用いることが望ましいとしているが、このヒートパイプは5層の複雑な積層構造を有しており、液化した作動液の流路としてはウィック構造を設けた銅板が組み込まれている。
また、特許文献3では極めて薄い(例えば1mm厚:段落0020に記載)平型状のヒートパイプを用いているが、この程度に薄いヒートパイプでは、耐圧のためのインナーシェルを内蔵させるなど、やはり複雑な構造とならざるを得ない。また、特許文献4は、記載されている構造/作動原理から明らかなように、振動型ヒートパイプを使用することを特徴としている。この場合は作動液流動のためのウィック構造を有しないが、蛇行細管構造であり、平板状ヒートパイプに蛇行細管を作り込む加工が困難であるという問題があった。
これら従来の平板状ヒートパイプにあっては、いずれも複雑な構造であるため製造が困難であり、生産性の面で問題がある。また、構造が細かいため、特に凝縮部で液化した作動液の発熱源への戻り流路が毛細管作用を有するウィックあるい蛇行細管であるため、流路抵抗が大きくなりがちであり、冷却効率の低下を招くものであった。
よって本発明は、構造が簡素であり、これによって安価に製造することができるとともに生産性の向上が図られ、その上、高い冷却効率でLEDを冷却することができるLED放熱装置およびLED照明装置を提供することを目的としている。
本発明のLED放熱装置は、封入された作動液を長手方向に流動させ、かつ、一端部および他端部において連通手段によって互いに連通された複数の作動液通路が、幅方向に並列した状態で内部に設けられた扁平管と、扁平管の所定箇所に接合された放熱フィンとを具備するLED放熱装置であって、扁平管における扁平面の所定箇所には、LEDが密着して搭載されるLED搭載領域が設けられており、使用状態において、扁平管が、長手方向の一端側を他端側よりも高く位置付けた長手方向上下姿勢、もしくは、長手方向が水平で、かつ、幅方向の一端側を他端側よりも高く位置付けた幅方向上下姿勢のいずれかに設定されることを特徴とする。
本発明のLED放熱装置によれば、扁平管は従来のヒートパイプのように複数層の構造ではなく、複数の作動液通路が幅方向に並列された構造であり、この扁平管に、任意の放熱フィンを接合したものであるから、構造が簡素である。したがって、安価に製造でき、また、製造が容易で生産性が向上する。
使用状態においては、LEDが発熱すると、その熱は扁平管から作動液に伝わり、作動液の沸騰気化による上昇と凝縮液化による滴下が繰り返し起こる循環作用により、LEDは放熱される。扁平管内の作動液の気化/液化の循環は、作動液の流路が、上下方向に延びている部分が確保されることにより、上昇による気化、下降による滴下がそれぞれ活発に発生し、冷却効率が向上するものとなる。本発明では、扁平管が、長手方向の一端側を他端側よりも高く位置付けた長手方向上下姿勢、もしくは、長手方向が水平で、かつ、幅方向の一端側を他端側よりも高く位置付けた幅方向上下姿勢のいずれかに設定されることで、上下方向に延びる部分の作動液の流路が確保される。
本発明のLED放熱装置は、LEDを安定して取り付けることができる観点から、扁平管の少なくともLED搭載領域が平坦面であることを好ましい形態とする。
また、本発明のLED放熱装置は、扁平管の得やすさやコストの面から、扁平管はアルミニウム押出材であることを好ましい形態とする。
また、本発明のLED放熱装置は、扁平管に対する放熱フィンの接合を、炉中ろう付けで行うことを特徴とする。この形態を採ると、特に放熱フィンが多数ある場合などにおいて短時間で整然と放熱フィンを接合することができる。
また、本発明のLED放熱装置は、作動液通路が扁平管の全長にわたって形成されて該扁平管の両端に開口しており、この扁平管の両端に、作動液通路の開口を気密的に封止するキャップ部材が接合され、上記連通手段は、このキャップ部材の内側に形成された空間である形態を含む。
上記キャップ部材を含む形態の場合、このキャップ部材を、放熱フィンと同時に炉中ろう付けによって扁平管に接合すると、製造時間の短縮が図られるので好ましい。
次に、本発明のLED照明装置は、上記本発明のLED放熱装置の、扁平管におけるLED搭載領域に、LEDが密着して搭載されてなることを特徴とするもので、上記のようにLED放熱装置によってLEDは冷却される。
本発明のLED放熱装置は、構造が簡素であるため、安価に製造することができるとともに、製造が容易で生産性の向上が図られる。また、高効率でLEDから発生する熱を放熱して冷却することができるため、LEDのジャンクション温度を低く保つことができ、したがってLEDへの負荷入力を高めることができ、結果として高照度を得ることができたり、寿命を延長させることができるといった効果を奏する。
