JP2010239299A - ネットワークの管理システム及び管理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ネットワーク全体の消費電力量の削減を図るため、利用状況に応じてネットワークの構成を動的に変更するネットワークの管理システムを得る。
【解決手段】多数のノードが接続されたネットワークにおいて、各ノードのインタフェース情報を得ることでネットワークの現在の接続形態及び接続形態の履歴を把握する接続形態把握手段と、ネットワークの使用状況情報及び各リンクコストに関する情報を各ノード間で交換し情報を共有する情報共有手段と、前記接続形態把握手段及び情報共有手段の情報からレイヤ3トポロジを新たに求めるトポロジ取得手段と、レイヤ3トポロジを動的に変更するトポロジ変更手段と、レイヤ3トポロジの構成変更により不使用となったリンクやノードを停止するノード停止手段と、他ノードからの指示又は自発的にリンクやノードを停止状態から復帰するノード復帰手段とを有して成る。
【選択図】図1

Description

本発明は、ネットワークにおいてネットワーク全体の消費電力量を削減するための技術に関し、詳しくは、ネットワーク上に複数存在するルータやスイッチ等のネットワーク機器の利用状況に応じて、ネットワークの構成を動的に変更するネットワークの管理システム及び管理方法に関する。
ネットワーク人口の増加や動画像配信など各種通信サービスの普及により、インターネット内のトラヒック量が将来的に急激に増大することが予想される。図7は、経済産業大臣主催で開催された「グリーンITイニシアティブ会議(第1回)」で示されたトラヒック量及び消費電力の推計であり、2025年には2006年との比較でトラヒック量が190倍になると推定される。また、トラヒック量の増大に伴い、それを処理するサーバやルータなどのIT機器も増加する傾向にあり、その消費電力量も2025年には2006年との比較で5倍になると推定される。
このような背景、及びコスト削減や企業の社会的責任による企業価値の向上の観点から、サーバやルータなどのネットワークの運用効率を最大化しつつ、ネットワークにおける消費電力量を削減して省エネ化を図る技術が今後ますます重要となる。
従来行われているネットワークの省電力化に関する技術は、省電力化を図る部分により次の四つに分類することができる。
(1)施設設備に関する省電力化技術。
(2)ハードウェアに関する省電力化技術。
(3)プラットフォーム、ミドルウェアに関する省電力化技術。
(4)プロトコル、ソフトウェア、オペレーションに関する省電力化技術。
上記した(1)の施設設備に関する研究としては、サーマルプランニング技術(非特許文献1)やIT機器への高圧直流給電技術(非特許文献2)などが提案されている。
また、上記した(2)のハードウェアに関する研究としては、Intel 社やAMD 社らによるマルチコア技術やCPU電力制御技術(非特許文献3,4)、標準化団体IEEE のEEE(Energy Efficient Ethernet(登録商標))(非特許文献9)やD-Link 社によるGreen Ethernet(登録商標)(非特許文献12) などが提案されている。
更に、上記した(3)のプラットフォーム、ミドルウェアに関する研究としては、VMware やXen、Hyper-V などの仮想化技術(非特許文献5,6)が提案されている。
また、上記した(4)のプロトコル、ソフトウェア、オペレーションによる省電力化技術に関しては、VMware 社のDPM(Distributed Power Management) (非特許文献7,特許文献1,非特許文献8)に代表される仮想化プラットフォームを対象とした運用管理技術が存在する。
この仮想化技術は、物理的に一つの計算機資源(物理マシン)を論理的に複数の計算機資源(仮想マシン)として見せるための技術である。仮想マシンには、物理マシンの計算機資源(CPUやメモリ、ネットワーク帯域、ハードディスクなど)が分割して割り当てられる。
すなわち、仮想化技術の応用により利用状況に応じて仮想マシンへの物理マシンの計算機資源の割当量を動的に変更し、不要な物理マシンを停止又は休止する。
しかしながら、上述の技術では、利用状況に応じて構成を変更し、不要な機器の停止もしくは休止により省電力化を図ることが可能であるが、省電力化の適用範囲が仮想化されたサーバ群かつ同一ネットワークセグメント内に限られるという問題点があった。
標準化団体IEEE のEEE(Energy Efficient Ethernet(登録商標))(非特許文献9)では、例えば、ネットワークインタフェース(ノードの通信インタフェース)の利用率に応じて、インタフェースの速度を変更することが検討されている。また、一部のルータやスイッチ(ノード)には、通信に不要なポートの電源停止や、ケーブル長に応じた出力信号強度の変更により省電力化を実現するものがある(非特許文献10,11,12)。
しかしながら、いずれの技術についても、省電力化の対象範囲がノード単体に限られている。そのため、ネットワーク全体の利用率が低い時間帯であっても、ネットワーク上の全てのノードが起動している必要があり、ネットワーク全体で電力消費量を削減することができないという不都合があった。
非特許文献13に記載の技術は、リンク集約技術により、物理的に複数のリンクを論理的に単一のリンクとしたリンクを持つ、ネットワーク上のノード(スイッチ)に着目している。現時点では、リンクを流れるトラヒック量に関わらず、常にフル稼働しているスイッチの省電力化を目指し、リンクを流れるトラヒック量に応じて必要な数だけ物理リンクをアップさせ、その他の物理リンクをスリープ状態とする。
しかしながら、省電力化の対象範囲がノード間のリンクに限られているため、ネットワーク全体の利用率が低い時間帯であっても(一部のリンクはスリープ状態とできるが)、ネットワーク上の全てのノードが起動している必要があり、ネットワーク全体で電力消費量を削減することができない。
