JP2010225425A - 放電灯点灯装置、プロジェクター及び放電灯の駆動方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】フリッカーの発生を未然に抑制することが可能な放電灯点灯装置、プロジェクター及び放電灯の駆動方法を提供すること。
【解決手段】放電灯90を駆動する放電灯駆動部と、放電灯90の点灯状態と関連付けた物理量を検出する電圧検出部(状態検出部)65と、放電灯駆動部を制御する制御部40とを含み、制御部40は、放電灯40の点灯中において、点灯状態の変動を誘引する駆動条件で放電灯駆動部を所与の期間だけ制御する点灯状態変動誘引処理と、点灯状態変動誘引処理により、物理量についての基準値以上の変動を電圧検出部(状態検出部)65が検出したか否かを判定する判定処理と、判定処理により、物理量についての基準値以上の変動を電圧検出部(状態検出部)65が検出したものと判定した場合に、点灯状態変動誘引処理より後の駆動条件を点灯状態変動誘引処理より前とは異なる駆動条件に変更する駆動条件変更処理とを行う。
【選択図】図3
【解決手段】放電灯90を駆動する放電灯駆動部と、放電灯90の点灯状態と関連付けた物理量を検出する電圧検出部(状態検出部)65と、放電灯駆動部を制御する制御部40とを含み、制御部40は、放電灯40の点灯中において、点灯状態の変動を誘引する駆動条件で放電灯駆動部を所与の期間だけ制御する点灯状態変動誘引処理と、点灯状態変動誘引処理により、物理量についての基準値以上の変動を電圧検出部(状態検出部)65が検出したか否かを判定する判定処理と、判定処理により、物理量についての基準値以上の変動を電圧検出部(状態検出部)65が検出したものと判定した場合に、点灯状態変動誘引処理より後の駆動条件を点灯状態変動誘引処理より前とは異なる駆動条件に変更する駆動条件変更処理とを行う。
【選択図】図3
Description
本発明は、放電灯点灯装置、プロジェクター及び放電灯の駆動方法に関する。
プロジェクターの光源として、高圧水銀ランプやメタルハライドランプなどの放電灯(放電ランプ)が使用されている。これらの放電灯においては、放電による電極の消耗や、累積点灯時間の経過に伴う電極の結晶化の進行などにより、溶融性が低下することにより電極の形状が変化する。また、これらに伴い電極先端部に複数の突起が成長したり、電極本体部の不規則な消耗が進行したりすると、アーク起点の移動やアーク長の変化が生じる。特に、アーク起点の移動はアークジャンプと呼ばれ、プロジェクター等にちらつき(フリッカー)として現れるため、光源としては望ましくない。
このため、フリッカーが発生した後に放電灯の駆動条件を変更することにより、フリッカーの発生を抑制しようとする放電灯点灯装置が提案されている。
しかしながら、上記特許文献1に記載の放電灯点灯装置においては、フリッカーが発生した後についてはフリッカーの発生を抑制することが可能ではあるが、フリッカーの発生を未然に抑制することはできなかった。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、フリッカーの発生を未然に抑制することが可能な放電灯点灯装置、プロジェクター及び放電灯の駆動方法を提供することを目的とする。
本発明に係る放電灯点灯装置は、所与の駆動条件で2つの極性を交互に繰り返す交流駆動電流を放電灯に供給することにより前記放電灯を駆動する放電灯駆動部と、前記放電灯の点灯状態と関連付けた物理量を検出する状態検出部と、前記放電灯駆動部を制御する制御部とを含み、前記制御部は、前記放電灯の点灯中において、前記点灯状態の変動を誘引する駆動条件で前記放電灯駆動部を所与の期間だけ制御する点灯状態変動誘引処理と、前記点灯状態変動誘引処理により、前記物理量についての基準値以上の変動を前記状態検出部が検出したか否かを判定する判定処理と、前記判定処理により、前記物理量についての基準値以上の変動を前記状態検出部が検出したものと判定した場合に、前記点灯状態変動誘引処理より後の駆動条件を前記点灯状態変動誘引処理より前とは異なる駆動条件に変更する駆動条件変更処理とを行うことを特徴とする。
点灯状態と関連付けた物理量としては、例えば、放電灯の駆動電圧や放電灯の照度を用いていもよい。
本発明によれば、点灯状態変動誘引処理を行うことにより、放電灯がフリッカーの発生しやすい状態であるか否かを判定し、判定結果に応じて放電灯の駆動条件を変更することができる。したがって、フリッカーの発生を未然に抑制することが可能な放電灯点灯装置を実現できる。
この放電灯点灯装置は、前記制御部は、前記駆動条件変更処理の後において、再度の前記点灯状態変動誘引処理及び再度の前記判定処理を行い、前記再度の前記判定処理により、前記物理量についての基準値以上の変動を前記状態検出部が検出しなかったものと判定した場合に、前記再度の前記点灯状態変動誘引処理より後の駆動条件を最初の前記点灯状態変動誘引処理より前の駆動条件に変更する駆動条件再変更処理を行ってもよい。
この放電灯点灯装置は、前記制御部は、所与の時間条件に基づいて前記点灯状態変動誘引処理及び前記判定処理を行ってもよい。
所与の時間条件は、放電灯の点灯開始後の経過時間や累積点灯時間に基づいた時間条件でもよい。例えば、放電灯の点灯開始後の周期的なタイミングで点灯状態変動誘引処理及び判定処理を行ったり、放電灯の累積点灯時間が所定時間に達するごとに点灯状態変動誘引処理及び判定処理を行ったりしてもよい。
この放電灯点灯装置は、前記制御部は、前記放電灯の点灯開始期間において前記点灯状態変動誘引処理及び前記判定処理を行ってもよい。
放電灯の点灯開始期間は、例えば、放電灯の点灯開始からアーク放電が安定するまでの期間である。
この放電灯点灯装置は、記憶部を含み、前記制御部は、消灯命令を受け付けた後に前記点灯状態変動誘引処理及び前記判定処理を行い、前記記憶部に前記判定処理での判定結果に関連付けた判定情報を書き込み、前記判定情報に基づいて、前記放電灯の点灯開始後の最初の前記駆動条件を決定してもよい。
この放電灯点灯装置は、前記点灯状態の変動を誘引する駆動条件は、他の駆動条件よりも長い同一極性期間を含む前記交流駆動電流を供給する駆動条件であってもよい。
この放電灯点灯装置は、前記点灯状態の変動を誘引する駆動条件は、前記同一極性期間の後半に絶対値が最小となる前記交流駆動電流を供給する駆動条件であってもよい。
本発明に係るプロジェクターは、これらのいずれかの放電灯点灯装置を含むことを特徴とする。
本発明に係る放電灯の駆動方法は、所与の駆動条件で2つの極性を交互に繰り返す交流駆動電流を放電灯に供給することにより前記放電灯を駆動する放電灯の駆動方法であって、前記放電灯の点灯中において、前記放電灯の点灯状態と関連付けた物理量の変動を誘引する駆動条件で所与の期間だけ前記放電灯を駆動する点灯状態変動誘引工程と、前記点灯状態変動誘引工程において、前記物理量が基準値以上変動したか否かを判定する判定工程と、前記判定工程において、前記物理量が基準値以上変動したものと判定した場合に、前記点灯状態変動誘引工程より後の駆動条件を前記点灯状態変動誘引工程より前とは異なる駆動条件に変更する駆動条件変更工程とを含むことを特徴とする。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.プロジェクターの光学系
