JP2010250634A - 画像サーバー、画像検索システム、画像検索方法およびインデックス作成方法 - Google Patents

画像サーバー、画像検索システム、画像検索方法およびインデックス作成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画像検索に要する時間を増大させることなく画像検索の精度を向上させる。
【解決手段】画像サーバー10は、複数の画像データを格納する記憶装置13を備えている。記憶装置13に格納されている複数の画像データは、非階層型クラスタリング手法によって、画像インデックスとしての複数のクラスタに分類されている。各クラスタには、クラスタの属性としての代表値が対応づけられており、画像検索速度を低下させることなく、画像検索精度を向上させることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像を検索するための画像検索システムに関する。
ネットワークを介して、所望の画像を検索するための技術が実用化されている。画像データを格納するサーバーコンピューター(画像サーバー)は、数多くの画像データを画像データの特徴を記述するメタデータと関連付けて格納している。画像サーバーとネットワークを介して接続されているクライアントコンピューターは、検索を所望する画像をキーワードで表した検索要求を画像サーバーに送信し、画像サーバーから検索結果として、一または複数の画像データを受信する。
特開2004−361987号公報
しかしながら、メタデータを用いた従来の検索では、検索対象が画像であるにもかかわらず、検索要求をキーワードによって入力しなければならなかった。所望の画像をキーワードによって適切に特定することは容易でなく、また、画像サーバー上に格納されている画像データについても適切なメタデータが付されていない場合がある。この結果、利用者が所望する画像を精度良く、また、迅速に得られないという問題があった。また、検索要求として画像(画像データ)を用いる場合には、画像検索に膨大な時間を要し、現実的な画像検索システムを提供することができないという問題があった。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、画像検索に要する時間を増大させることなく画像検索の精度を向上させることを目的とする。
上記課題の少なくとも一部を解決するために、本発明は以下の種々の態様を採る。
第1の態様は、画像サーバーを提供する。第1の態様に係る画像サーバーは、複数の画像を格納する記憶装置と、複数の画像のそれぞれについて、画像の特徴を表す複数の特徴量を取得する特徴量取得部と、各前記画像から取得した前記複数の特徴量を正規化する正規化部と、非階層型クラスタリング手法によって、前記各画像から取得し正規化した前記複数の特徴量を用いて、複数の画像を含むクラスタを複数作成するクラスタ処理実行部と、作成した各前記クラスタの属性を決定し、前記各クラスタにそれぞれ対応づけるインデックス作成部とを備える。
第1の態様に係る画像サーバによれば、非階層型クラスタリング手法によって、前画像から取得し正規化した複数の特徴量を用いて、画像検索時における計算負荷によって定まる所定画像数以下の画像を含むクラスタを複数作成し、作成した各クラスタの属性を決定し、各クラスタにそれぞれ対応づけて画像のインデックスを作成することができる。したがって、画像検索に要する時間を増大させることなく画像検索の精度を向上させることができる。
第1の態様に係る画像サーバーにおいて、前記非階層型クラスタリング手法は、K平均法であり、複数の画像が属するK個のクラスタを作成しても良い。この場合には、画像データの複数の特徴量を複合的に反映して画像をクラスタリングすることができる。
第1の態様に係る画像サーバーにおいて、前記正規化部は、標準偏差を用いて前記複数の特徴量を正規化しても良い。この場合には、特徴量の偏差(分散、ばらつき)を大きくすることが可能となり、クラスタリングの精度を向上させることができる。
第1の態様に係る画像サーバーにおいて、前記特徴量は、輝度、色相、テクスチャ、顔の大きさのうちの少なくとも2つを含んでも良い。この場合には、画像の特徴をよく表すことが可能となり、クラスタリングの精度を向上させることができる。
第2の態様は画像サーバにおけるインデックス作成方法を提供する。第2の態様に係るインデックス作成方法は、複数の画像のそれぞれについて、画像の特徴を表す複数の特徴量を取得し、各前記画像から取得した前記複数の特徴量を正規化し、非階層型クラスタリング手法によって、前記各画像から取得し正規化した前記複数の特徴量を用いて、複数の画像が属する複数のクラスタを作成し、作成した各前記クラスタの属性を決定し、前記各クラスタにそれぞれ対応づけることを備える。
第2の態様に係るインデックス作成方法によれば、第1の態様に係る画像サーバーと同様の作用効果を得ることができると共に、第1の態様に係る画像サーバーと同様にして種々の態様にて実現することができる。
第3の態様は、画像サーバーを提供する。第3の態様に係る画像サーバーは、非階層型クラスタリング手法によって予め複数のクラスタにクラスタリングされた複数の画像データを記憶する記憶装置と、検索の対象となる画像である検索画像を取得する検索画像取得部と、前記複数のクラスタの中から前記検索画像に近似する複数のクラスタを選択し、選択した各前記クラスタに属する複数の画像から検索画像に近似する画像を複数選択する検索部と、前記検索部によって検索された複数の画像を検索結果として出力する出力部とを備える。
第3の態様に係る画像サーバーによれば、非階層型クラスタリング手法によって、予め複数のクラスタにクラスタリングされた複数の画像データを記憶する記憶装置から、検索画像に近似する複数のクラスタを選択し、選択した各クラスタに属する複数の画像から検索画像に近似する画像を複数選択するので、画像検索に要する時間を増大させることなく画像検索の精度を向上させることができる。
第3の態様に係る画像サーバーにおいて、前記クラスタにはクラスタの特徴を表す属性が関連づけられており、前記検索部は、前記検索画像の特徴量を取得し、取得した特徴量と前記属性とを用いて前記近似する複数のクラスタを選択しても良い。この場合には、クラスタの検索精度を低下させることなく検索時間を短縮させることができる。
