JP2010236695A - 母管一体型熱媒トレース管 - Google Patents

母管一体型熱媒トレース管 Download PDF

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Abstract

【課題】母管図面から三次元データを読み取り、その後、読み取った三次元データに基づき、前記母管形状に沿う形状・構造を有する熱媒トレース管の図面を作成させ、また、母管一体型熱媒トレース管を提供することを目的とする。
【解決手段】船舶の機関室内の燃料油管に熱媒ボイラーから熱の供給を受ける熱媒トレース管の製作加工する方法であって、母管の図面情報から母管の配置構成情報の読み取り、読み取った母管の上記配置構成情報から熱媒トレース管設計情報を決定し、得られた熱媒トレース管の設計情報に基づいて熱媒トレース管を製作加工する方法。
【選択図】 図5

Description

本発明は、船舶の機関室内の燃料油管(以下「母管」と称する。)に施す熱媒ボイラーから熱の供給を受ける母管一体型熱媒トレース管に関する。
船舶用燃料油としてはC重油が広く使用されている。しかし、C重油は粘性が高いため、船舶用燃料油として使用する場合には、熱を加えて粘性を低くしてからエンジンに供給する必要がある。
この種の燃料輸送管等の配管にスチーム管を沿わせ、該配管を加温し適温に保つことで、輸送燃料(例えば、原油)の固まりを防止するものとして、例えば、スチームトレース装置と称するものが知られている(特開2006−046476)。
この特開2006−046476号公報に示されるように、当該スチームトレース装置は、蒸気供給弁から後流のスチーム管が2つに分かれ、一方のスチーム管が原油等の燃料を輸送する配管の下流(燃料供給)方向に、他方のスチーム管が配管の上流方向に向かってそれぞれ配管に沿うようにして配置され、配管のそれぞれの該当部位を加温するという2ライン方式のものが一般的であるとされる。
船舶用燃料であるC重油の燃料用配管を加熱して粘性を低くしてからエンジンに供給する方法も基本的には、この特開2006−046476号公報に示された方法と変わらないが、船舶用燃料であるC重油の燃料用配管を加熱するものは、図9に示すように船舶に設けられた蒸気ボイラーから配管されている蒸気管を燃料用C重油を燃料タンクからエンジン(主機)までに導く燃料輸送管(以下「母管」という)に沿ってトレースし、該母管とトレースした蒸気管(以下「蒸気トレース管」という)の全体を断熱材にて被覆して設置し、該蒸気トレース管に蒸気を供給して、その蒸気の熱によってトレースして配置される該母管に熱を加え、その加えられた熱で前記C重油の粘性を低くするようにしている。図9は、従来の蒸気トレース管によって母管を加熱するようにした概略を示す図であり、図9において、符号1は、母管、2は枝管、3は断熱材を示し、4は、フランジまたはバルブ等の突起を示し、また、符号101は、蒸気トレース管、102は、燃料油タンク、103は、主機エンジンを示す。
そして、燃料用C重油を燃料タンクからエンジン(主機)103までに導く母管1に沿ってトレースさせる該蒸気トレース管101の管材としては専ら銅管が使用されいる。管材として銅管を使用する理由は、銅管は比較的軟らかいため、現場の手作業によって母管1に沿って蒸気トレース管を自在に曲げて沿わせて布設設置することが可能だからであり、そのような作業性のみを考慮して所定長の蒸気トレース管として製作していた。また、母管1へ配設を行なった後に母管1と蒸気トレース管101の全体に断熱材3の被覆を施工していた。
特開2006−046476
しかし、顧客の要求により船舶によっては、熱媒体として油を使用する熱媒ボイラー(図示外)を装備する場合があり、熱媒トレース管の材料として銅を使用した場合には、高温の熱媒油と銅管とが熱反応し熱媒油の劣化を早めるという問題があった。
この問題を解決するためにトレース管の材料を銅管から銅と比較して熱に強い鋼管に変更する必要があった。ところが、鋼管は銅管に比較して硬度が高いため、現場での手作業による曲げ作業が困難となり熱媒トレース管の製作に時間がかかるという問題があった。
また、熱媒トレース管を現場の手作業にて製作するには高度な曲げ技術を要するため、熱媒トレース管の製作には熟練の現場作業者を確保する必要もあった。さらに、工程上、現場での母管を配設した後に熱媒トレース管を製作する必要があるため、現場の工程管理が困難という問題があった。
