JP2010245601A - 全面駆動スピーカ - Google Patents

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Abstract

【課題】 薄型でかつ小型でありながら実用的音圧レベルで音響再生が可能な高密度配置の磁気駆動方式を持ち、前面形状設計の自由度の高い全面駆動スピーカの提供。
【解決手段】 磁気駆動方式を、夫々小径の円形磁気ギャップを有して所定形状と面積の平面に高密度で併置整列させた複数の内磁型又は外磁型の磁気回路と、隣接する磁気ギャップの円形の一方の半部を次々に列の一端からたどり、列の他端で磁気ギャップの円形の他方の半部に繋いで列の始めの一端まで他方の半部を次々にたどる一筆書きパターンで形成したボイスコイルを磁気ギャップの磁界内に位置させて担持する振動板とで形成する。磁気回路の高密度化により、接近した磁性体が急激吸引されて振動板を損傷させ易いが、板状磁性体製のプロテクターを、ボイスコイルより大きめに設けた開口をボイスコイルと同心にして振動板前面に置き、振動板保護と磁束密度向上に資する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、薄型で小型の機器に内蔵させるために極めて薄型化され、小型化された全面駆動型のスピーカに関する。
近年、例えば小型平面テレビ等の電気ないし電子機器の薄型化、小型化の進展に伴い、これら機器が内蔵するスピーカについても、より薄型でより細幅であること、しかも実用的な音圧レベルでの音響再生が可能であり、更に、スピーカの前面形状についても、細幅と限らず、取付け場所に応じた各種形状を含むように設計の自由度が大きいことを求められている。
スピーカの薄型化のためには平面型のものであることが好適であり、平面型において音響特性を重視すれば全面駆動型スピーカが最適であるが、平面型ないし全面駆動型のスピーカにしても多様な種類と構成のものが見られるものの、上記の諸要求を満たすものは見られない。ただ、平面型スピーカにおいて、大きな音を遠方に伝達したい場合や、低音の再生限界を下げるためには振動板の面積を大きくする必要があり、その場合の課題解決策の一つが示されている(特許文献1参照)。
この文献では平面型音響変換装置として、第1と第2の平板状ヨークとそれらの中間の振動板とを平行に配置し、多数の小型方形の第1と第2の永久磁石群を、各ヨーク上でそれぞれ隣接する同士が異極となり、振動板を介して斜めに異極同士で対向する位置に列として第1と第2のヨークの内面側に配列し、振動板上の、第1と第2のヨーク間を斜交する第1と第2の磁石群の間の磁界と交差する位置にボイスコイルとしての導体線を配置してなる構成が示される。しかし、この構成において振動板面積を大きくすると第1と第2のヨーク間で対向する磁石群の吸引力が増大し、そのため各ヨークが湾曲してしまう。このような湾曲を抑えるために、少なくとも一方のヨークの略中央部分において、他方のヨークの磁石列と正面で対向する位置に反発力を生じる反発用磁石群を設けることが示される。この反発用磁石群は、しかし、音響変換に寄与することなく装置の重量を増大する点において却って不利であり、2枚の板状ヨーク間に間隙を置いて振動板を配する点において、音響変換装置をより薄型とすることを志向する場合に、この文献の示す構成は不適切である。
一方、平面型であって全面駆動型のスピーカにおいては振動板として表面に金属箔をコイル状に形成したプラスチックフィルムを用いるのが一般的であるが、その場合の耐熱性の低さと高域音をフラットに表現できない点を改善するために、金属製の振動板基板を用い、この基板上にボイスコイルを形成することが提案されている(特許文献2参照)。しかし、この場合も金属製の振動板基板に金属製のボイスコイルを設けるために基板とコイルとの間に絶縁層を介在させねばならず、本来小型で薄型のスピーカを更に薄型化することを意図する場合に何ら示唆することのない構成である。
厚さ数ミリメートルのスピーカを実現する手段の一つとして、多数の極小型平板スピーカを直並列で繋ぎ合わせる方法があり、そのために用いる微小平板コイルが提案されている(特許文献3参照)。この微小平板コイルにおいては、各コイルのユニットごとにコイルの両端末を絶縁基板の一面の周辺部に設けたボンディングパッドに接続されるが、微小な面積の基板上に、音響変換には直接寄与しないボンディングパッドが占める面積の比率がかなり大きくなって効率を下げる。更に、これらコイルを複数のユニットごとにまとめるための構造材や配線を別途設ける必要がある。また、まとめられたユニットの形状も方形または長方形に限られ、前面形状について設計の自由度は低い。
