以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
実施の形態1では、本発明の拡散シートの一例について説明する。
図2(a),(b)は、光源の投影領域と光源の間の投影領域を示したものである。光源は、複数(少なくとも2つ)配設されている。光源としては、図2(a)に示すように、冷陰極管(CCFL)101などの線光源や、図2(b)に示すように、LED(発光ダイオード)102、レーザーなどの点光源を用いることができる。図2(a),(b)において、参照符号103は光源直上の投影領域を示し、参照符号104は光源間の投影領域を示す。なお、図2(a),(b)では、全体の領域を光源直上の投影領域と、光源間の投影領域との2つに分割している例を示しているが、光源直上の投影領域、光源間の投影領域以外の領域を設けるように分割してもよい。また、光源間の投影領域は、光源直上の投影領域に隣接していなくてもよく、近接する光源の中間に位置する領域を含んでいればよい。
本実施の形態1で示す拡散シートは、シート面に垂直に光線を入射した場合の出射光の拡散角度が前記シート面内の所定の方向に沿って周期的に変化することを特徴とする。このシートを光源の上方に配設する場合、シートの拡散角度の周期を、光源直上領域と光源間領域とからなる投影領域周期に合わせることが好ましい。これにより、輝度ムラを低減することができる。
本発明において、「拡散角度」とは、透過光強度がピーク強度の半分に減衰する角(半値角)の2倍の角度(FWHM:Full Width Half Maximum)をいう(図8(a)参照)。この拡散角度は、例えば、Photon(株)社製のPhotonで、拡散シートの凹凸面の法線方向から、凹凸面側より入射した光に対する透過光強度の角度分布を測定することによって求めることができる。ここで、拡散シートの法線方向とは、図8(b)に示す方向を指す。
また、本発明の拡散シートとしては、測定方向によらず、ほぼ同じ拡散角度が得られる等方拡散シートと、測定方向によって、拡散角度が異なる異方拡散シートの両方を用いることができる。異方拡散シートとは、例えば、直交する2つの方向で拡散角度を測定した場合に、拡散角度が異なるような拡散シートである。
図1は、実施の形態1で示す拡散シートにおける拡散角度(又はアスペクト比)の分布を示す図である。この拡散シートは、シート面に垂直に光線を入射した場合の出射光の拡散角度(又はアスペクト比)が前記シート面内の所定の方向に沿って周期的に変化するものである。図1に示す拡散角度(又はアスペクト比)分布図においては、シート面内の所定の方向における前記シート面内の相対位置を横軸にとり、前記シート面内の相対位置での拡散角度(又はアスペクト比)を縦軸にとっている。実施の形態1に係る拡散シートにおいては、拡散角度(又はアスペクト比)のピーク値と拡散角度(又はアスペクト比)のボトム値とが複数有る(図1においては1つ示している)。ピーク値とは、拡散角度(又はアスペクト比)の分布の1周期の中で最も高い拡散角度(又はアスペクト比)の値をいい、ボトム値とは、拡散角度(又はアスペクト比)の分布の1周期の中で最も低い拡散角度(又はアスペクト比)の値をいう。
実施の形態1に示す拡散シートでは、このような拡散角度分布図において、隣り合うピーク値とボトム値との間の拡散角度の算術平均値が、前記隣り合うピーク値とボトム値との間に分布する全点における拡散角度の算術平均値より大きいことを特徴とする。ここで述べる「全点」とは、測定点の全てを意味するものである。
拡散角度の変化は、隣り合うピーク値とボトム値との算術平均値が、隣り合うピーク値とボトム値との間に分布する拡散角度の算術平均値より大きければ厳密に直線状、曲線状、階段状でなくてもよく、拡散角度の測定バラツキ等により、直線状、曲線状、階段状から若干はずれた形状や、直線と曲線の混合形状であってもよい。光源直上領域から光源間領域へ推移する場合、その位置に対する入光角度は直線的に大きくなっていく。入光角度が大きいほど拡散シートより下へ反射される光や拡散シートの法線方向に対して斜めに抜けてゆく光が大きくなっていくことを考慮すると、光源上領域から光源間領域へ推移するにつれて拡散すべき光の量は直線的ではなく、それ以上に大きく減衰する。つまり、隣り合うピーク値とボトム値との算術平均値が、隣り合うピーク値とボトム値との間に分布する拡散角度の算術平均値より大きい拡散シートであれば、拡散すべき光の減衰に合わせて輝度ムラを低減することが可能となる。図3(a)〜図3(f)に、拡散角度が直線状、曲線状、直線と曲線の混合形状に変化している拡散シートの例を示す。
シート内の各領域における拡散角度は、相対的に拡散角度が高い領域を光源直上に配置してもよく、相対的に拡散角度が低い領域を光源直上に配置してもよい。また、各領域間の拡散角度はなめらかに変化することが好ましい。特に、高拡散角度領域に連続する複数のピーク値を含む形状があることが輝度むら低減の観点から好ましく、その形状は直線状又は下に凸の曲線状又は直線と下に凸の曲線の混合形状であることが好ましい(図3(d),(f))。このようなパターンは光源が線光源の場合、特に効果的である。また、拡散角度のボトム値があり、前記ボトム値を含む低拡散角度領域における拡散角度分布が、前記ボトム値を極小値とする下に凸の曲線状であるものも輝度むら低減の観点から好ましい(図3(a)〜(e))。図3(c)は拡散角度の分布が前記ピーク値を含み上に凸の曲線形状を有する第一の区間と、拡散角度の分布が前記ボトム値を含み下に凸の曲線形状を有する第二の区間とを有しているが、このようなパターンは光源が点光源である場合、特に効果的である。
ここで、高拡散角度領域とは、ピーク値の最大値とボトム値の最小値の算術平均値以上の角度領域とし、低拡散角度領とは、ピーク値の最大値とボトム値の最小値の算術平均値以下の角度領域とする。本発明におけるピーク値とボトム値から算術平均値は、上記定義に基づく拡散角度の分布を用いて算出するものとする。なお、一周期の中で、ピーク値、ボトム値は1つとは限らず、同一の値が複数存在していてもよい。例えば、図1では、一つの高拡散角度領域に複数(2つ)のピーク値が存在している。
また、隣り合うピーク値とボトム値との間に分布する拡散角度とは、図1の破線区間部分に存在する拡散角度をいうものとする。すなわち、ピーク値が複数存在する場合、隣り合うボトム値に対応する位置とピーク値に対応する位置との間の区間内に存在する拡散角度をいうものとする。
また、「周期的に」変化するとは、繰り返されたパターン同士を比較して、同じ繰り返しに相当するピーク値及びピーク値を与える周期の開始点からの変位、並びに、ボトム値及びボトム値を与える周期の開始点からの変位が、それぞれ、全繰り返しパターンの平均値の±15%以内(好ましくは10%以内、より好ましくは5%以内)の範囲内にあれば、周期的に変化しているものとする。上記の周期性を示す方向は、拡散シート面内に少なくとも一つあれば良く、拡散シート面について拡散角度の分布を作成することにより特定することができる。本発明においては、繰り返された複数のピーク値の拡散角度は、測定された全てのピーク値の拡散角度の差が5°以内となることが好ましく、3°以内がより好ましく、2°以内であることが最も好ましい。ボトム値についても同様である。
図5〜7は、本発明の拡散シートの高拡散角度(高アスペクト比)領域と低拡散角度(低アスペクト比)領域の配置の例を示す図である。図5、6は高拡散角度(高アスペクト比)領域201と低拡散角度(低アスペクト比)領域202が、前記拡散シート面内のx軸方向において周期的に存在すること、すなわち、拡散角度(アスペクト比)が図3、4の如く周期的に変化していることを示している。このようなパターンは線光源に対して用いることが好適であるが、場合によっては点光源についても用いられる。また、図7は高拡散角度(高アスペクト比)領域203と低拡散角度(低アスペクト比)領域204が、前記シート面内のx軸方向及びy軸方向において周期的に存在している図であるが、これも拡散シートのx軸またはy軸方向の断面においては図3、4の如くに拡散角度(アスペクト比)が推移している。このようなパターンは点光源に対して用いることが好適であるが、線光源に対して用いてもよい。
この拡散シートにおいては、面内の全領域における輝度ムラを低減させることを考慮すると、拡散シートから出光される拡散光の拡散角度が、0.1°以上120°以下の範囲であることが好ましい。また、前記拡散角度は、高い正面輝度を得るために、0.1°以上100°以下の範囲で制御されることが好ましく、0.1°以上80°以下の範囲で制御されることがより好ましい。特に、前記拡散シートを、表面にプリズム条列が形成された光学シートと併用した場合は、前記拡散角度が0.1°以上80°以下の範囲となるように形成され、前記拡散角度差が大きいことが、輝度むら解消及び輝度向上の観点から、好ましい。また、拡散角度の最小値は、0.1°以上40°以下の範囲で制御することが好ましい。輝度むら解消の観点から、拡散角度の最小値は0.1°以上30°以下で制御されることがより好ましく、0.1°以上20°以下で制御されることが最も好ましい。但し、光学的特性に影響を与えない部分、例えば製品としたときに光学的機能を必要としない最端部や、光学的特性に影響を与えない程度の微小な領域においては、拡散角度はこの範囲を逸脱していてもよい。
更には、拡散シート面内における前記拡散角度の最大値と最小値との差が、40°以上80°以下であることが好ましい。前記拡散角度差を40°以上とすることにより、十分な拡散特性の差が得られ、光源ユニットの薄型化や光源数削減などにおける高い輝度むら解消要求に応えることができる。また、前記拡散角度差を80°以下とし、前記シート面内の位置の変化に対する拡散特性の変化量を抑えることにより、前記拡散角分布を精細に制御することが可能となるため、輝度むら解消効果が高くなる。これにより、拡散特性の差を好ましい範囲に設定することが可能となり、輝度むらの少ない光源ユニットが得られる。特に、液晶表示装置の薄型化や光源数の削減を目的とした際に、高い輝度むら解消性能を示すため、好ましく用いられる。
このような拡散角度は、拡散シートの表面に多数の凹凸構造を有することにより実現することができる。凹凸構造とは、例えば、表面に多数の突起部が設けられた構造である。突起部の形状は、略円錐状、略球状、略楕円体状、略レンチキュラーレンズ状、略放物線状のいずれでもよく、各突起部は、規則的に配列していても、不規則に配列していてもよい。また、突起部間は連続的な曲面でつながっていてもよい。また、不規則な凹凸が連続的な曲面でつながっている擬似ランダム構造も、好ましく用いることができる。この擬似ランダム構造としては、非平面スペックルによって特徴付けられた微細な3次元構造であることが好ましい。
非平面スペックルによって特徴付けられた3次元構造は、機械加工では困難であった10μm以下の微細な凹凸構造の形成に適している。特に、非平面スペックルを用いて凹凸を形成する方法は、拡散シート上の領域に応じて、拡散角度を変えるような場合に適した製法である。また、マイクロレンズのような等方的な形状や、レンチキュラーレンズのような異方的な形状も容易に形成することができる。この凹凸構造は、モアレ抑制などの観点から、高さ及びピッチが不規則であることが好ましい。
本発明の拡散シートは、面内のどこかに上記のような凹凸形状が配列されて光を拡散する機能を示す部分があればよく、シート表面が平滑になっている部分が存在していても良い。
本発明の拡散シートにおいて、該凹凸構造のアスペクト比は輝度むら抑制に大きく関係する。ここで、アスペクト比とは凹凸構造の高さをピッチで割った値をいう。また、ピッチとはある凹凸構造のトップからその隣の凹凸構造のトップまでの距離をいうものとする。つまり、該凹凸構造の高さ及びピッチが輝度むら抑制に大きく関係する。
本発明では、シート面内の所定の方向における前記シート面内の相対位置を横軸にとり、前記シート面内の相対位置でのアスペクト比を縦軸にとったアスペクト比分布図において、前記アスペクト比のピーク値と前記アスペクト比のボトム値とが複数有り、隣り合う前記ピーク値と前記ボトム値との間の拡散角度の算術平均値が、前記隣り合う前記ピーク値と前記ボトム値との間に分布する全点におけるアスペクト比の算術平均値より大きいことを特徴とする。ここで述べる「全点」とは、測定点の全てを意味するものである。