図1は、本発明の一実施例としてのプロジェクター500を示す説明図である。プロジェクター500は、光源装置200と、平行化レンズ305と、照明光学系310と、色分離光学系320と、3つの液晶ライトバルブ330R、330G、330Bと、クロスダイクロイックプリズム340と、投写光学系350とを有している。
図1は、本発明の一実施例としてのプロジェクター500を示す説明図である。プロジェクター500は、光源装置200と、平行化レンズ305と、照明光学系310と、色分離光学系320と、3つの液晶ライトバルブ330R、330G、330Bと、クロスダイクロイックプリズム340と、投写光学系350とを有している。
光源装置200は、光源ユニット210と、放電灯点灯装置10と、を有している。光源ユニット210は、主反射鏡112と副反射鏡50と放電灯90とを有している。放電灯点灯装置10は、放電灯90に電力を供給して、放電灯90を点灯させる。主反射鏡112は、放電灯90から放出された光を、照射方向Dに向けて反射する。照射方向Dは、光軸AXと平行である。光源ユニット210からの光は、平行化レンズ305を通過して照明光学系310に入射する。この平行化レンズ305は、光源ユニット210からの光を、平行化する。
照明光学系310は、光源装置200からの光の照度を液晶ライトバルブ330R、330G、330Bにおいて均一化する。また、照明光学系310は、光源装置200からの光の偏光方向を一方向に揃える。この理由は、光源装置200からの光を液晶ライトバルブ330R、330G、330Bで有効に利用するためである。照度分布と偏光方向とが調整された光は、色分離光学系320に入射する。色分離光学系320は、入射光を、赤(R)、緑(G)、青(B)の3つの色光に分離する。3つの色光は、各色に対応付けられた液晶ライトバルブ330R、330G、330Bによって、それぞれ変調される。液晶ライトバルブ330R、330G、330Bは、液晶パネル560R、560G、560Bと、液晶パネル560R、560G、560Bのそれぞれの光入射側及び出射側に配置される偏光板を備える。変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム340によって合成される。合成光は、投写光学系350に入射する。投写光学系350は、入射光を、図示しないスクリーンに投写する。これにより、スクリーン上には画像が表示される。
なお、平行化レンズ305と、照明光学系310と、色分離光学系320と、クロスダイクロイックプリズム340と、投写光学系350とのそれぞれの構成としては、周知の種々の構成を採用可能である。
図2は、光源装置200の構成を示す説明図である。光源装置200は、光源ユニット210と放電灯点灯装置10とを有している。図中には、光源ユニット210の断面図が示されている。光源ユニット210は、主反射鏡112と放電灯90と副反射鏡50とを有している。
放電灯90の形状は、第1端部90e1から第2端部90e2まで、照射方向Dに沿って延びる棒形状である。放電灯90の材料は、例えば、石英ガラス等の透光性材料である。放電灯90の中央部は球状に膨らんでおり、その内には、放電空間91が形成されている。放電空間91内には、希ガス、金属ハロゲン化合物等を含む放電媒体であるガスが封入されている。
また、放電空間91内には、2つの電極92、93が、放電灯90から突き出している。第1電極92は、放電空間91の第1端部90e1側に配置され、第2電極93は、放電空間91の第2端部90e2側に配置されている。これらの電極92、93の形状は、光軸AXに沿って延びる棒形状である。放電空間91内では、各電極92、93の電極先端部(「放電端」とも呼ぶ)が、所定距離だけ離れて向かい合っている。なお、これらの電極92、93の材料は、例えば、タングステン等の金属である。
放電灯90の第1端部90e1には、第1端子536が設けられている。第1端子536と第1電極92とは、放電灯90の内部を通る導電性部材534によって電気的に接続されている。同様に、放電灯90の第2端部90e2には、第2端子546が設けられている。第2端子546と第2電極93とは、放電灯90の内部を通る導電性部材544によって電気的に接続されている。各端子536、546の材料は、例えば、タングステン等の金属である。また、各導電性部材534、544としては、例えば、モリブデン箔が利用される。
これらの端子536、546は、放電灯点灯装置10に接続されている。放電灯点灯装置10は、これらの端子536、546に、交流電流を供給する。その結果、2つの電極92、93の間でアーク放電が起きる。アーク放電により発生した光(放電光)は、破線の矢印で示すように、放電位置から全方向に向かって放射される。
放電灯90の第1端部90e1には、固定部材114によって、主反射鏡112が固定されている。主反射鏡112の反射面(放電灯90側の面)の形状は、回転楕円形状である。主反射鏡112は、放電光を照射方向Dに向かって反射する。なお、主反射鏡112の反射面の形状としては、回転楕円形状に限らず、放電光を照射方向Dに向かって反射するような種々の形状を採用可能である。例えば、回転放物線形状を採用してもよい。この場合は、主反射鏡112は、放電光を、光軸AXにほぼ平行な光に変換することができる。したがって、平行化レンズ305を省略することができる。
放電灯90の第2端部90e2側には、固定部材522によって、副反射鏡50が固定されている。副反射鏡50の反射面(放電灯90側の面)の形状は、放電空間91の第2端部90e2側を囲む球面形状である。副反射鏡50は、放電光を、主反射鏡112に向かって反射する。これにより、放電空間91から放射される光の利用効率を高めることができる。
なお、固定部材114、522の材料としては、放電灯90の発熱に耐える任意の耐熱材料(例えば、無機接着剤)を採用可能である。また、主反射鏡112及び副反射鏡50と放電灯90との配置を固定する方法としては、主反射鏡112及び副反射鏡50を放電灯90に固定する方法に限らず、任意の方法を採用可能である。例えば、放電灯90と主反射鏡112とを、独立に、プロジェクターの筐体(図示せず)に固定してもよい。副反射鏡50についても同様である。
2.第1実施形態に係る放電灯点灯装置
(1)放電灯点灯装置の構成
図3は、第1実施形態に係る放電灯点灯装置の回路図の一例である。
(1)放電灯点灯装置の構成
図3は、第1実施形態に係る放電灯点灯装置の回路図の一例である。
放電灯点灯装置10は、電力制御回路20を含む。電力制御回路20は、放電灯90に供給する駆動電力を生成する。本実施形態においては、電力制御回路20は、直流電源80を入力とし、当該入力電圧を降圧して直流電流Idを出力するダウンチョッパー回路で構成されている。
電力制御回路20は、スイッチ素子21、ダイオード22、コイル23及びコンデンサー24を含んで構成することができる。スイッチ素子21は、例えばトランジスターで構成することができる。本実施形態においては、スイッチ素子21の一端は直流電源80の正電圧側に接続され、他端はダイオード22のカソード端子及びコイル23の一端に接続されている。また、コイル23の他端にはコンデンサー24の一端が接続され、コンデンサー24の他端はダイオード22のアノード端子及び直流電源80の負電圧側に接続されている。スイッチ素子21の制御端子には制御部40から電流制御信号が入力されてスイッチ素子21のON/OFFが制御される。電流制御信号には、例えばPWM(Pulse Width Modulation)制御信号が用いられてもよい。