そこで、本願発明者らは、鋭意工夫を重ねるうちに、前記熱媒トレース管の形状・構造は、母管の口径が決まり、母管の形状が決まれば、あとはその母管の形状に沿った形状で熱媒トレース管を製作すればよいことに鑑み、これをコンピュータで図面化し、その図面に基づいて、陸上の工場施設内で熱媒トレース管を製作すれば、上記の問題は解決することを見いだした。
本件発明は、船舶に設けられる燃料用C重油を燃料タンクからエンジン(主機)までに導く母管図面から三次元データを読み取り、その後、読み取った三次元データに基づき、前記母管形状に沿う形状・構造を有する熱媒トレース管の図面を作成させ、また、母管一体型熱媒トレース管を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本願請求項1に係る発明は、船舶の機関室内の燃料油管に熱媒ボイラーから熱の供給を受ける熱媒トレース管であって、前記熱媒トレース管は、所定口径の鋼管を前記母管に密着して接合され、前記母管の端部フランジ近傍または母管の途中のバルブやフランジ等の突起位置近傍には、該鋼管は、切断され、かつ、前記母管より傾斜して離間して、その端部に接続用フランジが形成された母管一体型熱媒トレース管である。
また、本願請求項2に係る発明は、前記請求項1に係る母管一体型熱媒トレース管においては、前記母管一体型熱媒トレース管は、前記母管の途中のバルブやフランジ等の突起位置近傍には、前記突起の大きさに対応して離間する継ぎ手部材を有し、かつ、当該継ぎ手部材は、母管から離れて設けられることを特徴とする。
さらに、本願請求項3に係る発明は、前記請求項1に記載の母管一体型熱媒トレース管において、前記母管一体型熱媒トレース管において、前記母管の突起位置にその大きさに対応して離間する継ぎ手部材間には、掴み代を考慮したの直線部を有し、直線部両端に前記フランジに接続可能な開放コの字形の継ぎ手部材が接続されることを特徴とする。
本発明は、上述のとおり構成されているので、次に記載する効果を奏する。
本発明に係る熱媒トレース管は、母管の3次元データに基づいて製作されているので、製作された熱媒トレース管を船舶構築現場に搬入し、現場で、母管の燃料タンク側フランジを起点として、そのまま母管に沿設することができる。
また、一体型熱媒トレース管付き母管としたので、現場で手作業による熱媒トレース管の製作をする必要が無くなり、現場の熱媒トレース管の製作作業時間が大幅に短縮することが可能となる。また、管工場にて熱媒トレース管が製作することができるため、熟練の現場作業者を確保する必要が無くなる。さらに、現場での母管の配設作業と並行して、管工場にて熱媒トレース管をNC機械を用いて製作することが可能なため、現場の作業待ちがなくなり工程管理が容易となり、結局、 現場での製作時間を短縮することができる。
本発明を実施するための最良の形態を一実施例として図面に基づいて説明する。
本実施例1は、前記熱媒トレース管を陸上の工場施設において製作する方法であって、その方法は、大別すると、第1のステップとして、母管の図面情報から母管の配置構成情報の読み取るステップ(ステップ1)と、第2のステップとして、読み取った母管の上記配置構成情報から熱媒トレース管の設計情報を決定するステップ(ステップ2)と、第3のステップとして、決定して得られた情報に基づいて、熱媒トレース管の製作図面を描くステップ(ステップ3)と、第4のステップとして、描かれた図面と、得られた3次元データをNC機械に入力し、実際に熱媒トレース管を加工・製作するステップ(ステップ4)と、製作された熱媒トレース管を船舶構築現場に搬入し、母管の燃料タンク側フランジを起点位置として、母管に沿って所定の位置へ配設し、その後に母管と熱媒トレース管の全体を断熱材にて被覆を行なうステップ(ステップ5)とからなる。
図1は、本実施例における前記第1のステップを実施するためのものであり、作成される熱媒トレース管図面を作成する基礎となる母管の形状・構造を示す図面である。
図1において、符号1は、母管であり、燃料タンク(図示外)側のフランジF1とエンジン(図示外)側のフランジF2の間をC重油等の燃料を燃料タンク(図示外)から供給するためのものである。なお、符号は従来例に示した部材と同じ部材は同じ符号で示した。