第3の態様に係る画像サーバーにおいて、前記検索部は、前記選択したクラスタに含まれている画像の特徴量を取得し、取得した前記選択したクラスタに含まれている画像の特徴量と、取得した前記検索画像の特徴量とを用いて前記近似する複数の画像を選択しても良い。この場合には、クラスタに含まれる複数の画像から検索画像を検索することができるので、検索時間を短縮させることができる。
第3の態様に係る画像サーバーはさらに、複数の画像のそれぞれについて、画像の特徴を表す複数の特徴量を取得する特徴量取得部と、各前記画像から取得した前記複数の特徴量を正規化する正規化部と、非階層型クラスタリング手法によって、前記各画像から取得し正規化した前記複数の特徴量を用いて、複数の画像を含むクラスタを複数作成するクラスタ処理実行部と、作成した各前記クラスタの属性を決定し、前記各クラスタにそれぞれ対応づけるインデックス作成部とを備えても良い。この場合には、画像検索に要する時間を増大させることなく画像検索の精度を向上させることができる画像のインデックスを作成することができる。
第4の態様は画像検索システムを提供する。第4の態様に係る画像検索システムは、第3の態様に係る画像サーバーと、前記画像サーバーにネットワークを介してアクセス可能なプリンタであって、前記画像サーバーに対して前記検索画像を送信する送信部と、前記画像サーバーから出力された前記検索結果としての複数の画像を受け取る受信部と、前記受信した画像を出力する表示部とを備えるプリンタとを備えても良い。
第4の態様に係る画像検索システムによれば、画像検索に要する時間を増大させることなく画像検索の精度を向上させることができる。
第5の態様は画像検索方法を提供する。第5の態様に係る画像検索方法は、検索の対象となる画像である検索画像を取得し、記憶装置に格納されている複数の画像データを用いて、非階層型クラスタリング手法によって予めクラスタリングされた複数のクラスタの中から前記検索画像に近似する複数のクラスタを選択し、選択した各前記クラスタに属する複数の画像から検索画像に近似する画像を複数選択し、前記選択された複数の画像を検索結果として出力することを備える。
第5の態様に係る画像検索方法によれば、第3の態様に係る画像サーバーと同様の作用効果を得ることができると共に、第3の態様に係る画像サーバーと同様にして種々の態様にて実現され得る。
第2および第5の態様に係る方法は、それぞれインデックス作成プログラム、画像検索プログラムとして実現され得ると共に、インデックス作成プログラム、画像検索プログラムがそれぞれ記録されたコンピュータ読み取り可能な媒体として実現され得る。
本実施例に係る画像検索システムの概略構成を示す説明図である。 本実施例に係る画像サーバーの内部構成を機能ブロック図にて模式的に示す説明図である。 画像サーバーが備えるメモリに格納されている各種プログラム、モジュールを示す説明図である。 本実施例に係るプリンタの内部構成を機能ブロック図にて模式的に示す説明図である。 画像プリンタが備えるメモリに格納されている各種プログラム、モジュールを示す説明図である。 第1のクラスタリング手法として、階層型クラスタリング手法を用いて画像インデックスを作成するために実行される処理ルーチンを示すフローチャートである。 第1のクラスタリング手法により生成されたクラスタの概念を示す説明図である。 画像データベースにおける画像管理テーブルの一例を示す説明図である。 クラスタの属性を管理するクラスタテーブルの一例を示す説明図である。 第2のクラスタリング手法として、非階層型クラスタリング手法を用いて画像インデックスを作成するために実行される処理ルーチンを示すフローチャートである。 第2のクラスタリング手法により生成されたクラスタの概念を示す説明図である。 本実施例に係る画像サーバーにおいて実行される画像検索処理ルーチンを示すフローチャートである。 本実施例に係るプリンタにおいて実行される画像検索要求処理ルーチンを示すフローチャートである。 第2のクラスタリング手法によって形成されたクラスタを用いた画像データの検索処理の概念を模式的に示す説明図である。
以下、本発明に係る画像検索システム、画像サーバー、インデックス作成方法、画像検索方法、プリンターについて、図面を参照しつつ、実施例に基づいて説明する。
図1は本実施例に係る画像検索システムの概略構成を示す説明図である。本実施例に係る画像検索システムISSは、サーバーコンピューター10、プリンタ20、パーソナルコンピューター30を備えている。サーバーコンピューター10と、プリンタ20およびパーソナルコンピューター30とはネットワークNEを介して双方向通信可能に接続されている。ネットワークは、インターネットであっても良く、イントラネットであっても良い。
サーバーコンピューター10は、数多くの被検索画像データを格納し、クライアントコンピューターからの検索要求に応じて画像の検索を実行する。したがって、サーバーコンピューターは画像サーバーであると言うことができる。プリンタ20およびパーソナルコンピューター30は、画像サーバー10に対するクライアントまたは画像検索端末装置と呼ぶことができる。パーソナルコンピューター30は、表示ディスプレイ31並びにキーボードおよびマウスといった入力装置32を備えている。
画像サーバーの構成:
図2は本実施例に係る画像サーバーの内部構成を機能ブロック図にて模式的に示す説明図である。図3は画像サーバーが備えるメモリに格納されている各種プログラム、モジュールを示す説明図である。画像サーバー10は、互いに通信可能に接続されている中央処理装置(CPU)11、メモリ12、画像データベースが構築されている記憶装置(画像データベースともいう)13、および入出力インターフェース14を備えている。CPU11は、メモリ12に格納されている各種プログラム、モジュールを実行する。メモリ12は、CPU11によって実行されるプログラム、モジュールを不揮発的に記憶すると共に、CPU11による処理実行時にプログラム、モジュールが展開される揮発的な作業領域を有する。メモリ12としては、例えば、プログラム等を不揮発的に記憶するリードオンリメモリ、プログラム実行時における揮発的な作業領域を提供するランダムアクセスメモリといった半導体記憶装置が用いられ得る。