ここで、スイッチ素子21がONすると、コイル23に電流が流れ、コイル23にエネルギーが蓄えられる。その後、スイッチ素子21がOFFすると、コイル23に蓄えられたエネルギーがコンデンサー24とダイオード22とを通る経路で放出される。その結果、スイッチ素子21がONする時間の割合に応じた直流電流Idが発生する。
放電灯点灯装置10は、交流変換回路30を含む。交流変換回路30は、電力制御回路20から出力される直流電流Idを入力し、所与のタイミングで極性反転することにより、任意のデューティー比や周波数をもつ放電灯駆動用の交流駆動電流Iを生成出力する。本実施形態においては、交流変換回路30はインバーターブリッジ回路(フルブリッジ回路)で構成されている。
交流変換回路30は、例えば、トランジスターなどの第1乃至第4のスイッチ素子31乃至34を含んで構成され、直列接続された第1及び第2のスイッチ素子31及び32と、直列接続された第3及び第4のスイッチ素子33及び34を、互いに並列接続して構成される。第1乃至第4のスイッチ素子31乃至34の制御端子には、それぞれ制御部40から交流変換制御信号が入力され、第1乃至第4のスイッチ素子31乃至34のON/OFFが制御される。
交流変換回路30は、第1及び第4のスイッチ素子31及び34と、第2及び第3のスイッチ素子32及び33を交互にON/OFFを繰り返すことにより、電力制御回路20から出力される直流電流Idの極性を交互に反転し、第1及び第2のスイッチ素子31及び32の共通接続点及び第3及び第4のスイッチ素子33及び34の共通接続点から、制御されたデューティー比や周波数等をもった交流駆動電流Iを生成出力する。
すなわち、第1及び第4のスイッチ素子31及び34がONの時には第2及び第3のスイッチ素子32及び33をOFFにし、第1及び第4のスイッチ素子31及び34がOFFの時には第2及び第3のスイッチ素子32及び33をONにするように制御する。したがって、第1及び第4のスイッチ素子31及び34がONの時には、コンデンサー24の一端から第1のスイッチ素子31、放電灯90、第4のスイッチ素子34の順に流れる交流駆動電流Iが発生する。また、第2及び第3のスイッチ素子32及び33をONの時には、コンデンサー24の一端から第3のスイッチ素子33、放電灯90、第2のスイッチ素子32の順に流れる交流駆動電流Iが発生する。
本実施形態において、電力制御回路20と交流変換回路30とを合わせて、所与の駆動条件で2つの極性を交互に繰り返す交流駆動電流Iを放電灯90に供給することにより放電灯を駆動する放電灯駆動部に対応する。
放電灯点灯装置10は、制御部40を含む。制御部40は、電力制御回路20及び交流変換回路30を制御することにより、交流駆動電流Iの電流値、デューティー比、周波数等を制御する。制御部40は、交流変換回路30に対して交流駆動電流Iの極性反転タイミングによりデューティー比、周波数等を制御する交流変換制御を行う。また、制御部40は、電力制御回路20に対して、出力される直流電流Idの電流値を制御する電流制御を行う。
また、制御部40は、放電灯90の点灯を指示する点灯命令や放電灯90の消灯を指示する消灯命令を、通信信号Sを介して受け付けてもよい。
制御部40の構成は、特に限定されるものではないが、本実施形態においては、制御部40は、システムコントローラー41、電力制御回路コントローラー42及び交流変換回路コントローラー43含んで構成されている。なお、制御部40は、その一部又は全てを半導体集積回路で構成してもよい。
システムコントローラー41は、電力制御回路コントローラー42及び交流変換回路コントローラー43を制御することにより、電力制御回路20及び交流変換回路30を制御する。システムコントローラー41は、後述する放電灯点灯装置10内部に設けた動作検出部60により検出した駆動電圧Vla及び交流駆動電流Iに基づき、電力制御回路コントローラー42及び交流変換回路コントローラー43を制御してもよい。
本実施形態においては、システムコントローラー41は記憶部44を含んで構成されている。なお、記憶部44は、システムコントローラー41とは独立に設けてもよい。
システムコントローラー41は、記憶部44に格納された情報に基づき、電力制御回路20及び交流変換回路30を制御してもよい。記憶部44には、例えば交流駆動電流Iが同一極性で継続する保持時間、交流駆動電流Iの電流値、デューティー比、周波数、波形等の駆動パラメーターに関する情報が格納されていてもよい。
電力制御回路コントローラー42は、システムコントローラー41からの制御信号に基づき、電力制御回路20へ電流制御信号を出力することにより、電力制御回路20を制御する。
交流変換回路コントローラー43は、システムコントローラー41からの制御信号に基づき、交流変換回路30へ交流変換制御信号を出力することにより、交流変換回路30を制御する。
なお、制御部40は、専用回路により実現して上述した制御や後述する処理の各種制御を行うようにすることもできるが、例えばCPU(Central Processing Unit)が記憶部44等に記憶された制御プログラムを実行することによりコンピューターとして機能し、これらの処理の各種制御を行うようにすることもできる。すなわち、図4に示すように、制御部40は、制御プログラムにより、電力制御回路20を制御する電流制御手段40−1、交流変換回路30を制御する交流変換制御手段40−2、点灯状態変動誘引処理を行う点灯状態変動誘引処理手段40−3、判定処理を行う判定処理手段40−4、駆動条件変更処理を行う駆動条件変更処理手段40−5として機能するように構成してもよい。
放電灯点灯装置10は、動作検出部60を含んでもよい。動作検出部60は、例えば放電灯90の駆動電圧Vlaを検出し、駆動電圧情報を出力する電圧検出部65や、交流駆動電流Iを検出し、駆動電流情報を出力する電流検出部を含んでもよい。本実施形態においては、動作検出部60は、第1乃至第3の抵抗61乃至63を含んで構成されている。
本実施形態において、電圧検出部65は、放電灯90と並列に、互いに直列接続された第1及び第2の抵抗61及び62で分圧した電圧により駆動電圧Vlaを検出する。また、本実施形態において、電流検出部は、放電灯90に直列に接続された第3の抵抗63に発生する電圧により交流駆動電流Iを検出する。
駆動電圧Vlaは、本発明における放電灯の点灯状態と関連付けた物理量に対応し、電圧検出部65は、本発明における状態検出部に対応する。
放電灯点灯装置10は、イグナイター回路70を含んでもよい。イグナイター回路70は、放電灯90の点灯開始時にのみ動作し、放電灯90の点灯開始時に放電灯90の電極間を絶縁破壊して放電路を形成するために必要な高電圧(通常制御動作時よりも高い電圧)を放電灯90の電極間に供給する。本実施形態においては、イグナイター回路70は、放電灯90と並列に接続されている。
図5(A)乃至図5(D)は、放電灯90に供給する駆動電力の極性と電極の温度との関係を示す説明図である。図5(A)及び図5(B)は、2つの電極92、93の動作状態を示している。図中には、2つの電極92、93の先端部分が示されている。電極92、93の先端には突起552p、562pがそれぞれ設けられている。放電は、これらの突起552p、562pの間で生じる。本実施例では、突起が無い場合と比べて、各電極92、93における放電位置(アーク位置)の移動を抑えることができる。
