JP2010249996A - 画像表示装置および画像表示方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】周囲の光源からの出射光を考慮し、消費電力を抑えつつ、正しい階調表示を行うことができる、エリアアクティブ駆動を行う画像表示装置を提供する。
【解決手段】点灯輝度演算部10は、必要照度算出部150により算出された必要照度D(x、y)で或る位置(x、y)を照らすのに光源LS(x、y)の輝度では不足する場合、その不足照度restが周囲の光源LS(x+p,y+q)により補われるように、それらの光源における輝度を設定し、出力する。したがって、各光源の輝度を一律に増加する構成に比べて消費電力を抑えることができ、不足照度restが補われるので正しい階調表示を行うことができる。
【選択図】図9
【解決手段】点灯輝度演算部10は、必要照度算出部150により算出された必要照度D(x、y)で或る位置(x、y)を照らすのに光源LS(x、y)の輝度では不足する場合、その不足照度restが周囲の光源LS(x+p,y+q)により補われるように、それらの光源における輝度を設定し、出力する。したがって、各光源の輝度を一律に増加する構成に比べて消費電力を抑えることができ、不足照度restが補われるので正しい階調表示を行うことができる。
【選択図】図9
Description
本発明は、画像表示装置に関し、特に、バックライトの輝度を制御する機能(バックライト調光機能)を有する画像表示装置に関する。
液晶表示装置など、バックライトを備える画像表示装置では、入力画像に基づきバックライトの輝度を制御することにより、バックライトの消費電力を抑制し、表示画像の画質を改善することができる。特に、画面を複数のエリアに分割し、エリア内の入力画像に基づき、当該エリアに対応したバックライト光源の輝度を制御することにより、さらなる低消費電力化と高画質化が可能となる。以下、このようにエリア内の入力画像に基づきバックライト光源の輝度を制御しながら、表示パネルを駆動する方法を「エリアアクティブ駆動」という。
エリアアクティブ駆動を行う画像表示装置では、バックライト光源として、RGB3色のLED(Light Emitting Diode)や白色LEDが使用されることが多い。各エリアに対応したLEDの輝度(発光時の輝度)は、当該各エリア内の画素の輝度の最大値や平均値などに基づいて求められ、LEDデータとしてバックライト用の駆動回路に与えられる。また、そのLEDデータと入力画像とに基づいて表示用データ(液晶表示装置であれば、液晶の光透過率を制御するためのデータ)が生成され、当該表示用データは表示パネル用の駆動回路に与えられる。画面上における各画素の輝度は、液晶表示装置の場合には、バックライトからの光の輝度と表示用データに基づく光透過率との積になる。
以上のようなLEDデータを取得する構成としては、例えば従来より、外部からの映像信号を複数の輝度分布フィルタに通すことにより、各エリア毎の上記LEDデータに相当する輝度データを取得する構成(特許文献1を参照)や、各エリアに対応する画像のグレーレベルのピーク値と平均値とに基づき、上記LEDデータに相当する輝度データを取得する構成(特許文献2を参照)などがある。
ところで、或るエリアのLEDから出射された光は、当該エリアを照射するだけでなく、周囲のエリアをも照射する。逆に言えば、或るエリアには、当該エリアのLEDから出射された光だけでなく、周囲のエリアのLEDから出射された光も照射される。
そこで、従来より、全てのLEDが発光することによって各エリアに表示される輝度は、各LEDから出射される光の拡散(広がり)を考慮して算出される。この点について、従来より、上述の表示用データの生成の際には、例えば図4に示すような輝度拡散フィルタ155と呼ばれるものが用いられている。
輝度拡散フィルタ155には、或るエリアのLEDから出射された光がどのように拡散するかを示す数値データ(以下、「PSFデータ」(Point Spread Filter Data)という。)が格納されている。詳しくは、或るエリアのLEDが発光した時に当該エリアに現れる輝度の値を「100」と仮定した場合における、当該エリアおよびその周囲のエリアに現れる輝度の値が、上記PSFデータとして輝度拡散フィルタ155に格納されている。そのPSFデータに基づき、全てのLEDが発光することによって各エリアに表示され得る(表示されると推測される)輝度(以下、「表示輝度」という。)が算出され、表示輝度と入力画像とに基づいて表示用データが生成される。なお、以下においては、PSFデータに基いて表示輝度を求める演算のことを「PSF演算」という。
以上のようにして生成された表示用データに基づいて表示パネル用の駆動回路が駆動され、上述のLEDデータに基づいてバックライト用の駆動回路が駆動されることにより、入力画像に基づく画像表示が行われる。
しかし、上記従来例では、LEDデータの算出時に周囲のエリアのLEDから出射されるべき光が考慮されないので、本来必要ではないにもかかわらず、大きな輝度でLEDが発光するようLEDデータが決定されることがある。この場合には無駄に輝度が大きくなるため、本来は必要でない消費電力が増加する。
また逆に、或る位置の照度が不足する場合であっても、周囲のエリアのLEDから出射されるべき光が考慮されないので、これらを考慮すれば必要な照度で照らすことができるにもかかわらず、より小さな輝度でLEDが発光するようLEDデータが決定されることがある。この場合には必要な照度が得られないため、正しい階調表示を行うことができない。
なお上記輝度拡散フィルタは、LEDデータの算出のために用いられるものではなく、LEDデータの算出後に表示用データを算出するために用いられるものである。したがって、LEDデータの算出において、周囲のエリアのLEDから出射された光が考慮されるわけではない。
そこで、本発明は、周囲の光源からの出射光を考慮し、消費電力を抑えつつ、正しい階調表示を行うことができる、エリアアクティブ駆動を行う画像表示装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、バックライトの輝度を制御する機能を有する画像表示装置であって、
複数の表示素子を含む表示パネルと、
複数の光源を含む直下型のバックライトと、
入力画像を複数のエリアに分割し、前記入力画像に基づき各エリアに対応した光源の発光時の輝度を示す発光輝度データを求める発光輝度算出部と、
前記入力画像と前記発光輝度算出部により求められた前記発光輝度データとに基づき、前記表示素子の光透過率を制御するための表示用データを求める表示用データ算出部と、
前記表示用データに基づき、前記表示パネルに対して前記表示素子の光透過率を制御する信号を出力するパネル駆動回路と、
前記発光輝度データに基づき、前記バックライトに対して前記光源の輝度を制御する信号を出力するバックライト駆動回路と
を備え、
前記発光輝度算出部は、
前記入力画像に基づき各エリアに必要な照度を算出する必要照度算出部と、
前記必要照度算出部において算出される各エリアの必要照度を満たすよう当該各エリアに対応する光源の発光輝度データを求めるとともに、1つの光源だけで前記必要照度を満たさない場合、前記必要照度を満たすよう当該1つの光源近傍の所定の光源の発光輝度データを求める点灯輝度演算部と
を含むことを特徴とする。
複数の表示素子を含む表示パネルと、
複数の光源を含む直下型のバックライトと、
入力画像を複数のエリアに分割し、前記入力画像に基づき各エリアに対応した光源の発光時の輝度を示す発光輝度データを求める発光輝度算出部と、
前記入力画像と前記発光輝度算出部により求められた前記発光輝度データとに基づき、前記表示素子の光透過率を制御するための表示用データを求める表示用データ算出部と、
前記表示用データに基づき、前記表示パネルに対して前記表示素子の光透過率を制御する信号を出力するパネル駆動回路と、
前記発光輝度データに基づき、前記バックライトに対して前記光源の輝度を制御する信号を出力するバックライト駆動回路と
を備え、
前記発光輝度算出部は、
前記入力画像に基づき各エリアに必要な照度を算出する必要照度算出部と、
前記必要照度算出部において算出される各エリアの必要照度を満たすよう当該各エリアに対応する光源の発光輝度データを求めるとともに、1つの光源だけで前記必要照度を満たさない場合、前記必要照度を満たすよう当該1つの光源近傍の所定の光源の発光輝度データを求める点灯輝度演算部と
を含むことを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、
前記点灯輝度演算部は、前記対応する光源の発光輝度データを設定可能な最大輝度に設定しても前記必要照度を満たさない場合、前記必要照度を満たすまで、所定の順番で前記1つの光源近傍の光源の発光輝度データを求めることを特徴とする。
前記点灯輝度演算部は、前記対応する光源の発光輝度データを設定可能な最大輝度に設定しても前記必要照度を満たさない場合、前記必要照度を満たすまで、所定の順番で前記1つの光源近傍の光源の発光輝度データを求めることを特徴とする。
第3の発明は、第1の発明において、
前記点灯輝度演算部は、前記対応する光源の発光輝度データを設定可能な最大輝度に設定しても前記必要照度を満たさない場合、前記必要照度を満たすために前記1つの光源近傍の所定の光源に共通する必要な発光輝度を算出し、算出された必要発光輝度に基づき前記所定の光源全ての発光輝度データを求めることを特徴とする。
前記点灯輝度演算部は、前記対応する光源の発光輝度データを設定可能な最大輝度に設定しても前記必要照度を満たさない場合、前記必要照度を満たすために前記1つの光源近傍の所定の光源に共通する必要な発光輝度を算出し、算出された必要発光輝度に基づき前記所定の光源全ての発光輝度データを求めることを特徴とする。
第4の発明は、第1の発明において、
前記点灯輝度演算部は、前記必要照度算出部において算出される各エリアの必要照度から、前記発光輝度データを既に求めた光源の輝度に応じて算出される当該光源による照度を差し引き、差し引くことにより得られる不足照度を満たすよう当該各エリアに対応する光源の発光輝度データを求めることを特徴とする。
前記点灯輝度演算部は、前記必要照度算出部において算出される各エリアの必要照度から、前記発光輝度データを既に求めた光源の輝度に応じて算出される当該光源による照度を差し引き、差し引くことにより得られる不足照度を満たすよう当該各エリアに対応する光源の発光輝度データを求めることを特徴とする。
第5の発明は、第4の発明において、
前記点灯輝度演算部は、前記必要照度算出部において算出される各エリアの必要照度から、照度を差し引かれるべき光源を定める照度引き算テーブルを含み、当該照度引き算テーブルに基づき選択される全ての光源による照度を前記必要照度から差し引くことにより前記不足照度を得ることを特徴とする。
前記点灯輝度演算部は、前記必要照度算出部において算出される各エリアの必要照度から、照度を差し引かれるべき光源を定める照度引き算テーブルを含み、当該照度引き算テーブルに基づき選択される全ての光源による照度を前記必要照度から差し引くことにより前記不足照度を得ることを特徴とする。
第6の発明は、第1または第2の発明において、
前記点灯輝度演算部は、各光源毎に対応する最大輝度を記憶する最大輝度テーブルを含み、当該最大輝度テーブルに基づき各光源の発光輝度データを求めることを特徴とする。
前記点灯輝度演算部は、各光源毎に対応する最大輝度を記憶する最大輝度テーブルを含み、当該最大輝度テーブルに基づき各光源の発光輝度データを求めることを特徴とする。
第7の発明は、第1の発明において、
前記点灯輝度演算部は、前記1つの光源近傍の所定の光源のうち、前記必要照度を満たすよう発光輝度データを求めるべき光源の順番を定める計算順序テーブルを含み、1つの光源だけで前記必要照度を満たさない場合、前記必要照度を満たすよう前記計算順序テーブルに基づき順に選択される光源の発光輝度データを求めることを特徴とする。
前記点灯輝度演算部は、前記1つの光源近傍の所定の光源のうち、前記必要照度を満たすよう発光輝度データを求めるべき光源の順番を定める計算順序テーブルを含み、1つの光源だけで前記必要照度を満たさない場合、前記必要照度を満たすよう前記計算順序テーブルに基づき順に選択される光源の発光輝度データを求めることを特徴とする。
第8の発明は、第1の発明において、
前記計算順序テーブルは、前記各エリア毎に、最初に発光輝度データを求めるべき当該各エリアに対応する1つの光源と、当該1つの光源近傍の所定の光源のうち、前記必要照度を満たすよう発光輝度データを求めるべき光源の順番を定めることを特徴とする。
前記計算順序テーブルは、前記各エリア毎に、最初に発光輝度データを求めるべき当該各エリアに対応する1つの光源と、当該1つの光源近傍の所定の光源のうち、前記必要照度を満たすよう発光輝度データを求めるべき光源の順番を定めることを特徴とする。
第9の発明は、第1の発明において、
前記点灯輝度演算部は、前記必要照度算出部において算出される各エリアの必要照度を満たすために必要な当該各エリアに対応する光源の必要輝度を求め、当該対応する光源が前記発光輝度データを既に求めた光源である場合には、既に求めた当該発光輝度データに前記必要輝度を加算した値を当該光源の新たな発光輝度データとして求めることを特徴とする。
前記点灯輝度演算部は、前記必要照度算出部において算出される各エリアの必要照度を満たすために必要な当該各エリアに対応する光源の必要輝度を求め、当該対応する光源が前記発光輝度データを既に求めた光源である場合には、既に求めた当該発光輝度データに前記必要輝度を加算した値を当該光源の新たな発光輝度データとして求めることを特徴とする。
第10の発明は、第1の発明において、
前記点灯輝度演算部は、前記1つの光源によって前記必要照度を満たすのに必要な輝度に対して、当該必要輝度を低減するための補正係数を乗算しまたは補正量を減算し、低減された必要輝度に基づき前記1つの光源の発光輝度データを求めることを特徴とする。
前記点灯輝度演算部は、前記1つの光源によって前記必要照度を満たすのに必要な輝度に対して、当該必要輝度を低減するための補正係数を乗算しまたは補正量を減算し、低減された必要輝度に基づき前記1つの光源の発光輝度データを求めることを特徴とする。
第11の発明は、第1の発明において、
前記点灯輝度演算部は、各エリアに対応する光源の輝度に対して乗算することにより対応するエリアの照度を求めるための1未満の値である第1の影響度係数を記憶しており、前記必要照度を満たすのに必要な輝度に対して前記第1の影響度係数を乗算することにより各エリアにおいて不足する照度を求め、求められた不足照度を満たすよう当該光源の発光輝度データを求めることを特徴とする。
前記点灯輝度演算部は、各エリアに対応する光源の輝度に対して乗算することにより対応するエリアの照度を求めるための1未満の値である第1の影響度係数を記憶しており、前記必要照度を満たすのに必要な輝度に対して前記第1の影響度係数を乗算することにより各エリアにおいて不足する照度を求め、求められた不足照度を満たすよう当該光源の発光輝度データを求めることを特徴とする。
第12の発明は、第11の発明において、
前記点灯輝度演算部は、前記必要輝度を求めるための1未満の値であって前記第1の影響度係数以上の値である第2の影響度係数を記憶しており、前記必要照度に対して前記第1の影響度係数で除算することにより前記必要輝度を求めることを特徴とする。
前記点灯輝度演算部は、前記必要輝度を求めるための1未満の値であって前記第1の影響度係数以上の値である第2の影響度係数を記憶しており、前記必要照度に対して前記第1の影響度係数で除算することにより前記必要輝度を求めることを特徴とする。
第13の発明は、第11の発明において、
前記点灯輝度演算部は、前記1つの光源近傍の所定の光源のうち、前記必要照度を満たすよう発光輝度データを求めるべき光源の順番を定める計算順序を、前記第1の影響度係数の値が大きい順とし、1つの光源だけで前記必要照度を満たさない場合、当該計算順序に基づき順に選択される光源の発光輝度データを求めることを特徴とする。
前記点灯輝度演算部は、前記1つの光源近傍の所定の光源のうち、前記必要照度を満たすよう発光輝度データを求めるべき光源の順番を定める計算順序を、前記第1の影響度係数の値が大きい順とし、1つの光源だけで前記必要照度を満たさない場合、当該計算順序に基づき順に選択される光源の発光輝度データを求めることを特徴とする。
第14の発明は、第1の発明において、
前記点灯輝度演算部は、前回求めた各光源の発光輝度データを記憶し、記憶された前回の発光輝度データに基づき、今回求めるべき各光源の発光輝度データが急激に変化しないよう補正することを特徴とする。
前記点灯輝度演算部は、前回求めた各光源の発光輝度データを記憶し、記憶された前回の発光輝度データに基づき、今回求めるべき各光源の発光輝度データが急激に変化しないよう補正することを特徴とする。
第15の発明は、
複数の表示素子を含む表示パネルと、複数の光源を含む直下型のバックライトとを備える画像表示装置の制御方法であって、
入力画像を複数のエリアに分割し、前記入力画像に基づき各エリアに対応した光源の発光時の輝度を示す発光輝度データを求める発光輝度算出ステップと、
前記入力画像と前記発光輝度算出ステップで求められた前記発光輝度データとに基づき、前記表示素子の光透過率を制御するための表示用データを求める表示用データ算出ステップと、
前記表示用データに基づき、前記表示パネルに対して前記表示素子の光透過率を制御する信号を出力するパネル駆動ステップと、
前記発光輝度データに基づき、前記バックライトに対して前記光源の輝度を制御する信号を出力するバックライト駆動ステップと
を備え、
前記発光輝度算出ステップでは、
前記入力画像に基づき各エリアに必要な照度を算出する必要照度算出ステップと、
前記必要照度算出ステップにおいて算出される各エリアの必要照度を満たすよう当該各エリアに対応する光源の発光輝度データを求めるとともに、1つの光源だけで前記必要照度を満たさない場合、前記必要照度を満たすよう当該1つの光源近傍の所定の光源の発光輝度データを求める点灯輝度演算ステップと
を含むことを特徴とする。
複数の表示素子を含む表示パネルと、複数の光源を含む直下型のバックライトとを備える画像表示装置の制御方法であって、
入力画像を複数のエリアに分割し、前記入力画像に基づき各エリアに対応した光源の発光時の輝度を示す発光輝度データを求める発光輝度算出ステップと、
前記入力画像と前記発光輝度算出ステップで求められた前記発光輝度データとに基づき、前記表示素子の光透過率を制御するための表示用データを求める表示用データ算出ステップと、
前記表示用データに基づき、前記表示パネルに対して前記表示素子の光透過率を制御する信号を出力するパネル駆動ステップと、
前記発光輝度データに基づき、前記バックライトに対して前記光源の輝度を制御する信号を出力するバックライト駆動ステップと
を備え、
前記発光輝度算出ステップでは、
前記入力画像に基づき各エリアに必要な照度を算出する必要照度算出ステップと、
前記必要照度算出ステップにおいて算出される各エリアの必要照度を満たすよう当該各エリアに対応する光源の発光輝度データを求めるとともに、1つの光源だけで前記必要照度を満たさない場合、前記必要照度を満たすよう当該1つの光源近傍の所定の光源の発光輝度データを求める点灯輝度演算ステップと
を含むことを特徴とする。
上記第1の発明によれば、1つの光源だけで必要照度を満たさない場合、必要照度を満たすよう当該1つの光源近傍の所定の光源の発光輝度データが求められるので、各光源の輝度を一律に増加する構成などに比べて消費電力を抑えることができ、不足する照度が確実に補われるので正しい階調表示を行うことができる。
上記第2の発明によれば、簡単な構成で消費電力を抑えることができ、また正しい階調表示を行うことができる。
上記第3の発明によれば、1つの光源近傍の所定の光源に共通する必要な発光輝度を算出することにより、所定の光源全ての発光輝度データを一括して求めることができるので、消費電力を抑えることができるほか、演算回数を低減し、演算時間を短くすることができる。
上記第4の発明によれば、既に輝度が設定された光源により照らされるべき照度を差し引くことにより不足する照度が算出されるので、さらに消費電力を抑えることができ、また正しい階調表示を行うことができる。
上記第5の発明によれば、照度引き算テーブルを参照することにより、光源位置と被照明位置とが一意の対応関係にない場合でも、容易に計算を行うことができる。
上記第6の発明によれば、最大輝度テーブルを参照することにより、特定の光源の最大輝度が低下する場合に、当該特定の光源の輝度低下による影響(典型的には対応する被照明位置における照度低下)を他の光源により低減または解消することができる。
上記第7の発明によれば、計算順序テーブルを参照することにより、照度不足を補うべき光源を好適な順序で決定することができる結果、場合によってさらに消費電力を抑えることができる。
上記第8の発明によれば、さらに消費電力を抑えることができるほか、光源位置と被照明位置とが一意の対応関係にない場合であっても、計算順序テーブルを参照することにより、計算順序を定めることが可能となる。
上記第9の発明によれば、既に求めた発光輝度データに必要輝度を加算した値を当該光源の新たな発光輝度データとして求めるので、特定の光源の最大輝度が低下する場合に、当該特定の光源の輝度低下による影響(典型的には対応する被照明位置における照度低下)を他の光源により解消することができる。
上記第10の発明によれば、補正係数が乗算されることにより1つの光源によって必要照度を満たすのに必要な輝度が低減されるので、結果的にその他の光源へ負荷を分散させることになり、諸費電力をさらに低減することができる。
上記第11の発明によれば、各エリアにおいて不足する照度を影響度係数により簡単かつ正確に求めることができる。
上記第12の発明によれば、第1の影響度係数以上の値である第2の影響度係数で必要照度を除算することにより、消費電力を大きく増加させることなく効率的に各光源の設定輝度に対してマージンを付加することができる。
上記第13の発明によれば、輝度計算順序テーブルに計算順序を保持する必要がないので、記憶容量を節約することができる。
上記第14の発明によれば、記憶された前回の発光輝度データに基づき、今回求めるべき各光源の発光輝度データが急激に変化しないよう補正されるので、例えば光源の種類や応答性能に応じた(適した)変化量で輝度をゆるやかに変化させることができる。
上記第15の発明によれば、上記第1の発明における効果と同様の効果を画像表示装置の制御方法において奏することができる。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
<1.第1の実施形態>
<1.1 全体的な構成および動作概要>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る液晶表示装置2の構成を示すブロック図である。図1に示す液晶表示装置2は、バックライト3、バックライト駆動回路4、パネル駆動回路6、液晶パネル7、およびエリアアクティブ駆動処理部5を備えている。液晶表示装置2は、画面を複数のエリアに分割し、エリア内の入力画像に基づきバックライト光源の輝度を制御しながら、液晶パネル7を駆動するエリアアクティブ駆動を行う。以下、mとnは2以上の整数、iとjは1以上の整数、iとjのうち少なくとも一方は2以上の整数であるとする。
<1.1 全体的な構成および動作概要>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る液晶表示装置2の構成を示すブロック図である。図1に示す液晶表示装置2は、バックライト3、バックライト駆動回路4、パネル駆動回路6、液晶パネル7、およびエリアアクティブ駆動処理部5を備えている。液晶表示装置2は、画面を複数のエリアに分割し、エリア内の入力画像に基づきバックライト光源の輝度を制御しながら、液晶パネル7を駆動するエリアアクティブ駆動を行う。以下、mとnは2以上の整数、iとjは1以上の整数、iとjのうち少なくとも一方は2以上の整数であるとする。
液晶表示装置2には、R画像、G画像およびB画像を含む入力画像Dvが入力される。R画像、G画像およびB画像は、いずれも(m×n)個の画素の輝度を含んでいる。エリアアクティブ駆動処理部5は、入力画像Dvに基づき、液晶パネル7の駆動に用いる表示用データ(以下、液晶データDaという)と、バックライト3の駆動に用いるバックライト制御データ(以下、LEDデータDbという)とを求める(詳細は後述)。