本発明の一実施形態に係るLED照明装置の、扁平管の幅方向を直立させた使用状態での(a)側面図、(b)平面図である。 一実施形態のLED放熱装置の扁平管を示す(a)平面図、(b)側面図である。 扁平管の端部を示す斜視図である。 図1(a)のIII−III矢視図である。 (a)扁平管に嵌合される第1のキャップの断面図、(b)第1のキャップが嵌合された扁平管の端部を示す断面図である。 (a)扁平管に嵌合される第2のキャップが嵌合された扁平管の端部を示す断面図、(b)第2のキャップの断面図である。 第2のキャップの作動液充填口を封止するプラグを示す断面図である。 (a)一実施形態のLED放熱装置の使用形態の一例(扁平管の長手方向を直立させた状態)を示す側面図、(b)扁平管内での作動液の気化・液化の循環を示す図である。 図1(a)で示したLED放熱装置の使用形態における扁平管内での作動液の気化・液化の循環を示す図である。 一実施形態のLED放熱装置の使用形態の他の例(扁平管の幅方向を傾斜させた状態)を示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
(1)LED照明装置の構成
図1の符号1は、一実施形態のLED照明装置を示している。このLED照明装置1は、一実施形態のLED放熱装置10に複数のLED70が搭載されてなるものである。LED放熱装置10は熱サイフォン型の熱移動移動体であって、扁平管20と、扁平管20の両端部に接合された複数の放熱フィン30とを備えている。
扁平管20は、図2に示すように長手方向に真っ直ぐ延び、図3に示すように断面が扁平な楕円状の中空管である。扁平管20の内部には、長手方向に延びる複数の作動液通路21が、隔壁22によって幅方向に一列の状態で形成されている。扁平管20は、例えば、中実なアルミニウムの押出加工によって成形された素材を所定長さに切断して得ることができる。その場合、作動液通路21は押出加工時に形成される。作動液通路21の寸法は、扁平管20の厚さや幅等の寸法、押出成形性、作動液通路21を流れる作動液の流動性等の諸条件を勘案して適宜に設定される。作動液通路21は扁平管20の全長にわたって形成されており、両端が開口している。
放熱フィン30は、図4に示すように矩形状の薄板であって、扁平管20と同じ素材のアルミニウム板などが用いられる。放熱フィン30の中央には、扁平管20の断面形状に対応した貫通孔31が形成されており、この貫通孔31に扁平管20が貫通されている。放熱フィン30は、この場合には扁平管20の両端部に、同じ数が等間隔をおいて配設されている。放熱フィン30は、ろう付け等の手段により扁平管20に接合されている。複数の放熱フィン30を扁平管20にろう付けする場合には、炉中ろう付けで一括して行うと、短時間で整然と接合することができ、好ましい。
扁平管20の両端の開口は、一端側が第1のキャップ40により封止され、また他端側が第2のキャップ50により封止されている。
第1のキャップ40は、図5(a)に示すように、扁平管20の断面形状に対応した楕円板状の蓋部41の周縁に、扁平管20の外周面が内側に嵌合する周壁部42が形成されたものである。周壁部42の内面には、全周にわたって段部43が形成されている。扁平管20は、図5(b)に示すように、端面が段部43に突き当てられ、かつ、外周面が段部43によって形成された開口側の薄肉部44の内面に密着する状態に、第1のキャップ40に嵌合されている。この状態で、第1のキャップ40の内部には、扁平管20の端面が段部43に突き当たっていることにより、扁平管20の端面と蓋部41の底面(内面)との間には、空間(連通手段)45が形成されている。この空間45により、各作動液通路21は互いに連通した状態となっている。
第2のキャップ50は、図6(b)に示すように、扁平管20の断面形状に対応した楕円板状の蓋部51の周縁に扁平管20の外周面が内側に嵌合する周壁部52が形成されたものである。周壁部52の内面には、全周にわたって段部53が形成されている。扁平管20は、図6(a)に示すように、端面が段部53に突き当てられ、外周面が、段部53によって形成された開口側の薄肉部54の内面に密着する状態に、第2のキャップ50に嵌合されている。この状態で、第2のキャップ50の内部には、扁平管20の端面が段部53に突き当たっていることにより、扁平管20の端面と蓋部51の底面(内面)との間には、空間(連通手段)55が形成されている。この空間55により、各作動液通路21は互いに連通した状態となっている。
このように第2のキャップ50は第1のキャップ40と基本構成は同じであるが、蓋部の厚さが、第1のキャップ40の蓋部41よりも第2のキャップ50の蓋部51の方が5倍程度厚いものとなっている。そしてこの第2のキャップ50の蓋部51の中心に、作動液充填口56とプラグ装着ねじ孔57が形成されている。
