JP2010256164A - 被検物質評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 親油性被検物質を投与できる量をコントロールできる被検物質評価方法を提供する。
【解決手段】 本発明は、親油性被検物質の、CD包接体を線虫に経口摂取させることで、経口摂取した親油性被検物質の生物機能に対する作用を評価する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、線虫を用いた被検物質評価方法に関する。
今日莫大な数の化学物質が存在する。これらの化学物質の中には、農薬、重金属、大気汚染ガスなどの毒性物質や、薬剤、生理活性物質、栄養補助食品などの有用物質がある。
化学物質の効果を評価するには、マウス、ラット、イヌ、サルなどの高等動物が用いられている。しかし、高等動物を用いると、多大な労力と時間と費用を要する。一方、バクテリアや培養細胞を用いると、形体形成、器官形成などの高次の生命現象が見られず、代謝系も多細胞生物とのギャップが大きい。
このため、高等動物より簡易に試験が行え、ヒトのような動物の神経系、生殖器官を有し、しかもヒトとの類似度性がある動物を用いることが要求されている。このような動物として、線虫のシノラブディティス・エレガンス(Caenorhabditis elegans)を用いる毒性試験方法が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
薬剤、栄養補助食品などの物質の場合、経口摂取による影響を正確に評価することが重要である。しかし、上記文献に記載の方法では、いずれも培地に被検物質を加え、それが線虫に与える影響を評価する。このため、物質が線虫に影響を与えたのが、経口摂取によるものか、経皮摂取によるものか区別できない。また、培地全体に溶け込ませる方法の場合、多量の被験物質を確保する必要がある。しかし、試験的に得られた天然抽出物などでは極めて少ない量の被験物質で試験を行う必要があり、経口的に確実に摂取させるほうが望ましい。さらに、培地に被検物質を加える方法では、被験物質の分子量や化学的性質により、線虫の体表面から吸収される量が異なると推察され、体内移行量を把握することは容易ではない。
本発明者らは、経口摂取した被検物質が線虫に与える影響を評価できる被検物質評価方法を提供する方法として、被検物質をマイクロカプセルに封入して線虫に経口摂取させる方法を見出した(例えば、特許文献3参照)。
特開昭55−153599号公報 特開2005−10110号公報 特開2008−170427号公報
特許文献3に記載の方法では、例えば被検物質が親油性の物である場合にはアラビアガムを用いてマイクロカプセル化し、被検物質が親水性の物である場合にはフォスファチジルコリンなどのリン脂質を用いてリポゾームに水溶液を封入し投与する。
しかし、親油性の被検物質の場合、被検物質を大豆油に溶解し、アラビアガムを用いてマイクロカプセルにする。このため、被検物質の大豆油に対する溶解度により、投与可能な量が制限される。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、その目的は、親油性被検物質を投与できる量をコントロールできる被検物質評価方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意検討した結果、親油性被検物質をシクロデキストリン(以下、「CD」ということもある)に包接させると、親油性被検物質を任意の濃度で包接できることを見出した。また、親油性被検物質のCD包接体を線虫に経口摂取させることができることを確認した。さらに、経口摂取したCD包接体に包接されている被検物質が線虫で作用するためには、線虫腸管腔内もしくは線虫の細胞内部や体腔内で被検物質がCDから解離し、その機能を発揮する必要がある。本発明者は、これらのことを確認し、経口摂取した親油性被検物質の生物機能に対する作用が評価できることを見出し、本発明を完成した。