アスペクト比の変化は、隣り合うピーク値とボトム値との算術平均値が、隣り合うピーク値とボトム値との間に分布するアスペクト比の算術平均値より大きければ厳密に直線状、曲線状、階段状でなくてもよく、アスペクト比の測定バラツキ等により、直線状、曲線状、階段状から若干はずれた形状や、直線と曲線の混合形状であってもよい。図4(a)〜図4(f)に、アスペクト比が直線状、曲線状、直線と曲線の混合形状に、変化している拡散シートの例が示されている。
シート内の各領域におけるアスペクト比は、相対的にアスペクト比が高い領域を光源直上に配置してもよいし、相対的にアスペクト比が低い領域を光源直上に配置してもよい。また、各領域間の凹凸高さはなめらかに変化することが好ましい。特に、高アスペクト比領域に連続する複数のピーク値を含む形状が輝度むら低減の観点から好ましく、その形状は直線状又は下に凸の曲線状または直線と下に凸の曲線の混合形状であることが好ましい(図4(d),(f))。このようなパターンは光源が線光源の場合、特に効果的である。また、アスペクト比のボトム値があり、前記ボトム値を含む低アスペクト比領域におけるアスペクト比分布が、前記ボトム値を極小値とする下に凸の曲線状であるものも輝度むら低減の観点から好ましい(図4(a)〜(e))。図4(c)はアスペクト比の分布が前記ピーク値を含み上に凸の曲線形状を有する第一の区間と、アスペクト比の分布が前記ボトム値を含み下に凸の曲線形状を有する第二の区間とを有しているが、このようなパターンは光源が点光源である場合、特に効果的である。
ここで、高アスペクト比領域とは、ピーク値の最大値とボトム値の最小値の算術平均値以上のアスペクト比を示す領域とし、低アスペクト領域とは、ピーク値の最大値とボトム値の最小値の算術平均値以下のアスペクト比を示す領域とする。本発明におけるピーク値とボトム値との間に分布するアスペクト比の算術平均値は、上記定義に基づくアスペクト比の分布を用いて算出するものとする。例えば、図1では、一つの高アスペクト比領域に複数(2つ)のピーク値が存在している。
また、隣り合うピーク値とボトム値との間に分布するアスペクト比とは、図1の破線区間部分に存在するアスペクト比をいうものとする。すなわち、ピーク値が複数存在する場合、隣り合うボトム値に対応する位置とピーク値に対応する位置との間の区間内に存在するアスペクト比をいうものとする。
本発明において、アスペクト比の値を維持しながら、凹凸構造の高さが変化する形状とするのは、光学システムを変えずに行うことができるので、拡散シートを製造するのに安価かつ容易という観点から好ましい。
また、本発明において、アスペクト比の値を維持しながら、凹凸構造のピッチが変化する形状とするのは、高精細な液晶を用いた場合にモアレが発生しにくいこという観点から好ましい。
図9に、本発明の拡散シートの水平面に対して垂直で、かつ、面内のある方向に平行な断面で切断したときの形状の一例の概略図を示す。個々の凹部又は凸部の断面における端部から端部までの水平距離wを該凹部又は凸部の当該方向におけるピッチとし、前記水平距離wの範囲における最大深さ又は高さlを該凹部又は凸部の当該方向における深さ又は高さとする。アスペクト比は、深さ又は高さlを幅wで割ることによって求めることができる。
本願発明で用いるアスペクト比の値は、それぞれ、測定点を含み、拡散シート面に垂直でかつ所定の方向に平行な断面における、測定点を中心とする100μmの範囲に存在する凹部又は凸部のピッチ、深さ又は高さ及びアスペクト比の平均値をいう。なお、平均値は、該当エリアから最低15個の凹部又は凸部を抽出して求めてもよい。この表面の凹凸構造は、例えば拡散シート断面の走査型電子顕微鏡像や、レーザー共焦点顕微鏡により観察することができる。
本発明の拡散シートにおいては、面内のどこかに凹凸形状が配列されて光を拡散する機能を示す部分があればよく、シート表面が平滑になっている部分が存在していても良い。この場合アスペクト比は0となる。
ここで、全領域におけるアスペクト比が0〜4の範囲内にある方が、輝度ムラの低減効果の観点から好ましい。さらに光の拡散を制御する効果を発揮するという観点からは、0〜3であることがより好ましく、0〜2であることがさらに好ましい。但し、光学的特性に影響を与えない部分、例えば製品としたときに光学的機能を必要としない最端部や、光学的特性に影響を与えない程度の微小な領域においての凹凸のアスペクト比はこの範囲を逸脱していてもよい。また、本発明においては、繰り返された複数のピーク値のアスペクト比は、測定された全てのピーク値のアスペクト値の差が0.2以内となることが好ましく、0.15以内がより好ましく、0.1以内が最も好ましい。ボトム値についても同様である。
アスペクト比の周期的変化の定義は前述の拡散角度の周期的変化の定義に準拠する。
この凹凸構造を表面に有し、拡散シート上の領域に応じて拡散角度が変化するような拡散シートは、具体的には次のようにして製造することができる。まず、予め干渉露光により、レーザー光をレンズやマスクを介して感光性材料やフォトレジストに照射し、拡散角度が位置によって変化するようにスペックルパターンを形成させたサブマスタ型を作製する。レーザー照射システムを構成する部材間の距離やサイズを変えスペックルパターンの寸法、形状及び方向を調節することにより、拡散角度の範囲を制御し、異なる拡散角度をもつ凹凸構造を記録することができる。
一般に、拡散角度の範囲は、スペックルの平均サイズ及び形状に依存する。スペックルが小さければ角度範囲が広い。また、前記凹凸の単位構造は等方性のものに限らず、異方性のものを形成することもでき、両者の複合された凹凸構造とすることもできる。スペックルが横方向の長円形であれば、角度分布の形は縦方向の長円形となる。このように拡散角度が位置によって変化するようなサブマスタ型を作製する。このサブマスタ型に電鋳などの方法で金属を被着してこの金属にスペックルパターンを転写してマスタ型を作製する。光透過性樹脂層に、上記マスタ型を用いて紫外線による賦形を行って光透過性樹脂層の光取り出し面にスペックルパターンを転写する。拡散角度を位置によって変えたこの拡散シートの詳細な製造方法については、特表2003−525472号公報(国際公開第01/065469号)に開示されている。具体的には、光源と、光源から投射された光の光路に設けられたサイズおよび形状可変の開口を備えたマスクと、光源から投射された光により生ずる拡散パターンを記録するためのプレートと、マスクとプレートの間に配置された光を拡散させる拡散板と、光の一部をブロックするために拡散板とプレートの間に設けられたブロッカーを用い、マスクの開口とブロッカーのサイズ及び形状、拡散板の拡散度合い及び各構成部材間の距離を変化させて作る。
たとえば
1.マスクの開口形状を縦長にすることで、プレート上に記録される凸部の底面の形状を横長の楕円にし、縦長の楕円拡散能を示す(直交する2方向の拡散角度が異なる)領域を形成する。
2.マスクの開口形状を正方形にすることで、プレート上に記録される凸部の底面の形状を等方にし、等方拡散能を示す(全方向で拡散角度が同一となる)領域を形成する。
上記1および2のパターンを組み合わせて、周期的パターンを形成すれば、本発明の拡散シート、すなわち面内で拡散角度あるいは表面の凹凸形状のアスペクト比の比が周期的に変化する拡散シートが製造できる。
表面構造の凹凸高さは、例えば走査型電子顕微鏡で観察した拡散シート断面形状のピッチやアスペクト比、表面粗さ等から判断できる。また、レーザー共焦点顕微鏡による拡散シート表面の観察像からも、前記ピッチ、アスペクト比や、表面粗さ等を読み取ることができる。例えば、ピッチが短いほど、或いはアスペクト比が大きいほど、或いは表面粗さが大きいものほど凹凸高さが高いと見なすことができる。
また、本発明の拡散シートにおける凹凸構造は、シートの出光面側にあっても入光面側にあってもよい。凹凸構造が出光面側にあることは、輝度の低下を最小限に抑えつつ輝度むらを低減できるという観点から好ましい。また、凹凸構造が入光面にあることは、光源と拡散シートの面内における位置合わせが容易に行えるという観点から好ましい。
凹凸構造がある面と反対側の面は、平滑面、凹凸面、マット面などであってもよい。輝度向上、および輝度ムラ軽減の観点から、凹凸構造がある面と反対側の面は、平滑面となっていることが好ましい。なお、一般に拡散シートを積層する場合等に、傷つき防止のため、平滑性を失わない範囲で、凹凸構造がある面と反対側の面に極微量のビーズを塗布する場合がある。このような場合も平滑面に含まれるものとする。
(実施の形態2)
実施の形態2では、本発明の光線制御ユニットの一例について説明する。
実施の形態2で示す光線制御ユニットにおいては、シート面内で拡散角度を周期的に変化させた拡散シートと、レンズが表面に形成された光学シートとを配設した構成とすることにより、光源ユニットの薄型化や光源数削減などにおける高い輝度むら解消要求に応えることができる。特に、液晶表示装置の薄型化や光源数の削減を目的とした際に、前記光学シートのレンズ形成面側に、前記拡散シートを配置した構成の光線制御ユニットが高い輝度むら解消性能を示すため、好ましく用いられる。
実施の形態2で示す光線制御ユニットを構成する拡散シートとしては、高拡散角度(高アスペクト比)領域201と低拡散角度(低アスペクト比)領域202が、前記拡散シート面内のx軸方向において周期的に存在すること、すなわち、拡散角度(アスペクト比)が周期的に変化する構成とすることができる(図5、6参照)。また、高拡散角度(高アスペクト比)領域203と低拡散角度(低アスペクト比)領域204が、前記シート面内のx軸方向及びy軸方向において周期的に存在すること、すなわち、拡散角度(アスペクト比)が周期的に変化する構成とすることもできる(図7参照)。光線制御ユニットを構成する拡散シートの一例として、上記実施の形態1で示した拡散シートを適用することもできる。
実施の形態2で示す光線制御ユニットは、冷陰極管(CCFL)、外部電極蛍光灯(EEFL)、熱陰極管(HCFL)などの線光源や、発光ダイオード(LED)などの点光源に対して好ましく用いられる。前記光線制御ユニットを構成する拡散シートについては、光源が線光源の場合は、線光源の長手方向と直交する方向に、前記拡散シートの拡散角度が周期的に変化していることが好ましい。また、前記拡散シートについて、光源が点光源の場合は、シート面内の直交する2方向で前記拡散角度が周期的に変化していることが好ましい。
図12は、実施の形態2で示す光線制御ユニットを斜め上方から俯瞰した場合の模式図であり、表面に複数のレンズにより構成されたレンズ部が形成されたレンズ賦形光学シート14のレンズ形成面側に、前記拡散シート15が配置されている。図13は、図12の切断面における、光線制御ユニットの断面構造の模式図である。光線制御ユニットとして用いる場合、輝度ムラ解消及び輝度向上の観点から、前記レンズ形成面側を出光面とすることが好ましい。
また、前記レンズ部が形成された光学シートは、光源からの光を入光する入光面と、前記入光面から入光した光を出光する出光面と、を有する。この光学シートにおいて、レンズ部が形成されていない面側は、平滑面、凹凸面、マット面などであってもよい。輝度向上、及び輝度むら軽減の観点から、出光面側がレンズ形成面となっていることが好ましく、さらに、入光面側が平滑面或いはマット面となっていることがより好ましい。前記マット面は、無機微粒子の塗布や、凹凸構造を有する賦形ロールによる凹凸であることが好ましい。
前記レンズ部が形成された光学シートは、紫外線硬化樹脂による微細な凹凸構造がポリエステル系樹脂、トリアセチルセルロース、或いはポリカーボネート等の基材シート上に転写された形態として、用いることができる。また、前記光学シートは、表面にレンズ部が形成されているものであれば様々なものを用いることができ、例えば、ポリスチレン、アクリル系樹脂、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマーなどの樹脂板に、プレス成形、射出成形或いは押出成形によってレンズが形成された形態も好ましく用いられる。特に、前記光線制御ユニットにおいて、前記拡散シートを支持するため、厚さ1mm以上2mm以下の板状にプレス成形、射出成形或いは押出成形された形態が好ましく、輝度むら解消性能向上のため、樹脂板内部に、光を拡散させる効果がある有機ポリマーや、無機微粒子を添加したものを好ましく用いることができる。このような光学シートとしては、例えば、旭化成拡散板TMDL/DHシリーズ(旭化成イーマテリアルズ(株)製)、ゼオノアシリーズ(日本ゼオン(株)製)、等が挙げられる。