記憶装置13は、例えば、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリドライブといった1または複数の大容量記憶装置によって構成されている。記憶装置13には、複数の画像データ、並びに各画像データの特徴量、所属クラスタおよび画像データの特徴量といった画像データの管理情報(属性情報)から構成されている画像データベースが構築されている。なお、画像データが出力(表示、印刷)された態様が画像であるが、請求項における画像は画像データを意味することは当業者にとって自明な事項である。記憶装置13は、複数の画像データのみを格納する画像データ格納部として機能しても良い。この場合には、記憶装置13に格納されている各画像データの特徴量および画像データの管理情報(属性情報)はメモリ12に格納される。本実施例では、クライアントから見て、画像サーバー10自体が画像データベースとして機能する。なお、本実施例では、記憶装置13が単に画像データおよび画像管理情報を格納するデータベースを例をとって説明しているが、記憶装置13に検索機能を備える制御部を備え、外部からの検索要求に応じて検索結果を出力する独立型のデータベースシステム(ファイルサーバー)であっても良い。この場合には、画像サーバー10の外部に画像データベースシステムが配置され、入出力インターフェース14を介して両者の間で検索要求および検索結果の送受信が実行される。いずれの場合にも、データベース検索用のプログラムはメモリ12に格納され、CPU11によって実行される。
入出力インターフェース14は、外部装置、例えば、プリンタ20、パーソナルコンピューター30といったクライアントとの間で、周知の通信プロトコルに従って検索要求および検索結果の送受信を実行する。
メモリ12に格納されている各種プログラム、モジュールについて図3を用いて説明する。メモリ12は、画像インデックスを作成するために実行される画像インデックス作成プログラムSP1と、記憶装置13から画像を検索するために実行される画像検索プログラムSP2とを格納している。画像インデックス作成プログラムSP1は、画像データ取得モジュールSM11、特徴量取得モジュールSM12、正規化モジュールSM13、クラスタリングモジュールSM14、インデックス作成モジュールSM15を備えている。画像データ取得モジュールSM11は、記憶装置(画像データベース)13に格納されている画像データを順次、重複なく取得するために実行されるモジュールである。特徴量取得モジュールSM12は、画像データ取得モジュールSM11によって取得された画像データを解析して、特徴量を取得するために実行されるモジュールである。ここで、特徴量とは、例えば、画像データの平均輝度、最小輝度、最高輝度、色相、画像データに含まれる顔のサイズ、位置といった値である。これら特徴量は、当業者にとって周知の方法で取得することが可能であるから説明を省略する。
正規化モジュールSM13は、特徴量取得モジュールSM12によって取得された、記憶装置13に含まれている全ての画像データの各特徴量を正規化するために実行されるモジュールである。正規化は、例えば、特徴量の標準偏差を用いて実行されても良く、あるいは、取得された各特徴量の最大値が1に最小値が0になるように実行されても良い。クラスタリングモジュールSM14は、正規化された各特徴量を用いて、画像データベース13内の画像データを複数のクラスタに分類するために実行されるモジュールである。クラスタリングの手法としては、階層型クラスタリング手法、非階層型クラスタリング手法が知られている。本実施例では、第1のクラスタリング手法として、階層型クラスタリング手法を用い、第2のクラスタリング手法として、非階層型クラスタリング手法の1つであるK−平均法を用いる。インデックス作成モジュールSM15は、クラスタリングによって形成された各クラスタに対して代表値を付与して画像検索に用いられるインデックスを作成するために実行されるモジュールである。なお、画像インデックス作成プログラムSP1、画像データ取得モジュールSM11、特徴量取得モジュールSM12、正規化モジュールSM13、クラスタリングモジュールSM14、インデックス作成モジュールSM15は、それぞれCPU11によって実行されることによって、画像インデックス作成部、画像データ取得部、特徴量取得部、正規化部、クラスタリング部、インデックス作成部として機能する。
画像検索プログラムSP2は、検索画像データ取得モジュールSM21、画像データ検索モジュールSM22を備えている。画像データ検索モジュールSM22は、サブモジュールとして検索画像データ特徴量取得モジュールSM23、類似度算出モジュールSM24を備えている。検索画像データ取得モジュールSM21は、クライアントであるプリンタ20およびパーソナルコンピューター30によって送信された検索画像データを取得するために実行されるモジュールである。画像データ検索モジュールSM22は、取得した検索画像データを用いて、記憶装置13から、検索画像データに類似または一致する画像データを検索するために実行されるモジュールである。検索画像データ特徴量取得モジュールSM23は、取得した検索画像データの複数の特徴量を取得するために実行され、類似度算出モジュールSM24は取得した検索画像データの特徴量と、各クラスタの代表値および各クラスタに属する画像データの特徴量とを用いて検索画像データと被検索画像データとの類似度を算出するため実行されるモジュールである。なお、画像検索プログラムSP2、検索画像データ取得モジュールSM21、画像データ検索モジュールSM22、検索画像データ特徴量取得モジュールSM23および類似度算出モジュールSM24は、それぞれCPU11によって実行されることによって、画像検索部、検索画像取得部、画像データ特徴量取得部、類似度算出部として機能する。
プリンタの構成:
