JP2010227111A - 遺伝子発現プロフィールを用いる、感染症の同定、モニタリング、および処置、ならびに感染症に関連する炎症状態の特徴付け - Google Patents

遺伝子発現プロフィールを用いる、感染症の同定、モニタリング、および処置、ならびに感染症に関連する炎症状態の特徴付け Download PDF

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Abstract

【課題】遺伝子発現プロフィールを用いる、感染症の同定、モニタリング、および処置、ならびに感染症に関連する炎症状態の特徴付けを提供すること。
【解決手段】本発明は、感染症にかかった被検体または感染症に関連した炎症状態を持つ被検体に関するプロフィール・データ・セットを、RNA源を提供する被検体の試料にもとづいて、決定するための方法を、種々の実施形態で提供する。この方法は、表1の少なくとも2つの構成要素に対応するRNAの量を測定するために増幅を用いることを含む。プロフィール・データ・セットは、各構成要素の基準(measure)から構成され、増幅は実質的に再現可能である測定条件下でおこなわれる。
【選択図】なし

Description

(発明の技術分野)
本発明は、遺伝子発現データの使用に関し、特に感染症を同定、モニタリング、および処置するために、また感染症に誘発されたかまたはそれに関連した被検体の炎症状態を特徴付けおよび評価するために、遺伝子発現データを用いることに関する。
(従来技術)
先行技術は、特定の状態の診断に役立つ特定のマーカーの有無を判断するために、遺伝子発現データを用い、いくつかの状況では、診断の精度または感度の増加を達成するために、特定の疾患マーカーの過剰発現についてのスコアの累積的な付加を、説明した。特定の患者の何らかの状態ならびに治療薬または栄養剤の種類および投薬量に対する患者の反応についての情報は、医療産業にとっての医療の効率という面からのみならず、患者にとって予後の改善および恩恵があることから、今日の臨床医学にとって重要な問題となった。
(発明の要旨)
第1の実施形態では、感染症にかかった被検体または感染症に関連した炎症状態を持つ被検体のプロフィール・データ・セットを、被検体から得た試料(RNA源を提供する試料)に基づいて決定するための方法が提供される。この方法は、表1の少なくとも2つの構成要素に対応するRNAの量を測定して、各構成要素の基準に到達させるために増幅を用いることを含み、プロフィール・データ・セットは、各構成要素の基準を含み、実質的に再現可能な測定条件下で増幅がおこなわれる。
また、被検体は、医学的標準的値と比較して白血球数の増加、体温の上昇、心拍数の上昇、および血圧の上昇もしくは減少の少なくとも1つを含む全身性感染の不確徴を持つものであってもよく、あるいは感染症に関連した炎症状態が、鈍的外傷または穿通性外傷、手術、心内膜炎、尿路感染、肺炎、あるいは歯科または婦人科の検査もしくは処置の少なくとも1つから生ずる炎症状態であってもよい。
別の実施形態では、実質的に再現可能な前記測定条件が5パーセントを上回る再現性の範囲内、または3パーセントを上回る再現性の範囲内であってもよい。またすべての構成要素の増幅効率が実質的に同程度であり、すべての構成要素の増幅効率が2パーセント以内、あるいは1パーセント未満である。そのような実施形態では、試料を、被検体から得た血液、血液分画、体液、細胞群、および組織からなる群から選択することが可能である。
別の実施形態では、RNA源を提供する被検体から得た試料に基づいて、該被検体での感染症または感染症に関連した炎症状態を、特徴づける方法が提供される。この方法は、複数のメンバーのプロフィール・データ・セットを評価することを含み、各々のメンバーは、構成要素の測定が全身性感染の不確徴の特徴づけを可能にするように選択された複数の構成要素からなる一つのパネル内の一つの異なるRNA構成要素の量の定量的基準であり、各構成要素に対するそのような基準が、実質的に再現性のある測定条件下で得られる。
また、前記被検体は、医学的標準的値と比較して白血球数の増加、体温の上昇、心拍数の上昇、および血圧の上昇もしくは減少の少なくとも1つを含む全身性感染の不確徴を持つものであってもよく、あるいは被検体が、鈍的外傷または穿通性外傷、手術、心内膜炎、尿路感染、肺炎、あるいは歯科または婦人科の検査もしくは処置の少なくとも1つから生じた炎症状態に関係している全身性感染の不確徴を持つものであってもよい。そのような実施形態では、前記評価が、前記プロフィール・データ・セットを前記パネルの基線プロフィール・データ・セットと比較することを、さらに含むものであってもよく、前記基線プロフィール・データ・セットが、特徴づけられる感染症または該感染症に関連した炎症状態に関連がある。
別の実施形態では、すべての構成要素の増幅効率が実質的に同程度であり、前記感染症または感染症に関連した炎症状態が微生物感染、より詳しくは細菌感染、または真核寄生生物感染、またはウイルス感染、または真菌感染、さもなければ全身性炎症反応症候群(SIRS)による。より詳しくは、前記感染症または感染症に関連した炎症状態が菌血症、ウイルス血症、または真菌血症によるもの、あるいは微生物のいずれかの種類に起因する敗血症による。また、前記感染症または感染症に関連した炎症状態が、被検体の部分的な組織に関するものであり、前記試料が前記部分的な組織とは異なる種類の組織または体液に由来するものであってもよい。
他の実施形態として、前記プロフィール・データ・セットをデジタル記憶媒体に格納することが挙げられ、前記プロフィール・データ・セットの格納は、データベース内に、前記プロフィール・データ・セットが1件分のレコードとして格納されることを含む。
さらに別の実施形態は、被検体での感染症または感染症に関連した炎症状態を、RNA源を提供する前記被検体から得た第1の試料に基づいて、評価するための方法を提供する。この方法は、前記第1の試料から、複数のメンバーを含む第1のプロフィール・データ・セットを導き出すステップであり、各々のメンバーは、構成要素の測定が感染症または感染症に関連した炎症状態の評価を可能にするように選択された複数の構成要素から構成される1枚のパネルにある異なるRNA構成要素の量の定量的基準であり、各構成要素に対するそのような基準が実質的に再現性のある測定条件下で得られるステップを含む。また、この方法は、前記パネルに対する較正されたプロフィール・データ・セットを生成するステップであり、前記較正されたプロフィール・データ・セットの各メンバーが前記第1のプロフィール・データ・セットの対応メンバーと前記パネルの基線プロフィール・データ・セットの対応メンバーとの関数であり、また前記基線プロフィール・データ・セットが、評価される前記感染症または感染症に関連した炎症状態と関連しているステップを有し、前記較正されたプロフィール・データ・セットが前記第1のプロフィール・データ・セットと前記基線プロフィール・データ・セットとの比較であることによって、前記被検体の前記感染症または感染症に関連した炎症状態の評価が得られる。
関連した実施形態では、前記被検体が、医学的標準的値と比較して白血球数の増加、体温の上昇、心拍数の上昇、および血圧の上昇もしくは減少の少なくとも1つを含む全身性感染の不確徴を呈するもの、あるいは前記感染症または炎症状態が、鈍的外傷または穿通性外傷、手術、心内膜炎、尿路感染、肺炎、あるいは歯科または婦人科の検査もしくは処置の少なくとも1つから生ずる炎症状態に関連し得る。
さらに、前記基線プロフィール・データ・セットが、前記第1の試料とは異なる環境下で同一の被検体から得た1種類以上の他の試料に由来するものであってよく、また前記環境が、(i)前記第1の試料が取られた時間、(ii)前記第1の試料が取られた部位、および(iii)前記第1の試料が取られた際の前記被検体の生物学的状態からなる群から選択されるものであってもよい。
また、前記第1の試料と前記1種類以上の他の試料とを取る間隔が少なくとも1ヶ月を超えてから、または前記第1の試料と前記1種類以上の他の試料とを取る間隔が少なくとも12ヶ月を超えてから、あるいは治療介入前もしくは治療介入後に、前記1種類以上の他の試料を取ることが可能である。
そのような実施形態では、前記第1の試料が前記被検体の血液に由来し、前記基線プロフィール・データ・セットが血液以外の前記被検体の組織または体液に由来するものであってもよい。あるいは、前記第1の試料が前記被検体の組織または体液に由来し、前記基線プロフィール・データ・セットが前記被検体の血液に由来するものであってもよい。
他の実施形態では、前記基線プロトフィール・データ・セットは、年齢、栄養学的既往歴、症状、臨床指標、投薬、身体活動、体重、および環境曝露のうちの少なくとも1つに関して、前記第1の試料が取られた時の前記被検体の生物学的状態とは異なる生物学的状態に、前記被検体がある時に取られた1種類以上の他の試料に由来するものであってもよく、また前記基線プロフィール・データ・セットが、1以上の異なる被検体から得た1種類以上の他の試料に由来するものであってもよい。
また、前記1以上の異なる被検体が、前記被検体と、年齢層、性別、民族性、地理学的位置、栄養学的既往歴、症状、臨床指標、投薬、身体活動、体重、および環境曝露のうちの少なくとも1つを共通して持つものであってもよい。他の実施形態では、前記臨床指標が1以上の異なる被検体の感染症または感染症に関連した炎症状態を評価するために用いられるものであってもよく、さらに少なくとも1種類以上の他の臨床指標と関連して較正されたプロフィール・データ・セットを解釈することが、さらに含まれるものであってもよく、前記少なくとも1種類の他の臨床指標が、血液化学、尿検査、X線もしくは他の放射線学的または代謝学的造影技術、他の化学的検定、ならびに理学的所見からなる群から選択される。
そのような実施形態では、前記感染症または感染症に関連した炎症状態が、微生物感染、細菌感染、真核寄生生物感染、ウイルス感染、真菌感染によるものであってもよく、あるいは前記感染症または感染症に関連した炎症状態が、全身性炎症反応症候群(SIRS)、または菌血症、ウイルス血症、もしくは真菌血症、さもなければ微生物のいずれかの種類に起因する敗血症によるものであってもよい。
さらに別の実施形態では、前記関数は、数学的関数であり、単純な差とは異なるもので、前記関数として、前記基線プロフィール・データ・セットの対応メンバーに対する前記第1のプロフィール・データ・セットの対応メンバーの比率の第2の関数、あるいは対数関数が挙げられる。関連した実施形態では、前記較正されたプロフィール・データ・セットの各メンバーが、D=F(1.1)−F(.9)でFは前記第2の関数とした場合に量Dを上回る量で異なる値を有するならば、生物学的意義を有する。そのような実施形態では、前記第1の試料の獲得および前記第1のプロフィール・データ・セットの定量が、第1の位置で実行され、第2の位置で、デジタル記憶媒体上に格納されたデータベースにアクセスするためにネットワークを使用して、前記較正されたプロフィール・データ・セットの生成がおこなわれ、データベースは、前記試料から定量化された第1のプロフィール・データ・セットを反映するために、更新されてもよい。また、ネットワークの使用が、グローバル・コンピュータ・ネットワークへのアクセスを含むものであってもよい。
関連した実施形態では、前記定量的基準が増幅によって決定され、前記測定条件は全ての構成要素についての増幅効率の差が約2パーセント未満であるか、あるいは約1パーセント未満である。
さらに別の実施形態は、RNA源を提供する被検体由来の第1の試料に基づいて、前記被検体の感染症または感染症に関連した炎症状態を指し示す指標を与える方法である。この方法は、前記第1の試料からプロフィール・データ・セットを導き出すステップを含み、前記プロフィール・データ・セットは複数のメンバーを含み、各メンバーは、前記構成要素の測定が全身性感染の不確徴を指し示すように選択された複数の構成要素からなる一つのパネル内の一つの異なるRNA構成要素の量の定量的基準であり、前記パネルが表1の遺伝子発現パネルの構成要素のうち少なくとも2つを含むステップと、前記プロフィール・データ・セットを導き出すステップで、実質的に再現性のある測定条件下で各々の構成要素に対してそのような基準を達成するステップと、前記プロフィール・データ・セットの少なくとも1つの基準から全身性感染の不確徴の少なくとも1つの基準へのマッピングを与える指数関数に、前記プロフィール・データ・セットからの少なくとも1つの基準を適用することで、前記被検体の前記感染症または感染症に関連した炎症状態に関係する指標を生成するステップと、を含む。
また、前記被検体が、医学的標準的値と比較して白血球数の増加、体温の上昇、心拍数の上昇、および血圧の上昇もしくは減少の少なくとも1つを含む全身性感染の不確徴を呈するものであってもよく、あるいは前記感染症または炎症状態が、鈍的外傷もしくは穿通性外傷、手術、心内膜炎、尿路感染、肺炎、または歯科もしくは婦人科の検査もしくは処置の少なくとも1つから生ずる炎症状態に関連してもよい。
関連した実施形態では、前記指数関数が、式:I = ΣC P(i)(式中、Iは指標、Mはプロフィール・データ・セットのメンバーiの値、Cは定数、およびP(i)はMが累乗される冪)を持つ複数の項の線形和として構成され、前記データ・セット内のメンバー数までの全ての整数の値iに対して、上記合計が形成される。また、前記値CおよびP(i)を、潜在クラス模型化等の統計的手法を用いて決定し、臨床的、実験的に導き出されたデータおよび前記全身性感染の不確徴に関係する任意の他のデータを含むデータと相関させる。その代わりとなりうる実施形態では、複数の被検体の関連したセットに関して決定された指数関数の標準的値が与えられ、前記標準的値に対して前記指標を解釈可能とする。前記標準的値を与えることは、前記標準的値が約1であるように前記指数関数を構成することを含むものであってもよく、あるいは前記標準的値を与えることは、前記標準的値が約0であり、0からの前記指数関数の偏差が標準偏差単位で表されるように、前記指数関数を構成することを含むものであってもよい。さらに別の実施形態では、前記複数の被検体の関連したセットは、共通して、年齢層、性別、民族性、地理学的位置、栄養学的既往歴、症状、臨床指標、投薬、身体活動、体重、および環境曝露のうちの少なくとも1つの特性を持ち、あるいは共通して、年齢層、性別、民族性、地理学的位置、栄養学的既往歴、症状、臨床指標、投薬、身体活動、体重、および環境曝露の少なくとも1つである特性が存在する。
他の実施形態では、臨床指標を用いて、前記較正されたプロフィール・データ・セットを少なくとも1種類の他の臨床指標に関連して解釈することによって前記複数の被検体の関連したセットの前記感染症または感染症に関連した炎症状態を評価することが可能であり、前記少なくとも1種類の他の臨床指標が、血液化学、尿検査、X線もしくは他の放射線学的または代謝学的造影技術、他の化学的検定、ならびに理学的所見からなる群から選択される。また、前記定量的基準が増幅によって決定されてもよく、前記測定条件は全ての構成要素についての増幅効率の差が約2パーセント未満またはその差が約1パーセント未満であり、実質的に再現可能な前記測定条件が5パーセントを上回る再現性の度合いの範囲内または3パーセントを上回る再現性の度合いの範囲内である。
そのような実施形態では、評価されている前記感染症または感染症に関連した炎症状態は、前記被検体の部分的な組織に関するものであり、前記第1の試料が前記部分的な組織のものとは異なるタイプの組織または体液に由来するもので、前記感染症または感染症に関連した炎症状態が微生物感染、より詳しくは細菌感染、さらに詳しくは真核寄生生物感染、ウイルス感染、真菌感染、または炎症状態が全身性炎症反応症候群(SIRS)によるものである。
別の実施形態は、少なくとも1つの他の試料から、少なくとも1つの他のプロフィール・データ・セットを導き出すステップであり、前記少なくとも1つの他のプロフィール・データ・セットは、複数のメンバーを含み、各メンバーは、構成要素の測定が全身性感染の不確徴を指し示すように選択された複数の構成要素からなる一つのパネル内の一つの異なるRNA構成要素の量の定量的基準であり、前記少なくとも1つの他の試料が、時点、栄養学的既往歴、症状、臨床指標、投薬、身体活動、体重、および環境曝露の少なくとも1つに関して、前記第1の試料のものとは異なる環境下で取られた、同一の被検体に由来するものである、ステップと、
前記第1の試料のものとは異なる環境下での前記被検体の前記感染症または感染症に関連した炎症状態に関係する少なくとも1つの他の指標を生成するように、前記少なくとも1つの他のプロフィール・データ・セットの前記少なくとも1つの基準から異なる環境下での前記感染症または感染症に関連した炎症状態の1つの基準へのマッピングを提供する指数関数に、前記少なくとも1つの他のプロフィール・データ・セット由来の少なくとも1つの基準を適用するステップと、
をさらに含む、指標を与える方法、
を提供する。
関連した実施形態として、前記指数関数が疾患状態、疾患重症度、または疾病経過を含む2、3、4、または5つの構成要素を持つ指標を与えることが挙げられる。また、前記指数関数が、式:I = ΣC P(i)(式中、Iは指標、Mはプロフィール・データ・セットのメンバーiの値、Cは定数、およびP(i)はMが累乗される冪)を持つ複数の項の線形和として構成され、前記データ・セット内のメンバー数までの全ての整数の値iに対して、上記合計が形成されるものであってもよく、前記値CおよびP(i)を、潜在クラス模型化等の統計的手法を用いて決定し、臨床的、実験的に導き出されたデータ、および前記全身性感染の不確徴に関係する任意の他のデータを含むデータと相関させる。
あるいは、複数の被検体の関連したセットに関連して決定された前記指数関数の標準的値を与えることで、前記少なくとも1つの他の指標が前記標準的値に関連して解釈可能となり得る。ここで、前記標準的値を与えることは、前記標準的値が約1であるように、もしくは前記標準的値が約0となるように、また0からの前記指数関数の偏差が標準偏差単位で表されるように、前記指数関数を構成することを含む。そのような実施形態として、血液化学、尿検査、X線もしくは他の放射線学的または代謝学的造影技術、他の化学的検定、ならびに理学的所見からなる群から選択される少なくとも1種類の他の臨床指標に関連して較正されたプロフィール・データ・セットを解釈することで、前記複数の被検体の関連したセットの感染症または感染症に関連した炎症状態を評価するために、臨床指標を用いることも挙げることが可能である。
他の実施形態にあるように、前記定量的基準が増幅によって決定されてもよく前記測定条件は全ての構成要素についての増幅効率の差が約2パーセント未満またはその差が約1パーセント未満であり、実質的に再現可能な前記測定条件が5パーセントを上回る再現性の度合いの範囲内または3パーセントを上回る再現性の度合いの範囲内である。
また、前記感染症または感染症に関連した炎症状態は、前記被検体の部分的な組織に関するものであり、前記第1の試料が前記部分的な組織のものとは異なるタイプの組織または体液に由来する。
さらに別の実施形態として、指標を与えるための方法が挙げられ、前記感染症または感染症に関連した炎症状態が、微生物感染、細菌感染、ウイルス感染、真菌感染、真核寄生生物感染によるものであるか、または炎症状態が全身性炎症反応症候群(SIRS)によるものであり、また複数の構成要素からなる前記パネルが、表1の少なくとも2つの構成要素を含む。
他の実施形態は、被検体の感染症または感染症に関連した炎症状態を、RNA源を提供する前記被検体由来の第1の試料に基づいて評価する方法を提供する。この方法は、前記第1の試料から第1のプロフィール・データ・セットを導き出すステップを含み、前記第1のプロフィール・データ・セットは複数のメンバーを含み、各々のメンバーは、構成要素の測定が感染症または感染症に関連した炎症状態の評価を可能にするように選択された複数の構成要素から構成される1枚のパネルにある異なるRNA構成要素の量の定量的基準であり、各構成要素に対するそのような基準が、実質的に再現性のある測定条件下で得られる。本方法は、また、前記パネルに対する較正されたプロフィール・データ・セットを生成するステップを含み、前記較正されたプロフィール・データ・セットの各メンバーが前記第1のプロフィール・データ・セットの対応メンバーと前記パネルの基線プロフィール・データ・セットの対応メンバーとの関数であり、さらに前記基線プロフィール・データ・セットの各々のメンバーは、前記パネルにある前記構成要素の一つの量の複数の被検体の関連したセットに関して決定される標準的な基準であり、また基線プロフィール・データ・セットは、評価される前記感染症または感染症に関連した炎症状態に関連し、前記較正されたプロフィール・データ・セットが前記第1のプロフィール・データ・セットと前記基線プロフィール・データ・セットとの比較であることから、前記被検体の前記感染症または感染症に関連した炎症状態の評価が提供される。
そのような実施形態では、前記被検体が、医学的標準的値と比較して白血球数の増加、体温の上昇、心拍数の上昇、および血圧の上昇もしくは減少の少なくとも1つを含む全身性感染の不確徴を呈してもよく、あるいは前記感染症または炎症状態が、鈍的外傷または穿通性外傷、手術、心内膜炎、尿路感染、肺炎、あるいは歯科または婦人科の検査もしくは処置の少なくとも1つから生ずる炎症状態に関連してもよい。
さらに、前記複数の被検体の関連したセットが、共通して、年齢層、性別、民族性、地理学的位置、栄養学的既往歴、症状、臨床指標、投薬、身体活動、体重、および環境曝露のうちの少なくとも1つの特性を持つ複数の健康な被検体からなるセットである。他の実施形態のように、前記定量的基準が増幅によって決定されてもよく、前記測定条件は全ての構成要素についての増幅効率の差が約2パーセント未満またはその差が約1パーセント未満であり、実質的に再現可能な前記測定条件が5パーセントを上回る再現性の度合いの範囲内または3パーセントを上回る再現性の度合いの範囲内である。
そのような実施形態では、前記評価されている前記感染症または感染症に関連した炎症状態は、前記被検体の部分的な組織に関するものであり、前記第1の試料が前記部分的な組織のものとは異なるタイプの組織または体液に由来し、また前記プロフィール・データ・セットをデジタル記憶媒体に格納することが可能であり、例えばデータベースに該データをレコードとして格納することが挙げられる。さらに、前記基線プロフィール・データ・セットが、前記第1の試料とは異なる環境下で同一の被検体から得た1種類以上の他の試料に由来するもので、前記第1の試料と前記1種類以上の他の試料とを取る間隔が少なくとも1ヶ月を超えてから、前記第1の試料と前記1種類以上の他の試料とを取る間隔が少なくとも12ヶ月を超えてから、あるいは治療介入前もしくは治療介入後に、前記1種類以上の他の試料を取る。また、前記第1の試料が前記被検体の血液に由来し、前記基線プロフィール・データ・セットが血液以外の前記被検体の組織または体液に由来するか、あるいは前記第1の試料が前記被検体の組織または体液に由来し、前記基線プロフィール・データ・セットが血液に由来する。
さらに別の実施形態は、被検体の感染症または感染症に関連した炎症状態を、前記被検体の第1の試料と所定の指標細胞群に由来する第2の試料とに基づいて評価する方法を提供するもので、これらの試料はRNA源を提供する。この方法は、前記第1の試料またはその一部分を前記所定の指標細胞群に適用するステップを含む。この方法は、また、前記第2の試料から第1のプロフィール・データ・セットを導き出すステップであり、前記第1のプロフィール・データ・セットは複数のメンバーを含み、各々のメンバーは、構成要素の測定が全身性の不確徴の測定を可能にするように選択された複数の構成要素から構成される1枚のパネルにある異なるRNAまたはタンパク質構成要素の量の定量的基準であり、各構成要素に対するそのような基準が、実質的に再現性のある測定条件下で得られる、ステップと、前記パネルに対する較正されたプロフィール・データ・セットを生成するステップであり、前記較正されたプロフィール・データ・セットの各メンバーが、前記第1のプロフィール・データ・セットの対応メンバーと前記パネルの基線プロフィール・データ・セットの対応メンバーとの関数であり、さらに前記基線プロフィール・データ・セットの各々のメンバーは、前記パネルにある前記構成要素の一つの量の複数の被検体の関連したセットに関して決定される標準的な基準であり、また基線プロフィール・データ・セットは、評価される前記感染症または感染症に関連した炎症状態に関連する、ステップとを有し、前記較正されたプロフィール・データ・セットが前記第1のプロフィール・データ・セットと前記基線プロフィール・データ・セットとの比較であることから、前記被検体の前記感染症または感染症に関連した炎症状態の評価が提供される。
関連した実施形態では、前記被検体が、医学的標準的値と比較して白血球数の増加、体温の上昇、心拍数の上昇、および血圧の上昇もしくは減少の少なくとも1つを含む全身性感染の不確徴を呈するものであってもよく、あるいは前記感染症または炎症状態が、鈍的外傷または穿通性外傷、手術、心内膜炎、尿路感染、肺炎、あるいは歯科または婦人科の検査もしくは処置の少なくとも1つから生ずる炎症状態に関連してもよく、そして前記複数の被検体の関連したセットは、健康な被検体のセットである。
また、前記複数の被検体の関連したセットは、共通して、年齢層、性別、民族性、地理学的位置、栄養学的既往歴、症状、臨床指標、投薬、身体活動、体重、および環境曝露のうちの少なくとも1つの特性を持つ。あるいは、臨床指標を用いて、前記較正されたプロフィール・データ・セットを少なくとも1種類の他の臨床指標に関連して解釈して、前記複数の被検体の関連したセットの感染症または感染症に関連した炎症状態を評価してもよく、前記少なくとも1種類の他の臨床指標が、血液化学、尿検査、X線もしくは他の放射線学的または代謝学的造影技術、他の化学的検定、ならびに理学的所見からなる群から選択される。
