JP2010239619A - コンテンツファイルの配信システム及びコンテンツファイルを配信する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ピアツーピアネットワークにおいてコンテンツファイルをアップロードしようというユーザの意欲を刺激する。
【解決手段】コンテンツファイルの1つ又は複数のチャンクをそれぞれ保存するアップロードクライアント装置、前記コンテンツファイルの前記各チャンクをダウンロードするダウンロードクライアント装置、前記ネットワーク上でのコンテンツファイルの配信を監視するインセンティブ装置を具備し、アップロードクライアント装置は、インセンティブ装置から複数のトークンデータパケットを取得し、保存されたコンテンツファイルのチャンクをダウンロードし、ダウンロードクライアント装置がインセンティブ装置から取得したトークンデータパケットと引き換えに、前記保存されたコンテンツファイルのチャンクを前記ダウンロードクライアント装置に対してアップロードし、受信したトークンデータパケットを、インセンティブ装置に送信する。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンテンツファイルの配信システム及びコンテンツファイルを配信する方法に関し、より詳細には、複数のクライアント装置に保存され、またそれらのクライアント装置からダウンロード可能なデータチャンクに分割されたコンテンツファイルの配信に関する。
ピアツーピア(P2P)ネットワークは、コンテンツファイルの配信方法として周知である。ピアツーピアネットワークを形成するクライアント装置間では、データチャンクが、例えばパケットの形で配信される。これにより、クライアント装置が、ネット上の複数の他のクライアント装置から、或るコンテンツファイルのチャンクをダウンロードすることにより、完全なコンテンツファイルを取得できる。このように、BBC i−player(商標)等のサービスにより、コンテンツファイルを無償でダウンロードすることが可能である。
例えばインターネット等のネットワークを介して、コンテンツの販売を可能にするシステムも存在する。このようなシステムでは、ネットワーク上にサーバが設けられ、このサーバから、或るコンテンツファイルのすべてのチャンク又はパケットを、ネットワーク上の各クライアント装置がダウンロードすることができる。例えば、金銭的な対価と引き換えに、コンテンツファイルを購入又はレンタルのためにダウンロードすることができるシステムが存在する。プレイステーション(商標)及びプレイステーションポータブル(商標)等のSony(商標)の装置に動画をダウンロードできるようにするシステムが存在する。
米国特許公開第2004/0030651号 米国特許公開第2008/0249949号
本発明は、ピアツーピアネットワークを介してコンテンツファイルを配信することに利点が存在すると認識する。ピアツーピアネットワークを用いてコンテンツを配信することにより、中央ソースサーバにおいて必要とされる総帯域が大幅に低減され、配信によって消費される帯域自体も、ネットワーク全体を通してより良好に分散されることは、一般に理解されるであろう。また、本願は、多くのネットワークは、クライアント装置からのアップロード時よりも、クライアント装置へのダウンロード時に、はるかに大きな帯域を必要とすることを認識する。クライアント装置からネットワークにアップロードできるデータ量及び/又はそのクライアント装置に課される価格に制限を設けられる場合がある。したがって、多くのクライアント装置のユーザは、クライアント装置を、ネットワークへのデータのアップロードに使いたがらない、というさらなる問題が存在する。
本発明の目的は、これらの問題のうちの1つ以上を少なくとも軽減することである。
本発明の実施形態によれば、ネットワークに接続された配信システムが提供される。当該配信システムは、コンテンツファイルの1つ又は複数のチャンクをそれぞれ保存する複数のアップロードクライアント装置と、当該各アップロードクライアント装置の各々に保存された前記コンテンツファイルの各チャンクを、当該各アップロードクライアント装置からダウンロードするように構成されたダウンロードクライアント装置と、前記コンテンツファイルの前記チャンクと交換可能なトークンデータパケットを生成するように構成されたインセンティブ装置とを具備する。前記ダウンロードクライアント装置は、前記インセンティブ装置から複数のトークンデータパケットを取得するように構成され、前記各アップロードクライアント装置と通信して、前記各トークンデータパケットと引き換えに、前記保存されたコンテンツファイルの前記チャンクをダウンロードするように構成され、前記各アップロードクライアント装置は、前記ダウンロードクライアント装置と通信することにより、当該ダウンロードクライアント装置が前記インセンティブ装置から取得したトークンデータパケットと引き換えに、前記保存されたコンテンツファイルの前記チャンクを前記ダウンロードクライアント装置に対してアップロードし、当該ダウンロードクライアント装置から受信したトークンデータパケットを、前記インセンティブ装置に送信するように構成される。
本発明の別の実施形態によれば、ネットワークに接続された、コンテンツファイルの1つ又は複数のチャンクをそれぞれ保存する複数のアップロードクライアント装置を用いて、前記ネットワーク上のクライアント装置にコンテンツファイルを配信する方法が提供される。当該方法は、前記コンテンツファイルの前記各チャンクと交換可能なトークンデータパケットを生成し、当該トークンデータパケットをダウンロードクライアント装置に提供し、当該ダウンロードクライアント装置からの前記トークンデータパケットを、前記アップロードクライアント装置に保存された前記コンテンツファイルの前記チャンクと交換し、前記ダウンロードクライアント装置から受信された前記トークンデータパケットを、配信追跡のためのインセンティブ装置に送信する。
同様に、本発明の実施形態は、アップロードクライアント装置と、ダウンロードクライアント装置と、インセンティブ装置とを提供する。
具体的には、ネットワークに接続されたアップロードクライアント装置が提供されてもよい。前記ネットワークには、少なくとも1つの他のアップロードクライアント装置と、前記アップロードクライアント装置及び前記少なくとも1つの他のアップロードクライアント装置からコンテンツファイルをダウンロードするダウンロードクライアント装置と、トークンデータパケットを生成するインセンティブ装置が接続される。前記アップロードクライアント装置は、前記コンテンツファイルの1つ又は複数のチャンクを保存するメモリと、前記ダウンロードクライアント装置と通信することにより、当該ダウンロードクライアント装置が前記インセンティブ装置から取得したトークンデータパケットと引き換えに、当該ダウンロードクライアント装置に対して、前記保存されたコンテンツファイルの各チャンクをアップロードするように構成されたアップローダと、前記ダウンロードクライアント装置から受信したトークンデータパケットを前記インセンティブ装置に送信するように構成された送信部とを有する。
ネットワークに接続されたダウンロードクライアント装置が提供されてもよい。前記ネットワークには、コンテンツファイルの1つ又は複数のチャンクをそれぞれ保存する複数のアップロードクライアント装置と、トークンデータパケットを生成するインセンティブ装置が接続される。前記ダウンロードクライアント装置は、前記インセンティブ装置から、複数のトークンデータパケットを取得するように構成された取得部と、前記各アップロードクライアント装置と通信することにより、前記トークンデータパケットと引き換えに、前記保存されたコンテンツファイルの前記チャンクをダウンロードするように構成されたダウンローダとを有する。
ネットワークに接続されたインセンティブ装置が提供されてもよい。前記ネットワークには、コンテンツファイルの1つ又は複数のチャンクをそれぞれ保存する複数のアップロードクライアント装置と、当該アップロードクライアント装置から前記コンテンツファイルの前記チャンクをダウンロードするダウンロードクライアント装置とが接続される。前記インセンティブ装置は、前記コンテンツファイルの前記チャンクと交換可能なトークンデータパケットを生成するトークン生成部と、前記ダウンロードクライアント装置が、トークンデータパケットと引き換えに、前記複数のアップロードクライアント装置から前記コンテンツファイルの前記チャンクをダウンロードできるように、前記ダウンロードクライアント装置に、複数のトークンデータパケットを提供するように構成された提供部と、前記アップロードクライアント装置が前記コンテンツの前記チャンクを前記ダウンロードクライアント装置に対してアップロードするのと引き換えに受信した前記トークンデータパケットを、前記アップロードクライアント装置から受信するように構成された受信部とを有する。
同様に、本発明は、コンテンツファイルのチャンクをアップロードする方法、コンテンツファイルをダウンロードする方法、及びコンテンツファイルの配信を監視する方法を提供する。
具体的には、本発明の実施形態は、ダウンロードクライアント装置に対し、ネットワークを介してコンテンツファイルのチャンクをアップロードする方法を提供する。当該方法は、前記コンテンツファイルの1つ又は複数のチャンクを保存し、前記ダウンロードクライアント装置と通信することにより、当該ダウンロードクライアント装置が前記ネットワーク上のインセンティブ装置から取得したトークンデータパケットと引き換えに、前記保存されたコンテンツファイルの前記チャンクを前記ダウンロードクライアント装置に対してアップロードし、前記ダウンロードクライアント装置から受信した前記トークンデータパケットを、前記インセンティブ装置に送信する。
本発明の別の実施形態は、複数のアップロードクライアント機器から、ネットワークを介してコンテンツファイルのチャンクをダウンロードする方法を提供する。当該方法は、前記ネットワーク上のインセンティブ装置から、複数のトークンデータパケットを取得し、前記コンテンツファイルの1つ又は複数のチャンクをそれぞれ保存する、前記各アップロードクライアント装置と通信することにより、前記トークンデータパケットと引き換えに、前記保存されたコンテンツファイルの前記チャンクをダウンロードする。
本発明の別の実施形態は、ネットワーク上でのコンテンツファイルの配信を監視する方法を提供する。当該方法は、前記コンテンツファイルのチャンクと交換可能なトークンデータパケットを生成し、複数のトークンデータパケットをダウンロードクライアント装置に提供して、当該ダウンロードクライアント装置が、当該複数のトークンデータパケットと引き換えに、複数のアップロードクライアント装置から前記コンテンツファイルの各チャンクをダウンロードできるようにし、前記ダウンロードクライアント装置に対して前記コンテンツの前記チャンクをアップロードするのと引き換えに前記アップロードクライアント装置が受信した前記トークンデータパケットを、当該アップロードクライアント装置から受信する。勿論、これらの方法は、クライアント装置及びインセンティブ装置を形成するコンピュータ端末又はサーバ上のソフトウェアにおいて実現されてもよい。
これにより、コンテンツファイルのチャンクの配信を正確に追跡可能であり、したがって、不正な配信及びコピーを防止することができる。具体的には、トークンデータパケットが、アップロードクライアント装置がインセンティブ装置に返信することができるトークンの役割を果たし、これにより、システム全体における報酬が実現される。このような報酬は、金銭又は他のダウンロードのためのクレジットであってよい。報酬は、ダウンロードされた動画の関連商品等であってもよく、又はこのような商品のためのクレジットであってもよい。これにより、アップロードクライアント装置にとって、コンテンツファイルのチャンクをアップロードすること(これは、後に他のダウンロードクライアント装置によってダウンロード可能である)が利益になる。言い換えれば、システムにおいてクライアント装置をアップロードクライアント装置として利用しようというユーザの意欲が刺激される。
ネットワーク上のクライアント装置がダウンロードクライアント装置として動作するためには、そのクライアント装置が、トークンデータパケットとしてトークンを取得する必要がある。このようなトークンをインセンティブ装置から取得するために、何らかの形での支払い(好ましくは、何らかのユーザの詳細情報の登録)が要求されることが想定される。この支払い以降の、システム上でのトークンの配信は、そのトークンを購入したオリジナルのダウンロードクライアント装置に帰属される。
その後、システムは、各トークンデータパケットをトークンとして各アップロードクライアント装置に提供することと引き換えにのみ、ダウンロードされるコンテンツファイルのチャンクを、ダウンロードクライアント装置に提供する。アップロードクライアント装置が、これらのトークンをインセンティブ装置に返すことで、システムは、システム全体が悪用されていないことを確認できる。具体的には、インセンティブ装置がトークンのコピーを受信した場合、ダウンロードクライアント装置が、さらなるコンテンツを不正に受信するために、提供されたトークンを複製したか否か、又はアップロードクライアント装置が、さらなる報酬を不正に受け取るために、トークンを複製したか否かを検討するために、チェックを行うことができる。