実施の形態2で示す光線制御ユニットを構成し、表面にレンズ部が形成された前記光学シートは、光源が線光源である場合や、光源が点光源でかつ前記点光源の配置間隔が直交する2方向で異なるような場合において用いることができ、前記光学シートのレンズ部が単位レンズを複数配列することにより構成され、前記単位レンズの底面形状が異方性を有する形状であることが好ましい。
図14(a)〜(f)は、前記単位レンズの底面形状の例を示した図である。光源が点光源で、かつ前記光源の配置間隔が直交する2方向で異なるような場合は、図14(a)〜(d)のような前記単位レンズの底面形状が好ましく、前記単位レンズの底面形状で異方性の強い方向と、前記点光源の配置間隔が狭い方向が平行であることがより好ましい。また、光源が線光源である場合は、図14(e),(f)のような前記単位レンズの底面形状が好ましく、前記単位レンズの底面形状で異方性の強い方向、すなわち底面形状が楕円の場合は長径方向、底面形状が長方形の場合は長辺方向と、線光源の長手方向が平行であることがより好ましい。
前記光線制御ユニットを構成し、表面にプリズム条列或いはレンチキュラーレンズが形成された前記光学シートは、線光源に対して好ましく用いられ、線光源の長手方向と前記レンズ部の長手方向が平行に配置されることがより好ましい。図15(a)、(b)には、前記単位レンズがプリズム条列である例、また、図15(c)には前記単位レンズがレンチキュラーレンズである例が示されている。他の光学シートとの擦れ防止の観点から、プリズムの先端を丸まった構造としたものも好ましく用いられる。また、モアレ防止の観点から、図15(b)のように、プリズム先端の稜線をうねらせた構造としたものも好ましく用いられる。
光線制御ユニットを構成し、表面にレンズ部が形成された前記光学シートは、光源が点光源でかつ前記点光源の配置間隔が直交する2方向で等しいような場合において用いることができ、前記光学シートのレンズ部が単位レンズを複数配列することにより構成され、前記単位レンズの底面形状が等方性を有する形状であることが好ましい。
図16(a)〜(e)には、等方性を有するような前記単位レンズの底面形状の例が示されている。輝度むら解消の観点から、前記単位レンズがシート表面に稠密に形成され、前記底面形状が図16(a),(d),(e)のような形状であることが好ましい。特に、前記単位レンズの底面形状が、円形、正方形、正6角形であることが好ましい。
前記光線制御ユニットを構成し、表面にマイクロレンズ或いはマイクロプリズムが形成された前記光学シートは、点光源に対して好ましく用いられる。図17(a)、(b)には、前記単位レンズがマイクロレンズである例、また、図17(c)〜(e)には前記単位レンズがマイクロプリズムである例が示されている。他の光学シートとの擦れ防止の観点から、プリズムの先端を丸まった構造としたものも好ましく用いられる。また、前記マイクロレンズ或いはマイクロプリズムは、凹形状でも凸形状でも良い。
光線制御ユニットを構成し、表面にレンズ部が形成された前記光学シートは、光源が線光源と点光源の混在である場合や、光源が点光源であり、かつ前記点光源の配置間隔が直交する2方向で等間隔の領域と、直交する2方向で間隔が異なる領域が混在しているような場合において用いることができ、前記光学シートのレンズ部が単位レンズを複数配列することにより構成され、前記単位レンズの底面形状が、異方性を有する形状のレンズと、等方性を有する形状のレンズとが複合配列していることが好ましい。このような光学シート表面に形成された単位レンズの底面形状の例が、図18(a)〜(e)に示されている。
実施の形態2に示す光線制御ユニットでは、輝度が一定となるように、拡散角度を最適化することで、輝度むらの軽減を図っている。実施の形態2に示す光線制御ユニットを構成する拡散シートは、シート面内の相対位置を横軸とし、前記シート面内の位置における拡散角度を縦軸とした場合の拡散角度分布図が、図10に示す構成とすることができる。図10(a)から図10(f)には、拡散角度が、直線状、曲線状、直線と曲線の混合形状、或いは階段状に、変化している拡散シートの例が示されている。拡散角度の変化は、厳密に直線状、曲線状、階段状でなくてもよく、拡散角度の測定バラツキ等により、直線状、曲線状、階段状から若干はずれた形状や、直線と曲線の混合形状であってもよい。特に、拡散角度は、前記拡散シートの面内において、なめらかに変化することが好ましい。
また、シート面内の相対位置を横軸とし、前記シート面内の位置におけるアスペクト比を縦軸とした場合のアスペクト比分布図が、図11に示す構成とすることができる。図11(a)から図11(f)には、アスペクト比が、直線状、曲線状、直線と曲線の混合形状、或いは階段状に、変化している拡散シートの例が示されている。アスペクト比の変化は、厳密に直線状、曲線状、階段状でなくてもよく、アスペクト比の測定バラツキ等により、直線状、曲線状、階段状から若干はずれた形状や、直線と曲線の混合形状であってもよい。アスペクト比は、前記拡散シートの面内において、なめらかに変化することが好ましい。
また、実施の形態1の拡散シートをここで用いることもできる。例としては、図3(a)〜(f)に示すように面内において拡散角度が変化するもの、或いは図4(a)〜(f)に示すようにアスペクト比が変化するものが挙げられる。
光線制御ユニットを構成する拡散シートの拡散角度は、0.1°以上120°以下の範囲で制御することが好ましい。ここで、輝度の均一性をさらに向上させるために、拡散角度の差及び拡散角度の分布状態を調整することができる。特に、薄型化するために光源と光学シートとの距離を近づけた場合(図27(a))や、光源同士の間隔を広げた場合(図27(b))は輝度むらが大きくなるため、拡散角度の差は大きい方が好ましい。また、前記拡散角度は、高い正面輝度を得るために、0.1°以上100°以下の範囲で制御されることが好ましく、0.1°以上80°以下の範囲で制御されることがより好ましい。
また、光線制御ユニットを構成する拡散シートのアスペクト比は0〜4の範囲内にある方が、輝度ムラの低減効果の観点から好ましい。さらに光の拡散を制御する効果を発揮するという観点からは、0〜3であることがより好ましく、0〜2であることがさらに好ましい。但し、光学的特性に影響を与えない部分、例えば製品としたときに光学的機能を必要としない最端部、光学的特性に影響を与えない程度の微小な領域においての拡散角度や、凹凸のアスペクト比はこの範囲を逸脱していてもよい。
このような拡散角度またはアスペクト比は、上記実施の形態で示したように、拡散シートの表面に多数の凹凸構造を有することにより実現することができる。
また、光線制御ユニットにおいて、拡散シートの出光面或いは入光面のどちら側に多数の凹凸構造が設けられていても良く、凹凸構造の設けられていない面側は、平滑面、凹凸面、マット面などであってもよい。輝度向上、及び輝度むら軽減の観点から、出光面側が凹凸面となっていることが好ましく、さらに入光面側が平滑面或いはマット面となっていることがより好ましい。なお、一般に拡散シートを積層する場合等に、傷つき防止のため、光学特性を損なわない範囲で、入光面に極微量のビーズを塗布する場合がある。このような場合も平滑面に含まれるものとする。
この凹凸形状を表面に有し、拡散シート面内の領域において拡散角度が変化するような拡散シートは、上記実施の形態1で示した方法により製造することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、上記実施の形態1で示した拡散シート、実施の形態2で示した光線制御ユニットを適用した光源ユニットについて説明する。
図19、図20に本実施の形態で示す光源ユニットの概略構成を示す。図19は、光源として冷陰極管(CCFL)を用いた場合を示し、図20は、光源としてLED(発光ダイオード)を用いた場合を示している。
光源ユニットは、基本的には、光源(光源11又は光源12)と、光源11、12の上方に配設された拡散シート15と、を具備する構成を採ることができる(図19(a)、図20(a)参照)。また、光源11、12の下方には、光を反射させるための反射シート13が使用されることが好ましい。この場合、拡散シート15として、上記実施の形態1で示した拡散シートを適用することができる。
また、光学ユニットは、上記構成を有していれば、さらに、光学シート、拡散シート等を配設してもよく、例えば、光源11、12と拡散シート15の間に光学シート14を設けた構成とすることができる(図19(b)、図20(b)参照)。
また、図19、20に示す構成において、拡散シート15と光学シート14を具備する光線制御ユニットとして、上記実施の形態2で示した光線制御ユニットを適用することができる。この場合、前記光線制御ユニットにおいて、前記光学シートのレンズ面側を出光面とするのが好ましく、前記拡散シートの凹凸形成面側を出光面とするのがより好ましい。
反射シート13は、光を反射させることのできるものであれば、様々なものを用いることができる。例えば、ポリエステル、ポリカーボネートなどの樹脂を発泡させて内部に微細な空気の粒を入れシート状としたもの、2成分以上の樹脂を混合してシート状としたもの、屈折率の異なる樹脂層を積層したシート、などを用いることができる。また、前記反射シートは、表面に凹凸形状が形成されていても良い。これらには、必要に応じて、表面に無機微粒子などを添加したものを用いることができる。
光源ユニットには、複数の光源を用いている。光源としては、図19に示すような冷陰極管(CCFL)11などの線光源や、図20に示すようなLED(発光ダイオード)12、レーザーなどの点光源を用いることができる。この場合、前記光源11,12は拡散シート15の入光面及び出光面に対して、直下に配列されている。
また、光源ユニットに適用できる拡散シートとしては、測定方向によらず、ほぼ同じ拡散角度が得られる等方拡散シートと、測定方向によって、拡散角度が異なる異方拡散シートの両方を用いることができる。異方拡散シートとは、例えば、直交する2つの方向で拡散角度を測定した場合に、拡散角度が異なるような拡散シートである。
本実施の形態で示す光源ユニットは、前記拡散シートの拡散角度分布の周期と、前記拡散シートの入光面における照度分布の周期とを等しくしたことを特徴とする。拡散シートの入光面における照度分布は、例えばELDIM社のEZContrastXL88などによって測定できる。具体的には、拡散シートが設けられる光源ユニットにおいて、前記拡散シートを除き、拡散シートの入光面が位置する箇所に装置の焦点を定めて全方位輝度分布を測定し、その結果から積算光束量(Integrated Intensity)を得る、ということを面内測定対象範囲において繰り返すことで測定する。
図21は、前記光源ユニットの例について、斜め上方から俯瞰した場合の模式図である。図21に示す光源ユニットにおいて、拡散シート15は、前記拡散角度が周期的に分布し、さらに前記拡散角度が周期的に分布する方向と、CCFL光源11の長手方向と直交する方向が一致するように配置されている。なお、図21において、図21(b)は、図21(a)の構成に光学シート14を追加した構成となっている。
図22は、光源ユニットにおいて、光源の間隔と、前記拡散シートの拡散角度分布周期を示した図である。図21において、前記拡散シートの入光面における照度分布の周期は光源同士の間隔と等しいため、拡散シート面内の拡散角度(アスペクト比)分布周期を、光源間隔と略等しくすることが好ましい。前記拡散シートの入光面の照度分布において、光源直上領域の照度が高い場合、輝度むら解消の観点から、前記拡散シートの高拡散角度(高アスペクト比)領域を配置することが好ましい。図22には、前記拡散シートの入光面における照度分布に対応するように設計した、前記拡散角度分布の例が示されている。
