JP2010250833A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、定性的属性を用いて社会的環境(social environment)にタグを付ける方法および装置に関する。
コミュニティベースのタグ付けサービスは、ボトムアップ法におけるエンティティの構造化されていないサーチ空間(search space)に関するユーザ定義のタクソノミ(taxonomy:分類)を構築する際の一般的な解決法である(この点、オントロジと推論を利用して情報を分類するものの、構造化されたサーチ空間において最善に機能するトップダウン法とは対照的である)。これに加えて、ユーザ間の社会的関係を使用して、そのようなタグに基づく提案(recommendation)をフィルタリングまたは推論することもできる。
しかし、人のアイデンティティ(すなわち社会的環境)からなる(あるいはこれを含む)エンティティの集合に適用する場合、一般的なタグ付け解決法には以下の基本的な問題がある。すなわち、これらの解決法は、ワールド・ワイド・ウェブ・ページという状況で策定されているため、固定的で、信頼性の高い参照を必要とする。通常、タグとタグ付きエンティティ(人など)との間には直接的な関係が必要である。これにより、以下のようないくつかの結論が得られる。
1.タグ付けされていないエンティティについては、タグ情報を推論することができない。したがって、タグ付けシステムは、ある決定的な量のタグ付きエンティティが利用可能となることを要する。
2.タグとタグ付きエンティティとの直接的な関係により、特に、人にタグ付けすることになる場合には、否定的な意味を有するタグを付することに法律上の問題がある。
3.タグとエンティティとの関係は通常は静的であり、永続的である。一時的な意味のみを有するタグを推論したり、タグの意味を実際の問い合わせに依拠させたりすることはできない。例えば、1つのエンティティに対する2つの異なるタグの意味を、それらのタグを問い合わせるユーザに依拠させることはできない。
このような3つの特性により、従来のタグ付けの解決法は、(動的に変化または移動するオブジェクトを有する)物理環境において、または人々の社会的関係および安全関連のベンチマークのためにオブジェクトまたはエンティティへタグ付けする際には準最適なものとなるに過ぎない。
1.タグ付けされていないエンティティについては、タグ情報を推論することができない。したがって、タグ付けシステムは、ある決定的な量のタグ付きエンティティが利用可能となることを要する。
2.タグとタグ付きエンティティとの直接的な関係により、特に、人にタグ付けすることになる場合には、否定的な意味を有するタグを付することに法律上の問題がある。
3.タグとエンティティとの関係は通常は静的であり、永続的である。一時的な意味のみを有するタグを推論したり、タグの意味を実際の問い合わせに依拠させたりすることはできない。例えば、1つのエンティティに対する2つの異なるタグの意味を、それらのタグを問い合わせるユーザに依拠させることはできない。
このような3つの特性により、従来のタグ付けの解決法は、(動的に変化または移動するオブジェクトを有する)物理環境において、または人々の社会的関係および安全関連のベンチマークのためにオブジェクトまたはエンティティへタグ付けする際には準最適なものとなるに過ぎない。
一実施形態によれば、ユーザのコンピュータ機器により、定性的属性を用いてある環境にタグ付けを行う方法であって、前記ユーザのコンピュータ機器が、少なくとも2つの別のコンピュータ機器と、それらを識別する個々の識別子とを検出するステップと、前記2つのコンピュータ機器を識別する少なくとも2つの識別子を含んだ情報要素の集合を作成するステップと、前記情報要素の集合により表される前記環境にタグ付けを行うための複数の定性的属性を前記ユーザに提供するステップと、提供された属性のうちの少なくとも1つが前記環境に対するタグとして前記ユーザにより選択された後に、前記情報要素の集合と前記ユーザによって選択されたタグとを、それまでにタグ付けがなされている別の環境を表す別の情報要素の集合とともに記憶装置に記憶するステップとを含む方法が提供される。
このように、タグ付けは、従来とは異なり、ある特定の人または場所に関連するものとして行われることはなく、環境を表しているものの、ある特定の人または場所に特有のものではない、タグを付するためのある種の情報の「クラウド」が生成される。むしろ、タグ付けはある程度「ファジィ」なままであるが、それでもなお、距離を計算するなどにより評価に用いることのできる、全体としての環境に関する何らかの情報を有している。
ユーザに提供されるタグは、一実施形態では、コンピュータ機器に記憶された利用可能なタグのリストとして事前に記憶されている。このリストは、ユーザがその中からこの環境にタグ付けを行うために選択可能なタグの選択肢のリストを示すためにユーザに提供される。
具体的な一実施形態によれば、ユーザは、利用可能なタグのリストの提供を受けることに加えて、あるいはその代替として、単語または句をタグとしてコンピュータ機器に入力するだけで新たなタグを作成することもできる。この新たなタグは、環境にタグ付けを行うために使用できる。しかし、後に行うタグが付された環境の定性的評価においては、タグ付けがなされている環境の評価の複雑度を制限するために、ユーザが既定の事前に記憶された利用可能なタグの中から選択しなければならない方が好ましい場合もある。
一実施形態によれば、前記要素の集合は、前記環境に存在するコンピュータ機器の3つ以上の識別子、および/または、前記環境の場所に関する情報と、時間に関する情報と、前記ユーザによってタグ付けがなされる前記環境を特徴付けるかまたは記述する別の情報とのうちの1つ以上を有している。
このようにして、ある特定の人々の存在に関する「社会的情報」のみならず、別の情報も使用して、ある特定の環境または状況を特徴付けるかあるいは表現することができる。
一実施形態によれば、前記情報要素の集合は、異なる環境を表す2つの情報要素の集合間の距離の度合い(distance measure)の計算または類似度(similarity measure)の計算を行うことができるように構成されるかまたは作成される。
