JP2010243707A - 液晶光学変調装置、光強度変調装置および光ヘッド装置 - Google Patents

液晶光学変調装置、光強度変調装置および光ヘッド装置 Download PDF

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Yuji Nozu
裕二 野津
Takuji Nomura
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Abstract

【課題】温度変化に対して液晶素子の光学特性を保つように印加する電圧を補正しながら駆動する簡便な液晶光学変調装置を提供する。
【解決手段】液晶光学変調装置100は、液晶に電圧を印加することで光学特性を変化させることができる液晶素子110と、液晶素子110を適正に駆動するための駆動部120からなり、駆動回路120の駆動部122より液晶素子110に電圧を印加し、液晶素子110から得られるピーク電流値を駆動回路120の温度検出部121で検出することによって液晶素子110の温度を検出し、温度によって変化する液晶素子の光学特性を維持するため、駆動部122から補正された電圧を印加する機能を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、液晶に電圧を印加して入射する光を変調させる機能を有する液晶素子と、液晶素子の使用温度条件の変化に関わらず所望の光学特性を得るための制御が可能な駆動回路から構成される液晶光学変調装置、光強度変調装置および、液晶光学変調装置または光強度変調装置を用いた光ヘッド装置に関する。
液晶に電圧を印加する機能を備えた液晶素子は、電圧を印加することによる屈折率の変化を利用して、入射する光の位相を変化させたり、さらに偏光板等を用いて入射する光を透過/遮断させたりすることができ、例えば表示体として液晶ディスプレイや時計など多くの電子機器に用いられている。また、CDやDVD、Blu−ray(登録商標:以下BD)といった高密度光記録媒体に情報の記録および/または再生(以下、「記録・再生」という。)を行う光ヘッド装置には収差補正を行ったり開口制限を行ったりするなどの目的で液晶素子を用いられている。
これらの液晶素子に印加する電圧信号などは、液晶ドライバIC(Integrated Circuit)もしくは駆動回路によって制御されることが一般的であるが、温度によって液晶の特性が変化するため、特定の温度条件において最適な光学特性を得るための電圧を印加しても、温度が変化することによって最適な光学特性から外れて所望の特性を得ることができない。
このような液晶素子の温度変化による光学特性の変化を補正して最適な光学特性を維持するために、例えば、光ヘッド装置に使用する液晶素子において、透過する光の位相を精度よく変化させる収差補正素子に対する温度補償を実現するために、温度センサを用いて液晶素子として収差補正素子の温度を監視するもの(特許文献1)や、液晶素子として開口制限素子の温度を監視するために外部にサーミスタを付加するもの(特許文献2)が報告されている。また、外付けのサーミスタ等からの温度情報により、液晶駆動用のIC内部に設けられた温度補償回路を用いて温度によって比例補正した液晶駆動電圧を生成するICが知られている(非特許文献1)。
また、サーミスタ等の温度センサを用いないものとして、光ヘッド装置において液晶駆動時に光検出器で得られたRF信号やトラッキングエラー信号の応答波形から温度を検出する手段を有するものが報告されている(特許文献3)。
特許第3519618号公報 特開2008−71395号公報 特開2007−234157号公報
サムソンエレクトロニクス S6B33B2仕様書 Ver.1.2
しかしながら、特許文献1、特許文献2および非特許文献1は、液晶素子自体の温度を測定しているわけではなく、サーミスタや温度センサなどの近接する温度検出手段の温度を測定しているため、液晶素子の正確な温度が測定できないといった問題があった。また、非特許文献1に記載のICは、温度補償回路を備えているが、温度を測定するために液晶素子に近接するサーミスタ等が必要であり、さらに、液晶の温度特性とICに内蔵された基準電圧源の温度特性が一致しなければ温度に対して適切な電圧を印加できないという問題点があった。
また、特許文献3は、液晶素子が光ヘッド装置に組み込まれ、光ヘッド装置全体のシステムにおいて温度特性を測定する構成となっている。とくに、補正電圧の算出には光検出器からのフィードバック情報が必要となるために、システムとして複雑化するといった問題があった。
以上の点を鑑みて、本発明は、少なくとも一対の透明基板に液晶が挟持され、前記液晶に電圧を印加できる電極を有し、印加する電圧の変化によって入射する光の位相を変える液晶光学変調素子と、前記液晶光学変調素子に電圧を印加するための駆動回路を含む液晶光学変調装置において、前記駆動回路は、前記液晶光学変調素子に印加した電圧にともなって前記液晶光学変調素子より得られる電流値より前記液晶光学変調素子の温度情報を得る温度検出部と、前記温度検出部より得た前記温度情報により、前記温度によって変化する前記液晶光学変調素子の光学特性の変化を補正するように前記液晶光学変調素子に補正した電圧を印加する駆動部を有することを特徴とする液晶光学変調装置を提供する。
また、前記液晶素子は、前記液晶に電圧を印加できる領域として駆動領域と、前記駆動領域とは独立に前記液晶に電圧を印加できる温度測定領域と、を有し、前記駆動回路は、前記液晶素子の前記温度測定領域に印加した電圧により得られる電流値より前記液晶素子の温度情報を得る温度検出部と、前記温度検出部より得た前記温度情報により、前記温度によって変化する前記液晶素子の光学特性の変化を補正するように前記液晶素子の前記駆動領域に補正した電圧を印加する駆動部を有することを特徴とする上記の液晶光学変調装置を提供する。
また、前記駆動部は、前記液晶素子に矩形の波形となる電圧を印加し、前記温度検出部は、前記液晶素子に流れる電流のうち直流成分を除いたとき、0[A]を基準に最大となる電流の値をピーク電流値I[A]とするとき、前記温度情報は、前記ピーク電流値から電圧信号に変換して得ることを特徴とする上記の液晶光学変調装置を提供する。
この構成により、液晶素子の温度を検出するために用いる従来のようなサーミスタなどの外付け部品を配置する必要がなくなり、省スペース化を実現できる。また、温度によって、矩形の波形となる電圧を印加したときに発生するピーク電流値に相関性がある液晶を用いることで精度よく温度を観測することができ、温度変化に対して適切な電圧を印加することができる。また、入射する光の位相を変化させる液晶とは異なる領域の液晶によって温度を観測することができるので、液晶素子に印加する電圧のレベル毎のピーク電流値に相当する温度情報に関するテーブルを用意せずに、1つの温度情報に関するテーブルを用意することで温度の観測ができ、駆動回路の構成を簡素化することができる。
また、前記温度検出部は、前記液晶光学変調素子に流れる電流を検出するための電流検出回路を有し、前記駆動部は、前記液晶光学変調素子を駆動する電圧を印加するためのドライブ回路を有し、前記電流検出回路は、前記ドライブ回路から前記液晶光学変調素子に電圧を印加する配線の間に含まれる上記の液晶光学変調装置を提供する。