図4は本実施例に係るプリンタの内部構成を機能ブロック図にて模式的に示す説明図である。図5は画像プリンタが備えるメモリに格納されている各種プログラム、モジュールを示す説明図である。本実施例では、画像検索端末装置としてプリンタ20を例にとって説明するが、パーソナルコンピューター30についても同様に画像検索端末装置として用いることが可能であることは言うまでもない。プリンタ20は、信号線によって互いに接続されている制御回路21、入力操作部22、表示部23、印刷部24、外部入出力インターフェース25を備えている。制御回路21は、互いに通信可能に接続されている中央処理装置(CPU)210、メモリ211、入出力(I/O)インターフェース212を備えている。CPU210は、メモリ211に格納されている各種プログラム、モジュールを実行する。メモリ211は、CPU210によって実行されるプログラム、モジュールを不揮発的に記憶すると共に、CPU210による処理実行時にプログラム、モジュールが展開される揮発的な作業領域を有する。メモリ211としては、例えば、プログラム等を不揮発的に記憶するリードオンリメモリ、プログラム実行時における揮発的な作業領域を提供するランダムアクセスメモリといった半導体記憶装置が用いられ得る。入出力インターフェース212は、制御回路21と、入力操作部22、表示部23、印刷部24および外部入出力インターフェース25との間で、コマンド、データの送受信を実行する。入力操作部22は、プリンタ20に対してユーザが指示を入力するための操作部であり、例えば、ボタン、ホイールによって実現され得る。表示部23は、ユーザに対して検索した画像データに基づく画像の表示、ユーザに対する各種情報の表示を行うカラー表示可能な表示画面である。印刷部24は、ユーザ(制御回路21)からの印刷指示に従って印刷媒体に対して画像を形成する印刷実行部である。外部入出力インターフェース25は、外部装置、例えば、画像サーバー10との間で、周知の通信プロトコルに従って検索要求および検索結果の送受信を実行する。
メモリ211に格納されている各種プログラム、モジュールについて図5を用いて説明する。メモリ211は、画像サーバー10に対して画像検索を要求するための画像検索要求プログラムCP1を備え、画像検索要求プログラムCP1は、画像データ特定モジュールCM11、検索要求モジュールCM12、検索結果取得モジュールCM13および検索結果表示モジュールCM14を備えている。画像データ特定モジュールCM11は、検索対象(検索キー)となる画像(画像データ)を特定するために実行されるモジュールである。検索要求モジュールCM12は、特定された画像データと検索の要求を画像サーバー10に対して送信するためのモジュールである。検索結果取得モジュールCM13は、画像サーバー10から検索結果としても一または複数の画像データを取得するためのモジュールである。検索結果表示モジュールCM14は、検索結果として取得した一または複数の画像データを用いて表示部23に検索結果としての画像を表示するためのプログラムである。なお、画像検索要求プログラムCP1、画像データ特定モジュールCM11、検索要求モジュールCM12、検索結果取得モジュールCM13および検索結果表示モジュールCM14は、それぞれCPU210によって実行されることによって、画像検索要求部、検索画像特定部、検索要求部、検索結果取得部および検索結果表示部として機能する。
第1のクラスタリング手法:
図6は第1のクラスタリング手法として、階層型クラスタリング手法を用いて画像インデックスを作成するために実行される処理ルーチンを示すフローチャートである。図7は第1のクラスタリング手法により生成されたクラスタの概念を示す説明図である。図8は画像データベースにおける画像管理テーブルの一例を示す説明図である。図9はクラスタの代表値を管理するクラスタテーブルの一例を示す説明図である。
本処理ルーチンは、例えば、画像データベースに対して画像インデックスを作成する最初のタイミングにて、あるいは、画像データベースに所定量の新規な画像データが追加されたタイミングにて画像サーバー10によって実行される。画像サーバー10(CPU11)は画像データ取得モジュールSM11を実行して、画像データベース13から画像データを取得する(ステップS100)。取得された画像データは一時的にメモリ12に格納される。
CPU11は特徴量取得モジュールSM12を実行して、メモリ12に格納されている画像データから複数の特徴量を取得する(ステップS102)。本実施例において用いられる特徴量は、例えば、画像データの輝度または画像データの一部の領域における輝度のヒストグラム、テクスチャ、顔の有無、顔の大きさ、色相であり、複数の特徴量が用いられる。輝度のヒストグラムからは、平均輝度値、最高輝度値、最小輝度値が取得され、色相としては、画像データにおけるR、G、B各成分の平均値、または、画像データを構成する全画素数に占める所定値以上のR、G、B成分画素数の割合が取得される。輝度のヒストグラム、色相、テクスチャを特徴量として取得する方法は当業者にとって周知の方法であるから説明を省略する。また、顔の有無、すなわち顔検出、および顔の大きさの検出は、例えば、モデル顔形状を用いたパターンマッチング法、肌色の色相領域を特定する方法、顔の器官を検出する方法がそれぞれ単独または組み合わせて用いられ得る。
CPU11は、画像データベースに格納されている全ての画像データから特徴量を取得するまで(ステップS104:No)、ステップS100およびS102を繰り返し実行する。CPU11は、全画像データに対する特徴量の取得が終了すると(ステップS104:Yes)、正規化モジュールSM13を実行して取得した特徴量を種別毎に正規化する(ステップS106)。本実施例では、特徴量毎に各画像データの特徴量の標準偏差σを求め、求めた標準偏差σと以下の式を用いて平均が0、標準偏差が1となるように正規化が行われる。正規化値=(x−μ)/σ(xは正規化対象の特徴量の値、μは当該特徴量の平均値)。