他の実施形態と同様に、前記定量的基準が増幅によって決定され、前記測定条件は全ての構成要素についての増幅効率の差が約2パーセント未満またはその差が約1パーセント未満であり、実質的に再現可能な前記測定条件が5パーセントを上回る再現性の度合いの範囲内または3パーセントを上回る再現性の度合いの範囲内である。また、評価されている前記感染症は、前記被検体の部分的な組織に関するもので、前記第1の試料が前記部分的な組織のものとは異なるタイプの組織または体液に由来し、さらに前記感染症または感染症に関連した炎症状態は微生物感染である。
関連した実施形態では、前記基線プロフィール・データ・セットが、前記第1の試料とは異なる環境下で同一の被検体から得た1種類以上の他の試料に由来するもので、前記第1の試料と前記1種類以上の他の試料とを取る間隔が少なくとも1ヶ月を超えてから、前記第1の試料と前記1種類以上の他の試料とを取る間隔が少なくとも12ヶ月を超えてから、あるいは治療介入前もしくは治療介入後に、前記1種類以上の他の試料を取る。そのような実施形態では、前記第1の試料が前記被検体の血液に由来し、前記基線プロフィール・データ・セットが血液以外の前記被検体の組織または体液に由来するか、あるいは前記第1の試料が前記被検体の組織または体液に由来し、前記基線プロフィール・データ・セットが血液に由来する。
本発明の別の実施形態では、前記第1の因子が投与された標的細胞群に由来し、かつRNA源を提供する試料に基づき、第1の因子によって影響を受けた標的細胞群の感染症または感染症に関連した炎症状態を評価する方法が示される。この方法は、前記試料から第1のプロフィール・データ・セットを導き出すステップであり、前記第1のプロフィール・データ・セットは複数のメンバーを含み、各々のメンバーは、構成要素の測定が、前記第1の因子による影響を受けた感染症または感染症に関連した炎症状態の評価を可能にするように選択された複数の構成要素から構成される1枚のパネルにある異なるRNA構成要素の量の定量的基準であり、各構成要素に対するそのような基準が、実質的に再現性のある測定条件下で得られる、ステップと、前記パネルに対する較正されたプロフィール・データ・セットを生成するステップであり、前記較正されたプロフィール・データ・セットの各メンバーが、前記第1のプロフィール・データ・セットの対応メンバーと前記パネルの基線プロフィール・データ・セットの対応メンバーとの関数であり、さらに前記基線データ・セットの各々のメンバーは、前記パネルにある前記構成要素の一つの量の複数の標的細胞群の関連したセットに関して決定される標準的な基準であり、また基線プロフィール・データ・セットは、評価される前記感染症または感染症に関連した炎症状態に関連する、ステップとを有し、前記較正されたプロフィール・データ・セットが前記第1のプロフィール・データ・セットと前記基線プロフィール・データ・セットとの比較であることから、前記第1の因子による影響を受けた前記標的細胞群の前記感染症または感染症に関連した炎症状態の評価が提供される。前記標的細胞群は、医学的標準的値と比較して白血球数の増加、体温の上昇、心拍数の上昇、および血圧の上昇もしくは減少の少なくとも1つを含む全身性感染の不確徴を呈するものであってもよい。前記感染症または感染症に関連した炎症状態が、鈍的外傷または穿通性外傷、手術、心内膜炎、尿路感染、肺炎、あるいは歯科または婦人科の検査もしくは処置の少なくとも1つから生ずる炎症状態に関連してもよい。前記複数の標的細胞群の関連したセットが、複数の健康な標的細胞群のセットであってもよい。あるいは、前記複数の標的細胞群の関連したセットは、共通して、年齢層、性別、民族性、地理学的位置、栄養学的既往歴、症状、臨床指標、投薬、身体活動、体重、および環境曝露のうちの少なくとも1つの特性を持つものであってもよい。そのような場合、臨床指標を用いて、前記複数の標的細胞群の関連したセットの感染症または感染症に関連した炎症状態を評価してもよく、この方法は、少なくとも1種類の他の臨床指標と関連して前記較正されたプロフィール・データ・セットを解釈することをさらに含むもので、前記少なくとも1種類の他の臨床指標が、血液化学、尿検査、X線もしくは他の放射線学的または代謝学的造影技術、他の化学的検定、ならびに理学的所見からなる群から選択されるものであってもよい。前記定量的基準を、増幅によって決定することが可能であり、前記測定条件は全ての構成要素についての増幅効率の差が約2パーセント未満であり、あるいは約1パーセント未満である。実質的に再現可能な前記測定条件が、5パーセントを上回る、あるいは3パーセントを上回る再現性の度合いの範囲内であってもよい。また、前記評価されている前記感染症または感染症に関連した炎症状態は、前記被検体の部分的な組織に関するものであってもよく、前記第1の試料が前記部分的な組織のものとは異なるタイプの組織または体液に由来する。また、前記感染症または感染症に関連した炎症状態が微生物感染、細菌感染、真核寄生生物感染、ウイルス感染、真菌感染、全身性炎症反応症候群(SIRS)、菌血症、ウイルス血症、真菌血、または任意の種類の微生物による敗血症によるものであってもよい。本方法の関連した実施形態は、前記プロフィール・データ・セットをデジタル記憶媒体に格納することをさらに含むものであってもよく、前記プロフィール・データ・セットの格納は、データベース内に、前記プロフィール・データ・セットを1件分のレコードとして格納することを含むものであってもよい。この実施形態は、前記第1の試料が前記被検体の血液に由来し、前記基線プロフィール・データ・セットが血液以外の前記被検体の組織または体液に由来するという、制限を有するものであってもよい。あるいは、前記第1の試料が前記被検体の組織または体液に由来するもので、前記基線プロフィール・データ・セットが血液に由来するものであってもよい。同様に、前記基線プロフィール・データ・セットは、前記第1の試料とは異なる環境下で得られた同一の被検体から得た1つ以上の他の試料に由来するものであってもよい。1つ以上のそのような他の試料を、治療介入前もしくは治療介入後、あるいは初めの試料とその試料との間に少なくとも1ヶ月の間がある時間間隔にわたって、取ることが可能である。
本発明の他の実施形態は、第2の因子によって影響を受けた標的細胞群の感染症または感染症に関連した炎症状態に関連して、第1の因子によって影響を受けた標的細胞群の感染症または感染症に関連した炎症状態を、前記第1の因子が投与された前記標的細胞群に由来し、かつRNA源を提供する第1の試料と、前記第2の因子が投与された前記標的細胞群に由来し、かつRNA源を提供する第2の試料と、に基づいて評価する方法に関する。そのような方法は、前記第1の試料から第1のプロフィール・データ・セットを導き出し、かつ前記第2の試料から第2のプロフィール・データ・セットを導き出すステップであり、前記第1のプロフィール・データ・セットおよび前記第2のプロフィール・データ・セットは、複数のメンバーを含み、各々のメンバーは、構成要素の測定が、前記第2の因子に関連して前記第1の因子に影響された感染症または感染症に関連した炎症状態の評価を可能にするように選択された複数の構成要素から構成される1枚のパネルにある異なるRNA構成要素の量の定量的基準であり、各構成要素に対するそのような基準が、実質的に再現性のある測定条件下で得られる、ステップと、前記パネルに対して第1の較正プロフィール・データ・セットと第2の較正プロフィール・データ・セットとを生成するステップであり、(i)前記第1の較正プロフィール・データ・セットの各メンバーは、前記第1のプロフィール・データ・セットの対応メンバーと前記パネルの基線プロフィール・データ・セットの対応メンバーとの関数であり、(ii)前記第2の較正プロフィール・データ・セットの各メンバーは、前記第2のプロフィール・データ・セットの対応メンバーと前記基線プロフィール・データ・セットの対応メンバーとの関数であり、前記基線データ・セットの各メンバーは、複数の被検体の関連したセットに関して決定された前記パネルの複数の構成要素のうちの一つの量の標準的な基準であり、さらに前記基線プロフィール・データ・セットは、評価される前記感染症または感染症に関連した炎症状態に関連している、ステップとを有し、前記第1および第2の較正プロフィール・データ・セットが、前記第1のプロフィール・データ・セットと前記基線プロフィール・セットとの比較ならびに前記第2のプロフィール・データ・セットと前記基線プロフィール・データ・セットとの比較であることから、前記第2の因子によって影響を受けた前記標的細胞群の感染症または感染症に関連した炎症状態に関連して、前記第1の因子によって影響を受けた前記標的細胞群の感染症または感染症に関連した炎症状態の評価が与えられる。前記標的細胞群は、医学的標準的値と比較して白血球数の増加、体温の上昇、心拍数の上昇、および血圧の上昇もしくは減少の少なくとも1つを含む全身性感染の不確徴を呈するものあってもよい。同様に、前記標的細胞群は、鈍的外傷または穿通性外傷、手術、心内膜炎、尿路感染、肺炎、あるいは歯科または婦人科の検査もしくは処置の少なくとも1つから生ずる炎症状態に関連した全身性感染の不確徴を呈するものであってもよい。前記第1の因子が第1の薬物であり、また前記第2の因子が第2の薬物であってもよい。前記第1の因子が薬物であり、また前記第2の因子が複合混合物または栄養補助食品であってもよい。前記定量的基準が増幅によって決定され、前記測定条件は全ての構成要素についての増幅効率の差が約2パーセント未満、あるいは約1パーセント未満であってもよい。実質的に再現可能な前記測定条件が、5パーセントを上回る、あるいは3パーセントを上回る再現性の度合いの範囲内であってもよい。また、前記評価されている前記感染症または感染症に関連した炎症状態は、前記被検体の部分的な組織に関するものであってもよく、前記第1の試料が前記部分的な組織のものとは異なるタイプの組織または体液に由来する。また、前記感染症または感染症に関連した炎症状態が微生物感染、細菌感染、真核寄生生物感染、ウイルス感染、真菌感染、全身性炎症反応症候群(SIRS)、菌血症、ウイルス血症、真菌血、または任意の種類の微生物による敗血症によるものであってもよい。この方法は、前記第1および第2のプロフィール・データ・セットをデジタル記憶媒体に格納するステップを、さらに含むものであってもよい。前記第1および第2のプロフィール・データ・セットを格納するステップは、各データ・セットをレコードとしてデータベースに格納することを、さらに含むものであってもよい。前記基線プロフィール・データ・セットが、前記第1の試料とは異なる環境下で同一の被検体から得た1種類以上の他の試料に由来するもの、あるいは第2の試料のそれらとは異なるものであってもよい。前記第1の試料が前記被検体の血液に由来し、前記基線プロフィール・データ・セットが血液以外の前記被検体の組織または体液に由来するものであってもよい。前記第1の試料が前記被検体の組織または体液に由来し、前記基線プロフィール・データ・セットが血液に由来するものであってもよい。
本発明のさらに別の実施形態では、被検体に由来し、かつRNA源を提供する前記第1の試料に基づいて、全身性感染の不確徴を持つ前記被検体の炎症状態を示す指標を与える方法が示される。この方法は、前記第1の試料からプロフィール・データ・セットを導き出すステップであり、前記プロフィール・データ・セットが複数のメンバーを含み、各メンバーが、前記構成要素の測定が前記炎症状態を示すように選択された複数の構成要素から構成される1枚のパネルにある異なるRNA構成要素の量の定量的基準であり、前記パネルが表1の遺伝子発現パネルの構成要素のうち少なくとも2つを含む、ステップと、前記プロフィール・データ・セットを導き出すステップで、実質的に再現性のある測定条件下で各々の構成要素に対してそのような基準を達成するステップと、前記プロフィール・データ・セットから得た少なくとも1つの基準を、前記プロフィール・データ・セットの少なくとも1つの基準から前記炎症状態の少なくとも1つの基準へのマッピングを与える指数関数に適用することで、前記試料の炎症状態に関連した指標を生成するステップとを有し、前記指数関数は、前記パネルの基線プロフィール・データ・セットからのデータを使用し、前記基線データ・セットの各メンバーは、前記パネルの構成要素の一つの量の、複数の被検体の関連したセットに関して決定された標準的な基準であり、前記基線データ・セットが、評価すべき前記炎症状態と関連している。前記被検体が、医学的標準的値と比較して白血球数の増加、体温の上昇、心拍数の上昇、および血圧の上昇もしくは減少の少なくとも1つを含む全身性感染の不確徴を呈するものであってもよい。あるいは、前記全身性感染の不確徴は、鈍的外傷または穿通性外傷、手術、心内膜炎、尿路感染、肺炎、あるいは歯科または婦人科の検査もしくは処置の少なくとも1つから生じた炎症状態に関連している。指数関数に適用される前記プロフィール・データ・セットの少なくとも1つの基準が、2つ、3つ、4つ、または5つであってもよい。
さらに別の実施形態は、感染症にかかった被検体または感染症に関連した炎症状態を持つ被検体への治療介入を導くために指標を用いる方法を提供する。この方法は、上記した実施形態のいずれかにもとづく指標を提供するステップと、前記指標を、複数の被検体の関連したセットに関して決定された前記指標の標準的値と比較して差を求めるステップと、前記指標と前記指標の標準的値との差を用いて、治療介入を導くステップとを有し、前記治療介入は、微生物特異的治療、細菌特異的治療、真菌特異的治療、またはウイルス特異的治療であり、あるいは真核寄生生物特異的治療である。
別の実施形態は、感染症にかかった被検体または感染症に関連した炎症状態を持つ被検体の対象とする病原体のクラス内の病原体の種類を、前記被検体由来であり、かつRNA源を提供する少なくとも1つの試料に基づいて、区別する方法を提供する。この方法は、前記被検体に対して少なくとも1つのプロフィール・データ・セットを決定するステップと、前記プロフィール・データ・セットを、前記対象とする病原体の前記クラス内の複数の試料の少なくとも1つの関連したセットに関連して決定された少なくとも1つの基線プロフィール・データ・セットと比較して、差を求めるステップと、前記差を用いて、前記被検体に対する前記少なくとも1つのプロフィール・データ・セット内の前記病原体の種類を、前記少なくとも1つの基線プロフィール・データ・セットの前記病原体のクラスから区別する、ステップとを有し、前記病原体のクラスが微生物である。あるいは、前記クラスの病原体は細菌であり、グラム陽性細菌病原体をグラム陰性細菌病原体と区別するために、前記差が用いられる。あるいは、前記クラスの病原体は真菌であり、急性Candida病原体を慢性Candida病原体と区別するために、前記差が用いられる。より詳しくは、前記クラスの病原体はウイルスであり、DNAウイルス病原体をRNAウイルス病原体と区別するために、前記差が用いられ、あるいは、前記クラスの病原体はウイルスであり、ライノウイルス病原体をインフルエンザ病原体と区別するために、前記差が用いられる。さらに詳しくは、前記クラスの病原体は、真核寄生生物であり、プラズモディウム寄生虫病原体をトリパノソーマの病原体と区別するために、前記差が用いられる。
さらに別の実施形態は、感染症にかかった被検体または感染症に関連した炎症状態を持つ被検体の対象とする病原体のクラス内の病原体の種類を、前記被検体の少なくとも1つの試料に基づいて、区別するために指標を用いる方法を提供する。この方法は、前記被検体についてすでに開示した実施形態のいずれかに基づいて少なくとも1つの指標を提供するステップと、前記少なくとも1つの指標を、複数の被検体の少なくとも1つの関連したセットに関連して決定された前記指標の少なくとも1つの標準的値と比較して、少なくとも1つの差を得るステップと、前記少なくとも1つの指標と前記指標に対する前記少なくとも1つの標準的値との前記少なくとも1つの差を用いて、前記病原体のクラスに由来する前記病原体の種類を区別するステップとを含む。
本発明はまた、以下の項目を提供する。
(項目1)
感染症にかかった被検体または感染症に関連した炎症状態を持つ被検体のプロフィール・データ・セットを、RNA源を提供する被検体から得た試料に基づいて決定するための方法であって、
表1の少なくとも2つの構成要素に対応するRNAの量を測定して、各構成要素の基準に到達させるために増幅を用いることを含み、
前記プロフィール・データ・セットは、各構成要素の基準を含み、実質的に再現可能な測定条件下で増幅がおこなわれる、プロフィール・データ・セットを決定するための方法。
(項目2)
前記被検体が、医学的標準的値と比較して白血球数の増加、体温の上昇、心拍数の上昇、および血圧の上昇または減少の少なくとも1つを含む全身性感染の不確徴を持つ、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記感染症に関連した炎症状態が、鈍的外傷または穿通性外傷、手術、心内膜炎、尿路感染、肺炎、あるいは歯科または婦人科の検査もしくは処置の少なくとも1つから生ずる炎症状態である、項目1に記載の方法。
(項目4)
実質的に再現可能な前記測定条件が5パーセントを上回る再現性の範囲内である、項目1に記載のプロフィール・データ・セットを決定するための方法。
(項目5)
実質的に再現可能な前記測定条件が3パーセントを上回る再現性の範囲内である、項目1に記載のプロフィール・データ・セットを決定するための方法。
(項目6)
すべての構成要素の増幅効率が実質的に同程度である、項目1に記載のプロフィール・データ・セットを決定するための方法。
(項目7)
前記すべての構成要素の増幅効率が2パーセント以内である、項目6に記載のプロフィール・データ・セットを決定するための方法。
(項目8)
前記すべての構成要素の増幅効率が1パーセント未満である、項目6に記載のプロフィール・データ・セットを決定するための方法。
(項目9)
前記試料が前記被検体から得た血液、血液分画、体液、細胞群、および組織からなる群から選択される、項目1〜8のいずれかに記載の方法。
(項目10)
RNA源を提供する被検体から得た試料に基づいて、該被検体での感染症または感染症に関連した炎症状態を、特徴づける方法であって、
複数のメンバーのプロフィール・データ・セットを評価することを含み、各々のメンバーは、構成要素の測定が全身性感染の不確徴の特徴づけを可能にするように選択された複数の構成要素からなる一つのパネル内の一つの異なるRNA構成要素の量の定量的基準であり、各構成要素に対するそのような基準が、実質的に再現性のある測定条件下で得られる、方法。
(項目11)
前記被検体が、医学的標準的値と比較して白血球数の増加、体温の上昇、心拍数の上昇、および血圧の上昇もしくは減少の少なくとも1つを含む全身性感染の不確徴を持つ、項目10に記載の方法。
(項目12)
被検体が、鈍的外傷または穿通性外傷、手術、心内膜炎、尿路感染、肺炎、あるいは歯科または婦人科の検査もしくは処置の少なくとも1つから生じた炎症状態に関係している全身性感染の不確徴を持つ、項目10に記載の方法。
(項目13)
前記評価が、前記プロフィール・データ・セットを前記パネルの基線プロフィール・データ・セットと比較することを、さらに含み、前記基線プロフィール・データ・セットが、特徴づけられる感染症または該感染症に関連した炎症状態に関連がある、項目10に記載の、被検体での感染症または感染症に関連した炎症状態を特徴づけるための方法。
(項目14)
すべての構成要素の増幅効率が実質的に同程度である、項目10に記載の、被検体での感染症または感染症に関連した炎症状態を特徴づけるための方法。
(項目15)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が微生物感染による、項目10に記載の方法。
(項目16)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が細菌感染による、項目10に記載の方法。
(項目17)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が真核寄生生物感染による、項目10に記載の方法。
(項目18)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態がウイルス感染による、項目10に記載の方法。
(項目19)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が真菌感染による、項目10に記載の方法。
(項目20)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が全身性炎症反応症候群(SIRS)による、項目10に記載の方法。
(項目21)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が菌血症、ウィルス血症、または真菌血症による、項目10に記載の方法。
(項目22)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が微生物のいずれかの種類に起因する敗血症による、項目10に記載の方法。
(項目23)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が、被検体の部分的な組織に関するものであり、前記試料が前記部分的な組織とは異なる種類の体液の組織に由来する、項目10に記載の方法。
(項目26)
前記プロフィール・データ・セットをデジタル記憶媒体に格納することをさらに含む、項目1〜9のいずれかに記載の方法。
(項目27)
前記プロフィール・データ・セットの格納は、データベース内に、前記プロフィール・データ・セットが1件分のレコードとして格納されることを含む、項目26に記載の方法。
(項目28)
被検体での感染症または感染症に関連した炎症状態を、RNA源を提供する前記被検体から得た第1の試料に基づいて、評価するための方法であって、
前記第1の試料から、複数のメンバーを含む第1のプロフィール・データ・セットを導き出すステップであり、各々のメンバーは、構成要素の測定が感染症または感染症に関連した炎症状態の評価を可能にするように選択された複数の構成要素から構成される1枚のパネルにある異なるRNA構成要素の量の定量的基準であり、各構成要素に対するそのような基準が実質的に再現性のある測定条件下で得られるステップと、
前記パネルに対する較正されたプロフィール・データ・セットを生成するステップであり、前記較正されたプロフィール・データ・セットの各メンバーが前記第1のプロフィール・データ・セットの対応メンバーと前記パネルの基線プロフィール・データ・セットの対応メンバーとの関数であり、また前記基線プロフィール・データ・セットが、評価される前記感染症または感染症に関連した炎症状態と関連しているステップと、
を有し、
前記較正されたプロフィール・データ・セットが前記第1のプロフィール・データ・セットと前記基線プロフィール・データ・セットとの比較であることによって、前記被検体の前記感染症または感染症に関連した炎症状態の評価が得られる、方法。
(項目29)
前記被検体が、医学的標準的値と比較して白血球数の増加、体温の上昇、心拍数の上昇、および血圧の上昇もしくは減少の少なくとも1つを含む全身性感染の不確徴を呈する、項目28に記載の方法。
(項目30)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が、鈍的外傷または穿通性外傷、手術、心内膜炎、尿路感染、肺炎、あるいは歯科または婦人科の検査もしくは処置の少なくとも1つから生ずる炎症状態である、項目28に記載の方法。
(項目31)
前記基線プロフィール・データ・セットが、前記第1の試料とは異なる環境下で同一の被検体から得た1種類以上の他の試料に由来する、項目28に記載の方法。
(項目32)
前記環境が、(i)前記第1の試料が取られた時間、(ii)前記第1の試料が取られた部位、および(iii)前記第1の試料が取られた際の前記被検体の生物学的状態からなる群から選択される、項目31に記載の方法。
(項目33)
前記第1の試料と前記1種類以上の他の試料とを取る間隔が少なくとも1ヶ月を超えてから、前記1種類以上の他の試料が取られる、項目31に記載の方法。
(項目34)
前記第1の試料と前記1種類以上の他の試料とを取る間隔が少なくとも12ヶ月を超えてから、前記1種類以上の他の試料が取られる、項目31に記載の方法。
(項目35)
治療介入前に、前記1種類以上の他の試料が取られる、項目31に記載の方法。
(項目36)
治療介入後に、前記1種類以上の他の試料が取られる、項目31に記載の方法。
(項目37)
前記第1の試料が前記被検体の血液に由来し、前記基線プロフィール・データ・セットが血液以外の前記被検体の組織または体液に由来する、項目28に記載の方法。
(項目38)
前記第1の試料が前記被検体の組織または体液に由来し、前記基線プロフィール・データ・セットが血液に由来する、項目28に記載の方法。
(項目39)
年齢、栄養学的既往歴、症状、臨床指標、投薬、身体活動、体重、および環境曝露のうちの少なくとも1つに関して、前記基線プロトフィール・データ・セットが、前記第1の試料が取られた時の前記被検体の生物学的状態とは異なる生物学的状態に、前記被検体がある時に取られた1種類以上の他の試料に由来する、項目31に記載の方法。
(項目40)
前記基線プロフィール・データ・セットが、1以上の異なる被検体から得た1種類以上の他の試料に由来する、項目28に記載の方法。
(項目41)
前記1以上の異なる被検体が、前記被検体と、年齢層、性別、民族性、地理学的位置、栄養学的既往歴、症状、臨床指標、投薬、身体活動、体重、および環境曝露のうちの少なくとも1つを共通して持つ、項目40に記載の方法。
(項目42)
前記臨床指標が少なくとも1種類以上の他の被検体の感染症または感染症に関連した炎症状態を評価するために用いられ、少なくとも1種類以上の他の臨床指標のコンテクストで、前記較正されたプロフィール・データ・セットを解釈することが、さらに含まれる、項目41に記載の方法。
(項目43)
前記少なくとも1種類の他の臨床指標が、血液化学、尿検査、X線もしくは他の放射線学的または代謝学的造影技術、他の化学的検定、ならびに理学的所見からなる群から選択される、項目42に記載の方法。