図5(A)は、第1電極92が陽極として動作し、第2電極93が陰極として動作する第1極性状態P1を示している。第1極性状態P1では、放電によって、第2電極93(陰極)から第1電極92(陽極)へ電子が移動する。陰極(第2電極93)からは、電子が放出される。陰極(第2電極93)から放出された電子は、陽極(第1電極92)の先端に衝突する。この衝突によって熱が生じ、そして、陽極(第1電極92)の先端(突起552p)の温度が上昇する。
図5(B)は、第1電極92が陰極として動作し、第2電極93が陽極として動作する第2極性状態P2を示している。第2極性状態P2では、第1極性状態P1とは逆に、第1電極92から第2電極93へ電子が移動する。その結果、第2電極93の先端(突起562p)の温度が上昇する。
このように、陽極の温度は、陰極と比べて高くなりやすい。ここで、一方の電極の温度が他方の電極と比べて高い状態が続くことは、種々の不具合を引き起こし得る。例えば、高温電極の先端が過剰に溶けた場合には、意図しない電極変形が生じ得る。その結果、アーク長が適正値からずれる場合がある。また、低温電極の先端の溶融が不十分な場合には、先端に生じた微少な凹凸が溶けずに残り得る。その結果、いわゆるアークジャンプが生じる場合がある(アーク位置が安定せずに移動する)。
図6(A)乃至図6(C)は、2つの電極92、93の先端部分の形状例を示す図である。
電極92、93が図6(A)に示す形状の場合には、突起552pと突起562pとの間でアーク放電が行われる。したがって、アーク位置は安定するものと考えられる。
しかし、例えば電極93が図6(B)に示す形状のように複数の突起562p−1、562p−2を有する形状に変形した場合には、突起552pと突起562p−1との間でアーク放電が行われたり、突起552pと突起562p−2との間でアーク放電が行われたりする。その結果、アークジャンプが生じるものと考えられる。
また、例えば電極93が図6(C)に示す形状のように突起を失った形状に変形した場合には、電極93側のアーク位置は、安定せずに移動することになる。その結果、アークジャンプが生じるものと考えられる。
このような不具合を抑制する技術として、各電極の極性を繰り返し交替させる交流駆動を利用可能である。図5(C)は、放電灯90(図2)に供給される交流駆動電流I(駆動信号)を示すタイミングチャートである。横軸は時間Tを示し、縦軸は交流駆動電流Iの電流値を示している。交流駆動電流Iは、放電灯90を流れる電流を示す。正値は、第1極性状態P1を示し、負値は、第2極性状態P2を示す。図5(C)の例では、矩形波交流電流が利用されている。そして、第1極性状態P1と第2極性状態P2とが交互に繰り返される。ここで、第1極性区間Tpは、第1極性状態P1が続く時間を示し、第2極性区間Tnは、第2極性状態P2が続く時間を示す。また、第1極性区間Tpの平均電流値はIm1であり、第2極性区間Tnの平均電流値は−Im2である。なお、駆動周波数は、放電灯90の特性に合わせて、実験的に決定可能である(例えば、30Hz〜1kHzの範囲の値が採用される)。他の値Im1、−Im2、Tp、Tnも、同様に実験的に決定可能である。
図5(D)は、第1電極92の温度変化を示すタイミングチャートである。横軸は時間Tを示し、縦軸は温度Hを示している。第1極性状態P1では、第1電極92の温度Hが上昇し、第2極性状態P2では、第1電極92の温度Hが降下する。また、第1極性状態P1と第2極性状態P2状態が繰り返されるので、温度Hは、最小値Hminと最大値Hmaxとの間で周期的に変化する。なお、図示は省略するが、第2電極93の温度は、第1電極92の温度Hとは逆位相で変化する。すなわち、第1極性状態P1では、第2電極93の温度が降下し、第2極性状態P2では、第2電極93の温度が上昇する。
第1極性状態P1では、第1電極92(突起552p)の先端が溶融するので、第1電極92(突起552p)の先端が滑らかになる。これにより、第1電極92での放電位置の移動を抑制できる。また、第2電極93(突起562p)の先端の温度が降下するので、第2電極93(突起562p)の過剰な溶融が抑制される。これにより、意図しない電極変形を抑制できる。第2極性状態P2では、第1電極92と第2電極93の立場が逆である。したがって、2つの状態P1、P2を繰り返すことによって、2つの電極92、93のそれぞれにおける不具合を抑制できる。
ここで、電流Iの波形が対称である場合、すなわち、電流Iの波形が「|Im1|=|−Im2|、Tp=Tn」という条件を満たす場合には、2つの電極92、93の間で、供給される電力の条件が同じである。したがって、2つの電極92、93の間の温度差が小さくなると推定される。ところが、このような対称の電流波形での駆動を維持し続けると、放電空間91内に定常的な対流が発生し電極の軸部の局所に電極材料が堆積あるいは偏析して針状に成長し、放電空間91を包囲する透光性材料の壁面に向けて意図しない放電が生じる可能性がある。このような意図しない放電は、当該内壁を劣化させ、放電灯90の寿命を低下させる原因となる。また、このような対称の電流波形での駆動を維持し続けると、電極が一定の温度分布で長時間持続されるため、経時的な状態変化に伴って生じた電極の非対称性が、時間と共により助長される方向に向かう。
また、電極が広い範囲にわたり加熱されすぎる(アークスポット(アーク放電に伴う電極表面上のホットスポット)が大きくなる)と過剰な溶融により電極の形状が崩れる。逆に、電極が冷えすぎる(アークスポットが小さくなる)と電極の先端が十分に溶融できず、先端を滑らかに戻せない、すなわち電極の先端が変形しやすくなる。したがって、電極に対して一様なエネルギー供給状態を継続すると、電極の先端(突起552p、562p)が意図しない形状に変形しやすくなる。
(2)放電灯点灯装置の制御例
次に、本実施形態に係る放電灯点灯装置10の制御の具体例について説明する。
次に、本実施形態に係る放電灯点灯装置10の制御の具体例について説明する。
本実施形態に係る放電灯点灯装置10の制御部40は、放電灯90の点灯中において、点灯状態の変動を誘引する駆動条件で放電灯駆動部を所与の期間だけ制御する点灯状態変動誘引処理と、点灯状態変動誘引処理により、放電灯90の点灯状態と関連付けた物理量(駆動電圧Vla)についての基準値以上の変動を状態検出部(電圧検出部65)が検出したか否かを判定する判定処理と、判定処理により、放電灯90の点灯状態と関連付けた物理量(駆動電圧Vla)についての基準値以上の変動を状態検出部(電圧検出部65)が検出したものと判定した場合に、点灯状態変動誘引処理より後の駆動条件を点灯状態変動誘引処理より前とは異なる駆動条件に変更する駆動条件変更処理とを行う。
図7は、本実施形態に係る放電灯点灯装置10における制御例を示すフローチャートである。図7に示す例では、放電灯90の点灯開始から点灯終了(消灯)までのフローを示している。また、図8(A)乃至図8(C)は、交流駆動電流Iの波形例を示すタイミングチャート、図9(A)乃至図9(D)は、点灯状態変動誘引処理における交流駆動電流Iの波形例を示すタイミングチャートである。
まず、放電灯点灯装置10は、放電灯90の点灯を開始する(ステップS100)。本実施形態においては、イグナイター回路70により放電灯90の電極間に高電圧を印加して放電路を形成した後に、放電灯駆動部により所与の駆動条件で2つの極性を交互に繰り返す交流駆動電流Iを放電灯90に供給することにより放電灯90を駆動する。以下においては、ステップS100における駆動条件が、図8(A)に示すように、周波数を周期的なパターンで変化させた矩形波形の交流駆動電流Iを供給する駆動条件(以下、「周波数変調駆動」と記載する)とする例について説明する。
