JP2010267217A - 予測装置、予測プログラムおよび予測方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】単位系の異なる複数の条件で意味のある適切な過去の事例抽出を行うことができ、且つ再現性のある重みづけ方法を行うことができる予測プログラム等を提供する。
【解決手段】重回帰分析部11はn個の諸量を説明変数とし1個の諸量を目的変数として、記録部40の各記録iについて所定の重回帰分析(好適には部分的最小二乗法を用いた重回帰分析)を行い、n個の偏回帰係数(a)を取得する。抽出部12は所望のn個の諸量(抽出条件)と記録部40の各記録iに記録されたn個の諸量との類似の程度を示す基準であって、n個の偏回帰係数(a)を用いた基準(乖離度i)により、所望のn個の諸量に最も類似する記録kを記録部40から抽出する。諸量取得部13は抽出された記録kに含まれる1個の諸量(D)を取得する。出力部14は取得された1個の諸量(D)を、所望のn個の諸量(抽出条件)から予測される諸量として出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、管理システムで運用上必要となるデータの予測を行うための予測装置等に関し、特にダム管理システムまたは下水道管理システムにおいて将来の流入量等や管理システムで制御可能な放流量等を予測する予測装置等に関する。
従来、ダムまたは下水管理システムでは、水の流入量に応じて運用状態、例えば放流量または送水ポンプの運転等を変える必要があるため、流入量の予測を行っていた。実用的に良く使われる手法としては、雨水の流れをモデル化したタンクモデル(Tank model)または貯留量と流量との間に関数関係を仮定した留関数法等がある。これらの手法よりもさらに高精度に流入量を予測する方法として、ニューラルネットワークが使われることもある。
上述の手法により得られる予測値は流入量のみであるため、今後どのように放流していけばよいかは人間が決めなければならなかった。そこで、現在の降雨状態または流入状態に最も近い過去の類似事例の流入量と放流量とを参考にし、今後の放流量を決定したいというニーズがあった。そのようなニーズを実現する手法として、1)ユークリッド距離を用いる手法、2)操業結果予測方法およびそのシステム(特許文献1参照)による手法等がある。1)の技術は一般的な手法であり、現在の流入量等と過去の類似事例における放流量等とについてユークリッド距離が小さい事例を抽出するものである。2)の発明は、工場の操業状態を対象にしたものであり、操業因子の距離により類似事例を抽出する発明である。より詳しくは、重みづけをしたユークリッド距離により過去の類似事例を抽出するものである。
上述した1)の技術は、一般的な手法であるユークリッド距離により過去の類似事例を抽出する方法であるが、単位系が異なる複数の条件で抽出するのが困難であるという問題があった。つまり、流入量と放流量とは同じ単位[m/sec]であるが、貯水位の単位は[m]、流域平均累計雨量の単位は[mm]であるため、単位系の異なる複数の条件では意味のある適切な過去の事例の抽出が困難であるという問題があった。より具体的に説明すると、仮に流入量だけで過去の事例を抽出した場合、流入波形が同じような過去の事例が抽出できたとしても、貯水位が異なれば、適切な放流量が異なるのは自明であるため、抽出した過去の事例における放流量は参考にならないことになる。
上述した2)の発明は、重みづけをしたユークリッド距離により過去の類似事例を抽出するものである。しかし、どのように重みづけをすればよいかに関しては何も記載されていない。重みづけのしかたによっては、期待したような事例が抽出できないという問題があった。
そこで、本発明の目的は、上記問題を解決するためになされたものであり、単位系の異なる複数の条件で意味のある適切な過去の事例抽出を行うことができ、且つ再現性のある重みづけ方法を行うことができる予測装置等を提供することにある。
この発明の予測装置は、管理システムが設置された環境における予測を行うためのコンピュータを有する予測装置であって、該管理システムで過去から現在に亘り単位時間毎に測定された単位系が異なる諸量について、n個の諸量と該n個の諸量に関連する1個の諸量を一記録として複数の一記録を記録した記録部と、前記n個の諸量を説明変数とし前記1個の諸量を目的変数とした単位系が異なる諸量に関する回帰式について、前記記録部の複数の一記録を用いて所定の重回帰分析を行い、単位系が異なる諸量に対応したn個の偏回帰係数を取得する重回帰分析手段と、所望の前記n個の諸量と前記記録部の各一記録に記録されたn個の諸量との類似の程度を示す基準であって、前記重回帰分析手段により取得された単位系が異なる諸量に対応したn個の偏回帰係数を用いた基準により、該所望の前記n個の諸量に最も類似する一記録を前記記録部から抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された一記録に含まれる前記1個の諸量を取得する諸量取得手段と、前記諸量取得手段により取得された前記1個の諸量を、前記所望の前記n個の諸量から予測される諸量として出力する出力手段とを備えたことを特徴とする。
