JP2010248641A - ネクタイ - Google Patents

Abstract

【課題】皺にならず、汚れを容易に落とすことができ、熟練を要することがなく、均一な品質を作成することができるネクタイを提供する。
【解決手段】身体の正面に位置するネクタイの形状をしたシート状の生地１と、この生地１の形状に合わせて順次付着させることで生地表面を覆う複数枚の装飾金属プレート２（２ａ〜２ｋ）と、生地１の首に対する取り付け側に設けた取り付け部材３とを備えることで、皺にならず、汚れを容易に落とすことができ、熟練を要することがなく、均一な品質を作成することができるネクタイを提供できる。
【選択図】図１

Description

本発明は、服装を装飾するネクタイに関する。

一般のネクタイは、例えば、非特許文献１及び非特許文献２に開示されるように、表地、芯地、裏地を主要素とし、その他に長方形の小剣通しを用いる。そして、表地は一端側を大剣状とし、裏地は一端側を小剣状とし、この表地と裏地の他端同士を中はぎ部ではぎ合わせて直線状の表を作る。また、芯地も同様に大剣部、中はぎ部、小剣部をはぎ合わせ、この芯地を表でくるみ、端から端まで縫い合わせ両端部分をかしめ止めを行い、大剣部中央の裏面に小剣通しを設ける。

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しかしながら、上記のような構成のネクタイは、生地からの表地、芯地、裏地の裁断、これ等の縫い合わせ等に熟練を要し、作成が面倒である。また、中はぎ部を首に巻きつけて、大剣部の上端付近で小剣部と結んで結び目を作成し、小剣部を小剣通しに通して装着使用するようになっているので、装着時に手間を要する。

また、ネクタイは、装着状態において身体の前面中央に位置して首から直線状に垂下するため、例えば、食事等に際して食べ物や飲み物の一部が付着して汚れ易い。

一方、ネクタイは、服装の装飾として機能することを目的としたものであり、上品な光沢と独特な風合いを持つシルク、張りがあり、皺になり難いウール、シルクとウールの利点を兼ね備えたシルク・ウール、強度に優れている麻、発色性に優れた綿等が素材として使われている。このため、汚れ落しが面倒であり、一度汚れると、洗濯しても汚れが落ち難く、この汚れを落とすために強く洗濯すると、各素材の特色が損なわれことになる。

また、素材によっては皺になり難いものがあるが、何度も同じ箇所で結ぶため、皺が生じ易く、１度皺が生じると、この皺は取れ難く、結び目も正しい形状を維持でき難くなる。また、結び目において損傷し易い。

本発明の目的は、上記のような課題を解消するためになされたもので、作成が容易で、皺にならず、汚れも容易に落とすことができるネクタイを提供することにある。

上述した課題を解決するために、本発明の請求項１に係るネクタイは、
身体の正面に位置するネクタイの表面形状を有したシート状の生地と、この生地の形状に合わせて順次付着させることで当該生地表面を覆う複数枚の装飾金属プレートと、前記生地の首に対する取り付け側に設けた取り付け部材とを備えたことを特徴としている。

また、この発明の請求項２に記載のネクタイは、大剣部の形状をしたシート状の生地と、この生地に順次付着させることで当該生地表面を覆う複数枚の装飾金属プレートと、前記生地の大検形成側とは反対側に設けた首に対する取り付け部材とを備えたことを特徴としている。

また、この発明の請求項３に記載のネクタイは、基部を生地の裏面側に固定して突出させた取り付け部を設け、この取り付け部に支持させた紐部材の両端に衣服の上下の釦穴に挿入係合させるピンを設けたことを特徴としている。

また、この発明の請求項４に記載のネクタイは、生地と装飾金属プレートとの対向面に相対的にマジックファスナを設け、生地に対し装飾金属プレートを着脱可能に付着させたことを特徴としている。

本発明によると、この発明の請求項１及び２に記載のネクタイは、身体の正面に位置するネクタイの表面形状をしたシート状の生地に複数枚の装飾金属プレートをこの生地を覆うように取り付けているので、簡単な構成となり、熟練を要することなく、極めて簡単かつ容易に作成できる。そして、ネクタイの装飾として機能する表面部分は装飾金属プレートであるため、皺を生じることがなく、常に正しい使用形態を維持することができる。

また、食事時に食べ物、飲み物等の一部が付着しても、ティッシュペーパーやナプキンで拭くことにより簡単に汚れを落とすことができ、その汚れ落としによっても装飾金属プレートの表面の光沢、独特な風合い等を損なうことがない。