拡散シート15の拡散角度は、0.1°以上〜120°以下の範囲で制御することが好ましい。また、特に、輝度の均一化をさらに向上させるために、光源11,12と、拡散シート15との間に、別の拡散板を、例えば、拡散剤を含む拡散板を配設した場合には、好ましくは0.1°以上〜100°以下の範囲、さらに好ましくは0.1°以上80°以下の範囲で制御されるのが好ましい。さらに、アレイ状のプリズム配列構造を有する光学シートと組み合わせて用いる場合、例えば、拡散シート15の上方に、アレイ状のプリズム配列構造を有する光学シートを配設する場合は、0.1°以上〜80°以下の範囲で制御されるのが好ましい。
凹凸高さについては、例えば凹凸構造のピッチを5μmとすると、液晶の高精細化(ピクセル狭小化)でもモアレが出ないという観点から、0μmから20μm(アスペクト比0〜4)の範囲で制御することが好ましい。また、特に、輝度の均一化をさらに向上させるために、光源11,12と、拡散シート15との間に、別の拡散板を、例えば、拡散剤を含む拡散板を配設した場合には、好ましくは0μmから15μm(アスペクト比0〜3)の範囲、さらに好ましくは0μmから10μm(アスペクト比0〜2)の範囲で制御されるのが好ましい。さらに、アレイ状のプリズム配列構造を有する光学シートと組み合わせて用いる場合、例えば、拡散シート15の上方に、アレイ状のプリズム配列構造を有する光学シートを配設する場合は、0μmから10μm(アスペクト比0〜2)の範囲で制御されるのが好ましい。
また、光源11,12の投影領域から光源11,12の間の投影領域における拡散角度の差、凹凸高さの差、及び位置による拡散角度・凹凸高さの変わり方は、輝度を均一化するために適宜調整することができる。
拡散板14は、光を拡散させることのできるものであれば、様々なものを用いることができる。例えばポリスチレン、アクリル系樹脂、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー等に、光を拡散させる効果がある有機ポリマーや無機微粒子を添加したものを用いることができる。これらの拡散板は、光を拡散させ、下部光源の光を均一化させる効果がある。また、前記拡散板14は、表面に凹凸形状が形成されていても良い。これらには、必要に応じて、前記有機ポリマーや無機微粒子を添加したものを用いることができる。また、2成分以上の樹脂を混合し、延伸してシート状とした拡散板も用いることができる。
以下に、本実施の形態で示す光源ユニットの具体的な構成について例をあげて、説明する。
例えば、光源ユニットの構成として、図23(a)から図23(c)に示す配設構成を採用することができる。
図23(a)は、図19(b)に示す構成において、光源直上に配置される拡散板14と拡散シート15の間に、微細な凹凸構造が表面に形成された表面賦形型拡散シート16を配置し、さらに拡散シート15の直上に、前記表面賦形型拡散シート16を配置してなる光線制御ユニットを示す。
ここで、表面賦形型拡散シート16としては、アクリル系樹脂の球状ビーズがポリエステル系樹脂、トリアセチルセルロース、或いはポリカーボネート等のシート上に塗布されたシートを用いることができる。また、表面賦形型拡散シート16としては、紫外線硬化樹脂による微細な凹凸構造がポリエステル系樹脂、トリアセチルセルロース、或いはポリカーボネート等のシート上に転写されたシートを用いることができる。このような表面賦形型拡散シート16は、光を拡散させ均一化させる効果とともに、拡散板14で拡散された光を集光する機能を有する。これらの表面賦形型拡散シート16と、拡散シート15とを組み合わせて使用することにより、輝度むらを軽減し、光線制御ユニットの薄型化や光源数の削減を実現することができる。
図23(b)は、図19(b)に示す構成において、光源直上に配置される拡散板14及び拡散シート15の上方に、アレイ状のプリズム配列構造を有する光学シート17と、微細な凹凸構造が表面に形成された表面賦形型拡散シート16と、をこの順で配置してなる光線制御ユニットを示す。また図23(c)は、図19(b)に示す構成において、光源直上に配置される拡散板14及び拡散シート15の上方に、微細な凹凸構造が表面に形成された表面賦形型拡散シート16と、アレイ状のプリズム配列構造を有する光学シート17とを配置してなる光線制御ユニットを示す。
プリズムシート17としては、表面に、断面形状が略三角形状、略台形状、略楕円状であるプリズム条列がアレイ状に配列しているような光学シートを用いることができる。前記断面形状の頂点を丸めた形状としたものも、耐擦傷性向上などの観点から、好ましく用いることができる。これらのプリズムシートとしては、紫外線硬化樹脂によるプリズム条列がポリエステル系樹脂、トリアセチルセルロース、或いはポリカーボネート等の基材シート上に転写された形態として用いることができる。このようなプリズムシート17は再帰反射性を示すため、入射光を正面へ集光する機能を有する。このプリズムシートと、本発明の拡散シートとを組み合わせて使用することにより、輝度むらを軽減し、光源ユニットの薄型化や光源数の削減を実現することができる。
図24は、図20(b)に示す構成において、光源直上に配置される拡散板14及び拡散シート15の上方に、微細な凹凸構造が表面に形成された表面賦形型拡散シート16を配置し、アレイ状のプリズム条列を有する光学シート17と、反射型偏光シート18と、をこの順で配置してなる光線制御ユニットを示す。
反射型偏光シート18としては、自然光又は偏光から直線偏光を分離する機能を有するシートを用いることができる。前記直線偏光を分離するシートとしては、例えば、軸方向で直交する直線偏光の一方を透過し、他方を反射するフィルム等が挙げられる。前記反射型偏光シートとしては、具体的には、複屈折位相差の大きい樹脂(ポリカーボネート、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂等)と、複屈折位相差の小さい樹脂(シクロオレフィンポリマー等)とを交互に多層積層し一軸延伸して得られるシートや、複屈折性のポリエステル樹脂を数百層積層した構造からなるシート(DBEF、3M(株)製)等を用いることができる。
他にも、光源ユニットの構成として、例えば、図25、図26に示す配設構成を採用することができる。
図25(a)は、図19(a)に示す構成において、光源11と拡散シート15の間に拡散板14を配置し、さらに拡散シート15の直上に、レンズシート16を配置してなる光源ユニットを示す。また、図25(b)は、図19(a)に示す構成において、拡散シート15の上方に、拡散板14、レンズシート16の順で配置してなる光源ユニットを示す。
図25(c)は、図19(a)に示す構成において、光源11と拡散シート15の間に拡散板14を配置し、さらに拡散シート15の上方に、アレイ状のプリズム配列構造を有する光学シート(以下、プリズムシートと略記)17、反射型偏光シート18の順で配置してなる光源ユニットを示す。また、図25(d)は、図19(a)に示す構成において、光源11と拡散シート15の間に拡散板14を配置し、さらに拡散シート15の上方に、プリズムシート17のプリズム配列方向を直交させて2枚配置し、さらにその上方にレンズシート16を配置してなる光源ユニットを示す。
図26(a)は、図19(a)に示す構成において、光源11と拡散シート15の間に拡散板14を配置し、さらに拡散シート15の上方に、レンズシート16、プリズムシート17、及び反射型偏光シート18をこの順で配置してなる光源ユニットを示す。また、図26(b)は、図19(a)に示す構成において、拡散シート15の上方に、拡散板14、レンズシート16、プリズムシート17、及び反射型偏光シート18をこの順で配置してなる光源ユニットを示す。
次に、本発明の効果を明確にするために行った実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1は、上記実施の形態1で示した内容に対応している。なお、実施例1に示される拡散角度は、微細な凹凸構造を有する面から入光させ、Photonで測定した角度を示している。例えば、5°は、どの方向のFWHMも、5°であることを表す。拡散角度分布については、拡散シートのx軸方向および/またはy軸方向に対して、2mm間隔でFWHMを測定し、分布図を作成した。以下実施例2、3の拡散角度分布についても同様に測定している。アスペクト比は、株式会社キーエンス製の超深度カラー3D形状測定顕微鏡(VK−9500)を用いて、拡散シートのx軸方向および/またはy軸方向に対して、4mm間隔で測定し、アスペクト比分布を求めた。
実施例1−1、実施例1−2において、光学シートとして実施例において記載がないものについて、すなわち、反射シート、拡散板、表面賦形型拡散シート、アレイ状のプリズム配列構造を有する光学シート、反射型偏光シートについては、それぞれ、ポリエステル樹脂からなる白色反射シート(以下、RSと略記)、ポリスチレンからなり、厚さ1.5mm、拡散剤濃度13000ppmの拡散板(以下、DPと略記)、厚さ250μmのPET基材上に樹脂ビーズとバインダーが塗工された拡散シート(以下、DSと略記)、厚さ250μmのPET基材上に頂角90°、ピッチ50μmのプリズム条列がUV硬化性樹脂によって賦形された光学シート(以下、プリズムシートと略記)、反射型偏光シート(以下、DBEFと略記。3M社製)を用いた。
実施例1−1については、光線制御ユニットの光源として、直径3.0mmφ、長さ710mmのCCFL光源を用いた。前記CCFL光源の長手方向を並列に並べ、RSと前記光源の径の中心との距離を3.8mmとし、前記光源同士の間隔pが23.7mmとなるように16本配置して輝度評価用の光線制御ユニットを作製した。輝度及び輝度むらは、コニカミノルタ製の2次元色彩輝度計(CA2000)を使用し、光線制御ユニットから75cm離して設置し、光線制御ユニットの中心部20mm×190mmの範囲で測定した平均輝度値を輝度とした。輝度むらはx軸(20mm)方向の平均輝度値を求め、y軸方向について、各々の点の輝度値を各々の点から±11.8mm分の輝度平均値で割り返した値の標準偏差(以下S.D.と記す)として輝度むらを求めた。
ここで、輝度ムラの判定基準を下記のように、2段階(○、×)に分類した。
○:S.D.≦0.004
×:0.004<S.D.
(実施例1−1)
図26(a)に示すように、光源上方にDP、本発明の拡散シート、DS、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例1−1の光線制御ユニットを構成した。本発明の拡散シートは、光源の投影領域の拡散角度が70°、光源と光源の、中間点の投影領域の拡散角度が1°で、図28(b)に示すように拡散角度が変化している拡散シートを、凹凸面が出光面となるように用いた。ここで、CCFL光源とDPの入光面との距離zを4.5mmとした。実施例1−1の光線制御ユニットにおける輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示す。また、本発明の拡散シートについて、拡散角度ピーク値と拡散角度ボトム値との算術平均値(Av1)と、連続する拡散角度ピーク値と拡散角度ボトム値との間に分布する全測定点の拡散角度の算術平均値(Av2)を下記表1に併記した。
また、この拡散シートのアスペクト比分布は図28(b)の曲線形状と同様の分布を示すもので、光源の投影領域で0.8、光源と光源の中間点の投影領域で0.14であり、アスペクト比のピーク値とアスペクト比のボトム値との算術平均値(Av1)は0.47、連続するアスペクト比のピーク値とアスペクト比のボトム値との間に分布する全測定点のアスペクト比の算術平均値(Av2)は0.32である。
実施例1−2については、光線制御ユニットの光源として、直径3.0mmφ、長さ710mmのCCFL光源を用いた。前記CCFL光源の長手方向を並列に並べ、RSと前記光源の径の中心との距離を3.8mmとし、前記光源同士の間隔pが47.6mmとなるように8本配置して輝度評価用の光線制御ユニットを作製した。輝度及び輝度むらは、コニカミノルタ製の2次元色彩輝度計(CA2000)を使用し、光線制御ユニットから75cm離して設置し、光線制御ユニットの中心部20mm×190mmの範囲で測定した平均輝度値を輝度とした。輝度むらはx軸(20mm)方向の平均輝度値を求め、y軸方向について、各々の点の輝度値を各々の点から±23.8mm分の輝度平均値で割り返した値の標準偏差として輝度むらを求めた。
ここで、輝度ムラの判定基準を下記のように、2段階(○、×)に分類した。
○:S.D.≦0.004
×:0.004<S.D.