当該母管は、図1から明らかなように、フランジF1を起点として、下方に傾斜し、その後、緩やかに曲がり、ついで、他の機関までの燃料供給管を同様に加熱するために枝管2が分岐され、その後所定位置に設けられた第1のバルブ等の突起B1及び第2のバルブ等の突起B2を経て、前記燃料タンク(図示外)側のフランジF1に連なる構成のものである。また、前記枝管2には、分岐後の所定の位置にバルブ等の突起が設けられている。
このような母管1の形状から読み取られる母管の配置構成情報に基づき決定される熱媒トレース管の3次元データは、後述する熱媒トレース管図面作成の基礎資料となるものである。
本実施例における熱媒トレース管の図面を作成するには、まず、図1に示される形状・構造を有する母管の三次元データを母管の図面データから読み取り、しかる後に、当該母管の下側に当該熱媒トレース管を沿わせる場合の熱媒トレース管製作の図面を作成するというものであり、以下にその図面作成過程及びその後の熱媒トレース管の製作過程、船舶内布設及び設断熱材被覆過程を説明する。
(ステップ1)
母管の図面情報から母管の配置構成情報の読み取り工程
まず、図1に示されるような形状・構造を有する母管の図面情報から、当該母管の配置構成情報(口径・長さ・取付け位置・曲がり位置・フランジ位置・バルブ位置・枝管位置・バルブ面間距離L)を読み取る。すなわち、具体的には、母管の燃料タンク側フランジ位置を起点として、次の情報を読み取る。
a)母管の口径及び燃料タンク側フランジF1位置からの3次元に傾斜する傾斜角及び長さのデータを読み取る。
b)母管の曲がり部位置及びその曲がり状態を読み取る。
c)母管から分岐する枝管の位置及び方向・長さ、曲がり位置を読み取る。
d)前記枝管に設けられるバルブB3の位置及び大きさを読み取る。
e)母管に設けられる第1のバルブB1位置及び大きさを読み取る。
f)母管に設けられる第2のバルブB2位置及び大きさを読み取る。
g)母管のエンジン(図示外)側のフランジF2までの長さ及び形状を読み取る。
(ステップ2)
次に、読み取った母管の上記配置構成情報から熱媒トレース管の設計情報を決定する工程である。すなわち、読み取った母管の配置構成情報に対して、製作設置する熱媒トレース管を母管のどの位置に配置するかを決定し、その決定に基づいて、前記母管の三次元情報の基づいて、当該母管の配置構成に沿った熱媒トレース管の配置構成情報(口径・長さ・取付け位置・曲がり位置・フランジ位置・バルブ位置・枝管位置)に応じた熱媒トレース管の図面作成のための3次元データを作成する。なお、熱媒トレース管は、熱媒体を管内に流通させて母管を加熱するものであり、常に加熱する必要から、同一形状の往路と復路の管が二本で一組のペアとして構成される。基本的には、同じ形状の管構造で良いものである。
熱媒トレース管の3次元データは、前述の読み取られた母管の配置構成情報に基づき決定され、熱媒トレース管図面作成の基礎資料となるものである。
上述のように、通常は二本の平行する管であるが、図面作成の便宜から一本を基本として作成するものとして実施例を説明する。
次のように決定される。
A)母管の口径に基づいて、母管の燃料タンク側フランジ位置を起点として、熱媒トレース管の曲がり部の個数及びベンダーRを決定する。
B)熱媒トレース管の前記曲がり部の個数及びベンダーRの個数及びその曲がり部が二つある場合の「第1の曲がり部α」、「第2の曲がり部β」)とし、αとβの間の水平長さ「A」を決定する。
具体的には、前記「A]及び「R]は、図2(a)(b)及び図3に示すとおり決定される。すなわち、図2、図3に示すように、母管の口径が32mm以下の場合は、曲がり部の数は一つ、「A」の長さは0mmとし(図2(a)参照)、母管口径40mm以上の場合は、曲がり部を二つ(「第1の曲がり部α」、「第2の曲がり部β」)とし(図2(b)参照)、αとβの間の水平長さ「A」及び曲がり部のベンダーRは、図2及び図3に示すように決定する。ここに、図2(a)は、母管の口径が20〜32mmで、曲がりが一つの場合、同(b)は、
母管の口径が40〜125mmで、曲がりが二つある場合の上記α、β間の距離「A]及び各曲がりの曲率「R]の決定の仕方を示すものである。図3は、そのバリエーションを示している。