このようにして、この距離の度合いを、例えば類似の環境を見つけるなどの評価や、自動的なタグ付けにも利用することができる。距離の度合いの計算が可能となるような要素集合は、例えば、ベクトル距離を個々の構成要素に基づいて計算することができるような、要素集合をベクトル形式でまとめたものを使用することによって作成することができる。社会的情報に関しては、個人情報についての社会的グラフを使用する。
一実施形態によれば、前記方法は、別のコンピュータ機器の存在を検出して、前記環境に存在するコンピュータ機器の識別子を含んだ情報要素の集合を自動的に生成するステップと、前記情報要素の集合を記憶するステップと、前記環境に類似する1つまたは複数の環境を特定するために、生成され記憶されている情報要素の集合を、それまでにタグ付けがなされた環境を記述する、それまでに記憶されている情報要素の集合と比較するステップとを含む。
このようにして評価を行うことができる。類似の要素または環境の集合を識別するために類似度または距離の度合いを用いることによって評価を行うことができる。このプロセスは、距離を保持する要素集合に基づいて計算されるハッシュコードを使用して処理を早めることができる。その場合、検索をより高速で行うことができる。
一実施形態によれば、前記方法は、評価対象の前記環境に類似する、それまでに記憶されている環境を見つけるために、評価対象の前記環境を表す情報要素の集合と、それまでに記憶されている環境を表す情報要素の集合との間の距離を求めるステップをさらに含む。
距離の度合いを使用して、類似する要素の集合を見つけることができる。
一実施形態によれば、前記方法は、それまでにタグ付けがなされて記憶されている環境であって、特定の定性的属性を満たす環境に類似する環境をサーチするステップと、前記特定の選択された属性を満たす1つまたは複数の、それまでに記憶されている環境の類似度が所定の閾値を超える場合には、前記ユーザに対して通知を出力するステップとをさらに含む。
このようにして、「危険」や「面白い」、あるいは属性として利用することができ、タグとして使用されている別のものといった、所望の定性的属性のみにサーチを制限することができる。
一実施形態によれば、前記要素の集合は、前記コンピュータ機器の識別子を、前記環境における個人の存在に関する個人情報として含んでおり、異なる環境に属する人々のグループ間の社会的距離を表す人的距離を計算することにより距離が計算される。
これにより、環境内の人々に関する存在の情報を使用して環境間の(社会的)距離を計算することができる。
一実施形態によれば、前記社会的距離を表す前記距離が社会的グラフに基づいて計算される。
このようにして、人々の間のつながりを表すことができ、それらのつながりを使用して社会的距離を計算することができる。
一実施形態によれば、前記社会的グラフは、コンピュータ機器を通してその存在が検出されている個人の間のつながりにより構成されており、前記社会的グラフにおける2人のつながりは、当該2人の関係を表すパラメータまたはメトリックに基づいているものであり、前記パラメータまたはメトリックは、好ましくは、前記2人が遭遇する回数と、前記2人が地理的に相互に近接していた時間の長さと、前記2人の間の地理的な距離とのうちの1つ以上あるいはこれらの組み合わせを含む。
これは、環境間の人的距離または社会的距離の計算を行うのに適したやり方である。
一実施形態によれば、環境を表す前記情報要素の集合は、2つの環境間の人的距離または社会的距離を計算するために用いられる人々の存在に関する個人情報を含んでおり、前記情報要素の集合は、他の距離を計算するために用いることのできる前記環境のコンテキストを記述する他のコンテキストパラメータをさらに含んでおり、人々の存在および前記他の距離に基づいて計算される前記人的距離または前記社会的距離が足し合わされて、2つの環境間の距離を表す合計距離が得られる。
このようにして、社会的距離のみならず、地理的距離や時間的距離といった他の距離も考慮することができる。
一実施形態によれば、前記方法は、現在の環境の定性的属性を自動的に決定するステップをさらに含んでおり、および/または、前記ユーザのコンピュータ機器および/または前記別のコンピュータ機器がモバイル機器である。
このようにして、評価対象の状況または環境を、ユーザのために定量的、定性的に評価することができる。その場合ユーザは、自動的な評価の結果として、この環境が「危ない」ということを知らされる。
このような現在の環境の自動的な評価は、継続的に、あるいは繰り返し行うことができる。
さらに、ユーザのコンピュータ機器および/または本発明の各実施形態のその他のコンピュータ機器は、移動端末、スマートフォン、PDA、あるいはこれらと類似のものといったモバイル機器とすることができる。
一実施形態によれば、評価対象の前記環境の定性的属性が、評価対象の前記環境と前記それまでに記憶された環境とのそれぞれの距離に基づいて重み付けがなされた前記それまでに記憶された環境の属性を合計するステップと、評価対象の前記環境の属性またはタグ値の推定値を計算するステップとに基づいて決定される。
このようにして、それまでに実行され、記憶されたタグ付けに基づいて現在の環境の定性的評価を推定するための一種の補間を実行することができる。
一実施形態によれば、ある環境に対して特定の定性的属性を用いてタグ付けを行うためのユーザのコンピュータ機器であって、少なくとも2つの別のコンピュータ機器と、前記別のコンピュータ機器を識別する個々の識別子とを検出するモジュールと、前記少なくとも2つの別のコンピュータ機器を識別する少なくとも2つの識別子を含んだ情報要素の集合を作成するモジュールと、前記情報要素の集合により表される前記環境にタグ付けを行うための複数の定性的属性を前記ユーザに提供するモジュールと、提供された属性のうちの少なくとも1つが前記環境のタグとして前記ユーザにより選択された後に、前記情報要素の集合と前記ユーザによって選択されたタグとを、それまでにタグ付けがなされている別の環境を表す別の情報要素の集合とともに記憶装置に記憶するモジュールとを備えたコンピュータ機器が提供される。
このようなコンピュータ機器は、本発明の一実施形態による機構を実施することができる。
一実施形態によれば、少なくとも2つの別のモバイル機器の検出が、これらのモバイル機器に(相対的に)近く、またはこれらのモバイル機器と同じ場所に位置するモバイル機器のみが検出されるように実行される。これは例えば、ある一定の範囲内、または検出を行う機器からある一定の距離内にあるモバイル機器のみを検出することなどによって行われる。例えば、検出モジュールの検出範囲内にあるモバイル機器のみが検出され、その場合の検出範囲は、(座標により範囲を定めるなど)手動で調整でき、単に(ブルートゥースやRFID機器やこれらと同等の近距離通信機器などとすることのできる)検出モジュールの検出範囲によっても与えられる。