ステップS100の後に、制御部40は、点灯状態の変動を誘引する駆動条件で放電灯駆動部を所与の期間だけ制御する点灯状態変動誘引処理を行う(ステップS102;点灯状態変動誘引工程)。所与の期間は、例えば1分程度としてもよい。
点灯状態の変動を誘引する駆動条件は、他の駆動条件(点灯状態変動誘引処理を行っている期間以外での駆動条件)よりも長い同一極性期間を含む交流駆動電流Iを供給する駆動条件であってもよい。例えば、図9(A)に示すような他の駆動条件よりも低周波である固定周波数の矩形波形の交流駆動電流Iを供給する駆動条件であったり、図9(B)に示すようなデューティー比(交流駆動電流Iの1周期の長さに対する第1極性期間の長さの比)が50%から離れて偏った(例えばデューティー比が85%以上や15%以下の)矩形波形の交流駆動電流Iを供給する駆動条件であったりしてもよい。
他の駆動条件よりも長い同一極性期間を含む交流駆動電流Iを供給する駆動条件で放電灯90を駆動すると、陽極となる期間が長い電極の先端が過剰に溶融したり、陰極となる期間が長い電極の先端の溶融が不十分になったりする。電極の先端が過剰に溶融した場合には、意図しない電極変形が生じ得る。また、電極の先端の溶融が不十分な場合には、先端に生じた微少な凹凸が溶けずに残り得る。その結果、いわゆるアークジャンプが発生しやすくなる。
点灯状態の変動を誘引する駆動条件は、同一極性期間の後半に絶対値が最小となる交流駆動電流Iを供給する駆動条件であってもよい。例えば、図9(C)に示すような同一極性期間内で絶対値が単調減少する交流駆動電流Iを供給する駆動条件であったり、図9(D)に示すような正弦波形となる交流駆動電流Iを供給する駆動条件であったりしてもよい。
同一極性期間の後半に絶対値が最小となる交流駆動電流Iを供給する駆動条件で放電灯90を駆動すると、同一周期の矩形波の交流駆動電流Iを供給した場合に比べて電極温度が上昇しにくい。電極の先端の溶融が不十分な場合には、先端に生じた微少な凹凸が溶けずに残り得る。その結果、いわゆるアークジャンプが発生しやすくなる。
ステップS102の後に、制御部40は、点灯状態変動誘引処理により、物理量(駆動電圧Vla)についての基準値以上の変動を状態検出部(電圧検出部65)が検出したか否かを判定する判定処理を行う(ステップS104;判定工程)。
図10(A)及び図10(B)は、駆動電圧Vlaの変動を示すグラフである。図10(A)はアークジャンプが発生していない場合、図10(B)はアークジャンプが発生している場合の駆動電圧Vlaの変動を示している。アークジャンプが発生している場合には、アーク長も変動しているため、アークジャンプが発生していない場合に比べて駆動電圧Vlaが大きく変動する。
本実施形態においては、制御部40は、点灯状態変動誘引処理により、駆動電圧Vlaの基準値以上の変動を電圧検出部65が検出したか否かを判定する。基準値は、例えば±0.4V程度としてもよい。また、基準値は、放電灯90の照度変動が視認できない範囲に設定してもよい。
駆動電圧Vlaの基準値以上の変動を電圧検出部65が検出したものと制御部40が判定した場合(ステップS104でYESの場合)には、制御部40は、点灯状態変動誘引処理より後の駆動条件を、点灯状態変動誘引処理より前とは異なる駆動条件に変更する駆動条件変更処理を行う(ステップS106;駆動条件変更工程)。
点灯状態変動誘引処理よりの駆動条件は、例えば、図8(B)に示すような他の駆動条件と比較して高周波である固定周波数の矩形波の交流駆動電流Iを供給する駆動条件(以下、「固定高周波駆動」と記載する)であったり、図8(C)に示すような同一極性期間内で絶対値が単調増加する交流駆動電流Iを供給する駆動条件(以下、「三角波駆動」と記載する)であったりしてもよい。
固定周波数の矩形波の交流駆動電流Iを供給する場合には、陽極となる期間に電極の先端が過剰に溶融したり、陰極となる期間に電極の先端の溶融が不十分になったりすることが少ないため、安定した駆動が期待できる。また、同一極性期間内で絶対値が単調増加する交流駆動電流Iを供給する場合には、同一周期の矩形波の交流駆動電流Iを供給した場合に比べて電極温度が上昇しやすい。したがって、先端に生じた微少な凹凸を溶融して滑らかにすることが期待できる。
ステップS106の後及びステップS104で駆動電圧Vlaの基準値以上の変動を電圧検出部65が検出しなかったものと制御部40が判定した場合(ステップS104でNOの場合)には、制御部40は、消灯命令を受け付けたか否かを判定する(ステップS108)。消灯命令を受け付けなかったものと判定した場合(ステップS108でNOの場合)には、消灯命令を受け付けるまでステップS102〜ステップS108を繰り返す。
なお、制御部40は、所与の時間条件に基づいて点灯状態変動誘引処理(ステップS102)及び判定処理(ステップS104)を行ってもよい。例えば、放電灯90の点灯開始後の周期的なタイミングで点灯状態変動誘引処理(ステップS102)及び判定処理(ステップS104)を行ったり、放電灯90の累積点灯時間が所定時間に達するごとに点灯状態変動誘引処理(ステップS102)及び判定処理(ステップS104)を行ったりしてもよい。これにより、放電灯90の点灯中における電極状態の変化に対して適時的に対応することが可能になる。
また、制御部40は、放電灯90の点灯開始期間において点灯状態変動誘引処理(ステップS102)及び判定処理(ステップS104)を行ってもよい。放電灯90の点灯開始期間は、例えば、放電灯の点灯開始からアーク放電が安定するまでの期間である。通常、照明装置やプロジェクター等に放電灯を使用する際には、安定した点灯状態になるまで100秒に程度の点灯開始期間がある。この点灯開始期間を利用することにより、ユーザーに目立たない期間に点灯状態変動誘引処理(ステップS102)及び判定処理(ステップS104)を行うことができる。
ステップS108で消灯命令を受け付けたものと判定した場合(ステップS108でYESの場合)には、制御部40は、放電灯90の点灯を終了(消灯)する(ステップS110)。
アークジャンプが発生すると、放電灯90を用いた照明装置やプロジェクター等にちらつき(フリッカー)として現れる。本実施形態に係る放電灯点灯装置10によれば、点灯状態変動誘引処理を行うことにより、放電灯90がアークジャンプの発生しやすい状態であるか否かを判定し、判定結果に応じて放電灯90の駆動条件を変更することができる。したがって、フリッカーの発生を未然に抑制することが可能な放電灯点灯装置を実現できる。
〔変形例1〕
上述の実施形態においては、駆動条件変更処理において、図8(A)に示すような周波数変調駆動から図8(B)に示すような固定高周波駆動や図8(C)に示すような三角波駆動へと駆動条件を変更する例について説明したが、駆動条件変更処理において次々と異なる駆動条件に変更してもよい。
上述の実施形態においては、駆動条件変更処理において、図8(A)に示すような周波数変調駆動から図8(B)に示すような固定高周波駆動や図8(C)に示すような三角波駆動へと駆動条件を変更する例について説明したが、駆動条件変更処理において次々と異なる駆動条件に変更してもよい。