CPU11は、クラスタリングモジュールSM14を実行して、正規化処理を終えた各特徴量をパラメータとして階層型クラスタリング手法によって、画像データベース13内の画像データを複数のクラスタに分類するクラスタリング処理を実行する(ステップS108)。本実施例では階層型クラスタリング手法として、図7に示すように、所定の特徴量を用いて全体を順に分割していく分割型クラスタリング手法を用いる。本実施例では、分割後のクラスタに対して、同一の所定の特徴量を複数回用いているが一度だけ用いる用にしても良い。図7の例では、先ず、正規化された特徴量に基づいて画像データ(画像)が顔を含むか否かによって画像データが分割される。続いて、顔を含むクラスタについては、顔の大きさが(顔の大きさを示す正規化された特徴量が)所定値以上(顔サイズ大)であるか所定値未満(顔サイズ小)であるかに基づいてさらに分割される。顔サイズ大のクラスタについては、顔が子供の顔であるか大人の顔であるか(年齢)に基づいて(例えば、顔の器官位置に関する特徴量に基づいて)更に分割される。顔サイズ小のクラスタについては、風景シーンであるか否か(青または緑の色相を示す正規化された特徴量が所定値以上であるか)に基づいてさらに分類される。風景シーンのクラスタについては、色相が青を示すか否かに基づき更に分割され、色相が青でないクラスタについては色相が緑を示すか否かに基づき更に分割される。 顔を含まないクラスタについては、風景であるか否かに基づいて分類され、風景シーンでないクラスタについては、彩度が所定値以上(彩度大)であるか所定値未満(彩度小)であるかに基づいてさらに分割される。
クラスタの分割は、例えば、各クラスタに含まれる画像データの数が、画像データの検索時における計算負荷によって定まる所定画像データ数以下となるまで繰り返される。ここで、画像データの検索時における計算負荷とは、後述する検索画像データとクラスタに属する画像データとの類似度の計算の負荷(計算時間)であり、所定画像データ数は、例えば、計算時間が2秒以下となる画像データ数である。現在の一般的なサーバーの演算能力に基づき、この条件を満たす所定画像データ数としては、例えば、100〜300である。ただし、サーバーの演算能力の向上に伴って所定画像データ数は増大することは明らかである。階層型クラスタリング手法として、この他に、類似する画像データを集めることを繰り返す凝集型クラスタリング手法が用いられても良い。この場合にも各クラスタに属する画像データ数を所望の数に制御することができる。なお、階層型クラスタリング手法は、当業者にとって周知であるから更なる説明は省略する。
各画像データは、図8に示す管理テーブルによってクラスタに対応付けられることによって、クラスタ化が実現される。図8の例では、管理テーブルには画像データのファイル名と、所属クラスタと、正規化されていない特徴量とが記述されている。なお、管理テーブルに代えて、各画像データのヘッダに所属クラスタと、正規化されていない特徴量とが共通のフォーマットで記述されていても良い。
CPU11は、クラスタリングによって得られた各クラスタの代表値(属性)を取得し、各クラスタに対応付けて(ステップS110)本処理ルーチンを終了する。すなわち、各クラスタについて属性を対応付けることで類似する画像データを迅速に特定するための画像インデックスを作成する。各クラスタの代表値は、例えば、各クラスタに属する画像データの正規化されていない各特徴量の平均値を求めることによって取得される。取得された各クラスタの代表値と各クラスタとは、例えば、図9に示すクラスタテーブルによって対応付けられる。図9の例では、属性(代表値)として輝度成分、R,G,B各成分、顔の大きさの平均値が各クラスタに対して対応付けられている。このクラスタテーブルは、メモリ12に格納されていてもよく、画像データベース(記憶装置12)の所定の領域に格納されていても良い。
第2のクラスタリング手法:
図10は第2のクラスタリング手法として、非階層型クラスタリング手法を用いて画像インデックスを作成するために実行される処理ルーチンを示すフローチャートである。図11は第2のクラスタリング手法により生成されたクラスタの概念を示す説明図である。
本処理ルーチンは、例えば、画像データベースに対して画像インデックスを作成する最初のタイミングにて、あるいは、画像データベースに所定量の新規な画像データが追加されたタイミングにて画像サーバー10によって実行される。なお、第1のクラスタリング手法を用いた画像インデックスの生成方法とは、クラスタリング手法が第2のクラスタリング手法である点を除いて同様であるから同一のステップ(処理)については、第1のクラスタリング手法の説明において用いたステップ番号と同一のステップ番号を付す。画像サーバー10(CPU11)は画像データ取得モジュールSM11を実行して、画像データベース13から画像データを取得する(ステップS100)。取得された画像データは一時的にメモリ12に格納される。
CPU11は特徴量取得モジュールSM12を実行して、メモリ12に格納されている画像データから複数の特徴量を取得する(ステップS102)。本実施例において用いられる特徴量は、例えば、画像データの輝度または画像データの一部の領域における輝度のヒストグラム、テクスチャ、顔の有無、顔の大きさ、色相であり、複数の特徴量が用いられる。輝度のヒストグラムからは、平均輝度値、最高輝度値、最小輝度値が取得され、色相としては、画像データにおけるR、G、B各成分の平均値、または、画像データを構成する全画素数に占める所定値以上のR、G、B成分画素数の割合が取得される。輝度のヒストグラム、色相、テクスチャを特徴量として取得する方法は当業者にとって周知の方法であるから説明を省略する。また、顔の有無、すなわち顔検出、および顔の大きさの検出は、例えば、モデル顔形状を用いたパターンマッチング法、肌色の色相領域を特定する方法、顔の器官を検出する方法がそれぞれ単独または組み合わせて用いられ得る。
CPU11は、画像データベースに格納されている全ての画像データから特徴量を取得するまで(ステップS104:No)、ステップS100およびS102を繰り返し実行する。CPU11は、全画像データに対する特徴量の取得が終了すると(ステップS104:Yes)、正規化モジュールSM13を実行して取得した特徴量を種別毎に正規化する(ステップS106)。本実施例では、特徴量毎に各画像データの特徴量の標準偏差σを求め、求めた標準偏差σと以下の式を用いて平均が0、標準偏差が1となるように正規化が行われる。正規化値=(x−μ)/σ(xは正規化対象の特徴量の値、μは当該特徴量の平均値)。