モバイル機器は、本発明の別の実施形態による方法を実行するモジュールをさらに備えることができる。
一実施形態によれば、本発明の各実施形態の1つによる方法をコンピュータに実行させるコンピュータ・プログラム・コードを有するコンピュータプログラムが提供される。
一実施形態における解決方法では、グローバルWAN接続と、短距離無線通信機構(NFCと呼ばれる、ブルートゥースなどの近距離通信)との両方を有する、携帯電話機などの移動端末が用いられる。後者の短距離無線通信機構は、移動端末の範囲内にある別の移動電話機のID(MACアドレスなど)を動的に発見することのできる機能を持っている。新たなタグを設定する際には、そのタグを単一の参照エンティティに付するのではなく、タグ付け情報が、複数かつ現時点で可視である(認識されている)すべての近傍(機器)、時間、場所、関連する他のコンテキスト的な情報(状況あるいは環境に関する文脈の情報)から構築されるクラウドとともに記憶される。
「環境」は、一実施形態では、(各機器のMACアドレスなどを認識する何らかのNFC手段によって識別できる)少なくとも2つの識別されたモバイル機器からなる。また、モバイル機器の識別は、ある意味では、それらのモバイル機器を携帯しているか、または所有している人も識別する。
ある個人に「悪い」または「危ない」とタグ付けすること、あるいは他の任意の属性をタグ付けすることは、プライバシおよび法律上の観点から問題があるため、環境は、2つの移動電話機のIDやMACアドレスといった、異なる2人を識別する識別子を少なくとも有している。そのような情報の集合(人Aおよび人B)にタグ付けがなされる場合には、ある程度の匿名性を保持できる。当然ながら、より多くの人々またはより多くの人々の識別子が関与していて、全体としてあるラベルでタグ付けがなされれば、匿名性はさらに高まる。
これは、一実施形態では、少なくとも2人の人またはその人たちのモバイル機器の識別子を含む情報要素のクラウドに「タグ付け」がなされることを意味する。この場合、そのような情報のクラウド(または情報の集合)には、環境をその特性に関連して記述する定性的属性をそのクラウドに割り当てることによって「タグ付け」がなされる。好ましくは、この属性は、その特定の環境を記述するためにユーザに提供された所定の属性の集合の中から選択することができる。タグをその中から選択するための所定または既定の属性は、ユーザのモバイル機器自体に記憶することができ、あるいは、モバイル機器がインターネットのようなWAN接続などを介してアクセスすることのできる何らかの記憶場所に記憶することもできる。
つまり、ある社会的環境(または「状況(situation)」)は、そのうちの少なくとも2つがその環境またはその状況において存在する人々を表す個人の情報要素の集合によって表されるといえる。各個人を表す情報要素は、一実施形態では、それらの人々のモバイル機器を識別する識別子である。また、これらの識別子は、ブルートゥースといった何らかの近距離通信手段を介して移動電話機のユーザにより自動的に検出することができる。そのために、ユーザのモバイル機器は、その近距離通信インターフェースの範囲内に位置する別のユーザのモバイル機器を検出することのできる何らかのブルートゥースインターフェースまたは他の任意の近距離通信インターフェースを有している。このようにして、例えば使用されている近距離通信インターフェースなどによって決定されるある範囲内の他のモバイル機器の識別子を検出することができ、このようにして、現在のユーザの周囲の領域内に位置しているモバイル機器を(またある意味ではモバイル機器のユーザも)表す「識別子の集合」がもたらされる。その場合、この「IDの集合」は、ある意味では、ユーザを取り巻くある領域内に位置するモバイル機器のIDの集合によって表される、ある時点におけるユーザの「社会的環境」を表すものである。
状況または環境を記述するこの情報要素の「集合」には、他の情報要素を加えることもできる。そのような他の情報要素には、他の人々(または他の人々のモバイル機器)の別の識別子などが含まれていてもよく、さらに、(GPSシステムにより得ることのできる)場所、時間、または状況コンテキスト(situational context)を記述する他の任意の定性的情報といった他の記述情報が含まれていてもよい。また、情報要素の集合には、タグを作成するユーザ自体を識別する識別子も含めることができる。
このようにして得られる情報要素の集合は、タグを作成するユーザによってその集合に割り当てられているラベルまたはタグとともに記憶することができる。その場合、情報要素の集合と、状況を定性的に記述するタグまたはラベルとは、2つの点、すなわち、(個人ID、場所などのような情報要素による)客観的記述と、ユーザによってその状況に割り当てられるタグによる主観的記述とによって、その状況を記述する多次元ベクトルとして一緒に記憶される。タグは、例えば、「危ない」、「面白い」、「高価な」、あるいは、好ましくは状況を分類するための所定の分類用語の一覧の中からユーザによって選択される任意の定性的用語などとすることができる。
このようにして、社会的環境の全体的な記述タグの評価を可能にする分散システムおよび方法を実施することができる。社会的環境(または「状況」)は、例えば、地理的な位置、可視的な近傍(neighbour)、時間、個人のプロフィール、不可視の近傍といったコンテキスト的な情報(contextual information)の任意の組み合わせから構成され得る。
後で明らかになるように、情報要素の集合とそれらのタグとの組み合わせは、これまでに記憶されている状況タグ(situational tag)を参照することにより、「新たな」状況を評価するのに使用できる。これは、新たな状況または(存在する人々といった)その個々の情報要素の集合を、それまでに記憶された情報の集合と比較して、類似した状況が、以前に誰かによって既にラベル付けまたはタグ付けされているかどうかをチェックすることによって行うことができる。このようにして、ユーザがそれまでにラベル付けされている環境または状況に入るかどうかを自動的に検出することが可能となり、これは、「危ない」といった特定の基準を満たす状況を識別するのにさえも使用することができる。また、これは、一実施形態によれば、厳密にこの組み合わせとして以前にタグ付けされたことのない状況を補間(interpolate)することによって行うこともできる。