また、非特許文献14に記載の技術においては、光ネットワークをその典型的な対象に光ネットワークの経路を集中計算する管理サーバにおける省電力化技術が提案されている。この管理サーバ60は、図6に示すように、SNMP(Simple Network Management Protocol)などの既存プロトコル利用し、ネットワーク中の全てのノード61からノードの利用状況(ノードのインタフェースに流れるトラヒック量など)を収集する。
そして、管理サーバ60は、収集した各ノードの利用状況に応じ、消費電力が最小となるようネットワークの構成を算出し、算出した構成となるよう管理サーバ60が各ノード61のトポロジの設定変更(レイヤ2トポロジ62のいずれの経路を使ってトラヒックを流すかを変更)を行う。すなわち、利用状況に応じ、ノード61のトポロジ構成を変更し、さらに、通信に不要となった(経路変更によりトラヒックを中継しなくなった)ノード61を停止もしくは休止することで省電力化を図ることが行われている。
しかしながら、非特許文献14は、管理サーバで各ノードの管理を行う集中管理型のアプローチであり、機器の増加に伴い、管理サーバが、消費電力が最小となるネットワークの構成を求めるための計算量が爆発的に増加するという問題点があった。
また、ネットワーク上のノード(ルータ) が他のノードと情報を交換し、レイヤ3トポロジ(IP ルーティングテーブル)を常に適正で最新の情報に保つための技術としては、RIP(Routing Information Protocol)やOSPF(Open Shortest Path First)に代表されるダイナミックルーティング技術が提案されている。
しかしながら、このダイナミックルーティング技術においては、レイヤ3トポロジを構成するに際しての使用状況などは考慮されていないので、使用状況に関わらずネットワークの構成が(機器の追加や削除、故障やリンクの断などがない限り)固定的に使用されるため、省電力化を図ることはできない。
特開2007−310791
HP社 サーマル・プランニング・サービス: http://h50146.www5.hp.com/doc/catalog/services/pdfs/AS_070202_1.pdf 米エネルギー省(Department of Energy)国立研究機関LBNL(Lawrence Berkeley National Laboratory): "Energy-Efficient Direct-Current-Powering Technology Reduces Energy Use in Data Centers By Up to 20 Percent" http://www.lbl.gov/Science-Articles/Archive/EETD-DC-power.html V. Raghunathan, M. Srivastava and R. Gupta, "A Survey of Techniques for Energy Efficient On-Chip Communication" in Proceedings of Design Automation Conference 2003, Anaheim, CA, Jun. 2003. T. Pering, T. Burd and R. Bordersen, "The Simulation and Evaluation of Dynamic Voltage Scaling Algorithms," in Proceedings of the International Symposium on Low Power Electronics and Design, Monterey, CA, Aug. 1998. VMware: http://www.vmware.com/ Xen: http://www.xen.org/ VMware Distributed Power Management(DPM) 畑崎 恵介, 高本 良史, "サーバ仮想化を用いたシステムの省電力ポリシー運用技術," 電子情報通信学会技術研究報告 コンピュータシステム研究会CPSY2006-44 Vol.106, No.436, pp. 37-42, Dec. 2006. IEEE 802.3 Energy Efficient Ethernet(登録商標) Study Group: http://grouper.ieee.org/groups/802/3/eee_study/index.html M. Gupta and S. Singh, "Greening of the Internet," in Proceedings of ACM SIGCOMM 2003, Karlsruhe, Germany, Aug. 2003. M. Gupta and S. Singh, "Energy conservation with low power modes in Ethernet(登録商標) LAN environments," in Proceedings of IEEE INFOCOM, Anchorage, Alaska, May 2007. D-Link社 Green Ethernet(登録商標): http://www.dlink.com/corporate/environment/dlink-green-ethernet(登録商標)/ 河野義幸,福田豊,田村瞳,川原憲治,尾家祐二,"動的な物理リンク数制御によるスイッチ省電力化手法の提案,"電子情報通信学会技術研究報告 情報ネットワーク研究会 IN2007-216 Vol.107, No.525, pp.343-348, Mar. 2008. 荒川豊,石井大介,津留崎彩,山中直明,石川浩行,斯波康裕,"ネットワークの低消費電力化に向けた網再構成手法,"電子情報通信学会技術研究報告 フォトニックネットワーク研究会 PN2008-16 Vol.108, No.183, pp.13-18, Aug. 2008.