液晶パネル7は、(m×n×3)個の表示素子Pを備えている。表示素子Pは、行方向(図1では横方向)に3m個ずつ、列方向(図1では縦方向)にn個ずつ、全体として2次元状に配置される。表示素子Pには、赤色光を透過するR表示素子、緑色光を透過するG表示素子、および、青色光を透過するB表示素子が含まれる。R表示素子、G表示素子およびB表示素子は、行方向に並べて配置され、3個で1個の画素を形成する。
パネル駆動回路6は、液晶パネル7の駆動回路である。パネル駆動回路6は、エリアアクティブ駆動処理部5から出力された液晶データDaに基づき、液晶パネル7に対して表示素子Pの光透過率を制御する信号(電圧信号)を出力する。パネル駆動回路6から出力された電圧は表示素子P内の画素電極(図示せず)に書き込まれ、表示素子Pの光透過率は画素電極に書き込まれた電圧に応じて変化する。
バックライト3は、液晶パネル7の背面側に設けられ、液晶パネル7の背面にバックライト光を照射する。図2は、バックライト3の詳細を示す図である。バックライト3は、図2に示すように、(i×j)個のLEDユニット32を含んでいる。LEDユニット32は、行方向にi個ずつ、列方向にj個ずつ、全体として2次元状に配置される。LEDユニット32は、赤色LED33、緑色LED34および青色LED35を1個ずつ含む。1個のLEDユニット32に含まれる3個のLED33〜35から出射された光は、液晶パネル7の背面の一部にあたる。
バックライト駆動回路4は、バックライト3の駆動回路である。バックライト駆動回路4は、エリアアクティブ駆動処理部5から出力されたLEDデータDbに基づき、バックライト3に対してLED33〜35の輝度を制御する信号(電圧信号または電流信号)を出力する。LED33〜35の輝度は、ユニット内およびユニット外のLEDの輝度とは独立して制御される。
液晶表示装置2の画面は(i×j)個のエリアに分割され、1個のエリアには1個のLEDユニット32が対応づけられる。エリアアクティブ駆動処理部5は、(i×j)個のエリアのそれぞれについて、エリア内のR画像に基づき、当該エリアに対応した赤色LED33の輝度を求める。同様に、緑色LED34の輝度はエリア内のG画像に基づき決定され、青色LED35の輝度はエリア内のB画像に基づき決定される。エリアアクティブ駆動処理部5は、バックライト3に含まれるすべてのLED33〜35の輝度を求め、求めたLED輝度を表すLEDデータDbをバックライト駆動回路4に対して出力する。
また、エリアアクティブ駆動処理部5は、LEDデータDbに基づき、液晶パネル7に含まれるすべての表示素子Pにおけるバックライト光の輝度を求める。さらに、エリアアクティブ駆動処理部5は、入力画像Dvとバックライト光の輝度とに基づき、液晶パネル7に含まれるすべての表示素子Pの光透過率を求め、求めた光透過率を表す液晶データDaをパネル駆動回路6に対して出力する。なお、エリアアクティブ駆動処理部5におけるバックライト光の輝度の求め方についての詳しい説明は後述する。
液晶表示装置2では、R表示素子の輝度は、バックライト3から出射される赤色光の輝度とR表示素子の光透過率との積になる。1個の赤色LED33から出射された光は、対応する1個のエリアを中心として複数のエリアに当たる。したがって、R表示素子の輝度は、複数の赤色LED33から出射された光の輝度の合計とR表示素子の光透過率との積になる。同様に、G表示素子の輝度は複数の緑色LED34から出射された光の輝度の合計とG表示素子の光透過率との積になり、B表示素子の輝度は複数の青色LED35から出射された光の輝度の合計とB表示素子の光透過率との積になる。
以上のように構成された液晶表示装置2によれば、入力画像Dvに基づき好適な液晶データDaとLEDデータDbを求め、液晶データDaに基づき表示素子Pの光透過率を制御し、LEDデータDbに基づきLED33〜35の輝度を制御することにより、入力画像Dvを液晶パネル7に表示することができる。また、エリア内の画素の輝度が小さいときには、当該エリアに対応したLED33〜35の輝度を小さくすることにより、バックライト3の消費電力を低減することができる。また、エリア内の画素の輝度が小さいときには、当該エリアに対応した表示素子Pの輝度をより少数のレベル間で切り替えることにより、画像の分解能を高め、表示画像の画質を改善することができる。
<1.2 エリアアクティブ駆動処理部の構成>
図3は、本実施形態におけるエリアアクティブ駆動処理部5の詳細な構成を示すブロック図である。エリアアクティブ駆動処理部5は、所定の処理を実行するための構成要素として、LED出力値算出部15と、表示輝度算出部16と、LCDデータ算出部18とを備え、所定のデータを格納するための構成要素として、輝度拡散フィルタ17を備えている。ここで本実施形態においては、LED出力値算出部15によって発光輝度算出部が実現され、LCDデータ算出部18によって表示用データ算出部が実現されている。なお、LED出力値算出部15にも所定のデータを格納するための構成要素が含まれているが、詳しくは後述する。
図3は、本実施形態におけるエリアアクティブ駆動処理部5の詳細な構成を示すブロック図である。エリアアクティブ駆動処理部5は、所定の処理を実行するための構成要素として、LED出力値算出部15と、表示輝度算出部16と、LCDデータ算出部18とを備え、所定のデータを格納するための構成要素として、輝度拡散フィルタ17を備えている。ここで本実施形態においては、LED出力値算出部15によって発光輝度算出部が実現され、LCDデータ算出部18によって表示用データ算出部が実現されている。なお、LED出力値算出部15にも所定のデータを格納するための構成要素が含まれているが、詳しくは後述する。
LED出力値算出部15は、入力画像Dvを複数のエリアに分割し、各エリアに対応したLEDの発光時の輝度を示すLEDデータ(発光輝度データ)Dbを求める。なお、以下においては、LEDの発光時の輝度の値を「LED出力値」という。輝度拡散フィルタ17には、例えば図4に示すように、各エリアの表示輝度を算出するために光の拡散の仕方を数値で表したデータであるPSFデータが格納されている。
表示輝度算出部16は、LED出力値算出部15で求められたLEDデータDbと輝度拡散フィルタ17に格納されているPSFデータDpとに基づいて、各エリアの表示輝度Db’を算出する。
LCDデータ算出部18は、入力画像Dvと、表示輝度算出部16で求められた各エリアの表示輝度Db’とに基づいて、液晶パネル7に含まれるすべての表示素子Pの光透過率を表す液晶データDaを求める。
<1.3 エリアアクティブ駆動処理部の処理手順>
図5は、エリアアクティブ駆動処理部5の処理を示すフローチャートである。エリアアクティブ駆動処理部5には、入力画像Dvに含まれるある色成分(以下、色成分Cという)の画像が入力される(ステップS11)。色成分Cの入力画像には(m×n)個の画素の輝度が含まれる。
図5は、エリアアクティブ駆動処理部5の処理を示すフローチャートである。エリアアクティブ駆動処理部5には、入力画像Dvに含まれるある色成分(以下、色成分Cという)の画像が入力される(ステップS11)。色成分Cの入力画像には(m×n)個の画素の輝度が含まれる。
次に、エリアアクティブ駆動処理部5は、色成分Cの入力画像に対してサブサンプリング処理(平均化処理)を行い、(si×sj)個(sは2以上の整数)の画素の輝度を含む縮小画像を求める(ステップS12)。ステップS12では、色成分Cの入力画像は、横方向に(si/m)倍、縦方向に(sj/n)倍に縮小される。次に、エリアアクティブ駆動処理部5は、縮小画像を(i×j)個のエリアに分割する(ステップS13)。各エリアには(s×s)個の画素の輝度が含まれる。
次に、エリアアクティブ駆動処理部5は、(i×j)個のエリアのそれぞれについてのLED出力値(LEDの発光時の輝度の値)を求める(ステップS14)。このLED出力値を決定する方法は、従来より、例えばエリア内の画素の輝度の最大値Maに基づいて決定する方法、エリア内の画素の輝度の平均値Meに基づいて決定する方法、またはエリア内の画素の輝度の最大値Maと平均値Meを加重平均することにより得られる値に基づいて決定する方法などが知られているが、本実施形態ではこのように他のエリアとの関係を無視して単純に決定するわけではなく、周囲のエリアにおけるLEDユニットの輝度を考慮してLED出力値を決定する点に特徴を有している。詳しくは後述する。なお、ステップS11からステップS14までの処理は、エリアアクティブ駆動処理部5内のLED出力値算出部15で行われる。
次に、エリアアクティブ駆動処理部5は、ステップS14で求めた(i×j)個のLED出力値に対して輝度拡散フィルタ(点拡散フィルタ)155を適用することにより、(ti×tj)個(tは2以上の整数)の表示輝度を含む第1のバックライト輝度データを求める(ステップS15)。ステップS15では、(i×j)個のLED出力値が横方向と縦方向にそれぞれt倍に拡大されて、(ti×tj)個の表示輝度が求められている。なお、ステップS15の処理は、エリアアクティブ駆動処理部5内の表示輝度算出部16で行われる。
次に、エリアアクティブ駆動処理部5は、第1のバックライト輝度データに対して線形補間処理を行うことにより、(m×n)個の輝度を含む第2のバックライト輝度データを求める(ステップS16)。ステップS16では、第1のバックライト輝度データは、横方向に(m/ti)倍、横方向に(n/tj)倍に拡大される。第2のバックライト輝度データは、(i×j)個の色成分CのLEDがステップS14で求めた輝度で発光したときに、(m×n)個の色成分Cの表示素子Pに入射する色成分Cのバックライト光の輝度を表す。
次に、エリアアクティブ駆動処理部5は、色成分Cの入力画像に含まれる(m×n)個の画素の輝度を、それぞれ、第2のバックライト輝度データに含まれる(m×n)個の輝度で割ることにより、(m×n)個の色成分Cの表示素子Pの光透過率Tを求める(ステップS17)。なお、ステップS16およびステップS17の処理は、エリアアクティブ駆動処理部5内のLCDデータ算出部18で行われる。
最後に、エリアアクティブ駆動処理部5は、色成分Cについて、ステップS17で求めた(m×n)個の光透過率を表す液晶データDaと、ステップS14で求めた(i×j)個のLED出力値を表すLEDデータDbとを出力する(ステップS18)。この際、液晶データDaとLEDデータDbは、パネル駆動回路6とバックライト駆動回路4の仕様に合わせて好適な範囲の値に変換される。
エリアアクティブ駆動処理部5は、R画像、G画像およびB画像に対して図5に示す処理を行うことにより、(m×n×3)個の画素の輝度を含む入力画像Dvに基づき、(m×n×3)個の透過率を表す液晶データDaと、(i×j×3)個のLED出力値を表すLEDデータDbとを求める。
図6は、m=1920、n=1080、i=32、j=16、s=10、t=5の場合について、液晶データとLEDデータが得られるまでの経過を示す図である。図6に示すように、(1920×1080)個の画素の輝度を含む色成分Cの入力画像に対してサブサンプリング処理を行うことにより、(320×160)個の画素の輝度を含む縮小画像が得られる。縮小画像は、(32×16)個のエリア(エリアサイズは(10×10)画素)に分割される。各エリアについて画素の輝度の最大値Maと平均値Meを求めることにより、(32×16)個の最大値を含む最大値データと、(32×16)個の平均値を含む平均値データが得られる。そして、最大値データに基づいて、あるいは、平均値データに基づいて、あるいは、最大値データと平均値データとの加重平均に基づいて、(32×16)個のLED輝度(LED出力値)を表す色成分CのLEDデータが得られる。
色成分CのLEDデータに輝度拡散フィルタ17を適用することにより、(160×80)個の表示輝度を含む第1のバックライト輝度データが得られる。そしてこの第1のバックライト輝度データに対して線形補間処理を行うことにより、(1920×1080)個の表示輝度を含む第2のバックライト輝度データが得られる。最後に、入力画像に含まれる画素の輝度を第2のバックライト輝度データに含まれる表示輝度で割ることにより、(1920×1080)個の光透過率を含む色成分Cの液晶データが得られる。
なお、図5では、説明を容易にするために、エリアアクティブ駆動処理部5は、各色成分の画像に対する処理を順に行うこととしたが、各色成分の画像に対する処理を時分割で行ってもよい。また、図5では、エリアアクティブ駆動処理部5は、ノイズ除去のために入力画像に対してサブサンプリング処理を行い、縮小画像に基づきエリアアクティブ駆動を行うこととしたが、元の入力画像に基づきエリアアクティブ駆動を行ってもよい。次に、上記ステップS14におけるLED出力値算出部15の動作について、その詳細な構成とともに説明する。
<1.4 LED出力値算出部の詳細な構成および動作>
<1.4.1 上記動作とは異なる簡単な算出手順>
前述したように、従来の構成では、或るLEDユニット32の輝度を算出する際にその周囲のLEDユニットの輝度を考慮することはない。これに対して本実施形態では、後述するようにこの周囲のLEDユニットの輝度を具体的に考慮するが、より画一的に、すなわち周囲のLEDユニットの輝度を大きくするために一律にオフセット値を加算するなどの補正を行う簡単な構成も考えられる。そこで、この簡単な構成について、本実施形態において採用しない理由と併せて詳しく説明する。なお、以下では説明を簡単にするため、各光源が一列のみ(一次元で)配列されている例を示す。
<1.4.1 上記動作とは異なる簡単な算出手順>
前述したように、従来の構成では、或るLEDユニット32の輝度を算出する際にその周囲のLEDユニットの輝度を考慮することはない。これに対して本実施形態では、後述するようにこの周囲のLEDユニットの輝度を具体的に考慮するが、より画一的に、すなわち周囲のLEDユニットの輝度を大きくするために一律にオフセット値を加算するなどの補正を行う簡単な構成も考えられる。そこで、この簡単な構成について、本実施形態において採用しない理由と併せて詳しく説明する。なお、以下では説明を簡単にするため、各光源が一列のみ(一次元で)配列されている例を示す。
上記簡単な構成では、周囲のLEDユニット(以下ではLEDユニット32も含めて単に「光源」という)を、より大きい輝度で発光させるため、一次元上の或る位置x(ただし0≦x≦xmax)の光源LSxの設定輝度L(x)を、当該位置xにおける必要照度D(x)(0≦x≦xmax)に影響度f(0<f≦1.0)の逆数である倍率係数1/fを乗算し、その結果得られる値にオフセット値offを加えることで算出する、すなわち次式(1)のように算出することが考えられる。
L(x)=D(x)/f+off (0≦L(x)≦dmax) …(1)
ただし、(D(x)/f+off)の値がdmaxを超えるときは、L(x)=dmaxとする。
L(x)=D(x)/f+off (0≦L(x)≦dmax) …(1)
ただし、(D(x)/f+off)の値がdmaxを超えるときは、L(x)=dmaxとする。
なお、上記影響度fは、光源の位置から所定距離だけ離れた(受光面の)位置の照度を算出するための距離や角度などに応じた減衰係数である。例えばこの影響度fが0.5であるとすると、当該影響度fに応じた光の減衰の影響、すなわち輝度が半分になる影響を補償するためには、その逆数である2倍の輝度で光源を点灯すればよい。そこで上式(1)では、倍率係数1/fが乗算されている。
ここで、位置xに対する(一次元上の同位置にある)光源Lxの影響度fが0.6であり、オフセット値offが0である場合、上式(1)に基づき算出される光源LSxの設定輝度L(x)の具体例について説明する。図7は、xmax=3、dmax=100である場合に算出される各光源の設定輝度を、対応する位置の必要照度とともに示す図である。
図7に示されるように、光源LS1の設定輝度L(1)は最大で100であるため、このままではその直下の位置x=1における必要照度D(1)=100とはならない。もちろん、実際には前述のように周囲の光源LS0,LS2による影響を受けるので、例えば上記位置x=1に対する隣接する光源LS0,LS2の影響度をf=0.4とするときには、位置x=1における実際の照度は92(=40×0.4+100×0.6+40×0.4)となり、やはり必要照度D(1)=100には達しない。そこで、前述のオフセット値を導入する。このオフセット値offは、位置x=1における実際の照度を確実に100にするための、光源LS0、LS2の設定輝度である50に設定する必要がある。そうすれば、必要照度D(0),D(2)の値にかかわらず、位置x=1における実際の照度を確実に100にすることができる。
図8は、このようにoff=50とした場合の各光源の設定輝度を、対応する位置の必要照度とともに示す図である。図8に示されるように、各位置における実際の照度はいずれも必要照度を上回っており、図7に示される場合のような照度不足は生じない。しかし、図7に示す光源LS0〜LS3の設定輝度の合計値Lsum(=L(0)+L(1)+L(2)+L(3))は260であるのに対して、図8に示す各光源の設定輝度の合計値Lsumは380であり、図7に示される場合に対して全体の設定輝度を非常に大きくする必要がある。そのため、例えば、位置x=3における実際の照度は96(=100×0.6+90×0.4)であって、必要照度D(3)=50の倍近くの値となっている。そのため、消費電力が本来必要である量以上に(無駄に)大きくなる。
なお、各光源がマトリクス状に、すなわち二次元で配列される場合であっても、照度不足を生じないようにするために設定輝度にオフセット値を加える上記と同様の構成では、同様に消費電力が本来必要である量以上に大きくなる。
以上のように、或るLEDユニット32の輝度を算出する際にその周囲のLEDユニットの輝度を考慮する場合であっても、画一的に、すなわち周囲のLEDユニットの輝度を大きくするために一律にオフセット値を加算するなどの補正を行う上記のような簡単な構成では、消費電力が本来必要である量以上に大きくなるため採用することができない。
そこで、本実施形態では、対応する位置の必要照度に対して輝度が不足する或る光源については、隣接する光源の輝度を設定することにより輝度不足を補い、さらに足りない場合にはさらに1つ離れた位置にある光源の輝度を設定することにより輝度不足を補う、というように各光源の輝度設定を行い、輝度不足が解消しなければ最後の光源まで輝度設定を行うことを繰り返す、という動作を行う。このような動作を行うLED出力値算出部15の詳細な構成について、図9を参照して説明する。なお、上記簡単な説明において用いた各記号は、後述する各実施形態においても同様の意味であるものとする。
図9は、LED出力値算出部15の詳細な構成を示すブロック図である。このLED出力値算出部15は、入力画像Dvに基づき(当該エリアにおける)必要照度を算出する必要照度算出部150と、後述する各種計算を行う点灯輝度演算部10と、計算されまたは再計算された設定輝度値を保持する輝度計算用バッファ20と、予め定められた影響度の値を記憶する影響度係数テーブル50と、算出値を一時的に保持する不足照度レジスタ40および必要輝度レジスタ80とを備える。
必要照度算出部150は、受け取った入力画像Dvを複数のエリアに分割し、エリア毎の必要照度D(x,y)(なお、後述する一次元の簡単な構成においては必要照度D(d))を算出する。この必要照度D(x,y)は、エリア内の画素を表示するために必要な明るさであって、例えばエリア内の画素の輝度の最大値Maに基づいて決定するが、その他の周知の手法により決定してもよい。
点灯輝度演算部10は、必要照度算出部150により決定される必要照度D(x,y)と、必要輝度レジスタ80において一時的に保持される後述する必要輝度aとに基づき、影響度係数テーブル50に保持される影響度の値を参照して、対応するLEDユニット32におけるLEDの輝度を計算(または再計算)し、輝度計算用バッファ20に保持するとともに、輝度の不足が生じる場合には不足値を不足照度レジスタ40に保持し、この不足値を補うことができるよう他のLEDの輝度を計算する。
ここで、このような点灯輝度演算部10の動作は、マトリクス状に(二次元)配置された多数のLEDユニット32に与えられるLEDデータDbを算出するものであるが、本実施形態における特徴的な動作と、他の実施形態における動作との相違点を簡単に説明するため、まず最初に多数のLEDユニット32が直線上に(一次元)配置されるものと仮定した場合における点灯輝度演算部10の動作を説明した後、マトリクス状に(二次元)配置される場合の本実施形態における点灯輝度演算部10の動作を説明する。
<1.4.2 光源を一次元に配置すると仮定した場合の点灯輝度演算部の動作>
まず図10に示されるように、LEDユニット32に相当する(xmax+1)個の光源LS0〜LSxmaxは、一次元で配列されており、一次元上の或る被照明位置d(ただし0≦d≦xmax)における必要照度D(d)に対する、光源位置x(ただし0≦x≦xmax)における光源LS(x)の影響度をf(d)(x)と表すものとして、簡略化した形で点灯輝度演算部10の動作を説明する。
まず図10に示されるように、LEDユニット32に相当する(xmax+1)個の光源LS0〜LSxmaxは、一次元で配列されており、一次元上の或る被照明位置d(ただし0≦d≦xmax)における必要照度D(d)に対する、光源位置x(ただし0≦x≦xmax)における光源LS(x)の影響度をf(d)(x)と表すものとして、簡略化した形で点灯輝度演算部10の動作を説明する。
図11は、LEDユニットが直線上に(一次元)配置されるものと仮定した場合における点灯輝度演算部の処理手順を示すフローチャートである。図11に示されるステップS1000において、点灯輝度演算部10は、不足照度レジスタ40および必要輝度レジスタ80を初期化することにより不足照度rest=0、必要輝度a=0とし、また輝度計算用バッファ20を初期化することにより全光源の設定輝度L(0)〜L(xmax)=0とし、さらに被照明位置d=0とする。
次にステップS1020において、点灯輝度演算部10は、光源位置xを被照明位置dに等しくする、すなわち光源位置xに被照明位置dを代入する。さらにステップS1030において、点灯輝度演算部10は、被照明位置dにおける不足照度restを、必要照度算出部150により決定される必要照度D(d)に等しくし、不足照度レジスタ40に書き込む。この不足照度restは、被照明位置dにおける必要照度D(d)に対して光源LS(x)による照明で補われるべき照度を意味する。特にこの不足照度restは、被照明位置dにおける光源LS(d)による照明では必要照度D(d)に達しない(不足する)場合、異なる光源による照明で補われるべき照度を算出する際に必要となる。詳しくは後述する。
続いてステップS1040において、点灯輝度演算部10は、次式(2)に示すように、不足照度レジスタ40に保持されている不足照度restを、影響度係数テーブル50に保持される影響度f(d)(x)で除算することにより、光源LS(x)の必要輝度aを算出し、算出された値を必要輝度レジスタ80に書き込む。
a=rest/f(d)(x) (0<f(d)(x))…(2)
a=rest/f(d)(x) (0<f(d)(x))…(2)
ただし、影響度f(d)(x)=0であるときは必要輝度a=0とする。影響が出ない当該光源による照明は不要だからである。なお、この場合には以下の判定処理は必要ないので、処理をステップS1100へ進めてもよい。
次にステップS1050において、点灯輝度演算部10は、ステップS1040において算出され必要輝度レジスタ80に保持されている必要輝度aが、輝度計算用バッファ20に記憶されている設定輝度L(x)以下である場合、当該設定輝度L(x)より大きくかつ光源に設定可能な輝度の最大値lmax以下である場合、または当該最大値lmaxより大きい場合のいずれであるかを判定する。
このステップS1050における判定の結果、必要輝度aが設定輝度L(x)以下である場合、輝度計算用バッファ20に記憶されている設定輝度L(x)は変更されることなく処理はステップS1100へ進む。このように必要輝度aが設定輝度L(x)以下である場合において、もし設定輝度L(x)を必要輝度aに等しくなるよう減少させるとすれば、当該被照明位置dにおける照度に不足は生じないが、前回のステップS1040における処理で既に計算済みの被照明位置(d−1)における照度、またはさらにそれより左側の被照明位置における照度に不足が生じるおそれがある。そのため、上記場合には設定輝度L(x)は変更されない。