(項目44)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が微生物感染である、項目28に記載の方法。
(項目45)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が細菌感染である、項目28に記載の方法。
(項目46)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が真核寄生生物感染である、項目28に記載の方法。
(項目47)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態がウイルス感染である、項目28に記載の方法。
(項目48)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が真菌感染である、項目28に記載の方法。
(項目49)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が、全身性炎症反応症候群(SIRS)である、項目28に記載の方法。
(項目50)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が菌血症、ウイルス血症、または真菌血症である、項目28に記載の方法。
(項目51)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が微生物のいずれかの種類に起因する敗血症である、項目28に記載の方法。
(項目52)
前記関数が数学的関数であり、単純な差とは異なる、項目28に記載の方法。
(項目53)
前記関数が、前記基線プロフィール・データ・セットの対応メンバーに対する前記第1のプロフィール・データ・セットの対応メンバーの比率の第2の関数である、項目52に記載の方法。
(項目54)
前記関数が対数関数である、項目53に記載の方法。
(項目55)
前記較正されたプロフィール・データ・セットの各メンバーが、D=F(1.1)−F(.9)でFは前記第2の関数とした場合に量Dを上回る量で変化する値を有するならば、生物学的意義を有する、項目53に記載の方法。
(項目56)
前記第1の試料の獲得および前記第1のプロフィール・データ・セットの定量が、第1の位置で実行され、前記較正されたプロフィール・データの生成が、第2の位置でデジタル記憶媒体上に格納されたデータベースにアクセスするためにネットワークを使用することを含む、項目28に記載の方法。
(項目57)
前記試料から定量化された第1のプロフィール・データ・セットを反映するために、前記データベースを更新することをさらに含む、項目56に記載の方法。
(項目58)
ネットワークを使用することが、グローバル・コンピュータ・ネットワークへのアクセスを含む、項目56に記載の方法。
(項目59)
前記定量的基準が増幅によって決定され、前記測定条件は全ての構成要素についての増幅効率の差が約2パーセント未満である、項目28に記載の方法。
(項目60)
前記定量的基準が増幅によって決定され、前記測定条件は全ての構成要素についての増幅効率の差が約1パーセント未満である、項目28に記載の方法。
(項目61)
RNA源を提供する被検体由来の第1の試料に基づいて、前記被検体の感染症または感染症に関連した炎症状態を指し示す指標を与える方法であって、
前記第1の試料からプロフィール・データ・セットを導き出すステップであり、前記プロフィール・データ・セットは複数のメンバーを含み、各メンバーは、構成要素の測定が全身性感染の不確徴を指し示すように選択された複数の構成要素からなる一つのパネル内の一つの異なるRNA構成要素の量の定量的基準であり、前記パネルが表1の遺伝子発現パネルの構成要素のうち少なくとも2つを含むステップと、
前記プロフィール・データ・セットを導き出すステップで、実質的に再現性のある測定条件下で各々の構成要素に対してそのような基準を達成するステップと、
前記プロフィール・データ・セットの少なくとも1つの基準から全身性感染の不確徴の少なくとも1つの基準へのマッピングを与える指数関数に、前記プロフィール・データ・セットの少なくとも1つの基準を適用することで、前記被検体の前記感染症または感染症に関連した炎症状態に関係する指標を生成するステップと、
を含む方法。
(項目62)
前記被検体が、医学的標準的値と比較して白血球数の増加、体温の上昇、心拍数の上昇、および血圧の上昇もしくは減少の少なくとも1つを含む全身性感染の不確徴を呈する、項目61に記載の方法。
(項目63)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が、鈍的外傷または穿通性外傷、手術、心内膜炎、尿路感染、肺炎、あるいは歯科または婦人科の検査もしくは処置の少なくとも1つから生ずる炎症状態である、項目61に記載の方法。
(項目64)
前記指数関数が、疾患状態、重症度、または疾病経過を含む2つの構成要素を有する、項目61に記載の指標を与える方法。
(項目65)
前記指数関数が、前記指数関数が、疾患状態、重症度、または疾病経過を含む3つの構成要素を有する、項目61に記載の指標を与える方法。
(項目66)
前記指数関数が、前記指数関数が、疾患状態、重症度、または疾病経過を含む4つの構成要素を有する、項目61に記載の指標を与える方法。
(項目67)
前記指数関数が、前記指数関数が、疾患状態、重症度、または疾病経過を含む5つの構成
要素を有する、項目61に記載の指標を与える方法。
(項目68)
前記指数関数が、式:
I = ΣC P(i)
(式中、Iは指標、M はプロフィール・データ・セットのメンバーiの値、C は定数、およびP(i)はM が累乗される冪)
を持つ複数の項の線形和として構成され、
前記データ・セット内のメンバー数までの整数の値iに対して、上記合計が形成される、
項目61〜67のいずれか一項に記載の指標を与える方法。
(項目69)
前記値C およびP(i)を、潜在クラス模型化等の統計的手法を用いて決定し、前記全身性感染の不確徴に関係する臨床的、実験的に導き出されたデータおよび任意の他のデータを含むデータと相関させる、項目68に記載の指標を与える方法。
(項目70)
複数の被検体の関連したセットに関して決定された指数関数の標準的値に対して指標を与えて、前記標準的値に対して前記指標を解釈可能とするステップをさらに含む、項目68に記載の方法。
(項目71)
前記標準的値を与えることは、前記標準的値が約1であるように前記指数関数を構成することを含む、項目70に記載の方法。
(項目70)
前記標準的値を与えることは、前記標準的値が約0であり、0からの前記指数関数の偏差が標準偏差単位で表されるように、前記指数関数を構成することを含む、項目71に記載の方法。
(項目72)
前記複数の被検体の関連したセットは、共通して、年齢層、性別、民族性、地理学的位置、栄養学的既往歴、症状、臨床指標、投薬、身体活動、体重、および環境曝露のうちの少なくとも1つの特性を持つ、項目71に記載の方法。
(項目73)
前記複数の被検体の関連したセットは、共通して、年齢層、性別、民族性、地理学的位置、栄養学的既往歴、症状、臨床指標、投薬、身体活動、体重、および環境曝露のうちの少なくとも1つの特性を持つ、項目72に記載の方法。
(項目74)
臨床指標が、前記複数の被検体の関連したセットの前記感染症または感染症に関連した炎症状態を評価するために用いられており、少なくとも1種類の他の臨床指標のコンテクストで前記較正されたプロフィール・データ・セットを解釈することをさらに含む、項目68に記載の方法。
(項目75)
前記少なくとも1種類の他の臨床指標が、血液化学、尿検査、X線もしくは他の放射線学的または代謝学的造影技術、他の化学的検定、ならびに理学的所見からなる群から選択される、項目74に記載の方法。
(項目76)
前記定量的基準が増幅によって決定され、前記測定条件は全ての構成要素についての増幅効率の差が約2パーセント未満である、項目61に記載の方法。
(項目77)
前記定量的基準が増幅によって決定され、前記測定条件は全ての構成要素についての増幅効率の差が約1パーセント未満である、項目61に記載の指標を与える方法。
(項目78)
実質的に再現可能な前記測定条件が5パーセントを上回る再現性の範囲内である、項目61に記載の指標を与える方法。
(項目79)
実質的に再現可能な前記測定条件が3パーセントを上回る再現性の範囲内である、項目61に記載の指標を与える方法。
(項目80)
評価されている前記感染症または感染症に関連した炎症状態は、前記被検体の部分的な組織に関するものであり、前記第1の試料が前記部分的な組織のものとは異なるタイプの組織または体液に由来する、項目61に記載の指標を与える方法。
(項目81)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が微生物感染である、項目61に記載の方法。
(項目82)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が細菌感染である、項目61に記載の方法。
(項目83)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が真核寄生生物感染である、項目61に記載の方法。
(項目84)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態がウイルス感染である、項目61に記載の方法。
(項目85)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が真菌感染である、項目61に記載の方法。
(項目86)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が全身性炎症反応症候群(SIRS)である、項目61に記載の方法。
(項目87)
少なくとも1つの他の試料から、少なくとも1つの他のプロフィール・データ・セットを導き出すステップであり、前記少なくとも1つの他のプロフィール・データ・セットは、複数のメンバーを含み、各メンバーは、構成要素の測定が全身性感染の不確徴を指し示すように選択された複数の構成要素からなる一つのパネル内の一つの異なるRNA構成要素の量の定量的基準であり、前記少なくとも1つの他の試料が、時点、栄養学的既往歴、症状、臨床指標、投薬、身体活動、体重、および環境曝露の少なくとも1つに関して、前記第1の試料のものとは異なる環境下で取られた、同一の被検体に由来するものである、ステップと、
前記第1の試料のものとは異なる環境下での前記被検体の前記感染症または感染症に関連した炎症状態に関係する少なくとも1つの他の指標を生成するように、前記少なくとも1つの他のプロフィール・データ・セットの前記少なくとも1つの基準から異なる環境下での前記感染症または感染症に関連した炎症状態の1つの基準へのマッピングを提供する指数関数に、前記少なくとも1つの他のプロフィール・データ・セット由来の少なくとも1つの基準を適用するステップと、
をさらに含む、項目61に記載の指標を与える方法。
(項目88)
前記複数の被検体の関連したセットは、共通して、年齢層、性別、民族性、地理学的位置、栄養学的既往歴、症状、臨床指標、投薬、身体活動、体重、および環境曝露のうちの少なくとも1つの特性を持つ、項目87に記載の方法。
(項目89)
前記複数の被検体の関連したセットは、共通して、年齢層、性別、民族性、地理学的位置、栄養学的既往歴、症状、臨床指標、投薬、身体活動、体重、および環境曝露のうちの少なくとも1つの特性を持つ、項目88に記載の方法。
(項目90)
前記指数関数が、疾患状態、重症度、または疾病経過を含む2つの構成要素を有する、項目87に記載の指標を与える方法。
(項目91)
前記指数関数が、前記指数関数が、疾患状態、重症度、または疾病経過を含む3つの構成要素を有する、項目87に記載の指標を与える方法。
(項目92)
前記指数関数が、前記指数関数が、疾患状態、重症度、または疾病経過を含む4つの構成要素を有する、項目87に記載の指標を与える方法。
(項目93)
前記指数関数が、前記指数関数が、疾患状態、重症度、または疾病経過を含む5つの構成要素を有する、項目87に記載の指標を与える方法。
(項目94)
前記指数関数が、式:
I = ΣC P(i)
(式中、Iは指標、M はプロフィール・データ・セットのメンバーiの値、C は定数、およびP(i)はM が累乗される冪)
を持つ複数の項の線形和として構成され、
前記データ・セット内のメンバー数までの整数の値iに対して、上記合計が形成される、
項目87〜93のいずれか一項に記載の指標を与える方法。
(項目95)
前記値C およびP(i)を、潜在クラス模型化等の統計的手法を用いて決定し、前記全身性感染の不確徴に関係する臨床的、実験的に導き出されたデータおよび任意の他のデータを含むデータと相関させる、項目94に記載の指標を与える方法。
(項目96)
複数の被検体の関連したセットに関して決定された指数関数の標準的値に対して少なくとも1つの他の指標を与えて、前記標準的値に対して前記少なくとも1つの他の指標を解釈可能とするステップをさらに含む、項目87に記載の方法。
(項目97)
前記標準的値を与えることは、前記標準的値が約1であるように前記指数関数を構成することを含む、項目96に記載の方法。
(項目98)
前記標準的値を与えることは、前記標準的値が約0であり、0からの前記指数関数の偏差が標準偏差単位で表されるように、前記指数関数を構成することを含む、項目97に記載の方法。
(項目99)
前記複数の被検体の関連したセットの感染症または感染症に関連した炎症状態を評価するために臨床指数が用いられており、少なくとも1種類の他の臨床指標に関連して較正されたプロフィール・データ・セットを解釈することをさらに含む、項目94に記載の方法。
(項目100)
前記少なくとも1種類の他の臨床指標が、血液化学、尿検査、X線もしくは他の放射線学的または代謝学的造影技術、他の化学的検定、ならびに理学的所見からなる群から選択される、項目139に記載の方法。
(項目101)
前記定量的基準が増幅によって決定され、前記測定条件は全ての構成要素についての増幅効率の差が約2パーセント未満である、項目87に記載の方法。
(項目102)
前記定量的基準が増幅によって決定され、前記測定条件は全ての構成要素についての増幅効率の差が約1パーセント未満である、項目87に記載の指標を与える方法。
(項目103)
実質的に再現可能な前記測定条件は、5パーセントを上回る再現性の範囲内である、項目87に記載の指標を与える方法。
(項目104)
実質的に再現可能な前記測定条件が3パーセントを上回る再現性の範囲内である、項目87に記載のプロフィール・データ・セットを決定するための方法。
(項目105)
前記評価されている前記感染症または感染症に関連した炎症状態は、前記被検体の部分的な組織に関するものであり、前記第1の試料が前記部分的な組織のものとは異なるタイプの組織または体液に由来する、項目87に記載の方法。
(項目106)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が微生物感染によるものであり、また複数の構成要素からなる前記パネルが表1の少なくとも2つの構成要素を含む、項目87に記載の方法。
(項目107)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が細菌感染によるものであり、また複数の構成要素からなる前記パネルが表1の少なくとも2つの構成要素を含む、項目87に記載の方法。
(項目108)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が真核寄生生物感染であり、また複数の構成要素からなる前記パネルが表1の少なくとも2つの構成要素を含む、項目87に記載の方法。
(項目109)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態がウイルス感染であり、また複数の構成要素からなる前記パネルが表1の少なくとも2つの構成要素を含む、項目87に記載の方法。
(項目110)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が真菌感染であり、また複数の構成要素からなる前記パネルが表Xの少なくとも2つの構成要素を含む、項目87に記載の方法。
(項目111)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が全身性炎症反応症候群(SIRS)であり、また複数の構成要素からなる前記パネルが表Xの少なくとも2つの構成要素を含む、項目87に記載の方法。全身性感染の不確徴。
(項目112)
被検体の感染症または感染症に関連した炎症状態を、RNA源を提供する前記被検体由来の第1の試料に基づいて、評価する方法であって、
前記第1の試料から第1のプロフィール・データ・セットを導き出すステップであり、前記第1のプロフィール・データ・セットは複数のメンバーを含み、各々のメンバーは、構成要素の測定が感染症または感染症に関連した炎症状態の評価を可能にするように選択された複数の構成要素から構成される1枚のパネルにある異なるRNA構成要素の量の定量的基準であり、各構成要素に対するそのような基準が、実質的に再現性のある測定条件下で得られる、ステップと、
前記パネルに対する較正されたプロフィール・データ・セットを生成するステップであり、前記較正されたプロフィール・データ・セットの各メンバーが前記第1のプロフィール・データ・セットの対応メンバーと前記パネルの基線プロフィール・データ・セットの対応メンバーとの関数であり、さらに前記基線プロフィール・データ・セットの各々のメンバーは、前記パネルにある前記構成要素の一つの量の複数の被検体の関連したセットに関して決定される標準的な基準であり、また基線プロフィール・データ・セットは、評価される前記感染症または感染症に関連した炎症状態に関連する、ステップと、
を有し、
前記較正されたプロフィール・データ・セットが前記第1のプロフィール・データ・セットと前記基線プロフィール・データ・セットとの比較であることから、前記被検体の前記感染症または感染症に関連した炎症状態の評価が提供される、方法。
(項目113)
前記被検体が、医学的標準的値と比較して白血球数の増加、体温の上昇、心拍数の上昇、および血圧の上昇もしくは減少の少なくとも1つを含む全身性感染の不確徴を呈する、項目112に記載の方法。
(項目114)
前記感染症に関連した炎症状態が、鈍的外傷または穿通性外傷、手術、心内膜炎、尿路感染、肺炎、あるいは歯科または婦人科の検査もしくは処置の少なくとも1つから生ずる炎症状態である、項目112に記載の方法。
(項目113)
前記複数の被検体の関連したセットが、複数の健康な被検体のセットである、項目112に記載の方法。
(項目114)
前記複数の被検体の関連したセットは、共通して、年齢層、性別、民族性、地理学的位置、栄養学的既往歴、症状、臨床指標、投薬、身体活動、体重、および環境曝露のうちの少なくとも1つの特性を持つ、項目112に記載の方法。
(項目115)
前記被検体の関連したセットについて、臨床指標が感染症または感染症に関連した炎症状態を評価するのに用いられ、少なくとも1種類の他の臨床指標に関連して較正されたプロフィール・データ・セットを解釈することをさらに含む、項目114に記載の方法。
(項目116)
前記少なくとも1種類の他の臨床指標が、血液化学、尿検査、X線もしくは他の放射線学的または代謝学的造影技術、他の化学的検定、ならびに理学的所見からなる群から選択される、項目115に記載の方法。
(項目117)
前記定量的基準が増幅によって決定され、前記測定条件は全ての構成要素についての増幅効率の差が約2パーセント未満である、項目112に記載の方法。
(項目118)
前記定量的基準が増幅によって決定され、前記測定条件は全ての構成要素についての増幅効率の差が約1パーセント未満である、項目112に記載の方法。
(項目119)
実質的に再現可能な前記測定条件が5パーセントを上回る再現性の範囲内である、項目112に記載の方法。
(項目120)
実質的に再現可能な前記測定条件が3パーセントを上回る再現性の範囲内である、項目112に記載の方法。
(項目121)
前記評価されている前記感染症または感染症に関連した炎症状態は、前記被検体の部分的な組織に関するものであり、前記第1の試料が前記部分的な組織のものとは異なるタイプの組織または体液に由来する、項目112に記載の方法。
(項目122)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が微生物感染である、項目112に記載の方法。
(項目123)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が細菌感染である、項目112に記載の方法。
(項目124)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が真核寄生生物感染である、項目112に記載の方法。
(項目125)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態がウイルス感染である、項目112に記載の方法。
(項目126)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が真菌感染である、項目112に記載の方法。
(項目127)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が全身性炎症反応症候群(SIRS)である、項目112に記載の方法。
(項目128)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が菌血症、ウイルス血症、または真菌血症である、項目112に記載の方法。
(項目129)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が任意の種類の微生物による敗血症である、項目112に記載の方法。
(項目130)
前記プロフィール・データ・セットをデジタル記憶媒体に格納することをさらに含む、項目112に記載の方法。
(項目131)
前記プロフィール・データ・セットの格納は、データベース内に、前記プロフィール・データ・セットが1件分のレコードとして格納されることを含む、項目130に記載の方法。
(項目132)
前記基線プロフィール・データ・セットが、前記第1の試料とは異なる環境下で同一の被検体から得た1種類以上の他の試料に由来する、項目112に記載の方法。
(項目133)
前記1種類以上の他の試料が治療前インターベンションを受ける、項目132に記載の方法。
(項目134)
前記1種類以上の他の試料が治療後インターベンションを受ける、項目132に記載の方法。
(項目135)
前記第1の試料と前記1種類以上の他の試料とを取る間隔が少なくとも1ヶ月を超えてから、前記1種類以上の他の試料が取られる、項目132に記載の方法。
(項目136)
前記第1の試料と前記1種類以上の他の試料とを取る間隔が少なくとも12ヶ月を超えてから、前記1種類以上の他の試料が取られる、項目132に記載の方法。
(項目137)
前記第1の試料が前記被検体の血液に由来し、前記基線プロフィール・データ・セットが血液以外の前記被検体の組織または体液に由来する、項目112に記載の方法。
(項目138)
前記第1の試料が前記被検体の組織または体液に由来し、前記基線プロフィール・データ・セットが血液に由来する、項目112に記載の方法。
(項目139)
被検体の感染症または感染症に関連した炎症状態を、前記被検体由来でありかつRNA源を提供する第1の試料および所定の指標細胞群に由来しかつRNA源を提供する第2の試料に基づいて評価する方法であって、
前記第1の試料またはその一部分を前記所定の指標細胞群に適用するステップと、
前記第2の試料から第1のプロフィール・データ・セットを導き出すステップであり、前記第1のプロフィール・データ・セットは複数のメンバーを含み、各々のメンバーは、構成要素の測定が全身感染の不確徴の測定を可能にするように選択された複数の構成要素から構成される1枚のパネルにある異なるRNAまたはタンパク質構成要素の量の定量的基準であり、各構成要素に対するそのような基準が、実質的に再現性のある測定条件下で得られる、ステップと、
前記パネルに対する較正されたプロフィール・データ・セットを生成するステップであり、前記較正されたプロフィール・データ・セットの各メンバーが、前記第1のプロフィール・データ・セットの対応メンバーと前記パネルの基線プロフィール・データ・セットの対応メンバーとの関数であり、さらに前記基線プロフィール・データ・セットの各々のメンバーは、前記パネルにある前記構成要素の一つの量の複数の被検体の関連したセットに関して決定される標準的な基準であり、また基線プロフィール・データ・セットは、評価される前記感染症または感染症に関連した炎症状態に関連する、ステップと、
を有し、
前記較正されたプロフィール・データ・セットが前記第1のプロフィール・データ・セットと前記基線プロフィール・データ・セットとの比較であることから、前記被検体の前記感染症または感染症に関連した炎症状態の評価が提供される、方法。
(項目140)
前記被検体が、医学的標準的値と比較して白血球数の増加、体温の上昇、心拍数の上昇、および血圧の上昇もしくは減少の少なくとも1つを含む全身性感染の不確徴を呈する、項目139に記載の方法。
(項目141)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が、鈍的外傷または穿通性外傷、手術、心内膜炎、尿路感染、肺炎、あるいは歯科または婦人科の検査もしくは処置の少なくとも1つから生ずる炎症状態である、項目139に記載の方法。
(項目142)
前記複数の被検体の関連したセットが、複数の健康な被検体のセットである、項目139に記載の方法。
(項目143)