上述した特許文献1及び非特許文献1〜14に記載の技術には、ネットワーク 上に存在する全てのノードを対象に分散的に電力消費量の削減を行うという思想は存在しなかった。
本発明は上記実情に鑑みて提案されたもので、ネットワーク全体の消費電力量の削減を図るため、ネットワーク上に複数存在するルータやスイッチ等のネットワーク機器の一部若しくはその全てに実装することで、ネットワークの利用状況に応じて、ネットワークの構成を動的に変更するネットワークの管理システム及び管理方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため本発明は、転送率や転送遅延など、利用者視点の通信品質を考慮しつつ、ネットワーク全体で電力消費量を削減することを目的とした自律分散型の動的なネットワークを構成するネットワークの管理システム及び管理方法である。
すなわち請求項1のネットワークの管理システムは、多数のノードが各リンクにより接続されたネットワークの少なくとも複数のノードにおいて、
各ノードのインタフェース情報を得ることでネットワークの現在の接続形態及び接続形態の履歴を把握する接続形態把握手段と、
各ノードのインタフェースの使用状況情報及び前記各リンクのコストに関する情報を各ノード間で交換し情報を共有する情報共有手段と、
前記接続形態把握手段及び情報共有手段の情報からIPルーティングテーブル(レイヤ3トポロジ)を新たに求めるトポロジ取得手段と、
トポロジ取得手段の結果に基づき、レイヤ3トポロジを動的に変更するトポロジ変更手段と、
前記トポロジ変更手段によるレイヤ3トポロジの構成変更により、不使用となったリンクやノードを停止するノード停止手段と、
他ノードからの指示又は自発的にリンクやノードを停止状態から復帰するノード復帰手段と
を有して成ることを特徴としている。
請求項2のネットワークの管理システムは、請求項1において、前記ノード停止手段及びノード復帰手段は、前記ノードやリンクの電源管理を行うために設けた電源管理部であり、前記電源管理部は、停止したリンクやノードを再稼働させるため、隣接するノードが停止したノードに対し、再稼働を指示するパケットを送信する機能と、電源停止中のリンクやノードの再稼働を指示するパケットを受信した際にこれらを起動する機能と、を備えたことを特徴としている。
請求項3のネットワークの管理システムは、請求項1において、前記トポロジ取得手段は、前記情報共有手段で得た情報から前記各リンクのコストを変更することで、前記IPルーティングテーブル(レイヤ3トポロジ)の再構築を行うことを特徴としている。
請求項4は、多数のノードが各リンクにより接続されたネットワークの少なくとも複数のノードにおいて行うネットワークの管理方法であって、以下の各手順を含むことを特徴としている。
各ノードのインタフェース情報を得ることでネットワークの現在の接続形態及び接続形態の履歴を把握する手順。
各ノードのインタフェースの使用状況情報及び前記各リンクのコストに関する情報を各ノード間で交換し情報を得る手順。
前記接続形態把握手段及び情報共有手段の情報からIPルーティングテーブル(レイヤ3トポロジ)を新たに求める手順。
新たに求めたレイヤ3トポロジが前記リンクを増加させる場合は停止状態からノードを動作状態に復帰させる手順。
前記新たに求めたレイヤ3トポロジに動的に変更する手順。
前記トポロジ変更により不使用となったリンクやノードを停止状態にする手順。
本発明のネットワークの管理システム及び管理方法によれば、現在の接続形態及び接続形態の履歴を把握する接続形態把握手段及び情報共有手段の情報からIPルーティングテーブル(レイヤ3トポロジ)を新たに求めてトポロジ変更を行うことでネットワークの構成を動的に変更し、通信に不要となったノード自体又はノード間のリンクの停止を可能とする。その結果、ネットワーク全体を対象とする分散型省電力技術が実現され、不要なリンク又はノードの休止による省電力効果が得られ、ネットワーク全体の消費電力量を削減することができる。
現在、ネットワークは一般的に、ネットワークが扱うデータ量が最も多くなる時間帯に合わせ設計され、その構成が固定的に利用される。このため、ネットワークの利用率が低い時間帯であっても、ルータやスイッチ、又はその間のリンクの数は変わらず、したがって、消費電力量も利用率が高い時間帯と利用率が低い時間帯とでは大きく変わらない。
一方、本発明の適用により、通信に不要となったノード(ルータ)やリンクが停止することで、ネットワーク全体の電力消費量をデータ量に比例して減少させることが可能となる。
本発明のネットワークの管理システムにおける利用率の高い時間帯と低い時間帯の動作をイメージしたモデル図である。 本発明のネットワークの管理システムをOSPFの拡張により自律分散型省電力プロトコルを実現した場合の機能構成を示すブロック図である。 自律分散型省電力プロトコルの機能単位の処理シーケンスを示すフローチャート図である。 図2のフラッディング情報更新部の処理シーケンスを示すフローチャート図である。 OSPFの拡張による自律分散型省電力プロトコルの動作事例を示すモデル図である。 非特許文献14で提案されたネットワーク構成を示すモデル図である。 トラヒック量及び消費電力量の推計を示したグラフ図である。
本発明の一実施形態に係るネットワークの管理システム及び管理方法について、図面を参照しながら説明する。本発明のネットワークの管理システム及び管理方法は、自律分散型省電力プロトコルが実装された複数のノード(ルータ)から構成されるネットワークにより実現される。