また、上記ステップS1050における判定の結果、必要輝度aが設定輝度L(x)より大きくかつ光源に設定可能な輝度の最大値lmax以下である場合、上記のように他の被照明位置で照度不足が生じるおそれがないので、点灯輝度演算部10は、設定輝度L(x)を必要輝度aに等しくし、当該設定輝度L(x)を輝度計算用バッファ20に記憶する(ステップS1060)。その後、処理はステップS1100へ進む。
さらに、上記ステップS1050における判定の結果、必要輝度aが最大値lmaxより大きい場合、点灯輝度演算部10は、設定輝度L(x)を最大値lmaxに等しくし、当該設定輝度L(x)を輝度計算用バッファ20に記憶する(ステップS1070)。しかし、上記設定輝度L(x)で照明を行う光源LS(x)だけでは、当然に当該被照明位置dにおける不足照度restを解消するのに足りない。
そこでステップS1080において、点灯輝度演算部10は、現時点での不足照度をrest’として、次回の処理で異なる光源LS(x+1)により(またはそれより右の光源により)補われるべき照度としての不足照度restを次式(3)に基づき算出し、算出値を不足照度レジスタ40に書き込む。
rest=rest’−lmax×f(d)(x) …(3)
rest=rest’−lmax×f(d)(x) …(3)
続いてステップS1140において、点灯輝度演算部10は、光源位置xを1つ右へ動かすため、xの値を1だけインクリメントする。次にステップS1090において、点灯輝度演算部10は、光源位置xが右端を超えたか否か、すなわちx>xmaxであるか否かを判定する。判定の結果、x>xmaxである場合(ステップS1190においてYesである場合)、処理はステップS1100へ進む。また判定の結果、x≦xmaxである場合(ステップS1190においてNoである場合)、処理はステップS1040へ戻りステップS1080において算出された不足照度restに基づき必要輝度aが算出され、必要輝度aが最大値lmax以下となるか、または光源位置xが右端を超えるまで上記処理が繰り返される(S1090→S1040→S1050→S1070→…→S1090)。
次にステップS1100において、点灯輝度演算部10は、被照明位置dを1つ右へ動かすため、dの値を1だけインクリメントする。次にステップS1110において、点灯輝度演算部10は、被照明位置dが右端を超えたか否か、すなわちd>xmaxであるか否かを判定する。判定の結果、d≦xmaxである場合(ステップS1110においてNoである場合)、処理はステップS1020へ戻りd>xmaxとなるまで上記処理が繰り返される(S1110→S1020→…→S1110)。また、判定の結果、d>xmaxである場合(ステップS1110においてYesである場合)、上記処理は終了し、全ての光源についての設定輝度L(x)が輝度計算用バッファ20に記憶されることになる。点灯輝度演算部10は、これらの設定輝度L(x)を(i×j)個のLED出力値を表すLEDデータDbとして出力し、前述した図5に示すステップS15の処理へ戻る。
以上のように光源を一次元に配置すると仮定した場合、点灯輝度演算部10の上記構成では、前述したような一律にオフセット値を加算するなどの補正を行う簡単な構成よりも消費電力を抑えることができる。以下、図12を参照して具体的に説明する。
図12は、上記処理により算出される各光源の設定輝度を、対応する被照明位置の必要照度とともに示す図である。図12に示される設定輝度L(0)は、図11に示される処理手順にしたがって計算されたものである。すなわち、ステップS1040において、必要輝度aは、rest/f(0)(0)=24/0.6=40と計算される。よって、必要輝度aは初期値の設定輝度L(0)=0より大きく最大値lmax=100以下であるので、ステップS1060において設定輝度L(0)は必要輝度a=40とされる。
次に、設定輝度L(1)については、まず必要輝度a=rest/f(1)(1)=100/0.6=166.66・・・となり、これは最大値lmaxより大きいので、ステップS1070において設定輝度L(1)は最大値lmax=100と計算される。さらにステップS1080において不足照度restは、rest’−lmax×f(1)(1)=100−100×0.6=40と計算される。
この不足照度restを光源LS(2)で補う必要があるので、そのための設定輝度L(2)は、まず必要輝度a=rest/f(1)(2)=40/0.4=100となり、これは最大値lmaxであるので、ステップS1060において、設定輝度L(2)=a=100と計算される。
続いて、被照明位置d=2であるときの設定輝度L(2)は、まず必要輝度a=rest/f(2)(2)=24/0.6=40となるが、この必要輝度aは、上記のように既に設定されている設定輝度L(2)=100より小さいので、そのまま変更されずL(2)=100となる。
最後に、設定輝度L(3)は、まず必要輝度a=rest/f(3)(3)=48/0.6=80となるので、ステップS1060において設定輝度L(3)は必要輝度a=80とされる。
以上から計算される図12に示す光源LS0〜LS3の設定輝度の合計値Lsum(=L(0)+L(1)+L(2)+L(3))は320となる。これに対して、図8に示す各光源の設定輝度の合計値Lsumは前述したように380であり、本実施形態の構成は、前述したような一律にオフセット値を加算するなどの補正を行う簡単な構成よりも消費電力を抑えることができることがわかる。
<1.4.3 光源を二次元に配置する場合の点灯輝度演算部の動作>
次に、以上の例を二次元に拡張することにより、各光源がマトリクス状に(二次元で)配列される本実施形態における点灯輝度演算部10の動作を説明する。
次に、以上の例を二次元に拡張することにより、各光源がマトリクス状に(二次元で)配列される本実施形態における点灯輝度演算部10の動作を説明する。
まず、LEDユニット32に相当する光源LS(x,y)は、対応する液晶パネル7における位置(x,y)およびその周囲の位置(x−1,y−1)〜(x+1,y+1)を照らしており、逆に言えば図13に示されるように、当該位置(x,y)は、対応する光源LS(x,y)およびその周囲の光源LS(x−1,y−1)〜LS(x+1,y+1)により照らされている。そこで、ここでは当該位置における必要照度D(x,y)に対する、光源LS(x,y)およびその周囲の8つの光源LS(x−1,y−1)〜LS(x+1,y+1)の影響度をf(p,q)と表すものとする。このように以下では、光源位置と被照明位置とを区別せず、その二次元座標を位置(x,y)で表すものとする。ただし、0≦x≦xmax、0≦y≦ymaxであり、−pmax≦p≦pmax、−qmax≦q≦qmaxであって、pmax=qmax=1であるものとする。また、説明を簡略にするため、影響度f(p,q)は、光源位置や照らされるべき位置とは無関係に一律に定まるものとする。すなわち、影響度f(p,q)は、図13に示されるように、f(−1,−1)からf(1,1)までの9つの値からなるものとする。
図14は、本実施形態における点灯輝度演算部の処理手順を示すフローチャートである。なお、この図14に示される各処理に対しては、図11において類似する処理が記載されている場合には同一の番号を付している。また、以下の実施形態でも同様に番号を付す。したがって、付された番号の順で各処理が行われるわけではない。
図14に示されるステップS1001において、点灯輝度演算部10は、不足照度レジスタ40および必要輝度レジスタ80を初期化することにより不足照度rest=0、必要輝度a=0とし、また輝度計算用バッファ20を初期化することにより全光源の設定輝度L(x,y)〜L(xmax,ymax)=0とし、さらに位置yを0に設定する。
次にステップS1015において、点灯輝度演算部10は、位置xを0に設定するとともに、ステップS1016において、後述するように周囲の位置を指定するためのパラメータp、qをそれぞれ0に設定する。さらにステップS1034において、点灯輝度演算部10は、位置(x,y)における不足照度restを、必要照度算出部150により決定される必要照度D(x,y)に等しくし、不足照度レジスタ40に書き込む。この不足照度restは、ここでは必要照度D(x,y)に対して光源LS(x+p,y+q)による照明で補われるべき照度を意味する。特にこの不足照度restは、光源LS(x,y)による照明では必要照度D(x,y)に達しない(不足する)場合、異なる光源による照明で補われるべき照度を算出する際に必要となる。詳しくは後述する。
続いてステップS1045において、点灯輝度演算部10は、次式(4)に示すように、不足照度レジスタ40に保持されている不足照度restを、影響度係数テーブル50に保持される影響度f(p,q)で除算することにより、光源LS(x+p,y+q)の必要輝度aを算出し、算出された値を必要輝度レジスタ80に書き込む。
a=rest/f(p,q) (0<f(p,q))…(4)
ただし、影響度f(p,q)=0であるときは必要輝度a=0とする。影響が出ない当該光源による照明は不要だからである。なお、この場合には以下の判定処理は必要ないので、処理をステップS1106へ進めてもよい。
a=rest/f(p,q) (0<f(p,q))…(4)
ただし、影響度f(p,q)=0であるときは必要輝度a=0とする。影響が出ない当該光源による照明は不要だからである。なお、この場合には以下の判定処理は必要ないので、処理をステップS1106へ進めてもよい。
次にステップS1050において、点灯輝度演算部10は、ステップS1045において算出され必要輝度レジスタ80に保持されている必要輝度aが、輝度計算用バッファ20に記憶されている設定輝度L(x+p,y+q)以下である場合、当該設定輝度L(x+p,y+q)より大きくかつ光源に設定可能な輝度の最大値lmax以下である場合、または当該最大値lmaxより大きい場合のいずれであるかを判定する。
このステップS1050における判定の結果、必要輝度aが設定輝度L(x+p,y+q)以下である場合、輝度計算用バッファ20に記憶されている設定輝度L(x+p,y+q)は変更されることなく処理はステップS1106へ進む。なお、このように設定輝度が変更されないのは、図11に関連して前述したように、照明不足が生じることを回避するためである。
また、上記ステップS1050における判定の結果、必要輝度aが設定輝度L(x+p,y+q)より大きくかつ光源に設定可能な輝度の最大値lmax以下である場合、照度不足が生じるおそれがないので、点灯輝度演算部10は、設定輝度L(x+p,y+q)を必要輝度aに等しくし、当該設定輝度L(x+p,y+q)を輝度計算用バッファ20に記憶する(ステップS1060)。その後、処理はステップS1106へ進む。
さらに、上記ステップS1050における判定の結果、必要輝度aが最大値lmaxより大きい場合、点灯輝度演算部10は、設定輝度L(x+p,y+q)を最大値lmaxに等しくし、当該設定輝度L(x+p,y+q)を輝度計算用バッファ20に記憶する(ステップS1070)。しかし前述したと同様に、上記設定輝度L(x+p,y+q)で照明を行う光源LS(x+p,y+q)だけでは、当然に不足照度restを解消するのに足りない。
そこでステップS1080において、点灯輝度演算部10は、現時点での不足照度をrest’として、(次の処理によりp、qを再設定することにより)次回の処理で異なる光源LS(x+p,y+q)により補われるべき照度としての不足照度restを次式(5)に基づき算出し、算出値を不足照度レジスタ40に書き込む。
rest=rest’−lmax×f(p,q) …(5)
rest=rest’−lmax×f(p,q) …(5)
次にステップS1145において、点灯輝度演算部10は、次回の処理で不足照度restを補うべき光源LS(x+p,y+q)を指定するため、pおよびqを再設定する。このp、qの再設定順序は予め定められており、既に輝度が計算された光源が選択されないように、この(p,q)は、(0,1)、(1,−1)、(1,0)、および(1,1)の組み合わせに限られる。このf(p,q)に含まれる4つの値のうち最も大きいものはf(0,0)の値であるので、続く2番目に大きい値となるp、qの組み合わせが1番目に設定され、次に3番目に大きい値となるp、qの組み合わせが2番目に設定され、最も小さい値となるp、qの組み合わせが3番目に設定された後、最後にこの再設定処理は終了となる。このように既に輝度が設定された光源と重複しないよう周囲の光源LS(x+p,y+q)が選択される。
具体的には、再設定用カウンタrと(p,q)の値との組み合わせが(後述する第4の実施形態に示すものとは異なるが順序を記憶する点で類似する)計算順序テーブルに予め記憶されており、再設定用カウンタrは1から順に1ずつインクリメントされ、再設定用カウンタrが4に達した時に再設定処理は終了となる。
ただし、光源LS(x+p,y+q)が実際に存在しない場合にもその輝度が設定されることを防止するため、ここでは0≦x+p≦xmax,0≦y+q≦ymaxの範囲外となるp、qが少なくとも1つ含まれるp、qの組み合わせとなるか否か、すなわち実際には存在する位置(以下「領域外」という)が指定されているか、存在しない位置(以下「領域内」という)が指定されているか、という判定が点灯輝度演算部10によりなされる。この判定の結果、領域外となる場合には、当該p、qの値は再設定されず、次の順番のp、qの組み合わせが再設定される対象となる。具体的には再設定用カウンタrがさらに1だけインクリメントされ次の順番のp、qの組み合わせが上記判定対象となる。このように実際には存在しない位置が指定されているか否かを判定する処理を、以下では領域判定処理と呼ぶ。
続いてステップS1095において、点灯輝度演算部10は、ステップS1145におけるp、qの再設定が終了したか否か、具体的には再設定用カウンタrが4に達したか否かを判定する。判定の結果、再設定が終了した場合(ステップS1095においてYesである場合)、処理はステップS1106へ進む。また判定の結果、再設定が終了していない場合(ステップS1095においてNoである場合)、処理はステップS1045へ戻りステップS1080において算出された不足照度restに基づき必要輝度aが算出され、必要輝度aが最大値lmax以下となるか、またはp、qの再設定が終了するまで上記処理が繰り返される(S1095→S1045→S1050→S1070→…→S1095)。
次にステップS1106において、点灯輝度演算部10は、位置xを1つ右へ動かすため、xの値を1だけインクリメントする。次にステップS1116において、点灯輝度演算部10は、位置xが右端を超えたか否か、すなわちx>xmaxであるか否かを判定する。判定の結果、x≦xmaxである場合(ステップS1116においてNoである場合)、処理はステップS1016へ戻り、x>xmaxとなるまで上記処理が繰り返される(S1116→S1016→…→S1116)。
また上記判定の結果、x>xmaxである場合(ステップS1116においてYesである場合)、次にステップS1105において、点灯輝度演算部10は、位置yを1つ下へ動かすため、yの値を1だけインクリメントする。次にステップS1115において、点灯輝度演算部10は、位置yが下端を超えたか否か、すなわちy>ymaxであるか否かを判定する。この判定の結果、y≦ymaxである場合(ステップS1115においてNoである場合)、処理はステップS1015へ戻りy>ymaxとなるまで上記処理が繰り返される(S1115→S1015→…→S1115)。また、上記判定の結果、x>xmaxである場合(ステップS1115においてYesである場合)、上記処理は終了し、全ての光源についての設定輝度L(x,y)が輝度計算用バッファ20に記憶されることになる。点灯輝度演算部10は、これらの設定輝度L(x,y)を(i×j)個のLED出力値を表すLEDデータDbとして出力し、前述した図5に示すステップS15の処理へ戻る。
そして、以上の構成における各光源の設定輝度の合計値の算出例は本実施形態においては省略するが、光源を一次元に配置した例において前述したと同様に、一律にオフセット値を加算するなどの補正を行う簡単な構成よりも消費電力を抑えることができる。
なお、このような光源を二次元に配置した場合の計算例については、第6の実施形態において詳しく説明する。また、光源を二次元に配置した場合の上記一連の処理は一例であって、種々の処理方法を採用することができる。上記以外の処理例については、第8の実施形態において詳しく説明する。
<1.5 効果>
以上のように、本実施形態によれば、或る位置(x、y)を必要照度D(x、y)で照らすのに光源LS(x、y)の輝度では不足する場合、その不足照度restが周囲の光源LS(x+p,y+q)により補われるように、それらの輝度が設定されるので、各光源の輝度を一律に増加する構成に比べて消費電力を抑えることができ、不足照度restが補われるので正しい階調表示を行うことができる。
以上のように、本実施形態によれば、或る位置(x、y)を必要照度D(x、y)で照らすのに光源LS(x、y)の輝度では不足する場合、その不足照度restが周囲の光源LS(x+p,y+q)により補われるように、それらの輝度が設定されるので、各光源の輝度を一律に増加する構成に比べて消費電力を抑えることができ、不足照度restが補われるので正しい階調表示を行うことができる。
<2.第2の実施形態>
<2.1 全体的な構成および動作>
本発明の第2の実施形態に係る液晶表示装置2の構成は、図1に示す第1の実施形態に係る液晶表示装置2と同様であり、エリアアクティブ駆動処理部5に備えられるLED出力値算出部15の構成も図9に示す第1の実施形態における構成と同様であるが、点灯輝度演算部10における不足照度restの算出方法が第1の実施形態の場合とは異なる。すなわち、図11または図14に示すステップS1030の処理内容が第1の実施形態における同処理の内容とは異なる。そこで以下では説明を簡易に行うため、光源を一次元に配置すると仮定したときの図11に示すステップS1030の処理内容に着目して説明する。
<2.1 全体的な構成および動作>
本発明の第2の実施形態に係る液晶表示装置2の構成は、図1に示す第1の実施形態に係る液晶表示装置2と同様であり、エリアアクティブ駆動処理部5に備えられるLED出力値算出部15の構成も図9に示す第1の実施形態における構成と同様であるが、点灯輝度演算部10における不足照度restの算出方法が第1の実施形態の場合とは異なる。すなわち、図11または図14に示すステップS1030の処理内容が第1の実施形態における同処理の内容とは異なる。そこで以下では説明を簡易に行うため、光源を一次元に配置すると仮定したときの図11に示すステップS1030の処理内容に着目して説明する。
<2.2 点灯輝度演算部の動作>
第1の実施形態において前述した図11に示すステップS1030では、点灯輝度演算部10は、被照明位置dにおける不足照度restを、必要照度算出部150により決定される必要照度D(d)に等しくし、不足照度レジスタ40に書き込むが、本実施形態では、点灯輝度演算部10は、被照明位置dにおける不足照度restを、必要照度算出部150により決定される必要照度D(d)に等しくした後、さらに被照明位置dより左側にある光源LS(0)〜LS(d−1)(ただしd>0)により照らされるべき照度を差し引き、差し引かれた値を不足照度レジスタ40に書き込む。すなわち不足照度restは、次式(6)のように算出される。
ただし、d=0のときは、rest=D(d)である。
第1の実施形態において前述した図11に示すステップS1030では、点灯輝度演算部10は、被照明位置dにおける不足照度restを、必要照度算出部150により決定される必要照度D(d)に等しくし、不足照度レジスタ40に書き込むが、本実施形態では、点灯輝度演算部10は、被照明位置dにおける不足照度restを、必要照度算出部150により決定される必要照度D(d)に等しくした後、さらに被照明位置dより左側にある光源LS(0)〜LS(d−1)(ただしd>0)により照らされるべき照度を差し引き、差し引かれた値を不足照度レジスタ40に書き込む。すなわち不足照度restは、次式(6)のように算出される。
なお、前述したように、図11に示すステップS1080において、点灯輝度演算部10は、現時点での不足照度をrest’として、次回の処理で異なる光源LS(x+1)により、またはそれより右側にある光源LS(x+2)〜LS(xmax)により補われるべき照度としての不足照度restを算出するが、これらの光源は、上記ステップS1030において影響を与えるためその照度が差し引かれる光源LS(0)〜LS(d−1)とは重複しないように設定されている。重複すると照度不足が生じることがあるためである。
以上のように光源を一次元に配置すると仮定した場合、点灯輝度演算部10の上記構成では、前述した第1の実施形態の場合よりもさらに消費電力を抑えることができる。以下、図15を参照して具体的に説明する。
図15は、上記処理により算出される各光源の設定輝度を、対応する被照明位置の必要照度とともに示す図である。図15に示される設定輝度L(0)は、上記に示す処理および図11に示される処理手順にしたがって計算されたものである。すなわち、第1の実施形態の場合と同様に、ステップS1060において設定輝度L(0)は必要輝度a=40とされる。
次に、設定輝度L(1)については、本実施形態における上記ステップS1080に示されるように、不足照度rest=D(1)−f(1)(0)×L(0)=100−0.4×40=84となる。よって必要輝度a=rest/f(1)(1)=84/0.6=140となり、これは最大値lmaxより大きいので、ステップS1070において設定輝度L(1)は最大値lmax=100と計算される。さらにステップS1080において不足照度restは、rest’−lmax×f(1)(1)=84−100×0.6=24と計算される。
この不足照度restを光源LS(2)で補う必要があるので、そのための設定輝度L(2)は、まず必要輝度a=rest/f(1)(2)=24/0.4=60となり、これは設定輝度より大きく最大値lmax以下であるので、ステップS1060において、設定輝度L(2)=a=60と計算される。
続いて、被照明位置d=2であるときの設定輝度L(2)は、本実施形態における上記ステップS1080に示されるように、不足照度rest=D(2)−f(2)(1)×L(1)=24−0.4×100=−16となる。よって必要輝度a=rest/f(2)(2)=−16/0.6=−26.66・・・となるが、この必要輝度aは、上記のように既に設定されている設定輝度L(2)=60より小さいので、そのまま変更されずL(2)=60となる。
最後に、設定輝度L(3)は、本実施形態における上記ステップS1080に示されるように、不足照度rest=D(3)−f(3)(2)×L(2)=48−0.4×600=24となる。よって必要輝度a=rest/f(3)(3)=24/0.6=40となるので、ステップS1060において設定輝度L(3)は必要輝度a=40とされる。
以上から計算される図15に示す光源LS0〜LS3の設定輝度の合計値Lsum(=L(0)+L(1)+L(2)+L(3))は240となる。これに対して、図12に示す各光源の設定輝度の合計値Lsumは前述したように320であり、本実施形態の構成は、第1の実施形態における構成よりもさらに消費電力を抑えることができることがわかる。
なお、以上の構成は、第1の実施形態において前述したと同様に二次元に拡張することにより、各光源がマトリクス状に(二次元で)配列される本実施形態における点灯輝度演算部10の動作を同様に説明することができる。
すなわち本実施形態によれば、或る位置(x、y)を必要照度D(x、y)で照らすのに光源LS(x、y)の輝度では不足する場合、その不足照度restが周囲の光源LS(x+p,y+q)により補われるようにそれらの輝度が設定される点では、第1の実施形態の場合と同様であるが、不足照度restは、既に輝度が設定された光源により照らされるべき照度を必要照度D(x、y)から差し引くことにより算出し、また既に輝度が設定された光源と重複しないよう周囲の光源LS(x+p,y+q)が選択される。