上記線虫は、シノラブディティス・エレガンス(Caenorhabditis elegans)であればよい。
被検物質の生物機能に対する作用は、例えば生物学的指標および/または生化学的評価により評価することができる。
本発明の被検物質評価方法を用いると、親油性被検物質が経皮吸収される影響を排除して、経口摂取した親油性被検物質が線虫に与える作用を評価することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
[線虫]
本発明の被検物質評価方法に用いる線虫(シノラブディティス・エレガンス(Caenorhabditis elegans))は、1500種程度知られている中から選択された体長約1mmの土壌線虫の一種である。この線虫は、飼育が容易で体細胞数が約1000個と少なく、雌雄同体が自家受精で増殖することができる。線虫は神経系、筋肉、消化器官、生殖器官等および表皮をもち、動物としての基本的体制をもっており、その遺伝子もヒトに近く、また、ヒトと同じ真正後生動物に属する。この線虫は、老化の分子生物学研究の実験動物や、病原微生物の感染モデルとして用いられている。
このような線虫として、例えば、Caenorhabditis elegans Briostol株N2雌雄同体型が挙げられる。この線虫は、例えばCaenorhabditis Genetics Center(University of Minnesota、St Paul、MN、USA.)より入手することができる。
線虫の飼育は、「C.elegans:A PRACTICAL APPROACH」、「線虫ラボマニュアル」記載の方法を一部変更して行う。
[被検物質]
本発明で評価することができる被検物質は、経口摂取してその作用を評価するものであれば特に制限はない。被検物質は、脂溶性であると、シクロデキストリンに包接されやすいので好ましい。なお、本明細書中で「脂溶性」とは、分子全体が脂溶性の物質のほか、分子中に脂溶性の基を含むものをいう。被検物質は、分子全体が脂溶性の物質の場合は、物質全体または一部が、シクロデキストリンに包接される。または、分子中に脂溶性の基を含む場合には、脂溶性の基の部分が、シクロデキストリンに包接される。
なお、本発明で、「被検物質」には、薬剤、栄養補助食品などのヒトや動物に対する有用物質や、毒物、農薬、環境汚染源、突然変異原などのヒトや動物に毒性などの悪影響を与える物質のいずれも含まれる。また、「被検物質の生物機能に対する効果」には、その物質が線虫の寿命を延ばすなどの利益を与える「正の作用」であってもよく、毒性、突然変異性などの生体に悪影響を与える「負の作用」であってもよい。すなわち、本発明にいう「被検物質の生物機能に対する作用」とは、被検物質を線虫に与えることによって生ずる何らかの影響を意味する。
[シクロデキストリン]
シクロデキストリンは数分子のD−グルコースがα(1→4)グルコシド結合によって結合し環状構造をとった環状オリゴ糖の一種である。グルコースが5個以上結合したものが知られている。本発明のシクロデキストリン包接体の製造に用いるシクロデキストリンとしては、グルコースが6個結合しているαシクロデキストリン(シクロヘキサアミロース)、7個結合しているβシクロデキストリン(シクロヘプタアミロース)、8個結合しているγシクロデキストリン(シクロオクタアミロース)などの天然型シクロデキストリンや、これらの天然型シクロデキストリンをメチル化、ヒドロキシプロピル化、アセチル化、モノクロロトリアジノ化、スルフォブチル化などの化学修飾をした化学修飾型シクロデキストリンやマルトシル化などの酵素修飾型シクロデキストリンなどの修飾型シクロデキストリン、あるいはこれらの2種以上の混合物を挙げることができる。これらのシクロデキストリンのうち、αシクロデキストリン、βシクロデキストリン、γシクロデキストリンを用いることが好ましく、特にγシクロデキストリンを用いることが好ましい。
