JP2010246797A - 心臓刺激装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】頻脈回路へ的確に電気パルスを供給して頻脈を効果的に停止させる。
【解決手段】心臓Aの表面に沿って複数配置され、該心臓A内を伝導する電気信号を検出する信号検出部2X,2Yと、該各信号検出部2X,2Yによって検出された電気信号に基づいて、心臓Aの興奮活動が循環する頻脈回路を特定する頻脈回路特定手段5と、心臓Aを刺激する電気パルスを出力するパルス出力部2X,2Yと、頻脈回路特定手段5によって特定された頻脈回路における興奮活動の位置に基づいて、パルス出力部2X,2Yから電気パルスを出力するタイミングを制御する制御部6とを備える心臓刺激装置1を提供する。
【選択図】図1
【解決手段】心臓Aの表面に沿って複数配置され、該心臓A内を伝導する電気信号を検出する信号検出部2X,2Yと、該各信号検出部2X,2Yによって検出された電気信号に基づいて、心臓Aの興奮活動が循環する頻脈回路を特定する頻脈回路特定手段5と、心臓Aを刺激する電気パルスを出力するパルス出力部2X,2Yと、頻脈回路特定手段5によって特定された頻脈回路における興奮活動の位置に基づいて、パルス出力部2X,2Yから電気パルスを出力するタイミングを制御する制御部6とを備える心臓刺激装置1を提供する。
【選択図】図1
Description
本発明は、心臓刺激装置に関するものである。
従来、頻脈の治療方法として、ATP治療が知られている(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。特許文献1では、頻脈を検出すると、ペーシングパルスを連続して心臓へ供給しながら心臓が捕捉されたか否かを検出する。特許文献2では、1個または複数の電極により異なる位置にペーシングパルスまたはショックを与える。
しかしながら、頻脈を停止させるには、興奮活動が循環する頻脈回路に的確に電気的刺激を与える必要がある。したがって、特許文献1および特許文献2のように、ペーシングパルスやショックを、心臓の任意の位置へ頻脈回路に適切に供給されるまで繰り返し出力する方法では、効果的に頻脈を停止させることが難しいという問題がある。また、このように心臓への電気的刺激を繰り返すことにより、頻脈をさらに加速させる可能性があるという問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、頻脈回路へ的確に電気パルスを供給して頻脈を効果的に停止させることができる心臓刺激装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、心臓の表面に沿って複数配置され、該心臓内を伝導する電気信号を検出する信号検出部と、該各信号検出部によって検出された電気信号に基づいて、前記心臓の興奮活動が循環する頻脈回路を特定する頻脈回路特定手段と、前記心臓を刺激する電気パルスを出力するパルス出力部と、前記頻脈回路特定手段によって特定された頻脈回路における興奮活動の位置に基づいて、前記パルス出力部から電気パルスを出力するタイミングを制御する制御部とを備える心臓刺激装置を提供する。
本発明は、心臓の表面に沿って複数配置され、該心臓内を伝導する電気信号を検出する信号検出部と、該各信号検出部によって検出された電気信号に基づいて、前記心臓の興奮活動が循環する頻脈回路を特定する頻脈回路特定手段と、前記心臓を刺激する電気パルスを出力するパルス出力部と、前記頻脈回路特定手段によって特定された頻脈回路における興奮活動の位置に基づいて、前記パルス出力部から電気パルスを出力するタイミングを制御する制御部とを備える心臓刺激装置を提供する。
本発明によれば、頻脈が発生した心臓へパルス出力部から電気パルスを出力すると、頻脈を停止させることができる。
この場合に、興奮活動が循環することによって発生する電気信号が、心臓の複数の位置に配置された信号検出部によって検出され、電気信号が検出された位置に基づいて、頻脈回路が頻脈回路特定手段によって特定される。
この場合に、興奮活動が循環することによって発生する電気信号が、心臓の複数の位置に配置された信号検出部によって検出され、電気信号が検出された位置に基づいて、頻脈回路が頻脈回路特定手段によって特定される。
制御部は、特定された頻脈回路内を循環する興奮活動が、パルス出力部に対して向かってくる位置に存在するタイミングで電気パルスを出力する。そして、電気パルスおよび興奮活動は、互いに前方から衝突することにより消滅する。