本発明のネットワークの管理システム及び管理方法を実現する自律分散プロトコルは、ネットワークのリンク情報を把握する機能1(ネットワーク利用状況管理機能)と、各ノードの電力消費量や、時事刻々と変化するインタフェースの使用状況情報、リンクのコストに関する情報を共有する機能2(ネットワーク利用状況データベース機能)と、レイヤ3トポロジの算出に用いるリンクコストを管理する機能3(フラッディング情報管理機能)と、ネットワークの使用状況に応じてレイヤ3トポロジを変更するため、ネットワークの使用率に応じリンクコストを変更する機能4(フラッディング情報更新機能)と、機能3で管理するフラッディング情報を更新がある毎に交換し、現時点のネットワーク中にある全てのルータのインタフェース毎に設定されたフラッディング情報を把握する機能5(フラッディング情報データベース機能)と、フラッディング情報の履歴を管理する機能6(フラッディング情報履歴データベース機能)と、機能5及び機能6により管理されるフラッディング情報によりレイヤ3トポロジを求め、レイヤ3トポロジを変更する機能7(経路決定機能)と、不要となったリンクやノードを停止するとともに、リンクやノードを停止状態から復帰させる機能8(電源回路管理機能)がそれぞれ行われることでネットワークにおける省エネ化を図るようになっている。なお、各ノードの電力消費量についての情報は、取得しない場合であってもよい。
すなわち、図1に示されるように、利用率の高い時間帯においては、本発明の管理システムが適用された各ノード1が物理的に接続されたレイヤ2トポロジ2の全てを用いてレイヤ3トポロジ3が構成されるが、利用率の低い時間帯においては、前記した機能8で不要なノードやリンクを停止し、機能4で更新した新しいリンクコストを用いてレイヤ3トポロジ3に機能7により変更することで、動作状態のノード1やリンク2の数を減少(図1の左から右への構成変更)させて、ネットワーク全体の省エネ化を図るものである。
以下、本発明の管理システムの具体的な構成について、ノードにおいてリンクステート型ルーティングプロトコル(OSPF)の拡張により自律分散型省電力プロトコルが実現される場合を例に、図2を参照しながら説明する。
従来から存在するリンクステート型ルーティングプロトコル(OSPF)は、リンクステート監視モジュール11と、ノード自身の各リンクのコストを含むインタフェースに関する情報を示すフラッディング情報管理部13と、リンクステート監視モジュール11により、他のノードとフラッディング情報管理部13によるフラッディング情報を交換し、交換した全てのフラッディング情報とリンク(レイヤ2トポロジの)情報を保存するフラッディング情報データベース(リンクステートデータベース)12と、フラッディング情報データベース(リンクステートデータベース)12に基づきレイヤ3トポロジを決定する経路決定部14を備えて構成されている。ネットワークのリンク情報を把握する機能1は、従来から存在するリンクステート型ルーティングプロトコルの、リンクステート監視モジュール11が、他のノードとフラッディング情報を交換し、フラッディング情報データベース12に保存する手順の流用により実現される(機能1の実行)。
本発明の管理システムでは、これらの構成に加えて、ネットワーク利用状況管理部15と、ネットワーク利用状況データベース16と、フラッディング情報更新部17と、電源管理部21と、フラッディング情報履歴データベース22を拡張して設けることで構成されている。
また、制御部19は、各部間における情報の送受信を行ってシステム全体の制御を行うものである。
ネットワーク利用状況管理部15は、ノード自身の各リンクの帯域幅や、そのリンクが送受信するトラヒック量、ノードの電力消費量に関する情報を示す。ネットワーク利用状況管理部15のネットワーク利用状況は、フラッディング情報管理部13によるフラッディング情報がリンクステート監視モジュール11により他のノードと交換され、フラッディング情報データベース12に保存されるのと同様に、他のノードと交換され、交換されたすべてのネットワーク利用状況はネットワーク利用状況データベース16に保存される(機能1及び機能2の実行)。また、ネットワーク利用状況データベース16は、時事刻々と変化する利用状況を把握するために使用するため、過去一定期間の利用状況を履歴管理する。したがって、ネットワーク利用状況データベース16を参照することで、現時点のネットワーク中にある(実施形態のプロトコルに対応する)全てのルータ及びインタフェースの使用状況がわかる。
また、フラッディング情報管理部13においては、ノードがどのような経路を使用してトラヒックを伝搬するか(レイヤ3トポロジ)を算出するための情報(例えば、OSPF の場合、リンクコストに相当)を求めるための情報を、インタフェースごとに管理する(機能3の実行)。
フラッディング情報更新部17は、ネットワーク利用状況データベース16の情報に基づき各リンクに割り当てられたコスト(フラッディング情報13)を変更する(機能4の実行)(後述する図4に示すシーケンス)。
フラッディング情報データベース(リンクステートデータベース)12は、リンクステート監視モジュール11により、フラッディング情報13が他のノードと交換されることで、更新される(機能5の実行)。すなわち、ノードは、ネットワーク中の他のノードと、機能3で管理するフラッディング情報(インタフェース毎に設定されている)の更新がある度に交換する。ノードは交換した情報を機能5により、フラッディング情報データベース12に保存する。フラッディング情報データベース12を参照することで、現時点のネットワーク中にある(実施形態のプロトコルに対応する)全てのルータのインタフェース毎に設定されたフラッディング情報がわかる。