更に他の方法として、一つの薄型の磁気回路の上方に、ボイスコイルを備える振動板を近接配置し、スピーカユニットの中心軸線と水平に交わる磁束を利用する全面駆動型スピーカがあるが、その場合、磁束内の有効線長と磁束密度の改善のためには磁気回路を大型化する必要があった。つまり、線長を増すために配線本数を増やすが、そのために磁気ギャップを広げると磁束密度が下がるので、磁石を大きくすることが必要となる。また、この場合のスピーカユニットを前方から見たとき、縦長の振動板の左右に磁石部分が略同じ面積で並ぶ構成となるため、スピーカの薄型化と共に細幅化を図ることが困難である。
特開2003−102088号公報 特開昭57−48895号公報 実開昭53−47552号公報
本発明が意図するスピーカの薄型化は、すでに小型平面テレビであって薄型を標榜する機種では厚さ10mm以下が実現されていることを考慮し、実用のスピーカユニットの薄さの限界に挑む意味において、厚さ数mm以下、具体的に3mm以下のスピーカユニットの実現にある。この薄型スピーカに適合する駆動方式としては、元来扁平な構造を有する全面駆動型を採用するが、特許文献1が用いるような2枚のヨーク板で振動板を挟むものでなく、より薄型の、振動板の一面のみに磁気回路が対峙するものが望ましい。そして、小型化された小面積の振動板をもってなお実用的な音圧レベルを発生するために、駆動手段の単位面積当りの密度を上げるよう、より小型化された磁気回路をより多数用い、同様に小型化され多数化した振動板上のボイスコイルとの組合せにおいてより緻密なパターンで配列することにより、更に効率の良い、しかも前面形状を自由に設計可能とする全面駆動方式を達成することが求められる。
従って本発明は、より扁平化され、薄型化とともに小型化され、しかも実用的な音圧レベルの音響変換能力を有する高密度パターンで、前面形状の設計の自由度の高い駆動方式を持つ、全面駆動スピーカを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の本発明による全面駆動スピーカは、それぞれ円形の磁気ギャップを包有し、互いに隣接して平面上に併置整列させた複数の磁気回路と、各磁気ギャップの円形の一方の半部ずつを磁気回路の隣接部分で隣の一方の半部に連結して列の一端から磁気ギャップの円形のなぞり書きを始め、列の他端で他方の半部に折り返して同様のなぞり書きを始めの一端の磁気ギャップで書き終わる一筆書きで交差させることなく繋ぐ線に沿って形成したボイスコイルを磁気ギャップと対峙させる振動板とよりなることを特徴とする。
請求項2に記載の本発明による全面駆動スピーカは、請求項1のスピーカにおいて、磁気回路が内磁型および外磁型のいずれかでなることを特徴とする。
請求項3に記載の本発明による全面駆動スピーカは、請求項1または2のスピーカにおいて、複数の磁気回路に対峙するボイスコイルの一筆書き連結形状によって設計可能となる多種の前面形状を有することを特徴とする。
請求項4に記載の本発明による全面駆動スピーカは、請求項3のスピーカの前面形状が複数の磁気回路を1行とする略線状の細幅形状、m行n列の長方形状と台形状、中心から螺旋状に緻密に連続して広がる六角形状、螺旋状帯状に連続して巻いた円形状、緻密な俵積み形式による長六角形状を含むことを特徴とする。
請求項5に記載の本発明による全面駆動スピーカは、請求項1のスピーカにおいて、ボイスコイルの長さが磁気回路の列の長さのπ倍となり、磁気回路の隣接部分における連結部分が駆動力に寄与しないことを考慮すれば、磁気回路1列の有効線長はπ×(0.7〜0.8)の間に、n列を折り返して連結すればnπ×(0.7〜0.8)の間に維持され、所定正面形状の所定面積内でのボイスコイルの有効線密度が高まることを特徴とする。
請求項6に記載の本発明による全面駆動スピーカは、請求項2のスピーカにおいて、磁気回路を内磁型とする場合は複数の磁気回路のヨーク部分が、外磁型とする場合は複数の磁気回路の磁石部分が、それぞれ複数の磁気回路の円形磁気ギャップと磁石またはセンターポールに対応する円形穴を有する単一の板状体でなることを特徴とする。