システムのセキュリティをさらに強化するために、各アップロードクライアント装置は、ダウンロードクライアント装置に対して、コンテンツファイルのチャンクを暗号化された形でアップロードするように構成されてもよい。ダウンロードクライアント装置は、コンテンツファイルのチャンクを暗号化された形で受信すると、コンテンツファイルのチャンクのアップロード元であるアップロードクライアント装置に、トークンデータパケットを、復号鍵を求める要求信号と共に送信するように構成されてもよい。各アップロードクライアント装置は、トークンデータパケットと、復号鍵を求める要求信号とをダウンロードクライアント装置から受信すると、コンテンツファイルの暗号化されたチャンクを復号する復号鍵を、ダウンロードクライアント装置に送信するように構成されてもよい。
これにより、システムは、ダウンロードクライアント装置が、アップロードクライアント装置にトークンデータを提供することなくコンテンツファイルのチャンクを取得することを防ぐ。
好ましくは、ダウンロードクライアント装置は、アップロードクライアント装置から復号鍵を受信すると、コンテンツファイルの各チャンクを復号し、その復号鍵をインセンティブ装置に送信することで、各チャンクと、当該各チャンクのアップロード元であるアップロードクライアント装置とを、インセンティブ装置にとって識別可能とするように構成される。
これにより、ダウンロードクライアント装置は、当該ダウンロードクライアント装置がトークンデータパケットを提供し、それと引き換えに当該ダウンロードクライアント装置に各チャンクを提供したアップロードクライアント装置について、インセンティブ装置に報告を返すように機能する。このリポートは、システムにおいて、各アップロードクライアント装置からのトークンデータパケットの受信と関連付けられる。その結果、データチャンク及びトークンデータパケットの配信異常をより容易に発見することができる。
インセンティブ装置は、コンテンツファイルのチャンクを求める要求信号に応じて、複数のトークンデータパケットをダウンロードクライアント装置に提供し、また、ネットワーク上の、コンテンツファイルのチャンクをダウンロード用に提供することができるアップロードクライアント装置を示すピアリストを、前記複数のトークンデータパケットに提供するように構成されてもよい。
これにより、ダウンロードクライアント装置は、該当するチャンクを提供可能な該当するアップロードクライアント装置へと導かれ、システムは、これらの提案されたアップロードクライアント装置から少なくとも1つを選択することにより、トークンデータパケットを受信することが期待できる。
これによっても、悪用防止のためのシステムの監視をさらに改善することができる。
インセンティブ装置は、ダウンロードクライアント装置と通信して、保存されたコンテンツファイルのチャンクを当該ダウンロードクライアント装置に対してアップロードできるのであれば、アップロードクライアント装置として機能するように構成されてもよい。
すなわち、インセンティブ装置自体が、ダウンロードクライアント装置によって要求されるコンテンツファイルのチャンクを保存してもよい。このような状況では、ダウンロードクライアント装置が、インセンティブ装置からチャンクをダウンロードしない理由が見当たらない。勿論、このシナリオでは、コンテンツファイルのチャンクと交換されるトークンデータパケットは、インセンティブ装置に直接送信されることになる。いくつかのシステムでは、インセンティブ装置自体が、トークンデータパケットを受信することに対して報酬を受ける資格を有してもよいが、他のシステムでは、これは必須でなくてもよい。
インセンティブ装置は、コンテンツファイル全体を有してもよい。この状況では、インセンティブ装置は、コンテンツファイル全体のダウンロードを求める要求信号をダウンロードクライアント装置から受信した場合、当該ダウンロードクライアント装置に対し、コンテンツファイルのすべてのチャンクをアップロードすることができる。典型的には、このような状況は、コンテンツファイルが非常に新しく、ネットワークにおいてあまり広く分散されていない場合に起こる。
同様に、システムには、ネットワークを介して接続される別個のサーバが設けられてもよい。このサーバは、コンテンツファイル全体を有することができる。したがって、アップロード用に利用可能なコンテンツファイルのすべてのチャンクを提供することができる。
上述のように、アップロードクライアント装置は、トークンデータパケットの送信に応じて報酬を受ける。したがって、インセンティブ装置は、各アップロードクライアント装置から受信したトークンデータパケットに応じて、当該アップロードクライアント装置に報酬を与えるように構成されてもよい。一実施形態では、インセンティブ装置は、アップロードクライアント装置に、他のコンテンツファイルのチャンクと交換できる新たなトークンデータパケットを提供することにより、当該アップロードクライアント装置に報酬を与えるように構成されてもよい。別の実施形態では、システムの参加者同士がトークンを交換したり、贈り合ったりしてもよい。これにより、例えば、高帯域接続又はその他の状況のために、自身が利用できるよりも多くのデータをネットワークに提供するユーザが、ネットワークにおける他のユーザに、彼らが利用できるトークンを贈ることができる。
本発明の実施形態のシステムが実現されるネットワークのユーザが、システムを悪用しようとすることは避けられないため、各クライアント装置にブラックリストメモリが設けられてもよい。ブラックリストメモリは、信頼できないと見なされた他の個々のクライアント装置(アップロードクライアント装置又はダウンロードクライアント装置)を識別する情報を保存する。同様に、各クライアント装置に、保存された情報を定期的にインセンティブ装置に送信する報告部が設けられてもよい。
このように、システムは、システムが悪用されるパターンについての知識を構築することができる。クライアント装置(アップロードクライアント装置又はダウンロードクライアント装置)が何らかの形で登録を行った場合、システムは、システムを悪用していると見なされたクライアント装置に対して動作するのを拒否することができる。このブラックリスト化は、サーバ上で実現することができる。ブラックリストに追加された場合、実際的な影響を受けるべきである。例えば、ブラックリストに追加されたユーザは、もはやサービスから新たなコンテンツを購入することができなくなるか、又はまったく接続できなくなる。これにより、ユーザは、追跡情報にアクセスできなくなる。クライアント装置は、サービスへのアクセスを(ログイン機構を介して)拒否されることにより、また、すべての追跡情報から除外されることにより、そして、他のクライアント装置からのサーバへの問い合わせにより、ブラックリストに入れられる。
アップロードクライアント装置は、他のコンテンツファイルについては、ダウンロードクライアント装置としても動作するように構成されてもよい。具体的には、アップロードクライアント装置は、特定のダウンロードクライアント装置に対してアップロード可能な1つのコンテンツファイルのチャンクを有することができるが、その同じアップロードクライアント装置が、別のコンテンツファイルのチャンクのダウンロードを要求することがあり得る。この場合、このアップロードクライアント装置は、ダウンロードクライアント装置として動作することになる。
なお、システムは、アップロードクライアント装置として動作しないダウンロードクライアント装置を有してもよい。このようなダウンロードクライアント装置のユーザは、自身のクライアント装置を用いてデータをアップロードしたいと望むことなく、単にトークンデータパケットを購入することによりコンテンツを購入することのみを選択する。
トークンデータパケットの各々は、当該トークンデータパケットを生成したインセンティブ装置についての情報と、当該トークンデータパケットの提供先であるダウンロードクライアント装置についての情報とを含んでよい。
これにより、システムのユーザが、偽のトークンデータパケットを生成するか又はトークンデータパケットを複製することによりシステムを悪用しようとする状況で、非正規のトークンデータパケット及びシステム内でのそれらの利用を容易に発見できるようになる。
コンテンツファイルの各チャンクは番号を付され、一意のIDを有してもよい。
これにより、システム全体を通してデータの配信を追跡することが容易になる。
システムは、IDを参照することにより、コンテンツファイルの各チャンクに対し、トークンデータパケットを個別に発行することができる。これにより、ユーザがシステムを悪用することがさらに困難になる。
チャンクは、コンテンツファイル及び配信システムの性質に応じて、任意の適当なサイズであってよい。例えば、所定のサイズは、16KB〜1MBであってよく、別の例では、256KB〜1GBであってもよい。これに関して、実際のコンテンツファイルは、提示されたチャンクサイズの倍数である必要はないので、任意のコンテンツファイルについて、少なくとも1つのチャンクに含まれるデータは、提示されたチャンクサイズより小さいことが多い。
本発明の別の実施形態によれば、ネットワークに接続された配信システムが提供される。当該配信システムは、コンテンツファイルの1つ又は複数のチャンクをそれぞれ保存し、当該コンテンツファイルの各チャンクと、当該チャンクをアップロードした複数のアップロードクライアント装置からなるチェーンとに関連付けられ、当該チャンク及び当該チェーンをそれぞれ識別するリポートデータパケットを生成するように構成されたアップロードクライアント装置と、前記アップロードクライアント装置から、前記コンテンツファイルの前記各チャンクを、前記生成された、当該チャンクに関連付けられたリポートデータパケットと共にダウンロードするように構成されたダウンロードクライアント装置と、前記ネットワーク上でのコンテンツファイルの配信を監視するインセンティブ装置とを具備する。前記アップロードクライアント装置及び前記ダウンロードクライアント装置のうちの一方は、前記ダウンロードクライアント装置によるダウンロード用に前記アップロードクライアント装置によりアップロードされたコンテンツファイルの各チャンクに関連付けられたリポートデータパケットを送信することにより、前記インセンティブ装置に報告を行うように構成され、前記アップロードクライアント装置及び前記ダウンロードクライアント装置のうちの他方は、前記ダウンロードクライアント装置によるダウンロード用に前記アップロードクライアント装置によりアップロードされたコンテンツファイルの各チャンクに関連付けられたリポートデータパケットを送信するか、又は、前記ダウンロードクライアント装置によるダウンロード用に前記アップロードクライアント装置によりアップロードされた前記コンテンツファイルの前記チャンクを識別し、且つ前記アップロードクライアント装置及び前記ダウンロードクライアント装置の前記一方を識別するリポートを送信することにより、前記インセンティブ装置に報告を行うように構成される。
本発明の別の実施形態によれば、ネットワークに接続された、コンテンツファイルの1つ又は複数のチャンクをそれぞれ保存する複数のアップロードクライアント装置を用いて、前記ネットワーク上のクライアント装置にコンテンツファイルを配信する方法が提供される。当該方法は、前記コンテンツファイルの各チャンクに関連付けられ、当該コンテンツファイルの当該チャンクと、当該チャンクをアップロードした複数のアップロードクライアント装置からなるチェーンとを識別するリポートデータパケットを生成し、前記コンテンツファイルのチャンクを、前記生成した、当該チャンクに関連付けられたリポートデータパケットと共に、ダウンロードクライアント装置に対してダウンロードし、アップロードクライアント装置が、コンテンツファイルのチャンクをアップロードし、ダウンロードクライアント装置が、当該コンテンツファイルの当該チャンクのダウンロードを行ったことを、当該アップロードクライアント装置及び当該ダウンロードクライアント装置のうちの一方から、前記関連付けられたリポートデータパケットを送信し、前記アップロードクライアント装置及び前記ダウンロードクライアント装置のうちの他方から、前記関連付けられたリポートデータパケットか、又は、前記コンテンツファイルの前記チャンクと、前記アップロードクライアント装置及び前記ダウンロードクライアント装置のうちの前記一方とを識別するリポートを送信することによって報告する。
また、本発明の別の実施形態は、アップロードクライアント装置と、ダウンロードクライアント装置と、インセンティブ装置とを提供する。
具体的には、コンテンツファイルの配信を監視するインセンティブ装置と、コンテンツファイルの1つ又は複数のチャンクをそれぞれ保存し、当該コンテンツファイルの各チャンクと、当該チャンクをアップロードした複数のアップロードクライアント装置からなるチェーンとに関連付けられ、当該チャンク及び当該チェーンをそれぞれ識別するリポートデータパケットを生成する複数のアップロードクライアント装置とが接続されたネットワークに接続されたクライアント装置が提供される。当該クライアント装置は、前記アップロードクライアント装置の各々と通信して、前記保存されたコンテンツファイルの前記各チャンクを、当該チャンクに関連付けられたリポートデータパケットと共にダウンロードするように構成されたダウンローダと、前記ダウンロードされた前記コンテンツファイルの前記チャンクを、前記関連付けられたリポートデータパケットと共に保存するメモリと、前記アップロードクライアント装置から前記コンテンツファイルの前記チャンクと共に受信された、前記関連付けられたリポートデータパケットを、前記インセンティブ装置に送信することにより、前記コンテンツファイルの前記チャンクをダウンロードしたことを前記インセンティブ装置に報告するように構成されたダウンロード報告部とを具備する。