これにより、電気パルスを的確に頻脈回路へ供給して頻脈を効果的に停止させることができる。
これにより、電気パルスを的確に頻脈回路へ供給して頻脈を効果的に停止させることができる。
上記発明においては、前記パルス出力部が、心臓表面に沿って複数配列され、前記制御部が、前記頻脈回路特定手段によって特定された前記頻脈回路の位置に基づいて前記電気パルスを出力する前記パルス出力部を選択することとしてもよい。
このようにすることで、特定された頻脈回路上または頻脈回路により近接した位置に配置されたパルス出力部から電気パルスを出力して、より効果的に頻脈を停止させることができる。
このようにすることで、特定された頻脈回路上または頻脈回路により近接した位置に配置されたパルス出力部から電気パルスを出力して、より効果的に頻脈を停止させることができる。
また、上記発明においては、前記信号検出部および前記パルス出力部が、互いに隣接して設けられていることとしてもよい。
このようにすることで、特定された頻脈回路の位置へより正確に電気パルスを出力することができる。また、制御部によるパルス出力部の選択のための制御を簡略にすることができる。
このようにすることで、特定された頻脈回路の位置へより正確に電気パルスを出力することができる。また、制御部によるパルス出力部の選択のための制御を簡略にすることができる。
また、上記発明においては、前記信号検出部が、アレイ状に配列されていることとしてもよい。
このようにすることで、心臓の電気信号が各位置において万遍なく検出され、より高い精度で頻脈回路を特定することができる。
このようにすることで、心臓の電気信号が各位置において万遍なく検出され、より高い精度で頻脈回路を特定することができる。
また、上記発明においては、前記信号検出部が、前記電気信号を検出する少なくとも2つの電極を備え、前記パルス出力部が、前記電極間で前記電気パルスを発生させることとしてもよい。
このようにすることで、同一の電極によって電気信号の検出および電気パルスの発生が行われ、検出された頻脈回路の位置へより正確に電気パルスを供給することができるとともに、心臓刺激装置の構成および制御を簡略にすることができる。
このようにすることで、同一の電極によって電気信号の検出および電気パルスの発生が行われ、検出された頻脈回路の位置へより正確に電気パルスを供給することができるとともに、心臓刺激装置の構成および制御を簡略にすることができる。
また、上記発明においては、前記信号検出部が、3つ以上の電極を備えることとしてもよい。
このようにすることで、各信号検出部の位置における興奮活動の進行方向を、心臓表面内において2次元で検出することができる。
このようにすることで、各信号検出部の位置における興奮活動の進行方向を、心臓表面内において2次元で検出することができる。
また、上記発明においては、前記信号検出部によって検出された電気信号に基づいて、前記頻脈回路の興奮状態を判定する興奮判定手段を備え、前記制御部が、前記興奮判定手段により判定された興奮状態のタイミングに基づいて、前記電気パルスを出力することとしてもよい。
心臓は、興奮状態にある期間および興奮状態後一定の期間は、電気的刺激に反応を示さない不応期に入る。したがって、興奮状態と判定された期間およびその後一定期間からタイミングをずらして前記電気パルスを頻脈回路へ出力することにより、より確実に頻脈を停止させることができる。
心臓は、興奮状態にある期間および興奮状態後一定の期間は、電気的刺激に反応を示さない不応期に入る。したがって、興奮状態と判定された期間およびその後一定期間からタイミングをずらして前記電気パルスを頻脈回路へ出力することにより、より確実に頻脈を停止させることができる。
また、上記発明においては、前記パルス出力部が、除細動のためのショックパルスを出力することとしてもよい。
このようにすることで、頻脈のみならず細動も停止させることができる。
このようにすることで、頻脈のみならず細動も停止させることができる。
本発明によれば、頻脈回路へ確実に電気パルスを供給して頻脈を効果的に停止させることができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る心臓刺激装置1について、図1〜図7を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る心臓刺激装置1は、図1に示されるように、心臓Aの右心室と左心室の表面を覆い多数の電極が配列された2つの電極シート2と、パルス電圧を発生させるパルス電圧発生ユニット3と、電極シート2よって検出された電気信号に基づいて心拍数を計測する心拍数計測ユニット4および頻脈回路を特定する頻脈回路特定ユニット(頻脈回路特定手段)5と、該頻脈回路特定ユニット5により特定された頻脈回路に基づいてパルス電圧発生ユニット3を制御する制御ユニット(制御部)6とを備えている。