請求項7に記載の本発明による全面駆動スピーカは、請求項1〜6のいずれかのスピーカにおいて、各磁気ギャップに対応するボイスコイルより大きい径の開口をボイスコイルと同心に位置させて振動板の前面に配置させ、磁石またはセンターポールからの漏洩磁束を斜め外方に引き付けてボイスコイル位置の磁束密度を向上する磁性体でなるプロテクターを備えることを特徴とする。
スピーカユニットの薄型化の方向においては従来の扁平構造を有する全面駆動型の駆動方式を採用することが有利であり、更に小型化を意図して、円筒形の磁気ギャップを形成する内磁型または外磁型の磁気回路を小型化し、多数の小型磁気回路を緻密に並置して与えられた取付けスペースが許す面積の範囲内で全磁気回路の磁気ギャップ総計を最長とするとともに、この最長の磁気ギャップ総計にほぼ一致する長さとなるよう各円形磁気ギャップの各半部を連結して一筆書きでトレースしたパターンによるボイスコイルを組み合わせることによって、最大の有効線長を実現可能とし、従来の全面駆動型よりも更に高密度で均一な全面駆動が実現される。更に、これによって従来の全面駆動スピーカのコイル配置パターンに起因する振動モードの発生を根本的に防止し得る。
なお、上記の高密度駆動構成のスピーカにおいては全面に磁気回路のギャップが並ぶため、振動板が介在しても磁気回路近傍に接近した磁性体は激しく吸引され、振動板に損傷を与える恐れがあるが、本発明は磁性材製のプロテクターを振動板の前面に置いてこの危険から振動板を保護すると同時に、磁気回路が外磁型であればヨークのセンターポールからの、内磁型であれば磁石からの漏洩磁束の一部を斜めに引きつけてボイスコイルを通る磁束密度を向上させる。
図1は本発明による全面駆動スピーカの磁気ギャップとボイスコイルによる駆動方式の基本構成を略図的に示し、図1(A)は複数の円筒型磁気回路の連続一列とした円形磁気回路を二重円で示し、図1(B)は図1(A)の各磁気ギャップについて一筆書きパターンとしたボイスコイルを示し、図1(C)はこれら磁気ギャップとボイスコイルを重ね合わせて基本構成における配列関係を示す。 図2は、図1の基本構成に基づくボイスコイルの有効線長と振動板の面積との関係における有利性の対比説明図で、簡略化のため磁気ギャップはボイスコイルVCとほぼ重なった図としてあり、図2(A)は一方の大面積の対比例を、図2(B)は他方の小面積の対比例を示し、図2(C)は図2(A)と同一面積において図1の基本構成が有効線長を増大し得ることを示し、図2(D)は図2(C)の磁気回路の配列をずらせて密度を上げ得ることを示す。 図3は本発明の基本構成における磁気回路の配列とボイスコイルの一筆書きパターンが適宜変更しうること、従ってスピーカ前面の形状に自由度があることを示し、図3(A)〜(C)は同じ磁気回路配列において一筆書きパターンの経路を変え得ること、図3(D)は前面形状を6角形とし得ることとその場合の一筆書き経路の一例を示す。 図4は本発明の基本構成による全面駆動スピーカの実施例1の前面形状と磁気回路配列ならびにボイスコイルパターンを示す。 図5は実施例1の全面駆動スピーカの分解断面図である。 図6はプロテクターを備えた実施例2の全面駆動スピーカの分解断面図である。
小型スピーカにおいて実用レベルの音圧を得るには、それぞれ小型化され高密度に配列された最大多数の磁気ギャップと、これら磁気ギャップに対応するパターンで可能な最大の有効線長を持つボイスコイルを組み合わせた駆動方式を必要とする。本発明による駆動方式の基本構成の概念を図1(A)〜(C)に示す。
図1(A)において二重円で示すように、小型化つまり小径化した多数の円形磁気回路MCが密接して一列に設けられる。磁気回路MCは内磁型の磁気回路によるものと外磁型の磁気回路によるもののいずれでも良い。また、磁気ギャップMGの径と数は、要求されるスピーカの寸法と性能に応じて選定される。
図1(B)は上記磁気回路MCの列をいわゆる一筆書きでたどるパターンで例えばポリイミドフィルムによる振動板上に形成したボイスコイルVCであり、磁気ギャップMGの円の、それぞれの隣接部分で分けた半円の一方を列の一端からたどり始め、隣接部分で次々に隣のギャップの一方の半円に繋げ、列の他端において他方の半円に連結して再び隣接部分で次々と隣の他方の半円に繋げ、列の始めの一端に至るまで交差すること無く、磁気ギャップMGの連続円をたどることによって得たパターンである。図1(C)は駆動方式における図1(A)の磁気回路MCと図1(B)のボイスコイルVCの位置関係を示す。