(実施例1−2)
図26(a)に示すように、光源上方にDP、本発明の拡散シート、DS、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例1−2の光線制御ユニットを構成した。本発明の拡散シートは、光源の投影領域の拡散角度が30°、光源と光源の、中間点の投影領域の拡散角度が1°で、図28(c)に示すように、拡散角度が変化する拡散シートを、凹凸面が出光面となるように用いた。ここで、CCFL光源とDPの入光面との距離zを4.5mmとした。実施例1−2の光線制御ユニットにおける輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示した。また、本発明の拡散シートについて、拡散角度ピーク値と拡散角度ボトム値との算術平均値(Av1)と、連続する拡散角度ピーク値と拡散角度ボトム値との間に分布する全測定点の拡散角度の算術平均値(Av2)を下記表1に併記した。
実施例1−3において、光学シートとして実施例において記載がないものについて、すなわち、反射シート、拡散板、表面賦形型拡散シート、アレイ状のプリズム配列構造を有する光学シート、反射型偏光シートについては、それぞれ、ポリエステル樹脂からなる白色反射シート(以下、RSと略記)、ポリスチレンからなり、厚さ2.0mm、拡散剤濃度20000ppmの拡散板(以下、DPと略記)、厚さ250μmのPET基材上に樹脂ビーズとバインダーが塗工された拡散シート(以下、DSと略記)、厚さ250μmのPET基材上に頂角90°、ピッチ50μmのプリズム条列がUV硬化性樹脂によって賦形された光学シート(以下、プリズムシートと略記)、反射型偏光シート(以下、DBEFと略記。3M社製)を用いた。
実施例1−3については、光線制御ユニットの光源として、CREE社製の3.5mm角、高さ2.0mmの白色LED光源を用いた。前記光源の中心間距離をx軸方向、y軸方向に30.0mmとして10列ずつ、格子状に並べて配置し、光線制御ユニットを作製した。輝度及び輝度むらは、コニカミノルタ製の2次元色彩輝度計(CA2000)を使用し、光線制御ユニットから70cm離して設置し、光線制御ユニットの中心部120mm×120mmの範囲で測定した平均輝度値を輝度とした。
輝度むらは、x軸方向及びy軸方向の2方向について算出した値の平均値とした。まず、x軸(120mm)方向の平均輝度値を求め、y軸方向について、各々の点の輝度値を各々の点から±12mm分の輝度平均値で割り返した値の標準偏差として輝度むらを求めた。同様に、y軸(100mm)方向の平均輝度値を求め、x軸方向について、各々の点の輝度値を各々の点から±15mm分の輝度平均値で割り返した値の標準偏差として輝度むらを求めた。最後に、x軸方向の標準偏差とy軸方向の標準偏差を平均した値を、光線制御ユニットの輝度むらとした。なお、LED光源は点光源であるので、図2(b)のように、隣接する光源の直線距離が最大となるような線(図2(b)における破線)上において、拡散角度の分布を考えた。
ここで、輝度ムラの判定基準を下記のように、2段階(○、×)に分類した。
○:S.D.≦0.005
×:0.005<S.D.
(実施例1−3)
図24(a)に示すように、光源上方にDP、本発明の拡散シート、DS、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例1−3の光線制御ユニットを構成した。本発明の拡散シートは、光源の投影領域の拡散角度が60°、光源と光源の、中間点の投影領域の拡散角度が20°で、図28(a)に示すように拡散角度が変化している拡散シートを、凹凸面が出光面となるように用いた。ここで、RSとDPの入光面との距離hを16.0mmとした。実施例1−3の光線制御ユニットにおける輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表2に示す。また、本発明の拡散シートについて、拡散角度ピーク値と拡散角度ボトム値との算術平均値(Av1)と、連続する拡散角度ピーク値と拡散角度ボトム値との間に分布する全測定点の拡散角度の算術平均値(Av2)を下記表2に併記した。
実施例1−4、実施例1−5において、光学シートとして実施例において記載がないものについて、すなわち、反射シート、拡散板、表面賦形型拡散シート、アレイ状のプリズム配列構造を有する光学シート、反射型偏光シートについては、それぞれ、ポリエステル樹脂からなる白色反射シート(以下、RSと略記)、ポリスチレンからなり、厚さ1.5mm、拡散剤濃度13000ppmの拡散板(以下、DPと略記)、厚さ250μmのPET基材上に樹脂ビーズとバインダーが塗工された拡散シート(以下、DSと略記)、厚さ250μmのPET基材上に半球状のレンズがUV硬化性樹脂によって賦形された光学シート(以下、MLFと略記)、厚さ250μmのPET基材上に頂角90°、ピッチ50μmのプリズム条列がUV硬化性樹脂によって賦形された光学シート(以下、プリズムシートと略記)、反射型偏光シート(以下、DBEFと略記。3M社製)を用いた。
実施例1−4については、光線制御ユニットの光源として、直径3.0mmφ、長さ710mmのCCFL光源を用いた。前記CCFL光源の長手方向を並列に並べ、RSと前記光源の径の中心との距離を3.8mmとし、前記光源同士の間隔pが23.7mmとなるように16本配置して輝度評価用の光線制御ユニットを作製した。輝度及び輝度むらは、コニカミノルタ製の2次元色彩輝度計(CA2000)を使用し、光線制御ユニットから75cm離して設置し、光線制御ユニットの中心部20mm×190mmの範囲で測定した平均輝度値を輝度とした。輝度むらはx軸(20mm)方向の平均輝度値を求め、y軸方向について、各々の点の輝度値を各々の点から±11.8mm分の輝度平均値で割り返した値の標準偏差(以下S.D.と記す)として輝度むらを求めた。
ここで、輝度ムラの判定基準を下記のように、2段階(○、×)に分類した。
○:S.D.≦0.004
×:0.004<S.D.
(実施例1−4)
図26(a)に示すように、光源上方にDP、本発明の拡散シート、DS、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例1−4の光線制御ユニットを構成した。本発明の拡散シートは、光源の投影領域の拡散角度が70°、光源と光源の、中間点の投影領域の拡散角度が1°で、図29(a)に示すように拡散角度が変化している拡散シートを、凹凸面が出光面となるように用いた。ここで、CCFL光源とDPの入光面との距離zを4.5mmとした。実施例1−4の光線制御ユニットにおける輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表3に示す。また、本発明の拡散シートについて、拡散角度ピーク値と拡散角度ボトム値との算術平均値(Av1)と、連続する拡散角度ピーク値と拡散角度ボトム値との間に分布する全測定点の拡散角度の算術平均値(Av2)を下記表3に併記した。
実施例1−5については、光線制御ユニットの光源として、直径3.0mmφ、長さ710mmのCCFL光源を用いた。前記CCFL光源の長手方向を並列に並べ、RSと前記光源の径の中心との距離を3.8mmとし、前記光源同士の間隔pが47.6mmとなるように8本配置して輝度評価用の光線制御ユニットを作製した。輝度及び輝度むらは、コニカミノルタ製の2次元色彩輝度計(CA2000)を使用し、光線制御ユニットから75cm離して設置し、光線制御ユニットの中心部20mm×190mmの範囲で測定した平均輝度値を輝度とした。輝度むらはx軸(20mm)方向の平均輝度値を求め、y軸方向について、各々の点の輝度値を各々の点から±23.8mm分の輝度平均値で割り返した値の標準偏差として輝度むらを求めた。
ここで、輝度ムラの判定基準を下記のように、2段階(○、×)に分類した。
○:S.D.≦0.004
×:0.004<S.D.
(実施例1−5)
光源上方にDP、本発明の拡散シート、MLF、MLF、をこの順で配置し、実施例1−5の光線制御ユニットを構成した。本発明の拡散シートは、光源の投影領域の拡散角度が59°、光源と光源の、中間点の投影領域の拡散角度が25°で、図29(b)に示すように拡散角度が変化している拡散シートを、凹凸面が出光面となるように用いた。ここで、CCFL光源とDPの入光面との距離zを4.5mmとした。実施例1−5の光線制御ユニットにおける輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表3に示した。また、本発明の拡散シートについて、拡散角度ピーク値と拡散角度ボトム値との算術平均値(Av1)と、連続する拡散角度ピーク値と拡散角度ボトム値との間に分布する全測定点の拡散角度の算術平均値(Av2)を下記表3に併記した。
実施例1−6、1−7、1−8において、光学シートとして実施例において記載がないものについて、すなわち、反射シート、拡散板、表面賦形型拡散シート、マイクロレンズシート、アレイ状のプリズム配列構造を有する光学シート、反射型偏光シートについては、それぞれ、ポリエステル樹脂からなる白色反射シート(以下、RSと略記)、ポリスチレンからなり、厚さ2.0mm、拡散剤濃度20000ppmの拡散板(以下、DPと略記)、厚さ250μmのPET基材上に樹脂ビーズとバインダーが塗工された拡散シート(以下、DSと略記)、厚さ250μmのPET基材上に半球状のレンズがUV硬化性樹脂によって賦形された光学シート(以下、MLFと略記)、厚さ250μmのPET基材上に頂角90°、ピッチ50μmのプリズム条列がUV硬化性樹脂によって賦形された光学シート(以下、プリズムシートと略記)、反射型偏光シート(以下、DBEFと略記。3M社製)を用いた。
実施例1−6については、光線制御ユニットの光源として、CREE社製の3.5mm角、高さ2.0mmの白色LED光源を用いた。このLEDを図30(a)に示すような千鳥格子状に配列した(aおよびbは光源の中心間距離)。LEDはX方向、Y方向に10個ずつ並べて配置し、光線制御ユニットを作製した。輝度及び輝度むらは、コニカミノルタ製の2次元色彩輝度計(CA2000)を使用し、光線制御ユニットから70cm離して設置し、光線制御ユニットの中心部120mm×120mmの範囲で測定した平均輝度値を輝度とした。
輝度むらは、x軸方向及びy軸方向の2方向について算出した値の平均値とした。まず、x軸(120mm)方向の平均輝度値を求め、y軸方向について、各々の点の輝度値を各々の点から±20.8mm分の輝度平均値で割り返した値の標準偏差として輝度むらを求めた。同様に、y軸(120mm)方向の平均輝度値を求め、x軸方向について、各々の点の輝度値を各々の点から±15.2mm分の輝度平均値で割り返した値の標準偏差として輝度むらを求めた。最後に、x軸方向の標準偏差とy軸方向の標準偏差を平均した値を、光線制御ユニットの輝度むらとした。なお、LED光源は点光源であるので、図2(b)のように、隣接する光源の直線距離が最大となるような線(図2(b)における破線)上において、拡散角度の分布を考えた。
実施例1−7については、光線制御ユニットの光源として、CREE社製の3.5mm角、高さ2.0mmの白色LED光源を用いた。このLEDを図30(b)に示すような千鳥格子状に配列した(aおよびbは光源の中心間距離)。LEDはX方向、Y方向に10個ずつ並べて配置し、光線制御ユニットを作製した。輝度及び輝度むらは、コニカミノルタ製の2次元色彩輝度計(CA2000)を使用し、光線制御ユニットから70cm離して設置し、光線制御ユニットの中心部120mm×120mmの範囲で測定した平均輝度値を輝度とした。
輝度むらは、x軸方向及びy軸方向の2方向について算出した値の平均値とした。まず、x軸(120mm)方向の平均輝度値を求め、y軸方向について、各々の点の輝度値を各々の点から±25.2mm分の輝度平均値で割り返した値の標準偏差として輝度むらを求めた。同様に、y軸(120mm)方向の平均輝度値を求め、x軸方向について、各々の点の輝度値を各々の点から±17.2mm分の輝度平均値で割り返した値の標準偏差として輝度むらを求めた。最後に、x軸方向の標準偏差とy軸方向の標準偏差を平均した値を、光線制御ユニットの輝度むらとした。なお、LED光源は点光源であるので、図2(b)のように、隣接する光源の直線距離が最大となるような線(図2(b)における破線)上において、拡散角度の分布を考えた。
実施例1−8については、光線制御ユニットの光源として、CREE社製の3.5mm角、高さ2.0mmの白色LED光源を用いた。このLEDを図30(c)に示すような正方格子状に配列した(aおよびbは光源の中心間距離)。LEDはX方向、Y方向に10個ずつ並べて配置し、光線制御ユニットを作製した。輝度及び輝度むらは、コニカミノルタ製の2次元色彩輝度計(CA2000)を使用し、光線制御ユニットから70cm離して設置し、光線制御ユニットの中心部120mm×120mmの範囲で測定した平均輝度値を輝度とした。
輝度むらは、x軸方向及びy軸方向の2方向について算出した値の平均値とした。まず、x軸(120mm)方向の平均輝度値を求め、y軸方向について、各々の点の輝度値を各々の点から±24.75mm分の輝度平均値で割り返した値の標準偏差として輝度むらを求めた。同様に、y軸(120mm)方向の平均輝度値を求め、x軸方向について、各々の点の輝度値を各々の点から±27.5mm分の輝度平均値で割り返した値の標準偏差として輝度むらを求めた。最後に、x軸方向の標準偏差とy軸方向の標準偏差を平均した値を、光線制御ユニットの輝度むらとした。なお、LED光源は点光源であるので、図2(b)のように、隣接する光源の直線距離が最大となるような線(図2(b)における破線)上において、拡散角度の分布を考えた。
ここで、輝度ムラの判定基準を下記のように、2段階(○、×)に分類した。
○:S.D.≦0.005
×:0.005<S.D.