また、ネットワーク利用状況データベース16も同様に、ネットワーク利用状況管理部15のネットワーク利用状況が他のノードと交換されることで、更新される。各ノードは、フラッディング情報データベース12およびネットワーク利用状況データベース16の情報により、各ノードの電力消費量や、時事刻々と変化するインタフェースの使用状況情報、リンクのコストに関する最新の情報を把握することができる(機能2の実行)。
リンクのコスト(フラッディング情報管理部13で管理されるフラッディング情報)は、当初においてはオペレータが、例えば経路(リンク)の伝送遅延などを基に任意に割り当てるが、フラッディング情報更新部17が各ノードの使用状況(ネットワーク利用状況データベース16)によりリンクのコストが変更(増加又は減少)されるようになっている。
経路決定部14は、接続形態把握手段及び情報共有手段の情報(フラッディング情報履歴データベース22)からIPルーティングテーブル(レイヤ3トポロジ)を新たに求めるトポロジ取得手段を有し、ネットワーク利用状況に応じたレイヤ3トポロジを算出する(機能3の実行)。さらに、経路決定部14は、算出結果に基づき、レイヤ3トポロジを動的に変更するトポロジ変更手段を有し、算出したレイヤ3トポロジに構成変更を行う(機能7の実行)。
電源管理部21は、各ノード及びリンクへの電源供給を管理するもので、停止したリンクやノードを再稼働させるため、隣接するノードが、停止したノードに対し、再稼働を指示するパケットを送信する機能、電源停止中に再稼働を指示するパケットを受信した際に起動する機能、再稼働に失敗した場合に他のノードに再稼働に失敗した旨を通知する機能を有する。
再稼働を指示するパケットは、既に実用化製品化されている商品名Wake OnLAN(WOL)に相当する機能を実装するか、もしくは、ネットワーク対応の電源コントロールスイッチをノードとともに設置し、電源コントロールスイッチを介して、起動することで行われる。また、不要なノードである場合には自ら停止する。
すなわち、電源管理部21は、トポロジ変更手段によるレイヤ3トポロジの構成変更により、不使用となったリンクやノードに対して電源を遮断して停止するノード停止手段と、他ノードからの指示(パケット)又は自発的にリンクや自身(ノード)を電源停止の停止状態から復帰するノード復帰手段とを有し、リンクやノードを停止状態とする、及び、リンクやノードを停止状態から復帰することがそれぞれ行われる(機能8の実行)ことでネットワーク全体における省エネ化を図るようになっている。
フラッディング情報履歴データベース22は、現時点のフラッディング情報を管理するフラッディング情報データベース12の機能に加え、電源停止の停止状態にあるノードのフラッディング情報を履歴管理するデータベースを有している。前記したフラッディング情報データベース(リンクステートデータベース)12は、現時点でのネットワークの現状を示すため、例えば、本実施形態のプロトコルにより電源が停止されたノードがある場合、そのノードのフラッディング情報はフラッディング情報データベース12より削除される。
これに対してフラッディング情報履歴データベース22は、次の(1)又は(2)の場合を除き、ノードのフラッディング情報をデータベースより削除しない(削除しない点を除き、フラッディング情報データベース12の機能と同じである)。
(1)ノードより、本実施形態のプロトコルの管理対象から外れる旨の通知パケットが到達した場合。
(2)電源管理部21が電源管理機能の実行(ノードの再稼働)に失敗し、その旨を通知するパケットが到達した場合。
次に、各ノードに実装された自律分散型省電力プロトコルの処理シーケンスについて、図3を参照しながら説明する。図3の処理シーケンスは各ノードにより繰り返し実行される。
各ノードにおいて自律分散型省電力プロトコルが起動された場合、先ず、上述した機能3,5,9を実行することで、他のノードとインタフェース情報等を交換し、ネットワークの接続形態(レイヤ2トポロジ、リンク情報)を把握する(ステップS101)。すなわち、各ノードは、フラッディング情報を他のノードと交換し、さらにリンクの死活を監視することで、ノードがどのように接続され、ネットワークが構成されているか(現在のトポロジ情報)を得る。
リンク情報の把握が完了すると、機能1,2を実行することで、ノードの電力消費量や、時事刻々と変化するインタフェースの使用状況情報、リンクのコストに関する情報も交換し、共有する(ステップS102)。すなわち、各ノードは、ネットワークの利用状況を交換し、どのインタフェースがどの程度使用されているか、また、ネットワーク全体でどの程度のトラヒックが流れているかを得る。この時、リンクのコストは、ネットワークの使用状況に基づいて変更することが行われる。変更手順については後述する。
次に、ステップS101及びステップS102により得た情報を使用し、機能4,5,6を実行することで、電力消費量を考慮したレイヤ3トポロジを算出する(ネットワークの使用状況に基づき変更されたリンクのコストからレイヤ3トポロジを算出することで、電力消費量を考慮したレイヤ3トポロジとなる)(ステップS103)。レイヤ3トポロジの算出は、ノード間のコストが最小となるように構築される。