例えば、ステップS1145において再設定される上記(p,q)は、(0,1)、(1,−1)、(1,0)、および(1,1)の組み合わせに限られ、ステップS1030において不足照度restは、光源LS(x−1,y−1)、(x,y−1)、(x+1,y−1)、(x−1,y)により照らされるべき照度を必要照度D(x、y)から差し引くことにより算出される。
<2.3 効果>
以上のように、本実施形態によれば、不足照度restは既に輝度が設定された光源により照らされるべき照度を差し引くことにより算出されるので、第1の実施形態の場合よりもさらに消費電力を抑えることができ、不足照度restが補われるので正しい階調表示を行うことができる。
以上のように、本実施形態によれば、不足照度restは既に輝度が設定された光源により照らされるべき照度を差し引くことにより算出されるので、第1の実施形態の場合よりもさらに消費電力を抑えることができ、不足照度restが補われるので正しい階調表示を行うことができる。
<3.第3の実施形態>
<3.1 全体的な構成および動作>
本発明の第3の実施形態に係る液晶表示装置2の構成は、図1に示す第1の実施形態に係る液晶表示装置2と同様であり、エリアアクティブ駆動処理部5に備えられるLED出力値算出部15の構成も図9に示す第1の実施形態における構成と同様であるが、点灯輝度演算部10において各光源に設定可能な輝度の最大値は、第1(または第2)の実施形態の場合のように一律に最大値lmaxであるのではなく、各光源毎に最大値lmax(x)がそれぞれ定められている点が異なる。
<3.1 全体的な構成および動作>
本発明の第3の実施形態に係る液晶表示装置2の構成は、図1に示す第1の実施形態に係る液晶表示装置2と同様であり、エリアアクティブ駆動処理部5に備えられるLED出力値算出部15の構成も図9に示す第1の実施形態における構成と同様であるが、点灯輝度演算部10において各光源に設定可能な輝度の最大値は、第1(または第2)の実施形態の場合のように一律に最大値lmaxであるのではなく、各光源毎に最大値lmax(x)がそれぞれ定められている点が異なる。
図16は、本実施形態におけるLED出力値算出部15の詳細な構成を示すブロック図である。このLED出力値算出部15は、図9に示す第1の実施形態におけると同様の必要照度算出部150、点灯輝度演算部10、輝度計算用バッファ20、影響度係数テーブル50、不足照度レジスタ40、および必要輝度レジスタ80を備えるほか、各光源に設定可能な輝度の最大値lmax(x)を記憶する最大輝度テーブル30をさらに備える。
この最大輝度テーブル30は、各光源毎に定められた最大値lmax(x)を記憶する。この各光源毎に定められる最大値lmax(x)が一律の最大値lmaxに代えて使用されるため、本実施形態では、図11または図14に示すステップS1050の処理内容が第1(または第2)の実施形態における同処理の内容とは異なる。そこで以下では説明を簡易に行うため、光源を一次元に配置すると仮定したときの図11に示すステップS1050の処理内容に着目して説明する。
<3.2 点灯輝度演算部の動作>
第2(または第1)の実施形態において前述した図11に示すステップS1050では、点灯輝度演算部10は、ステップS1040において算出され必要輝度レジスタ80に保持されている必要輝度aが、輝度計算用バッファ20に記憶されている設定輝度L(x)以下である場合、当該設定輝度L(x)より大きくかつ当該光源に設定可能な輝度の最大値lmax(x)以下である場合、または当該最大値lmax(x)より大きい場合のいずれであるかを判定する。
第2(または第1)の実施形態において前述した図11に示すステップS1050では、点灯輝度演算部10は、ステップS1040において算出され必要輝度レジスタ80に保持されている必要輝度aが、輝度計算用バッファ20に記憶されている設定輝度L(x)以下である場合、当該設定輝度L(x)より大きくかつ当該光源に設定可能な輝度の最大値lmax(x)以下である場合、または当該最大値lmax(x)より大きい場合のいずれであるかを判定する。
なお、上記最大輝度テーブル30に記憶される最大値lmax(x)は、製造時に予め定められてもよいし、適宜の時点で各光源毎の最大輝度を(図示されない光センサ等により)測定し、その測定結果に基づき定められてもよい。また、最大輝度テーブル30は、通常の最大輝度と、輝度の低下した光源の最大輝度をその光源と関連づけて記憶していてもよい。
このように各光源毎に最大値lmax(x)が定められるので、当初から各光源の輝度が異なる場合はもちろん、例えば故障や経年劣化などの原因により特定の光源の最大輝度だけが低下する場合に、当該特定の光源の輝度低下による影響(典型的には対応する被照明位置における照度低下)を他の光源により低減または解消されるよう各光源の輝度が設定される。以下、図17を参照して具体的に説明する。
図17は、上記処理により算出される各光源の設定輝度を、対応する被照明位置の必要照度とともに示す図である。図17に示される設定輝度L(0)は、上記に示す処理および図11に示される処理手順にしたがって計算されたものである。すなわち、第2(または第1)の実施形態の場合と同様に、ステップS1060において設定輝度L(0)は必要輝度a=40とされる。
次に、設定輝度L(1)については、第2の実施形態におけるステップS1080における処理として具体的に算出したように、不足照度rest=84、必要輝度a=140となるが、ここで(最大輝度が低下している)光源LS(1)の最大値lmax(1)が50であるものとすると、この値は必要輝度aより大きいので、ステップS1070において設定輝度L(1)は最大値lmax(1)=50と計算される。さらにステップS1080において不足照度restは、rest’−lmax×f(1)(1)=84−50×0.6=54と計算される。
この不足照度restを光源LS(2)で補う必要があるので、そのための設定輝度L(2)は、まず必要輝度a=rest/f(1)(2)=54/0.4=134となり、これは最大値lmax(2)=100以上であるので、ステップS1070において、設定輝度L(2)=lmax(2)=100と計算される。
ここで、さらにステップS1080において不足照度restは、rest’−lmax×f(1)(2)=134−100×0.4=94と計算されるが、この不足照度restを光源LS(3)で補うことはできない。f(1)(3)=0であるため、当該被照明位置d=1に対して光源LS(3)の影響が生じないからである。
なお、被照明位置d=2であるときの設定輝度L(2)は、第2の実施形態において前述したようにそのまま変更されずL(2)=100となる。また、設定輝度L(3)は、第2の実施形態における上記ステップS1080に示されるように、不足照度rest=D(3)−f(3)(2)×L(2)=48−0.4×100=8となる。よって必要輝度a=rest/f(3)(3)=8/0.6=13.33・・・となるので、ステップS1060において設定輝度L(3)は必要輝度a=13.33・・・とされる。
以上より、被照明位置d=1における実際の照度Dr(1)を計算すると、Dr(1)=40×0.4+50×0.6+100×0.4=86となり、必要照度D(1)=100には不足している。しかし、このように光源LS(1)の最高輝度が低下している場合において、第2の実施形態における処理手順で各光源の輝度を決定すると、その被照明位置d=1における実際の照度Dr’(1)=40×0.4+50×0.6+60×0.4=70となり、本実施形態における実際の照度Dr(1)よりもさらに不足していることがわかる。
<3.3 効果>
以上のように、本実施形態によれば、第1の実施形態の場合のように消費電力を抑えることができるほか、特定の光源の最大輝度が低下する場合に、当該特定の光源の輝度低下による影響(典型的には対応する被照明位置における照度低下)を他の光源により低減または解消することができる。
以上のように、本実施形態によれば、第1の実施形態の場合のように消費電力を抑えることができるほか、特定の光源の最大輝度が低下する場合に、当該特定の光源の輝度低下による影響(典型的には対応する被照明位置における照度低下)を他の光源により低減または解消することができる。
なお、以上の構成は、第2の実施形態において前述したと同様に二次元に拡張することにより、各光源がマトリクス状に(二次元で)配列される本実施形態における点灯輝度演算部10の動作を同様に説明することができ、同様の効果を奏する。
<4.第4の実施形態>
<4.1 全体的な構成および動作>
本発明の第4の実施形態に係る液晶表示装置2の構成は、図1に示す第1の実施形態に係る液晶表示装置2と同様であるが、エリアアクティブ駆動処理部5に備えられるLED出力値算出部15の構成は、図9に示す第1の実施形態や図16に示す第3の実施形態における構成とは異なる。以下、図18を参照して説明する。
<4.1 全体的な構成および動作>
本発明の第4の実施形態に係る液晶表示装置2の構成は、図1に示す第1の実施形態に係る液晶表示装置2と同様であるが、エリアアクティブ駆動処理部5に備えられるLED出力値算出部15の構成は、図9に示す第1の実施形態や図16に示す第3の実施形態における構成とは異なる。以下、図18を参照して説明する。
図18は、本実施形態におけるLED出力値算出部15の詳細な構成を示すブロック図である。このLED出力値算出部15は、図16に示す第3の実施形態におけると同様の必要照度算出部150、点灯輝度演算部10、輝度計算用バッファ20、影響度係数テーブル50、不足照度レジスタ40、必要輝度レジスタ80、および最大輝度テーブル30を備えるほか、予め定められる輝度計算の順序を記憶する計算順序テーブル60をさらに備える。
なお、最大輝度テーブル30は、第3の実施形態において説明した最大値lmax(x)を記憶するので、第3の実施形態におけると同様、本実施形態においても特定の光源の輝度低下による影響(典型的には対応する被照明位置における照度低下)を他の光源により低減または解消されるよう各光源の輝度を設定することが可能となる。
ここで、第1から第3までの各実施形態では、光源位置xと被照明位置dとは一意に対応することを前提に説明したが、本実施形態では必ずしも一意に対応していなくてもよい。すなわち、光源位置xの数と被照明位置dの数は異なっていてもよく、例えばd=xであっても、光源位置xの直下に被照明位置dが存在していなくてもよい。したがって、被照明位置dを照らすべき光源の位置および輝度計算の順序を予め定めておく必要がある。
計算順序テーブル60は、このような計算順序などを記憶する本実施形態の特徴的な構成要素であって、光源の輝度を計算する順序を示す値と、1つの光源だけでは照度が不足している場合に次にどの光源の輝度を計算するかを示す値と、計算の終わりを示す値とを関連付けて記憶する。
具体的にはこれらの値は、r(d)(z)=xという対応関係を示す各変数に与えられるべき値として関連付けられて格納されており、或る被照明位置dに対する光源の輝度を計算する場合、或る計算順位zにおける輝度計算の対象となる光源位置xを示す形となっている。なお以下では、これらの値を総称して計算順序を示す値という。
例えば上記計算順序として、最初に被照明位置d=0における光源位置x=0の光源LS0の輝度を計算し、その照度が不足する場合には光源位置x=1の光源LS1の輝度を計算して終了する。続いて被照明位置d=1における光源位置x=1の光源LS1の輝度を計算し、その照度が不足する場合には光源位置x=2の光源LS2の輝度を計算し、さらに照度が不足する場合には光源位置x=2の光源LS2の輝度を計算して終了するとする。この場合、計算順序テーブル60は、r(d)(z)=xという対応関係を示す各変数に具体的な数値を代入し、以下のような形で上記計算順序を示す値を格納する。
r(0)(0)=0 、r(0)(1)=1 、r(0)(2)=−1、
r(1)(0)=1 、r(1)(1)=2 、r(1)(2)=0 、r(1)(3)=−1、…
ここで、x=−1の場合は、当該被照明位置dにおける一連の輝度計算を終了することを示すものとする。
r(1)(0)=1 、r(1)(1)=2 、r(1)(2)=0 、r(1)(3)=−1、…
ここで、x=−1の場合は、当該被照明位置dにおける一連の輝度計算を終了することを示すものとする。
なお、ここで光源位置xと被照明位置dとが一意に対応すると仮定すると、上記例のようにr(1)(2)=0と設定すれば、被照明位置d=1から見て左隣の光源位置x=0の光源の輝度を計算することができるので、より遠い右へ2つめの光源LS2が使用されるよう、計算順序をr(1)(2)=3と定めるよりも、さらに小さい輝度で、すなわち少ない消費電力で照明位置d=1を照らすことができる。よって光源位置xと被照明位置dとが一意に対応するかしないかにかかわらず、計算順序を適宜に定めた計算順序テーブル60を用いることによりさらに消費電力を低減することができる。
また、光源位置xと被照明位置dとが一意に対応すると仮定すると、計算順序テーブル60は、全ての被照明位置についての計算順序を記憶する必要はなく、例えば第1の実施形態において説明した図14に示すステップS1145における点灯輝度演算部10の処理(p、qの再設定処理)のように、典型的には影響度fに応じて決定される順序であって、輝度計算を行うべき光源の相対的な順序のみを記憶すれば足りる。点灯輝度演算部10は、このような相対的な順序を記憶する計算順序テーブル60を参照することにより、全ての被照明位置における輝度計算を行う構成であってもよい。
このように本実施形態における点灯輝度演算部10は、計算順序テーブル60に記憶される計算順序で輝度計算を行う点に特徴を有している。以下、図19を参照して、光源を一次元に配置すると仮定した場合の本実施形態における点灯輝度演算部10の動作を説明する。
なお、点灯輝度演算部10における不足照度restの算出方法は第3の実施形態の場合と同様であり、その他の処理内容はほぼ図11に示す第1の実施形態の場合と同様であるので、本実施形態において図11に示す対応するステップ番号の処理と同様の処理を行うものには図19においても同一のステップ番号を付し、その説明を省略する。
<4.2 点灯輝度演算部の動作>
図19は、本実施形態においてLEDユニットが直線上に(一次元)配置されるものと仮定した場合における点灯輝度演算部の処理手順を示すフローチャートである。図19に示されるステップS1000における点灯輝度演算部10の初期化動作は、図11に示す第1の実施形態の場合と同様であるので、その説明を省略する。
図19は、本実施形態においてLEDユニットが直線上に(一次元)配置されるものと仮定した場合における点灯輝度演算部の処理手順を示すフローチャートである。図19に示されるステップS1000における点灯輝度演算部10の初期化動作は、図11に示す第1の実施形態の場合と同様であるので、その説明を省略する。
次に、ステップS1021において、点灯輝度演算部10は、被照明位置dにおいて輝度計算対象となる光源位置を得るため、前述した計算順位zの値を0に設定し、計算順序テーブル60を参照することにより、光源位置xを設定する。前述の例では、計算順序テーブル60を参照することにより、最初の光源位置xとして、r(d)(z)=r(0)(0)=0が得られる。
続いて、図19に示されるステップS1030,S1040における点灯輝度演算部10の動作は、図11に示す第1の実施形態の場合と同様であるので、同一のステップ番号を付してその説明を省略する。
次にステップS1051において、点灯輝度演算部10は、第3の実施形態の場合と同様に、ステップS1040において算出され必要輝度レジスタ80に保持されている必要輝度aが、輝度計算用バッファ20に記憶されている設定輝度L(x)以下である場合、当該設定輝度L(x)より大きくかつ当該光源に設定可能な輝度の最大値lmax(x)以下である場合、または当該最大値lmax(x)より大きい場合のいずれであるかを判定する。
このステップS1051における判定の結果、必要輝度aが設定輝度L(x)以下である場合、輝度計算用バッファ20に記憶されている設定輝度L(x)は変更されることなく処理はステップS1100へ進む。なお、既に計算済みの被照明位置における照度に不足が生じないよう設定輝度L(x)が変更されないことは前述したとおりである。
また、上記ステップS1051における判定の結果、必要輝度aが設定輝度L(x)より大きくかつ光源に設定可能な輝度の最大値lmax(x)以下である場合、上記のように他の被照明位置で照度不足が生じるおそれがないので、点灯輝度演算部10は、設定輝度L(x)を必要輝度aに等しくし、当該設定輝度L(x)を輝度計算用バッファ20に記憶する(ステップS1060)。その後、処理はステップS1100へ進む。
さらに、上記ステップS1051における判定の結果、必要輝度aが最大値lmax(x)より大きい場合、点灯輝度演算部10は、設定輝度L(x)を最大値lmax(x)に等しくし、当該設定輝度L(x)を輝度計算用バッファ20に記憶する(ステップS1071)。しかし、上記設定輝度L(x)で照明を行う光源LS(x)だけでは、当然に当該被照明位置dにおける不足照度restを解消するのに足りない。
そこでステップS1081において、点灯輝度演算部10は、現時点での不足照度をrest’として、次回の処理で異なる光源により補われるべき照度としての不足照度restを次式(7)に基づき算出し、算出値を不足照度レジスタ40に書き込む。
rest=rest’−lmax(x)×f(d)(x) …(7)
rest=rest’−lmax(x)×f(d)(x) …(7)
続いてステップS1141において、点灯輝度演算部10は、次の輝度計算対象となる光源位置を得るため、計算順位zの値を1だけインクリメントし、計算順序テーブル60を参照することにより、次の光源位置xを設定する。前述の例では、計算順序テーブル60を参照することにより、次の光源位置xとして、r(d)(z)=r(0)(1)=1が得られる。
次にステップS1091において、点灯輝度演算部10は、光源位置xの設定が終了したか、すなわち前述の例ではz=−1であるか否かを判定する。判定の結果、z=−1である場合(ステップS1091においてYesである場合)、処理はステップS1100へ進む。また判定の結果、z=−1でない場合(ステップS1191においてNoである場合)、処理はステップS1040へ戻りステップS1081において算出された不足照度restに基づき必要輝度aが算出され、必要輝度aが最大値lmax(x)以下となるか、または光源位置xの設定が終了するまで上記処理が繰り返される(S1091→S1040→S1051→S1071→…→S1091)。
続くステップS1100,S1110における点灯輝度演算部10の動作は、図11に示す第1の実施形態の場合と同様であるので、その説明を省略する。また、図12に示す例を本実施形態の場合に適用すると第1の実施形態と同様の結果になるので、ここでは具体的な数値を代入する計算例は省略する。
<4.3 効果>
以上のように光源を一次元に配置すると仮定した場合、本実施形態によれば、第1の実施形態の場合のように消費電力を抑えることができるほか、計算順序テーブル60を参照することにより、照度不足を補うべき光源を第1の実施形態の場合よりも好適な順序で決定することができる結果、場合によってさらに消費電力を抑えることができる。また光源位置と被照明位置とが一意の対応関係にない場合、計算順序テーブル60を参照することにより、計算順序を定めることが可能となる。
以上のように光源を一次元に配置すると仮定した場合、本実施形態によれば、第1の実施形態の場合のように消費電力を抑えることができるほか、計算順序テーブル60を参照することにより、照度不足を補うべき光源を第1の実施形態の場合よりも好適な順序で決定することができる結果、場合によってさらに消費電力を抑えることができる。また光源位置と被照明位置とが一意の対応関係にない場合、計算順序テーブル60を参照することにより、計算順序を定めることが可能となる。
例えば、第1の実施形態では、被照明位置に一致する光源位置の光源およびその右隣(右へ1つ目)の光源では当該被照明位置の照度が不足する場合、さらにその右隣(右へ2つ目)の光源の輝度を設定する構成となっている。しかし、本実施形態では、上記の場合、より近い左隣(左へ1つ目)の光源の輝度が設定されるよう、(計算順序テーブル60に格納される値を前述したように適宜に設定することにより)好適な輝度計算順序を設定することができる。したがって、本実施形態の構成では、上記のような場合には第1の実施形態の場合よりも消費電力を抑えることができる。
なお、以上の構成は、第1の実施形態において前述したと同様に二次元に拡張することにより、各光源がマトリクス状に(二次元で)配列される本実施形態における点灯輝度演算部10の動作を同様に説明することができ、同様の効果を奏する。
<5.第5の実施形態>
<5.1 全体的な構成および動作>
本発明の第5の実施形態に係る液晶表示装置2の構成は、図1に示す第1の実施形態に係る液晶表示装置2と同様であるが、エリアアクティブ駆動処理部5に備えられるLED出力値算出部15の構成は、図18に示す第4の実施形態における構成とは異なる。以下、図20を参照して説明する。
<5.1 全体的な構成および動作>
本発明の第5の実施形態に係る液晶表示装置2の構成は、図1に示す第1の実施形態に係る液晶表示装置2と同様であるが、エリアアクティブ駆動処理部5に備えられるLED出力値算出部15の構成は、図18に示す第4の実施形態における構成とは異なる。以下、図20を参照して説明する。
図20は、本実施形態におけるLED出力値算出部15の詳細な構成を示すブロック図である。このLED出力値算出部15は、図18に示す第4の実施形態におけると同様の必要照度算出部150、点灯輝度演算部10、輝度計算用バッファ20、影響度係数テーブル50、不足照度レジスタ40、必要輝度レジスタ80、最大輝度テーブル30、および計算順序テーブル60を備えるほか、後述する照度引き算を行うべき光源と被照明位置dとの対応関係を記憶する照度引き算テーブル61をさらに備える。
ここで、本実施形態では、第1から第3までの各実施形態とは異なり、第4の実施形態と同様に、光源位置xと被照明位置dとが必ずしも一意に対応していなくてもよい。このことから、被照明位置dを照らすべき光源の位置および輝度計算の順序を予め定めておくため、計算順序テーブル60が設けられている点は第4の実施形態と同様である。
そしてさらに、第2の実施形態の場合のように、既に輝度が設定された光源により照らされるべき照度を差し引くことにより不足照度restを算出する場合、光源位置xと被照明位置dとが一意に対応していないときには、被照明位置dを照らすべき光源の位置と、照度を差し引くための既に輝度が設定された光源の位置とを予め定めておく必要がある。
照度引き算テーブル61は、このような照度が差し引かれるべき光源を記憶する本実施形態の特徴的な構成要素であって、不足照度restを算出するときの被照明位置dと、照度が差し引かれるべき光源位置xとを関連付けて記憶する。
具体的にはこれらの値は、s(d)(k)=xという対応関係を示す各変数に与えられるべき値として関連付けられて格納されており、或る被照明位置dにおける不足照度restが算出される場合、カウンタ値kが1からxmaxまで1ずつ変化する場合において
差し引かれるべき光源位置xを示す形となっている。
差し引かれるべき光源位置xを示す形となっている。
例えば、被照明位置d=2における不足照度restの計算を行う場合、光源位置x=0およびX=1の光源LS0,LS1の照度を差し引く場合、照度引き算テーブル61は、s(d)(k)=xという対応関係を示す各変数に具体的な数値を代入し、s(2)(0)=0 、s(2)(1)=1 、s(2)(2)=−1、s(2)(3)=−1、…、というような形で上記計算順序を示す値を格納する。ここで、x=−1の場合は、照度が差し引かれるべき光源が存在しない、すなわち上記不足照度restの計算が終了することを示すものとする。
本実施形態では、このような照度引き算テーブル61を用いて行う(図19に示すステップS1030の処理に相当する)不足照度restの算出処理が第4の実施形態における同処理の内容とは異なるほかは、第4の実施形態の場合と同様の処理を行う。そこで以下では説明を簡易に行うため、光源を一次元に配置すると仮定したときの図19に示すステップS1030の処理内容に着目して説明する。