(実施例1−6)
光源上方にDP、本発明の拡散シート、DS、DS、DBEFと、をこの順で配置し、実施例1−6の光線制御ユニットを構成した。本発明の拡散シートは、光源の投影領域の拡散角度が82°、光源と光源の、中間点の投影領域の拡散角度が19°で、図31(a)に示すように拡散角度が変化する拡散シートを、凹凸面が出光面となるように用いた。ここで、RSとDPの入光面との距離hを17.0mmとした。実施例1−6の光線制御ユニットにおける輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表4に示す。また、本発明の拡散シートについて、拡散角度ピーク値と拡散角度ボトム値との算術平均値(Av1)と、連続する拡散角度ピーク値と拡散角度ボトム値との間に分布する全測定点の拡散角度の算術平均値(Av2)を下記表4に示した。
(実施例1−7)
光源上方にDP、本発明の拡散シート、MLF、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、実施例1−7の光線制御ユニットを構成した。本発明の拡散シートは、光源の投影領域の拡散角度が64°、光源と光源の、中間点の投影領域の拡散角度が8°で、図31(b)に示すように拡散角度が変化する拡散シートを、凹凸面が出光面となるように用いた。ここで、RSとDPの入光面との距離hを20.0mmとした。実施例1−7の光線制御ユニットにおける輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表4に示す。また、本発明の拡散シートについて、拡散角度ピーク値と拡散角度ボトム値との算術平均値(Av1)と、連続する拡散角度ピーク値と拡散角度ボトム値との間に分布する全測定点の拡散角度の算術平均値(Av2)を下記表4に併記した。
(実施例1−8)
図24に示すように光源上方にDP、本発明の拡散シート、MLF、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例1−8の光線制御ユニットを構成した。本発明の拡散シートは、光源の投影領域の拡散角度が62°、光源と光源の、中間点の投影領域の拡散角度が12°で、図31(c)に示すように拡散角度が変化する拡散シートを、凹凸面が出光面となるように用いた。ここで、RSとDPの入光面との距離hを40.0mmとした。実施例1−8の光線制御ユニットにおける輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表4に示す。また、本発明の拡散シートについて、拡散角度ピーク値と拡散角度ボトム値との算術平均値(Av1)と、連続する拡散角度ピーク値と拡散角度ボトム値との間に分布する全測定点の拡散角度の算術平均値(Av2)を下記表4に併記した。
表4より、本発明の拡散シートは、拡散角度ピーク値と拡散角度ボトム値との算術平均値(Av1)よりも、連続する拡散角度ピーク値と拡散角度ボトム値との間に分布する全測定点の拡散角度の算術平均値(Av2)が低いことにより輝度ムラを抑制することが可能となり、光源ユニットを薄型化できることがわかる。
実施例2に示される拡散角度は、拡散シート凹凸面を入射面とし、前記凹凸面の法線方向に入射した光に対する透過光強度の角度分布を、変角光度計で測定した結果から算出している。例えば、5°は、どの方向の拡散角度も、5°であることを表す。
実施例及び比較例に記載した、シート面内において拡散角度分布を有するような拡散シートは、前記シート面内の一方向で拡散角度が周期的に変化し、さらに、前記拡散シートを含む光源ユニットにおいて、CCFL光源の長手方向と直交する方向と、前記拡散角度が周期的に変化する方向を一致させている。また、光源からの照度分布に対応するように前記拡散シート面内における拡散角度分布を設計し、照度が高い領域には前記拡散シートの拡散角度が高い領域を配置して用いた。
実施例2−1から実施例2−2、比較例2−1において、光学シートとして実施例において記載がないものについて、すなわち、反射シート、拡散板、レンズシート、プリズムシート、反射型偏光シートについては、それぞれ、ポリエステル樹脂からなる白色反射シート(以下、RSと略記)、ポリスチレンからなり、粒径2μm、真比重1.35のシリコーン微粒子を拡散剤として13000ppm含有する、厚さ1.5mmの拡散板(以下、DPと略記)、厚さ250μmのPET基材上に樹脂ビーズとバインダーが塗工されたレンズシート(以下、DSと略記)、厚さ250μmのPET基材上に頂角90°、ピッチ50μmのプリズム条列がUV硬化性樹脂によって賦形されたプリズムシート(以下、プリズムシートと略記)、反射型偏光シート(以下、DBEFと略記。3M社製)を用いた。
実施例2−1から実施例2−3、比較例2−1については、光源ユニットの光源として、直径3.0mmφ、長さ710mmのCCFL光源を用いた。前記CCFL光源の長手方向を並列に並べ、RSと前記光源の径の中心との距離を3.8mmとし、前記光源同士の間隔pが23.7mmとなるように16本配置して輝度評価用の光源ユニットを作製した。輝度及び輝度むらは、コニカミノルタ製の2次元色彩輝度計(CA2000)を使用し、光源ユニットから75cm離して設置し、光源ユニットの中心部20mm×190mmの範囲で測定した平均輝度値を輝度とした。輝度むらはx軸(20mm)方向の平均輝度値を求め、y軸方向について、各々の点の輝度値を各々の点から±11.8mm分の輝度平均値で割り返した値の標準偏差として輝度むらを求めた。
ここで、輝度むらの判定基準を下記のように3段階(◎、○、×)に分類した。
◎:S.D. ≦0.002
○:0.002<S.D. ≦0.004
×:0.004<S.D.
実施例2−1及び実施例2−2、比較例2−1については、図25(a)に示すような基本構成を採る光源ユニットにおいて評価を行った。
(実施例2−1)
図26(a)に示すように、光源上方にDP、本発明の拡散シート、DS、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例2−1の光源ユニットを構成した。本発明の拡散シートは、拡散角度の最大値が70°、最小値が1°で、拡散角度差が69°であり、図10(b)に示すように、前記拡散シート面内で拡散角度が分布している拡散シートを、凹凸面が出光面となるように配置した。ここで、CCFL光源とDPの入光面との距離hを4.5mmとした。実施例2−1の光源ユニットにおける輝度を測定し、輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表5に示す。
(実施例2−2)
図25(c)に示すように、光源上方に、レンチキュラーレンズが賦形された拡散板、本発明の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例2−2の光源ユニットを構成した。実施例2−2において用いた拡散板は厚さ1.5mmのポリスチレン製で、内部に2000ppmの拡散剤を含有し、出光面に高さ130μm、ピッチ320μmのレンチキュラーレンズが、CCFL光源の長手方向と平行方向に多数形成されている。本発明の拡散シートは、拡散角度の最大値が80°、拡散角度の最小値が40°で、拡散角度差は40°であり、図10(b)に示すように、前記拡散シート面内で拡散角度が分布している拡散シートを、凹凸面が出光面となるように配置した。ここで、CCFL光源と拡散板の入光面との距離hを4.5mmとした。実施例2−2の光源ユニットにおける輝度を測定し、輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表5に併記する。
(比較例2−1)
図26(a)に示すように、光源上方に、DP、表面に干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された凹凸構造を有する拡散シート、DS、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、(比較例2−1)の光源ユニットを構成した。比較例2−1で用いた前記拡散シートは、拡散角度が前記シート面内の全領域において71°である。なお、前記拡散シートは、凹凸面が出光面となるように配置した。ここで、CCFL光源と前記拡散シートの入光面との距離hを4.5mmとした。比較例2−1の光源ユニットにおける輝度を測定し、輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表5に示す。
表5より、図25(c)に示すDP/拡散シート/プリズムシート/DBEFの構成、或いは、図26(a)に示す拡散板/拡散シート/DS/プリズムシート/DBEFの構成を持つ光源ユニットにおいて、本発明の拡散シートは、前記拡散角度差が40°以上80°以下の範囲内にない場合(比較例2−1)と比べ、輝度むらを軽減することができた。さらに、比較例2−1の構成において、CCFL光源の径の中心からDPの入光面までとの距離hを変化させていくと、h=12.5のところで、実施例2−1、2−2と同等の輝度むらとなった。実施例2−1、2−2では、h=4.5であることを考慮すると、比較例2−1に比べて、CCFL光源の径の中心からDPの入光面までとの距離hを8mm短縮することができ(図27(a))、光源ユニットを薄型化できることがわかる。
実施例2−3、比較例2−2については、図26(b)に示すような基本構成を採る光源ユニットにおいて評価を行った。
(実施例2−3)
図26(b)に示すように、光源上方に本発明の拡散シート、DP、DS、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例2−3の光源ユニットを構成した。本発明の拡散シートは、拡散角度の最大値が70°、最小値が1°で、拡散角度差が69°であり、図10(b)に示すように、前記拡散シート面内で拡散角度が分布している拡散シートを、凹凸面が出光面となるように配置した。ここで、CCFL光源と前記拡散シートの入光面との距離hを9.1mmとした。実施例2−3の光源ユニットにおける輝度を測定し、輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表6に示す。
(比較例2−2)
図26(b)に示すように、光源上方に、表面に干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された凹凸構造を有する拡散シート、DP、DS、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、比較例2−2の光源ユニットを構成した。比較例2−2で用いた前記拡散シートは、拡散角度が全領域において71°である。なお、前記拡散シートは、凹凸面が出光面となるように配置した。ここで、CCFL光源と前記拡散シートの入光面との距離hを9.1mmとした。比較例2−2の光源ユニットにおける輝度を測定し、輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表6に示す。
表6より、図26(b)に示す、拡散シート/DP/DS/BEF/DBEFの構成を持つ光源ユニットにおいて、本発明の拡散シートは、前記拡散角度差が40°以上80°以下の範囲内にない場合(比較例2−2)と比べ、輝度むらを軽減することができた。さらに、比較例2−2の構成において、CCFL光源の径の中心から前記拡散シート入光面までとの距離hを変化させていくと、h=12.5のところで、実施例2−3と同等の輝度むらとなった。実施例2−3では、h=9.5であることを考慮すると、比較例2−2に比べて、CCFL光源の径の中心から前記拡散シートの入光面までとの距離hを3mm短縮することができ(図27(a))、光源ユニットを薄型化できることがわかる。
実施例2−4については、光源ユニットの光源として、直径3.4mmφ、長さ710mmのCCFL光源を用いた。前記CCFL光源の長手方向を並列に並べ、RSと前記光源の径の中心との距離を3.8mmとし、前記光源同士の間隔pが47.6mmとなるように8本配置して輝度評価用の光源ユニットを作製した。輝度及び輝度むらは、コニカミノルタ製の2次元色彩輝度計(CA2000)を使用し、光源ユニットから75cm離して設置し、光源ユニットの中心部20mm×190mmの範囲で測定した平均輝度値を輝度とした。輝度むらはx軸(20mm)方向の平均輝度値を求め、y軸方向について、各々の点の輝度値を各々の点から±23.8mm分の輝度平均値で割り返した値の標準偏差として輝度むらを求めた。
ここで、輝度むらの判定基準を下記のように3段階(◎、○、×)に分類した。
◎:S.D. ≦0.002
○:0.002<S.D. ≦0.004
×:0.004<S.D.