また、前記温度検出部は、前記液晶素子に流れる電流を検出するための電流検出回路を有し、前記駆動部は、前記液晶素子を駆動する電圧を印加するための電圧供給回路を有し、前記電流検出回路は、前記電圧供給回路と前記電圧供給回路の電源の配線の間に含まれる上記の液晶光学変調装置を提供する。
この構成により、駆動回路の構成に合わせて液晶素子で発生するピーク電流値に相当するピーク電圧値を得ることができるので、温度に合わせて液晶素子に適度に補正した電圧を印加することができる。
少なくとも一対の透明基板に液晶が挟持され、前記液晶に電圧を印加できる電極を有し、印加する電圧の変化によって入射する光の位相を変える液晶光学変調素子と、前記液晶光学変調素子に電圧を印加するための駆動回路を含む液晶光学変調装置において、前記液晶光学変調素子は、光が入射する有効領域を含み液晶に電圧を印加できる領域である駆動領域と、前記有効領域を含まず前記駆動領域とは独立に液晶に電圧を印加できる温度測定領域とを有し、前記駆動回路は、前記温度測定領域に印加した電圧にともなって前記液晶光学変調素子より得られる電流値より前記液晶光学変調素子の温度情報を得る温度検出部と、前記温度検出部より得た前記温度情報により、前記温度によって変化する前記液晶光学変調素子の光学特性の変化を補正するように前記液晶光学変調素子の前記駆動領域に補正した電圧を印加する駆動部を有することを特徴とする液晶光学変調装置を提供する。
また、前記駆動部は、前記液晶素子に矩形の波形となる電圧を印加し、前記温度検出部は、前記液晶素子に流れる電流のうち直流成分を除いたとき、0[A]を基準に最大となる電流の値をピーク電流値I[A]とするとき、前記温度情報は、前記ピーク電流値から電圧信号に変換して得ることを特徴とする上記の液晶光学変調装置を提供する。
また、前記温度検出部は、前記液晶素子に流れる電流を検出するための電流検出回路を有し、前記駆動部は、前記液晶素子を駆動する電圧を印加するための電圧供給回路を有し、前記電流検出回路は、前記電圧供給回路から前記液晶素子に電圧を印加する配線の間に含まれる上記の液晶光学変調装置を提供する。
また、前記温度検出部は、前記液晶素子に流れる電流を検出するための電流検出回路を有し、前記駆動部は、前記液晶素子を駆動する電圧を印加するための電圧供給回路を有し、前記電流検出回路は、前記電圧供給回路と前記電圧供給回路の電源の配線の間に含まれる上記の液晶光学変調装置を提供する。
この構成により、駆動回路の構成に合わせて液晶素子で発生するピーク電流値に相当するピーク電圧値を得ることができるので、温度に合わせて液晶素子に適度に補正した電圧を印加することができる。
また、上記に記載の液晶光学変調装置と、該液晶光学変調装置の光透過側に第1の偏光状態の光を透過するとともに前記第1の偏光状態の光と異なる第2の偏光状態の光を遮断する偏光選択素子と、を備えた光強度変調装置を提供する。
また、前記偏光選択素子は、前記第1の偏光状態の光である第1の直線偏光を透過し、前記第2の偏光状態の光であるとともに前記第1の直線偏光と直交する第2の直線偏光を遮断する偏光子である上記の光強度変調装置を提供する。
この構成により、光強度変調装置を出射する光量の調整を温度が変化しても安定して行うことができる。
また、光源と、前記光源からの出射された光を光ディスクに集光する対物レンズと、前記光ディスクから反射された光を検出する光検出器を備えた光ヘッド装置において、前記光源と前記対物レンズとの間の光路中に、上記の液晶光学変調装置の液晶素子が配置されるかまたは、上記の光強度変調装置の液晶素子と偏光選択素子とがこの順に配置される光ヘッド装置を提供する。
この構成により、光ディスクへ出射する光量の調整を温度が変化しても安定して行うことができ、記録・再生品質のよい光ヘッド装置を実現することができる。
本発明は、液晶に電圧を印加して所望の光学特性を得る液晶素子の温度を温度センサなどの外付けの素子を用いずに精度よく検出し、小型化を実現する液晶光学変調装置であって、該液晶光学変調装置を用いる光強度変調装置および光ヘッド装置の小型化を実現できるものである。
液晶光学変調装置の構成を示すブロック図。 液晶光学変調装置の第1の実施形態に係る液晶素子の一例を示す断面模式図。 液晶素子に印加する電圧Vに対し、特定の偏光方向の透過率Trの温度特性を示すグラフ。 液晶光学変調装置の第1の実施形態に係る駆動回路の構成を示すブロック図。 PWM駆動における電圧波形の例を示す説明図。 PWM駆動における電圧波形の他の例を示す説明図。 PWM駆動において液晶素子の電流波形を示す説明図。 電流検出回路およびピークホールド回路の一例を示す回路図。 液晶素子の温度に対し、ピーク検出回路より得たピーク電圧値の特性の測定結果を示すグラフ。 液晶光学変調装置の第1の実施形態に係る他の駆動回路の構成を示すブロック図。 液晶光学変調装置の第2の実施形態に係る液晶素子の一例を示す模式図。 液晶光学変調装置の第2の実施形態に係る駆動回路の構成を示すブロック図。 光強度変調装置および光ヘッド装置の構成を示す模式図。 収差補正用の液晶素子の例となる模式図および光ヘッド装置の構成を示す模式図。 実施例による透過率を測定する構成の模式図。 実施例(a)および比較例(b)による温度TLCに対する透過率Tの測定結果を示すグラフ
(液晶光学変調装置の第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る液晶光学変調装置100の構成を示すブロック図である。液晶光学変調装置100は、液晶に電圧を印加することにより光を変調する機能を有する液晶素子110、液晶素子110を駆動するための駆動回路120を含む。また、駆動回路120を制御するためのシステム130が組み込まれて構成されてもよい。
また、駆動回路120は、液晶素子110から得られる電気信号より液晶の温度を検出する温度検出部121と、温度検出部121より得られる温度の情報に応じて液晶素子110に補正された特定の値の電圧を印加するための駆動部122から構成される。なお、温度検出部121は、後述するように電圧を印加したときに液晶素子から得られる電流のピーク値(以下、「ピーク電流値」という。)が温度によって異なるという特性を利用するものであって、このピーク電流値をもとに液晶素子110の温度を検出できるため、従来のように外付けのサーミスタ等を使用することなく、簡素化された温度補償システムが実現できる。
ここで、液晶素子から得られる電流値としてピーク電流値を用いる理由について説明する。液晶素子110に印加する電圧は、液晶に直流電圧成分が常に印加しないように交流電圧、とくに矩形波の交流電圧を印加することが一般的である。このように矩形波の交流電圧を印加する場合、液晶素子110には、印加する電圧値が変化するとき瞬時に突入電流が流れ、印加する電圧値の時間的変化がない間は突入電流がなくなり定常の電流値を維持し、これが繰り返される電流波形が現れる。液晶の温度との相関があるこの電流値から得られる情報としては、瞬時に流れるピーク電流値、ピーク電流値から定常電流値になるまでの間の電流値の積分値などが考えられる。
このとき、電流値の積分値を得る場合、一定期間ごとに積分をするため、積分回路としてコンデンサなどに蓄積した電圧をリセットするための制御回路が必要となる。一方、ピーク電流値を得る場合は、後述するピーク電流を検出する電流検出回路およびピークホールド回路によって比較的簡易的に構成できるため好ましい。このように、一般的に液晶の駆動に用いられる矩形波の電圧とそれによって得られるピーク電流値を利用することが好ましいとして考える。