CPU11は、クラスタリングモジュールSM14を実行して、正規化処理を終えた各特徴量をパラメータとして非階層型クラスタリング手法によって、画像データベース13内の画像データを複数のクラスタに分類するクラスタリング処理を実行する(ステップS109)。本実施例では非階層型クラスタリング手法として、図11に示すようにK−平均法を用いる。図11の例では、縦軸および横軸は0〜1の値を取り、正規化された2つの特徴量(特徴量A、特徴量B)がプロットされる。先ず、生成すべきクラスタ数Kを決定し、任意のクラスタ中心点(位置)CPをK個決定する(K個の仮のクラスタを生成する。続いて、各クラスタの重心、例えば、各クラスタに属する画像データの特徴量A、Bの各平均を算出し、各画像データ(の座標位置)と各クラスタの重心(の座標位置)間の距離を求め、各画像データを最も距離が近いクラスタに再割当てする。各画像データが移動しなくなるまで、あるいは、各画像データと各クラスタの重心距離が所定距離以下となるまで、画像データの再割当てを繰り返し実行する。各画像データの座標と各クラスタの重心の座標との距離は、例えば、当業者にとって周知のユークリッド距離、マハラノビス距離、マンハッタン距離によって求めることができる。非階層型クラスタリング手法として、この他にも、自己組織化マップ(SOM)等を用いることができる。
各画像データは、図8に示す管理テーブルによってクラスタに対応付けられることによって、クラスタ化が実現される。CPU11は、クラスタリングによって得られた各クラスタの代表値(属性)を取得し、各クラスタに対応付けて(ステップS110)本処理ルーチンを終了する。すなわち、各クラスタについて属性を対応付けることで類似する画像データを迅速に特定するための画像インデックスを作成する。各クラスタの代表値は、各クラスタに属する画像データの正規化されていない特徴量の平均値を求めることによって取得される。取得された各クラスタの代表値と各クラスタとは、例えば、図9に示すクラスタテーブルによって対応付けられる。
画像データの検索:
図12は本実施例に係る画像サーバーにおいて実行される画像検索処理ルーチンを示すフローチャートである。図13は本実施例に係るプリンタにおいて実行される画像検索要求処理ルーチンを示すフローチャートである。図14は第2のクラスタリング手法によって形成されたクラスタを用いた画像データの検索処理の概念を模式的に示す説明図である。なお、以下では図12および図13を適宜参照しつつ説明する。
図13を参照して説明する。プリンタ20(CPU210)は、画像データ特定モジュールCM11を実行して、表示部23に表示されている画像の内、ユーザによって特定された画像(検索画像)に対応する検索画像データを特定する(ステップS300)。表示部23に表示される画像は、例えば、可搬式半導体記憶装置に格納されている画像データであり、入力操作部22を介して選択される。CPU210は、検索要求モジュールCM12を実行して、検索画像データを画像サーバー10に送信する(ステップS302)。具体的には、外部入出力インターフェース25、ネットワークNEを介して画像サーバー10に送信される。
図12を参照して説明する。画像サーバー10(CPU11)は、画像データ取得モジュールSM21を実行して、プリンタ20から送信されてきた検索画像データを取得する(ステップS200)。具体的には、入出力インターフェース14を介して検索画像データが画像サーバー10内に取り込まれ、メモリ12に格納される。CPU11は、検索画像データ特徴量取得モジュールSM23を実行して、検索画像データの複数の特徴量を取得する(ステップS202)。特徴量としては、検索精度を向上させるため、例えば、画像サーバー10がクラスタリングに際して用いた複数の特徴量が取得される。特徴量の取得の方法については画像インデックスの作成において既述したとおりである。
CPU11は、類似度算出モジュールSM24を実行して、検索画像データに類似・一致する複数のクラスタを検索する(ステップS204)。具体的には、取得した検索画像データの各特徴量の値と、各クラスタに対応付けられている属性(各特徴量の代表値)とを用いて類似度を算出される。類似度は、例えば、ユークリッド距離、マハラノビス距離といった距離算出方法によって算出された、検索画像データの特徴量と、各クラスタに対応付けられている代表値との間の距離、すなわち、検索画像データの特徴量と各クラスタの代表値によって表される多元ベクトル間の距離を用いて判断され、得られた距離が短いほど類似していると判断される。あるいは、検索画像データの各特徴量の多元ベクトルと、各クラスタの対応する代表値の多元ベクトルとの内積を求めて判断されても良い。この場合には、内積の値が1の近いほど類似度が高いと判断することができる。なお、これら類似度を算出するための各距離の算出手法および内積の演算式は当業者にとって周知であるから説明を省略する。たとえば、図14に示す、画像データベースの画像インデックスがK平均法によって形成されている場合には、検索画像データTDに近い代表値を有するクラスタが複数選択される。なお、図14において縦軸および横軸は各特徴量の正規化されていない実値である。また、画像データベースの画像インデックスが階層型クラスタリング手法によって形成されている場合にも、検索画像データに近い代表値を有する複数のクラスタ、一般的には同じ枝から分割された複数のクラスタが選択される。なお、複数のクラスタの選択は、予めしきい値としての距離を決めておいても良く、あるいは、選択すべきクラスタ数を決めておいても良い。
CPU11は、類似度算出モジュールSM24を実行して、検索によって得られた複数のクラスタに属する複数の画像データから、検索画像データに一致または類似する複数の画像データを検索する(ステップS206)。類似または一致の判断は、検索画像データの各特徴量と各クラスタに属する各画像データの各特徴量とを用いて、既述の類似度を算出することによって行われる。なお、複数の画像データの選択は、予めしきい値としての距離を決めておいても良く、あるいは、画像データ数を決めておいても良い。
CPU11は検出した複数の画像データを、検索要求の送信元であるプリンタ20に対して送信して(ステップS208))本処理ルーチンを終了する。なお、いずれのプリンタ20から検索要求が送信されたかについては、たとえば、プリンタ20が備える外部入出力インターフェース25の識別情報(例えば、MACアドレス)によって識別することができ、当該識別情報を用いて検索要求の送信元であるプリンタ20に対して複数の画像データを送信することができる。