ダウンロードクライアント装置として機能するためには、前記ネットワークに、前記クライアント装置から、前記メモリに保存された前記コンテンツファイルの前記各チャンクをダウンロードするダウンロードクライアント装置が接続されていることが好ましい。
前記クライアント装置は、前記ダウンロードクライアント装置と通信して、前記コンテンツファイルの前記各チャンクを前記クライアント装置に対してアップロードするように構成されたアップローダをさらに具備してもよい。前記クライアント装置は、アップロードする前記コンテンツファイルの前記各チャンクに関連付けられ、当該チャンクと、当該チャンクをアップロードする、当該クライアント装置を含む前記複数のアップロードクライアント装置からなるチェーンとを識別するリポートデータパケットを、前記各チャンクについて生成するように構成されたリポート生成部をさらに具備してもよい。前記アップローダは、前記ダウンロードクライアント装置に対して、前記保存されたコンテンツファイルの前記各チャンクを、前記関連付けられたリポートデータパケットと共にアップロードするように構成されてよい。
前記クライアント装置は、前記ダウンロードクライアント装置に対してアップロードされた前記コンテンツファイルの前記チャンクと、当該ダウンロードクライアント装置とを識別するリポートを前記インセンティブ装置に送信することにより、前記コンテンツファイルの前記チャンクをアップロードしたことを前記インセンティブ装置に報告するように構成されたアップロード報告部をさらに具備することが好ましい。
或いは、前記アップロード報告部は、前記生成された、関連付けられたリポートデータパケットを前記インセンティブ装置に送信することにより、前記コンテンツファイルの前記チャンクをアップロードしたことを前記インセンティブ装置に報告するように構成されてもよい。
それぞれがコンテンツファイルの1つ又は複数のチャンクを保存し、当該コンテンツファイルの各チャンクと、当該チャンクをアップロードした複数のクライアント装置からなるチェーンとに関連付けられ、当該チャンク及び当該チェーンを識別するリポートデータパケットを生成する複数のクライアント装置が接続されたネットワークに接続されたインセンティブ装置が提供されてもよい。当該インセンティブ装置は、1つのクライアント装置が別のクライアント装置からコンテンツファイルのチャンクをダウンロードしたとき、当該チャンクをダウンロードしたクライアント装置からダウンロードリポートを受信するように構成されたダウンロードリポート受信部と、1つのクライアント装置が別のクライアント装置に対してコンテンツファイルのチャンクをアップロードしたとき、当該チャンクをアップロードしたクライアント装置からアップロードリポートを受信するように構成されたアップロードリポート受信部とを具備する。前記ダウンロードリポート及び前記アップロードリポートのうちの一方は、前記ダウンロードクライアント装置によるダウンロード用に前記アップロードクライアント装置によりアップロードされたコンテンツファイルの各チャンクに関連付けられたリポートデータパケットを含み、前記ダウンロードリポート及び前記アップロードリポートのうちの他方は、前記ダウンロードクライアント装置によるダウンロード用に前記アップロードクライアント装置によりアップロードされたコンテンツファイルのチャンクに関連付けられたリポートデータパケット、又は、前記ダウンロードクライアント装置によるダウンロード用に前記アップロードクライアント装置によりアップロードされた前記コンテンツファイルの前記チャンクを識別し、且つ前記アップロードリポート及び前記ダウンロードリポートのうちの前記一方を送信するクライアント装置を識別するリポートを含む。
また、本発明の別の実施形態は、コンテンツファイルのチャンクをアップロードする方法、コンテンツファイルをダウンロードする方法、及びコンテンツファイルの配信を監視する方法を提供する。
具体的には、本発明の実施形態は、コンテンツファイルのチャンクに関連付けられ、当該コンテンツファイルの各チャンクと、当該チャンクをアップロードした複数のアップロードクライアント装置からなるチェーンとを識別するリポートデータパケットをそれぞれ生成する複数のアップロードクライアント装置からコンテンツファイルのチャンクをダウンロードする方法を提供する。当該方法は、個々のアップロードクライアント装置と通信することにより、前記保存されたコンテンツファイルの前記チャンクを、前記関連付けられたリポートデータパケットと共にダウンロードし、前記ダウンロードした前記コンテンツファイルの前記チャンクを、前記関連付けられたリポートデータパケットと共に保存し、前記アップロードクライアント装置から前記コンテンツファイルの前記チャンクと共に受信された、前記関連付けられたリポートデータパケットを、インセンティブ装置に送信することにより、当該インセンティブ装置に、前記コンテンツファイルの前記チャンクをダウンロードしたことを報告する。
前記方法は、チャンクをアップロードするように動作する場合、ダウンロードクライアント装置と通信して、当該ダウンロードクライアント装置に対し、保存されたコンテンツファイルのチャンクをアップロードすることが好ましい。アップロードするコンテンツファイルの各チャンクについて、当該コンテンツファイルの当該チャンクにそれぞれ関連付けられ、当該チャンクと、当該チャンクをアップロードした複数のアップロードクライアント装置からなるチェーンとを識別するリポートデータパケットが生成されてよい。前記保存されたコンテンツファイルのチャンクは、前記ダウンロードクライアント装置に対し、当該チャンクに関連付けられたリポートデータパケットと共にアップロードされてよい。
前記方法は、前記ダウンロードクライアント装置に対してアップロードされた前記コンテンツファイルの前記チャンクと、当該ダウンロードクライアント装置とを識別するリポートを送信することにより、前記コンテンツファイルの前記チャンクをアップロードしたことを報告することが好ましい。
或いは、前記方法は、前記インセンティブ装置に、前記関連付けられたリポートデータパケットを送信することにより、前記コンテンツファイルの前記チャンクをアップロードしたことを前記インセンティブ装置に報告する。
また、本発明は、コンテンツファイルの1つ又は複数のチャンクをそれぞれ保存し、当該コンテンツファイルの各チャンクに関連付けられ、当該チャンクと、当該チャンクの提供元である複数のコンテンツ装置からなるチェーンとを識別するリポートデータパケットを生成する複数のクライアント装置を有するネットワーク上でのコンテンツファイルの配信を監視する方法も提供する。当該方法は、前記クライアント装置が、他のクライアント装置からコンテンツファイルのチャンクをダウンロードしたとき、それに応じて、前記クライアント装置からダウンロードリポートを受信し、前記クライアント装置が、他のクライアント装置に対してコンテンツファイルのチャンクをアップロードしたとき、それに応じて、前記クライアント装置からアップロードリポートを受信し、前記ダウンロードリポート及び前記アップロードリポートのうちの一方は、前記ダウンロードクライアント装置によるダウンロード用に前記アップロードクライアント装置によりアップロードされたコンテンツファイルのチャンクに関連付けられたリポートデータパケットを含み、前記ダウンロードリポート及び前記アップロードリポートのうちの他方は、前記ダウンロードクライアント装置によるダウンロード用に前記アップロードクライアント装置によりアップロードされたコンテンツファイルのチャンクに関連付けられたリポートデータパケット、又は、前記ダウンロードクライアント装置によるダウンロード用に前記アップロードクライアント装置によりアップロードされた前記コンテンツファイルの前記チャンクを識別し、且つ前記アップロードリポート及び前記ダウンロードリポートのうちの前記一方を送信するクライアント装置を識別するリポートを含む。
勿論、これらの方法は、クライアント装置及びインセンティブ装置を形成するコンピュータ端末又はサーバ上のソフトウェアにおいて実現されてもよい。
これにより、配信システムにおいて信頼の連鎖(chain of trust)を検証することが可能である。チャンクをアップロードしたアップロードクライアント装置のチェーンを示す情報を提供するリポートデータパケットにより、また、特に、この情報をアップロード/ダウンロードの取引の度に提供することにより、ネットワーク全体を通してのチャンクの配信のマップ又はグラフを提供することが可能になる。各チャンクについて、ダウンロード/アップロードの取引の度に提供されるリポートは、関連付けられるべきである。1つ又は複数のクライアント装置が、他のクライアント装置によって報告されたチェーンとは異なるチェーンを示すリポートデータパケットを提供したことが発見された場合、システムが不正利用を検出することができる。
任意の特定のダウンロード/アップロードの取引において、アップロードクライアント装置及びダウンロードクライアント装置のいずれか一方が、アップロードクライアント装置のチェーンの情報を含むリポートデータパケットを提供し、他方が、取引において、これらの2つのクライアント装置間の取引を確認すれば十分である。しかしながら、アップロードクライアント装置及びダウンロードクライアント装置の両方が、関連付けられたリポートデータパケットをそれぞれ提供することが可能である。この場合、ダウンロードクライアント装置は、アップロードクライアント装置から受信した、関連付けられたリポートデータパケットか、又は更新されたリポートデータパケットを用いて報告を行う。
本発明の実施形態のシステムにより、チャンクの配信を正確に監視することが可能になり、したがって、不正な配信及びコピーを防止するための処置を講じることができる。システムにおけるセキュリティ強化の結果として、アップロードクライアント装置にインセンティブな報酬を提供することが可能になる。このような報酬は、金銭であってもよく、他のダウンロードのためのクレジットであってもよい。これにより、アップロードクライアント装置にとって、他のダウンロードクライアント装置によるダウンロード用にコンテンツファイルのチャンクをアップロードすることが利益になる。すなわち、ユーザは、システムにおいて自身のクライアント装置をアップロードクライアント装置として利用しようという意欲を刺激される。
少なくともアップロードクライアント装置は、何らかの方法で自身をシステムに登録することが想定される。例えば、各クライアント装置について、ユーザの詳細情報が、何らかの信用できる形で登録情報として提供される。この情報は、例えば、クレジットカード又は銀行口座等、何らかの形の支払い情報を含む。
或るクライアント装置がシステムを悪用していることが発見された場合、そのクライアント装置を、システムから除外することができる。そのクライアント装置のユーザがシステムに登録している他のクライアント装置がある場合は、それらも一緒に除外される。
各関連付けられたリポートデータパケットは、チャンクをアップロードした複数のクライアント装置からなるチェーンの詳細情報を提供するだけでなく、コンテンツファイルの各チャンクの提供元であるサーバを識別することもできる。勿論、これはチェーンにおける一番目のクライアント装置の識別情報に過ぎない。
クライアント装置の前記リポート生成部は、前記アップロードクライアント装置からダウンロードされた、前記関連付けられたリポートデータパケットの各々に、当該リポート生成部が属するクライアント装置を識別する情報を添付するように構成されることが好ましい。
これにより、クライアント装置は、チャンクがクライアント装置間で受け渡しされたとき、各自の関連付けられたリポートデータパケットを最新の状態に保つことができる。
暗号化を行わない実施形態を提供することも可能である。しかし、これにより個々のノードが、リポートをより容易に偽造できるようになってしまう可能性がある。
前記関連付けられたリポートデータパケットの各々は、前記アップロードクライアント装置のチェーンにおける各リポート生成部によって連続的に暗号化されることが好ましい。
これにより、チェーンにおける後続のクライアント機器は、そのチェーンにおける初期の部分の情報を読み取ることができず、したがって、システムがより悪用されにくくなる。
各クライアント装置によって付加されるチェーン情報の各付加部分は、暗号化されるか、又は個別にサインされてもよい。
前記リポートデータパケットは、前記チェーンにおける所定の最大数以下のアップロードクライアント装置を識別する情報を含むことが好ましい。
これにより、リポートデータパケットが望ましくない程度にまで大きくなることが防止される。
前記リポート生成部は、当該リポート生成部が属するクライアント装置を識別する情報を添付すると前記チェーンにおける前記所定の最大数を超えてしまう場合、当該チェーンにおける1番目の前記クライアント装置を識別する情報を削除するように構成されることが好ましい。
或いは、前記所定の最大数に達したとき、前記チェーンにおける前記アップロードクライアント装置を識別する情報を、サマリーリポートに置き換えるように構成されてもよい。