<5.2 点灯輝度演算部の動作>
第4の実施形態において前述した図19に示すステップS1030では、点灯輝度演算部10は、被照明位置dにおける不足照度restを、必要照度算出部150により決定される必要照度D(d)に等しくし、不足照度レジスタ40に書き込むが、本実施形態では、点灯輝度演算部10は、被照明位置dにおける不足照度restを、必要照度算出部150により決定される必要照度D(d)に等しくした後、さらに照度引き算テーブル61を参照して得られる光源により照らされるべき照度を差し引き、差し引かれた値を不足照度レジスタ40に書き込む。すなわち不足照度restは、次式(8)のように算出される。
ただし、d=0のときは、rest=D(d)である。
第4の実施形態において前述した図19に示すステップS1030では、点灯輝度演算部10は、被照明位置dにおける不足照度restを、必要照度算出部150により決定される必要照度D(d)に等しくし、不足照度レジスタ40に書き込むが、本実施形態では、点灯輝度演算部10は、被照明位置dにおける不足照度restを、必要照度算出部150により決定される必要照度D(d)に等しくした後、さらに照度引き算テーブル61を参照して得られる光源により照らされるべき照度を差し引き、差し引かれた値を不足照度レジスタ40に書き込む。すなわち不足照度restは、次式(8)のように算出される。
このように、第2の実施形態と同様、不足照度restは既に輝度が設定された光源により照らされるべき照度を差し引くことにより算出されるので、第1(または第4)の実施形態の場合よりもさらに消費電力を抑えることができ、不足照度restが補われるので正しい階調表示を行うことができる。
なお、前述したように、図19に示すステップS1081において、点灯輝度演算部10は、現時点での不足照度をrest’として、次回の処理で異なる光源により補われるべき照度としての不足照度restを算出し、図19に示すステップS1141において、計算順序テーブル60を参照して得られる順に次の光源が設定されるが、これらの光源は、上記ステップS1030において影響を与えるためその照度が差し引かれる光源とは重複しないように設定されている。すなわち計算順序テーブル60を参照することにより得られる光源と、照度引き算テーブル61を参照することにより得られる光源とは重複しないように設定されている。第2の実施形態の場合と同様に、重複すると照度不足が生じることがあるためである。
例えば、計算順序テーブル60は、以下のように計算順序を示す値を格納する。
r(0)(0)=0、r(0)(1)=1、r(0)(2)=−1、
r(1)(0)=1、r(1)(1)=2、r(1)(2)=−1、
r(2)(0)=2、r(2)(1)=3、r(2)(2)=−1、
r(3)(0)=3、r(3)(1)=−1
r(0)(0)=0、r(0)(1)=1、r(0)(2)=−1、
r(1)(0)=1、r(1)(1)=2、r(1)(2)=−1、
r(2)(0)=2、r(2)(1)=3、r(2)(2)=−1、
r(3)(0)=3、r(3)(1)=−1
この場合、照度引き算テーブル61は、計算順序テーブル60を参照することにより得られる光源とは重複しないよう、例えば以下に示す値を格納する。
S(0)(0)=−1、S(0)(1)=−1、S(0)(2)=−1、S(0)(3)=−1、
S(1)(0)=0 、S(1)(1)=−1、S(1)(2)=−1、S(1)(3)=−1、
S(2)(0)=0 、S(2)(1)=1 、S(2)(2)=−1、S(2)(3)=−1、
S(3)(0)=0 、S(3)(1)=1 、S(3)(2)=2 、S(3)(3)=−1
S(0)(0)=−1、S(0)(1)=−1、S(0)(2)=−1、S(0)(3)=−1、
S(1)(0)=0 、S(1)(1)=−1、S(1)(2)=−1、S(1)(3)=−1、
S(2)(0)=0 、S(2)(1)=1 、S(2)(2)=−1、S(2)(3)=−1、
S(3)(0)=0 、S(3)(1)=1 、S(3)(2)=2 、S(3)(3)=−1
以上のように計算順序テーブル60および照度引き算テーブル61に記憶される値を設定すれば、重複による照度不足が生じることはない。また、光源位置xと被照明位置dとが一意に対応すると仮定し、図15に示す例を本実施形態の場合に適用すると第2の実施形態と同様の結果になる。すなわち具体的な数値を代入する計算過程は省略するが、図15に示す光源LS0〜LS3の設定輝度の合計値Lsumは240となるのに対して、図12に示す各光源の設定輝度の合計値Lsumは320であり、本実施形態の構成は、第1の実施形態における構成よりもさらに消費電力を抑えることができることがわかる。
<5.3 効果>
以上のように光源を一次元に配置すると仮定した場合、本実施形態によれば、第2の実施形態と同様に消費電力を抑えることができるほか、照度引き算テーブル61を参照することにより、光源位置と被照明位置とが一意の対応関係にない場合でも、容易に不足照度restを算出することができる。
以上のように光源を一次元に配置すると仮定した場合、本実施形態によれば、第2の実施形態と同様に消費電力を抑えることができるほか、照度引き算テーブル61を参照することにより、光源位置と被照明位置とが一意の対応関係にない場合でも、容易に不足照度restを算出することができる。
なお、以上の構成は、第2の実施形態において前述したと同様に二次元に拡張することにより、各光源がマトリクス状に(二次元で)配列される本実施形態における点灯輝度演算部10の動作を同様に説明することができ、同様の効果を奏する。
<6.第6の実施形態>
<6.1 全体的な構成および動作>
本発明の第6の実施形態に係る液晶表示装置2の構成は、図1に示す第1の実施形態に係る液晶表示装置2と同様であり、エリアアクティブ駆動処理部5に備えられるLED出力値算出部15の構成は、図19に示す第4の実施形態における構成と同様であるが、点灯輝度演算部10による輝度設定動作を含む処理が異なる。すなわち本実施形態は、後述するように既に設定された輝度と必要輝度との加算値に着目した輝度計算を行う点に特徴を有している。
<6.1 全体的な構成および動作>
本発明の第6の実施形態に係る液晶表示装置2の構成は、図1に示す第1の実施形態に係る液晶表示装置2と同様であり、エリアアクティブ駆動処理部5に備えられるLED出力値算出部15の構成は、図19に示す第4の実施形態における構成と同様であるが、点灯輝度演算部10による輝度設定動作を含む処理が異なる。すなわち本実施形態は、後述するように既に設定された輝度と必要輝度との加算値に着目した輝度計算を行う点に特徴を有している。
以下、図21を参照して、光源を一次元に配置すると仮定した場合の本実施形態における点灯輝度演算部10の動作を説明する。なお、本実施形態において図19に示す対応するステップ番号の処理と同様の処理を行うものには、図21においても同一のステップ番号を付し、その説明を省略する。
<6.2 点灯輝度演算部の動作>
<6.2.1 光源を一次元に配置すると仮定した場合の点灯輝度演算部の動作>
図21は、本実施形態においてLEDユニットが直線上に(一次元)配置されるものと仮定した場合における点灯輝度演算部の処理手順を示すフローチャートである。図21に示されるステップS1000,S1021における点灯輝度演算部10の動作は、図19に示す第4の実施形態の場合と同様であるので、その説明を省略する。
<6.2.1 光源を一次元に配置すると仮定した場合の点灯輝度演算部の動作>
図21は、本実施形態においてLEDユニットが直線上に(一次元)配置されるものと仮定した場合における点灯輝度演算部の処理手順を示すフローチャートである。図21に示されるステップS1000,S1021における点灯輝度演算部10の動作は、図19に示す第4の実施形態の場合と同様であるので、その説明を省略する。
次に、ステップS1033において、点灯輝度演算部10は、被照明位置dにおける不足照度restを、必要照度算出部150により決定される必要照度D(d)に等しくした後、さらに第5の実施形態におけるような照度引き算テーブル61を参照することなく、全ての光源(LS0〜LSxmax)により照らされるべき照度を差し引き、差し引かれた値を不足照度レジスタ40に書き込む。すなわち不足照度restは、次式(9)のように算出される。
ただし、d=0のときは、rest=D(d)である。
このように、第2の実施形態と同様、不足照度restは既に輝度が設定された光源により照らされるべき照度を差し引くことにより算出されるので、第1(または第4)の実施形態の場合よりもさらに消費電力を抑えることができ、不足照度restが補われるので正しい階調表示を行うことができる。また、第5の実施形態におけるような照度引き算テーブル61を省略することができる。
続いて、図21に示されるステップS1040における点灯輝度演算部10の動作は、図19に示す第4の実施形態の場合と同様であるので、同一のステップ番号を付してその説明を省略する。
次にステップS1052において、点灯輝度演算部10は、第3の実施形態の場合と異なり、ステップS1040において算出され必要輝度レジスタ80に保持されている必要輝度aが0以下である場合、必要輝度aが0より大きく、かつ輝度計算用バッファ20に記憶されている設定輝度L(x)と必要輝度aとの加算値であるL(x)+aが当該光源に設定可能な輝度の最大値lmax(x)以下である場合、または必要輝度aが0より大きく、かつ加算値であるL(x)+aが当該最大値lmax(x)より大きい場合のいずれであるかを判定する。
このステップS1052における判定の結果、必要輝度aが0以下である場合、輝度計算用バッファ20に記憶されている設定輝度L(x)は変更されることなく処理はステップS1100へ進む。
また、上記ステップS1051における判定の結果、必要輝度aが0より大きくかつ加算値であるL(x)+aが光源に設定可能な輝度の最大値lmax(x)以下である場合、照度不足が生じるおそれがないので、点灯輝度演算部10は、設定輝度L(x)を加算値であるL(x)+aに等しくし、当該設定輝度L(x)を輝度計算用バッファ20に記憶する(ステップS1061)。このように設定輝度L(x)を定めれば、第2、第3、および第5の実施形態における構成では、不足照度restから引き算を行った照度に基づき光源の輝度を算出する場合に必要照度に満たないこととしても、本実施形態においては加算値であるL(x)+aを新たな設定輝度L(x)とするので上記のような不足が生じることはなく、不足照度を確実に他の光源で補うことができる。その後、処理はステップS1120へ進む。
さらに、上記ステップS1051における判定の結果、加算値であるL(x)+aが最大値lmax(x)より大きい場合、点灯輝度演算部10は、最大値lmax(x)から当該設定輝度L(x)を差し引いた値を必要輝度aに等しくし、必要輝度レジスタ80に書き込んだ後、設定輝度L(x)を最大値lmax(x)に等しくし、当該設定輝度L(x)を輝度計算用バッファ20に記憶する(ステップS1072)。しかし、上記設定輝度L(x)で照明を行う光源LS(x)だけでは、当該被照明位置dにおける不足照度restを解消するのに足りない場合がある。
そこでステップS1120において、点灯輝度演算部10は、現時点での不足照度をrest’として、次回の処理で異なる光源により補われるべき照度としての不足照度restを次式(10)に基づき算出し、算出値を不足照度レジスタ40に書き込む。
rest=rest’−a×f(d)(x) …(10)
rest=rest’−a×f(d)(x) …(10)
続いてステップS1130において、点灯輝度演算部10は、不足照度restが0以下であるか否かを判定する。この判定の結果、0以下である場合(ステップS1130においてYesである場合)、処理はステップS1100へ進む。
また判定の結果、不足照度restが0より大きい場合(ステップS1130においてNoである場合)、この照度不足を補う処理を行う必要があるので、ステップS1141において、点灯輝度演算部10は、次の輝度計算対象となる光源位置を得るため、計算順位zの値を1だけインクリメントし、計算順序テーブル60を参照することにより、次の光源位置xを設定する。
次にステップS1091において、点灯輝度演算部10は、光源位置xの設定が終了したか、すなわち前述の例ではz=−1であるか否かを判定する。判定の結果、z=−1である場合(ステップS1091においてYesである場合)、処理はステップS1100へ進む。また判定の結果、z=−1でない場合(ステップS1091においてNoである場合)、処理はステップS1040へ戻りステップS1081において算出された不足照度restに基づき必要輝度aが算出され、必要輝度aが0以下となるか、不足照度restが0以下となるか、または光源位置xの設定が終了するまで上記処理が繰り返される(S1091→S1040→S1052→…→S1130→S1141→S1091)。
続くステップS1100,S1110における点灯輝度演算部10の動作は、図11に示す第1の実施形態の場合と同様であるので、その説明を省略する。
このように照度不足が生じないよう各光源の設定輝度L(x)が定められるので、例えば故障や経年劣化などの原因により特定の光源の最大輝度だけが低下する場合に、当該特定の光源の輝度低下による影響(典型的には対応する被照明位置における照度低下)を他の光源により解消されるよう各光源の輝度が設定される。この点で、第3の実施形態の場合よりも確実に照度不足を解消することができる。以下、図22を参照して具体的に説明する。
図22は、上記処理により算出される各光源の設定輝度を、対応する被照明位置の必要照度とともに示す図である。なお、ここでの計算順序テーブル60は、以下のように計算順序を示す値を格納するものとする。
r(0)(0)=0、r(0)(1)=1、r(0)(2)=−1、
r(1)(0)=1、r(1)(1)=2、r(1)(2)=0 、r(1)(3)=−1、
r(2)(0)=2、r(2)(1)=3、r(2)(2)=1 、r(2)(3)=−1、
r(3)(0)=3、r(3)(1)=2、r(3)(2)=−1
r(0)(0)=0、r(0)(1)=1、r(0)(2)=−1、
r(1)(0)=1、r(1)(1)=2、r(1)(2)=0 、r(1)(3)=−1、
r(2)(0)=2、r(2)(1)=3、r(2)(2)=1 、r(2)(3)=−1、
r(3)(0)=3、r(3)(1)=2、r(3)(2)=−1
まず図22に示される設定輝度L(0)は、上記に示す処理および図21に示される処理手順にしたがって計算されたものである。すなわち、ステップS1040において、必要輝度a=rest/f(0)(0)=24/0.6=40と計算される。よって、必要輝度aと初期値の設定輝度L(0)=0の加算値は、最大値lmax(x)=100以下であるので、ステップS1061において設定輝度L(0)は、加算値であるL(0)+a=40とされる。
次に、設定輝度L(1)については、まずステップS1033において、不足照度rest=D(1)−f(1)(0)×L(0)=100−0.4×40=84と計算されるので、必要輝度a=rest/f(1)(1)=84/0.6=140となり、これは最大値lmax(1)より大きいので、ステップS1072において、必要輝度aはlmax(1)−L(1)=50と計算され、また設定輝度L(1)は最大値lmax(1)=50と計算される。さらにステップS1120において不足照度restは、rest’−a×f(1)(1)=84−50×0.6=54と計算される。
続いて計算順序テーブル60に記憶されるr(1)(1)=2を参照して、この不足照度restは、まず光源LS(2)で補うことになる。そのための設定輝度L(2)は、まず必要輝度a=rest/f(1)(2)=54/0.4=135となり、これは最大値lmax(2)を超えるので、ステップS1072において、必要輝度aはlmax(2)−L(2)=100と計算され、また設定輝度L(2)は最大値lmax(2)=100と計算される。さらにステップS1120において不足照度restは、rest’−a×f(1)(1)=54−100×0.4=14と計算される。
このようにまだ不足照度restが0より大きいので、計算順序テーブル60に記憶されるr(1)(2)=0を参照して、この不足照度restは、さらに光源LS(0)で補うことになる。そのための設定輝度L(0)は、必要輝度a=rest/f(1)(0)=14/0.4=35となり、この必要輝度aと設定輝度L(0)との加算値はL(0)+a=75であって最大値lmax(0)以下であるので、ステップS1061において設定輝度L(0)は、加算値であるL(0)+a=75とされる。そして、ステップS1120において不足照度restは、rest’−a×f(1)(0)=14−35×0.4=0と計算されるので、被照明位置d=1における輝度計算が終了する。
次に計算順序テーブル60に記憶されるr(2)(0)=2を参照して、設定輝度L(2)について求める。まずステップS1033において、不足照度rest=D(2)−f(2)(1)×L(1)−f(2)(2)×L(2)=24−0.4×50−0.6×100=−56となり、S1040において、必要輝度a=rest/f(2)(2)=−56/0.6=−93.33…となる。この必要輝度aは0以下なので、 光源LS2の設定輝度L(2)は100のまま変更されず、被照明位置d=2における輝度計算が終了する。
最後に、計算順序テーブル60に記憶されるr(3)(0)=3を参照して、設定輝度L(3)について求めると、まずステップS1033において、不足照度rest=D(3)−f(3)(2)×L(2)=48−0.4×100=8となり、S1040において、必要輝度a=rest/f(3)(3)=8/0.6=13.33…となるので、ステップS1033において、光源LS3の設定輝度L(3)は13.3と計算され、全ての輝度計算が終了する。
以上より、被照明位置d=1における実際の照度Dr(1)を計算すると、Dr(1)=50×0.6+75×0.4+100×0.4=100となり、必要照度D(1)=100を満たすことがわかる。このように光源LS(1)の最高輝度が低下している場合において、第3の実施形態における処理手順で各光源の輝度を決定すると、その被照明位置d=1における実際の照度は必要照度に満たなかったのに対して、本実施形態における処理手順で各光源の輝度を決定すると、各被照明位置における実際の照度は全て必要照度に満たすことになる。
<6.2.2 光源を二次元に配置する場合の点灯輝度演算部の動作>
次に、以上の例を二次元に拡張することにより、各光源がマトリクス状に(二次元で)配列される本実施形態における点灯輝度演算部10の動作を説明する。
次に、以上の例を二次元に拡張することにより、各光源がマトリクス状に(二次元で)配列される本実施形態における点灯輝度演算部10の動作を説明する。
図23は、本実施形態における点灯輝度演算部の処理手順を示すフローチャートである。なお、この図23に示される各処理に対しては、図14および図21において類似する処理が記載されている場合には同一の番号を付している。
まず、図23におけるステップS1001〜S1016までの各処理は、図14に示される第1の実施形態の場合とほぼ同様であるので、その説明を省略する。
次に、ステップS1035において、点灯輝度演算部10は、不足照度restを、必要照度算出部150により決定される必要照度D(x、y)に等しくした後、全ての光源により照らされるべき照度を差し引き、差し引かれた値を不足照度restとして不足照度レジスタ40に書き込む。すなわち不足照度restは、次式(11)のように算出される。
ただし、ここでは0≦x+l≦xmax,0≦y+k≦ymaxの範囲内のみを計算するものとする。例えば、(x,y)=(0,0)であってかつ(l,k)=(−pmax,−qmax)のように、(x+l)または(y+k)が負の数になったり、(x,y)=(xmax,ymax)であってかつ、(m,n)=(pmax,qmax)のように、(x+l)がxmaxを超えたり、(y+k)がymaxを超える場合は、光源が実際には存在しないので、前述した領域判定処理を行い、計算を行わないものとする。
続いてステップS1045において、点灯輝度演算部10は、図14に示される第1の実施形態の場合と同様に光源(x,y)における必要な輝度aを求め、さらにステップS1055以降の処理も、図14に示される第1の実施形態の処理と、この処理のうちの輝度計算処理を、図21に示されるように既に設定された輝度と必要輝度との加算値に着目した処理が行われるので、詳しい説明は省略する。ただし、第1の実施形態の場合とは異なり、(p、q)は9つの組み合わせが考えられ、またカウンタ値rは9となる点は異なる。以下、図24および図25を参照して具体的に説明する。
図24は、上記処理により算出される各光源の設定輝度を、対応する被照明位置の必要照度と、影響度とともに示す図である。また、図25は、上記処理の途中で算出される各光源の設定輝度を順に示す図である。
まず図25(a)に示すように、各光源の設定輝度L(x,y)を0に初期化する。次に(x,y)=(0,0)について、(p,q)=(0,0)とし、不足照度rest、必要輝度a、設定輝度L(0,0)を求めると、不足照度rest=D(0,0)=80と計算され、必要輝度a=rest/f(0,0)=80/0.5=160と計算されるので、加算値L(0,0)+a=0+160=160となって、最大輝度lmax(0,0)を超えるため、不足照度rest=rest’−(lmax(0,0)−L(0,0))×f(0,0)=80−(100−0)×0.5=30と計算される。以上より、設定輝度はL(0,0)=lmax(0,0)=100と計算される。
ここで、不足照度restを(p,q)=(1,0)として、光源LS(1,0)で補う場合、その必要輝度a=rest/f(1,0)=30/0.25=120と計算され、加算値L(1,0)+a=0+120=120となって、最大輝度lmax(1,0)を超えるため、不足照度rest=rest’−(lmax(1,0)−L(1,0))×f(1,0)=30−(100−0)×0.25=5と計算される。以上より、設定輝度L(1,0)=lmax(1,0)=100と計算される。
さらに、上記不足照度restを(p,q)=(0,1)として、光源LS(0,1)で補う場合、その必要輝度a=rest/f(0,1)=5/0.25=20と計算され、加算値L(0,1)+a=0+20=20となるので、設定輝度L(0,1)=20と計算される。また、不足照度rest=rest’−a×f(0,1)=5−20×0.25=0となるので、(x,y)=(0,0)についての輝度計算が終了する。この結果、各光源の設定輝度は、図25(b)に示す値となる。
次に(x,y)=(1,0)について、(p,q)=(0,0)とし、不足照度rest、必要輝度a、設定輝度L(1,0)を求めると、不足照度rest=D(1,0)−L(0,0)×f(−1,0)−L(1,0)×f(0,0)=30−100×0.25−100×0.5=−45と計算され、必要輝度a=rest/f(0,0)=−45/0.5=−90と計算される。この必要輝度は0以下であるので、(x,y)=(1,0)についての輝度計算が終了する。この結果、各光源の設定輝度は、図25(c)に示す値となる。
次に(x,y)=(2,0)について、(p,q)=(0,0)とし、不足照度rest、必要輝度a、設定輝度L(2,0)を求めると、不足照度rest=D(2,0)−L(1,0)×f(−1,0)=50−100×0.25=25と計算され、必要輝度a=rest/f(0,0)=25/0.5=50と計算され、加算値L(2,0)+a=0+50=50となるので、設定輝度L(2,0)=50と計算される。また不足照度rest=rest’−a×f(0,0)=25−50×0.5=0となるので、(x,y)=(2,0)についての輝度計算が終了する。この結果、各光源の設定輝度は、図25(d)に示す値となる。
次に(x,y)=(3,0)について、(p,q)=(0,0)とし、不足照度rest、必要輝度a、設定輝度L(3,0)を求めると、不足照度rest=D(3,0)−L(2,0)×f(−1,0)=100−50×0.25=87.5と計算され、必要輝度a=rest/f(0,0)=87.5/0.5=175と計算されるので、加算値L(3,0)+a=0+175=175となり、最大輝度lmax(3,0)を超えるため、設定輝度L(3,0)=lmax(3,0)=100と計算される。