仮に、装飾金属プレート間の隙間から生地に汚れが付いたとしても、その隙間は極めて狭いため、表面には全く汚れは目立たない。

また、収納時は、装飾金属プレート間の隙間部分で生地を順次に折り返すことにより、装飾金属プレートを積み重ねるように折り畳むことができ、収納に場所を要しない等のメリットがある。

また、ネクタイの販売時にも、店頭に陳列していない在庫分は折り畳んだ状態で倉庫等に保管しておくことができるので、在庫管理上優れる。

また、ネクタイを人に贈るとき、折り畳んだ状態で郵送したり手渡しすることができ、受け取った人も嵩張らずに保管したり持ち帰ったりすることができる。

なお、基部を生地の裏面側に固定して突出させた取り付け部を設け、この取り付け部に支持させた紐部材の両端に衣服、例えばワイシャツの上下の釦穴に挿入係合させるピンを設けておくことにより、ネクタイピンを用いることなく、ネクタイをワイシャツに固定することができ、装着時に身体の前で振れるのを抑制できる。

なお、生地と装飾金属プレートとの対向面に相対的にマジックファスナ（図示せず）を設け、生地１に対し装飾金属プレートを着脱可能に構成することにより、模様、光沢、色彩等が互いに異なる装飾金属プレートを何種類か用意し、生地に装着する装飾金属プレートの種類を変えて雰囲気の異なるネクタイを極めて簡単かつ容易に作成することも可能である。

本発明によると、作成が容易で、皺にならず、汚れも容易に落とすことができるネクタイを提供することができる。

通常の長さを有する本実施形態のネクタイを示す正面図である。 図１に示したネクタイ生地の正面図である。 図１に示したネクタイを折り畳んだ収納状態を示す斜視図である。 図１のＡ−Ａ線に沿った断面図である。 図１のＢ−Ｂ線に沿った断面図である。 図１に示したネクタイよりも少し短いネクタイを示す正面図である。 蝶ネクタイを示す正面図である。 蝶ネクタイ生地の正面図である。

以下、本発明におけるネクタイの実施形態を図面について詳細に説明する。最初に本発明の第１実施形態に係るネクタイについて図面に基づいて説明する。図１は通常の長さを有する本実施形態のネクタイを示す正面図である。また、図２は、図１に示したネクタイ生地の正面図である。また、図３は、図１に示したネクタイを折り畳んだ収納状態を示す斜視図である。

生地１は通常のネクタイの大剣部と同一長さで同一形状に作られている。この生地１の素材は強度のある布、皮等が用いられる。皮はなめし皮のように柔軟性のあるものが良い。

装飾金属プレート２は、生地１と略同一寸法の金属板を図示例の場合は１１枚の装飾金属プレート２ａ〜２ｋに切断分離すると共に、その切断分離されたそれぞれの装飾金属プレート２ａ〜２ｋを所定の切断模様をなすように切断線２０でレーザカットし、その表面を金属加工して模様、光沢等を持たせる。

具体的には、各装飾金属プレート２ａ〜２ｋを例えばジグソーパズルの各ピースのように３つのチッププレートにレーザーカットで切り離し、第１のチッププレート表面は無垢の金属のままとし、第２のチッププレート表面はなし地模様とし、第３のチッププレート表面は向きが不定の細かい多数の針状模様としたようなそれぞれ異なる模様を有するチッププレートをジグソーパズルのように組合わせて装飾効果の高い装飾金属プレートとして人目を引き易くすることが考えられる。

この装飾金属プレート２の素材としては、金、銀、銅、ステンレス等の金属であれば何でも良いが、装飾という機能を発揮することが必要であるから、身体に装着したとき豪華さを発揮する金又は銀を用いるか、装飾金属プレートの表面に金メッキ、銀メッキを施すのが好ましい。

このような材質からなる装飾金属プレートを用いることで、例えば社交パーティー等で人目を引き、パーティー参加者との会話のきっかけを掴み易くすると共に、自分の存在感を強くアピールすることができる。そのため、初めて参加するパーティー等においても自己アピールする上で非常に有用である。

また、この装飾金属プレート２の厚みは、重量及び強度の兼ね合いから１ｍｍ程度が好ましい。しかしながら、厚さ１ｍｍ以下の場合は強度的に多少劣るが、装着時の軽快感を使用者に与えることができる。また、厚さ１ｍｍ以上の場合は重くなるが、しっかりとした装着感を使用者に与えることができる。