ユーザは、例えば一実施形態では、(「危ない」といった)特定の基準を有する環境に入るときには警告を受け、またはナビゲーションの方法と組み合わせて特定の基準(criterion)を自動的に回避するような通知閾値(notification threshold)を設定することができる。
そのためには、現在の状況と類似した状況を探すために、現在の状況を以前に記憶された状況と比較する必要がある。一実施形態によれば、これは、何らかの多次元の距離の度合いにより現在の状況に近い要素の集合(または「タグクラウド」)をサーチすることによって行われる。これについては後でさらに説明する。
次に、別の実施形態を示す。
ある環境(または状況)に対して、ユーザは、ある特定の基準または定性的属性を手動でタグ付けすることができる。一実施形態では、これは、(例えば、危ない環境を定義して識別するために、緊急通報の数によって、)ネットワークプロバイダによって自動的に行うこともできる。(個人にタグを割り当てる)直接的タグではなく環境にタグ付けを行うためには、いわゆるハイパータグが使用される。ハイパータグは、個人単位ではなく、ある特定の状況に存在する複数の人に対して割り当てられる。このようにして、ハイパータグは、状況コンテキスト(situational context)を記述または表現する情報要素の集合へと割り当てられる。情報要素の集合は、存在する複数の人々を識別する識別子に加えて、場所や時間といった状況コンテキスト(situational context)を表す別の追加的な情報も識別できる。ある状況についての可視的または検出可能なコンテキストを有する識別された情報要素が存在するといってもよく、これらの要素は、その状況を表す情報要素の「集合」にまとめられ、この情報要素の「集合」に対してタグが割り当てられて、それによって全体(要素の集合およびタグ)としてハイパータグを形成する。
この場合、ハイパータグは、少なくとも、その状況内に存在する2人の人を表す情報要素を伴う状況の多次元表現であり、ユーザによってその状況に割り当てられた定性的属性であるタグ自体をも含む。
このようにして、「通常のタグ付け」を物理環境において使用する場合に発生する2つの主要な問題を解決することができる。
第1に、2つの状況または環境の間で、未だタグ付けされていない環境に対するハイパータグ値を補間することができる距離関数を計算することができる。よって、通常はまばらな(sparse)実世界環境における情報に対してタグ付けを行う際の問題が解決できる。
第2に、ハイパータグの分配(distribution)を、ポリシにより、可視的なコンテキスト(visible context)の選択された部分集合(opt-in subset)だけに制限することができる。例えば、特定の人にタグ付けするのではなく、タグ情報は、そのタグ付けがなされた状況にある各ユーザの環境に属する(自発的な)ユーザの間で分配(divide)される。これにより、(ある個人に否定的なタグを付すときなどの)法的問題や、(タグを操作することがきわめて困難になるなどの)悪用(misuse)による問題が回避できる。
一般的な意味において、タグとは、ウェブサイト、人、場所などに付されたキーワードといった、エンティティに対する記述的ラベルである。例えば、ある地下鉄の駅「XYZ」が「危ない」というタグを有する場合がある。タグの通常の用途は、例えば、インターネット検索クエリ(「-unhealthy +restaurant」など)の精度を上げることなどである。また、タグは、直接的に検索する(「XYZ->dangerous」など)こともでき、より上位のレベルの推定において使用(「if tag==dangerous then warn_user(タグの値が「危ない」である場合にはユーザに警告する)」など)することもできる。
しかし、この種の直接的なタグ付けには、例えば、タグが誤っていたり、(例えば、「XYZ」地下鉄駅は、日中は全く安全であるなど)不正確であったりする可能性があるなど、いくつかの不都合な点がある。また直接的なタグは、通常、不完全で、非過渡的である(例えば、「暴力的」とタグ付けされている人の友人は、暴力的とタグ付けされていない場合もあるが、やはり暴力的である可能性が非常に高いなど)。さらに、タグの発行者は、記述の対象がその意味するところに同意しない場合には、法的な責任を問われる可能性もある。また、タグは、同じまたは類似の理由で偽造または改ざんがなされる可能性もある(ネットいじめ(cyber-mobbing)など)。最後に重要なことだが、直接的タグは、「可視の」エンティティにしか付することができず、これは、識別情報の切換えまたはマスキングを行えば、否定的なタグを除去または回避できるということを意味する。これらの特性は、物理的または社会的環境の実世界記述に際して直接的タグ付けの解決法を適用することを困難にする。例えば、直接的タグ付けは、ウェブサイト上のユーザ生成コンテンツ(アップロードされたビデオなど)の内容を記述するのに適する場合もある。しかし、例えば、実世界環境の安全性などを記述する場合には、情報がまばら(sparse)であったり、改ざんおよび法的反撃などを受けやすかったりするなどの前述の問題が大きくなる。
そのような用途において、前述のようなハイパータグを用いて間接的にタグ付けすることには、以下の利点がある。
問題:タグが誤りであるか、または不正確である可能性がある。
−誤ったタグは、全体的な位置ではなく単一の状況にのみ影響を及ぼす。
問題:タグは通常、不完全であり、非過渡的である。
−間接的な状況タグは、その距離関数により過渡的である。
問題:タグ発行者が、法的責任を問われる可能性がある。
−間接的タグは、(全く)同じ状況の複製の外部では検索できない。
−間接的タグは、選択(タグ付けされるべき人がタグの一部となることに同意する)または(時間などの)中立の情報に制限することができる。
問題:タグは、偽造または改ざんされる可能性がある。
−タグは、(常に複数の個人IDを含んでおり、おそらくはさらにコンテキストを含むために)目標とはされ得ず、(タグ付けする人自身を含めて)その状況内のすべてのエンティティに影響を及ぼす。悪いタグであれば自分自身に悪いというタグを付けることになり、良いタグであれば同じ状況における一選択肢として見えるにすぎない。