ここで、この発明の予測装置において、前記重回帰分析手段における所定の重回帰分析は部分的最小二乗法を用いることができる。
ここで、この発明の予測装置において、前記抽出手段における基準は、前記記録部の各一記録に記録されたn個の各諸量と前記所望の前記n個の各諸量との差の二乗に、前記重回帰分析部により取得された単位系が異なる諸量に対応したn個の各偏回帰係数を乗じた値の総和の平方根とすることができる。
ここで、この発明の予測装置において、前記諸量は前記管理システムが設置された環境における降雨量、該管理システムへ流入する流入量、該管理システムに貯えられた貯水位、該管理システムから放流される放流量のいずれか2以上とすることができる。
この発明の予測プログラムは、管理システムが設置された環境における予測を行うための予測プログラムであって、該管理システムで過去から現在に亘り単位時間毎に測定された単位系が異なる諸量について、n個の諸量と該n個の諸量に関連する1個の諸量を一記録として複数の一記録を記録した記録部を有するコンピュータを、前記n個の諸量を説明変数とし前記1個の諸量を目的変数とした単位系が異なる諸量に関する回帰式について、前記記録部の複数の一記録を用いて所定の重回帰分析を行い、単位系が異なる諸量に対応したn個の偏回帰係数を取得する重回帰分析手段、所望の前記n個の諸量と前記記録部の各一記録に記録されたn個の諸量との類似の程度を示す基準であって、前記重回帰分析手段により取得された単位系が異なる諸量に対応したn個の偏回帰係数を用いた基準により、該所望の前記n個の諸量に最も類似する一記録を前記記録部から抽出する抽出手段、前記抽出手段により抽出された一記録に含まれる前記1個の諸量を取得する諸量取得手段、前記諸量取得手段により取得された前記1個の諸量を、前記所望の前記n個の諸量から予測される諸量として出力する出力手段として機能させるための予測プログラムである。
この発明の予測方法は、管理システムが設置された環境における予測をコンピュータを用いて行うための予測方法であって、該管理システムで過去から現在に亘り単位時間毎に測定された単位系が異なる諸量について、n個の諸量と該n個の諸量に関連する1個の諸量を一記録として複数の一記録を記録した記録部を用いるものであり、前記n個の諸量を説明変数とし前記1個の諸量を目的変数とした単位系が異なる諸量に関する回帰式について、前記記録部の複数の一記録を用いて所定の重回帰分析を行い、単位系が異なる諸量に対応したn個の偏回帰係数を取得する重回帰分析ステップと、所望の前記n個の諸量と前記記録部の各一記録に記録されたn個の諸量との類似の程度を示す基準であって、前記重回帰分析ステップで取得された単位系が異なる諸量に対応したn個の偏回帰係数を用いた基準により、該所望の前記n個の諸量に最も類似する一記録を前記記録部から抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップで抽出された一記録に含まれる前記1個の諸量を取得する諸量取得ステップと、前記諸量取得ステップで取得された前記1個の諸量を、前記所望の前記n個の諸量から予測される諸量として出力する出力ステップとを備えたことを特徴とする。
本発明の予測装置等は、管理システムで運用上必要となるデータの予測を行うため、重回帰分析部、抽出部、諸量取得部および出力部を備えている。記録部は、管理システムにより収集された種々のデータを記録している。記録部に記録されたこれらのデータは、管理システムで過去から現在に亘り単位時間毎に測定された単位系が異なる諸量である。重回帰分析部はn個の諸量(例えばある時点kを基準とした現在雨量からn―2時間前雨量と現在貯水位)を説明変数とし、1個の諸量(例えばある時点kを基準とした1時間先の放流量)を目的変数とした単位系が異なる諸量に関する回帰式について、記録部の複数の一記録を用いて所定の重回帰分析を行い、単位系が異なる諸量に対応したn個の偏回帰係数(a〜an−1)を取得する。偏回帰係数a〜an−1の算出方法(所定の重回帰分析)としては、部分的最小二乗法が好適である。抽出部は、所望のn個の諸量と記録部の各一記録に記録されたn個の諸量との類似の程度を示す基準であって、重回帰分析部により取得された単位系が異なる諸量に対応したn個の偏回帰係数を用いた基準(例えば後述する乖離度)により、所望のn個の諸量に最も類似する記録を記録部から抽出する。抽出条件設定部は、類似事例を記録部から抽出(検索)するための抽出条件(所望のn個の諸量)を設定する。諸量取得部は、上述のようにして抽出部により抽出された乖離度が最小の記録に含まれる1個の諸量を取得する。出力部は諸量取得部により取得された1個の諸量を、所望のn個の諸量(抽出条件)から予測される諸量として表示装置等へ出力する。