C)前記母管の枝管位置に当該枝管2の方向に沿って伸びる熱媒トレース管分岐管を前記母管枝管に沿って延伸するようにその方向を決定する。分岐方向は、母管枝管の延伸方向であっても良いし、または、分岐直後の枝管2にバルブB3が設けられている場合には、枝管の分岐の反対側から分岐させるようにしても良い。
D)前記母管の前記第1のバルブ位置にベンダーの掴み代を考慮した最小長さを略120mmまたは当該バルブのバルブ面間距離L1と同じ長さで前記母管から71mm離間した位置に直線部B1を決定する。
E)前記直線部B1の両端の曲がり部からベンダーの掴み代を考慮した最小水平長さを133mmに決定する。
F)前記母管の前記第2のバルブ位置にベンダーの掴み代を考慮した最小長さを略120mmまたは当該バルブのバルブ面間距離L2と同じ長さで前記母管から71mm離間した位置に直線部Bを決定する。
G)前記母管に沿って前記母管のエンジン側フランジ位置まで延伸させる。
H)前記母管の枝管についてバルブB3がある場合には、その枝管のバルブ位置にベンダーの掴み代を考慮した最小長さを略120mmまたは当該バルブB3のバルブ面間距離L3と同じ長さで前記母管から71mm離間した位置に直線部B3を決定する。
I)前記母管の枝管についてバルブB3がある場合には、さらに、前記直線部B3の両端の曲がり部からベンダーの掴み代を考慮した最小水平長さを133mmに決定する。
J)前記母管の枝管についてバルブB3がある場合には、前記枝管に沿って前記熱媒トレース管分岐管の終端フランジ位置まで延伸させる。
上記のステップA)ないしB)に示したステップの内容についてさらに詳細に説明する。
製作される熱媒トレース管には、前記母管に沿って曲がりを取るため、前述のような予め決められた曲がり部の配置構成とする。すなわち、基本的には、図2(a)(b)に示されるように、製作される熱媒トレース管には、前記母管に沿って曲がりをとるため、一つまたは二つの曲がり部を有して設けられる。図2(a)は、母管の口径32mm以下の場合に、熱媒トレース管の曲がりをとる場合で、この場合には、曲がり部は一つである。その母管口径によって、ベンダーRを図2に示すように決定する。同図(b)は、母管の口径40mm以上の場合は、曲がり部を二つ(「第1の曲がり部α」、「第2の曲がり部β」)とるようにし、そのαとβの間の水平長さ「A」及びα及びβのベンダーRは、図2に示すように決定する。このように母管の口径によって熱媒トレース管の曲がり部と曲がり部の水平長さAを決定することにより、母管の曲がり部に沿った熱媒トレース管とすることが可能となる。
図3は、前記母管の口径に基づいて、母管の燃料タンク側フランジ位置を起点として、熱媒トレース管の曲がり部の個数及びベンダーRを決定するバリエーションを示すものである。
上記のステップC)に示したステップの内容についてさらに詳細に説明する。
上述するように、前記母管1には、他の主発電機関や油清浄機への燃料供給のため、枝管2が設けられる。このため、当該枝管2の位置において、当該枝管2の方向に沿って伸びる熱媒トレース管分岐管15を前記枝管2に沿って分岐延伸させなければならない。さらに、母管枝管2には、それ自体途中にバルブやフランジ等の突起B3が設けられることがあり、熱媒トレース管分岐管15をそのまま直進させることができない場合もある。このような場合には、母管1の枝管2の分岐とは反対方向側から熱媒トレース管分岐管15を分岐させ、しかる後、180度反転させて、前記母管枝管2に沿って分岐延伸させるようにしても良いものである。なお、当該熱媒トレース管分岐管15も、枝管2を加熱するためには、熱媒体を循環させる必要があり、当該熱媒トレース管分岐管15は同一形状の二本の管構造からなる。したがって、便宜上、一本についてのみ説明した。
上記のステップD)、E)ないしF)、G)またはH)、I)に示したステップの内容についてさらに詳細に説明する。