シクロデキストリンは、ドーナツあるいは穴の開いたバケツのような環状形状をしている。シクロデキストリンの環状構造の内部は他の比較的小さな分子を包接できる程度の大きさの空孔となっている。空孔の内径はα体で0.45〜0.6nm、β体で0.6〜0.8nm、γ体で0.8〜0.95nm程度とされている。シクロデキストリンの空孔の端には、ヒドロキシル基(水酸基)が多くあるため、シクロデキストリンは水に溶ける。一方、空洞の中はエーテル結合の酸素原子と水素原子があるため、疎水的になっている。したがって、疎水性をもつ有機化合物などが化学結合を作ることなく、物理的な引力(分子間力)によって空洞の中に取り込まれる(包接される)。本発明では、これを利用して親油性の物質をシクロデキストリンに包接させる。
本発明では、シクロデキストリンの大きさが重要である。線虫は、通常大腸菌を餌として飼育される。また、酵母サイズ(5μmより大きく、10μmより小さいサイズ)の大きさのものは、線虫が摂取しにくい。したがって、脂溶性物質を包接した後で生じるシクロデキストリンの自然凝集塊の径が、大腸菌の大きさと同じ程度(例えば、1μm〜5μm程度)であると好ましい。なお、シクロデキストリンの自然凝集塊が腸管腔内に取り込まれた後、凝集体はさらに微細な集合体に分散する。
[評価方法]
被検物質は、シクロデキストリンに包接され、分散した溶液を、線虫育成用寒天平板に塗布する。この状態でしばらく置くと、溶媒が寒天に吸収され、シクロデキストリンが線虫育成用寒天平板上に残る。この寒天平板上で所定期間線虫を飼育する。線虫の寿命を観察することで、経口摂取した被検物質の生物機能に対する効果を評価する。また、薬剤、栄養補助食品などの被検物質を摂取させた後に、病原菌などを摂取させることで、薬剤、栄養補助食品などの効果を評価してもよい。
また、本発明の評価方法では、シクロデキストリンが存在する線虫育成用寒天平板で線虫を飼育する期間を変えることで、摂食した被検物質が線虫に影響を与える時期を正確に評価できる。
[摂取量の測定方法]
本発明で用いるシクロデキストリンに、脂溶性蛍光物質などを被検物質とともに包接しておくと、線虫が被検物質をどの程度の量を摂取したかを容易に測定できる。すなわち、蛍光物質などが包接されたシクロデキストリンを線虫に摂食させる。一定時間経過した後、線虫体内の蛍光物質の分布を蛍光顕微鏡で観察するとともに、線虫をすり潰して回収される蛍光物質の量を測定し、単位時間当たりのシクロデキストリン摂取量を算定する。これからシクロデキストリンおよび包接される被検物質の経口摂取量を求めることができる。また、寒天平板上に塗布するシクロデキストリンの量を調整することで、投与量を調整することも容易である。
本発明において、被検物質の評価方法は、用いる被検物質によって、適宜選択することができる。例えば、線虫の寿命の長短、運動、産卵数、突然変異性などの生物学的指標、過酸化脂質などの生化学的指標を評価するなどである。例えば、Caenorhabditis elegans Briostol株N2雌雄同体型の寿命は、通常、25日程度である。寿命の評価は、線虫を毎日観察し、線虫を器具で軽く触れて動かなかった個体を死亡したものとして、評価することができる。なお、本明細書中において、25℃の温度条件下で飼育した場合に、線虫の幼虫期とは孵化後0〜3日齢を、成虫期とは4日齢以降をいう。
本発明の方法によれば、親油性被検物質が経皮吸収される影響を排除して、経口摂取した被検物質の生物機能に対する効果を直接評価できる。特に、経口摂取量を正確に測定でき、その効果を評価できる。この結果、薬剤、栄養補助食品などの経口摂取による物質の影響を正確に評価することができる。また、本発明の方法によれば、経口摂取したCD包接体に包接されている被検物質が線虫腸管腔内等でCDから解離し、腸管腔内から腸管細胞内へと吸収される。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。