以上のように本発明の予測装置等によれば、部分的最小二乗法を用いた重回帰分析により単位系の異なる複数の条件で偏回帰係数を求めることができる。この偏回帰係数という再現性のある重み付けを行った乖離度を用いて過去事例を検索することにより、現在の降雨量との乖離度が小さいという意味を有する適切な過去事例の抽出を行うことができる。抽出された過去事例を参考にすることにより、将来の流入量を予測することができ、放流量決定の参考とすることができるという効果がある。
本発明の実施例1における予測装置5等が適用されるダム管理システム1を示す図である。 記録部40における上記諸量の記録形式の一例を示す図である。 出力部14が出力する抽出した事例示す図である。 記録部40に記録された具体的なデータ例を示す図である。 抽出条件設定部30により設定された抽出条件(t=0〜35)を例示する。 重回帰分析部11が最小二乗法により求めた偏回帰係数a(t=0〜35)をグラフ形式で示す図である。 重回帰分析部11が部分的最小二乗法により求めた偏回帰係数a(t=0〜35)をグラフ形式で示す図である。 重回帰分析部11が部分的最小二乗法(PLS)により求めた偏回帰係数a(t=0〜35)と最小二乗法により求めた偏回帰係数a(t=0〜35)との比較を数値表の形式で示す図である。 抽出部12が、部分的最小二乗法(PLS)による偏回帰係数a(t=0〜35)と最小二乗法(LS)による偏回帰係数a(t=0〜35)とをそれぞれ乖離度iに用いて、図4(B)に示される抽出条件により抽出した雨量の事例を示す図である。 本発明の予測装置5および予測方法の処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の予測装置5が有するコンピュータ、予測プログラムまたは予測方法を実行するコンピュータの内部回路70を示すブロック図である。
以下、各実施例について図面を参照して詳細に説明する。
本発明の予測装置等につき、ダム管理システムを例に採り上げて説明する。図1は、本発明の実施例1における予測装置等が適用されるダム管理システム1を示す。図1において、符号21は雨量観測所の実績雨量[mm]および気象予報情報を収集する降雨情報収集部であり、気象予報情報は一般的には気象業者から配信される。実績雨量については雨量観測所から収集せずに自前の雨量計情報を利用しても良い。これらの降雨情報は、例えば1時間当たりの降雨量[mm/h]として毎時間、ダム管理システム1のディスク等の記録装置45内にある記録部40に保存される。保存する間隔は1時間単位でなくてもよいのは勿論であり、任意の時間単位であってもよい。保存する間隔については、以下で説明する他の情報またはデータに関しても同様に、1時間単位ではなく任意の時間単位であってもよい。
続けて、符号22はダム(不図示)の貯水位[m]を収集する貯水位収集部である。ダムには水位計(不図示)が設置されており、リアルタイムにダムの水位がダム管理システム1へ伝送され、記録部40に記録される。
符号23はダムからの放流量[m/sec]を収集する放流量収集部である。具体的には、放流量はダムのゲート開度と貯水位とで定まる算定式により決定され、記録部40に記録される。
符号24はダムの流入量[m/sec]を収集する流入量収集部である。ダムの流入量は放流量と貯水位とを用いて、式1により計算され、記録部40に記録される。
流入量=
貯水量の変化量(現在の貯水位,前回の貯水位)+前回から現在までの放流量 (1)
式1において、右辺第1項の(ダムの)貯水量の変化量は現在の貯水位と前回の貯水位との関数となる。通常は貯水位とダムの貯水量との換算用テーブルが予め流入量収集部24に記憶されており、それを予測装置5が参照することにより、現在の貯水位から現在のダムの貯水量を求め、前回の貯水位から前回のダムの貯水量を求めて、両者の差からダムの貯水量の変化量を得る。
図1において、符号10はダム管理システム1における予測装置5の機能ブロック図を示す。予測装置5はダム管理システム1が設置された環境における予測を行うための装置であり、機能ブロック図10内に示されるように、予測装置5は重回帰分析部(重回帰分析手段)11、抽出部(抽出手段)12、諸量取得部(諸量取得手段)13、出力部(出力手段)14および抽出条件設定部(抽出条件設定手段)30の各機能と、ディスク45等の記録装置に記録された記録部40とを備えている。図1に示される予測装置5が備えた重回帰分析部11等の各機能はソフトウェアを用いて実現することができ、あるいは、一部をハードウェアにより実現することもできる。記録部40は上述したように、降雨情報収集部21、貯水位収集部22、放流量収集部23および流入量収集部24により収集された種々のデータを記録している。記録部40に記録されたこれらのデータは、ダム管理システム1で過去から現在に亘り単位時間毎に測定された単位系が異なる諸量である。