また、不足照度rest=rest’−(lmax(3,0)−L(3,0))×f(0,0)=87.5−(100−0)×0.5=37.5と計算されるので、この不足照度restを(p,q)=(1,0)として、光源LS(4,0)で補う場合、必要輝度a=rest/f(1,0)=37.5/0.25=150と計算され、加算値L(4,0)+a=0+150=150となって、最大輝度lmax(4,0)を超えるため、設定輝度L(4,0)=lmax(4,0)=100と計算される。
また、不足照度rest=rest’−(lmax(4,0)−L(4,0))×f(1,0)=37.5−(100−0)×0.25=12.5と計算され、この不足照度を(p,q)=(0,1)として、光源LS(3,1)で補償する場合、必要輝度a=rest/f(0,1)=12.5/0.25=50と計算され、加算値L(3,1)+a=0+50=50となるので、設定輝度L(3,1)=50となる。また、不足照度rest=rest’−a×f(0,1)=12.5−50×0.25=0となるので、(x,y)=(3,0)についての輝度計算が終了する。この結果、各光源の設定輝度は、図25(e)に示す値となる。
以上のような処理を全ての被照明位置について繰り返すことにより、図24に示す設定輝度L(x,y)が得られる。この場合、全ての光源の設定輝度の合計値はLsum=1420となる。
ここで、例えば従来のように、不足照度が生じないよう単純に各光源を最大輝度で点灯する場合、その合計値は2400となるので、この値よりも本実施形態における合計値Lsumは相当小さくなり、消費電力も相当小さくなる。
また、従来のように不足照度が生じる点は無視して、直下の光源でのみ対応する位置の必要照度を満たすように各光源の輝度を設定する場合は、例えば図26に示す結果となる。図26は、上記従来の処理方法により算出される各光源の設定輝度を、対応する被照明位置の必要照度と、影響度とともに示す図である。図26に示すように、直下の光源の影響度は0.5であるので、各光源の輝度合計値はLsum=2190となる。したがって、本実施形態における合計値Lsumの方が相当小さくなるので、消費電力も相当小さくなる。
次に、このように光源を二次元に配置する構成において、特定の光源の輝度が低下した場合について、当該特定の光源の輝度低下による影響を他の光源により解消できることを図27を参照して具体的に説明する。
図27は、特定の光源の輝度が低下した場合において、上記実施形態により算出される各光源の設定輝度を、対応する被照明位置の必要照度と、影響度とともに示す図である。なお、図27に示す左側の最大輝度lmax(x,y)は特定の光源の輝度が低下していない場合であって、その右側の最大輝度lmax(x,y)は特定の光源LS(3,2)の輝度が低下している場合である。また、それぞれの場合についての各光源の設定輝度が上記最大輝度の下方に示されている。
ここでlmax(3,2)=0となっている(3,2)の実際の照度Dr(3,2)を計算すると、Dr(3,2)=L(3,2)×f(0,0)+L(3,1)×f(0,−1)+L(2,2)×f(−1,0)+L(4,2)×f(1,0)+L(3,3)×f(0,1)=0+55×0.25+67.5×0.25+100×0.25+95×0.25=79.375と計算され、この値は必要照度D(3,2)=60を超えていることがわかる。したがって、光源LS(3,2)が例えば故障することにより点灯しない場合でも本実施形態の構成により、必要照度を全て満たすことができる。
<6.3 効果>
以上のように、本実施形態によれば、第1の実施形態の場合のように消費電力を抑えることができるほか、特定の光源の最大輝度が低下する場合に、当該特定の光源の輝度低下による影響(典型的には対応する被照明位置における照度低下)を他の光源により解消することができる。
以上のように、本実施形態によれば、第1の実施形態の場合のように消費電力を抑えることができるほか、特定の光源の最大輝度が低下する場合に、当該特定の光源の輝度低下による影響(典型的には対応する被照明位置における照度低下)を他の光源により解消することができる。
<7.第7の実施形態>
<7.1 全体的な構成および動作>
本発明の第4の実施形態に係る液晶表示装置2の構成は、図1に示す第1の実施形態に係る液晶表示装置2と同様であるが、エリアアクティブ駆動処理部5に備えられるLED出力値算出部15の構成は、図18に示す第4の実施形態における構成とは異なる。以下、図28を参照して説明する。
<7.1 全体的な構成および動作>
本発明の第4の実施形態に係る液晶表示装置2の構成は、図1に示す第1の実施形態に係る液晶表示装置2と同様であるが、エリアアクティブ駆動処理部5に備えられるLED出力値算出部15の構成は、図18に示す第4の実施形態における構成とは異なる。以下、図28を参照して説明する。
図28は、本実施形態におけるLED出力値算出部15の詳細な構成を示すブロック図である。このLED出力値算出部15は、図18に示す第4の実施形態におけると同様の必要照度算出部150、点灯輝度演算部10、輝度計算用バッファ20、影響度係数テーブル50、不足照度レジスタ40、必要輝度レジスタ80、最大輝度テーブル30、および計算順序テーブル60を備えるほか、後述する補正係数を照度計算が行われる光源と関連付けて記憶する補正係数テーブル70をさらに備える。
この補正係数テーブル70は、光源xについて補正係数ff(x)=0〜1.0の値を記憶している。この補正係数ff(x)は、後述するように最初に輝度計算される光源の輝度に対して補正係数を乗算することによりその輝度を低減させ、結果的に周囲の光源の輝度を増加させる。このことにより当該最初に輝度計算される光源の負担を軽減し、負荷を分散することができる。このように負荷を分散させることにより、特定の光源の劣化が進むことを防止できるほか、消費電力を低減することができる。
以下、図29を参照して、光源を一次元に配置すると仮定した場合の本実施形態における点灯輝度演算部10の動作を説明する。なお、本実施形態において第6の実施形態の処理を示す図21に示す対応するステップ番号の処理と同様の処理を行うものには、図21においても同一のステップ番号を付し、その説明を省略する。
<7.2 点灯輝度演算部の動作>
図29は、本実施形態においてLEDユニットが直線上に(一次元)配置されるものと仮定した場合における点灯輝度演算部の処理手順を示すフローチャートである。図29に示されるステップS1000,S1021,S1033における点灯輝度演算部10の動作は、図21に示す第6の実施形態の場合と同様であるので、その説明を省略する。
図29は、本実施形態においてLEDユニットが直線上に(一次元)配置されるものと仮定した場合における点灯輝度演算部の処理手順を示すフローチャートである。図29に示されるステップS1000,S1021,S1033における点灯輝度演算部10の動作は、図21に示す第6の実施形態の場合と同様であるので、その説明を省略する。
次に、ステップS1041において、点灯輝度演算部10は、次式(12)に示すように、不足照度レジスタ40に保持されている不足照度restを、影響度係数テーブル50に保持される影響度f(d)(x)で除算し、その結果に対して補正係数テーブル70に保持される補正係数ff(x)を乗算することにより、光源LS(x)の必要輝度aを算出し、算出された値を必要輝度レジスタ80に書き込む。
a=rest/f(d)(x)×ff(x) (0<f(d)(x))…(12)
ただし、影響度f(d)(x)=0であるときは必要輝度a=0とする。影響が出ない当該光源による照明は不要だからである。なお、この場合には以下の判定処理は必要ないので、処理をステップS1100へ進めてもよい。
a=rest/f(d)(x)×ff(x) (0<f(d)(x))…(12)
ただし、影響度f(d)(x)=0であるときは必要輝度a=0とする。影響が出ない当該光源による照明は不要だからである。なお、この場合には以下の判定処理は必要ないので、処理をステップS1100へ進めてもよい。
続いて、図29に示されるステップS1052における点灯輝度演算部10の判定動作と、それ以降の処理は図21に示す第6の実施形態の場合と同様であるので、同一のステップ番号を付してその説明を省略する。
ただし、本実施形態ではステップS1091において、点灯輝度演算部10は、光源位置xの設定が終了したか、すなわち前述の例ではz=−1であるか否かを判定し、その判定の結果、z=−1でない場合(ステップS1191においてNoである場合)、第6の実施形態の場合のように処理がステップS1041へ戻るのではなく、第6の実施形態の場合のステップS1040における処理に相当する本実施形態のステップS1150の処理が行われる。
すなわちこのステップS1150において、点灯輝度演算部10は、前述したステップS1041におけるように補正係数ff(x)を使用せず、上記ステップS1040と同様に、上式(2)に基づき2番目以降の光源LS(x)の必要輝度aを算出し、算出された値を必要輝度レジスタ80に書き込む。
その後、処理はステップS1052の処理へ進む。さらにその後はステップS1081において算出された不足照度restに基づき必要輝度aが算出され、必要輝度aが0以下となるか、不足照度restが0以下となるか、または光源位置xの設定が終了するまで上記処理が繰り返される(S1091→S1050→S1052→…→S1130→S1141→S1091)。この点は第6の実施形態の場合と同様である。
このように最初に輝度計算される光源に対する必要照度の算出については、ステップS1041において補正係数ff(x)を使用し、その後に輝度計算される光源に対する必要照度の算出については、ステップS1050において補正係数ff(x)を使用しないことから、最初に輝度計算される光源の負担が軽減され、負荷を分散することができる。以下、図30を参照して具体的に説明する。
図30は、上記処理により算出される各光源の設定輝度を、対応する被照明位置の必要照度とともに示す図である。なお、ここでの計算順序テーブル60は、第6の実施形態の場合とは異なり、以下のように計算順序を示す値を格納するものとする。
r(0)(0)=0、r(0)(1)=1、r(0)(2)=−1、
r(1)(0)=1、r(1)(1)=2、r(1)(2)=−1、
r(2)(0)=2、r(2)(1)=3、r(2)(2)=−1、
r(3)(0)=3、r(3)(1)=−1
r(0)(0)=0、r(0)(1)=1、r(0)(2)=−1、
r(1)(0)=1、r(1)(1)=2、r(1)(2)=−1、
r(2)(0)=2、r(2)(1)=3、r(2)(2)=−1、
r(3)(0)=3、r(3)(1)=−1
まず図30に示される設定輝度L(0)は、上記に示す処理および図29に示される処理手順にしたがって計算されたものである。すなわち、ステップS1040において、必要輝度a=rest/f(0)(0)=24/0.6×0.9=36と計算される。よって、必要輝度aと初期値の設定輝度L(0)=0の加算値は、最大値lmax(x)=100以下であるので、ステップS1061において設定輝度L(0)は、加算値であるL(0)+a=36とされる。
次にステップS1121において、不足照度rest=rest’−L(0)×f(0)(0)=24−36×0.6=2.4と計算される。この不足分は、計算順序テーブル60を参照するとr(0)(1)=1であるので、光源LS1で補償される。
続いてステップS1151において、この光源LS1の必要輝度a=rest/f(0)(1)=2.4/0.4=6と計算される。よって、光源LS1の輝度L(1)=a=6となる。
次に、被照明位置d=1における必要照度D(1)に基づき、光源LS1の設定輝度L(1)を求めると、不足照度rest=D(1)−f(1)(0)×L(0)−f(1)(1)×L(1)=100−0.4×36−0.6×6=82と計算され、必要輝度a=rest/f(1)(1)×ff(1)=82/0.6×0.9=123と計算されるので、加算値L(1)+a=6+123=129と計算される。これは光源LS1の最大輝度値lmax(1)=100より大きいので、ステップS1072において設定輝度L(1)=100と計算される。
続いて、ステップS1120において、不足照度rest=rest’−(lmax(1)−L(1))×f(1)(1)=82−(100−6)×0.6=25.6と計算される。
この不足分は、計算順序テーブル60を参照するとr(1)(1)=2であるので、光源LS2で補償される。この光源LS2の必要輝度a=rest/f(1)(2)=25.6/0.4=64と計算され、加算値L(2)+a=0+64=64となるので、設定輝度L(2)=64と計算される。このときの不足照度rest=rest’−a×f(1)(2)=25.6−64×0.4=0となるので、被照明位置d=1における輝度計算は終了する。
次に、被照明位置d=2における必要照度D(2)に基づき、光源LS2の設定輝度L(2)を求めると、不足照度rest=D(2)−f(2)(1)×L(1)−f(2)(2)×L(2)=24−0.4×100−0.6×64=−54.4と計算され、必要輝度a=rest/f(2)(2)×ff(2)=−54.4/0.6×0.9=−81.6と計算される。この必要輝度aは0以下であるので、設定輝度L(2)=64は変更されず、被照明位置d=2における輝度計算は終了する。
次に、被照明位置d=3における必要照度D(3)に基づき、光源LS3の設定輝度L(3)を求めると、不足照度rest=D(3)−f(3)(2)×L(2)=48−0.4×64=22.4と計算され、必要輝度a=rest/f(3)(3)×ff(3)=22.4/0.6×1.0=37.33…と計算され、設定輝度L(3)=37.3と計算され、全ての被照明位置における計算が終了する。
以上より、被照明位置d=1における実際の照度Dr(1)を計算すると、Dr(1)=100×0.6+36×0.4+64×0.4=100となり、必要照度D(1)=100を満たすことがわかる。また、図30に示す光源LS0〜LS3の設定輝度の合計値Lsum(=L(0)+L(1)+L(2)+L(3))は237.3であるのに対して、図15に示す各光源の設定輝度の合計値Lsumは240であり、第1および第2の実施形態における場合よりも消費電力を低減することができることがわかる。
<7.3 効果>
以上のように、本実施形態によれば、第1および第2の実施形態の場合のように消費電力を抑えることができるほか、補正係数ff(x)を使用することにより、結果的に負荷を分散させ、諸費電力をさらに低減することができる。
以上のように、本実施形態によれば、第1および第2の実施形態の場合のように消費電力を抑えることができるほか、補正係数ff(x)を使用することにより、結果的に負荷を分散させ、諸費電力をさらに低減することができる。
なお、以上の構成は、第1の実施形態において前述したと同様に二次元に拡張することにより、各光源がマトリクス状に(二次元で)配列される本実施形態における点灯輝度演算部10の動作を同様に説明することができ、同様の効果を奏する。
<8.第8の実施形態>
<8.1 全体的な構成および動作>
本発明の第8の実施形態に係る液晶表示装置2の構成は、図1に示す第1の実施形態に係る液晶表示装置2と同様であり、エリアアクティブ駆動処理部5に備えられるLED出力値算出部15の構成は、図21に示す第7の実施形態における構成と同様であるが、点灯輝度演算部10による輝度設定動作を含む処理が異なる。すなわち本実施形態は、後述するように不足照度を補う光源の輝度計算を同時に(一括して)行う点に特徴を有している。
<8.1 全体的な構成および動作>
本発明の第8の実施形態に係る液晶表示装置2の構成は、図1に示す第1の実施形態に係る液晶表示装置2と同様であり、エリアアクティブ駆動処理部5に備えられるLED出力値算出部15の構成は、図21に示す第7の実施形態における構成と同様であるが、点灯輝度演算部10による輝度設定動作を含む処理が異なる。すなわち本実施形態は、後述するように不足照度を補う光源の輝度計算を同時に(一括して)行う点に特徴を有している。
以下、図31を参照して、光源を一次元に配置すると仮定した場合の本実施形態における点灯輝度演算部10の動作を説明する。なお、本実施形態において図21に示す対応するステップ番号の処理と同様の処理を行うものには、図31においても同一のステップ番号を付し、その説明を省略する。
<8.2 点灯輝度演算部の動作>
<8.2.1 光源を一次元に配置すると仮定した場合の点灯輝度演算部の動作>
図31は、本実施形態においてLEDユニットが直線上に(一次元)配置されるものと仮定した場合における点灯輝度演算部の処理手順を示すフローチャートである。
<8.2.1 光源を一次元に配置すると仮定した場合の点灯輝度演算部の動作>
図31は、本実施形態においてLEDユニットが直線上に(一次元)配置されるものと仮定した場合における点灯輝度演算部の処理手順を示すフローチャートである。
ここで、図31に示されるステップS1000〜S1120における点灯輝度演算部10の動作は、図21に示す第6の実施形態の場合とほぼ同様であるので、同一のステップ番号を付してその説明を省略する。
次に、ステップS1130において、点灯輝度演算部10は、不足照度restが0以下であるか否かを判定し、この判定の結果、0以下である場合(ステップS1130においてYesである場合)、以降の処理(ステップS1100,S1110)が行われる点は、第6の実施形態の場合と同様である
しかし、上記判定の結果、不足照度restが0より大きい場合(ステップS1130においてNoである場合)、この照度不足を補う処理としてステップS1150において、点灯輝度演算部10は、近傍の輝度計算対象となる光源全てについて一括して輝度計算処理を行う点が、第6の実施形態の場合とは異なる。そして、この計算が終了すると、当該照明位置に対する全ての光源の輝度計算が終了することになり、処理はステップS1100へ進む。このように本実施形態ではステップS1150における上記処理に特徴を有しているので、以下、図32を参照してこの処理の詳しい内容を説明する。
図32は、図31における点灯輝度演算部の一括計算処理(ステップS1150)の詳しい処理手順を示すフローチャートである。図32に示されるステップS1160において、点灯輝度演算部10は、被照明位置dにおける現時点での不足照度rest’とし、この不足照度rest’に対して全ての光源(LS0〜LSxmax)により照らされるべき照度を積算し、積算された値を不足照度レジスタ40に書き込む。すなわち不足照度restは、次式(13)のように算出される。
このように、不足照度restは既に輝度が設定された光源により照らされるべき照度が積算されるので、前回の算出時点で差し引かれたこれらの照度の積算値が不足照度restに戻される結果となる。
次に、図32に示されるステップS1043において、点灯輝度演算部10は、次式(14)に示すように、不足照度レジスタ40に保持されている不足照度restを、影響度係数テーブル50に保持される全ての光源(LS0〜LSxmax)についての影響度f(d)(x)の積算値(ただしこの積算値は0より大きいものとする)で除算することにより、光源LS(x)の必要輝度aを算出する。
ただし、上記積算値が0の場合には必要輝度aは0であるものとする。
続いてステップS1053において、点灯輝度演算部10は、第3の実施形態の場合と同様に、ステップS1043において算出された必要輝度aが、輝度計算用バッファ20に記憶されている設定輝度L(x)以下である場合、当該設定輝度L(x)より大きくかつ当該光源に設定可能な輝度の最大値lmax(x)以下である場合、または当該最大値lmax(x)より大きい場合のいずれであるかを判定する。
このステップS1053における判定の結果、必要輝度aが設定輝度L(x)以下である場合、輝度計算用バッファ20に記憶されている設定輝度L(x)は変更されることなく処理はステップS1143へ進む。なお、既に計算済みの被照明位置における照度に不足が生じないよう設定輝度L(x)が変更されないことは前述と同様である。
また、上記ステップS1053における判定の結果、必要輝度aが設定輝度L(x)より大きくかつ光源に設定可能な輝度の最大値lmax(x)以下である場合、上記のように他の被照明位置で照度不足が生じるおそれがないので、点灯輝度演算部10は、設定輝度L(x)を必要輝度aに等しくし、当該設定輝度L(x)を輝度計算用バッファ20に記憶する(ステップS1063)。その後、処理はステップS1143へ進む。
さらに、上記ステップS1053における判定の結果、必要輝度aが最大値lmax(x)より大きい場合、点灯輝度演算部10は、設定輝度L(x)を最大値lmax(x)に等しくし、当該設定輝度L(x)を輝度計算用バッファ20に記憶する(ステップS1073)。その後、処理はステップS1143へ進む。
続いてステップS1143において、点灯輝度演算部10は、次の輝度計算対象となる光源位置を得るため、計算順位zの値を1だけインクリメントし、計算順序テーブル60を参照することにより、次の光源位置xを設定する。前述の例では、計算順序テーブル60を参照することにより、次の光源位置xとして、r(d)(z)=r(0)(1)=1が得られる。
次にステップS1093において、点灯輝度演算部10は、光源位置xの設定が終了したか、すなわち前述の例ではz=−1であるか否かを判定する。判定の結果、z=−1である場合(ステップS1093においてYesである場合)、上記一連の処理は終了し、前述した図31に示すステップS1100における処理に復帰する。また判定の結果、z=−1でない場合(ステップS1193においてNoである場合)、処理はステップS1050へ戻り、光源位置xの設定が終了するまで上記処理が繰り返される(S1093→S1053→…→S1093)。
なお、上記では最初の光源について輝度計算を行った後、その不足照度を補うべき2番目以降の光源について、その設定輝度を一括して求める場合を例に説明したが、上記2番目以降の光源を複数のグループに分け、グループ毎に不足照度とそれに基づく必要輝度を求め、グループ毎に設定輝度を求めてもよい。
このように本実施形態では、不足照度を補う光源の輝度計算を同時に(一括して)行うことができるので、これらを順に行う場合よりも演算回数を低減し、演算時間を短くすることができる。次にこのような処理により、消費電力が低減され、かつ不足照度を満たすように各光源の輝度が設定されることを、具体的な数値を例に説明する。
図33は、上記処理により算出される各光源の設定輝度を、対応する被照明位置の必要照度とともに示す図である。なお、ここでの計算順序テーブル60は、第6の実施形態と同一の値を格納するものとする。
まず図33に示される設定輝度L(0)について計算すると、被照明位置d=0のとき、計算順序テーブル60を参照すると光源位置x=0となる。このときの不足照度rest=D(0)=24と計算されるので、必要輝度a=rest/f(0)(0)×ff(0)=24/0.6×1.0=40と計算される。したがって、設定輝度L(0)=a=40と計算される。ここで、不足照度rest=rest’−L(0)×f(0)(0)=24−40×0.6=0と計算されるので、被照明位置d=0における輝度計算は終了する。
次に、被照明位置d=1のとき、計算順序テーブル60を参照すると光源位置x=1となるので、必要照度D(1)から光源LS1の設定輝度L(1)を求めると、まず不足照度rest=D(1)−f(1)(0)×L(0)=100−0.4×40=84と計算されるので、必要輝度a=rest/f(1)(1)×ff(1)=84/0.6×1.0=140と計算される。したがって、前述した加算値L(1)+a=0+140=140と計算され、不足照度rest=rest’−(lmax(1)−L(1))×f(1)(1)=84−(100−0)×0.6=24と計算されるので、設定輝度L(1)=lmax(1)=100と計算される。
また、不足照度rest=24を光源LS2と光源LS0の2つで補償する場合、不足照度rest=rest+f(1)(2)×L(2)+f(1)(0)×L(0)=24+0.4×0+0.4×40=40と計算され、必要輝度a=rest/(f(1)(2)+f(1)(0))=40/(0.4+0.4)=50と計算されるので、設定輝度L(2),L(0)はそれぞれ加算値に等しく50と計算され、被照明位置d=1における輝度計算は終了する。