以下の実施例において、線虫、試薬、培養液は以下のものを用いた。
線虫:Caenorhabditis elegans Briostol株N2雌雄同体型(線虫)を用いた。
線虫育成用寒天平板(Nematode Growth Medium:NGM plate):
NaCl(和光純薬工業)1.5g、Agar(和光純薬工業)8.5gを485mlの蒸留水に混合し、オートクレーブ(121℃、15min)滅菌し、60℃のウォーターバス内で1hr冷却した後、1M CaClを500μl、1M MgSOを500μl、エタノール(和光純薬工業)で5mg/mlに調整したコレステロール(和光純薬工業)を500mg/ml、1M KPOを12.5ml混合し、直径60mmのシャーレ(Kord Products Inc.、Bramptom、Ontario、Canada)に12mlずつ分注したものを用いた。
TRYPTONE SOYA寒天平板(TSA):
TRYPTONE SOYA AGAR(Oxoid)20gを500mlの蒸留水に混合し、オートクレーブ(121℃、15min)で滅菌して冷却後、90mmシャーレ(Greiner Bio−One)に約20mlずつ分注したものを用いた。
M9 buffer:
KHPO(和光純薬工業)1.5g、NaHPO(和光純薬工業)3g、NaCl(和光純薬工業)2.5gを蒸留水500mlに混合し、オートクレーブ(121℃、15min)で滅菌して冷却後1M MgSO 500μlを加えて混合したものを用いた。
1Mアジ化ナトリウム−M9溶液:
アジ化ナトリウム(和光純薬工業)0.65gを10mlのM9 bufferに加えて溶解させ、1Mアジ化ナトリウム−M9溶液を作製した。これを母液として、M9 bufferでそれぞれ希釈を行い、50mMアジ化ナトリウム−M9溶液と10mMアジ化ナトリウム−M9溶液を作製した。
(実施例1)
(γCDの取り込みの確認)
蛍光物質−γCDの作製
γCD(CAVAMAX W8 Food:Wacker Chemie AG) 2gを乳鉢に量り取り、脱イオン水を適量加えペーストを調製した。1mlのエタノールに溶解した蛍光物質3、3’−Dioctadecyloxacarbocyanine perchlorate(DiO)(Sigma製) 2mgを加えて、均一になるまで混合した。減圧乾燥によって粉末化し、DiO−γCD包接体を得た。
蛍光物質包接γCDの線虫への投与
TSAで一晩培養した餌となるOP(Escherichia coli OP50(以下「OP」という))10mgをM9 buffer50μlに懸濁した菌液と、蛍光物質包接γCD溶液50μl(DiO換算14.25μg)をNGM plateに塗布した(14.25μg/プレート)。その上に線虫を数匹ワームピッカーを用いて移し、3時間餌を自由摂食させた。
蛍光マイクロカプセルの作製
オートクレーブ(121℃、15min)により滅菌した蒸留水3.5gとアラビアガム0.75gを遠心チューブに入れ、よく撹拌し、溶解させた。そこに、孔径0.45μmのディスクフィルター(東洋濾紙、東京)で濾過滅菌した、蛍光物質3、3’−Dioctadecyloxacarbocyanine perchlorate(DiO、Sigma、 D4292)2.5mgを大豆油(和光純薬工業)1.0gに加え不溶分を残して採取した上清0.75gを加え、氷上にて超音波分散機(UH−50、エスエムテー)の最大出力で2分間処理して、粒径1〜5μmのマイクロカプセルを作製した。
蛍光物質包接γCDおよび蛍光物質含有マイクロカプセルの線虫への投与
TSAで一晩培養した餌となるOP(Escherichia coli OP50(以下「OP」という))をM9 bufferで200mg/mlに調整したもの50μlと蛍光物質含有マイクロカプセル50μlを撹拌混合した後、NGM plateに塗布した(溶解量不明のため投与量不明だが全てのDiOが溶解したと仮定すると約18μg/プレート)。その上に線虫を数匹ワームピッカーを用いて移し、3時間餌を自由摂食させた。