本実施形態に係る心臓刺激装置1は、図1に示されるように、心臓Aの右心室と左心室の表面を覆い多数の電極が配列された2つの電極シート2と、パルス電圧を発生させるパルス電圧発生ユニット3と、電極シート2よって検出された電気信号に基づいて心拍数を計測する心拍数計測ユニット4および頻脈回路を特定する頻脈回路特定ユニット(頻脈回路特定手段)5と、該頻脈回路特定ユニット5により特定された頻脈回路に基づいてパルス電圧発生ユニット3を制御する制御ユニット(制御部)6とを備えている。
電極シート2には、図2に示されるように、アレイ状に、例えば、3行×3列で配列されたセンサセル2aからなるセンサアレイ2bが、略全面にわたって略均等な間隔で配列されている。各センサセル2aは、2組の電極対(信号検出部、パルス出力部)2X,2Yを備え、各電極対2X,2Yは、パルス電圧発生ユニット3に配線されている。
以下、説明を簡略にするために、参照する図面において横方向に配置された電極対をX電極対2X、縦方向に配置された電極対をY電極対2Yと称する。また、X電極対2Xのうち右側に配置された電極を正、左側に配置された電極を負とし、Y電極対2Yのうち上側に配置された電極を正、下側に配置された電極を負とする。
センサアレイ2b内または近傍を、心臓A内を伝達する電気信号が通過すると、各センサセル2aの各電極対2X,2Y間に電位変化が発生し、該電位変化に基づいて心室の各位置における電気信号がセンサセル2aによって検出されるようになっている。
具体的には、図3(a)に示されるように、センサセル2aの直下を電気信号が矢印の方向に沿って伝搬したとすると、X電極対2X間の電位は、図3(b)示されるように、正から負へ、Y電極対2Y間の電位は、図3(c)に示されるように、負から正へ変化する。また、このときの電位変化の振幅は、センサセル2aと電気信号との距離が近いほど大きくなる。各センサセル2aによって検出された電気信号の情報は、心拍数計測ユニット4と頻脈回路特定ユニット5とへ出力される。
具体的には、図3(a)に示されるように、センサセル2aの直下を電気信号が矢印の方向に沿って伝搬したとすると、X電極対2X間の電位は、図3(b)示されるように、正から負へ、Y電極対2Y間の電位は、図3(c)に示されるように、負から正へ変化する。また、このときの電位変化の振幅は、センサセル2aと電気信号との距離が近いほど大きくなる。各センサセル2aによって検出された電気信号の情報は、心拍数計測ユニット4と頻脈回路特定ユニット5とへ出力される。
パルス電圧発生ユニット3は、頻脈を停止させるための比較的小さいエネルギーの刺激電圧と、除細動のための比較的大きいエネルギーのショック電圧との2種類のパルス電圧を発生させるようになっている。また、パルス電圧発生ユニット3は、刺激電圧およびショック電圧を印加する電極を選択する電極選択手段、例えば、スイッチを備え、該スイッチの切り替えによって刺激パルス(電気パルス)またはショックパルスが出力される位置が選択されるようになっている。
心拍数計測ユニット4は、センサセル2aから入力されてくる電気信号に基づいて心拍数を計測する。そして、計測された心拍数に基づいて、頻脈または細動であると判定する。心拍数計測ユニット4は、常時心拍数の計測および頻脈または細動の判定を続けて心拍数を監視する。そして、細動であると判定すると制御ユニット6へ、頻脈であると判定すると頻脈回路特定ユニット5および制御ユニット6へ、その判定の結果を出力するようになっている。
頻脈回路特定ユニット5は、心拍数計測ユニット4から頻脈の判定が入力されると、各センサセル2aから入力された電位変化の大きさと符号の変化とから、興奮波(興奮活動)が循環する頻脈回路の位置を特定する。
電位変化の大きさは、例えば、各センサセル2aから入力された電位変化の振幅の最大値を数値化して記憶する。
電位変化の大きさは、例えば、各センサセル2aから入力された電位変化の振幅の最大値を数値化して記憶する。
具体的には、図4(a)に示されるように、センサアレイ2b内を矢印の方向に沿って興奮波が伝搬したとする。このときに、各センサセル2aで検出される電位変化の振幅の最大値は、電気信号の通過位置に近いほど大きくなる。これを例えば、段階的に数値化して(図4(b)の例では0〜3)、頻脈回路特定ユニット5が記憶する。また、このときの電位変化の符号の変化を、各電極対2X,2Y間の電位が正から負へ変化したときに+、負から正へ変化したときに−として、頻脈回路特定ユニット5が記憶する(図4(b)参照)。