例えば、1回目の駆動条件変更処理では周波数変調駆動から固定高周波駆動へと駆動条件を変更し、2回目の駆動条件変更処理では固定高周波駆動から三角波駆動へと駆動条件を変更し、3回目の駆動条件変更処理では三角波駆動から再び周波数変調駆動へと駆動条件を変更するようにしてもよい。
このように、状態検出部(電圧検出部65)が物理量(駆動電圧Vla)の基準値以上の変動を検出する度に駆動条件を変更することで、放電灯90の電極状態に応じた駆動条件に変更することができる。
〔変形例2〕
図7のフローチャートを用いて説明した制御に加えて、制御部40は、駆動条件変更処理の後において、再度の点灯状態変動誘引処理及び再度の判定処理を行い、再度の判定処理により、物理量(駆動電圧Vla)についての基準値以上の変動を状態検出部(電圧検出部65)が検出しなかったものと判定した場合に、再度の点灯状態変動誘引処理より後の駆動条件を、最初の点灯状態変動誘引処理より前の駆動条件に変更する駆動条件再変更処理を行ってもよい。
図7のフローチャートを用いて説明した制御に加えて、制御部40は、駆動条件変更処理の後において、再度の点灯状態変動誘引処理及び再度の判定処理を行い、再度の判定処理により、物理量(駆動電圧Vla)についての基準値以上の変動を状態検出部(電圧検出部65)が検出しなかったものと判定した場合に、再度の点灯状態変動誘引処理より後の駆動条件を、最初の点灯状態変動誘引処理より前の駆動条件に変更する駆動条件再変更処理を行ってもよい。
図11は、本実施形態の変形例2に係る放電灯点灯装置10における制御例を示すフローチャートである。図11に示す例では、放電灯90の点灯開始から点灯終了(消灯)までのフローを示している。なお、図7に示すフローチャートと同一の処理については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
ステップS100からステップS106までは、図7に示すフローチャートでの処理と同一の処理を行う。
ステップS106で駆動条件が変更された後に、制御部40は、再度の点灯状態変動誘引処理を行う(ステップS200;再度の点灯状態変動誘引工程)。再度の点灯状態変動誘引処理における処理の内容は、ステップS102の点灯状態変動誘引処理と同一である。
ステップS200の後に、制御部40は、再度の点灯状態変動誘引処理により、物理量(駆動電圧Vla)についての基準値以上の変動を状態検出部(電圧検出部65)が検出したか否かを判定する再度の判定処理を行う(ステップS202;再度の判定工程)。再度の判定処理における処理の内容は、ステップS104の判定処理と同一である。
物理量(駆動電圧Vla)についての基準値以上の変動を状態検出部(電圧検出部65)が検出しなかったものと判定した場合(ステップS202でNOの場合)には、再度の点灯状態変動誘引処理(ステップS200)より後の駆動条件を、最初の点灯状態変動誘引処理(ステップS102)より前の駆動条件に変更する駆動条件再変更処理を行う(ステップS204;駆動条件再変更工程)。
物理量(駆動電圧Vla)の基準値以上の変動を電圧検出部65が検出したものと制御部40が判定した場合(ステップS202でYESの場合)には、制御部40は、消灯命令を受け付けたか否かを判定する(ステップS206)。消灯命令を受け付けなかったものと判定した場合(ステップS206でNOの場合)には、ステップS200に処理を戻す。消灯命令を受け付けたものと判定した場合(ステップS206でYESの場合)には、放電灯90の点灯を終了(消灯)する。
なお、制御部40は、所与の時間条件に基づいて再度の点灯状態変動誘引処理(ステップS200)及び再度の判定処理(ステップS202)を行ってもよい。例えば、駆動条件変更処理(ステップS106)の後の周期的なタイミングで再度の点灯状態変動誘引処理(ステップS200)及び判定処理(ステップS202)を行ってもよい。これにより、放電灯90の点灯中における電極状態の変化に対して適時的に対応することが可能になる。
ステップS204の後のステップS108〜ステップS110では、図7に示すフローチャートでの処理と同一の処理を行う。
最初の駆動条件は、放電灯90を長期間にわたって安定した駆動できる駆動条件としておくのが通常である。放電灯90の駆動条件を最初の駆動条件から一度変更した後に再度の点灯状態変動誘引処理を行い、物理量(駆動電圧Vla)の変動が小さくなった場合には、電極状態がアークジャンプの発生しにくい状態に戻ったものと考えられる。したがって、放電灯90の駆動条件を最初の駆動条件に戻すことにより、長期間にわたって安定した駆動が期待できる。
〔変形例3〕
上述の実施形態及び変形例1、2の制御に加えて、制御部40は、消灯命令を受け付けた後に点灯状態変動誘引処理及び判定処理を行い、記憶部44に判定処理での判定結果に関連付けた判定情報を書き込み、判定情報に基づいて、放電灯90の点灯開始後の最初の駆動条件を決定してもよい。
上述の実施形態及び変形例1、2の制御に加えて、制御部40は、消灯命令を受け付けた後に点灯状態変動誘引処理及び判定処理を行い、記憶部44に判定処理での判定結果に関連付けた判定情報を書き込み、判定情報に基づいて、放電灯90の点灯開始後の最初の駆動条件を決定してもよい。
図12は、本実施形態の変形例3に係る放電灯点灯装置10における消灯命令受付から点灯終了(消灯)までの制御例を示すフローチャートである。
まず、制御部40は、消灯命令を受け付ける(ステップS300)。ステップS300の処理は、図7及び図11に示すフローチャートにおけるステップS108でYESの場合に相当する。
ステップS300の後に、制御部40は、点灯状態誘引処理を行う(ステップS302)。ステップS302での処理の内容は、図7及び図11に示すフローチャートにおけるステップS102の点灯状態変動誘引処理と同一である。
ステップS302の後に、制御部40は、点灯状態変動誘引処理(ステップS302)により、物理量(駆動電圧Vla)についての基準値以上の変動を状態検出部(電圧検出部65)が検出したか否かを判定する再度の判定処理を行う(ステップS304)。判定処理における処理の内容は、図7及び図11に示すフローチャートにおけるステップS104の判定処理と同一である。
物理量(駆動電圧Vla)の基準値以上の変動を電圧検出部65が検出したものと制御部40が判定した場合(ステップS202でYESの場合)には、制御部40は、物理量(駆動電圧Vla)の「変動あり」に対応する判定情報を記憶部44に書き込む(ステップS306)。物理量(駆動電圧Vla)の基準値以上の変動を電圧検出部65が検出しなかったものと制御部40が判定した場合(ステップS202でNOの場合)には、制御部40は、物理量(駆動電圧Vla)の「変動なし」に対応する判定情報を記憶部44に書き込む(ステップS308)。
判定情報は、例えば、物理量(駆動電圧Vla)の基準値以上の変動があったか否かの判定結果そのものの情報でもよいし、物理量(駆動電圧Vla)の基準値以上の変動があったか否かの判定結果に基づいて決定した放電灯90の駆動条件に関する情報でもよい。
ステップS306又はステップS308の後に、制御部40は、放電灯90の点灯を終了(消灯)する(ステップS310)。
図13は、本実施形態の変形例3に係る放電灯点灯装置10における点灯命令受付から点灯開始までの制御例を示すフローチャートである。
まず、制御部40は、点灯命令を受け付ける(ステップS400)。ステップS400の後に、制御部40は、記憶部44に記憶された判定情報を読み込む(ステップS402)。