蛍光物質包接γCDおよび蛍光物質含有マイクロカプセルの線虫への取り込みの確認
15ml容量のチューブに、3mlの10mMアジ化ナトリウム−M9溶液と0.15gのAgar(和光純薬工業)を入れ、撹拌した後、チューブの蓋を緩めて電子レンジに数十秒かけて溶かし、5%寒天溶液を作った。5%寒天溶液は、固まらないうちに手早くスライドグラス(Matsunami)の上に滴下し、すぐに上からもう一枚スライドグラスをかぶせて平らなアガーパッドを作製した。アガーパッドが固まったら、上に重ねているスライドグラスをゆっくりと取り外し、アガーパッドの上に50mMアジ化ナトリウム−M9溶液を数滴のせて、その中に、ワームピッカーですくった線虫を載せた。その上に円形マイクロカバーガラス(Fisher Scientific)を被せて、顕微鏡観察用の線虫試料とした。
結果
上記線虫試料を蛍光顕微鏡で観察した。図1は、線虫試料を蛍光顕微鏡で観察した写真である。図1(A)は、マイクロカプセルを用いたもの、図1(B)は、γCDを用いたものである。図1から、蛍光物質包接γCDを用いた場合のほうが蛍光強度が強く、蛍光物質包接γCDを用いると、同一条件で多くγCDを摂取していることがわかる。
また、図1(B)から、DiOが腸管腔内から腸管細胞内へと吸収され分散している状態が写真から読み取れる。一方、マイクロカプセルを用いた、図1(A)の例では、DiOは腸管腔内にとどまり、腸管細胞内へと吸収されていないことがわかる。
(実施例2)
[γCDの取り込み量の確認]
上記実施例1において、投与量を1/10にした以外は、実施例1と同様にした(1.425μg/プレート)。
結果
上記線虫試料を蛍光顕微鏡で観察した。図2は、線虫試料を蛍光顕微鏡で観察した写真である。図2から、蛍光物質包接γCDにおいて、蛍光物質量が1.425μg/プレートであっても、γCDを摂取していることがわかる。すなわち、γCDを用いることで、親油性被検物質を効率よく確実に経口的に摂取させることができることがわかった。
(実施例3)
(蛍光物質含有γCDの線虫への取り込み量の測定)
蛍光物質−γCDの作製
実施例1と同様の方法で、蛍光物質−γCD包接体を作製した。
使用した線虫
線虫Bristol株N2の雌雄同体を実験に供した。線虫飼育用の餌として非病原性の大腸菌Escherichia coli OP50株(OP)を用いた。湿重量10mgのOPを25μl のM9 bufferに懸濁し、ペプトン未添加の線虫育成用寒天培地(NGM)に塗布した。虫卵をNGMに散布し、25℃のふ卵器内で3日齢まで飼育したものを用いた。
蛍光物質含有γCDの線虫への投与
次に示す3種の条件で、DiOを添加したプレートを作製した。DiOをNGMに添加または表面に塗布して、DiO濃度が、14.25μg/プレートになるようにした。また、蛍光物質−γCD包接体を用いる場合は、NGMにDiO濃度が、14.25μg/プレートになるようになるように蛍光物質−γCD包接体を塗布した。上記した3日齢の線虫を各プレートに50匹加え、3時間自由に摂食させた。
上記各条件で3時間飼育した線虫各50匹を回収し、洗浄した。これをペッスルを用いて、物理的に粉砕した。この粉砕液の蛍光強度を測定し(485nm/535nm.10s)、線虫1匹あたりのDiOの取り込み量を逆算して求めた。結果を、図3に示す。図3は、各飼育条件における線虫1匹あたりのDiOの取り込み量(ng)を示すグラフである。
図3から、DiOを添加したプレート(A)で飼育した線虫では、DiOの摂取が認められなかったことがわかる。また、DiOを寒天表面に塗布したプレート(B)で飼育した線虫においても、DiOの摂取が認められなかった。一方、DiOを包接したγCDを表面に含むプレート(C)で飼育した線虫では、DiOの摂取(約0.27(ng)前後)が認められた。