頻脈回路特定ユニット5は、このようにして記憶した各センサアレイ2bの情報から、興奮波の軌跡、すなわち、頻脈回路と、該頻脈回路内を循環する興奮波の進行方向とを特定するようになっている。また、頻脈回路特定ユニット5は、各センサセル2aで検出される興奮波の電気信号の時間間隔から、頻脈回路を循環する興奮波の時間周期を特定するようになっている。
制御ユニット6は、パルス電圧発生ユニット3のスイッチの切り替えを制御することにより、刺激電圧またはショック電圧を印加する電極対2X,2Yを制御する。
制御ユニット6は、心拍数計測ユニット4から細動の判定が入力されると、予め各電極シート2から選択されて設定された電極の間に、ショック電圧を印加するようになっている。
制御ユニット6は、心拍数計測ユニット4から細動の判定が入力されると、予め各電極シート2から選択されて設定された電極の間に、ショック電圧を印加するようになっている。
また、制御ユニット6は、心拍数計測ユニット4から頻脈の判定が入力されると、頻脈回路特定ユニット5によって特定された頻脈回路の位置と興奮波の進行方向および時間周期とから、興奮波が存在する位置を推測する。そして、例えば、制御ユニット6は、最も大きい数値が記憶されたセンサセル2aの一方の電極対、例えば、X電極対2Xを選択し、該X電極対2Xから出力された刺激パルスが、頻脈回路上で興奮波の前方から衝突するタイミングを算出して、選択したX電極対2Xに刺激電圧を印加するようになっている。
このように構成された心臓刺激装置1の動作および作用について、図5を参照して以下に説明する。
心臓刺激装置1は、電極シート2によって検出された電気信号から常時心拍数をモニタして(ステップS1)細動または頻脈の有無を判定する。細動が発生するとそれが判定されて(ステップS2)、両心室の電極シート2間でショックパルスが出力され(ステップS3)、心拍数が正常値に戻って再び心拍数のモニタが続けられる(ステップS1)。
心臓刺激装置1は、電極シート2によって検出された電気信号から常時心拍数をモニタして(ステップS1)細動または頻脈の有無を判定する。細動が発生するとそれが判定されて(ステップS2)、両心室の電極シート2間でショックパルスが出力され(ステップS3)、心拍数が正常値に戻って再び心拍数のモニタが続けられる(ステップS1)。
また、頻脈が発生すると、それが判定されて(ステップS4)頻脈回路が特定され(ステップS5)、該頻脈回路に最も近い位置のセンサセル2aと、該センサセル2aから刺激パルスを出力するタイミングが決定されて(ステップS6)、興奮波の前面に向けて刺激パルスが出力される(ステップS7)。そして、心拍数が正常値に戻り、再び心拍のモニタが続けられる(ステップS1)。
このように、本実施形態によれば、頻脈回路の位置と頻脈回路内を循環する興奮波の進行方向および時間周期とが特定され、興奮波に対して位置とタイミングとを制御された刺激パルスが出力される。これにより、1回の刺激パルスで興奮波を効果的に消滅させて頻脈を停止させることができるという利点がある。また、多数の刺激パルスを無作為に出力する必要がないので、刺激パルスによって頻脈をさらに加速させてしまうという問題を防ぐことができるという利点がある。
また、電気信号の検出と刺激パルスの出力に共通の電極対2Xを用いることにより、心臓刺激装置1の構成を簡略にすることができるとともに、刺激パルスを出力する電極対2Xの選択のための制御を簡略にし、また、特定された頻脈回路の所望の位置へ精度良く刺激パルスを出力することができる。
上記実施形態においては、刺激パルスを、興奮波にタイミングを合わせて1回出力することとしたが、これに代えて、刺激パルスを複数回出力することとしてもよく、また、刺激パルスを複数の位置で略同時に出力することとしてもよい。
特定された頻脈回路がいずれかのセンサセル2aの直下を通過している場合、特定された興奮波の時間周期を複数に略等分した時間間隔で、頻脈回路上のセンサセル2aから刺激パルスを出力する。または、特定された頻脈回路が複数のセンサセル2aの直下を通過している場合、頻脈回路上の複数のセンサセル2aから略同時に刺激パルスを出力する。このようにすることで、頻脈回路全体をほぼ同時に興奮状態にさせて、効果的に頻脈を停止させることができる。