前記複数の被検体の関連したセットは、共通して、年齢層、性別、民族性、地理学的位置、栄養学的既往歴、症状、臨床指標、投薬、身体活動、体重、および環境曝露のうちの少なくとも1つの特性を持つ、項目139に記載の方法。
(項目144)
前記複数の被検体の関連したセットの感染症または感染症に関連した炎症状態を評価するために臨床指数が用いられており、少なくとも1種類の他の臨床指標に関連して較正されたプロフィール・データ・セットを解釈することをさらに含む、項目143に記載の方法。
(項目145)
前記少なくとも1種類の他の臨床指標が、血液化学、尿検査、X線もしくは他の放射線学的または代謝学的造影技術、他の化学的検定、ならびに理学的所見からなる群から選択される、項目144に記載の方法。
(項目146)
前記定量的基準が増幅によって決定され、前記測定条件は全ての構成要素についての増幅効率の差が約2パーセント未満である、項目139に記載の方法。
(項目147)
前記定量的基準が増幅によって決定され、前記測定条件は全ての構成要素についての増幅効率の差が約1パーセント未満である、項目139に記載の方法。
(項目148)
実質的に再現可能な前記測定条件が5パーセントを上回る再現性の範囲内である、項目139に記載の方法。
(項目149)
実質的に再現可能な前記測定条件が3パーセントを上回る再現性の範囲内である、項目139に記載の方法。
(項目150)
前記評価されている感染症または感染症に関連した炎症状態は、前記被検体の部分的な組織に関するものであり、前記第1の試料が前記部分的な組織のものとは異なるタイプの組織または体液に由来する、項目139に記載の方法。
(項目151)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が微生物感染である、項目139に記載の方法。
(項目152)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が細菌感染である、項目139に記載の方法。
(項目153)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が真核寄生生物感染である、項目139に記載の方法。
(項目154)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態がウイルス感染である、項目139に記載の方法。
(項目155)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が真菌感染である、項目139に記載の方法。
(項目156)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が全身性炎症反応症候群(SIRS)である、項目139に記載の方法。
(項目157)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が菌血症、ウイルス血症、または真菌血症である、項目139に記載の方法。
(項目158)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が任意の種類の微生物による敗血症である、項目139に記載の方法。
(項目159)
前記プロフィール・データ・セットをデジタル記憶媒体に格納することをさらに含む、項目139に記載の方法。
(項目160)
前記プロフィール・データ・セットの格納は、データベース内に、前記プロフィール・データ・セットが1件分のレコードとして格納されることを含む、項目139に記載の方法。
(項目161)
前記基線プロフィール・データ・セットが、前記第1の試料とは異なる環境下で同一の被検体から得た1種類以上の他の試料に由来する項目139に記載の方法。
(項目162)
前記1種類以上の他の試料が治療前インターベンションを受ける、項目161に記載の方法。
(項目163)
前記1種類以上の他の試料が治療後インターベンションを受ける、項目161に記載の方法。
(項目164)
前記第1の試料と前記1種類以上の他の試料とを取る間隔が少なくとも1ヶ月を超えてから、前記1種類以上の他の試料が取られる、項目161に記載の方法。
(項目165)
前記第1の試料と前記1種類以上の他の試料とを取る間隔が少なくとも12ヶ月を超えてから、前記1種類以上の他の試料が取られる、項目161に記載の方法。
(項目166)
前記第1の試料が前記被検体の血液に由来し、前記基線プロフィール・データ・セットが血液以外の前記被検体の組織または体液に由来する、項目139に記載の方法。
(項目167)
前記第1の試料が前記被検体の組織または体液に由来し、前記基線プロフィール・データ・セットが血液に由来する、項目139に記載の方法。
(項目168)
第1の因子が投与された標的細胞群に由来し、かつRNA源を提供する試料に基づいて、前記第1の因子によって影響を受けた前記標的細胞群の感染症または感染症に関連した炎症状態を評価する方法であって、
前記試料から第1のプロフィール・データ・セットを導き出すステップであり、前記第1のプロフィール・データ・セットは複数のメンバーを含み、各々のメンバーは、構成要素の測定が前記第1の因子による影響を受けた感染症または感染症に関連した炎症状態の評価を可能にするように選択された複数の構成要素から構成される1枚のパネルにある異なるRNA構成要素の量の定量的基準であり、各構成要素に対するそのような基準が、実質的に再現性のある測定条件下で得られる、ステップと、
前記パネルに対する較正されたプロフィール・データ・セットを生成するステップであり、前記較正されたプロフィール・データ・セットの各メンバーが、前記第1のプロフィール・データ・セットの対応メンバーと前記パネルの基線プロフィール・データ・セットの対応メンバーとの関数であり、前記基線データ・セットの各メンバーは、前記パネルにある前記構成要素の一つの量の複数の標的細胞群の関連したセットに関して決定される標準的な基準であり、また基線プロフィール・データ・セットは、評価される前記感染症または感染症に関連した炎症状態に関連する、ステップと、
を有し、
前記較正されたプロフィール・データ・セットが前記第1のプロフィール・データ・セットと前記基線プロフィール・データ・セットとの比較であることから、前記第1の因子による影響を受けた前記標的細胞群の感染症または感染症に関連した炎症状態の評価が提供される、方法。
(項目169)
前記標的細胞群が、医学的標準的値と比較して白血球数の増加、体温の上昇、心拍数の上昇、および血圧の上昇もしくは減少の少なくとも1つを含む全身性感染の不確徴を呈する、項目168に記載の方法。
(項目170)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が、鈍的外傷または穿通性外傷、手術、心内膜炎、尿路感染、肺炎、あるいは歯科または婦人科の検査もしくは処置の少なくとも1つから生ずる炎症状態である、項目168に記載の方法。
(項目171)
前記複数の標的細胞群の関連したセットが、複数の健康な標的細胞群のセットである、項目168に記載の方法。
(項目172)
前記複数の標的細胞群の関連したセットは、共通して、年齢層、性別、民族性、地理学的位置、栄養学的既往歴、症状、臨床指標、投薬、身体活動、体重、および環境曝露のうちの少なくとも1つの特性を持つ、項目168に記載の方法。
(項目173)
前記複数の標的細胞群の関連したセットの感染症または感染症に関連した炎症状態を評価するために臨床指数が用いられており、少なくとも1種類の他の臨床指標に関連して較正されたプロフィール・データ・セットを解釈することをさらに含む、項目172に記載の方法。
(項目174)
前記少なくとも1種類の他の臨床指標が、血液化学、尿検査、X線もしくは他の放射線学的または代謝学的造影技術、他の化学的検定、ならびに理学的所見からなる群から選択される、項目173に記載の方法。
(項目175)
前記定量的基準が増幅によって決定され、前記測定条件は全ての構成要素についての増幅効率の差が約2パーセント未満である、項目168に記載の方法。
(項目176)
前記定量的基準が増幅によって決定され、前記測定条件は全ての構成要素についての増幅効率の差が約1パーセント未満である、項目168に記載の方法。
(項目177)
実質的に再現可能な前記測定条件が5パーセントを上回る再現性の範囲内である、項目168に記載の方法。
(項目178)
実質的に再現可能な前記測定条件が3パーセントを上回る再現性の範囲内である、項目168に記載の方法。
(項目179)
前記評価されている感染症または感染症に関連した炎症状態は、前記被検体の部分的な組織に関するものであり、前記第1の試料が前記部分的な組織のものとは異なるタイプの組織または体液に由来する、項目168に記載の方法。
(項目180)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が微生物感染である、項目168に記載の方法。
(項目181)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が細菌である、項目168に記載の方法。
(項目182)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が真核寄生生物感染である、項目168に記載の方法。
(項目183)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態がウイルス感染である、項目168に記載の方法。
(項目184)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が真菌感染である、項目168に記載の方法。
(項目185)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が全身性炎症反応症候群(SIRS)である、項目168に記載の方法。
(項目186)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が菌血症、ウイルス血症、または真菌血症である、項目168に記載の方法。
(項目187)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が任意の種類の微生物による敗血症である、項目168に記載の方法。
(項目188)
前記プロフィール・データ・セットをデジタル記憶媒体に格納することをさらに含む、項目168に記載の方法。
(項目189)
前記プロフィール・データ・セットの格納は、データベース内に、前記プロフィール・データ・セットが1件分のレコードとして格納されることを含む、項目188に記載の方法。
(項目190)
前記第1の試料が前記被検体の血液に由来し、前記基線プロフィール・データ・セットが血液以外の前記被検体の組織または体液に由来する、項目168に記載の方法。
(項目191)
前記第1の試料が前記被検体の組織または体液に由来し、前記基線プロフィール・データ・セットが血液に由来する、項目168に記載の方法。
(項目192)
前記基線プロフィール・データ・セットが、前記第1の試料とは異なる環境下で同一の被検体から得た1種類以上の他の試料に由来する、項目168に記載の方法。
(項目193)
前記1種類以上の他の試料が治療前インターベンションを受ける、項目192に記載の方法。
(項目194)
前記1種類以上の他の試料が治療後インターベンションを受ける、項目192に記載の方法。
(項目195)
前記第1の試料と前記1種類以上の他の試料とを取る間隔が少なくとも1ヶ月を超えてから、前記1種類以上の他の試料が取られる、項目192に記載の方法。
(項目196)
第2の因子によって影響を受けた標的細胞群の感染症または感染症に関連した炎症状態に関連して、第1の因子によって影響を受けた標的細胞群の感染症または感染症に関連した炎症状態を、前記第1の因子が投与された前記標的細胞群に由来し、かつRNA源を提供する第1の試料と、前記第2の因子が投与された前記標的細胞群に由来し、かつRNA源を提供する第2の試料と、に基づいて評価する方法であって、
前記第1の試料から第1のプロフィール・データ・セットを導き出し、かつ前記第2の試料から第2のプロフィール・データ・セットを導き出すステップであり、前記第1のプロフィール・データ・セットおよび前記第2のプロフィール・データ・セットは各々、複数のメンバーを含み、各々のメンバーは、構成要素の測定が、前記第2の因子に関連して前記第1の因子に影響された感染症または感染症に関連した炎症状態の評価を可能にするように選択された複数の構成要素から構成される1枚のパネルにある異なるRNA構成要素の量の定量的基準であり、各構成要素に対するそのような基準が、実質的に再現性のある測定条件下で得られる、ステップと、
前記パネルに対して第1の較正プロフィール・データ・セットと第2の較正プロフィール・データ・セットとを生成するステップであり、(i)前記第1の較正プロフィール・データ・セットの各メンバーは、前記第1のプロフィール・データ・セットの対応メンバーと前記パネルの基線プロフィール・データ・セットの対応メンバーとの関数であり、(ii)前記第2の較正プロフィール・データ・セットの各メンバーは、前記パネルに対する前記第2のプロフィール・データ・セットの対応メンバーと前記基線プロフィール・データ・セットとの関数であり、複数の被検体の関連したセットに関して決定された前記パネルの複数の構成要素のうちの一つの量の標準的な基準であり、さらに前記基線プロフィール・データ・セットは、評価される前記感染症または感染症に関連した炎症状態に関連している、ステップと、
を有し、
前記第1および第2の較正プロフィール・データ・セットが、前記第1のプロフィール・データ・セットと前記基線プロフィール・セットとの比較ならびに前記第2のプロフィール・データ・セットと前記基線プロフィール・データ・セットとの比較であることから、前記第2の因子によって影響を受けた前記標的細胞群の感染症または感染症に関連した炎症状態に関連して、前記第1の因子によって影響を受けた前記標的細胞群の感染症または感染症に関連した炎症状態の評価が与えられる、方法。
(項目197)
前記標的細胞群が、医学的標準的値と比較して白血球数の増加、体温の上昇、心拍数の上昇、および血圧の上昇もしくは減少の少なくとも1つを含む全身性感染の不確徴を呈する、項目196に記載の方法。
(項目198)
前記標的細胞群が、鈍的外傷または穿通性外傷、手術、心内膜炎、尿路感染、肺炎、あるいは歯科または婦人科の検査もしくは処置の少なくとも1つから生ずる炎症状態に関連した全身性感染の不確徴を呈する、項目196に記載の方法。
(項目199)
前記第1の因子が第1の薬物であり、また前記第2の因子が第2の薬物である、項目196に記載の方法。
(項目200)
前記第1の因子が薬物であり、また前記第2の因子が複合混合物である、項目196に記載の方法。
(項目201)
前記第1の因子が薬物であり、また前記第2の因子が栄養補助食品である、項目196に記載の方法。
(項目202)
前記定量的基準が増幅によって決定され、前記測定条件は全ての構成要素についての増幅効率の差が約2パーセント未満である、項目196に記載の方法。
(項目203)
前記定量的基準が増幅によって決定され、そして前記測定条件は全ての構成要素についての増幅効率の差が約1パーセント未満である、項目196に記載の方法。
(項目204)
前記実質的に再現可能な前記測定条件は、5パーセントを上回る再現性の範囲内である、項目196に記載の方法。
(項目205)
前記実質的に再現可能な前記測定条件が3パーセントを上回る再現性の範囲内である、項目196に記載の方法。
(項目206)
前記評価されている前記感染症または感染症に関連した炎症状態は、前記被検体の部分的な組織に関するものであり、前記第1の試料が前記部分的な組織のものとは異なるタイプの組織または体液に由来する、項目196に記載の方法。
(項目207)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が微生物感染である、項目196に記載の方法。
(項目208)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が細菌感染である、項目196に記載の方法。
(項目209)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が真核寄生生物感染である、項目196に記載の方法。
(項目210)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態がウイルス感染である、項目196に記載の方法。
(項目211)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が真菌感染である、項目196に記載の方法。
(項目212)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が全身性炎症反応症候群(SIRS)である、項目196に記載の方法。
(項目213)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が菌血症、ウイルス血症、または真菌血症である、項目196に記載の方法。
(項目214)
前記感染症または感染症に関連した炎症状態が任意の種類の微生物による敗血症である、項目196に記載の方法。
(項目215)
前記第1および第2のプロフィール・データ・セットをデジタル記憶媒体に格納するステップをさらに有する、項目196に記載の方法。
(項目216)
前記第1および第2のプロフィール・データ・セットを格納するステップは、各データ・セットをレコードとしてデータベースに格納することをさらに含む、項目196に記載の方法。
(項目217)
前記基線プロフィール・データ・セットが、前記第1の試料とは異なる環境下で同一の被検体から得た1種類以上の他の試料に由来する、項目196に記載の方法。
(項目218)
前記基線プロフィール・データ・セットは、第2の試料とは異なる環境下で同一の被検体から得た1つ以上の他の試料から導き出される、項目196に記載の方法。
(項目219)
前記第1の試料が前記被検体の血液に由来し、前記基線プロフィール・データ・セットが血液以外の前記被検体の組織または体液に由来する、項目196に記載の方法。
(項目220)
前記第1の試料が前記被検体の組織または体液に由来し、前記基線プロフィール・データ・セットが血液に由来する、項目196に記載の方法。
(項目221)
被検体に由来し、かつRNA源を提供する第1の試料に基づいて、全身性感染の不確徴を持つ前記被検体の炎症状態を示す指標を与える方法であって、
前記第1の試料からプロフィール・データ・セットを導き出すステップであり、前記プロフィール・データ・セットが複数のメンバーを含み、各メンバーが、前記構成要素の測定が前記炎症状態を示すように選択された複数の構成要素から構成される1枚のパネルにある異なるRNA構成要素の量の定量的基準であり、前記パネルが表1の遺伝子発現パネルの構成要素のうち少なくとも2つを含む、ステップと、
前記プロフィール・データ・セットを導き出すステップで、実質的に再現性のある測定条件下で各々の構成要素に対してそのような基準を達成するステップと、
前記プロフィール・データ・セットから得た少なくとも1つの基準を、前記プロフィール・データ・セットの少なくとも1つの基準から前記炎症状態の少なくとも1つの基準へのマッピングを与える指数関数に適用することで、前記試料の炎症状態に関連した指標を生成するステップと、
を有し、
前記指数関数は、前記パネルの基線プロフィール・データ・セットからのデータを使用し、前記基線データ・セットの各メンバーは、前記パネルの構成要素の一つの量の、複数の被検体の関連したセットに関して決定された標準的な基準であり、前記基線データ・セットが、評価すべき前記炎症状態と関連している、方法。
(項目222)
前記被検体が、医学的標準的値と比較して白血球数の増加、体温の上昇、心拍数の上昇、および血圧の上昇もしくは減少の少なくとも1つを含む全身性感染の不確徴を呈する、項目221に記載の方法。
(項目223)
前記全身性感染の不確徴が、鈍的外傷または穿通性外傷、手術、心内膜炎、尿路感染、肺炎、あるいは歯科または婦人科の検査もしくは処置の少なくとも1つから生ずる炎症状態に関連する、項目221に記載の方法。
(項目224)
前記指数関数が、疾患状態、重症度、または疾病経過を含む2つの構成要素を有する、請
求項221に記載の指標を与える方法。
(項目225)
前記指数関数が、疾患状態、重症度、または疾病経過を含む3つの構成要素を有する、項目221に記載の指標を与える方法。
(項目226)
前記指数関数が、疾患状態、重症度、または疾病経過を含む4つの構成要素を有する、項目221に記載の指標を与える方法。
(項目227)
前記指数関数が、疾患状態、重症度、または疾病経過を含む5つの構成要素を有する、項目221に記載の指標を与える方法。
(項目228)
前記指数関数が、前記指数関数が、式:I = ΣC P(i) (式中、Iは指標、M はプロフィール・データ・セットのメンバーiの値、C は定数、およびP(i)はM が累乗される冪)を持つ複数の項の線形和として構成され、前記データ・セット内のメンバー数までの全ての整数の値iに対して、上記合計が形成される、項目221〜227に記載の指標を与える方法。
(項目229)
前記値C およびP(i)を、統計的手法、例えば潜在クラス模型化を用いて決定し、臨床的、実験的に導き出されたデータおよび前記全身性感染の不確徴に関係する任意の他のデータと相関させる、項目228に記載の指標を与える方法。
(項目230)
複数の被検体の関連したセットに関して決定された前記指数関数の標準的値に対して、前記指標を与えることで、該指標が前記標準的値に関連して解釈され得る、項目221に記載の方法。
(項目231)
前記定量的基準が増幅によって決定され、前記測定条件は全ての構成要素についての増幅効率の差が約2パーセント未満である、項目221に記載の方法。
(項目232)
前記定量的基準が増幅によって決定され、前記測定条件は全ての構成要素についての増幅効率の差が約1パーセント未満である、項目221に記載の指標を与える方法。
(項目234)
実質的に再現可能な前記測定条件が5パーセントを上回る再現性の度合いの範囲内である、項目221に記載の指標を与える方法。
(項目235)
実質的に再現可能な前記測定条件は、3パーセントを上回る再現性の度合いの範囲内である、項目221に記載のプロフィール・データ・セットを決定するための方法。
(項目236)
前記炎症状態が前記被検体の部分的な組織に関連して評価され、前記第1の試料が前記部分的な組織のものとは異なるタイプの組織または体液に由来する、項目221に記載の方法。
(項目237)
前記炎症状態が微生物感染である、項目221に記載の方法。
(項目238)
前記炎症状態が細菌感染である、項目221に記載の方法。
(項目239)
前記炎症状態が真核寄生生物感染である、項目221に記載の方法。
(項目240)
前記炎症状態がウイルス感染である、項目221に記載の方法。
(項目241)
前記炎症状態が真菌感染である、項目221に記載の方法。
(項目242)
前記炎症状態が全身性炎症反応症候群(SIRS)である、項目221に記載の方法。
(項目243)
少なくとも1つの他の試料から、少なくとも1つの他のプロフィール・データ・セットを導き出すステップであり、前記少なくとも1つの他のプロフィール・データ・セットが複数のメンバーを含み、各メンバーが、前記構成要素の測定が前記炎症状態を示すようにして、選択された複数の構成要素から構成される1枚のパネルにある異なるRNA構成要素の量の定量的基準であり、前記少なくとも1つの他の試料は、時点、栄養学的既往歴、症状、臨床指標、投薬、身体活動、体重、および環境曝露の少なくとも1つに関して、前記第1の試料のものとは異なる環境下で取られた、同一の被検体に由来する、ステップと、
前記少なくとも1つの他のプロフィール・データ・セットの少なくとも1つの基準から異なる環境下で前記炎症状態の少なくとも1つの基準へのマッピングを提供する指数関数に対して、前記第1の試料のものとは異なる環境下で前記被検体の前記感染症または感染症に関連した炎症状態に関係する少なくとも1つの他の指標を生成するように、前記少なくとも1つの他のプロフィール・データ・セット由来の少なくとも1つの基準を適用する、ステップと、
をさらに含む、項目221に記載の指標を提供する方法。
(項目244)
感染症にかかった被検体または感染症に関連した炎症状態を持つ被検体への治療介入を導くために指標を用いる方法であって、
項目61、87、221、または243のいずれかに記載の指標を与えるステップと、前記指標を、複数の被検体の関連したセットに関して決定された前記指標の標準的値と比較して差を求めるステップと、前記指標と前記指標の標準的値との差を用いて、治療介入を導くステップと、
を含む、治療介入を導くために指標を用いる方法。
(項目245)
前記治療介入が微生物特異的治療である、項目224に記載の、治療介入を導くために指標を用いる方法。
(項目246)
前記治療介入が細菌特異的治療である、項目224に記載の、治療介入を導くために指標を用いる方法。
(項目247)
前記治療介入が真菌特異的治療である、項目224に記載の、治療介入を導くために指標を用いる方法。
(項目248)
前記治療介入がウイルス特異的治療である、項目224に記載の、治療介入を導くために指標を用いる方法。
(項目249)
前記治療介入が真核寄生生物特異的治療である、項目224に記載の、治療介入を導くために指標を用いる方法。
(項目250)
前記治療介入が宿主免疫系に向けられている、項目224に記載の、治療介入を導くために指標を用いる方法。
(項目251)
感染症にかかった被検体または感染症に関連した炎症状態を持つ被検体の対象とする病原体のクラス内の病原体の種類を、前記被検体由来であり、かつRNA源を提供する少なくとも1つの試料に基づいて、区別する方法であって、