次に、液晶素子110の構成および液晶の温度特性について説明する。図2は、液晶素子110の一つの例を示す断面模式図である。液晶素子110は、透明電極220aを備える透明基板210aと、透明電極220bを備える透明基板210bとが、透明電極220a、220bの面が対向するように配置され、周辺部はシール材230によってシールされる。また、透明電極220a、220b上には液晶を配向するために図示しない配向膜が形成され、配向膜間に液晶層240が形成される。なお、このときの液晶は誘電率異方性Δε>0の特性を有するものとして考える。透明基板210a側の図示しない配向膜の配向方向はX方向、透明基板210b側の図示しない配向膜の配向方向はY方向と互いに直交させることにより、液晶層240に電圧を印加しない状態(以下、「電圧非印加時」という。)において、液晶分子241の長軸方向が厚さ方向(Z方向)に90°ツイストする。また、外部に電気配線できるように液晶素子110は電極引出部250を有する構造であってもよい。
ここで、液晶素子110の透明基板210a側からX方向の直線偏光の光がZ方向に進行しながら入射する場合を考える。電圧非印加時は、液晶層240の液晶分子241の長軸方向はX−Y平面に平行し厚さ方向(Z方向)に90°ツイストするので、X方向の直線偏光で入射する光は、Y方向の直線偏光の光に変調されて透明基板210bを透過する。一方、液晶層240に電圧を印加すると、液晶分子241の長軸方向は印加する電圧値の増加にともなって厚さ方向(Z方向)に近づくように配向される。そして一定の電圧値以上では、透明基板210a側からX方向の直線偏光の光がZ方向に進行して入射すると、X方向の直線偏光の光のまま透明基板210bを透過する。このように、印加する電圧値を制御することで、例えばこの場合、液晶素子110のX方向(またはY方向)成分の光量を制御することができる。例えば、液晶素子110の後段にX方向の光成分を透過させ、Y方向の光成分を反射または吸収させる図示しない偏光子を配置することによって偏光子(X方向の光成分)を直進方向に透過する光量を制御することが可能である。
図3は、液晶に印加する実効電圧である電圧V[Vrms]を横軸に与え、図2に示す液晶素子110にX方向の直線偏光の光を入射させ、このときX方向の直線偏光の光の光量を100%としたとき、それに対してY方向の直線偏光で透過する光の光量の割合で表す透過率Tr[%]の特性を示すグラフの例である。このように、電圧Vを大きくすると透過率Trは低くなるが、一定の電圧以上では透過率Trがほぼ0%、または一定の電圧以下では透過率Trがほぼ100%となる。また、特定の電圧を印加した場合、温度の変化に対して透過率Trは変化する特性がある。例えば、透過率Trが100[%]や0[%]となるように設定する場合、温度変化によって透過率Trが大きく変化しない低い電圧(例えば0[Vrms])または高い電圧となる電圧Vを印加すると安定した特性が得られるが、透過率Trが中間的な値、例えば50[%]となるように電圧Vを与えるとき、透過率Trは液晶素子110の温度によって大きく変化する。
ここで、図3のグラフより例えば、透過率Tr=50[%]のような中間的な値を維持しようとする場合、高温で使用するときは比較的低い電圧を印加しなければならず、一方、低温で使用するときは比較的高い電圧を印加しなければならない。このように、温度によって電圧Vの変動が大きい透過率Trを設定するとき、とくに光学特性を安定させるため、その温度に対応するように電圧の制御(以下、「温度補償」という。)が要求される。このように、特定の透過率Trを得るために、各温度に適する電圧Vを与える必要がある。また、設定すべき透過率Trが50[%]に限らず複数(例えば他に70[%]、30[%]など)必要な場合、設定すべき透過率Trそれぞれについて、各温度に必要な電圧Vを与える制御が必要になる。
また、液晶素子110は、図2の構成に限らず、液晶に印加する電圧を変化させることによって液晶の配向方向を変化させる機能を有する素子であればよい。これまで、液晶素子110は2つの透明基板の間に液晶層1つ配置される構成について説明したが、これに限らず、例えば3つの透明基板で液晶層が2つ配置される構成の液晶素子であったり、光が入射する有効領域において複数の異なる電圧が印加できるような電極の構成を有するものであったりしてもよい。また、透明電極が液晶層を厚さ方向に挟持するようにして、厚さ方向に電界を与える場合を示したがこれに限らず、2つの透明基板のうち一方の透明基板のみに電極が形成され、液晶層の厚さ方向と直交する横方向に電界を与えて液晶の配向を変化させて、透過する光を変調するものであってもよい。なお、その場合は、透明電極に限らず例えば、光学的に透明ではない金属でできた細い線状の電極が形成されていてもよい。
また液晶素子110に使用する液晶材料は、印加電圧に応じて実質的に屈折率に変化が生じる材料で構成されていればよく、ネマティック相液晶、スメクティック相液晶などが用いられる。また、誘電率異方性Δεが正の材料に限らず、負の材料であってもよい。
次に、駆動回路120の構成について具体的に説明する。図4は、本実施形態に係る駆動回路120の構成を示すブロック図であり、前述のように温度検出部121と駆動部122から構成される。温度検出部121は、液晶素子110から得られる電流値を検出する電流検出回路410と、電流検出回路410より得られる電流波形のうち電流のピーク値を検出して電流のピーク値に比例する電圧値(以下、ピーク電圧値という)に変換するためのピークホールド回路420、ピークホールド回路420より得られるピーク電圧値から温度に関する情報に変換するための検出電圧−温度変換回路430から構成される。
駆動部122は、液晶素子110を駆動する電圧(波形)を生成する電圧供給回路440と、検出電圧−温度変換回路430から得られる温度に関する情報に対応して液晶素子110に印加する電圧の補正値を記憶した補正電圧テーブル450、システム130からの制御信号を受信したり駆動回路120および液晶素子110の状態を送信したりするためのI/F回路460からなる。また、温度検出部121と駆動部122の各回路にそれぞれ必要な電源を供給する電源回路490を備える。
また、駆動回路120は、液晶素子110へ電圧Vを供給するため端子470a、端子470bを有し、また、システム130と信号の送受信をするための端子480を有する。また、各端子470a、470bおよび480は、電気的に接続するための配線数が1本に限らず複数の配線も含むものとして考える。このような駆動回路120は、抵抗やコンデンサなどの回路部品を組み合わせたり、ワンチップに集積化されたICにしたりして実現できるが、回路や装置の省スペース化の点からワンチップICが好ましい。また、システム130は、制御する液晶の光学特性に依存するが、駆動回路120に対して外部接続されるような構成に限らず、1つのICに集積化されるものであってもよい。
次に、駆動部122より液晶素子110に印加する電圧(波形)について説明する。前述のように液晶は一般的に直流成分の電圧が印加され続けると劣化するため交流電圧を印加する。また、一般的な液晶駆動用のICの多くはPWM(Pulse Width Modulation)駆動を行っている。本実施形態においても液晶素子110に印加する電圧はPWM駆動を行うものとして説明する。