問題:タグは、「可視の」エンティティだけにしか付することができない。
−ある状況の徴候(可視の態様)だけにタグ付けすることは、不可視または隠れた相関関係を含むことができる。これは社会的グラフ(スモールワールド現象)には特に有効である。
問題:タグが誤りであるか、または不正確である可能性がある。
−誤ったタグは、全体的な位置ではなく単一の状況にのみ影響を及ぼす。
問題:タグは通常、不完全であり、非過渡的である。
−間接的な状況タグは、その距離関数により過渡的である。
問題:タグ発行者が、法的責任を問われる可能性がある。
−間接的タグは、(全く)同じ状況の複製の外部では検索できない。
−間接的タグは、選択(タグ付けされるべき人がタグの一部となることに同意する)または(時間などの)中立の情報に制限することができる。
問題:タグは、偽造または改ざんされる可能性がある。
−タグは、(常に複数の個人IDを含んでおり、おそらくはさらにコンテキストを含むために)目標とはされ得ず、(タグ付けする人自身を含めて)その状況内のすべてのエンティティに影響を及ぼす。悪いタグであれば自分自身に悪いというタグを付けることになり、良いタグであれば同じ状況における一選択肢として見えるにすぎない。
問題:タグは、「可視の」エンティティだけにしか付することができない。
−ある状況の徴候(可視の態様)だけにタグ付けすることは、不可視または隠れた相関関係を含むことができる。これは社会的グラフ(スモールワールド現象)には特に有効である。
次に、本発明の一実施形態およびその原理を、図1Aおよび図1Bを参照して説明する。図1Aは動作原理を、図1Bはこれに関与する関係者を示している。
図1Aは、1人の「悪い人」がいるが、この「悪い人」は、検出可能なIDを有する移動電話機を持っていないという環境にユーザEが存在する状況を示している。それでもなお、ユーザのモバイル機器は、ユーザA、B、C、Dという他のモバイル機器の存在を検出することができる。また、これらのユーザ(または特定の組み合わせA−B−C−Dとしてのこれらユーザの電話機のID)は、この状況または環境を表すものでもある。これらのユーザが再度偶然、同時に現れる場合には、この「悪い人」もそこに現れる確率が少なくとも多少は生じる。
したがって、情報要素の集合A−B−C−D(各ユーザの移動電話機の個々のID)を、この状況を表す要素集合として使用することができる。この場合、その要素集合には「危ない」というタグが割り当てられる。
このようにして、A−B−C−Dと「危ない」というタグとを含んだ「ハイパータグ」が作られる。これは、好ましくは以前に生成された他のハイパータグが記憶されている記憶装置に記憶される。
その場合、このようにして記憶されたハイパータグは、後で、「新たな」状況を評価するときに使用することができる。その新たな状況において検出することのできる「要素集合」を生成し、この要素集合を以前に記憶した要素集合と比較して類似の要素集合をサーチすることによって評価を行うことができる。
次いで、類似度または距離の度合いに基づき、システムは、新たな状況が以前の状況と類似しているかどうかを判断することができる。その場合、例えば、類似度がある一定の閾値を超えた場合などには、ユーザに警告されるかまたは通知される。
一実施形態では、ある特定の環境を表すために作成され、または検出される要素集合は、存在するすべての人(またはその移動電話機)の識別子、場所、時間、距離の度合いまたは類似度の計算を行うときに使用できる利用可能な他の任意の情報といった、現時点で利用可能なあらゆる検出可能な情報を使用する。言い換えると、その環境を記述し、距離関数を計算する基礎とするのに有効なコンテキスト(context)だけが、情報要素の集合による環境の表現を生成する際に使用される。
次いで、以前に記憶された環境と現在の環境との間の計算された距離の度合いに基づき、現在の環境を評価することができる。
例えば、ある場合には、タグは、そのタグが作成されたときの状況において可視的なすべてのコンテキスト情報(context information)に対して割り当てられる。これは、例えば、場所:XYZ、時間:22:00、曜日:土曜、人:AおよびB、などとすることができる。その場合、このような情報要素の集合は、実際には、場所、時間、曜日、個人情報または「人」といった次元を有するはずである。
次いで、新たな状況を評価するために、その新たな状況を表す情報要素の集合を以前に記憶された情報要素の集合と比較する。例えば、(ある距離の度合いに関して)同じまたは類似の状況が再発した場合には、以前に記憶された(「危ない」といった)タグが、その新たな状況にも適用できるかどうかが判断される。
例えば、(場所XYZ、8:00、月曜、Yという人)には「危ない」というタグ付けはなされず、(XとYの間に近い社会的グラフ距離がないものとすると)危ないと判明することもないはずであり、(XYZ)または(A)単独でも危ないとはされない。しかし、(XYZ、22:10、土曜、A−C)は、おそらくは、やはり「危ない」とされるはずであるが、最終的には類似度を計算するアルゴリズムに依存する。
図1Bには、このシナリオに関与する関係者が示されている。「悪い人」は検出可能なモバイル機器を持っていないが、人A、B、C、Dは検出可能なモバイル機器を持っており、これらの人々は(この実施形態では)タグを作成する際にそのIDを使用することに同意している。
図2は、一実施形態によるシステムの主要な環境評価のループを概略的に示している。第1のステップでは、環境を記述することのできるコンテキストが検出される。第2のステップでは、このコンテキストを使用して、この状況に対する現在のタグを評価する。タグがある閾値と一致した場合には、ユーザに警告または通知を発することができる。評価に代えて、ユーザは、現在の環境のタグを追加または変更することもできる。
図2の左側には基本ループが示されており、図2の右側には、この実施形態で使用されるコンテキスト情報、すなわち、(GPSシステムによる)位置情報と、何らかのNFC手段によって検出される個人情報と、ユーザの個人プロフィール、時間などといった他のコンテキストとが示されている。次いで、このコンテキスト情報を使用して、タグ付けすることができるか、あるいは、何らかの類似度または距離の度合いに関して以前にタグ付けされた情報要素の集合に類似しているかどうかを評価することのできる要素の集合が作られる。