前記被検体に対して、項目1に記載の少なくとも1つのプロフィール・データ・セットを決定するステップと、前記プロフィール・データ・セットを、前記対象とする病原体の前記クラス内の複数の試料の少なくとも1つの関連したセットに関連して決定された少なくとも1つの基線プロフィール・データ・セットと比較して、差を求めるステップと、
前記差を用いて、前記被検体に対する前記少なくとも1つのプロフィール・データ・セット内の前記病原体の種類を、前記少なくとも1つの基線プロフィール・データ・セットの前記病原体のクラスから区別する、ステップと、
を含む、病原体のクラス内の病原体の種類を区別する方法。
(項目252)
前記病原体のクラスが微生物である、項目251に記載の、病原体のクラス内の病原体の種類を区別する方法。
(項目253)
前記病原体のクラスが細菌である、項目252に記載の、病原体のクラス内の病原体の種類を区別する方法。
(項目254)
グラム陽性細菌病原体をグラム陰性病原体細菌と区別するために、前記差が用いられる、項目253に記載の、前記細菌病原体のクラス内の病原体の種類を区別する方法。
(項目255)
前記病原体のクラスが真菌である、項目252に記載の、病原体のクラス内の病原体の種類を区別する方法。
(項目256)
急性カンジダ病原体を慢性カンジダ病原体と区別するために、前記差が用いられる、項目255に記載の、前記真菌病原体のクラス内の病原体の種類を区別する方法。
(項目257)
前記病原体のクラスがウイルスである、項目252に記載の、病原体のクラス内の病原体の種類を区別する方法。
(項目258)
DNAウイルス病原体をRNAウイルス病原体と区別するために、前記差が用いられる、項目257に記載の、前記ウイルス病原体のクラス内の病原体の種類を区別する方法。
(項目259)
ライノウイルス病原をインフルエンザ病原と区別するために、前記差が用いられる、項目257に記載の、前記ウイルス病原体のクラス内の病原体の種類を区別する方法。
(項目260)
前記病原体のクラスが真核寄生生物である、項目252に記載の、病原体のクラス内の病原体の種類を区別する方法。
(項目261)
プラズモディウム寄生虫病原をトリパノソーマの病原体と区別するために、前記差が用いられる、項目260に記載の、前記真核寄生生物病原体のクラス内の病原体の種類を区別する方法。
(項目262)
感染症にかかった被検体または感染症に関連した炎症状態を持つ被検体の対象とする病原体のクラス内の病原体の種類を、前記被検体の少なくとも1つの試料に基づいて、区別するために指標を用いる方法であって、
前記被検体に対して項目61、87、221、または243のいずれかに記載の少なくとも1つの指標を与えるステップと、
前記少なくとも1つの指標を、複数の被検体の少なくとも1つの関連したセットに関連して決定された前記指標の少なくとも1つの標準的値と比較して、少なくとも1つの差を得るステップと、
前記少なくとも1つの指標と前記指標に対する前記少なくとも1つの標準的値との前記少なくとも1つの差を用いて、前記病原体のクラスに由来する病原体の種類を区別する、ステップと、
を含む、病原体のクラス内の病原体の種類を区別するために指標を用いる方法。
本発明の前述の特徴は、添付図面にふれながら以下の詳細な説明を参照することによって、容易に理解される。
図1Aは、一人の男性被検体の視神経炎の経過中において別々の日に合計8日間、供給源炎症遺伝子パネル(Source Inflammation Gene Panel)(表1に示す)からの24遺伝子のアッセイをおこなった結果を示す。 図1Bは、本発明の実施形態にしたがって図1Aのデータに関連した炎症指標の使用を例示する。 図2は、9つの異なる重要な臨床上の主要管理点(milestones)で計算された同一炎症指標のグラフ図である。 図3は、前記指標によって特徴づけられる一人のドナーに対するイブプロフェン800mg単回投与処置の効果を示す。 図4は、5つの異なる条件に関して視覚的に示された、算出された急性炎症指標を示す。 図5は、上気道炎(URI)の経過をモニターするためのウイルス反応指標(Viral Response Index)を示す。 図6および図7は、遺伝子発現プロフィール(Gene Expression Profiles)を(表1の炎症遺伝子発現パネルの48個の遺伝子座に関して)用いて2つの異なる群を比較する。 図6および図7は、遺伝子発現プロフィール(Gene Expression Profiles)を(表1の炎症遺伝子発現パネルの48個の遺伝子座に関して)用いて2つの異なる群を比較する。 図8は、正常群を経時的研究に由来する関節リウマチ群と比較する。 図9は、2つの正常群(一方は縦断面、他方は横断面)を比較する。 図10は、正常群の種々の個体についての遺伝子発現値を示す。 図11は、8ヶ月にわたって月1回アッセイした一人の被検体の4つの遺伝子(表1の炎症遺伝子発現パネルのもの)の各々についての発現量を示す。 図12および図13は、図12では4週間にわたり週1回、図13では6ヶ月にわたり月1回アッセイした、異なる被検体一人(各々の場合、体調が良く、かつ薬物を摂取していないことにもとづいて選択)の48個の遺伝子(表1の炎症遺伝子発現パネルのもの)の各々についての発現量を、各々の場合とも同じように示す。 図12および図13は、図12では4週間にわたり週1回、図13では6ヶ月にわたり月1回アッセイした、異なる被検体一人(各々の場合、体調が良く、かつ薬物を摂取していないことにもとづいて選択)の48個の遺伝子(表1の炎症遺伝子発現パネルのもの)の各々についての発現量を、各々の場合とも同じように示す。 図14は、表1の炎症遺伝子発現パネルを用いてアッセイされた、一人のヒト被検体の炎症遺伝子発現における、時間経過に伴う抗炎症性ステロイド投与の効果を示す。 図15は、プレドニゾン単回投与を受けたヒト被検体から得た全血試料を介した5つの遺伝子(表1の炎症遺伝子発現パネルのもの)の発現に対する時間経過に伴う効果を、図14に類似した方法で示す。 図16もまた、関節リウマチを患っている一人のヒト被検体での炎症遺伝発現に対するTNF阻害化合物投与の経時的効果示す。しかし、ここでは、その発現が、正常(すなわち、診断未確定で健康的な)群について(図6および図7に関連して)事前に決定された同種遺伝子座平均値と比較して示されている。 図17Aは、一つの群での炎症遺伝子発現の一貫性をさらに例示する。 図17Bは、診断未確定群から得られる指標値の正規分布を示す。 図17Cは、図17Bと同一の指標の使用を説明する図であり、正常群の炎症中央値をゼロに設定し、正常および罹患被検体をその中央値に対する標準偏差でプロットする。 図18は、関節リウマチ患者6人の被検体からなる2つの異なる群(反応者対非反応者)について、図17Aのものと類似した様式で、図17Aにあるものと同一の7つの遺伝子座についての遺伝子発現プロフィールをプロットする。 図19は、このように、メトトレキセートによる従来の治療に対しては十分には反応しなかった関節リウマチを患っている一人の被検体を評価するために炎症指標を用いることを説明するための図である。 図20は、同様に、メトトレキセートによる従来の治療に対しては十分には反応しなかった関節リウマチを患っている3人の被検体を評価するために炎症指標を用いることを例示する。 図21ないし図23の各々は、関節リウマチを患っている複数の被検体の一つの国際的な群についての炎症指標を示すもので、3通りの治療計画が実施されている。 図21ないし図23の各々は、関節リウマチを患っている複数の被検体の一つの国際的な群についての炎症指標を示すもので、3通りの治療計画が実施されている。 図21ないし図23の各々は、関節リウマチを患っている複数の被検体の一つの国際的な群についての炎症指標を示すもので、3通りの治療計画が実施されている。 図24は、炎症性大腸疾患を患っている一人の被検体を評価するために炎症指標を用いることを例示する。 図25は、他の非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)に関連してガラス器内(in vitro)でイブプロフェンにより処置された全血に対する24個の遺伝子座(表1の炎症遺伝子発現パネルのもの)に関する遺伝子発現プロフィール(Gene Expression Profiles)を示す。 図26は、2種類の競合抗炎症化合物の効果が、どのようにして客観的、定量的、正確に、および再現性を持って、比較することができるかについて例示する。 図27ないし図41は、感染症の初期同定およびモニタリングにおける遺伝子発現パネルの使用を例示する。図27は、宿主生物系における種々の細菌状態を区別するために開発された、24遺伝子の新規な細菌遺伝子発現パネルを使用する。 図27ないし図41は、感染症の初期同定およびモニタリングにおける遺伝子発現パネルの使用を例示する。図28は、3つの異なる供給源:S. pyogenes、B. subtilis、および黄色ブドウ球菌(S. aureus)に由来するLTAに対する単一遺伝子座IFNGの差次的遺伝子発現を示す。 図27ないし図41は、感染症の初期同定およびモニタリングにおける遺伝子発現パネルの使用を例示する。図29および図30は、それぞれグラム陽性およびグラム陰性微生物の投与に対する全血での炎症(Inflammation)遺伝子座48Aおよび48Bの2時間後の反応(それぞれ図6および図7に関連して説明)を示す。 図27ないし図41は、感染症の初期同定およびモニタリングにおける遺伝子発現パネルの使用を例示する。図29および図30は、それぞれグラム陽性およびグラム陰性微生物の投与に対する全血での炎症(Inflammation)遺伝子座48Aおよび48Bの2時間後の反応(それぞれ図6および図7に関連して説明)を示す。 図27ないし図41は、感染症の初期同定およびモニタリングにおける遺伝子発現パネルの使用を例示する。図31および32は、ここでは投与後6時間でモニタリングが行われる点を除いて、それぞれが図29および図30に対応してそれらに類似している。 図27ないし図41は、感染症の初期同定およびモニタリングにおける遺伝子発現パネルの使用を例示する。図31および32は、ここでは投与後6時間でモニタリングが行われる点を除いて、それぞれが図29および図30に対応してそれらに類似している。 図27ないし図41は、感染症の初期同定およびモニタリングにおける遺伝子発現パネルの使用を例示する。図33は、大腸菌(E. coli)によって誘導された遺伝子発現反応と微生物を含まない大腸菌(E. coli)濾液によって誘導された遺伝子発現反応とを比較する。 図27ないし図41は、感染症の初期同定およびモニタリングにおける遺伝子発現パネルの使用を例示する。図34は図33に類似しているが、ここでは比較した反応が、大腸菌(E. coli)濾液のみの刺激とポリミキシンBが添加された大腸菌(E. coli)濾液による刺激とに対するものである。 図27ないし図41は、感染症の初期同定およびモニタリングにおける遺伝子発現パネルの使用を例示する。図35は、 投与後2、6、および24時間で、黄色ブドウ球菌(S. aureus)によって誘導された遺伝子発現反応を例示する。 図27ないし図41は、感染症の初期同定およびモニタリングにおける遺伝子発現パネルの使用を例示する。図36ないし図41は、種々の濃度および時間で、大腸菌(E. coli)および黄色ブドウ球菌(S. aureus)によって誘導された遺伝子発現を比較する。 図27ないし図41は、感染症の初期同定およびモニタリングにおける遺伝子発現パネルの使用を例示する。図36ないし図41は、種々の濃度および時間で、大腸菌(E. coli)および黄色ブドウ球菌(S. aureus)によって誘導された遺伝子発現を比較する。 図27ないし図41は、感染症の初期同定およびモニタリングにおける遺伝子発現パネルの使用を例示する。図36ないし図41は、種々の濃度および時間で、大腸菌(E. coli)および黄色ブドウ球菌(S. aureus)によって誘導された遺伝子発現を比較する。 図27ないし図41は、感染症の初期同定およびモニタリングにおける遺伝子発現パネルの使用を例示する。図36ないし図41は、種々の濃度および時間で、大腸菌(E. coli)および黄色ブドウ球菌(S. aureus)によって誘導された遺伝子発現を比較する。 図27ないし図41は、感染症の初期同定およびモニタリングにおける遺伝子発現パネルの使用を例示する。図36ないし図41は、種々の濃度および時間で、大腸菌(E. coli)および黄色ブドウ球菌(S. aureus)によって誘導された遺伝子発現を比較する。 図27ないし図41は、感染症の初期同定およびモニタリングにおける遺伝子発現パネルの使用を例示する。図36ないし図41は、種々の濃度および時間で、大腸菌(E. coli)および黄色ブドウ球菌(S. aureus)によって誘導された遺伝子発現を比較する。 図42は、正常被検体と不安定な関節リウマチを患っている被検体とを区別することができるシグニチャー遺伝子発現パネルの潜在的メンバーの同定に対する統計学的T検定の適用を例示する。 図43は、17個の遺伝子の1つのパネルについて、菌血症であると推定される8人の患者の発現量を例示する。 図44は、正常被検体と菌血症を患っている被検体とを区別することができるシグニチャー遺伝子発現パネルの潜在的メンバーの同定に対する統計学的T検定の適用を例示する。 図45は、正常被検体、関節リウマチ(RA)患者、および菌血症患者に対してそれぞれ適用した、関節リウマチ(RA)に関する指標を提供するアルゴリズム(図に示す)の適用を例示する。 図46は、正常被検体、関節リウマチ(RA)患者、および菌血症患者に対してそれぞれ適用した、菌血症に関する指標を提供するアルゴリズム(図に示す)の適用を例示する。
(具体的な実施形態の詳細な説明)
定義
以下の用語は、文脈で必要とされない限り、指示した意味を持つものとする。
「アルゴリズム(algorithm)」は、生物学的状態を記述するための一組の規則である。この一組の規則は、もっぱら代数学的に定義されるが、領域特異的知識、専門家の解釈、または他の臨床指標を必要とする二者択一的または複合的決定点も含むことが可能である。
「因子(agent)」は、本明細書で定義される「組成物(composition)」または「刺激(stimulus)」、または組成物と刺激との組み合わせである。
定量的RT−PCRアッセイの文脈での「増幅(amplification)」は、DNAの濃度を定量的に測定するために追跡されるDNA複製数の関数である。
ここでの「増幅(amplification)」は、定量分析技術の感度および特異性の度合いのことをいう。したがって、増幅は、構成要素の濃度の基準を提供するもので、該基準は増幅の効率と、したがって全ての構成要素を測定するための感度および再現性の度合いとが、実質的に類似している条件下で、評価される。
「基線プロフィール・データ・セット(baseline profile data set)」は、所望の生物学的状態下で生体試料(または試料群もしくは一組の試料)の評価から得られる遺伝子発現パネルの構成要素に関連した一組の値であり、それが数学的に標準的な(mathematically normative)目的のために使われる。所望の生物学的状態とは、例えば、作用因子への曝露前、または無処置の疾患の存在下もしくは疾患が無い状態での、被検体(または被検体群もしくは一組の被検体)の状態である。あるいは、またはそれに加えて、所望の生物学的状態とは、被検体、または被検体群もしくは一組の被検体の健康状態であってもよい。あるいは、またはそれに加えて、所望の生物学的状態とは、年齢層、性別、民族性、地理学的位置、栄養学的既往歴、症状、臨床指標、投薬、身体活動、体重、および環境曝露のうちの少なくとも1つを基礎として選択された被検体群または一組の被検体に関連したものであってもよい。
複数の試料または複数の被検体からなる「組(セット;set)」または「群(population)」とは、複数の試料または複数の被検体からなる一つの所定の、または選択された群のことをいい、試料または被検体の組(セット)または群に含まれるメンバー間に潜在的な共通性または相互関係が存在する。
「細胞群(population of cells)」とは、複数の細胞からなる任意の群のことをいい、細胞群に含まれるメンバー間に潜在的な共通性または相互関係が存在し、該細胞群として、例えば一つの器官から得た複数の細胞からなる群または細胞の培養もしくは生検から得た複数の細胞からなる群が挙げられる。
被検体の「生物学的状態(biological condition)」とは、観察中の関連する領域の前記被検体の状態である。そのような領域とは、癌;外傷;加齢;感染;組織変性;発育段階;運動能力;肥満、および感情を含む健康、疾患等の状態の変化についてモニター可能である被検体のなんらかの様相を挙げることが可能である。
以上のように、この文脈における状態とは、慢性もしくは急性、または単に一過性のものと考えられる。さらに、対象とする生物学的状態は、生体または細胞群の全体を通じて現れるものであってもよく、あるいは特定の器官(例えば、皮膚、心臓、目、または血液)に限定してもよいが、いずれにせよ、影響を受けた細胞群由来の試料によって直接的に、あるいは上記被検体の他の場所に由来する試料によって間接的に、上記状態をモニターすることが可能である。「生物学的状態(biological condition」という用語は、「物理的状態(physiological condition)」を包含する。
被検体の「体液(body fluid)」として、血液、尿、髄液、リンパ、粘膜分泌物、前立腺液、精液、血リンパ、または被検体に関して当該分野で公知の他のいかなる体液も挙げられる。
「較正プロフィール・データ・セット(calibrated profile data set)」は、パネルの所定の構成要素について、第1のプロフィール・データ・セットのメンバーと基線プロフィール・データ・セットの対応するメンバーとの関数である。
「臨床指標(clinical indicator)」は、細胞の収集物または生体の収集物の生理学的状態を評価する際に、単独で、または他のデータと共に使用される任意の生理学的データである。
「組成物(composition)」として、任意の物理的状態または複数の物理的状態の組み合わせで、化学物質、栄養補助食品、医薬、同種療法製剤、逆症療法製剤、自然療法製剤、化合物の組合せ、毒素、食物、を含む、食物サプリメント、ミネラル、および物質の複合混合物が挙げられる。
試料からプロフィール・データ・セットを「導き出す(derive)」ことは、遺伝子発現パネルの構成要素に関連した一組の値を、(i)生物学的試料でそのような構成要素を直接測定することによって、あるいは(ii)元の試料もしくは元の試料に由来する物質にさらされた第2の生物学的試料でそのような構成要素を測定することによって、決定することが含まれる。
複数の構成要素から構成される1枚のパネルにある「独立したRNAまたはタンパク質構成要素(distinct RNA or protein constituent)」は、RNAまたはタンパク質にかかわらず、遺伝子の独立した発現産物である。遺伝子の「発現(expression)産物として、RNAまたは伝令RNAの翻訳によって生じたタンパク質にかかわらず遺伝子産物が挙げられる。
「遺伝子発現パネル(Gene Expression Panel)」は実験的に確認された一組の構成要素であり、各々の構成要素は遺伝子の明瞭な発現産物であり、RNAまたはタンパク質のいずれであっても、該組の構成要素の測定が、対象とする生物学的状態の測定を提供するようにして、その組の構成要素が選択される。
「遺伝子発現プロフィール(Gene Expression Profile)」は、生物学的試料(または試料群もしくは一組の試料)の評価から得られる遺伝子発現パネルの構成要素に関連した一組の値である。
「遺伝子発現プロフィール炎症指標(Gene Expression Profile Inframmatory Index)」は、遺伝子発現プロフィールの一例から炎症状態の一価基準へのマッピングを与える指数関数の値である。
被検体の「健康(health)」として、該被検体の心理的、感情的、物理的、精神的、逆症療法的、自然療法的、および同種療法的状態が挙げられる。
「指標(index)」は、より複雑な定量的情報を単純化または開示もしくは知らせる際の補助として生ずる算術的または数学的に導き出された数値特性である。疾患または群指標を、共通の生物学的状態を持つ複数の被検体または試料に対する特定のアルゴリズムの適用によって決定することが可能である。
「炎症(inflammation)」は、その語の一般の医学的な意味で本明細書中で使用されており、任意の数の化学的、物理的、または生物学的因子または複数の因子の組み合わせによって開始または持続される急性または慢性、単純または化膿性、局所または汎発性、細胞または組織の反応であると考えられる。
「炎症状態(inflammatory state)」は、炎症から生ずる被検体の相対的生物学的状態を示すために、あるいは炎症の度合いを特徴づけるために用いられる。
複数の遺伝子からなる共通のパネルに基づいた「多数(large number)」のデータ・セットは、同じパネルに基づいたデータ・セットの一例について出される統計学的に有意な結論を可能にするほど十分に大きい多数のデータ・セットである。
組成物が投与される被検体の「標準的(normative)」状態は、たとえ前記被検体がたまたま疾患を患っているとしても、投与前の被検体の状態を意味する。
遺伝子の「パネル(panel)」は、少なくとも2つの構成要素を含む一組の遺伝子である。
被検体からの「試料(sample)として、単一の細胞もしくは複数の細胞または細胞断片あるいは体液の一部が挙げられ、それらは静脈穿刺、排出、射精、マッサージ、生検、針吸引液、洗浄液試料、擦過標本、外科的切開もしくは介入、あるいは当業者に周知の他の手段を含む手段によって、その被検体から採取される。
「シグニチャー・プロフィール(Signature Profile)」は、生物学的状態、作用因子、または生理的作用機序を識別するのに選ばれる遺伝子発現プロフィールの実験的に検証されたサブセットである。
「シグニチャー・パネル(Signature Panel)」は遺伝子発現パネルのサブセットであり、その構成要素は生物学的状態、作用因子、または生理的作用機序の区別ができるように選ばれる。
「被検体(subject)」は、細胞、組織、または生体(ヒトまたはヒト以外のもの)であり、観察下では、生体内(in vivo)、生体外(ex vivo)、または試験管内(in vitro)のいずれであってもよい。被検体から得た試料に基づいて被検体の生物学的状態を評価することに言及する場合、ヒト被検体の状態を評価するためにヒト被検体由来の血液または他の組織試料を使用することが含まれるが、血液試料そのものを上記被検体として用いて、例えば該試料に対する治療もしくは作用因子の効果を評価することも含まれる。
「刺激(stimulus)」は、(i)モニターされた被検体との物理的相互作用、例えば季節性情動障害に対する紫外線AもしくはBまたは光線による治療、あるいはソラレンによる乾癬の処置、あるいは埋め込み放射性シード、他の放射線照射による黒色腫の処置と、(ii)モニターされた被検体の何らかの物理的、心理的、または精神的活動または不活動とを含む。
「治療(therapy)」は、モニターされた被検体の生物学的状態を維持または変更することを意図した生物学的、化学的、物理的、形而上学的、またはそれらの組み合わせであるかどうかにかかわらず、全ての介入を含む。
本願発明者による発明に対して出願され、「較正遺伝子発現プロフィールを用いた生物学的状態または作用因子を特徴づけるためのシステムおよび方法」と題されたPCT特許出願公開番号WO01/25473(2001年4月12日発行)(本明細書に援用)は、(i)生物学的状態(健康および疾患に関して含まれる)と、(ii)生物学的状態(健康、毒性、治療処置、および薬物相互作用に関して含まれる)に対する1種類以上の作用因子の効果とを評価するための遺伝子発現パネルの使用とを開示している。
特に、遺伝子発現パネルは、対象となった一連の生物学的状態;個体または個体群もしくは一組の個体あるいは細胞群に対する組成物または混合組成物の毒性学的効果および用量効果の予測;単回処置で投与された2種類以上の作用因子が、どのようにして相乗的、負の、付加的、中性的、または中毒性活性のいずれかを検出するように相互作用するかの決定;疾患状態を明らかにするための有益なプロフィール・データ・セットに従い被検体を予備選択するための新規の基準を提供することによる前臨床試験および臨床試験の実施;ならびに第1相試験または第2相試験の実施に先立ってそれらの患者に対する予備投与試験の実施について、単独または組み合わせもしくは混合物として処方可能である天然組成物もしくは合成組成物または刺激の治療効力を測定するために用いられるものであってもよい。これらの遺伝子発現パネルは、それらの生物学状態を評価するために被検体から導き出される試料に関して、用いることができる。
遺伝子発現パネルの選択は、このパネル内のRNAまたはタンパク質構成要素の定量的測定が被検体の生物学的状態の測定を構成するようにして、おこなわれる。一種類の配置で、較正されたプロフィール・データ・セットが用いられる。この較正されたプロフィール・データ・セットの各々のメンバーは、(i)遺伝子発現パネルの独立した構成要素の基準と(ii)基線量との関数である。
われわれは、再現性のある条件下(20パーセント以上の測定の再現性の度合いの範囲内であり、好ましくは、5%以上、より好ましくは3%以上)で構成要素の定量的測定が行われた場合に、価値ある予想外の結果が達成され得ることを見出した。本明細書および以下の請求の範囲の目的のために、われわれは20パーセントを上回る測定の再現性の度合いを、「実質的に再現可能な(substantially repeatable)」提供された測定条件と考える。特に、毎回、測定が特定の試料に含まれる構成要素の発現量に対応して得られる場合、実質的に同一の測定が実質的に同一の発現量をもたらさなければならないことが望ましい。このように、遺伝子発現パネルの構成要素の発現量を、有意義に試料から試料へと比較することが可能である。再現性の基準は、たとえ特定の構成要素に対する発現量の測定が不正確(例えば、30%をかなり下回る)であったとしても、この構成要素に対する全ての測定が、ゆがめられた場合であっても系統的にゆがめられるので、その構成要素の発現量の測定が有意義に比較可能である。この方法では、有益な情報を得て、種々の状況下での構成要素の発現に関して有意義に比較することが可能である。