生地の裏面側には図４に示す図１のＡ−Ａ線に沿う断面図から明らかなように、基部を生地１の裏面側に固定し突出させた取り付け部６を設け、この取り付け部６に支持させた紐部材７の両端にワイシャツの上下の釦穴に挿入係合させるピン８ａ，８ｂを設けている。また、この紐部材７は脱落防止用の球体９の穴９ａに通している。そして、上記の各装飾金属プレート２ａ〜２ｋごとにそれぞれを構成する複数のチッププレート（本実施形態では３つのチッププレートであり、例えば図１に示す装飾金属プレート２ｂのチッププレート２ｂ−１，２ｂ−２，２ｂ−３や、装飾金属プレート２ｅのチッププレート２ｅ−１，２ｅ−２，２ｅ−３や、装飾金属プレート２ｈのチッププレート２ｈ−１，２ｈ−２，２ｈ−３参照）をパズル合わせのように生地１の表面に合致するように付着させてネクタイを作成する。

このネクタイの首に対する取り付け部材３は、図５に示す図１のＢ−Ｂ線に沿う断面図から明らかなように、布紐、皮紐、金属性の鎖等のいずれかを生地１に組み付けたものである。図示例は、生地１の裏面に穴４ａ，４ｂを有する補強金属板４の一部を固定し、この生地１と補強金属板４の間に位置させた取り付け部材としての布紐３ａ，３ｂを、生地１の片側から生地１と補強金属板４の間に入れて穴４ａから出し、再び穴４ｂから生地１と補強金属板４の間に入れて生地１の他側から出し、矢印方向に移動可能に組み付けている。

このように作成されたネクタイを身体に装着するには、取り付け部材３をワイシャツの襟の上から首に巻き付け、布紐３ａ，３ｂの端部同士を結ぶことによって装着が完了する。この装着完了状態において、生地１の裏面側に設けたピン８ａ，８ｂをワイシャツの上下の釦穴に挿入係合させることにより、ワイシャツに保持されて身体の前で振れるのを抑制できる。一方、使用しないときは、図３に示すように、装飾金属プレート間の隙間１４部分で生地を順次に折り返すことにより、装飾金属プレート２ａ〜２ｋを積み重ねるように折り畳むことができ、収納に場所を要しない。

この発明の第１の実施形態によれば、ネクタイの表面形状をしたシート状の生地に複数枚の装飾金属プレートを付着させるだけでよいので、熟練を要することがなく、均一な品質のネクタイを極め簡単かつ容易に作成することができる。

また、装飾金属プレートがジグソーパズルの各ピースのように複数の（本実施形態では３つの）チッププレートに切断されているので、この切断線が本発明におけるネクタイの一つの特徴的な模様をなして人目を引くようになっている。また、各チッププレートの表面は無垢の金属のまま、梨地状の表面処理、多数の針状の模様の集合体、のように互いに異なる表面をなしているので、人目を引いてネクタイ自体の装飾効果を高めている。

また、生地の表面を装飾金属プレートで覆っているので、ネクタイとしての役割をする部分は皺を生じることがない。また、食事時に食べ物、飲み物等の一部が付着しても、拭くことにより簡単に汚れを落とすころができ、装飾金属プレートの表面の光沢、独特な風合い等を損なうことがない。仮に、装飾金属プレート間の隙間１４から生地に汚れが付いたとしても、その隙間１４は極めて狭いため、表面には全く汚れは目立たない。

また、基部を生地の裏面側に固定しこの生地から突出させて取り付け部を設け、この取り付け部に支持させた紐部材の両端にワイシャツの上下の釦穴に挿入係合させるピンを設けているので、このピンを釦穴に挿入係合させることにより、ネクタイピンを用いることなくワイシャツに固定することができ、装着時に身体の前で振れることを抑制できる。これによって、ある程度の重みのある本実施形態のネクタイが振られてその重量が遠心力として使用者の首に作用して負担をかけるのを防止している。

続いて、本発明の第２実施形態に係るネクタイについて図面に基づいて説明する。図６は、第１の実施形態より少し短い第２の実施形態に係るネクタイを示すもので、装飾金属プレート２の枚数が図１の場合より少ないが、その構成は図１と同じである。この場合も、各装飾金属プレートは、レーザー等によってジグソーパズルの各ピース状に切断され、この切断されたチッププレートはそれぞれ異なる表面処理がなされて人目を引くように装飾効果を高めている。ただし、首に対する取り付け部材３は布紐のみではなく、布紐３ａ，３ｂの途中に細い金属鎖１３ａ，１３ｂを取り付け、首に巻き付けた後、金属鎖１３ａ，１３ｂの端部を接続する構成であり、第１の実施形態と同一の作用効果が得られる。