続いて被照明位置d=2のとき、計算順序テーブル60を参照すると光源位置x=2となるので、必要照度D(2)から光源LS2の設定輝度L(2)を求めると、まず不足照度rest=D(2)−f(2)(1)×L(1)−f(2)(2)×L(2)=24−0.4×100−0.6×50=−46と計算され、必要輝度a=rest/f(2)(2)×ff(2)=−46/0.6×1.0=−76.66…と計算され、必要輝度aは0以下となるので、設定輝度L(2)は50のまま変更されず、被照明位置d=2における輝度計算は終了する。
次に被照明位置d=3のとき、計算順序テーブル60を参照すると光源位置x=3となるので、必要照度D(3)から光源LS3の設定輝度L(3)を求めると、まず不足照度rest=D(3)−f(3)(2)×L(2)=48−0.4×50=28と計算され、必要輝度a=rest/f(3)(3)×ff(3)=28/0.6×1.0=46.66…と計算されるので、設定輝度L(3)=46.7と計算される。
以上より、被照明位置d=1における実際の照度Dr(1)を計算すると、Dr(1)=100×0.6+50×0.4+50×0.4=100となり、必要照度D(1)=100を満たすことがわかる。また、図33に示す光源LS0〜LS3の設定輝度の合計値Lsum(=L(0)+L(1)+L(2)+L(3))は246.7であるのに対して、図12に示す各光源の設定輝度の合計値Lsumは前述したように320であり、本実施形態の構成は、第1の実施形態における構成よりもさらに消費電力を抑えることができることがわかる。
<8.2.2 光源を二次元に配置する場合の点灯輝度演算部の動作>
次に、以上の例を二次元に拡張することにより、各光源がマトリクス状に(二次元で)配列される本実施形態における点灯輝度演算部10の動作を説明する。この動作は、基本的には、図14に示される第1の実施形態の処理と、この処理のうちの不足照度を補う光源の輝度計算を同時に(一括して)行う図31に示される処理とが併せて行われるので、詳しい説明は省略し、光源が二次元に配置される場合における一括処理の詳しい内容について、図34を参照して説明する。
次に、以上の例を二次元に拡張することにより、各光源がマトリクス状に(二次元で)配列される本実施形態における点灯輝度演算部10の動作を説明する。この動作は、基本的には、図14に示される第1の実施形態の処理と、この処理のうちの不足照度を補う光源の輝度計算を同時に(一括して)行う図31に示される処理とが併せて行われるので、詳しい説明は省略し、光源が二次元に配置される場合における一括処理の詳しい内容について、図34を参照して説明する。
図34は、図31における点灯輝度演算部の一括計算処理(ステップS1150)に対応する処理の詳しい処理手順を示すフローチャートである。この図34に示される処理では、或る1つの光源に対してその上下左右に位置する周囲の4光源についての設定輝度を一括して求める構成となっている。
まず図34に示すステップS1165において、点灯輝度演算部10は、被照明位置(x、y)における現時点での不足照度rest’とし、この不足照度rest’に対して周囲の4光源により照らされるべき照度を積算し、積算された値を不足照度レジスタ40に書き込む。すなわち不足照度restは、次式(15)のように算出される。
rest=rest’+f(0,−1)×L(x,y−1)
+f(−1,0)×L(x−1,y)
+f(0,1)×L(x,y+1)
+f(1,0)×L(x+1,y) …(15)
rest=rest’+f(0,−1)×L(x,y−1)
+f(−1,0)×L(x−1,y)
+f(0,1)×L(x,y+1)
+f(1,0)×L(x+1,y) …(15)
このように、不足照度restは既に輝度が設定された光源により照らされるべき照度が積算されるので、前回の算出時点で差し引かれたこれらの照度の積算値が不足照度restに戻される結果となる。
ただし、ここでも前述した領域判定を行う。すなわち、x−1<0、y−1<0、x+1>xmax、y+1>ymaxとなる場合は、光源が実際には存在しないので、その部分についての計算を行わないものとする。
次に、ステップS1046において、点灯輝度演算部10は、4つの光源の影響度係数の総和を求め、不足照度restを除算することにより必要輝度aを次式(16)のように求める。
a=rest/(f(0,−1)+f(−1,0)+f(0,1)+f(1,0)) …(16)
a=rest/(f(0,−1)+f(−1,0)+f(0,1)+f(1,0)) …(16)
ただし、実際の光源が存在する領域の外の光源に対する影響度係数が含まれる場合にはこれを計算しないようにするため、その場合における必要輝度aは次式(17)〜(22)のように求められる。
a=rest/(f(0,1)+f(1,0)) (x=0,y=0)
…(17)
a=rest/(f(0,−1)+f(−1,0))(x=xmax,y=ymax)
…(18)
a=rest/(f(0,−1)+f(0,1)+f(1,0)) (x=0)
…(19)
a=rest/(f(−1,0)+f(0,1)+f(1,0)) (y=0)
…(20)
a=rest/(f(0,−1)+f(−1,0)+f(0,1))(x=xmax)
…(21)
a=rest/(f(0,−1)+f(−1,0)+f(1,0))(y=ymax)
…(22)
a=rest/(f(0,1)+f(1,0)) (x=0,y=0)
…(17)
a=rest/(f(0,−1)+f(−1,0))(x=xmax,y=ymax)
…(18)
a=rest/(f(0,−1)+f(0,1)+f(1,0)) (x=0)
…(19)
a=rest/(f(−1,0)+f(0,1)+f(1,0)) (y=0)
…(20)
a=rest/(f(0,−1)+f(−1,0)+f(0,1))(x=xmax)
…(21)
a=rest/(f(0,−1)+f(−1,0)+f(1,0))(y=ymax)
…(22)
次に、ステップS1070,S1080,S1090において、点灯輝度演算部10は、4つの光源のうちの光源(x,y−1)について、その必要輝度が設定輝度以下である場合には値を変更せず、設定輝度より大きく最大輝度以下である場合には設定輝度を必要輝度にし、最大輝度より大きい場合には設定輝度を最大輝度にする。
さらに残るステップS1071〜S1093においても同様に、点灯輝度演算部10は4つの光源のうちの残る3つの光源についての設定輝度を算出する。
なお、上記では最初の光源について輝度計算を行った後、その不足照度を補うべき周囲4つの光源について、その設定輝度を一括して求める場合を例に説明したが、これら4つの光源または近傍の予め定められた複数の光源を複数のグループに分け、グループ毎に不足照度とそれに基づく必要輝度を求め、グループ毎に設定輝度を求めてもよい。
このように本実施形態では、不足照度を補う光源の輝度計算を同時に(一括して)行うことができるので、これらを順に行う場合よりも演算回数を低減し、演算時間を短くすることができる。次にこのような処理により、消費電力が低減され、かつ不足照度を満たすように各光源の輝度が設定されることを、具体的な数値を例に図35および図36を参照して説明する。
図35は、上記処理により算出される各光源の設定輝度を、対応する被照明位置の必要照度とともに示す図である。また、図36は、上記処理の途中で算出される各光源の設定輝度を順に示す図である。
まず図36(a)に示されるように 各光源の設定輝度L(x,y)を0に初期化する。次に(x,y)=(0,0)について、(p,q)=(0,0)とし、不足照度rest、必要輝度a、設定輝度L(0,0)を求めると、不足照度rest=D(0,0)=80と計算され、必要輝度a=rest/f(0,0)=80/0.5=160と計算されるので、必要輝度aが最大輝度lmax(0,0)を超えるため、不足照度rest=rest’−(lmax(0,0)−L(0,0))×f(0,0)=80−(100−0)×0.5=30と計算される。以上より、設定輝度はL(0,0)=lmax(0,0)=100と計算される。
ここで、この不足照度restを(x,y)=(0,0)なので、(p,q)=(1,0)と(p,q)=(0,1)として2つの光源LS(1,0),LS(0,1)で補うと、不足照度rest=rest+f(1,0)×L(1,0)+f(0,1)×L(0,1)=30+0+0=30と計算され、必要輝度a=rest/(f(1,0)+f(0,1))=30/(0.25+0.25)=60と計算されるので、設定輝度L(1,0),L(0,1)=60と計算され、(x,y)=(0,0)についての輝度計算が終了する。この結果、各光源の設定輝度は、図36(b)に示す値となる。
次に(x,y)=(1,0)について、(p,q)=(0,0)とし、不足照度rest、必要輝度a、設定輝度L(1,0)を求めると、不足照度rest=D(1,0)−L(0,0)×f(−1,0)−L(1,0)×f(0,0)=30−100×0.25−60×0.5=−25と計算され、必要輝度a=rest/f(0,0)=−25/0.5=−50となる。この必要輝度は0以下であるので、(x,y)=(1,0)についての輝度計算が終了する。この結果、各光源の設定輝度は、図36(c)に示す値となる。
次に(x,y)=(2,0)について、(p,q)=(0,0)とし、不足照度rest、必要輝度a、設定輝度L(2,0)を求めると、不足照度rest=D(2,0)−L(1,0)×f(−1,0)=50−60×0.25=35と計算され、必要輝度a=rest/f(0,0)=35/0.5=70と計算されるので、設定輝度L(2,0)=a=70と計算される。また不足照度rest=rest’−a×f(0,0)=35−70×0.5=0となるので、(x,y)=(2,0)についての輝度計算が終了する。この結果、各光源の設定輝度は、図36(d)に示す値となる。
次に(x,y)=(3,0)について、(p,q)=(0,0)とし、不足照度rest、必要輝度a、設定輝度L(3,0)を求めると、不足照度rest=D(3,0)−L(2,0)×f(−1,0)=100−70×0.25=82.5と計算され、必要輝度a=rest/f(0,0)=82.5/0.5=165と計算されるので、必要輝度aが最大輝度lmax(3,0)を超えるため、設定輝度L(3,0)=lmax(3,0)=100と計算される。
また、不足照度rest=rest’−(lmax(3,0)−L(3,0))×f(0,0)=82.5−(100−0)×0.5=32.5と計算されるので、この不足照度restを(p,q)=(1,0)、(p,q)=(0,1)、および(p,q)=(−1,0)として、光源LS(4,0)と光源LS(3,1)と光源LS(2,0)の3つで補うとすると、不足照度rest=rest’+f(−1,0)×L(2,0)+f(1,0)×L(4,0)+f(0,1)×L(3,1)=32.5+0.25×70+0+0=50と計算され、必要輝度a=rest/(f(−1,0)+f(1,0)+f(0,1)=50/(0.25+0.25+0.25)=66.66…と計算されるので、設定輝度はそれぞれL(4,0)=66.7、L(3,1)=66.7、L(2,0)=70となる。なお、設定輝度L(2,0)=70は必要輝度より大きいため変更されていない。以上で(x,y)=(3,0)についての輝度計算が終了する。この結果、各光源の設定輝度は、図36(e)に示す値となる。
以上のような処理を全ての被照明位置について繰り返すことにより、図35に示す設定輝度L(x,y)が得られる。この場合、全ての光源の設定輝度の合計値はLsum=1395となる。この値は第6の実施形態において図24に示した全ての光源の設定輝度の合計値Lsum=1420よりも小さくなるので、消費電力も第6の実施形態の場合よりも小さくなる。
次に、このように光源を二次元に配置する構成において、特定の光源の輝度が低下した場合について、当該特定の光源の輝度低下による影響を他の光源により解消できることを図37を参照して具体的に説明する。
図37は、特定の光源の輝度が低下した場合において上記実施形態により算出される各光源の最大輝度および設定輝度を、輝度が低下していない場合と対比して示す図である。なお、図37に示す左側の最大輝度lmax(x,y)は特定の光源の輝度が低下していない場合であって、その右側の最大輝度lmax(x,y)は特定の光源LS(3,2)の輝度が低下している場合である。また、それぞれの場合についての各光源の設定輝度が上記最大輝度の下方に示されている。
ここでlmax(3,2)=0となっている(3,2)の実際の照度Dr(3,2)を計算すると、Dr(3,2)=L(3,2)×f(0,0)+L(3,1)×f(0,−1)+L(2,2)×f(−1,0)+L(4,2)×f(1,0)+L(3,3)×f(0,1)=0+60×0.25+67.5×0.25+94.1×0.25+100×0.25=80.4と計算され、この値は必要照度D(3,2)=60を超えていることがわかる。したがって、光源LS(3,2)が例えば故障することにより点灯しない場合でも本実施形態の構成により、必要照度を全て満たすことができる。
<8.3 効果>
以上のように、本実施形態によれば、第1の実施形態のように消費電力を抑えることができるほか、不足照度を補う光源の輝度計算を同時に(一括して)行うことにより、演算回数を低減し、演算時間を短くすることができる。
以上のように、本実施形態によれば、第1の実施形態のように消費電力を抑えることができるほか、不足照度を補う光源の輝度計算を同時に(一括して)行うことにより、演算回数を低減し、演算時間を短くすることができる。
また、第6の実施形態の場合と同様、特定の光源の最大輝度が低下する場合に、当該特定の光源の輝度低下による影響(典型的には対応する被照明位置における照度低下)を他の光源により解消することができる。
<9.第9の実施形態>
<9.1 全体的な構成および動作>
本発明の第9の実施形態に係る液晶表示装置2の構成は、図1に示す第1の実施形態に係る液晶表示装置2と同様である。またエリアアクティブ駆動処理部5に備えられるLED出力値算出部15の構成は、図28に示す第6の実施形態における構成とほぼ同様であるが、影響度係数テーブルの内容が異なる。以下、図38を参照して説明する。
<9.1 全体的な構成および動作>
本発明の第9の実施形態に係る液晶表示装置2の構成は、図1に示す第1の実施形態に係る液晶表示装置2と同様である。またエリアアクティブ駆動処理部5に備えられるLED出力値算出部15の構成は、図28に示す第6の実施形態における構成とほぼ同様であるが、影響度係数テーブルの内容が異なる。以下、図38を参照して説明する。
図38は、本実施形態におけるLED出力値算出部15の詳細な構成を示すブロック図である。このLED出力値算出部15は、図21に示す第6の実施形態におけると同様の必要照度算出部150、点灯輝度演算部10、輝度計算用バッファ20、最大輝度テーブル30、不足照度レジスタ40、補正係数テーブル70、必要輝度レジスタ80、および計算順序テーブル60を備えるほか、第6の実施形態とは異なる影響度係数を記憶する
影響度係数テーブル51を備えている。
影響度係数テーブル51を備えている。
この影響度係数テーブル51は、第6の実施形態の場合とは異なって、影響度係数が2種類記憶されている。すなわち第6の実施形態では、設定輝度から不足照度を求める場合の影響度係数と、不足照度から必要輝度を求める場合の影響度係数を同じ値としていた。この構成には、必要最小限の照度を算出することができる反面、確実に不足照度が補われるようこの必要照度に対してさらに所定量だけ大きい照度、すなわちマージンを付した照度を算出することができない。そこで、このマージンを付すことができるように、輝度から照度を求める場合の影響度係数をf1(d)(x)とし、照度から輝度を求める場合の影響度係数をf2(d)(x)とし、かつf2(d)(x)≧f1(d)(x)と定めて、これらを影響度係数テーブル51は別々に記憶する。
ここで、本実施形態における点灯輝度演算部10の動作は、上記2つの影響度係数を使用する点を除き、第6の実施形態とほぼ同様であるので、以下では説明を簡易に行うため、光源を一次元に配置すると仮定したときの図21に示すステップS1033,S1040,S1120の処理内容に着目して説明する。
<9.2 点灯輝度演算部の動作>
第6の実施形態において前述した図19に示すステップS1033では、点灯輝度演算部10は、前述した式(9)に示される影響度係数を使用するが、本実施形態では、影響度係数f1(d)(x)を使用することにより、不足照度restは、次式(23)のように算出される。
ただし、d=0のときは、rest=D(d)である。
第6の実施形態において前述した図19に示すステップS1033では、点灯輝度演算部10は、前述した式(9)に示される影響度係数を使用するが、本実施形態では、影響度係数f1(d)(x)を使用することにより、不足照度restは、次式(23)のように算出される。
また、第6の実施形態において前述した図19に示すステップS1040では、点灯輝度演算部10は、やはり前述した式(9)に使用される影響度係数と同一の影響度係数を使用するが、本実施形態では、影響度係数f2(d)(x)を使用することにより、必要輝度aは、次式(24)のように算出される。
a=rest/f2(d)(x)×ff(x) …(24)
a=rest/f2(d)(x)×ff(x) …(24)
さらに、第6の実施形態において前述した図19に示すステップS1120でも同一の影響度係数を使用するが、本実施形態では、影響度係数f1(d)(x)を使用することにより、不足照度restは、次式(25)のように算出される。
rest=rest’−a×f1(d)(x) …(25)
rest=rest’−a×f1(d)(x) …(25)
本実施形態では、このように2種類の影響度係数を使い分けることにより、マージンを付した照度を算出することができる。以下、図39を参照して具体的に説明する。
図39は、上記処理により算出される各光源の設定輝度を、対応する被照明位置の必要照度とともに示す図である。なお、ここでの計算順序テーブル60は、第6の実施形態と同一の計算順序を示す値を格納するものとする。まず、d=0、x=0とし、必要照度D(0)から光源LS0の設定輝度L(0)を求めると、不足照度rest=D(0)=24、必要輝度a=rest/f2(0)(0)×ff(0)=24/0.6×1.0=40と計算されるので、設定輝度L(0)=a=40と計算される。
さらに不足照度rest=rest’−L(0)×f1(0)(0)=24−40×0.5=4と計算され、この不足照度restについて、x=1として光源LS1で補うとすると、その必要輝度aは、a=rest/f2(0)(1)=4/0.4=10と計算され、加算値L(2)+a=0+10=10より、設定輝度L(2)=10と計算され、終了する。
次に、d=1、x=1とし、必要照度D(1)から光源LS1の設定輝度L(1)を求めると、不足照度rest=D(1)−f1(1)(0)×L(0)−f1(1)(1)×L(1)=100−0.4×40−0.5×10=79、必要輝度a=rest/f2(1)(1)=79/0.6=131.66…と計算されるので、加算値L(1)+a=10+131.7=141.7で、最大輝度lmax(1)を超えるため、設定輝度L(1)=100となる。
また、不足照度rest=rest−(lmax(1)−L(1))×f1(1)(1)=79−(100−10)×0.5=34をx=2として、光源LS2で補うとすると、光源LS2の必要輝度a=rest/f2(1)(2)=34/0.4=85と計算されるので、加算値L(2)+a=0+85=85より、設定輝度L(2)=a=85と計算され、終了する。
次にd=2、x=2とし、必要照度D(2)から光源LS2の設定輝度L(2)を求めると、不足照度rest=D(2)−f1(2)(1)×L(1)−f1(2)(2)×L(2)=24−0.4×100−0.5×85=−58.5、必要輝度a=rest/f2(2)(2)=−58.5/0.6=−97.5と計算され、必要輝度aが0以下となるので、設定輝度L(2)=85と変更されずに計算が終了する。
最後に、d=3、x=3とし、必要照度D(3)から光源LS3の設定輝度L(3)を求めると、不足照度rest=D(3)−f1(3)(2)×L(2)=48−0.4×100=8、必要輝度a=rest/f2(3)(3)=8/0.6=13.33…と計算されるので、設定輝度L(3)=a=13.3と計算され、全ての被照明位置における計算が終了する。
以上より、被照明位置d=1における実際の照度Dr(1)を計算すると、Dr(1)=100×0.6+40×0.4+85×0.4=110となり、必要照度D(1)=100に10のマージンが付加されていることがわかる。また、図39に示す光源LS0〜LS3の設定輝度の合計値Lsum(=L(0)+L(1)+L(2)+L(3))は238.3であるのに対して、図15に示す各光源の設定輝度の合計値Lsumは240であり、第1および第2の実施形態における場合よりも消費電力を低減することができることがわかる。
また、図30に示す各光源の設定輝度の合計値Lsumは237.3であり、本実施形態の輝度合計値とほぼ変わらないにもかかわらず、各光源の輝度にマージンが付与されているので、本実施形態の構成によって、消費電力を大きく増加させることなく効率的にマージンを付加することができることがわかる。
<9.3 効果>
以上のように、本実施形態によれば、第1および第2の実施形態の場合のように消費電力を抑えることができるほか、2種類の影響度を使用することにより、消費電力を大きく増加させることなく効率的に各光源の設定輝度に対してマージンを付加することができる。
以上のように、本実施形態によれば、第1および第2の実施形態の場合のように消費電力を抑えることができるほか、2種類の影響度を使用することにより、消費電力を大きく増加させることなく効率的に各光源の設定輝度に対してマージンを付加することができる。
なお、以上の構成は、第1の実施形態において前述したと同様に二次元に拡張することにより、各光源がマトリクス状に(二次元で)配列される本実施形態における点灯輝度演算部10の動作を同様に説明することができ、同様の効果を奏する。
<10.第10の実施形態>
<10.1 全体的な構成および動作>
本発明の第10の実施形態に係る液晶表示装置2の構成は、図1に示す第1の実施形態に係る液晶表示装置2と同様である。しかしエリアアクティブ駆動処理部5に備えられるLED出力値算出部15の構成は異なるので、図40を参照して説明する。
<10.1 全体的な構成および動作>
本発明の第10の実施形態に係る液晶表示装置2の構成は、図1に示す第1の実施形態に係る液晶表示装置2と同様である。しかしエリアアクティブ駆動処理部5に備えられるLED出力値算出部15の構成は異なるので、図40を参照して説明する。
図40は、本実施形態におけるLED出力値算出部15の詳細な構成を示すブロック図である。このLED出力値算出部15は、図28に示す第7の実施形態におけると同様の必要照度算出部150、点灯輝度演算部10、輝度計算用バッファ20、影響度係数テーブル50、不足照度レジスタ40、必要輝度レジスタ80、および最大輝度テーブル30を備えるが、第7の実施形態において備えられる計算順序テーブル60に代えて、計算順序を一時的に記憶する計算順序バッファ130と、この計算順序を影響度係数テーブル50に基づき生成する計算順序生成部120とをさらに備える。
この計算順序生成部120は、輝度計算順序r(d)(z)を生成するのではなく、後述するように被照明位置dが変化する毎に、影響度係数f(d)(x)から輝度計算順序r(x)を生成する。前述した第1から第9までの角実施形態では、被照明位置dに対する影響度係数の大きな光源から順に計算が行われるよう輝度計算順序r(d)(z)が定められており、この順序が最も効率が良く計算を行うことができる。そこで、影響度係数f(d)(0)からf(d)(xmax)まで間で値の大きな光源xを順次選ぶことにより、輝度計算順序テーブルに計算順序r(x)(z)を保持することなく、これを参照するのと同様の計算順序で計算を行うことができる。
ここで、本実施形態における点灯輝度演算部10の動作は、上記の計算順序を生成する点を除き、第6の実施形態とほぼ同様であるので、以下では説明を簡易に行うため、光源を一次元に配置すると仮定したときの図21に示すステップS1021の処理内において行われる計算順序生成処理について詳しく説明する。
<10.2 点灯輝度演算部の動作>