実施例2−4については、図26(a)に示すような基本構成を採る光源ユニットにおいて評価を行った。
(実施例2−4)
図26(a)に示すように、光源上方にDP、本発明の拡散シート、DS、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例2−4の光源ユニットを構成した。本発明の拡散シートは、拡散角度の最大値が50°、拡散角度の最小値が1°で、拡散角度差が49°であり、図10(c)に示すように、前記拡散シート面内で拡散角度が分布している拡散シートを、凹凸面が出光面となるように用いた。ここで、CCFL光源とDPの入光面との距離hを14.5mmとした。実施例2−4の光源ユニットにおける輝度を測定し、輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表7に示す。
(比較例2−3)
図26(a)に示すように、光源上方にDP、表面に非平面スペックルによって特徴付けられた凹凸構造を有し、全領域に渡って拡散角度が41°であるような拡散シート、DS、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、比較例2−3の光源ユニットを構成した。なお、前記拡散シートは、凹凸面が出光面となるように用いた。ここで、CCFL光源とDPの入光面との距離hを14.5mmとした。比較例2−3の光源ユニットにおける輝度、輝度むらを上記の方法で測定した。その結果を下記表7に併記する。
表7より、図26(a)に示すDP/拡散シート/DS/プリズムシート/DBEFの構成を持つ光源ユニットにおいて、本発明の拡散シートは、前記拡散角度差が40°以上80°以下範囲内にない場合(比較例2−3)と比べ、輝度むらを小さくすることができた。さらに、比較例2−3の構成において、CCFL光源の径の中心間距離pを変化させていくと、p=23.7のところで、実施例2−4と同等の輝度むらとなった。実施例2−4では、p=47.6であることを考慮すると、比較例2−3に比べて、CCFL光源の径の中心間距離pを約2倍に拡大することができ(図27(b))、結果としてCCFL光源の数を削減できることがわかる。
実施例2−5及び実施例2−6、比較例2−4及び比較例2−5において、光学シートとして特に記載がないものについて、すなわち、反射シート、拡散板、レンズシート、プリズムシート、反射型偏光シートについては、それぞれ、ポリエステル樹脂からなる白色反射シート(以下、RSと略記)、ポリスチレンからなり、粒径2μm、真比重1.35のシリコーン微粒子を拡散剤として20000ppm含有する、厚さ2.0mmの拡散板(以下、DPと略記)、厚さ250μmのPET基材上に樹脂ビーズとバインダーが塗工された拡散シート(以下、DSと略記)、厚さ250μmのPET基材上に頂角90°、ピッチ50μmのプリズム条列がUV硬化性樹脂によって賦形されたプリズムシート(以下、プリズムシートと略記)、反射型偏光シート(以下、DBEFと略記。3M社製)を用いた。
また、実施例2−5及び実施例2−6、比較例2−4及び比較例2−5については、光源ユニットの光源として、CREE社製の3.5mm角、高さ2.0mmの白色LED光源を用いた。前記光源の中心間距離をx軸方向、y軸方向に24.0mmとして10列ずつ、格子状に並べて配置し、光源ユニットを作製した。輝度及び輝度むらは、コニカミノルタ製の2次元色彩輝度計(CA2000)を使用し、光源ユニットから70cm離して設置し、光源ユニットの中心部120mm×120mmの範囲で測定した平均輝度値を輝度とした。
輝度むらは、x軸方向及びy軸方向の2方向について算出した値の平均値とした。まず、x軸(120mm)方向の平均輝度値を求め、y軸方向について、各々の点の輝度値を各々の点から±12mm分の輝度平均値で割り返した値の標準偏差として輝度むらを求めた。同様に、y軸(100mm)方向の平均輝度値を求め、x軸方向について、各々の点の輝度値を各々の点から±12mm分の輝度平均値で割り返した値の標準偏差として輝度むらを求めた。最後に、x軸方向の標準偏差とy軸方向の標準偏差を平均した値を、光源ユニットの輝度むらとした。なお、LED光源は点光源であるので、図6のように、x軸及びy軸上において、それぞれ拡散角度の分布を考えた。
ここで、輝度むらの判定基準を下記のように3段階(◎、○、×)に分類した。
◎:S.D. ≦0.002
○:0.002<S.D. ≦0.004
×:0.004<S.D.
(実施例2−5)
図24に示すように、光源上方にDP、本発明の拡散シート、DS、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例2−5の光源ユニットを構成した。本発明の拡散シートは、拡散角度の最大値が70°、拡散角度の最小値が10°で、拡散角度差が60°であり、図10(b)に示すように、拡散角度が変化している拡散シートを、凹凸面が出光面となるように用いた。ここで、RSとDPの入光面との距離hを16.0mmとした。実施例2−5の光源ユニットにおける輝度を測定し、輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表8に示す。
(実施例2−6)
図24に示すように、光源上方にDP、本発明の拡散シート、DS、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例2−6の光源ユニットを構成した。本発明の拡散シートは、拡散角度の最大値が50°、拡散角度の最小値が5°で、拡散角度差が45°であり、図10(b)に示すように、拡散角度が変化している拡散シートを、凹凸面が入光面となるように用いた。ここで、RSとDPの入光面との距離hを16.0mmとした。実施例2−6の光源ユニットにおける輝度を測定し、輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表8に併記する。
(比較例2−4)
図24に示すように、光源上方にDP、表面に干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された凹凸構造を有し、全領域に渡って拡散角度が70°であるような拡散シート、DS、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、比較例2−4の光源ユニットを構成した。なお、前記拡散シートは、凹凸面が出光面となるように用いた。ここで、RSとDPの入光面との距離hを16.0mmとした。比較例2−4の光源ユニットにおける輝度を測定し、輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表8に併記する。
(比較例2−5)
図24に示すように、光源上方にDP、表面に干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された凹凸構造を有し、全領域に渡って拡散角度が50°であるような拡散シート、DS、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、比較例2−5の光源ユニットを構成した。なお、前記拡散シートは、凹凸面が入光面となるように用いた。ここで、RSとDPの入光面との距離hを16.0mmとした。比較例2−5の光源ユニットにおける輝度を測定し、輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表8に併記する。
表8より、図24に示すDP/拡散シート/DS/プリズムシート/DBEFの構成を持つ光源ユニットにおいて、本発明の拡散シートは、拡散角度が全領域に渡って均一な拡散シート(比較例2−4,2−5)を用いた構成と比較して、輝度むらを小さくすることができた。さらに、比較例2−4、2−5の構成において、RSとDPとの距離hを変化させていくと、h=32.0のところで、実施例2−5,2−6と同等の輝度むらとなった。実施例2−5,2−6では、h=16.0であることを考慮すると、比較例2−4,2−5に比べて、RSからDPの入光面までの距離hを16mm、約半分に短縮することができ、光源ユニットを薄型化できることがわかる。
実施例3は、上記実施の形態2で示した内容に対応している。なお、実施例3に示される拡散角度は、拡散シート凹凸面を入射面とし、前記凹凸面の法線方向に入射した光に対する透過光強度の角度分布を、変角光度計で測定した結果から算出している。例えば、5°は、等方性の拡散シートであり、シート面内のどの方向の拡散角度も5°であることを表す。また一方、10°×5°は異方性の拡散シートであり、シート面内の直交する2方向における拡散角度が、10°と5°であることを表す。
実施例及び比較例に記載した、シート面内において拡散角度分布を有するような拡散シートは、前記シート面内の一方向で拡散角度が周期的に変化し、さらに、前記拡散シートを含む光源ユニットにおいて、CCFL光源の長手方向と直交する方向と、前記拡散角度が周期的に変化する方向を一致させている。また、光源からの照度分布に対応するように前記拡散シート面内における拡散角度分布を設計し、照度が高い領域には前記拡散シートの拡散角度が高い領域を配置して用いた。
実施例3−1及び実施例3−2、比較例3−1から比較例3−3については、本発明の光線制御ユニットに係る光学シートとして、厚さ1.5mmのポリスチレン製で、内部に真比重1.35、平均粒径2μmのシリコーン微粒子を3000ppm含有し、出光面に高さ130μm、ピッチ320μmのレンチキュラーレンズが形成されたもの(旭化成イーマテリアルズ(株)製)を、前記レンズの長手方向を、CCFL光源の長手方向と平行に配置した光源ユニットにおいて評価を行った。なお、前記レンチキュラーレンズが形成された面を、出光面とした。
実施例3−1及び実施例3−2、比較例3−1から比較例3−3において、光学シートとして実施例において記載がないものについて、すなわち、反射シート、レンズシート、プリズムシート、反射型偏光シートについては、ソニー社製のBRAVIA KDL32−F1に使用されている反射シート(以下、RSと略記)、レンズシート(以下、DSと略記)、プリズムシート(BEFIII(3M(株)製))、反射型偏光シート(DBEF(3M(株)製))を用いた。
実施例3−1及び実施例3−2、比較例3−1から比較例3−3については、光源ユニットの光源として、直径3.0mmφ、長さ710mmのCCFL光源を用いた。前記CCFL光源の長手方向を並列に並べ、RSと前記光源の径の中心との距離を3.8mmとし、前記光源同士の間隔pが23.7mmとなるように16本配置して輝度評価用の光源ユニットを作製した。輝度及び輝度むらは、コニカミノルタ製の2次元色彩輝度計(CA2000)を使用し、光源ユニットから75cm離して設置し、光源ユニットの中心部20mm×190mmの範囲で測定した平均輝度値を輝度とした。輝度むらはx軸(20mm)方向の平均輝度値を求め、y軸方向について、各々の点の輝度値を各々の点から±11.8mm分の輝度平均値で割り返した値の標準偏差として輝度むらを求めた。
ここで、前記光源ユニットにおいて、目視による輝度むらが許容できるような標準偏差の最大値0.004を境界とし、輝度むらの判定基準を下記のように2段階(○、×)に分類した。
○:S.D. ≦0.004
×:0.004<S.D.
(実施例3−1)
図25(c)に示すように、光源から上方に、本発明の光線制御ユニットとして、表面にレンチキュラーレンズが形成された光学シート、本発明の拡散シートの順で配置し、さらにその上方に、プリズムシート(BEFIII)、反射型偏光シート(DBEF)と、をこの順で配置し、実施例3−1の光源ユニットを構成した。ここで、本発明の拡散シートは、拡散角度の最大値が70°、最小値が50°で、図10(f)に示すように、前記拡散シート面内で滑らかに拡散角度が分布しているような拡散シートを、凹凸面が出光面となるように配置した。ここで、CCFL光源の径の中心と前記レンチキュラーレンズが形成された光学シートの入光面との距離hを4.6mmとした。実施例3−1の光源ユニットにおける輝度を測定し、輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表9に示す。
(実施例3−2)
図26(a)に示すように、光源から上方に、本発明の光線制御ユニットとして、表面にレンチキュラーレンズが形成された光学シート、本発明の拡散シートの順で配置し、さらにその上方に、DS、プリズムシート(BEFIII)、反射型偏光シート(DBEF)と、をこの順で配置し、実施例3−2の光源ユニットを構成した。ここで、本発明の拡散シートは、拡散角度の最大値が30°、拡散角度の最小値が0.1°で、図10(f)に示すように、前記拡散シート面内で滑らかに拡散角度が分布しているような拡散シートを、凹凸面が出光面となるように配置した。ここで、CCFL光源の径の中心と前記レンチキュラーレンズが形成された光学シートの入光面との距離hを4.6mmとした。実施例3−2の光源ユニットにおける輝度を測定し、輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表9に併記する。
(比較例3−1)
光源の下方にRSを配置し、光源から上方に、表面にレンチキュラーレンズが形成された光学シート、DS、プリズムシート(BEFIII)、反射型偏光シート(DBEF)と、をこの順で配置し、比較例3−1の光源ユニットを構成した。なお、前記レンチキュラーレンズが形成された光学シートは、レンズ形成面が出光面となるように配置した。ここで、CCFL光源の径の中心と前記レンチキュラーレンズが形成された光学シートの入光面との距離hを4.6mmとした。比較例3−1の光源ユニットにおける輝度を測定し、輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表9に併記する。
(比較例3−2)
光源の下方にRSを配置し、光源から上方に、表面にレンチキュラーレンズが形成された光学シート、表面に干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された凹凸構造を有する拡散シート、DS、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、比較例3−2の光源ユニットを構成した。比較例3−2で用いた前記拡散シートは、拡散角度が前記シート面内の全領域において70°である。なお、前記凹凸構造を有する拡散シートは、凹凸面が出光面となるように配置し、ここで、CCFL光源の径の中心と前記レンチキュラーレンズが形成された光学シートの入光面との距離hを4.6mmとした。比較例3−2の光源ユニットにおける輝度を測定し、輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表9に併記する。
(比較例3−3)
光源の下方にRSを配置し、光源から上方に、表面にレンチキュラーレンズが形成された光学シート、表面に干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された凹凸構造を有する拡散シート、DS、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、比較例3−3の光源ユニットを構成した。比較例3−3で用いた前記拡散シートは、拡散角度が前記シート面内の全領域において30°である。なお、前記凹凸構造を有する拡散シートは、凹凸面が出光面となるように配置し、ここで、CCFL光源の径の中心と前記レンチキュラーレンズが形成された光学シートの入光面との距離hを4.6mmとした。比較例3−3の光源ユニットにおける輝度を測定し、輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表9に併記する。
表9より、図25(c)に示す本発明の光線制御ユニット/プリズムシート/DBEFの構成、或いは、図26(a)に示す本発明の光線制御ユニット/DS/プリズムシート/DBEFの構成を持つ光源ユニットにおいて、本発明の光線制御ユニットは、シート面内で前記拡散角度が周期的に変化する拡散シートを用いない場合(比較例3−1,3−2,3−3)と比較して、輝度むらを軽減することができた。
さらに、比較例3−1の構成において、CCFL光源の径の中心から前記レンチキュラーレンズが形成された光学シートの入光面までとの距離hを変化させていくと、h=10.6のところで、実施例3−1,3−2と同等の輝度むらとなった。実施例3−1,3−2では、h=4.6であることを考慮すると、比較例3−1に比べて、CCFL光源の径の中心から前記レンチキュラーレンズが形成された光学シートの入光面までとの距離hを6mm短縮することができ(図27(a))、光源ユニットを薄型化できることがわかる。
実施例3−3、実施例3−4、及び比較例3−5については、本発明の光線制御ユニットに係る光学シートとして、厚さ1.5mmのポリスチレン製で、内部に拡散剤を含有せず、出光面に高さ100μm、ピッチ300μmで、頂点の丸まったプリズム条列(Rプリズム)が形成されたもの(旭化成イーマテリアルズ(株)製)を、前記Rプリズムの長手方向を、CCFL光源の長手方向と平行に配置した光源ユニットにおいて評価を行った。なお、前記Rプリズムが形成された面を、出光面とした。
実施例3−3、実施例3−4、及び比較例3−5において、光学シートとして実施例において記載がないものについて、すなわち、反射シート、レンズシート、プリズムシート、反射型偏光シートについては、ソニー社製のBRAVIA KDL32−JE1に使用されている反射シート(以下、RSと略記)、レンズシート(以下、DSと略記)、プリズムシート(BEFIII(3M(株)製))、反射型偏光シート(DBEF(3M(株)製))を用いた。
実施例3−3、実施例3−4、及び比較例3−5については、光源ユニットの光源として、直径3.4mmφ、長さ710mmのCCFL光源を用いた。前記CCFL光源の長手方向を並列に並べ、RSと前記光源の径の中心との距離を3.7mmとし、前記光源同士の間隔pが47.6mmとなるように8本配置して輝度評価用の光源ユニットを作製した。輝度及び輝度むらは、コニカミノルタ製の2次元色彩輝度計(CA2000)を使用し、光源ユニットから75cm離して設置し、光源ユニットの中心部20mm×190mmの範囲で測定した平均輝度値を輝度とした。輝度むらはx軸(20mm)方向の平均輝度値を求め、y軸方向について、各々の点の輝度値を各々の点から±11.8mm分の輝度平均値で割り返した値の標準偏差として輝度むらを求めた。
ここで、前記光源ユニットにおいて目視による輝度むらが許容できるような標準偏差の最大値0.004を境界とし、輝度むらの判定基準を下記のように2段階(○、×)に分類した。
○:S.D. ≦0.004
×:0.004<S.D.