算出されるレイヤ3トポロジは、ネットワークの利用状況に応じ、例えばネットワークが扱うトラヒック量が多い場合には、多くのリンクやノードを使用し高速にトラヒックを処理するネットワーク構成となるようにする。また、トラヒック量が少ない場合には、一部のリンクやノードのみを使用してトラヒックが処理されるようなネットワーク構成となるよう、レイヤ3トポロジを算出する基となる(自身の)フラッディング情報を更新する。
各ノードは、機能3,5,6を実行することで、フラッディング情報管理部13により更新されたフラッディング情報を他のノードと交換し、フラッディング情報データベース12およびフラッディング情報履歴データベース22を最新の状態とする(ステップS104)。フラッディング情報履歴データベース22は、フラッディング情報データベース12が、現在のトポロジを管理する(停止中のノードやリンクの情報は削除される)のに対し、停止中のノードやリンクの情報をも含む。
各ノードはフラッディング情報履歴データベース22を用いて、どのようなレイヤ3トポロジとするかを決定する(機能7の実行)。ここで、フラッディング情報履歴データベース22を使用することで、停止中のリンクやノードを含むレイヤ3トポロジが生成可能となる(ステップS105)。
次に、現状のレイヤ3トポロジから変更するどうかを判断する(ステップS106)。
すなわち、ステップS105により算出した(省電力を実現するため、ネットワークの使用状況に応じ変更する)トポロジと、現在のトポロジ(ステップS101、S104の実行およびフラッディング情報データベース12により得られる)が同じ場合、処理を終了する。
トポロジの変更がある場合、停止中のノード及びリンクを使用するかどうかの判断を行う(ステップS107)。
ステップS105により算出したトポロジと、現在のトポロジを比較し、算出したトポロジが現在使用中のノードやリンクの数より少ない場合(停止中のノード及びリンクは使用しない場合)、レイヤ3トポロ時を変更し(ステップS112)、さらにトポロジ変更の結果、不要となったリンク及びノードを機能8により停止し(ステップS113)、処理を終了する。算出したトポロジと、現在のトポロジを比較し、算出したトポロジが現在使用中のノードやリンクの数より多い場合(停止中のノード及びリンクを使用するため、それらを再稼働する必要がある場合)、停止中のノードやリンクを機能8を実行することで再稼働する(ステップS108)。
ステップS108で停止中のノードやリンクを再稼働させた場合、全てのノードやリンクの再稼働に成功したかどうかを判断する(ステップS109)。全てのノードやリンクの再稼働に成功した場合は、レイヤ3トポロジの変更が行われる(ステップS112)。また、一部のノードやリンクの再稼働に失敗した場合は、機能6を実行することで、フラッディング情報履歴データベース22より、失敗したノード及びリンクの情報を削除する更新作業が行われる(ステップS110)。
そして、更新後のフラッディング情報履歴データベース22を用いて再度、機能7によりレイヤ3トポロジを算出し(ステップS105と同じ処理)、算出したトポロジと、現在のトポロジを比較するステップS106に進む(ステップS11)。ステップS106以降は上述した処理と同様の処理が行われる。
以後、各ノードにおいて、ステップS101〜ステップS113の動作が連続して行われる。
続いて、フラッディング情報更新部17で行われるネットワーク利用状況の情報に応じた各リンクに割り当てられるコストの変更(ステップS2におけるコストの変更)の手順について、図4のフローチャート図及び図5のモデル図を参照しながら説明する。
ネットワークの各リンクに割り当てられるコストは、一般的には、オペレータがネットワークトラヒックの負荷が分散されるように設定される。その結果、オペレータが設定したリンクのコストは、図5の「利用率の高い時間帯」のリンク(レイヤ2トポロジ)2に示されるように、全てのルータ1を使用してトラヒックを処理するような値(図の例ではコストの値を「40」又は「50」に設定)。図5中、ルータ1間を結ぶ、リンク2上に記載の数字がコストを示す。また、コストは方向毎に異なるコストを割り当てることも可能であるが(例えば、ルータA→ルータBとルータB→ルータAで異なるコストを割り当てることが可能)、ここでは簡単のため、双方向で同じコストが割り当てられているとする。)とし、ネットワークの負荷を最も効率的に分散することが行われている。
本発明の管理システムでは、各ノードにおいて、リンク(レイヤ2トポロジ)2のコストの値をネットワークの使用状況により変更することが行われる。すなわち、自律分散型省電力プロトコルは、ネットワーク利用状況データベース16より、ネットワーク全体の利用率が増加傾向にあるのか、減?傾向にあるのかの「トレンド」を算出する(ステップS201)。算出方法は、例えば、利用率の期間の異なる移動平均を二つ求め、その交点をトレンドの変化と考えることにより算出することが可能である。すなわち、「短い期間の移動平均が、長い期間の移動平均を超える場合」は利用率が増える傾向にあり、「短い期間の移動平均が、長い期間の移動平均をした回る場合」は利用率が減る傾向にある、と認識する(参考URL:http://www.nsjournal.jp/stock/tech_nyumon/1-1.php)。