特定された頻脈回路がいずれかのセンサセル2aの直下を通過している場合、特定された興奮波の時間周期を複数に略等分した時間間隔で、頻脈回路上のセンサセル2aから刺激パルスを出力する。または、特定された頻脈回路が複数のセンサセル2aの直下を通過している場合、頻脈回路上の複数のセンサセル2aから略同時に刺激パルスを出力する。このようにすることで、頻脈回路全体をほぼ同時に興奮状態にさせて、効果的に頻脈を停止させることができる。
また、上記実施形態においては、心室の電気信号を電極対2X,2Yにより検出することとしたが、これに代えて、磁気センサにより検出することとしてもよい。
磁気センサは、その近傍を電気信号が通過したときに発生する磁場から、電気信号を検出する。また、頻脈回路特定ユニット5は、各位置の磁気センサから入力された磁場の相対的な大きさから頻脈回路の位置を、磁場の方向から興奮波の進行方向を特定する。この場合、磁気センサと刺激パルスを発生させる電極対とが、隣接して配置されていることが好ましい。
このようにしても、頻脈回路の位置を特定し、位置とタイミングを的確に制御して刺激パルスを頻脈回路へ供給することができる。
磁気センサは、その近傍を電気信号が通過したときに発生する磁場から、電気信号を検出する。また、頻脈回路特定ユニット5は、各位置の磁気センサから入力された磁場の相対的な大きさから頻脈回路の位置を、磁場の方向から興奮波の進行方向を特定する。この場合、磁気センサと刺激パルスを発生させる電極対とが、隣接して配置されていることが好ましい。
このようにしても、頻脈回路の位置を特定し、位置とタイミングを的確に制御して刺激パルスを頻脈回路へ供給することができる。
また、上記実施形態においては、心拍数計測ユニット4が、電極シート2により検出された電気信号に基づいて心拍数を計測することとしたが、これに代えて、心内に配置された心内リードを備えることとしてもよい。また、この場合、心内リードの一の電極と、電極シート2の一の電極との間に刺激電圧を印加して刺激パルスを発生させることとしてもよい。
このときには、心内リード側の電極と電極シート2側の電極とを結ぶ通り道に位置する部位が刺激パルスによる刺激部位になる。したがって、制御ユニット6は、刺激パルスを注入したい頻脈回路上の位置が、心内リード側の電極と電極シート2側の電極とを結ぶ略直線上に配置されるように、電極シート2側の電極を選択する。
このようにしても、刺激パルスを頻脈回路へ的確に供給して効果的に頻脈を停止させることができる。
このようにしても、刺激パルスを頻脈回路へ的確に供給して効果的に頻脈を停止させることができる。
また、上記実施形態においては、図6に示されるように、頻脈回路の興奮状態を判定する興奮判定ユニット(興奮判定手段)7を備えることとしてもよい。
興奮判定ユニット7は、頻脈回路の電気信号を検出した各センサセル2aにおいて測定される電位に基づいて、例えば、電位の振幅が所定の値より大きいときに興奮状態であると判定してその判定結果を制御ユニット6へ出力する。制御ユニット6は、興奮状態と判定された期間と、該期間の後の一定の期間とからタイミングをずらして刺激パルスを出力させる。このように、心臓Aが刺激パルスに応答を示さない不応期からタイミングをずらして刺激パルスを出力することにより、より確実に頻脈を停止させることができる。
興奮判定ユニット7は、頻脈回路の電気信号を検出した各センサセル2aにおいて測定される電位に基づいて、例えば、電位の振幅が所定の値より大きいときに興奮状態であると判定してその判定結果を制御ユニット6へ出力する。制御ユニット6は、興奮状態と判定された期間と、該期間の後の一定の期間とからタイミングをずらして刺激パルスを出力させる。このように、心臓Aが刺激パルスに応答を示さない不応期からタイミングをずらして刺激パルスを出力することにより、より確実に頻脈を停止させることができる。
また、上記実施形態においては、センサセル2aが、4つの電極を備えることとしたが、これに代えて、3つの電極を備えることとしてもよい。
この場合、刺激パルスを発生させるため、3つの電極のうち、一は正、他の一は負に接続され、残りの電極は正負のいずれでもよい。また、3つの電極は、同一直線上からずれた位置に配置される。
この場合、刺激パルスを発生させるため、3つの電極のうち、一は正、他の一は負に接続され、残りの電極は正負のいずれでもよい。また、3つの電極は、同一直線上からずれた位置に配置される。