ステップS402の後に、制御部40は、読み込んだ判定情報に基づいて、放電灯90の点灯開始後の最初の駆動条件を決定する(ステップS404)。例えば、判定情報が物理量(駆動電圧Vla)の基準値以上の変動があったか否かの判定結果そのものの情報である場合には、記憶されている判定結果に基づいて駆動条件を決定してもよい。また例えば、判定情報が物理量(駆動電圧Vla)の基準値以上の変動があったか否かの判定結果に基づいて決定した放電灯90の駆動条件に関する情報である場合には、記憶されている駆動条件に関する情報により駆動条件を決定してもよい。
このように、消灯命令受付後の消灯前に、点灯状態変動誘引処理及び判定処理を行うことにより、放電灯90の消灯直前期の電極状態に基づいた判定結果を得ることができる。また、次回点灯時にこの判定結果に基づいた駆動条件で放電灯90を駆動することにより、放電灯90の電極状態に応じた駆動条件で点灯開始することができる。これにより、アークジャンプの発生をより抑制することができる。
3.第2実施形態に係る放電灯点灯装置
図14は、第2実施形態に係る放電灯点灯装置の回路図の一例である。第1実施形態に係る放電灯点灯装置10では、点灯状態と関連付けた物理量として放電灯90の駆動電圧Vlaを用いる例について説明したが、第2実施形態に係る放電灯点灯装置11では、点灯状態と関連付けた物理量として放電灯90の照度Lを用いる例について説明する。
図14は、第2実施形態に係る放電灯点灯装置の回路図の一例である。第1実施形態に係る放電灯点灯装置10では、点灯状態と関連付けた物理量として放電灯90の駆動電圧Vlaを用いる例について説明したが、第2実施形態に係る放電灯点灯装置11では、点灯状態と関連付けた物理量として放電灯90の照度Lを用いる例について説明する。
本実施形態に係る放電灯点灯装置11は、照度センサー68を含む。照度センサー68は、放電灯90の照度Lを検出し、照度情報を制御部40に出力する。
照度Lは、本発明における放電灯の点灯状態と関連付けた物理量に対応し、照度センサー68は、本発明における状態検出部に対応する。
なお、放電灯点灯装置11のその他の構成は、図3を用いて説明した放電灯点灯装置10と同一であるので、その詳細な説明を省略する。
次に、本実施形態に係る放電灯点灯装置11の制御の具体例について説明する。
本実施形態に係る放電灯点灯装置10の制御部40は、放電灯90の点灯中において、点灯状態の変動を誘引する駆動条件で放電灯駆動部を所与の期間だけ制御する点灯状態変動誘引処理と、点灯状態変動誘引処理により、放電灯90の点灯状態と関連付けた物理量(照度L)についての基準値以上の変動を状態検出部(照度センサー68)が検出したか否かを判定する判定処理と、判定処理により、放電灯90の点灯状態と関連付けた物理量(照度L)についての基準値以上の変動を状態検出部(照度センサー68)が検出したものと判定した場合に、点灯状態変動誘引処理より後の駆動条件を点灯状態変動誘引処理より前とは異なる駆動条件に変更する駆動条件変更処理とを行う。
より具体的な制御については、図7〜図9を用いて説明した制御と同様であり、駆動電圧Vlaを照度Lに、電圧検出部65を照度センサー68にそれぞれ置き換えたものに相当する。
図15(A)及び図15(B)は、照度Lの変動率を示すグラフである。図15(A)はアークジャンプが発生していない場合、図15(B)はアークジャンプが発生している場合の照度Lの変動率を示している。アークジャンプが発生している場合には、アークジャンプが発生していない場合に比べて照度Lが大きく変動する。
本実施形態では、図7のステップS104の判定処理においては、制御部40は、点灯状態変動誘引処理により、照度Lの基準値以上の変動を照度センサーLが検出したか否かを判定する。基準値は、例えば±1.5%程度としてもよい。また、基準値は、放電灯90の照度変動が視認できない範囲に設定してもよい。
アークジャンプが発生すると、放電灯90を用いた照明装置やプロジェクター等にちらつき(フリッカー)として現れる。本実施形態に係る放電灯点灯装置11によれば、点灯状態変動誘引処理を行うことにより、放電灯90がアークジャンプの発生しやすい状態であるか否かを判定し、判定結果に応じて放電灯90の駆動条件を変更することができる。したがって、フリッカーの発生を未然に抑制することが可能な放電灯点灯装置を実現できる。
また、照度センサー68が検出する照度Lに基づいて判定することにより、より直接的にフリッカーの発生しやすい状況であるか否かを判定することができる。
なお、第1実施形態において説明した変形例1〜3に相当する変形も同様に可能であり、駆動電圧Vlaを照度Lに、電圧検出部65を照度センサー68にそれぞれ置き換えたものに相当する。これらの変形についても、それぞれ第1実施形態の各変形例において説明した効果と同様の効果を奏する。
5.プロジェクターの回路構成
図16は、本実施の形態に係るプロジェクターの回路構成の一例を示す図である。プロジェクター500は、先に説明した光学系の他に、画像信号変換部510、直流電源装置520、放電灯点灯装置10、放電灯90、液晶パネル560R、560G、560B、画像処理装置570を含む。
図16は、本実施の形態に係るプロジェクターの回路構成の一例を示す図である。プロジェクター500は、先に説明した光学系の他に、画像信号変換部510、直流電源装置520、放電灯点灯装置10、放電灯90、液晶パネル560R、560G、560B、画像処理装置570を含む。
画像信号変換部510は、外部から入力された画像信号502(輝度−色差信号やアナログRGB信号など)を所定のワード長のデジタルRGB信号に変換して画像信号512R、512G、512Bを生成し、画像処理装置570に供給する。
画像処理装置570は、3つの画像信号512R、512G、512Bに対してそれぞれ画像処理を行い、液晶パネル560R、560G、560Bをそれぞれ駆動するための駆動信号572R、572G、572Bを出力する。
直流電源装置520は、外部の交流電源600から供給される交流電圧を一定の直流電圧に変換し、トランス(図示しないが、直流電源装置520に含まれる)の2次側にある画像信号変換部510、画像処理装置570及びトランスの1次側にある放電灯点灯装置10に直流電圧を供給する。
放電灯点灯装置10は、起動時に放電灯90の電極間に高電圧を発生して絶縁破壊させて放電路を形成し、以後放電灯90が放電を維持するための駆動電流を供給する。
液晶パネル560R、560G、560Bは、それぞれ駆動信号572R、572G、572Bにより、各液晶パネルに入射する色光の輝度を変調する。
CPU(Central Processing Unit)580は、プロジェクターの点灯開始から消灯に至るまでの動作を制御する。例えば、点灯命令や消灯命令を、通信信号Sを介して放電灯点灯装置10に出力してもよい。
このように構成したプロジェクター500は、放電灯点灯装置10が点灯状態変動誘引処理を行うことにより、放電灯90がフリッカーの発生しやすい状態であるか否かを判定し、判定結果に応じて放電灯90の駆動条件を変更することができる。したがって、フリッカーの発生を未然に抑制することが可能なプロジェクターを実現できる。
なお、図16に示す例では、第1実施形態に係る放電灯点灯装置10を用いたプロジェクター500の例について説明したが、第2実施形態に係る放電灯点灯装置11を用いたプロジェクターとすることも可能であり、プロジェクター500と同様の効果を奏する。