クライアント装置のダウンロード報告部及びアップロード報告部は、ダウンロード/アップロードの取引が行われる度に、インセンティブ装置に報告を行うことが可能である。しかし、これに代えて、ダウンロード報告部及びアップロード報告部は、バッチ単位で報告を行うように構成されてもよい。或いは、ダウンロードリポート及びアップロードリポートは、全体として十分なカバレッジを提供するために、統計的に構成されてもよい。言い換えれば、ダウンロード報告部及びアップロード報告部は、自身のノードにおけるファイル転送において収集されたデータ全体を統計的に代表する、自身のデータのサンプルをリポートするように構成されてもよい。このような構成は、収集可能なすべてのリポートが収集されることを阻止する、データ収集に対するリアルタイムのデータ収集制約が存在する状況で、何千ものノードを有する非常に大規模な装置群のために必要とされる。
これらのバッチは、所定数のリポートが集まったときに送信されてもよく、又は、前回リポートのバッチが送信されてから所定の時間が経過した後に送信されてもよい。
前記インセンティブ装置は、報告されたコンテンツファイルのチャンクのアップロードに応じて、クライアント装置に報酬を与えるように構成されてよい。
チャンクの配信をより効率的に監視するために、コンテンツファイルの各チャンクは、番号を付され、一意のIDを有することが好ましい。
これにより、リポートデータパケットとコンテンツファイルのチャンクとの関連付けが容易になる。
例えば、チャンクは、256KB〜1GB程度の所定のサイズである。サイズは、その用途のために利用可能なネットワーク要件及びデータの性質によって決定される。
様々な実施形態の様々な特徴及び上述の変形例を組み合わせて、組み合わせられた利点を得ることができる。
本発明の実施形態が具現されるネットワークを概略的に示す図である。 本発明の実施形態を具現するクライアント装置を概略的に示す図である。 本発明の実施形態を具現するインセンティブ装置を概略的に示す図である。 本発明の実施形態を具現する別のクライアント装置を概略的に示す図である。 リポートデータパケットの連続した更新を概略的に示す図である。 リポートデータパケットの連続した更新を概略的に示す図である。 リポートデータパケットの連続した更新を概略的に示す図である。 リポートデータパケットのオーバーフローを概略的に示す図である。 リポートデータパケットのオーバーフローに対処する別の手法を概略的に示す図である。 リポートデータパケット内の暗号化を概略的に示す図である。
本発明の実施形態は、添付の図面を参照して、例示としてのみ提供される以下の説明により、より明確に理解される。
本発明は、ネットワーク上の様々なクライアント装置へのコンテンツファイルの配信に関する。図1は、複数のクライアント装置4と接続されたインターネット等のネットワーク2を概略的に示す。図1は、インセンティブ装置6及びサーバ8も示す。
個々のクライアント装置4は、ネットワーク2においてサーバ8から取得可能なコンテンツファイルの取得を望むことがある。クライアント装置4は、そのコンテンツファイルを求める要求信号を送信してもよく、サーバ8は、該当するコンテンツファイルをそのクライアント装置4に送信することができる。典型的には、サーバ8は、ネットワーク2を介した送信のために、コンテンツファイルを一連のパケットとして提供する。任意選択で、これらのパケットは、グループ化されてデータチャンクとされる。
商業上の理由から、サーバ8の所有者は、クライアント装置4のユーザに、そのコンテンツファイルのための支払いを求めることがある。これに関して、ユーザに課金するサーバ8の所有者は、インタフェースを用いてもよい。任意選択で、ユーザは、クライアント装置4をサービス登録してもよい。
多数のクライアント装置4が、1つ又は複数の異なるコンテンツファイルを同時に要求した場合、サーバ8に対するデータ送信要件が非常に大きくなることは既に周知である。また、要求されたコンテンツファイルのダウンロードの際に、反応時間が過度に遅くなるのを防ごうとすると、サーバ接続に必要な帯域が非常に大きくなってしまう。
このような問題の解決策として、ネットワークを、クライアント装置4がコンテンツファイルのチャンクをネットワーク2にアップロードでき、それを別のクライアント装置4がダウンロードできるピアツーピアネットワークとして操作することが周知である。したがって、特定のクライアント装置4が、ネットワーク2上の複数の他のクライアント装置4に対して既に配信された特定のコンテンツファイルを要求した場合、そのクライアント装置4は、サーバ8からだけでなく、ネットワーク2上の他のクライアント装置4からも、そのコンテンツファイルの少なくとも一部のチャンクを取得することができる。これにより、サーバ8に対するデータ送信要件が大幅に低減することができ、反応時間及びネットワーク効率も向上する。
このようなサイズの大きいメディアファイルの配信においては、Bit Torrent(商標)等のピアツーピアファイル共有システムが非常に広く普及している。
上記から、いかなるピアツーピアファイル共有ネットワークも、複数のクライアント装置4のうちの十分なクライアント装置4が、コンテンツファイルのチャンクをアップロードした場合、すなわち他のクライアント装置4がそれらのチャンクをダウンロード可能である場合にのみ利用可能である。しかしながら、クライアント装置4のユーザ個人にとって、アップロードには、いくつかの不都合な点がある。
クライアント装置4からファイルをアップロードすることにより、クライアント装置接続ネットワークへの(アップストリーム方向又はアップロード方向の)負荷が増加し、これにより、ウェブの閲覧等の他の動作が遅くなってしまう。さらに、多くのネットワーク提供者は、1つのクライアント装置4がアップロードできる総データ量に制限を設けている。この制限は、絶対的なものであることもあり、又は制限を超えると料金が課金されることもある。
クライアント装置4のユーザに、コンテンツファイルのチャンクをアップロードするように促すために、インセンティブシステムを提供することにより、アップロードにかかるコストに対する報酬をユーザに与えることが提案される。このようなシステムでは、或るユーザのクライアント装置4によるネットワークへの貢献を正確に追跡すべきである。したがって、或るクライアント装置4が、他のクライアント装置4に対して大容量のデータをアップロードするために用いられた場合、そのクライアント装置4は、何らかの形のクレジット、例えば金銭又は他のコンテンツの無償ダウンロード等を受け取る。
残念なことに、このタイプのインセンティブシステムには、セキュリティ上の問題が伴う。ピアツーピアシステムは、その性質上、クライアント装置4がアップロードしたものを監視できる中央サーバを持たない。ここでは、クライアント装置4からの報告に頼るシステムが提案される。コンテンツの無償ダウンロード等の報酬を許可するインセンティブシステムでは、ユーザがコンテンツを無償で取得するために、このシステムを悪用しようとするという問題がある。
本発明の実施形態では、これらの問題に対する技術的な解決策を提案するに当たり、様々な信用上の問題を考慮する。中央インセンティブサービスは、ネットワークにおけるいずれのピアも信用することができない。中央インセンティブサービスは、ピアのうちの少なくともいくつかが、積極的に報酬クレジットを不正取得しようとすることを想定する必要がある。同様に、システム内のピア同士も、互いに信用することができない。いくつかのピアが、システム又はシステムを提供する会社の信用を故意に落とそうとする可能性がある。また、いくつかの悪意のあるピアが、他のピアを利用するか、又はシステムにおける他のピアの名誉を傷付けようとする可能性がある。システム内で唯一信用できる関係は、中央インセンティブ追跡システム内の1つのピアだけである。この信用関係は、何らかの形の登録又は認証システム、例えばクレジットカードや銀行口座の提示を求めることにより、前もって確立することができる。
本発明の実施形態により提案される配信システムは、ファイルを正規にアップロードしたクライアント装置4に対してのみ、報酬又はクレジットが発行されることを、かなりの信頼性で保証する。システムにとって、クライアント装置4から、アップロードを行ったという報告を受けるだけでは、そのクライアント装置4の主張を信用するのに十分ではない。本発明の実施形態によって提案されるシステムでは、ダウンロードを行うクライアント装置4が、他のクライアント装置4がアップロードを行ったことを何らかの形で証明することが求められる。これにより、信用問題は、ピア間の信用に移行する。すなわち、アップロードクライアント装置4は、ダウンロードクライアント装置4に頼って、自身がアップロードを行ったことを証明する。勿論、悪意のあるピアのグループが共謀して、アップロードを行ったという偽の主張を互いに証明し合い、報酬クレジットを不正取得する可能性がある。本発明の実施形態により提案されるシステムは、このような状況も防止することを意図している。
ピア間の信用を技術的に強化することはできないため、本発明の実施形態は、信用関係を確立するために、システムがネットワーク2を監視し、無責任に行動するクライアント装置4をシステムから追放することにより、それらのクライアント装置4を除外することを提案する。報酬クレジットの取得資格を得たいシステムのユーザは、例えばクレジットカードの口座を登録して、システムに登録しなければならない。これにより、そのユーザが、システム上で、悪意のあるクライアント装置4を利用していることが発見された場合に、そのユーザを追放することが可能になる。ISP(Internet Service Provider)と呼ばれるプロキシサーバを設定することが可能である。ISPは、自身のネットワークをアンロードするが、クレジットの共有には参加しないように機能する。また、システムのユーザが、純粋にコンテンツの再配信のために利用されるサーバをセットアップすることも可能である。これは、ネットワークをアンロードするが、報酬スキームには参加しないように機能するサーバと、報酬スキームに参加するが、報酬の一部をサーバ内のクライアントと分け合う(すなわち、マルチレベルマーケティング)サーバとにより実現することができる。
このシステムは、ユーザを追放する際には慎重になるように構成される。いくつかのクライアント装置4は、コンテンツファイルのチャンクのダウンロード完了と、そのダウンロードの証明との間の重大な局面において遮断されることが認識される。本発明の実施形態に係るシステムは、取引における偶然のエラーについては許容し、組織的な悪用のみをユーザ追放の対象とするように構成される。
以下の説明は、本発明の実施形態が対処する、配信システムに対する脅威の概要である。
クライアントソフトウェアは、ハッキングされる可能性がある。クライアントソフトウェアは、クレジットの請求のために用いられるデータを含む。このデータは、例えば、アップロードしたバイト数、ダウンロードしたバイト数等である。攻撃者は、このデータを改竄しようとする可能性がある。クライアント装置4は、リバースエンジニアリングされる恐れがある。秘密データ、鍵、プロトコル又はアルゴリズムがクライアント装置4側に保存されている場合、攻撃者は、そのクライアント装置4又はプロトコルをリバースエンジニアリングしようとする可能性がある。少数の攻撃者は、友人のためにクレジットを生成しようとする可能性がある。クライアントアップローダ装置は、正規のアップロードに対するクレジットを取得することができるが、そのアップロードは、クレジットの価値がない可能性がある。これは、アップロードしたコンテンツファイルのデータが支払い対象ではないためである。悪質なクライアントは、正規のコンテンツファイルデータの代わりに、価値のないデータ又は悪意のあるデータをアップロードする可能性がある。攻撃者は、ネットワークを用いて、サービスによって提供されるファイル以外のコンテンツを配信する、すなわちピギーバックを行う可能性がある。攻撃者は、システムの他のユーザが稼いだクレジットを、他のユーザに成りすますことによって取得する可能性がある。攻撃者のグループが、組織的に個々のピアをブラックリストに載せることで、その配信サービスの名誉を傷付ける可能性がある。攻撃者が、多数の(おそらくは悪意のある)クライアントを制御して、偽のトラフィックの報告を生成し、クレジットを生成させるボットネットアタックを起こす可能性がある(これは、フレンズアタックの大規模バージョンである)。攻撃者は、正規のアップロードが、そのアップロードを行ったユーザのクレジットにならないようにする可能性がある。
本発明の実施形態の以下の説明においては、トークンベースの解決策が説明される。これにより、ファイルを受信するダウンロードクライアント装置4は、そのファイルを送信するアップロードクライアント装置4に対し、クレジットと交換可能なトークンを用いて支払いを行う。ダウンロードクライアント装置4は、コンテンツファイルのチャンク(おそらくは特定のチャンク)と交換できるトークンを支給される。アップロードクライアント装置4は、提供するサービスと引き換えに、このトークンを受け取る。このトークンは、そのアップロードクライアント装置4が或るバイト量のデータをアップロードしたことを証明する役割を果たす。ダウンロードクライアント装置4は、ネットワーク上のインセンティブ装置6から、コンテンツファイルをダウンロードする権利を取得する。トークンは、インセンティブ装置6から発行され、ダウンロードクライアント装置4を識別し、また、それらのトークンが適用されるコンテンツファイル又はそのコンテンツファイルの特定のチャンクを識別することが好ましい。これらのトークンは、偽造されないように暗号化又はサインされる。ダウンロードクライアント装置4は、このトークンを、コンテンツファイルの実際のチャンクと交換することができる。アップロードクライアント装置4がトークンをインセンティブ装置6に送信すると、そのアップロードクライアント装置4は、報酬としてクレジットを得る。アップロードのクレジットを不正請求するには、暗号化されたトークンを偽造する必要があるため、不正請求は困難である。また、トークンを組織的に再利用する(この行為により利益は発生しないが、ピアに対する不要なアップロードが発生する)複数のクライアント装置4を容易に特定することができる。