図2は、記録部40における上記諸量の記録形式の一例を示す。図2において、行iは記録部40における一記録(レコード)を示し、図2ではi=0からTまでのT+1記録が示されている。i=0は現在時点における一記録であり、i=kは現在からk単位時間前に記録された一記録、i=Tは現在からT単位時間前に記録された一記録である。図2において、列tは一記録に記録された諸量(データ項目)を示している。例えば、単位系が同じである諸量を用いる場合には、t=0が現在の諸量、t=1が1単位時間前の諸量、t=2が2単位時間前の諸量、...、t=n−1がn−1単位時間前の諸量とすることができる。また、単位系が異なる諸量を用いる場合には、t=0が現在の諸量、t=1が1単位時間前の諸量、t=2が2単位時間前の諸量、...、t=n−2がn−2単位時間前の諸量、t=n−1が現在の単位系が異なる他の諸量とすることができる。勿論、単位系が異なる諸量を2種類以上とすることもできる。図2において、過去(t=n−1)から現在(t=0)に亘り単位時間毎に測定された、n個の諸量が示されているとする。Diはこれらn個の諸量に関連する1個の諸量である。例えば、諸量を雨量[mm](または[mm/h])とし、1単位時間を1時間とし、n=36とし、Diを1時間先の流入量[m/sec]とすると、一記録i=kは現在からk時間前の時点を基準として、t=0が当該時点における現在の雨量(Rk,0)、t=1が当該時点から1時間前雨量(Rk,1)、t=2が当該時点から2時間前雨量(Rk,2)、t=n−1が当該時点から35時間前雨量(Rk,35)、Dkが当該時点から1時間先の流入量を示す。即ち、当該時点から35時間前までの各雨量と当該時点から1時間先の(実績)流入量とが一記録となっている。以上のように、一記録には雨に関する単位系が異なる諸量である雨量[mm](または[mm/h])、流入量[m/sec]が記録されている。上述の例では、行(i)および列(t)の各単位時間を同じく1時間としたため、例えばR0,1=R1,0となるが、これは一例であって各単位時間は異なっていてもよい。
図1に戻り、重回帰分析部11はn個の諸量(例えば上記のある時点kを基準とした現在雨量からn―1時間前雨量)を説明変数とし、1個の諸量(例えば上記のある時点kを基準とした1時間先の流入量)を目的変数とした単位系が異なる諸量に関する回帰式について、記録部40の複数の一記録を用いて所定の重回帰分析を行い、単位系が異なる諸量に対応したn個の偏回帰係数を取得する。そして、重回帰分析に用いた回帰式に対し、取得した単位系が異なる諸量に対応したn個の偏回帰係数を与え、その回帰式にn個の諸量を代入することで1個の諸量の予測値を得ることが可能となる。例えば、記録部40に記録された、ある時点kを基準とした現在雨量からn―1時間前雨量に基づき、当該時点kを基準とした1時間先の流入量を予測することが可能となる。より一般的に言えば、重回帰分析部11が行う重回帰分析の結果を用いることにより、記録部40に記録された諸量(任意のデータ項目)から任意の諸量を予測することが可能である。以下に、例として重回帰分析部11が用いる2つの回帰式をあげる。式2は単位系が同じデータだけを入力とする回帰式の例であり、式3は単位系が異なるデータを入力とする回帰式の例である。回帰式2および3はあくまでも一実施形態であり、他の形の回帰式でも良いことは勿論である。
例1:降雨量から流入量を予測する場合の回帰式(データ項目は合計でn項目)。
1時間先流入量=
・現在雨量+a・1時間前雨量+・・・+an−1・n−1時間前雨量 (2)
式2は上述した例に相当する式であり、a〜an−1が偏回帰係数である。図2に示した符号を用いると以下の式2aのようになる。
Dk=a・Rk,0+a・Rk,1+・・・+an−1・Rk,n−1 (2a)
例2:流入量と貯水位とから放流量を予測する場合の回帰式(データ項目は合計でn項目)。
1時間先放流量
=a・現在流入量+a・1時間前流入量+・・・+an−2・n−2時間前流入量+
n−1・現在貯水位 (3)
偏回帰係数a〜an−1の算出方法(所定の重回帰分析)としては、一般的な最小二乗法(Least Square : LS)または部分的最小二乗法(Partial Least Square :PLS)が挙げられる。最小二乗法および部分的最小二乗法のアルゴリズムについては、例えば「コンピュータ・ケミストリーシリーズ、ケモメトリックス、化学パターン認識と多変量解析、1995年1月、共立出版株式会社発行」等を参照されたい。上記式2、式3の右辺の各データ項目は、左辺のデータ項目に対して影響度合いが異なる。その影響度合いを定量化するため回帰式を構築する意味がある。
回帰式は一般的に最小二乗法で求める。しかし、最小二乗法は、入力データの中に相関の高いデータが含まれるとノイズの影響を受けやすく、しばしば妥当な係数が求められないという欠点がある(統計用語で多重共線性と呼ばれる現象)。雨量、流量、放流量等は互いに相関関係があるため、多重共線性が発生する。例えば、1時間前雨量が多いときには2時間雨量も多い相関関係があり、1時間前流入量が多い多いときには2時間流入量も多い相関関係がある。つまり、回帰式における説明変数間で相関が高くなる。そこで重回帰分析部11は部分的最小二乗法を用いている。