上記各実施形態においては、3つの液晶パネルを用いたプロジェクターを例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、1つ、2つ又は4つ以上の液晶パネルを用いたプロジェクターにも適用可能である。
上記各実施形態においては、透過型のプロジェクターを例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、反射型のプロジェクターにも適用することが可能である。ここで、「透過型」とは、透過型の液晶パネル等のように光変調手段としての電気光学変調装置が光を透過するタイプであることを意味しており、「反射型」とは、反射型の液晶パネルやマイクロミラー型光変調装置などのように光変調手段としての電気光学変調装置が光を反射するタイプであることを意味している。マイクロミラー型光変調装置としては、例えば、DMD(デジタルマイクロミラーデバイス;Texas Instruments社の商標)を用いることができる。反射型のプロジェクターにこの発明を適用した場合にも、透過型のプロジェクターと同様の効果を得ることができる。
本発明は、投写画像を観察する側から投写するフロント投写型プロジェクターに適用する場合にも、投写画像を観察する側とは反対の側から投写するリア投写型プロジェクターに適用する場合にも可能である。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
10,11 放電灯点灯装置、20 電力制御回路、21 スイッチ素子、22 ダイオード、23 コイル、24 コンデンサー、30 交流変換回路、31〜34 スイッチ素子、40 制御部、40−1 電流制御手段、40−2 交流変換制御手段、40−3 点灯状態変動誘引処理手段、40−4 判定処理手段、40−5 駆動条件変更処理手段、41 システムコントローラー、42 電力制御回路コントローラー、43 交流変換回路コントローラー、44 記憶部、50 副反射鏡、60 動作検出部、61〜63 抵抗、65 電圧検出部、68 照度センサー、70 イグナイター回路、80 直流電源、90 放電灯、91 放電空間、92 第1電極、93 第2電極、112 主反射鏡、114 固定部材、200 光源装置、210 光源ユニット、305 平行化レンズ、310 照明光学系、320 色分離光学系、330R,330G,330B 液晶ライトバルブ、340 クロスダイクロイックプリズム、350 投写光学系、500 プロジェクター、502 画像信号、510 画像信号変換部、512R 画像信号(R)、512G 画像信号(G)、512B 画像信号(B)、520 直流電源装置、522 固定部材、534 導電性部材、536 第1端子、544 導電性部材、546 第2端子、552p 突起、560R 液晶パネル(R)、560G 液晶パネル(G)、560B 液晶パネル(B)、562p,562p−1,562p−2 突起、570 画像処理装置、572R 液晶パネル(R)駆動信号、572G 液晶パネル(G)駆動信号、572B 液晶パネル(B)駆動信号、580 CPU、600 交流電源、700 スクリーン
Claims (9)
- 所与の駆動条件で2つの極性を交互に繰り返す交流駆動電流を放電灯に供給することにより前記放電灯を駆動する放電灯駆動部と、
前記放電灯の点灯状態と関連付けた物理量を検出する状態検出部と、
前記放電灯駆動部を制御する制御部とを含み、
前記制御部は、
前記放電灯の点灯中において、前記点灯状態の変動を誘引する駆動条件で前記放電灯駆動部を所与の期間だけ制御する点灯状態変動誘引処理と、
前記点灯状態変動誘引処理により、前記物理量についての基準値以上の変動を前記状態検出部が検出したか否かを判定する判定処理と、
前記判定処理により、前記物理量についての基準値以上の変動を前記状態検出部が検出したものと判定した場合に、前記点灯状態変動誘引処理より後の駆動条件を前記点灯状態変動誘引処理より前とは異なる駆動条件に変更する駆動条件変更処理とを行うことを特徴とする放電灯点灯装置。 - 請求項1に記載の放電灯点灯装置において、
前記制御部は、
前記駆動条件変更処理の後において、再度の前記点灯状態変動誘引処理及び再度の前記判定処理を行い、
前記再度の前記判定処理により、前記物理量についての基準値以上の変動を前記状態検出部が検出しなかったものと判定した場合に、前記再度の前記点灯状態変動誘引処理より後の駆動条件を最初の前記点灯状態変動誘引処理より前の駆動条件に変更する駆動条件再変更処理を行うことを特徴とする放電灯点灯装置。 - 請求項1乃至2のいずれかに記載の放電灯点灯装置において、
前記制御部は、所与の時間条件に基づいて前記点灯状態変動誘引処理及び前記判定処理を行うことを特徴とする放電灯点灯装置。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の放電灯点灯装置において、
前記制御部は、前記放電灯の点灯開始期間において前記点灯状態変動誘引処理及び前記判定処理を行うことを特徴とする放電灯点灯装置。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載の放電灯点灯装置において、
記憶部を含み、
前記制御部は、
消灯命令を受け付けた後に前記点灯状態変動誘引処理及び前記判定処理を行い、前記記憶部に前記判定処理での判定結果に関連付けた判定情報を書き込み、
前記判定情報に基づいて、前記放電灯の点灯開始後の最初の前記駆動条件を決定することを特徴とする放電灯点灯装置。 - 請求項1乃至5に記載の放電灯点灯装置において、
前記点灯状態の変動を誘引する駆動条件は、他の駆動条件よりも長い同一極性期間を含む前記交流駆動電流を供給する駆動条件であることを特徴とする放電灯点灯装置。 - 請求項1乃至6に記載の放電灯点灯装置において、
前記点灯状態の変動を誘引する駆動条件は、前記同一極性期間の後半に絶対値が最小となる前記交流駆動電流を供給する駆動条件であることを特徴とする放電灯点灯装置。 - 請求項1乃至7のいずれかに記載の放電灯点灯装置を含むことを特徴とするプロジェクター。
- 所与の駆動条件で2つの極性を交互に繰り返す交流駆動電流を放電灯に供給することにより前記放電灯を駆動する放電灯の駆動方法であって、
前記放電灯の点灯中において、前記放電灯の点灯状態と関連付けた物理量の変動を誘引する駆動条件で所与の期間だけ前記放電灯を駆動する点灯状態変動誘引工程と、
前記点灯状態変動誘引工程において、前記物理量が基準値以上変動したか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程において、前記物理量が基準値以上変動したものと判定した場合に、前記点灯状態変動誘引工程より後の駆動条件を前記点灯状態変動誘引工程より前とは異なる駆動条件に変更する駆動条件変更工程とを含むことを特徴とする放電灯の駆動方法。
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JP2009071677A JP2010225425A (ja) | 2009-03-24 | 2009-03-24 | 放電灯点灯装置、プロジェクター及び放電灯の駆動方法 |
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