図2は、典型的なクライアント装置4の機能構成要素を概略的に示す。図2に示すように、クライアント装置4は、アップロードクライアント装置及びダウンロードクライアント装置の両方として動作可能である。これに関して、報酬又はクレジットを得るためにアップロードクライアント装置として動作することを希望するクライアント装置4のほとんどが、コンテンツデータをダウンロードする、すなわちダウンロードクライアント装置として動作することも希望することが予測される。しかし、配信システムのユーザの中には、コンテンツのアップロードを希望せず、クライアント装置4をダウンロードクライアント装置としてのみ動作させるユーザも存在する。勿論、配信システムの提供者自身が、ネットワーク上に、データをアップロードするためだけのサーバ、すなわちアップロードクライアント装置として動作する装置を提供してもよい。
図3は、インセンティブ装置6の機能構成要素を概略的に示す。図3は、ネットワークの利用を監視するためにトークンを発行する機能と、トークンを受信する機能の両方が提供されるものとして示される。しかし、これらの機能構成要素は、ネットワーク上の異なる装置に分離されて設けられてもよい。同様に、図3のインセンティブ装置6は、コンテンツファイルのチャンクをアップロードする能力を有するように示されているが、この機能は、例えば単に図1のサーバ8を用いることにより、別個に提供されてもよい。
図2のクライアント装置4及び図3のインセンティブ装置6の動作を以下に説明する。
ダウンロードクライアント装置として動作するクライアント装置4が、特定のコンテンツファイルの取得を希望する場合、クライアント装置4は、インタフェース20を用いて、ネットワーク2を介してインセンティブ装置6と通信する。クライアント装置4のユーザはシステムに登録し、インセンティブ装置6は、好ましくは何らかの支払いと引き換えに、そのダウンロードクライアント装置4に対して、複数のトークンをトークンデータパケットの形で発行する。
図3を参照して、インセンティブ装置6は、インタフェース40を用いて、ネットワーク2を介して通信を行う。要求処理部42は、ダウンロードクライアント装置4からの要求信号を受信し、そのダウンロードクライアント装置4が該当するトークンデータパケットを受け取る資格があることを確認する。トークン生成部44は、該当するトークンデータパケットを生成する。これらのトークンデータパケットは、悪意のあるユーザによって偽造しにくい情報を含む。トークンデータパケットのデータは、それらのトークンデータパケットを要求した特定のダウンロードクライアント装置を識別することができ、また、それらのトークンデータパケットが適用される特定のコンテンツファイルを識別することができる。各トークンデータパケットは、IDによって識別される、コンテンツファイルの個々のチャンクにそれぞれ適用されてもよい。
提供部46は、要求処理部42によって協調され、インタフェース40を用いて、ダウンロードクライアント装置4に、生成されたトークンデータパケットを送信する。
図3に示す実施形態では、インセンティブ装置6は、ピアメモリ48も有する。ピアメモリ48は、コンテンツファイル又はそのチャンクをそれぞれ保存するピアとして機能しているクライアント装置4のリストを保存するように構成される。ダウンロードクライアント装置4が、特定のコンテンツファイルについてのトークンデータパケットをインセンティブ装置6に要求すると、インセンティブ装置6は、トークンデータパケットと共に、ネットワーク中に存在する、そのコンテンツファイルのチャンクを提供することができるクライアント装置4のリストを提供することができる。これにより、インセンティブ装置6は、ピアツーピアネットワークにおいてインセンティブとして効果的に機能することができ、ダウンロードクライアント装置4に、既知の正規のアップロードクライアント装置4を用いるように促すことができる。
図2に示すクライアント装置4は、インタフェース20から、インセンティブ装置6により提供されたトークンデータパケットを取得する取得部22を有する。図2に示すように、これらのトークンデータパケットは、トークンメモリ24に記憶される。
ネットワーク2上の1つ又は複数のアップロードクライアント装置4と、インタフェース20を介して通信するために、ダウンローダ26が設けられる。具体的には、ダウンローダ26は、ネットワーク2上のアップロードクライアント装置4に対して、必要なコンテンツファイルの特定のチャンクを要求し、そのチャンクとトークンデータパケットとを交換する。図2に示すように、ダウンローダ26によってダウンロードしたコンテンツファイルのチャンクを保存するために、コンテンツファイルチャンクメモリ28が設けられる。
ネットワーク2上のアップロードクライアント装置4は、コンテンツファイルのチャンクが保存されたコンテンツファイルチャンクメモリ28を有する。
アップロードクライアント装置4のアップローダ30は、インタフェース20を介して、ネットワーク2上のダウンロードクライアント装置4からの、コンテンツファイルの1つ又は複数の特定のチャンクを求める要求信号を受信する。アップローダ30は、インタフェース20を介して、要求されたコンテンツファイルの該当するチャンクをネットワーク2にアップロードするように構成される。同時に、アップローダ30は、ダウンロードクライアント装置4から受信したトークンデータパケットをトークンメモリ24に保存させる。
図3に示すように、アップロードクライアント装置4は、トークンメモリ24及びインタフェース20と通信する送信部32も有する。送信部32は、アップローダ30により受信したトークンデータパケットを、コンテンツファイルのチャンクのアップロードと引き換えに、インセンティブ装置6に送信するように構成される。送信部32は、任意の適当な方法でインセンティブ装置6にトークンデータパケットを送信するように構成されてもよい。トークンデータパケットは、受信されると、トークンメモリ24がバッファのようなものとして機能するように送信されてもよい。或いは、トークンデータパケットは、グループ化されて送信されてもよい。具体的には、アップロードクライアント装置4は、所定数のトークンデータパケットの受信、又は所定時間の経過に応じて、トークンデータパケットのグループを送信する。
図3に示すように、インセンティブ装置6は、インタフェース40と通信する受信部50を有する。受信部50は、インタフェース40を介して、アップロードクライアント装置4から送信されたトークンデータパケットを受信するように構成される。報酬処理部52は、受信部50と通信して、どのアップロードクライアント装置4からトークンデータパケットが受信されたかを判断し、それに従って報酬クレジットを与える。図3に示すように、様々なアップロードクライアント装置4に割り当てられた報酬クレジットの記録を保持するために、報酬メモリ54が設けられる。この情報を任意の都合の良い方法で用いて、報酬を割り当てることができる。例えば、金銭クレジットを発行するか、且つ/又は、各アップロードクライアント装置4がダウンロードクライアント装置4として動作して、インセンティブ装置6にトークンデータパケットを要求する場合に、トークン生成部44及び提供部46を制御して、無償でトークンを提供してもよい。
報酬処理部52及び受信部50は、受信したトークンデータパケットを、提供部46によって過去に提供されたトークンデータパケットと関連付けて解析するように構成されてもよい。1つ又は複数のクライアント装置4において、不審な行動が継続して見受けられる場合、そのクライアント装置4の記録を、任意選択でその不審な行動の詳細と共に、ブラックリストメモリ56に記憶することができる。配信システムは、ブラックリストメモリ56によって記憶された情報を用いて、クライアント装置4をシステムから除外することができる。
同様に、各クライアント装置4も、システムを悪用する他のクライアント装置4に関する情報を保持するブラックリストメモリ34をそれぞれ有してもよい。例えば、ダウンロードクライアント装置4は、トークンデータパケットを受信したが、引き換えにコンテンツファイルのチャンクを送信しないアップロードクライアント装置4の記録を保持してもよい。同様に、アップロードクライアント装置4は、有効なトークンデータパケットを返すことなくコンテンツファイルのチャンクを受信したダウンロードクライアント装置4の記録を保持してもよい。クライアント装置4のブラックリストメモリ34に記憶された情報は、インセンティブ装置6に定期的に送信されてもよい。この受信された情報は、インセンティブ装置6のブラックリストメモリ56に記憶されてもよい。
コンテンツファイルのチャンクとトークンデータパケットとの交換のセキュリティを強化するために、一実施形態では、アップロードクライアント装置4のアップローダ30の一部である暗号化部30aが用いられる。
本実施形態では、コンテンツファイルの特定のチャンクを求める要求信号が受信されると、アップローダ30は、そのチャンクをネットワーク2を介して各ダウンロードクライアント装置4に送信する前に、チャンクを暗号化する。そのダウンロードクライアント装置4からトークンデータパケットを受信すると、アップローダ30は、そのダウンロードクライアント装置4に該当する復号鍵を送信する。ダウンロードクライアント装置4のダウンローダ26は、復号鍵を用いて、受信したコンテンツファイルのチャンクを復号する、対応する復号部26aを有する。
本実施形態では、アップロードクライアント装置4のアップローダ30によって提供される復号鍵を、コンテンツファイルのチャンク及び/又はアップロードクライアント装置4を識別する情報を含むように構成することが可能である。ダウンロードクライアント装置4は、送信部32を用いて、復号鍵の情報をインセンティブ装置6の受信部50に送信するように構成されてもよい。
これにより、インセンティブ装置6は、アップロードクライアント装置4から戻ってきたトークンデータパケットと、元々はそのアップロードクライアント装置4が発行したが、各ダウンロードクライアント装置4から送信されてきた復号鍵の情報とを関連付けることができる。
図3に示すように、インセンティブ装置6自体が、コンテンツファイルチャンクメモリ58を有してもよい。インセンティブ装置6は、要求処理部42と、オプションの暗号化部60aを有する対応するアップローダ60とにより、アップロードクライアント装置としても動作することができる。したがって、コンテンツファイルの特定のチャンクを求める要求信号を受信した場合、インセンティブ装置6は、アップロードクライアント装置のようにそのチャンクを提供することができ、対応するトークンデータパケットを直接受信することができる。勿論、インセンティブ装置6が配信システムの所有者によって操作されると仮定すると、受信したトークンデータパケットに対していかなるクレジットも与える必要がない。
これに代えて、又はこれに加えて、インセンティブ装置6は、図1のサーバ8のように動作してもよい。具体的には、インセンティブ装置6は、コンテンツ全体を求める要求信号を受信し、このような要求信号に応じて、そのコンテンツファイルの全てのチャンクをアップロードしてもよい。
なお、コンテンツファイルのすべてのチャンクを、1つのアップロードクライアント装置4がアップロードすることも可能である。これは、例えばコンテンツファイル全体を、携帯可能なメモリ装置に提供し、そのメモリ装置を1つのクライアント装置から別の装置に受け渡す等の方法でネットワーク上の装置同士がデータをやり取りできる場合に特に適している。
コンテンツファイルのチャンクは、例えば16KB〜1GBの範囲等の所定のサイズであることが好ましい。各チャンクは番号を付され、一意のIDを有してもよい。ダウンロードクライアント装置4がインセンティブ装置6に接続すると、そのクライアント装置4は、100等の所定数のトークンデータパケットを受信することが好ましい。各トークンデータパケットは、そのトークンデータパケットを作成したインセンティブ装置6及びそのトークンデータパケットを受信するクライアント装置4に関する情報を含んでよい。
本発明の実施形態に係るシステムは、予想される攻撃及び悪用に対する複数の防御策を提供する。
アップロードクライアント装置4とダウンロードクライアント装置4の両方が、ファイル転送に関するフィードバックを提供することができる。2つのクライアント装置のいずれかによりこのフィードバックが確認されない場合、インセンティブ装置6は、通信における不具合を識別し、報酬処理を凍結することができる。
ダウンロードクライアント装置4が、アップロードクライアント装置として利用可能なピアの(好ましくはランダム生成された)リストを受信した場合、そのダウンロードクライアント装置4が、ピアのリスト中にないピアからファイルをダウンロードしたことを主張した場合には、インセンティブ装置6は、不正行為を識別し、報酬処理を凍結する。
ブラックリストへの追加はサーバベースで行われることが好ましいが、一実施形態では、クライアント装置4も、ブラックリストを保存することができる。これにより、クライアント装置4が既知の悪意のあるユーザと通信してしまうことを防止できる。