図13を参照して説明する。プリンタ20は、複数の画像データを受信する(ステップS304)と、検索結果取得モジュールCM13を実行して、メモリ211に格納する。CPU210は、検索結果表示モジュールCM14を実行して、メモリ211に格納されている画像データを表示部23上に表示させて(ステップS306)本処理ルーチンを終了する。
以上説明した本実施例に係る画像インデックスの作成方法、画像サーバー、画像検索方法、プリンタによれば、画像インデックスを用いて所望の画像データを検査することができるので、特徴量を用いて画像データを検索する場合であっても、画像データ検索速度を向上させることができる。また、画像インデックスの作成に際して、画像データの複数の特徴量を用いてクラスタリングを実行するので、画像データの検索精度を低下させることなく画像データの検索速度を向上させることができる。
また、画像データに関連付けられた画像データの内容を記述するメタデータを用いることなく、画像データの特徴量に基づいて画像データを検索するので、言葉(キーワード)を用いて画像データを特定する必要が無く画像データの検索を容易化することができる。さらに、主観的なメタデータに依存しないので、画像データの検索の客観性を高めることが可能となり、画像データの検索精度を向上させることができる。
第1のクラスタリング手法として階層型クラスタリング手法を用いる場合には、各クラスタに属する画像データ数を任意の数に調整することが可能となるので、個々の画像サーバーの検索処理能力に応じた画像データ数を含むように各クラスタを生成することによって、画像データの検索時間の遅延を抑制することができる。
また、分割型の第1のクラスタリング手法では、1回の分割に用いられる特徴量が1つであるため各クラスタの属性を、例えば、風景、顔画像ありといったように特定し易い。したがって、画像データの提供サービス等において各クラスタに対してテキストによる説明を付すことも可能となり、利用者が所望する画像データを提供しやすいという利点がある。
第2のクラスタリング手法としてK平均法(非階層型クラスタリング手法)を用いる場合には、複数の正規化された特徴量を用いてクラスタリングが実行されるので、各画像データの特徴を複数の特徴量によって表すことが可能となり、各画像データの特徴をより反映した画像インデックスに基づいて画像データの検索を行うことができる。
・その他の実施例:
(1)上記実施例では、画像サーバー10として、クライアントからの要求に応じての画像データベースを検索するサーバーコンピューターを例にとって説明したが、例えば、パーソナルコンピューター30の記憶装置に格納されているローカルな画像データベースに対して上記した画像インデックスを作成しても良い。すなわち、画像サーバーはネットワークに接続されていない、スタンドアローンのパーソナルコンピューターまたはプリンタが有する機能の一部、さらにはコンピュータプログラム、コンピュータプログラムが格納されたコンピュータ読み取り可能媒体として実現されても良い。この場合には、パーソナルユースにおける画像データ検索の利便性、すなわち、検索速度の向上、検索精度の向上、検索の容易化を実現することができる。さらに、プリンタ20に大容量記憶装置が備えられている場合には、上記した画像インデックスの作成、画像検索方法は、プリンタ20におけるローカルな画像データ検索に適用されても良い。なお、コンピュータ読み取り可能媒体としては、CD、DVD、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリといった種々の記録媒体を用いることができる。
(2)本実施例に係る画像インデックスの作成では、画像データの特徴量として、輝度、色相、テクスチャ、顔の大きさ、顔の有無を用いているが、他の特徴量が用いられることは言うまでもない。例えば、画像データのコントラスト、彩度、顔の目、鼻、口といった器官の配置位置(パターン)、露出補正量、撮影シーン情報といった特徴量を用いることができる。これらの特徴量を用いることによって、目的に合った画像インデックスを作成することが可能となり、ユーザの所望する画像データの検索結果を得ることができる。
(3)上記実施例では、画像インデックスを作成するための画像インデックス作成プログラムおよび画像検索プログラムの双方を備える画像サーバーを用いて説明したが、画像サーバーは、画像インデックス作成プログラムまたは画像検索プログラムのいずれか一方を備えていても良い。例えば、既に構築されている外部の画像データベースを用いる場合には画像サーバーには画像検索プログラムのみが備えられていればよく、画像検索プログラムがクライアントに備えられている場合には画像サーバーには画像インデックス作成プログラムのみが備えられていれば良い。いずれの態様を取るかは、どのような態様のシステム構成が用いられるかに依存して決定すれば良い。
(4)上記実施例では、テキストによるクラスタの説明を行っていないが、例えば、分割型の第1のクラスタリング手法による場合には、各クラスタに対してテキストによる説明を付して、利用者が所望する画像データを選択しやすい環境を整えても良い。この場合には、画像データの特徴量に加えて、ユーザが所望する属性を有するクラスタの選択を促すことによって、よりユーザのニーズに合った画像データの検索結果を提供することができる。
(5)上記実施例において、画像データベースに含まれる画像データが増加した場合には、第1および第2のクラスタリング手法において再度、画像インデックスを形成するための処理が実行され、画像データベースに含まれる画像データが低減した場合には、第1および第2のクラスタリング手法において、クラスタの代表値のみを再計算すれば良い。一般的に、第2のクラスタリング手法では、各クラスタの代表値が求められるに過ぎず、各クラスタに対する画像データの所属は問われないが、図9を用いて説明したテーブルによって管理すれば、各画像データが属するクラスタを明らかにすることができる。