次に、当該ノードが「エッジルータ」であるか「コアルータ」であるかを判別する(ステップS202)。「エッジルータ」とは、ユーザに直接接続されているルータであり、図5におけるルータG〜Nに該当する。「コアルータ」は、「エッジルータ」以外のルータを意味するものである。
続いて、当該ノードが「エッジルータ」である場合に、ステップS201で算出した「トレンド」が「利用率が高くなる傾向」であるか「利用率が低くなる傾向」であるかを判断し(ステップS203)、「利用率が高くなる傾向」であればリンクのコストを平滑化する方向に変更する(ステップS204)。
リンクのコストを平滑化するとは、図5の「利用率の高い時間帯」で示すように、ネットワーク中の全てのルータが使用されるように、各リンクのコストを変更することを指す。
すなわち、オペレータが設定したリンクのコストが、ネットワークの負荷を最も効率的に分散する(すべてのルータを使用してトラヒックを処理する)リンクのコスト(ここではディフォルトリンクコストと呼ぶ)であると仮定できる場合、後述する処理により変更されたリンクのコストをディフォルトリンクコストに戻す処理となる。また、あるルータにおけるインタフェース間のリンクコストの差を小さくする処理としてもよい。
当該ノードが「エッジルータ」である場合、かつステップS201で算出した「トレンド」が「利用率が低くなる傾向」である場合には(ステップS203)、リンクのコストをリンクに集約する方向に変更する(ステップS205)。具体的には、一部のルータへのリンクのコストを下げ、他のルータへのリンクのコストを上げる行為を指す。
コストを下げる(又は上げる)リンクは、OSPF ルータが持つルータIDの小さい方のリンクのコストを下げるとしても良いし、オペレータが予め、集約するルータの優先順位(リンクのコストを下げる優先度)を指定してもよい。
また、コストの下げ(上げ)幅は、ネットワークの利用状況をパラメータとして予め設定した数式により算出された値を使用する。
図5ルータGに着目した場合、本処理により、利用率が低い時間帯には、ルータCへのリンクのコストを下げ(40から20)、ルータDへのリンクのコストを上げ(50から80)られる。
当該ノードが「コアルータ」である場合、かつステップS201で算出した「トレンド」が「利用率が高くなる傾向」であるか「利用率が低くなる傾向」であるかを判断し(ステップS206)、「利用率が高くなる傾向」であればリンクのコストを平滑化する方向に変更する(ステップS207)。ステップS207の処理は、ステップS204の処理と同様に、ネットワーク中の全てのルータが使用されるように、リンクのコストを変更することを指す。
当該ノードが「コアルータ」である場合、かつステップS201で算出した「トレンド」が「利用率が低くなる傾向」である場合には(ステップS206)、ルータ自身の使用率が「上昇している」か「減少している」かを判断し(ステップS208)、「上昇している」場合には、当該ノードにトラヒックが集中するように、全てのインタフェースのリンクのコストを下げる(ステップS209)。
当該ノードが「コアルータ」であり、ステップS201で算出した「トレンド」が「利用率が低くなる傾向」である場合で(ステップS206)、ルータ自身の使用率が「減少している(当該ノードのインタフェースのコストの和が増える。ステップS204やS205の処理により、インタフェースのコストの和が増える。例えば、図5中ルータD)」場合には(ステップS208)、当該ノードにトラヒックがより流れにくくするよう、全てのリンクのコストを上げる(ステップS210)。「上昇している(当該ノードのインタフェースのコストの和が減る。ステップS204やS205の処理により、インタフェースのコストの和が減る。例えば、図5中ルータD)」場合には、当該ノードにトラヒックがより集中しやすいように、全てのインタフェースのリンクのコストを下げる(ステップS209)。
ネットワークを構成する各ノードについて上記処理が行われることで、フラディング情報更新部17において、リンクのネットワークの使用状況に応じて各リンクコストが変更され、経路決定部14において、(ネットワーク使用状況に応じて変更された各リンクのコストに基づき経路決定がされることで、結果として)電力消費量を考慮したレイヤ3トポロジが算出される。
OSPF の拡張による自律分散型省電力プロトコルを適用した場合の動作事例を図5に示す。利用率が高い時間帯(図5の上位置モデル図)から利用率が低い時間帯(図5の下側のモデル図)になる場合、図4で説明したシーケンス処理が各ルータで実行され、トポロジが変更される。図5のモデル図の場合、利用率が高い時間帯(図5の上位置のモデル図)におけるリンクコストは、「40」と「50」に設定され、利用率が低い時間帯(図5の中位置のモデル図)におけるリンクコストは、「20」と「80」に設定されることで、コストが低いリンクにデータを集中させるトポロジ(レイヤ3トポロジ3)を構築することができる。
その結果、図5の「利用率が低い時間帯」におけるルータDとルータFには、トラヒックが流れないため(利用者Aからどの利用者に対し通信する際であっても経由しない)、自身にトラヒックが流れるか否かを判断し、電源管理部22のノード停止手段により、ルータDとルータFの電源停止により消費電力量を大幅に減少させることができる。