インセンティブ装置6は、システムの監視情報をすべて保持することができ、悪意のあるクライアント装置4をシステムから隔離又は追放することができる。
上記トークンデータパケットは一意であることが望ましい。一意のトークンデータパケットとは、クライアント装置4が、自身が取引を行う毎に一回だけ支払いを受け、悪意のあるユーザは、システムに長く留まる機会を持たないことを意味する。具体的には、悪意のあるユーザは、識別されると、トークンを持たなくなる。
好ましくは、クライアント装置4は、配信システムの一部となるために、クライアント装置4をシステム要件に従って動作させるクライアントソフトウェアを提供される。インセンティブ装置6がソフトウェアのバージョンを識別できるように、各バージョンのクライアントソフトウェアは、シグネチャを有する。クライアント装置4が、ハッキングされたバージョンのソフトウェアを実行した場合、そのソフトウェアが最新バージョンに更新されるまで、そのクライアント装置4は、インセンティブ装置6に接続できなくなる。DRMプレイバックシステムにおけるソフトウェアのような制御されたソフトウェアは必要ない。好ましくは、システムは、サーバ及びプロトコルにおいて実現される信用モデルによって保護される。クライアント装置4が、機能しないソフトウェアを実行した場合、そのクライアント装置4は追放される。
インセンティブ装置6のみが、報酬と交換される、必要な一意のトークンを生成することができるため、コンテンツ増加のためにクライアント情報がハッキングされることはない。
クライアント装置4がリバースエンジニアリングされ、メッセージを生成して利益を得ようとする場合、ソフトウェアシグネチャを用いて、そのクライアント装置が最新版のソフトウェアを実行していることを確認することができる。
特定のアップロード装置に利益を得させるために、複数のクライアント装置が、同じコンテンツをローカルエリアネットワークからダウンロードしようとする場合がある。しかしながら、インセンティブ装置6によって提供された、ランダムに生成されたピアのリストが用いられるため、その特定のアップローダが選択されるという保証はない。
インセンティブ装置6は、同じクライアント装置4が、購入を行うことなく連続してダウンロードを行おうとするのをブロックすることができる。或いは、システムは、ダウンロード開始のために報酬を要求するように構成されてもよい。インセンティブ装置6は、サービス妨害攻撃をブロックするファイアーウォールPC又はファイアーウォールソフトウェアにより支援されてもよい。具体的には、ソフトウェアが、最大接続数を設定し、それ以上の接続を拒否する。
フラッシュクラウド攻撃は、ハッキングされていない複数のクライアント装置4が、システムに同時に接続してクラッシュさせ、混乱を生じさせる攻撃である。クライアント装置4はランダムにピアを選択するため、この種の攻撃により生じる主な危険は、インセンティブ装置6に対する負荷である。インセンティブ装置6がサービス提供することができるクライアント装置4の最大数を規定することが提案される。クライアント装置4が最大数を超える場合、それらは所定時間の間ブロックされるか、又はバックアップインセンティブ装置が提供される。
例えば、システム内に多数の悪意のあるユーザ又はボットネットが存在する場合等、環境全体がハッキングされることがあり得る。本発明の実施形態により、このような攻撃者がクライアント装置をリバースエンジニアリング又はハッキングした場合であっても、システムの統計解析及び履歴解析が可能になる。インセンティブ装置6において、トークン及びクライアント装置の履歴と共にログファイルを保持することにより、コンテンツを購入することなく交換を行った一連のクライアント装置4を特定することができる。そして、クライアント装置4の大部分をシステムから隔離又は追放することができる。
各種のアルゴリズムを用いて、不正な行動及び不審な行動を規定してもよい。
一実施形態では、シーディングノードをネットワークの一部として提供することが提案される。シーディングノードは、アップロードクライアント装置4が正しく動作しているかどうかを識別するために、付加的な偽のクライアント装置として用いられる。シーディングノードクライアント装置は、アップロードクライアント装置4としてネットワークに参加するのではなく、ダウンロードクライアント装置4としてのみ参加する。したがって、インセンティブ装置6がピアのリストを提供した場合、シーディングノードはリスト中に現れない。
シーディングノードクライアント装置は、アップロードクライアント装置4と定期的に連絡を取り、それらが正しくコンテンツをアップロードしているかどうかを確認する。シーディングノードクライアント装置がシステムに存在することがアップロードクライアント装置4に感知されないように、コンテンツファイルのチャンクのダウンロードを求める要求信号は、通常のダウンロードクライアント装置4による要求信号としてマスキングされる。
上記の方法の変形例として、クライアント装置間の取引のための単なる一般的な支払い手段であるトークンデータパケットを提供することが可能である。クライアント装置4は、このようなトークンデータパケットをインセンティブ装置6から受信すると、それらのトークンデータパケットを用いて、必要に応じてコンテンツを互いに送受信することができる。クライアント装置4は、ダウンロード時にはトークンを送信し、アップロード時にはトークンを受信する。トークンは、定期的に、例えば一ヶ月毎にインセンティブ装置6に返されてもよく、クライアント装置4は、それに応じて報酬を受ける。このステップの後、インセンティブ装置6から新たなトークンが発行されてもよい。
この構成は、トークンの流れを容易に追跡でき、生成されるネットワークパスを特定できるという利点を有する。また、トークンは互いに受け渡しされるのみであるため、ハッキングされた環境において、2つのハッキングされたクライアント装置が互いに連絡を取っても、何の利益も得られない。
上述の問題に対処するために、トークンベースのシステムに加えて、リポートベースのシステムも提案される。このシステムでは、アップロードリポート及び/又はダウンロードリポートが、ネットワーク2上のインセンティブ装置6に送信される。各リポートの正当性は、信頼の連鎖に基づいて確認される。リポートの確認方法としては、偽のリポートをチェックするためのクロスチェック又はサインシステム等がある。
コンテンツファイルの各チャンクを、リポートデータパケットの形をとる証明書と関連付けることが提案される。リポートデータパケットは、チャンクを識別し、また、そのチャンクをダウンロードしたクライアント装置4に辿り着くまでにチャンクが経由したすべてのクライアント装置4の完全なリストを記述する。リポートデータパケットは、そのリポートデータパケットが経由したすべてのクライアント装置4によってデジタル署名される。このようにして、リポートデータパケットの正当性を証明することができる。また、コンテンツファイルのチャンクの提供元が、コンテンツを提供するシステムのサーバ8のうちの1つであることを証明することもできる。この場合、リポートデータパケットは、そのパケットの提供元であるサーバ8に関する情報も含む。
アップロードクライアント装置4が、ダウンロードクライアント装置4によるダウンロード用に、コンテンツファイルのチャンクをネットワーク2上にアップロードしている状況では、それぞれのチャンクに関連付けられたリポートデータパケットも同様に伝送される。伝送が終了すると、アップロードクライアント装置4とダウンロードクライアント装置4の両方が、アップロードリポート/ダウンロードリポートをネットワーク2上のインセンティブ装置6に送信する。リポートは、リポートデータパケットと共に、アップロードクライアント装置4及びダウンロードクライアント装置4の識別情報を含むことも可能である。インセンティブ装置6は、一致するリポートを受信すると、アップロードクライアント装置4に報酬クレジットを与えることができる。ダウンロードクライアント装置4は、アップロードクライアント装置4として機能する前に、自身の識別情報をリポートデータパケットに付加し、それを他のクライアント装置4に送信することができる。
リポートデータパケットの利用により、完全なダウンロードグラフを再現することが可能になるため、不正の検出が著しく促進される。アップロードのクレジットを不正請求しているクライアント装置4は、一致するダウンロードリポートがないため、失敗する。また、リポートなしのダウンロードを組織的に行うクライアント装置4を特定することもできる。
図4は、システムの一部として用いられるクライアント装置4を概略的に示す。図4に示すように、クライアント装置4は、コンテンツファイルのチャンクをアップロードするアップロードクライアント装置と、コンテンツファイルのチャンクをダウンロードするダウンロードコンテンツ装置の両方として機能するように構成される。実際には、ネットワーク上には、アップロード目的で用いられず、ダウンロード機能のみを有するクライアント装置4もいくつか存在する。クライアント装置4は、アップロード機能のみを用いることが普通である。そのようなクライアント装置4は、コンテンツを供給するサーバとして動作する、システムの所有者によって操作される装置のみに限られることが多い。
クライアント装置4をネットワーク2に接続するインタフェース100が提供される。このインタフェース100を用いて、ダウンローダ102は、アップロードクライアント装置として機能するネットワーク2上の他のクライアント装置4から、コンテンツファイルのチャンクをダウンロードするように機能する。該当するアップロードクライアント装置4を識別する機能、及び該当するチャンクのアップロードを要求する機能は、ピアツーピアネットワークのための任意の既知の方法において実現することができる。
図4に示すように、ダウンローダ102によって取得されたコンテンツファイルのチャンクを保存するために、コンテンツファイルチャンクメモリ104が設けられる。
アップロードクライアント装置4として機能する場合、図4のクライアント装置4は、アップローダ106を用いて、コンテンツファイルチャンクメモリ104から必要なコンテンツファイルのチャンクを取得し、それらのチャンクを、インタフェース100を介してネットワーク2にアップロードする。
上述したリポートシステムの一部として、リポートメモリ108が設けられる。リポートメモリ108は、ダウンローダ102によって取得され、コンテンツファイルチャンクメモリ104に保存されたコンテンツファイルのチャンクについてのリポートデータパケットを保存する。具体的には、ダウンローダ102がアップロードクライアント装置4からコンテンツファイルのチャンクを取得するとき、ダウンローダ102は、そのアップロードクライアント装置4から、そのコンテンツファイルのチャンクと、そのチャンクの提供元である複数のアップロードクライアント装置4からなる連鎖(チェーン)とを識別するリポートデータパケットも受信する。後にさらに説明するように、このアップロードクライアント装置4のチェーンは、ダウンロードクライアント装置4(例えば、図4に示すクライアント装置4)が取得したコンテンツファイルのチャンクの提供元であるアップロードクライアント装置4を識別する詳細情報を含み、必要に応じて、そのチェーンにおける以前のクライアント装置4の詳細情報も含む。
各アップロード/ダウンロードステップに応じて、リポートデータパケットを最新の状態に維持するために、クライアント装置4は、リポート生成部110を有する。リポート生成部110は、少なくとも、アップローダ106によってアップロードされるコンテンツファイルのチャンクについて、リポートデータパケットをそれぞれ生成する。具体的には、後にさらに説明するように、リポート生成部110は、各リポートデータパケット中の、クライアント装置4のチェーンを識別する詳細情報に、そのリポート生成部110自体が属するクライアント装置4の詳細情報を添付する。生成された新たなデータパケットは、その後、アップローダ106により、コンテンツファイルの各チャンクと共に送信される。
図4に示すように、リポートメモリ108は、ダウンロードされたリポートデータパケットを保存するように構成される。保存されたリポートデータパケットは、その後、リポート生成部110によって処理される。リポート生成部110は、新たなリポートデータパケットをリポートメモリ108の別の部分に保存するか、又は以前のリポートデータパケットを新たなリポートデータパケットで置換する。しかしながら、他の実施形態では、リポートメモリ108が、更新されたリポートデータパケットだけを保存できるように、リポート生成部110は、リポートデータパケットを受信すると、それを更新してもよいことを理解されたい。或いは、リポートメモリ108は、受信したリポートデータパケットだけを保存し、リポート生成部110は、アップローダ106から要求された場合にのみ、それらの受信され、保存されたリポートデータパケットから、新たな更新されたデータパケットを生成してもよい。
図4に示すように、クライアント装置4には、報告部112も設けられる。
報告部112は、コンテンツファイルのチャンクのアップロード/ダウンロードが行われる度に、インセンティブ装置6に、該当するリポートデータパケットを送信するように構成される。システムは、アップロード/ダウンロードが行われたときに、アップロードクライアント装置4の報告部112及びダウンロードクライアント装置4の報告部112のいずれか又は両方が、インセンティブ装置6にリポートデータパケットを送信するように構成されてもよい。アップロードクライアント装置4及びダウンロードクライアント装置4のいずれか一方のみが、該当するリポートデータパケットを送信した場合、他方のクライアント装置4は、少なくとも、各チャンク、及びそのチャンクが経由した、アップロードクライアント装置4からダウンロードクライアント装置4までの経路を識別する必要がある。