図1の抽出部12は、所望のn個の諸量と記録部40の各一記録に記録されたn個の諸量との類似の程度を示す基準であって、重回帰分析部11により取得された単位系が異なる諸量に対応したn個の偏回帰係数を用いた基準により、所望のn個の諸量に最も類似する一記録を記録部40から抽出する。当該基準としては、以下の式4または5で示される乖離度iを用いることが好適である。
Figure 2010267217
Figure 2010267217
式4に示される乖離度iは、記録部40の各一記録i(図2参照)に記録されたn個(t=0〜n−1)の各諸量(Ri,t)と所望のn個の各諸量(Rj,t)との差の二乗の総和の平方根である。但し、所望のn個の各諸量Rj,t(t=0〜n−1)は、Ri,t(t=0〜n−1)と対応した、記録部40に記録された現在からj単位時間前の各諸量Rj,t(t=0〜n−1)という意味である。Ri,tと性質が同じ諸量という意味で同じ変数Rを用いている。i≠jは記録部40(図2)の行iを示す添字とは異なる添字jという意味である。これは以下の式5においても同様である。式5に示される乖離度iは、記録部40の各一記録iに記録されたn個(t=0〜n−1)の各諸量(Ri,t)と所望のn個(t=0〜n−1)の各諸量(Rj,t)との差の二乗に、重回帰分析部11により取得された単位系が異なる諸量に対応したn個の各偏回帰係数aを乗じた値の総和の平方根である。抽出部12は、与えられた所望のn個の諸量との乖離度iの値が小さい事例を記録部40から抽出する。式4および5において、乖離度iの添字iは図2に示される各一記録i(整数)に相当する。通常は添字jを0として所望のn個の各諸量を記録部40内の最も新しい現在のデータR0,t(t=0〜n−1)とし、添字iが1のときには記録部40内の1時間前までに蓄積されたデータ(R1,t)と現在のデータ(R0,t)との乖離度を計算することを意味し、添字iが24のときには記録部40内の24時間前までに蓄積されたデータ(R24,t)と現在のデータ(R0,t)との乖離度24を計算することを意味する。添字iを0からTまで順次大きくして各乖離度iを求めればよい。抽出部12で抽出される事例は乖離度iが最小のものである。乖離度kが最小であったとすると、k時間前のデータ、即ち図2に示されるRk,0、Rk,1、...、Rk,n−1、Dが抽出される。乖離度iが最小のから複数個抽出しても良いことは勿論である。
上述した抽出部12が用いる所望のn個の諸量は、予め設定しておくか、または入力操作部60(後述の図10参照)から入力してもよく、あるいは図2に示される抽出条件設定部30により設定してもよい。抽出条件設定部30は、類似事例を記録部40から抽出(検索)するための抽出条件(所望のn個の諸量)を設定する。即ち、重回帰分析部11が用いる回帰式2、2aまたは3等の右辺に設定したデータ項目を設定する。例えば、重回帰分析部11が式2を構築した場合、抽出条件設定部30はn時間分の雨量を抽出条件として設定する。重回帰分析部11が式3を設定した場合、抽出条件設定部30はn−1時間分の流入量と現在の貯水位との合計n項目を抽出条件として設定する。抽出条件に流量または降雨量等、単位系の異なる情報を用いる場合、いずれに重きを置いて抽出を行えばよいかに関する一般的な指針はない。そこで、抽出の目的に応じて流量または降雨量の影響度を求め、その影響度に応じた抽出を行う。その影響度の求め方として、本発明の予測装置は上述した回帰式を利用している。
図2に示される諸量取得部13は、上述のようにして抽出部12により抽出された乖離度iが最小の一記録iに含まれる1個の諸量Diを取得する。
出力部14は諸量取得部13により取得された一記録に含まれる1個の諸量Diを、所望のn個の諸量(抽出条件)から予測される諸量として表示装置54等(後述の図10参照)へ出力する。出力部14は、抽出条件を含めて抽出した事例(乖離度iが最小の記録iおよび諸量Di)をディスプレイ等に表示することができる。ディスプレイ等の画面でなく、プリンタまたはファイル等に出力しても良い。図3は、出力部14が出力する抽出した事例である。図3に示されるように、現在時間t=0の実績雨量からn−1時間前(t=−(n−1))のn時間分の実績雨量(抽出した事例)および上述のようにして予測された1時間先(t=+1)の流入量(諸量Di)を表示している。
次に、具体的データを用いて、重回帰分析部11が偏回帰係数を求めた例を示す。回帰式は上記式2を用いることにし、n=36とした。図4(A)は記録部40に記録された具体的なデータ例を図2に示される表形式で示す。図4(A)では図面の都合上、t=0〜9における記録例i=0〜2を最上段に示し、t=10〜19における記録例i=0〜2を次の段に示し、t=20〜29における記録例i=0〜2をさらにその次の段に示し、t=30〜35における記録例i=0〜2および1時間先の流入量Diを最下段に示す。図4(A)では記録例iは任意に抽出した3時間分しか示されていないが(連続した3時間分のデータではない。)、これは図面の都合によるものであって、実際は過去数年の記録i(数千行程度)を用いる。重回帰分析部11は、記録部40に記録された図4(A)に示される事例を用いて、式2に示される回帰式の偏回帰係数aを求める。図4(B)は抽出条件設定部30により設定された抽出条件(t=0〜35)を表形式で例示する。例えば、現在雨量(t=0)は5[mm]、1時間前の雨量(t=1)は4.67[mm]等である。