図5は、PWM駆動の電圧波形を示すものであり、基準電圧に対し振幅がV[V]、周期がτとなる場合を例にしたものである。ここでは、基準電圧をグラウンド(=0[V])として説明する。なお、図5の電圧波形は、ここでは端子470aより印加され、端子470bには基準電圧となるグラウンドに接続されているものとして説明する。図5(a)は、周期τの半周期τ/2=T=Tを与え、最初の時間Tのうち時間Tは+V[V]、時間Tは0[V]が印加される(T=T+T)PWM駆動の電圧波形を示すものである。また、次の時間(半周期)Tのうち時間Tは−V[V]、時間Tは0[V]が印加される(T=T+T)。PWM駆動は、このように基準電圧に対する振幅はV[V]で変化せず、|V|を印加する時間Tと基準電圧を印加する時間Tとの比を変化させることによって印加する実効電圧V(単位:Vrms)を変化させる。
また、図5(b)は、上記の比を変化させてT=T=T(T=0)つまり実効電圧が最大になるときの電圧波形を示すものであり、一方、図5(c)はT=T=T(T=0)つまり実効電圧が最小となる波形を示すものである。このように時間TおよびTを変化させることによって実効電圧V[Vrms]を変化させることができる。また、周期τにおいて+V[V]と−V[V]とを同じ時間Tだけ印加することによって印加電圧に直流成分が発生しないので、液晶の劣化を防ぐことができる。
ここで、駆動部122から端子470aを経由して印加する電圧V[Vrms]の基準電圧(グラウンド=0[V])は、温度検出部121の電流検出回路の基準電圧に一致させる。なお、これまで基準電圧はグラウンドとして説明したが、これに限らず一定の電圧値(≠0[V])がバイアスされていてもよい。また、図5(a)のようなPWM駆動の電圧波形を得る別の手段として次に説明するような基準電圧を与えてもよい。
図6は、液晶素子110に接続する2つの端子470a、470bに印加する電圧波形および液晶素子110に印加される電圧波形を示したものである。図6(a)は、端子470aの電圧波形、図6(b)は端子470bの電圧波形であり、それぞれ周期τで最大電圧値V(デューティ比=0.5)の矩形交流電圧が印加される。また、図6(b)に示す端子470bの電圧を基準電圧としたとき、図6(a)に示す端子470aの電圧に対して時間Tだけ遅らせることによって、液晶素子110に印加される電圧波形は図6(c)のようになる。
また、駆動部122から液晶素子110へ印加する電圧V[Vrms]は、下記の式(1)で表される。なおここで、周期τに対して電圧|V|が印加される時間の割合をm(=2T/τ=T/2=T/2)とする。また、半周期τ/2を、半周期τ/2のうち振幅|V|が印加される時間2Tを変化できる時間の単位(=分解能)で割った値に相当する時間分割数をnとする。
Figure 2010243707
ここで、例えば、図5(a)または図6(c)において、周期τのうち半分の時間(割合)だけ|V|を印加し、残りの期間を基準電圧(グラウンド)にしたときの実効電圧は、式(2)で表される。
Figure 2010243707
また、時間分割数nの値を大きく設定することによって、印加する実効電圧値を細かく設定でき、温度変化によって補正すべき電圧の精度を上げることができる。例えば、|V|=5[V]で、時間分割数n=256である場合、m=1のとき、上記式(1)よりV=0.3125[Vrms]であり、n=512である場合、m=1のとき、上記式(1)よりV=0.2210[Vrms]となる。このように時間分割数を大きくすることで細かな実効電圧設定が可能となる。
次に、液晶素子110に対してPWM駆動の電圧を印加したときに、液晶に流れる電流について説明する。図7(a)は、PWM駆動の電圧波形を示すものであり、図7(b)および図7(c)は、図7(a)の電圧を印加したときの電流の波形を示すものである。また、図7(b)は、端子470aに図6(a)の電圧波形、端子470bに図6(b)の電圧波形(基準電圧)を印加したときの電流波形を示すものであり、図7(c)は、端子470aに図6(c)の電圧波形、端子470bに基準電圧(グラウンド=0[V])を印加したときの電流波形である。
これより、例えば、図2の液晶層230に印加する電圧(電位)が+V[V]から0[V]に切り替わると、その瞬間にコンデンサとして作用する液晶に電荷が充電されるために突入電流が流れる。この充電は理想的には瞬時に行なわれるが、実際の液晶素子110は透明電極220a、220bを介するため抵抗とコンデンサの直列合成回路となり、有限の時間範囲で有限の時間幅とピークを示す電流波形が得られる。また、液晶素子110に流れる電流は基準となる電圧波形に相当する波形の電流に対して、突入電流の成分が重ねられるように表れる。
例えば、図7(b)は、図6(b)に示すような基準電圧の変化にともなって部分的に直流成分の電流がバイアスされるので、一部は直流成分に突入電流の成分が重ねられる電流波形となる。したがって、図7(b)の電流のうち直流成分を除くことによって図7(c)の電流波形となる。
これより、ピーク電流値は、液晶素子に流れる電流のうち直流成分を除いたとき、0[A]を基準に最大となる電流の値I[A]として定義する。例えば、図7(c)は、基準の電流0[A]に対して、プラス(+)とマイナス(−)に電流が観測されるが、0[A]を基準としたときプラス側の最大値と、マイナス側の最大値の絶対値は等しい。また、後述するように、ピーク電流値に比例したピーク電圧値を与えることができる。ピーク電圧値は液晶素子に流れる電流に比例する電圧のうち直流成分を除いたとき、0[V]を基準に最大となる電圧の値V[V]として定義することができる。
例えば、図7(c)に示す電流(波形)は、液晶素子110より温度検出部121の電流検出回路410に流れる。電流検出回路410では電流に比例した電圧値に変換され、変換された電圧はピークホールド回路420において、ピーク電圧値を直流(DC)成分として検出する。また、図7(b)に示す電流(波形)の場合、直流成分を除くためのハイパスフィルタを通すことにより図7(c)に相当する波形に変換することもできる。電流検出回路は抵抗を介して電流値から電圧値に変換するものであってもオペアンプを利用したものであってもよい。図8(a)は、オペアンプを利用した電流−電圧変換回路(電流検出回路410)を示す一例の図であって、例えばμAオーダーの微弱な電流値に対しても精度よく電流(I)から電圧(V)に変換することができる。
ピークホールド回路420は、電流検出回路410で得られたピーク電圧値を保持するための回路であって、ダイオード、抵抗、コンデンサなどを組み合わせて実現できる。図8(b)は、ピークホールド回路を示す一例の図であり、このほかにオペアンプなどを利用してもよい。ピークホールド回路により電流検出回路410で変換された電圧(V)よりピーク電圧値(V)を保持することができる。