図5は、クライアント装置Bからコンテンツファイルのチャンクを受信した場合に、クライアント装置Cが受信するリポートデータパケットを概略的に示す。図5に示すように、このリポートは、コンテンツファイルのチャンクの提供元はサーバSであり、チャンクがクライアント装置Aによって受信され、その後クライアント装置Bによって受信されたことを示す。図5に示すように、リポート生成部110は、そのチャンクが今度はクライアント装置Cによって受信されたことを示すために、受信したリポートデータパケットを更新する。
クライアント装置Cが、今度はそのコンテンツファイルのチャンクをアップロードし、それをクライアント装置Dが受信した場合、クライアント装置Dは、図6に示すようなリポートデータパケットを受信する。このリポートデータパケットは、アップロードクライアント装置のチェーンにおける、以前にそのチャンクを受信したクライアント装置に、クライアント装置Dが加わったことを示す。
クライアント装置Cの報告部112は、このアップロード/ダウンロード処理の一部として、図6に示す更新されたリポートデータパケットを、ネットワーク2上のインセンティブ装置6に送信することができる。このリポートデータパケットは、コンテンツファイルのチャンクが、クライアント装置Dに対してアップロードされていることも示す。同時に、そのコンテンツファイルのチャンクをダウンロードしているクライアント装置Dは、対応するリポートをインセンティブ装置6に送信する。クライアント装置Dの報告部112は、単に、図6に示すリポートデータパケットと共に、自身がクライアント装置Dであることを示す識別情報を送信してもよく、又は、報告部112は、図7に示す更新されたリポートデータパケットを送信してもよい。図7に示す更新されたリポートデータパケットは、コンテンツファイルのチャンクがクライアント装置Dにダウンロードされたことを付加的に示す。
クライアント装置Cが、ダウンロードクライアント装置の識別情報と共に、リポートデータパケットを送信した場合、ダウンロードクライアント装置Dは、単に、アップロードクライアント装置Cからの受信を照明するリポートを送信可能である。しかし、より好ましくは、ダウンロードクライアント装置Dは、リポートデータパケットを含むリポートを送信し、アップロードクライアント装置は、単に、コンテンツファイルのチャンクがダウンロードクライアント装置Dに対してアップロードされたことを示す。
コンテンツファイルのチャンクがクライアント装置からクライアント装置へ受け渡しされるほど、アップロードクライアント装置のチェーンは長くなる。リポートデータパケットにおいてリスト化されるアップロードクライアント装置の数について、所定の最大数を指定することが可能である。この最大数は、コンテンツファイルのチャンクの履歴を良好に追跡することができる程度の数であることが好ましい。しかしながら、この所定の最大数により、チェーンにおける初期のアップロードクライアント装置を、クライアント更新のためのスペースを空けるために削除することが可能になる。図8の例では、6つのエントリが所定の最大数として用いられており、より最近のエントリF及びGのためのスペースを設けるために、図5〜図7に示すエントリS及Aが削除されている。
所定の最大数に達した場合、チェーン全体をサマリーリポートで置き換えることも可能である。この場合、インセンティブ装置6は、リポートデータパケットから削除されたチェーンにおける初期の部分の詳細情報を保存してもよい。
図9の例は、図8の例に対応している。各チャンクがクライアント装置Eに対してアップロードされた場合、リポートデータパケットは一杯になり、図9においてクライアント装置F及びGと共に示す、後に更新されたサマリーリポートデータパケットによって置き換えられる。
上記のシステムの1つの変形例は、以前にロギングされたノードのチェーン全体と置き換えるための「サマリーリポート」を提供することである。このサマリーリポートは、実際には1つのノード、すなわちインセンティブシステムの提供部の詳細情報である。
このようなシステムは、いかに説明するような暗号化されたリポートを用いることでより便利になる。
一実施形態では、クライアント装置4のリポート生成部110は、インセンティブ装置6によって復号可能な暗号化を行ってもよい。
一つの構成では、リポートデータパケットに加えられた各エントリが、そのエントリをした各クライアント装置によってそれぞれ暗号化される。したがって、図5の例の場合、クライアント装置Cによるエントリはクライアント装置Cによって暗号化されるので、クライアント装置D及び後続のクライアント装置は、そのエントリを読むことができない。同様に、クライアント装置Cは、クライアント装置S、A及びBeによる以前のエントリをよむことができず、したがって、アップロード/ダウンロードのチェーンの完全な履歴を知ることができない。
図10は、別の構成を概略的に示し、図5及び図6に対応する。クライアント装置Beから受信されたリポートデータパケットは暗号化され、クライアント装置Cによって読むことができないが、クライアント装置Cは、自身のエントリを、クライアント装置Beからの暗号化データに付加し、この結合されたデータを、更新されたリポートデータパケットとして暗号化し、クライアント装置Dに対してアップロードする。
報告部112が、アップロード/ダウンロードが行われる度にインセンティブ装置6にリポートを送信することは上述したが、報告部112は、バッチ単位で動作し、アップロード及びダウンロードのリポートを、バッチ単位で、別々に又は一緒に送信してもよい。リポートのバッチは、所定時間の経過後に送信されてもよく、又は所定数のリポートが蓄積されたときに送信されてもよい。
高精細データの場合、平均的な動画ファイルはおよそ30GBである。ピアツーピア技術を用いたファイル共有では、このファイルを256KBから1GBのチャンクに分割する。勿論、チャンクサイズの選定に応じて、ネットワーク効率とのトレードオフが存在する。チャンクサイズが小さければ、装置群のサイズは大きくなり、その内部でのファイル共有の効率は高くなる。しかし、これにより、その装置群及びサーバにおける管理トラフィックの負荷も増加してしまう。装置群が非常に大きい場合、これは非線形のオーバーヘッドとなる。チャンクサイズが1MBだとすると、各動画ファイルは、各チャンクに必要とされるクライアント装置4とインセンティブ装置6との取引の回数で乗算された30,720の要求信号の管理オーバーヘッドを表す。
典型的には、要求信号の帯域幅は、ファイルサイズに比べて非常に小さいため、問題とならない。しかしながら、各メッセージがクライアント装置4に受信される度に、処理時間が必要とされる。クライアント装置4により受信されるメッセージの数は、O(n)に近付く。ここで、nは直接接続されたクライアントの数である。システムを構築する際は、関連するクライアント装置と、任意の提案される中央サーバとの両方にかかるチャンク当たりの負荷を考慮することが有用である。
大まかに言って、配信システムは、ネットワークにおいて用いられているすべてのアルゴリズム及び方法に精通した攻撃者に対処することを意図しており、必要に応じて、クライアント装置4を完全にリバースエンジニアリングし、クライアント装置4が送受信するすべてのトラフィックを検査する。攻撃者は、ネットワーク2の一部をなす1つのクライアント装置4を制御するか、2つ又は3つのクライアント装置を制御し、おそらくは何千もの大規模なボットネットと協働するか、又はそれを制御する可能性がある。攻撃は、主にシステムから不当な報酬又はクレジットを得ることを意図して行われるが、攻撃者の中には、付加的なマテリアル(システムの一部となることを意図されていないもの)を導入して、ネットワーク2をトランスポート層として用いるか、又はサービス妨害攻撃の一環として、システムにおけるマテリアルを故意に破壊しようとする。上述のシステムを用いることにより、攻撃者は以下の問題に直面する。
1つのクライアント装置4を制御する場合、攻撃者は、完全なアップロードリポートを生成することができる。しかしながら、他のクライアント装置4が生成するダウンロードリポートは、アップロードを行ったという主張と直接的に矛盾する。
複数のクライアント装置4を制御する場合、攻撃者は、偽のアップロードリポートを生成し、また、裏付けとして、それに一致するダウンロードリポートを作成しようとする。一例として、ダウンロードパスS〜PA〜PB〜P9をリポートするクライアント装置Page2が、リポート中のP9を、フレンドF1に置き換える。フレンドF1は、一致するアップロードリポートを生成することができるが、PBからのダウンロードリポートには、クライアント装置Page2の記録がないため、アップロードリポートと矛盾する。PB及びP9が、2つのクライアント装置フレンドF1及びフレンドF2と置き換えられる場合、P9からのリポートは、フレンドF2を偽者として識別し、F1はPAのリポートと矛盾する。
インセンティブ装置側では、好ましくは、チャンク及びクライアント装置ベースでインデックス化できる表が作成され、各リポートがセグメント毎に識別するパスを保存できる。この表を用いて、そのクライアント装置への既知のパスについての後続のリポートをチェックし、不整合性を特定することができる。例えば、P9がPB及びPAを経由してダウンロードを行ったことを知ることにより、PBについて保持された記録中の、そのチャンクについて返されたパスは、P9によって報告されるパスと一致するはずである。

Claims (24)

  1. ネットワークに接続された配信システムであって、
    コンテンツファイルの1つ又は複数のチャンクをそれぞれ保存し、当該コンテンツファイルの各チャンクと、当該チャンクをアップロードした複数のアップロードクライアント装置からなるチェーンとに関連付けられ、当該チャンク及び当該チェーンをそれぞれ識別するリポートデータパケットを生成するように構成されたアップロードクライアント装置と、
    前記アップロードクライアント装置から、前記コンテンツファイルの前記各チャンクを、前記生成された、当該チャンクに関連付けられたリポートデータパケットと共にダウンロードするように構成されたダウンロードクライアント装置と、
    前記ネットワーク上でのコンテンツファイルの配信を監視するインセンティブ装置と
    を具備し、
    前記アップロードクライアント装置及び前記ダウンロードクライアント装置のうちの一方は、前記ダウンロードクライアント装置によるダウンロード用に前記アップロードクライアント装置によりアップロードされたコンテンツファイルの各チャンクに関連付けられたリポートデータパケットを送信することにより、前記インセンティブ装置に報告を行うように構成され、
    前記アップロードクライアント装置及び前記ダウンロードクライアント装置のうちの他方は、前記ダウンロードクライアント装置によるダウンロード用に前記アップロードクライアント装置によりアップロードされたコンテンツファイルの各チャンクに関連付けられたリポートデータパケットを送信するか、又は、前記ダウンロードクライアント装置によるダウンロード用に前記アップロードクライアント装置によりアップロードされた前記コンテンツファイルの前記チャンクを識別し、且つ前記アップロードクライアント装置及び前記ダウンロードクライアント装置の前記一方を識別するリポートを送信することにより、前記インセンティブ装置に報告を行うように構成される
    配信システム。
  2. コンテンツファイルの配信を監視するインセンティブ装置と、コンテンツファイルの1つ又は複数のチャンクをそれぞれ保存し、当該コンテンツファイルの各チャンクと、当該チャンクをアップロードした複数のアップロードクライアント装置からなるチェーンとに関連付けられ、当該チャンク及び当該チェーンをそれぞれ識別するリポートデータパケットを生成する複数のアップロードクライアント装置とが接続されたネットワークに接続されたクライアント装置であって、
    前記アップロードクライアント装置の各々と通信して、前記保存されたコンテンツファイルの前記各チャンクを、当該チャンクに関連付けられたリポートデータパケットと共にダウンロードするように構成されたダウンローダと、
    前記ダウンロードされた前記コンテンツファイルの前記チャンクを、前記関連付けられたリポートデータパケットと共に保存するメモリと、
    前記アップロードクライアント装置から前記コンテンツファイルの前記チャンクと共に受信された、前記関連付けられたリポートデータパケットを、前記インセンティブ装置に送信することにより、前記コンテンツファイルの前記チャンクをダウンロードしたことを前記インセンティブ装置に報告するように構成されたダウンロード報告部と
    を具備するクライアント装置。
  3. 請求項2に記載のクライアント装置であって、
    前記ネットワークには、前記クライアント装置から、前記メモリに保存された前記コンテンツファイルの前記各チャンクをダウンロードするダウンロードクライアント装置が接続されており、
    前記ダウンロードクライアント装置と通信して、前記コンテンツファイルの前記各チャンクを前記クライアント装置に対してアップロードするように構成されたアップローダと、