(6)上記実施例では、複数のクラスタおよび複数の画像データを検索しているが、絞り込み検索に時間を要しない場合には、単一のクラスタおよび単一の画像データを検索しても良い。この場合には、ユーザの更なる選択を不要にすることができる。
以上、実施例、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
ISS…画像検索システム
10…サーバーコンピューター(画像サーバー)
11…CPU
12…メモリ
13…記憶装置(画像データベース)
14…入出力インターフェース
20…プリンタ
21…制御回路
22…入力操作部
23…表示部
24…印刷部
25…外部入出力インターフェース
210…CPU
211…メモリ
212…入出力インターフェース
30…パーソナルコンピューター
31…表示ディスプレイ
32…入力装置
CP1…画像検索要求プログラム
CM11…画像データ特定モジュール
CM12…検索要求モジュール
CM13…検索結果取得モジュール
CM14…検索結果表示モジュール
SP1…画像インデックス作成プログラム
SM11…画像データ取得モジュール
SM12…特徴量取得モジュール
SM13…正規化モジュール
SM14…クラスタリングモジュール
SM15…インデックス作成モジュール
SP2…画像検索プログラム
SM21…検索画像データ取得モジュール
SM22…画像データ検索モジュール
SM23…検索画像データ特徴量取得モジュール
SM24…類似度算出モジュール
TD…検索画像データ
NE…ネットワーク

Claims (11)

  1. 画像サーバーであって、
    複数の画像を格納する記憶装置と、
    複数の画像のそれぞれについて、画像の特徴を表す複数の特徴量を取得する特徴量取得部と、
    各前記画像から取得した前記複数の特徴量を正規化する正規化部と、
    非階層型クラスタリング手法によって、前記各画像から取得し正規化した前記複数の特徴量を用いて、複数の画像を含むクラスタを複数作成するクラスタ処理実行部と、
    作成した各前記クラスタの属性を決定し、前記各クラスタにそれぞれ対応づけるインデックス作成部と
    を備える画像サーバー。
  2. 請求項1に記載の画像サーバーにおいて、
    前記非階層型クラスタリング手法は、K平均法であり、複数の画像が属するK個のクラスタを作成する、画像サーバー。
  3. 請求項1または2に記載の画像サーバーにおいて、
    前記正規化部は、標準偏差を用いて前記複数の特徴量を正規化する、画像サーバー。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の画像サーバーにおいて、
    前記特徴量は、輝度、色相、テクスチャ、顔の大きさのうちの少なくとも2つを含む、画像サーバー。
  5. 画像サーバにおけるインデックス作成方法であって、
    複数の画像のそれぞれについて、画像の特徴を表す複数の特徴量を取得し、
    各前記画像から取得した前記複数の特徴量を正規化し、
    非階層型クラスタリング手法によって、前記各画像から取得し正規化した前記複数の特徴量を用いて、複数の画像が属する複数のクラスタを作成し、
    作成した各前記クラスタの属性を決定し、前記各クラスタにそれぞれ対応づける
    インデックス作成方法。
  6. 画像サーバーであって、
    非階層型クラスタリング手法によって予め複数のクラスタにクラスタリングされた複数の画像データを記憶する記憶装置と、
    検索の対象となる画像である検索画像を取得する検索画像取得部と、
    前記複数のクラスタの中から前記検索画像に近似する複数のクラスタを選択し、選択した各前記クラスタに属する複数の画像から検索画像に近似する画像を複数選択する検索部と、
    前記検索部によって検索された複数の画像を検索結果として出力する出力部とを備える画像サーバー。
  7. 請求項6に記載の画像サーバーにおいて、
    前記クラスタにはクラスタの特徴を表す属性が関連づけられており、
    前記検索部は、前記検索画像の特徴量を取得し、取得した特徴量と前記属性とを用いて前記近似する複数のクラスタを選択する
    画像サーバー。
  8. 請求項7に記載の画像サーバーにおいて、
    前記検索部は、前記選択したクラスタに含まれている画像の特徴量を取得し、取得した前記選択したクラスタに含まれている画像の特徴量と、取得した前記検索画像の特徴量とを用いて前記近似する複数の画像を選択する
    画像サーバー。
  9. 請求項6から8のいずれかに記載の画像サーバーはさらに、
    複数の画像のそれぞれについて、画像の特徴を表す複数の特徴量を取得する特徴量取得部と、
    各前記画像から取得した前記複数の特徴量を正規化する正規化部と、
    非階層型クラスタリング手法によって、前記各画像から取得し正規化した前記複数の特徴量を用いて、複数の画像を含むクラスタを複数作成するクラスタ処理実行部と、
    作成した各前記クラスタの属性を決定し、前記各クラスタにそれぞれ対応づけるインデックス作成部と
    を備える画像サーバー。
  10. 画像検索システムであって、
    請求項6から9のいずれかに記載の画像サーバーと、
    前記画像サーバーにネットワークを介してアクセス可能なプリンタであって、
    前記画像サーバーに対して前記検索画像を送信する送信部と、
    前記画像サーバーから出力された前記検索結果としての複数の画像を受け取る受信部と、
    前記受信した画像を出力する表示部とを備えるプリンタとを備える、
    画像検索システム。
  11. 画像検索方法であって、
    検索の対象となる画像である検索画像を取得し、
    記憶装置に格納されている複数の画像データを用いて、非階層型クラスタリング手法によって予めクラスタリングされた複数のクラスタの中から前記検索画像に近似する複数のクラスタを選択し、
    選択した各前記クラスタに属する複数の画像から検索画像に近似する画像を複数選択し、
    前記選択された複数の画像を検索結果として出力、画像検索方法。
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