図7に示すように、プラグ装着ねじ孔57は、蓋部51の外面側から所定深さ形成されており、その内周面にはねじ部57aが形成されている。そして蓋部51には、プラグ装着ねじ孔57の底部の中心から第2のキャップ50の内部に貫通する作動液充填口56が形成されている。
第1のキャップ40と第2のキャップ50は、扁平管20の端部にそれぞれ嵌合され、ろう付け等の手段で接合される。これによって扁平管20の端部の開口が気密的に封止される。そしてこの後、第2のキャップ50の作動液充填口56から扁平管20内の作動液通路21に適量の作動液が充填され、次いで、プラグ装着ねじ孔57にプラグ60がねじ込まれて作動液充填口56が気密的に封止される。各キャップ40,50と、上記放熱フィン30を扁平管20にろう付けして接合する場合には、これらを同時に炉中ろう付けすると、製造時間が短縮するため好ましい。
プラグ60は、図7に示すように、外周面にプラグ装着ねじ孔57のねじ部57aに螺合するねじ部61が形成されており、ねじ込み後端面には、マイナスドライバが嵌合するマイナス溝62が形成されている。そして、プラグ60のねじ込み先端側の端面には凹所63が形成されているとともに、この凹所63の周囲に、先端が尖鋭に形成された周凸条64が形成されている。
ねじ部61がねじ部57aに螺合してプラグ60がプラグ装着ねじ孔57にねじ込まれると、周凸条64の先端がプラグ装着ねじ孔57の底面57bに当接するが、プラグ60はさらにここから強くねじ込まれる。すると、周凸条64の先端が潰されて底面57bに強く密着する。このように周凸条64の先端が潰されて底面57bに強く密着することにより、作動液充填口56は確実に気密的に封止され、作動液の漏洩が防がれるようになっている。作動液は冷媒として効果的なものが用いられ、例えばフロン等が挙げられる。
図1に示すように、扁平管20の一方側の扁平面20aであって、放熱フィン30が接合された両端部の間は、平坦面であるLED搭載領域20Aとされ、このLED搭載領域20Aに、複数のLED70が密着して搭載されている。LED70は、ボディ部71上に発光部72が設けられた構成のもので、ボディ部71の底面が、接着剤による接着等の手段で扁平面20aに密着して接合されている。発光部72の底面は平坦面であり、したがってLED搭載領域20Aの平坦面20aにLED70を安定して取り付けることができる。各LED70は、配線を介して電源に接続されている(いずれも図示略)。
(2)LED照明装置の使用形態
以上の構成からなるLED照明装置1は、図8(a)に示すように、扁平管20の長手方向を垂直に立てた姿勢か、もしくは図1(a)に示すように、扁平管20の長手方向を水平にし、かつ、幅方向を垂直に立てた姿勢(水平−垂直姿勢)が、使用時における最良の設置状態とされる。
電源が投入されてLED70の発光部72が点灯すると、ジャンクション温度が発生してボディ部71が発熱し、その熱は扁平管20のボディ部71が接合されている部分に伝わり、さらに、扁平管20の熱容量や熱伝導度等に依存する熱拡散効果により、扁平管20全体に拡散する。すると、扁平管20内の各作動液通路21中の作動液が扁平管20により加熱されて沸騰気化する。
図8(a)に示すように垂直に立てた使用状態では、沸騰気化した作動液の蒸気は、各作動液通路21を上昇する(図8(b)の上向き矢印で示す:符号Lは作動液)。作動液通路21を上昇する作動液の蒸気の熱は、扁平管20から放熱フィン30を経て外気(冷却空気)に放熱される。この時、作動液の蒸気は凝縮液化して作動液に変わり、その凝縮潜熱が外気に放熱される。このように凝縮液化した作動液は隔壁22を伝って下降し、下方に溜まっている作動液に戻る(図8(b)の下向きの矢印で示す)。そして再びLEDに加熱されて沸騰気化する。このような作動液の沸騰気化・凝縮液化の繰り返しがなされることにより、LED70は継続して冷却される。
また、図1(a)に示すように水平−垂直姿勢の場合には、作動液が加熱されて発生した蒸気が、いずれか一端側のキャップ40(50)の空間45(55)を上昇し、次いで空洞状態の上方の作動液通路21を他端側の空間55(45)に向かって進行し、その空間に入ったら空間を下降して作動液に戻るといった循環を繰り返す。図9の矢印はその状態を示しており、同図9ではキャップ40の空間45を蒸気が上昇し、キャップ50の空間55を液が下降している。
さて、上記実施形態のLED照明装置1によれば、LED放熱装置10を構成する扁平管20は従来のヒートパイプのように複数層の構造ではなく、複数の作動液通路21が幅方向に並列された構造であり、この扁平管20に放熱フィン30を接合したものであるから、構造が簡素である。したがって、安価に製造でき、また、製造が容易で生産性の向上が図られる。