図5は、重回帰分析部11が最小二乗法により求めた偏回帰係数a(t=0〜35)をグラフ形式で示す。図5で、横軸の数字は偏回帰係数aの添字tを示し、縦軸は偏回帰係数atの値を示す。グラフの都合、横軸は偶数の添字のみ表示している。図5に示されるように、最小二乗法により求めた偏回帰係数aの値は正負が混在している。例えば、偏回帰係数aの値は負側に大きい(−0.04程度)。これは、現在から4時間前に雨が降れば降るほど1時間先の流入量が少なくなることを意味しており、定性的には合いにくい結果である。時間的に近い雨量は相関が高く(上述した統計用語での多重共線性)、相関が高いデータから最小二乗法で回帰式を求めると、不適切な偏回帰係数が求められることがしばしば起きるという一例と思われる。
図6は、重回帰分析部11が部分的最小二乗法により求めた偏回帰係数a(t=0〜35)をグラフ形式で示す。横軸および縦軸は図5と同様であるため、説明は省略する。図6に示されるように、部分的最小二乗法により求めた偏回帰係数a(t=0〜35)は全て正であり、且つ現在から15時間前前後の雨量に対する偏回帰係数aが大きい。これは、現在から15時間前の雨量が現在から1時間先の流入量にとって特に重要であり、その前後の雨量も影響があることを示しており、定性的にも妥当な結果である。上記のように部分的最小二乗法を用いると、多重共線性の影響を受けずに妥当な偏回帰係数aを求めることができる。このような妥当な偏回帰係数aを事例抽出時の重み(式5に示される乖離度iの各偏回帰係数a)に使用することにより、妥当な類似事例の抽出が可能となる。
図7は、参考のため、重回帰分析部11が部分的最小二乗法(PLS)により求めた偏回帰係数a(t=0〜35)と最小二乗法により求めた偏回帰係数a(t=0〜35)との比較を数値表の形式で示す。
図8は、抽出部12が、部分的最小二乗法(PLS)による偏回帰係数a(t=0〜35)と最小二乗法(LS)による偏回帰係数a(t=0〜35)とをそれぞれ乖離度iに用いて、図4(B)に示される抽出条件により抽出した雨量の事例を示す。図8で横軸は現在から35時間前までの時間であり、縦軸は雨量である。図8において、CUR(菱形)で示される線が抽出条件(現在から35時間前までの雨量)を示し、PLS(正方形)で示される線がPLSで抽出した雨量事例を示し、LS(三角形)で示される線がLSで抽出した雨量事例を示す。図8は、過去数年分の乖離度iを毎時間計算し、最も乖離度iが小さいものを示している。最小二乗法(LS)では現在の雨量(CUR)と形状および雨量の異なる事例が抽出されたが、部分的最小二乗法(PLS)では形状および雨量の似た事例を抽出することができた。
図9は、本発明の予測装置5および予測方法の処理の流れをフローチャートで示す。本発明の予測装置5の各機能をすべてソフトウェアにより実現した場合、即ち予測プログラムの処理の流れも同様のフローチャートとなる。図9に示されるように、n個の諸量(Ri,t)を説明変数とし1個の諸量(Dt)を目的変数とした単位系が異なる諸量に関する回帰式について、記録部40の各一記録iについて所定の重回帰分析を行い、単位系が異なる諸量に対応したn個の偏回帰係数(a)を取得する(重回帰分析ステップ。ステップS10。重回帰分析手段)。所望のn個の諸量(抽出条件)と記録部40の各一記録iに記録されたn個の諸量との類似の程度を示す基準であって、重回帰分析ステップ(ステップS10)で取得された単位系が異なる諸量に対応したn個の偏回帰係数(a)を用いた基準(乖離度i)により、所望のn個の諸量に最も類似する記録kを記録部40から抽出する(抽出ステップ。ステップS12。抽出手段)。抽出ステップ(ステップS12)で抽出された記録kに含まれる1個の諸量(D)を取得する(諸量取得ステップ。ステップS14。諸量取得手段)。諸量取得ステップ(ステップS14)で取得された1個の諸量(D)を、所望のn個の諸量(抽出条件)から予測される諸量として出力する(出力ステップ。ステップS16。出力手段)。
以上より、本発明の実施例1によれば、ダム管理システム1が設置された環境における予測を行うための予測装置5は、重回帰分析部11、抽出部12、諸量取得部13、出力部14および抽出条件設定部30の各機能と記録部40とを備えている。記録部40は、降雨情報収集部21、貯水位収集部22、放流量収集部23および流入量収集部24により収集された種々のデータを記録している。記録部40に記録されたこれらのデータは、ダム管理システム1で過去から現在に亘り単位時間毎に測定された単位系が異なる諸量であり、n個の諸量と該n個の諸量に関連する1個の諸量を一記録として複数の一記録からなる。重回帰分析部11はn個の諸量(例えばある時点kを基準とした現在雨量からn―1時間前雨量)を説明変数とし、1個の諸量(例えばある時点kを基準とした1時間先の流入量)を目的変数とした単位系が異なる諸量に関する回帰式について、記録部40の複数の一記録を用いて所定の重回帰分析を行い、単位系が異なる諸量に対応したn個の偏回帰係数(a〜an−1)を取得する。