次に、本発明の第３実施形態に係るネクタイについて図面に基づいて説明する。図７は第１の実施形態及び第２の実施形態とはネクタイ自体の形状が異なる第３の実施形態による蝶ネクタイを示す正面図である。また、図８は、蝶ネクタイ生地の正面図である。このネクタイは蝶形をした生地１１の中央に蝶の胴体をなす形状の装飾金属プレート１２ａを、その左右に羽根をなす装飾金属プレート１２ｂ，１２ｃを付着させるもので、各装飾金属プレート１２ａ〜１２ｃはそれぞれ所定の模様になるように切断線２０でレーザカットすると共に、その表面を金属加工して模様、光沢等を持たせ、生地１１に付着させて蝶ネクタイを作成する。

この場合も、各装飾金属プレートは、レーザー等によってジグソーパズルの各ピース状に切断され、この切断されたチッププレートはそれぞれ異なる表面処理がなされて人目を引くように装飾効果を高めている。

そして、図示しない生地１１の裏面に取り付けた第１の実施形態及び第２の実施形態の取り付け部材３と同様の取り付け部材によって首に装着して使用するもので、蝶形という特殊形状のネクタイも生地１１に装飾金属プレート１２ａ〜１２ｃを付着させる簡単な作業で均一な品質のものを簡単、かつ、容易に作成することができる。

以上の各実施の形態では、生地１，１１に対し装飾金属プレート２ａ〜２ｋ、１２ａ〜１２ｃを接着剤等によって付着固定させた場合を例示したが、生地１，１１と装飾金属プレート２ａ〜２ｋ、１２ａ〜１２ｃとの対向面に相対的に周知のマジックファスナ（図示せず）を設け、生地１，１１に対し装飾金属プレート２ａ〜２ｋ、１２ａ〜１２ｃを着脱可能に構成しても良い。この場合、模様、光沢、色彩等が互いに異なる装飾金属プレートを何種類か用意しておくことにより、生地に装着する装飾金属プレートの種類を変えることにより、雰囲気の異なるネクタイを極めて簡単かつ容易に作成することができる。

一方、本発明に係るネクタイを構成する装飾金属プレート上に自分の名前や会社名をレーザー加工等で表示しておいても良い。これによって、ネクタイ自体が目立つ上にそのネクタイ上の表示内容を人目に付き易くすることができる。

また、本発明に係るネクタイを贈答品として用いる場合は、贈る相手の名前や贈る相手に関連する内容の文字や模様をレーザー加工等で表示しておくと、送った相手に喜ばれる。

また、展示会等で本発明のネクタイを使用する場合、金属表面の色や模様をより華やかにして人目を引くことで、商談の機会を増やし商談を成功に導くようにすることができる。

また、上述の実施形態では、各装飾金属プレートをジグソーパズルのピース状をなす３つの装飾金属プレートにレーザー加工等で切断したが、必ずしもこれに限定されず２つ又は４つ以上のチッププレートをなすようにジグソーパズルのピース状に切断しても良い。

１，１１ 生地
２（２ａ〜２ｋ）、１２ａ〜１２ｃ 装飾金属プレート
３ 取り付け部材
３ａ，３ｂ 布紐
４ 補強金属板
４ａ，４ｂ 穴
６ 取り付け部
７ 紐部材
８ａ，８ｂ ピン
９ 球体
９ａ 穴
１２ａ，１２ｂ，１２ｃ 装飾金属プレート
１３ａ，１３ｂ 金属鎖
１４ 隙間
２０ 切断線

Claims (4)

1. 身体の正面に位置するネクタイの形状をしたシート状の生地と、この生地の形状に合わせて順次付着させることで該生地表面を覆う複数枚の装飾金属プレートと、前記生地の首に対する取り付け側に設けた取り付け部材とを備えたことを特徴とするネクタイ。
2. 大検部の形状をしたシート状の生地と、この生地に順次付着させることで該生地表面を覆う複数枚の装飾金属プレートと、前記生地の大検形成側とは反対側に設けた首に対する取り付け部材とを備えたことを特徴とするネクタイ。
3. 生地の裏面側に固定し突出させて取り付け部を設け、この取り付け部に支持させた紐部材の両端に前記ネクタイを装着するシャツの上下の釦穴に挿入係合させるピンを設けたことを特徴とする請求項１又は請求項２に記載のネクタイ。
4. 生地と装飾金属プレートとの対向面に相対的にマジックファスナを設け、生地に対し装飾金属プレートを着脱可能に付着させたことを特徴とする請求項１又は請求項２に記載のネクタイ。
   

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