再現性の基準に加えて、すべての構成要素の増幅効率が実質的に同程度(1〜2パーセントの範囲内および概して1パーセント以下の範囲内)である条件下で、構成要素の定量的測定がおこなわれるという基準である、第2の基準も満たされることが望ましい。これらの基準が両方とも満たされると、一つの構成要素の発現量の測定が、所定の試料の別の構成要素の発現量の測定と、試料から試料へと、有意義に比較される。
本実施形態は、構成要素の定量的測定から得られる指標またはアルゴリズムの使用、また必要に応じて加えて、専門家による分析またはコンピュータを利用した生物学のいずれかから得られる指標またはアルゴリズムの使用に関するもので、その使用は、(a)複合データ・セットの分析において、(b)試料間または被検体間での遺伝子発現値における情報価値のない、さもなければマイナーな分散の影響を制御または正規化するため、(c)他の複合データ・セット、データベース、または複合データ・セットから導き出された指標もしくはアルゴリズムと比較するための複合データ・セットの特徴付けを単純化するため、(d)被検体の生物学的状態をモニターするため、(e)対象となった一連の生物学的状態について、単独または組み合わせもしくは混合物として処方可能である天然組成物もしくは合成組成物または刺激の治療効力を測定するため、(f)個体または個体群もしくは一組の個体あるいは細胞群に対する組成物または混合組成物の毒性学的効果または用量効果を予測するため、(g)単回処置で投与された2種類以上の作用因子が、どのようにして相乗的、付加的、負の、中性的、または中毒性活性のいずれかを検出するようにして相互作用するかを決定するため、(h)疾患状態を明らかにするための有益なプロフィール・データ・セットに従い被検体の予備選択のための新規の基準を提供することによる前臨床試験および臨床試験を実施するため、ならびに第1相試験または第2相試験の実施に先立ってそれらの患者に対する予備投与試験を実施するために、おこなわれる。
遺伝子発現プロファイリングと特定の状態もしくは作用因子またはそれら両方についての指標特徴付けの使用とを、第3相臨床試験のコスト削減に用いることが可能であり、また第3相試験の域を越えて、承認された薬剤の標識化;独特の生理学に向けられた特定の患者に対する薬剤の一クラスにおける適当な薬剤の選択;症状発現に先行し得る医学的状態または感染の進行の診断または判断、あるいは治療薬の投与に関連した有害な副作用の診断;患者のヘルスケア管理;ならびに一種類の作用因子または複数の作用因子からなる混合物の異なるバッチに対する品質管理に用いることも可能である。
被検体
ここに開示される方法は、全ての細胞がRNAを転写すること、またどのようにして全ての種類の細胞からRNAを抽出するかは当業者に周知であることから、当業者による過度の実験の必要なしで、ヒト、ほ乳類、または他の生体の細胞に適用することができる。
遺伝子発現パネルの構成要素の選択
遺伝子発現パネルの構成要素を選択するための一般的なアプローチが、PCT出願公開番号WO01/25473に開示されている。われわれは、広範囲に及ぶ遺伝子発現パネルを設計し、各々のパネルが血液または他の組織からなる試料から導き出される生物学的状態の定量的基準を提供することを、実験的に確認した。各パネルに関して、実験によって、パネル構成要素を用いた遺伝子発現プロフィールが生物学的状態の情報を与えることが確認された(われわれは、他のところで、生物学的状態の情報を得る上有益であることから、とりわけ、治療介入のための標的を与えるのと同様に、治療の効果を測定するために、遺伝子発現プロフィールを用いることができることを示す)。遺伝子発現パネルの実施例を、各々のパネル構成要素の簡単な説明に加えて、以下の通りに本明細書に添付された表に示す。
表1.炎症遺伝子発現パネル
表2.糖尿病遺伝子発現パネル
表3.前立腺遺伝子発現パネル
表4.皮膚応答遺伝子発現パネル
表5.肝臓の代謝および疾患遺伝子発現パネル
表6.内皮遺伝子発現パネル
表7.細胞の健康およびアポトーシス遺伝子発現パネル
表8.サイトカイン遺伝子発現パネル
表9.TNF/IL1阻害遺伝子発現パネル
表10.ケモカイン遺伝子発現パネル
表11.乳癌遺伝子発現パネル
表12.感染症遺伝子発現パネル
当業者は、本出願で明瞭に表現される原理に従って、他のパネルを構築して実験的に検証することが可能である。
アッセイの設計
われわれは、一つの試料を一つのパネルにかけることを、一般に4重におこなった。すなわち、試料を複数のアリコートに分けて、各アリコートについて、一つの遺伝子発現パネルでの各構成要素の濃度を測定する。各アッセイを4重におこなって合計で900回の構成要素アッセイによって、われわれは、各アッセイについての結果間で、平均変動係数(標準偏差/平均)*100)が2パーセント未満、一般に1パーセント未満であるという知見を得た。この数値は、われわれが「アッセイ内変動性(intra−assay variability)」と呼ぶところの基準である。われわれは、また、同一の試料材料を用いて、異なる条件でのアッセイを実施した。72のアッセイでは、24メンバーからなるパネルでの構成要素の濃度測定、また時間経過に伴う3通りの異なる条件で決定されたそのような濃度測定からの結果から、われわれは平均変動係数が5パーセント未満、一般に2パーセント未満であることを見いだした。この数値は、われわれが「アッセイ間変動性(inter−assay variability)」と呼ぶところの基準である。
われわれは、四重試験結果を使用する際に、統計学的に「アウトライヤー(outliers)」であるデータ・ポイントを同定して除去することが役立つことがわかった。すなわち、そのようなデータ・ポイントは、例えば、4つの値全ての平均の3%を上回る率で異なるものであり、また、例えば1%を上回る任意の体系的ゆがみから生ずるものではない。さらに、4つからなる組の複数のデータ・ポイントがこの手順によって除外される場合、関連した構成要素についての全てのデータが破棄される。
パネル内の構成要素に対する遺伝子発現の測定
試料内の特定のRNAの量を測定するために、われわれは、当業者に周知の方法を用いて、遺伝子発現パネルの構成要素に関する試料から転写されたRNAを抽出および定量した(詳しくは、以下のプロトコルを参照せよ。また、RNA分析プロトコルとして本明細書で援用されるPCT出願公開番号WO 98/24935も参照せよ)。
手短に言うと、RNAは被検体の試料(例えば、組織、体液、または細胞群が増殖しうる培養基)から抽出される。例えば、細胞を溶解してRNAを適当な溶液(DNアーゼ反応が行われる溶液)に溶出することが可能である。逆転写酵素を用いて第1鎖合成をおこなうことができる。遺伝子増幅、より具体的には定量的PCRアッセイを次におこなって、目的とする大きさの遺伝子を18S rRNA等のマーカーに対して較正することができる((Hirayama et al., Blood 92, 1998: 46−52)。試料の測定を多重反復(例えば、4回反復)でおこなう。mRNAの相対的な定量化は、内部標準と目的とする遺伝子とのあいだの閾値サイクルの違いによって決定される。本発明の実施形態では、定量的PCRは増幅を用いて実行され、レポーター試薬および機器としてApplied Biosystems (Forster City, Calif.)により市販されているものが述べられている。標的転写産物の所定の増幅効率を考えると、増幅された標的テンプレートからのシグナルが検出可能であるポイント(例えば、サイクル数)は、測定された試料の特定のメッセージ転写産物の量に直接関連していると考えられる。同様に、蛍光、酵素活性、毎分崩壊数、吸光度等、その他の定量化シグナルは、標的テンプレート(例えば、参照標準曲線)の既知濃度に相関しているか、限定された変動性を持つ標準に対して正規化されている場合、未知の試料の標的テンプレート数を定量するために用いることができる。
増幅方法は限られているものではないが、量的遺伝子発現技術は標的転写産物増幅を利用することができる。あるいは、または標的転写産物の増幅と組み合わせて、レポーター・シグナルの増幅も用いることができる。標的テンプレートの増幅を、等温遺伝子増幅戦略によって、またはPCR等の熱サイクルによる遺伝子増幅によって、達成することができる。
増幅された標的またはレポーターと開始テンプレートの濃度とのあいだの定義可能かつ再現性のある相互関係を得ることが望ましい。我々が発見したことは、例えば、この目的は、一貫したプライマー−テンプレート比率に対して慎重に注意することによって、また実験的増幅効率の狭い許容レベルに対する厳密な遵守(例えば、99.0ないし100%の相対効率、概して99.8ないし100%の相対効率)によって、達成することができる。例えば、単一の遺伝子発現プロフィールに関連して遺伝子発現量を決定する上で、このパネルの全ての構成要素が類似かつ限られた範囲のプライマー・テンプレート比率(例えば、10倍の範囲内)および増幅効率(例えば、1%未満の範囲内)を維持して、各構成要素に対する的確かつ正確な相対的測定を可能とすることが必要である。我々は、本明細書および以下の請求の範囲の目的のために、約10%以下しか異ならない場合、増幅効率を「実質的に類似(substantially similar)」しているものと考える。好ましくは、それらの違いが約2%未満、より好ましくは約1%未満であるべきである。これらの制約は、関連した生物学的状態と関連する測定された濃度レベルの全ての範囲にわたって観察されなければならない。このように本明細書中の種々の実施形態が、実質的に再現性のある測定条件下で測定が達成され、かつすべての構成要素の増幅の特異性および効率が実質的に同程度であるという基準を満たす必要があるが、にもかかわらず、アッセイ結果を適当に調整した後に基準が満たされるように、このような方法でエラーを補償することで、これらの基準を直接満たさないアッセイ結果を調整することによって、そのような測定条件を達成することは本明細書中にクレームされたように本発明の範囲内である。
実際には、我々はこれらの条件が満たされることを保証するために、試験を実施する。例えば、我々は概して多数のプライマー・プローブ・セットを設計および製造して、実験的に、どのセットが最高のパフォーマンスを与えるかについて決定する。プライマー・プローブの設計および製造が当技術分野で公知のコンピュータ技術を用いて、強化することができ、ごく普通の行為ではあるが、われわれはまた、実験的な確証が有用であることを見出している。さらに、実験的な確証の過程で、我々は選択されたプライマー・プローブの組合せを一組の特徴に関連させる。
逆方向プライマーは、コーディングDNA鎖と相補的でなければならない。一実施形態において、プライマーはイントロン−エキソン接合部中に位置しなければならず、3塩基を超えない近位エキソンと相補的な逆方向プライマーの3’プライム末端を有さなければならない(3を上回る数の塩基が相補的な場合、それは競合的にゲノムDNAを増幅する傾向があるだろう)。
本発明の実施形態において、プライマー・プローブは長さが110塩基未満のcDNAを増幅しなければならず、関連はしているが生物学的には無関係な遺伝子座から、ゲノムDNAもしくは転写産物またはcDNAを増幅してはならない。
選択されたプライマー・プローブの適当な標的は、一実施形態で調製されると思われる第1鎖cDNAであり、以下のように説明される。
(a)作用因子によって影響を受けた生物学的状態の生体外(ex vivo)評価に対する全血の使用
ヒト血液を、静脈穿刺によって得て、少なくとも3つの時点について十分な量で、試料を基線、非刺激、および刺激用に分けて、アッセイのために調製する。典型的な刺激物として、リポ多糖類(LPS)、植物性血球凝集素(PHA)、および加熱殺菌されたブドウ球菌(HKS)またはカラギーンが挙げられ、個別に(典型的に)または組み合わせて使用してもよい。ヘパリン化全血のアリコートを刺激物無しで混合し、5%COの大気中で37℃に30分間、保った。刺激物を種々の濃度で添加し、混合して、ゆるくキャップをはめて37℃で30分間保った。さらなる試験化合物をこの時点で添加し、試験化合物の期待される薬物速度論に従い、異なる時間で保持してもよい。所定の時間で、細胞を遠心分離によって回収し、種々の標準的な手段によって血漿を取り除き、さらにRNAを抽出した。
核酸、RNA、および/またはDNAは、細胞、組織あるいは試験細胞群または指標細胞系の液体から精製される。RNAは、種々の標準手順を使用して、核酸混合物から優先的に得られ(またはRNA Isolation Strategies, pp. 55−104, in RNA Methodologies, A laboratory guide for isolation and characterization, 2nd edition, 1998, Robert E. Farrell, Jr., Ed., Academic Press)、この場合、フイルターをベースとしたRNA単離系(Ambion (RNAqueousTM, Phenol−free Total RNA Isolation Kit, Catalog #1912, version 9908; Austin, Tex.から入手)が用いられる。
一つの手順によれば、遺伝子発現プロフィールのための全血アッセイを以下のようにしておこなった。すなわち、ヒト全血をヘパリン・ナトリウム含有10mlバキュテーナー管に採血した。4ないし5回管を穏やかに転倒させることで血液試料を混合した。血液を採血の10ないし15分間以内に使用した。実験では、血液を、すなわち各時点ごとに試料あたり、2倍希釈した(0.6ml全血+0.6ml刺激物)。アッセイ媒体を調製し、適当に刺激物を加えた。
次に、全血の一定量(0.6ml)を各々の12x75mmポリプロピレン管に加えた。0.6mlの2XLPS(大腸菌(E. coli)血清型0127:B8、Sigma#L3880 または血清型055, Sigma #L4005に由来, 10 ng/ml、異なるロットにおいて変化する傾向がある)をLPS管に添加した。次に、0.6mlのアッセイ媒体を「対照(control)」管に添加し、各条件に対して管を二連にした。キャップをしっかりと閉めた。管を2ないし3回反転させることで試料を混合した。キャップを最初の止め部までゆるめ、管を37℃、5%COで6時間インキュベートした。6時間目に、試料を懸濁血液細胞にやさしく混合し、各管から1mlを取り(バリヤー・チップを有するマイクロピペッターを使用)、さらに2mlの「ドルフィン」微量遠心管(Costar #3213)に移した。
次に、試料を5分間、500xg、大気温度で遠心分離し(IEC遠心分離機または等価なもの、スウィング・バケット内の微量遠心管アダプターで)、各管から可能な限り多くの血清を取り除いた。細胞ペレットを氷上に置いて、Ambion RNAqueousキットを用いて可能な限り素早くRNAを抽出した。
(b)増幅戦略
特定のRNAを、メッセージ特異的プライマーまたはランダム・プライマーを用いて増幅する。特異的プライマーは、ヒトおよび他の動物から得たゲノムおよびcDNAライブラリー由来の情報を含む公共データベース(例えば、Unigene, National Center for Biotechnology Information, National Library of Medicine, Bethesda, Md.)から得たデータから合成した。試験試料または指標試料から得られる特定のRNAから優先して増幅するために、プライマーの選択をおこなう。例えば、RT PCR, Chapter 15 in RNA Methodologies, A laboratory guide for isolation and characterization, 2nd edition, 1998,Robert E. Farrell, Jr., Ed., Academic Press; または Chapter 22 pp.143−151, RNA isolation and characterization protocols, Methods in molecular biology, Volume 86, 1998, R. Rapley and D. L. Manning Eds., Human Press, または14 in Statistical refinement of primer design parameters, Chapter 5, pp.55−72, PCR applications: protocols for functional genomics, M. A. Innis, D. H. Gelfand and J. J. Sninsky, Eds., 1999, Academic Press)を参照せよ。増幅は、等温条件でおこなうか、またはサーマルサイクラーを用いておこなう(例えば、Applied Biosystems, Foster City, Calif.から入手したABI9600または9700または7700;Nucleic acid detection methods, pp. 1−24, in Molecular methods for virus detection, D. L. Wiedbrauk and D. H., Farkas, Eds., 1995, Academic Pressを参照せよ)。増幅された核酸は、増幅プライマーについて記載したように公知のデータベースから同定および合成される蛍光標識した検出プライマーを使用して検出される(例えば、TaqmanTM PCR Reagent Kit, Protocol, part number 402823 revision A, 1996, Applied Biosystems, Foster City Calif.を参照せよ)。
この場合、Applied Biosystems (Foster City, Calif.)から入手したABIPrism 7700 Sequence Detection Systemを用いて増幅DNAの検出および定量化をおこなう。試験試料に含まれるか、または指標細胞系統から得た特定のRNAの量は、観察された相対蛍光量に関連させることができる(例えば、Advances in quantitative PCR technology: 5’nuclease assays, Y. S. Lie and C. J. Petropolus, Current Opinion in Biotechnology, 1998, 9:43−48、または Rapid thermal cycling and PCR kinetics, pp. 211−229, chapter 14 in PCR applications: protocols for functional genomics, M. A. Innis, D. H. Gelfand and J. J. Sninsky, Eds., 1999, Academic Pressを参照せよ)。
ここで記載されるアプローチの特有な実施として、われわれはPCRで使用するための第1鎖cDNAの合成のための手順を詳細に説明する。この手順を、培養細胞(すなわち、THP−1細胞)から抽出したRNAおよび全血RNAの両方に対して用いることができる。
材料
1.Applied Biosystems TAQMAN逆転写試薬キット(Reverse Transcription Reagents Kit)(P/N 808−0234)。キット構成要素:10xTaqMan RT緩衝液、25ml塩化マグネシウム、デオキシNTP混合物、ランダム・ヘキサマー、RNアーゼ阻害剤、MultiScribe逆転写酵素(50U/ml)(2)RNアーゼ/DNアーゼを含まない水(DEPC処理水、Ambion (P/N 9915G)から入手。またはその等価物)。
方法
1.RNアーゼ阻害剤およびMultiScribe逆転写酵素を直ちに氷上に置く。他の試薬全てを室温で解凍して氷上に置くことができる。
2.−80℃冷凍庫からRNA試料を取り出し、室温で解凍した後、直ちに氷上に置く。
3.各100mlRT反応物に対して以下の逆転写酵素試薬のカクテルを調製する(複数の試料に対して、ピペット操作エラーを許すために、余分のカクテルを調製する)。
1 反応物(ml) 11X、例えば10試料(ml)
10X RT緩衝液 10.0 110.0
25mMMgCl 22.0 242.0
dNTP 20.0 220.0
ランダム・ヘキサマー 5.0 55.0
RNアーゼ阻害剤 2.0 22.0
逆転写酵素 2.5 27.5
水 18.5 203.5
合計: 80.0 880.0(1試料あたり80ml)
4.各RNA試料を1.5ml微量遠心管内で全量20mlにし(例えば、THP−1RNAに対して、10mlRNAを取り、RNアーゼ/DNアーゼを含まない水で20mlに希釈。全血RNAに対して、20ml全RNAを使用)、ステップ5、2、3からの80mlRT反応混合物を加える。ピペットで上下させることで混合する。
5.試料を室温で10分間インキュベートする。
6.試料を37℃で1時間インキュベートする。
7.試料を90℃で10分間インキュベートする。
8.微量遠心装置で試料を素早く遠心する。
9.PCRをすぐにおこなう場合は試料を氷上に置き、さもなければ将来の使用に備えて−20℃で試料を保存する。
10.PCR QCを、18Sおよびb−アクチンを用いて全てのRT試料について実行する(SOP200−020を参照せよ)。
遺伝子発現パネルの構成要素の測定を可能にするために、先に述べたような第1鎖cDNAおよびプライマー・プローブを使用することは、以下の通りである。
炎症用24−遺伝子ヒト遺伝子発現パネルをセットアップする。
材料
1.目的とする各々の遺伝子用の20Xプライマー/プローブ混合物。
2.18S内在性対照用20Xプライマー/プローブ混合物。
3.2XTaqman汎用PCRマスター混合物。
4.細胞から抽出したRNAから転写されたcDNA。
5.プレート(Applied Biosystems 96−Well Optical Reaction Plate)。
6.キャップ(Applied Biosystems Optical Cap)またはオプティカル・クリア・フィルム。
7.検出装置(Applied Biosystem Prism 7700 Sequence Detector)。
方法
1.目的とする遺伝子用のプライマー/プローブ、18S内在性対照用のプライマー/プローブ、および2XPCRマスター混合物を含む各プライマー/プローブ混合物のストックを以下のようにして作る。ピペット操作エラーを許すために、充分に過剰な量を作る(例えば約10%の過剰)。以下の例は、2つの条件(2枚のプレート)を試験する4重試料による1つの遺伝子のための典型的なセットアップを例証する。
1X(1ウエル) 9X(2プレートに匹敵)
2X マスター混合物 12.50 112.50
20X18Sプライマー/プローブ混合物 1.25 11.25
20X目的遺伝子プライマー/プローブ混合物 1.25 11.25
合計 15.00 135.00

2.2000μlの水に95μlのcDNAを希釈してcDNA標的のストックを作る。cDNAの量を調整して10ないし18、典型的には12ないし13のCt値を得る。
3.ピペットで15μlのプライマー/プローブ混合物を取り、プレート(Applied Biosystems 96−Well Optical Reaction Plate)の適当なウエルに入れる。
4.ピペットで10μlのcDNAストック溶液を取り、プレート(Applied Biosystems 96−Well Optical Reaction Plate)の各ウエルに入れる。
5.プレートをキャップ(Applied Biosystems Optical Cap)またはオプティカル・クリア・フィルムで密閉する。
6.プレートを検出装置(AB Prism 7700 Sequence Detector)で分析する。
ここに記した方法はまた、タンパク質を用いて適用することが可能であり、タンパク質構成要素の量を測定するために高感度定量的技術、例えば酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)または質量分析が利用可能であり、当業者に周知である(本明細書で援用するWO98/24935を参照せよ)。
基線プロフィール・データ・セット
単一の個体および大きな個体群に由来する試料の分析によって、特定のパネルまたは一連のパネルに関連したプロフィール・データ・セットのライブラリーが得られる。これらのプロフィール・データ・セットは、基線プロフィール・データ・セットとして使用するためにライブラリーにレコードとして格納可能である。用語「基線(baseline)」が示唆することは、格納された基線プロフィール・データ・セットが、生物学的状態または作用因子に関する情報を持つ較正されたプロフィール・データ・セットを提供するための比較物(comparator)として機能するということである。基線プロフィール・データ・セットをライブラリーに保存して、多数の相互参照手段として分類することができる。分類法の1つの形態は、データ・セットが導き出されたパネルの特徴に依存するものであってもよい。分類のもう一つの形態は、特定の生物学的状態によるものであってもよい。生物学的状態の概念は、1つの細胞または細胞群が任意の時間に見いだされ得る任意の状態を包含する。この状態は、試料の全体の配置、被検体の性別、またはあらゆる他の判別子を反映するものであってもよい。判別子の一部は重なっていてもよい。単一の被検体または特定の臨床試験と関連するレコードについて、ライブラリーにアクセスすることも可能である。基線プロフィール・データ・セットの分類に、特定の被検体、症状、特定の作用因子等についての医学情報による注釈をさらにつけることも可能である。