前述のように、タグ付けされた後の情報要素の集合は記憶され、後で、新たな環境を表す新たな要素集合と比較される。これは、実際には、多次元環境における最近傍サーチ(nearest neighbour search)に変換される。このため、多次元集合に基づいて生成され、多次元集合を単一の値で表すハッシュ値を使用することができる。
これを図3に概略的に示している。図3には、評価機能のより詳細な機能図が概略的に示されている。効率的でスケーラブルな性能を達成するために、ある特定の状況を記述する検出されたコンテキスト状態(情報要素の集合による環境の記述)は、ハッシュベースのフィンガープリントパターンに変換される(この場合のハッシュ関数は近傍の距離を保持する。これは、類似の状況が類似のハッシュ値を生じることを意味する)。これは、当業者には明らかなように、一般的な最良の事例である。「最近傍サーチ(NNS:nearest neighbour search)問題」の分野の当業者は、文献が豊富に存在するLSH(locality sensitive hashing)と関連して、適切な手法を見つけることができる。
一実施形態では、2つの事例が区別される。そのままの状況が以前にタグ付けされている場合には、単にそのタグ値が返される。一致するタグがない場合には、最近傍サーチは、類似する状況の集合を返す。これらの近傍について、(例えば、物理的場所、関与する人々の社会的グラフにおけるホップ数などに関する)実際の距離を計算することができる。地理的場所の距離の計算は簡単である。例示の世界モデルにおける社会的グラフのためにどのようにして距離関数を計算することができるかの一例については後で詳細に説明するが、当業者は、これも可能な方法の一例にすぎないことを理解されたい。
異なるコンテキストの特徴(場所、時間、個人的関係といった情報要素の集合の各「次元」)の距離に基づき、個々の距離を合計(combine)して合計距離とすることにより、近隣の状況間の総合的な距離を計算することができる。これについての具体例は、後で詳細に説明する。
最終的には、このようにして得られた、以前に記憶された環境に対する現在検出されている新たな環境の総合的距離を使用して、この新たな環境のタグ値を補間することができる。これについても、一実施形態について後で詳細に説明する。
次に、図3を参照して、環境(より適切には、環境を表す情報の集合)が人と場所のみで構成される実施形態について説明する。
3つの異なる場所L1、L2、L3が関与しており、以前にタグ付けされて記憶された3つの環境、すなわち環境0x001、環境0x002、環境0x003がある。さらに、場所L1と人P1、P2、P3、P6(を表す検出されたIDまたは電話機)を含む、評価すべき新たな(現在の)環境がある。
その一方で、環境0x001は、この環境にタグ付けを行ったユーザとして人P1を有しており、その他に人P2およびP3が存在していた。このときの場所の情報はL1であり、ユーザP1によってこの環境に割り当てられたタグは、例えば、わずかに否定的な意味を持つ「−」という印(sign)であった。
また、環境0x002も、場所L1を有しており、存在した人はP1およびP2であった。この環境にタグ付けを行ったユーザはP3であった。P3は、「極めて否定的」などの意味を持ち、「−2」という数値で表される「−−」という印(two minus signs)をこの環境に割り当てた。他方で、「−」という印(one minus sign)は、「−1」という数値で表される。
最後に、環境0x003の場合には、存在した(検出可能な)人々は、P4、P3、P2であり、場所情報はL2であった。この環境には、人P1によって、「−」という印、言い換えれば「わずかに否定的」または「−1」という印がタグ付けされた。
新たに評価する必要のある環境は、場所L3と、人P1、P2、P3、P6とを含んでいる。
ここで、まず図5を参照して、社会的グラフにおける距離がどのようにして計算できるかを説明する。この例では、人の組み合わせ(pair)の発生回数をカウントする。各環境について、人の組み合わせの発生回数をカウントする。次いで、2人の人の間の合計グラフ距離を、1/(発生回数)として計算する。本例では、それぞれの組み合わせの値は「1」となる。もっとも、環境0x001と環境0x003において発生回数の合計が「2」である組み合わせP2−P3は除く。この組み合わせの距離は、図5に示すように1/2である。これにより、より頻繁に発生する組み合わせが「より近接している」、すなわち、より短い距離を有するとみなすことができるため合理的である。
結果として得られる任意の人々の間の距離は、一方の人から他方の人に至るまでに経由する距離を合計することにより、図5に示した社会的グラフから導き出される。これにより、例えば、以下に示すような距離が得られる。
P2→P2=0
P3→P3=0
P4→P3=1
P4→P2=1
P4→P1=2
P2→P3=0.5
P2→P2=0
P3→P3=0
P4→P3=1
P4→P2=1
P4→P1=2
P2→P3=0.5
次いで、得られたこれらの個人間の距離に基づいて、要素集合(または環境)間の距離が計算される。
次に図6を参照して、一実施形態に従って、評価対象の環境と、以前に記憶された環境との間の距離をどのようにして計算するかを説明する。図示しているように、この距離は、個別の構成要素ごとに別々に計算される(例えば、場所について計算され、次いで個々人について計算され、次いで、個々人についての計算結果を合計して合計「人的距離」が得られるなど)。次いで、場所の「距離構成要素(distance component)」と「人的距離」が同じ重みで合計されて合計距離が得られる。これは、合計距離がどのようにして計算できるかの一例にすぎず、ベクトル距離の計算のような別の例も可能であることを当業者は理解されたい。
例えば、環境0x001と新たな環境との間の距離について説明する。
例えば最初に、場所的距離(location distance)が、地理的座標のみに基づいて、おそらくは0から1までの範囲への何らかの正規化(normalization)を伴って計算される。これにより、0.55という値が得られる。
次いで、環境0x001の各人に対して、その新たな環境までの距離が計算される。次いで、それら(2つ)の距離が等しい重みで足し合わされて「人的」距離の合計が得られる。P2とP3はいずれも新たな環境にも存在しているため、いずれらの人的距離も0であり、したがって、人的距離の合計も0である。
合計人的距離と場所的距離とを等しい重みで合計すると、0.275という合計値が得られる。