(実施例3−3)
図26(a)に示すように、光源から上方に、本発明の光線制御ユニットとして、表面にプリズム条列が形成された光学シート、本発明の拡散シートの順で配置し、さらにその上方に、DS、プリズムシート(BEFIII)、反射型偏光シート(DBEF)と、をこの順で配置し、実施例3−3の光源ユニットを構成した。前記光学シートには、表面にピッチ300μm、高さ100μmで先端部が丸まった形状のプリズム条列(Rプリズム)が形成されており、前記Rプリズム形成面を出光面として用いた。また、本発明の光線制御ユニットに係る拡散シートは、拡散角度の最大値が60°、最小値が0.1°で、図10(b)に示すように、前記拡散シート面内で滑らかに拡散角度が分布しているような拡散シートを、凹凸面が出光面となるように配置した。ここで、CCFL光源の径の中心と前記Rプリズムが形成された光学シートの入光面との距離hを8.6mmとした。実施例3−3の光源ユニットにおける輝度を測定し、輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表10に示す。
(実施例3−4)
図26(a)に示すように、光源から上方に、本発明の光線制御ユニットとして、表面にプリズム条列が形成された光学シート、本発明の拡散シートの順で配置し、さらにその上方に、プリズムシート(BEFIII)をプリズムの延在方向を直交させて2枚と、表面に干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された凹凸構造を有する拡散シートと、をこの順で配置し、実施例3−4の光源ユニットを構成した。前記光学シートには、表面にピッチ300μm、高さ100μmで先端部が丸まった形状のプリズム条列(Rプリズム)が形成されており、前記Rプリズム形成面を出光面として用いた。なお、2枚のプリズムシートは、光源に近い側から、プリズムの延在方向とCCFL光源の長手方向に平行、プリズムの延在方向とCCFL光源の長手方向に直交させた配置とした。
ここで、本発明の光線制御ユニットに係る拡散シートは、拡散角度の最大値が60°、最小値が0.1°で、図10(b)に示すように、前記拡散シート面内で滑らかに拡散角度が分布しているような拡散シートを、凹凸面が出光面となるように配置した。また、前記凹凸構造を有する拡散シートは、拡散角度が20°×10°の異方性を有するものを、20°の拡散方向がCCFL光源の長手方向と平行になるように配置した。ここで、CCFL光源の径の中心と前記Rプリズムが形成された光学シートの入光面との距離hを6.3mmとした。実施例3−4の光源ユニットにおける輝度を測定し、輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表10に併記する。
(比較例3−5)
実施例3−3の光源ユニットにおいて、本発明の光線制御ユニットに係る拡散シートを使用しないこと以外は、全て同じ構成とし、比較例3−5の光源ユニットを構成した。比較例3−5の光源ユニットにおける輝度を測定し、輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表10に併記する。
表10より、図26(a)に示す本発明の光線制御ユニット/DS/プリズムシート/DBEFの構成を持つ光源ユニット及び、図25(d)に示す本発明の光線制御ユニット/プリズムシート/プリズムシート/拡散シートの構成を持つ光源ユニットにおいて、本発明の光線制御ユニットは、シート面内で前記拡散角度が周期的に変化する拡散シートを用いない場合(比較例3−5)と比較して、輝度むらを軽減することができた。
さらに、比較例3−5の構成において、CCFL光源の径の中心から前記Rプリズムが形成された光学シートの入光面までの距離hを変化させていくと、h=14.6のところで、実施例3−3,3−4と同等の輝度むらとなった。実施例3−3では、h=8.6、実施例3−4では、h=6.3であることを考慮すると、比較例3−5に比べて、CCFL光源の径の中心から光学部材の入光面までとの距離hを6mm以上短縮することができ(図27(a))、光源ユニットを薄型化できることがわかる。
実施例3−5及び実施例3−6、比較例3−7及び比較例3−8において、光学シートとして実施例に記載がないものについて、すなわち、反射シート、レンズシート、プリズムシート、反射型偏光シートについては、ソニー社製のBRAVIA KDL32−JE1に使用されている反射シート(以下、RSと略記)、レンズシート(以下、DSと略記)、プリズムシート(BEFIII(3M(株)製))、反射型偏光シート(DBEF(3M(株)製))を用いた。
実施例3−5及び実施例3−6、比較例3−7及び比較例3−8については、光源ユニットの光源として、直径3.4mmφ、長さ710mmのCCFL光源を用いた。前記CCFL光源の長手方向を並列に並べ、RSと前記光源の径の中心との距離を3.7mmとし、前記光源同士の間隔pが63.0mmとなるように6本配置して輝度評価用の光源ユニットを作製した。輝度及び輝度むらは、コニカミノルタ製の2次元色彩輝度計(CA2000)を使用し、光源ユニットから75cm離して設置し、光源ユニットの中心部20mm×190mmの範囲で測定した平均輝度値を輝度とした。輝度むらはx軸(20mm)方向の平均輝度値を求め、y軸方向について、各々の点の輝度値を各々の点から±11.8mm分の輝度平均値で割り返した値の標準偏差として輝度むらを求めた。
ここで、前記光源ユニットにおいて、目視による輝度むらが許容できるような標準偏差の最大値0.005を境界とし、輝度むらの判定基準を下記のように2段階(○、×)に分類した。
○:S.D. ≦0.005
×:0.005<S.D.
(実施例3−5)
図26(a)に示すように、光源から上方に、本発明の光線制御ユニットとして、表面にプリズム条列が形成された光学シート、本発明の拡散シートの順で配置し、さらにその上方に、DS、プリズムシート(BEFIII)、反射型偏光シート(DBEF)と、をこの順で配置し、実施例3−5の光源ユニットを構成した。前記光学シートとして、厚さ1.5mmのポリスチレン製で、内部に真比重1.35、粒径2μmのシリコーン微粒子を500ppm含有し、出光面にピッチ300μm、高さ100μmで、頂点の丸まったプリズム条列(Rプリズム)が形成されたもの(旭化成イーマテリアルズ(株)製)を、前記Rプリズムの長手方向を、CCFL光源の長手方向と平行に配置した光源ユニットにおいて評価を行った。なお、前記光学シートは、プリズム条列が形成された面を出光面とした。
また、本発明の拡散シートは、拡散角度の最大値が45°、最小値が7°で、図10(c)に示すように、前記拡散シート面内で滑らかに拡散角度が分布しているような拡散シートを、凹凸面が出光面となるように配置した。ここで、CCFL光源の径の中心と前記Rプリズムが形成された光学シートの入光面との距離hを16.3mmとした。実施例3−5の光源ユニットにおける輝度を測定し、輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表11に示す。
(実施例3−6)
図26(a)に示すように、光源から上方に、本発明の光線制御ユニットとして、表面にレンチキュラーレンズが形成された光学シート、本発明の拡散シートの順で配置し、さらにその上方に、DS、プリズムシート(BEFIII)、反射型偏光シート(DBEF)と、をこの順で配置し、実施例3−6の光源ユニットを構成した。前記光学シートとして、厚さ1.5mmのポリスチレン製で、内部に真比重1.35、粒径2μmのシリコーン微粒子を1000ppm含有し、出光面に高さ130μm、ピッチ320μmのレンチキュラーレンズが形成されたもの(旭化成イーマテリアルズ(株)製)を、前記レンズの長手方向を、CCFL光源の長手方向と平行に配置した光源ユニットにおいて評価を行った。
また、本発明の拡散シートは、拡散角度の最大値が30°、最小値が0.5°で、図28(c)に示すように、前記拡散シート面内で滑らかに拡散角度が分布しているような拡散シートを、凹凸面が出光面となるように配置した。この拡散シートの拡散角度ピーク値と拡散角度ボトム値との算術平均値(Av1)は15°であり、連続する拡散角度ピーク値と拡散角度ボトム値との間に分布する全測定点の拡散角度の算術平均値(Av2)は11.7°であった。ここで、CCFL光源の径の中心と前記レンチキュラーレンズが形成された光学シートの入光面との距離hを18.3mmとした。実施例3−6の光源ユニットにおける輝度を測定し、輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表11に併記する。
(比較例3−7)
実施例3−5の光源ユニットにおいて、本発明の光線制御ユニットに係る拡散シートを使用しないこと以外は、全て同じ構成とし、比較例3−7の光源ユニットを構成した。比較例3−7の光源ユニットにおける輝度を測定し、輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表11に併記する。
(比較例3−8)
実施例3−6の光源ユニットにおいて、本発明の光線制御ユニットに係る拡散シートを使用しないこと以外は、全て同じ構成とし、比較例3−8の光源ユニットを構成した。比較例3−8の光源ユニットにおける輝度を測定し、輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表11に併記する。
表11より、図26(a)に示す本発明の光線制御ユニット/DS/プリズムシート/DBEFの構成を持つ光源ユニットにおいて、輝度むらを軽減することができた。
さらに、比較例3−7,3−8の構成において、CCFL光源の間隔pを変化させていくと、p=47.6のところで、実施例3−5,3−6と同等の輝度むらとなった。実施例3−5,3−6では、p=63.0であることを考慮すると、比較例3−7,3−8に比べて、CCFL光源の間隔pを15.4mm拡大することができ(図27(b))、光源ユニットの光源数を削減できることがわかる。
本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態における部材の材質、配置、形状などは例示的なものであり、適宜変更して実施することが可能である。また、上記実施の形態1、2で示した構成を適宜組み合わせて光源ユニットを構成することができる。その他、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。