また、図9は、液晶素子110に固定した実効電圧を印加し、液晶素子110の温度(TLC[℃])を変化させたときのピーク電圧値(V)の実測値を示すグラフである。なお、液晶素子110へ印加する電圧の条件は、図5(a)のようなPWM駆動の電圧(波形)を与えるものであって、ここでは、3つの異なる値の実効電圧値VS1、VS2およびVS3[Vrms](VS1<VS2<VS3)を与えた場合を例とする。このように、液晶素子110に印加する実効電圧値[Vrms]を決めると、温度TLC[℃]によって特定のピーク電圧値Vが決まるので、この特性を利用して、実効電圧値[Vrms]とピーク電圧値V[V]に基づいて温度TLC[℃]を特定(検出)することができる。また、ピーク電圧値V[V]は、電流検出回路410およびピークホールド回路420の構成およびこれらの回路を構成する電子部品の特性などで様々な値を取り得るが、同じ回路構成であれば図9のように液晶素子110に印加する実効電圧(VS1、VS2およびVS3[Vrms])が決まると、温度TLC[℃]に対するピーク電圧値V[V]は特定された値として得ることができる。
検出電圧―温度変換回路430は、ピークホールド回路420から得られるピーク電圧値Vから温度情報に変換するためのルックアップテーブル(LUT:Look Up Table)が含まれて構成される。例えば、検出されたピーク電圧値V(アナログ信号)をデジタル信号に変換するA/Dコンバータ等と、得られたピーク電圧値Vのデジタル信号を対応する温度情報(デジタル値)に変換するLUTから構成される。このLUTは、例えば、液晶素子110に印加するM個の異なる固定の値である実効電圧値VS1、VS2、…、VSM[Vrms]それぞれの値に対して、ピーク電圧値V[V]から温度情報に変換するためのM種類のテーブルを備えるものである。テーブル数を多く設定するほどピーク電圧値V[V]から変換される温度情報の精度を高くすることができる。
この場合、実際に液晶素子110に印加される実効電圧値Vが、VS2の値に近似されるとき、VS2におけるピーク電圧値Vから温度情報に変換するテーブルが選択され、さらに、そのときに得られたピーク電圧値Vから特定の温度情報を得ることができる。また、温度変化に対応して駆動部122より液晶素子110に印加される実効電圧値Vが変化すると、その値に対応したテーブルが選択されるように設定されるように機能する。そして、この温度情報は駆動部122(補正電圧テーブル450)へ与えられる。また、温度情報は、ピーク電圧値Vをデジタル信号に変換する例に限らず、アナログ信号のまま駆動部に与え、駆動部において駆動電圧に対してこのアナログ量を演算するものであってもよい。
次に、駆動部122の補正電圧テーブル450は、検出電圧―温度変換回路430より得られた温度情報として、例えばデジタル信号を受けて、その信号に基づいて液晶素子110に印加する補正すべき実効電圧値を選択するLUTで構成される。例えば、補正電圧テーブル450に入力される信号により液晶素子110の温度が設定された温度よりも高温であると認知された場合、実効電圧値V[Vrms]が高くなるように制御する。一方、液晶素子110の温度が設定された温度よりも低温であると認知された場合、実効電圧値V[Vrms]が低くなるように制御することで、温度の変化に対して、液晶素子110の光学特性の変化を抑制することができる。
この制御は、例えば、図5(a)に示すPWM駆動の電圧を印加するとき、液晶素子110が設定された温度に対して高温である場合、時間Tを長く(時間Tを短く)し、設定された温度に対して低温である場合、時間Tを短く(時間Tを長く)するとよい。また、これまでPWM駆動について説明したが、駆動方法はこれに限らず例えば、AM(Amplitude Modulation)駆動であってもよい。この場合、例えば、図5(b)の波形のように矩形の交流波の周期を一定にして振幅V[V]を変化させるように制御することで、液晶素子110に印加する電圧V[Vrms]を補正することができる。また、液晶素子110に印加する電圧はこれまでPWM駆動など、矩形の波形としたが、これに限らず例えば正弦波の電圧であってもよい。この場合は、印加電圧の大きな変化に対応する突入電流に関わるピーク電流値Iは得られないが、液晶素子110に定常的に流れる電流値を検出し、その電流値と温度との相関が得られる場合、温度補償が可能となる。
電圧供給回路440は、補正電圧テーブル450から得られる補正電圧の情報とシステム130からI/F回路460経由で得られる設定情報に基づき、PWM駆動において|V|となる時間Tを調整し、液晶素子110の温度に合わせた実効電圧値Vを供給する。このように駆動部122は、温度検出部からの温度情報、システム130からの設定情報に基づいて液晶素子110に温度によって補正された電圧Vを与える機能を有する。
また、図10(a)は、図4に示す駆動回路120の構成と異なる駆動回路1000について示すものである。また、駆動回路1000のうち、図4に示す駆動回路120と同じ機能のものは同じ符号を付して説明の重複を避ける。図4の駆動回路120は、電圧供給回路440から端子470a、470bを経由して液晶素子110に電圧を印加する配線中に電流検出回路410を配置したが、駆動回路1000は、液晶素子110の電流値に比例して流れる電源回路1010の電流値を検知することによって、ピーク電流値I[A]に対応する電流値を得ることができる。また、簡単のため、電源回路1010より得られるピーク電流値もI[A]として説明する。
図10(b)は、具体的に電源回路1010、電圧供給回路440および電流検出回路410の配線の例を示した模式図である。電源回路1010のアナログ電源として電圧供給回路440に例えば、+Vと−Vとを供給するように配線されるが、その配線中に電流検出回路410が接続されているものである。なお、電圧供給回路440からは独立に液晶素子110に電圧を印加するが、例えば、端子1070a、1070bにそれぞれ、図6(a)、図6(b)に示すような電圧を印加した場合でも、電源回路1010からの電流は液晶素子110に印加する電圧変動に依存せず安定しており、液晶素子110に発生する突入電流に起因するピーク電流値I(ピーク電圧値V)を検出することができる。そのため、ピーク電圧値V[V]を検出するためのピークホールド回路420に±V以上の検出幅を持つ回路が必要なくなるなど回路構成が簡便になる。
また、電流検出回路410は、例えば電源回路1010とピークホールド回路420とを接続する電源配線中に配置されていてもよいが、ロジック制御する回路の制御信号の影響が少なく、液晶素子110から得られる電流値の感度を高くできるため図10(b)に示すように電源回路1010と電圧供給回路440とを接続する電源配線中に配置されていることが好ましい。
また、これまで、ピーク電流値Iを検出してピーク電圧値Vを検出するための構成を示したがこれに限らず、例えば、図7(c)の電流波形において、ピーク電流値が1回発生し0[A]となるまでに流れる電流値を電圧値に変換し、その電圧値の積分値を検出する回路が備わるものであってもよい。ピーク電流値Iが温度によって変わることで、積分値も温度が決まることによって特定の値に決まるので、この積分値を利用して温度検出をするものである。この場合、ピークホールド回路420に対応する回路として、一定の周期における電圧の積分値を検出する積分回路が備わり、その値を検出電圧−温度変換回路に受け渡す機能を有することで実現ができるものである。
(液晶光学変調装置の第2の実施形態)