また、前述のように、前記母管1や枝管2には、バルブ等の突起物B3が設けられることがあり、バルブ等の突起物B3が設けられている際には、そのバルブ等B3の位置で製作される熱媒トレース管11を母管1や枝管2あるいはバルブ等Bの突起物から所定距離だけ離間させて配置しなければならない。このため、バルブ近傍の熱媒トレース管11は、上述したように決定される。すなわち、図4に示すように、前記母管の前記バルブ等の位置にベンダーの掴み代を考慮した最小長さを略120mm(もし、当該バルブ等の大きさが120mmより大きければ、当該バルブのバルブ面間距離L1と同じ長さ)で、前記母管から71mm離間した位置に直線部Bを決定する。ついで、前記直線部Bの両端の曲がり部からベンダーの掴み代を考慮した最小水平長さを133mmをとり、当該133mm間で当該熱媒トレース管を母管に隣接するように形成する。ここで、図4は、母管1や枝管2にフランジやバルブ等の突起が存在する場合に、その突起を躱して、その突起から熱媒トレース管を所定距離だけ離間させる概略を示す図である。突起を躱した後は、エンジン側の熱媒トレース管を前記母管に沿って前記エンジン側フランジ位置まで延伸させる。
なお、これら熱媒トレース管近傍の直線Bの最小長さと曲がり部から曲がり部までの水平長さは、掴み代などベンダーの仕様が異なる場合には、適宜修正データを補充して異なる長さを決定するようにする。
(ステップ3)
上記情報に基づいて、熱媒トレース管の製作図面を描く工程である。
上記で決定された前記熱媒トレース管の配置構成情報に基づいて、媒熱トレース管の製作図面を描く。
上記のように、熱媒トレース管製作の3次元基礎データが決定されたら、それに基づいて、熱媒トレース管の図面を描く。
(ステップ4)
描かれた図面に基づいて「熱媒トレース管」を作成する。
上記のようにして得られた3次元データに基づいて、熱媒トレース管の図面が完成したら、しかる後、陸上の管工場のNC機械に同データを入力し、実際に熱媒トレース管を陸上工場等で加工・製作する。
(ステップ5)
熱媒トレース管が製作されたら、船舶構築現場に搬入し、母管の燃料タンク側フランジを起点位置として、母管に沿って所定の位置へ配設し、その後に母管と熱媒トレース管の全体を断熱材にて被覆を行なう。
図5は、完成した熱媒トレース管11を前記母管1に沿わせた布設した概念図である。
本発明者らは、上記実施例1を検討するうちに、前記母管と前記熱媒トレース管を一体に構成した熱媒トレース管付き船舶燃料供給管を案出するに至った。
図6は、本発明の熱媒トレース管付き船舶燃料供給管の一実施例である実施例2を示す概略図面である。図6(a)は本実施例2に係る一体型の熱媒トレース管付き船舶燃料供給管の概略図であり、同(b)は、同(a)のx−x断面における概略断面図を示すものである。
図6(a)(b)に示されるように、本実施例2に係る熱媒トレース管付き燃料供給管は、燃料管(以下「母管」という)の工作過程において、所定口径の熱媒トレース管用の鋼管を密着して接合しておくというものであり、母管のバルブ等の設置部分は予め切り離されて形成されるので、熱媒トレース管用の鋼管も当該部分にフランジを設けるようにしている。すなわち、図7に示すように、熱媒トレース管用の鋼管が密着された前記母管において、バルブ等の突起が設けられる位置には、当該母管に所定のフランジを設け、切り離し可能に形成されているので、密着する熱媒トレース管用鋼管においても、これに対応して、この位置に所定の間隔、例えば、前記バルブの大きさに対応して切断・離間され、切断端部は、母管から傾斜して離れ、その両端部には、それぞれ継手部材を設ける。
そして、このバルブ等の位置にベンダーの掴み代を考慮したの直線部lを有し、前記フランジに接続可能な開放コの字形の継ぎ手部材を接続する。図7は、母管の突起部における熱媒トレース管用鋼管を母管から離間させて接続可能にすることを示す概略図である。
該開放コの字形継ぎ手部材は、前記直線部lとして、前記バルブ等の位置におけるベンダーの掴み代を考慮して、最小長さを略120mm(もし、当該バルブ等の大きさが120mmより大きければ、当該バルブのバルブ面間距離L1と同じ長さ)の直線部lとし、さらに、前記直線部lの両端には、同様に、ベンダーの掴み代を考慮し、最小水平長さを133mm程度の傾斜部δを設け、前記母管から離反する形状となるように構成される。
図6において、符合1は母管、符号11は、熱媒トレース管用鋼管、符号21は、前記母管1から分岐する枝管である。また、図7において、符合1は母管、符号11は、熱媒トレース管用鋼管を示し、前記母管1は、前記熱媒トレース管用の鋼管11が密着接合される。また、符号12は、前記開放コの字形の継ぎ手部材、13は、該開放コの字形の継ぎ手部材12の両端に設けられるフランジ、14は、切断された前記熱媒トレース管用の管の端部に設けられるフランジである。