較正されたプロフィール・データ・セットを作成するための基線プロフィール・データ・セットの選択は、評価されるか、モニターされるか、あるいは、予測される生物学的状態に関連し、かつ、較正されたパネルの使用目的(例えば、薬剤開発のモニタリング、品質管理、または他の用途)に関連する。種々の時点、刺激、薬物、または複合化合物に対する曝露で、第1のプロフィール・データ・セットが得られるのと同一の被検体から、または別の被検体からの、基線プロフィール・データ・セットにアクセスすることが望ましいと考えられ、あるいは、この基線プロフィール・データ・セットは、同類または異なる群または被検体の組(セット)に由来するものであってもよい。
前記プロフィール・データ・セットは、第1のデータ・セットが得られるのと同一の被検体に起因するものであってもよく、試料の採取が、別の時間または同様の時間、異なる部位または同様の部位、あるいは異なる生物学的状態または同様の生物学的状態でおこなわれる。例えば、図5は試料が刺激前または刺激後に採取される手順を示す。非刺激試料から得たプロフィール・データ・セットは、刺激後に採取した試料に対する基線プロフィール・データ・セットとして機能することができる。基線データ・セットは、いくつかの所定の特性または生物学的状態を持つ被検体群または一組の被検体のプロフィール・データ・セットを含むライブラリーから導き出されたものであってもよい。基線プロフィール・データ・セットは、試験管内(in vitro)細胞培養に関連したいくつかの生体外(ex vivo)または試験管内(in vitro)特性に対応するものであってもよい。次に、結果として生ずる較正されたプロフィール・データ・セットを1件分のレコードとしてデータベースまたはライブラリー(図6)に、基線プロフィール・データ・ベースと一緒に、またはそれとは別に、また必要に応じて、第1のプロフィール・データ・セット(第1のプロフィール・データ・セットは、適当な分類法判定基準下に基線プロフィール・データ・セットに通常組み込まれるけれども)とともに、またはそれとは別に、格納することが可能である。所定の生物学的状態に伴う遺伝子発現プロフィールの著しい一貫性は、プロフィール・データの格納にとって有益であり、とりわけ、標準的な参照目的のために、それを用いることができる。標準的な参照は、被検体が所定の生物学的状態(健康な状態または病気にかかった状態)に合致する程度を示し、代わりにまたは加えて、臨床介入のための標的を提供する際に役立つことができる。
選択された基線プロフィール・データ・セットはまた、有効性、毒性等の点から製造ロットを判断するための標準として用いることも可能である。治療薬の効果が測定される場合、基線データ・セットはその治療薬を投与する前に取られた遺伝子発現プロフィールに相当する。新たに製造された製品に対する品質管理が決定されている場合、基線データ・セットはその製品の判断基準に相当する。しかし、任意の適当な正規化技術が使用可能である。例えば、平均基線プロフィール・データ・セットは、自然に成長したハーブの栄養補助食品の信頼のおける材料から得られ、販売のために調製される化合物のロットにおける一貫性または一貫性の欠如を示すために時間をかけて異なるロット間で比較される。
較正されたデータ
我々が、「遺伝子発現パネル」と「遺伝子増幅」とに関連して上述した遺伝子発現の測定において成し遂げた再現性があれば、我々は差がそのような条件下での測定で生ずる場合、その差が生物学的状態の差に起因していると結論する。このように、我々は較正されたプロフィール・データ・セットが同じ条件下で同じ個体から取り出される試料で非常に再現性があることを発見した。我々は、同様に、較正されたプロフィール・データ・セットが繰り返し試験される試料で再現性があることを発見した。我々は、被検体からの試料が生体外(ex vivo)で化合物にさらされる時に得られる「較正されたプロフィール・データ・セット」が、生体内(in vivo)で試料にさらされた試料に由来する較正されたプロフィール・データに相当する、再現例も見つけた。重要なことに、我々は作用因子で処置される指標細胞系が生体内(in vivo)または生体外(ex vivo)細胞群から得られる較正されたプロフィール・データ・セットと同等の較正されたプロフィール・データ・セットを、多くの場合、提供することができることを発見した。さらに、我々は指標細胞上に被検体からの試料を投与することが健康状態、症状、治療介入、老化、あるいは前記被検体の環境刺激または毒素への曝露を含む、前記被検体の生物学的状態に関する情報を得る上で有益な較正されたプロフィール・データ・セットを提供することができることを発見した。
較正されたプロフィール・データ・セットの計算と計算機補助
前記較正されたプロフィール・データ・セットはスプレッドシートまたは視覚的に表すことが可能であり、例えば棒グラフまたは表形式で、あるいは三次元表示で表してもよい。基線とプロフィール・データとを関連させる関数は、対数として表された比率であってもよい。構成要素をX軸上で項目別に示し、対数目盛りをY軸上に置くことが可能である。較正されたデータ・セットのメンバーを、基線に対して、遺伝子発現の相対的な強化を表す正値として、または遺伝子発現の相対的減少を表している負の値として、表現することが可能である。
前記較正されたプロフィール・データ・セットの各メンバーは、類似の条件下で被検体から取られる類似の試料に関連した範囲内で、再現可能でなければならない。例えば、前記較正されたプロフィール・データ・セットは類似の条件下で前記被検体から取られる類似の試料に関して、1桁以内の再現性を有するものであってもよい。より詳しくは、メンバーは50%以内の再現性、特に20%以内の再現性、一般的には10%以内の再現性を有するものとすることが可能である。本発明の実施形態によれば、遺伝子発現パネル内の試験された複数の遺伝子座の各々からの相対的な遺伝子発現の増加、減少、または変化なしのパターンは、較正されたプロフィール・セットを調製するために用いることが可能であり、該セットは、生物学的状態、作用因子処置条件の生物学的効率に関連した情報、あるいは被検体または試料からなる群あるいは被検体または試料からなる組(セット)との比較のための情報、あるいは細胞群との比較のための情報を与える。この性質のパターンは、薬物試行の可能性がある候補の同定に用いられることが可能であり、単独で、または生物学的状態に関する診断に用いられる、もしくは予後経過を示す他の臨床指標と組み合わせて使用されるか、あるいは製造、試験、および販売を通して医薬もしくは栄養補助食品の開発を導くために、用いることも可能である。
定量的遺伝子発現から得られる数量データと基線プロフィール・データ・セットに関連して較正された遺伝子発現から得られる数量データとを、データベースまたはデジタル記憶媒体に格納し、患者の健康状態の管理、臨床試験の実施、または薬物の特徴付けを含む目的のために検索することが可能である。地理的に離れた場所から回収してプールできるように、それらのデータを例えばワールド・ワイド・ウェブ(World Wide Web)、電子メール、もしくはインターネット・アクセス・サイトを介した物理的・ネットワークまたはワイヤレス・ネットワークで、あるいはハード・コピーによって、転送することができる(図8)。
本発明の一実施形態では、記述的レコードは、一つのデータベースまたは複数のデータベースに格納され、格納されたデータは、基線プロフィール・データ・セットの使用による変換前の生の遺伝子発現データ(第1のプロフィール・データ・セット)を含むだけではなく、例えば、基線プロフィール・データ・セットが特定のシグニチャー・パネルに由来するかどうかに関する注釈とデータの解釈および使用を容易にするその他の注釈とを含む、前記較正されたプロフィール・データ・セットを生成するために用いた基線プロフィール・データ・セットのレコードを含む。
データが汎用フォーマットになっていることから、データ処理をコンピュータで容易におこなうことが可能である。データを整理して、較正されたデータ・セットのグラフ表示に任意に対応した出力が得られるようにする。
例えば、少なくとも1種類のRNAまたはタンパク質である被検体由来の別個の試料をPと示すことができる。試料Pから導き出された第1のプロフィール・データ・セットをMとする。ここで、MはPの独立したRNAまたはタンパク質構成要素の定量的基準である。レコードRは、MとPとの比率であって、例えば、年齢、食事、民族性、性別、地理学的位置、医学的な疾患、精神障害、投薬、身体活動、体重、および環境曝露に関する前記被検体の追加データで注釈がつけられたものであってもよい。さらに、データ処理は、前記較正されたプロフィール・データ・セットでは現在保持されていない付加的な医療データを含むことができる第2の状態データベースからのデータにアクセスすることをさらに含むことができる。この文脈では、データ・アクセスがコンピュータネットワークを経由したものであってもよい。
コンピュータ上の上記データの記憶装置は、ユーザによってアクセス可能な形態で情報を提供することが可能である。したがって、ユーザは情報を第2のアクセスサイトにロードすることが可能であり、これには、情報のダウンロードも含まれる。しかし、それに含まれる医学的レコードが保護されるように、アクセスはパスワードまたは他のセキュリティー手段を持つユーザに制限することも可能である。本発明のこの実施形態の特徴は、生物学的情報の一部になるような新規または注釈がついているレコードをデータ・セットに加えることがユーザに可能であることである。薬物等の製品に関連する較正されたプロフィール・データ・セットのグラフ表示は、較正されたプロフィール(特にシグニチャー・プロフィール)によって、製品を標準化する機会を与える。このプロフィールが、類似または異なる用途で承認された他の薬剤と比較して、相対的な有効性、作用機構の違い、その他を示す特徴として、使用され得る。
本発明の種々の実施形態はまた、計算機システムによる用途に、コンピュータプログラム製品として実装される場合もある。この製品は、第1のプロフィール・データ・セットを導き出して較正されたプロフィールを生産するための、プログラム・コードを含むことができる。そのような実装は、有形的表現媒体(例えばコンピュータ可読媒体(例えばディスケット、CD−ROM、ROMまたは固定ディスク))またはモデムもしくは他のインターフェイス機器(例えばネットワークに連結する通信アダプタ)を経てコンピュータ・システムに送ることのできる媒体のいずれかに保存した、一連の機械語命令を含むことができる。ネットワーク結合は、例えば、光もしくは有線の通信ラインを経て、またはワイヤレス技術(例えば、マイクロ波、赤外線、または他の電送技術)あるいはそれらの組み合わせを介してものであってもよい。上記一連の機械語命令は、望ましくは、上記システムに関してすでに本明細書に記載された機能性の全てまたは一部を実現する。当業者は、そのような機械語命令が多くの計算機アーキテクチャまたはオペレーティングシステム用に多数のプログラム用言語で書かれることができると理解されなければならない。さらにまた、そのような命令を、任意の記憶素子(例えば半導体、磁気素子、光学素子、または他の記憶素子)に格納することができ、また任意の通信技術(例えば光学的技術、赤外線技術、マイクロ波技術、または他の伝送技術)を用いて、伝送することも可能である。そのようなコンピュータプログラム製品を、印刷された書類または電子書類が添付された着脱自在の媒体(例えば、パッケージ・ソフトウエア)として配布、コンピュータ・システムに事前にロードして配布(例えば、システムROMまたは固定ディスク上)、あるいはサーバまたはネットワーク(例えば、インターネットもしくはワールド・ワイド・ウェブ)上の電子掲示板から配布することが考えられる。また、第1のデータ・セットと較正プロフィール・データ・セットとを導き出すための誘導モジュール等を備えたコンピュータ・システムが、さらに提供される。
グラフまたは表の形態になっている較正プロフィール・データ・セット、関連データベース、ならびに算出された指標または導き出されたアルゴリズムは、パネル、データベース、データ・セット、または指標もしくはアルゴリズムから導き出される情報とともに、一緒または別々に、WO 01/25473で述べられる種々の目的で売られる商品である。
指標の構築
(i)一群または一組の被検体または試料あるいは細胞群の全体にわたる生物学的状態に関する遺伝子発現プロフィールの著しい一貫性と、(ii)パネルの全ての構成要素についての増幅の特異性と効率が実質的に類似している測定条件下で、遺伝子発現プロフィールを生ずる遺伝子発現パネルの構成要素の実質的に再現可能な測定を与える手順の使用とが組み合わさった状態で、遺伝子発現プロフィールを特徴づけ、それによって生物学的状態の測定がなされる指標の使用を可能にする。
指標は、遺伝子発現プロフィール内の値を手元にある生物学的状態に関連する一つの値に対してマッピングする指数関数を用いて構築することが可能である。遺伝子発現プロフィール内の値は、遺伝子発現プロフィールに対応する遺伝子発現パネルの各構成要素の量である。これらの構成要素の量がプロフィール・データ・セットを形成し、さらに指数関数が単一の値である上記指標をプロフィール・データ・セットのメンバーから生成する。
指数関数は、複数の項の線形和として都合よく構築され、各々の項が我々が前記プロフィール・データ・セットのメンバーの「寄与関数(contribution function)」と言うものである。例えば、寄与関数は、前記プロフィール・データ・セットのメンバーの冪に定数をかけたものであってもよい。したがって、指数関数は、
I = ΣC P(i)
のかたちで表され、式中、Iは指標、Mはプロフィール・データ・セットのメンバーiの値、Cは定数、およびP(i)はMが累乗される冪である。上記データ・セット内のメンバー数までの全ての整数の値iに対して、上記合計が形成される。したがって、われわれは線形多項式を持つ。
上記値CおよびP(i)を、いくつかの方法で決定することが可能であることから、上記指標Iは、関連する生物学的状態の情報を与える。一つの方法は、統計的手法(例えば潜在クラス模型化)を、臨床データまたは実験的に導き出したデータ、あるいは生物学的状態に関連する他のデータを相関させるために、前記プロフィール・データ・セットに適用することである。この点について、例えば、Statistical Innovations(Belmont,Mass.)製のLatent Gold(登録商標)と呼ばれるソフトウエアを用いることが可能である。ウエブ・ページwww.statisticalinnovations.com/lg/を参照せよ。本明細書ではこのウエブ・ページを援用する。
あるいは、他のより単純なモデリング技術を当技術分野で知られている方法で用いることが可能である。炎症の指数関数は、例えばより高い炎症度(炎症遺伝子発現プロフィールについてのプロフィール・データ・セットで決定される)が、指数関数の大きな値と相関するかたちで、構築され得る。したがって、単純な実施形態では、各P(i)は、炎症の増強にともなって構成要素が増加するか減少するかどうかに依存して、+1または−1である。より詳しく以下に説明されるように、われわれは、発現に比例している有意味な炎症指標を構築した。
1/4{IL1A}+1/4{IL1B}+1/4{TNF}+1/4{INFG}−1/{IL10}、
式中、構成要素周囲の波括弧は、そのような構成要素の測定を示し、構成要素は表1の炎症遺伝子発現パネルのサブセットである。
ちょうど、上述の基線プロフィール・データ・セットが、適当な標準的参照を提供するために用いられ得、また上述のように、この標準的参照に基づいた較正されたプロフィール・データ・セットの生成にも用いることができるように、遺伝子発現プロフィールを特徴づける指標もまた、この指標を作成するのに用いられる指数関数の標準的値とともに与えられ得る。この標準的値は、関連する被検体または試料の群または組に関連して、あるいは関連細胞群に関連して決定されることから、前記指標を前記標準的値に関して解釈することができる。関連する被検体または試料の群または組、あるいは関連細胞群は、年齢範囲、性別、民族性、地理学的位置、栄養学的既往歴、症状、臨床指標、投薬、身体活動、体重、および環境曝露の少なくとも1つである特性を共通して持つことが可能である。
例えば、前記指標を、健康な被検体の群または組に対する標準的遺伝子発現プロフィールに関連して、示度が約1であることが健康な被検体の標準的遺伝子発現プロフィールを特徴づけるようにして、構築することができる。さらに上記指標の対象である生物学的状態が炎症であると仮定しよう。すなわち、この例では示度が1であることは、健康な被検体に関する基準に匹敵する遺伝子発現プロフィールに対応する。実質的により高い示度は、炎症状態を経験している被検体を同定することが可能である。しかし、標準的値の同定として、1を用いることは、唯一の可能な選択であり、もう一つの論理的選択は、前記標準的値の同定として0を使用することである。この選択で、ゼロからの指標の偏差を標準偏差単位で示すことができるので、−1と+1との間に存在する値は、被検体の正規分布参照群または組の90%を包含する。我々が遺伝子発現プロフィール値(また、それらに基づいて作られた指標)が正規分布される傾向があることを発見したので、このように構築される0中心の指標からかなりの情報が得られる。したがって、疾患診断および処置のための目標設定での指標の使用が容易になる。前記標準的値のための0の選択、ならびに標準偏差単位の使用については、例えば、図17Bに例示するとともに後述する。
実施例
実施例1:大きい複合データ・セットの分析を補助する急性炎症指標
本発明の一実施形態では、上記指標値またはアルゴリズムを用いて、複合データ・セットを、被検体の炎症状態に関する情報を有する単一指標値に、減じることができる。このことは図1Aおよび図1Bに例示されている。
図1Aは、大きな複合データ・セットにおける一人の被検体のSource Precision炎症プロフィールの追跡と題されている。この図は、一人の男性被検体の視神経炎の経過中の別々の8日間に炎症遺伝子発現パネル(表1に示す)から24個の遺伝子をアッセイした結果を示す。
図1Bは、急性炎症指標の使用を示す。上記図1Aで示されるデータは、以下の数式:(1/4{IL1A}+1/4{IL1B}+1/4{TNF}+1/4{INFG}−1/{IL10})に比例した指数関数を使用して算出した後に、この図に示されている。
実施例2:試料または被検体の生物学的状態をモニターするための急性炎症指標またはアルゴリズムの使用
被検体の炎症状態は、生物学的状態の過去の経過、将来の経過、処置への反応などに関する情報を明らかにする。急性炎症指標は、被検体の生物学的状態に関するそのような情報を現すのに用いられ得る。このことは、図2で例示される。
日毎の炎症遺伝子発現に関するアッセイの結果(図1Aの各列に24個の遺伝子について示される)は、計算後、個々のヒストグラムで表示されている。前記指標は、治療介入に相関すると思われる炎症状態でのはっきりした傾向を明らかにする(図2)。
図2は、視神経炎のために医学的処置を受けた一人の患者から得られる血液から9個の異なる、重要な臨床主要管理点(clinical milestones)で算出される急性炎症指標のグラフ図である。急性炎症指標の指標値の変化は、治療介入の期待される効果に強く相関する。4つの臨床主要管理点が、この図中、急性炎症指標の最上部で同定され、(1)ステロイドによる処置前、(2)1日あたり1gのIVソルメドロールによる処置、(3)1日あたり60mgの経口プレドニゾン(1日あたり10mgまで漸減される)による後処置、および(4)処置後が含まれる。データ・セットは図1のものと同じである。上記指標は、1/4{IL1A}+1/4{ILlB}+1/4{TNF}+1/4{INFG}−1/{IL10}に比例する。期待されるように、急性炎症指標は、IVステロイドによる処置で急速に下落して、より有効でない経口プレドニゾンによる処置の間で上昇し、ステロイドが止められて、完全に代謝された後、処置前のレベルに戻る。
実施例3:用量を設定するための急性炎症指標の使用。
この用量は、図3に示すように、開発中の化合物またはヒトおよび非ヒト被検体で試験される化合物についての濃度とタイミングを含む。急性炎症指標が、共通の作用機序のない治療化合物または治療介入のための共通の基準値として使われる場合がある。上記指標によって示されるように、化合物に対する遺伝子の反応を誘発するが既知の生物学的状態の改善はは達成しない化合物を、生物学的状態の処置において種々の効果を有する異なる化合物と比較することができる。
図3は、急性炎症指標によって特徴づけられる、一人のドナーにおけるイブプロフェン800mg単回投与処置の効果を示す。800mgの一般市販薬の(over−the−counter)イブプロフェンは時間=0および時間=48に、一人の被検体によって摂取された。示された5つの炎症関連遺伝子座についての遺伝子発現値を、時間=2、4、6、48、50、56、および96時間で以下のように決定した。期待されるように、急性炎症指標は非ステロイド系抗炎症性イブプロフェンを摂取した直後に下落して、48時間後に基線に戻る。T=48における2回目の投薬は、初回の投薬と同じ動態を追従し、T=96での実験終了後、基線に戻る。
実験例4:作用因子の有効性、安全性、および生理的作用モードを特徴づけるための急性炎症指標の使用。
この作用因子は、開発中および/または複雑な性質のものである。これを図4に例示する。
図4は、5つの異なる条件に関して視覚的に示された、算出された急性炎症指標を示すもので、(A)未処置の全血、(B)試験管内(in vitro)でDMSO(不活性担体化合物)で処理した全血、(C)試験管内(in vitro)でデキサメタゾン(0.08μg/ml)で処理した以外は非刺激の全血、(D)試験管内(in vitro)でリポ多糖類(既知の炎症誘発性化合物)(LPS、1ng/ml)で刺激した全血、および(E)試験管内(in vitro)でLPS(1ng/ml)およびデキサメタゾン(0.08μg/ml)で処理した全血が含まれる。デキサメタゾンが、抗炎症性のステロイド化合物として医学的に一般的に用いられる処方化合物として使われる。急性炎症指標は、一人の患者から得られるヒト全血で発現される炎症関連の遺伝子の実験的に決定された遺伝子発現量から算出される。mRNA発現の結果は、この例でCtとして表現されるが、遺伝子IL1A、IL1B、TNF、IFNG、およびIL10に関して、例えば、相対的な蛍光単位、コピー数または他のいかなる定量化可能で、正確かつ較正された形態としても表すことが可能である。遺伝子発現値から、急性炎症値が式:1/4{IL1A}+1/4{IL1B}+1/4{TNF}+1/4{INFG}−1/{IL10}に比例して基づいて、代数学的に決定された。
実施例5:遺伝子発現プロフィールのための群標準的値の発現および使用
図6および7は、2つの異なった患者群(患者セット)の全血から得られる遺伝子発現プロフィール(表1の炎症遺伝子発現パネルの48個の遺伝子座を使用)の算術平均値を示す。これらの患者セットは正常または診断未確定の両方である。第1の患者セットはボンフィルズとして同定されるもの(ダイアモンドで示したプロット)で、米国コロラド州デンバーのボンフィルズ輸血センター(Bonfils Blood Center)で供血者と認められた17人の被検体から構成される。第2の患者セットは9人の供血者からなり、遺伝子発現プロフィールは、4週間にわたり4回実施したアッセイから得られた。この第2の患者セット(四角形で示したプロット)の被検体は、本願の譲受人であるソース・プレシジョン・メディシン社(Source Precision Medicine, Inc)の従業員から採用された。各群についての遺伝子発現平均は、遺伝子発現炎症パネルの48の遺伝子座の各々について算出された。遺伝子座1〜24(以下、しばしば炎症48A遺伝子座と呼ぶ)についての結果を図6に示し、遺伝子座25〜48(以下、しばしば炎症48B遺伝子座と呼ぶ)についての結果を図7に示す。
2つの異なった患者セットの遺伝子発現量間の一貫性は、劇的である。両方の患者セットは、48遺伝子座の各々の遺伝子発現について、互いに有意差を示さない。この観察は、ヒト炎症性遺伝子の「正常な」発現パターンが存在すること、表1の炎症遺伝子発現パネル(またはそのサブセット)を用いることで、遺伝子発現プロフィールがその発現パターンを特徴付けること、そして、例えば正常な発現パターンからの変化をもたらす任意の生物学的状態に対して医学的介入を導くために群正常発現パターンを用いることができることを示唆している。
同様に、図8は、また、2つの異なった患者群(患者セット)の全血から得られる遺伝子発現プロフィール(再び、表1の炎症遺伝子発現パネルの48遺伝子座を使用する)の算術平均値を示す。一方の患者セット(その発現値は三角形のデータ点で示される)は24人の正常かつ診断未確定の被検体(したがって、既知の炎症性疾患がない)である。もう一方の患者セット(その発現値をダイアモンド型の点によって示す)は、関節リウマチを有し、治療が失敗した4人の患者である(そのため不安定な関節リウマチを持つ)。
図6および図7で示される2つの異なった正常患者セットからのデータの一貫性と同程度に著しいものは、図8で示される正常および疾患を患う患者セットからのデータの系統的多様性(systematic divergence)である。示された48の炎症性遺伝子座のうちの45において、疾患のない被検体と比べて、不安定な関節リウマチを持つ被検体は、平均して、増加した炎症遺伝子発現を示した(サイクル閾値Ctの低下)。データは、このようにさらに、本明細書で教示されたことにもとづいて、基礎をなすアッセイの精度および較正が注意深く設計され、かつ制御される場合、遺伝子発現を使用して特定の生物学的状態を有するグループを同定することが可能なことを証明する。