例えば、図7に示されるように、直角二等辺三角形の頂点のうち、直角の頂点に正の電極2xを、他の頂点に負の電極2y,2zを配置すると、電極2x,2y間と電極2x,2z間で検出された電気信号の符号の変化から、興奮波の伝搬方向が2次元で特定される。
このように、少なくとも3つの電極2x,2y,2zを備えることにより、電気信号の進行方向を心臓A表面に沿って2次元で検出して、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
このように、少なくとも3つの電極2x,2y,2zを備えることにより、電気信号の進行方向を心臓A表面に沿って2次元で検出して、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
1 心臓刺激装置
2 電極シート
2a センサセル
2b センサアレイ
2X X電極対(信号検出部、パルス出力部)
2Y Y電極対(信号検出部、パルス出力部)
2x 正の電極(信号検出部、パルス出力部)
2y,2z 負の電極(信号検出部、パルス出力部)
3 パルス電圧発生ユニット
4 心拍数計測ユニット
5 頻脈回路特定ユニット(頻脈回路特定手段)
6 制御ユニット(制御部)
7 興奮判定ユニット(興奮判定手段)
A 心臓
2 電極シート
2a センサセル
2b センサアレイ
2X X電極対(信号検出部、パルス出力部)
2Y Y電極対(信号検出部、パルス出力部)
2x 正の電極(信号検出部、パルス出力部)
2y,2z 負の電極(信号検出部、パルス出力部)
3 パルス電圧発生ユニット
4 心拍数計測ユニット
5 頻脈回路特定ユニット(頻脈回路特定手段)
6 制御ユニット(制御部)
7 興奮判定ユニット(興奮判定手段)
A 心臓
Claims (8)
- 心臓の表面に沿って複数配置され、該心臓内を伝導する電気信号を検出する信号検出部と、
該各信号検出部によって検出された電気信号に基づいて、前記心臓の興奮活動が循環する頻脈回路を特定する頻脈回路特定手段と、
前記心臓を刺激する電気パルスを出力するパルス出力部と、
前記頻脈回路特定手段によって特定された頻脈回路における興奮活動の位置に基づいて、前記パルス出力部から電気パルスを出力するタイミングを制御する制御部とを備える心臓刺激装置。 - 前記パルス出力部が、心臓表面に沿って複数配列され、
前記制御部が、前記頻脈回路特定手段によって特定された前記頻脈回路の位置に基づいて、前記電気パルスを出力する前記パルス出力部を選択する請求項1に記載の心臓刺激装置。 - 前記信号検出部および前記パルス出力部が、互いに隣接して設けられている請求項2に記載の心臓刺激装置。
- 前記信号検出部が、アレイ状に配列されている請求項1に記載の心臓刺激装置。
- 前記信号検出部が、前記電気信号を検出する少なくとも2つの電極を備え、
前記パルス出力部が、前記電極間で前記電気パルスを発生させる請求項1に記載の心臓刺激装置。 - 前記信号検出部が、3つ以上の前記電極を備える請求項5に記載の心臓刺激装置。
- 前記信号検出部によって検出された電気信号に基づいて、前記頻脈回路の興奮状態を判定する興奮判定手段を備え、
前記制御部が、前記興奮判定手段により判定された興奮状態のタイミングに基づいて、前記電気パルスを出力する請求項1に記載の心臓刺激装置。 - 前記パルス出力部が、除細動のためのショックパルスを出力する請求項1に記載の心臓刺激装置。
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Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2008123978A1 (en) * | 2007-04-05 | 2008-10-16 | Cardiac Pacemakers, Inc. | Device for cardiosympathetic inhibition |
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2009
- 2009-04-17 JP JP2009100874A patent/JP2010246797A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008123978A1 (en) * | 2007-04-05 | 2008-10-16 | Cardiac Pacemakers, Inc. | Device for cardiosympathetic inhibition |
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