環境0x002と評価対象となる新たな環境との間の距離についても同様の結果が得られる。
第3の環境0x003では、結果が異なる。まず、場所的距離が異なる。というのは、これは、L2とL3との差であって、L1とL3との差ではないからである。さらに、人P4は新たな環境には存在していないため、人P4については、その新たな環境までの距離が0となることはありえない。図5の社会的グラフから、当然ながら、距離は1(ホップ)ということになり、したがって、人的距離の合計は(0+0+1)/3=1/3になる(P2、P3、P4について3つの人的距離があるため)。
結果として、場所的距離と合計人的距離とを足し合わせた合計距離は(0.5+0.33)/2=0.415となる。
各距離が計算されると、新たに評価すべき環境に対するタグ値を補間することが可能となる。これは、以前に記憶されたタグ値の重み付き合計を計算することによって行うことができる。この重みは、新たに評価すべき環境と以前に記憶された環境との間の距離に基づくものである。これを図7に概略的に示している。図7に示しているように、以前に記憶された環境0x001から0x003のそれぞれについて、この環境のタグ値(0x001であれば−1、0x002であれば−2、0x003であれば−1)に対して、それぞれの新たな環境からの距離(または1から上記距離を差し引いたもの)を乗じる(つまり、重み付けをする)。次いでこれらの値を合計し、3(以前に記憶された環境の数)で割る。これにより、評価すべき新たな(現在の)環境のタグ値の推定値が得られる。
次いで、このように計算されたタグ値の推定値を利用して、現在の環境を評価することができる。例えば、タグ値がある閾値を超えており、そのタグにより表される属性が「危険」である場合には、ユーザは、そのような環境の評価を受けた領域に入ると、自動的に通知を受けるか、または警告を受ける。
言い換えると、システムは、一実施形態によれば、コンテキストデータ(context data)を継続して検出し、そのデータをまとめて、環境を表す情報の集合とし、次いでその環境が前述のようにして評価される。このプロセスは、繰り返し行われる。このようにして、以前に「タグ」または「タグ値」として表現されていて、記憶されている特定の定性的属性に関して、ユーザの現在の環境の自動的な監視が行われる。
ユーザは、「危険」や「面白い」といった、ユーザが監視を行うことを望む特定の種類の属性を選択することができる。その場合、これらの種類のタグを有するデータの集合のみを求めて記憶された環境をサーチすることになる。
一実施形態によれば、特定の状況のタグ値を計算する評価プロセスは、後でユーザが実際に新たなタグを環境に付する際にフィードバックを適用することによって、改善することができる。環境は、最初は、前述のように自動的に評価され、次いで、ユーザがこの環境に手動でタグ付けを行って、学習機構にフィードバックを与える。次いで、このフィードバックを考慮して、評価機構のパラメータを適合させることができる。
このために、一実施形態によれば、可変の距離重みまたは可変の評価アルゴリズムが導入される。
例えば、前述の社会的グラフにおける遭遇(encounter)に基づいた距離(ある特定の組み合わせの人たちがどれほどの頻度で発生するか)を、可変の重みに置き換える。次いで、タグ設定の前と後の環境評価を比較する。次いで、期待値と訓練刺激(training stimulus)(新たなタグ)との差を利用して、社会的距離グラフにおける重みを適合させる。代替として、例えば、地理的距離スケーリング勾配(geographic distance scaling slope)や、地理的な要素と社会的な要素との間の重みなどの、他の重みを用いることもできる。
可変の評価アルゴリズムの一例としては、単純な重み付け平均計算を、図8の下部に示すような動的アルゴリズム(ニューラルネットワークなど)に置き換えたものである。図8の上部には(静的)手法を示しており、下部にはニューラルネットワークを使用した学習法を示している。
前述の各実施形態では、移動電話機、スマートフォン、PDAなどといったモバイル機器を用いている。これらの実施形態において、タグ付けがなされる環境は地理的環境であり、検出されてタグ付けがなされるエンティティは、好ましくは、特定の地理的範囲内にある。
しかし、別の一実施形態によれば、本発明の各実施形態の機構は、チャットルームやゲームの場合などに見られるような仮想環境にタグ付けを行い、次いでこれを評価するのに使用することもできる。そのような場合には、「他のコンピュータ機器」は、例えば、チャットルームにいる他のメンバのコンピュータ機器として検出することができる。そのような場合には、他のコンピュータ機器は、地理的に近くにある必要はなく、同じチャットルームにいるか、または同じゲームに参加していることにより「仮想的に近くにある」のみでよい。機構によって検出されるIDは、例えば、チャットルームまたはゲームに参加しているユーザのニックネームなどとすることができ、その場合の検出は、NFC機器からの情報に基づくのではなく、プロバイダから得られる情報に基づいて行うことができる。しかし、原則として、前述の各実施形態における機構は、チャットルームやゲームコミュニティといった社会的環境にタグ付けを行い、これを評価するために、同様に適用することができる。
前述の各実施形態は、ハードウェアによっても、ソフトウェアによっても、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせによっても実施され得ることが当業者には理解される。本発明の各実施形態と関連して示したモジュールおよび機能は、その全部または一部が、本発明の各実施形態と関連して説明した方法に従って動作するように適切にプログラムされているマイクロプロセッサまたはコンピュータによって実施されてもよい。本発明の一実施形態を実施する装置は、例えば、前述のようなタグ付け機構を実行することができるように適切にプログラムされているネットワークにおけるモバイルノードやモバイル機器などを備えていてもよい。
特に本発明は、何らかのNFCモジュールによって、他の機器の存在を検出し、他のモバイル機器の識別子の集合に対応するデータを記憶するための内蔵または外付けの記憶モジュールを備えるモバイル機器によって実施され得る。さらに、そのような集合に適用されているタグを記憶するための1つまたは複数のタグを記憶する記憶モジュールと、2つの識別子集合間の距離の度合いを計算することのできる処理要素または計算要素も設けられ得る。記憶モジュールおよび/または距離を計算する処理装置は、モバイル機器自体に設けられていてもよく、WAN接続といった何らかの通信リンクを介して上記モバイル機器からアクセスすることのできる外部の場所に設けられていてもよい。