重回帰分析部11は例えば式2に示される降雨量から流入量を予測する場合の回帰式を用いる。偏回帰係数a〜an−1の算出方法(所定の重回帰分析)としては、部分的最小二乗法が好適である。抽出部12は、所望のn個の諸量と記録部40の各一記録に記録されたn個の諸量との類似の程度を示す基準であって、重回帰分析部11により取得された単位系が異なる諸量に対応したn個の偏回帰係数を用いた基準(例えば式5により示される乖離度i)により、所望のn個の諸量に最も類似する記録を記録部40から抽出する。抽出部12が用いる所望のn個の諸量は、予め設定しておくかまたは入力操作部60(後述の図10参照)から入力してもよく、あるいは図2に示される抽出条件設定部30により設定してもよい。抽出条件設定部30は、類似事例を記録部40から抽出(検索)するための抽出条件(所望のn個の諸量)を設定する。即ち、重回帰分析部11が用いる回帰式2、2aまたは3等の右辺に設定したデータ項目を設定する。諸量取得部13は、上述のようにして抽出部12により抽出された乖離度iが最小の記録iに含まれる1個の諸量Diを取得する。出力部14は諸量取得部13により取得された1個の諸量Diを、所望のn個の諸量(抽出条件)から予測される諸量として表示装置54等(後述の図10参照)へ出力する。
以上の結果、本発明の予測装置等によれば、部分的最小二乗法を用いた重回帰分析により単位系の異なる複数の条件で偏回帰係数を求めることができる。この偏回帰係数という再現性のある重み付けを行った乖離度iを用いて過去事例を検索することにより、現在の降雨量との乖離度が小さいという意味を有する適切な過去事例の抽出を行うことができる。抽出された過去事例を参考にすることにより、将来の流入量を予測することができ、放流量決定の参考とすることができる。
以上、ダム管理システム1を例に取り上げて、本発明の予測装置5等につき説明した。しかし、本発明の予測装置5等が適用される管理システムはダム管理システム1に限定されるものではない。本発明の予測装置5等は、ある管理システムが設置された環境における降雨量、管理システムへ流入する流入量、管理システムに貯えられた貯水位、管理システムから放流される放流量等を管理、運用、予測するシステムであれば、任意の管理システムに対して適用することが可能である。
上述したように、本発明の予測装置5は全体をソフトウェア(予測プログラム)として実現することができ、あるいは一部をハードウェアとして実現することも可能である。図10は、本発明の予測装置5が有するコンピュータ、予測プログラムまたは予測方法を実行するコンピュータの内部回路50を示すブロック図である。図10に示されるように、CPU51、ROM52、RAM53、画像制御部56、コントローラ57、入力制御部59および外部I/F部61はバス62に接続されている。図10において、上述の本発明の予測プログラムは、ROM52、ディスク45またはDVD若しくはCD−ROM58等の記録媒体(脱着可能な記録媒体を含む)に記録されている。ディスク等の記録装置45には、記録部40を記録しておくことができる。予測プログラムは、ROM52からバス62を介し、あるいはディスク45またはDVD若しくはCD−ROM58等の記録媒体からコントローラ57を経由してバス62を介しRAM53へロードされる。画像制御部56は、出力部14により出力される所望の画像データをVRAM55へ送出する。ディスプレイ等の表示装置54はVRAM55から送出された上記データ等を表示する。VRAM55は表示装置54の一画面分のデータ容量に相当する容量を有している画像メモリである。入力操作部60はコンピュータに入力を行うためのマウス、テンキー等の入力装置であり、入力制御部59は入力操作部60と接続され入力制御等を行う。外部I/F部61はコンピュータの外部と接続する際のインタフェース機能を有している。
上述のようにCPU51が本発明の予測プログラムを実行することにより、本発明の目的を達成することができる。予測プログラムは上述のようにDVD若しくはCD−ROM58等の記録媒体の形態でコンピュータCPU51に供給することができ、予測プログラムを記録したDVD若しくはCD−ROM58等の記録媒体も同様に本発明を構成することになる。予測プログラムを記録した記録媒体としては上述された記録媒体の他に、例えばメモリ・カード、メモリ・スティック、光ディスク、FD等を用いることができる。
本発明の活用例として、ダム管理システム、下水道管理システムにおける流入量予測等の運用支援に適用することができる。
1 ダム管理システム、 5 予測装置、 10 機能ブロック、 11 重回帰分析部、 12 抽出部、 13 諸量取得部、 14 出力部、 21 降雨情報収集部、 22 貯水位収集部、 23 放流量収集部、 24 流入量収集部、 30 抽出条件設定部、 40 記録部、 45 記録装置、 50 内部回路、 51 CPU、 52 ROM、 53 RAM、 54 表示装置、 55 VRAM、 56 画像制御部、 57 コントローラ、 58 DVD、CD−ROM、 59 入力制御部、 60 入力操作部、 61 外部I/F部、 62 バス。