図2(A)〜(D)は本発明の駆動方式パターンが、与えられたスピーカの前面面積内においてボイスコイルの有効線長を増大し得ることを説明する。図2(A)の9cm長、3cm幅の長方形内に取り得る磁気回路MCの最大外径は3cm、数は3個であり、ボイスコイルVCの径は磁気回路MCの外径の80%として2.4cmとなる。この場合のボイスコイルの長さはπ×2.4×3=22.6cm、連結部の長さは0.6cm×2箇所×2本=2.4cm、全体で22.6+2.4=25.0cmとなる。
図2(B)の長方形は図2(A)と同じ9cm長だが1cm幅とした場合、磁気回路MCの最大外径は1cm、数は9個であり、ボイスコイルVCの径は0.8cmとなる。ボイスコイルの長さはπ×0.8×9=22.6cm、連結部は0.2×8箇所×2本=3.2cm、全体で22.6+3.2=25.8cmとなる。つまり、本発明の駆動方式パターンによれば、面積を3分の1としてもボイスコイルの有効線長を僅かながら増加することが出来る。換言すれば、図2(A)と同じ面積の長方形、つまり図2(B)の3倍の面積の長方形について図2(A)のボイスコイルの3倍強の有効線長のボイスコイルが得られる。図2(C)はその場合の配列を示し、図2(A)の長方形に対して本発明の駆動方式パターンを3列配置できること、したがって駆動方式パターンの列をN倍にすることによってボイスコイルの有効線長をN倍にし得ることを示す。図2(D)は、更に、駆動方式パターンの列を互いにずらしていわゆる俵積み型とすることにより、磁気ギャップ数を9個と10個と9個の3列とし、図2(C)の長方形の幅を0.91倍に縮め、配置密度を1.1倍に高め得ることを示す。
磁気回路MCが図2(C)、(D)のように複数列に配置されている場合、ボイスコイルVCを一筆書きでたどる順序、つまり隣接する円形磁気回路MCの半円を連結する進路は限定されない。図2(C)では3列配置の場合の1例として、上列の右端を始端として一方の半円を左へ、上列の左端から中列左端へ、そこから右へ、中列右端から下列右端へ、そこから左へ、下列左端で他方の半円へ折り返し、そこから同じ進路を逆にたどって同じ始端に至る連結進路を示す。図3(A)は図2(D)の俵積み型3列の場合における図2(C)と本質的に同じ連結進路CCを示すが、この例に限らず、図3(B)、(C)に連結進路CCで示すように、各種のパターンを採ることが可能であり、いずれの場合でも、磁気ギャップとボイスコイルの径が同じであれば、すべて同じ線長となる。
本発明による全面駆動方式の基本構成が各種寸法の長方形に収まることは、すでに図2(B)〜(D)において明らかであるが、この基本構成は他の形状にも適合し得る。例えば図2(D)の俵積み型は長六角形とすることもでき、下列両端に磁気ギャップとボイスコイルによる要素を加えれば台形となる。そして、図3(D)に示すように正六角形の配列も可能であり、その場合の渦巻状の連結進路CCも例示される。その他、図示はしないが正六角形から容易に想到される円形、m行n列で可能な三角形と方形も含まれる。また例えば磁気ギャップを2列とし、スピーカユニットを幅20mm、長さ150mm、厚さ3mmとしたものに対して、同数の磁気ギャップを1列に並べ替え、スピーカユニットを幅10mm、長さ300mm、厚さ3mmとして、同一の面積と性能を持って形状を変えることができる、つまり形状に自由性があることが理解されよう。
本発明による実施例1の全面駆動スピーカは、図4に示す全面駆動方式を用いたものであるが、この方式は図2(D)の俵積み型の磁気回路MCとボイスコイルVCの基本構成であり、磁気ギャップMGはボイスコイルVCの単位円と重なっている。スピーカユニット外寸は幅30mm、長さ100mm、厚さ3mmとし、その中に配置する磁気回路MCは外径を8.8mm、厚さ2mmとし、3列の磁気回路MCをそれぞれ9個、10個、9個による合計28個とし、ボイスコイルVCは長六角形の振動板1上に、図3(A)の連結進路CCと同じ一筆書きパターンで形成され、下列右端に始・終端2を有する。