この状態(図5の中位置のモデル図の状態)で、停止したルータD及びルータFを再稼働させたい場合、電源管理部22により、ルータD及びルータFの隣接するノードであるルータJ及びルータNから、停止したノードに対して再稼働を指示する起動指示パケットが送信される(図5の下位置のモデル図)。電源停止中のルータD及びルータFでは、起動指示パケットを受け、再稼働を指示するパケットを電源管理部22に送信し、電源管理部22のノード復帰手段によりルータD及びルータFを起動させることで、利用率が高い時間帯(図5の上位置モデル図)のレイヤ3トポロジに戻すことができる。
一般的なネットワークは、ネットワークが扱うデータ量が最も多くなる時間帯に合わせ設計され、その構成が固定的に利用される。このため、ネットワークの利用率が低い時間帯であっても、ルータやスイッチ、又はその間のリンクの数は変わらないので、消費電力量についても利用率が高い時間帯と利用率が低い時間帯とでは大きく変わらない状況であった。
上述のようなネットワークの管理システム及び管理方法とすることで、ネットワークの利用状況に応じて、ネットワークの構成を動的に変更させ、通信に不要となったルータやスイッチ、又はその間のリンクを休止状態又は停止状態とするので、ネットワーク全体の電力消費量をデータ量により変化させることができる。
また、上述のようなネットワークの管理システム及び管理方法とすることで、自律分散型省電力プロトコルが生成するレイヤ3トポロジは、ネットワーク全体の電力消費量を削減するネットワーク構成をノード自身が発見し、利用者視点の品質を確保しつつ削減することが可能となる。
CAIDA(http://www.caida.org/home/)によって、あるネットワークのトラヒック量の推移が公開されている。例えば、2008年9月1日10時3分(UTC)までの過去24時間、米国シカゴにおけるネットワークのトラヒック量の推移に着目した場合、利用率が最大となる時間帯のデータ量と、利用率が平均的な時間帯のデータ量を比較すると、「(利用率平均時のデータ量)/(利用率最大時のデータ量)≒0.67(67%)」であった。そのため、本発明の構成による省エネ化が最も理想的に機能すれば、単純には、ネットワーク全体の電力消費量もまた約67%(約33%の削減)となることが期待できる。
実際には、上記の値に対して、本発明のネットワークの管理システムの導入によるオーバーヘッドや、利用率の変動や障害時に備え確保すべき余剰なリンクやノードによる電力消費量を勘案する必要がある。
1…ノード、 2…リンク(レイヤ2トポロジ)、 3…レイヤ3トポロジ、 11…リンクステート監視モジュール、 12…フラッディング情報データベース、 13…フラッディング情報管理部、 14…経路決定部、 15…ネットワーク利用状況管理部、 16…ネットワーク利用状況データベース、 17…フラッディング情報更新部、 19…制御部、 21…電源管理部(ノード停止手段、ノード復帰手段)、 22…フラッディング情報履歴データベース。

Claims (4)

  1. 多数のノードが各リンクにより接続されたネットワークの少なくとも複数のノードにおいて、
    各ノードのインタフェース情報を得ることでネットワークの現在の接続形態及び接続形態の履歴を把握する接続形態把握手段と、
    各ノードのインタフェースの使用状況情報及び前記各リンクのコストに関する情報を各ノード間で交換し情報を共有する情報共有手段と、
    前記接続形態把握手段及び情報共有手段の情報からIPルーティングテーブル(レイヤ3トポロジ)を新たに求めるトポロジ取得手段と、
    トポロジ取得手段の結果に基づき、レイヤ3トポロジを動的に変更するトポロジ変更手段と、
    前記トポロジ変更手段によるレイヤ3トポロジの構成変更により、不使用となったリンクやノードを停止するノード停止手段と、
    他ノードからの指示又は自発的にリンクやノードを停止状態から復帰するノード復帰手段と
    を有して成ることを特徴とするネットワークの管理システム。
  2. 前記ノード停止手段及びノード復帰手段は、前記ノードやリンクの電源管理を行うために設けた電源管理部であり、前記電源管理部は、停止したリンクやノードを再稼働させるため、隣接するノードが停止したノードに対し、再稼働を指示するパケットを送信する機能と、電源停止中のリンクやノードの再稼働を指示するパケットを受信した際にこれらを起動する機能と、
    を備えた請求項1に記載のネットワークの管理システム。
  3. 前記トポロジ取得手段は、前記情報共有手段で得た情報から前記各リンクのコストを変更することで、前記IPルーティングテーブル(レイヤ3トポロジ)の再構築を行う請求項1に記載のネットワークの管理システム。
  4. 多数のノードが各リンクにより接続されたネットワークの少なくとも複数のノードにおいて行うネットワークの管理方法であって、
    各ノードのインタフェース情報を得ることでネットワークの現在の接続形態及び接続形態の履歴を把握する手順と、
    各ノードのインタフェースの使用状況情報及び前記各リンクのコストに関する情報を各ノード間で交換し情報を得る手順と、
    前記接続形態把握手段及び情報共有手段の情報からIPルーティングテーブル(レイヤ3トポロジ)を新たに求める手順と、
    新たに求めたレイヤ3トポロジが前記リンクを増加させる場合は停止状態からノードを動作状態に復帰させる手順と、
    前記新たに求めたレイヤ3トポロジに動的に変更する手順と、
    前記トポロジ変更により不使用となったリンクやノードを停止状態にする手順と、
    を含むことを特徴とするネットワークの管理方法。
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