図11は、本実施形態に係る液晶光学変調装置に用いられる液晶素子1100の一例の構成を示した模式図である。図11(a)は、液晶素子1100の平面模式図であり、図11(b)はA−A´のラインの断面を示す液晶素子1100の断面模式図である。図2の液晶素子110と異なるところは、入射する光の位相を変調するための本来の液晶駆動によって光学特性を得る領域とは別の領域に液晶素子1100の温度を測定するための領域を設ける点である。なお、図11の液晶素子1100において、液晶素子110と同じ構成を有するものは同じ番号を付して説明の重複を避ける。
図11(a)に示す液晶素子1100の平面模式図より、有効領域1160には、光が入射するものとし、この有効領域1160に一定の電圧を印加できるように透明電極1120bが形成されている。なお、光は有効領域1160のみに入射するものに限らない。例えば、液晶光学変調装置を透過する光が図示しないレンズに入射する場合、この有効領域1160を透過する光がレンズの有効径に相当する領域であって、有効領域より外側の周辺部分を透過する光がレンズの有効径より外側を透過して実質的に利用されない場合も考えられる。そして、有効領域より外側の周辺部分に、透明電極1120bとは絶縁された電極1120cが形成されている。なお、この電極1120cが有する領域は図11(a)に示すような形状をしているものに限らずまた、この領域は光が入射しないかまたは入射する光が実質的に利用されないので、透明な材料と異なる材料で形成されていてもよい。ここで、透明電極1120bが形成された平面の領域を「駆動領域」とし、電極1120cが形成された平面の領域を「温度測定領域」と定義する。
また、電極引出部1150には、透明電極1120bと電気的に接続される電極1121、電極1120cと電気的に接続される電極1122、そして共通の電極となる透明電極1120aが形成され、この電極引出部1150を通じて外部に接続される。このように駆動領域とは別に温度測定領域を設けることで、独立に温度測定もでき、また、駆動領域に近い位置に温度測定領域を設けることで測定する温度の誤差を小さくすることができる。
このように、温度測定領域を設けて独立に温度を測定する構成にすると、温度測定領域に印加する電圧(電極1120c−透明電極1120a間の電圧)は、常に一定の電圧V[Vrms]であってよく、温度が変動することによって変化する液晶素子1100のピーク電流値を得ることができればよい。一方、駆動領域は、得たい光学特性により電圧V[Vrms]を変化させる場合があり、例えばN種類の電圧レベル、VS1、VS2、…、VSN[Vrms]を液晶素子1100に与える場合、N種類それぞれの電圧レベルにおいて、ピーク電流値(ピーク電圧値)に対応する温度情報への変換のテーブルを用意することなく、1種類のテーブルとすることができる。このため、検出電圧−温度変換回路を簡素化することができる。さらに、温度測定領域に独立に電圧を印加することができるので、駆動領域に印加する電圧(透明電極1120b−透明電極1120a間の電圧)がゼロである場合でも、温度を測定することができる。
なお、図11(b)より、液晶層240は温度測定領域および駆動領域に共通(連続)する構成を示したが、これに限らず、温度測定領域と駆動領域の境界がシールされて2つの液晶層が独立して構成してもよい。この場合、温度測定領域に印加した電圧によって駆動領域の液晶層の液晶分子の配向方向の変化を抑制することができるのでより好ましい。また、その場合、温度測定領域に使用する液晶材料と駆動領域に使用する液晶材料とが異なるものであってもよい。
図12は、本実施形態に係る液晶光学変調装置に用いられる駆動回路を示すブロック図である。図4に示す液晶光学変調装置の第1の実施形態に係る駆動回路120に対して、液晶素子1100の駆動領域を駆動する電圧供給回路1240を含む駆動部1220と、温度測定領域を駆動する電圧供給回路1250を含む温度検出部1210から構成されている点が異なる。また、駆動部1220から液晶素子1100の駆動領域に電圧を印加するための端子1270a、1270bを有し、温度測定部から液晶素子1100の温度測定領域に電圧を印加するための端子1280a、1280bを有する。
ここでは、電圧供給回路1240と電圧供給回路1250とが独立しているため、電圧供給回路1240から供給される電圧の変化の影響を受けることなく、温度測定部の電圧供給回路1250から温度測定領域へ電圧を安定して供給することができる。また、電流検出回路1230およびピークホールド回路420でピーク電流値およびピーク電圧値を測定し、検出電圧−温度変換回路430で温度情報に換算して駆動部1220の補正電圧テーブル450に温度情報を与える流れは同じである。
また、図12に示すように、電圧供給回路1250によって液晶素子1100の温度測定領域に電圧を印加する配線中に電流検出回路1230が配置される構成に限らない。例えば、図10(b)に示す配線のように、図示しないが電源回路490と電圧供給回路1250との間の電源の配線中に電流検出回路1230が配置される構成であってもよい。
(光強度変調装置および光ヘッド装置の第1の実施形態)
図13(a)は、液晶光学変調装置1330と偏光選択素子1334からなる光強度変調装置1340を示す模式図である。液晶光学変調装置1330は、液晶素子1331と駆動回路1332を有し、またシステム1333が含まれていてもよい。また、偏光選択素子1334は、例えば、第1の偏光状態として第1の偏光方向の直線偏光(Y方向)の光を直進透過し、第2の偏光状態として第1の偏光方向と直交する第2の偏光方向の直線偏光(X方向)の光を直進透過させない機能を有する偏光子が挙げられる。
ここで、図13(a)の光強度変調装置1340において、例えばX方向の直線偏光の光がZ方向と平行に進行して、液晶素子1331、偏光選択素子1334の順に入射する場合を考える。このとき、液晶素子1331が、図2の液晶素子110のように電圧非印加時において90°ツイストしてなるTN液晶を有する場合、液晶素子1331に印加する電圧の大きさによってX方向の直線偏光成分量とY方向の直線偏光成分量とを調整する。そして、偏光選択素子1334によりY方向の偏光方向の直線偏光の成分のみを透過することによって偏光選択素子1334を透過する光の光量調整を行うものである。以下、偏光選択素子1334は、上記のように第1の直線偏光と第2の直線偏光における偏光子の機能を有するものとして説明するが、これに限らず、例えば第1の偏光状態として右回りの円偏光の光を直進透過させ、第2の偏光状態として左回りの円偏光の光を遮断するコレステリック液晶からなるものであってもよい。
図13(b)は、本実施形態に係る光強度変調装置1340を用いた光ヘッド装置1300の構成を示す模式図である。光ヘッド装置1300は、光源1310から出射した光がコリメートレンズ1321で平行光となり、液晶素子1331で変調された光が偏光ビームスプリッタ1345で特定の偏光成分の光を直進透過し1/4波長板1350で円偏光となった光を対物レンズ1322で光ディスク1370に集光させる。光ディスク1370で反射した光は1/4波長板1350を透過し、偏光ビームスプリッタ1341で反射されてシリンドリカルレンズなどの集光レンズ1323で集光されて光検出器1380に到達する。なお、図13(b)の光ヘッド装置1300において、光強度変調装置1340は、液晶光学変調装置1330と偏光選択素子に相当する偏光ビームスプリッタ1335からなる。以下に光強度変調装置1340を利用した光ヘッド装置の機能について説明する。なお、この場合、液晶素子1331の有効領域は、光が液晶素子1331を透過する領域うち、対物レンズ1322の有効径に入射する光に相当する領域とすることができる。また、光が液晶素子1331を透過する領域が、対物レンズ1322の有効径に入射する光に相当する領域に一致するものであってもよい。