以上の結果から、本発明にかかるγCD包接体を用いると、少量の被験物質を使用する場合に最も効率的に線虫に被験物質を取り込ませることができることがわかった。経口摂取による被検物質の評価をするには、本発明にかかるγCD包接体を用いる方法が優れていることがわかる。
(実施例4)
[コエンザイムQ10(CoQ10)を加えた培地上で飼育する線虫の寿命の評価]
本実施例では、以下の培地を用いた以外は、同じものを用いた。
CoQ10添加寒天培地(CoQ10寒天):
CoQ10(Sigma製)75mgをエタノール(和光純薬工業)1mlと混合し、さらに150mgのTween80と混和してから蒸留水249mlと混合した。通常の2倍濃度に調整し滅菌しておいた×2NGM250mlと混和し、10mlずつ直径60mmのシャーレ(Kord Products Inc.、Bramptom、Ontario、Canada)に分注し固化させることで1500μgのCoQ10を含むプレートを調製した。上記の実験と同様に3日齢の線虫を各プレートに50匹加え、OPを給餌して飼育し毎日その生死を確認し生存分析を行うことで、CoQ10添加NGMと対照群の間で比較検討した。
寒天培地(対照用寒天):
シャーレに分注する前の液状のNGM500mlを作製した。これを、直径60mmのシャーレ(Kord Products Inc.、Bramptom、Ontario、Canada)に10mlずつ分注したものを用いた。
CoQ10−γCD包接体:
γCD(CAVAMAX W8 Food:Wacker Chemie AG) 93.7gとCoQ10(Sigma製)25.0gを1000mLビーカーに量り取り、軽く混合した。これに脱イオン水を470mL加え、ホモジナイザー(ULTRA−TURRAX T25:IKA)を用い、8,000−12,000rpmにて30分間攪拌した。噴霧乾燥によって粉末化し、CoQ10−γCD包接体を得た。
また、以下の実施例においては、観察により得られた結果は、4 Steps エクセル統計 第2版付属の統計ソフトStatcel 2(20)を用い、Kaplan−Meier法により生存率を計算後、Logrank testにより各群間の生存率の差を比較した。
CoQ10寒天上で全期間飼育することが線虫の寿命に与える実験
産卵期にある線虫から卵を回収し、25℃のインキュベーター内で1日培養した。予め、TSAで37℃一晩培養したOPを3日齢まで飼育した後、対照用の寒天上、CoQ10寒天上およびCoQ10−γCD塗布寒天上に、OPを10mg/plateとなるように塗布したVE寒天上および対照用寒天上にそれぞれワームピッカーを用いて移し、その後、1日おきに新しくOPを塗布したplateに移しながら、毎日観察し、ピッカーで軽く触れて動かなかった個体を死亡とした。このとき、CoQ10群の線虫は、全飼育期間をCoQ10寒天上またはCoQ10−γCD塗布寒天上で飼育し、対照群の線虫は、全飼育期間を対照用寒天上で飼育した。また、観察期間中にシャーレの壁に登ったものや、寒天中にもぐりこんだものは試験個体数から省いた。結果を図4に示す。
図4から、全期間CoQ10寒天上で飼育した群(図中「CoQ10−NGM」)は、寿命が短くなることがわかる。また、CoQ10−γCD塗布寒天上で飼育した群(図中「1/10CoQ10−γCD」および「1/100CoQ10−γCD」)は、対照群(図中、「control」)との間に、寿命の差はみられなかった。このことから、全期間CoQ10寒天上で線虫を飼育しても、線虫の寿命に対して、影響を及ぼさないと考えられた。
(実施例5)
[レスベラトロールを加えた培地上で飼育する線虫の寿命の評価]
本実施例では、以下の培地を用いた以外は、同じものを用いた。なお、レスベラトロールは天然に存在する植物性のポリフェノールである。
レスベラトロール添加寒天培地(RES寒天):