    アップロードする前記コンテンツファイルの前記各チャンクに関連付けられ、当該チャンクと、当該チャンクをアップロードする、当該クライアント装置を含む前記複数のアップロードクライアント装置からなるチェーンとを識別するリポートデータパケットを、前記各チャンクについて生成するように構成されたリポート生成部と
    をさらに具備し、
    前記アップローダは、前記ダウンロードクライアント装置に対して、前記保存されたコンテンツファイルの前記各チャンクを、前記関連付けられたリポートデータパケットと共にアップロードするように構成される
    クライアント装置。
  4. 請求項3に記載のクライアント装置であって、
    前記ダウンロードクライアント装置に対してアップロードされた前記コンテンツファイルの前記チャンクと、当該ダウンロードクライアント装置とを識別するリポートを前記インセンティブ装置に送信することにより、前記コンテンツファイルの前記チャンクをアップロードしたことを前記インセンティブ装置に報告するように構成されたアップロード報告部をさらに具備する
    クライアント装置。
  5. 請求項3に記載のクライアント装置であって、
    前記生成された、関連付けられたリポートデータパケットを前記インセンティブ装置に送信することにより、前記コンテンツファイルの前記チャンクをアップロードしたことを前記インセンティブ装置に報告するように構成されたアップロード報告部をさらに具備する
    クライアント装置。
  6. それぞれがコンテンツファイルの1つ又は複数のチャンクを保存し、当該コンテンツファイルの各チャンクと、当該チャンクをアップロードした複数のクライアント装置からなるチェーンとに関連付けられ、当該チャンク及び当該チェーンを識別するリポートデータパケットを生成する複数のクライアント装置が接続されたネットワークに接続されたインセンティブ装置であって、
    1つのクライアント装置が別のクライアント装置からコンテンツファイルのチャンクをダウンロードしたとき、当該チャンクをダウンロードしたクライアント装置からダウンロードリポートを受信するように構成されたダウンロードリポート受信部と、
    1つのクライアント装置が別のクライアント装置に対してコンテンツファイルのチャンクをアップロードしたとき、当該チャンクをアップロードしたクライアント装置からアップロードリポートを受信するように構成されたアップロードリポート受信部と
    を具備し、
    前記ダウンロードリポート及び前記アップロードリポートのうちの一方は、前記ダウンロードクライアント装置によるダウンロード用に前記アップロードクライアント装置によりアップロードされたコンテンツファイルの各チャンクに関連付けられたリポートデータパケットを含み、前記ダウンロードリポート及び前記アップロードリポートのうちの他方は、前記ダウンロードクライアント装置によるダウンロード用に前記アップロードクライアント装置によりアップロードされたコンテンツファイルのチャンクに関連付けられたリポートデータパケット、又は、前記ダウンロードクライアント装置によるダウンロード用に前記アップロードクライアント装置によりアップロードされた前記コンテンツファイルの前記チャンクを識別し、且つ前記アップロードリポート及び前記ダウンロードリポートのうちの前記一方を送信するクライアント装置を識別するリポートを含む
    インセンティブ装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のシステム又は装置であって、
    前記関連付けられたリポートデータパケットはそれぞれ、前記コンテンツファイルの前記チャンクの提供元であるサーバを識別するように構成される
    システム又は装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のシステム又は装置であって、
    前記リポート生成部は、前記アップロードクライアント装置からダウンロードされた、前記関連付けられたリポートデータパケットの各々に、当該リポート生成部が属するクライアント装置を識別する情報を添付するように構成される
    システム又は装置。
  9. 請求項8に記載のシステム又は装置であって、
    前記関連付けられたリポートデータパケットの各々は、前記アップロードクライアント装置のチェーンにおける各リポート生成部によって連続的に暗号化される
    システム又は装置。
  10. 請求項8に記載のシステム又は装置であって、
    前記リポートデータパケットは、前記チェーンにおける所定の最大数以下のアップロードクライアント装置を識別する情報を含み、
    前記リポート生成部は、当該リポート生成部が属するクライアント装置を識別する情報を添付すると前記チェーンにおける前記所定の最大数を超えてしまう場合、当該チェーンにおける1番目の前記クライアント装置を識別する情報を削除するように構成される
    システム又は装置。
  11. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のシステム又は装置であって、
    前記リポートデータパケットは、前記チェーンにおける所定の最大数以下のアップロードクライアント装置を識別する情報を含み、
    前記リポート生成部は、前記所定の最大数に達したとき、前記チェーンにおける前記アップロードクライアント装置を識別する情報を、サマリーリポートに置き換えるように構成される
    システム又は装置。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載のシステム又は装置であって、
    前記ダウンロード報告部は、バッチ単位で前記インセンティブ装置に報告を行うように構成される
    システム又は装置。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載のシステム又は装置であって、
    前記アップロード報告部は、バッチ単位で前記インセンティブ装置に報告を行うように構成される
    システム又は装置。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載のシステム又は装置であって、
    前記インセンティブ装置は、報告されたコンテンツファイルのチャンクのアップロードに応じて、クライアント装置に報酬を与える
    システム又は装置。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載のシステム又は装置であって、
    前記コンテンツファイルの前記各チャンクは番号を付され、一意のIDを有する
    システム又は装置。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項に記載のシステム又は装置であって、
    前記各チャンクは、256KB〜1GBの所定のサイズである
    システム又は装置。
  17. ネットワークに接続された、コンテンツファイルの1つ又は複数のチャンクをそれぞれ保存する複数のアップロードクライアント装置を用いて、前記ネットワーク上のクライアント装置にコンテンツファイルを配信する方法であって、
    前記コンテンツファイルの各チャンクに関連付けられ、当該コンテンツファイルの当該チャンクと、当該チャンクをアップロードした複数のアップロードクライアント装置からなるチェーンとを識別するリポートデータパケットを生成し、
    前記コンテンツファイルのチャンクを、前記生成した、当該チャンクに関連付けられたリポートデータパケットと共に、ダウンロードクライアント装置に対してダウンロードし、
    アップロードクライアント装置が、コンテンツファイルのチャンクをアップロードし、ダウンロードクライアント装置が、当該コンテンツファイルの当該チャンクのダウンロードを行ったことを、当該アップロードクライアント装置及び当該ダウンロードクライアント装置のうちの一方から、前記関連付けられたリポートデータパケットを送信し、前記アップロードクライアント装置及び前記ダウンロードクライアント装置のうちの他方から、前記関連付けられたリポートデータパケットか、又は、前記コンテンツファイルの前記チャンクと、前記アップロードクライアント装置及び前記ダウンロードクライアント装置のうちの前記一方とを識別するリポートを送信することによって報告する
    コンテンツファイルを配信する方法。
  18. コンテンツファイルのチャンクに関連付けられ、当該コンテンツファイルの各チャンクと、当該チャンクをアップロードした複数のアップロードクライアント装置からなるチェーンとを識別するリポートデータパケットをそれぞれ生成する複数のアップロードクライアント装置からコンテンツファイルのチャンクをダウンロードする方法であって、
    個々のアップロードクライアント装置と通信することにより、前記保存されたコンテンツファイルの前記チャンクを、前記関連付けられたリポートデータパケットと共にダウンロードし、
    前記ダウンロードした前記コンテンツファイルの前記チャンクを、前記関連付けられたリポートデータパケットと共に保存し、
    前記アップロードクライアント装置から前記コンテンツファイルの前記チャンクと共に受信された、前記関連付けられたリポートデータパケットを、インセンティブ装置に送信することにより、当該インセンティブ装置に、前記コンテンツファイルの前記チャンクをダウンロードしたことを報告する
    コンテンツファイルのチャンクをダウンロードする方法。
  19. 請求項18に記載のコンテンツファイルのチャンクをダウンロードする方法であって、さらに、
    ダウンロードクライアント装置と通信して、当該ダウンロードクライアント装置に対し、保存されたコンテンツファイルのチャンクをアップロードし、
    アップロードするコンテンツファイルの各チャンクについて、当該コンテンツファイルの当該チャンクにそれぞれ関連付けられ、当該チャンクと、当該チャンクをアップロードした複数のアップロードクライアント装置からなるチェーンとを識別するリポートデータパケットを生成し、
    前記ダウンロードクライアント装置に対し、前記保存されたコンテンツファイルの前記チャンクを、当該チャンクに関連付けられたリポートデータパケットと共にアップロードする
    コンテンツファイルのチャンクをダウンロードする方法。
  20. 請求項19に記載のコンテンツファイルのチャンクをダウンロードする方法であって、さらに、
    前記ダウンロードクライアント装置に対してアップロードされた前記コンテンツファイルの前記チャンクと、当該ダウンロードクライアント装置とを識別するリポートを送信することにより、前記コンテンツファイルの前記チャンクをアップロードしたことを報告する
    コンテンツファイルのチャンクをダウンロードする方法。
  21. 請求項19に記載のコンテンツファイルのチャンクをダウンロードする方法であって、さらに、
    前記インセンティブ装置に、前記関連付けられたリポートデータパケットを送信することにより、前記コンテンツファイルの前記チャンクをアップロードしたことを前記インセンティブ装置に報告する
    コンテンツファイルのチャンクをダウンロードする方法。
  22. コンテンツファイルの1つ又は複数のチャンクをそれぞれ保存し、当該コンテンツファイルの各チャンクに関連付けられ、当該チャンクと、当該チャンクの提供元である複数のコンテンツ装置からなるチェーンとを識別するリポートデータパケットを生成する複数のクライアント装置を有するネットワーク上でのコンテンツファイルの配信を監視する方法であって、
    前記クライアント装置が、他のクライアント装置からコンテンツファイルのチャンクをダウンロードしたとき、それに応じて、前記クライアント装置からダウンロードリポートを受信し、
    前記クライアント装置が、他のクライアント装置に対してコンテンツファイルのチャンクをアップロードしたとき、それに応じて、前記クライアント装置からアップロードリポートを受信し、
    前記ダウンロードリポート及び前記アップロードリポートのうちの一方は、前記ダウンロードクライアント装置によるダウンロード用に前記アップロードクライアント装置によりアップロードされたコンテンツファイルのチャンクに関連付けられたリポートデータパケットを含み、
    前記ダウンロードリポート及び前記アップロードリポートのうちの他方は、前記ダウンロードクライアント装置によるダウンロード用に前記アップロードクライアント装置によりアップロードされたコンテンツファイルのチャンクに関連付けられたリポートデータパケット、又は、前記ダウンロードクライアント装置によるダウンロード用に前記アップロードクライアント装置によりアップロードされた前記コンテンツファイルの前記チャンクを識別し、且つ前記アップロードリポート及び前記ダウンロードリポートのうちの前記一方を送信するクライアント装置を識別するリポートを含む
    コンテンツファイルのチャンクをダウンロードする方法。
  23. コンピュータに、請求項19〜22のいずれか一項に記載の方法の各ステップを実行させるためのプログラム。
  24. コンピュータに、請求項19〜22のいずれか一項に記載の方法の各ステップを実行させるためのプログラムを格納した、コンピュータ読取可能な記録媒体。
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