図41は、本実施形態における計算順序生成処理の流れを示すフローチャートである。図41に示すステップS1200において、点灯輝度演算部10は、初期設定として、計算順序バッファ130に記憶される計算順序r(x)に対して光源の番号を設定する。
図41は、本実施形態における計算順序生成処理の流れを示すフローチャートである。図41に示すステップS1200において、点灯輝度演算部10は、初期設定として、計算順序バッファ130に記憶される計算順序r(x)に対して光源の番号を設定する。
次にステップS1210において、点灯輝度演算部10は、xの値を初期化するとともに、ステップS1220において、yの値をxの値に1を加えた値とする。
続いてステップS1230において、点灯輝度演算部10は、f(d)(x)とf(d)(y)の値を比較し、f(d)(x)の値がf(d)(y)以上である場合(ステップS1230においてYesの場合)、処理はステップS1250に進み、f(d)(x)の値がf(d)(y)未満である場合(ステップS1230においてNoの場合)、点灯輝度演算部10は、f(d)(x)の値とf(d)(y)の値とを入れ替え、さらにr(x)の値とr(y)の値とを入れ替える入れ替え処理を行った後(ステップS1240)、処理はステップS1250に進む。
次にステップS1250において、点灯輝度演算部10は、yの値を1だけインクリメントする。次にステップS1260において、点灯輝度演算部10は、y>xmaxであるか否かを判定する。判定の結果、y≦xmaxである場合(ステップS1260においてNoである場合)、処理はステップS1230へ戻り、y>xmaxとなるまで上記処理が繰り返される(S1260→S1230→…→S1260)。
また上記判定の結果、y>xmaxである場合(ステップS1116においてYesである場合)、次にステップS1270において、点灯輝度演算部10は、xの値を1だけインクリメントする。
次にステップS1280において、点灯輝度演算部10は、x>xmax−1であるか否かを判定する。この判定の結果、x≦xmax−1である場合(ステップS1280においてNoである場合)、処理はステップS1220へ戻りy>xmax−1となるまで上記処理が繰り返される(S1280→S1220→…→S1280)。また、上記判定の結果、y>xmax−1である場合(ステップS1280においてYesである場合)、上記処理は終了する。
以上のようにして入れ替え処理を繰り返すと、f(d)(0)に最大の数が入り、その光源の番号がr(0)に入る。また2番目に大きな数字はf(d)(1)に入り、その光源の番号がr(1)に入る。そうして計算順序を生成することができる。なお、上記の処理は、最も単純なソート方法の一例であって、その他の周知のソート方法に基づき、計算順序を生成してもよい。
<10.3 効果>
以上のように、本実施形態によれば、第1の実施形態の場合のように消費電力を抑えることができるほか、輝度計算順序テーブルに計算順序r(x)(z)を保持する必要がないので、記憶容量を節約することができる。
以上のように、本実施形態によれば、第1の実施形態の場合のように消費電力を抑えることができるほか、輝度計算順序テーブルに計算順序r(x)(z)を保持する必要がないので、記憶容量を節約することができる。
なお、以上の構成は、第1の実施形態において前述したと同様に二次元に拡張することにより、各光源がマトリクス状に(二次元で)配列される本実施形態における点灯輝度演算部10の動作を同様に説明することができ、同様の効果を奏する。
<11. 各実施形態の変形例>
上記各実施形態では、輝度計算用バッファ20を初期化する際に、各光源の設定輝度L(x)を0に設定していたが、全体の輝度差を減らすために、0より大きく、かつlmax(x)を超えない所定の初期値に設定してもよい。
上記各実施形態では、輝度計算用バッファ20を初期化する際に、各光源の設定輝度L(x)を0に設定していたが、全体の輝度差を減らすために、0より大きく、かつlmax(x)を超えない所定の初期値に設定してもよい。
また、上記各実施形態の計算例では、影響度係数f(d)(x)の総和が1.0になると、最大照度を得るためには影響度が設定されている全ての光源について最大輝度で点灯させることになる。しかし、それでは多くの光源が最大輝度になってしまい輝度合計が下がらない。また、もし光源の最大輝度が低下した場合、周りの光源を最大輝度で光らせても照度が足りなくなる。そこで、光源の輝度に余裕を持たせ、影響度係数f(d)(x)の総和が1.0を超える値になるよう各影響度係数f(d)(x)を設定することが好ましい。また、最も影響度の大きな光源が最大輝度で点灯する場合、その周囲は最大輝度未満で点灯する方が好ましい。そうすれれば、例えば第6の実施形態における具体的な計算例においては、光源LS1における設定輝度L(1)の輝度低下を、光源LS1における設定輝度L(0)と、光源LS2における設定輝度L(2)で補うことができる。
次に、上記実施形態では必要照度が変化する場合について特に説明してないが、必要照度は、周囲の環境などに応じて時々刻々と変化する場合がある。その場合、点灯輝度演算部10に対して必要照度D(d)が変化するタイミングである照度更新タイミングを与え、このタイミングで光源の輝度計算をやり直す構成が好ましい。
ここで上記場合に、必要照度D(d)の値によっては、光源が大きく点滅を繰り返すことがある。そのため、光源の種類によっては点灯輝度演算部10により計算された設定輝度L(x)が急激に変化しないように時定数(または所定の補正係数)を付加することが好ましい場合がある。
図42は、上記変形例におけるLED出力値算出部15の詳細な構成を示すブロック図である。このLED出力値算出部15は、第1の実施形態において図9に示される必要照度算出部150と、点灯輝度演算部10と、輝度計算用バッファ20と、影響度係数テーブル50と、不足照度レジスタ40および必要輝度レジスタ80とを備えるほか、さらに時定数付加部100と前回輝度バッファ110とを備える。
前回輝度バッファ110は、前回の輝度計算において輝度計算用バッファ20に記憶される各設定輝度値を前回設定輝度L1(x)として記憶する。時定数付加部100は、上記前回輝度バッファ110に記憶されるの前回設定輝度L1(x)と、輝度計算用バッファ20に記憶される設定輝度L(x)とに基づき、時定数を付加した出力設定輝度L2(x)を求め、これらの出力設定輝度L2(x)を(i×j)個のLED出力値を表すLEDデータDbとして出力する。
ここで、時定数を付加する方法としては、周知の種々の手法を採用可能であるが、例えば一定比率で追従させる方法などが考えられる。まず時定数tr(0<tr≦1.0)として、出力設定輝度L2(x)は、次式(26)のように求められる。
L2(x)=L(x)×tr+L1(x)×(1−tr) …(26)
その後、前回設定輝度L1(x)=L2(x)とする。
L2(x)=L(x)×tr+L1(x)×(1−tr) …(26)
その後、前回設定輝度L1(x)=L2(x)とする。
時定数tr=1.0であれば、設定輝度L2(x)=L(x)となり、時定数は持たない。また時定数Tr=0.5に設定すると、設定輝度L(x)が単位時間毎に20→80→80→80→40→40と変化しても、出力設定輝度L2(x)は、前回設定輝度L1(x)と今回の設定輝度L(x)の差の0.5倍ずつ設定輝度L(x)に近づく。すなわち、出力設定輝度L2(x)は、単位時間毎に20→50→65→72.5→56.25→48.125と、ゆっくり変化する。
また、時定数を付加する別の方法としては、一定の差で追従させる方法が考えられる。ここで時定数tw(0<tw)として、出力設定輝度L2(x)は、以下の式のように求められる。
L2(x)=L(x) (−tw≦L(x)−L1(x)≦tw)
L(x)+tw (tw<L(x)−L1(x))
L(x)−tw (L(x)−L1(x)<−tw)
その後、前回設定輝度L1(x)=L2(x)とする。
L2(x)=L(x) (−tw≦L(x)−L1(x)≦tw)
L(x)+tw (tw<L(x)−L1(x))
L(x)−tw (L(x)−L1(x)<−tw)
その後、前回設定輝度L1(x)=L2(x)とする。
このような方法では、設定輝度L(x)と前回設定輝度L1(x)との差が時定数tw以下であれば出力設定輝度L2(x)=L(x)となり、時定数tw以上の差があれば、時定数twずつ変化する。
例えば、時定数tw=25に設定すると、設定輝度L(x)が単位時間毎に20→80→80→80→40→40と変化しても、出力設定輝度L2(x)は、前回設定輝度L1(x)から今回の設定輝度L(x)へ時定数Twずつ近づく。すなわち、出力設定輝度L2(x)は、単位時間毎に20→45→70→80→55→40と、ゆっくり変化する。
以上のように各種時定数(補正係数)によって補正することにより、出力設定輝度L2(x)はゆっくりと変化するので、光源の種類や応答性能に応じた変化量で輝度を変化させることができる。
また、上記実施形態では、エリアアクティブ駆動される液晶表示装置を例に説明したが、通常の液晶表示装置においても上記発明を適用することができる。例えば、外部から映像信号v(vx,vy)が入力される場合、この映像信号に基づき、必要照度D(x,y)と照度更新タイミングとを求め、この必要照度と照度更新タイミングによって各光源の設定輝度L(x,y)を求め、この設定輝度に時定数をもたせて急激に変化しないように制御することにより出力設定輝度L2(x,y)を求め、光源を時定数を持った輝度で点灯させる。また、上記映像信号と時定数を持った設定輝度に基づき、液晶パネルに表示する映像を生成し、液晶パネルに表示する。
さらに具体的に説明すると、必要照度D(x,y)を0に初期化した後、映像信号v(vx,vy)のうちのvyを0〜lcdyの範囲内で、またvxを0〜lcdxの範囲内で順次変更し、映像信号に最も近い光源の位置(x,y)を次式(27)のように求める。
x=int(vx/lcdx×(xmax+1))
y=int(vy/lcdy×(ymax+1)) …(27)
なお、int(n)は小数点以下を切り捨てる関数であって、nを超えない最大の整数を示す。
x=int(vx/lcdx×(xmax+1))
y=int(vy/lcdy×(ymax+1)) …(27)
なお、int(n)は小数点以下を切り捨てる関数であって、nを超えない最大の整数を示す。
そして、必要照度D(x,y)に設定されている値と、映像信号v(vx,vy)の値のうち、大きい方の値を必要照度D(x,y)に設定する。このような処理を全ての映像データについて行なった後、必要照度の更新を指示し、必要照度D(x,y)を順次出力する。
次に、映像信号v(vx,vy)と出力設定輝度L2(x,y)に基づき液晶データを求める。まず、映像の位置(vx,vy)から次式(28)により、近傍の4つの光源を決定する。
x=int(vx/lcdx×(xmax+1)−0.5)
y=int(vy/lcdy×(ymax+1)−0.5) …(28)
x=int(vx/lcdx×(xmax+1)−0.5)
y=int(vy/lcdy×(ymax+1)−0.5) …(28)
この(vx,vy)に近い4つの光源は、L2(x,y)、L2(x+1,y)、L2(x,y+1)、L2(x+1,y+1)となる。この4つの光源の輝度を(vx,vy)との距離に基づき補間する。L2(x,y)と(vx,vy)との距離は次式(29)のように求められる。
dx=vx/lcdx×(xmax+1)−x
dy=vy/lcdy×(ymax+1)−y …(29)
dx=vx/lcdx×(xmax+1)−x
dy=vy/lcdy×(ymax+1)−y …(29)
よって、補間された輝度LL(vx,vy)は、次式(30)のように求められる。
LL(vx,vy)=(1−dx)×(1−dy)×L2(x,y)
+(1−dx)×dy×L2(x,y+1)
+dx×(1−dy)×L2(x+1,y)
+dx×dy×L2(x+1,y+1) …(30)
LL(vx,vy)=(1−dx)×(1−dy)×L2(x,y)
+(1−dx)×dy×L2(x,y+1)
+dx×(1−dy)×L2(x+1,y)
+dx×dy×L2(x+1,y+1) …(30)
ただし、x<0またはy<0またはx>xmaxまたはy>ymaxの場合の出力設定輝度L2(x,y)は0とする。すなわち具体的には、以下のような式により求められる。
LL(vx,vy)=dx×dy×L2(x+1,y+1) (x<0,y<0)
=dx×(1−dy)×L2(x+1,y)
+dx×dy×L2(x+1,y+1) (x<0)
=(1−dx)×dy×L2(x,y+1)
+dx×dy×L2(x+1,y+1) (y<0)
=(1−dx)×(1−dy)×L2(x,y)
(x>xmax,y>ymax)
=(1−dx)×(1−dy)×L2(x,y)
+(1−dx)×dy×L2(x,y+1) (x>xmax)
=(1−dx)×(1−dy)×L2(x,y)
+dx×(1−dy)×L2(x+1,y) (y>ymax)
LL(vx,vy)=dx×dy×L2(x+1,y+1) (x<0,y<0)
=dx×(1−dy)×L2(x+1,y)
+dx×dy×L2(x+1,y+1) (x<0)
=(1−dx)×dy×L2(x,y+1)
+dx×dy×L2(x+1,y+1) (y<0)
=(1−dx)×(1−dy)×L2(x,y)
(x>xmax,y>ymax)
=(1−dx)×(1−dy)×L2(x,y)
+(1−dx)×dy×L2(x,y+1) (x>xmax)
=(1−dx)×(1−dy)×L2(x,y)
+dx×(1−dy)×L2(x+1,y) (y>ymax)
ここで、補完された輝度LL(vx,vy)の最大値をlmaxとすると、液晶データLCD(vx,vy)は、次式(31)のように求められる。
LCD(vx,vy)=v(vx,vy)/LL(vx,vy)×lmax…(31)
LCD(vx,vy)=v(vx,vy)/LL(vx,vy)×lmax…(31)
以上のように、非常に簡易な構成として説明したが、通常の液晶表示装置においても本発明を適用することができる。
2…液晶表示装置
3…バックライト
4…バックライト駆動回路
5…エリアアクティブ駆動処理部
6…パネル駆動回路
7…液晶パネル
15…LED出力値算出部
16…表示輝度算出部
17…輝度拡散フィルタ
18…LCDデータ算出部
20…輝度計算用バッファ
30…最大輝度テーブル
40…不足照度レジスタ
50,51…影響度係数テーブル
60…計算順序テーブル
61…照度引き算テーブル
70…補正係数テーブル
80…必要輝度レジスタ
100…時定数付加部
110…前回輝度バッファ
120…計算順序生成部
130…計算順序バッファ
150…必要照度算出部
3…バックライト
4…バックライト駆動回路
5…エリアアクティブ駆動処理部
6…パネル駆動回路
7…液晶パネル
15…LED出力値算出部
16…表示輝度算出部
17…輝度拡散フィルタ
18…LCDデータ算出部
20…輝度計算用バッファ
30…最大輝度テーブル
40…不足照度レジスタ
50,51…影響度係数テーブル
60…計算順序テーブル
61…照度引き算テーブル
70…補正係数テーブル
80…必要輝度レジスタ
100…時定数付加部
110…前回輝度バッファ
120…計算順序生成部
130…計算順序バッファ
150…必要照度算出部
Claims (15)
- バックライトの輝度を制御する機能を有する画像表示装置であって、
複数の表示素子を含む表示パネルと、
複数の光源を含む直下型のバックライトと、
入力画像を複数のエリアに分割し、前記入力画像に基づき各エリアに対応した光源の発光時の輝度を示す発光輝度データを求める発光輝度算出部と、
前記入力画像と前記発光輝度算出部により求められた前記発光輝度データとに基づき、前記表示素子の光透過率を制御するための表示用データを求める表示用データ算出部と、
前記表示用データに基づき、前記表示パネルに対して前記表示素子の光透過率を制御する信号を出力するパネル駆動回路と、
前記発光輝度データに基づき、前記バックライトに対して前記光源の輝度を制御する信号を出力するバックライト駆動回路と
を備え、
前記発光輝度算出部は、
前記入力画像に基づき各エリアに必要な照度を算出する必要照度算出部と、
前記必要照度算出部において算出される各エリアの必要照度を満たすよう当該各エリアに対応する光源の発光輝度データを求めるとともに、1つの光源だけで前記必要照度を満たさない場合、前記必要照度を満たすよう当該1つの光源近傍の所定の光源の発光輝度データを求める点灯輝度演算部と
を含むことを特徴とする、画像表示装置。 - 前記点灯輝度演算部は、前記対応する光源の発光輝度データを設定可能な最大輝度に設定しても前記必要照度を満たさない場合、前記必要照度を満たすまで、所定の順番で前記1つの光源近傍の光源の発光輝度データを求めることを特徴とする、請求項1に記載の画像表示装置。
- 前記点灯輝度演算部は、前記対応する光源の発光輝度データを設定可能な最大輝度に設定しても前記必要照度を満たさない場合、前記必要照度を満たすために前記1つの光源近傍の所定の光源に共通する必要な発光輝度を算出し、算出された必要発光輝度に基づき前記所定の光源全ての発光輝度データを求めることを特徴とする、請求項1に記載の画像表示装置。
- 前記点灯輝度演算部は、前記必要照度算出部において算出される各エリアの必要照度から、前記発光輝度データを既に求めた光源の輝度に応じて算出される当該光源による照度を差し引き、差し引くことにより得られる不足照度を満たすよう当該各エリアに対応する光源の発光輝度データを求めることを特徴とする、請求項1に記載の画像表示装置。
- 前記点灯輝度演算部は、前記必要照度算出部において算出される各エリアの必要照度から、照度を差し引かれるべき光源を定める照度引き算テーブルを含み、当該照度引き算テーブルに基づき選択される全ての光源による照度を前記必要照度から差し引くことにより前記不足照度を得ることを特徴とする、請求項4に記載の画像表示装置。
- 前記点灯輝度演算部は、各光源毎に対応する最大輝度を記憶する最大輝度テーブルを含み、当該最大輝度テーブルに基づき各光源の発光輝度データを求めることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の画像表示装置。
- 前記点灯輝度演算部は、前記1つの光源近傍の所定の光源のうち、前記必要照度を満たすよう発光輝度データを求めるべき光源の順番を定める計算順序テーブルを含み、1つの光源だけで前記必要照度を満たさない場合、前記必要照度を満たすよう前記計算順序テーブルに基づき順に選択される光源の発光輝度データを求めることを特徴とする、請求項1に記載の画像表示装置。
- 前記計算順序テーブルは、前記各エリア毎に、最初に発光輝度データを求めるべき当該各エリアに対応する1つの光源と、当該1つの光源近傍の所定の光源のうち、前記必要照度を満たすよう発光輝度データを求めるべき光源の順番を定めることを特徴とする、請求項7に記載の画像表示装置。
- 前記点灯輝度演算部は、前記必要照度算出部において算出される各エリアの必要照度を満たすために必要な当該各エリアに対応する光源の必要輝度を求め、当該対応する光源が前記発光輝度データを既に求めた光源である場合には、既に求めた当該発光輝度データに前記必要輝度を加算した値を当該光源の新たな発光輝度データとして求めることを特徴とする、請求項1に記載の画像表示装置。
- 前記点灯輝度演算部は、前記1つの光源によって前記必要照度を満たすのに必要な輝度に対して、当該必要輝度を低減するための補正係数を乗算しまたは補正量を減算し、低減された必要輝度に基づき前記1つの光源の発光輝度データを求めることを特徴とする、請求項1に記載の画像表示装置。
- 前記点灯輝度演算部は、各エリアに対応する光源の輝度に対して乗算することにより対応するエリアの照度を求めるための1未満の値である第1の影響度係数を記憶しており、前記必要照度を満たすのに必要な輝度に対して前記第1の影響度係数を乗算することにより各エリアにおいて不足する照度を求め、求められた不足照度を満たすよう当該光源の発光輝度データを求めることを特徴とする、請求項1に記載の画像表示装置。
- 前記点灯輝度演算部は、前記必要輝度を求めるための1未満の値であって前記第1の影響度係数以上の値である第2の影響度係数を記憶しており、前記必要照度に対して前記第1の影響度係数で除算することにより前記必要輝度を求めることを特徴とする、請求項11に記載の画像表示装置。
- 前記点灯輝度演算部は、前記1つの光源近傍の所定の光源のうち、前記必要照度を満たすよう発光輝度データを求めるべき光源の順番を定める計算順序を、前記第1の影響度係数の値が大きい順とし、1つの光源だけで前記必要照度を満たさない場合、当該計算順序に基づき順に選択される光源の発光輝度データを求めることを特徴とする、請求項11に記載の画像表示装置。
- 前記点灯輝度演算部は、前回求めた各光源の発光輝度データを記憶し、記憶された前回の発光輝度データに基づき、今回求めるべき各光源の発光輝度データが急激に変化しないよう補正することを特徴とする、請求項1に記載の画像表示装置。
- 複数の表示素子を含む表示パネルと、複数の光源を含む直下型のバックライトとを備える画像表示装置の制御方法であって、
入力画像を複数のエリアに分割し、前記入力画像に基づき各エリアに対応した光源の発光時の輝度を示す発光輝度データを求める発光輝度算出ステップと、
前記入力画像と前記発光輝度算出ステップで求められた前記発光輝度データとに基づき、前記表示素子の光透過率を制御するための表示用データを求める表示用データ算出ステップと、
前記表示用データに基づき、前記表示パネルに対して前記表示素子の光透過率を制御する信号を出力するパネル駆動ステップと、
前記発光輝度データに基づき、前記バックライトに対して前記光源の輝度を制御する信号を出力するバックライト駆動ステップと
を備え、
前記発光輝度算出ステップでは、
前記入力画像に基づき各エリアに必要な照度を算出する必要照度算出ステップと、
前記必要照度算出ステップにおいて算出される各エリアの必要照度を満たすよう当該各エリアに対応する光源の発光輝度データを求めるとともに、1つの光源だけで前記必要照度を満たさない場合、前記必要照度を満たすよう当該1つの光源近傍の所定の光源の発光輝度データを求める点灯輝度演算ステップと
を含むことを特徴とする、画像表示装置の制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009097968A JP2010249996A (ja) | 2009-04-14 | 2009-04-14 | 画像表示装置および画像表示方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009097968A JP2010249996A (ja) | 2009-04-14 | 2009-04-14 | 画像表示装置および画像表示方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2010249996A true JP2010249996A (ja) | 2010-11-04 |
Family
ID=43312409
Family Applications (1)
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JP2009097968A Pending JP2010249996A (ja) | 2009-04-14 | 2009-04-14 | 画像表示装置および画像表示方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010249996A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015111238A (ja) * | 2013-10-31 | 2015-06-18 | キヤノン株式会社 | 表示装置、表示装置の制御方法、及び、プログラム |
WO2024004296A1 (ja) * | 2022-06-27 | 2024-01-04 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 表示装置 |
-
2009
- 2009-04-14 JP JP2009097968A patent/JP2010249996A/ja active Pending
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