図5に実施例1の駆動方式の模式的な構成を分解断面図で示す。振動板1は12.5μm厚のポリイミドフィルムPI上に、12.5μm厚、0.4μm幅の銅箔によるボイスコイルVCを形成し、15μm厚の接着層を介して12.5μm厚のポリイミドフィルムPIで被覆してなる。この振動板1の周辺にフレーム3を接着する。磁気回路の磁気ギャップは、磁気ギャップの外径となる径8.8mmの円形穴を9個、10個、9個の3列で有する磁石板(外磁型の場合)又はヨーク板(内磁型の場合)5と、磁気ギャップの内径となる円柱又は円板状のセンターポール(外磁型の場合)又は磁石(内磁型の場合)を円形穴と同数同配列で有するヨーク板又は磁石板6とを重合してなり、磁石板又はヨーク板5の円形穴にヨーク板又は磁石板6のセンターポール又は磁石がそれぞれ嵌入して磁気ギャップを形成する。重合した磁気回路はギャップ側表面を平坦とし、全センターポール又は磁石の表面にかけて接着剤を介して不織布4を載置し、フレーム3で保持した振動板1を磁石板(外磁型の場合)又はヨーク板(内磁型の場合)5の外周端に載置する。
このように構成した小型スピーカは実用上十分な感度を有する。
図6は本発明による実施例2の全面駆動スピーカを分解断面図で示す。この実施例2においては振動板1、フレーム3、不織布4と磁気回路MCによる構成は実施例1と同じとするが、異なる点は振動板1の前面に、振動板1とは隙間を置いて、プロテクターPを取付けたことである。本発明の特徴として振動板1の実質的に全面に磁気回路の磁気ギャップMGが配列されるため、振動板1を介在させてもスピーカ前面に磁性体を近づけると、磁気回路MCに磁性体は激しく吸引されて振動板1に衝突し、振動板1に損傷を与える。本実施例2のプロテクターPは先ず、振動板のこのような損傷を防止する。
更に、本実施例2のプロテクターPは磁性体による板状体でなり、各磁気ギャップMGに対応する各ボイスコイルVCの外径よりやや大きい径の開口APを磁気ギャップMGに対応して備える。従ってヨーク板6のセンターポール又は磁石板6の磁心からの漏洩磁束の一部がプロテクターPの開口APの外周部に、図6に一点鎖線で示すように、斜め上方に引付けられ、振動板1のボイスコイルVCを通過する磁束密度の向上に寄与する。
MC 磁気回路
VC ボイスコイル
CC 連結進路
PI ポリイミドフィルム
1 振動板
2 始・終端
3 フレーム
4 不織布
5 磁石板又はヨーク板
6 ヨーク板又は磁石板
MG 磁気ギャップ
P プロテクター
AP 開口

Claims (7)

  1. それぞれ円形の磁気ギャップを包有し、互いに隣接して平面上に併置整列させた複数の磁気回路と、各磁気ギャップの円形の一方の半部ずつを磁気回路の隣接部分で隣の一方の半部に連結して列の一端から磁気ギャップの円形のなぞり書きを始め、列の他端で他方の半部に折り返して同様のなぞり書きを始めの一端の磁気ギャップで書き終わる一筆書きで交差させることなく繋ぐ線に沿って形成したボイスコイルを磁気ギャップと対峙させる振動板とよりなることを特徴とする、全面駆動スピーカ。
  2. 磁気回路が内磁型および外磁型のいずれかでなることを特徴とする、請求項1記載の全面駆動スピーカ。
  3. 複数の磁気回路に対峙するボイスコイルの一筆書き連結形状によって設計可能となる多種の前面形状を有することを特徴とする、請求項1または2記載の全面駆動スピーカ。
  4. スピーカの前面形状が複数の磁気回路を1行とする略線状の細幅形状、m行n列の長方形状と台形状、中心から螺旋状に緻密に連続して広がる六角形状、螺旋状帯状に連続して巻いた円形状、緻密な俵積み形式による長六角形状を含むことを特徴とする、請求項3記載の全面駆動スピーカ。
  5. ボイスコイルの長さが磁気回路の列の長さのπ倍となり、磁気回路の隣接部分における連結部分が駆動力に寄与しないことを考慮すれば、磁気回路1列の有効線長はπ×(0.7〜0.8)の間に、n列を折り返して連結すればnπ×(0.7〜0.8)の間に維持され、所定正面形状の所定面積内でのボイスコイルの有効線密度が高まることを特徴とする、請求項1記載の全面駆動スピーカ。
  6. 磁気回路を内磁型とする場合は複数の磁気回路のヨーク部分が、外磁型とする場合は複数の磁気回路の磁石部分が、それぞれ複数の磁気回路の円形磁気ギャップと磁石またはセンターポールに対応する円形穴を有する単一の板状体でなることを特徴とする、請求項2記載の全面駆動スピーカ。
  7. 各磁気ギャップに対応するボイスコイルより大きい径の開口をボイスコイルと同心に位置させて振動板の前面に配置させ、磁石またはセンターポールからの漏洩磁束を斜め外方に引き付けてボイスコイル位置の磁束密度を向上する磁性体でなるプロテクターを備えることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の全面駆動スピーカ。
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