まず、液晶光学変調装置1330に含まれる液晶素子1331は、図2に示す液晶素子110の構成のものとして考える。ここで、光ディスク1370に対し、例えば、情報の記録・再生を行う場合について考えると、情報の記録時に光ディスク1370に集光させる光量は情報の再生時に比べて大きくする必要があり、一方で光ディスク1370の種類にもよるが、記録時の光量を100%としたとき、再生時の光量は数%〜80%程度の光量の間のいずれかの値で安定した光量となるように調整が必要となる。さらに、例えば、BDなどの高密度光記録媒体のように記録層が2層以上に多層化された光ディスクを記録・再生する場合や、記録・再生速度を光ディスク1370の種類やその品質に応じて切り替える場合は、複数(3値以上)の光量の制御が必要になることがある。
光ディスク1370に到達する光量については、直接的に光源1310として用いられる半導体レーザの注入電流を調節して発光光量を制御することもできるが、注入電流を小さくするときに半導体レーザの発光ノイズが大きくなってS/N(Singal/Noise)比が大きくなることを懸念し、半導体レーザの発光光量を一定値に維持する方が都合よい。このため、記録・再生を切り替える等で光量を制御する場合は、光強度変調装置1340によって光量調整をすることで光ディスク1370に安定した光が到達する効果を得ることができる。さらに、本願発明の液晶光学変調装置1330および光強度変調装置1340によって温度が変化する環境においても安定した制御ができるとともに光ヘッド装置に小型化を実現することができる。
光ヘッド装置1300の具体的な作用としては、例えば、光源1310からX方向の直線偏光の光が出射し、平行光になって液晶素子1331に入射する。液晶素子1331では、電圧非印加時にX方向の直線偏光の光をY方向の直線偏光の光に変換して透過させ、駆動回路1332によって印加する電圧を増加させることによって透過する光のうちX方向の直線偏光の光の成分を大きくすることができる。
また、偏光ビームスプリッタ1335は、Y方向の直線偏光方向の光の成分を透過させ、X方向の直線偏光の光の成分を光ディスク1370とは異なる方向へ反射させる機能を有するものとする。このとき、例えば、液晶素子1331に対して電圧非印加時(V=0[Vrms])において、ほぼ100%の光量が光ディスク1370に達し、この光量によって情報の記録を行うことができる。一方、液晶素子1331に対して電圧を印加(V>0[Vrms])とすることでX方向の偏光方向の光の成分が増加するのでY方向の偏光方向の光の光量が減少し、光ディスクの種類に合わせて情報の再生に適切な光量となるように制御することができる。また、偏光ビームスプリッタ1335を透過したY方向の直線偏光の光は、1/4波長板1350で円偏光の光となり、光ディスク1370で反射されて再度1/4波長板1350を透過することによってX方向の直線偏光の光となる。光ディスク1370から反射されたX方向の直線偏光の光は偏光ビームスプリッタ1335で反射され光検出器1380へ偏向される。
(光強度変調装置および光ヘッド装置の第2の実施形態)
これまで液晶素子は、TN液晶を用いるものについて説明したが、有効領域において液晶に電圧を印加するための透明電極を複数有する液晶素子を用いた液晶光学変調装置および光ヘッド装置について説明する。図14(a)は、収差補正用として例として非点収差を補正する液晶素子1410の平面模式図であり、図14(b)はB−B´のラインの断面を示す液晶素子1410の断面模式図である。液晶素子1410は、光が入射する有効領域1415に、駆動領域に相当する5つの透明電極1412b、1412c、1412d、1412eおよび1412fを備える。そして、温度測定領域として有効領域外に電極1412gを備える。なお、図示しない電極引出部等によって各電極が外部に接続される。
図14(b)の断面模式図より、液晶素子1410は、透明基板1411aおよび透明基板1411bに液晶分子1416aが同一の方向(X方向)に配向されてなる液晶層1416が、周辺部にあるシール材1413によってシールされる。例えば、透明電極1412aに印加される電圧を基準として、駆動領域に形成される5つの透明電極それぞれに電圧を印加すると、それぞれの透明電極の領域の液晶分子の配向方向が変化し、このため、透過する光に位相の分布を発生させることができる。このようにして、液晶素子1410を用いる光学装置において(非点)収差を補正することができる。
図14(c)は、光ヘッド装置1400の模式図であって、このように収差補正用の液晶素子1410を用いた液晶光学変調装置1440を、液晶素子1410に光が入射するように配置する例である。光ヘッド装置1400を構成する他の光学部品として、光ヘッド装置1300と同じものは、同一の番号を付して説明の重複を避ける。この場合、液晶素子1410は偏光ビームスプリッタ1335と1/4波長板1350との間の光路中に配置したが、これに限らず、コリメータレンズ1321と対物レンズ1322との間の光路中の他の位置にも配置することができる。
ここで、例えば、光ヘッド装置1400で非点収差が発生し、これを補正するために透明電極1412b、1412c、1412d、1412eおよび1412fに適切な電圧を印加するが、発生する収差量に応じてこれらの透明電極に印加する電圧を変化させる必要がある。このとき、例えば1つの透明電極として透明電極1412bのピーク電流値を測定して温度検出をすることもできるが、温度測定領域となる電極1412gによって電圧を印加する液晶のピーク電流値を検出することによってピーク電流値(ピーク電圧値)に対応する温度情報への変換のテーブルを用意することなく、1種類のテーブルとすることができ、駆動回路1420に含まれる検出電圧−温度変換回路を簡素化することができる。
このように、光が入射する有効領域において、液晶に印加する電圧をリアルタイムに変化させて光学特性を制御する必要がある液晶素子を含む液晶光学変調装置の場合、とくに温度測定領域を設けることで、温度測定領域に定常的に一定の電圧を印加することで得られるピーク電流値を検出することによって駆動回路を簡素化することができる。
また、本願発明の液晶光学変調装置は、光ヘッド装置に適用する場合、光強度変調装置および光ヘッド装置の第1の実施形態および第2の実施形態に限らず、液晶に電圧を印加して光学特性を可変する機能を有するもの、例えば、液晶を用いた回折素子などに適用できる。また、光ヘッド装置に限らず同様に液晶を用いる投射型を含む表示装置、通信分野における光減衰器などに適用が可能である。
(実施例)
図15は、本発明の液晶光学変調装置1520を用いて、液晶素子1521の温度を変えて光学特性を測定するための模式図を示したものである。液晶素子1521は、図2の液晶素子110と同じものであり、とくに電圧非印加時に、図2でいう液晶層240内の液晶分子241の長手方向が厚さ方向に90°ツイストして配向されるものである。また、液晶素子1521を駆動するための駆動回路1522は、第1の実施形態に係る図4に示す駆動回路120と同じ回路構成を有するものを用いた。