本発明の一実施形態によれば、データキャリアに記憶され、または、記録媒体や送信リンクといった何らかの物理手段によって実施される他の何らかのやり方による、コンピュータ上で実行されると、そのコンピュータが前述の本発明の各実施形態に従って動作することを可能にするコンピュータプログラムが提供される。
Claims (11)
- ユーザのコンピュータ機器により、定性的属性を用いてある環境にタグ付けを行う方法であって、
前記ユーザの前記コンピュータ機器が、少なくとも2つの別のコンピュータ機器と、それらを識別する個々の識別子とを検出するステップと、
前記2つのコンピュータ機器を識別する少なくとも2つの識別子を含んだ情報要素の集合を作成するステップと、
情報要素の前記集合により表される前記環境にタグ付けを行うための複数の定性的属性を前記ユーザに提供するステップと、
提供された定性的属性のうちの少なくとも1つが前記環境に対するタグとして前記ユーザにより選択された後に、情報要素の前記集合と前記ユーザによって選択されたタグとを、それまでにタグ付けがなされている別の環境を表す情報要素の別の集合とともに記憶装置に記憶するステップと
を含み、
情報要素の前記集合は、異なる環境を表す2つの情報要素の集合間の距離の度合いの計算または類似度の計算を行うことができるように構成されるかまたは作成され、
情報要素の前記集合は、コンピュータ機器の前記識別子を、前記環境における個人の存在に関する個人情報として含んでおり、
異なる環境に属する人々のグループ間の社会的距離を表す人的距離を計算することにより総合的な距離の度合いが計算される、方法。 - 情報要素の前記集合は、前記環境に存在するコンピュータ機器の3つ以上の識別子、および/または、
前記環境の場所に関する情報と、
時間に関する情報と、
前記ユーザによってタグ付けがなされる前記環境を特徴付けるかまたは記述する別の情報と
のうちの1つ以上を有している、請求項1に記載の方法。 - あるコンピュータ機器を用いて、ある環境を自動的に評価する方法であって、
別のコンピュータ機器の存在を検出して、前記環境に存在するコンピュータ機器の識別子を含んだ情報要素の集合を自動的に生成するステップと、
情報要素の前記集合を記憶するステップと、
前記環境に類似する1つまたは複数の環境を特定するために、生成され記憶されている情報要素の集合を、それまでにタグ付けがなされた環境を記述する、それまでに記憶されている情報要素の集合と比較するステップと
を含み、
情報要素の前記集合は、前記コンピュータ機器の識別子を、前記環境における個人の存在に関する個人情報として含んでおり、
異なる環境に属する人々のグループ間の社会的距離を表す人的距離を計算することにより総合的な距離の度合いが計算される、方法。 - 評価対象の前記環境に類似する、それまでに記憶されている環境を見つけるために、評価対象の前記環境を表す情報要素の集合と、それまでに記憶されている環境を表す情報要素の集合との間の距離の度合いを求めるステップをさらに含む請求項3に記載の方法。
- それまでにタグ付けがなされて記憶されている環境であって、特定の定性的属性を満たす環境に類似する環境をサーチするステップと、
選択された前記特定の定性的属性を満たす1つまたは複数の、それまでに記憶されている環境の類似度が所定の閾値を超える場合には、前記ユーザに対して通知を出力するステップと
をさらに含む請求項3または4に記載の方法。 - 前記社会的距離を表す前記距離の度合いが社会的グラフに基づいて計算される、請求項3に記載の方法。
- 前記社会的グラフは、コンピュータ機器を通してその存在が検出されている個人の間のつながりにより構成されており、
前記社会的グラフにおける2人のつながりは、当該2人の関係を表すパラメータまたはメトリックに基づいているものであり、
前記パラメータまたはメトリックは、好ましくは、
前記2人が遭遇する回数と、
前記2人が地理的に相互に近接していた時間の長さと、
前記2人の間の地理的な距離と
のうちの1つ以上あるいはこれらの組み合わせを含むものである、請求項3または6に記載の方法。 - 前記人的距離または前記社会的距離が足し合わされて、2つの環境間の距離を表す合計距離が得られる、請求項3,6,7のいずれか一項に記載の方法。
- 評価対象の前記環境の定性的属性が、
評価対象の前記環境と前記それまでに記憶されている環境とのそれぞれの距離に基づいて重み付けがなされた前記それまでに記憶されている環境の属性を合計するステップと、
評価対象の前記環境の属性またはタグ値の推定値を計算するステップと
に基づいて決定される、請求項3に記載の方法。 - ある環境に対して特定の定性的属性を用いてタグ付けを行うためのユーザのコンピュータ機器であって、
少なくとも2つの別のコンピュータ機器と、前記別のコンピュータ機器を識別する個々の識別子とを検出するモジュールと、
前記少なくとも2つの別のコンピュータ機器を識別する少なくとも2つの識別子を含んだ情報要素の集合を作成するモジュールと、
情報要素の前記集合により表される前記環境にタグ付けを行うための複数の定性的属性を前記ユーザに提供するモジュールと、
提供された定性的属性のうちの少なくとも1つが前記環境のタグとして前記ユーザにより選択された後に、情報要素の前記集合と前記ユーザによって選択されたタグとを、それまでにタグ付けがなされている別の環境を表す情報要素の別の集合とともに記憶装置に記憶するモジュールと
を備えており、
情報要素の前記集合は、異なる環境を表す2つの情報要素の集合間の距離の度合いの計算または類似度の計算を行うことができるように構成されるかまたは作成され、
情報要素の前記集合は、コンピュータ機器の前記識別子を、前記環境における個人の存在に関する個人情報として含んでおり、
異なる環境に属する人々のグループ間の社会的距離を表す人的距離を計算することにより総合的な距離の度合いが計算される、コンピュータ機器。 - 請求項1から9のいずれか一項に記載の方法をコンピュータに実行させるコンピュータ・プログラム・コードを有するコンピュータプログラム。
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