また、前記枝管21も本実施例2においては、分岐用の熱媒トレース管15、15が密着されて形成される。そして、前記枝管21にもバルブ等の突起が設けられるので、当該枝管21に密着する熱媒トレース管用鋼管15、15も、その位置において、分岐し、さらに前記バルブ等の突起に対するベンダーの掴み代を考慮した形状としなければならない。そこで、例えば、図8に示すように、分岐熱媒トレース管15は、下方に密着する熱媒トレース鋼管11の側部から分岐し、さらに下方に傾斜する形状とし、その傾斜部に前記開放コの字形継ぎ手部材12が接続されるようにして、当該枝管21に密着して接合された熱媒トレース管分岐管用鋼管15を通じて当該枝管21を加熱するようにする。なお、図8は、母管1の枝管2が存在する場合、その分岐位置において、分岐熱媒トレース管が熱媒トレース鋼管から分岐し、さらに前記開放コの字形継ぎ手部材12が接続される概略を示す図である。
このように一体型の熱媒トレース管付き船舶燃料供給管10は、陸上の管工場で製作でき、製作後に船舶構築現場に持ち込んで燃料タンク側フランジを燃料タンクから伸びる母管に接続し、エンジン側フランジを主機エンジンから伸びる母管1にそれぞれ接続し、また、熱媒トレース管11を熱媒ボイラー(図示外)に接続し、しかる後、全体を断熱材にて被覆を行なえば容易に母管1及び熱媒トレース管11を布設できる。
図1は、本実施例における前記第1のステップを実施するためのものであり、作成される熱媒トレース管図面を作成する基礎となる母管の形状・構造を示す図面である。 図2(a)は、母管の口径が20〜32mmで、曲がりが一つの場合、同(b)は、母管の口径が40〜125mmで、曲がりが二つある場合の上記曲がりα、曲がりβ間の距離「A]及び各曲がりの曲率「R]の決定の仕方を示す概略図である。 母管の口径が20〜32mmで、曲がりが一つの場合及び母管の口径が40〜125mmで、曲がりが二つある場合の曲がりα、曲がりβ間の距離「A]及び各曲がりの曲率「R]のバリエーションを示す図である。 図4は、母管1や枝管2にフランジやバルブ等の突起が存在する場合に、その突起を躱して、その突起から熱媒トレース管を所定距離だけ離間させる概略を示す図である。 図5は、完成した熱媒トレース管11を前記母管1に沿わせた布設した概念図である。 図6(a)は本実施例2に係る一体型の熱媒トレース管付き船舶燃料供給管の概略図であり、同(b)は、同(a)のx−x断面における概略断面図である。 図7は、母管の突起部における熱媒トレース管用鋼管を母管から離間させて接続可能にすることを示す概略図である。 図8は、母管1の枝管2が存在する場合、その分岐位置において、分岐熱媒トレース管が熱媒トレース鋼管から分岐し、さらに前記開放コの字形継ぎ手部材12が接続される概略を示す図である。 図9は、従来の蒸気トレース管によって母管を加熱するようにした概略を示す図である。
1・・・母管
2・・・枝管
3・・・断熱材
4・・・フランジまたはバルブ等
11・・・熱媒トレース管用鋼管
12・・・継ぎ手部材
13、14・・・フランジ
15・・・熱媒トレース管分岐管
21・・・枝管
101・・・蒸気トレース管
102・・・燃料油タンク
103・・・エンジン(主機)

Claims (3)

  1. 船舶の機関室内の燃料油管(以下「母管」と称する)に熱媒ボイラーから熱の供給を受ける熱媒トレース管であって、前記熱媒トレース管は、所定口径の鋼管を前記母管に密着して接合され、前記母管の端部フランジ近傍または母管の途中のバルブやフランジ等の突起位置近傍には、該鋼管は、切断され、かつ、前記母管より傾斜して離間して、その端部に接続用フランジが形成された母管一体型熱媒トレース管。
  2. 前記母管一体型熱媒トレース管は、前記母管の途中のバルブやフランジ等の突起位置近傍には、前記突起の大きさに対応して離間する継ぎ手部材を有し、かつ、当該継ぎ手部材は、母管から離れて設けられることを特徴とする請求項1に記載の母管一体型熱媒トレース管。
  3. 前記母管一体型熱媒トレース管において、前記母管の突起位置にその大きさに対応して離間する継ぎ手部材間には、掴み代を考慮したの直線部を有し、直線部両端に前記フランジに接続可能な開放コの字形の継ぎ手部材が接続されることを特徴とする請求項1に記載の母管一体型熱媒トレース管。
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