また、光源1510は408nmの単一波長の光を発するレーザーダイオードを用いた。光源1510から発射する光は、図示しない偏光子によってX方向の偏光成分のみ透過させ、さらに、光軸を中心にφ1.5mmの図示しないピンホールを通して、X方向の直線偏光の光を液晶素子1521に入射させるように設置した。また、液晶素子1521を透過した光の進行方向にX方向の光の成分のみを透過させる検光子1530を配置し、光量を検出する光検出器1540を設置した。なお、液晶素子1521は、温度調節装置1550の中に入れて温度を変更できるようにしたものである。
このとき、X方向の直線偏光の光で液晶素子1521に入射する光の光量を100%としたとき、検光子1540で検出される光の光量を透過率Tr[%]とし、この透過率Trが30[%]となるように、液晶素子1521からのピーク電流値Iを観測して温度に対して液晶素子1521に印加すべき実効電圧値V[Vrms]を調整できるように駆動回路1522およびシステム1523を設定した。
ここで、温度調節装置1550によって温度TLC[℃]を変化させたときの透過率Tr[%]を測定した実測値を図16(a)に示す。このとき、温度TLC[℃]の範囲を16〜73[℃]の範囲で変化させたとき、いずれの温度TLCにおいても、透過率Trは30[%]程度となり、本発明の液晶光学変調装置によって温度変化に対して安定した光学特性が得られることがわかった。
(比較例)
比較例として、実施例と同じ透過率を測定する構成において、液晶素子1521には、本願発明の駆動回路1522の代わりに、固定した電圧を与える図示しない電源を接続した。このとき、温度TLC=25[℃]のときに、透過率Tr=30[%]となるときの(固定の)実効電圧値V[Vrms]を与え、温度調節装置1550によって温度TLC[℃]を変化させたときの透過率Tr[%]を測定した実測値を図16(b)に示す。この結果より、温度が変化することによって透過率Trが大きく変化し、安定した光学特性は得られなかった。
以上のように、液晶素子に電圧を印加して得られる電流、とくにピーク電流値より温度情報を得て、液晶素子に補正した電圧を印加することができるので、サーミスタなど専用の温度センサを用いることなく温度補償ができるので、液晶光学変調装置の小型化が実現でき、有用である。
100、1330、1520 液晶光学変調装置
110、1100、1331、1410、1521 液晶素子
120、1000、1200、1332、1522 駆動回路
121、1210 温度検出部
122、1220 駆動部
130、1333、1423 システム
210a、210b、1411a、1411b 透明基板
220a、220b、1120a、1120b、1120c、1121、1122、1412a、1412b、1412c、1412d、1412e、1412f、1412g (透明)電極
230、1413 シール材
240、1416 液晶層
241、1416a 液晶分子
250、1150 電極引出部
410、1230 電流検出回路
420 ピークホールド回路
430 検出電圧−温度変換回路
440、1240、1250 電圧供給回路
450 補正電圧テーブル
460 I/F回路
470a、470b、480、1070a、1070b、1270a、1270b、1280a、1280b 端子
490、1010 電源回路
1160、1415 有効領域
1300 光ヘッド装置
1310、1510 光源
1321 コリメータレンズ
1322 対物レンズ
1323 集光レンズ
1334 偏光選択素子
1335 偏光ビームスプリッタ
1340 光強度変調装置
1350 1/4波長板
1370 光ディスク
1380、1540 光検出器
1530 検光子
1550 温度調節装置

Claims (8)

  1. 少なくとも一対の透明基板に液晶が挟持され、前記液晶に電圧を印加できる電極を有し、印加する電圧の変化によって入射する光の状態を変える液晶素子と、前記液晶素子に電圧を印加するための駆動回路を含む液晶光学変調装置において、
    前記駆動回路は、前記液晶素子に印加した電圧値の大きさにともなって前記液晶素子より得られる電流値より前記液晶素子の温度情報を得る温度検出部と、
    前記温度検出部より得た前記温度情報により、前記温度によって変化する前記液晶素子の光学特性の変化を補正するように前記液晶素子に補正した電圧を印加する駆動部を有することを特徴とする液晶光学変調装置。
  2. 前記液晶素子は、前記液晶に電圧を印加できる領域として駆動領域と、前記駆動領域とは独立に前記液晶に電圧を印加できる温度測定領域と、を有し、
    前記駆動回路は、前記液晶素子の前記温度測定領域に印加した電圧により得られる電流値より前記液晶素子の温度情報を得る温度検出部と、
    前記温度検出部より得た前記温度情報により、前記温度によって変化する前記液晶素子の光学特性の変化を補正するように前記液晶素子の前記駆動領域に補正した電圧を印加する駆動部を有することを特徴とする請求項1に記載の液晶光学変調装置。
  3. 前記駆動部は、前記液晶素子に矩形の波形となる電圧を印加し、
    前記温度検出部は、前記液晶素子に流れる電流のうち直流成分を除いたとき、0[A]を基準に最大となる電流の値をピーク電流値I[A]とするとき、前記温度情報は、前記ピーク電流値から電圧信号に変換して得ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶光学変調装置。
  4. 前記温度検出部は、前記液晶素子に流れる電流を検出するための電流検出回路を有し、
    前記駆動部は、前記液晶素子を駆動する電圧を印加するための電圧供給回路を有し、
    前記電流検出回路は、前記電圧供給回路から前記液晶素子に電圧を印加する配線の間に含まれる請求項1〜3いずれか1項に記載の液晶光学変調装置。
  5. 前記温度検出部は、前記液晶素子に流れる電流を検出するための電流検出回路を有し、
    前記駆動部は、前記液晶素子を駆動する電圧を印加するための電圧供給回路を有し、
    前記電流検出回路は、前記電圧供給回路と前記電圧供給回路の電源の配線の間に含まれる請求項1〜3いずれか1項に記載の液晶光学変調装置。
  6. 請求項1〜5いずれか1項に記載の液晶光学変調装置と、該液晶光学変調装置の光透過側に第1の偏光状態の光を透過するとともに前記第1の偏光状態の光と異なる第2の偏光状態の光を遮断する偏光選択素子と、を備えた光強度変調装置。
  7. 前記偏光選択素子は、前記第1の偏光状態の光である第1の直線偏光を透過し、前記第2の偏光状態の光であるとともに前記第1の直線偏光と直交する第2の直線偏光を遮断する偏光子である請求項6に記載の光強度変調装置。
  8. 光源と、
    前記光源からの出射された光を光ディスクに集光する対物レンズと、
    前記光ディスクから反射された光を検出する光検出器を備えた光ヘッド装置において、
    前記光源と前記対物レンズとの間の光路中に、請求項1〜5いずれか1項に記載の液晶光学変調装置の液晶素子が配置されるかまたは、請求項6または請求項7に記載の光強度変調装置の液晶素子と偏光選択素子とがこの順に配置される光ヘッド装置。
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