図9は、図8と類似したやり方で、同じく2つの別個の患者セットの全血から得た表1の炎症遺伝子発現パネルの24遺伝子座を用いて、遺伝子発現プロフィールの算術平均値を示す。一方の患者セット(その発現値をダイアモンド型データ点で示す)は、供血者である17人の正常かつ診断未確定の被検体(したがって既知の炎症性疾患を持たない)である。もう一方の患者セット(その発現量を四角形状のデータ点で示す)は16人の被検体であり、また正常かつ診断未確定であり、6ヶ月にわたって観察され、これらの発現値の平均は四角形状の点で示される。したがって、このように、第1の健康な状態にある群の断面遺伝子発現値平均は、第2の健康な状態にある群の長手方向遺伝子発現値平均にかなり一致し、遺伝子対遺伝子のかたちでの測定発現値における変動は約7%以下である。
図10は、44人の正常かつ診断未確定の供血者(示された10人の被検体についてのデータ)の全血から得られる遺伝子発現値(表1の炎症遺伝子発現パネルの14遺伝子座を使用する)を示す。また、群(セット)の各々のメンバーについての遺伝子発現値は全てのセットに対するものとかなり一致する。また、遺伝子座の各々に対して一貫したピーク高さで視覚的に表される。上記セットの被検体のうちここで表したものとは別の被検体、さらに他の遺伝子座は、ここで示されるものと一致する結果を示す。
これらの原理の結果、および本発明の種々の実施形態では、遺伝子発現プロフィールについての群標準的値を、健康および/または疾患の両方の目的を含む生物学的状態に関する個々の被検体の比較評価で用いることができる。一実施形態において、遺伝子発現プロフィールについての前記標準的値が、被検体についての「較正されたプロフィール・データ・セット」(このセクションの初めに定義される)を計算する際に、基線として使われ、この較正されたプロフィール・データ・セットは、群標準的値からのそのような被検体の遺伝子発現の偏差を明らかにする。遺伝子発現プロフィールの群標準的値を、本発明の実施形態に従って指数関数を構築する上で基線値として使うこともできる。その結果、例えば、一般的に個々の炎症発現の程度のみならず、標準的値に関連しても明らかにするように、指数関数が構築できる。
実施例6:生物学的状態の信頼性のある指標としての、時間経過に伴う遺伝子発現パネルの構成要素の発現値の一貫性。
図11は、8ヶ月にわたり毎月アッセイされた単一の被検体の4つの遺伝子(表1の炎症遺伝子発現パネルのもの)の各々に関する発現量を示す。発現量が時間とともに顕著な一貫性を示していることがわかる。
図12および図13は、同様に、各々の場合において、別個の単一被検体(各々の場合において、体調が良く、かつ薬物を摂取していないことにもとづいて選択)の48遺伝子(表1の炎症遺伝子発現パネルのもの)の各々に対する発現量を示すもので、図12の場合では、4週間にわたり毎週アッセイをおこない、図13の場合は6ヶ月にわたり毎月アッセイをおこなった。各々の場合において、また、発現量は時間とともに顕著な一貫性を示し、さらに個体間全体で類似している。
図14もまた、表1の炎症遺伝子発現パネルを用いてアッセイし、一人のヒト被検体での炎症遺伝子発現に対する時間経過に伴う抗炎症性ステロイド投与の効果を示す。この場合、48遺伝子座のうち24を示す。上記被検体は、PAX RNA単離管に基線血液試料を採取され、プレドニゾン(抗炎症処方ステロイド)単回投与量60mgを摂取した。追加の血液試料を経口単回投与後2時間および24時間に採血した。遺伝子発現に関する結果を3つの時間点全部について示した。ここでは、基線試料の値は、x軸上で1(unity)として示される。予想されるように、投与後2時間の棒グラフで示すように、プレドニゾンによる経口処置は大部分の炎症関連遺伝子座の発現減少に帰着した。しかし、投与後24時間の棒グラフでは、大部分の遺伝子座が2時間で遺伝子発現量減少を呈する一方、24時間では遺伝子発現量上昇がみとめられた。
図14の基線は試験した単一個体に関連した薬物介入前の遺伝子発現値に基づいているにもかかわらず、われわれは、先の実施例から、健康な個体が表1の炎症遺伝子発現パネル(またはそのサブセット)を用いて遺伝子発現プロフィール内の群標準的値に近づく傾向があることを理解する。われわれは、図14から、炎症遺伝子発現量を図6および図7(正常または設定レベル)に示されたものに戻す試みで、正常な発現に対する干渉は、薬物誘発性の反応について過度に補償した代償的遺伝子発現反応を誘発したことを示した。このことは、おそらくプレドニゾンが不活性型にかなり代謝されたか、被検体から排泄されたことによるものである。
図14に類似した方法で、図15はプレドニゾン単回投与を受けたヒト被検体から得た全血試料を介した5つの遺伝子(表1の炎症遺伝子発現パネルのもの)の発現に対する時間経過に伴う効果を示す。試料は、プレドニゾンの投与時(t=0)で採取し、次にそのような投与後2時間および24時間で採取した。各々の全血試料を0.1ng/mlのリポ多糖類(グラム陰性内毒素)を添加することで、抗原投与し、抗原投与後、試料の遺伝子発現プロフィールを決定した。2時間の試料で、投与時(t=0)での発現量に対して炎症遺伝子発現パネルの5遺伝子座の遺伝子発現が著しく減少したことが示された。投与後24時間では、プレドニゾンによる阻害効果はもはや明瞭ではなく、5つの遺伝子座のうちの3つで、遺伝子発現はt=0よりも実際に高く、分子レベルでは定量的に周知のリバウンド効果を示した。
図16もまた、関節リウマチを患っている一人のヒト被検体の炎症遺伝子発現に対する時間経過に伴うTNF阻害化合物の投与の効果を示すが、ここでは上記発現は、正常(すなわち、診断未確定かつ健康な)患者セットに関して、すでに決定された同種遺伝子座平均値との比較で示される(図6および図7に関連して)。関節リウマチを有する患者が関係しているより大きい国際的な研究の一部として、被検体の追跡を12週期間にわたっておこなった。関節リウマチに対する保守的薬物療法に反応しなかった被検体であって、また治療を変更してTNF阻害化合物による迅速な処置を開始することを予定している被検体を、本研究に組み入れた。血液は新規治療の開始前に上記被検体から採取した(訪問1)。新規治療開始後、治療を変えてから4週間後(訪問2)、新規治療が開始してから8週間後(訪問3)、および12週間後(訪問4)に血液を採取した。血液をPAX RNA単離管に採取し、室温で2時間維持し、続いて−30℃で凍らせた。
凍結試料は、表1の炎症遺伝子発現パネルの48遺伝子に含まれる遺伝子の発現量測定をおこなうために、Source Precision Medicine(本出願の譲受人である)の中央研究所(Boulder、Colorado)へ送られた。血液試料を解凍して、製造元が推奨する手順に従ってRNAを抽出した。RNAをcDNAに変換し、48炎症遺伝子の発現レベルを決定した。発現結果は、図16に48遺伝子座のうちの11について示した。11遺伝子座についての発現結果を訪問1から米国の正常供血者の群平均に至るまで比較した場合、上記被検体が著しい差を示した。同様に、各遺伝子座について、後に続く臨床医訪問の各々で、遺伝子発現量を同一正常平均値と比較する。訪問2、3、および4から得たデータは、治療の変更の効果を実証する。治療変更に続く各訪問で、11の遺伝子座のうちの10で炎症遺伝子発現のレベルが、正常(すなわち、診断未確定、健康)患者セットに対して事前に決定された同種遺伝子座平均値により近い。
図17Aは、さらに炎症遺伝子発現の一貫性を例示するもので、ここでは44人の正常かつ診断未確定の供血者からなる一組において、7つの遺伝子座(表1の炎症遺伝子発現パネルのもの)に関して例示される。各々の個体について、遺伝子座は発現平均値の標準偏差±2の範囲内にある値の範囲を示しており、正規分布した群の95%に相当する。信頼区間(95%)の大きな幅にも関わらず、関係する発現量に関係なく、測定された遺伝子発現値(ΔCT)は意外なことに平均値の10%以内である。より詳しくは後で述べるように、所定の生物学的状態について、指標は状態の測定を提供するために構成され得る。これは、2つの状況を結びつけた結果として可能となる。すなわち、(i)群全体にわたる生物学的状態に関して遺伝子発現プロフィールの著しい一貫性が存在すること、および(ii)測定条件下で、遺伝子発現プロフィールを生ずる遺伝子発現パネルの構成要素の実質的に再現可能な測定を与える手順が用いられ得、ここで、パネルの全ての構成要素についての増幅の特異性および効率は、実質的に同程度であり、したがって生物学的状態の測定を提供すること。したがって、ここでは、図17Aの典型的な構成要素遺伝子座の発現値の関数は、図17Aの右の部分で示すように炎症指標値(1の示度が健康な被検体の構成要素発現値に対応するように正規化)を生成するのに用いられている。
図17Bにおいて、42人の正常かつ診断未確定の供血者からなる一組の各々のメンバーに対して炎症指標値を決定し、そして、比較的少ない被検体セット・サイズにも関わらず、結果として生じる指標値の分布(図示)は、正規分布にかなり近似していることが理解され得る。標準偏差単位で較正される中央値からの偏差によって、上記指標値は0をベースとした中央値と関連して示される。このように、前記被検体セットの90%が、0値の+1および−1の範囲内に入る。我々は種々の指標を構築し、それらは類似の挙動を示す。
図17Cは、図17Bと同じ指標の使用を例示するもので、複数の被検体からなる正常群に対して炎症中央値をゼロに設定し、正常および罹患被検体の両方を、その中央値に関する標準偏差単位でプロットする。炎症指標値を、70人の正常かつ診断未確定の群(黒棒)の各々のメンバーについて決定した。結果として生じる指標値の分布(図17Cに示す)は、正規分布きわめて近似していることがわかる。同様に、指標値を、2つの病気にかかった群の個体について算出した。これらの群は、(1)治療をより有効な薬剤(例えばTNF阻害剤)に変えようとしているメトトレキセート(MTX)で処置された関節リウマチ患者(斜線の棒)と、(2)治療をより有効な薬剤(例えばメトトレキセート)に変えようとしているメトトレキセート以外の疾患改変抗リウマチ薬剤(DMARDS)で処置された関節リウマチ患者とである。被検体の両方の群は、正規分布と比べて、上方にそれた(増加した炎症を示す)指標値を示す。このように、この図は、疾患状態を評価して、客観的かつ定量化可能な治療対象を提供するために、遺伝子発現プロフィール・データから導き出されるものに対する指標の有用性を例示する。被検体のこれらの2つの群が適切に処置された場合、両方の群からの指標値はより正規分布に戻った(ここでは示されないデータ)。
図18は、図17Aと同様の様式で、図17Aのものと同じ7遺伝子座、関節リウマチ患者からなる2つの6被検体群について、遺伝子発現プロフィールをプロットする。一方の群(図中、「安定」と呼ばれる)は、処置に対して十分反応した患者からなるもので、他方の群(図中、「不安定」と呼ばれる)は処置に対して十分には反応せず、その治療の変更が計画されている患者からなるものである。安定患者群の発現値が95%の信頼区間の範囲内にあり、一方7つの遺伝子座のうちの5つについて不安定な患者群の発現値はこの範囲の外にあることがわかる。図の右の部分は、正常な診断未確定群の患者では1であるのに対して、不安定群の平均炎症指標が9.3、安定群の平均炎症指標が1.8であることを示している。前記指標はこのように根底にある炎症状態(この場合、関節リウマチ)の程度の基準を与える。それゆえに、前記指標は、生物学的状態の基準を与える他に、治療の有効性を測定するため、そして、治療介入のための標的を提供するために、使うことができる。
図19は、このようにメトトレキセートによる従来の治療に対しては十分には反応しなかった関節リウマチを患っている一人の被検体を評価するために炎症指標を用いることを例示する。この被検体についての炎症指標は、新規治療(TNF阻害剤)の開始時のものが一番右側に示されており、その後、左側方向へ連続的に、2週間、6週間、および12週間と進む。前記指標は正常の方へ進んでいるのがみられ、これは、新しい処置に反応するとする患者に対する医師の観察に一致した。
図20は、同様に、メトトレキセートによる従来の治療に対しては十分に反応しない関節リウマチを患っている被検体3人の評価を、新規治療(同じくTNF阻害剤による)の開始時、ならびに2週間後および6週間後に、行うために炎症指標を用いることを例示している。各例で、上記指標が再び正常の方に移動するのが一般的にみられ、これは、新しい処置に反応するとする患者に対する医師の観察に一致した。
図21ないし図23の各々は、関節リウマチを患っている複数の患者からなる国際的な群に対する炎症指標を示すもので、各被検体は、上記被検体を処置する医師によって安定であると特徴づけられている(すなわち、治療を変える予定はない)。図21は、上記群におけるメトトレキセートによる処置を受けている患者10人の各々に対して指標を示しており、メトトレキセートは根本的な疾患に対処することなく症状を軽減することが知られている。図22は、上記群におけるエンブレル(Enbrel)(TNF阻害剤)で処置されている患者10人の各々に対して指標を示し、図23はレミケード(Remicade)(別のTNF阻害剤)で処置されている患者10人の各々に対して指標を示す。図21の患者の各々の炎症指標が正常と比較して上昇する一方で、図22で、クラスとしてエンブレルで処置されている患者は正常に非常に近似した炎症指標(正常範囲の80%)を示すことがわかる。図23では、レミケードによる処置を受けている患者のうち一人を除く全てが正常またはそれ以下の炎症指標を有し、該患者のうちの二人が異常に低い炎症指標を持ち、この薬物に対する免疫抑制性反応が示唆されることがわかる(実際、研究はレミケードが若干の被検体で重い感染症を伴うことを示し、ここでは、免疫抑制効果は定量化される)。また、図23では、一人の被検体が有意に正常範囲より上にある炎症指標を持つ。この被検体は、実際に、漸減される抗炎症性ステロイド(プレドニゾン)の処方計画上にもあった。すなわち、炎症指標をサンプリングした後の約1週以内に、前記被検体は臨床症状の著しい拡大を経験した。
意外なことに、これらの例は、被検体からとられる血液のアッセイから導き出された基準が、前記被検体の関節炎状態に関連することを示す。基準が炎症の程度に関係するということから、例えば循環器病を含む、炎症が根本にある他の状態を、同じようにモニターし得ることを、期待することができる。
図24は、炎症性大腸疾患を患っている一人の被検体を評価するために炎症指標を用いることを例示しており、該患者に対するレミケードによる処置を、3回の投薬で開始した。グラフは、初回の処置の直前、および初回の処置の24時間後の炎症指標を示す;指標は、正常範囲に戻った。上記指標は2回目の投薬直前に上昇したが、3回目の投薬前に正常範囲になった。再び、前記指標はこの場合も、生物学的状態の基準を与えるほかに、治療(レミケード)の効果を測定するため、そして、用量およびスケジュールの両方に関して治療介入に対して標的を与えるために使うことができる。
図25は、他の非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)に関して試験管内(in vitro)でイブプロフェンによる処置が施された全血の24遺伝子座(表1の炎症遺伝子発現パネルのもの)に関する遺伝子発現プロフィールを示す。イブプロフェンのプロフィールは、最前部にある。遺伝子座の間で遺伝子発現のパターンが類似しているという点で、イブプロフェンを含むNSAIDの全ては実質的に類似のプロフィールを共有することがわかる。これらの類似点にも関わらず、個々の薬物は、それ自身の特徴的なシグニチャーを持つ。
図26は、2つの競合する抗炎症化合物の効果がどのように客観的に、定量的に、正確に、さらに再現可能に比較ができるかについて説明する。この例では、2つの遺伝子(表1の炎症遺伝子発現パネルのもの)のパネルの各々の発現を、全血で試験管内(in vitro)で各々の薬物の変動用量(0.08〜250μg/ml)について測定する。マーケット・リーダー薬物は、用量と炎症性遺伝子反応との複合的な相互関係を示す。逆説的に、用量が増加するにつれて、マーケット・リーダーの場合、両方の遺伝子座の遺伝子発現がまず最初に低下し、その後に増加する。他の化合物について、より一貫した反応が生ずることから、用量が増加するにつれて、両方の遺伝子座の遺伝子発現がより一貫して減少する。
図27ないし図41は、感染症の初期同定およびモニタリングにおける遺伝子発現パネルの使用を例示する。これらの図は、種々の感染作用因子または感染作用因子に関連した産物の投与に対する全血で示された遺伝子の発現産物における反応を、プロットしたものである。各々の図では、本明細書中で定義されるように、関連した感染作用因子の投与に先立って全血に関して決定された基線発現量に関して、遺伝子発現量が「較正される(calibrated)」。この点で、図は、以下に参照した特許出願WO 01/25473の種々の図面(例えば、図15)に対して事実上類似している。濃度変化は、比例的に(retiometrically)示され、また特定の遺伝子座について1の基線レベルは、感染作用因子または他の刺激物の添加後の適当な時間でモニターしたところ刺激物添加前と発現量が同じである遺伝子座の発現量に対応する。濃度の比例的(レシオメトリック)変化を、対数目盛上にプロットする。1の線の下の棒は、濃度の減少を表し、また1の線より上の棒は濃度の増加を表している。各棒の大きさは、変化の比率の大きさを示す。我々はWO 01/25473で、また他の実験で、適当な条件下で、全血を刺激にさらすことによって試験管内(in vitro)で導き出される遺伝子発現プロフィールは、対応する刺激への曝露によって生体内(in vivo)で導き出される遺伝子発現プロフィールを代表することができることを示した。
図27は、宿主生体系で種々の細菌状態を識別するために開発された24遺伝子の新規細菌遺伝子発現パネルを使用する。2通りの異なる刺激、すなわちグラム陽性細胞壁構成要素であるリポタイコ酸(LTA)およびグラム陰性細胞壁構成要素であるリポ多糖類(LPS)が用いられる。刺激物投与直後の終濃度は、100ng/mLであり、投与前のレベルに関して、発現のレシオメトリック変化を、投与後の各々の刺激2時間および6時間にわたってモニターした。差次的遺伝子発現を、投与後2時間という早い時期に観察できることが分かり、例えば、IFNA2遺伝子座は、他のものと同様に、グラム陽性とグラム陰性細菌との間での反応で区別ができるようにする。
図28は、3つの異なる源、すなわち化膿性ブドウ球菌(S. pyogenes)、枯草菌(B. subtilis)、および黄色ブドウ球菌(S. aureus)に由来するLTAに対する単一の遺伝子座IFNGの差次的遺伝子発現を示す図である。各々の刺激物を投与して100ng/mLの濃度を達成し、反応を投与後1、2、4、6、および24時間モニターした。結果は、遺伝子発現プロフィールを用いることで、異なる感染作用因子(ここではグラム陽性細菌の異なる種)間を区別することができることを示唆している。
図29および図30は、黄色ブドウ球菌(S. aureus)の刺激物、および大腸菌(E. coli)の刺激物(それぞれ表示した濃度、10および10CFU/mLを投与した直後)の投与に対して、全血での炎症48Aおよび48B遺伝子座(それぞれ図6および図7に関連して上記で説明)のそれぞれの反応を示し、それらは投与前の基線に関して投与後2時間モニターした。図面は、遺伝子座の多くが感染の後、2時間以内で細菌感染の存在に反応することを示す。
図31および図32は、それぞれ図29および図30に対応しており、それら(ここでは投与後6時間でモニタリングがおこなわれる点を除いて)と類似している。より多くの遺伝子座は、感染の存在に反応する。種々の遺伝子座(例えばIL2)は、2つの感染因子を区別する発現量を示す。
図33は、大腸菌(E. coli)(再び、10CFU/mlの投与直後の濃度で)の刺激物の投与ならびに大腸菌(E. coli)副産物(しかし大腸菌(E. coli)は欠如)を含む大腸菌(E. coli)濾液の刺激物の投与に対する炎症48A遺伝子座の反応を示す。反応を、投与後2、6、および24時間でモニターした。例えば、大腸菌(E. coli)および大腸菌(E. coli)濾液に対する遺伝子座 IL1B、IL18、およびCSF3の時間経過に伴う反応が異なることがわかった。
図34は、図33と類似しており、ここでは比較した反応が大腸菌(E. coli)濾液のみに由来する刺激に対するもの、またポリミキシンB(リポ多糖類(LPS)に結合することが知られている抗生物質)が添加された大腸菌(E. coli)濾液に由来する刺激に対するものである。IL1Bの反応の試験は、例えば、ポリミキシンBの存在が大腸菌(E. coli)濾液に対する上記遺伝子座の反応に影響を及ぼすものではなかったことから、LPSが大腸菌(E. coli)濾液に対するIL1Bの反応における作用因子とはならないことが示された。
図35は、投与後2、6、および24時間でモニターした黄色ブドウ球菌(S. aureus)(10CFU/mlの投与直後の濃度で)の刺激物に対する全血の経時的な炎症48A遺伝子座の反応を例示する。その時間経過に伴う反応が、発現における変化の方向と大きさの両方を含み得ることが分かる(例えば、IL5およびIL18を参照せよ)。
図36および図37は、6時間目にモニターされた大腸菌(投与直後に10および10CFU/mLの濃度で)由来の刺激物および黄色ブドウ球菌(S. aureus)(投与直後に10および10CFU/mLの濃度で)由来の刺激物に対する、炎症48Aおよび48B遺伝子座のそれぞれの反応を示す。とりわけ、種々の遺伝子座(例えばB7(図36)、TACI、PLA2G7、およびC1QA(図37))で、大腸菌が黄色ブドウ球菌(S. aureus)よりもかなり著しい反応を生ずるということがわかる。データは、遺伝子発現プロフィールを、グラム陰性細菌の存在を高感度で同定して、グラム陽性細菌と区別するのに用いることができることを強く示唆する。
図38および図39は、高濃度の黄色ブドウ球菌(S. aureus)および大腸菌(E. coli)のそれぞれ(投与直後のそれぞれの濃度が10および10CFU/mLの濃度で)による刺激に対する炎症48Bおよび48A遺伝子座の反応を投与後2、6、および24時間にモニターして、それぞれ示す。多くの遺伝子座での時間経過に伴う反応は、強さおよび方向の変化を伴う。図40は、図39に類似しているが、炎症48B遺伝子座の反応を示す。
図41は、同様に、投与後24時間でモニタリングした高濃度の黄色ブドウ球菌(S. aureus)および大腸菌(E. coli)それぞれ(投与直後のそれぞれの濃度が10および10CFU/mLの濃度で)による刺激に対する炎症48A遺伝子座の反応を示す。図20および図21の場合と同様に、いくつかの遺伝子座(例えばGRO1およびGRO2)での反応は、感染の種類を区別する。
図42は、正常被検体と不安定な関節リウマチを患った被検体とを区別することが可能であるシグニチャー遺伝子発現パネルの潜在的メンバーを同定するための統計学的T検定の適用を例示する。灰色のボックスは、個々に被検体の2セットを区別することに非常に有効(各々の例でボックスの右側にみられるt検定P値)で、このように関節リウマチのためのシグニチャー遺伝子発現パネルの潜在的メンバーを示すことが可能な遺伝子を示す。
図43は、17遺伝子のパネルについて、菌血症を持つと推定される8人の患者の発現量を例示する。データは、菌血症を有する患者が遺伝子発現の特徴的なパターンを持つ見込みを示唆する。
図44は、正常被検体と菌血症を患っている被検体とを区別することができるシグニチャー遺伝子発現パネルの潜在的メンバーの同定に対する統計学的T検定の適用を例示する。灰色のボックスは、個々に被検体の2セットを区別することに非常に有効(各々の例でボックスの右側にみられるt検定P値)で、このように菌血症に対するシグニチャー遺伝子発現パネルの潜在的メンバーを示すことが可能な遺伝子を示す。
図45は、正常被検体、関節リウマチ(RA)患者、および菌血症患者に対してそれぞれ適用した、関節リウマチ(RA)に関する指標を提供するアルゴリズム(図に示す)の適用を例示する。上記指標は、正常被検体および菌血症被検体の両方からRA被検体を容易に区別する。
図46は、正常被検体、関節リウマチ患者、および菌血症患者に対してそれぞれ適用した、菌血症に関する指標を提供するアルゴリズム(図に示す)の適用を例示する。前記指標は、正常被検体および関節リウマチ被検体の両方から菌血症被検体を容易に区別する。
これらのデータは、本明細書に記載されているように充分な精度および較正を持つ遺伝子発現プロフィールが、(1)既知の生物学的状態を有する個体のサブセットを決定することができること、(2)治療に対する患者の反応をモニターすることに用いられ得ること、(3)治療の有効性および安全性を評価するのに用いられ得ること、および(4)1種類以上の関連のある遺伝子発現プロフィールを、標準的値または他の所望または達成可能な値である複数の値からなる目標設定値に接近させるように治療を調節することで患者の医学管理を導くために用いられ得るという、我々の結論を支持する。我々は、血液または他の組織の生体外(ex vivo)の処置に由来する場合であっても、遺伝子発現プロフィールが意味がある情報を与えることを示した。我々は、末梢全血に由来する遺伝子発現プロフィールが直接的または概略的に血液とは関係していない広範囲にわたる状態の情報を与えることも示した。さらに、本発明の実施形態では、遺伝子発現プロフィールを、感染症(例えばセプシス)の特徴付けおよび早期識別(前駆症状を含む)に用いることができる。この特徴づけとして、感染した個体と非感染性の個体、細菌とウイルス感染との間、病原体の特定のサブタイプ間、自然な感染の病暦のステージ間(例えば、早期と末期と)、および予後を区別することが挙げられる。そのような識別を成し遂げるため、およびそのような様式で区別するための、上記アルゴリズムによる統計的アプローチの活用法は、本明細書中の種々の実施形態の範囲内である。
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  1. 本明細書中に記載の発明。
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