レスベラトロール(Sigma製)14.3mgをDMSO(和光純薬工業)1mlに溶解させたレスベラトロール溶液80μlをシャーレに分注する上記液状のNGM100mlによく撹拌しながら添加し、50μMのレスベラトロール添加NGMを作製し、直径60mmのシャーレ(Kord Products Inc.、Bramptom、Ontario、Canada)に10mlずつ分注したものを用いた。100μMを作製するときは160μlをシャーレに分注するNGM100mlによく撹拌しながら添加し同様に調整した。
寒天培地(対照用寒天):
シャーレに分注する前の液状のNGM500mlを作製した。これを、直径60mmのシャーレ(Kord Products Inc.、Bramptom、Ontario、Canada)に10mlずつ分注したものを用いた。
レスベラトロール−γCD包接体:
γCD(CAVAMAX W8 Food:Wacker Chemie AG) 13.5gを50mLビーカーに量り取り、脱イオン水を60mL加え軽く混合した。これにレスベラトロール(Sigma製)1.5gを加え、ホモジナイザー(ULTRA−TURRAX T25:IKA)を用い、6,500−9,500rpmにて15分間攪拌した。凍結乾燥によって粉末化し、レスベラトロール−γCD包接体を得た。
レスベラトロール寒天上で全期間飼育することが線虫の寿命に与える実験
産卵期にある線虫から卵を回収し、25℃のインキュベーター内で1日培養した。予め、TSAで37℃一晩培養したOPを3日齢まで飼育した後、対照用の寒天上、レスベラトロール寒天上およびレスベラトロール−γCD塗布寒天上に、OPを10mg/plateとなるように塗布したVE寒天上および対照用寒天上にそれぞれワームピッカーを用いて移し、その後、1日おきに新しくOPを塗布したplateに移しながら、毎日観察し、ピッカーで軽く触れて動かなかった個体を死亡とした。このとき、レスベラトロール群の線虫は、全飼育期間をレスベラトロール寒天上またはレスベラトロール−γCD塗布寒天上で飼育し、対照群の線虫は、全飼育期間を対照用寒天上で飼育した。また、観察期間中にシャーレの壁に登ったものや、寒天中にもぐりこんだものは試験個体数から省いた。結果を図5に示す。
図5から、全期間レスベラトロール寒天上で飼育した群(図中、「50μMRes」および「100μMRes」)およびレスベラトロール−γCD塗布寒天上で飼育した群(図中「50Res−γCD」および「100Res−γCD」)は、対照群(図中、「control」)との間に、寿命の差はみられなかった。このことから、全期間レスベラトロール寒天上で線虫を飼育しても、線虫の寿命に対して、影響を及ぼさないと考えられた。
以上から、親油性被検物質を包接したγ−シクロデキストリンを用いることで、線虫の経口摂取による親油性被検物質の評価をすることができることがわかった。
図1は、線虫試料を蛍光顕微鏡で観察した写真である。 図2は、線虫試料を蛍光顕微鏡で観察した写真である。 図3は、各飼育条件における線虫1匹あたりのDiOの取り込み量(ng)を示すグラフである。 図4は、全期間CoQ10を経口投与した群と、対照となる群との、寿命の差を比較したグラフである。 図5は、全期間レスベラトロールを経口投与した群と、対照となる群との、寿命の差を比較したグラフである。

Claims (3)

  1. 脂溶性被検物質のシクロデキストリン包接体を含有する培地中で線虫を飼育し、経口摂取した被検物質の生物機能に対する作用を評価する被検物質評価方法。
  2. 前記線虫がシノラブディティス・エレガンス(Caenorhabditis elegans)である請求項1に記載の被検物質評価方法。
  3. 被検物質の生物機能に対する作用を、生物学的指標および/または生化学的評価により評価する請求項1または2に記載の被検物質評価方法。




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