特開2007−140965号公報

Claims (6)

  1. 管理システムが設置された環境における予測を行うためのコンピュータを有する予測装置であって、
    該管理システムで過去から現在に亘り単位時間毎に測定された単位系が異なる諸量について、n個の諸量と該n個の諸量に関連する1個の諸量を一記録として複数の一記録を記録した記録部と、
    前記n個の諸量を説明変数とし前記1個の諸量を目的変数とした単位系が異なる諸量に関する回帰式について、前記記録部の複数の一記録を用いて所定の重回帰分析を行い、単位系が異なる諸量に対応したn個の偏回帰係数を取得する重回帰分析手段と、
    所望の前記n個の諸量と前記記録部の各一記録に記録されたn個の諸量との類似の程度を示す基準であって、前記重回帰分析手段により取得された単位系が異なる諸量に対応したn個の偏回帰係数を用いた基準により、該所望の前記n個の諸量に最も類似する一記録を前記記録部から抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段により抽出された一記録に含まれる前記1個の諸量を取得する諸量取得手段と、
    前記諸量取得手段により取得された前記1個の諸量を、前記所望の前記n個の諸量から予測される諸量として出力する出力手段とを備えたことを特徴とする予測装置。
  2. 請求項1記載の予測装置において、前記重回帰分析手段における所定の重回帰分析は部分的最小二乗法を用いることを特徴とする予測装置。
  3. 請求項1又は2記載の予測装置において、前記抽出手段における基準は、前記記録部の各一記録に記録されたn個の各諸量と前記所望の前記n個の各諸量との差の二乗に、前記重回帰分析部により取得された単位系が異なる諸量に対応したn個の各偏回帰係数を乗じた値の総和の平方根であることを特徴とする予測装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の予測装置において、前記諸量は前記管理システムが設置された環境における降雨量、該管理システムへ流入する流入量、該管理システムに貯えられた貯水位、該管理システムから放流される放流量のいずれか2以上であることを特徴とする予測装置。
  5. 管理システムが設置された環境における予測を行うための予測プログラムであって、
    該管理システムで過去から現在に亘り単位時間毎に測定された単位系が異なる諸量について、n個の諸量と該n個の諸量に関連する1個の諸量を一記録として複数の一記録を記録した記録部を有するコンピュータを、
    前記n個の諸量を説明変数とし前記1個の諸量を目的変数とした単位系が異なる諸量に関する回帰式について、前記記録部の複数の一記録を用いて所定の重回帰分析を行い、単位系が異なる諸量に対応したn個の偏回帰係数を取得する重回帰分析手段、
    所望の前記n個の諸量と前記記録部の各一記録に記録されたn個の諸量との類似の程度を示す基準であって、前記重回帰分析手段により取得された単位系が異なる諸量に対応したn個の偏回帰係数を用いた基準により、該所望の前記n個の諸量に最も類似する一記録を前記記録部から抽出する抽出手段、
    前記抽出手段により抽出された一記録に含まれる前記1個の諸量を取得する諸量取得手段、
    前記諸量取得手段により取得された前記1個の諸量を、前記所望の前記n個の諸量から予測される諸量として出力する出力手段として機能させるための予測プログラム。
  6. 管理システムが設置された環境における予測をコンピュータを用いて行うための予測方法であって、該管理システムで過去から現在に亘り単位時間毎に測定された単位系が異なる諸量について、n個の諸量と該n個の諸量に関連する1個の諸量を一記録として複数の一記録を記録した記録部を用いるものであり、
    前記n個の諸量を説明変数とし前記1個の諸量を目的変数とした単位系が異なる諸量に関する回帰式について、前記記録部の複数の一記録を用いて所定の重回帰分析を行い、単位系が異なる諸量に対応したn個の偏回帰係数を取得する重回帰分析ステップと、
    所望の前記n個の諸量と前記記録部の各一記録に記録されたn個の諸量との類似の程度を示す基準であって、前記重回帰分析ステップで取得された単位系が異なる諸量に対応したn個の偏回帰係数を用いた基準により、該所望の前記n個の諸量に最も類似する一記録を前記記録部から抽出する抽出ステップと、
    前記抽出ステップで抽出された一記録に含まれる前記1個の諸量を取得する諸量取得ステップと、
    前記諸量取得ステップで取得された前記1個の諸量を、前記所望の前記n個の諸量から予測される諸量として出力する出力ステップとを備えたことを特徴とする予測方法。
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