生産性の面では、LED放熱装置10の扁平管20を上記のように押出加工によって成形された押出材とすることにより、比較的容易に、かつ、低コストで得ることができる。さらに、各キャップ40,50と多数の放熱フィン30を同時に炉中ろう付けすることにより、製造時間の大幅な短縮が図られる。
LED照明装置1を使用している状態においては、LED70が発熱すると、その熱はLED放熱装置10の扁平管20から作動液に伝わり、上記のような作動液の沸騰気化による上昇と凝縮液化による滴下が繰り返し起こる循環作用により、LED70は放熱される。その結果、LED70のジャンクション温度を低く保つことができる。したがって、LED70への負荷入力を高めることができ、結果として高照度を得ることができたり、寿命を延長させることができる。
扁平管20内の作動液の気化/液化の循環は、作動液の流路が、上下方向に延びている部分が確保されることにより、上昇による気化、下降による滴下がそれぞれ活発に発生し、冷却効率が大幅に向上するものとなる。本実施形態のLED放熱装置1においては、図8(a)に示すように扁平管20が垂直に立った状態では扁平管20の作動液通路21が上下方向に延び、図1(a)に示すように扁平管20が水平−垂直姿勢の使用状態では両端部の空間45,55が上下方向に延びているため、いずれの姿勢でも効果的に冷却がなされる。
なお、作動液の流路は垂直に限らず、傾斜していても一端側が他端側よりも高く位置付けられていれば、作動液の循環作用による効率的な冷却は実現する。したがって、扁平管20の長手方向を傾斜させて作動液通路21が上下方向に延びる状態としたり、あるいは図10に示すように扁平管20の長手方向は水平で、幅方向を傾斜させて空間45,55が上下方向に延びる状態としても、作動液の循環作用による効率的な冷却は実現する。
このように上下方向に作動液が循環することが活発に行われることにより、作動液が局所的に停滞するといったことが起こりにくい。このため、流速あるいは流量等を要素とする作動液の流動性の均一化が図られ、したがって扁平管20の温度の均一化が図られる。
1…LED照明装置、10…LED放熱装置、20…扁平管、20A…LED搭載領域、20a…扁平面、21…作動液通路、30…放熱フィン、40,50…キャップ、
45,55…空間(連通手段)、70…LED、L…作動液。

Claims (7)

  1. 封入された作動液を長手方向に流動させ、かつ、一端部および他端部において連通手段によって互いに連通された複数の作動液通路が、幅方向に並列した状態で内部に設けられた扁平管と、前記扁平管の所定箇所に接合された放熱フィンとを具備するLED放熱装置であって、
    前記扁平管における扁平面の所定箇所には、LEDが密着して搭載されるLED搭載領域が設けられており、
    使用状態において、前記扁平管が、長手方向の一端側を他端側よりも高く位置付けた長手方向上下姿勢、もしくは、長手方向が水平で、かつ、幅方向の一端側を他端側よりも高く位置付けた幅方向上下姿勢のいずれかに設定されることを特徴とするLED放熱装置。
  2. 前記扁平管の少なくとも前記LED搭載領域が平坦面であることを特徴とする請求項1に記載のLED放熱装置。
  3. 前記扁平管はアルミニウム押出材であることを特徴とする請求項1または2に記載のLED放熱装置。
  4. 前記扁平管に対する前記放熱フィンの接合を、炉中ろう付けで行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のLED放熱装置。
  5. 前記作動液通路は、前記扁平管の全長にわたって形成されて該扁平管の両端に開口しており、
    この扁平管の両端には、前記作動液通路の開口を気密的に封止するキャップ部材が接合され、前記連通手段は、このキャップ部材の内側に形成された空間であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のLED放熱装置。
  6. 前記キャップ部材を、前記放熱フィンと同時に、炉中ろう付けによって前記扁平管に接合することを特徴とする請求項5に記載のLED放熱装置。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載のLED放熱装置の、前記扁平管における前記LED搭載領域に、LEDが密着して搭載されてなることを特徴とするLED照明装置。
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